(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022124430
(43)【公開日】2022-08-25
(54)【発明の名称】遮熱傘
(51)【国際特許分類】
A45B 17/00 20060101AFI20220818BHJP
A45B 25/18 20060101ALI20220818BHJP
A45B 19/00 20060101ALI20220818BHJP
【FI】
A45B17/00 A
A45B25/18 A
A45B19/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021064462
(22)【出願日】2021-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】506003015
【氏名又は名称】学校法人修道学園広島修道大学
(72)【発明者】
【氏名】志岐 彩乃
(72)【発明者】
【氏名】事代堂 樹
(72)【発明者】
【氏名】前田 周人
【テーマコード(参考)】
3B104
【Fターム(参考)】
3B104FA03
3B104GA00
(57)【要約】
【課題】 従来技術は、遮熱性を有する専用の繊維を使用して傘製品を提供するもので、本発明のような遮熱塗料を傘地(生地)にコーティングするものではない。
【解決手段】
日傘及び/または雨傘の生地の少なくとも表面に遮熱塗料をコーティングしてなることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
日傘及び/または雨傘の生地の少なくとも表面に遮熱塗料をコーティングしてなることを特徴とする遮熱傘。
【請求項2】
遮熱塗料が水系アクリルウレタン樹脂及び水分散イソシアネート樹脂を使用したことを特徴とする遮熱傘。
【請求項3】
日傘及び/または雨傘が折り畳み型であることを特徴とする請求項1又は2記載の遮熱傘。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、日傘及び/または雨傘の生地(傘地)に遮熱塗料をコーティングしてなる遮熱傘に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の技術としては、編物であって、単繊維繊度が1.5dtex以下でありかつ艶消し剤を1.0重量%以上含む扁平断面繊維を含むことを特徴とする遮熱性編物であり、この遮熱性編物を用いてなる、衣料、帽子、カーテン、日傘、サンバイザー、およびテントからなる群より選択されるいずれかの繊維製品がある。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術としては、遮熱性を有する専用の繊維を使用して傘製品を提供するもので、本発明のような遮熱塗料を傘地(生地)にコーティングするものではない。
【0005】
本発明は、このような従来の構成が有した問題を解決しようとするものであり、遮熱塗料を生地の少なくとも表面にコーティングすることにより、既存の日傘や雨傘を熱カット傘として使用でき、特に夏の熱中症を防止する遮熱傘を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成するために、日傘及び/または雨傘の生地の少なくとも表面に遮熱塗料をコーティングしてなること。遮熱塗料が水系アクリルウレタン樹脂及び水分散イソシアネート樹脂を使用したこと。日傘及び/または雨傘が折り畳み型であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
1)、日傘及び/または雨傘の生地の少なくとも表面に遮熱塗料をコーティングすること により、夏の日差しに対し、日射を反射し、傘の内側は涼しく、特に外を出歩く営業 マンや買物客等に日射病のリスクを軽減できる。
2)、遮熱塗料を水系アクリルウレタン樹脂及び水分散イソシアネート樹脂とからなる水 系2液アクリルウレタン塗料を使用することにより、密着性・耐水性・耐候性・作業 性に優れる。
3)、傘を折り畳み型にすることにより、持ち運びやすい。また、雨傘を使用することに より、日傘にも使用でき、便利である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】 本発明の一実施例を示す遮熱傘の生地の要部断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
遮熱傘SKは、日傘(雨傘)HK(折り畳み型が望ましい)の生地Kの表面に遮熱塗料1をコーティングしてなるものである。
なお、遮熱塗料1は水系アクリルウレタン樹脂と水分散イソシアネート樹脂とからなる水系2液アクリルウレタン塗料であることが望ましい。
特長として、(1)密着性に優れています。溶剤型でも密着の困難な超速乾ウレタン材を含め、手塗りウレタン材等にも良好な密着性を有します。(2)耐水性に優れています。耐温水性、耐沸騰水性に優れ、従来の水系塗料にはない溶剤型と同等の耐水性を有します。(3)耐候性に優れています。他の水系と比較し良好な耐候性を有し、溶剤型アクリルウレタン同等の耐候性を有することで遮熱性能を維持します。(4)作業性に優れています。ローラー作業でも垂れ難い設計となっております。
なお、必要に応じて生地Kの裏面ににも遮熱塗料1をコーティングしてもよい。
【0010】
遮熱傘SKの使用例について説明する。
基本的には、遮熱傘SKを開き、特に夏場の外出時に使用するもので、日光Nを遮熱塗料1にて反射させることにより、遮熱傘SKの内部に熱が入りにくく涼しい状態で使用できるものである。
【0011】
なお、上記実施例において、傘は日傘でも雨傘でもよく、生地の色も特に限定しない。
また、折り畳み傘以外の通常の傘でも問題ない。
【符号の説明】
【0012】
SK――遮熱傘
HK――日傘
1―――遮熱塗料
K―――生地
N―――日光