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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022124974
(43)【公開日】2022-08-26
(54)【発明の名称】机上用ついたて
(51)【国際特許分類】
   A47B 13/00 20060101AFI20220819BHJP
   A47B 96/04 20060101ALI20220819BHJP
【FI】
A47B13/00 Z
A47B96/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021022929
(22)【出願日】2021-02-16
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 公開日 令和2年8月27日 公開場所 三菱電機ロジスティクス株式会社 東京本社(東京都渋谷区笹塚二丁目1番6号) 公開日 令和2年8月27日 公開場所 三菱電機ロジスティクス株式会社 名古屋事務所(愛知県名古屋市東区矢田東4番33号)
(71)【出願人】
【識別番号】504257944
【氏名又は名称】梅花堂紙業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100130074
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 繁元
(72)【発明者】
【氏名】佐野 博政
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053NQ02
3B053NQ09
(57)【要約】

【課題】 組み立て及び設置作業が容易であると共に、咳やくしゃみの飛沫を遮断できる状態で両隣の人や前方の人と会話をすることができる机上用ついたてを提供する。
【解決手段】 机上用ついたて10は、正面板1a、1cと、正面板1a、1cの両端部が略90度折り曲げられてなる2個の側面板1b、1dと、を有しており、正面板1a、1cと2個の側面板1b、1dは、各々、合成樹脂からなる透明な窓部である正面窓部2a、2aと、側面窓部2b、2bとを備えており、机の天板上に載置した状態で、側面板の窓部2bを机の天板の前縁よりも手前側に突出させることができるように形成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面板と、該正面板の両端部が略90度折り曲げられてなる2個の側面板と、を有する机上用ついたてにおいて、
前記正面板と2個の前記側面板は、各々、合成樹脂からなる透明な窓部を備えており、
机の天板上に載置した状態で、前記側面板の窓部を前記机の天板の前縁よりも手前側に突出させることができるように形成されていることを特徴とする机上用ついたて。
【請求項2】
机の天板に当接する載置部が複数個形成されていると共に、隣り合う前記載置部の間に空間部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の机上用ついたて。
【請求項3】
正面板は、長手方向の中間位置において分割可能に結合されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の机上用ついたて。
【請求項4】
正面板と側面板とによって形成される角部には、該角部の角度を固定するための係止片が固定されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の机上用ついたて。
【請求項5】
正面板と2個の側面板は、窓部以外の部分が段ボールで形成されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の机上用ついたて。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、机やテーブル等の天板上に載置して仕切るための机上用ついたてに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、簡単な作業で組立てることができ、テーブル板上に載置して、該テーブル板を仕切る間隔を容易に変更することができる間仕切りボードが知られている(特許文献1)。
【0003】
特許文献1に記載の間仕切りボードは、ボード本体とボード保持具を備え、ボード本体は、テーブル板の長手方向に直交する方向に延びた状態で起立するように構成されており、ボード保持具は、ボード本体が起立した状態を保持するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3227286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の間仕切りボードは、隣の椅子に座っている人の視線を遮ることはできるものであるが、隣の人の咳やくしゃみの飛沫を遮断するには不十分なものであった。また、両隣や前方に位置する人との間仕切りのためには複数の間仕切りボードをテーブル板上に載置する必要があった。さらに、咳やくしゃみの飛沫を遮断できる状態で両隣の人や前方の人と会話をすることができるというニーズに応えることができるものではなかった。
【0006】
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、組み立て及び設置作業が容易であると共に、咳やくしゃみの飛沫を遮断できる状態で両隣の人や前方の人と会話をすることができる机上用ついたてを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記従来の課題を解決するために、請求項1の発明は、正面板と、該正面板の両端部が略90度折り曲げられてなる2個の側面板と、を有する机上用ついたてにおいて、前記正面板と2個の前記側面板は、各々、合成樹脂からなる透明な窓部を備えており、机の天板上に載置した状態で、前記側面板の窓部を前記机の天板の前縁よりも手前側に突出させることができるように形成されていることを特徴としている。
【0008】
請求項1の机上用ついたての発明では、正面板と2個の側面板とを有しているので、正面側に位置している人と会話する場合と、両側面側に位置している人と会話をする場合に、咳やくしゃみの飛沫を遮断することができる。また、正面板と2個の側面板には各々透明な窓部を備えているので、顔を見ながら会話することができる。また、2個の側面板の窓部を天板の前縁よりも手前側に突出させることができるように形成されているので、頭の位置が椅子側にある状態で隣の人と会話をする場合においても顔を見ながら会話をすることができると共に、咳やくしゃみの飛沫を遮断することができる。尚、本明細書において使用している「机の天板」の語句には、会議室等で使用されるテーブルの天板も含まれる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、机の天板に当接する載置部が複数個形成されていると共に、隣り合う前記載置部の間に空間部が形成されていることを特徴としている。これにより、机の天板に当接していない空間部から書類等の受け渡しを行うことができる。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、正面板は、長手方向の中間位置において分割可能に結合されていることを特徴としている。したがって、机上用ついたてが組み立てられる前は分割されたコンパクトな状態で輸送することができる。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1~3のいずれかの発明において、正面板と側面板とによって形成される角部には、該角部の角度を固定するための係止片が固定されていることを特徴としている。したがって、係止片によって角部の角度が固定されるので、側面板の外側への拡がりや、内側への狭まりを防ぐことができる。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1~4のいずれかの発明において、正面板と2個の側面板は、窓部以外の部分が段ボールで形成されていることを特徴としている。したがって、軽量であることから、別の机に載置する場合の移動を容易に行うことができると共に、不要になった場合の廃棄も容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明は、正面側に位置している人と会話する場合と両側面側に位置している人と会話をする場合に、咳やくしゃみの飛沫を遮断することができる。また、顔を見ながら会話することができる。また、頭の位置が椅子側にある状態で隣の人と会話をする場合においても顔を見ながら会話をすることができる。また、請求項2の発明は、机の天板に当接していない空間部から書類等の受け渡しを行うことができる。
【0014】
請求項3の発明は、机上用ついたてが組み立てられる前は分割されたコンパクトな状態で輸送することができる。また、請求項4の発明は、側板の外側への拡がりや、内側への狭まりを防ぐことができる。また、請求項5の発明は、別の机に載置する場合の移動を容易に行うことができると共に、不要になった場合の廃棄も容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る机上用ついたての斜視図。
図2】本発明に係る机上用ついたての正面図。
図3】本発明に係る机上用ついたての平面図。
図4】本発明に係る机上用ついたての右側面図。
図5】本発明に係る机上用ついたての左側面図。
図6】(a)本発明に係る机上用ついたてを構成する結合片の正面図。(b)本発明に係る机上用ついたてを構成する係止片の正面図。
図7】本発明に係る机上用ついたてを構成するついたて板の一部拡大正面図。
図8】本発明に係る机上用ついたてを構成するついたて板の一部拡大斜視図。
図9】本発明に係る机上用ついたての使用状態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。図1は、本発明に係る机上用ついたての斜視図であり、図2は、同正面図、図3は、同平面図、図4は、同右側面図、図5は、同左側面図である。これらの図を用いて本発明に係る机上用ついたての構成について以下に説明する。
【0017】
本発明に係る机上用ついたて10は、ついたて板1Aとついたて板1Bとが結合されてなるものであって、正面板1a、1cと、正面板1a、1cの両端部が略90度折り曲げられてなる2個の側面板1b、1dと、を有しており、正面板1a、1cと2個の側面板1b、1dは、各々、合成樹脂からなる透明な窓部である正面窓部2a、2aと、側面窓部2b、2bとを備えている。尚、正面板1a、1cと、2個の側面板1b、1dの正面窓部2a又は側面窓部2b以外の部分が段ボールで形成されている。これにより、机上用ついたて10を軽量にすることができ、別の机に載置する場合の移動を容易に行うことができると共に、不要になった場合の分解や廃棄を容易に行うことができる。
【0018】
机上用ついたて10は、机の天板に当接する載置部6a、6b、6c、6dが複数個形成されており、正面板1a、1cに形成されている正面載置部6aと正面載置部6bとの間に2個の正面空間部5a、5aが形成されている。また、側面板1b、1dに形成されている側面載置部6cと側面載置部6dとの間に2個の側面空間部5b、5bが形成されている。これにより、正面空間部5a及び側面空間部5bで書類の受け渡しを行うことができる。
【0019】
図6(a)本発明に係る机上用ついたてを構成する結合片の正面図であり、図6(b)本発明に係る机上用ついたてを構成する係止片の正面図である。また、図7は、本発明に係る机上用ついたてを構成するついたて板の一部拡大正面図であり、図8は、本発明に係る机上用ついたてを構成するついたて板の一部拡大斜視図である。これらの図を用いて本発明に係る机上用ついたての組み立て方について以下に説明する。
【0020】
ついたて板1A、1Bは、正面板1a、1cの側端部に、上部折り曲げ片3a、3bと下部折り曲げ片4a、4bが形成されており、折り曲げ箇所12を、正面板1a、1cに対して略90度となるように前方に折り曲げた後、ついたて板1Aとついたて板1Bの上部折り曲げ片3a、3b同士及び下部折り曲げ片4a、4b同士を重ね合わせ、上部スリット9aと下部スリット11aに各々結合片7のスリット7aを差し込むことによって、ついたて板1Aとついたて板1Bは一体化されて、正面板1と正面板1は、同一平面上に位置することとなる。上記構成とすることによって、机上用ついたて10が組み立てられる前は分割されたコンパクトな状態で輸送することができる。
【0021】
正面板1a、1cと側面板1b、1dの境界部分には、予め折り曲げ線が形成されており、正面板1a、1cに対して略90度の角度となるように側面板1b、1dが折り曲げられた後、正面板側の角部に形成されているスリット13bと側面板側の角部に形成されているスリット13aに係止片8に形成されているスリット8a又は8bを差し込むことによって、両側面板1b、1dは、正面板1a、1c対して略90度の角度で固定される。これにより、側面板1b、1dの外側への拡がりや、内側への狭まりを防ぐことができる。
【0022】
図9は、本発明に係る机上用ついたての使用状態を示す斜視図である。机上用ついたて10は、机又はテーブルの天板14に、正面載置部及び側面載置部が当接するように載置される。この時、側面載置部の中の側面窓部側に位置する側面載置部6dが机又はテーブルの天板14の手前側の前縁近傍に位置するように載置すると、図9に示すように、側面窓部2b側が机又はテーブルの天板14の手前側の前縁よりも手前側に突出した状態とすることができる。
【0023】
これにより、隣り合う椅子15a及び15bに座っている人が側面窓部2b越しにお互いの顔を見ながら会話することができると共に、会話中の咳やくしゃみの飛沫を遮断することができるので、感染症の予防にも役立つことができる。また、側面空間部5bから書類の受け渡しを行うこともできる。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明に係る机上用ついたては、主に机やテーブル等の天板上に載置して空間を仕切るために利用される。
【符号の説明】
【0025】
1A、1B ついたて板
1a、1c 正面板
1b、1d 側面板
2a 正面窓部
2b 側面窓部
3a、3b 上部折り曲げ片
4a、4b 下部折り曲げ片
5a 正面空間部
5b 側面空間部
6a、6b 正面載置部
6c、6d 側面載置部
7 結合片
7a 結合片のスリット
8 係止片
8a、8b 係止片のスリット
9a 上部スリット
10 机上用ついたて
11a 下部スリット
12 折り曲げ箇所
13a、13b 角部のスリット
14 机(テーブル)の天板
15a、15b 椅子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9