(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022124804
(43)【公開日】2022-08-26
(54)【発明の名称】センサ付ダウンライト
(51)【国際特許分類】
F21S 8/02 20060101AFI20220819BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20220819BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20220819BHJP
【FI】
F21S8/02 420
F21V23/00 115
F21V23/00 113
F21V23/00 170
F21V23/00 140
F21V23/00 160
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021022659
(22)【出願日】2021-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000103633
【氏名又は名称】オーデリック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001612
【氏名又は名称】弁理士法人きさらぎ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北原 滋
(72)【発明者】
【氏名】田島 慎二
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014BA01
(57)【要約】
【課題】天井等の造営物に設置された際に露出される部位の大きさを抑えることが可能なセンサ付ダウンライトを提供する。
【解決手段】設置面に形成された取付孔に挿入可能で、かつ、光源ユニットを収容可能な収容空間を有する胴体部と、胴体部の緑部から径方向外側に延出し、設置面への設置時において該設置面上に位置するフランジ部と、特定の環境を検出する検出部を有するセンサユニットとを備え、センサユニットは、フランジ部に取り付け可能なケーシングを備え、ケーシングは、フランジ部の周方向の一部に取り付けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置面に形成された取付孔に挿入可能で、かつ、光源ユニットを収容可能な収容空間を有する胴体部と、
前記胴体部の下緑部から径方向外側に延出し、前記設置面への設置時において該設置面上に位置するフランジ部と、
特定の環境を検出する検出部を有するセンサユニットとを備え、
前記センサユニットは、前記フランジ部に取り付け可能なケーシングを備え、
前記ケーシングは、前記フランジ部の周方向の一部に取り付けられている
ことを特徴とするセンサ付ダウンライト。
【請求項2】
前記胴体部の上端部に設けられた天板を更に有し、
前記天板は、前記胴体部の周方向の一部から該胴体部の径方向に向けて延出しており、
前記ケーシング及び前記天板は、前記胴体部の周方向における異なる位置に配されている
ことを特徴とする請求項1に記載のセンサ付ダウンライト。
【請求項3】
前記ケーシング及び前記天板は、前記胴体部の周方向における互いに反対の位置に配されている
ことを特徴とする請求項2に記載のセンサ付ダウンライト。
【請求項4】
前記天板に配置された端子台を更に備える
ことを特徴とする請求項2又は3に記載のセンサ付ダウンライト。
【請求項5】
前記光源ユニットを制御する制御ユニットを更に備え、
前記胴体部は、前記光源ユニットを取り付けるためのソケットを前記収容空間内に有し、
前記制御ユニットは、前記胴体部の前記ソケットよりも上部の空間内に配置されている
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のセンサ付ダウンライト。
【請求項6】
前記胴体部は、周壁の一部が径方向外側に膨出しており、該膨出部が前記センサユニットと前記制御ユニットとを電気的に繋ぐ配線の導通路を形成している
ことを特徴とする請求項5に記載のセンサ付ダウンライト。
【請求項7】
前記センサユニットは、前記検出部の検出条件を変更可能な手動操作部を有する
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のセンサ付ダウンライト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサ付ダウンライトに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ダウンライトにセンサ機能を付加したものが知られている。例えば、特許文献1には、GX53形の口金部を有するフラット形のLEDランプと、該LEDランプが装着されるソケットを内部に有すると共に、下部開口端から径方向外側に向けて突出する円形状のフランジ部を有する略円錐台状の器具本体と、該器具本体のフランジ部の下面側に取付け手段を介して取り付けられる環状体とを備え、天井等の造営物に埋め込まれて設置されるセンサ付ダウンライトが開示されている。特許文献1のセンサ付ダウンライトは、環状体の内部に収納部が形成されており、該収納部内に照度・人感センサを有するセンサユニットが収納されると共に、下方に向けてセンサ部が露出され、センサ出力に連動させてLEDランプをオンオフ又は調光制御するよう構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のセンサ付ダウンライトにおいて、環状体は、取付け手段が形成される分、器具本体のフランジ部よりも大きい径を有する必要があり、また、内部にセンサユニットの収納部が形成される分、器具本体のフランジ部の数倍の厚みを有する必要がある。このため、特許文献1のセンサ付ダウンライトでは、このような径及び厚みの大きい環状体が器具本体のフランジ部の下面全域に亘って取り付けられているため、天井等の造営物に設置された際に露出される部位(フランジ部及び環状体等)が極めて大きく、目立つという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、天井等の造営物に設置された際に露出される部位の大きさを抑えることが可能なセンサ付ダウンライトを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の目的を達成するため、本発明に係るセンサ付ダウンライトは、設置面に形成された取付孔に挿入可能で、かつ、光源ユニットを収容可能な収容空間を有する胴体部と、前記胴体部の下緑部から径方向外側に延出し、前記設置面への設置時において該設置面上に位置するフランジ部と、特定の環境を検出する検出部を有するセンサユニットとを備え、前記センサユニットは、前記フランジ部に取り付け可能なケーシングを備え、前記ケーシングは、前記フランジ部の周方向の一部に取り付けられていることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るセンサ付ダウンライトは、前記胴体部の上端部に設けられた天板を更に有し、前記天板は、前記胴体部の周方向の一部から該胴体部の径方向に向けて延出しており、前記ケーシング及び前記天板は、前記胴体部の周方向における異なる位置に配されることが好ましい。この場合において、前記ケーシング及び前記天板は、前記胴体部の周方向における互いに反対の位置に配されることが更に好ましい。
【0008】
本発明に係るセンサ付ダウンライトは、前記天板に配置された端子台を更に備えることが好ましい。
【0009】
本発明に係るセンサ付ダウンライトは、前記光源ユニットを制御する制御ユニットを更に備え、前記胴体部は、前記光源ユニットを取り付けるためのソケットを前記収容空間内に有し、前記制御ユニットは、前記胴体部の前記ソケットよりも上部の空間内に配置されることが好ましい。
【0010】
本発明に係るセンサ付ダウンライトにおいて、前記胴体部は、周壁の一部が径方向外側に膨出しており、該膨出部が前記センサユニットと前記制御ユニットとを電気的に繋ぐ配線の導通路を形成していることが好ましい。
【0011】
本発明に係るセンサ付ダウンライトにおいて、前記センサユニットは、前記検出部の検出条件を変更可能な手動操作部を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、天井等の造営物に設置された際に露出される部位の大きさを抑えることが可能なセンサ付ダウンライトを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本実施形態に係るセンサ付ダウンライトを概略的に示す斜視図である。
【
図2】本実施形態に係るセンサ付ダウンライトを示す分解斜視図である。
【
図3】本実施形態に係るセンサ付ダウンライトを示す拡大断面図である。
【
図4】本実施形態に係るセンサ付ダウンライトを示す下面図である。
【
図5】本実施形態に係るセンサ付ダウンライトの制御構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明に係るセンサ付ダウンライトの好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。また、図面は、本発明を示すために適宜強調や省略、比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状や位置関係、比率とは異なる場合がある。
【0015】
本実施形態に係るセンサ付ダウンライト1は、
図1~
図3に示すように、天井等の設置面に埋め込まれて設置されるダウンライトであって、設置面に形成された取付孔3(
図3参照)に挿入可能な器具本体10と、特定の環境を検出する検出部52を有するセンサユニット50とを備えている。器具本体10は、設置面に形成された取付孔3に挿入可能な胴体部11と、胴体部11の下緑部から径方向外側に延出し、設置面への設置時において該設置面上に位置するフランジ部12とを備えている。
【0016】
また、センサ付ダウンライト1は、胴体部11の内部(後述する収容空間S1)に着脱可能に取り付けられる光源ユニット22と、胴体部11のフランジ部12とは反対側の端部(上端部)に設けられた天板30と、天板30に配置された端子台40と、設置面に胴体部11を取付け可能とする一対の取付けばね16と、光源ユニット22を制御する制御ユニット70とを備えている。
【0017】
以下、本明細書においては、胴体部11から天板30に向かう方向を「上」とし、その反対方向を「下」として説明する。ただし、ここでいう上下方向は、説明の便宜上定めた方向に過ぎず、実際の使用状況における上下方向とは限らない。また、本明細書において、「設置面」とは、センサ付ダウンライト1を設置面へ設置した状態において、センサ付ダウンライト1を下から見たときの天井等の面をいい、「設置面上に位置する」とは、センサ付ダウンライト1を下から見たときの天井等の面の表面上に位置することをいう。
【0018】
胴体部11は、
図2に示すように、略円筒状に形成され、その内部の空間を仕切る仕切り部18と、光源ユニット22を取り付けるためのソケット20とを備えている。
【0019】
仕切り部18は、
図3に示すように、平板状に形成され、胴体部11の内部空間を垂直方向に仕切るように構成されている。仕切り部18の下部には、ソケット20が配置され、仕切り部18の上部には、後述する制御ユニット70が配置される。
【0020】
ソケット20は、
図2及び
図3に示すように、仕切り部18の下面に取り付けられ、後述する光源ユニット22の突出部28aが挿入可能な開口部20a(
図2参照)を有している。ソケット20は、後述する制御ユニット70と電気的に接続している。なお、ソケット20は、
図2に示すように、仕切り部18と分離可能となっている。
【0021】
フランジ部12は、
図4に示すように、円環状に形成され、胴体部11の開口と略同径の開口が形成されている。フランジ部12は、設置面への設置時において、直接的に又はシール部材や緩衝材等の任意の部材を介して間接的に、設置面と当接するよう構成されている。
【0022】
フランジ部12の開口の直径D1は、小型化の観点から、例えば5cm~15cm(具体的には、約8.6cm)であることが好ましい。また、同様に小型化の観点から、フランジ部12の厚さは、例えば、1mm~5mm(具体的には、約3mm)であることが好ましく、フランジ部12の幅D2は、例えば、10mm~20mm(具体的には、約14mm)であることが好ましい。
【0023】
本実施形態において、フランジ部12は、
図2に示すように、後述するセンサユニット50のケーシング56の上面を覆うように径方向外側に向けて部分的に突出する突出部12aが形成されている。ただし、部分的に突出部12aが設けられる構成に限定されず、フランジ部12全体の幅を大きくして、ケーシング56の上面を覆っても良い。フランジ部12の材質は、例えば合成樹脂や金属等が用いられている。
【0024】
天板30は、
図2及び
図3に示すように、略長方形状に形成され、胴体部11の周方向の一部から胴体部11の径方向に向けて延出している。具体的には、天板30は、胴体部11に、例えばねじにより取り付け可能となっている。また、天板30は、
図2に示すように、胴体部11と分離可能となっている。
【0025】
端子台40は、
図1~
図4に示すように、天板30の胴体部11の周方向の一部から延出している部分、かつ、天板30の下面側に配置されている。端子台40は、
図5に示すように、商用交流電源Vsに接続される入力用端子台42と、連動制御させる他の照明器具に交流電源を接続する渡り用端子台44とを有している。入力用端子台42は、後述する制御ユニット70と電気的に接続している。
【0026】
一対の取付けばね16は、胴体部11の周壁から径方向外側に向けて延びる金属板で形成されている。胴体部11は、一対の取付けばね16とフランジ部12により天井等を挟持することで天井等の設置面に取り付けられる。なお、一対の取付けばね16は、
図2に示すように、胴体部11と分離可能となっているが、これに限定されず、分離不能であってもよい。
【0027】
本実施形態において、光源ユニット22は、LEDライトである。LEDライトは、フラット形に形成され、略円筒状の筒体24と、筒体24内に配置された光源(LED)と、筒体24の一端側(設置面側)に形成された口金部28と、筒体24の他端側(設置面と反対側)に取り付けられた保護カバー26とを有している。筒体24は、例えば、合成樹脂や金属等で形成され、保護カバー26は、例えば、透光性を有する合成樹脂で形成されている。
【0028】
口金部28は、
図2及び
図3に示すように、筒体24の上面に形成された突出部28aと、ソケット20に電気的に接続される一対のランプピン28bとを有しており、突出部28aが、ソケット20の開口部20aに挿入され所定の方向に回転されることにより、ソケット20に取り付け可能となっている。また、光源ユニット22は、
図2に示すように、ソケット20から口金部28を取り外すことで胴体部11と分離可能となっている。なお、光源ユニット22は、これに限定されず、任意の光源ユニット22を用いることができる。
【0029】
センサユニット50は、
図1~
図5に示すように、フランジ部12に取り付け可能なケーシング56と、特定の環境を検出する検出部52と、検出部52の検出条件を変更可能な手動操作部54とを備えている。検出部52は、ケーシング56の内部に配置され、手動操作部54は、ケーシング56の表面から突出するよう配置されている。なお、センサユニット50は、
図2に示すように、胴体部11と分離可能に構成されている。
【0030】
ケーシング56は、箱状に形成され、フランジ部の周方向の一部に取り付けられている。具体的には、ケーシング56は、
図4に示すように、天板30と胴体部11の周方向における異なる位置に配されている。より具体的には、ケーシング56及び天板30は、胴体部11の周方向における互いに反対の位置に配されている。ケーシング56は、フランジ部12に取り付けられた状態において、フランジ部12の外周縁から径方向外側に向けて僅かに突出している。
【0031】
検出部52は、
図5に示すように、制御ユニット70の主制御部72と電気的に接続しており、検出信号を送信可能に構成されている。検出部52は、人感センサ60と、照度センサ62と、受信センサ64と、これらのセンサを覆うレンズ58とを有している。人感センサ60は、人体の接近を検出可能に構成されている。照度センサ62は、センサ付ダウンライト1の周囲の明るさを検出可能に構成されている。受信センサ64は、リモコンから送信された制御信号を受信するように構成されている。レンズ58は、
図1に示すように、ケーシング56の端部からフランジ部12の設置面側と反対方向に向けて凸状となるように形成されている。なお、ケーシング56は、
図2に示すように、フランジ部12と分離可能に構成されており、レンズ58は、ケーシング56から分離可能に構成されている。また、検出部52が備える各種センサは、上述した種類のセンサに限定されず、任意の種類のセンサを任意の数設けることが可能である。
【0032】
手動操作部54は、例えば、光源ユニット22のLEDライトの点灯時間、照度、点灯モード等の検出条件を変更可能に構成されている。本実施形態において、手動操作部54は、時間変更スイッチ60aと、照度変更スイッチ60bと、点灯モード変更スイッチ60cとを有する。なお、スイッチはこれらに限定されず、検出部52の検出条件を変更可能な任意の種類のスイッチを任意の数設けることが可能である。
【0033】
時間変更スイッチ60aは、人感センサ60が人体の接近を検出しなくなった時点から光源ユニット22のLEDライトを消灯させる遅延時間を切り替え可能に構成されている。時間変更スイッチ60aは、例えば、「10秒」、「1分」、「10分」に設定することができる。なお、時間変更スイッチ60を有しない場合においては、遅延時間を固定して設定することもできる。
【0034】
照度変更スイッチ60bは、人感センサ60と照度センサ62が検出する人体の接近と周囲の明るさに応じて光源ユニット22のLEDライトの点灯状態を切り替え可能に構成されている。照度変更スイッチ60bは、例えば、「切」、「明」、「暗」に設定することができる。「切」に設定すると、照度センサ62の機能を停止させることができる。すなわち、周囲の明るさに関係なく、人体の接近を検出するとLEDライトが点灯する。「明」に設定すると、周囲の明るさが、例えば約45lx以下に低下した場合(例えば、夕方などの薄暗い場合)にLEDライトが点灯する。「暗」に設定すると、周囲の明るさが、例えば約15lx以下に低下した場合(例えば、夜などの暗い場合)にLEDライトが点灯する。
【0035】
点灯モード変更スイッチ60cは、人感センサ60と照度センサ62が検出する人体の接近と周囲の明るさに応じて光源ユニット22のLEDライトの点灯モードを切り替え可能に構成されている。点灯モード変更スイッチ60cは、例えば、「オン/オフモード」、「調光モード」を切り替え可能に構成されている。
【0036】
「オン/オフモード」に設定すると、周囲の明るさに応じて、人感センサ60のオン/オフが切り替わる。周囲の明るさは、照度変更スイッチ60bの設定に連動する。例えば、周囲が照度変更スイッチ60bの設定情報の値(約45lx、約15lx等)より上のときは、人感センサ60がオフとなり、人体が接近してもLEDライトは点灯しない。周囲が照度変更スイッチ60bの設定情報の値(約45lx、約15lx等)より下のときは、人感センサ60がオンとなり、人体の接近を検出すると、LEDライトが点灯する。その後、人感センサ60が人体の接近を検出しなくなると、所定の時間経過後(例えば、1分後)に、LEDライトが消灯する。
【0037】
一方、「調光モード」に設定すると、照度センサ62が検出する周囲の明るさに応じて、LEDライトが全光点灯、調光点灯又は消灯する。例えば、周囲の明るさが、例えば約45lx以上である場合、人感センサ60がオフとなり、人体が接近してもLEDライトは点灯しない。周囲の明るさが、例えば約45lx以下に低下した場合(例えば、夕方などの薄暗い場合)、人感センサ60がオンとなり、LEDライトが調光点灯(例えば10%点灯)し、人感センサ60が人体の接近を検出すると、LEDライトが全光点灯する。その後、人感センサ60が人体の接近を検出しなくなると、所定の時間経過後(例えば、1分後)に、LEDライトが調光点灯する。
【0038】
制御ユニット70は、
図3に示すように、胴体部11のソケット20よりも上部の空間内に配置されている。具体的には、制御ユニット70は、胴体部11とソケット20の上面と天板30の下面により形成された上部空間S2に収容されている。なお、上部空間S2は、制御ユニット70を収容可能な大きさを有している。また、制御ユニット70は、天板30の下面に取り付けられても良いし、ソケット20の上面に取り付けられても良い。
【0039】
制御ユニット70は、
図5に示すように、入力側が入力用端子台42を介して商用交流電源Vsに電気的に接続され、出力側が光源ユニット22に電気的に接続されている。制御ユニット70は、主制御部72と、時間制御部74と、照度制御部76と、点灯モード制御部78とを有する。
【0040】
制御ユニット70は、センサユニット50と電気的に接続されており、センサユニット50と制御ユニット70とを電気的に接続する配線が胴体部11の導通路S3内に配されている。導通路S3は、
図3に示すように、胴体部11の周壁の一部が径方向外側に膨出することにより形成された膨出部11a内に形成されている。
【0041】
主制御部72は、検出部52の人感センサ60から送信された検出信号を受信し、人体が接近したかの判定を行うよう構成されている。また、主制御部72は、検出部52の照度センサ62を用いて検出信号の値(lx)を取得可能に構成されている。
【0042】
時間制御部74は、主制御部72が人体を検出した際に、手動操作部54の時間変更スイッチ60aに応じて、光源ユニット22の点灯時間を制御する。具体的には、時間制御部74は、時間変更スイッチ60aの設定情報を読み取り、主制御部72が人体を検出しなくなった時点(人体の接近を検出しなくなった時点)から遅延時間(「10秒」、「1分」、「10分」等)のカウントを開始し、設定された時間が経過すると、LEDライトを消灯する指示を光源ユニット22へ送信する。
【0043】
照度制御部76は、照度センサ62の検出信号の値を取得受信し、主制御部72が人体を検出した際に、手動操作部54の照度変更スイッチ60bに応じて、光源ユニット22の点灯を制御する。具体的には、照度制御部76は、照度変更スイッチ60bの設定情報を読み取り、設定情報の値(約45lx、約15lx等)が照度センサ62により検出した値より上か下かを判定し、設定情報の値より下の場合は、人感センサ60の人体検出信号を受信したときに、LEDライトを点灯させる指示を光源ユニット22へ送信する。設定情報の数値より上の場合は、LEDライトを点灯させない。
【0044】
点灯モード制御部78は、照度センサ62の検出信号の値を取得し、主制御部72が人体を検出した際に、手動操作部54の点灯モード変更スイッチ60cに応じて、光源ユニット22の点灯モードを制御する。具体的には、点灯モード制御部78は、点灯モード変更スイッチ60cの設定情報を読み取る。例えば、「オン/オフモード」のときは、照度変更スイッチ60bの設定情報を読み取り、設定情報の値(約45lx、約15lx等)が照度センサ62により検出した値より上か下かを判定し、設定情報の値より下の場合は、人感センサ60の人体検出信号を受信したときに、LEDライトを点灯させる指示を光源ユニット22へ送信する。設定情報の数値より上の場合は、LEDライトを点灯させない。また、「調光モード」のときは、照度変更スイッチ60bの設定情報を読み取り、設定情報の値(約45lx、約15lx等)が照度センサ62により検出した値より上か下かを判定し、設定情報の値より下の場合は、LEDライトを調光点灯(例えば10%点灯)し、人感センサ60が人体の接近を検出すると、LEDライトが全光点灯させる指示を光源ユニット22へ送信する。設定情報の数値より上の場合は、LEDライトを点灯させない。
【0045】
[本実施形態に係るセンサ付ダウンライトの利点]
以上説明したとおり、本実施形態に係るセンサ付ダウンライト1は、設置面に形成された取付孔3に挿入可能で、かつ、光源ユニット22を収容可能な収容空間S1を有する胴体部11と、胴体部11の下緑部から径方向外側に延出し、設置面への設置時において該設置面上に位置するフランジ部12と、特定の環境を検出する検出部52を有するセンサユニット50とを備え、センサユニット50は、フランジ部12に取り付け可能なケーシング56を備え、ケーシング56は、フランジ部12の周方向の一部に取り付けられている。
【0046】
このような本実施形態に係るセンサ付ダウンライト1によれば、ケーシング56がフランジ部12の周方向の一部のみに取り付けられるため、フランジ部12自体を薄く、小さくすることができ、これにより、天井等の造営物に設置された際に露出される部位の大きさを抑えることができると共に、センサ付ダウンライト1の設置場所の省スペース化を図ることができる。
【0047】
また、本実施形態に係るセンサ付ダウンライト1は、胴体部11の上端部に設けられた天板30を更に有し、天板30が、胴体部11の周方向の一部から胴体部11の径方向に向けて延出しており、ケーシング56及び天板30が、胴体部11の周方向における異なる位置に配されている。このような構成を備えるセンサ付ダウンライト1によれば、天板30及び胴体部11を設置面の取付孔3に挿入する際に、ケーシング56が設置面に干渉するリスクを低減することが可能となる。
【0048】
また、本実施形態に係るセンサ付ダウンライト1は、ケーシング56及び天板30が、胴体部11の周方向における互いに反対の位置に配されていることにより、より一層、ケーシング56が設置面と干渉することなく、天板30及び胴体部11をスムーズに設置面の取付孔3内に挿入することが可能となるため、作業効率を向上させることができる。
【0049】
また、本実施形態に係るセンサ付ダウンライト1は、天板30に端子台40が配置されていることにより、天井への埋め込み深さを抑えることができるという利点がある。
【0050】
また、本実施形態に係るセンサ付ダウンライト1は、光源ユニット22を制御する制御ユニット70を更に備え、胴体部11が、光源ユニット22を取り付けるためのソケット20を収容空間S1内に有し、制御ユニット70は、胴体部11のソケット20よりも上部の空間内に配置されている。このような構成を備えるセンサ付ダウンライト1によれば、制御ユニット70等の部品を集約して配置することができると共に、センサ付ダウンライト1の小型化を図ることができる。
【0051】
さらに、本実施形態に係るセンサ付ダウンライト1は、胴体部11の周壁の一部が径方向外側に膨出しており、膨出部11aがセンサユニット50と制御ユニット70とを電気的に繋ぐ配線の導通路S3を形成していることにより、センサユニット50と制御ユニット70とを電気的に繋ぐ配線を効率的に収容し、該配線が他の部品と干渉することを防ぐことができると共に、デッドスペースを最小限に抑えることが可能となる。
【0052】
[変形例]
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に記載の範囲には限定されない。上記各実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
【0053】
例えば、上述した実施形態では、制御ユニット70は、胴体部11とソケット20の上面と天板30の下面により形成された上部空間S2に収容されるものとして説明したが、これに限定されず、制御ユニット70は、上部空間S2外の任意の位置に配置される態様としても良い。
【0054】
また、上述した実施形態において、端子台40は、天板30の胴体部11の周方向の一部から延出している部分、かつ、天板30の設置面側に配置されているものとして説明したが、これに限定されず、胴体部11の上部空間S2内に位置するように設置されても良い。
【0055】
上記のような変形例が本発明の範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0056】
1 :センサ付ダウンライト
3 :取付孔
10 :器具本体
11 :胴体部
11a :膨出部
12 :フランジ部
12a :突出部
16 :取付けばね
18 :仕切り部
20 :ソケット
20a :開口部
22 :光源ユニット
24 :筒体
26 :保護カバー
28 :口金部
28a :突出部
28b :ランプピン
30 :天板
40 :端子台
42 :入力用端子台
44 :渡り用端子台
50 :センサユニット
52 :検出部
54 :手動操作部
56 :ケーシング
58 :レンズ
60 :人感センサ
60a :時間変更スイッチ
60b :照度変更スイッチ
60c :点灯モード変更スイッチ
62 :照度センサ
64 :受信センサ
70 :制御ユニット
72 :主制御部
74 :時間制御部
76 :照度制御部
78 :点灯モード制御部
S1 :収容空間
S2 :上部空間
S3 :導通路