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特開2022-124874情報処理装置、情報処理システム及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022124874
(43)【公開日】2022-08-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220819BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20220819BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
G01C21/26 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021022765
(22)【出願日】2021-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】陶守 稔
【テーマコード(参考)】
2F129
5L049
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129CC28
2F129EE17
2F129FF02
2F129FF12
2F129FF14
2F129FF60
2F129HH12
2F129HH20
2F129HH21
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】本発明は、車両の走行中に、路上看板に示される情報を車両の運転者及び同乗者を含む乗員による目視によらず確認可能とすることを目的とする。
【解決手段】車両外部の読取り対象に対応付いた店舗に関する店舗情報を取得する店舗情報取得部と、前記車両に関する車両情報を取得する車両情報取得部と、前記店舗情報に関連付いた報知情報を報知部に出力する出力部と、取得した前記店舗情報及び前記車両情報を用いて、前記報知情報を生成する生成部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両外部の読取り対象に対応付いた店舗に関する店舗情報を取得する店舗情報取得部と、
前記車両に関する車両情報を取得する車両情報取得部と、
前記店舗情報に関連付いた報知情報を報知部に出力する出力部と、
取得した前記店舗情報及び前記車両情報を用いて、前記報知情報を生成する生成部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記生成部は、
前記車両情報として、前記車両の走行が可能な走行可能距離を取得し、
前記車両の前記走行可能距離が予め定めた閾値を下回る場合、前記読取り対象に対応付いた前記店舗に含まれる燃料の供給が可能な第1店舗に関する前記報知情報を生成する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記生成部は、
前記車両情報として、前記車両の加速度を取得し、
取得した前記加速度が予め定めた閾値を上回った回数が規定数に到達した場合、取得した前記読取り対象に対応付いた前記店舗に含まれる前記車両の駐車が可能な第2店舗に関する前記報知情報を生成する請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記生成部は、
前記車両情報として、前記車両の連続走行時間を取得し、
取得した前記連続走行時間が予め定めた閾値を上回る場合、取得した前記読取り対象に対応付いた前記店舗に含まれる前記車両の駐車が可能な第2店舗に関する前記報知情報を生成する請求項1から3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記車両の乗員による前記店舗に対する設定を受付ける受付部を備え、
前記生成部は、
前記設定がなされた前記第2店舗がある場合、前記設定がなされた前記第2店舗に関する前記報知情報を生成する請求項3又は4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
請求項1から5の何れか1項に記載の情報処理装置と、
車両外部の読取り対象に対応付いた店舗に関する店舗情報に関連付いた報知情報を報知する報知部と、
を備える情報処理システム。
【請求項7】
コンピュータに、
車両外部の読取り対象に対応付いた店舗に関する店舗情報を取得し、
前記車両に関する車両情報を取得し、
前記店舗情報に関連付いた報知情報を報知部に出力し、
取得した前記店舗情報及び前記車両情報を用いて、前記報知情報を生成する、
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、道路に設置してある道路標識に表示したコードを受像するカメラ部を有するコードリーダを自動車に積載する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平06-197246号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のカメラで路上の道路標識を撮影する技術は、車両の運転者による目視での道路標識の見落とし、及び目視による運転に対する注意力の散漫等を抑制することが期待できる。
【0005】
ところで、車両の走行中における情報収集の対象物は、道路標識に限らず、店舗に関する情報が記載された路上看板もある。一般的に、路上看板に示される情報は、道路標識に示される情報よりも文字及び記号等の情報量が多いため、車両の走行中に運転者に路上看板を注視させることは望ましくない。また、路上看板は、店舗の店先に設置される場合の他、店舗から離れた位置に設置される場合もある。そして、店舗から離れた位置に設置される事前看板は、一例として、「この先2km」等の距離情報が記載されるが、この距離情報が示す距離と実際の距離とが相違する場合があり、事前看板に示す店舗の位置を正確に把握することが困難であった。
【0006】
これに対し、路上看板を設置せず、車両及び店舗側に無線送受信装置を取り付けることで店舗に関する情報を取得する方法も考えられる。しかし、当該方法は、上記装置の導入費用及び上記情報を保守運用する費用等の店舗側の負担が膨大となるために難しい。
【0007】
そこで、本発明は、車両の走行中に、路上看板に示される情報を車両の運転者及び同乗者を含む乗員による目視によらず確認可能とすることを目的とする。具体的には、本発明は、車両外部から取得した情報に対応付いた店舗に関する情報を車両内に報知させる場合に、車両の状態に応じて、車両内に報知させる情報を変化させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様の情報処理装置は、車両外部の読取り対象に対応付いた店舗に関する店舗情報を取得する店舗情報取得部と、前記車両に関する車両情報を取得する車両情報取得部と、前記店舗情報に関連付いた報知情報を報知部に出力する出力部と、取得した前記店舗情報及び前記車両情報を用いて、前記報知情報を生成する生成部と、を備える。
【0009】
第2の態様の情報処理装置は、第1の態様の情報処理装置であって、前記生成部は、前記車両情報として、前記車両の走行が可能な走行可能距離を取得し、前記車両の前記走行可能距離が予め定めた閾値を下回る場合、前記読取り対象に対応付いた前記店舗に含まれる燃料の供給が可能な第1店舗に関する前記報知情報を生成する。
【0010】
第3の態様の情報処理装置は、第1又は第2の態様の情報処理装置であって、前記生成部は、前記車両情報として、前記車両の加速度を取得し、取得した前記加速度が予め定めた閾値を上回った回数が規定数に到達した場合、取得した前記読取り対象に対応付いた前記店舗に含まれる前記車両の駐車が可能な第2店舗に関する前記報知情報を生成する。
【0011】
第4の態様の情報処理装置は、第1から第3の何れかの態様の情報処理装置であって、前記生成部は、前記車両情報として、前記車両の連続走行時間を取得し、取得した前記連続走行時間が予め定めた閾値を上回る場合、取得した前記読取り対象に対応付いた前記店舗に含まれる前記車両の駐車が可能な第2店舗に関する前記報知情報を生成する。
【0012】
第5の態様の情報処理装置は、第3又は第4の態様の情報処理装置であって、前記車両の乗員による前記店舗に対する設定を受付ける受付部を備え、前記生成部は、前記設定がなされた前記第2店舗がある場合、前記設定がなされた前記第2店舗に関する前記報知情報を生成する。
【0013】
第6の態様の情報処理システムは、第1から第5の何れかの態様の情報処理装置と、車両外部の読取り対象に対応付いた店舗に関する店舗情報に関連付いた報知情報を報知する報知部と、を備える。
【0014】
第7の態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、車両外部の読取り対象に対応付いた店舗に関する店舗情報を取得し、前記車両に関する車両情報を取得し、前記店舗情報に関連付いた報知情報を報知部に出力し、取得した前記店舗情報及び前記車両情報を用いて、前記報知情報を生成する、処理を実行させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、車両外部から取得した情報に対応付いた店舗に関する情報を車両内に報知させる場合に、車両の状態に応じて、車両内に報知させる情報を変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】情報処理システムの概略構成を示す図である。
図2】情報処理装置及び店舗端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】店舗情報のデータテーブルの一例である。
図4】第1の実施形態に係る情報処理装置の機能構成の例を示すブロック図である。
図5】車両のハードウェア構成を示すブロック図である。
図6】報知処理の流れを示すフローチャートである。
図7】決定処理の流れを示す第1のフローチャートである。
図8】表示部に表示される通常報知情報の表示例である。
図9】表示部に表示される特別報知情報の第1の表示例である。
図10】第2の実施形態に係る情報処理装置の機能構成の例を示すブロック図である。
図11】決定処理の流れを示す第2のフローチャートである。
図12】決定処理の流れを示す第3のフローチャートである。
図13】表示部に表示される特別報知情報の第2の表示例である。
図14】表示部に表示される特別報知情報の第3の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る情報処理システム10について説明する。
【0018】
図1は、情報処理システム10の概略構成を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム10は、情報処理装置20と、車両30と、店舗端末40とを含む。情報処理装置20、車両30、及び店舗端末40は、ネットワークNを介して接続され、互いに通信可能となっている。第1の実施形態では、ネットワークNをインターネットとしている。
【0019】
情報処理装置20は、道路に設置された路上看板に記載された2次元コードから読取った店舗に関する店舗情報、及び車両30に関する車両情報を用いて、車両30内に報知させる報知情報を生成し、出力する。第1の実施形態では、一例として、2次元コードをQRコード(登録商標)とする。なお、道路に設置された路上看板に記載された2次元コードは「車両外部の読取り対象」の一例である。
【0020】
車両30は、路上看板に記載された2次元コードから読取った店舗情報、及び車両情報を情報処理装置20に出力し、情報処理装置20から出力された報知情報を車両30内に報知する。第1の実施形態では、一例として、車両30を自動車とする。また、車両30は、自動運転と手動運転とが切り替え可能であってもよい。さらに、車両30は、ガソリン車両、ハイブリッド車両、又は電気自動車の何れであってもよいが、第1の実施形態では、一例として、車両30はガソリン車両とする。
【0021】
店舗端末40は、路上看板を設置する店舗が備える端末であり、情報処理装置20に店舗に関する店舗情報を入力する。店舗情報の詳細について後述する。
【0022】
次に、情報処理装置20及び店舗端末40のハードウェア構成を説明する。図2は、情報処理装置20及び店舗端末40のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置20及び店舗端末40には、一例として、サーバコンピュータ、又はパーソナルコンピュータ等の汎用的なコンピュータ装置が適用される。また、店舗端末40には、一例として、スマートフォン、又はタブレット端末等の携帯端末が適用されてもよい。
【0023】
情報処理装置20及び店舗端末40は、基本的には一般的なコンピュータ構成であるため、以下では情報処理装置20を代表して説明する。
【0024】
図2に示すように、情報処理装置20は、CPU21(Central Processing Unit)、ROM22(Read Only Memory)、RAM23(Random Access Memory)、記憶部24、入力部25、表示部26、及び通信部27を備えている。各構成は、バス28を介して相互に通信可能に接続されている。
【0025】
CPU21は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU21は、ROM22又は記憶部24からプログラムを読み出し、RAM23を作業領域としてプログラムを実行する。CPU21は、ROM22又は記憶部24に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。第1の実施形態では、ROM22又は記憶部24には、少なくとも後述する報知処理及び決定処理を実行するための情報処理プログラムが格納されている。
【0026】
ROM22は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM23は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0027】
記憶部24は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0028】
記憶部24には、各店舗の店舗端末40から入力された店舗情報が格納されている。図3は、記憶部24に記憶された店舗情報のデータテーブルの一例である。図3に示すデータテーブルには、レコードに対応する項目として、「識別番号」、「看板種類」、「店舗種類」、「住所」、「店舗名称」、「区分」、「価格」及び「表示内容」が設けられている。なお、当該項目は、上記の種類に限られず、他の種類が設けられていてもよい。
【0029】
項目「識別番号」には、各店舗を一意に識別するための番号が入力される。
項目「看板種類」には、2次元コードが記載された路上看板の種類が入力される。一例として、項目「看板種類」には、各店舗の店先に設置される「店舗前看板」、又は各店舗から離れた位置に設置される「事前看板」の何れかが入力される。
【0030】
項目「店舗種類」には、各店舗の種類が入力される。一例として、項目「店舗種類」には、「ガソリンスタンド」及び「レストラン」等と入力される。
【0031】
項目「住所」には、各店舗の住所が入力される。一例として、項目「住所」には、「XX市」及び「YY市」等の市町村単位で入力される。
【0032】
項目「店舗名称」には、各店舗の名称が入力される。
項目「区分」には、同じレコードの項目「店舗名称」に格納された店舗で提供される宣伝対象、すなわち、おすすめの商品又はサービスの区分が入力される。一例として、項目「区分」には、「給油」及び「洗車」等と入力される。
【0033】
項目「価格」には、同じレコードの項目「区分」に格納されたおすすめの商品又はサービスの価格が入力される。
【0034】
項目「表示内容」には、情報処理装置20が出力する報知情報のデータフォーマットが入力される。一例として、表示内容には「html」と入力される。
【0035】
なお、図3では、3種類のレコードを示しているが、データテーブルには上記以外のレコードも格納されている。
【0036】
また、上記のデータテーブルへの店舗情報の格納は、情報処理装置20が管理するWebサイトに各店舗の店舗端末40が接続して、上記のレコードに対応する項目にデータを入力することにより行われる。このとき、データを入力する項目数に応じて、店舗毎の請求額を変化させてもよい。一例として、データを入力する項目数が増えるほど、店舗への請求額を高くすることが考えられる。
【0037】
データテーブルに店舗情報が格納された後、Webサイトの運営者側は、2次元コードが記載された路上看板を生成し、各店舗に送付する。このように、Webサイトの運営者側が路上看板を生成することで、全ての路上看板を一律の仕様にすることができ、各路上看板の仕様が異なる場合に比べて、高い認識精度を維持することが期待される。
【0038】
図2に戻って、入力部25は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0039】
表示部26は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部26は、タッチパネル方式を採用して、入力部25として機能してもよい。
【0040】
通信部27は、他の機器と通信するためのインターフェースである。当該通信には、たとえば、イーサネット(登録商標)若しくはFDDI等の有線通信の規格、又は、4G、5G、若しくはWi-Fi(登録商標)等の無線通信の規格が用いられる。
【0041】
上記の情報処理プログラムを実行する際に、情報処理装置20は、上記のハードウェア資源を用いて、当該情報処理プログラムに基づく処理を実行する。
【0042】
次に、情報処理装置20の機能構成について説明する。
図4は、第1の実施形態に係る情報処理装置20の機能構成の例を示すブロック図である。
【0043】
図4に示すように、情報処理装置20のCPU21は、機能構成として、店舗情報取得部21A、車両情報取得部21B、生成部21C、及び出力部21Dを有する。各機能構成は、CPU21がROM22又は記憶部24に記憶された情報処理プログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0044】
店舗情報取得部21Aは、車両30から出力された、路上看板に記載された2次元コードから読取った店舗情報を取得する。一例として、店舗情報取得部21Aが取得する店舗情報、すなわち、2次元コードから読取った店舗情報には、図3に示すレコードに対応する項目のうち、項目「識別番号」及び「看板種類」に格納されたデータが含まれる。
【0045】
車両情報取得部21Bは、車両30から出力された、車両30に関する車両情報を取得する。一例として、車両情報には、車両30の走行が可能な走行可能距離、車両30の加速度、及び車両30の連続走行時間等が含まれる。また、第1の実施形態では、車両30の燃料の残量及び平均燃費から走行可能距離を算出する。
【0046】
生成部21Cは、取得した店舗情報及び車両情報を用いて、車両30内部にある後述する表示部37及び乗員端末17に報知させる、店舗情報に関連付いた報知情報を生成する。一例として、生成部21Cが生成する報知情報には、図3に示すレコードに対応する項目のうち、項目「識別番号」及び「看板種類」以外の項目「店舗名称」、「区分」及び「価格」等に格納されたデータが含まれる。なお、報知情報を生成する流れについては後述する。
出力部21Dは、生成部21Cが生成した報知情報を出力する。
【0047】
次に、車両30のハードウェア構成を説明する。図5は、車両30のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0048】
図5に示すように、車両30は、ECU15(Electronic Control Unit)、撮像部35、検知部36、表示部37及び通信部38を備えている。各構成は、バス39を介して相互に通信可能に接続されている。
【0049】
ECU15は、CPU31、ROM32、RAM33及び記憶部34を有する。
CPU31は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU31は、ROM32又は記憶部34からプログラムを読み出し、RAM33を作業領域としてプログラムを実行する。CPU31は、ROM32又は記憶部34に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0050】
ROM32は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM33は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0051】
記憶部34は、HDD、SSD又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0052】
撮像部35は、一例として、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサを含んで構成されている。撮像部35において撮像された画像情報は、記憶部34に記憶される。一例として、撮像部35は、路上看板に記載された2次元コードを撮像する。そして、撮像部35は、2次元コードの画像情報を記憶部34に記憶させるとともに、当該2次元コードから読取った店舗情報を乗員端末17に出力する。なお、撮像部35は、ドライブレコーダ等の他の用途の撮像装置として構成されてもよい。
【0053】
検知部36は、車両30に関する種々の状態量を検知するための種々のセンサである。一例として、検知部36は、走行速度を検出する速度センサや、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ、操舵角を検出する操舵角センサ、車両30に作用する加速度を検出する加速度センサ、燃料センサ及びイグニッションセンサ等を含んで構成されている。検知部36において検知された検知情報は、記憶部34に記憶される。
【0054】
表示部37は、車両30の車室内における運転者及び同乗者を含む乗員が視認可能な位置に配置された、各種の情報が表示される表示装置である。一例として、表示部37は、液晶ディスプレイである。表示部37は、タッチパネル方式を採用しており、各種情報の入力を受付ける。一例として、車両30のカーナビゲーション機能が実行された場合は、表示部37に地図画像が表示されて目的地までの経路案内が行われる。また、表示部37は、情報処理装置20から出力された報知情報を表示する。表示部37は「報知部」の一例である。
【0055】
通信部38は、他の機器と通信するためのインターフェースである。当該通信には、たとえば、4G、5G、若しくはWi-Fi(登録商標)等の無線通信の規格が用いられる。そして、車両30は、GPS通信を利用して、リアルタイム又は一定間隔毎の車両30の位置情報を情報処理装置20に出力している。
【0056】
また、図5に示すように、車両30は、通信部38を介して乗員が所持する乗員端末17と通信可能に接続されている。乗員端末17は、一例として、スマートフォン、又はタブレット端末等の携帯端末である。また、乗員端末17は、運転者又は同乗者の何れが所持する端末でもよいが、第1の実施形態では、一例として、乗員端末17は同乗者が所持する端末とする。乗員端末17は「報知部」の一例である。なお、乗員端末17は、ネットワークNを介して、情報処理装置20と通信可能である。
【0057】
図6は、情報処理装置20により報知情報が生成され、出力されるまでの流れを示す報知処理のフローチャートである。CPU21がROM22又は記憶部24から情報処理プログラムを読み出して、RAM23に展開して実行することにより報知処理が行われる。以下では、一例として、情報処理装置20が車両30の表示部37に報知情報を出力する例を説明する。
【0058】
図6に示すステップS10において、CPU21は、路上看板に記載された2次元コードから読取った店舗情報を取得する。そして、ステップS11に進む。
【0059】
一例として、CPU21による店舗情報の取得は、以下のように行われる。車両30のCPU31は、表示部37に対する予め定めた操作が行われたことに基づいて、記憶部34に記憶された2次元コードの画像情報から店舗情報を読取り、読取った店舗情報を情報処理装置20に出力する。そして、CPU21は、車両30から出力された店舗情報として、図3に示すレコードに対応する項目のうち、項目「識別番号」及び「看板種類」に格納されたデータ、すなわち、識別番号及び看板種類を取得する。
【0060】
ステップS11において、CPU21は、車両情報を取得する。そして、ステップS12に進む。
【0061】
一例として、CPU21による車両情報の取得は、以下のように行われる。車両30のCPU31は、予め定めた間隔で記憶部34に記憶された検知情報に基づく車両情報(例:車両30の走行可能距離、加速度、及び連続走行時間等)を情報処理装置20に出力する。そして、CPU21は、一例として、車両30から出力された車両情報に含まれる車両30の走行可能距離が「40km」であることを取得する。
【0062】
ステップS12において、CPU21は、取得した店舗情報及び車両情報を用いて報知情報を生成する。ステップS12におけるサブルーチンの処理については後述するが、CPU21は、ステップS10で取得した店舗情報である識別番号及び看板種類を用いて、同じレコードの項目に格納されているデータを抽出して報知情報を生成する。そして、ステップS13に進む。
【0063】
ステップS13において、CPU21は、ステップS12で生成した報知情報を表示部37に出力する。そして、当該処理を終了する。
【0064】
図7は、図6に示すステップS12におけるサブルーチンの処理であって、情報処理装置20により生成される報知情報が決定される決定処理の流れを示す第1のフローチャートである。CPU21がROM22又は記憶部24から情報処理プログラムを読み出して、RAM23に展開して実行することにより決定処理が行われる。
【0065】
ステップS20において、CPU21は、図6に示すステップS11で取得した車両情報に含まれる車両30の走行可能距離が予め定めた閾値を下回るか否かを判定し、閾値を下回ると判定した場合(ステップS20:YES)はステップS21に進む。一方、CPU21が閾値を下回らないと判定した場合(ステップS20:NO)はステップS22に進む。第1の実施形態では、一例として、予め定めた閾値を「50km」としている。
【0066】
ステップS21において、CPU21は、2次元コードに対応付いた店舗に含まれる燃料の供給が可能なガソリンスタンドに関する特別報知情報を生成する。そして、ステップS13に進む。ガソリンスタンドは「第1店舗」の一例である。なお、第1の実施形態では、車両30をガソリン車両としているためにガソリンスタンドを「第1店舗」の一例としたが、車両30を電気自動車とした場合には充電スタンドが「第1店舗」の一例となる。
【0067】
上記の「2次元コードに対応付いた店舗」とは、記憶部34に記憶された2次元コードの画像情報から読取った店舗情報を用いて特定可能な店舗である。なお、特別報知情報の具体例については後述する。
【0068】
ステップS22において、CPU21は、特別報知情報とは異なる通常報知情報を生成する。そして、ステップS13に進む。通常報知情報の具体例については後述する。一例として、CPU21は、店舗情報の取得順に、当該店舗情報に関連付いた通常報知情報を生成する。
【0069】
図8は、表示部37に表示される通常報知情報の表示例である。図8に示す表示例には、乗員に対するメッセージを示すメッセージ情報37Aと、カーナビゲーション機能の目的地の候補を示す候補アイコン37B、37C、37Dと、OKボタン37Eと、キャンセルボタン37Fと、が表示されている。
【0070】
一例として、図8では、メッセージ情報37Aとして「以下の候補があります。」と表示されている。また、候補アイコン37B、37C、37Dの枠内には、各レストランの店舗名称「レストラン○○、レストラン××、及びレストラン△△」と、区分「Aセット、Bセット、及びCセット」と、価格「800円、850円、及び900円」とが表示されている。
【0071】
ここで、CPU31は、車両30の停車又は駐車中に、乗員による表示部37に対する予め定めた操作が行われた場合に図8に示す表示例を表示させる。そして、何れかの候補アイコン37B、37C、37Dの操作後にOKボタン37Eが操作された場合、CPU31は、操作された候補アイコン37B、37C、37Dが示すレストランを目的地に設定し、カーナビゲーション機能を実行する。一方、図8に示す表示例の表示中に、キャンセルボタン37Fが操作された場合、CPU31は、カーナビゲーション機能を実行することなく、表示部37の画面を予め定めた表示内容へと変化させる。
【0072】
図9は、表示部37に表示される特別報知情報の第1の表示例である。図9に示す表示例には、メッセージ情報37Aと、OKボタン37Eと、キャンセルボタン37Fと、が表示されている。一例として、図9では、メッセージ情報37Aとして「走行可能距離が少なくなっています。最短距離に位置するガソリンスタンドA店を目的地に設定しますか?」と表示されている。
【0073】
ここで、CPU31は、通常報知情報を表示部37に表示させる場合と異なり、情報処理装置20から出力された特別報知情報を取得した場合、当該特別報知情報を表示部37にポップアップで表示させる。そのため、乗員は、情報処理装置20から特別報知情報が出力される都度、リアルタイムで特別報知情報を確認することができる。
【0074】
そして、図9に示す表示例の表示中にOKボタン37Eが操作された場合、CPU31は、ガソリンスタンドA店を目的地に設定し、カーナビゲーション機能を実行する。このように、路上看板に記載された2次元コードから読取った店舗の位置をカーナビゲーション機能に連動させることで、当該店舗の位置を正確に把握できる。一方、図9に示す表示例の表示中にキャンセルボタン37Fが操作された場合、CPU31は、ガソリンスタンドA店を目的地に設定することなく、表示部37の画面を予め定めた表示内容へと変化させる。
【0075】
上記のように、第1の実施形態では、表示部37に報知情報を表示させる場合、CPU31は、情報処理装置20から出力された報知情報が通常報知情報又は特別報知情報の何れであるかでポップアップ表示させるか否かを決定している。これにより、車両30の走行中に、乗員に表示部37を確認させることを極力減らして、必要な場合にのみ表示部37を確認させることができる。そして、特別報知情報が表示部37にポップアップで表示されることで、走行可能距離が少なくなっていることに気付くことができるため、特に、乗員として同乗者がおらず運転者のみの場合に好適となる。
【0076】
なお、第1の実施形態では、車両30の乗員として同乗者がいて、同乗者の乗員端末17に報知情報を表示させる場合には、報知情報が通常報知情報又は特別報知情報の何れであるかに関わらず、同乗者による乗員端末17の操作を不要としている。つまり、乗員端末17は、表示部37に特別報知情報を表示させる場合と同様に、情報処理装置20から出力された報知情報を取得した場合、当該報知情報をポップアップで表示させる。ただし、これに限らず、乗員端末17において、報知情報をポップアップで表示させるモードと、情報処理装置20から出力された報知情報を乗員端末17に保存しておき、所望のタイミングで必要な情報を抽出して表示できるモードとが切り替え可能であってもよい。
【0077】
以上のように、第1の実施形態の情報処理装置20では、CPU21が、車両情報に含まれる車両30の走行可能距離が予め定めた閾値を下回るか否かに応じて、表示部37及び乗員端末17に表示させる報知情報の種類を異ならせている。具体的には、上記のように、CPU21は、車両30の走行可能距離が予め定めた閾値を下回らない場合、図8に示すようなカーナビゲーション機能の目的地の候補が複数示された通常報知情報を出力する。一方、CPU21は、車両30の走行可能距離が予め定めた閾値を下回る場合、図9に示すようなカーナビゲーション機能の目的地であるガソリンスタンドを1つ示した特別報知情報を出力する。
【0078】
そのため、第1の実施形態によれば、道路に設置された路上看板に記載された2次元コードから読取った店舗情報に対応付いた報知情報を車両30内に報知させる場合に、取得した車両情報に応じて、車両30内に報知させる情報を変化させることができる。
【0079】
また、第1の実施形態の情報処理装置20では、CPU21が、車両情報として取得した車両30の走行可能距離が予め定めた閾値を下回る場合、2次元コードに対応付いた店舗に含まれるガソリンスタンドに関する特別報知情報を生成する。そして、情報処理装置20から出力された特別報知情報は、表示部37及び乗員端末17の何れにおいてもポップアップで表示される。そのため、第1の実施形態によれば、車両30が燃料切れになる前に、ガソリンスタンドに関する特別報知情報を乗員に確認させることができる。
【0080】
上記の情報処理システム10では、路上看板に示される情報は2次元コードであるため、車両30の走行中に運転者が路上看板を目視しても、運転に対する注意力が散漫することもない。そして、運転者は、車両30の停車又は駐車中等の所望のタイミングで表示部37を操作することで表示された、上記の2次元コードから読取った店舗情報に関連付いた報知情報を確認することができる。
【0081】
路上看板を設置する店舗は、一例として、サービス利用料及び看板設置費用を負担し、情報処理装置20が管理するWebサイトに提供したい店舗情報を入力することで情報処理システム10を利用することができる。そのため、第1の実施形態の情報処理システム10によれば、店舗側が負担する費用を少なくしつつ、多数の車両30の乗員に対して店舗の宣伝を行うことができる。
【0082】
また、情報処理システム10では、路上看板として設置された事前看板に記載された2次元コードから事前看板に示す店舗の位置を取得できる。そして、情報処理システム10では、取得した店舗の位置をカーナビゲーション機能に連動させることで、当該店舗の位置を車両30の乗員に正確に把握させることができる。
【0083】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る情報処理システム10について他の実施形態との重複部分を省略又は簡略しつつ説明する。
【0084】
図10は、第2の実施形態に係る情報処理装置20の機能構成の例を示すブロック図である。
【0085】
図10に示すように、情報処理装置20のCPU21は、機能構成として、店舗情報取得部21A、車両情報取得部21B、生成部21C、出力部21D、及び受付部21Eを有する。
【0086】
受付部21Eは、車両30の乗員による店舗に対する設定を受付ける。一例として、設定は、ユーザのお気に入りの店舗を他の店舗と区別する所謂「お気に入り登録」である。一例として、同乗者が乗員端末17から情報処理装置20が管理するWebサイトに接続した場合、受付部21Eは、同乗者から指定された店舗のお気に入り登録を受付ける。なお、受付部21Eは、車両30の乗車中であるか否かに関わらず、情報処理装置20が管理するWebサイトに接続されることにより、乗員端末17及び乗員が所持する他の端末等からの店舗のお気に入り登録を受付けている。また、受付部21Eは、車両30及び乗員端末17から出力された情報も受付け可能とし、一例として、路上看板を設置した店舗に対する口コミ登録を受付けてもよい。
【0087】
また、上記のWebサイトでは、以下の情報を提供することができる。
上記のWebサイトでは、地域及び施設等から路上看板を設置した店舗の店舗情報を検索して、表示することができる。一例として、上記のWebサイトに接続して、「XX市で一番安いガソリンスタンドは?」、「XX市で人気のラーメン店は?」、「XX市の安いガソリンスタンドベスト10は?」等と入力することで、入力内容に応じた検索結果が表示される。これらの検索を車両30の乗車前に行うことで、上記のWebサイトの利用者(すなわち、後の乗員)は、検索結果を見ながら事前にドライブ計画を立てることができる。
【0088】
図11は、情報処理装置20による決定処理の流れを示す第2のフローチャートである。
【0089】
ステップS30において、CPU21は、図6に示すステップS11で取得した車両情報に含まれる車両30の加速度が予め定めた閾値を上回った回数が規定数に到達したか否かを判定し、規定数に到達したと判定した場合(ステップS30:YES)はステップS32に進む。一方、CPU21が規定数に到達しないと判定した場合(ステップS30:NO)はステップS31に進む。第2の実施形態では、一例として、規定数を「5」としている。
【0090】
ステップS31において、CPU21は、図6に示すステップS11で取得した車両情報に含まれる車両30の連続走行時間が予め定めた閾値を上回るか否かを判定し、閾値を上回ると判定した場合(ステップS31:YES)はステップS32に進む。一方、CPU21が閾値を上回らないと判定した場合(ステップS31:NO)はステップS33に進む。第2の実施形態では、一例として、予め定めた閾値を「2時間」としている。また、第2の実施形態では、一例として、検知部36に含まれるイグニッションセンサがオンとなった時点を車両30の走行開始時点、イグニッションセンサがオフとなった時点を車両30の走行終了時点とみなして、CPU21が連続走行時間を算出する。
【0091】
ステップS32において、CPU21は、2次元コードに対応付いた店舗に含まれる車両30の駐車が可能なレストランに関する特別報知情報を生成する。そして、ステップS13に進む。レストランは「第2店舗」の一例である。ステップS32におけるサブルーチンの処理については後述する。なお、「第2店舗」の一例は、レストランに限らず、ドライブイン、喫茶店、及び駐車場等を適用することもできる。
【0092】
ステップS33において、CPU21は、特別報知情報とは異なる通常報知情報を生成する。そして、ステップS13に進む。
【0093】
なお、図11では、車両30の加速度が予め定めた閾値を上回った回数が規定数に到達したか否かを判定した後に、車両30の連続走行時間が予め定めた閾値を上回るか否かを判定したが、この判定順序を交換してもよい。また、1つのフローチャートで上記の2つの判定を行うことに限らず、車両30の加速度が予め定めた閾値を上回った回数が規定数に到達したか否かを判定するフローチャートと、車両30の連続走行時間が予め定めた閾値を上回るか否かを判定するフローチャートと、に分けてもよい。
【0094】
図12は、図11に示すステップS32におけるサブルーチンの処理であって、情報処理装置20による決定処理の流れを示す第3のフローチャートである。
【0095】
ステップS40において、CPU21は、設定としてお気に入り登録がされているレストランがあるか否かを判定し、お気に入り登録がされているレストランがあると判定した場合(ステップS40:YES)はステップS41に進む。一方、CPU21がお気に入り登録がされているレストランがないと判定した場合(ステップS40:NO)はステップS42に進む。
【0096】
ステップS41において、CPU21は、お気に入り登録がされているレストランに関する特別報知情報を生成する。そして、ステップS13に進む。
【0097】
ステップS42において、CPU21は、お気に入り登録がされていないレストランに関する特別報知情報を生成する。そして、ステップS13に進む。
【0098】
図13は、表示部37に表示される特別報知情報の第2の表示例である。図13に示す表示例には、メッセージ情報37Aと、OKボタン37Eと、キャンセルボタン37Fと、が表示されている。一例として、図13では、メッセージ情報37Aとして「ヒヤリハットが多発しています。休憩をおすすめします。最短距離に位置するレストラン○○を目的地に設定しますか?」と表示されている。なお、ヒヤリハットとは、事故には至らないものの、事故に直結してもおかしくない一歩手前の危険な状況を意味する。
【0099】
ここで、情報処理装置20のCPU21は、図11に示すステップS30でYESに進み、ステップS32のサブルーチンの結果として図12に示すステップS42の処理が行われた場合に、図13に示す表示例を表示させるための特別報知情報を表示部37に出力する。
【0100】
そして、図13に示す表示例の表示中にOKボタン37Eが操作された場合、CPU31は、レストラン○○を目的地に設定し、カーナビゲーション機能を実行する。一方、図13に示す表示例の表示中にキャンセルボタン37Fが操作された場合、CPU31は、レストラン○○を目的地に設定することなく、表示部37の画面を予め定めた表示内容へと変化させる。
【0101】
図14は、表示部37に表示される特別報知情報の第3の表示例である。図14に示す表示例には、メッセージ情報37Aと、OKボタン37Eと、キャンセルボタン37Fと、が表示されている。一例として、図14では、メッセージ情報37Aとして「長時間の運転おつかれさまです。休憩をおすすめします。お気に入りのレストラン××を目的地に設定しますか?」と表示されている。
【0102】
ここで、情報処理装置20のCPU21は、図11に示すステップS30でNO、その後のステップS31でYESに進み、ステップS32のサブルーチンの結果として図12に示すステップS41の処理が行われた場合に、図14に示す表示例を表示させるための特別報知情報を表示部37に出力する。
【0103】
そして、図14に示す表示例の表示中にOKボタン37Eが操作された場合、CPU31は、レストラン××を目的地に設定し、カーナビゲーション機能を実行する。一方、図14に示す表示例の表示中にキャンセルボタン37Fが操作された場合、CPU31は、レストラン××を目的地に設定することなく、表示部37の画面を予め定めた表示内容へと変化させる。
【0104】
第2の実施形態の情報処理装置20では、CPU21が、車両情報として取得した車両30の加速度が予め定めた閾値を上回った回数が規定数に到達した場合、2次元コードに対応付いた店舗に含まれるレストランに関する特別報知情報を生成する。第2の実施形態では、一例として、車両30の加速度が予め定めた閾値を上回ったことを「ヒヤリハット」の発生とみなしている。そして、情報処理装置20から出力された特別報知情報は、表示部37及び乗員端末17の何れにおいてもポップアップで表示される。そのため、第2の実施形態によれば、ヒヤリハットが多発した場合に、レストランに関する特別報知情報を乗員に確認させることができる。
【0105】
また、第2の実施形態の情報処理装置20では、CPU21が、車両情報として取得した車両30の連続走行時間が予め定めた閾値を上回る場合、2次元コードに対応付いた店舗に含まれるレストランに関する特別報知情報を生成する。そして、情報処理装置20から出力された特別報知情報は、表示部37及び乗員端末17の何れにおいてもポップアップで表示される。そのため、第2の実施形態によれば、連続走行時間が予め定めた閾値を上回って運転に対する注意力が散漫となる前に、レストランに関する特別報知情報を乗員に確認させることができる。
【0106】
また、第2の実施形態の情報処理装置20では、CPU21が、設定としてお気に入り登録がされているレストランがある場合、お気に入り登録がされているレストランに関する特別報知情報を生成する。そのため、第2の実施形態によれば、お気に入り登録がされているレストランでの休憩を乗員に促すことができる。
【0107】
(その他)
上記の実施形態では、路上看板に記載された2次元コードをQRコード(登録商標)としたが、これに限らず、他の種類の2次元コードを記載してもよいし、一次元コードを記載してもよい。
【0108】
上記の実施形態では、車両30の表示部37を「報知部」の一例としたが、これに代えて又は加えて、車両30に設けられたスピーカーを「報知部」としてもよい。当該スピーカーを「報知部」の一例とした場合は、一例として、上記の実施形態で表示部37に表示されていた報知情報の文字を読み上げて出力することが可能となる。
【0109】
上記の実施形態では、車両30が備える撮像部35を用いて路上看板に記載された2次元コードを撮像したが、2次元コードを撮像する撮像装置は撮像部35に限られない。一例として、乗員端末17が備えるカメラを用いて路上看板に記載された2次元コードを撮像してもよい。この場合は、乗員端末17が撮像した2次元コードの画像情報が車両30に出力されて記憶部34に記憶されることとなる。
【0110】
上記の実施形態では、車両30の走行可能距離が予め定めた閾値を下回る場合は、2次元コードに対応付いた店舗に含まれるガソリンスタンドに関する特別報知情報を生成したが、当該ガソリンスタンドの種類はこれに限らない。具体的には、上記の場合は、2次元コードに対応付いた店舗に含まれるガソリンスタンドに限らず、2次元コードに対応付いていないガソリンスタンドに関する特別報知情報を生成してもよい。つまり、路上看板に記載された2次元コードから店舗情報を取得していないガソリンスタンドに関する特別報知情報を生成してもよい。
【0111】
上記の実施形態では、車両30の加速度が予め定めた閾値を上回った回数が規定数に到達した場合、又は、車両30の連続走行時間が予め定めた閾値を上回る場合は、2次元コードに対応付いた店舗に含まれるレストランに関する特別報知情報を生成したが、当該レストランの種類はこれに限らない。具体的には、上記の場合は、2次元コードに対応付いた店舗に含まれるレストランに限らず、2次元コードに対応付いていないレストランに関する特別報知情報を生成してもよい。つまり、路上看板に記載された2次元コードから店舗情報を取得していないレストランに関する特別報知情報を生成してもよい。
【0112】
上記の実施形態では、車両30の加速度が予め定めた閾値を上回った回数が規定数に到達した場合、又は、車両30の連続走行時間が予め定めた閾値を上回る場合は、2次元コードに対応付いた店舗に含まれるレストランに関する特別報知情報を生成したが、当該レストランに関する特別報知情報を生成する契機はこれに限られない。一例として、CPU21は、予め定めた時間帯(例:12時、19時)になった場合、当該レストランに関する特別報知情報を生成して表示部37及び乗員端末17に出力してもよい。
【0113】
上記の実施形態では、特別報知情報は、カーナビゲーション機能の目的地の候補が複数示された通常報知情報と異なり、当該目的地が1つ示される点で、表示部37及び乗員端末17に表示される情報の優先度が異なっていた。しかし、これに限らず、通常報知情報及び特別報知情報の双方で当該目的地が1つ示されても、表示部37及び乗員端末17に表示される内容を異ならせることで上記の優先度を変化させてもよい。一例として、車両30の走行可能距離が予め定めた閾値を下回らない場合は、通常報知情報として「走行可能距離が少なくなっています。ガソリンスタンドA店で給油できます。」等と表示し、車両30の走行可能距離が予め定めた閾値を下回る場合は、特別報知情報として「走行可能距離が少なくなっています。これ以降ガソリンスタンドがありません。ガソリンスタンドA店で給油してください。」等と表示してもよい。
【0114】
上記の実施形態では、乗員による表示部37に対する操作が行われた場合に、表示部37上に提示された目的地が設定されて、カーナビゲーション機能が実行されることとした(図8図9図13、及び図14参照)。しかし、車両30に対する乗員による情報入力手段は表示部37に対する操作に限られない。一例として、表示部37に対する操作に代えて又は加えて、車両30に設けた音声入力装置を用いて乗員の音声による情報入力を可能としてもよいし、車両30に設けた視線入力装置を用いて乗員の視線移動による情報入力を可能としてもよい。これにより、車両30の運転中であっても危険を伴うことなく、運転者による車両30に対する情報入力が可能となる。
【0115】
なお、上記の実施形態でCPU21がソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した報知処理及び決定処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、報知処理及び決定処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0116】
また、上記の実施形態では、情報処理プログラムがROM22又は記憶部24に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。情報処理プログラムは、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、情報処理プログラムは、ネットワークNを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
【符号の説明】
【0117】
10 情報処理システム
20 情報処理装置
21A 店舗情報取得部
21B 車両情報取得部
21C 生成部
21D 出力部
21E 受付部
17 乗員端末(報知部の一例)
37 表示部(報知部の一例)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14