(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022124747
(43)【公開日】2022-08-26
(54)【発明の名称】塵芥収集車
(51)【国際特許分類】
B65F 3/00 20060101AFI20220819BHJP
B60P 3/00 20060101ALI20220819BHJP
【FI】
B65F3/00 L
B60P3/00 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021022563
(22)【出願日】2021-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000163095
【氏名又は名称】極東開発工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000280
【氏名又は名称】特許業務法人サンクレスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡野 啓一
(72)【発明者】
【氏名】山内 正輝
【テーマコード(参考)】
3E024
【Fターム(参考)】
3E024AA04
3E024BA01
3E024CA02
3E024EA04
3E024HB02
3E024HB05
3E024HC02
3E024HC03
3E024HD01
3E024HD04
3E024HE01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】所定条件を満たした場合に動作中の積込装置又は塵芥投入箱を自動的に停止させることができる塵芥収集車を提供する。
【解決手段】塵芥収集車は、塵芥投入箱内に投入された塵芥を塵芥収容箱に積み込む積込装置と、積込装置を動作させる油圧ポンプと、積込装置の動作を開始させる操作信号を出力する積込スイッチと、積込スイッチからの操作信号の入力に基づいて積込装置の動作を制御する制御部と、油圧ポンプの作動油圧を検出する圧力センサと、を備える。制御部は、積込装置の動作時間が標準時間Tsよりも長く、且つ、圧力センサが検出した作動油圧が閾値Paを上回り、且つ、積込スイッチからの操作信号が入力されてから所定時間Ta以上経過した場合、積込装置の動作を停止させる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塵芥収容箱と、
前記塵芥収容箱の後端部に設けられ、塵芥が投入される塵芥投入箱と、
前記塵芥投入箱内に投入された塵芥を前記塵芥収容箱に積み込む積込装置と、
前記積込装置を動作させる油圧ポンプと、
前記積込装置の動作を開始させる操作信号を出力する積込操作スイッチと、
前記積込操作スイッチからの操作信号の入力に基づいて前記積込装置の動作を制御する制御部と、
前記油圧ポンプの作動油圧を検出する圧力検出手段と、を備え、
前記制御部は、前記積込装置の動作時間が標準時間よりも長く、且つ、前記圧力検出手段が検出した前記作動油圧が閾値を上回り、且つ、前記積込操作スイッチからの操作信号が入力されてから所定時間以上経過した場合、前記積込装置の動作を停止させる、塵芥収集車。
【請求項2】
前記制御部は、前記場合、前記積込装置の動作を停止させた後、前記積込装置を所定の動作位置まで逆方向に動作させる、請求項1に記載の塵芥収集車。
【請求項3】
前記制御部は、前記場合、前記積込装置の動作を停止させた後、外部に報知する指令を出力する、請求項1又は請求項2に記載の塵芥収集車。
【請求項4】
塵芥収容箱と、
前記塵芥収容箱の後端部に上下回動可能に設けられた塵芥投入箱と、
前記塵芥投入箱を上下回動させる投入箱駆動装置と、
前記投入箱駆動装置の駆動を開始させる操作信号を出力する駆動操作スイッチと、
前記駆動操作スイッチからの操作信号の入力に基づいて前記投入箱駆動装置の駆動を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記投入箱駆動装置の駆動時間が標準時間よりも長く、且つ、前記駆動操作スイッチからの操作信号が入力されてから所定時間以上経過した場合、前記投入箱駆動装置の駆動を停止させる、塵芥収集車。
【請求項5】
前記制御部は、前記場合、前記投入箱駆動装置の駆動を停止させた後、外部に報知する指令を出力する、請求項4に記載の塵芥収集車。
【請求項6】
前記投入箱駆動装置は、前記塵芥投入箱を上方回動させる第1駆動、及び前記塵芥投入箱を下方回動させる第2駆動をそれぞれ実行可能であり、
前記駆動操作スイッチは、前記塵芥投入箱の前記第1駆動を開始させる第1操作信号、及び前記塵芥投入箱の前記第2駆動を開始させる第2操作信号をそれぞれ出力するものであり、
前記制御部は、前記投入箱駆動装置の前記第2駆動の駆動時間が標準時間よりも長く、且つ、前記駆動操作スイッチからの前記第2操作信号が入力されてから所定時間以上経過した場合、前記投入箱駆動装置の前記第2駆動を停止させた後、前記投入箱駆動装置に一定時間だけ前記第1駆動を実行させる、請求項4又は請求項5に記載の塵芥収集車。
【請求項7】
塵芥収容箱と、
前記塵芥収容箱の後端部に設けられ、塵芥が投入される塵芥投入箱と、
前記塵芥投入箱内に投入された塵芥を前記塵芥収容箱に積み込む積込装置と、
前記積込装置を動作させる油圧ポンプと、
前記積込装置の動作を開始させる操作信号を出力する積込操作スイッチと、
前記積込装置が所定の積込工程サイクルを繰り返す連続動作モード、及び前記積込装置が前記積込工程サイクルを1回だけ実行する単独動作モードを選択操作するための切換スイッチと、
前記積込操作スイッチ及び前記切換スイッチからのそれぞれの操作信号の入力に基づいて前記積込装置の動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記切換スイッチが連続動作モードを選択している状態で、前記圧力検出手段が検出した前記作動油圧が閾値を下回り、且つ、前記積込操作スイッチからの操作信号が入力されてから所定時間以上経過した場合、前記積込装置の動作を停止させる、塵芥収集車。
【請求項8】
前記制御部は、前記場合、前記積込装置の動作を停止させた後、外部に報知する指令を出力する、請求項7に記載の塵芥収集車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塵芥収集車に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、塵芥収集車は、車体上に搭載された塵芥収容箱と、塵芥収容箱の後端部に上下回動可能に設けられた塵芥投入箱と、塵芥投入箱内に投入された塵芥を塵芥収容箱に積み込む積込装置と、を備えている。塵芥収容箱に積み込まれた塵芥は、塵芥投入箱を上方回動させることによって外部に排出されるようになっている。積込装置の積み込み動作、及び塵芥投入箱の上下回動は、作業者が操作スイッチを操作することにより行われる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
作業者が操作スイッチを操作して積込装置又は塵芥投入箱を動作させた後、例えば作業者が現場を離れることによって、積込装置又は塵芥投入箱が長時間にわたって動作し続ける場合がある。このような場合、動作中の積込装置又は塵芥投入箱を自動的に停止させるのが望ましい。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、所定条件を満たした場合に動作中の積込装置又は塵芥投入箱を自動的に停止させることができる塵芥収集車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の塵芥収集車は、塵芥収容箱と、前記塵芥収容箱の後端部に設けられ、塵芥が投入される塵芥投入箱と、前記塵芥投入箱内に投入された塵芥を前記塵芥収容箱に積み込む積込装置と、前記積込装置を動作させる油圧ポンプと、前記積込装置の動作を開始させる操作信号を出力する積込操作スイッチと、前記積込操作スイッチからの操作信号の入力に基づいて前記積込装置の動作を制御する制御部と、前記油圧ポンプの作動油圧を検出する圧力検出手段と、を備え、前記制御部は、前記積込装置の動作時間が標準時間よりも長く、且つ、前記圧力検出手段が検出した前記作動油圧が閾値を上回り、且つ、前記積込操作スイッチからの操作信号が入力されてから所定時間以上経過した場合、前記積込装置の動作を停止させる。
【0007】
本発明によれば、例えば、作業者が、誤って積み込み可能なサイズを超える塵芥を塵芥投入箱に投入し、積込操作スイッチを操作して積込装置の動作を開始してから現場を離れている間に、積込装置が塵芥を噛み込んで動かなくなる場合がある。この場合、積込装置の動作時間が標準時間よりも長くなり、且つ、圧力検出手段が検出した油圧ポンプの作動油圧が閾値を上回り、且つ、積込操作スイッチを操作してから所定時間以上が経過することで、積込装置の動作が停止する。これにより、塵芥を噛み込んだ状態で動作している積込装置を自動的に停止させることができる。
【0008】
(2)前記制御部は、前記場合、前記積込装置の動作を停止させた後、前記積込装置を所定の動作位置まで逆方向に動作させるのが好ましい。
この場合、例えば、積込装置が塵芥を噛み込んだ状態で停止したときに、積込装置を所定の動作位置まで逆方向に動作させることで、噛み込まれた塵芥を容易に取り除くことができる。
【0009】
(3)前記制御部は、前記場合、前記積込装置の動作を停止させた後、外部に報知する指令を出力するのが好ましい。
この場合、現場を離れた作業者等に対して、積込装置の動作が停止したことを報知することができる。
【0010】
(4)他の観点から見た本発明の塵芥収集車は、塵芥収容箱と、前記塵芥収容箱の後端部に上下回動可能に設けられた塵芥投入箱と、前記塵芥投入箱を上下回動させる投入箱駆動装置と、前記投入箱駆動装置の駆動を開始させる操作信号を出力する駆動操作スイッチと、前記駆動操作スイッチからの操作信号の入力に基づいて前記投入箱駆動装置の駆動を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記投入箱駆動装置の駆動時間が標準時間よりも長く、且つ、前記駆動操作スイッチからの操作信号が入力されてから所定時間以上経過した場合、前記投入箱駆動装置の駆動を停止させる。
【0011】
本発明によれば、例えば、運転室内の作業者が駆動操作スイッチを操作して塵芥投入箱を回動させているときに、塵芥投入箱が建物の壁等に当接して回動できなくなっても、その状態を運転室内の作業者が気付かない場合がある。この場合、塵芥投入箱を回動させる投入箱駆動装置の駆動時間が標準時間よりも長くなり、且つ、駆動操作スイッチを操作してから所定時間以上が経過することで、投入箱駆動装置の駆動が停止する。これにより、回動途中に壁等に当接して回動できなくなった塵芥投入箱を自動的に停止させることができる。
【0012】
(5)前記(4)の制御部は、前記場合、前記投入箱駆動装置の駆動を停止させた後、外部に報知する指令を出力するのが好ましい。
この場合、作業者等に対して、投入箱駆動装置の駆動が停止したことを報知することができる。
【0013】
(6)前記投入箱駆動装置は、前記塵芥投入箱を上方回動させる第1駆動、及び前記塵芥投入箱を下方回動させる第2駆動をそれぞれ実行可能であり、前記駆動操作スイッチは、前記塵芥投入箱の前記第1駆動を開始させる第1操作信号、及び前記塵芥投入箱の前記第2駆動を開始させる第2操作信号をそれぞれ出力するものであり、前記制御部は、前記投入箱駆動装置の前記第2駆動の駆動時間が標準時間よりも長く、且つ、前記駆動操作スイッチからの前記第2操作信号が入力されてから所定時間以上経過した場合、前記投入箱駆動装置の前記第2駆動を停止させた後、前記投入箱駆動装置に一定時間だけ前記第1駆動を実行させるのが好ましい。
この場合、例えば、運転室内の作業者が駆動操作スイッチを操作して塵芥投入箱を下方回動させているときに、塵芥投入箱が建物の壁等に当接した状態で下方回動できなくなった場合、投入箱駆動装置は、第2駆動を停止した後、一定時間だけ第1駆動を実行する。これにより、下方回動を停止した塵芥投入箱を一定時間だけ上方回動させることができるので、壁等に対する塵芥投入箱の当接を解除することができる。
【0014】
(7)他の観点から見た本発明の塵芥収集車は、塵芥収容箱と、前記塵芥収容箱の後端部に設けられ、塵芥が投入される塵芥投入箱と、前記塵芥投入箱内に投入された塵芥を前記塵芥収容箱に積み込む積込装置と、前記積込装置を動作させる油圧ポンプと、前記積込装置の動作を開始させる操作信号を出力する積込操作スイッチと、前記積込装置が所定の積込工程サイクルを繰り返す連続動作モード、及び前記積込装置が前記積込工程サイクルを1回だけ実行する単独動作モードを選択操作するための切換スイッチと、前記積込操作スイッチ及び前記切換スイッチからのそれぞれの操作信号の入力に基づいて前記積込装置の動作を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記切換スイッチが連続動作モードを選択している状態で、前記圧力検出手段が検出した前記作動油圧が閾値を下回り、且つ、前記積込操作スイッチからの操作信号が入力されてから所定時間以上経過した場合、前記積込装置の動作を停止させる。
【0015】
本発明によれば、例えば、作業者が、切換スイッチにより連続動作モードを選択し、積込操作スイッチを操作して積込装置の動作を開始してから現場を離れている間に、積込装置が塵芥の積み込みを完了して空回りする場合がある。この場合、油圧ポンプの作動油圧が閾値を下回り、且つ、積込操作スイッチを操作してから所定時間以上が経過すると、積込装置の動作が停止する。これにより、連続動作モードで空回りしている積込装置を自動的に停止させることができる。
【0016】
(8)前記(7)の制御部は、前記場合、前記積込装置の動作を停止させた後、外部に報知する指令を出力するのが好ましい。
この場合、現場を離れた作業者等に対して、連続動作モードで動作している積込装置が停止したことを報知することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の塵芥収集車によれば、所定条件を満たした場合に動作中の積込装置又は塵芥投入箱を自動的に停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態に係る塵芥収集車の側断面図である。
【
図4】運転室内のスイッチボックスの正面図である。
【
図5】塵芥収集車の制御構成を示すブロック図である。
【
図6】制御部が実行する積込装置の動作制御の一例を示すフローチャートである。
【
図7】制御部が実行する積込装置の動作制御の一例を示すフローチャートである。
【
図8】制御部が実行する塵芥投入箱の回動制御の一例を示すフローチャートである。
【
図9】制御部が実行する塵芥投入箱の回動制御の一例を示すフローチャートである。
【
図10】積込装置の変形例を示す塵芥収集車の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
[全体構成]
図1は、本発明の実施形態に係る塵芥収集車の側断面図である。
図1において、塵芥収集車1は、その運転室1aの後方において車体1b上に搭載された塵芥収容箱2と、塵芥収容箱2の後端部に設けられた塵芥投入箱3と、を備えている。塵芥収容箱2の後面には、塵芥を塵芥収容箱2内に積み込むための開口部2aが形成されている。塵芥投入箱3は、その後部に塵芥が投入される投入口3aと、投入口3aを開閉するカバー部材3bと、を有している。
【0020】
塵芥投入箱3は、上部に設けられた支点3dを中心に上下回動可能であり、これによって塵芥収容箱2の開口部2aの開閉動作が可能である。具体的には、塵芥投入箱3は、塵芥収容箱2の開口部2aを閉鎖する下方回動位置(
図1の実線で示す位置)と、上方回動により開口部2aを開放して塵芥を排出することができる上方回動位置(
図1の2点鎖線で示す位置)との間で回動するようになっている。
【0021】
塵芥収集車1は、塵芥投入箱3に設けられた積込装置4を備えている。積込装置4は、投入口3aから塵芥投入箱3内に投入された塵芥を塵芥収容箱2に積み込むものである。本実施形態の積込装置4は、塵芥の積込動作に圧縮行程を有するプレス式である。積込装置4は、スライダ5と、スライダ5の下端部にピン6を介して回動自在に取り付けられている押込板7と、を有している。スライダ5は、塵芥投入箱3の左右の側壁3cに設けられたガイドレール8に沿って移動することができる。塵芥投入箱3内の左右両側において、スライダ5と側壁3cとの間にはプッシュシリンダ11が取り付けられている。また、押込板7とスライダ5との間にはプレスシリンダ12が取り付けられている。本実施形態では、プッシュシリンダ11とプレスシリンダ12とによって、積込駆動装置10が構成されている。
【0022】
積込装置4は、以下のように動作する。まず、
図1の実線で示す原位置から、プレスシリンダ12の収縮駆動により押込板7を反時計回り方向に回動させ、押込板7を反転させる(反転工程)。次に、プッシュシリンダ11の収縮駆動によりスライダ5と押込板7とを共に斜め後方に降下させ、投入口3aから投入された塵芥を押込板7で圧縮する(一次圧縮工程)。そして、プレスシリンダ12の伸長駆動により押込板7を時計回り方向に回動させて塵芥の二次圧縮を行う(二次圧縮工程)。
【0023】
次に、
図1の2点鎖線で示した状態から、プッシュシリンダ11の伸長駆動によりスライダ5と押込板7とを斜め前方に上昇させて
図1の実線で示す状態とし、二次圧縮した塵芥を塵芥収容箱2側へ押し込む(押込工程)。このように、積込装置4は、反転工程、一次圧縮工程、二次圧縮工程、及び押込工程からなる積込工程サイクルにより、塵芥投入箱3に投入された塵芥を塵芥収容箱2に積み込む動作を行うことができる。
【0024】
塵芥収容箱2の内部には、排出板18が前後移動可能に設けられている。排出板18には、テレスコピック式のディスチャージシリンダ(排出駆動装置)19が接続されている。排出板18は、ディスチャージシリンダ19の伸縮駆動により、
図1の実線で示す最後方位置と
図1の2点鎖線で示す最前方位置との間で移動可能である。
【0025】
塵芥収容箱2内が空のとき、排出板18は最後方位置にあり、押込板7により塵芥収容箱2内に積み込まれた塵芥を、押込板7と排出板18との間で圧縮するようになっている。そして、ディスチャージシリンダ19を徐々に収縮させて排出板18を前方へ移動させる。また、塵芥投入箱3を上方回動位置とした状態で、ディスチャージシリンダ19を伸長駆動させて排出板18を後方へ移動させることにより、塵芥収容箱2に収容された塵芥を、開口部2aから外部へ排出することができる。
【0026】
図2は、塵芥収集車1の背面図である。塵芥収集車1は、塵芥収容箱2に対して塵芥投入箱を上下回動させるスイングシリンダ(投入箱駆動装置)20を備えている。スイングシリンダ20は、塵芥投入箱3の左右両側にそれぞれ配置されている。スイングシリンダ20の一端は塵芥収容箱2側に取り付けられ、スイングシリンダ20の他端は塵芥投入箱3に取り付けられている。
【0027】
スイングシリンダ20は、塵芥投入箱3を上方回動させる第1駆動と、塵芥投入箱3を下方回動させる第2駆動と、を実行可能である。第1駆動では、スイングシリンダ20が伸長駆動することで塵芥投入箱3が上方回動する。第2駆動では、各スイングシリンダ20が収縮駆動することで塵芥投入箱3が下方回動する。
【0028】
[油圧回路]
図3は、プッシュシリンダ11、プレスシリンダ12、ディスチャージシリンダ19、及びスイングシリンダ20に関する油圧回路図である。この油圧回路は、オイルタンク21、油圧ポンプ22、圧力制御弁23a~23f、プッシュシリンダ用電磁切換弁24、プレスシリンダ用電磁切換弁25、ディスチャージシリンダ用電磁切換弁26、スイングシリンダ用電磁切換弁(テールゲートロック用電磁弁を兼用)27、切換弁28a~28b、逆止弁29a~29g、フィルタ30a~30b、テールゲートロック(シリンダ)31、及び圧力センサ(圧力検出手段)32を、図示のように接続して構成されている。
【0029】
油圧ポンプ22は、作動油を吐出してプッシュシリンダ11及びプレスシリンダ12をそれぞれ駆動させることで、積込装置4を動作させる。また、油圧ポンプ22は、作動油を吐出してディスチャージシリンダ19を駆動させることで、排出板18を前後移動させる。さらに、油圧ポンプ22は、作動油を吐出してスイングシリンダ20を駆動させることで、塵芥投入箱3を上下回動させる。圧力センサ32は、油圧ポンプ22の作動油圧を検出する。
【0030】
プレスシリンダ用電磁切換弁25のソレノイド25sが励磁されると、プレスシリンダ12が収縮駆動する(反転工程)。プレスシリンダ用電磁切換弁25のソレノイド25eが励磁されると、プレスシリンダ12が伸長駆動する(二次圧縮工程)。プッシュシリンダ用電磁切換弁24のソレノイド24sが励磁されると、プッシュシリンダ11が収縮駆動する(一次圧縮工程)。プッシュシリンダ用電磁切換弁24のソレノイド24eが励磁されると、(プッシュシリンダ11が伸長駆動する押込工程)。
【0031】
ディスチャージシリンダ用電磁切換弁26のソレノイド26eが励磁されると、ディスチャージシリンダ19は伸長駆動する。ディスチャージシリンダ用電磁切換弁26のソレノイド26sが励磁されると、ディスチャージシリンダ19は収縮駆動する。
【0032】
スイングシリンダ用電磁切換弁27のソレノイド27eが励磁されると、テールゲートロック31がロック解除方向に動作し、スイングシリンダ20が伸長駆動して塵芥投入箱3が上方回動する。スイングシリンダ用電磁切換弁27のソレノイド27eが消磁され、かつ、切換弁28bが励磁されると、スイングシリンダ20が収縮駆動して塵芥投入箱3が下方回動する。塵芥投入箱3が下方回動位置に達した後、スイングシリンダ用電磁切換弁27のソレノイド27sが励磁されると、テールゲートロック31がロック動作し、塵芥投入箱3がロックされる。
【0033】
[スイッチボックス]
図4は、運転室1a内に設けられているスイッチボックスSB1を示す正面図である。スイッチボックスSB1には、メインスイッチ33、開閉スイッチ(駆動操作スイッチ)34、排出スイッチ35、かき出しスイッチ36、PTO切換スイッチ37、メインランプ38、ロックランプ39、及び警報ブザー40(
図5参照)が設けられている。各スイッチ33~37、各ランプ38,39、及び警報ブザー40は、制御部50(
図5参照)に接続されている。
【0034】
メインスイッチ33は、例えば、「積込」、「OFF」、及び「排出」のいずれかの位置に切り換え操作されスイッチであり、例えばオルタネイト型のトグルスイッチからなる。メインスイッチ33が「OFF」のとき、プッシュシリンダ11、プレスシリンダ12、ディスチャージシリンダ19、及びスイングシリンダ20の各駆動が規制される。
【0035】
メインスイッチ33が「OFF」から「積込」に切り換わると、プッシュシリンダ11及びプレスシリンダ12の各駆動が許容される。これにより、後述するスイッチボックスSB2,SB3の各スイッチ41~44の操作が可能となる。
メインスイッチ33が「OFF」から「排出」に切り換わると、ディスチャージシリンダ19及びスイングシリンダ20の各駆動が許容される。これにより、開閉スイッチ34、排出スイッチ35、及びかき出しスイッチ36の切り換え操作が可能となる。
【0036】
開閉スイッチ34は、塵芥投入箱3を上下回動させるために操作されるスイッチである。本実施形態の開閉スイッチ34は、「上」、「OFF」、及び「下」のいずれかの位置に切り換え操作されるスイッチであり、例えばモーメンタリ型のトグルスイッチからなる。
【0037】
開閉スイッチ34は、「OFF」から「上」に切り換わると、スイングシリンダ20の伸長駆動を開始させる操作信号(第1操作信号)を制御部50に出力する。これにより、スイングシリンダ20が伸長駆動して塵芥投入箱3が上方回動する。
開閉スイッチ34は、「OFF」から「下」に切り換わると、スイングシリンダ20の収縮駆動を開始させる操作信号(第2操作信号)を制御部50に出力する。これにより、スイングシリンダ20が収縮駆動して塵芥投入箱3が下方回動する。
【0038】
排出スイッチ35は、排出板18を前後移動させるために操作されるスイッチである。本実施形態の排出スイッチ35は、「排出」、「OFF」、及び「戻し」のいずれかの位置に切り換え操作されるスイッチであり、例えばモーメンタリ型のトグルスイッチからなる。排出スイッチ35が「OFF」から「排出」に切り換わると、ディスチャージシリンダ19が伸長駆動して排出板18が後方へ移動する。排出スイッチ35が「OFF」から「戻し」に切り換わると、ディスチャージシリンダ19が収縮駆動して排出板18が前方へ移動する。
【0039】
かき出しスイッチ36は、「自動」、「OFF」、及び「手動」のいずれかの位置に切り換え操作されるスイッチであり、例えばオルタネイト型とモーメンタリ型とを組み合わせたトグルスイッチからなる。かき出しスイッチ36の「自動」側はオルタネイト接点であり、かき出しスイッチ36の「手動」側はモーメンタリ接点である。
【0040】
かき出しスイッチ36が「自動」に切り換わると、開閉スイッチ34の操作により塵芥投入箱3が上方回動位置まで回動したときに、自動的に積込装置4の積込工程サイクルが1回行われる。これにより、塵芥投入箱3内に残留している塵芥を取り除くことができる。かき出しスイッチ36が「OFF」の状態のまま開閉スイッチ34の操作により塵芥投入箱3が上方回動位置まで回動したときに、かき出しスイッチ36が「手動」に切り換わると、積込装置4の積込工程サイクルが1回行われる。これにより、塵芥投入箱3内に残留している塵芥を取り除くことができる。
【0041】
PTO切換スイッチ37は、「作業」及び「終了」のどちらかの位置に切り換え操作されるスイッチであり、例えばロッカースイッチからなる。PTO切換スイッチ37が「作業」に切り換わると、塵芥収集車1の走行用エンジン(図示省略)と油圧ポンプ22とがPTOを介して接続される。これにより、油圧ポンプ22を駆動させることができる。PTO切換スイッチ37が「終了」に切り換わると、PTOによる走行用エンジンと油圧ポンプ22との接続が切断される。これにより、油圧ポンプ22の駆動が規制されるとともに塵芥収集車1が走行可能な状態となる。
【0042】
メインランプ38は、スイッチボックスSB1の各スイッチ操作が可能な状態のときに点灯する。ロックランプ39は、テールゲートロック31がロック状態のときに点灯する。警報ブザー40は、後述するように積込装置4又は塵芥投入箱3の動作が自動的に停止すると、鳴動するようになっている。なお、警報ブザー40は、運転室1aの外部(塵芥収容箱2等)に設けられていてもよい。
【0043】
図2において、塵芥投入箱3の左右両側壁3cの後部には、それぞれスイッチボックスSB2,SB3が設けられている。左側のスイッチボックスSB2には、切換スイッチ41、積込スイッチ(積込操作スイッチ)42、及び緊急停止スイッチ43が設けられている。スイッチボックスSB2の各スイッチ41~43は、制御部50に接続されている。
【0044】
切換スイッチ41は、積込装置4が積込工程サイクルを繰り返す連続動作モード、及び積込装置4が積込工程サイクルを1回(1サイクル)だけ実行する単独動作モードのどちらかを選択操作するためのスイッチである。本実施形態の切換スイッチ41は、例えば、操作連続動作モードである「連続」、及び単独動作モードである「単独」のどちらかの位置に切り換え操作されるオルタネイト型のトグルスイッチからなる。
【0045】
積込スイッチ42は、積込装置4の各動作モードでの動作を開始させる操作信号を制御部50に出力するスイッチであり、例えばモーメンタリ型の押しボタンスイッチからなる。積込スイッチ42がオン操作されると、プッシュシリンダ11及びプレスシリンダ12がそれぞれ伸縮駆動し、スライダ5及び押込板7による積込工程サイクルが実行される。緊急停止スイッチ43は、積込装置4の動作を停止させるためのスイッチであり、例えばモーメンタリ型の押しボタンスイッチからなる。
【0046】
右側のスイッチボックスSB3には、緊急停止スイッチ44が設けられている。緊急停止スイッチ44は、例えば、緊急停止スイッチ43と同様に、積込装置4の動作を停止させるためのスイッチであり、例えばモーメンタリ型の押しボタンスイッチからなる。緊急停止スイッチ44は、制御部50に接続されている。
【0047】
[制御構成]
図5は、塵芥収集車1の制御構成を示すブロック図である。塵芥収集車1は、積込装置4、排出板18、及び塵芥投入箱3の各動作を制御する制御部50を備えている。制御部50は、CPUやメモリ等で構成されるマイクロコンピュータである。
【0048】
制御部50には、スイッチボックスSB1の各スイッチ33~37からの操作信号、スイッチボックスSB2の各スイッチ41~43からの操作信号、及びスイッチボックスSB3の緊急停止スイッチ44からの操作信号が入力される。また、制御部50には、圧力センサ32の検出信号が入力される。
【0049】
制御部50は、切換スイッチ41及び積込スイッチ42からのそれぞれの操作信号の入力、及び圧力センサ32からの検出信号の入力に基づいて、プッシュシリンダ用電磁切換弁24及びプレスシリンダ用電磁切換弁25をそれぞれ切り換え制御する。これにより、プッシュシリンダ11及びプレスシリンダ12の各伸縮駆動(積込装置4の動作)が制御部50によって制御される。
【0050】
制御部50は、緊急停止スイッチ43,44からの操作信号が入力されると、プッシュシリンダ用電磁切換弁24及びプレスシリンダ用電磁切換弁25をそれぞれ切り換え制御し、プッシュシリンダ11及びプレスシリンダ12の各伸縮駆動(積込装置4の動作)を停止させる。
【0051】
制御部50は、開閉スイッチ34からの操作信号の入力に基づいて、スイングシリンダ用電磁切換弁27を切り換え制御する。これにより、スイングシリンダ20の伸縮駆動(塵芥投入箱3の上下回動)が制御部50によって制御される。
【0052】
制御部50は、排出スイッチ35からの操作信号の入力に基づいて、ディスチャージシリンダ用電磁切換弁26を切り換え制御する。これにより、ディスチャージシリンダ19の伸縮駆動(排出板18の前後移動)が制御部50によって制御される。
制御部50は、メインランプ38及びロックランプ39の点灯・消灯を制御する。
【0053】
制御部50は、第1タイマ51、第2タイマ52、第3タイマ53、第4タイマ54、及び第5タイマ55を内蔵している。第1タイマ51及び第2タイマ52は、積込スイッチ42からの操作信号が制御部50に入力された時点からカウントを開始する。そして、第1タイマ51及び第2タイマ52は、カウント開始後に、全スイッチ33~37,41~44のいずれかが操作されたときにカウントを停止する。これにより、制御部50は、第1タイマ51又は第2タイマ52により、積込スイッチ42がオン操作されてから、全スイッチ33~37,41~44のいずれも操作されていない無操作時間を監視することができる。
【0054】
第3タイマ53は、積込装置4が積込工程サイクルの動作を開始した時点、つまり押込板7が反転工程を開始した時点からカウントを開始する。押込板7が反転工程を開始した時点は、例えば、押込板7が原位置から反転を開始したときに、その原位置を検知している位置センサ(図示省略)が非検知となったか否かによって判断することができる。この位置センサとしては、積込装置4の動作を制御するために使用されるリミットスイッチ等を用いることができる。これにより、制御部50は、第3タイマ53により、積込装置4の動作時間を監視することができる。
【0055】
第4タイマ54は、開閉スイッチ34を「上」又は「下」に切り換え操作したときの操作信号が制御部50に入力された時点からカウントを開始する。そして、第4タイマ54は、カウント開始後に、開閉スイッチ34が他の位置に切り換え操作されたときに、又は他のスイッチ33,35~37,41~44のいずれかが操作されたときに、カウントを停止する。これにより、制御部50は、第4タイマ54により、開閉スイッチ34が「上」又は「下」に切り換え操作されてから、その操作が継続されている操作継続時間を監視することができる。
【0056】
第5タイマ55は、スイングシリンダ20が伸縮駆動を開始した時点からカウントを開始する。スイングシリンダ20が伸縮駆動を開始した時点は、例えば、塵芥投入箱3が上方回動(又は下方回動)を開始したときに、塵芥投入箱3の下方回動位置(又は上方回動位置)を検知している位置センサ(図示省略)が非検知となったか否かによって判断することができる。この位置センサとしては、塵芥投入箱3の上下回動を制御するために使用されるリミットスイッチ等を用いることができる。これにより、制御部50は、第5タイマ55により、スイングシリンダ20の駆動時間を監視することができる。
【0057】
[積込装置の動作制御]
図6及び
図7は、制御部50が実行する積込装置4の動作制御の一例を示すフローチャートである。なお、
図6の丸で囲んだ文字Iは、
図7の同Iに繋がっている。また、
図7の丸で囲んだ文字II,IIIは、それぞれ
図6の同II,IIIに繋がっている。以下、
図6及び
図7を参照しつつ、積込装置4の動作制御について説明する。ここでは、作業者が、PTO切換スイッチ37を「作業」に切り換え、且つメインスイッチ33を「積込」に切り換えた状態から説明を開始する。
【0058】
制御部50は、まず、積込スイッチ42のオン操作による操作信号が入力されたか否かを判定する(ステップST1)。制御部50は、積込スイッチ42からの操作信号が入力されていない場合(ステップST1でNoの場合)、後述するステップST12に移行する。制御部50は、積込スイッチ42からの操作信号が入力された場合(ステップST1でYesの場合)、第1タイマ51のカウント、及び第2タイマ52のカウントをそれぞれ開始する(ステップST2)。
【0059】
次に、制御部50は、積込装置4の動作を開始させる(ステップST3)。具体的には、制御部50は、積込装置4が積込工程サイクルを行うように、プッシュシリンダ用電磁切換弁24、及びプレスシリンダ用電磁切換弁25をそれぞれ切り換え制御し、プッシュシリンダ11及びプレスシリンダ12をそれぞれ伸縮駆動させる。そして、制御部50は、積込装置4が動作を開始した時点から、第3タイマ53のカウントを開始する(ステップST4)。
【0060】
次に、制御部50は、第3タイマ53のカウント時間、つまり積込装置4の動作時間が、予め設定された標準時間Tsよりも長いか否かを判定する(ステップST5)。標準時間Tsは、例えば積込装置4が1回の積込工程サイクルを行うのに要する平均的な所要時間である。
【0061】
制御部50は、積込装置4の動作時間が標準時間Tsよりも長い場合(ステップST5でYesの場合)、圧力センサ32で検出された油圧ポンプ22の作動油圧が、予め設定された閾値Paを上回っているか否かを判定する(ステップST6)。閾値Paは、例えば、積込装置4が1回の積込工程サイクルで平均的な量の塵芥を積み込むときの油圧ポンプ22の作動油圧の最大値である。制御部50は、油圧ポンプ22の作動油圧が閾値Pa以下である場合(ステップST6でNoの場合)、積込装置4が正常に動作していると判断し、ステップST5の判定に戻る。
【0062】
制御部50は、油圧ポンプ22の作動油圧が閾値Paを上回っている場合(ステップST6でYesの場合)、第1タイマ51のカウント時間、つまり積込スイッチ42がオン操作されてからの無操作時間が、予め設定された所定時間Ta以上経過したか否かを判定する(ステップST7)。所定時間Taは、標準時間Tsよりも長い時間に設定されている。制御部50は、無操作時間が所定時間Ta未満である場合(ステップST7でNoの場合)、積込装置4が正常に動作していると判断し、ステップST5の判定に戻る。
【0063】
制御部50は、無操作時間が所定時間Ta以上経過している場合(ステップST7でYesの場合)、積込装置4が正常に動作していないと判断し、積込装置4の動作を停止させる(ステップST8)。具体的には、制御部50は、プッシュシリンダ用電磁切換弁24、及びプレスシリンダ用電磁切換弁25の切り換え制御し、プッシュシリンダ11及びプレスシリンダ12の伸縮駆動を停止させる。
【0064】
制御部50は、積込装置4の動作を停止させた後、外部である警報ブザー40に対して鳴動(報知)する指令を出力する(ステップST9)。そして、制御部50は、積込装置4の動作を停止させた後、積込装置4を所定の動作位置まで逆方向に動作させる(ステップST10)。このように積込装置4を逆方向に動作させるのは、積込装置4に噛み込まれた塵芥を取り除くためである。このため、前記所定の動作位置としては、反転工程により押込板7の反転が終了した位置、又は反転工程により押込板7が反転途中まで反転した位置とするのが好ましい。
【0065】
ここで、積込装置4を「逆方向に動作させる」とは、積込工程サイクルの各工程を1つずつ逆方向に動作させる場合だけでなく、積込工程サイクルの複数の工程を同時に逆方向に動作させる場合も含む。例えば、二次圧縮工程が終了した位置から反転工程が終了した位置(所定の動作位置)まで積込装置4を逆方向に動作させる場合には、二次圧縮工程、一次圧縮工程の順に逆方向の動作を行ってもよいし、二次圧縮工程及び一次圧縮工程それぞれの逆方向の動作を同時に行ってもよい。後者の場合、プレスシリンダ12を収縮駆動させて押込板13を
図1の反時計回り方向に回動させつつ、プッシュシリンダ11を伸長駆動させてスライダ5を斜め前方に上昇させればよい。これにより、積込装置4を所定の動作位置まで迅速に移動させることができる。
【0066】
次に、制御部50は、第1タイマ51、第2タイマ52、及び第3タイマ53の各カウントを停止してリセットする(ステップST11)。そして、制御部50は、メインスイッチ33が「OFF」に切り換え操作されたか否かを判定する(ステップST12)。制御部50は、メインスイッチ33が「OFF」に切り換え操作されていない場合(ステップST12でNoの場合)、ステップST1に戻る。一方、制御部50は、メインスイッチ33が「OFF」に切り換え操作された場合(ステップST12でYesの場合)、処理を終了する。
【0067】
前記ステップST5において、積込装置4の動作時間が標準時間Ts以下である場合(ステップST5でNoの場合)、制御部50は、緊急停止スイッチ43,44のいずれかのオン操作による操作信号が入力されたか否かを判定する(ステップST13)。制御部50は、緊急停止スイッチ43,44のいずれかの操作信号が入力された場合(ステップST13でYesの場合)、積込装置4の動作を停止させ(ステップST14)、前記ステップST11へ移行する。
【0068】
制御部50は、緊急停止スイッチ43,44のいずれからも操作信号が入力されていない場合(ステップST13でNoの場合)、積込装置4が積込工程サイクルを1サイクル完了したか否かを判定する(ステップST15)。具体的には、制御部50は、押込板7が原位置にあることを位置センサが検知しているか否かを判定する。制御部50は、積込装置4が1サイクルを完了していない場合(ステップST15でNoの場合)、前記ステップST5の判定に戻る。
【0069】
制御部50は、積込装置4が1サイクルを完了した場合(ステップST15でYesの場合)、切換スイッチ41が連続動作モードを選択しているか否かを判定する(ステップST16)。具体的には、制御部50は、切換スイッチ41が「連続」の位置にあるときに出力する操作信号が入力されているか否かを判定する。制御部50は、切換スイッチ41が連続動作モードを選択していない場合(ステップST16でNoの場合)、切換スイッチ41が単独動作モードを選択していると判断し、前記ステップST14へ移行する。
【0070】
制御部50は、切換スイッチ41が連続動作モードを選択している場合(ステップST16でYesの場合)、圧力センサ32で検出された油圧ポンプ22の作動油圧が、予め設定された閾値Pbを下回っているか否かを判定する(ステップST17)。閾値Pbは、例えば、積込装置4が空回りしているときの油圧ポンプ22の作動油圧の最小値である。
【0071】
制御部50は、油圧ポンプ22の作動油圧が閾値Pbを下回っている場合(ステップST17でYesの場合)、第2タイマ52のカウント時間、つまり積込スイッチ42がオン操作されてからの無操作時間が、予め設定された所定時間Tb以上経過したか否かを判定する(ステップST18)。所定時間Tbは、標準時間Tsよりも長い時間(例えば、積込装置4が連続運転モードで10回の積込工程サイクルを行うのに要する平均的な所要時間)に設定されている。
【0072】
制御部50は、無操作時間が所定時間Tb以上経過している場合、積込装置4の動作を停止させる(ステップST19)。制御部50は、積込装置4の動作を停止させた後、外部である警報ブザー40に対して鳴動(報知)する指令を出力し(ステップST20)、前記ステップST11へ移行する。
【0073】
制御部50は、油圧ポンプ22の作動油圧が閾値Pb以上である場合(ステップST17でNoの場合)、又は、無操作時間が所定時間Tb未満である場合(ステップST18でNoの場合)、第3タイマ53のカウントを停止してリセットする(ステップST21)。そして、制御部50は、第3タイマ53のカウントを再び開始し(ステップST22)、前記ステップST5の判定に戻る。このとき、制御部50は積込装置4の積込工程サイクル動作を継続させている。
【0074】
以上、本実施形態の塵芥収集車1によれば、例えば、作業者が、誤って積み込み可能なサイズを超える塵芥を塵芥投入箱3に投入し、積込スイッチ42を操作して積込装置4の動作を開始してから現場を離れている間に、積込装置4が塵芥を噛み込んで動かなくなる場合がある。この場合、制御部50は、積込装置4の動作時間が標準時間Tsよりも長くなり、且つ、圧力センサ32が検出した油圧ポンプ22の作動油圧が閾値Paを上回り、且つ、積込スイッチ42がオン操作されてからの無操作時間が所定時間Ta以上経過したときに、積込装置4の動作を停止させる。これにより、塵芥を噛み込んだ状態で動作している積込装置4を自動的に停止させることができる。
【0075】
また、制御部50は、上記のように積込装置4の動作を停止させた後、積込装置4を所定の動作位置まで逆方向に動作させるので、作業者は噛み込まれた塵芥を容易に取り除くことができる。
【0076】
また、制御部50は、上記のように積込装置4の動作を停止させた後、警報ブザー40に対して鳴動する指令を出力するので、現場を離れた作業者等に対して、積込装置4の動作が停止したことを報知することができる。
【0077】
また、例えば、作業者が、切換スイッチ41により連続動作モードを選択し、積込スイッチ42を操作して積込装置4の動作を開始してから現場を離れている間に、積込装置4が塵芥の積み込みを完了して空回りする場合がある。この場合、制御部50は、油圧ポンプ22の作動油圧が閾値Pbを下回り、且つ、積込スイッチ42を操作してから所定時間Tb以上が経過したときに、積込装置4の動作を停止させる。これにより、連続動作モードで空回りしている積込装置4を自動的に停止させることができる。
【0078】
また、制御部50は、上記のように連続動作モードで空回りしている積込装置4の動作を停止させた後、警報ブザー40に対して鳴動する指令を出力するので、現場を離れた作業者等に対して、連続動作モードで動作している積込装置4が停止したことを報知することができる。
【0079】
[塵芥投入箱の回動制御]
図8及び
図9は、制御部50が実行する塵芥投入箱3の回動制御の一例を示すフローチャートである。なお、
図8の丸で囲んだ文字IVは、
図9の同IVに繋がっている。また、
図9の丸で囲んだ文字V,VIは、それぞれ
図8の同V,VIに繋がっている。以下、
図8及び
図9を参照しつつ、塵芥投入箱3の回動制御について説明する。ここでは、作業者が、PTO切換スイッチ37を「作業」に切り換え、且つメインスイッチ33を「排出」に切り換えた状態から説明を開始する。
【0080】
制御部50は、まず、開閉スイッチ34が「上」に切り換え操作されたか否かを判定する(ステップST41)。具体的には、制御部50は、開閉スイッチ34が「上」に切り換え操作されたときに出力する操作信号(第1操作信号)が入力されたか否かを判定する。制御部50は、開閉スイッチ34が「上」に切り換え操作された場合(ステップST41でYesの場合)、第4タイマ54のカウントを開始する(ステップST42)。
【0081】
次に、制御部50は、スイングシリンダ用電磁切換弁27を切り換え制御し、スイングシリンダ20の伸長駆動(第1駆動)を開始させる(ステップST43)。これにより、塵芥投入箱3は上方回動を開始する。そして、制御部50は、スイングシリンダ20が伸長駆動を開始した時点から、第5タイマ55のカウントを開始する(ステップST44)。
【0082】
次に、制御部50は、開閉スイッチ34が「上」に切り換え操作された状態を継続しているか否かを判定する(ステップST45)。具体的には、制御部50は、開閉スイッチ34が「上」に切り換え操作されたときに出力する操作信号が継続して入力されているか否かを判定する。
【0083】
制御部50は、開閉スイッチ34が「上」に切り換え操作された状態を継続している場合(ステップST45でYesの場合)、第5タイマ55のカウント時間、つまりスイングシリンダ20の伸長駆動時間が、予め設定された標準時間Tmよりも長いか否かを判定する(ステップST46)。標準時間Tmは、例えば塵芥投入箱3を下方回動位置から上方回動位置まで回動させるのに要する所要時間である。制御部50は、スイングシリンダ20の伸長駆動時間が標準時間Tm以下である場合(ステップST46でNoの場合)、前記ステップST45の判定に戻る。
【0084】
制御部50は、スイングシリンダ20の伸長駆動時間が標準時間Tmよりも長い場合(ステップST46でYesの場合)、第4タイマ54のカウント時間、つまり開閉スイッチ34が「上」に切り換え操作されてからの操作継続時間が、予め設定された所定時間Tc以上経過したか否かを判定する(ステップST47)。標準時間Tcは、標準時間Tmよりも長い時間に設定されている。制御部50は、開閉スイッチ34の操作継続時間が所定時間Tc未満である場合(ステップST47でNoの場合)、前記ステップST45の判定に戻る。
【0085】
制御部50は、開閉スイッチ34の操作継続時間が所定時間Tcよりも長い場合(ステップST47でYesの場合)、塵芥投入箱3が正常に上方回動していないと判断し、スイングシリンダ用電磁切換弁27を切り換え制御してスイングシリンダ20の伸長駆動を停止させる(ステップST48)。制御部50は、スイングシリンダ20の伸長駆動を停止させた後、外部である警報ブザー40に対して鳴動(報知)する指令を出力する(ステップST49)。
【0086】
次に、制御部50は、第4タイマ54及び第5タイマ55の各カウントを停止してリセットする(ステップST50)。そして、制御部50は、メインスイッチ33が「OFF」に切り換え操作されたか否かを判定する(ステップST51)。制御部50は、メインスイッチ33が「OFF」に切り換え操作されていない場合(ステップST51でNoの場合)、ステップST41に戻る。一方、制御部50は、メインスイッチ33が「OFF」に切り換え操作された場合(ステップST51でYesの場合)、処理を終了する。
【0087】
前記ステップST45において、制御部50は、開閉スイッチ34が「上」に切り換え操作された状態を継続していない場合(ステップST45でNoの場合)、開閉スイッチ34が他の位置に切り換え操作されたと判断し、スイングシリンダ用電磁切換弁27を切り換え制御してスイングシリンダ20の伸長駆動を停止させる(ステップST52)。そして、制御部50は、前記ステップST50に移行する。
【0088】
前記ステップST41において、制御部50は、開閉スイッチ34が「上」に切り換え操作されていない場合(ステップST41でNoの場合)、開閉スイッチ34が「下」に切り換え操作されたか否かを判定する(ステップST53)。具体的には、制御部50は、開閉スイッチ34が「下」に切り換え操作されたときに出力する操作信号(第2操作信号)が入力されたか否かを判定する。制御部50は、開閉スイッチ34が「下」に切り換え操作されていない場合(ステップST53でNoの場合)、前記ステップST51に移行する。
【0089】
制御部50は、開閉スイッチ34が「下」に切り換え操作された場合(ステップST53でYesの場合)、第4タイマ54のカウントを開始する(ステップST54)。次に、制御部50は、スイングシリンダ用電磁切換弁27を切り換え制御し、スイングシリンダ20の収縮駆動(第2駆動)を開始させる(ステップST55)。これにより、塵芥投入箱3は下方回動を開始する。そして、制御部50は、スイングシリンダ20が収縮駆動を開始した時点から、第5タイマ55のカウントを開始する(ステップST56)。
【0090】
次に、制御部50は、開閉スイッチ34が「下」に切り換え操作された状態を継続しているか否かを判定する(ステップST57)。具体的には、制御部50は、開閉スイッチ34が「下」に切り換え操作されたときに出力する操作信号が継続して入力されているか否かを判定する。
【0091】
制御部50は、開閉スイッチ34が「下」に切り換え操作された状態を継続している場合(ステップST57でYesの場合)、第5タイマ55のカウント時間、つまりスイングシリンダ20の収縮駆動時間が、予め設定された標準時間Tnよりも長いか否かを判定する(ステップST58)。標準時間Tnは、例えば塵芥投入箱3を上方回動位置から下方回動位置まで回動させるのに要する所要時間である。制御部50は、スイングシリンダ20の収縮駆動時間が標準時間Tn以下である場合(ステップST58でNoの場合)、前記ステップST57の判定に戻る。
【0092】
制御部50は、スイングシリンダ20の収縮駆動時間が標準時間Tnよりも長い場合(ステップST58でYesの場合)、第4タイマ54のカウント時間、つまり開閉スイッチ34が「下」に切り換え操作されてからの操作継続時間が、予め設定された所定時間Td以上経過したか否かを判定する(ステップST59)。標準時間Tdは、標準時間Tnよりも長い時間に設定されている。制御部50は、開閉スイッチ34の操作継続時間が所定時間Td未満である場合(ステップST59でNoの場合)、前記ステップST57の判定に戻る。
【0093】
制御部50は、開閉スイッチ34の操作継続時間が所定時間Tdよりも長い場合(ステップST59でYesの場合)、塵芥投入箱3が正常に下方回動していないと判断し、スイングシリンダ用電磁切換弁27を切り換え制御してスイングシリンダ20の収縮駆動を停止させる(ステップST60)。
【0094】
制御部50は、スイングシリンダ20の収縮駆動を停止させた後、外部である警報ブザー40に対して鳴動(報知)する指令を出力する(ステップST61)。そして、制御部50は、スイングシリンダ20の収縮駆動(第2駆動)を停止させた後、スイングシリンダ20を一定時間(例えば数秒)だけ伸長駆動(第1駆動)させる(ステップST62)。これにより、塵芥投入箱3は、下方回動を停止した位置から一定時間だけ上方回動する。このようにスイングシリンダ20を伸長駆動させるのは、壁等に対する塵芥投入箱3の当接を解除するためである。制御部50は、スイングシリンダ20を一定時間だけ伸長駆動させた後、前記ステップST50に移行する。
【0095】
前記ステップST57において、制御部50は、開閉スイッチ34が「下」に切り換え操作された状態を継続していない場合(ステップST57でNoの場合)、開閉スイッチ34が他の位置に切り換え操作されたと判断し、スイングシリンダ用電磁切換弁27を切り換え制御してスイングシリンダ20の収縮駆動を停止させる(ステップST63)。そして、制御部50は、前記ステップST50に移行する。
【0096】
以上、本実施形態の塵芥収集車1によれば、例えば、運転室1a内の作業者が開閉スイッチ34を操作して塵芥投入箱3を上方回動(下方回動)させているときに、塵芥投入箱3が建物の壁等に当接して上方回動(下方回動)できなくなっても、その状態を運転室1a内の作業者が気付かない場合がある。この場合、制御部50は、塵芥投入箱3を回動させるスイングシリンダ20の駆動時間が標準時間Tm(Tn)よりも長くなり、且つ、開閉スイッチ34を切り換え操作してから所定時間Tc(Td)以上が経過したときに、スイングシリンダ20の伸長駆動(収縮駆動)を停止させる。これにより、上方回動途中(下方回動途中)に壁等に当接して回動できなくなった塵芥投入箱3を自動的に停止させることができる。
【0097】
また、制御部50は、上記のようにスイングシリンダ20の伸長駆動(収縮駆動)を停止させた後、警報ブザー40に対して鳴動する指令を出力するので、運転室1a内の作業者等に対して、スイングシリンダ20の伸長駆動(収縮駆動)が停止したことを報知することができる。なお、スイングシリンダ20を停止させた後、スイングシリンダ20を一定時間だけ収縮駆動させ、壁等に対する塵芥投入箱3の当接を解除するようにしてもよい。
【0098】
また、例えば、運転室1a内の作業者が開閉スイッチ34を操作して塵芥投入箱3を下方回動させているときに、塵芥投入箱3が建物の壁等に当接した状態で下方回動できなくなった場合、制御部50は、スイングシリンダ20の収縮駆動を停止させた後、スイングシリンダ20を一定時間だけ伸長駆動させる。これにより、下方回動を停止した塵芥投入箱3を一定時間だけ上方回動させることができるので、壁等に対する塵芥投入箱3の当接を解除することができる。
【0099】
[その他]
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0100】
例えば、本実施形態の塵芥収集車1は、塵芥収容箱2内に設けられた排出板18により塵芥を外部へ排出しているが、塵芥収容箱2をダンプさせて塵芥を外部へ排出するものであってもよい。また、本実施形態の積込装置4は、押込板7のみで塵芥を積み込むプレス式であるが、
図10に示すように、前後方向に揺動する押込板13と、回転可能な回転板14との協働により塵芥を積み込む回転板式であってもよい。
【0101】
積込装置4が回転板式である場合、積込装置4の動作を停止させた後、積込装置4を所定の動作位置まで逆方向に動作させるときの前記所定の動作位置は、押込板13が前方揺動位置(
図10の実線位置)にあるときは回転板14を
図10の12時の回転位置とし、押込板13が後方揺動位置(
図10の2点鎖線位置)又は揺動途中の位置にあるときは回転板14を押込板13と干渉しない
図10の2時の回転位置とするのが好ましい。これにより、回転板14の先端部と塵芥投入箱3内の底面3eとの間に噛み込まれた塵芥を取り除くことができる。
【0102】
また、本実施形態における所定時間Taと所定時間Tbは、互いに同じ値であってもよいし、互いに異なる値であってもよい。同様に、所定時間Tcと所定時間Tdは、互いに同じ値であってもよいし、互いに異なる値であってもよい。また、本実施形態における標準時間Tmと標準時間Tnは、互いに同じ値(TmとTnのうちの長い方の時間)であってもよいし、互いに異なる値であってもよい。
【0103】
本実施形態では、積込装置4の動作を停止させる条件である積込装置4の動作時間及び油圧ポンプ22の作動油圧として、1回の積込工程サイクルの動作時間(標準時間Ts)及び作動油圧(閾値Pa)を用いているが、積込工程サイクルの各工程における動作時間及び作動油圧を用いてもよい。その場合、制御部50は、積込工程サイクルをシーケンス制御するために各工程を終了したときの押込板7の位置を検知する複数の位置センサを用いることで、積込装置4が現在どの工程にあるかを判断することができる。
【0104】
本実施形態の積込装置4は、積込工程サイクルを行うサイクル動作式であるが、スクリュの回転動作によって塵芥を積み込むスクリュ式のように連続的に動作する方式(サイクル動作なし)であってもよい。その場合、積込装置の動作を停止させる1つの条件である、操作信号が入力されてから所定時間経過した場合は、積込装置4のスクリュを始動させる積込スイッチ42からの操作信号が入力されてから所定時間経過した場合とすればよい。
【0105】
本実施形態では、制御部50が外部に報知する指令を出力すると、警報ブザー40が鳴動して作業者に聴覚的に警告するようになっているが、その聴覚的な警告に加えて又は代えて、警告ランプを点灯させたり文字情報を表示したりする等の視覚的な警告を行うようにしてもよい。その場合、視覚的な警告によって積込装置4や塵芥投入箱3がどのような状態であるかを作業者が容易に把握することができる。
【符号の説明】
【0106】
1 塵芥収集車
2 塵芥収容箱
3 塵芥投入箱
4 積込装置
20 スイングシリンダ(投入箱駆動装置)
22 油圧ポンプ
32 圧力センサ(圧力検出手段)
34 開閉スイッチ(駆動操作スイッチ)
41 切換スイッチ
42 積込スイッチ(積込操作スイッチ)
50 制御部