(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022124735
(43)【公開日】2022-08-26
(54)【発明の名称】計数装置
(51)【国際特許分類】
G06M 7/04 20060101AFI20220819BHJP
G06M 7/00 20060101ALI20220819BHJP
【FI】
G06M7/04
G06M7/00 321
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021022536
(22)【出願日】2021-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】521069629
【氏名又は名称】垣端 昌幸
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】垣端 真幸
(57)【要約】
【課題】物品の重量によらず、正確に物品の数を数える。
【解決手段】計数装置1は、集積部60と、複数の収容部20と、搬送体10と、搬送部300と、制限部30と、検知部40と、計数部50とを備える。集積部60は、複数の計数対象物2を集積する。収容部20は、集積部60に集積した複数の計数対象物2から計数対象物2を抽出して収容する。搬送体10には、複数の収容部20が搬送方向に並べて設けられる。搬送部300は、搬送体10を搬送する。制限部30は、収容部20に収容されない計数対象物2の搬送体10及び搬送部300による搬送を制限する。検知部40は、収容部20に収容された計数対象物2を検知する。計数部50は、検知部によって検知された計数対象物2の数を数える。収容部20は、搬送体10に設けられた孔である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の計数対象物から前記計数対象物を抽出して収容する複数の収容部と、
前記複数の収容部が搬送方向に並べて設けられた搬送体と、
前記搬送体を搬送する搬送部と、
前記収容部に収容されない前記計数対象物の前記搬送体及び前記搬送部による搬送を制限する制限部と、
前記収容部に収容された前記計数対象物を検知する検知部と、
前記検知部によって検知された前記計数対象物の数を数える計数部とを備え、
前記収容部は、前記搬送体に設けられた孔である、計数装置。
【請求項2】
前記計数装置は、
前記搬送体によって搬送された前記計数対象物を、前記収容部から排出する排出部を更に備え、
前記収容部は、前記搬送体を貫通し、
前記搬送体は、円形であり、円の中心を軸に回転し、
前記搬送体には、前記複数の収容部が円周に沿って配置され、
前記排出部は、一部の前記収容部に対応する位置に位置する、請求項1に記載の計数装置。
【請求項3】
前記搬送体の搬送面が鉛直方向に対して傾いて設けられ、
前記搬送体において、複数の前記計数対象物を集積する集積部が鉛直方向に対して下方の位置に位置する、請求項2に記載の計数装置。
【請求項4】
前記搬送体の傾きが変更可能である、請求項3に記載の計数装置。
【請求項5】
前記排出部が前記集積部より鉛直方向に対して上方に位置し、
前記制限部が、前記集積部より鉛直方向に対して上方かつ前記搬送体の搬送方向に対して前記排出部より上流側に位置する、請求項3又は請求項4に記載の計数装置。
【請求項6】
前記制限部が前記排出部に対向して位置する、請求項5に記載の計数装置。
【請求項7】
前記計数装置は、前記制限部の一方の端部を支持する支持部を更に備え、
前記一方の端部は、取り付けられた前記支持部を軸に可動し、
前記制限部は、前記計数対象物の搬送に伴って、基準位置から前記搬送方向に動き、自重により前記搬送方向と逆方向に動いて前記基準位置に戻る、請求項6に記載の計数装置。
【請求項8】
前記制限部が湾曲している、請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の計数装置。
【請求項9】
前記搬送体は、隣接する2つの前記収容部の間に突起を有し、
前記搬送体は、前記突起を少なくとも1つ有する、請求項3から請求項8のいずれか1項に記載の計数装置。
【請求項10】
前記計数装置は、前記集積部を振動させる振動部を更に備え、
前記振動部は、前記集積部の下方に配置される、請求項3から請求項9のいずれか1項に記載の計数装置。
【請求項11】
前記計数装置は、前記集積部に前記計数対象物を供給する供給部を更に備え、
前記供給部は、円筒形であり、
底面と、
側面と
を有し、
前記供給部は、前記集積部の上方に、鉛直方向に対して傾いて設けられ、
前記側面の内側には、らせん状のガイドレールが設けられ、
前記底面の中心を軸に前記供給部が回転することで、前記供給部の内部の前記計数対象物が前記供給部の上部から外部に排出されて前記集積部に落ちる、請求項3から請求項10のいずれか1項に記載の計数装置。
【請求項12】
前記計数装置は、前記搬送体の回転を制御する制御部を更に備え、
前記制御部は、前記計数部が数えた前記計数対象物が所定の数量に達すると前記回転を停止させる、請求項3から請求項11のいずれか1項に記載の計数装置。
【請求項13】
前記計数装置は、前記搬送体及び前記供給部の少なくとも一方の回転を制御する制御部を更に備え、
前記制御部は、前記計数部が数えた前記計数対象物が所定の数量に達すると前記回転を停止させる、請求項11に記載の計数装置。
【請求項14】
前記計数装置は、前記所定の数量を入力する入力部を更に備える、請求項12又は請求項13に記載の計数装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計数装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1の計数装置は、計量される物品の重量に基づいて、物品の個数を算出して計数する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
物品が比較的軽量かつ重量の割りに体積が大きい場合、物品の重量に基づいて物品の個数を計数すると、誤差が大きくなる傾向がある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、物品の重量によらず、正確に物品の数を数えることが可能な計数装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る計数装置は、集積部と、複数の収容部と、搬送体と、搬送部と、制限部と、検知部と、計数部とを備える。前記集積部は、複数の計数対象物を集積する。前記収容部は、前記集積部に集積した前記複数の計数対象物から前記計数対象物を抽出して収容する。前記搬送体には、複数の前記収容部が搬送方向に並べて設けられる。前記搬送部は、前記搬送体を搬送する。前記制限部は、前記収容部に収容されない前記計数対象物の前記搬送体及び前記搬送部による搬送を制限する。前記検知部は、前記収容部に収容された前記計数対象物を検知する。前記計数部は、前記検知部によって検知された前記計数対象物の数を数える。前記収容部は、搬送体に設けられた孔である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、物品の重量によらず、正確に物品の数を数えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る計数装置における計数方法の原理を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る計数装置を模式的に示す図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る計数装置の機能ブロック図である。
【
図5】搬送面が鉛直方向に対して傾いた状態の搬送体を示す図である。
【
図6】
図5に示す搬送体の回転軸と平行方向の断面図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る計数装置を模式的に示す図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る計数装置の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
図1を参照して、本発明の実施形態に係る計数装置1における計数方法の原理を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る計数装置1における計数方法の原理を示す図である。
【0011】
計数装置1は、搬送体10と、複数の収容部20と、制限部30と、検知部40と、計数部50と、集積部60とを備える。
【0012】
搬送体10は、複数の収容部20が一列に一方向へ搬送される。
図1の矢印は、搬送体10(収容部20)の搬送方向を示す。
図1では、搬送体10の搬送方向をX軸の正方向とし、搬送方向と直交する方向をY軸方向とし、鉛直方向をZ軸方向とする。搬送体10は、例えば、透明な材質(例えばポリカーボネート)の板であり、基準面Cに設置されている。搬送部300は、搬送体10を搬送する。具体的には、搬送体10は、例えばモーター等の駆動力によって搬送される。モーター等は、搬送部300の一例である。収容部20は、例えば、搬送体10に一列に設けられた孔である。搬送体10は、収容部20の形状は、計数対象物2に応じた形状(円形)である。また、収容部20のサイズ(径)は、例えば、計数対象物2より一回り大きい。収容部20には、計数対象物2が収容される。本実施形態において、計数対象物2は、例えば、ボトルキャップのような比較的軽量の単一の物体である。
【0013】
集積部60には、複数の計数対象物2が集積される。集積部60は、搬送体10の搬送方向における上流側に位置し、搬送体10が集積部60の下方を通過する。搬送体10における収容部20が集積部60の下方を通過する際、収容部20には、集積部60に集積した複数の計数対象物2から1つの計数対象物2を抽出されて収容される。計数対象物2を収容した収容部20は、搬送体10によって下流側へ搬送される。
【0014】
一方、集積部60に集積した複数の計数対象物2のうち、収容部20に収容されなかった計数対象物2が、搬送体10によって下流側へ搬送されることが考えられる。これを防ぐため、計数装置1には、制限部30が設けられる。制限部30は、収容部20に収容されない計数対象物2の搬送体10による搬送を制限する。
【0015】
例えば、制限部30は、搬送体10によって搬送される計数対象物2の高さ(基準面CからのZ軸方向の距離)を制限する棒(バー)である。本実施形態において、制限部30は、集積部60より下流側であって、収容部20に収容された状態の計数対象物2の高さの位置に設けられる。
【0016】
収容部20に収容された状態の計数対象物2は、制限部30の下を通過し、より下流側へ搬送される。一方、収容部20に収容されず、搬送体10及び搬送部300によって搬送される計数対象物2は、制限部30に接触して制限部30の下を通過することができず、より下流側へ搬送されない。
【0017】
本実施形態において、収容部20に収容されて制限部30より上流側へ搬送された計数対象物2を検知部40が検知する。具体的には、検知部40は、収容部20が計数対象物2で埋まっているか否かを検知する。
【0018】
例えば、検知部40は、光学式センサーである。一例として、検知部40は、フォトインタラプタであり、発光部40Aと、受光部40Bとを有する。発光部40Aは、搬送体10の上方に設けられ、鉛直下向きに光を照射する。受光部40Bは、基準面Cにおける発光部40Aの真下に設けられ、発光部40Aから照射された光を受光する。検知部40は、受光部40Bが受光した光の光量に基づいて、発光部40Aから照射された光が途中で遮られたか否かを判定する。
【0019】
具体的には、検知部40は、受光部40Bが受光した光の光量を、光量に応じた電圧値又は電流値に変換する。例えば、検知部40は、受光部40Bが受光した光の光量が多いほど、電圧値又は電流値を小さい値に変換し、受光部40Bが受光した光の光量が少ないほど、電圧値又は電流値を大きい値に変換する。
【0020】
本実施形態において、発光部40Aの真下が、計数対象物2が収容されていない収容部20及び搬送体10である場合、受光部40Bが受光する光量が多くなり、検知部40によって変換される電圧値又は電流値は小さくなる。
【0021】
一方、計数対象物2が収容された収容部20である場合、受光部40Bが受光する光量が少なく(受光しなく)なり、検知部40によって変換される電圧値又は電流値は大きくなる。
【0022】
検知部40は、変換した電圧値又は電流値が所定の閾値より大きい場合、発光部40Aから照射された光が途中で遮られたと判定し、収容部20が計数対象物2で埋まっていると検知する。
【0023】
なお、検知部40は、フォトインタラプタに限らず、例えばフォトリフレクタのような、反射光の光量を電圧値又は電流値に変換する光学式センサーであってもよい。例えば、検知部40は、変換した電圧値又は電流値に基づいて、反射光が計数対象物2による反射光か否かを判定し、収容部20が計数対象物2で埋まっているか否かを検知する。
【0024】
計数部50は、検知部40によって検知された計数対象物2の数を数える。計数部50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等のプロセッサーを含む。具体的には、計数部50は、検知部40によって変換された電圧値又は電流値を取得し、取得した電圧値又は電流値のうち、所定の閾値より大きい電圧値又は電流値が継続している期間Tを計測する。
【0025】
計数部50は、計測した期間Tと、搬送体10の搬送速度とに基づいて、発光部40Aから照射された光が遮られた距離を算出し、算出した距離が収容部20のサイズ(径)に相当する場合、計数対象物2を1つと数える。
【0026】
なお、
図1では、1つの計数対象物2が1つの収容部20に収容される例を示したが、例えば、複数の計数対象物2が1つの収容部20に収容されてもよい。この場合、収容部20は、複数の計数対象物2に応じた形状及びサイズである。
【0027】
また、収容部20は、搬送体10に一列に設けられた例を示したが、例えば、収容部20は、搬送体10の一方向に複数列設けられてもよい。
【0028】
上記の場合、検知部40及び計数部50は、計測した期間Tと算出した距離とに基づいて、収容部20に対応する計数対象物2を計数する。
【0029】
[計数装置1A]
次に、
図2を参照して、本発明の実施形態に係る計数装置1Aにおける計数方法を説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る計数装置1Aにおける計数方法を示す図である。
図2は、計数装置1Aの内部を透過して見た図である。
【0030】
計数装置1Aは、搬送体11と、複数の収容部21と、制限部31と、検知部41と、計数部51と、集積部61とを備える。
図2では、鉛直方向をZ軸方向とし、水平面をX軸とY軸とで構成する。
【0031】
収容部21、制限部31、検知部41、計数部51及び集積部61は、それぞれ、
図1に示す収容部20、制限部30、検知部40、計数部50及び集積部60と同じである。また、計数装置1Aは、底面C1と、側面Sとを備える。底面C1は、
図1に示す基準面Cに相当する。
【0032】
搬送体11は、円形であり、搬送体11の中心Pを通る鉛直方向の回転軸Lを軸に回転する。搬送体11には、8つの収容部21が円周に沿って配置される。なお、搬送体11に配置される収容部21の数は、8つに限定されない。
図2の矢印は、搬送体10の回転方向を示す。
図2では、回転方向を時計回りとしたが、これに限らず、反時計回りであってもよい。搬送体11の動作は、上記以外、
図1に示す搬送体10と同じである。
【0033】
また、計数装置1Aは、排出部71と、受領部81とを備える。排出部71は、搬送体11によって搬送された計数対象物2を、収容部21から排出する。排出部71は、底面C1において、一部の収容部21に対応する位置に設けられた穴である。例えば、排出部71を、搬送体11において検知部41より下流の位置に対応する位置に設けることで、検知部41による検知後の計数対象物2が、排出部71の上方を通ると、収容部21(搬送体11)から下に落ちて排出部71を通り、受領部81へ落下する。
【0034】
このように、搬送体11を円形にして回転させ、計数対象物2の検知後に搬送体11から排出することで、収容部21を再利用することができる。これにより、収容部21の数を限定でき、計数装置1Aをコンパクトに構成することができる。
【0035】
次に、
図3及び
図4を参照して、本発明の実施形態に係る計数装置1Aを説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る計数装置1Aを模式的に示す図である。
図4は、本発明の実施形態に係る計数装置1Aの機能ブロック図である。
【0036】
図3に示すように、計数装置1Aでは、搬送体11の搬送面が鉛直方向に対して傾くように設けられる。なお、搬送体11の傾きは、計数対象物2の種類、大きさ及び重さ等に応じて変更可能である。
【0037】
本実施形態において、計数装置1Aは、表示部52、入力部53、制御部100、電源200及びモーターM1を更に備える。表示部52は、例えば、液晶ディスプレーであり、各種情報を表示する。入力部53は、例えば、1又は複数の押しボタンであり、ユーザーからの入力操作を受け付ける。なお、表示部52及び入力部53は、例えば、タッチパネルであってもよい。電源200は、例えば、表示部52、入力部53、制御部100及びモーターM1に電力を供給する。
【0038】
制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等のプロセッサーであり、表示部52、入力部53、電源200及びモーターM1を制御する。また、制御部100は、計数部51を有する。
【0039】
モーターM1は、電源200から電力の供給を受けて回転する。モーターM1の回転により、搬送体11は回転する。搬送体11の回転は、制御部100によって制御される。
【0040】
具体的には、制御部100は、電源200による電力の供給をコントロールして、モーターM1の回転、停止及び回転速度を制御する。
【0041】
例えば、計数装置1Aを用いて計数対象物2を計数する場合、ユーザーは、計数装置1Aに対して計数したい数量を入力する。具体的には、ユーザーは、入力部53の押しボタンを操作して計数したい数量を入力して計数開始の指示を入力する。入力部53は、ユーザーによる入力操作を受け付ける。
【0042】
制御部100は、入力部53がユーザーによる入力操作を受け付けると、電源200による電力の供給をコントロールして、モーターM1を回転させて搬送体11を回転させる。
【0043】
搬送体11の回転に伴い、集積部61に集積した一部の計数対象物2が収容部21に収容されて排出部71まで搬送される。
【0044】
検知部41は、真下を通った計数対象物2を検知する。計数部51は、検知部41によって検知された計数対象物2の数を数える。
【0045】
制御部100は、計数部51が数えた計数対象物2の数がユーザーによって入力された数量に達すると、電源200による電力の供給をコントロールして、モーターM1を停止させて搬送体11の回転を停止させる。
【0046】
例えば、制御部100は、搬送体11の回転を停止させると、計数完了を示す表示を表示部52に表示させる。また、例えば、制御部100は、計数部51が計数対象物2の数を数えている間、数えた計数対象物2の数を表示部52に表示させてもよい。
【0047】
次に、
図5を参照して、搬送面が鉛直方向に対して傾いた状態の搬送体11を説明する。
図5は、搬送面が鉛直方向に対して傾いた状態の搬送体11を示す図である。
図5は、
図3に示す回転軸Lの上方から搬送体11を見た図である。
【0048】
搬送面が鉛直方向に対して傾いた状態の搬送体11では、集積部61は、鉛直方向に対して下方の位置に位置する。例えば、排出部71は、集積部61より鉛直方向に対して上方に位置する。また、制限部32は、集積部61より鉛直方向に対して上方かつ搬送体11の搬送方向(回転方向)に対して排出部71より上流側に位置する。制限部32は、例えば、排出部71に対向する位置に設けられる。検知部41は、搬送体11の搬送方向(回転方向)に対して、制限部32と排出部71との間に設けられる。
【0049】
本実施形態において、搬送体11は、隣接する2つの収容部21の間に突起111を、少なくとも1つ有する。突起111は、例えば、搬送体11より柔らかい材質で構成され、搬送体11に固定されている。搬送体11の回転に伴って突起111が回転し、集積部61に集積した計数対象物2と接触することで、計数対象物2の位置及び向きが変化して、計数対象物2が収容部21に収容されやすくなる。
【0050】
また、計数装置1Aは、集積部61を振動させる振動部121を備える。振動部121は、集積部61の鉛直方向に対して下方に配置される。振動部121は、例えば、底面C1に固定されて設けられる。振動部121は、集積部61に集積した計数対象物2と接触し、計数対象物2の位置及び向きの変化により振動する。振動部121の振動により、計数対象物2の位置及び向きが更に変化し、計数対象物2が収容部21に収容されやすくなる。
【0051】
次に、
図5及び
図6を参照して、制限部32について説明する。
図6は、
図5に示す搬送体11の回転軸Lと平行方向の断面図である。
図6は、制限部32、搬送体11の中心P及び排出部71を通る面の断面図である。
【0052】
計数装置1Aにおいて、制限部32は、途中で90度折り曲げられ、搬送体11に平行な可動部321と、搬送体11に垂直な取付部322とを有する。
【0053】
計数装置1Aは、制限部32の一方の端部(取付部322)を支持する支持部91を備える。支持部91は、例えば、側面Sに設けられ、取付部322が支持部91を軸に回転可能に取り付けられる。具体的には、可動部321は、支持部91に取り付けられた取付部322を軸に搬送体11と平行に可動する。また、例えば、支持部91は、可動部321との摩擦を低減させるため、軸受け92を有する。
【0054】
例えば、可動部321は、中央部が搬送体11の回転方向に膨らんで湾曲した形状である。可動部321は、計数対象物2の搬送に伴って、
図5に実線で示す基準位置から搬送体11の回転方向に動いて
図5に破線で示す位置まで移動する。また、可動部321は、
図5に破線で示す位置から自重により搬送体11に回転方向と逆方向に動いて基準位置まで戻る。
【0055】
このように、制限部32が可動することで、収容部21に収容されずに搬送体11に載って搬送される計数対象物2を、搬送体11からふるい落とすことができる。
【0056】
次に、
図7及び
図8を参照して、本発明の実施形態に係る計数装置1Bを説明する。
図7は、本発明の実施形態に係る計数装置1Bを模式的に示す図である。
図8は、本発明の実施形態に係る計数装置1Bの機能ブロック図である。
【0057】
計数装置1Bは、計数装置1Aに加えて、集積部61に計数対象物2を供給する供給部131を更に備える。
【0058】
供給部131は、例えば、側面132と底面133とを有する円筒形であり、集積部61の上方に、底面133が鉛直方向に対して傾いて設けられる。なお、供給部131の傾きは、計数対象物2の種類、大きさ及び重さ等に応じて変更可能である。
図7では、供給部131の傾きが搬送体11の傾き(回転軸Lの傾き)と同じ場合を示すが、供給部131の傾きは、搬送体11と異なる傾きであってもよい。
【0059】
側面132の内側には、らせん状のガイドレール135が設けられる。供給部131の内部に多くの計数対象物2が収納された状態で、底面133の中心を通る回転軸L2を軸に供給部131が回転することで、供給部131の内部に収納された多くの計数対象物2のうち、1又は複数の計数対象物2がガイドレール135に沿って供給部131の上部134の方へ移動する。
【0060】
供給部131の回転方向は、ガイドレール135のらせんの形状によって決定される。例えば、ガイドレール135が右巻きのらせんである場合、供給部131の回転方向は、底面133側から見て反時計回りである。一方、ガイドレール135が左巻きのらせんである場合、供給部131の回転方向は、底面133側から見て時計回りである。
【0061】
供給部131の上部134まで移動した計数対象物2は、上部134から供給部131の外部に排出されて集積部61に落ちる。このような供給部131により、集積部61に適切な量の計数対象物2を供給することができる。
【0062】
なお、
図7では、側面132の内側に1つのガイドレール135が設けられた場合を示しているが、側面132の内側には、複数のガイドレール135がそれぞれ平行に設けられてもよい。
【0063】
本実施形態において、計数装置1Bは、モーターM2を更に備える。モーターM2には、電源200から電力が供給される。
【0064】
モーターM2は、電源200から電力の供給を受けて回転する。モーターM2の回転により、供給部131は回転する。供給部131の回転は、制御部100によって制御される。
【0065】
具体的には、制御部100は、電源200による電力の供給をコントロールして、モーターM2の回転、停止及び回転速度を制御する。
【0066】
制御部100は、例えば、入力部53がユーザーによる計数開始の指示の入力操作を受け付けると、電源200による電力の供給をコントロールして、モーターM2を回転させて供給部131を回転させる。
【0067】
また、制御部100は、計数部51が数えた計数対象物2の数がユーザーによって入力された数量に達すると、電源200による電力の供給をコントロールして、モーターM2を停止させて供給部131の回転を停止させる。
【0068】
本実施形態において、計数したい数量をユーザーが計数装置に対して入力可能な構成としたが、これに限らず、例えば、計数装置が予め決められた数量を計数する構成であってもよい。
【0069】
本実施形態において、搬送体11は、計数対象物2の種類、大きさ及び重さ等に応じて、対応する収容部を有する搬送体に交換可能な構成であってもよい。
【0070】
本実施形態において、搬送体11及び供給部131がそれぞれモーターM1、M2により回転する構成としたが、これに限らず、搬送体11及び供給部131がモーター以外の駆動力により回転する構成であってもよい。
【0071】
以上、図面(
図1~
図8)を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質や形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、物品の計数の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0073】
1、1A、1B :計数装置
2 :計数対象物
10、11 :搬送体
20、21 :収容部
30、31、32 :制限部
40、41 :検知部
40A :発光部
40B :受光部
50、51 :計数部
52 :表示部
53 :入力部
60、61 :集積部
71 :排出部
91 :支持部
100 :制御部
111 :突起
121 :振動部
131 :供給部
132 :側面
133 :底面
134 :上部
135 :ガイドレール
300 :搬送部
M1、M2 :モーター