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▶ 野崎 忠規の特許一覧

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  • 特開-頸椎牽引枕 図1
  • 特開-頸椎牽引枕 図2
  • 特開-頸椎牽引枕 図3
  • 特開-頸椎牽引枕 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022124428
(43)【公開日】2022-08-25
(54)【発明の名称】頸椎牽引枕
(51)【国際特許分類】
   A47G 9/10 20060101AFI20220818BHJP
   A61F 5/01 20060101ALI20220818BHJP
【FI】
A47G9/10 V
A61F5/01 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021064460
(22)【出願日】2021-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】521142438
【氏名又は名称】野崎 忠規
(72)【発明者】
【氏名】野崎 忠規
【テーマコード(参考)】
3B102
4C098
【Fターム(参考)】
3B102AA01
3B102AC01
4C098AA02
4C098BB03
4C098BC42
4C098BD02
(57)【要約】
【課題】頸椎症の緩和、治療には大がかりな牽引装置や整体治療院等における頭頚部への施術によりなされるが、より手軽な方法が求められている。
【解決手段】傾斜繊維シート(1)を装着した頸椎牽引効果のある枕である。傾斜繊維シートはシート基部(4)から使用者の頭上方向へ斜めに伸びた適切な長さの繊維(3)(図では拡大表示)が密生したものである。頭部の荷重F-aにより傾斜繊維は潰され、復元する際には頭上方向への力F-bが生じる。傾斜繊維シート(1)を有する枕を用いた睡眠において、寝返りあるいは頭部の微動の度に生じる力F-bは頸椎牽引効果をもたらし、頸椎症の緩和、治療を安全かつ手軽に行うことが可能となる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に位置した傾斜繊維シートの作用により頭部を牽引する効果のある枕。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
頸椎症の治療または症状の緩和を目的として、頸椎の牽引効果を得られる枕に関するものである。
【背景技術】
【0002】
頸椎の牽引治療は大がかりな機械装置よる牽引や、整体治療院等における頭頚部へのその施術により行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
医療機関での頸椎の牽引治療は専門知識と大がかりな装置を要し、整体治療院等では熟練した施術師によりなされるものであり、いずれも継続的な通院が必要であった。
【0004】
頸椎症は日頃の仕事や作業、無理な姿勢による首への負担やストレス等により発症し、慢性化するものである。日常的に生ずる頸部のストレスを除去し、慢性的な症状を緩和し、治癒後も再発を防ぐべく頸部の疲労、ストレスを解消する安全かつ手軽な方法が求められている。本発明は、この課題を解決する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
枕(2)に傾斜繊維シート(1)を装着した頸椎牽引効果のある枕である。傾斜繊維シートはシート基部(4)面から斜めに適切な長さの繊維(3)(図では拡大表示)を密生していることを特徴とし、この傾斜繊維シートを枕と使用者頭部との間に、繊維が使用者の頭上方向へ生える向きに位置させる。
【0006】
頭部には傾斜繊維シート上を頭上方向へ移動させる力が寝返りあるいは頭部の微動により働き、頸椎の牽引効果が得られる。就寝中あるいは身体を横にする休憩中に医療機関あるいは整体治療院にて行われる頸椎症の牽引による治療や緩和効果と同様の効果が得られる。患部に対して急激な強い力や無理な動的な力が加わる心配がなく、静的な力により安全かつ手軽に頸椎の牽引ができる装置である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の斜視図である。
図2】本発明の(1)に関する拡大図である。
図3】本発明に関わる力学的作用である。ここでは傾斜繊維を拡大して図示している。
図4】本発明の微視的説明である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
枕(2)は、使用者にとっての適切な高さと厚みと幅を有す。また、適切な柔らかさと弾力を持ち、3次元的な表面形状でもよい。枕(2)は、傾斜繊維シート(1)を装着することにより、頸椎牽引枕となる。
【0009】
傾斜繊維シート(1)はシート基部(4)から斜め一方向へ繊維(3)が傾斜角(α)を持ち密生することが特徴である。傾斜繊維は頭上方向、即ち身体の足から頭方向へ生える向きとなるように設定する。
この傾斜繊維シートの働きにより、その上面に位置する頭部は繊維の先方向へ移動する力F-bが生じる。この力は就寝中の寝返りあるいは頭部の微動により、頭部位置が変位する際に、頭部の重量による加圧F-aにより傾斜繊維がシートに押し倒され、復元する際に発生するものである。また、頭部と傾斜繊維シートとは移動方向に対して逆方向への抵抗力が常に働く。
【0010】
微視的には、まず頭部の加圧F-aは傾斜繊維は押し潰すように働くが、この際、鉛直方向ではなく、繊維が(3-a)から(3-b)へ角(α)が小さくなるように押し倒される。これにより、頭部が変位(d)する。頭部が他へ移動する際には横になった繊維は復元するが、この際には周辺あるいは加圧部の繊維先端による押し付け力により頭部の変位(d)とは逆向きの抵抗力が働き、頭部は元の位置には戻らない。この一連の作用が牽引方向への力F-bとなる。この様に、頭部が傾斜繊維シートに対して押し付けと他への移動が繰り返えされえることにより、頭頂部方向へ頭部は少しずつ移動されようとする。即ち、睡眠中の寝返りあるいは頭部の微動により、頸椎の牽引効果が得られることになる。
【符号の説明】
【0012】
1 傾斜繊維シート
2 枕
3 傾斜繊維
4 シート基部
図1
図2
図3
図4