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▶ 飯村 和之の特許一覧

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  • 特開-ゴルフシミュレーター 図1
  • 特開-ゴルフシミュレーター 図2
  • 特開-ゴルフシミュレーター 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022124429
(43)【公開日】2022-08-25
(54)【発明の名称】ゴルフシミュレーター
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/36 20060101AFI20220818BHJP
   A63B 69/00 20060101ALI20220818BHJP
【FI】
A63B69/36 522A
A63B69/36 515F
A63B69/36 532
A63B69/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021064461
(22)【出願日】2021-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】520399279
【氏名又は名称】飯村 和之
(72)【発明者】
【氏名】飯村 和之
(57)【要約】      (修正有)
【課題】打球を曲げて目標を狙う時にボールの打ち出し方向、フェースの向き、クラブパス及び必要なヘッドスピードを示す機能があるゴルフシミュレーターの提供。
【解決手段】ゴルフシミュレーターは、目標までの距離、左右にどれだけ曲げたいのか等を入力する入力装置を有し、表示装置で、目標方向、出玉方向、クラブパス、ヘッドスピード等を示すことで打球を左右に曲げる場合において、打球がより目標近くに着地するための情報を与える。また、入力装置から左右打ちの別、使用クラブセットの番手、ロフト、ライ角、各クラブの飛距離及びアタックアングル等を入力して、目標近傍に打球を着地させるための使用番手またはロフト、ヘッドスピード、アタックアングル、クラブパス、フェースの方向、打球の曲り幅及び左右の別等の情報を算出し表示する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフシミュレーターに於いて、打球を曲げて目標を狙う場合にインパクト時のクラブヘッドの通過方向(以下クラブパス)等を示す機能があるゴルフシミュレーターである。打球を打ち出したい方向と左右にどれだけ曲げたいのか入力する入力装置を有し、プロジェクター等の表示装置で目標までの距離、クラブパス、ヘッドスピード等を表示する。目標までの距離と入力された打ち出し方向、曲げたい程度から目標近傍に打球を着地するためのクラブパスを計算し、何等かのシンボルマークにより表示装置に表示する。表示装置には、打球の打ち出し方向とクラブパスそれぞれの横距離等が表示される。(横距離とは、打球の打ち出し方向とクラブパスを目標距離まで延長した場合の目標までの距離である。)また、左右打ちの別、使用クラブセットの各番手のロフト、ライ角、各クラブの平均飛距離及びアタックアングル、打球の曲り幅等を入力すると、目標近傍に打球を着地させるための推奨番手またはロフト、ヘッドスピード、アタックアングル、クラブパス、クラブフェース(以下フェース)の向き、打球の曲り幅(ボールの飛球軌跡の予測)等の情報を算出し表示する。また、推奨番手以外の番手で打ちたい場合は、その番手を入力すると、その番手で打つ場合のヘッドスピード、アタックアングル、クラブパス、フェースの向き、打球の曲り幅(ボールの飛球軌跡の予測)等の情報を算出し表示する。
【請求項2】
本発明にかかるゴルフシミュレーターは、プレーヤーの上方の天井等にビデオプロジェクター等の表示装置を具備し、ボール位置、ボールの打ち出し方向、フェースの向き、クラブパス、クラブヘッドの軌跡、足位置(スタンス)を示すフットプリント等を表示する。また、プレーヤーの上方の天井等にカメラを設置することにより、クラブヘッドの軌跡、フットプリント等を計測しデータとして装置に保持する。保持しているデータを元にレッスンプロ、有名プロまたはプレーヤー自身の以前のフットプリント等を足元に表示することにより、現在の自分のスタンス等と比較することが出来る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフシミュレーターに於いて、打球を曲げて目標を狙う時にボールの打ち出し方向、フェースの向き、クラブパス及び必要なヘッドスピードを示す機能があるゴルフシミュレーターに関する。
【0002】
ここで、前記ゴルフシミュレーターには、ゴルフボールの飛球方向、ゴルフボールの速度、回転数、回転方向等を感知し、飛球軌跡を演算する飛球演算感知部と、当該演算された飛球軌跡のデータを映像信号として、ビデオプロジェクターによりゴルフ場の映像を飛球方向の前方等のスクリーン上に出力する装置を含有して構成される。
【背景技術】
【0003】
この種のゴルフシミュレーターに於いては、測定した打球の軌跡を投影するもので、目標近傍にボールを着地させるためのヘッドスピード、アタックアングル、クラブ仕様等の指標情報を与えていない。また、打球を左右に曲げて目標を狙う場合のボールの打ち出し方向、フェースの向き、クラブパス、必要なヘッドスピード等について何の情報も与えていない。
【0004】
この種のゴルフシミュレーターに於いては、ビデオプロジェクターによりゴルフ場や打球の軌跡等の映像を飛球方向の前方スクリーンに投影させるが、プレーヤーの足元にボールの打ち出し方向、フェースの向き、クラブパス、クラブヘッドの軌跡、足位置を示すフットプリント等を表示する仕組みはない。また上方から見たクラブヘッドの軌跡、フットプリント等を計測しデータ化する仕組みはない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6-277323号広報
【特許文献2】実用新案登録第3181031号(U3181031)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明にかかるゴルフシミュレーターは、目標までの距離、使用クラブの番手またはロフト、打ち出し方向または左右にどれだけ曲げたいのか入力すると、プロジェクター等の表示装置で、目標方向、打ち出し方向、フェースの向き、クラブパス、ヘッドスピード等を示すことで打球を左右に曲げる場合において、打球がより目標近くに着地するための情報およびボールの飛球軌跡の予測等を表示する。または、目標近傍に打球を着地させるための推奨番手またはロフト、ヘッドスピード、アタックアングル、クラブパス、フェースの向き、打球の曲り幅(ボールの飛球軌跡の予測)等の情報を算出し表示する。
【0007】
本発明にかかるゴルフシミュレーターは、プレーヤーの上方の天井等にビデオプロジェクター等を具備し、プレーヤーの足元にボール位置、ボールの打ち出し方向、フェースの向き、クラブパス、クラブヘッドの軌跡、足位置を示すフットプリント等を表示する。また、プレーヤーの上方の天井等にカメラを設置することにより、クラブヘッドの軌跡、フットプリント等を計測しデータとして装置に保持し、天井等上方のプロジェクター等により計測したデータまたは保持しているデータからクラブヘッドの軌跡、フットプリント等を表示する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明にかかるゴルフシミュレーターは、左右にどれだけ曲げたいのか等を入力する入力装置及び表示装置を有し、表示装置でクラブパス等を与える表示を行うことにより、使用者(プレーヤー)にクラブパス等の情報を与える。クラブパスについての計算方法は、図3でクラブフェースの方向≒出玉(ボールの打ち出し)方向の目標からの横方向距離をX、出玉方向とクラブパスの横方向距離をYとすると、Y/Xと目標までの距離は、ほぼ図3のグラフのようになる。
ドローとフェードでは、ドローはフェースをクローズにし、フェードは、フェースをオープンにすることになり、ドローを打つ方が、ロフトが小さくなるので、フェースツゥーパス(クラブパスとフェースアングルの差)も小さくなる。また、ヘッドスピードが速いプレーヤーは、同じ距離をより大きなロフトのクラブで打つことになるので、フェースツゥーパスが全体に大きくなる。
図2において目標とボールの打ち出し方向の横方向距離「5ヤード」は、図3のXに相当し、図2においてボールの打ち出し方向とクラブパスの横方向距離「6ヤード」は、図3のYに相当する。このように図3のグラフから図2の数値を得ることが出来る。また、目標の近傍に打球を着地させるためのデータを持ち、与えられた距離または手動入力された距離及び高度差から目標近傍に打球を着地させるために最適な番手とヘッドスピードを算出し、表示する。また、番手またはロフトが与えられた場合、目標近傍に打球を着地させるための最適なヘッドスピード、クラブパスとフェースの向きを算出し表示する。その際、ドローまたはフェードを意図する場合、必要なクラブパスを得るため、フェースの向きを左右に向けることによるインパクト時のロフトの変化を勘案して当該ヘッドスピードを算出する。使用クラブのロフトに関しては、予め、番手毎のロフトを入力し記憶させておくことにより使用クラブの番手を入力することも出来る。
【0009】
プレーヤーの上方の天井等にビデオプロジェクターを具備し、ボール位置、ボールの打ち出し方向、フェースの向き、クラブパス、クラブヘッドの軌跡、足位置を示すフットプリント等をプレーヤーの足元に表示する。また、プレーヤーの上方の天井にカメラを設置することにより、クラブヘッドの軌跡、フットプリント等を計測しデータとして装置に保持し、天井のプロジェクターによりクラブヘッドの軌跡、フットプリント等を表示する。
【発明の効果】
【0010】
表示装置でクラブパス、必要なヘッドスピード等を与えることにより、ボールを曲げて目標を狙う場合、打球を目標近くに着地させる訓練に有効である。実戦において、ボールを曲げて目標を狙う場合、打球の着地点をより目標に近くにする確率が高まることが期待できる。また、距離等与えられた状況により、番手、ヘッドスピード等の推奨値を計算し表示することにより、プレーヤーの状況判断の訓練に有効である。
【0011】
天井等上方のビデオプロジェクターによりプレーヤーの足元にボール位置、ボールの打ち出し方向、フェースの向き、クラブパス、クラブヘッドの軌跡、足位置を示すフットプリント等を表示することにより、プレーヤーに必要なショット情報を得ることが出来るので、打球を目標近くに着地させる訓練に有効である。また、レッスンプロや有名プロまたはプレーヤー自身の以前のフットプリント等を足元に表示することにより、自分の現在の足位置と比較することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】装置の構成例である。
図2】装置の構成と表示内容の例である。
図3】ターゲットの計算方法の例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図2は、本発明に係るゴルフシミュレーターの実施例を示す。従来のインドア用ゴルフシミュレーターに加えて、天井等の上方にプロジェクターとカメラを設置する。従来装置には、なかった足元への表示があり、表示装置に表示する内容は、従来装置で表示されている内容に加え、図3のように曲げたい程度とクラブパス及び使用クラブのロフトまたは番手及び必要なヘッドスピードが追加されたものになる。表示に必要なデータは、データベースに保持しているデータを元に算出される。また、上方のカメラでは、クラブヘッドの軌跡やフットプリント等の情報を得る。
図1
図2
図3