(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022124643
(43)【公開日】2022-08-26
(54)【発明の名称】作業機械の表示システム
(51)【国際特許分類】
E02F 9/26 20060101AFI20220819BHJP
【FI】
E02F9/26 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021022391
(22)【出願日】2021-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】菊澤 遼平
【テーマコード(参考)】
2D015
【Fターム(参考)】
2D015HA03
2D015HB04
2D015HB05
(57)【要約】
【課題】表示装置を用いた動作特性の設定が簡易な作業機械の表示システムを提供する。
【解決手段】アクチュエータACは、油圧ショベル100を駆動させる。切替装置20は、アクチュエータACを駆動可能な供給状態とアクチュエータACを駆動不能な遮断状態とを切り替える。表示装置40は、遮断状態において、アクチュエータACの動作特性を設定するための第3画面(設定画面)40Cと、第3画面40Cとは異なる情報表示画面とを切り替えて表示可能である。コントローラ30は、切替装置20により遮断状態から供給状態へ切り替えられた場合に、第3画面40Cを遮断状態と供給状態との双方で継続して表示装置40に表示するよう制御する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械を駆動させるアクチュエータと、
前記アクチュエータを駆動可能な供給状態と前記アクチュエータを駆動不能な遮断状態とを切り替える切替装置と、
前記遮断状態において、前記アクチュエータの動作特性を設定するための設定画面と、前記設定画面とは異なる情報表示画面とを切り替えて表示可能な表示装置と、
前記切替装置により前記遮断状態から前記供給状態へ切り替えられた場合に、前記設定画面を継続して前記表示装置に表示するよう制御するコントローラと、を備えた、作業機械の表示システム。
【請求項2】
前記設定画面は前記アクチュエータの流量特性を設定するための画面である、請求項1に記載の作業機械の表示システム。
【請求項3】
前記作業機械は、
旋回体と、
前記旋回体に回動自在に接続されたブームと、をさらに備え、
前記設定画面は、ホイスト旋回時における前記旋回体の旋回と前記ブームの上げ動作とのバランスを設定する画像を含む、請求項2に記載の作業機械の表示システム。
【請求項4】
前記作業機械は、
旋回体と、
前記旋回体に回動自在に接続されたブームと、
前記ブームに回動自在に接続されたアームと、
前記アームに回動自在に接続された作業具と、をさらに備え、
前記設定画面は、前記旋回体、前記ブーム、前記アームおよび前記作業具よりなる群から選ばれた1つ以上の部材の最大動作速度を設定する画像を含む、請求項2に記載の作業機械の表示システム。
【請求項5】
前記作業機械は、前記アクチュエータを操作する操作装置をさらに備え、
前記設定画面は、前記操作装置に対する前記アクチュエータの応答性を設定する画像を含む、請求項2に記載の作業機械の表示システム。
【請求項6】
撮像装置をさらに備え、
前記コントローラは、前記撮像装置により撮像された撮像画像と、前記アクチュエータの動作特性を設定する設定画像とを含む前記設定画面を前記表示装置に表示するよう制御する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の作業機械の表示システム。
【請求項7】
前記コントローラは、前記撮像画像として、前記作業機械の周囲を撮像した俯瞰画像を前記表示装置に表示するよう制御する、請求項6に記載の作業機械の表示システム。
【請求項8】
前記コントローラは、前記撮像画像の下側に前記設定画像を表示するよう前記表示装置を制御する、請求項6または請求項7に記載の作業機械の表示システム。
【請求項9】
前記コントローラは、前記情報表示画面が前記遮断状態において前記表示装置に表示された状態で、前記遮断状態から前記供給状態への切替信号を前記切替装置から入力された場合に、前記表示装置における前記情報表示画面の表示を前記情報表示画面以外の他の画面に切り替えるよう制御する、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の作業機械の表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、作業機械の表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
作業機械において表示装置を制御するシステムは、たとえば特開2018-105064号公報(特許文献1)に開示されている。この特許文献1においては、表示装置が周囲画像を表示している場合には操作装置の操作による作業機械の動作が許可される。一方、表示装置が周囲画像を表示していない場合には操作装置の操作による作業機械の動作が禁止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、作業機械の動作制御は複雑高度化してきている。このため作業機械において、表示装置を用いた動作特性の設定を簡易化することが望まれている。
【0005】
そこで本開示は、表示装置を用いた動作特性の設定が簡易な作業機械の表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の作業機械の表示システムは、アクチュエータと、切替装置と、表示装置と、コントローラとを備える。アクチュエータは、作業機械を駆動させる。切替装置は、アクチュエータを駆動可能な供給状態とアクチュエータを駆動不能な遮断状態とを切り替える。表示装置は、遮断状態において、アクチュエータの動作特性を設定するための設定画面と、設定画面とは異なる情報表示画面とを切り替えて表示可能である。コントローラは、切替装置により遮断状態から供給状態へ切り替えられた場合に、設定画面を継続して表示装置に表示するよう制御する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、表示装置を用いた動作特性の設定が簡易な作業機械の表示システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の一実施形態における作業機械の構成を概略的に示す斜視図である。
【
図2】
図1に示す作業機械の表示システムの構成を示す図である。
【
図3】
図2に示す表示システムにおける機能ブロックの一例を示す図である。
【
図4】本開示の一実施形態における作業機械の表示方法の一例を示すフロー図である。
【
図5】表示装置に表示される第1画面(初期画面)を示す図である。
【
図6】表示装置に表示される第2画面(選択画面)を示す図である。
【
図7】表示装置に表示される第3画面(設定画面)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態について図に基づいて説明する。
【0010】
明細書および図面において、同一の構成要素または対応する構成要素には、同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。また、図面では、説明の便宜上、構成を省略または簡略化している場合もある。
【0011】
本実施形態においては作業機械の一例として油圧ショベルについて説明するが、本開示は油圧ショベル以外に、ホイールローダ、ブルドーザ、モータグレーダなどの他の作業機械にも適用可能である。以下の説明において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」とは、
図1に示す運転室4内の運転席4Sに着座したオペレータ(乗員)を基準とした方向である。
【0012】
<作業機械の構成>
まず本実施形態の作業機械の構成を
図1を用いて説明する。
【0013】
図1は、本開示の一実施形態における作業機械の構成を概略的に示す斜視図である。
図1に示されるように、本実施形態における作業機械100は、たとえば油圧ショベルである。
【0014】
油圧ショベル100は、本体1と、油圧により作動する作業機2とを有している。本体1は、旋回体3と、走行体5とを有している。走行体5は、一対の履帯5Crと、走行モータ5Mとを有している。油圧ショベル100は、履帯5Crの回転により走行可能である。走行モータ5Mは、走行体5の駆動源として設けられている。走行モータ5Mは、油圧により作動する油圧モータである。なお、走行体5が車輪(タイヤ)を有していてもよい。
【0015】
旋回体3は、走行体5の上に配置され、かつ走行体5により支持されている。旋回体3は、旋回モータ(図示せず)により旋回軸RXを中心として走行体5に対して旋回可能である。旋回体3は、運転室4(キャブ)を有している。
【0016】
運転室4内には、オペレータが着座する運転席4Sが設けられている。オペレータは、運転室4に搭乗して、作業機2の操作が可能であり、走行体5に対する旋回体3の旋回操作が可能であり、また走行体5による油圧ショベル100の走行操作が可能である。
【0017】
旋回体3は、エンジンカバー9と、旋回体3の後部に設けられるカウンタウェイトとを有している。エンジンカバー9は、エンジンルームを覆っている。エンジンルームには、エンジンユニット(エンジン、排気処理構造体など)が配置されている。
【0018】
作業機2は、旋回体3に支持されている。作業機2は、ブーム6と、アーム7と、バケット8とを有している。作業機2は、ブームシリンダ10と、アームシリンダ11と、バケットシリンダ12とをさらに有している。
【0019】
ブーム6は、本体1(走行体5および旋回体3)に回動可能に接続されている。具体的にはブーム6の基端部は、ブームフートピン13を支点として旋回体3に回動可能に接続されている。
【0020】
アーム7は、ブーム6に回動可能に接続されている。具体的にはアーム7の基端部は、ブームトップピン14を支点としてブーム6の先端部に回動可能に接続されている。バケット8は、アーム7に回転可能に接続されている。具体的にはバケット8の基端部は、アームトップピン15を支点としてアーム7の先端部に回動可能に接続されている。
【0021】
ブームシリンダ10の一端は旋回体3に接続され、他端はブーム6に接続されている。ブーム6は、ブームシリンダ10により本体1に対して駆動可能である。この駆動により、ブーム6は、ブームフートピン13を支点として旋回体3に対して上下方向に回動可能である。
【0022】
アームシリンダ11の一端はブーム6に接続され、他端はアーム7に接続されている。アーム7は、アームシリンダ11によりブーム6に対して駆動可能である。この駆動により、アーム7は、ブームトップピン14を支点としてブーム6に対して上下方向または前後方向に回動可能である。
【0023】
バケットシリンダ12の一端はアーム7に接続され、他端はバケットリンクに接続されている。バケット8は、バケットシリンダ12によりアーム7に対して駆動可能である。この駆動により、バケット8は、アームトップピン15を支点としてアーム7に対して上下方向に回動可能である。
【0024】
運転室4の内部には、表示装置40が配置されている。運転室4内の運転席4sに着座したオペレータは、表示装置40の表示部(表示画面)を視認することができる。表示装置40は、たとえばタッチパネルを有していてもよい。この場合、オペレータが表示装置40のタッチパネルをタッチ操作可能である。タッチ操作により、表示装置40に表示される画像の変更、アクチュエータ(シリンダ10~12、走行モータ5M、旋回モータなど)における動作特性の設定などが可能である。
【0025】
<表示システムの構成>
次に、本実施形態の表示システムの構成について
図2を用いて説明する。
【0026】
図2は、
図1に示す作業機械の表示システムの構成を示す図である。
図2に示されるように、油圧ショベル100は、切替装置20と、コントローラ30と、表示装置40と、操作装置23と、撮像装置27と、油圧ポンプ21からアクチュエータACに至る油圧回路とを有している。
図2中の実線矢印は油圧回路を示し、破線矢印は電気回路を示す。
【0027】
撮像装置27は、旋回体3などに取り付けられている。撮像装置27は、たとえばカメラであり、ステレオカメラであってもよい。撮像装置27は、油圧ショベル100のたとえば前方、後方、右側方および左側方の各々を撮像するための複数のカメラ(たとえば後方カメラ27A、右側方カメラ27B、左側方カメラ27C:
図1)を含んでもよい。
【0028】
表示装置40は、画像を表示するための表示部を含んでいる。表示部は、第1画面(
図5)、第2画面(
図6)、第3画面(
図7)、第4画面(図示せず)などを切り替えて表示することができる。
【0029】
コントローラ30は、表示装置40の表示内容を制御する。コントローラ30が表示装置40を制御することにより、表示装置40は、第1画面、第2画面、第3画面、第4画面などを選択的に表示する。
【0030】
コントローラ30は、油圧ショベル100全体の動作を制御する。コントローラ30は、モニタコントローラと車体コントローラとの両方を含む概念である。
【0031】
操作装置23は、油圧ショベル100を動作させるためにオペレータにより操作される。操作装置23は、たとえば、作業機2を操作するための操作レバー、旋回体3を旋回させる操作レバー、走行体5を走行操作するためのペダルなどを含んでいる。
【0032】
油圧回路は、油圧ポンプ21と、油圧遮断バルブ22と、パイロット弁23aと、比例制御弁24と、圧力センサ25と、メインバルブ26と、アクチュエータACとを有している。
【0033】
油圧ポンプ21は、エンジンの動力が伝達されることにより駆動し、圧油を吐出する。油圧ポンプ21は、作動油圧源と、パイロット油圧源とを含んでいる。油圧ポンプ21から吐出される圧油は、アクチュエータACを駆動するための作動油と、メインバルブ26のスプールを移動するためのパイロット油とを含んでいる。
【0034】
油圧ポンプ21から吐出される作動油は、油圧ポンプ21からメインバルブ26を通じてアクチュエータACに供給される。この作動油によってアクチュエータACは駆動する。
【0035】
油圧ポンプ21から吐出されるパイロット油は、油圧遮断バルブ22、パイロット弁23a、比例制御弁24を順に経由して、メインバルブ26へ供給される。
【0036】
油圧遮断バルブ22は、コントローラ30からの指令信号を受けて、供給状態と遮断状態とのいずれかに切り替えられる。供給状態においては、油圧遮断バルブ22は、パイロット油をパイロット弁23aへ供給する。このため供給状態においては、オペレータによる操作装置23の操作に応じてアクチュエータACを駆動させることができる。
【0037】
遮断状態においては、油圧遮断バルブ22は、パイロット油の流れを遮断してパイロット油をパイロット弁23aへ供給しない。このため遮断状態においては、オペレータによる操作装置23の操作に応じてアクチュエータACを駆動させることができない。
【0038】
パイロット弁23aは、オペレータによる操作装置23の操作によって動作する。パイロット弁23aは、操作装置23の操作量に基づいてパイロット油の圧力を調整する。パイロット弁23aにより圧力を調整されたパイロット油が比例制御弁24を経由してメインバルブ26へ供給される。これによりメインバルブ26がオペレータによる操作装置23の操作量に基づいて動作する。このため、オペレータによる操作装置23の操作量に基づいてアクチュエータACの駆動を制御することができる。
【0039】
比例制御弁24は、コントローラ30からの制御信号に基づいて動作する。比例制御弁24が動作することによりパイロット油の圧力が制御され、それによりメインバルブ26の動作が制御される。このためコントローラ30からの制御信号に基づいてアクチュエータACの駆動を制御することができる。
【0040】
圧力センサ25は、比例制御弁24の下流に配置されており、比例制御弁24を通過した後のパイロット油の圧力変動を検出する。圧力センサ25の検出結果はコントローラ30へ出力される。
【0041】
メインバルブ26は、スプールを有している。メインバルブ26のスプールは、パイロット油の圧力に従って移動する。スプールの移動によりアクチュエータACに供給される作動油の量が制御される。
【0042】
アクチュエータACはたとえば、ブーム6、アーム7、バケット8を駆動する油圧シリンダ10~12のいずれかであってもよく、旋回体3を旋回させる旋回モータであってもよく、また走行体5を駆動させる走行モータ5Mであってもよい。またバケット8に代えて他の作業具(アタッチメント)が用いられてもよい。
【0043】
操作装置23による操作量は、圧力センサ25によって検出されてもよい。また操作装置23による操作量は、操作装置23における操作レバーの操作角度を検出するポテンショメータによって検出されてもよい。操作装置23による操作量の信号はコントローラ30に出力される。
【0044】
切替装置20は、油圧遮断バルブ22を供給状態と遮断状態との間で切り替える装置であり、たとえばロックレバーである。切替装置20は、ロックレバーに代えて、スイッチまたは着座センサでもよい。切替装置20は、コントローラ30と電気的に接続されている。切替装置20は、オペレータによって切替操作を行われる。オペレータによる切替操作が行われると、切替装置20は切替信号をコントローラ30へ出力する。
【0045】
コントローラ30は、切替装置20から、切替信号を取得すると、その信号に基づいて油圧遮断バルブ22の動作を制御する。コントローラ30は、遮断状態から供給状態への切替信号を切替装置20から取得すると、油圧遮断バルブ22を遮断状態から供給状態へ切り替えるように制御する。またコントローラ30は、供給状態から遮断状態への切替信号を切替装置20から取得すると、油圧遮断バルブ22を供給状態から遮断状態へ切り替えるように制御する。
【0046】
<表示装置40に表示される画面>
次に、表示装置40に表示される画面について
図5~
図7を用いて説明する。
【0047】
図5、
図6および
図7のそれぞれは、表示装置に表示される第1画面(初期画面)、第2画面(選択画面)および第3画面(設定画面)を示す図である。
図5に示されるように、表示装置40の表示部40sには第1画面(初期画面)40Aが表示される。第1画面40Aは、たとえば初期画面(標準画面)であり、作業機械100を始動させた際に表示される画面である。
【0048】
第1画面40Aは、たとえば撮像装置27(
図2)を用いて生成された撮像画像である。第1画面40Aは、俯瞰画像40s1を含む。俯瞰画像40s1は、コントローラ30によって、たとえば前方カメラ、後方カメラ、右側方カメラおよび左側方カメラの各々によって撮像された複数の画像を合成して生成される。
【0049】
俯瞰画像40s1は、上方から油圧ショベル100を見下ろす視点の画像である。オペレータは、俯瞰画像40s1により油圧ショベル100と、油圧ショベル100の周囲の状況を確認することができる。
【0050】
また第1画面40Aは、単カメラ画像40s2を含む。単カメラ画像40s2は、油圧ショベル100のたとえば前方、後方、右側方および左側方のいずれか1つを1つの撮像装置27により撮像した画像である。単カメラ画像40s2は、ステレオカメラによって撮像された画像であってもよい。
【0051】
第1画面40Aは、俯瞰画像40s1および単カメラ画像40s2の双方を有していてもよい。この場合、俯瞰画像40s1と単カメラ画像40s2とは表示装置40の表示部40sにおいて上下に並べて配置されてもよく、左右に並べて配置されてもよい。本実施形態においては、俯瞰画像40s1が単カメラ画像40s2の上側に配置されている。
【0052】
図6に示されるように、表示装置40の表示部40sには第2画面(選択画面)40Bが表示される。第2画面40Bは、たとえばユーザメニュー画面であり、複数の項目からいずれか1つの項目を選択するための選択画面である。
【0053】
第2画面40Bは、たとえば複数の画像選択ボタン40s4~40s7を有している。複数の画像選択ボタン40s4~40s7には、たとえば第3画面の表示を選択するボタンと、第4画面の表示を選択するボタンとが含まれている。
【0054】
オペレータが第3画面の表示を選択するボタンをタッチ操作すると、表示装置40に表示される画面は第2画面40Bから第3画面(
図7)に遷移する。またオペレータが第4画面の表示を選択するボタンをタッチ操作すると、表示装置40に表示される画面は第2画面40Bから第4画面に遷移する(図示省略)。
【0055】
図7に示されるように、表示装置40の表示部40sには第3画面(設定画面)40Cが表示される。第3画面40Cは、アクチュエータACの動作特性を設定するための設定画像40s3を含む。たとえばアクチュエータACの動作特性を設定するための画面である。
【0056】
設定画面40Cは、たとえばアクチュエータACが作動油により駆動する場合、アクチュエータACに対して供給される作動油の流量特性をオペレータが設定する画面である。
【0057】
設定画面40Cは、たとえばホイスト旋回時における旋回体3の旋回とブーム6の上げ動作とのバランスを設定する画面であってもよい。この画面は、具体的にはホイスト旋回時における旋回体3の旋回速度に対するブーム6の上げ速度をオペレータが設定するための画面である。この設定は、旋回体3を旋回させる旋回モータおよびブームシリンダ10の各々に供給される作動油の量を調整することにより行われる。
【0058】
設定画面40Cは、たとえば旋回体3、ブーム6、アーム7およびバケット8よりなる群から選ばれた1つ以上の部材の最大動作速度を設定する画面であってもよい。上記最大動作速度の設定は、旋回体3を旋回させる旋回モータ、ブームシリンダ10、アームシリンダ11およびバケットシリンダ12の各々に供給される作動油の量を調整することにより行なわれる。
【0059】
設定画面40Cは、たとえば操作装置23に対するアクチュエータACの応答性を設定する画面であってもよい。この画面は、具体的には操作装置23の操作量に対するアクチュエータACの動作速度または動作量を設定するための画面である。上記応答性の設定は、操作装置23の操作量に対してアクチュエータACに供給される作動油の量を調整することにより行われる。
【0060】
なお上記作動油の量の調整は、たとえばメインバルブ26のスプールの単位時間当たりの移動量を変化させて移動させてポートの開口度合いを変更することにより行われる。
【0061】
また設定画面40Cは、たとえば各部の較正を行う場合には、較正を設定する画面であってもよい。具体的には設定画面40Cは、油圧ショベル100に取り付けられたIMU(Inertial Measurement Unit)の誤差を較正する画面であってもよい。また設定画面40Cは、バケット8などの作業具(アタッチメント)交換によるICT(Information and Communication Technology)制御のための重量、寸法などの誤差を較正する画面であってもよい。また設定画面40Cは、バケット8などの作業具(アタッチメント)交換によるペイロード計測の誤差を較正する画面であってもよい。
【0062】
第3画面40Cは、アクチュエータACの動作特性を設定するための設定画像40s3を含む。設定画像40s3は、たとえば目盛りSCとスライダーSLとが組み合わされた画像を有している。オペレータが目盛りSCに沿ってスライダーSLをスライドさせることによって、アクチュエータACにおける動作特性の設定を変更することができる。
【0063】
第3画面40Cは、撮像画像40s1を含んでいてもよい。撮像画像40s1は、たとえば俯瞰画像である。設定画像40s3と撮像画像40s1とは表示部40sにおいて上下に並んで配置されてもよい。この場合、撮像画像40s1の下側に設定画像40s3が配置されてもよい。
【0064】
また表示装置40の表示部40sには第4画面(情報表示画面)が表示される。第4表示画面は、第1画面40A、第2画面40Bおよび第3画面40Cの各々とは異なる画面である。第4画面は、たとえば油圧ショベル100に関する情報を表示するための情報表示画面である。第4画面は、たとえば油圧ショベル100の運転実績、燃費履歴などの運転情報を表示する画像を含む。
【0065】
<表示システムの機能ブロックの構成>
次に、
図2に示す表示システムの機能ブロックの構成について
図3を用いて説明する。
【0066】
図3は、
図2に示す表示システムの機能ブロックの一例を示す図である。
図3に示されるように、コントローラ30は、切替状態判定部31と、表示状態判定部32と、表示画像決定部33と、表示装置制御部34とを有している。
【0067】
切替状態判定部31は、切替装置20から出力された切替信号を取得する。切替状態判定部31は、切替装置20から出力された切替信号が遮断状態から供給状態への切り替えを示す信号か、供給状態から遮断状態への切り替えを示す信号かを判定する。切替状態判定部31は、判定結果を示す信号を表示画像決定部33へ出力する。
【0068】
表示状態判定部32は、表示装置40から現在の表示状態を示す信号を取得する。表示状態判定部32は、表示装置40に現在表示されている画面が第1画面40A、第2画面40B、第3画面40C、第4画面のいずれなのかを判定する。表示状態判定部32は、判定結果を示す信号を表示画像決定部33へ出力する。
【0069】
また表示状態判定部32は、表示装置40がタッチパネルである場合、オペレータが表示装置40をタッチ操作することにより生じた操作信号を取得する。たとえば第2画面40Bにてオペレータが第3画面40Cおよび第4画面のいずれかの表示を選択するボタンをタッチ操作した場合、第3画面40Cおよび第4画面のいずれかを表示する信号を表示状態判定部32は取得する。
【0070】
表示画像決定部33は、切替装置20の切替状態に関する判定結果を示す信号と、表示装置40の表示状態に関する判定結果を示す信号とを取得する。また表示画像決定部33は、始動許可信号検知部41からの始動許可信号を取得する。
【0071】
始動許可信号検知部41は、油圧ショベル100が始動された場合に、油圧ショベル100の始動を検知して始動許可信号を表示画像決定部33へ出力する。油圧ショベル100の始動は、たとえばキーの挿入操作、始動ボタンの操作、パスワードの入力操作などのいずれか1つまたは任意の組み合わせの操作により行なわれてもよい。
【0072】
表示画像決定部33は、切替状態判定部31、表示状態判定部32および始動許可信号検知部41の各々から取得した信号に基づいて表示装置40に表示すべき画像を決定する。表示画像決定部33は、表示装置40に表示すべき画像を決定した場合、決定した画像を示す信号を表示装置制御部34へ出力する。
【0073】
表示画像決定部33は、始動許可信号検知部41から始動許可信号を取得した場合、第1画面(初期画面)40Aを表示する信号を表示装置制御部34へ出力する。
【0074】
表示画像決定部33は、表示装置40が第1画面40Aを表示している状態で、切替装置20が供給状態から遮断状態へ切り換えられたことを示す切替信号を取得した場合、第2画面(選択画面)40Bを表示する信号を表示装置制御部34へ出力する。
【0075】
表示画像決定部33は、表示装置40が第2画面40Bを表示している状態で、表示装置40から第3画面(設定画面)40Cが選択されたことを示す選択信号を取得した場合、第3画面40Cを表示する信号を表示装置制御部34へ出力する。
【0076】
表示画像決定部33は、表示装置40が第2画面40Bを表示している状態で、表示装置40から第4画面(情報表示画面)が選択されたことを示す選択信号を取得した場合、第4画面を表示する信号を表示装置制御部34へ出力する。
【0077】
表示画像決定部33は、表示装置40が第3画面(設定画面)40Cを表示している状態で、切替装置20が遮断状態から供給状態へ切り換えられたことを示す切替信号を取得した場合、供給状態への切り替え後も第3画面40Cを継続表示する信号を表示装置制御部34へ出力する。
【0078】
表示画像決定部33は、表示装置40が第4画面(情報表示画面)を表示している状態で、切替装置20が遮断状態から供給状態への切り換えられたことを示す切替信号を取得した場合、第4画面以外の他の画面を表示する信号を表示装置制御部34へ出力する。
【0079】
表示装置制御部34は、決定した画面の信号を表示画像決定部33から取得する。表示装置制御部34は、取得した画面の信号に基づいて、画面を表示するように表示装置40を制御する。これにより表示装置40に、第1画面40A、第2画面40B、第3画面40Cおよび第4画面のいずれかが表示される。
【0080】
<表示方法>
次に、上記表示システムによる表示方法について
図2~
図10を用いて説明する。
【0081】
図4は、本開示の一実施形態における作業機械の表示方法の一例を示すフロー図である。
図3および
図4に示されるように、まず油圧ショベル100にオペレータにより始動許可信号が送られる。始動許可信号が送られた場合、始動許可信号検知部41は、始動許可信号を表示画像決定部33へ出力する。
【0082】
表示画像決定部33は、始動許可信号検知部41から始動許可信号を取得した場合、初期画像である第1画面40Aを表示する信号を表示装置制御部34へ出力する。表示装置制御部34は、取得した信号に基づいて、第1画面40Aを表示するように表示装置40を制御する。これにより表示装置40の表示部40sには、
図5に示されるような第1画面40Aが表示される(ステップS1:
図4)。
【0083】
この状態で、オペレータは油圧ショベル100の周囲を第1画面40Aで確認しながら油圧ショベル100を操作する。この際、切替装置20が供給状態から遮断状態に切り替えられたか否かを切替状態判定部31が判定する(ステップS2:
図4)。切替装置20が供給状態のままで遮断状態に切り替えられていない場合、切替状態判定部31は、切替装置20が供給状態から遮断状態に切り替えられたか否かを繰り返し判定する(ステップS2:
図4)。
【0084】
切替装置20が供給状態から遮断状態に切り替えられたと切替状態判定部31が判定した場合、切替状態判定部31はその判定信号を表示画像決定部33へ出力する。表示画像決定部33は、表示装置40が第1画面40Aを表示した状態で、切替装置20が供給状態から遮断状態へ切り替えれられたことを示す信号を取得した場合、表示装置40に第2画面40Bを表示することを決定する。表示画像決定部33からの信号に基づいて表示装置制御部34は、第2画面40Bを表示するように表示装置40を制御する。これにより表示装置40の表示部40sには、
図6に示されるような第2画面40Bが表示される(ステップS3:
図4)。
【0085】
図6に示されるように、第2画面40Bには、複数の画像選択ボタン40s4~40s7が表示される。複数の画像選択ボタン40s4~40s7には、たとえば第3画面40Cの表示を選択するボタンと、第4画面の表示を選択するボタンとが含まれている。
【0086】
オペレータが第3画面40Cの表示を選択するボタンをタッチ操作すると、第3画面40Cが選択されたことを示す信号が表示装置40から表示状態判定部32に出力される。またオペレータが第4画面の表示を選択するボタンをタッチ操作すると、第4画面が選択されたことを示す信号が表示装置40から表示状態判定部32に出力される。
【0087】
表示状態判定部32は、表示装置40からの信号に基づいて第3画面40Cおよび第4画面のいずれが選択されたかを判定する(ステップS4:
図4)。表示状態判定部32は判定した結果を示す信号を表示画像決定部33へ出力する。
【0088】
第3画面40Cが選択されたと表示状態判定部32が判定した場合、表示画像決定部33は第3画面40Cを表示することを決定して、決定した画像の信号を表示装置制御部34へ出力する。これにより表示装置40の表示部40sには、
図7に示されるような第3画面40Cが表示される(ステップS5a:
図4)。
【0089】
表示装置40の表示部40sに第3画面40Cが表示された状態で、切替装置20が遮断状態から供給状態へ切り替えられたか否かを切替状態判定部31が判定する(ステップS6a)。切替状態判定部31が遮断状態から供給状態に切り替えられていないと判定した場合には、表示装置40の表示部40sに第3画面40Cが表示される。また切替状態判定部31が遮断状態から供給状態に切り替えられたと判定した場合には、表示装置40の表示部40sに第3画面40Cが継続表示される(ステップS7a:
図4)。
【0090】
この場合、切替状態判定部31は、遮断状態から供給状態に切り替えられたとの判定信号を表示画像決定部33へ出力する。表示画像決定部33は、切替状態判定部31からの判定信号に基づいて第3画面40Cを継続表示することを決定し、その決定信号を表示装置制御部34へ出力する。表示装置制御部34は、表示画像決定部33からの決定信号に基づいて表示装置40の表示部40sに第3画面40Cを継続表示するように制御する。
【0091】
一方、ステップS4において、第4画面が選択されたと表示状態判定部32が判定した場合、表示画像決定部33は第4画面を表示することを決定して、決定した画像の信号を表示装置制御部34へ出力する。これにより表示装置40の表示部40sには、第4画面が表示される(ステップS5b:
図4)。
【0092】
表示装置40の表示部40sに第4画面が表示された状態で、切替装置20が遮断状態から供給状態へ切り替えられたか否かを切替状態判定部31が判定する(ステップS6b)。切替状態判定部31が遮断状態から供給状態に切り替えられていないと判定した場合には、表示装置40の表示部40sに第4画面が表示される。また切替状態判定部31が遮断状態から供給状態に切り替えられたと判定した場合には、表示装置40の表示部40sに第4画面以外のその他の画面が表示される(ステップS7b:
図4)。
【0093】
この場合、切替状態判定部31は、遮断状態から供給状態に切り替えられたとの判定信号を表示画像決定部33へ出力する。表示画像決定部33は、切替状態判定部31からの判定信号に基づいて第4画面以外のその他の画面を表示することを決定し、その決定信号を表示装置制御部34へ出力する。表示装置制御部34は、表示画像決定部33からの決定信号に基づいて表示装置40の表示部40sにその他の画面を表示するように制御する。その他の画面は、第1画面であってもよく、第1画面以外の画像であってもよい。また第4画面が継続して表示されてもよい。
【0094】
<効果>
次に、本実施形態の効果について説明する。
【0095】
本実施形態では
図3、
図4に示されるように、表示装置40に第3画面(設定画面)40Cが表示された状態で切替装置20により遮断状態が供給状態へ切り替えられた場合、第3画面40Cを遮断状態と供給状態との双方で継続して表示装置40に表示する。これによりアクチュエータACの動作特性設定後に切替装置20を遮断状態から供給状態へ切り替えて油圧ショベル100を試しに動作させた場合、表示装置40には第3画面(設定画面)40Cが継続して表示され、他の画面に遷移しない。このためアクチュエータACの動作特性を再度設定し直したい場合でも、切替装置20を供給状態から遮断状態へ再度切り替える必要がない。よって表示装置40を用いた動作特性の設定が簡易となる。
【0096】
また本実施形態においては
図4に示されるように、第4画面(情報表示画面)が遮断状態にて表示装置40に表示された状態で切替装置20が供給状態へ切り替えられた場合、第4画面が他の画面に切り替えられる(ステップS6b、S7b)。これによりアクチュエータACの操作時には他の画面としてたとえば第1画面40Aを表示装置40に表示することが可能となる。
【0097】
また本実施形態において、第3画面40CはアクチュエータACの流量特性を設定するための画像である。これにより、たとえば油圧で動作するアクチュエータACの動作特性の設定が簡易となる。
【0098】
また本実施形態において、第3画面40Cは、旋回体3を旋回させながらブーム6を上げる動作における旋回体3の旋回とブーム6の上げ動作とのバランスを設定する画像である。これにより、ホイスト旋回時における旋回体3の旋回とブーム6の上げ動作とのバランス設定が簡易となる。
【0099】
また本実施形態において、第3画面40Cは、旋回体3、ブーム6、アーム7およびバケット8よりなる群から選ばれた1つ以上の部材の最大動作速度を設定する画像である。これにより上記部材の最大動作速度の設定が簡易となる。
【0100】
本実施形態においては、第3画面40Cは、操作装置23に対するアクチュエータACの応答性を設定する画像である。これにより操作装置23に対するアクチュエータACの応答性の設定が簡易となる。
【0101】
本実施形態においては
図7に示されるように、コントローラ30は、撮像装置27により撮像された撮像画像40s1を設定画像40s3とともに表示装置40に表示するよう制御する。これによりアクチュエータACにおける動作特性の設定時に、作業機械100の周囲を撮像画像40s1で確認することができる。
【0102】
アクチュエータACの動作特性が第3画面40Cを用いて設定されると、作業機械100がオペレータの想定外の動作をする可能性がある。本実施形態においては
図7に示されるように、設定画像40s3と同時に表示される撮像画像は、作業機械100の周囲を撮像した俯瞰画像40s1を含んでいる。これによりオペレータは、アクチュエータACの動作特性を設定した後の作業機械100の動作と作業機械100の周辺とを俯瞰画像40s1にて確認しながら作業機械100を操作することが可能となる。
【0103】
また表示装置40の表示部40sにおいて撮像画像と設定画像が同時に表示される際に撮像画像の上側に設定画像が表示されると、オペレータが設定画像をタッチ操作する際に自身の手で隠れて撮像画像が見えにくくなる。
【0104】
これに対して本実施形態においては
図7に示されるように、コントローラ30は、撮像画像40s1の下側に設定画像40s3を表示するよう制御する。これによりオペレータが設定画像40s3をタッチ操作する際に撮像画像40s1が見にくくなることは防止される。
【0105】
なお上記の実施形態においては
図2に示されるように、操作装置23による操作量検出がパイロット油圧方式である場合について説明したが、操作装置23による操作量検出は電気方式であってもよい。この場合、操作装置23の操作量はポテンショメータなどにより検出されて、電気信号としてコントローラ30へ出力される。
【0106】
また
図2に示されるアクチュエータACが油圧で駆動する油圧式アクチュエータである場合について説明したが、アクチュエータACは電動シリンダー、電動モータなどの電気で駆動する電動アクチュエータであってもよい。この場合、切替装置20は、電動の駆動源から電動アクチュエータACへの電気信号または電力を遮断するものであってもよい。
【0107】
動作特性は、アクチュエータACが油圧式アクチュエータの場合には油の流量特性であり、またアクチュエータACが電動アクチュエータである場合には電力特性である。
【0108】
また設定画面40Cは、たとえばアクチュエータACが電気により駆動する場合、アクチュエータACに対して供給される電力特性をオペレータが設定する画像である。
【0109】
また上記の実施形態において
図2および
図3の各々に示されるコントローラ30は、油圧ショベル100に搭載されていてもよく、油圧ショベル100から離れて配置されていてもよい。コントローラ30が油圧ショベル100から離れて配置されている場合、コントローラ30は、切替装置20、操作装置23、比例制御弁24、圧力センサ25、表示装置40、始動許可信号検知部41などと無線により接続されていてもよい。コントローラ30は、たとえばプロセッサであり、CPU(Central Processing Unit)であってもよい。
【0110】
また上記の実施形態において表示装置40は
図1に示されるように運転室4内に配置された場合について説明したが、運転室4の外に配置されていてもよい。また表示装置40は、油圧ショベル100から離れて配置されていてもよい。
【0111】
また油圧ショベル100は遠隔操作されてもよい。この場合、油圧ショベル100の遠隔地に、表示装置40、操作装置23などが配置される。油圧ショベル100は、遠隔地に配置された表示装置40、操作装置23などから出力された操作指令を無線で受信することにより操作される。
【0112】
また上記において作業具8としてバケットについて説明したが、作業具8は、たとえばブレーカ、小割機、大割機、オーガスクリュ、グラップルなどであってもよい。
【0113】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0114】
1 本体、2 作業機、3 旋回体、4 運転室、4S 運転席、5 走行体、5Cr 履帯、5M 走行モータ、6 ブーム、7 アーム、8 バケット(作業具)、9 エンジンカバー、10 ブームシリンダ、11 アームシリンダ、12 バケットシリンダ、13 ブームフートピン、14 ブームトップピン、15 アームトップピン、20 切替装置、21 油圧ポンプ、22 油圧遮断バルブ、23 操作装置、23a パイロット弁、24 比例制御弁、25 圧力センサ、26 メインバルブ、27 撮像装置、27A 後方カメラ、27B 右側方カメラ、27C 左側方カメラ、30 コントローラ、31 切替状態判定部、32 表示状態判定部、33 表示画像決定部、34 表示装置制御部、40 表示装置、40A 第1画面(初期画像)、40B 第2画面(選択画像)、40C 第3画面(設定画面)、40s 表示部、40s1 俯瞰画像、40s2 単カメラ画像、40s3 設定画像、40s4~40s7 画像選択ボタン、41 始動許可信号検知部、100 作業機械(油圧ショベル)、AC アクチュエータ、RX 旋回軸、SC 目盛り、SL スライダー。