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特開2022-124869送付検査管理装置、送付検査管理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022124869
(43)【公開日】2022-08-26
(54)【発明の名称】送付検査管理装置、送付検査管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/40 20180101AFI20220819BHJP
【FI】
G16H10/40
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021022760
(22)【出願日】2021-02-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】517093049
【氏名又は名称】ハルメク・ベンチャーズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】松尾 尚英
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA03
(57)【要約】
【課題】複数種類の検査キットがパッケージとして利用者に送付される場合に、複数種類の検査の結果を利用者についての一回の健康診断の結果として統合して出力できること。
【解決手段】送付検査管理装置は、健康診断のために一人の利用者が複数の検査をそれぞれ行うための複数の検査キットが一組にされて利用者に送付されるパッケージに対応づけられたパッケージ識別子と、複数の検査キットそれぞれに対応づけられた複数のキット識別子のそれぞれとを紐付けた紐付け情報を生成する紐付け部と、検査結果と、キット識別子とを含む検査結果情報を各種の検査毎に取得する検査結果取得部と、検査結果が各種の検査毎に揃っているか否かを判定する照合部と、検査結果が各種の検査毎に揃っていると判定された場合に、各種の検査毎の検査結果を組にした統合検査結果情報を生成する統合部と、統合検査結果情報を出力する出力部とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
健康診断のために一人の利用者が複数の検査をそれぞれ行うための複数の検査キットが一組にされて前記利用者に送付されるパッケージに対応づけられたパッケージ識別子と、前記複数の前記検査キットそれぞれに対応づけられた複数のキット識別子のそれぞれとを紐付けた紐付け情報を生成する紐付け部と、
前記検査キットを用いて採取された前記利用者の検体について検査事業者によって前記検査が実施された検査結果と、前記キット識別子とを含む検査結果情報を前記各種の検査毎に前記検査事業者から取得する検査結果取得部と、
前記検査結果取得部によって前記各種の検査毎に取得された前記検査結果情報と、前記紐付け部によって生成された紐付け情報とに基づいて、前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っているか否かを判定する照合部と、
前記照合部によって前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っていると判定された場合に、前記各種の検査毎の前記検査結果を組にした情報である統合検査結果情報を生成する統合部と、
前記統合部によって生成された前記統合検査結果情報を出力する出力部と、
を備える送付検査管理装置。
【請求項2】
前記照合部は、前記検査結果取得部によって前記各種の検査毎に取得された前記検査結果情報と、前記紐付け部によって生成された紐付け情報とに基づいて、前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っているか否かを判定し、かつ前記検査結果情報に前記利用者に対応づけられた利用者識別子が含まれている場合には前記利用者識別子が前記各種の検査相互間において一致しているか否かを判定し、
前記統合部は、前記照合部によって前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っていると判定され、かつ前記利用者識別子が前記各種の検査のうち前記検査結果情報に前記利用者識別子が含まれている検査の相互間において一致していると判定された場合に、前記統合検査結果情報を生成する
請求項1に記載の送付検査管理装置。
【請求項3】
前記照合部が判定に用いる前記検査結果情報は所定のデータ形式のデータであり、
前記照合部は、前記検査結果取得部によって前記各種の検査毎に取得された前記検査結果情報のなかにデータ形式が前記所定のデータ形式と異なっているものがある場合、当該検査結果情報のデータ形式を前記所定のデータ形式に変換して判定に用いる
請求項1または請求項2に記載の送付検査管理装置。
【請求項4】
前記紐付け部は、前記利用者に前記パッケージを提供するパッケージ提供者に対応づけられたパッケージ提供者識別子を、前記パッケージ識別子にさらに紐付ける
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の送付検査管理装置。
【請求項5】
健康診断のために一人の利用者が複数の検査をそれぞれ行うための複数の検査キットが一組にされて前記利用者に送付されるパッケージに対応づけられたパッケージ識別子と、前記複数の前記検査キットそれぞれに対応づけられた複数のキット識別子のそれぞれとを紐付けた紐付け情報を生成する紐付けステップと、
前記検査キットを用いて採取された前記利用者の検体について検査事業者によって前記検査が実施された検査結果と、前記キット識別子とを含む検査結果情報を前記各種の検査毎に前記検査事業者から取得する検査結果取得ステップと、
前記検査結果取得ステップによって前記各種の検査毎に取得された前記検査結果情報と、前記紐付けステップによって生成された紐付け情報とに基づいて、前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っているか否かを判定する照合ステップと、
前記照合ステップによって前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っていると判定された場合に、前記各種の検査毎の前記検査結果を組にした情報である統合検査結果情報を生成する統合ステップと、
前記統合ステップによって生成された前記統合検査結果情報を出力する出力ステップと、
を有する送付検査管理方法。
【請求項6】
コンピュータに、
健康診断のために一人の利用者が複数の検査をそれぞれ行うための複数の検査キットが一組にされて前記利用者に送付されるパッケージに対応づけられたパッケージ識別子と、前記複数の前記検査キットそれぞれに対応づけられた複数のキット識別子のそれぞれとを紐付けた紐付け情報を生成する紐付けステップと、
前記検査キットを用いて採取された前記利用者の検体について検査事業者によって前記検査が実施された検査結果と、前記キット識別子とを含む検査結果情報を前記各種の検査毎に前記検査事業者から取得する検査結果取得ステップと、
前記検査結果取得ステップによって前記各種の検査毎に取得された前記検査結果情報と、前記紐付けステップによって生成された紐付け情報とに基づいて、前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っているか否かを判定する照合ステップと、
前記照合ステップによって前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っていると判定された場合に、前記各種の検査毎の前記検査結果を組にした情報である統合検査結果情報を生成する統合ステップと、
前記統合ステップによって生成された前記統合検査結果情報を出力する出力ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送付検査管理装置、送付検査管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、利用者自身が血液、唾液等の検体を採取し、採取した検体を検査機関に郵送することにより、利用者の健康診断を行うサービスが行われている。当該サービスにおいて、利用者が採取した検体の検査結果を管理するための検査結果管理装置が知られている(特許文献1)。特許文献1に記載の検査結果管理装置を用いたサービスでは、利用者がスマートフォンやPCから、検査事業者が提供する検査サービスサイトにアクセスし、予めユーザに付与されたユーザID等の識別情報や、利用者に郵送される検査キットに付与されたキット番号を入力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-184198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の検査結果管理装置を用いたサービスでは、複数種類の検査キットがパッケージとして利用者に送付され、利用者から検体をそれぞれ採取した複数種類の検査キットが検査事業者に返送される場合に、それらの複数種類の検査の結果を利用者についての一回の健康診断の結果として統合する仕組みがなかった。複数種類の検査キットがパッケージとして利用者に送付される場合に、複数種類の検査の結果を利用者についての一回の健康診断の結果として統合して出力することが求められている。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、複数種類の検査キットがパッケージとして利用者に送付される場合に、複数種類の検査の結果を利用者についての一回の健康診断の結果として統合して出力できる送付検査管理装置、送付検査管理方法、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、健康診断のために一人の利用者が複数の検査をそれぞれ行うための複数の検査キットが一組にされて前記利用者に送付されるパッケージに対応づけられたパッケージ識別子と、前記複数の前記検査キットそれぞれに対応づけられた複数のキット識別子のそれぞれとを紐付けた紐付け情報を生成する紐付け部と、前記検査キットを用いて採取された前記利用者の検体について検査事業者によって前記検査が実施された検査結果と、前記キット識別子とを含む検査結果情報を前記各種の検査毎に前記検査事業者から取得する検査結果取得部と、前記検査結果取得部によって前記各種の検査毎に取得された前記検査結果情報と、前記紐付け部によって生成された紐付け情報とに基づいて、前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っているか否かを判定する照合部と、前記照合部によって前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っていると判定された場合に、前記各種の検査毎の前記検査結果を組にした情報である統合検査結果情報を生成する統合部と、前記統合部によって生成された前記統合検査結果情報を出力する出力部と、を備える送付検査管理装置である。
【0007】
また、本発明の一態様は、上記の送付検査管理装置において、前記照合部は、前記検査結果取得部によって前記各種の検査毎に取得された前記検査結果情報と、前記紐付け部によって生成された紐付け情報とに基づいて、前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っているか否かを判定し、かつ前記検査結果情報に前記利用者に対応づけられた利用者識別子が含まれている場合には前記利用者識別子が前記各種の検査相互間において一致しているか否かを判定し、前記統合部は、前記照合部によって前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っていると判定され、かつ前記利用者識別子が前記各種の検査のうち前記検査結果情報に前記利用者識別子が含まれている検査の相互間において一致していると判定された場合に、前記統合検査結果情報を生成する。
【0008】
また、本発明の一態様は、上記の送付検査管理装置において、前記照合部が判定に用いる前記検査結果情報は所定のデータ形式のデータであり、前記照合部は、前記検査結果取得部によって前記各種の検査毎に取得された前記検査結果情報のなかにデータ形式が前記所定のデータ形式と異なっているものがある場合、当該検査結果情報のデータ形式を前記所定のデータ形式に変換して判定に用いる。
【0009】
また、本発明の一態様は、上記の送付検査管理装置において、前記紐付け部は、前記利用者に前記パッケージを提供するパッケージ提供者に対応づけられたパッケージ提供者識別子を、前記パッケージ識別子にさらに紐付ける。
【0010】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、健康診断のために一人の利用者が複数の検査をそれぞれ行うための複数の検査キットが一組にされて前記利用者に送付されるパッケージに対応づけられたパッケージ識別子と、前記複数の前記検査キットそれぞれに対応づけられた複数のキット識別子のそれぞれとを紐付けた紐付け情報を生成する紐付けステップと、前記検査キットを用いて採取された前記利用者の検体について検査事業者によって前記検査が実施された検査結果と、前記キット識別子とを含む検査結果情報を前記各種の検査毎に前記検査事業者から取得する検査結果取得ステップと、前記検査結果取得ステップによって前記各種の検査毎に取得された前記検査結果情報と、前記紐付けステップによって生成された紐付け情報とに基づいて、前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っているか否かを判定する照合ステップと、前記照合ステップによって前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っていると判定された場合に、前記各種の検査毎の前記検査結果を組にした情報である統合検査結果情報を生成する統合ステップと、前記統合ステップによって生成された前記統合検査結果情報を出力する出力ステップと、を有する送付検査管理方法である。
【0011】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、コンピュータに、健康診断のために一人の利用者が複数の検査をそれぞれ行うための複数の検査キットが一組にされて前記利用者に送付されるパッケージに対応づけられたパッケージ識別子と、前記複数の前記検査キットそれぞれに対応づけられた複数のキット識別子のそれぞれとを紐付けた紐付け情報を生成する紐付けステップと、前記検査キットを用いて採取された前記利用者の検体について検査事業者によって前記検査が実施された検査結果と、前記キット識別子とを含む検査結果情報を前記各種の検査毎に前記検査事業者から取得する検査結果取得ステップと、前記検査結果取得ステップによって前記各種の検査毎に取得された前記検査結果情報と、前記紐付けステップによって生成された紐付け情報とに基づいて、前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っているか否かを判定する照合ステップと、前記照合ステップによって前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っていると判定された場合に、前記各種の検査毎の前記検査結果を組にした情報である統合検査結果情報を生成する統合ステップと、前記統合ステップによって生成された前記統合検査結果情報を出力する出力ステップと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数種類の検査キットがパッケージとして利用者に送付される場合に、複数種類の検査の結果を利用者についての一回の健康診断の結果として統合して出力できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係る送付検査システムによる検査方法の流れの一例を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る紐付け情報の一例を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係る検査結果情報の一例を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係るキットIDの照合処理の一例を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係るキットIDの照合処理の一例を示す図である。
図6】本発明の実施形態に係る送付検査管理装置の構成の一例を示す図である。
図7】本発明の実施形態に係る送付検査管理処理の一例を示す図である。
図8】本発明の実施形態に係る所定のデータ形式とは異なるデータ形式の検査結果情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
[送付検査システムによる検査方法の流れ]
図1は、本実施形態に係る送付検査システム1による検査方法の流れの一例を示す図である。送付検査システム1では、利用者4に、複数種類の検査をそれぞれ行うための複数の検査キットを含むパッケージが送付検査管理事業者2から送付される。利用者4は、複数の検査キットそれぞれを用いて各種の検体を採取し、検査センター3に送付する。送付検査管理事業者2は、検査センター3において実施された複数の検査の結果を、利用者4についての一回の健康診断の結果として統合して利用者4に送付する。
【0015】
本実施形態では、複数種類の検査とは、一例として、血液検査A、血液検査B、及び尿検査Cである。複数種類の検査は、唾液、便などの検査など健康診断において実施される各種の検査であればいずれの種類の検査であってもよい。なお、検査は1種類であってもよいが、本実施形態に係る送付検査システム1は、複数種類の検査を実施する場合に好適である。
【0016】
検査センター3は、複数種類の検査をそれぞれ実施する複数の検査事業者である。図1に示す例では、検査センター3とは、血液検査Aを実施する検査事業者と、血液検査Bを実施する検査事業者と、尿検査Cを実施する検査事業者とをまとめて示したものである。以下の説明では、それらの検査事業者の1つを代表させて検査センター3という場合がある。つまり、血液検査Aを実施する検査事業者と、血液検査Bを実施する検査事業者と、尿検査Cを実施する検査事業者とのいずれか1つの検査事業者を指して検査センター3という場合がある。
なお、検査センター3は、複数種類の検査をそれぞれ実施する部署からなる1つの検査事業者であってもよい。
以下、送付検査システム1による検査方法の流れの詳細を説明する。
【0017】
検査センター3は、複数種類の検査キットを送付検査管理事業者2に出荷する(ステップS1)。複数種類の検査キットとは、複数種類の検査をそれぞれ実施するための検査キットである。検査センター3の血液検査Aを実施する検査事業者は、血液検査Aのための検査キットである検査キットKA1を送付検査管理事業者2に出荷する(ステップS1-1)。検査センター3の血液検査Bを実施する検査事業者は、血液検査Bのための検査キットである検査キットKB1を送付検査管理事業者2に出荷する(ステップS1-2)。検査センター3の尿検査Cを実施する検査事業者は、尿検査Cのための検査キットである検査キットKC1を送付検査管理事業者2に出荷する(ステップS1-3)。
なお、検査センター3は、1種類の検査につき、1以上の検査キットを出荷する。
【0018】
送付検査管理事業者2は、検査センター3から出荷された複数種類の検査キットを1つのパッケージに梱包して利用者4に出荷する。送付検査管理事業者2は、出荷前に行う処理として、ステップS2からステップS4の各処理を実行する。なお、送付検査管理事業者2は、ステップS2からステップS4の各処理を、注文者からパッケージの注文を受け付ける前に予め実行してもよいし、注文者からパッケージの注文を受け付けた後に実行してもよい。
【0019】
ここで利用者4は、一回の健康診断として複数種類の検査を受ける被検査者である。利用者4は、一人の被検査者であってもよいし、複数人の被検査者から構成されていてもよい。本実施形態では、利用者4は、一例として、複数人の被検査者から構成される。
また、本実施形態では、一例として、パッケージを注文する注文者と、利用者4は同一である。注文者と、利用者とは異なる人物であってもよい。また、注文者は、勤め先の会社など、利用者が所属する団体などであってもよい。
【0020】
送付検査管理事業者2は、パッケージIDと複数のキットIDのそれぞれとを紐付ける(ステップS2)。パッケージIDは、例えば、複数の検査キットを梱包するパッケージの箱に印刷されている。複数の検査キットには、それぞれキットIDが付与されている。キットIDは、検査キットの個体に付与されている。検査キットKA1には、血液検査Aの申込書が付属しており、当該申込書に検査キットKA1のキットIDが記載されている。同様に、検査キットKB1には、血液検査Bの申込書が付属しており、当該申込書に検査キットKB1のキットIDが記載されている。検査キットKC1(採尿管)には、検査キットKC1のキットIDを示すバーコードが貼られている。なお、検査キットKC1にキットIDを示すバーコードを貼る作業は、送付検査管理事業者2において実行されてもよいし、当該バーコードが検査キットKC1に貼られた状態で、検査センター3から送付検査管理事業者2に検査キットKC1が出荷されてもよい。
【0021】
つまり、キットIDは、検査センター3が検査キットを送付検査管理事業者2に出荷する前に当該検査キットに予め付与されてもよいし、検査センター3が検査キットを送付検査管理事業者2に出荷した後に送付検査管理事業者2によって当該検査キットに付与されてもよい。
【0022】
送付検査管理事業者2は、1つのパッケージP1に、複数種類の検査キットをそれぞれ1つずつ梱包する。送付検査管理事業者2は、パッケージP1に付与するパッケージIDと、当該パッケージP1に梱包される複数種類の検査キットそれぞれに付与されたキットIDとを紐付ける。本実施形態では、送付検査管理事業者2は、パッケージP1に付与するパッケージIDと、このパッケージP1に梱包される検査キットKA1のキットIDと、検査キットKB1のキットIDと、検査キットKC1のキットIDとを紐付けて、紐付け情報T1としてデータベースに登録して管理する。
【0023】
なお、送付検査管理事業者2は、ある種類の検査キットが複数ある場合、あるパッケージP1に梱包する検査キットは、同じ種類同士の検査キットが重複しなければ複数の検査キットのうちいずれであってもよい。
【0024】
ここで図2を参照し、紐付け情報T1について説明する。図2は、本実施形態に係る紐付け情報T1の一例を示す図である。図示するように紐付け情報T1は、パッケージID、血液検査AキットID、血液検査BキットID、及び血液検査CキットIDの各項目の列を有している。紐付け情報T1は、パッケージID毎に複数種類の検査キットのキットIDが格納される行と列からなる2次元の表形式のデータである。
【0025】
図1に戻って送付検査システム1による検査方法の流れの説明を続ける。
送付検査管理事業者2は、パッケージIDと紐付けられたキットIDが付与された複数種類の検査キットをそれぞれ組み立てる(ステップS3)。ここで検査キットを組み立てるとは、複数種類の検査キットを1つのパッケージP1に梱包して商品として出荷可能な状態にすることである。
【0026】
送付検査管理事業者2は、組み立てた複数種類の検査キットを注文者に出荷する(ステップS4)。ここで組み立てた複数種類の検査キット(検査キットKA1、検査キットKB1、及び検査キットKC1)は、1つのパッケージP1に梱包されて出荷される。
【0027】
ステップS5からステップS7において、利用者4は、送付検査管理事業者2から出荷されたパッケージP1に梱包された複数種類の検査キットを用いて、各種の検査を実施する。
【0028】
利用者4は、検査キットKA1を用いて血液検査Aを実施する(ステップS5)。利用者4は、血液検査Aを実施する際に、検査キットKA1に付属している血液検査Aの申込書に利用者4の個人情報を記載する。ここで個人情報には、少なくとも氏名が含まれる。個人情報には、氏名の他に、性別、年齢、身長、体重、血液型、既往歴、生活習慣、及び住所のうちいずれか1以上が含まれてもよい。利用者4は、血液検査Aの実施において、検査キットKA1を用いて自身の血液を検体として採取する。
【0029】
利用者4は、検査キットKB1を用いて血液検査Bを実施する(ステップS6)。利用者4は、血液検査Bを実施する際に、検査キットKB1に付属している血液検査Bの申込書に利用者4の個人情報を記載する。利用者4は、血液検査Bの実施において、検査キットKB1を用いて自身の血液を検体として採取する。
【0030】
利用者4は、検査キットKC1を用いて尿検査Cを実施する(ステップS7)。なお、尿検査Cにおいては、検査キットKC1には申込書が付属しておらず、利用者4は個人情報を記載する必要がない。利用者4は、尿検査Cの実施において、検査キットKC1を用いて自身の尿を検体として採取する。
【0031】
なお、利用者4が各種の検査を実施する時期は、検査キットが使用可能な有効期限内であれば検査毎に異なっていてよい。利用者4は、例えば、N日に血液検査Aを実施する。利用者4は、例えば、(N+X)日に血液検査Bを実施する。ここでXは、0から検査キットKB1の有効期限までの日にちを示す数である。利用者4は、例えば、(N+Y)日に尿検査Cを実施する。ここでYは、0から検査キットKC1の有効期限までの日にちを示す数である。
【0032】
利用者4は、各種の検査キットを用いて検査を実施(検体を採取)すると、即日検体を検査センター3に送付する(ステップS8)。利用者4は、検査キットに申込書が付属している検査については、申込書を当該検査キットとともに検査センター3に送付する。その場合、検査キットと申込書とは同じ封筒に封入されて送付される。
【0033】
本実施形態では、血液検査Aについて、個人情報を記載した申込書を検体が採取された検査キットKA1とともに検査センター3に送付し、かつ、血液検査Bについて個人情報を記載した申込書を検体が採取された検査キットKB1とともに検査センター3に送付する。なお、上述したように、利用者4が各種の検査を実施する時期は検査毎に異なり得るため、検体が検査センター3に送付される時期は検査毎に異なる日にちである場合がある。
【0034】
検査センター3は、利用者4から送付された検体について各種の検査を実施する(ステップS9)。なお、検査センター3は、検体を取得すると即時検査を実施する。検査センター3は、検査を実施し終えると、即時に検査結果R1を送付検査管理事業者2に送信する。したがって、検査センター3が各種の検査結果R1を送付検査管理事業者2に送信する時期は、検査毎に異なり得る。
検査センター3から送付検査管理事業者2に送信される各種の検査についての検査結果情報E1は、電子データとして送付検査管理事業者2に送信される。なお、検査結果情報E1は、紙媒体に印刷されて送付検査管理事業者2に送信されてもよい。
【0035】
検査センター3は、検査キットKA1を用いて採取された血液について血液検査Aを実施する(ステップS9-1)。検査センター3は、血液検査Aを実施すると、血液検査Aの結果と、検査キットKA1のキットIDと、利用者4の利用者IDとを組にして検査結果情報EA1として送付検査管理事業者2に送信する。ここで利用者4の利用者IDは、検査キットKA1とともに検査センター3に送付された申込書に記載されている個人情報のうち、例えば、利用者4の氏名である。
【0036】
検査センター3は、検査キットKB1を用いて採取された血液について血液検査Bを実施する(ステップS9-2)。検査センター3は、血液検査Bを実施すると、血液検査Bの結果と、検査キットKB1のキットIDと、利用者4の利用者IDとを組にして検査結果情報EB1として送付検査管理事業者2に送信する。ここで利用者4の利用者IDは、検査キットKB1とともに検査センター3に送付された申込書に記載されている個人情報のうち、例えば、利用者4の氏名である。
なお、利用者IDとしては、複数種類の検査について個人情報のうち共通の項目が用いられる。本実施形態では、利用者IDとしては、血液検査Aと血液検査Bとのそれぞれについて利用者4の氏名が用いられる。
【0037】
検査センター3は、検査キットKC1を用いて採取された尿について尿検査Cを実施する(ステップS9-3)。検査センター3は、尿検査Cを実施すると、尿検査Cの結果と、検査キットKC1のキットIDとを組にして検査結果情報EC1として送付検査管理事業者2に送信する。
【0038】
ここで図3を参照し、検査結果情報E1について説明する。図3は、本実施形態に係る検査結果情報E1の一例を示す図である。検査結果情報E1は、キットID、検査結果R1、及び利用者IDの各項目の列を有している。検査結果情報E1は、キットID毎に検査結果R1、及び利用者IDが格納される行と列からなる2次元の表形式のデータである。検査結果情報E1は、検査の種類によっては、利用者IDの項目を有していない場合がある。その場合には、検査結果情報E1は、キットID毎に検査結果R1が格納される行と列からなる2次元の表形式のデータである。
【0039】
図3に示す例では、検査結果情報EA1は、血液検査Aの実施に用いられた検査キットKA1のキットID毎に、血液検査Aの検査結果RA1、及び血液検査Aの利用者IDを有している。検査結果情報EB1は、血液検査Bの実施に用いられた検査キットKB1のキットID毎に、血液検査Bの検査結果RB1、及び血液検査Bの利用者IDを有している。検査結果情報EC1は、尿検査Cの実施に用いられた検査キットKC1のキットID毎に、及び尿検査Cの検査結果RC1を有している。
【0040】
図1に戻って送付検査システム1による検査方法の流れの説明を続ける。
送付検査管理事業者2は、検査後に行う処理として、ステップS10からステップS12の各処理を実行する。
送付検査管理事業者2は、検査センター3から各種の検査結果R1を受領する(ステップS10)。ここで各種の検査結果R1は、検査結果情報E1(検査結果情報EA1、検査結果情報EB1、及び検査結果情報EC1)に含まれて検査センター3から送付検査管理事業者2へ送信される。送付検査管理事業者2は、この検査結果情報E1を取得する。上述したように、検査センター3が各種の検査結果R1を送付検査管理事業者2に送信する時期は、検査毎に異なり得るため、送付検査管理事業者2が検査センター3から各種の検査結果R1を受領する時期もまた検査毎に異なり得る。
【0041】
送付検査管理事業者2は、検査結果R1が各種の検査毎に揃った場合、各種の検査毎の検査結果R1を統合し出力する(ステップS11)。送付検査管理事業者2は、検査センター3から取得した各種の検査についての検査結果情報E1に含まれるキットIDと、パッケージP1の出荷前に登録した紐付け情報T1に含まれる各種の検査についてのキットIDとを照合する。送付検査管理事業者2は、照合の結果、登録した紐付け情報T1に含まれる各種の検査についてのキットIDが揃っていない場合には、一回の健康診断の結果が揃っていないと判定する。
【0042】
また、送付検査管理事業者2は、照合の結果、登録した紐付け情報T1に含まれる各種の検査についてのキットIDが揃っている場合であっても、各種の検査についての検査結果情報E1に含まれる利用者IDが各種の検査相互間において一致していない場合、健康診断の結果についてエラーとして判定する。
【0043】
送付検査管理事業者2は、一回の健康診断の結果が揃っていないと判定し、かつ当該健康診断の結果についてエラーでないと判定する場合に、各種の検査毎の検査結果R1を統合し出力する。各種の検査毎の検査結果R1を組にした情報は、一回の健康診断の結果を示す情報である。以下では、各種の検査毎の検査結果R1を組にした情報を統合検査結果情報U1という。ここで統合検査結果情報U1を出力するとは、例えば、統合検査結果情報U1を閲覧可能な形式にして紙媒体に印刷することである。
【0044】
ここで図4及び図5を参照し、検査結果情報E1に含まれるキットIDと、紐付け情報T1に含まれる各種の検査についてのキットIDとの照合について説明する。
図4は、本実施形態に係るキットIDの照合処理の一例を示す図である。図4において、「masterA」及び「masterC」の各パッケージIDについては、各キットIDが図2に示した紐付け情報T1に含まれる各種の検査についてのキットIDが揃っている。一方、「masterB」のパッケージIDについては、血液検査BのキットIDは、送付検査管理事業者2が検査センター3から検査結果情報EB1をまだ取得できておらず、空欄(ブランク)となっている。つまり、「masterB」のパッケージIDについては、各キットIDが図2に示した紐付け情報T1に含まれる各種の検査についてのキットIDが揃っていない。
図4に示す例では、送付検査管理事業者2は、「masterA」及び「masterC」の各パッケージIDについては、一回の健康診断の結果が揃っていると判定する。
【0045】
図5は、本実施形態に係るキットIDの照合処理の一例を示す図である。図5において、「masterA」、「masterB」、及び「masterC」の各パッケージIDについては、各キットIDが図2に示した紐付け情報T1に含まれる各種の検査についてのキットIDが揃っている。一方、「masterA」及び「masterB」の各パッケージIDについては、利用者IDが、血液検査Aと血液検査Bとで互いに一致していない。「masterC」のパッケージIDについては、血液検査Aと血液検査Bとで互いに一致している。
図5に示す例では、送付検査管理事業者2は、「masterA」及び「masterB」の各パッケージIDについては、健康診断の結果についてエラーとして判定する。一方、送付検査管理事業者2は、「masterC」のパッケージIDについては、一回の健康診断の結果が揃っていると判定する。
【0046】
図1に戻って送付検査システム1による検査方法の流れの説明を続ける。
送付検査管理事業者2は、出力した統合検査結果情報U1を、利用者4に送付する(ステップS12)。送付検査管理事業者2は、例えば、健康診断の結果が印刷された紙面を利用者4に郵送する。
【0047】
[送付検査管理装置の構成]
上述した送付検査管理事業者2による各種の処理のうち、ステップS2、ステップS10、及びステップS11の各処理は、送付検査管理装置10によって実行される。以下では、送付検査管理装置10の構成について説明する。
図6は、本実施形態に係る送付検査管理装置10の構成の一例を示す図である。送付検査管理装置10は、一例として、パーソナルコンピュータ(Personal Computer:PC)である。送付検査管理装置10は、制御部11と、操作受付部12と、表示部13と、印刷部14と、通信部15と、記憶部16とを備える。
【0048】
制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)や、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(field-programmable gate array)などを備えており、種々の演算や情報の授受を行う。制御部11が備える各機能部は、CPUがROMからプログラムを読み込んで処理を実行することにより実現される。
【0049】
操作受付部12は、送付検査管理装置10のユーザから各種の操作を受け付ける。操作受付部12は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、または操作ボタンなどを含む。
表示部13は、各種の情報を表示する。表示部13は、例えば、液晶ディスプレイ、または有機エレクトロルミネッセンス(EL:Electroluminescence)ディスプレイなどを含む。
印刷部14は、各種の情報に基づいて印刷を実行する。印刷部14は、プリンタを含む。
通信部15は、各種の情報の送信及び受信を行う。通信部15は、無線ネットワークを介して通信を行うためのハードウェアを含む。
記憶部16は、各種の情報を記憶する。記憶部16は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部16が記憶する情報には、紐付け情報T1が含まれる。
【0050】
制御部11が備える機能部について詳しく説明する。制御部11は、識別子取得部110と、紐付け部111と、検査結果取得部112と、照合部113と、エラー表示部114と、統合部115と、出力部116とを備える。
【0051】
識別子取得部110は、パッケージIDと、各種の検査毎のキットIDとを取得する。例えば、パッケージIDと、各種の検査毎のキットIDとは、検査センター3から各種の検査の検査キットが送付検査管理事業者2に出荷された後に、送付検査管理装置10のユーザがそれらの検査キットに付与されたキットIDを確認しながら、パッケージIDとともに操作受付部12から入力される。識別子取得部110は、操作受付部12を介してパッケージIDと、各種の検査毎のキットIDとを取得する。
【0052】
なお、パッケージIDと各種の検査毎のキットIDとのうちいずれか1以上が予め記憶装置に記憶されて、識別子取得部110は、当該記憶装置からパッケージIDと各種の検査毎のキットIDとのうちいずれか1以上を読み込むことによって、それらを取得してもよい。
なお、各種の検査毎のキットIDについては、識別子取得部110は、検査センター3に備えられる端末装置(以下では、検査センター端末という)から、検査センター3が出荷する各種の検査の検査キットのキットIDを取得してもよい。その場合、識別子取得部110は、通信部15を介して、各種の検査毎のキットIDを取得する。
【0053】
紐付け部111は、識別子取得部110が取得したパッケージIDと、各種の検査の検査キットのキットIDとを紐付けることによって紐付け情報T1を生成する。紐付け部111は、生成した紐付け情報T1を記憶部16に記憶させる。上述したように、パッケージIDは、健康診断のために一人の利用者が複数の検査をそれぞれ行うための複数の検査キットが一組にされて利用者4に送付されるパッケージP1に対応づけられている。複数のキットIDのそれぞれは、複数の検査キットそれぞれに対応づけられている。
【0054】
検査結果取得部112は、検査結果情報E1を各種の検査毎に検査センター端末から取得する。上述したように、検査結果情報E1は、検査キットを用いて採取された利用者4の検体について検査センター3によって検査が実施された検査結果R1と、当該検査キットに対応づけられたキットIDとを含む。
【0055】
照合部113は、検査結果情報E1と紐付け情報T1とに基づいて、照合処理を行う。照合処理には、検査結果R1が各種の検査毎に揃っているか否かを判定する処理が含まれる。また、照合処理には、利用者IDが各種の検査相互間において一致しているか否かを判定する処理が含まれる。
【0056】
エラー表示部114は、照合部113による照合処理の結果、エラーが判定された場合に、エラー表示を表示部13に表示させる。
【0057】
統合部115は、統合検査結果情報U1を生成する。統合検査結果情報U1には、各種の検査毎の検査結果R1が組になって含まれている。ここで統合部115は、照合部によって検査結果R1が各種の検査毎に揃っていると判定され、かつ利用者IDが各種の検査のうち検査結果情報E1に利用者IDが含まれている検査の相互間において一致していると判定された場合に、統合検査結果情報U1を生成する。
【0058】
出力部116は、統合検査結果情報U1を出力する。出力部116は、例えば、印刷部14に統合検査結果情報U1を閲覧可能な形式にして印刷させることによって統合検査結果情報U1を出力する。
【0059】
[送付検査管理処理]
次に図7を参照し、送付検査管理装置10による送付検査管理処理について説明する。図7は、本実施形態に係る送付検査管理処理の一例を示す図である。送付検査管理処理は、制御部11によって実行される。
【0060】
ステップS101: 識別子取得部110は、パッケージIDと、各種の検査毎のキットIDとを取得する。識別子取得部110は、取得したパッケージIDと、各種の検査毎のキットIDとを紐付け部111に供給する。
【0061】
ステップS102:紐付け部111は、識別子取得部110が取得したパッケージIDと、各種の検査の検査キットのキットIDとを紐付けることによって紐付け情報T1を生成する。紐付け部111は、生成した紐付け情報T1を記憶部16に記憶させる。
【0062】
ステップS103:検査結果取得部112は、各種の検査のうち検査結果情報E1を受信したものがあるか否かを判定する。ここで検査結果取得部112は、通信部15が検査結果情報E1を検査センター端末から受信したか否かを判定する。さらに検査結果取得部112は、通信部15が検査結果情報E1を受信した場合に、当該検査結果情報E1に対応する検査の種類を判別することによって判定を行う。検査結果取得部112は、各種の検査のうち検査結果情報E1を受信したものがあると判定した場合(ステップS103;YES)、ステップS104の処理を実行する。一方、検査結果取得部112は、各種の検査のうち検査結果情報E1を受信したものがないと判定した場合(ステップS103;NO)、ステップS103の処理を再び実行する。
【0063】
ステップS104:検査結果取得部112は、通信部15が受信した検査結果情報E1を取得する。検査結果取得部112は、取得した検査結果情報E1を記憶部16に記憶させる。
【0064】
ステップS105:照合部113は、検査結果R1が各種の検査毎に揃っているか否かを判定する。ここで照合部113は、記憶部16から各種の検査毎の検査結果情報E1と、紐付け情報T1とを読み出す。照合部113は、読み出した紐付け情報T1、及び検査結果情報E1に基づいて、検査結果R1が各種の検査毎に揃っているか否かを判定する。ステップS105は、上述した照合処理に対応する。
照合部113は、検査結果R1が各種の検査毎に揃っていると判定した場合(ステップS105;YES)、ステップS106の処理を実行する。一方、照合部113が、検査結果R1が各種の検査毎に揃っていないと判定した場合(ステップS105;NO)、検査結果取得部112はステップS103の処理を再び実行する。
【0065】
ステップS106:照合部113は、利用者ID子が各種の検査相互間において一致しているか否かを判定する。照合部113は、ステップS105において記憶部16から読み出した各種の検査毎の検査結果情報E1に含まれる利用者IDを、各種の検査相互間において比較することによって判定を行う。
照合部113が、利用者ID子が各種の検査相互間において一致していると判定した場合(ステップS106;YES)、統合部115はステップS107の処理を実行する。一方、照合部113が、利用者ID子が各種の検査相互間において一致していないと判定した場合(ステップS106;NO)、エラー表示部114はステップS109の処理を実行する。
【0066】
ステップS107:統合部115は、統合検査結果情報U1を生成する。ここで統合部115は、各種の検査毎の検査結果情報E1に含まれる検査結果R1を組にして統合検査結果情報U1を生成する。統合部115は、生成した統合検査結果情報U1をステップS108に供給する。
【0067】
ステップS108:出力部116は、統合部115によって生成された統合検査結果情報U1を出力する。例えば、出力部116は、例えば、印刷部14に統合検査結果情報U1を閲覧可能な形式にして印刷させることによって統合検査結果情報U1を出力する。統合検査結果情報U1を閲覧可能な形式にするとは、例えば、各種の検査毎の検査結果R1を表にすることである。出力部116は、統合検査結果情報U1を印刷部14に印刷させる際に、当該表に、検査結果情報E1に含まれる氏名などの個人情報を含めてよい。
その後、制御部11は、送付検査管理処理を終了する。上述したように、印刷された統合検査結果情報U1は、送付検査管理事業者2によって利用者4に送付される。
【0068】
なお、本実施形態では、出力部116が統合検査結果情報U1を印刷部14に印刷させる場合の一例について説明したが、これに限られない。利用者4が端末装置(利用者端末という)を所有している場合、出力部116は、通信部15を介して統合検査結果情報U1を閲覧可能な形式にして利用者端末に送信してもよい。利用者端末は、例えば、PCやスマートフォンである。
【0069】
ステップS109:エラー表示部114は、エラー表示を表示部13に表示させる。当該エラー表示は、利用者IDが各種の検査相互間において一致していないことを示す。つまり、当該エラー表示は、一致していない利用者IDが示す利用者4について、健康診断が正常に完了しなかったことを示す。
その後、制御部11は、送付検査管理処理を終了する。
【0070】
なお、検査結果R1が各種の検査毎に揃っていない場合であっても、利用者4の承諾があれば、揃っている検査結果だけを統合して生成された統合検査結果情報U1を出力してもよい。
例えば、図7に示した送付検査管理処理において、照合部113は、ステップS105において検査結果R1が各種の検査毎に揃っていないと判定した場合に、さらに、所定の期日(例えば、パッケージP1を利用者4に送付してから1ヵ月)を過ぎているか否かを判定してもよい。照合部113は、所定の期日を過ぎていると判定した場合、例えば、表示部13に所定の期日を過ぎていることを示す情報を表示する。
【0071】
送付検査管理事業者2は、所定の期日を過ぎていることを確認すると、利用者4に、検査結果が各種の検査毎に揃っていない状態において検査結果を送付してよいかを問い合わせる。送付検査管理事業者2は、検査結果が各種の検査毎に揃っていない状態において検査結果を送付してよいと利用者4から回答を得た場合、操作受付部12からの操作によって、照合部113がステップS105における判定結果によらずにステップS106の照合処理を実行させる命令を入力する。照合部113は、操作受付部12が当該命令を受け付けた場合、ステップS105における判定結果によらずにステップS106の照合処理を実行する。ステップS107において、統合部115は、各種の検査のうち揃っている検査についての検査結果R1を統合して統合検査結果情報U1を生成する。
【0072】
上述したように、本実施形態では、ステップS105とステップS106において、照合部113は、検査結果取得部112によって各種の検査毎に取得された検査結果情報E1と、紐付け部111によって生成された紐付け情報T1とに基づいて、検査結果R1が各種の検査毎に揃っているか否かを判定し、かつ検査結果情報E1に利用者4に対応づけられた利用者IDが含まれている場合には利用者IDが各種の検査相互間において一致しているか否かを判定する。ステップS107において、統合部115は、照合部113によって検査結果R1が各種の検査毎に揃っていると判定され、かつ利用者IDが各種の検査のうち検査結果情報E1に利用者IDが含まれている検査の相互間において一致していると判定された場合に、統合検査結果情報U1を生成する。
【0073】
なお、図7に示した送付検査管理処理において、ステップS105とステップS106の処理のうちステップS106の処理は省略されてもよい。ステップS106の処理が省略される場合、照合部113は、検査結果取得部112によって各種の検査毎に取得された検査結果情報E1と、紐付け部111によって生成された紐付け情報T1とに基づいて、検査結果R1が各種の検査毎に揃っているか否かを判定する。統合部115は、照合部113によって検査結果R1が各種の検査毎に揃っていると判定された場合に、統合検査結果情報U1を生成する。また、ステップS106の処理が省略される場合、検査結果情報E1には、利用者IDを含まれていなくてもよい。つまり、検査結果情報E1には、検査結果R1と、キットIDとが含まれていればよい。
【0074】
[異常時データカラム]
なお、検査センター3から送信される検査結果情報E1のデータ形式は、照合部113が判定に用いる所定のデータ形式とは異なる場合がある。その場合、照合部113は、検査結果情報E1のデータ形式を所定のデータ形式に変換した後に判定に用いる。例えば、検査センター3において検査結果R1が正常に得られなかった場合に、検査センター3によって、照合部113が判定に用いる所定のデータ形式とは異なるデータ形式の検査結果情報が生成される。検査結果R1が正常に得られない場合とは、例えば、検査キットに採取された検体の量が不足している場合である。
【0075】
所定のデータ形式とは異なるデータ形式とは、例えば、検査結果R1が正常に得られた場合の検査結果情報に比べて余分な列を有するデータ形式である。以下の説明では、当該余分な列を、異常時データカラムと呼ぶ。
【0076】
図8は、本実施形態に係る所定のデータ形式とは異なるデータ形式の検査結果情報の一例を示す図である。図8では、所定のデータ形式とは異なるデータ形式の検査結果情報の一例として、検査結果情報EA2が示されている。検査結果情報EA2は、血液検査Aの検査結果情報である。
【0077】
検査結果情報EA2では、キットIDが「003」の検査キットKA1を用いて実施された血液検査Aの結果が正常に得られておらず、検査結果R1を示すセルには「-」の文字がデータとして格納されている。そのような場合には、検査キットKA1のキットIDを示すセルには、エラーを示す所定の文字列(図8に示す例では、「XX1」)が格納される。一方、検査キットKA1のキットIDは、検査結果R1が正常に得られた場合には用いられない列のキットIDが「003」の行に対応するセルに格納されている。
【0078】
つまり、検査結果情報EA2は、異常時データカラムとして、検査結果R1が正常に得られた場合の検査結果情報EA1(図3を参照)にはない4列目の列を有している。換言すれば、検査結果R1が正常に得られなかった場合の検査結果情報EA2のデータ形式と、検査結果R1が正常に得られた場合の検査結果情報EA1のデータ形式とは異なる。
【0079】
上述したように、本実施形態では、照合部113が判定に用いる検査結果情報E1は所定のデータ形式のデータである。照合部113は、検査結果情報EA2のデータ形式を、判定に用いるための所定のデータ形式に変換する。検査結果情報EA3は、所定のデータ形式に変換された検査結果情報EA2を示す。この変換処理において、照合部113は、まず、変換処理を開始するか否かを判定する。ここで照合部113は、異常時データカラムに値が格納されていないかを判定する。照合部113は、異常時データカラムに値が格納されている場合、変換処理を行う。照合部113は、変換処理を行い所定のデータ形式に変換した検査結果情報EA3を、上述したステップS105、及びステップS106の判定処理に用いる。
【0080】
つまり、照合部113は、検査結果取得部112によって各種の検査毎に取得された検査結果情報E1のなかにデータ形式が所定のデータ形式と異なっているものがある場合、当該検査結果情報E1のデータ形式を所定のデータ形式に変換して判定に用いる。
【0081】
照合部113は、キットIDのセルに、検査結果R1が正常に得られなかったことを示す所定のコード(図8に示す例では、「XX1」)が格納されている場合に、検査結果R1をエラーとして判定する。なお、照合部113は、検査結果取得部112によって各種の検査毎に取得された検査結果情報E1のなかにデータ形式が判定に用いる所定のデータ形式と異なっているものがある場合、当該検査結果情報E1に含まれる検査結果R1をエラーとして判定してもよい。
【0082】
照合部113は、データ形式を所定のデータ形式に変換された検査結果情報E1について、キットIDを識別しつつ、かつ検査結果R1についてはエラーを判定できるため、当該キットIDに対応する検査キットを用いて得られた検査結果R1が得られていない場合と、当該検査結果R1が得られているが検査結果R1についてはエラーが出力されている場合とを判別できる。
なお、照合部113は、検査結果R1をエラーとして判定した場合、出力部116が統合検査結果情報U1を出力する処理において、当該検査結果R1を所定の態様において出力させてもよい。
【0083】
[パッケージ提供者ID]
図1において説明したステップS3の処理の後に、利用者4にパッケージP1を提供するパッケージ提供者に対応づけられたパッケージ提供者IDを、パッケージIDにさらに紐付けてもよい。パッケージ提供者は、例えば、利用者4の勤め先の会社など、利用者が所属する団体などである。パッケージ提供者は、送付検査管理事業者2に複数のパッケージP1を注文し、複数の被検査者それぞれに対して、それら複数のパッケージP1をそれぞれ提供する。
【0084】
パッケージ提供者IDが紐付けられたパッケージP1は、パッケージ提供者IDに対応づいたパッケージ提供者向けの仕様とすることができる。パッケージ提供者向けの仕様とは、例えば、パッケージP1にクーポンやチラシなどが封入された仕様である。
【0085】
なお、パッケージ提供者以外の個人向けにパッケージP1が組み立てられた後に、パッケージ提供者から注文を受けた場合に、送付検査管理事業者2は、既に組み立てたパッケージP1のパッケージIDにパッケージ提供者IDをさらに紐付けることによって、当該パッケージP1をパッケージ提供者向けのパッケージとしてもよい。
【0086】
パッケージ提供者IDをパッケージIDに紐付ける処理は、送付検査管理装置10の紐付け部111によって行われる。つまり、紐付け部111は、利用者4にパッケージP1を提供するパッケージ提供者に対応づけられたパッケージ提供者IDを、パッケージIDにさらに紐付ける。
【0087】
また、パッケージ提供者IDがパッケージIDに紐付けられている場合、送付検査管理装置10は、例えば、図7に示したステップS105の照合処理において、パッケージIDに対応づいているパッケージP1が、パッケージ提供者IDに対応づいているパッケージ提供者によって利用者4に提供されたことを識別できる。識別した結果は、送付検査管理事業者2、検査センター3、及びパッケージ提供者相互間において共有されて、各種のサービスに用いられてよい。例えば、識別した結果に基づいて、図7に示したステップS108の統合検査結果情報U1が出力される処理において、統合検査結果情報U1が印刷される紙面に、利用者4の勤務先の会社の名称が記載される。
【0088】
[まとめ]
以上に説明したように、本実施形態に係る送付検査管理装置10は、紐付け部111と、検査結果取得部112と、照合部113と、統合部115と、出力部116とを備える。
紐付け部111は、健康診断のために一人の利用者(本実施形態において、利用者4に含まれる一人の被検査者)が複数の検査(本実施形態において、血液検査A、血液検査B、及び尿検査C)をそれぞれ行うための複数の検査キット(本実施形態において、検査キットKA1、検査キットKB1、及び検査キットKC1)が一組にされて利用者(本実施形態において、利用者4に含まれる一人の被検査者)に送付されるパッケージP1に対応づけられたパッケージ識別子(本実施形態において、パッケージID)と、複数の検査キット(本実施形態において、検査キットKA1、検査キットKB1、及び検査キットKC1)それぞれに対応づけられた複数のキット識別子(本実施形態において、キットID)のそれぞれとを紐付けた紐付け情報T1を生成する。
検査結果取得部112は、検査キット(本実施形態において、検査キットKA1、検査キットKB1、または検査キットKC1のいずれか)を用いて採取された利用者(本実施形態において、利用者4に含まれる一人の被検査者)の検体について検査事業者(本実施形態において、検査センター3)によって検査(本実施形態において、血液検査A、血液検査B、または尿検査Cのいずれか)が実施された検査結果R1と、キット識別子(本実施形態において、検査キットKA1、検査キットKB1、及び検査キットKC1のいずれかに対応づけられたキットID)とを含む検査結果情報E1(本実施形態において、検査結果情報EA1、検査結果情報EB1、及び検査結果情報EC1)を各種の検査(本実施形態において、血液検査A、血液検査B、及び尿検査C)毎に検査事業者(本実施形態において、検査センター3)から取得する。
照合部113は、検査結果取得部112によって各種の検査(本実施形態において、血液検査A、血液検査B、及び尿検査C)毎に取得された検査結果情報E1(本実施形態において、検査結果情報EA1、検査結果情報EB1、及び検査結果情報EC1)と、紐付け部111によって生成された紐付け情報T1とに基づいて、検査結果R1が各種の検査(本実施形態において、血液検査A、血液検査B、及び尿検査C)毎に揃っているか否かを判定する。
統合部115は、照合部113によって検査結果R1が各種の検査(本実施形態において、血液検査A、血液検査B、及び尿検査C)毎に揃っていると判定された場合に、各種の検査(本実施形態において、血液検査A、血液検査B、及び尿検査C)毎の検査結果R1を組にした情報である統合検査結果情報U1を生成する。
出力部116は、統合部115によって生成された統合検査結果情報U1を出力する。
【0089】
この構成により、本実施形態に係る送付検査管理装置10は、検査結果R1が各種の検査毎に揃っている場合に検査結果R1を組にして出力できるため、複数種類の検査キットがパッケージとして利用者に送付される場合に、複数種類の検査の結果を利用者についての一回の健康診断の結果として統合して出力できる。
【0090】
また、本実施形態に係る送付検査管理装置10では、照合部113は、検査結果取得部112によって各種の検査(本実施形態において、血液検査A、血液検査B、及び尿検査C)毎に取得された検査結果情報E1(本実施形態において、検査結果情報EA1、検査結果情報EB1、及び検査結果情報EC1)と、紐付け部111によって生成された紐付け情報T1とに基づいて、検査結果R1が各種の検査(本実施形態において、血液検査A、血液検査B、及び尿検査C)毎に揃っているか否かを判定し、かつ検査結果情報E1(本実施形態において、検査結果情報EA1、検査結果情報EB1、及び検査結果情報EC1)に利用者(本実施形態において、利用者4に含まれる一人の被検査者)に対応づけられた利用者識別子(本実施形態において、利用者ID)が含まれている場合には利用者識別子(本実施形態において、利用者ID)が各種の検査(本実施形態において、血液検査A、血液検査B、及び尿検査C)相互間において一致しているか否かを判定する。
統合部115は、照合部113によって検査結果R1が各種の検査(本実施形態において、血液検査A、血液検査B、及び尿検査C)毎に揃っていると判定され、かつ利用者識別子(本実施形態において、利用者ID)が各種の検査(本実施形態において、血液検査A、血液検査B、及び尿検査C)のうち検査結果情報E1(本実施形態において、検査結果情報EA1、検査結果情報EB1、及び検査結果情報EC1)に利用者識別子(本実施形態において、利用者ID)が含まれている検査の相互間において一致していると判定された場合に、統合検査結果情報U1を生成する。
【0091】
この構成により、本実施形態に係る送付検査管理装置10は、検査結果R1が各種の検査毎に揃っており、かつ利用者識別子が検査の相互間において一致している場合に検査結果R1を組にして出力できるため、複数種類の検査キットがパッケージとして利用者に送付される場合に、複数種類の検査の結果を利用者についての一回の健康診断の結果として統合して出力できる。
【0092】
ここで従来の検査結果管理装置を用いたサービスでは、利用者がスマートフォンやPCを用いて個人情報やキット番号を入力する必要があった。本実施形態に係る送付検査管理装置10を含む送付検査システム1では、キット番号は利用者4にパッケージP1が送付される前に各検査キットに付与されており、個人情報は検査キットに付属の申込書に記載すればよいため、利用者4は、スマートフォンやPCを用いて個人情報やキット番号を入力する必要がない。そのため、送付検査システム1では、利用者4が高齢者である場合など、利用者4がスマートフォンやPCの操作に不慣れな場合であっても、利用者4は、検査センターに出向くことなく自宅にいながら検査を受けることができる。
【0093】
また、本実施形態に係る送付検査管理装置10では、照合部113が判定に用いる検査結果情報E1(本実施形態において、検査結果情報EA1、検査結果情報EB1、及び検査結果情報EC1)は所定のデータ形式のデータである。照合部113は、検査結果取得部112によって各種の検査(本実施形態において、血液検査A、血液検査B、及び尿検査C)毎に取得された検査結果情報E1(本実施形態において、検査結果情報EA1、検査結果情報EB1、及び検査結果情報EC1)のなかにデータ形式が前記所定のデータ形式と異なっているものがある場合、当該検査結果情報E1のデータ形式を所定のデータ形式に変換して判定に用いる。
この構成により、本実施形態に係る送付検査管理装置10は、取得した検査結果情報のデータ形式が所定のデータ形式と異なっていても当該所定のデータ形式に変換できるため、検査センター3が送付検査管理事業者2とは異なる独自のデータ形式で検査結果情報を管理している場合であっても検査結果情報の照合を行うことができる。
【0094】
また、本実施形態に係る送付検査管理装置10では、紐付け部111は、利用者(本実施形態において、利用者4に含まれる一人の被検査者)にパッケージP1を提供するパッケージ提供者に対応づけられたパッケージ提供者識別子を、パッケージ識別子(本実施形態において、パッケージID)にさらに紐付ける。
この構成により、本実施形態に係る送付検査管理装置10は、パッケージ識別子に基づいてパッケージ提供者を識別できるため、パッケージ提供者に提供するパッケージP1について当該パッケージ提供者に特有のサービスを提供することができる。当該サービスには、クーポンやチラシの封入などが含まれる。
【0095】
なお、上述した実施形態における送付検査管理装置10の一部、例えば、送付検査管理装置10、紐付け部111、検査結果取得部112、照合部113、エラー表示部114、統合部115、及び出力部116をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、送付検査管理装置10に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
また、上述した実施形態における送付検査管理装置10の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。送付検査管理装置10の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【0096】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0097】
10…送付検査管理装置、111…紐付け部、112…検査結果取得部、113…照合部、115…統合部、116…出力部、KA1、KB1、KC1…検査キット、E1、EA1、EB1、EC1…検査結果情報、R1、RA1、RB1、RC1…検査結果、U1…統合検査結果情報、3…検査センター、4…利用者、P1…パッケージ、T1…紐付け情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2021-07-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
健康診断のために一人の利用者が複数の検査をそれぞれ行うための複数の検査キットが一組にされて前記利用者に送付されるパッケージに対応づけられたパッケージ識別子と、前記複数の前記検査キットそれぞれに対応づけられた複数のキット識別子のそれぞれとを紐付けた紐付け情報を生成する紐付け部と、
前記検査キットを用いて採取された前記利用者の検体について検査事業者によって前記検査が実施された検査結果と、前記キット識別子とを含む検査結果情報を前記各種の検査毎に前記検査事業者から取得する検査結果取得部と、
前記検査結果取得部によって前記各種の検査毎に取得された前記検査結果情報と、前記紐付け部によって生成された紐付け情報とに基づいて、前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っているか否かを判定する照合部と、
前記照合部によって前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っていると判定された場合に、前記各種の検査毎の前記検査結果を組にした情報である統合検査結果情報を生成する統合部と、
前記統合部によって生成された前記統合検査結果情報を出力する出力部と、
を備える送付検査管理装置。
【請求項2】
前記照合部は、前記検査結果取得部によって前記各種の検査毎に取得された前記検査結果情報と、前記紐付け部によって生成された紐付け情報とに基づいて、前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っているか否かを判定し、かつ前記検査結果情報に前記利用者に対応づけられた利用者識別子が含まれている場合には前記利用者識別子が前記各種の検査相互間において一致しているか否かを判定し、
前記統合部は、前記照合部によって前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っていると判定され、かつ前記利用者識別子が前記各種の検査のうち前記検査結果情報に前記利用者識別子が含まれている検査の相互間において一致していると判定された場合に、前記統合検査結果情報を生成する
請求項1に記載の送付検査管理装置。
【請求項3】
前記照合部が判定に用いる前記検査結果情報は所定のデータ形式のデータであり、
前記照合部は、前記検査結果取得部によって前記各種の検査毎に取得された前記検査結果情報のなかにデータ形式が前記所定のデータ形式と異なっているものがある場合、当該検査結果情報のデータ形式を前記所定のデータ形式に変換して判定に用いる
請求項1または請求項2に記載の送付検査管理装置。
【請求項4】
前記紐付け部は、前記利用者に前記パッケージを提供するパッケージ提供者に対応づけられたパッケージ提供者識別子を、前記パッケージ識別子にさらに紐付ける
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の送付検査管理装置。
【請求項5】
送付検査管理装置が、健康診断のために一人の利用者が複数の検査をそれぞれ行うための複数の検査キットが一組にされて前記利用者に送付されるパッケージに対応づけられたパッケージ識別子と、前記複数の前記検査キットそれぞれに対応づけられた複数のキット識別子のそれぞれとを紐付けた紐付け情報を生成する紐付けステップと、
前記送付検査管理装置が、前記検査キットを用いて採取された前記利用者の検体について検査事業者によって前記検査が実施された検査結果と、前記キット識別子とを含む検査結果情報を前記各種の検査毎に前記検査事業者から取得する検査結果取得ステップと、
前記送付検査管理装置が、前記検査結果取得ステップによって前記各種の検査毎に取得された前記検査結果情報と、前記紐付けステップによって生成された紐付け情報とに基づいて、前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っているか否かを判定する照合ステップと、
前記送付検査管理装置が、前記照合ステップによって前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っていると判定された場合に、前記各種の検査毎の前記検査結果を組にした情報である統合検査結果情報を生成する統合ステップと、
前記送付検査管理装置が、前記統合ステップによって生成された前記統合検査結果情報を出力する出力ステップと、
を有する送付検査管理方法。
【請求項6】
コンピュータに、
健康診断のために一人の利用者が複数の検査をそれぞれ行うための複数の検査キットが一組にされて前記利用者に送付されるパッケージに対応づけられたパッケージ識別子と、前記複数の前記検査キットそれぞれに対応づけられた複数のキット識別子のそれぞれとを紐付けた紐付け情報を生成する紐付けステップと、
前記検査キットを用いて採取された前記利用者の検体について検査事業者によって前記検査が実施された検査結果と、前記キット識別子とを含む検査結果情報を前記各種の検査毎に前記検査事業者から取得する検査結果取得ステップと、
前記検査結果取得ステップによって前記各種の検査毎に取得された前記検査結果情報と、前記紐付けステップによって生成された紐付け情報とに基づいて、前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っているか否かを判定する照合ステップと、
前記照合ステップによって前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っていると判定された場合に、前記各種の検査毎の前記検査結果を組にした情報である統合検査結果情報を生成する統合ステップと、
前記統合ステップによって生成された前記統合検査結果情報を出力する出力ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、送付検査管理装置が、健康診断のために一人の利用者が複数の検査をそれぞれ行うための複数の検査キットが一組にされて前記利用者に送付されるパッケージに対応づけられたパッケージ識別子と、前記複数の前記検査キットそれぞれに対応づけられた複数のキット識別子のそれぞれとを紐付けた紐付け情報を生成する紐付けステップと、前記送付検査管理装置が、前記検査キットを用いて採取された前記利用者の検体について検査事業者によって前記検査が実施された検査結果と、前記キット識別子とを含む検査結果情報を前記各種の検査毎に前記検査事業者から取得する検査結果取得ステップと、前記送付検査管理装置が、前記検査結果取得ステップによって前記各種の検査毎に取得された前記検査結果情報と、前記紐付けステップによって生成された紐付け情報とに基づいて、前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っているか否かを判定する照合ステップと、前記送付検査管理装置が、前記照合ステップによって前記検査結果が前記各種の検査毎に揃っていると判定された場合に、前記各種の検査毎の前記検査結果を組にした情報である統合検査結果情報を生成する統合ステップと、前記送付検査管理装置が、前記統合ステップによって生成された前記統合検査結果情報を出力する出力ステップと、を有する送付検査管理方法である。