(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022124527
(43)【公開日】2022-08-26
(54)【発明の名称】利用管理システム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20220819BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20220819BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20220819BHJP
G16Y 40/35 20200101ALI20220819BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/35
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021022220
(22)【出願日】2021-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】110000660
【氏名又は名称】Knowledge Partners弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】陳 歴峰
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181EE13
5H181EE14
5H181EE15
5H181FF10
5H181FF13
5H181FF27
5H181FF32
5H181MB04
(57)【要約】
【課題】希望する環境での走行が可能か否かを通知する可能性を高める。
【解決手段】車両の走行試験場の利用を管理する利用管理システムであって、走行試験場の利用者の利用希望時間帯及び利用希望環境を取得する取得部と、利用希望時間帯のうち少なくとも一部の時間帯において利用希望環境が発生する場合に、希望の環境で利用可能であることを、利用者の利用者端末に通知する通知部とを備える、利用管理システム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の走行試験場の利用を管理する利用管理システムであって、
前記走行試験場の利用者の利用希望時間帯及び利用希望環境を取得する取得部と、
前記利用希望時間帯のうち少なくとも一部の時間帯において前記利用希望環境が発生する場合に、希望の環境で利用可能であることを、前記利用者の利用者端末に通知する通知部と
を備える、利用管理システム。
【請求項2】
前記取得部は、前記利用希望環境として、利用希望の天候を取得し、
前記通知部は、天候予報に基づいて、前記利用希望時間帯のうち少なくとも一部の時間帯において前記利用希望環境が発生するか否かを判断する、請求項1に記載の利用管理システム。
【請求項3】
前記取得部は、前記利用希望環境として、利用希望の路面状態を取得し、
前記通知部は、前記走行試験場の路面状態に基づいて、前記利用希望時間帯のうち少なくとも一部の時間帯において、前記利用希望環境が発生するか否かを判断する、請求項1に記載の利用管理システム。
【請求項4】
前記走行試験場の路面状態は、天候予報に基づいて予測される、請求項3に記載の利用管理システム。
【請求項5】
前記路面状態は、前記走行試験場における路面の陥没、浸水及び積雪の少なくとも1つを含む、請求項3に記載の利用管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の走行試験場においては、極端な天候やコースにおける損害等の要因により、走行試験場の利用に対し規制をかける場合がある。このような道路の規制に係る技術として、特許文献1には、路面状況等に応じて、適切な経路設定を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
走行試験場において規制がかけられると、車両は、規制されたコースでの走行ができなくなってしまうが、このように規制されたコースでの走行試験を希望する利用者も存在する。しかしながら、規制されたコースの走行試験を希望する利用者は、希望する環境での走行がいつ可能であるか知ることができないという問題があった。
【0005】
本発明は、前記課題にかんがみてなされたもので、希望する環境での走行が可能か否かを通知する可能性を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明は、車両の走行試験場の利用を管理する利用管理システムであって、前記走行試験場の利用者の利用希望時間帯及び利用希望環境を取得する取得部と、前記利用希望時間帯のうち少なくとも一部の時間帯において前記利用希望環境が発生する場合に、希望の環境で利用可能であることを、前記利用者の利用者端末に通知する通知部とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】
図2Aは、環境テーブルのデータ構成例を示す図。
図2Bは、希望管理テーブルのデータ構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)試験場利用システムの構成:
(2)利用管理処理:
(3)他の実施形態:
【0009】
(1)試験場利用システムの構成:
図1は、試験場利用システム1の全体構成図である。試験場利用システム1は、車両の走行試験場の利用を管理するシステムである。試験場利用システム1は、利用管理システム10、利用者端末20及び管理者端末30を有している。利用管理システム10は、例えば据置型の汎用コンピュータやクラウド型の外部サーバ等である。利用者端末20は、試験場利用システム1の利用者により利用される情報処理装置である。ここで、利用者は、走行試験場での車両の走行試験を希望する者や、その者のためにシステムを利用する者などである。管理者端末30は、試験場利用システム1の管理者により利用される情報処理装置である。管理者には、走行試験場の環境を監視する者などが含まれる。
【0010】
本実施形態においては、利用管理システム10、利用者端末20及び管理者端末30は、ネットワークを介して相互に通信することができる。なお、利用者端末20は、少なくとも利用管理システム10と通信可能であればよく、通信方式は特に限定されるものではない。管理者端末30は、少なくとも利用管理システム10と通信可能であればよく、通信方式は特に限定されるものではない。
【0011】
利用管理システム10は、通信部11と、CPU,RAM,ROM等を備える制御部12と、記録媒体13と、を備える。制御部12は、記録媒体13やROMに記憶された種々のプログラムを実行する。制御部12は、このプログラムの1つとして、利用管理プログラム120を実行することができる。通信部11は、外部の装置と無線通信を行うための装置であり、制御部12は通信部11を介して利用者端末20及び管理者端末30と通信することができる。
【0012】
記録媒体13は、環境テーブル131と希望管理テーブル132とを格納している。
図2Aは、環境テーブル131のデータ構成例を示す図である。ここで、環境とは、走行試験場における車両の走行に係る環境(状況)である。環境には、天候や気温、路面の状態等が含まれる。走行試験場は、極端な天候や、コースの損害などの要因により、その利用が規制される。本実施形態の環境テーブル131には、このような規制された環境である規制環境と、規制環境が発生する時間帯とが対応付けて格納される。規制環境のうち天候に関するものとしては、雨天、積雪、濃霧等が挙げられる。また、規制環境のうち路面状態に関するものとしては、事故などに起因した道路の陥没、雨などによる浸水、積雪等が挙げられる。なお、環境テーブル131の情報は、管理者端末30において管理者から入力された情報に応じて登録される。
【0013】
図2Bは、希望管理テーブル132のデータ構成例を示す図である。希望管理テーブル132には、利用者端末20において利用者により入力された利用希望情報が格納される。ここで、利用希望情報は、走行試験場における走行に関する利用者の希望を示す情報である。利用希望情報には、利用者IDと、利用希望環境と、利用希望時間帯と、が含まれる。希望管理テーブル132には、利用IDと、利用希望環境と、利用希望時間帯とが対応付けて格納されている。利用者IDは、利用者を識別する情報である。利用希望環境は、利用者が走行を希望する、走行試験場における規制環境を示す情報である。利用希望環境は、環境テーブル131に登録される規制環境の少なくとも1つを含む。利用希望時間帯は、利用者が走行を希望する時間帯を示す情報である。時間帯の指定方法は、特に限定されるものではなく、利用希望時間帯は、例えば、毎週水曜日というように特定の曜日でもよく、所定の日から1週間というような特定の期間でもよく、所定の日から1週間の間の6時~24時というように特定の時間帯でもよい。
【0014】
利用管理プログラム120は、利用管理システム10のコンピュータを、環境登録部121、取得部122及び通知部123として機能させるためのプログラムである。環境登録部121、取得部122及び通知部123の処理は、CPUが利用管理プログラム120を実行することにより実現される。すなわち、以下において、環境登録部121、取得部122及び通知部123が行うものとして記載する処理は、制御部12により実行される処理である。
【0015】
環境登録部121は、通信部11が環境情報を受信した場合に、環境情報を記録媒体13の環境テーブル131に登録する。環境情報は、走行試験場の規制環境と、時間帯とを対応付けた情報である。時間帯は、その規制環境が継続する期間である。
【0016】
本実施形態においては、環境情報は、管理者端末30から送信される。例えば、管理者は、走行試験場を見渡せる管理棟からの目視、管理車両による走行試験場の見回りなどにより走行試験場の環境を確認し、確認結果を管理者端末30に入力する。管理者端末30は、確認結果が入力されると、確認結果を環境情報として利用管理システム10に送信する。このように、通信部11が、管理者が実際に確認した確認結果を示す環境情報を受信した場合には、環境登録部121は、確認結果に示される規制環境と、時間帯としての現在を示す情報と、を対応付けて登録する。例えば、陥没の確認結果が示される場合には、環境登録部121は、陥没と、現在を示す時間帯とを対応付けて登録する。なお、陥没など確認結果から得られた環境については、管理者から、その環境が解消した旨の情報が入力された場合に、環境テーブル131から削除される。
【0017】
また、管理者は、雪予報など、走行試験場が規制されるような天候予報を確認した場合には、これを環境情報として管理者端末30に入力する。このように環境情報として天気予報を通信部11が受信した場合には、環境登録部121は、天候予報に示される天候と、天候予報に対応する時間帯とを対応付けて環境テーブル131に登録する。例えば、管理者が2021/1/28の時点で、2021/2/3ら2日間、雪である天候予報を確認した場合には、これに対応して、積雪と、2021/2/3~2021/2/4の時間帯とが対応付けて環境テーブル131に登録される。
【0018】
さらに、環境登録部121は、通信部11が天候予報を受信した場合には、天候予報から路面状態(コースの状態)を予測する。例えば、所定量以上の降水量を示す天候予報を受信した場合には、環境登録部121は、浸水が生じると予測し、浸水と、天候予報に対応した時間帯とを対応付けて、環境テーブル131に登録する。また、通信部11が所定量の積雪を示す天候予報を受信した場合には、環境登録部121は、路面凍結が生じると予測し、路面凍結と、その翌日から所定期間の時間帯と、を対応付けて、環境テーブル131に登録する。このように、環境登録部121は、所定量の積雪予定の場合に路面当凍結、というような予め定められた条件に従い、天候予報に基づいて、路面状態を予測する。なお、このような将来の時間帯に対応した環境情報は、対応する時間帯が経過した後で、環境テーブル131から削除される。
【0019】
取得部122は、通信部11を介して、利用者端末20から、利用希望情報、すなわち利用者ID、利用希望環境及び利用希望時間帯を取得し、利用希望情報を記録媒体13の希望管理テーブル132に格納する。
【0020】
通知部123は、希望管理テーブル132に登録されている環境テーブル131及び希望管理テーブル132を参照することで、利用希望時間帯のうち少なくとも一部の時間帯において利用希望環境が発生するか否かを確認する。そして、通知部123は、利用希望時間帯のうち少なくとも一部の時間帯において利用希望環境が発生する場合に、利用者IDで特定される利用者の利用者端末20に対し、希望の環境で走行試験場を利用可能であることを通知する。
【0021】
利用者端末20は、通信部21と、CPU,RAM,ROM等を備える制御部22と、ユーザI/F部23と、記録媒体24と、を備える。制御部22は、記録媒体24やROMに記憶された種々のプログラムを実行することで、利用者端末20を制御する。通信部21は、外部の装置と無線通信を行うための装置である。制御部22は、通信部21を介して利用管理システム10等と通信することができる。ユーザI/F部23は、ユーザが指示を入力し、また、ユーザに各種の情報を提供するためのインタフェース部である。ユーザI/F部23は、図示しないタッチパネル式のディスプレイやスイッチ等やスピーカー等を備えている。すなわち、ユーザI/F部23は、画像や音声の出力部およびユーザによる指示の入力部を備えている。
【0022】
利用者は、利用者端末20のユーザI/F部23を介して、走行試験場における利用希望情報を入力する。利用希望時間帯及び利用希望環境を含む利用希望情報が入力されると、制御部22は、利用希望情報を、通信部21を介して、利用管理システム10に送信する。また、利用希望情報に対応した利用が可能な場合には、制御部22は、その旨の通知を受信し、これをユーザI/F部23のディスプレイ等の出力部に出力する。
【0023】
管理者端末30は、通信部31と、CPU,RAM,ROM等を備える制御部32と、ユーザI/F部33と、記録媒体34と、を備える。制御部32は、記録媒体34やROMに記憶された種々のプログラムを実行することで、管理者端末30を制御する。通信部31は、外部の装置と無線通信を行うための装置である。制御部32は、通信部31を介して利用管理システム10等と通信することができる。ユーザI/F部33は、ユーザが指示を入力し、また、ユーザに各種の情報を提供するためのインタフェース部である。ユーザI/F部33の構成は、利用者端末20のユーザI/F部23の構成と同様である。
【0024】
管理者は、管理者端末30のユーザI/F部33を介して、走行試験場の環境情報を入力する。環境情報が入力されると、制御部32は、環境情報を、利用管理システム10に送信する。
【0025】
(2)利用管理処理:
図3は、利用管理システム10による利用管理処理を示すフローチャートである。利用管理処理は、利用管理システム10の電源がオンされた場合に開始される。また利用管理処理は、管理者端末30から開始指示を受信した場合に開始される。利用管理処理においては、まず利用管理システム10の取得部122は、通信部11が利用希望情報を受信したか否かを確認する(ステップS100)。利用希望情報を受信しなかった場合には(ステップS100でN)、取得部122は、処理をステップS104へ進める。利用希望情報を受信した場合には(ステップS100でY)、取得部122は、通信部11から利用希望情報を取得し、これを希望管理テーブル132に登録する(ステップS102)。
【0026】
次に、環境登録部121は、通信部11が環境情報を受信したか否かを確認する(ステップS104)。環境情報を受信しなかった場合には(ステップS104でN)、環境登録部121は、処理をステップS112へ進める。環境情報を受信した場合には(ステップS104でY)、環境登録部121は、環境情報が天気予報であるか否かを確認する(ステップS106)。天気予報でない場合には(ステップS106でN)、環境登録部121は、処理をステップS110へ進める。天気予報の場合には(ステップS106でY)、環境登録部121は、天気予報から規制環境を予測する(ステップS108)。次に、環境登録部121は、環境情報及び環境情報から予測された規制環境を環境テーブル131に登録する(ステップS110)。
【0027】
次に、通知部123は、希望管理テーブル132に登録されているすべての利用希望情報を処理対象として、利用希望情報に示される利用希望環境が、利用希望時間帯の少なくとも一部の時間帯において発生するか否かを判断する(ステップS112)。通知部123は、この判断において、環境テーブル131に登録されている規制環境と、希望管理テーブル132に登録されている利用希望情報とを参照する。
【0028】
通知部123は、希望管理テーブル132に登録されている1つの利用希望情報を処理対象として1つ選択する。そして、環境テーブル131において、処理対象の利用希望環境と一致する規制環境に対応付けられている時間帯を確認する。そして、通知部123は、環境テーブル131において確認した時間帯と、処理対象の利用希望時間帯の少なくとも一部の時間帯とが重なっている場合には、利用希望環境が、利用希望時間帯の少なくとも一部の時間帯において発生すると判断する。通知部123は、希望管理テーブル132に登録されているすべての利用希望情報を対象に、利用希望環境が発生するか否かを判断する。
【0029】
利用希望環境が、利用希望時間帯の少なくとも一部の時間帯において発生する利用希望情報が存在しない場合には(ステップS112でN)、通知部123は、処理をステップS116へ進める。一方、利用希望環境が、利用希望時間帯の少なくとも一部の時間帯において発生する利用希望情報が存在する場合には(ステップS112でY)、通知部123は、希望の環境で走行試験場を利用可能であることを通知する(ステップS114)。この場合の通知先は、利用希望環境が発生すると判断された利用希望情報の送信元とする。通知部123は、ステップS114において、さらに利用可能な時間帯を通知してもよい。利用可能な時間帯は、環境テーブル131において確認した時間帯と、処理対象の利用希望時間帯とが重なる時間帯である。
【0030】
次に、制御部12は、利用管理処理を終了するか否か判断する(ステップS116)。制御部12は、利用管理システム10の電源がオフされた場合には終了すると判断する。制御部12はまた、管理者端末30から終了指示を受信した場合に終了すると判断する。制御部12は、利用管理処理を終了すると判断した場合には(ステップS116でY)、利用管理処理が終了する。制御部12は、利用管理処理を終了すると判断しなかった場合には(ステップS116でN)、処理をステップS100へ進め、利用管理処理を継続する。
【0031】
なお、利用管理処理においては、環境情報は、管理者による確認ができたタイミングで入力される。このため、利用希望情報が登録された時点で、利用希望情報に応じた利用が可能か否かの判断ができない場合があるが、この場合、環境情報が登録されたタイミングで、利用が可能か否かの判断が行われる。したがって、適宜、利用者に通知を行うことができる。
【0032】
例えば、2021/2/1~2021/2/28の時間帯の積雪の利用希望情報が希望管理テーブル132に登録されている状況にあるとする。この状況において、管理者が、2021/1/28に天気予報で2/3~2/4の積雪を確認し、この天気予報を、2021/1/28に管理者端末30に入力したとする。この場合には、このタイミングで、天気予報が環境情報として利用管理システム10に送信され、利用者へ利用可能である旨の通知が行われる。一方で、上記の状況において、雪の天気予報がなかったものの、2021/2/3に管理者が目視により積雪を確認し、確認結果を管理者端末30に入力したとする。この場合には、このタイミングで確認結果が環境情報として利用管理システム10に送信され、利用者へ利用可能である旨の通知が行われる。このように、実際に発生していることが確認された場合だけでなく、利用希望環境が天気予報から予測される場合も、利用希望時間帯のうち少なくとも一部の時間帯において利用希望環境が発生すると判断される。
【0033】
以上のように、本実施形態に係る利用管理システム10は、希望する環境での走行が可能か否かを通知する可能性を高めることができる。
【0034】
(3)他の実施形態:
以上の実施形態は、本発明を実施するための一例であり、他にも種々の実施形態を採用可能である。例えば、利用管理システム10は、複数の装置(例えば、クライアントとサーバなど)によって実現されるシステムであってもよい。利用管理システム10を構成する環境登録部121、取得部122、及び通知部123の少なくとも一部が複数の装置に分かれて存在してもよい。
【0035】
また、上述の実施形態の一部の構成が省略されてもよいし、処理の順序が変動または省略されてもよい。例えば、
図3に示すステップS100~ステップS102の処理は、ステップS104~ステップS110の処理よりも後に実行されてもよい。
【0036】
本実施形態においては、規制環境のみが利用可能であることの通知対象の環境は規制環境のみであったが、通知対象の環境は規制環境に限定されるものではない。他の例としては、利用管理システム10は、晴天、所定の気温など、走行試験場の通常の利用が可能な環境を通知対象としてもよい。この場合には、環境テーブル131には、通常の利用が可能な環境についても登録されるものとする。
【0037】
他の例としては、利用管理システム10は、天候予報は、管理者端末30以外の外部装置から取得してもよい。例えば、利用管理システム10は、天候予報サービスの提供元から天候予報を受信してもよい。天候予報は、例えば天予報サービスの提供元から利用管理システム10に対し定期的に配信されてもよい。
【0038】
また、他の例としては、天候予報から路面状態を予測する処理は、管理者端末30の制御部32が実行してもよい。この場合には、管理者端末30の制御部32は、予測結果としての路面状態を時間帯と共に利用管理システム10に送信する。
【0039】
また、他の例としては、利用可能である旨の通知のタイミングは実施形態に限定されるものではない。他の例としては、通知部123は、利用希望時間帯の1日前など所定のタイミングで通知してもよい。また、他の例としては、通知タイミングは、利用者から指定されていてもよい。この場合には、通知部123は、利用者から指定されたタイミングにおいて通知を行うものとする。
【0040】
また、他の例としては、通知部123は、利用できない旨についても通知してもよい。例えば、通知部123は、利用時間帯の1日前など所定タイミングにおいて環境テーブル131を確認し、陥没の登録がなければ、陥没の環境での利用ができない旨を通知してもよい。また、天気予報により晴れと分かった場合には、通知部123は、積雪の環境での利用ができない旨を通知してもよい。
【0041】
さらに、以上のようなシステム、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合もあれば、複数の装置で共有の部品を利用して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、システムを制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのプログラムの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし半導体メモリであってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
【符号の説明】
【0042】
1…試験場利用システム、10…利用管理システム、11…通信部、12…制御部、13…記録媒体、20…利用者端末、30…管理者端末、121…環境登録部、122…取得部渋、123…通知部