IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 桜井 英三の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022124453
(43)【公開日】2022-08-25
(54)【発明の名称】ステップ検知ユニット
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/212 20140101AFI20220818BHJP
   A63B 69/00 20060101ALI20220818BHJP
   A63F 13/44 20140101ALI20220818BHJP
   A63F 13/814 20140101ALI20220818BHJP
   A63F 13/211 20140101ALI20220818BHJP
   A63F 13/245 20140101ALI20220818BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20220818BHJP
   A63F 13/213 20140101ALI20220818BHJP
【FI】
A63F13/212
A63B69/00 514
A63F13/44
A63F13/814
A63F13/211
A63F13/245
A63F13/30
A63F13/213
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021170642
(22)【出願日】2021-10-19
(31)【優先権主張番号】P 2021064468
(32)【優先日】2021-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】518062071
【氏名又は名称】桜井 英三
(72)【発明者】
【氏名】桜井英三
(57)【要約】      (修正有)
【課題】携帯性及び収納性また、検知精度を向上させたゲームのマットレス、ステップ検知ユニットを提供する。
【解決手段】本発明に係るステップ検知ユニット20はダンスゲームのステップ検知を、センサーを使い非接触で行うステップ検知ユニットで、その検知情報をネットワーク上に配信し、スマートデバイスもしくはゲーム端末でダンスゲームを楽しめることが出来る。矩形形状のフレーム(枠)構造のステップ情報受信ユニット20は、各辺の連結部を部品もしくは接点、例えばヒンジにより連結されている構造により、いろいろな形状でのステップ検知ゲームが行える。携帯性及び収納性また、検知精度を向上させたステップ検知ユニット。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤーの両足に個別にステップ情報発信ユニット30を装着し、プレイヤーがステップを踏み、足が床面もしくは地面に接地した際に発生する加速度もしくは振動もしくは衝撃を、ステップ情報発信ユニット30に組み込まれているセンサー例えば加速度センサーで計測し、その計測結果がステップに相応するレベルにあった場合、ステップ検知信号、例えば光を発信するステップ情報発信ユニット30と、床面もしくは地面に配置された、多角形状の筐体の外周部の各辺に、一つ以上設けられた各センサーから一定範囲に広がる空間を検知するセンシング領域を有するステップ情報受信ユニット20で構成され、プレイヤーが前記センシング領域に対応するエリアでステップを踏むと、プレイヤーの足に装着している、ステップ情報発信ユニット30が前記ステップ検知信号を発信し、ステップ情報受信ユニット20の外周にあるセンシング領域内で前記ステップ検知信号を検知した際にプレイヤーがステップを踏んだものとして検知し、ステップ検知信号の検知結果とステップ検知エリアの位置を含むステップ検知情報を、ユニットに組み込まれている通信機能によりネットワーク40を経由してゲーム装置10に送信する通信手段を有するステップ検知ユニット。
【請求項2】
ステップ情報受信ユニット20の外周部の各辺に設けられているセンサー23によるステップ検知信号の検知結果と前記センサーのセンシング領域に対応する検知エリアの位置を含むステップ検知情報を、前記ステップ情報受信ユニット20と電気的に接続されたケーブルで繋がっている端末である検知情報通知ユニット28で可視情報、例えば発光素子、またはデジタル表示もしくは不可視情報たとえば電波で通知し、可視情報での通知の場合においては、前記可視情報をスマートデバイスに付属しているカメラで監視し、スマートデバイスにインストールされている専用アプリケーションまたはソフトで画像認識を行い、前記検知情報通知ユニット28より通知されたステップ検知情報を、前記スマートデバイスが持つ通信機能を使いネットワーク40を経由して、ゲーム装置10へ情報を送る、また不可視情報例えば電波での通知の場合、ステップ検知情報を前記不可視情報でスマートデバイスへ送りスマートデバイスにインストールされている専用アプリケーションまたはソフトで認識を行い、前記検知情報通知ユニットより通知された、ステップ検知情報を、前記スマートデバイスが持つ通信機能を使いネットワーク40を経由してゲーム装置10へ情報を送る、請求項1に記載のステップ検知ユニット。
【請求項3】
ステップ情報受信ユニット20の各辺が、独立したパーツで構成されており、前記各辺のパーツの連結部を部品もしくは接点、例えばヒンジにより連結されている構造で、一直線形状やL字形状など任意の形状に変形できる構造を持ち、一直線上に形状変更した際には、他のエリアのセンシング領域と干渉しないセンシング領域で構成された前記ステップ情報受信ユニットを有する、請求項1または請求項2に記載のステップ検知ユニット。
【請求項4】
ステップ情報受信ユニット20の外周部の各辺に設けられている各センサーにレンズを装着することによりセンシング領域を垂直方向において収束させ、プレイヤーがステップを踏むエリア内において横から見て直線状に近いセンシング領域を形成し、廉価な部品で精度の高いステップ検知を得ることが出来る請求項1ないし請求項2または請求項3に記載のステップ検知ユニット







【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステップを踏んでダンスを行うゲームのマットレスステップ検知ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
アーケードゲームや家庭用ゲーム機において、プレイヤーが演奏される楽曲に合わせてダンスを行うゲームが知られている。プレイヤーは楽曲の演奏と共に画面の指示に合わせて一体又は付属のパネルを踏むことでリズミカルなステップの成否を行うゲームである。より具体的には、選択した楽曲の演奏が始まると、ゲーム画面上、例えば矢印オブジェが流れてくる。プレイヤーは矢印オブジェがステップゾーン(判定位置)に重なったタイミングで指示された方向のパネルを踏む。また、同時に2個の矢印オブジェが出現した場合にはジャンプして同時にパネルを踏むこともある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3815938号
【特許文献2】US20080039199A1
【特許文献3】US20080004111A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、ゲーム装置デバイスとして、例えばゲームアプリケーションを有するスマートフォンやタブレット端末などの携帯型端末でもゲームができるようになってきた。携帯性の高いこれらの端末であれば、友人宅や野外など場所を選ばずにゲームを楽しむことが可能である。
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載される発明の場合、携帯性に問題があるため、場所を選ばずにゲームを楽しむことが困難である(特許文献1の例えば図1等参照)。また、上記特許文献1に記載される発明の場合、赤外線センサーが上方(垂直)方向に向けられており、プレイヤーが足をプレイヤーエリアの外に出すことで動作を検出するが、プレイヤーが足をプレイヤーエリアの外に出しさえすれば動作を検出するため、確実にステップを踏んでいない場合であっても動作が検知されてしまる。このため、特にステップを踏んでダンスを行うゲームの場合には適さないという問題がある。
【0006】
上記特許文献2と特許文献3に記載される発明の場合、プレイヤーの足が地面に接地したステップを検知しているのではなく、センサーのセンシング領域で足が検知された状態をステップとして検知している、一般的にセンサーはセンシング領域が拡散する傾向にある為、プレイヤーの足が完全に地面に接地していない場合であってもステップとして検知してしまう傾向がある。そのため、ステップ検知の精度を高めることができない。正しいタイミングで決められた位置でのステップを踏むことを要求されるゲームにおいては、ステップ検知の精度が悪い場合、ユーザーのゲーム体験のクオリティーを低減させてしまうという問題がある。
【0007】
上記特許文献2と特許文献3に説明のあるデバイスは一辺の長さが30cm程度の長さとなる正方形に近い形状のデバイスになる事が予想される。この場合カバンに入れて持ち運ぶには携帯性が低く、また机などの引き出しに収めるという収納性の高い商品にすることが出来ないという問題がある。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑み提案されたものであり、一つの側面では、携帯性及び収納性また検知精度を向上させたゲームのマットレスステップ検知ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するため、本発明に係るステップ検知ユニットは、信号検知モードと物体検知モードがあり、信号検知モードにおいては、プレイヤーの両足に個別にステップ情報発信ユニット30を装着し、プレイヤーがステップを踏み、足が床面もしくは地面に接地した際に発生する加速度もしくは振動もしくは衝撃を、ステップ情報発信ユニット30に組み込まれているセンサー例えば加速度センサーで計測し、その計測結果がステップに相応するレベルにあった場合、ステップ検知信号、例えば光を発信するステップ情報発信ユニット30と、床面もしくは地面に配置された、多角形状の筐体の外周部の各辺に、一つ以上設けられた各センサーから一定範囲に広がる空間を検知するセンシング領域を有するステップ情報受信ユニット20で構成され、プレイヤーが前記センシング領域に対応するエリアでステップを踏んだ際に、ステップ情報発信ユニット30から発信される前記ステップ検知信号をステップ情報受信ユニット20の外周にあるセンシング領域内で検知をした際にプレイヤーが当該エリアでステップを踏んだものとして検知が行われる。ステップ検知信号の検知結果とステップ検知エリアの位置を含むステップ検知情報を、ステップ情報受信ユニット20に組み込まれている通信機能によりネットワーク40を経由してゲーム装置10に送信する通信手段を有する。物体検知モードにおいては、ステップ情報受信ユニット20の前記センシング領域に足が入った際に、プレイヤーが当該エリアでステップを踏んだものとして検知し、前記検知結果とステップ検知エリアの位置を含むステップ検知情報を、ステップ情報受信ユニット20に組み込まれている通信機能によりネットワーク40を経由してゲーム装置10に送信する通信手段を有するステップ検知ユニット。
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明に係るステップ検知ユニットは、ステップ情報受信ユニット20の外周部の各辺に設けられているセンサーによるステップ検知信号の検知結果と前記センサーのセンシング領域に対応する検知エリアの位置を含むステップ検知情報を、前記ステップ情報受信ユニット20と電気的に接続されたケーブルでつながっている端末で可視情報、例えば発光素子、またはデジタル表示もしくは不可視情報たとえば電波で通知する検知情報通知ユニットと、前記検知情報通知ユニットの前記可視情報による通知を、スマートデバイスに付属しているカメラで監視し、前記スマートデバイスにインストールされている専用アプリケーションまたはソフトで可視情報の画像認識をおこなうか、もしくは前記不可視情報をスマートデバイスにより前記スマートデバイスにインストールされている専用アプリケーションまたはソフトで監視し、前記検知情報通知ユニットより通知された、ステップ検知情報を、前記スマートデバイスが持つ通信機能を使いネットワーク40を経由してゲーム装置10へ情報を送る、ステップ検知ユニット。
【0011】
上記の課題を解決するため、本発明に係るステップ検知ユニットは、ステップ情報受信ユニット20の各辺が、独立したパーツで構成されており、前記各辺のパーツの連結部を部品もしくは接点、例えばヒンジにより連結されている構造で、一直線形状やL字形状など任意の形状に変形できる構造を持ち、一つのデバイスで異なる形状のセンシング領域のゲームが楽しむ事が出来る。また折りたたみができるという構造を持つため、収納性が高まりまた持ち運びができる携帯性が高まった製品となる。一直線上に形状変更した際には、他のエリアのセンシング領域と干渉しないセンシング領域で構成された前記ステップ情報受信ユニット20を有するステップ検知ユニット。
【0012】
センサー23にレンズを装着する事により、拡散しているセンシング領域を収束させ、ステップを踏むエリア内で横から見て一直線上に近いセンシング領域を形成するステップ情報受信ユニット20で構成される、ステップ検知ユニット
【発明の効果】
【0013】
本発明の実施の形態によれば、携帯性及び収納性また検知精度を向上させたゲームのステップ検知ユニットをポータブルで廉価な製品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】ゲームシステムの構成例を示す図である。
図2】ステップ情報発信ユニットの図を示す。
図3】ステップ情報受信ユニットの配置例を示す。
図4】ステップ情報受信ユニットを正面から見た図である。
図5】ステップ情報発信ユニットの機能構成例を示す図である。
図6】ステップ情報受信ユニットの機能構成例を示す図である。
図7-a】ステップ情報受信ユニットによる広いセンシング領域を示す図である。
図7-b】ステップ情報受信ユニットによる狭いセンシング領域を示す図である。
図8】特許文献2及び特許文献3の問題及び垂直面のセンシング領域を示す図であ る。
図9】ステップ情報受信ユニットが4方向のゲーム画面の一例を示す図である。
図10】センサーがステップ検知信号を検知する関係を横から見た図である。
図11】ステップ情報受信ユニットにLEDを配置した例である。
図12】ステップ情報受信ユニットの空洞の中にゲーム装置を入れた例である
図13】ステップ情報受信ユニットに検知情報通知ユニットを設置した例である。
図14】ステップ情報受信ユニットに傾斜を持って取り付けた図である。
図15】ステップ情報受信ユニットを8角形で構成した例である。
図16】ステップ情報受信ユニットが8方向のゲーム画面の一例を示す図である。
図17】ステップ情報受信ユニットの角に部品を付けた図である。
図18】部品により形状変更ができる説明の例
図19】水平方向に一直線上に展開した際の例である。
図20】センサーにレンズを装着した際のセンシング領域を横から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0016】
<システム構成>
図1は、本実施形態に係るゲームシステムの構成例を示す図である。図1のゲームシステム100は、ゲーム装置10及びステップ情報受信ユニット20及びステップ情報発信ユニット30を含み、ネットワーク40を介して接続されている。
【0017】
ゲーム装置10は、プレイヤーが演奏される楽曲に合わせてダンスを行うゲーム装置である。プレイヤーが選択した楽曲の演奏が始まると、ゲーム画面上、例えば矢印オブジェが流れてくるので、プレイヤーは矢印オブジェがステップゾーン(判定位置)に重なったタイミングで指示された方向に対応するステップを踏む。ゲーム上、プレイヤーが正しい位置のステップを適切なタイミングで踏むことができるほど得点が加算される。
【0018】
ゲーム装置10は、例えばゲームアプリケーションを有するスマートフォンやタブレット端末やパソコンやTV(テレビ)などにより実現されうる。また、家庭用ゲーム機と当該家庭用ゲーム機に接続されたTV(テレビ)又はモニター等であってもよい。
【0019】
本システムには、信号検知モードと物体検知モードがあり、信号検知モードにおいては、地面または床面に配置され、多角形状で外周部の各辺に1つ以上のセンサーを持ち、外周部に一定範囲に広がるセンシング領域を持つステップ情報受信ユニット20とプレイヤーの両足に装着し、ステップに相応する加速度もしくは振動もしくは衝撃である事を検知した際に、ステップ検知信号を発信するステップ情報発信ユニット30との2つのデバイスで構成され、ステップ情報発信ユニット30から発信される前記ステップ検知信号をステップ情報受信ユニット20の外周部のセンシング領域で受信した際にプレイヤーがステップを踏んだものとして検知する、物体検知モードでは、ステップ情報受信ユニット20のみで構成され、ステップ情報受信ユニット20の外周部のセンシング領域に足が入った際にプレイヤーはステップを踏んだものとして検知する。デバイスのシステムは製造段階で、信号検知モードもしくは物体検知モードのどちらかの1モードに選択される場合や、両方のモードを組み込む場合もある。
【0020】
ステップ情報発信ユニット30は、プレイヤーの両足に個別に装着されるデバイス・ユニットで、プレイヤーがステップを踏み、足が地面に接地した際に発生する加速度もしくは振動もしくは衝撃をセンサー、例えば加速度センサーで計測し、その結果がステップに相応するレベルである場合、ステップ検知信号例えば光を発信する。
【0021】
ステップ情報受信ユニット20は、床面もしくは地面に配置された、多角形状の筐体の外周部の各辺に、一つ以上設けられた各センサーから一定範囲に広がる空間を検知するセンシング領域を持つデバイス・ユニットで、前記センシング領域は図7及び図8のハッチングで示された水平方向及び垂直方向のセンシング領域を持ち、前記センシング領域は、センサーのデバイスやセンサー周りの構造により変化する。信号検知モードでは、プレイヤーが前記センシング領域に対応するエリアで、ステップを踏むと、プレイヤーの足に装着している、ステップ情報発信ユニット30からステップ検知時に発信される前記ステップ検知信号を検知し、ステップ検知信号の検知結果とステップ検知エリアの位置を含むステップ検知情報を、ステップ情報受信ユニット20に組み込まれている通信機能によりネットワーク40を経由してゲーム装置10に送信する。また物体検知モードでは、前記センシング領域に足が入った際にステップとして検知しステップ検知信号の検知結果とステップ検知エリアの位置を含むステップ検知情報を、ステップ情報受信ユニット20に組み込まれている通信機能によりネットワーク40を経由してゲーム装置10に送信する。
【0022】
ネットワーク40は、有線、無線を含む通信ネットワークである。ネットワーク40は、例えば、Bluetooth(登録商標)などの短距離無線通信やWiFi(登録商標)などである。
【0023】
<ステップ情報発信ユニット>
図2は本実施形態に係るステップ情報発信ユニット30の図を示す。プレイヤーの足に装着するユニット・デバイスで、両足に個別に装着する。このため、一人のプレイヤーに2セット必要となる。
【0024】
図2で示す通り、サイズの異なる人の足に装着できるようベルト31でサイズ調整が行える。その外周部にステップ検知信号を発信する素子、例えばLEDなどの信号発信素子32が装備されている、ベルトに組み込まれているモジュール33には、電池及び電子回路とセンサー、例えば加速度センサー、ICなどが組み込まれており、プレイヤーの足が地面に接地し、ステップに相当する加速度もしくは振動もしくは衝撃を検知すると、信号発信素子32は、ステップ検知信号例えば光などの信号を発信する。
【0025】
信号発信素子32は、例えばLED、赤外発光ダイオード、超音波、電波などの可視及び不可視の信号を発信するデバイスである。
【0026】
ステップ情報発信ユニット30のステップを検知するセンサーは、例えば加速度センサーまたは振動センサーもしくは衝撃センサーなどで、足が地面に接地したステップを計測できるセンサー・デバイスである。
【0027】
<ステップ情報受信ユニット>
図3は、本実施形態に係るステップ情報受信ユニット20の配置例を示す。図4は、本実施形態に係るステップ情報受信ユニット20の平面図を示す。図3、4に示されるように、本実施形態に係るステップ情報受信ユニット20の本体(筐体)は、矩形形状のフレーム(枠)構造であって、電源スイッチ21a、操作スイッチ22、センサー23、方向表示25を有する。
【0028】
電源スイッチ21aは、電源ON/OFFを切り替えるスイッチである。21bは、電源ON/OFFの状態を示すLEDランプである。電源ON時に点灯し、OFF時に消灯する。ステップ情報受信ユニット20は、乾電池式又は充電式バッテリー等により供給される駆動電源(非図示)を有している。
【0029】
操作スイッチ22は、モード変更や各種設定を行うなど、操作スイッチである。
【0030】
方向表示25は、例えば前方(F:フロント)の方向を示す表示である。プレイヤーはこの方向表示25が示す方向を正面として、ステップ情報受信ユニット20を地面に配置する。
【0031】
センサー23は、例えば赤外線センサー、フォトトランジスタ、超音波センサー、光センサー、モーションセンサー、レーザー、CCDセンサーなど、センシング領域内において、物体の検知やステップ情報発信ユニット30からの信号や物体を検知するためのセンサー・デバイスである。
【0032】
なお、図4に示すセンサー23は、ステップ情報受信ユニット20の外周辺(外縁)の各々に少なくとも1つ以上が設けられており、即ちステップ情報受信ユニット20としては少なくとも計4つのセンサー23a、23b、23c及び23dが設けられていて、前記のセンサー23は、信号検知モードでは、ステップ情報発信ユニット30から発信されるステップ検知信号、例えば光を検知した場合に、ステップとして検知し、物体検知モードでは、ステップ情報受信ユニット20のセンシング領域に足が入った場合をステップとして検知する。勿論、センサーの種類や検知精度に応じて外周辺毎に複数設けられてもよい。
【0033】
<機能構成>
図5は、本実施形態に係るステップ情報発信ユニット30の機能構成例を示す図である。図5に示されるように本実施形態にかかわるステップ情報発信ユニット30は、主な機能部として、制御部30a、センサー部30b、検知信号発信部30cを有する。
【0034】
制御部30aは、センサー部30b及び検知信号発信部30cを含むステップ情報発信ユニット30全体の動作を制御する。センサー部30bは、プレイヤーがステップを踏み足が地面に接地した際に生じる加速度もしくは振動もしくは衝撃を計測し、制御部30aは、その結果がステップに相応する加速度もしくは振動であると判断すると、検知信号発信部30cからステップ検知信号、例えば光を発信させる。
【0035】
図6、本実施形態に係るステップ情報受信ユニット20の機能構成例を示す図である。図6に示されるように、本実施形態に係るステップ情報受信ユニット20は、主な機能部として、制御部20a、検知部20b、通信部20cを有する。
【0036】
制御部20aは、検知部20b及び通信部20cを含むステップ情報受信ユニット20全体の動作を制御する。信号検知モードにおいて、検知部20bは、プレイヤーの足に装着しているステップ情報発信ユニット30が発信するステップ検知信号、例えば光を検知する。通信部20cは、検知部20bによりプレイヤーの足に装着されているステップ情報発信ユニット30から発信されるステップ検知信号、例えば光を検知するとステップ検知信号の検知結果とステップ検知エリアの位置を含むステップ検知情報を、ネットワーク40を経由してゲーム装置10に送信する。物体検知モードでは、センサー23のセンシング領域に足が入った際に検知部20bでステップとして検知し、前記検知結果とステップ検知エリアの位置を含むステップ検知情報を、通信部20cがネットワーク40を経由してゲーム装置10に送信する。
【0037】
なお、前記各機能構成によって、ステップ情報受信ユニット20及びステップ情報発信ユニット30を構成する。コンピュータの例えばCPU、ROM、RAM等のハードウェア資源上で実行される制御プログラムによって実現されるものである。また、これらの機能部は、「手段」、「モジュール」、「ユニット」、又は「回路」に読替えてもよい。
【0038】
<センシング領域>
図7は、本実施形態に係るステップ情報受信ユニット20を平面から見た各センサーの水平面におけるセンシング領域をハッチングで示している図である。図8は前記センサーの垂直面でのセンシング領域をハッチングで示している図である。前記センシング領域は、信号検知モードではプレイヤーが前記センシング領域内でステップを踏んだ際にステップ検知信号、例えば光を検知する領域である。物体検知モードでは、足が前記センシング領域に入った際にステップとして検知する領域である。センシング領域は一般的に拡散する傾向があり、センサーが設置された外周辺から外側に向かい、図7-aに示す広い反応角度(例えば60度)でセンシング領域を有する場合や、図7-bに示す狭い反応角度(例えば20度)のセンシング領域を持つ場合もある。これらのセンシング領域はセンサーの種類やセンサー周辺の機構及び装着する部品により調整が可能である。
【0039】
具体的に、図7-aで説明する。センサー23aはエリアB(Back)、センサー23bはエリアR(Right)、センサー23cはエリアF(Front)、センサー23dはエリアL(Left)にセンシング領域を持つ。よって、信号検知モードでは、プレイヤーがエリアBに着地してステップを踏んだ場合、センサー23aがステップ情報発信ユニット30から発信されるステップ検知信号、例えば光を検知した場合、ステップとして検知する。プレイヤーがエリアRに着地してステップを踏んだ場合、センサー23bがステップ情報発信ユニット30から発信されるステップ検知信号、例えば光を検知した場合、ステップとして検知する。プレイヤーがエリアFに着地してステップを踏んだ場合、センサー23cがステップ情報発信ユニット30から発信されるステップ検知信号例えば光を検知した場合、ステップとして検知する。プレイヤーがエリアLに着地してステップを踏んだ場合、センサー23dがステップ情報発信ユニット30から発信されるステップ検知信号例えば光を検知した場合、ステップとして検知する。物体検知モードにおいても、前記エリアにある前記センシング領域の中に足が入った際にステップとして検知する。
【0040】
ここで、ステップ情報受信ユニット20は一般的な人の歩幅を考慮し、各辺が例えば27cm以上~30cm以下が望ましい。ステップ情報受信ユニット20の中心部(空洞部)は省スペースとなっており、プレイヤーが起立可能なほどのスペースは確保されていない。よってゲーム開始前においては、プレイヤーはステップ情報受信ユニット20のセンシング領域で起立している必要がある。ゲームソフトとの連携により、ゲームがはじまる迄はプレイヤーがセンシング領域で起立していてもステップとしては検知しないようにすることが出来る。
【0041】
特許文献2と特許文献3のステップ検知ユニットとしての問題を説明する。前記特許文献における発明は、多角形の筐体の外周部にセンサーを設置し、そのセンサーのセンシング領域においてプレイヤーの足が検知されるとステップとして検知するものである。一般的にセンサーはセンシング領域が拡散する傾向にあり、センサーからの距離が離れるに従い、その拡散度合は大きくなる。この為、前記特許文献による検知方法では、センサーの感度を調整したとしても、プレイヤーの足が床面もしくは地面に接していない場合であってもステップとして検知してしまう傾向がある。このため、足が床面もしくは地面に接地していないにも関わらず、センサーはステップを踏んでいたと検知してしまいステップ検知の精度を高めることができない問題がある。
【0042】
図8は、前記特許文献2と特許文献3のステップ検知精度の問題を説明する為に、垂直方向でのセンシング領域を横から見た図である。図ではセンシング領域をハッチングで示している。a)は足の位置が拡散した前記センシング領域の上にある場合である。この位置では、ステップは検知されない。b)とc)は前記センシング領域に足が接しステップの検知がはじまる領域である。しかしながらセンシング領域が拡散している為、センサーの近くでプレイヤーがステップを踏んだ場合b)とセンサーから離れた場所でステップを踏んだc)とでは、ステップ検知される高さが異なり、c)においては地面より高い位置でステップとして検知されてしまう。このようなセンシング領域の拡散を無くす為には、レーザー光線のような拡散が少ないセンシング領域d)をもつセンサーを使い検知する必要があるが、レーザー光線による検知は、高価な電子部材を使う構成が必要であり、廉価な民生品用のゲームデバイスとしては適さない。これらの問題だけではなく、前記事例により、拡散されたセンシング領域においてプレイヤーの足が地面に接していない位置においてステップとして検知しまう事により、精度の高いステップ検知ができなくなる問題がある。正しいタイミングでステップを踏むことを要求されるゲームにおいては、ステップ検知の精度を高めることができない場合、ユーザーのゲーム体験のクオリティーを低減させてしまう問題が存在する。前記特許文献2及び特許文献3は2008年に申請されているものであるが、商品化された形跡はなくセンサー領域の拡散によるステップ検知精度の問題が解決されずに商品化を断念されたものと思われる。
【0043】
<ゲーム画面>
図9は、本実施形態に係るゲーム画面の一例を示す図である。
【0044】
ゲームが開始、即ち楽曲の演奏が始まると、ゲーム画面上、上下左右の何れかの方向又は複数同時に指示する矢印オブジェが流れてくるので、プレイヤーは矢印オブジェがステップゾーン(判定位置)10aに重なったタイミングで指示された方向に対応するステップを踏む。図9のゲーム画面の場合、ステップゾーン10aには右方向を指示する矢印オブジェが示されている。プレイヤーは矢印オブジェがステップゾーン10aに重なったタイミングで右方向に対応するエリアRをしっかりステップする。
【0045】
図7-aを例に取り説明をする。信号検知モードでは、センサー23bのセンシング領域のあるエリアRにおいてプレイヤーがステップを踏み、プレイヤーの足に装着しているステップ情報発信ユニット30から発信されるステップ検知信号、例えば光を前記センサー23bが検知すると、ステップ情報受信ユニット20は、ステップ検知信号の検知結果とステップ検知信号を検知した位置(例えば、エリアR)を含むステップ検知情報をネットワーク40を経由してゲーム装置10に送信する。物体検知モードでは、センサー23bのセンシング領域のあるエリアRにおいてプレイヤーがステップを踏み、プレイヤーの足が前記センシング領域に入った際にステップとして検知し、前記ステップを検知した検知結果と検知した位置(例えば、エリアR)を含むステップ検知情報をネットワーク40を経由してゲーム装置10に送信する。ゲーム装置10は、ステップ情報受信ユニット20から前記ステップ検知情報を受信すると、ゲーム画面上ステップゾーン10aで指示した矢印オブジェの方向(例えば、エリアR)と、ステップ情報受信ユニット20から取得したステップ検知情報である、前記ステップ検知信号と前記ステップ位置情報(例えば、エリアR)とを比較し、一致した場合には当該ステップ方向を正解と判定する。一方、一致しない場合には当該ステップ方向を不正解と判定する。
【0046】
また、正解の場合に、当該矢印オブジェがステップゾーン10aに重なったタイミングで当該ステップが検知されたか否かを判定する。例えば、当該矢印オブジェに重なっている所定時間(例えば、1秒)内に当該ステップが検知された場合には当該ステップタイミングを正解と判定する。一方、所定時間内に当該ステップが検知されなかった場合には当該ステップタイミングを不正解と判定する。ゲーム装置10は、ステップ方向及びステップタイミングが正解と判定された場合、得点を加算する。またゲーム画面上では成功を示す表示(例えば、「GREAT!」)が表示される。
【0047】
なお、上述したようにステップ情報受信ユニット20は、乾電池及び充電式バッテリー等により供給される駆動電源により動作している。ここで、省電力の観点から、センサー23の電力消費を抑制すべく、センサー23の電力コントロールがバッテリー寿命を長くするための重要な要素となる。具体的に、ステップ情報受信ユニット20(制御部20a)は、ゲームの矢印オブジェがステップゾーン10aに重なるタイミングに同調して各々のセンサー23の電源をONにして、ステップの検知が必要ない時には、各々のセンサー23の電源をOFFにする制御を実行する。これにより、ステップ情報受信ユニット20のバッテリー寿命が長くなり、プレイヤーは長時間ゲームをプレーすることが可能となると共に、ステップ検知ユニットとしての魅力が向上する。
【0048】
図10は、信号検知モードにおいて、本実施形態に係るステップ情報発信ユニット30が発信するステップ検知信号とステップ情報受信ユニット20が、前記ステップ検知信号を受信する状態を横から見た図である。この図ではステップ情報発信ユニット30が発信する信号をLEDの光を例にして説明する。
【0049】
図10に示されるように、プレイヤーのステップ(足)が地面に接地していない場合e)は、ステップ情報発信ユニット30のLEDの点灯は行われない。f)に示されるように、プレイヤーがステップを踏み足が床面もしくは地面に着地した際の衝撃で、ステップ情報発信ユニット30がステップに相当する加速度もしくは振動であることを検知した場合、ステップ情報発信ユニット30のLEDは点灯し光の信号を発信する。前記信号をセンサー23が検知した場合に、前記センサー23のセンシング領域に対応するエリアでステップが踏まれたものと検知する。
【0050】
なお、ステップ情報発信ユニット30から発信されるステップ検知信号は、センサー23の据え付け位置より高くなる。そのため、センサー23の据え付け角度及び周辺の機構を、プレイヤーが地面に接触した際に発信されるステップ信号を検知できる角度及び機構にすると良い。より確実にステップ情報発信ユニット30のステップ検知信号を検知できるためである。
【0051】
<変形例1>
図11は、ゲームの臨場感を高める事を目的として、ステップ情報受信ユニット20の各フレームの一辺に、カラーの発光素子20LEDを装備した図である。例えば、ゲーム画面の当該矢印オブジェに重なっているタイミングでユーザーが矢印オブジェの方向に相応する位置でステップを踏んだ場合、発光素子20LEDを点灯させるなどゲームの臨場感を盛り上げることができる、この発光素子20LEDは、各センサーのステップ検知の感度に誤差を生じないような構造にする必要がある。また、上記タイミングでステップを踏んだ際には、カラーLEDのライティング効果のみならず、効果音を用意することにより、さらに臨場感を高めることができる。
【0052】
<変形例2>
図12は、図1で説明した、本変形例に係るゲームシステムを変形した構成例を示す平面図である。図12のゲームシステム100は、ゲーム装置10及びステップ情報受信ユニット20とステップ情報発信ユニット30を含み、ネットワーク40を経由してゲーム装置10と接続されるが、図1と比較すると、ゲーム装置10がステップ情報受信ユニット20の中心部(空洞部)のスペースに配置されている。
【0053】
本変形例によれば、プレイヤーは地面に配置されたステップ情報受信ユニット20の方向、即ち下を向きながらゲームを行うことになる。これによりプレイヤーは自らのステップを確実に確認しながらステップの練習を行うことが可能となるので、例えば慣れない初心者にとって転倒の恐れや不安を低減し、更には一層のステップ上達などの効果が期待できる。
【0054】
例えば、スマートフォンなどのゲーム装置10をステップ情報受信ユニット20の中心部の空間スペースに配置したり固定したりするなどして、ステップ情報受信ユニット20にゲーム装置10を取り付ける機構を設けることも可能である。
【0055】
<変形例3>
図13は、ステップ情報受信ユニット20の中心部の空間スペースに、検知情報通知ユニット28を配置した図である。この検知情報通知ユニット28は、ステップ情報受信ユニット20の外周部にある各センサーのステップ検知信号の検知結果とステップ検知エリアを含む、ステップ検知情報を通知する端末でケーブル27によりステップ情報受信ユニット20と電気的に接合していて、ステップ情報受信ユニット20の各センシング領域においてステップ検知信号が検知された場合に、その検知結果と検知位置を含むステップ検知情報を可視情報、例えば発光素子の点灯もしくはデジタル表示または不可視の情報例えば電波などで通知する端末である。
【0056】
図13に示す検知情報通知ユニット28の通知方法について発光素子の点灯で通知される場合を例に取り、具体的に説明する。ステップ情報受信ユニット20のセンサー23dの外周部に広がるセンシング領域のあるエリアLでプレイヤーがステップを踏み、ステップを検知すると、23dLの発光素子が点灯する。ステップ情報受信ユニット20のセンサー23aの外周部に広がるセンシング領域のあるエリアBでプレイヤーがステップを踏み、ステップを検知すると23aLの発光素子が点灯する。ステップ情報受信ユニット20のセンサー23bの外周部に広がるセンシング領域のあるエリアRでプレイヤーがステップを踏み、ステップを検知すると23bLの発光素子が点灯する。ステップ情報受信ユニット20のセンサー23cの外周部に広がるセンシング領域のあるエリアFでプレイヤーがステップを踏み、ステップを検知すると、23cLの発光素子が点灯する。
【0057】
前記発光素子の点灯による通知をデジタル表示に変えることができる。例えば、23dLの発光素子による通知をL(Left)、23aLの発光素子による通知をB(Back)、23bLの発光素子による通知をR(Right)、23cLの発光素子による通知をF(Front)などに変更することもできる。またQRコード(登録商標)などあらゆる可視情報を使う事が出来る。
【0058】
検知情報通知ユニット28から通知される前記可視情報を、専用に開発した画像認識アプリケーションやソフトをインストールしたスマートフォンやタブレットやゲーム端末などのスマートデバイスに付属しているカメラにより前記可視情報を監視し、前記スマートデバイスの通信機能を利用し、ネットワーク40を経由してゲーム装置10に、検知情報通知ユニット28から取得した、ステップ検知情報を送ることができる。検知情報通知ユニット28からの通知が不可視情報で伝達する場合には、例えばNFCやその他の無線によりステップ検知情報がスマートデバイスに伝達される、前記不可視情報を前記スマートデバイスにインストールしたアプリケーションやソフトで監視し、前記スマートデバイスの通信機能を利用し、ネットワーク40を経由してゲーム装置10に、検知情報通知ユニット28から取得した、ステップ検知情報を送ることができる。検知情報通知ユニット28により、ステップ情報受信ユニット20にネットワーク40に情報を伝達する通信モジュールを組み込む必要がなくなり、部品コストを低減させ商品の価格を廉価にすることができる。また、検知情報通知ユニット28の通知信号の検知をスマートデバイスのリアカメラで監視し、スマートデバイスの表示部を上側に向けゲーム画面を表示させる事でゲーム装置10をステップ情報受信ユニット20の中央に置いて、プレイヤーは、ステップ情報受信ユニット20の中央のあるゲーム画面を見ながらプレーをすることもできる。
【0059】
<変形例4>
図14は、本変形例に係るステップ情報受信ユニット20の断面図である。図14のステップ情報受信ユニット20は、上記実施形態(例えば図3図7)と比較すると、各辺の角に傾斜を持たせた構成である。プレイヤーがステップを踏むときに間違って足がステップ情報受信ユニット20本体の角に接触した時に足をくじく可能性があるが、これを回避する為、角に傾斜を持たせることで、ゲーム中の怪我を起こすリスクを低減することが可能である。また、センサー23がその水平面における位置より上位置より発信する信号を受け取りやすくなり、信号検知モードにおいてはセンサーの検知精度が高まる効果が期待できる。
【0060】
<変形例5>
図15は、本変形例に係るステップ情報受信ユニット20による平面方向から見たセンシング領域を示す図である。図7と比較すると、本変形に係るステップ情報受信ユニット20は、8角形状のフレーム(枠)構造となっている。また、センサー23は、ステップ情報受信ユニット20の外周辺(外縁)の8辺の各々に少なくとも1つ以上が設けられており、ステップ情報受信ユニット20としては少なくとも計8つのセンサー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g及び23hが設けられている。
【0061】
また、各々のセンサー23は、図15のハッチング領域で示されるように、設置された外周辺から外側に向かい、所定の反応角度(例えば60度)でステップ情報発信ユニット30から発信される信号や足のセンシング領域を有する。具体的に、センサー23eはエリアBR、センサー23fはエリアRF、センサー23gはエリアFL、センサー23hはエリアLBをセンシング領域とする。よって、信号検知モードでは、プレイヤーがエリアBRに着地してステップを踏んだ場合、センサー23eがステップ情報発信ユニット30からのステップ検知信号例えば光を検知する。プレイヤーがエリアRFに着地してステップを踏んだ場合、センサー23fがステップ情報発信ユニット30からのステップ検知信号例えば光を検知する。プレイヤーがエリアFLに着地してステップを踏んだ場合、センサー23gがステップ情報発信ユニット30からのステップ検知信号例えば光を検知する。プレイヤーがエリアLBに着地してステップを踏んだ場合、センサー23hがステップ情報発信ユニット30からのステップ検知信号例えば光を検知する。物体検知モードでは、前記エリアのセンシング領域の中に足が入った際にステップとして検知される。信号検知モード及び物体検知モードにおいて、ステップ検知信号の検知結果とステップを検知した位置情報(例えば、エリアRF)を含むステップ検知信号をネットワーク40を経由してゲーム装置10に送信される。
【0062】
図16は、本変形に係る8方向のステップを踏むゲーム画面の一例を示す図である。
【0063】
ゲームが開始し楽曲の演奏が始まると、ゲーム画面上、上下左右、更には各斜め(右下、右上、左上、左下)の何れかの方向又は複数同時に指示する矢印オブジェが流れてくるので、プレイヤーは矢印オブジェがステップゾーン(判定位置)10aに重なったタイミングで指示された方向に対応するステップを踏む。図16のゲーム画面の場合、ステップゾーン10aには右上方向を指示する矢印オブジェが示されている。プレイヤーは矢印オブジェがステップゾーン10aに重なったタイミングで右上方向に対応するエリアRFをしっかりステップする。
【0064】
本変形例のように、ステップ情報受信ユニット20は、矩形のみに限られることなく例えば多角形状のフレーム(枠)構造であってもよい。更に矩形(四角形)や8角形の他にも、例えば、三角形や六角形などであってもよい。プレイヤーは多角形状のフレーム各辺に対応するセンシング領域をステップする。これにより、ゲーム上において、上下左右のみならず、例えば斜め方向に指示する矢印オブジェを用いることができるので、多様なステップを行えるゲームを実現することが可能である。
【0065】
<変形例6>
図17は、ステップ情報受信ユニット20の各辺が独立して形成されており、前記各辺の連結部を部品もしくは接点、例えばヒンジ26により連結されている構造で、ステップ情報受信ユニット20を図3のような四角形から一直線形状やL字形状など任意の形状に変更ができる構造になっている。これにより一直線状の形状のみならず各辺の接続部にある部品もしくは接点例えばヒンジ26を起点として様々な形状に変形させることができる構造となっている。
【0066】
図18は、図17の形状のステップ情報受信ユニット20のヒンジ26を起点として変形させ一直線上に展開した際の平面方向から見た状態を示す図である。図3図7図15と比較すると、図18では、一直線上のフレーム構造となっている。
【0067】
図19はステップ情報受信ユニット20を一直線状に変形させた際のセンシング領域を示す。ハッチング部のセンシング領域が隣接のエリアへの検知に干渉を起こさないセンシング領域を考慮する必要がある。信号検知モードでは、プレイヤーがエリアY1でステップを踏んだ場合、センサー23dがステップ情報発信ユニット30からのステップ検知信号、例えば光を検知する。プレイヤーがエリアY2でステップを踏んだ場合、センサー23aがステップを検知する。プレイヤーがエリアY3でステップを踏んだ場合、センサー23bがステップを検知する。プレイヤーがエリアY4でステップを踏んだ場合、センサー23cがステップを検知する。ゲームの内容に応じた、センサーの数や一辺の数を設けることができる。これにより水平方向及び垂直方向やこの構造でできうるあらゆる形状での変形検知を行うことができる。例えばL字状に形成することも可能である。形状変更ができる事により、プレーができるゲームの種類が増えるメリットがあり、また折りたたんで机の引き出しに収納することができまた持ち運びに便利になるという利便性が生まれる。
【0068】
一般的なセンサーの特性によりセンシング領域が拡散し、精度の高いステップ検知ができないという問題の解決方法に関して説明する。図20はセンサー23にレンズ50を装着した状態を横から見た図である。レンズ50の装着によりセンシング領域の拡散を垂直方向において収束させることが出来、横から見て直線状に近いセンシング領域を形成することが出来る。g)はセンシング領域より上に足がありステップを検知していない状態、h)はセンシング領域に足が入りステップを検知している状態である。従来の技術では拡散性の少ないセンシング領域を得る為には、民生品としては適さない高価な電子部品が必要となるレーザー光線による検知方法があるが、低価格なセンサー23にレンズ50例えば安価なプラスチックレンズを装着することにより、ゲーム中にプレイヤーがステップを踏むエリア、つまりセンサー23からおよそ30cm程度のエリアの中においては、拡散性の低いセンシング領域が形成され、廉価で精度の高いステップ検知が可能となり、ステップ情報発信ユニット30を必要とせずにステップ情報受信ユニット20単体でステップ検知を行う事が出来る。なおステップ検知はセンシング領域に足が入った際に行われるため、センサー23は地面に近い位置に設置することが望ましい、これにより、地面に足が接地するタイミングとセンシング領域に足が入るタイミングがほぼ同じタイミングになり正確なステップ検知を行うことが出来る。
【0069】
以上、本実施形態に係るセンサー23にレンズを装着する事によるステップ検知精度の向上やステップ情報受信ユニット20が形状変更出来る構造により、様々な形状でのステップゲームに対応が出来るようになる。また、折りたたむことができ収納性が高まるという、ステップ検知精度の向上及び収納性及び携帯性も含めて、前記特許文献2と特許文献3では解決されていなかった発明であり、当該発明により低価格でかつポータブルで、ステップ検知精度の向上したステップ検知を行う事が可能である。家の中や外出先など場所を選ばずに、ステップを踏むゲームシステムにより、楽しみながらより簡易に体を動かす機会を創造し、気軽にカラダを動かすことにより生じる肉体的健康や精神的健康の向上に貢献する商品を作ることが出来る。ダンスゲームで人々の健康促進を導く社会的なメリットが期待できる。
【0070】
なお、本発明の好適な実施の形態により、特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【0071】
図7-aによれば、センサー23の水平方向の反応角度(例えば60度)によっては、エリア(例えばエリアR)と水平方向のセンシング領域(例えばセンシング領域R)とが必ずしも完全一致しない場合がある。即ち、エリア(例えばエリアR)であっても水平方向のセンシング領域(例えばセンシング領域R)でない非検知領域にステップが踏まれた場合、当該ステップは検知されない。しかしながら、上述したようにステップ情報受信ユニット20は携帯性を考慮し、各辺が例えば27以上~30cm以下である。このため、非検知領域は極めて小さく、実際ゲームをプレーする上では支障がない程度である。
【0072】
なお、センサー23の反応角度を大きく設定すると非検知領域は小さくなり、センサー23の反応角度を小さく設定すると非検知領域は大きくなる。ステップ情報受信ユニットを一直線状に配置した場合、センサー23の反応角度を大きく設定しすぎると、センシング領域が他のエリアまで広がってしまい、2つのエリアでステップが検知されるという誤検知が発生する。このため、センシング領域が他のエリアに広がらず且つ非検知領域を最小となるようセンサー23の反応角度を設定するのが望ましい。
【0073】
上述のステップ情報受信ユニット20の本体は、矩形形状のフレーム(枠)構造であるものとして説明した。しかしながら、必ずしもフレーム(枠)構造でなくとも、例えば、円形や多角形状のボード(板)構造であってもよい。この場合、ステップ情報受信ユニット20の中心部には空洞部を有しないが、各辺にセンサー23を備えていることには変わりない。また、ゲーム装置10をステップ検知受信ユニット20のボード上の中心部付近に配置可能である他に、ボード上の中心部付近において、ゲーム装置10をステップ情報受信ユニット20本体にゲーム装置10を取り付ける機構を設けることも可能である。
【0074】
信号検知モードと物体検知モードは、ゲームの内容などによりどちらか一つのモードが選択された構成で生産及び製品化が行われる。必要があれば両モードが1つのデバイスに存在してもよい。
【符号の説明】
【0075】
10 ゲーム装置
10a 矢印オブジェがステップゾーン(判定位置)に重なっている状態
20 ステップ情報受信ユニット
20a 制御部
20b 検知部
20c 通信部
20LED LED
21a 電源スイッチ
21b 電源のON/OFFの状態を示すLEDランプ
22 操作スイッチ
23(a~h) ステップ情報受信ユニットのセンサー
23aL センサー23aでステップが検知された際に点灯する発光素子
23bL センサー23bでステップが検知された際に点灯する発光素子
23cL センサー23cでステップが検知された際に点灯する発光素子
23dL センサー23dでステップが検知された際に点灯する発光素子
25 方向表示
26 ヒンジ
27 ケーブル
28 検知情報通知ユニット
30 ステップ情報発信ユニット
30a 制御部
30b センサー部
30c 検知信号発信部
31 ステップ情報発信ユニットのベルト
32 ステップ情報発信ユニットの信号発信素子
33 ステップ情報発信ユニットのモジュール
40 ネットワーク
50 レンズ
100 ゲームシステム
エリアF 前方のエリア
エリアL 左側のエリア
エリアR 右側のエリア
エリアB 後ろ側のエリア
エリアRF 斜め右上のエリア
エリアFL 斜め左上のエリア
エリアBR 斜め右下のエリア
エリアLB 斜め左下のエリア
エリアY1 左から1番目のエリア
エリアY2 左から2番目のエリア
エリアY3 左から3番目のエリア
エリアY4 左から4番目のエリア
センシング領域 センサー23のセンシング領域
センシング領域R 右側のエリアにあるセンサー23のセンシング領域
a) 足が拡散したセンシング領域の上にある状態
b) 足がセンサーの近くで拡散したセンシング領域に接している状態
c) 足がセンサーの遠くで拡散したセンシング領域に接している状態
d) 最も下限に設置した非拡散センシング領域に足が接している状態
e) ステップ情報発信ユニットがステップ検知信号を発信していない状態
f) ステップ情報発信ユニットがステップ検知信号を発信している状態
g) ステップを検知していない状態
h) ステップを検知している状態

















図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7-a】
図7-b】
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20