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特開2022-125137コラーゲンペプチドに基づく医薬組成物及びデバイス、並びにその製造の方法及び使用
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  • 特開-コラーゲンペプチドに基づく医薬組成物及びデバイス、並びにその製造の方法及び使用 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022125137
(43)【公開日】2022-08-26
(54)【発明の名称】コラーゲンペプチドに基づく医薬組成物及びデバイス、並びにその製造の方法及び使用
(51)【国際特許分類】
   A61K 38/39 20060101AFI20220819BHJP
   A61K 47/64 20170101ALI20220819BHJP
   A61L 27/24 20060101ALI20220819BHJP
   A61L 27/54 20060101ALI20220819BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20220819BHJP
   A61P 27/04 20060101ALI20220819BHJP
   C07K 14/78 20060101ALN20220819BHJP
【FI】
A61K38/39
A61K47/64
A61L27/24
A61L27/54
A61P27/02
A61P27/04
C07K14/78 ZNA
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022104150
(22)【出願日】2022-06-29
(62)【分割の表示】P 2021012662の分割
【原出願日】2018-04-05
(31)【優先権主張番号】62/482,592
(32)【優先日】2017-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/581,927
(32)【優先日】2017-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519359354
【氏名又は名称】サステイン ホールディングス,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100128668
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 正巳
(72)【発明者】
【氏名】シュランプ,エリック
(72)【発明者】
【氏名】バラッタ,ロバート
(72)【発明者】
【氏名】デロレイ,ショーン エー.
(57)【要約】
【課題】眼の疾患又は障害を含む、ヒト及び獣医動物の治療のための組成物を提供する。
【解決手段】(a)配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、または配列番号390に対応するアミノ酸配列を有する、少なくとも1つのコラーゲン模倣ペプチド(CMP)と、(b)1つ以上の薬学的に好適な担体とを含む、組成物。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、または配列番号390に対応するアミノ酸配列を有する、少なくとも1つのコラーゲン模倣ペプチド(CMP)と、(b)1つ以上の薬学的に好適な担体とを含む、組成物であって、
眼の疾患、障害、又は創傷を患うヒト又は獣医動物における、緑内障、ドライアイ症候群、結膜炎、角膜炎、角膜裂傷、角膜びらんおよび角膜上皮剥離からなる群から選ばれる前記眼の疾患、障害、又は創傷を、
前記眼の疾患、障害、又は創傷を治療するのに十分な投薬量で前記ヒト又は獣医動物の眼に前記組成物を投与し、
前記ヒト又は獣医動物において前記眼の状態を経時的にモニターし、
前記眼の疾患、障害又は創傷が治療される、又は改善されるまで前記組成物を前記眼に再度投与する、
ことによって、治療するための、組成物。
【請求項2】
前記眼の疾患、障害又は創傷が、ドライアイ症候群、角膜炎、角膜裂傷、角膜びらん及び角膜上皮剥離からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
眼の結膜に又は結膜下に投与するための、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記結膜下投与が、前記組成物を結膜下円蓋へと投与することによって達成される、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
1滴以上の溶液又は懸濁液に含まれている、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
注射により眼に投与するための、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
眼の構造内に埋め込まれる固形物上の被膜の形態を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
ウエハー、フィルム、ゲル、メッシュ、又はパッチの形態を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
眼の構造に又はその中に送達される1つ以上のスフェア又はナノ粒子に付着されている、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記コラーゲン模倣ペプチドが少なくとも1つの治療用化合物(TC)に付着されて、CMP-TCコンジュゲートを形成する、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記少なくとも1つの治療用化合物が、前記コラーゲン模倣ペプチドに架橋することが可能な少なくとも1つの反応性ヒドロキシル基を含む、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記少なくとも1つの治療用化合物が、前記治療用化合物上のヒドロキシル基に連結された前記コラーゲン模倣ペプチド上のアミノ基を介して前記コラーゲン模倣ペプチドに直接付着されている、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記少なくとも1つの治療用化合物が、ステロイド系抗炎症薬、非ステロイド系抗炎症薬、局所麻酔剤、ビタミン又はその誘導体若しくは前駆体、治療用酵素又は治療的なそのフラグメント、抗生物質、治療用モノクローナル抗体又は治療的なそのフラグメント、治療用融合タンパク質、プロスタグランジン類縁体、増殖因子、神経ペプチド、α-アドレナリンアンタゴニスト、β-アドレナリンアンタゴニスト、細胞表面受容体アンタゴニスト、炭酸脱水酵素阻害剤、並びにそれらの薬学的に許容可能な塩、エステル及び誘導体からなる群から選択される、請求項10に記載の組成物。
【請求項14】
前記プロスタグランジン類縁体が、ラタノプロスト、トラボプロスト、タフルプロスト、ウノプロストン、タタノプロストンブノド及びビマトプロスト、並びにそれらの薬学的に許容可能な塩、エステル及び誘導体からなる群から選択される、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
前記プロスタグランジン類縁体が、ラタノプロストである、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
前記コラーゲン模倣ペプチドが、前記少なくとも1つの治療用化合物に共有結合によって直接付着されている、請求項10に記載の組成物。
【請求項17】
前記コラーゲン模倣ペプチドが付着手段を使用して前記少なくとも1つの治療用化合物に間接的に付着されている、請求項10に記載の組成物。
【請求項18】
前記付着手段が、第1の末端及び第2の末端を有する少なくとも1つのポリマー鎖を含む、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
前記ポリマー鎖が、少なくとも4個のエチレングリコールモノマーを含む直鎖ポリエチレングリコール鎖である、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記ポリマー鎖が20個~25個のエチレングリコールモノマーを含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
前記コラーゲン模倣ペプチドが、少なくとも1つのビオチン部分を備え、前記治療用分子が少なくとも1つのアビジン又はストレプトアビジンの部分を備え、前記コラーゲン模倣ペプチド上の前記ビオチン部分が前記治療用化合物上の前記アビジン又はストレプトアビジンの部分に結合することにより、前記治療用化合物に前記コラーゲン模倣ペプチドを付着させる、請求項10に記載の組成物。
【請求項22】
前記コラーゲン模倣ペプチドが少なくとも1つのアビジン又はストレプトアビジンの部分を備え、前記治療用分子が少なくとも1つのビオチン部分を備え、前記コラーゲン模倣ペプチド上の前記アビジン又はストレプトアビジンの部分が前記治療用化合物上の前記ビオチン部分に結合することにより、前記治療用化合物に前記コラーゲン模倣ペプチドを付着させる、請求項10に記載の組成物。
【請求項23】
前記眼の疾患、障害又は創傷が、ドライアイ症候群である、請求項1に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
連邦政府支援の研究又は開発に関する陳述
該当なし
【0002】
共同研究契約当事者の名称
該当なし
【0003】
電子提出された配列表の参照
該当なし
【0004】
発明者又は共同発明者による事前の開示に関する陳述
本明細書に開示される幾つかの材料は、いずれも「コラーゲンに基づく医薬組成物及びデバイス、並びにその製造の方法及び使用」と表題が付され、発明者らをEric Schlumpf、Robert Baratta、及びShawn A. DeLoreyと指定する、2017年4月6日付で出願された米国仮特許出願第62/482,592号、及び2017年11月6日付で出願された同第62/581,927号に開示され、特許請求の範囲に記載されている。
【0005】
本発明は、医薬品化学、バイオテクノロジー、医薬品及び医療デバイス、並びに、ヒト及び獣医動物における疾患、障害及び身体的な病気の治療、予防及び改善に対する医薬品化合物及び医療デバイスの使用の分野にある。
【背景技術】
【0006】
コラーゲンは、脊椎動物で最も豊富なタンパク質であり、皮膚及びその他の上皮組織(胃腸管の内壁等のほとんどの管腔器官の内壁を含む)、腱、骨、血管、軟骨、靭帯、並びに歯を含む実質的に全ての組織で生じる、脊椎動物の組織の基本的な構造タンパク質である。ヒトでは、コラーゲンは、全てのタンパクの約三分の一、及び皮膚の乾重量の約四分の三を構成する(非特許文献1、非特許文献2を参照されたい)。
【0007】
コラーゲンは、一般的には、2本の同じ鎖と、その化学組成がわずかに異なる第3の鎖とからなる三重螺旋で構成される線維状タンパク質である。哺乳動物は、組み合わされてコラーゲンのバリアント又は「型」を形成する少なくとも46個の全く異なるコラーゲンポリペプチド鎖を産生する。現在まで、28種類のコラーゲンが説明されている。コラーゲンの種類は、一般的には、哺乳動物で見られる全てのコラーゲンタンパク質の約90%を占める線維状(I型、II型、III型、V型及びXI型)、及び非線維状(基底膜又はIV型、及び中断された螺旋構造を有するその他の非線維状コラーゲン型)(同上)というそれらの構造形態に従って分類される。最も一般的な5つのコラーゲンの型、及びそれらの組織分布は以下の通りである:
I型:皮膚、腱、器官、骨、血管結合組織、
II型:軟骨、
III型:網様結合組織、I型コラーゲンと会合していることが多い、
IV型:上皮組織の基底膜及び或る特定の固形腫瘍、並びに、
V型:毛髪、胎盤、外部細胞膜。
【0008】
これらの各バリアントにおいて、コラーゲンのポリペプチド鎖は、通常、X-Y-Glyの配列(式中、XがしばしばPro残基であり、Yがしばしば(Hyp)残基である)のアミノ酸プロリン(Pro)、4(R)-ヒドロキシプロリン(Hyp)及びグリシン(Gly)のおよそ300回のリピートで構成され、脊椎動物において、コラーゲンの典型的な反復モチーフはProProGly(非特許文献3を参照されたい)である。その後、コラーゲン生合成の後であるが、鎖が三重螺旋を形成し始める前に、in vivoでPro残基のヒドロキシル化が酵素によって行われる。そのため、典型的にはProHypGlyを形成するProProGlyモチーフのうち少なくとも1つのPro残基のヒドロキシル化は、いずれもin vivoでのコラーゲンの正常な構造及び機能の鍵となるコラーゲン三重螺旋の適切な折り畳みと安定性との両方にとって重要であるようにみえる(非特許文献1を参照されたい)。例えば、(ProHypGly)10鎖の三重螺旋の融解温度は58℃であるのに対し、(ProProGly)10鎖の三重螺旋の融解温度は24℃に過ぎず(非特許文献4)、(ProHypGly)10鎖が三重螺旋へと折り畳まれる速度は、実質的には(ProProGly)10鎖に対する対応する速度よりも速い(非特許文献5)。
【0009】
I型コラーゲンは、最も豊富にあり、最もよく研究されているコラーゲンである。ヒト及びほとんどのその他の動物において、I型コラーゲンは、骨の有機質量の90%超を形成し、硝子軟骨、脳、及び硝子体等のごくわずかな例外を除いて、腱、皮膚、靭帯、角膜、及び多くの間質結合組織の主なコラーゲンである。I型コラーゲンの三重螺旋は、通常、2本の同じα1鎖と1本のα2鎖とによりヘテロトリマーとして形成される。三重螺旋線維は、in vivoでは、主にその他の型のコラーゲンを含む複合原線維に組み込まれ、上述のように、組織の種類及び場所に応じて変化する(非特許文献6、非特許文献7)。ほとんどの器官、特に腱及び筋膜では、I型コラーゲンは引張り剛性を提供し、骨では、耐荷重、引張り強さ及びねじり剛性に関連する生体力学的特性を規定する。
【0010】
結合組織(骨、腱、軟骨、靭帯、皮膚、血管、及び歯等)では、個々のコラーゲン分子同士が絡み合って、堅い三重螺旋になる。これらの螺旋は、個々の三重螺旋線維の架橋を経て(非特許文献8)、大きな引張り強さの原線維へと編成される(非特許文献9)。コラーゲン原線維の配置及び架橋を変化させることにより、脊椎動物が、一次元(腱)、二次元(皮膚)、又は三次元(軟骨)で負荷に耐えることを可能にする。
【0011】
コラーゲンは、体内での組織及び器官の構造的完全性の維持に大いに役立つ。全ての実質器官において、コラーゲンは、間質マトリクス及び基底膜の主な構成成分を占めるのに対し、全ての結合組織、特に骨及び軟骨において、コラーゲンは構造の主な機能性骨格を提供する。しかしながら、生体力学的側面の他に、コラーゲンは様々な追加の機能にも関与する。例えば、特定の細胞表面及び細胞内受容体はコラーゲンと相互作用し、これらの受容体によるシグナル伝達は、in vivoとin vitroとの両方において、細胞の接着、分化、増殖、及びその他の細胞活動と並んで、細胞の生存に関与する(非特許文献10、非特許文献2)。また、コラーゲンは、コラーゲンが見られる様々な組織において増殖因子及びサイトカインの捕捉、局所貯蔵、及び送達に関与する。これらの受容体の相互作用、並びに貯蔵及び送達の機能により、コラーゲンは、器官の発生、創傷治癒、及び組織修復に重要な役割を果たす(非特許文献11、非特許文献12、非特許文献13、非特許文献14、非特許文献15、非特許文献16、非特許文献17)。また、これら機能は、治療用化合物の送達(例えば、非特許文献18、非特許文献19、非特許文献20、非特許文献21を参照されたい)、及び組織の修復又は再生を直接促進することによる創傷治癒における使用(非特許文献22、非特許文献17を参照されたい)に対する候補輸送ビヒクルとしてコラーゲンを適格なものとする。コラーゲン(より詳しくは、破壊されたコラーゲン)は、ヒト及びその他の脊椎動物における腫瘍の進行及び転移とも関係している(この問題の総説については、非特許文献23を参照されたい)。
【0012】
しかしながら、無傷のコラーゲン分子を除いて、コラーゲンのフラグメントも治療的使用の可能性を有する場合があり、実際、未変性のコラーゲンと比べてより優れた様式でその役割を果たし得る。例えば、IV、XV、及びXVIIIのコラーゲンの非コラーゲンフラグメントは、血管及び腫瘍の細胞の増殖を促進して、様々なその他の細胞活動に影響を及ぼすことが示されている(非特許文献24、非特許文献25、非特許文献26)。同様に、以下により詳細に記載されるように、I型コラーゲンのフラグメント又は合成コラーゲン模倣ペプチド(CMP:collagen mimetic peptide)は、近頃、それ自体で活性医薬成分(API:active pharmaceutical ingredient)として、また皮膚創傷を治癒する薬剤の送達の両方での疾患及び医学的障害の治療におけるそれらの実用性について研究がなされている(いずれの開示も、全体を引用することにより本明細書の一部をなす、特許文献1、特許文献2、特許文献3、及び特許文献4を参照されたい;また、例えば、非特許文献18、非特許文献17も参照されたい)。
【0013】
コラーゲンの異常は、白内障及び緑内障等の眼の疾患及び障害(非特許文献27、非特許文献28、非特許文献29)、関節炎、リウマチ、脆弱骨、アテローム性動脈硬化、及び肝硬変を含む多様なヒトの疾患と関連している。また、コラーゲンの破壊は、或る特定の癌(特に管腔器官の癌腫及び或る特定の肉腫)等の或る特定のヒト及び獣医学的な疾患と関連している。例えば、非特許文献30を参照されたい。また、コラーゲンは、創傷治癒に極めて重要であり、皮膚及び眼の角膜を含む、治癒が起こる上皮創傷の領域においてアップレギュレートされることが知られている(例えば、全体を引用することにより本明細書の一部をなす、特許文献1及び特許文献2を参照されたい;また、非特許文献18、非特許文献31、非特許文献17も参照されたい)。実際、コラーゲン、コラーゲンフラグメント、又は天然コラーゲンの或る特定の模倣ペプチドは、ヒト及び動物の或る特定の創傷及び疾患、特に皮膚創傷の治療に有望であると報告されている(例えば、いずれも全体を引用することにより本明細書の一部をなす、特許文献1、特許文献2、特許文献3、及び特許文献4を参照されたい;また、非特許文献17も参照されたい)。これらのコラーゲンフラグメント又はコラーゲン模倣ペプチドは、破壊されたコラーゲンへとインターカレートして、未変性コラーゲンIの三重螺旋を再編成することによって、皮膚創傷と関連するコラーゲン破壊の領域を特異的に標的化し得ると考えられる(例えば、非特許文献18、非特許文献31を参照されたい)。その結果、様々な成功の度合いで或る特定の薬物を送達するためのビヒクルとしてコラーゲンを使用することが試みられてきた(例えば、非特許文献32、非特許文献33を参照されたい)。また、複合化された(conjugated:コンジュゲート化された)治療用化合物、すなわちサブスタンスPとして知られている神経ペプチドを皮膚創傷の領域へと送達するためにコラーゲン模倣ペプチドを局所塗布に使用したところ、かかるCMP-サブスタンスPコンジュゲートがマウス皮膚モデルにおいて創傷治癒を加速することが示された(非特許文献18)。
【0014】
疾患/障害の治療は高価で、特異性を伴って送達することが困難であり、意図する作用部位から離れた部位で有害作用を有する場合もある。例えば、抗生物質、低分子治療薬(例えば、抗癌化合物)、及び生物学的製剤(biologics)(例えば、モノクローナル抗体治療薬)を含む多くの医薬組成物は、標的化されていない様式で非経口投与して拡散させなければならないか、さもなければ医薬組成物の治療上の恩恵を提供できるようになるには罹患部位へとつながる道を見つけなくてはならない。治療法に対するこの「ショットガンアプローチ」は、必然的により高用量の投薬を必要とし、ヒト又は獣医動物における罹患部位で又はその近くで制御された又はプログラム化された放出を可能とし得る、より標的化された様式で治療用の化合物及び組成物を送達し得る治療アプローチよりも、長期間の治療及び患者コンプライアンスの低下を結果としてもたらすことがある。
【0015】
したがって、当該技術分野には、ヒト及び獣医動物における或る特定の疾患及び障害に対する従来の治療のこれらの欠点の多くを克服する薬物送達システム、すなわち組成物及び使用方法に対するニーズがある。かかる進歩した薬物送達システムは、より低用量の医薬の使用、及び意図した作用部位へのより標的化された医薬の送達、並びに、患者の服薬不履行(non-compliance)から生じる治療の問題又は遅延の軽減を可能とし得る。また、かかる疾患及び障害を患うヒト及び動物において、より迅速な治癒及び回復を促進するかかる組成物で被覆された医療デバイスに対するニーズも存在する。最後に、当該技術分野には、費用を削減しながら治療有効性を最大化するという医学界及び患者コミュニティのニーズを満たす、かかる組成物及び医療デバイスを製造する方法に対するニーズが存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】米国特許第5,973,112号
【特許文献2】米国特許第7,122,521号
【特許文献3】米国特許第7,858,741号
【特許文献4】米国特許出願公開第2007/0275897号
【非特許文献】
【0017】
【非特許文献1】Shoulders, M.D., and Raines, R.T., Ann. Rev. Biochem. 78:929-958 (2009)
【非特許文献2】Gelse, K., et al., Adv. Drug Deliv. Rev. 55: 1531-1546 (2003)
【非特許文献3】Hulmes, D.J.S., "Collagen Diversity, Synthesis and Assembly, " in: Collagen: Structure and Mechanics, P. Fratzl, Ed., New York: Springer, pp. 15-47 (2008)
【非特許文献4】Sakakibara et al., Biochim. Biophys. Acta, 303: 198-202 (1973)
【非特許文献5】Chopra and Ananthanarayanan, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 79:7180-7184 (1982)
【非特許文献6】Fleischmajer, E. D. et al., J. Struct. Biol. 105: 162-169 (1990)
【非特許文献7】Niyibizi, C. and Eyre, D.R., Connect. Tissue Res. 20: 247-250 (1989)
【非特許文献8】Lodish, H. et al., "Collagen: The Fibrous Proteins of the Matrix", in: Molecular Cell Biology, 4th ed., Section 22.3, New York: W. H. Freeman (2000)
【非特許文献9】Jones & Miller, J. Mol. Biol., 218:209-219 (1991)
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【非特許文献11】Chattopadhyay, S. and R. Raines, Biopolymers 101: 821-833 (2014)
【非特許文献12】Yamaguchi, Y. et al., Nature 346: 281-284 (1990)
【非特許文献13】Hay, E.D., J. Cell Biol. 91: 205s-223s (1981)
【非特許文献14】Bautista, C.M. et al., Metabolism 39: 96-100 (1990)
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【非特許文献17】Kumar, V.A., et al., Biomacromol. 15: 1484-1490 (2014)
【非特許文献18】Chattopadhyay, S. et al., J. Tissue Eng. Regen. Med. 10: 1012-1020 (2012)
【非特許文献19】Schuppan, D. et al., Gastroenterol. 114: 139-152 (1998)
【非特許文献20】Frenkel, S.R. et al., J. Bone Jt. Surg. 79-B: 831-836 (1997)
【非特許文献21】Albu, M.G. et al., "Collagen-Based Drug Delivery Systems for Tissue Engineering", in: Biomaterials Applications for Nanomedicine, Pignatello, R. (Ed.), ISBN: 978-953-307-661-4, DOI: 10.5772/22981, Rijeka, Croatia: InTech(https://www.intechopen.com/books/biomaterials-applications-for-nanomedicine/collagen-based-drug-delivery-systems-for-tissue-engineering (2011)から入手可能)
【非特許文献22】Wakitani, S. et al., J. Bone Jt. Surg. 71-B: 74-80 (1989)
【非特許文献23】Fang, M., et al., Tumor Biol. 35:2871-2882 (2014)
【非特許文献24】Ortega, N. and Werb, Z., J. Cell Sci. 115: 4201-4214 (2002)
【非特許文献25】Davis, G.E. et al., Am. J. Pathol. 156: 1489-1498 (2000)
【非特許文献26】O'Reilly, M.S. et al., Cell 88: 277-285 (1997)
【非特許文献27】Coudrillier, B., et al., PLoS ONE 10: e0131396 (2015)
【非特許文献28】Huang, W. et al., Med.Sci. Monit. Basic Res. 19: 237-240 (2013)
【非特許文献29】Dua, H.S., et al., Br. J. Ophthalmol. 98: 691-697 (2014)
【非特許文献30】Lauer, J.L., and Fields, G.B., "Collagen in Cancer", in The Tumor Microenvironment, New York: Springer, pp. 477-507 (2010)
【非特許文献31】Chattopadhyay, S., et al., Org. Biomol. Chem. 10:5892-5897 (2012)
【非特許文献32】B. An, et al., Adv. Drug Deliv. Rev. 97:69-84 (2016)
【非特許文献33】V. Chak, et al., Intl. J. Pharm. Teaching and Practices 4:811 (2013)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明者らは、コラーゲン破壊がヒト及びその他の動物において様々な疾患及び障害と関係していることから、コラーゲン又はコラーゲン模倣ペプチドに対する様々な治療用化合物及び/又は診断用化合物の複合化が、薬物送達における上に参照される多くの制限を克服する簡潔で迅速な、再現性のある方法を提供し得ると判断した。そのため、本発明は、かかる薬物送達システム、医療デバイス、及びそれらを製造する方法を提供する。したがって、本発明は、上に表される当該技術分野におけるニーズを満たす。
【課題を解決するための手段】
【0019】
一態様では、本発明は、或る特定の実施の形態において、1つ以上の治療用化合物及び/又は1つ以上の診断用化合物に複合化されることによりCMPコンジュゲート及び組成物を形成する、1つ以上のコラーゲン模倣ペプチド(CMP)を含む組成物を提供する。かかるCMP及びCMPコンジュゲート、並びにかかるCMP及び/又はCMPコンジュゲートを含む組成物は、ヒト及び獣医動物における様々な疾患、障害、及び身体の状態の治療、予防、改善、及び診断に有用である。この態様の或る特定の実施の形態では、本発明は、ヒト及び獣医動物における或る特定の疾患及び障害の治療、予防、改善、又は診断に有用な治療用及び診断用の組成物を提供するため、かかるCMP及び/又はCMPコンジュゲートと、1つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤、又は配合剤と、任意に1つ以上の追加の治療剤又は診断剤とを含む組成物を提供する。
【0020】
別の態様では、本発明は、本発明のコンジュゲート及び/又は組成物を、或る特定の疾患又は障害を患う又はその素因があるヒト又は獣医動物に投与することによって、ヒト及び獣医動物においてかかる疾患及び障害を治療、予防、改善、又は診断する方法を提供する。本発明のこの態様により好適に治療され、予防され、治され、改善され、又は診断される疾患及び障害としては、眼の疾患又は障害、皮膚の疾患又は障害、癌、胃腸の疾患又は障害、尿生殖路の疾患又は障害、線維性の疾患又は障害、心血管の疾患又は障害、骨の疾患又は障害、及びリウマチ性の疾患又は障害が挙げられる。
【0021】
更に別の態様では、本発明は、1つ以上の本発明のコンジュゲート又は組成物で被覆された又はそれを備える医療デバイスを提供する。関連する態様では、本発明は、疾患又は障害が治療され、治され、予防され、又は改善されるような条件下で、本発明のこの態様の1つ以上の医療デバイスをヒト又は獣医動物に埋め込むことを含む、ヒト又は獣医動物において疾患又は障害を治療する、治す、予防する、又は改善する方法を提供する。
【0022】
更にその他の態様では、本発明は、本発明の組成物、コンジュゲート、及び医療デバイスを製造する方法を提供する。
【0023】
本発明のその他の目的、利点、及び特徴は、本明細書に提示される説明、図面、実施例、及び特許請求の範囲を検討することにより当業者に容易に明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の或る特定の組成物を用いた治療の際の、時間0及び創傷誘導の16時間後におけるマウス眼の角膜の創傷の治癒を表す一連の顕微鏡写真である。マウスの角膜に創傷を誘導し、創傷誘導の直後に、ビヒクル(PBS)、上皮増殖因子(EGF)100ng/mL、又は25nM(約3mg/kg)の本発明の(Pro-Pro-Gly)CMP(配列番号1)(「Cmpd3」)若しくは本発明の(Hyp-Pro-Gly)-SubP CMP-TC(配列番号390)(「Cmpd10」)でマウスを治療した。次いで、残った角膜上皮剥離及びその下の角膜実質への損傷の程度を、時間0及び創傷誘導の16時間後に眼のフルオレセイン染色及び蛍光顕微鏡写真撮影で明らかにした。
【発明を実施するための形態】
【0025】
別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、この発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似する又はそれと等価な任意の方法及び材料が本発明の実施又は試験に使用され得るが、好ましい方法及び材料を以下に記載する。
【0026】
第1の態様によれば、本発明は、疾患又は障害の治療又は予防を必要とするヒト又は獣医動物において、かかる疾患又は障害を治療又は予防する医薬における使用に適した組成物を提供する。或る特定の実施形態では、本発明によって提供される組成物は、(a)少なくとも1つの治療用化合物(TC)に付着してCMP-TCコンジュゲートを形成する、少なくとも1つのコラーゲン模倣ペプチド(CMP)と、(b)1つ以上の薬学的に好適な担体とを含む。
【0027】
本発明の或る特定の実施形態では、コラーゲン模倣ペプチドは、配列(Xaa-Yaa-Gly)(配列中、Xaaは、プロリン、4S-ヒドロキシプロリン、フルオロプロリン、クロロプロリン、リジン、システイン、及びメチオニンからなる群から独立して選択され、Yaaは、プロリン、4R-ヒドロキシプロリン、フルオロプロリン、クロロプロリン、リジン、システイン、及びメチオニンからなる群から独立して選択され、Glyはグリシン残基であり、nは1~20の範囲の整数、例えば3~15、5~15、又は5~10、好ましくは5、6、7、8、9又は10である)を有する特定のトリペプチドのマルチマーリピートであるアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなる。
【0028】
本発明の或る特定の実施形態では、コラーゲン模倣ペプチドは、プロリン-プロリン-グリシンの3アミノ酸配列の7回リピート((Pro-Pro-Gly))、すなわちPro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号1)のアミノ酸配列を含む21-merである又はそれに対応するアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなる。
【0029】
本発明の或る特定のその他の実施形態では、コラーゲン模倣ペプチドは、配列番号1においてプロリンがヒドロキシプロリン(Hyp)、好ましくは4S-ヒドロキシプロリン残基に置換されて、4S-ヒドロキシプロリン-プロリン-グリシンの7回リピート配列((Hyp-Pro-Gly))、すなわちHyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号2)のアミノ酸配列を生じる、3アミノ酸配列の7回リピートを含む21-merである又はそれに対応するアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなる。
【0030】
本発明の或る特定のその他の実施形態では、コラーゲン模倣ペプチドは、配列番号1のプロリンがHyp、好ましくは4S-ヒドロキシプロリン残基に置換されて、4S-ヒドロキシプロリン-プロリン-グリシンの7回リピート配列((Pro-Hyp-Gly))、すなわちPro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号3)のアミノ酸配列を生じる、3アミノ酸配列の7回リピートを含む21-merである又はそれに対応するアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなる。
【0031】
本発明の或る特定のその他の実施形態では、コラーゲン模倣ペプチドは、配列番号1においてプロリンがフルオロプロリン(Flp)に置換されて、ヒドロキシプロリン-プロリン-グリシンの7回リピート配列((Flp-Pro-Gly))、すなわちFlp-Pro-Gly-Flp-Pro-Gly-Flp-Pro-Gly-Flp-Pro-Gly-Flp-Pro-Gly-Flp-Pro-Gly-Flp-Pro-Flp-Gly(配列番号4)のアミノ酸配列を生じる、3アミノ酸配列の7回リピートを含む21-merである又はそれに対応するアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなる。
【0032】
本発明の或る特定のその他の実施形態では、コラーゲン模倣ペプチドは、配列番号1においてプロリンがFlpに置換されて、プロリン-グリシンの7回リピート配列((Pro-Flp-Gly))、すなわちPro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号5)のアミノ酸配列を生じる、3アミノ酸配列の7回リピートを含む21-merである又はそれに対応するアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなる。
【0033】
本発明の或る特定のその他の実施形態では、コラーゲン模倣ペプチドは、配列番号1においてプロリンがフルオロプロリン(Flp)に置換され、配列番号1のプロリンがHypに置換されて、フルオロプロリン-ヒドロキシプロリン-グリシンの7回リピート配列((Flp-Hyp-Gly))、すなわちFlp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Flp-Gly(配列番号6)のアミノ酸配列を生じる、3アミノ酸配列の7回リピートを含む21-merである又はそれに対応するアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなる。
【0034】
Flpを含むCMPでは、Flp部分は4-cis又は4-transの配置であってもよく、好ましくは4-cis配置である。
【0035】
本発明の或る特定のその他の実施形態では、コラーゲン模倣ペプチドは、配列番号1においてプロリンがクロロプロリン(Clp)に置換されて、ヒドロキシプロリン-プロリン-グリシンの7回リピート配列((Clp-Pro-Gly))、すなわちClp-Pro-Gly-Clp-Pro-Gly-Clp-Pro-Gly-Clp-Pro-Gly-Clp-Pro-Gly-Clp-Pro-Gly-Clp-Pro-Clp-Gly(配列番号7)のアミノ酸配列を生じる、3アミノ酸配列の7回リピートを含む21-merである又はそれに対応するアミノ酸配列を含んでもよく、それからなってもよく、又はそれを有してもよい。
【0036】
本発明の或る特定のその他の実施形態では、コラーゲン模倣ペプチドは、配列番号1においてプロリンがクロロプロリン(Clp)に置換されて、ヒドロキシプロリン-プロリン-グリシンの7回リピート配列((Pro-Clp-Gly))、すなわちPro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号8)のアミノ酸配列を生じる、3アミノ酸配列の7回リピートを含む21-merである又はそれに対応するアミノ酸配列を含んでもよく、それからなってもよく、又はそれを有してもよい。
【0037】
本発明の或る特定のその他の実施形態では、コラーゲン模倣ペプチドは、配列番号1においてプロリンがClpに置換され、配列番号1においてプロリンがHypに置換されて、フルオロプロリン-ヒドロキシプロリン-グリシンの7回リピート配列((Clp-Hyp-Gly))、すなわちClp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Clp-Gly(配列番号9)のアミノ酸配列を生じる、3アミノ酸配列の7回リピートを含む21-merである又はそれに対応するアミノ酸配列を含む、それから本質的になる、又はそれからなる。
【0038】
Clpを含むCMPでは、Clp部分は4-cis又は4-transの配置であってもよく、好ましくは4-cis配置である。
【0039】
本発明の或る特定のその他の実施形態では、コラーゲン模倣ペプチドは、配列番号1~配列番号9のいずれか1つの21-merである又はそれに対応するアミノ酸配列を含んでもよく、それからなってもよく、又はそれを有してもよく、配列番号1では少なくとも1つのプロリン残基が、配列番号2~配列番号3及び配列番号6では少なくとも1つのヒドロキシプロリン残基が、配列番号4~配列番号6では少なくとも1つのフルオロプロリン残基が、又は配列番号7~配列番号9では少なくとも1つのクロロプロリン残基が少なくとも1つのシステイン(Cys)残基に置換されて、例えば以下の配列を生じる:
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Cys-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号10);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Cys-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号11);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号12);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号13);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号14);
Cys-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号15);
Pro-Cys-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号16);
Pro-Pro-Gly-Cys-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号17);
Pro-Pro-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号18);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号19);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Cys-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号20);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号21);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Cys-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号22);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号23);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Cys-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号24);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Cys-Gly-Cys-Pro-Gly(配列番号25);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Cys-Pro-Gly(配列番号26);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Cys-Gly(配列番号27);
Cys-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号28);
Hyp-Cys-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号29);
Hyp-Pro-Gly-Cys-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号30);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Cys-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号31);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Cys-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号32);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Cys-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号33);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Cys-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号34);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Cys-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号35);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Cys-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号36);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Cys-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号37);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Cys-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号38);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Cys-Pro-Gly(配列番号39);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Cys-Gly(配列番号40);
Cys-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号41);
Pro-Cys-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号42);
Pro-Hyp-Gly-Cys-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号43);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号44);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Cys-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号45);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Cys-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号46);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号47);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Cys-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号48);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号49);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Cys-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号50);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号51);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Cys-Hyp-Gly(配列番号52);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Cys-Gly(配列番号53);
Cys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号54);
Pro-Cys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号55);
Pro-Flp-Gly-Cys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号56);
Pro-Flp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号57);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Cys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号58);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Cys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号59);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号60);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Cys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号61);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号62);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Cys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号63);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号64);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Cys-Flp-Gly(配列番号65);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Cys-Gly(配列番号66);
Cys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号67);
Pro-Cys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号68);
Pro-Flp-Gly-Cys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号69);
Pro-Flp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号70);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Cys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号71);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号72);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Cys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号73);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号74);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Cys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号75);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号76);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Cys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号77);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号78);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Cys-Flp-Gly(配列番号79);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Cys-Gly(配列番号80);
Cys-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号81);
Flp-Cys-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号82);
Flp-Hyp-Gly-Cys-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号83);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Cys-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号84);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Cys-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号85);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Cys-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号86);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Cys-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号87);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Cys-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号88);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Cys-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号89);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Cys-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号90);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Cys-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号91);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Cys-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号92);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Cys-Hyp-Gly(配列番号93);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Cys-Gly(配列番号94);
Cys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号95);
Pro-Cys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号96);
Pro-Clp-Gly-Cys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号97);
Pro-Clp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号98);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Cys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号99);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Cys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号100);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号101);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Cys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号102);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号103);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Cys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号104);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号105);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Cys-Clp-Gly(配列番号106);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Cys-Gly(配列番号107);
Cys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号108);
Pro-Cys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号109);
Pro-Clp-Gly-Cys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号110);
Pro-Clp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号111);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Cys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号112);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号113);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Cys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号114);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号115);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Cys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号116);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号117);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Cys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号118);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Cys-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号119);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Cys-Clp-Gly(配列番号120);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Cys-Gly(配列番号121);
Cys-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号122);
Clp-Cys-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号123);
Clp-Hyp-Gly-Cys-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号124);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Cys-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号125);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Cys-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号126);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Cys-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号127);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Cys-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号128);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Cys-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号129);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Cys-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号130);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Cys-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号131);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Cys-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号132);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Cys-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号133);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Cys-Hyp-Gly(配列番号134);及び、
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Cys-Gly(配列番号135)。
【0040】
本発明の或る特定のその他の実施形態では、コラーゲン模倣ペプチドは、配列番号1~配列番号9のいずれか1つの21-merである又はそれに対応するアミノ酸配列を含んでもよく、それからなってもよく、又はそれを有してもよく、配列番号1では少なくとも1つのプロリン残基が、配列番号2~配列番号3及び配列番号6では少なくとも1つのヒドロキシプロリン残基が、配列番号4~配列番号6では少なくとも1つのフルオロプロリン残基が、又は配列番号7~配列番号9では少なくとも1つのクロロプロリン残基が少なくとも1つのメチオニン(Met)残基に置換されて、例えば以下の配列を生じる:
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Met-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号136);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Met-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号137);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号138);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号139);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号140);
Met-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号141);
Pro-Met-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号142);
Pro-Pro-Gly-Met-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号143);
Pro-Pro-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号144);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号145);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Met-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号146);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号147);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Met-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号148);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号149);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Met-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号150);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号151);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Met-Pro-Gly(配列番号152);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Met-Gly(配列番号153);
Met-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号154);
Hyp-Met-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号155);
Hyp-Pro-Gly-Met-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号156);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Met-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号157);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Met-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号158);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Met-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号159);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Met-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号160);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Met-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号161);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Met-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号162);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Met-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号163);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Met-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号164);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Met-Pro-Gly(配列番号165);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Met-Gly(配列番号166);
Met-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号167);
Pro-Met-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号168);
Pro-Hyp-Gly-Met-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号169);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号170);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Met-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号171);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Met-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号172);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号173);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Met-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号174);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号175);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Met-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号176);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号177);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Met-Hyp-Gly(配列番号178);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Met-Gly(配列番号179);
Met-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号180);
Pro-Met-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号181);
Pro-Flp-Gly-Met-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号182);
Pro-Flp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号183);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Met-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号184);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Met-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号185);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号186);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Met-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号187);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号188);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Met-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号189);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号190);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Met-Flp-Gly(配列番号191);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Met-Gly(配列番号192);
Met-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号193);
Pro-Met-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号194);
Pro-Flp-Gly-Met-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号195);
Pro-Flp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号196);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Met-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号197);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号198);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Met-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号199);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号200);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Met-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号201);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号202);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Met-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号203);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号204);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Met-Flp-Gly(配列番号205);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Met-Gly(配列番号206);
Met-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号207);
Flp-Met-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号208);
Flp-Hyp-Gly-Met-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号209);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Met-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号210);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Met-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号211);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Met-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号212);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Met-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号213);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Met-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号214);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Met-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号215);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Met-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号216);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Met-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号217);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Met-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号218);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Met-Hyp-Gly(配列番号219);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Met-Gly(配列番号220);
Met-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号221);
Pro-Met-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号222);
Pro-Clp-Gly-Met-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号223);
Pro-Clp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号224);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Met-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号225);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Met-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号226);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号227);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Met-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号228);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号229);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Met-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号230);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号231);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Met-Clp-Gly(配列番号232);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Met-Gly(配列番号233);
Met-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号234);
Pro-Met-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号234);
Pro-Clp-Gly-Met-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号236);
Pro-Clp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号237);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Met-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号238);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号239);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Met-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号240);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号241);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Met-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号242);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号243);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Met-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号244);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Met-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号245);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Met-Clp-Gly(配列番号246);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Met-Gly(配列番号247);
Met-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号248);
Clp-Met-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号249);
Clp-Hyp-Gly-Met-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号250);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Met-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号251);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Met-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号252);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Met-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号253);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Met-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号254);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Met-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号255);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Met-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号256);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Met-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号257);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Met-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号258);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Met-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号259);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Met-Hyp-Gly(配列番号260);及び、
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Met-Gly(配列番号261)。
【0041】
本発明の或る特定のその他の実施形態では、コラーゲン模倣ペプチドは、配列番号1~配列番号9のいずれか1つの21-merである又はそれに対応するアミノ酸配列を含んでもよく、それからなってもよく、又はそれを有してもよく、配列番号1では少なくとも1つのプロリン残基が、配列番号2~配列番号3及び配列番号6では少なくとも1つのヒドロキシプロリン残基が、配列番号4~配列番号6では少なくとも1つのフルオロプロリン残基が、又は配列番号7~配列番号9では少なくとも1つのクロロプロリン残基が少なくとも1つのリジン(Lys)残基に置換されて、例えば以下の配列を生じる:
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Lys-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号262);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Lys-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号263);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号264);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号265);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号266);
Lys-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号267);
Pro-Lys-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号268);
Pro-Pro-Gly-Lys-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号269);
Pro-Pro-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号270);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号271);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Lys-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号272);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号273);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Lys-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号274);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号275);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Lys-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号276);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Pro-Gly(配列番号277);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Lys-Pro-Gly(配列番号278);
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Lys-Gly(配列番号279);
Lys-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号280);
Hyp-Lys-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号281);
Hyp-Pro-Gly-Lys-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号282);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Lys-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号283);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Lys-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号284);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Lys-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号285);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Lys-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号286);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Lys-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号287);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Lys-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号288);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Lys-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号289);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Lys-Gly-Hyp-Pro-Gly(配列番号290);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Lys-Pro-Gly(配列番号291);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Lys-Gly(配列番号292);
Lys-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号293);
Pro-Lys-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号294);
Pro-Hyp-Gly-Lys-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号295);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号296);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Lys-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号297);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Lys-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号298);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号299);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Lys-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号300);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号301);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Lys-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号302);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Hyp-Gly(配列番号303);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Lys-Hyp-Gly(配列番号304);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Lys-Gly(配列番号205);
Lys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号306);
Pro-Lys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号307);
Pro-Flp-Gly-Lys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号308);
Pro-Flp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号309);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Lys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号310);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Lys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号311);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号312);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Lys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号313);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号314);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Lys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号315);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号316);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Lys-Flp-Gly(配列番号317);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Lys-Gly(配列番号318);
Lys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号319);
Pro-Lys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号320);
Pro-Flp-Gly-Lys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号321);
Pro-Flp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号322);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Lys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号323);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号324);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Lys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号325);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号326);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Lys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号327);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号328);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Lys-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号329);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Flp-Gly(配列番号330);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Lys-Flp-Gly(配列番号331);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Lys-Gly(配列番号332);
Lys-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号333);
Flp-Lys-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号334);
Flp-Hyp-Gly-Lys-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号335);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Lys-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号336);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Lys-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号337);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Lys-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号338);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Lys-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号339);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Lys-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号340);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Lys-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号341);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Lys-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号342);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Lys-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号343);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Lys-Gly-Flp-Hyp-Gly(配列番号344);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Lys-Hyp-Gly(配列番号345);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Lys-Gly(配列番号346);
Lys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号347);
Pro-Lys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号348);
Pro-Clp-Gly-Lys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号349);
Pro-Clp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号350);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Lys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号351);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Lys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号352);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号353);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Lys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号354);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号355);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Lys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号356);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号357);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Lys-Clp-Gly(配列番号358);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Lys-Gly(配列番号359);
Lys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号360);
Pro-Lys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号361);
Pro-Clp-Gly-Lys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号362);
Pro-Clp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号363);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Lys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号364);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号365);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Lys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号366);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号367);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Lys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号368);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号369);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Lys-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号370);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Lys-Gly-Pro-Clp-Gly(配列番号371);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Lys-Clp-Gly(配列番号372);
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Lys-Gly(配列番号373);
Lys-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号374);
Clp-Lys-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号375);
Clp-Hyp-Gly-Lys-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号376);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Lys-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号377);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Lys-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号378);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Lys-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号379);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Lys-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号380);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Lys-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号381);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Lys-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号382);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Lys-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号383);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Lys-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号384);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Lys-Gly-Clp-Hyp-Gly(配列番号385);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Lys-Hyp-Gly(配列番号386);及び、
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Lys-Gly(配列番号387)。
【0042】
本発明のこの態様による好ましいCMPとしては、配列番号1~配列番号14、配列番号66~配列番号94、配列番号107~配列番号135、配列番号136~配列番号140、配列番号192~配列番号220、配列番号233~配列番号261、配列番号260~264、配列番号280、配列番号281、配列番号293、配列番号294、配列番号306、配列番号307、配列番号318~346、配列番号347、配列番号348、及び配列番号359~配列番号387に対応するアミノ酸配列を有するCMPが挙げられる。配列番号1、配列番号6、配列番号9、配列番号10~配列番号27、配列番号81~配列番号94、配列番号122~配列番号135、配列番号207~配列番号220、配列番号248~配列番号261、配列番号333~配列番号346、及び配列番号374~配列番号387に対応するアミノ酸配列を有するCMPが特に好ましい。配列番号1、配列番号6、及び配列番号9に対応するアミノ酸配列を有するCMP(1つ以上の薬学的有効成分又は生物学的製剤に直接複合化されていないCMPについて)、並びに配列番号10~配列番号27、配列番号81~配列番号94、配列番号122~配列番号135、配列番号207~配列番号220、配列番号248~配列番号261、配列番号333~配列番号346、及び配列番号374~配列番号387に対応するアミノ酸配列を有するCMP(1つ以上の薬学的有効成分又は生物学的製剤に直接複合化されているCMPについて)がより一層好まししい。当然のことながら、当該技術分野における知識及び本明細書の教示に基づいて、かかるCMPは2個以上のシステイン残基、メチオニン残基、及び/又はリジン残基を含んでもよく、ここで、少なくとも1つのプロリン、少なくとも1つのヒドロキシプロリン、少なくとも1つのフルオロプロリン、及び/又は少なくとも1つのクロロプロリンの残基を含む上述のいずれかのCMP配列において、少なくとも1つのプロリン残基、少なくとも1つのヒドロキプロリン残基、少なくとも1つのフルオロプロリン残基、及び/又は少なくとも1つのクロロプロリン残基が少なくとも1つの追加のシステイン残基、メチオニン残基、及び/又はリジン残基、又はそれらの任意の組み合わせに置換されてもよいことが当業者によって理解されるであろう。また、アミノ酸置換のその他の組み合わせも可能であり、本発明の範囲に含まれることが、本明細書の教示、及び当該技術分野において容易に利用可能な情報に基づいて当業者に明らかとなるであろう。
【0043】
本明細書に記載されるCMPは、様々な目的に適している。例えば、本明細書に更に詳細に別記されるように、CMPは、ヒト又は獣医動物の身体に、特にコラーゲン破壊の部位又はコラーゲン破壊の可能性がある部位に直接適用されるか又は導入されることによって様々な治療用途又は予防用途に使用され得て、ここで、本明細書に記載されるCMPは、コラーゲン破壊の部位に直接局在化し、破壊されたコラーゲン鎖にアニールし、更なる破壊に耐えるようにコラーゲン構造を安定化させ、場合によっては、コラーゲン破壊の部位において未変性コラーゲン三重螺旋を再形成する。かかる適用は、例えば、皮膚、腱、靭帯、軟骨、骨、並びにその他のコラーゲンを含有する構造及び器官に関わる創傷又は障害(例えば、瘢痕、しわ形成等)において、傷害の部位若しくは傷害の可能性がある部位、又は破壊の部位において破壊されたコラーゲンの修復及び強化の促進に有用である。また、本明細書に記載されるCMPは、ヒト及び獣医動物における或る特定の疾患、障害、及び構造異常又は傷害の治療又は予防に或る特定の医療デバイスが使用される身体の領域、特に、かかる疾患、障害、及び構造異常又は傷害がコラーゲン及び/又はコラーゲンを含有する構造の破壊を伴う身体の領域において傷害及び障害の治癒を促進するためのかかるデバイスに対する生体適合性の被膜の提供に有用である。また、本明細書に記載されるCMPは、特に、コラーゲン破壊が、疾患、障害、及び構造異常又は傷害の部位の原因であるか、それらと関連するか、又はそれらと共局在するかのいずれかである疾患、障害、病状、及び構造異常又は傷害の治療、予防、又は改善における使用のため、ヒト及び獣医動物における疾患、障害、及び構造異常又は傷害の部位に様々な治療用の化合物、組成物、及び医薬を送達するのに適した特有の送達ビヒクルの提供に有用である。本明細書に記載され、本発明の或る特定の態様において使用されるCMPのその他の好適な使用は、本明細書における開示及び当該技術分野において容易に入手可能な情報に基づいて当業者に容易に明らかとなるであろう。
【0044】
或る特定の実施形態では、本明細書に記載されるCMPは、本明細書に記載されるもの、及び関連する技術分野の当業者によく知られているその他のもの等の治療、予防、又は診断の用途のため、ヒト又は動物への導入又は埋め込みに適した形態で1つ以上のCMPを含むフィルム、ウエハー、メンブレン、又はゲルへと成形するのに適している。例えば、フィルム、ウエハー、メンブレン、スフェア、ナノ粒子、又はゲルは、いずれもそれらの開示が全体を引用することにより本明細書の一部をなす、米国特許第6,197,934号、同第6,448,378号、及び同第9,289,396号に記載されるもの等の方法を使用して本明細書に記載される1つ以上のCMPの溶液から形成され得る。代替的には、フィルム、ウエハー、メンブレン、スフェア、ナノ粒子、又はゲルは、アテロコラーゲン(米国特許第6,197,934号、同第6,448,378号、同第9,289,396号を参照されたい)、ポリ(乳酸)とポリ(グリコール酸)とのコポリマー(PLGA)(Bala, I, et al., Crit. Rev. Ther. Drug Carrier Syst. 21(5):387-422 (2004)を参照されたい)、及び当業者に知られているその他の材料(例えば、Kumar, V., et al., eds., "Polymer Gels: Perspectives and Applications", ISBN 978-981-10-6079-3, Singapore: Springer (2018)を参照されたい)等のその他の材料から形成されてもよく、1つ以上のCMPは、かかるフィルム、ウエハー、メンブレン、スフェア、ナノ粒子、ゲル等の形成の間、約1%~99%、約2%~95%、約3%~90%、約4%~90%、約5%~90%、約10%~90%、約15%~90%、約20%~90%、約25%~90%、約25%~85%、約25%~75%、約25%~50%、約35%~50%等の濃度で溶液中にCMPを含むことによって、それらに好適に組み込まれ得る。フィルム、ウエハー、メンブレン、スフェア、ナノ粒子、ゲル等の形成中に溶液に好適に含まれ得る本明細書に記載されるCMPの好適なその他の量又は濃度は、本明細書の教示、及び当該技術分野において当業者に容易に入手可能な情報に基づいて容易に明らかとなるであろう。或る特定のかかる実施形態では、本明細書に記載される1つ以上の治療用化合物、及び/又は本明細書に記載される1つ以上のCMP-TCコンジュゲートを、フィルム、ウエハー、メンブレン、スフェア、ナノ粒子、ゲル等が形成される溶液に好適に組み込むことができる。代替的には、関連する態様において、1つ以上のフィルム、ウエハー、メンブレン、スフェア、ナノ粒子、ゲル等を上に記載されるように形成した後に、本明細書に記載されるもの等の治療、予防、又は診断の方法における使用に先立って、フィルム、ウエハー、メンブレン、スフェア、ナノ粒子、ゲル等を、好適な量又は濃度(本明細書に記載されるもの等)の本明細書に記載される1つ以上のCMP又はCMP-TCコンジュゲートを含む溶液、特に緩衝水溶液に浸漬させ、次いで、フィルム、ウエハー、メンブレン等を乾燥させることにより、本明細書に記載される1つ以上のCMP及び/又はCMP-TCコンジュゲートで処理又は被覆してもよい。
【0045】
CMPの付着/複合化
本発明の或る特定の実施形態では、本明細書に記載されるCMPは、好適には1つ以上の治療用化合物又は診断用化合物に付着又は複合化されて、CMPコンジュゲート化合物を製造する。本発明のかかる実施形態では、或る特定の疾患、障害、及び構造異常を患うヒト又は獣医動物においてそれらを治療及び/又は予防及び/又は診断する方法において、CMP-治療用化合物又はCMP-診断用化合物のコンジュゲート化合物は、その後、ヒト又は獣医動物の身体に導入され得る。したがって、或る特定の実施形態では、本発明は、複合化されたCMPを製造するため、1つ以上の治療用化合物に付着又は複合化された本明細書に記載されるCMPの使用、かかる複合化されたCMPを含む組成物(任意に、1つ以上の追加の治療用又は薬学的な有効成分を含んでもよい)、かかるコンジュゲートを製造する方法、並びにヒト及び獣医動物における様々な疾患、障害、及び病状の治療、予防、及び診断におけるかかるコンジュゲート及び組成物の使用方法も提供する。
【0046】
本発明のこの態様によるCMPと少なくとも1つの治療用化合物とのコンジュゲート(本明細書において「CMP-TCコンジュゲート」と記載される場合がある)は、少なくとも1つの治療用化合物に付着されてCMP-TCコンジュゲートを形成する、本明細書に記載される少なくとも1つのCMPを含む。本発明のかかる態様において好適に使用されるCMPとしては、配列番号1~配列番号387のいずれか1つに対応するアミノ酸配列を有するCMPを含む、特に、CMPは、配列番号1~配列番号14、配列番号66~配列番号94、配列番号107~配列番号135、配列番号136~配列番号140、配列番号192~配列番号220、配列番号233~配列番号261、配列番号260~配列番号264、配列番号280、配列番号281、配列番号293、配列番号294、配列番号306、配列番号307、配列番号318~配列番号346、配列番号347、配列番号348、及び配列番号359~配列番号387のいずれか1つに対応するアミノ酸配列を有し、より詳しくは、配列番号10~配列番号27、配列番号81~配列番号94、配列番号122~配列番号135、配列番号207~配列番号220、配列番号248~配列番号261、配列番号333~配列番号346、及び配列番号374~配列番号387に対応するアミノ酸を有するCMPを含む、本明細書に記載されるいずれかのものが挙げられる。その他の好適なCMP配列は、本明細書に含まれる教示に基づいて当業者に直ちに明らかとなるであろう。例えば、配列番号1~配列番号9において、少なくとも1個の、場合によっては2個以上のプロリン、ヒドロキシプロリン、フルオロプロリン、又はクロロプロリンの残基の場所に置換された少なくとも1個の、場合によっては2個以上のシステイン、メチオニン、又はリジンの残基を有するCMPが、本発明によって提供され、本発明で使用されるCMP-TCコンジュゲートの産生における使用に特に適したものとなる。かかる好適なCMPの例としては、配列番号10~配列番号27、配列番号81~配列番号94、配列番号122~配列番号135、配列番号207~配列番号220、配列番号248~配列番号261、配列番号333~配列番号346、及び配列番号374~配列番号387に対応するアミノ酸配列を有するものが挙げられる。
【0047】
本明細書に記載され、本発明において提供され、使用されるCMP及びCMP-TCを作製する方法は、本明細書の教示及び当該技術分野で容易に入手可能な情報に基づけば当業者はわかるであろう。例えば、CMPは、それらのいずれの開示も全体を引用することにより本明細書の一部をなす特許文献1、特許文献2及び特許文献3、並びに特許文献4に記載される標準的なタンパク質/ペプチド合成手法を使用して合成され得る。また、CMPの合成は、例えばBachem(米国カリフォルニア州トーランス)及びRS Synthesis(米国ケンタッキー州ルイビル)によって商業的に生産されるカスタム合成されたCMPを購入することによってなされてもよい。その他の実施形態では、CMPの合成は、遺伝子操作、及び原核生物又は真核生物の発現系からのCMPの組み換え発現を使用してなされてもよい(例えば、Buechter, D.D., et al., J. Biol. Chem. 278(l):645-650 (2003)を参照されたい)。
【0048】
本明細書に記載されるペプチドを合成する際、或る特定の実施形態では、特にヒドロキシプロリン、フルオロプロリン、又はクロロプロリンが使用される場合、或る特定の立体化学をアミノ酸置換に使用することが好ましい。
【0049】
(1)上に言及されるXaa-Yaa-GlyトリマーのXaa位のプロリンの場所にヒドロキシプロリンが置換される場合、或る特定の実施形態では、ヒドロキシプロリンは(2R,4S)立体化学、すなわちcis又はtrans、好ましくはcis立体化学を有し、
(2)上に言及されるXaa-Yaa-GlyトリマーのYaa位のプロリンの場所にヒドロキシプロリンが置換される場合、或る特定の実施形態では、ヒドロキシプロリンは(2R,4S)立体化学、すなわちcis又はtrans、好ましくはcis立体化学を有し、
(3)上に言及されるXaa-Yaa-GlyトリマーのYaa位のプロリンの場所にフルオロプロリンが置換される場合、或る特定の実施形態では、ヒドロキシプロリンは(2R,4S)立体化学、すなわちcis又はtrans、好ましくはcis立体化学を有し、
(4)上に言及されるXaa-Yaa-GlyトリマーのYaa位のプロリンの場所にクロロプロリンが置換される場合、或る特定の実施形態では、ヒドロキシプロリンは(2R,4S)立体化学、すなわちcis又はtrans、好ましくはcis立体化学を有する。
【0050】
過度の実験に頼ることなく、その他の好適な立体化学を経験的に決定することができ、当業者に直ちに明らかとなるであろう。上に言及される通り、本発明によって提供され、本発明において使用される或る特定のCMPは、1つ以上の追加の置換、例えば、所与のCMPマルチマーにおいて1つ以上のプロリンの場所に、1つ以上のシステイン残基及び/又は1つ以上のメチオニン残基を含んでもよい。かかる置換は、好適には、本明細書に別記される方法及び当該技術分野で知られている方法等の標準的なペプチド合成法を使用する合成プロセスの間、成長するCMPペプチド鎖にそれらの残基を付加することによってなされる。
【0051】
CMPを作製したら、好適には、CMPに1つ以上の治療用化合物を付着させることによる本発明のCMP-TC、すなわち本発明の治療用又は診断用の組成物の製造にCMPを使用する。或る特定の実施形態では、本発明のCMP-TCを、(a)配列番号1~配列番号387のいずれか1つに対応するアミノ酸配列を有するコラーゲン模倣ペプチドを準備すること、特に、CMPは、配列番号1~配列番号14、配列番号66~配列番号94、配列番号107~配列番号135、配列番号136~配列番号140、配列番号192~配列番号220、配列番号233~配列番号261、配列番号260~配列番号264、配列番号280、配列番号281、配列番号293、配列番号294、配列番号306、配列番号307、配列番号318~配列番号346、配列番号347、配列番号348、及び配列番号359~配列番号387のいずれか1つに対応するアミノ酸配列を有し、より詳しくは、配列番号10~配列番号27、配列番号81~配列番号94、配列番号122~配列番号135、配列番号207~配列番号220、配列番号248~配列番号261、配列番号333~配列番号346、及び配列番号374~配列番号387に対応するアミノ酸配列を有するCMPを準備することと、(b)CMPに複合化されるのに適した少なくとも1つの治療用又は診断用の化合物を準備することと、(c)治療用又は診断用の化合物を直接又は間接的にCMPに付着させることとを含む方法で作製され得る。或る特定の場合では、特に治療用化合物が低分子生物学的化合物である場合、治療用化合物は、ペプチド結合を介して、例えば、単にCMPのカルボキシ末端を越えてペプチドの合成を延長させ、ペプチド結合を介して治療用化合物のアミノ末端のアミノ酸をCMPのカルボキシ末端のアミノ酸に付着させることによってCMPに直接付着され得る。かかるCMP-TCの一例は、サブスタンスPとして知られ、Arg-Pro-Lys-Pro-Gln-Gln-Phe-Phe-Gly-Leu-Met(配列番号388)のアミノ酸配列を有する創傷治癒ペプチドが本明細書に記載されるCMPに付着されているペプチドコンジュゲートである。かかるコンジュゲートの例としては、例えば以下が挙げられる:
Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Pro-Pro-Gly-Arg-Pro-Lys-Pro-Gln-Gln-Phe-Phe-Gly-Leu-Met(配列番号389);
Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Hyp-Pro-Gly-Arg-Pro-Lys-Pro-Gln-Gln-Phe-Phe-Gly-Leu-Met(配列番号390);
Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Pro-Hyp-Gly-Arg-Pro-Lys-Pro-Gln-Gln-Phe-Phe-Gly-Leu-Met(配列番号391);
Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Flp-Hyp-Gly-Arg-Pro-Lys-Pro-Gln-Gln-Phe-Phe-Gly-Leu-Met(配列番号392);
Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Clp-Hyp-Gly-Arg-Pro-Lys-Pro-Gln-Gln-Phe-Phe-Gly-Leu-Met(配列番号393);
Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Pro-Flp-Gly-Arg-Pro-Lys-Pro-Gln-Gln-Phe-Phe-Gly-Leu-Met(配列番号394);及び、
Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Pro-Clp-Gly-Arg-Pro-Lys-Pro-Gln-Gln-Phe-Phe-Gly-Leu-Met(配列番号395)。
【0052】
本発明のその他の方法では、1つ以上の治療用化合物又は診断用化合物は、好適には、ペプチド結合以外の共有結合を介してCMPに複合化又は付着される。例えば、治療用化合物は、治療用又は診断用の化合物(それが生体分子である場合)上のアミノ酸残基(例えば、リジン残基)上のヒドロキシル基又はアミノ基をCMPのシステイン残基又はメチオニン残基上のスルフヒドリル基に共有結合することにより、本明細書に記載されるCMP上のシステイン残基又はメチオニン残基に直接付着されてもよい。代替的には、CMPがシステイン残基又はメチオニン残基を含まない場合、1つ以上の治療用化合物又は診断用化合物は、CMP上のヒドロキシル基又はアミノ基と、治療用又は診断用の化合物(それが生体分子である場合)上のアミノ酸残基上の(例えば、システイン残基又はメチオニン残基における)スルフヒドリル基との間の反応によって、CMPに付着又は複合化されてもよい。複合化の更に別の代替法では、治療用化合物は、例えば、NHSエステル複合化を使用して、リジン上のアミノ基に治療用化合物を共有結合することによって本明細書に記載されるCMP上のリジン残基に直接付着されてもよい(例えば、Mattson, G., et al., Molec. Biol. Rep. 17: 167-183 (1993)、Grabarek, Z. and Gergely, J., Anal. Biochem. 185: 131-135 (1990)、Staros, J.V. et al., Anal. Biochem. 156:220-2 (1986)、Timkovich, R., Anal. Biochem. 79: 135-43 (1977)を参照されたい)。CMPと治療用/診断用化合物との間のかかる直接的な共有結合による付着又は複合化は、有機化学の当業者によく知られる標準的な反応手法を使用してなされてもよい。
【0053】
その他の実施形態では、特に、低分子の有機又は無機の治療用又は診断用化合物のように、治療用又は診断用の化合物が生物学的ではない(したがって、CMP上のシステイン、メチオニン、リジン、若しくはその他の残基に好適に付着可能な基を有するペプチド構造又はアミノ酸残基を有しない)場合、少なくとも1つの治療用又は診断用の化合物は、付着手段を使用してコラーゲン模倣ペプチドに間接的に付着される。かかる実施形態では、付着手段は、2つの付着性末端を有し、そのうち一方はアミノ酸残基、好適にはCMPのシステイン残基若しくはメチオニン残基上のスルフヒドリル基、又はリジン残基上のアミノ基に付着し、他方は治療用又は診断用の化合物上のヒドロキシル基又はアミノ基に付着する。例えば、或る特定のかかる実施形態では、付着手段は、第1の末端及び第2の末端を有する少なくとも1つのポリマー鎖を備え、該ポリマー鎖の第1の末端はコラーゲン模倣ペプチド上のシステイン残基若しくはメチオニン残基上のスルフヒドリル基、又はリジン残基上のアミノ基に結合し、ポリマー鎖の反対の又は第2の末端は、治療用化合物上のアミノ基又はヒドロキシル基に結合する。治療用又は診断用の化合物が本明細書に別記されるペプチド合成を経る直接的な付着に適していない生物学的製剤である実施形態では、付着手段の第2の末端は、生物学的な治療用又は診断用の化合物上のリジン残基等のアミノ酸残基上のアミノ基に付着され得る。好適なかかる付着手段は、当業者によく知られている。例えば、本発明のこの態様による使用に適した1つの付着手段としては、一方の末端(特にCMP結合末端)に、マレイミド等のスルフヒドリル結合基を備え、他方の末端(特に、治療用又は診断用の化合物結合末端)にN-ヒドロキシスクシンイミド等のアミノ結合基を備えるポリマー鎖である部分が挙げられる。或る特定のかかる実施形態では、ポリマー鎖は、少なくとも4個のエチレングリコールモノマー、例えば、4個~50個のエチレングリコールモノマー、10個~40個のエチレングリコールモノマー、15個~30個のエチレングリコールモノマー、15個~25個のエチレングリコールモノマー、20個~25個のエチレングリコールモノマー、特に4個、6個、8個、12個、20個、22個、23個、24個、又は25個のエチレングリコールモノマーを含む直鎖ポリエチレングリコール鎖である。本明細書に記載される方法によって1つ以上の治療用又は診断用の化合物をCMPに付着させるのに適したかかる付着手段は、例えば、Thermo Fisher Scientific(マサチューセッツ州ウォルサム)(例えば、SM(PEG)6、SM(PEG)8、SM(PEG)12、及びSM(PEG)24)から商業的に入手可能である。ポリマー鎖の長さを調整することにより、in vivoでの治療用又は診断用の化合物のバイオアベイラビリティ及び持続可能性を調節することができ、より長いポリマー鎖、例えば、24個のエチレングリコールモノマーを含むポリマーの使用は、一旦CMP-TCがヒト又は獣医動物の体内に導入されると、化合物のバイオアベイラビリティ率を高めるのに対し、より短いポリマー鎖、例えば、6個のエチレングリコールモノマーを含むポリマーの使用は、バイオアベイラビリティ率を低下させるため、治療用又は診断用の化合物の持続可能性を高める(言い換えれば、遅延放出又は持続放出をもたらす)。したがって、本発明の或る特定のかかる態様によれば、少なくとも1つの治療用化合物は、ポリマーリンカーを使用してコラーゲン模倣ペプチドに架橋することが可能な少なくとも1つの反応性ヒドロキシル基を含む。
【0054】
また、1つ以上の治療用又は診断用の化合物をCMPに又はその上に複合化するその他の間接的な付着方法も本発明により好適に使用される。例えば、少なくとも1つの治療用又は診断用の化合物は、本明細書に記載されるもの等の付着手段を介して、コラーゲン模倣ペプチドに付着される少なくとも1つのナノ粒子内に封入されてもよい。代替的には、コラーゲン模倣ペプチドは、好適には、少なくとも1つのビオチン部分を備えてもよく、治療用分子は好適には少なくとも1つのアビジン又はストレプトアビジンの部分を備えてもよく、コラーゲン模倣ペプチド上のビオチン部分は、治療用又は診断用の化合物上のアビジン又はストレプトアビジンの部分に結合することにより、治療用又は診断用の化合物にコラーゲン模倣ペプチドを付着させる。当然のことながら、コラーゲン模倣ペプチドが好適には少なくとも1つのアビジン又はストレプトアビジンの部分を備えてもよく、治療用又は診断用の化合物が好適には少なくとも1つのビオチン部分を備えてもよく、少なくとも1つの治療用又は診断用の化合物上のビオチン部分が、コラーゲン模倣ペプチド上のアビジン又はストレプトアビジンの部分に結合することにより、治療用化合物にコラーゲン模倣ペプチドを付着させる代替法も使用に適している。
【0055】
そのため、本発明の或る特定の実施形態によれば、治療用又は診断用の化合物は、好適には、本明細書に記載されるCMPに直接付着されてもよい。本発明のその他の実施形態では、1つ以上の治療用又は診断用の化合物は、例えば、スペーサー、リンカー、又はブリッジ部分の使用により、本明細書に記載されるCMPに間接的に付着されてもよい。1つ以上の治療用化合物が直接に又は間接的にCMPに付着されるかどうかにかかわらず、かかる付着は結果として、本明細書においてCMP-TCコンジュゲートとして定義され得る、CMPと1つ以上の治療用化合物とのコンジュゲートの製造をもたらすと理解される。
【0056】
本発明のCMP-TCを産生するCMPへの付着又は複合化に適した治療用化合物又は診断用化合物としては、1つ以上の疾患、障害、身体的状態、又は苦痛(afflictions:不調)を患う又はその素因があるヒト又は獣医動物に導入された場合に、かかる疾患、障害、身体的状態、又は苦痛に対する特定の治療特性又は予防特性を有することが示されている任意の化合物が挙げられる。治療用又は診断用の化合物が本明細書の教示に従って少なくとも1つのCMPに複合化可能又は付着可能であれば、本発明のコンジュゲート、組成物、及び方法に任意の治療用又は診断用の化合物を使用することができる。好適なかかる治療用化合物は、生物学的製剤であってもよく、又は非生物学的(例えば、いわゆる「低分子」)治療用化合物であってもよい。使用に適した化合物として、限定されるものではないが、ステロイド系抗炎症剤(例えばプレドニゾロン、又はその薬学的に許容可能な塩、例えば酢酸プレドニゾロン)、非ステロイド系抗炎症剤(例えばアセチルサリチル酸、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ナプロキセン、ネパフェナク、ブロムフェナク、ジクロフェナク、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、及びケトロラック、並びにそれらの薬学的に許容可能な塩、エステル及び誘導体)、局所麻酔薬(例えばテトラカイン、リドカイン、オキシブプロカイン、プロパラカイン等)、ビタミン、ビタミン誘導体又はビタミン前駆体(例えばレチノール、トレチノイン、レチナール、カロテン並びに他のレチノイド及びレチノイド誘導体又は前駆体;葉酸;α-トコフェロール;カルシフェロール;フィロキノン、メナジオン及び他のビタミンKの形態、前駆体又は誘導体、アスコルビン酸塩等)、治療用酵素又は治療的なそのフラグメント(例えばコラゲナーゼ及びセリンプロテアーゼ又はそれらの治療に有効なフラグメント)、抗生物質(例えばアミノグリコシド抗生物質(例えばゲンタマイシン、トブラマイシン、パロモマイシン、カナマイシン、ネオマイシン及びアミカシン、並びにそれらの薬学的に許容可能な塩又はエステル、例えば、硫酸トブラマイシン)、フルオロキノロン抗生物質(例えばモキシフロキサシン、ガチフロキサシン、レボフロキサシン、ゲミフロキサシン、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン及びオフロキサシン、並びにそれらの薬学的に許容可能な塩、エステル又は誘導体、例えば、塩酸モキシフロキサシン、塩酸シプロフロキサシン及び塩酸ガチフロキサシン)、スルホンアミド抗生物質(例えばスルファセタミド、スルファジアジン、スルファジミジン、スルファフラゾール(スルフイソキサゾール)、スルフイソミジン(スルファイソジミジン)、スルファドキシン、スルファメトキサゾール、スルファモキソール、スルファニトラン、スルファメトキシン、スルファメトキシピリダジン、スルファメトキシジアジン、スルファメトピラジン及びテレフチル、並びにそれらの薬学的に許容可能な塩、エステル又は誘導体)、β-ラクタム抗生物質(例えばペニシリン又はその誘導体(例えばペニシリンG、ペニシリンV、ベンジルペニシリン及びフェノキシメチルペニシリン)、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、オキサシリン、ナフシリン、アモキシシリン、アンピシリン、チカルシリン、ピペラシリン、リチペネム、カルバペネム(例えばエルタペネム、ドリペネム、イミペネム及びメロペネム、並びにそれらの薬学的に許容可能な塩、エステル又は誘導体)、セフェム(例えばセファゾリン、セファレキシン、セファドロキシル、セファピリン、セファクロル、セフォテタン、セファマイシン(セフォキシチン)、セフプロジル、セフロキシム・アキセチル、セフトリアキソン、セフタジジム、セフォペラゾン、セフジニル、セフカペン、セフダロキシム、セフチゾキシム、セフメノキシム、セフォタキシム、セフピラミド、セフポドキシム、セフチブテン、セフジトレン、セフェピム、セフタロリン・フォサミル、セフトロザン、セフトビプロール、セフチオフル、セフキノム及びセフォベシン、並びにそれらの薬学的に許容可能な塩、エステル又は誘導体)、モノバクタム(例えばアズトレオナム、又はその薬学的に許容可能な塩、エステル若しくは誘導体)及びβ-ラクタマーゼ阻害剤(例えばスルバクタム、タゾバクタム、クラブラン酸及びアビバクタム、並びにそれらの薬学的に許容可能な塩(正:salt)、エステル若しくは誘導体))、又は環状ペプチド抗生物質(例えばシクロスポリン))、治療用モノクローナル抗体又はその治療的なフラグメント(例えばアダリムマブ、アルツモマブ、アテゾリズマブ、アトリズマブ、ベバシズマブ、カナキヌマブ、カツマキソマブ、セルトリズマブ、セツキシマブ、クリバツズマブ、エドレコロマブ、エファリズマブ、フォントリズマブ、ギレンツキシマブ、ゴリムマブ、インフリキシマブ、ラベツズマブ、MABp1(Xilonix(商標))、ナタリズマブ、ニモツズマブ、ニボルマブ、オレゴボマブ、パニツムマブ、ペムブロリズマブ、ペムツモマブ、ペルツズマブ、ラムシルマブ、ラニビズマブ、リツキシマブ、ルプリズマブ、トラカツズマブ、トシリズマブ、トラスツズマブ、ウステキヌマブ、ベドリズマブ、ビシリズマブ、ボツムマブ、ザルツムマブ及びザノリムマブ、並びにそれらの活性フラグメント、組み合わせ又はコンジュゲート)、治療用融合タンパク質(或る特定の実施形態において、組み換え融合タンパク質、例えばアフリベルセプト(Regeneron)、エタネルセプト(Amgen)、アレファセプト(アステラス製薬株式会社)、アバタセプト(Bristol-Myers Squibb)、リロナセプト(Regeneron)、ロミプロスチム(Amgen)及びベラタセプト(Bristol-Myers Squibb))、プロスタグランジン類縁体(例えばラタノプロスト、トラボプロスト、タフルプロスト、ウノプロストン、ネタルスジル、タタノプロストンブノド、ネタルスジル及びビマトプロスト、並びにそれらの薬学的に許容可能な塩、エステル及び誘導体)、増殖因子(例えばEGF、PDGF、TGF-β、IGF-1、VEGF、FGF-β、IGF-1)又はそれらの治療促進又は成長促進(特に皮膚の成長を促進する)フラグメント、神経ペプチド(例えばサブスタンスP(配列番号388)、α-アドレナリンアンタゴニスト(例えばブリモニジン、クロニジン及びアプラクロニジン、並びにそれらの薬学的に許容可能な塩、エステル又は誘導体)、β-アドレナリンアンタゴニスト(例えばチモロール、プロプラノール、アテノロール、レボブノロール、カルテオロール、ベタキソロール、並びにそれらの薬学的に許容可能な塩、エステル及び誘導体、例えば、マレイン酸チモロール)、細胞表面受容体アンタゴニスト(例えばリフィテグラスト又はエタネルセプト)、炭酸脱水酵素阻害剤(例えばドルゾラミド、ブリンゾラミド、メタゾラミド及びアセタゾラミド、並びにそれらの薬学的に許容可能な塩、エステル及び誘導体、例えば、塩酸ドルゾラミド)、並びにそれらの薬学的に許容可能な塩、エステル及び誘導体が挙げられる。或る特定のかかる治療用化合物を用いる本明細書に記載されるCMPと同時の投与は、CMP-TCコンジュゲートとして、又は単に混合物中の1つ以上のCMPと1つ以上のTCを用いて、又は別々に適用されるかどうかにかかわらず、治療用化合物の1つ以上の有害な副作用を予防、減弱、又は減少させ得る。例えば、或る特定のフルオロキノロン抗生物質の治療的投与は、フルオロキノロンで治療されたことのあるヒト又は獣医動物においてコラーゲン及びコラーゲンを含有する構造(例えば腱)に損傷を生じる場合があることが知られている(例えば、"FDA Drug Safety Communication: FDA updates warnings for oral and injectable fluoroquinolone antibiotics due to disabling side effects," https://www.fda.gov/Drugs/DrugSafety/ucm511530.htm(2017年11月6日にアクセスした)を参照されたい)。その結果、フルオロキノロンによる治療を必要とするヒト又は獣医動物への、本明細書に記載される1以上のCMPと1以上のフルオロキノロン抗生物質との同時の又は共投与は、CMPが、in vivoにおいて損傷されたコラーゲンの領域に局在化してそれらの領域を修復することができるため、かかる治療法に起因するコラーゲン破壊を緩和、改善、又は回避しながら、患者がフルオロキノロンの治療利益を受けることを可能とし得る。
【0057】
本発明のCMP-TCの化合物、組成物、及びコンジュゲートにおける使用に対するその他の好適な治療用化合物としては、限定されないが、アルキル化剤、抗腫瘍抗生物質、代謝拮抗剤、ホルモン剤、植物アルカロイド、血管新生阻害剤、GnRHアゴニスト、チロシンキナーゼ阻害剤等を含むその他の非生物学的な低分子治療用化合物が挙げられる。本発明に従って好適に使用されるかかる非生物学的な低分子治療用化合物の例としては、限定されないが、ニトロソウレア、レナリドミド、イマチニブ、ペナトレキセド(penatrexed)、ボルテキソミブ(bortexomib)、アビラテロン酢酸エステル、エベロリムス、タキソール、ドセタキセル、パクリタキセル、カルバジタキセル(carbazitaxel)、ミトキサントロン、カルボプラチン、シスプラチン、ゲムシタビン、ドキソルビシン、カソデックス、フルタミド、エンザルタミド、アビラテロン、シプロイセル-T、及びケトコナゾールが挙げられる。本発明のCMP-TCコンジュゲートの形成、特に或る特定の癌の治療及び腫瘍転移の予防に有用なCMP-TCコンジュゲートの製造に有利に使用されるその他の好適な非生物学的な低分子治療用化合物としては、リシルオキシダーゼ(LOX)、リシルオキシダーゼ様1(LOXL1)、及びリシルオキシダーゼ様2(LOXL2)の酵素の阻害剤が挙げられる。かかる阻害剤は、或る特定の癌及び固形腫瘍の転移の治療及び/又は予防における治療適用の可能性があると示唆されている(例えば、米国特許第5,201,456号、同第5,120,764号、同第5,252,608号、同第8,461,303号、同第8,658,167号、同第8,680,246号、同第9,176,139号、同第9,255,086号、及び同第9,289,447号を参照されたい;また、Erler, J.T., et al., Nature 440: 1222-1226 (2006)、Erler, J.T., et al., Cancer Cell 15(l):35-44 (2009)、Bondareva, A. , et al., PLoS ONE 4(5):e5620 (2009)、Granchi, C, et al., ChemMedChem 4(10: 1590-1594 (2009)、及び非特許文献23も参照されたい;それらのいずれの開示も全体を引用することにより本明細書の一部をなす)。本発明の関連する態様では、LOX酵素又はLOX様酵素の1つ以上の阻害剤を含むCMP-TCコンジュゲートは、好適には、ヒト及び獣医動物においてLOX酵素又はLOX様酵素(例えば、LOXL1及びLOXL2)等のオキシドレダクターゼ酵素によって媒介される或る特定の線維性の疾患及び障害の治療及び/又は予防に使用される。本発明のこの態様により好適に治療及び/又は予防される線維性の疾患及び障害としては、限定されないが、肺線維症、肝硬変、心筋線維症、手術瘢痕、全身性硬化症、強皮症、ケロイド形成、増殖性硝子体網膜症、並びに関連する技術分野の当業者によく知られるその他の線維性の疾患及び障害が挙げられる。LOX及びLOX様タンパク質の特に有用な阻害剤としては、β-アミノプロピオニトリル、並びにその或る特定の誘導体及びプロドラッグ(例えば、米国特許第5,201,456号、同第5,120,764号、同第5,252,608号、同第8,461,303号、同第8,680,246号、同第9,176,139号、及び同第9,255,086号を参照されたい;それらのいずれの開示も全体が本明細書の一部をなす)、並びに抗体(ポリクローナルであってもよく、又は好ましくはモノクローナルであってもよい)、及び結合してLOX酵素及びLOX様酵素の活性又は機能を阻害するそのフラグメント又は部分(例えば、米国特許第8,461,303号を参照されたい;その開示は全体が本明細書の一部をなす)が挙げられる。
【0058】
本発明のコンジュゲート及び組成物を産生するためのCMPへの付着又は複合化に適した診断用化合物としては、限定されないが、蛍光色素(例えば、量子ドット、インドシアニングリーン、フルオレセイン、ローダミン、メロシアニン色素、近赤外蛍光色素等);放射性同位元素、PETに使用される核種、SPECTに使用される核種等の標識化プローブ(特に、ここで、放射性同位元素、PET又はSPECTに使用される核種は各々、11C、13N、15O、18F、66Ga、67Ga、68Ga、60Cu、61Cu、62Cu、67Cu、64Cu、48V、Tc-99m、241Am、55Co、57Co、153Gd、111In、133Ba、82Rb、139Ce、Te-123m、137Cs、86Y、90Y、185/187Re、186/188Re、125I、それらの錯体、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される);並びに、MRI造影剤、CT造影剤、及び磁性材料(特に、ここで、MRI造影剤、CT造影剤及び磁性材料は各々、ガドリニウム、Gd-DTPA、Gd-DTPA-BMA、Gd-HP-D03A、ヨウ素、鉄、酸化鉄、クロム、マンガン、それらの錯体又はキレート錯体、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される)が挙げられる。本発明のかかる態様によれば、CMP及び標識化プローブは、好適には、例えば、配位結合、共有結合、水素結合、疎水的相互作用、又は物理吸着による直接複合化を介して互いに直接に、又は本明細書に記載されるもの及び当該技術分野で知られているその他のもの等の少なくとも1つの付着手段の使用により間接的に、物理的又は化学的に結合される。CMP等のタンパク質に対して診断用化合物を複合化又は付着させる方法は、当該技術分野で知られている(例えば、その開示が全体を引用することにより本明細書の一部をなす、米国特許出願公開第2012/0195828号を参照されたい)。
【0059】
CMP及びCMP-TCコンジュゲートの使用
したがって、本発明は、ヒト又は獣医動物における疾患、障害、又は病状の治療、予防、診断、又は改善に有用な組成物を作製する方法を提供する。更に別の態様では、本発明は、本発明の組成物を使用する、ヒト又は獣医動物における疾患、障害、又は病状若しくは身体的状態を治療、予防、診断、又は改善する方法を提供する。本発明のかかる態様における使用に特に好ましいCMPとしては、(Pro-Pro-Gly)(配列番号1)、(Flp-Hyp-Gly)(配列番号6)、又は(Clp-Hyp-Gly)(配列番号9)のアミノ酸配列を有するCMP、及び本明細書に別記されるもの等の1つ以上のシステイン残基、メチオニン残基、又はリジン残基を含むそれらの誘導体を含む、それらから本質的になる、又はそれらからなるCMPが挙げられる。
【0060】
本発明のCMP及び/又はCMP-TCコンジュゲートを含む、それから本質的になる、又はそれからなる溶液、ゲル、フィルム、ウエハー、メンブレン、スフェア、ナノ粒子、及び懸濁液を含む本発明のCMP及びCMP-TCコンジュゲートは、好適には、様々な疾患又は障害の治療又は予防を必要とするヒト又は獣医動物においてそれらの疾患若しくは障害の治療用、予防用若しくは改善用の医薬において若しくはそのような医薬として使用される組成物として使用される又はそれに含まれる。本発明のこの態様によって提供されるその他の組成物は、1つ以上の標識化プローブ等の1つ以上の診断用の化合物又は分子に複合化されたCMPの使用を提供し、該CMPはその後、ヒト又は獣医動物において疾患、障害、又は身体的状態を診断するため、特にin vivo又はin situの様々な検査及びアッセイにおいて、診断用試薬として使用される。かかる医薬組成物又は診断用組成物は、CMP、CMP-TCコンジュゲート、又は1つ以上の診断用の化合物若しくは分子に複合化されたCMPに加えて、1つ以上の追加の治療用化合物又は薬学的有効成分(例えば本明細書に記載されるもの及び当該技術分野で知られているその他のものを含む、1つ以上の抗生物質、1つ以上の増殖因子、増殖因子に富む自己由来の血漿(PRGF:autologous plasma rich in growth factors)、1つ以上のサイトカイン、1つ以上の抗体、そのフラグメント、1つ以上の非生物学的な低分子治療用化合物、並びにそれらの薬学的に活性な塩、エステル及び誘導体等)を含んでもよい。本発明の組成物は、追加的に又は代替的には、1つ以上の薬学的に許容可能な担体又は賦形剤を含んでもよい。本発明の組成物及び方法における使用に適した薬学的に許容可能な担体又は賦形剤としては、例えば、1つ以上の溶媒(水、有機溶媒、又は無機溶媒を含んでもよい)、1つ以上のバッファー、1つ以上のポリマー、1つ以上の塩、1つ以上の糖、1つ以上の糖アルコール、1つ以上の崩壊剤、1つ以上のアエロゾル化剤又は担体、1つ以上の防湿剤等が挙げられる。本発明の組成物における使用に適したその他の薬学的に許容可能な担体又は賦形剤は、関連する技術分野の当業者であれば容易にわかるであろう。
【0061】
本発明の組成物及び方法を使用して好適に治療、予防、改善、又は診断される疾患、障害、身体的状態、及び病状としては、限定されないが、眼の疾患又は障害、皮膚の疾患又は障害、癌、胃腸の疾患又は障害、尿生殖路の疾患又は障害、線維性の疾患又は障害、心血管の疾患又は障害、骨の疾患又は障害、及びリウマチ性の疾患又は障害が挙げられる。
【0062】
本発明の組成物及び方法を使用して治療、予防、改善、又は診断され得る眼の疾患又は障害としては、限定されないが、緑内障、白内障、硝子体癒着又は飛蚊症、黄斑変性、ドライアイ症候群、角膜炎、非感染性角膜潰瘍形成、非感染性角膜融解、感染性角膜潰瘍形成、感染性角膜融解、結膜炎、スティーブンス-ジョンソン症候群、強膜炎、上強膜炎、拡張症、円錐角膜、角膜裂傷、角膜びらん、角膜上皮剥離、及び眼の手術に起因する術後の眼の苦痛が挙げられる。かかる眼の手術に起因する術後の眼の苦痛は、例えば、白内障手術又は緑内障手術の術後に生じる苦痛であってもよく、特に、それらの苦痛は薬物治療を必要とする術後の眼の状態を結果としてもたらす、又はそのような術後の眼の状態である。
【0063】
本発明のこの態様によれば、眼の疾患、障害、又は創傷を患う又はその素因があるヒト又は獣医動物において眼の疾患、障害、又は創傷を治療又は予防する方法は、本明細書に記載される組成物、特にCMP及びCMP-TCコンジュゲート、及び/又はかかるコンジュゲートを含む組成物を、ヒト又は獣医動物の眼に投与することを含む。理論に拘束されることを望むものではないが、本発明者らは、眼の疾患及び障害の領域にはI型コラーゲンの破壊が十分にあるため、CMPが特異的に眼の疾患又は障害の部位を標的として、コラーゲン構造にインターカレートすることにより、眼の疾患又は障害を治療、予防、又は改善するように作用しなければならない部位に治療用化合物を送達すると推察する。コンジュゲート又は組成物を、好適には、眼の疾患、障害、又は創傷を治療又は予防するのに十分な投薬量で眼に適用し、次いで、上記ヒト又は獣医動物において、疾患又は身体的状態の改善について眼の状態を経時的にモニターする。必要に応じて、本発明のコンジュゲート又は組成物を、その後、眼の疾患、障害又は創傷が治る、予防される、又は改善されるまで、本明細書に記載される投薬及び治療のスケジュール及びプロトコル、並びに当業者によく知られるその他のものに従って、眼に定期的に再度投与する。かかる実施形態では、本発明のコンジュゲート又は組成物は、好適には結膜に又は結膜下に、特にコンジュゲート又は組成物を結膜下円蓋に投与することにより眼に投与されてもよい。眼へのコンジュゲート又は組成物の投与は、該組成物又はコンジュゲートを含む1以上の液滴又はアリコートの溶液、ゲル、又は懸濁液の形態で;注射により;眼の構造に埋め込まれるウエハー又はフィルム等(本明細書に記載されるもの等)の固形物の形態で;メッシュ又はパッチの形態で;コンジュゲート又は組成物を、その後に眼の構造へと送達される1つ以上のゲル、スフェア、又はナノ粒子に付着させる又はその内部に封入させることにより、眼にコンジュゲート又は組成物を適用することを含む、任意のよく知られている手段によってなされてもよい。本発明の治療及び診断の方法を遂行するために眼にコンジュゲート又は組成物を適用するその他の好適な方法は、当業者に容易に明らかとなるであろう。
【0064】
本発明の組成物及び方法を使用して治療、予防、改善、又は診断され得る皮膚の疾患又は障害としては、限定されないが、皮膚創傷、瘢痕、しわ、「クレーピースキン」、皮膚癌(例えば、黒色腫、皮膚癌腫、皮膚肉腫、組織球腫)及び日焼けを含む皮膚火傷が挙げられる。本発明により好適に治療、予防、改善、又は診断されるその他の皮膚の疾患又は障害としては、乾癬及び湿疹、帯状疱疹、刺激性接触皮膚炎及びアレルギー性接触皮膚炎(ポイズン・アイビー(poison ivy)、ポイズン・オーク(poison oak)、又はポイズン・スマック(poison sumac)等)が挙げられる。
【0065】
本発明のこの態様によれば、皮膚の疾患、障害、又は創傷を患う又はその素因があるヒト又は獣医動物において皮膚の疾患、障害、又は創傷を治療又は予防する方法は、本明細書に記載される組成物、特にCMP及びCMP-TCコンジュゲート、並びにかかるCMP及びCMP-TCコンジュゲートを含む組成物を、皮膚の疾患、創傷、又は障害と関連する又はそれを引き起こす病変位置に近い部位でヒト又は獣医動物の皮膚に投与することを含む。理論に拘束されることを望むものではないが、本発明者らは、皮膚の疾患又は障害の領域にはI型コラーゲンの破壊が十分にあるため、CMPが特異的に皮膚の疾患又は障害の部位を標的として、コラーゲン構造にインターカレートすることにより、皮膚の疾患又は障害を治療、予防、又は改善するように作用しなければならない部位にCMP及び/又は治療用化合物を送達すると推察する。代替的には、皮膚が罹患する疾患又は障害は、皮膚から切除又は摘除され得て(例えば、外科的除去、例えば皮膚癌の外科的除去により)、かかる切除又は摘除に由来する皮膚の創傷は、本明細書に記載される方法に従って1つ以上の本発明の組成物を用いて治療され得る。或る特定の実施形態では、1つ以上のCMP自体、又は1つ以上のCMP-TCコンジュゲート、又はそれらの任意の組み合わせは、いわゆる「機能性化粧品(cosmeceutical)」の形態で皮膚内部へと、特に表皮内に、真皮内に(intradermally:皮膚内に)、又は皮下に導入され得る(例えば、Epstein, H. , Clin. Dermatol. 27(5):453-460 (2009)を参照されたい)。本発明のかかる態様における使用に特に好ましいCMP-TCコンジュゲート又は組成物としては、治療用化合物がサブスタンスP(配列番号388)であるもの、特に、CMP-TCコンジュゲートが配列番号389~配列番号395のいずれか1つに対応するアミノ酸配列を有するものが挙げられる。本発明のかかる態様における使用に特に好ましい更なるCMP-TCコンジュゲート又は組成物としては、治療用化合物がレチノール、又はその誘導体若しくは前駆体であるものが挙げられる。追加の好ましい組成物は、少なくとも1つの増殖因子、少なくとも1つの抗生物質、少なくとも1つの抗真菌性化合物、又は少なくとも1つの抗ウイルス性化合物を含む又は更に含むかかる組成物を含む。好適な増殖因子、抗生物質、抗真菌性化合物、及び抗ウイルス性化合物としては、本明細書に記載されるもの、並びに皮膚科学及びその他の関連する技術分野でよく知られているその他のものが挙げられる。本発明のこの態様によれば、コンジュゲート又は組成物を、好適には、皮膚の疾患、障害、又は創傷を治療又は予防するのに十分な投薬量で皮膚に又はその内部へと適用し、次いで、上記ヒト又は獣医動物において、疾患の状態又は身体的状態の改善について皮膚の状態を経時的にモニターする。必要に応じて、本発明のコンジュゲート又は組成物を、その後、皮膚の疾患、障害、又は創傷が治る、予防される、又は改善されるまで、本明細書に記載される投薬及び治療のスケジュール及びプロトコル、並びに当業者によく知られるものとなるその他のものに従って、皮膚に又はその内部へと定期的に再度投与する。かかる実施形態では、本発明のコンジュゲート又は組成物は、好適には、局所的にて、表皮内にて、真皮内にて、又は真皮下にて、皮膚に又はその内部へと投与される。皮膚への又はその内部へのコンジュゲート又は組成物の投与は、溶液、軟膏剤、軟膏、パッチ、クリーム、局所溶液、又は薬物溶出ウエハーの形態を含む、任意のよく知られている手段によってなされ得る。例えば、コンジュゲート又は組成物は、該組成物又はコンジュゲートを含む1滴以上の溶液又は懸濁液の形態で;注射により;皮膚に埋め込まれる固形物上の被膜の形態で;メッシュ又はパッチの形態で;コンジュゲート又は組成物を、その後に皮膚に送達される1つ以上のナノ粒子に付着させる又はその内部に封入させることにより、皮膚に適用され得る、又はその内部へと導入され得る。本発明の治療及び診断の方法を遂行するために皮膚に又はその内部へとコンジュゲート又は組成物を適用するその他の好適な方法は、当業者に容易に明らかとなるであろう。
【0066】
本発明の組成物及び方法を使用して治療、予防、改善、又は診断され得る癌としては、限定されないが、皮膚癌(例えば本明細書に別記されるもの)、管腔内癌、及び脳腫瘍が挙げられる。本発明のコンジュゲート、組成物、及び方法を使用して好適に治療、予防、診断、又は改善される管腔内癌としては、限定されないが、結腸直腸癌、腸癌、十二指腸癌、胃癌、膵臓癌、食道癌、膀胱癌(例えば、筋層非浸潤性膀胱癌、又は膀胱上皮内癌)、上部尿路(或いは腎盂とも称され、当業者にも知られる)の癌(例えば、上部尿路上皮癌、ウィルムス腫瘍、及び腎臓癌)、膣癌、子宮頸癌、子宮癌、卵巣癌、ルミナール乳癌、及び肺癌が挙げられる。本発明のコンジュゲート、組成物、及び方法を使用して好適に治療、予防、診断、又は改善される脳腫瘍としては、限定されないが、神経膠腫、神経膠芽腫、髄膜腫、下垂体腫瘍、頭蓋咽頭腫、及び血管芽細胞腫が挙げられる。また、限定されないが、前立腺癌、精巣癌、非ルミナ-ル乳癌、骨癌、頭頸部癌、甲状腺癌、肝臓癌、肉腫(例えば、カポジ肉腫、ユーイング肉腫、骨肉腫、軟部組織肉腫、及び横紋筋肉腫)等を含むその他の非管腔癌も、好適には、本発明のコンジュゲート、組成物、及び方法を使用して治療、予防、診断、又は改善される。
【0067】
本発明のこの態様によれば、癌を患う又はその素因があるヒト又は獣医動物において癌を治療又は予防する方法は、本明細書に記載される組成物、特にCMP、並びにCMP及び/又はコンジュゲートを、癌又は腫瘍の位置に近い部位でヒト又は獣医動物の器官内腔へと、又は頭蓋内部へと、又は脳内部へと若しくは脳上に投与することを含む。理論に拘束されることを望むものではないが、本発明者らは、癌の領域には、I型コラーゲンの破壊が十分にあるため、又は脳腫瘍の場合にはI型コラーゲンのアップレギュレーションがあるため、CMPが特異的に癌の部位を標的として、コラーゲン構造にインターカレートすることにより、癌を治療、予防、又は改善するように作用しなければならない部位にCMP及び/又は治療用化合物を送達すると推察する。本発明のこの態様における使用に特に好ましいコンジュゲート又は組成物としては、治療用化合物が生物学的治療用化合物、特に1つ以上のモノクローナル抗体若しくはそのフラグメント、又は1つ以上の治療用融合タンパク質、特に、本明細書に記載されるものを含む組み換え融合タンパク質であるものが挙げられる。追加の好ましい組成物は、少なくとも1つの増殖因子、少なくとも1つの抗生物質、少なくとも1つの抗真菌性化合物、又は少なくとも1つの抗ウイルス性化合物を更に含むかかる組成物を含む。好適な増殖因子、抗生物質、抗真菌性化合物、及び抗ウイルス性化合物としては、本明細書に記載されるもの、並びに皮膚科学及びその他の関連する技術分野でよく知られているその他のものが挙げられる。本発明のこの態様によれば、コンジュゲート又は組成物を、好適には、癌を治療、予防、又は改善するのに十分な投薬量で器官内腔、又は頭蓋若しくは脳に又はその内部へと適用し、次いで、ヒト又は獣医動物において、癌の疾患状態の改善(例えば、腫瘍の縮小、又は少なくとも癌の非進行若しくは寛解)について癌の進行、寛解、又は停滞を経時的にモニターする。必要に応じて、本発明のコンジュゲート又は組成物を、その後、癌が治る、予防される若しくは改善される、又は永続的な寛解状態になるまで、本明細書に記載される投薬及び治療のスケジュール及びプロトコル、並びに当業者によく知られるものとなるその他のものに従って、器官内腔へと、又は頭蓋内部へと、又は脳内部へと若しくは脳上に定期的に再度投与する。かかる実施形態では、本発明のコンジュゲート又は組成物は、好適には、非経口的に器官内腔若しくは脳への若しくはその内部への、又は腫瘍部位への直接適用により、又は腫瘍の切除若しくは摘除の場合には、腫瘍の切除若しくは摘除後に残っている腫瘍床若しくは創傷への直接適用により投与される。本発明のコンジュゲート又は組成物の非経口投与は、皮下注射、静脈内注入、動脈内注入、経皮拡散、薬物溶出ウエハー若しくはフィルムの埋め込み、舌下、経口、エアロゾル吸入により、膣内、直腸、又は頭蓋内からなる群から選択される経路を経てなされ得る。或る特定のかかる実施形態では、コンジュゲート又は組成物は、癌の部位に又はその付近においてヒト又は獣医動物へと埋め込まれるメッシュ、フィルム、ウエハー、スフェア、ナノ粒子、ゲル、又はパッチの形態でヒト又は獣医動物に非経口投与され得る。その他のかかる実施形態、特に、癌が管腔内癌である場合には、本発明のコンジュゲート又は組成物は、内視鏡、気管支鏡(例えば、気管支癌又は肺癌等の肺経路の癌を治療、予防、又は診断するための気管支洗浄により)、直腸鏡、結腸鏡、膀胱鏡(例えば、膀胱鏡洗浄により膀胱又は上部尿路の内部に)、胃内視鏡、及び腹腔鏡、又は癌の部位において、ヒト若しくは獣医動物に対して本発明のコンジュゲート又は組成物等の或る用量の医薬を送達することができるその他の好適な手術用/医療用の機器等のかかる目的に適した医療機器を使用してヒト又は獣医動物において癌性の器官の内腔に投与されてもよい。或る特定のかかる実施形態では、コンジュゲート又は組成物は、固形腫瘍の外科的切除若しくは摘除、又は例えば、腹水の除去のため腹部へと導入されたトロカールを使用する腹水腫瘍(tumor ascites)の除去若しくは吸引の後に投与されてもよい。かかる実施形態では、本発明のコンジュゲート又は組成物は(任意に、1つ以上の追加の治療剤と共に)、例えば上に記載される機器又はデバイスのいずれかによって、外科的切除又は腹水の領域へと直接に導入されてもよい。
【0068】
その他の実施形態では、器官内腔若しくは脳に又はそれらの内部へのコンジュゲート又は組成物の投与は、溶液、軟膏剤、軟膏、パッチ、クリーム、局所溶液、及び薬物溶出ウエハーの形態を含む、任意のよく知られている手段によってなされてもよい。例えば、コンジュゲート又は組成物は、該組成物又はコンジュゲートを含む1滴以上の溶液又は懸濁液の形態で;注射により;器官内腔又は脳に埋め込まれる固形物上の被膜の形態で;メッシュ又はパッチの形態で;コンジュゲート又は組成物を、その後に器官内腔又は脳へと送達される1つ以上のナノ粒子に付着させる又はその内部へと封入させることにより、器官内腔若しくは脳に適用され得る、又はそれらの内部へと導入され得る。本発明の治療及び診断の方法を遂行するために器官内腔若しくは脳に又はそれらの内部へとコンジュゲート又は組成物を適用するその他の好適な方法は、当業者に容易に明らかとなるであろう。
【0069】
本発明の組成物及び方法を使用して治療、予防、改善、又は診断され得る胃腸の疾患又は障害としては、限定されないが、過敏性腸症候群、クローン病、潰瘍、潰瘍性大腸炎、食道炎、バレット食道炎、胃炎、及び直腸炎が挙げられる。
【0070】
本発明のこの態様によれば、胃腸の疾患又は障害を患う又はその素因があるヒト又は獣医動物において胃腸の疾患又は障害を治療又は予防する方法は、本明細書に記載される組成物、特にCMP及びCMP-TCコンジュゲート、並びにかかるCMP及び/又はコンジュゲートを含む組成物を、胃腸の疾患又は障害と関連する又はそれを引き起こす病変位置に近い部位でヒト又は獣医動物の胃腸管へと投与することを含む。理論に拘束されることを望むものではないが、本発明者らは、或る特定の胃腸の疾患及び障害の領域にはI型コラーゲンの破壊が十分にあるため、CMPが特異的に胃腸の疾患又は障害の部位を標的として、コラーゲン構造にインターカレートすることにより、胃腸の疾患又は障害を治療、予防、又は改善するように作用しなければならない部位にCMP及び/又は治療用化合物を送達すると推察する。本発明のこの態様における使用に特に好ましいコンジュゲート又は組成物としては、治療用化合物が生物学的治療用化合物、特に1つ以上のモノクローナル抗体若しくはそのフラグメント、又は1つ以上の治療用融合タンパク質、特に、本明細書に記載されるものを含む組み換え融合タンパク質であるものが挙げられる。本発明のこの態様によれば、コンジュゲート又は組成物を、好適には、胃腸の疾患又は障害を治療、予防、又は改善するのに十分な投薬量で胃腸管に又はその内部へと適用し、次いで、ヒト又は獣医動物において、疾患又は障害の状態の改善について胃腸の疾患又は障害の進行、寛解、又は停滞を経時的にモニターする。必要に応じて、本発明のコンジュゲート又は組成物を、その後、胃腸の疾患又は障害が治る、予防される、又は改善されるまで、本明細書に記載される投薬及び治療のスケジュール及びプロトコル、並びに当業者によく知られるその他のものに従って、胃腸管へと定期的に再度投与する。かかる実施形態では、本発明のコンジュゲート又は組成物は、好適には、非経口的に又は局所的に胃腸管に又はその内部へと投与される。非経口投与は、胃腸管に対する治療法の任意の既知の投与経路によって、例えば、皮下注射、静脈内注入、動脈内注入、経皮拡散、薬物溶出ウエハーの埋め込み、舌下、経口、又は直腸からなる群から選択される経路を経てなされる。かかる方法では、組成物は、好適には、ヒト若しくは獣医動物によって摂取される丸剤、カプセル剤、液剤、懸濁剤若しくは散剤の形態で、又は疾患若しくは障害の部位の若しくはその付近の胃腸管内部に埋め込まれるメッシュ若しくはパッチの形態でヒト又は獣医動物に非経口投与される。その他のかかる実施形態、特に疾患又は障害が胃腸管の管腔内にある場合には、本発明のコンジュゲート又は組成物は、直腸鏡、結腸鏡、膀胱鏡(例えば、膀胱鏡により膀胱又は上部尿路の内部へ)、胃内視鏡、及び腹腔鏡、又は胃腸の疾患若しくは障害の部位において、ヒト若しくは獣医動物に対して本発明のコンジュゲート及び組成物等の或る用量の医薬を送達することができるその他の好適な手術用/医療用の機器等のかかる目的に適した医療機器を使用して、ヒト又は獣医動物において胃腸器官の内腔に投与され得る。
【0071】
その他の実施形態では、胃腸管への又はその内部へのコンジュゲート又は組成物の投与は、溶液、軟膏剤、軟膏、パッチ、クリーム、局所溶液、及び薬物溶出ウエハーの形態を含む任意のよく知られている手段によってなされてもよい。例えば、コンジュゲート又は組成物は、該組成物又はコンジュゲートを含む1滴以上の溶液又は懸濁液の形態で;注射により;胃腸管へと埋め込まれる固形物上の被膜の形態で;メッシュ又はパッチの形態で;コンジュゲート又は組成物を、その後に胃腸管へと送達される1つ以上のナノ粒子に付着させる又はその内部に封入させることにより、胃腸管に適用され得る、又はその内部へと導入され得る。本発明の治療及び診断の方法を遂行するために胃腸管に又はその内部へとコンジュゲート又は組成物を適用するその他の好適な方法は、当業者に容易に明らかとなるであろう。
【0072】
本発明の組成物及び方法を使用して治療、予防、改善、又は診断され得る尿生殖器の疾患又は障害としては、限定されないが、女性の尿失禁、膀胱炎、間質性膀胱炎、過敏性膀胱症候群、尿管炎、及び腟炎が挙げられる。
【0073】
本発明のこの態様によれば、尿生殖器の疾患又は障害を患う又はその素因があるヒト又は獣医動物において尿生殖器の疾患又は障害を治療又は予防する方法は、本明細書に記載される組成物、特にCMP及びCMP-TCコンジュゲート、並びにかかるCMP及び/又はコンジュゲートを含む組成物を、尿生殖路の疾患又は障害と関連する又はそれを引き起こす病変位置に近い部位でヒト又は獣医動物の尿生殖路へと投与することを含む。理論に拘束されることを望むものではないが、本発明者らは、或る特定の尿生殖器の疾患及び障害の領域にはI型コラーゲンの破壊が十分にあるため、CMPが特異的に尿生殖器の疾患又は障害の部位を標的として、コラーゲン構造にインターカレートすることにより、尿生殖器の疾患又は障害を治療、予防、又は改善するように作用しなければならない部位にCMP及び/又は治療用化合物を送達すると推察する。本発明のこの態様によれば、コンジュゲート又は組成物を、好適には、尿生殖器の疾患又は障害を治療、予防、又は改善するのに十分な投薬量で尿生殖路に又はその内部へと適用し、次いで、ヒト又は獣医動物において、疾患又は障害の状態の改善について尿生殖器の疾患又は障害の進行、寛解、又は停滞を経時的にモニターする。必要に応じて、本発明のコンジュゲート又は組成物を、その後、尿生殖器の疾患又は障害が治る、予防される、又は改善されるまで、本明細書に記載される投薬及び治療のスケジュール及びプロトコル、並びに当業者によく知られるその他のものに従って、尿生殖路に定期的に再度投与する。かかる実施形態では、本発明のコンジュゲート又は組成物は、好適には、非経口的に又は局所的に尿生殖路に又はその内部へと投与される。非経口投与は、胃腸管に対する治療法の任意の既知の投与経路によって、例えば、皮下注射、静脈内注入、動脈内注入、経皮拡散、薬物溶出ウエハーの埋め込み、舌下、経口、膣内、又は直腸からなる群から選択される経路を経てなされる。かかる方法では、組成物は、好適には、ヒト若しくは獣医動物によって摂取される丸剤、カプセル剤、液剤、懸濁剤若しくは散剤の形態で、又は疾患若しくは障害の部位の若しくはその付近の尿生殖路内に埋め込まれるメッシュ若しくはパッチの形態でヒト又は獣医動物に非経口投与される。その他のかかる実施形態、特に疾患又は障害が胃腸管において管腔内にある場合には、本発明のコンジュゲート又は組成物は、内視鏡、腟鏡、及び腹腔鏡、又は尿生殖器の疾患若しくは障害の部位においてヒト若しくは獣医動物に対して本発明のコンジュゲート及び組成物等の或る用量の医薬を送達することができるその他の好適な手術用/医療用の機器等のかかる目的に適した医療機器を使用して、ヒト又は獣医動物において尿生殖器官の内腔に投与され得る。
【0074】
その他の実施形態では、尿生殖路への又はその内部へのコンジュゲート又は組成物の投与は、溶液、軟膏剤、軟膏、パッチ、ウエハー、フィルム、ゲル、スフェア、ナノ粒子、クリーム、局所溶液、及び薬物溶出ウエハーの形態を含む、任意のよく知られている手段によってなされ得る。例えば、コンジュゲート又は組成物は、該組成物又はコンジュゲートを含む1滴以上の溶液又は懸濁液の形態で;注射により;尿生殖路に埋め込まれる固形物上の被膜の形態で;メッシュ又はパッチの形態で;コンジュゲート又は組成物を、その後に尿生殖路へと送達される1つ以上のナノ粒子に付着させる又はその内部に封入させることにより、尿生殖路に適用され得る、又はその内部へと導入され得る。本発明の治療及び診断の方法を遂行するために尿生殖路に又はその内部へとコンジュゲート又は組成物を適用するその他の好適な方法は、当業者に容易に明らかとなるであろう。
【0075】
本発明の組成物及び方法を使用して治療、予防、改善、又は診断され得る線維性の疾患又は障害としては、限定されないが、肺線維症、肝硬変、心筋線維症、手術瘢痕、全身性硬化症、強皮症、ケロイド形成、増殖性硝子体網膜症等が挙げられる。
【0076】
本発明のこの態様によれば、骨の疾患又は障害を患う又はその素因があるヒト又は獣医動物において線維性の疾患又は障害を治療又は予防する方法は、本明細書に記載される組成物、特にCMP及びCMP-TCコンジュゲート、並びにかかるCMP及び/又はコンジュゲートを含む組成物を、線維性の疾患又は障害と関連する又はそれを引き起こす線維性の病変位置に近い部位でヒト又は獣医動物の1つ以上の組織、器官、又は器官系へと又はその付近に投与することを含む。理論に拘束されることを望むものではないが、本発明者らは、或る特定の線維性の疾患及び障害の領域にはI型コラーゲンの破壊が十分にあるため、CMPが特異的に線維性の疾患又は障害の部位を標的として、コラーゲン構造にインターカレートすることにより、線維性の疾患又は障害を治療、予防、又は改善するように作用しなければならない部位に治療用化合物を送達すると推察する。本発明のこの態様によれば、コンジュゲート又は組成物を、好適には、線維性の疾患又は障害を治療、予防、又は改善するのに十分な投薬量で組織、器官、又は器官系に、その付近に又はその内部へと適用し、次いで、ヒト又は獣医動物において、疾患又は障害の状態の改善について線維性の疾患又は障害の進行、寛解、又は停滞を経時的にモニターする。必要に応じて、本発明のコンジュゲート又は組成物を、その後、線維性の疾患又は障害が治る、予防される、又は改善されるまで、本明細書に記載され、当業者によく知られる投薬及び治療のスケジュール及びプロトコルに従って、1つ以上の組織、器官、又は器官系の内部へと、その付近に、又はその上へと定期的に再度投与する。かかる実施形態では、本発明のコンジュゲート又は組成物は、好適には、非経口的に又は局所的に組織、器官、又は器官系に、その付近に、その上に、又はその内部へと投与される。非経口投与は、組織、器官、又は器官系に対する治療法の任意の既知の投与経路によって、例えば、皮下注射、静脈内注入、動脈内注入、内視鏡適用、経皮拡散、薬物溶出ウエハー、フィルム、ゲル若しくはパテの埋め込み、舌下、経口、又は直腸からなる群から選択される経路を経てなされる。かかる方法では、組成物は、好適には、ヒト若しくは獣医動物によって摂取される丸剤、カプセル剤、液剤、懸濁剤若しくは散剤の形態で、又は疾患若しくは障害の部位の若しくはその付近の線維性の組織、器官、又は器官系の付近に、その上に、又はその内部に埋め込まれるメッシュ、フィルム、ウエハー、ゲル、スフェア、ナノ粒子、パテ若しくはパッチの形態でヒト又は獣医動物に非経口投与される。
【0077】
その他の実施形態では、組織、器官又は器官系への、その付近の、又はその内部へのコンジュゲート又は組成物の投与は、溶液、軟膏剤、軟膏、パッチ、フィルム、ゲル、スフェア、ナノ粒子、パテ、クリーム、局所溶液、及び薬物溶出ウエハーの形態を含む任意のよく知られている手段によってなされてもよい。例えば、コンジュゲート又は組成物は、該組成物又はコンジュゲートを含む1滴以上の溶液又は懸濁液の形態で;注射により;組織、器官又は器官系の内部へと、その付近に又はその上に埋め込まれる固形物上の被膜の形態で;メッシュ又はパッチの形態で;コンジュゲート又は組成物を、その後に組織、器官又は器官系の内部へと、その付近に、又はその上に送達される1つ以上のナノ粒子に付着させる又はその内部に封入させることにより、組織、器官又は器官系に若しくはその付近に適用され得る、又はその内部へと導入され得る。本発明の治療及び診断の方法を遂行するために組織、器官又は器官系に、その上に、その付近に又はその内部にコンジュゲート又は組成物を適用するその他の好適な方法は、当業者に容易に明らかとなるであろう。
【0078】
本発明の組成物及び方法を使用して治療、予防、改善、又は診断され得る心血管の疾患又は障害としては、限定されないが、心筋梗塞、心不全、心臓弁障害、アテローム性動脈硬化、心筋症(正:cardiomyopathy)、不整脈、先天性心疾患、冠動脈疾患、心膜疾患、血管閉鎖性疾患(例えば、頸動脈、大動脈、腎動脈、大腿動脈、肺動脈、並びにその他の大血管、及び動脈、細動脈、静脈、細静脈等であってもよい小血管を冒す)、マルファン症候群等が挙げられる。
【0079】
本発明のこの態様によれば、心血管の疾患又は障害を患う又はその素因があるヒト又は獣医動物において心血管の疾患又は障害を治療又は予防する方法は、本明細書に記載される組成物、特にCMP及び/又はCMP-TCコンジュゲート、並びにかかるCMP及び/又はコンジュゲートを含む組成物を、かかる疾患又は障害を患う又はその素因があるヒト又は獣医動物の血管系に投与することを含む。理論に拘束されることを望むものではないが、本発明者らは、或る特定の心血管の疾患及び障害の領域にはI型コラーゲンの破壊が十分にあるため、被験体の血管系へと導入されたCMPが特異的に心血管の疾患又は障害の部位を標的として、コラーゲン構造にインターカレートすることにより、心血管の疾患又は障害を治療、予防、又は改善するように作用しなければならない部位にCMP及び/又は治療用化合物を送達すると推察する。本発明のこの態様によれば、コンジュゲート又は組成物を、好適には、心血管の疾患又は障害を治療、予防、又は改善するのに十分な投薬量で血管系に又はその内部へと適用し、次いで、ヒト又は獣医動物において、疾患又は障害の状態の改善について心血管の疾患又は障害の進行、寛解、又は停滞を経時的にモニターする。必要に応じて、本発明のコンジュゲート又は組成物を、その後、心血管の疾患又は障害が治る、予防される、又は改善されるまで、本明細書に記載される投薬及び治療のスケジュール及びプロトコル、並びに当業者によく知られるその他のものに従って、血管系に定期的に再度投与する。かかる実施形態では、本発明のコンジュゲート又は組成物は、好適には、非経口的に又は局所的に心臓、心膜、血管又は血管系のその他の関連する構成要素に、又はその内部に投与される。非経口投与は、血管系に対する治療法の任意の既知の投与経路によって、例えば、皮下注射、静脈内注入、動脈内注入、経皮拡散、カテーテル挿入による、塞栓療法、薬物溶出ウエハー又はフィルムの埋め込み、舌下、経口、直腸からなる群から選択される経路を経てなされる。かかる方法では、組成物は、好適には、ヒト若しくは獣医動物によって摂取される丸剤、カプセル剤、液剤、懸濁剤若しくは散剤の形態で、又は心血管の疾患若しくは障害に関与する部位の若しくはその付近の心臓、心膜、血管若しくは血管系のその他の関連する構成要素の内部に埋め込まれるメッシュ、ウエハー、フィルム、ゲル、パテ、スフェア、ナノ粒子若しくはパッチの形態でヒト又は獣医動物に非経口投与される。
【0080】
その他の実施形態では、血管系への又はその内部へのコンジュゲート又は組成物の投与は、溶液、軟膏剤、軟膏、パッチ、フィルム、ゲル、スフェア、ナノ粒子、クリーム、局所溶液、及び薬物溶出ウエハーの形態を含む任意のよく知られている手段によってなされてもよい。例えば、コンジュゲート又は組成物は、該組成物又はコンジュゲートを含む1滴以上の溶液又は懸濁液の形態で;注射により;心臓、心膜、血管又は血管系のその他の関連する構成要素へと埋め込まれる固形物上の被膜の形態で;メッシュ又はパッチの形態で;コンジュゲート又は組成物を、その後に心臓、心膜、血管又は血管系のその他の関連する構成要素へと送達される1つ以上のナノ粒子に付着させる又はその内部に封入させることにより、心臓、心膜、血管又は血管系のその他の関連する構成要素に適用され得る、又はその内部へと導入され得る。本発明の治療及び診断の方法を遂行するために血管系に又はその内部へとコンジュゲート又は組成物を適用するその他の好適な方法は、当業者に容易に明らかとなるであろう。
【0081】
本発明の組成物及び方法を使用して治療、予防、改善、又は診断され得る骨の疾患又は障害としては、限定されないが、骨粗鬆症、骨折、骨髄炎、骨形成不全症、骨パジェット病、骨壊死、くる病、骨軟化症、先端肥大症等が挙げられる。
【0082】
本発明のこの態様によれば、骨の疾患又は障害を患う又はその素因があるヒト又は獣医動物において骨の疾患又は障害を治療又は予防する方法は、本明細書に記載される組成物、特にCMP及びCMP-TCコンジュゲート、並びにかかるCMP及び/又はコンジュゲートを含む組成物を、骨の疾患又は障害と関連する又はそれを引き起こす病変位置に近い部位でヒト又は獣医動物の1つ以上の骨の内部に又はその付近に投与することを含む。理論に拘束されることを望むものではないが、本発明者らは、或る特定の骨の疾患及び障害の領域にはI型コラーゲンの破壊が十分にあるため、CMPが特異的に骨の疾患又は障害の部位を標的として、コラーゲン構造にインターカレートすることにより、骨の疾患又は障害を治療、予防、又は改善するように作用しなければならない部位に治療用化合物を送達すると推察する。本発明のこの態様によれば、コンジュゲート又は組成物を、好適には、骨の疾患又は障害を治療、予防、又は改善するのに十分な投薬量で骨に、その付近に又はその内部へと適用し、次いで、ヒト又は獣医動物において、疾患又は障害の状態の改善について骨の疾患又は障害の進行、寛解、又は停滞を経時的にモニターする。必要に応じて、本発明のコンジュゲート又は組成物を、その後、骨の疾患又は障害が治る、予防される、又は改善されるまで、本明細書に記載される投薬及び治療のスケジュール及びプロトコル、並びに当業者によく知られるその他のものに従って、1つ以上の骨の内部へと、その付近に、又はその上へと定期的に再度投与する。かかる実施形態では、本発明のコンジュゲート又は組成物は、好適には、非経口的に又は局所的に骨に、その付近に、その上に、又はその内部へと投与される。非経口投与は、骨に対する治療法の任意の既知の投与経路によって、例えば、皮下注射、静脈内注入、動脈内注入、内視鏡適用、経皮拡散、薬物溶出ウエハー、フィルム、ゲル若しくはパテの埋め込み、舌下、経口、又は直腸からなる群から選択される経路を経てなされる。かかる方法では、組成物は、好適には、ヒト若しくは獣医動物によって摂取される丸剤、カプセル剤、液剤、懸濁剤若しくは散剤の形態で、又は疾患若しくは障害の部位の若しくはそれに近い骨の付近に、その上に、又はその内部に埋め込まれるメッシュ、フィルム、ウエハー、ゲル、スフェア、ナノ粒子、パテ若しくはパッチの形態でヒト又は獣医動物に非経口投与される。
【0083】
その他の実施形態では、骨への、その付近への又はその内部へのコンジュゲート又は組成物の投与は、溶液、軟膏剤、軟膏、パッチ、フィルム、ゲル、スフェア、ナノ粒子、パテ、クリーム、局所溶液、及び薬物溶出ウエハーの形態を含む任意のよく知られている手段によってなされてもよい。例えば、コンジュゲート又は組成物は、該組成物又はコンジュゲートを含む1滴以上の溶液又は懸濁液の形態で;注射により;骨の内部へと、その付近に、又はその上に埋め込まれる固形物上の被膜の形態で;メッシュ又はパッチの形態で;コンジュゲート又は組成物を、その後に骨の内部へと、その付近に、又はその上に送達される1つ以上のナノ粒子に付着させる又はその内部に封入させることにより、骨に若しくはその付近に適用され得る、又はその内部へと導入され得る。本発明の治療及び診断の方法を遂行するために骨に、その上に、その付近に又はその内部へとコンジュゲート又は組成物を適用するその他の好適な方法は、当業者に容易に明らかとなるであろう。
【0084】
本発明の組成物及び方法を使用して治療、予防、改善、又は診断され得るリウマチ性の疾患又は障害としては、限定されないが、関節炎(特に関節リウマチ、骨関節炎、及び乾癬性関節炎)、滑液嚢炎、クレピタス(crepitus:軋轢音)、脊椎症、強皮症、リウマチ性多発筋痛症、及び無関節炎性症候群(anarthritic syndrome)が挙げられる。
【0085】
本発明のこの態様によれば、リウマチ性の疾患又は障害を患う又はその素因があるヒト又は獣医動物においてリウマチ性の疾患又は障害を治療又は予防する方法は、本明細書に記載される組成物、特にCMP又はCMP-TCコンジュゲート、並びにかかるCMP及び/又はコンジュゲートを含む組成物を、リウマチ性の疾患又は障害と関連する又はそれを引き起こす病変位置に近い部位でヒト又は獣医動物に投与することを含む。理論に拘束されることを望むものではないが、本発明者らは、或る特定のリウマチ性の疾患及び障害の領域にはI型コラーゲンの破壊が十分にあるため、CMPが特異的にリウマチ性の疾患又は障害の部位を標的として、コラーゲン構造にインターカレートすることにより、リウマチ性の疾患又は障害を治療、予防、又は改善するように作用しなければならない部位に治療用化合物を送達すると推察する。本発明のこの態様によれば、コンジュゲート又は組成物を、好適には、リウマチ性の疾患又は障害を治療、予防、又は改善するのに十分な投薬量でヒト又は獣医動物に又はその内部へと適用し、次いで、ヒト又は獣医動物において、疾患又は障害の状態の改善についてリウマチ性の疾患又は障害の進行、寛解、又は停滞を経時的にモニターする。必要に応じて、本発明のコンジュゲート又は組成物を、その後、リウマチ性の疾患又は障害が治る、予防される、又は改善されるまで、本明細書に記載される投薬及び治療のスケジュール及びプロトコル、並びに当業者によく知られるその他のものに従って、ヒト又は獣医動物に定期的に再度投与する。かかる実施形態では、本発明のコンジュゲート又は組成物は、好適には、非経口的に又は局所的にヒト又は獣医動物に又はその内部へと投与される。非経口投与は、リウマチ性の疾患又は障害を治療、予防、又は改善するために計画された治療法の任意の既知の投与経路によって、例えば、皮下注射、静脈内注入、動脈内注入、経皮拡散、薬物溶出ウエハーの埋め込み、舌下、経口、膣内、又は直腸からなる群から選択される経路を経てなされる。かかる方法では、組成物は、好適には、ヒト若しくは獣医動物によって摂取される丸剤、カプセル剤、液剤、懸濁剤若しくは散剤の形態で、又は疾患若しくは障害の部位に若しくはそれに近い部位でヒト若しくは獣医動物の内部に埋め込まれるメッシュ若しくはパッチの形態でヒト又は獣医動物に非経口投与される。その他のかかる実施形態、特にリウマチ性の疾患又は障害が骨、腱、軟骨、靭帯、滑液嚢、関節又は関連する構造物に又はその付近に位置する実施形態では、本発明の組成物又はコンジュゲートは、好適には、腹腔鏡、又は尿生殖器の疾患若しくは障害の部位において、ヒト若しくは獣医動物に対して本発明のコンジュゲート及び組成物等の或る用量の医薬を送達することができるその他の好適な手術用/医療用の機器等の、かかる目的に適した医療機器を使用して、ヒト又は獣医動物に投与される。
【0086】
その他の実施形態では、ヒト又は獣医動物への又はその内部へのコンジュゲート又は組成物の投与は、溶液、軟膏剤、軟膏、パッチ、クリーム、局所溶液、及び薬物溶出ウエハーの形態を含む任意のよく知られている手段によってなされてもよい。例えば、コンジュゲート又は組成物は、該組成物又はコンジュゲートを含む1滴以上の溶液又は懸濁液の形態で;注射により;ヒト又は獣医動物へと埋め込まれる固形物上の被膜の形態で;メッシュ又はパッチの形態で;コンジュゲート又は組成物を、その後にヒト又は獣医動物へと送達される1つ以上のナノ粒子に付着させる又はその内部に封入させることにより、ヒト若しくは獣医動物に適用され得る、又はそれらの内部へと導入され得る。本発明の治療及び診断の方法を遂行するためコンジュゲート又は組成物をヒト又は獣医動物へと又はその内部に適用するその他の好適な方法は、当業者に容易に明らかとなるであろう。
【0087】
関連する実施形態では、本発明は、疾患、障害、又は病状を患う、又はその素因があるヒト又は獣医動物において、上記疾患、障害、又は病状を治療又は予防するのに適したデバイス、特に医療デバイスを提供する。かかるデバイスは、好適には、一旦ヒト又は獣医動物の体内に埋め込まれると、該デバイスから本発明の組成物が放出又は溶出されるように、デバイス上の被膜の形態で、又はデバイス内に包埋されている組成物の形態で、少なくとも1つの本発明の組成物を含む。好適なかかるデバイスとしては、限定されないが、人工関節、ステント、カテーテル、縫合糸、骨スクリュー、骨プレート、補綴材(例えば、人工の四肢、身体構造物、器官等)、吸収性又は非吸収性のメッシュ、吸収性又は非吸収性のパッチ、薬物放出ウエハー、脳神経刺激装置(例えば、脳深部神経刺激装置)、胃刺激装置、人工内耳、除細動器、心臓ペースメーカー、インシュリンポンプ、内部輸液ポンプ等が挙げられる。本発明のこの態様に従って有用である好適なその他のデバイスは、当業者に容易に明らかとなるであろう。
【0088】
本発明のこの態様によって提供されるデバイスは、疾患、障害、又は病状を患う又はその素因があるヒト又は獣医動物におけるかかる疾患、障害、及び病状の治療、予防、改善、又は診断に有用である。この態様による方法では、1つ以上の本発明の医療デバイスをヒト又は獣医動物に埋め込み、そのヒト又は獣医動物において疾患、障害、又は病状が治る、改善される、又は予防されるまで、ヒト又は獣医動物の病状をモニターする。本発明のデバイス及び方法を使用して治る、治療される、改善される、又は予防される可能性がある好適な疾患、障害、及び病状としては、癌(本明細書に別記されるもの等)、並びに外皮系(特に、本明細書に詳細に記載されるもの等の皮膚の疾患又は障害)、筋肉系、骨格系(特に、本明細書に詳細に記載されるもの等の骨、関節、軟骨、腱、又は靭帯の疾患又は障害)、神経系(特に、脳又は眼のもの(限定されないが、緑内障、白内障、硝子体癒着又は飛蚊症、黄斑変性、ドライアイ症候群、角膜炎、非感染性角膜潰瘍形成、非感染性角膜融解、感染性角膜潰瘍形成、感染性角膜融解、結膜炎、スティーブンス-ジョンソン症候群、強膜炎、上強膜炎、拡張症、円錐角膜、角膜裂傷、角膜びらん、角膜上皮剥離、及び薬物治療を必要とする術後の白内障手術の状態又は薬物治療を必要とする術後の緑内障手術の状態等の眼の手術に起因する術後の眼の苦痛を含む))、循環系、リンパ系、呼吸器系(ヒト又は獣医動物において喉頭蓋、気管、気管支、細気管支、又は肺を冒すそれらの疾患又は障害、特に本明細書に詳細に記載される疾患及び障害を含む)、内分泌系、尿/排泄系(ヒト又は獣医動物の腎臓、尿管、膀胱、上部尿路(すなわち、腎盂)、尿管、又は尿道を冒すそれらの疾患又は障害、特に本明細書に詳細に記載される疾患及び障害を含む)、生殖器系(上記ヒト又は獣医動物において睾丸、前立腺、陰茎、膣、子宮頸部、子宮、卵管、又は卵巣を冒す疾患又は障害、特に本明細書に詳細に記載される疾患及び障害を含む)及び消化器系(上記ヒト又は獣医動物において食道、胃、小腸、結腸又は直腸を冒すそれらの疾患又は障害、特に本明細書に詳細に記載される疾患及び障害を含む)を含むヒト又は獣医動物の器官系を冒す疾患又は障害が挙げられる。ヒト又は獣医動物において疾患、障害、又は病状若しくは身体的状態の治療、予防、改善、又は診断を遂行するために、本発明のこの態様によって提供される1つ以上のデバイスをヒト又は獣医動物に埋め込む好適な方法は、関連する医学及び外科の技術分野の当業者によく知られているであろう。
【0089】
本発明の方法による1つ以上の疾患又は障害の治療、予防、改善、又は診断に有用なCMP、又はCMP-TCコンジュゲートの濃度は、薬学及び医学の技術分野の当業者に容易に明らかとなるであろう。複合化されていないCMPについて、被験体、特にヒト又は獣医動物に投与されるCMPの好適な量又は濃度、体重の1キログラム(kg)当たりのCMPの好適な量又は濃度は、約1mg/kg~約10mg/kg、約1mg/kg~約5mg/kg、及び約1mg/kg、約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、又は約5mg/kgである。複合化されたCMP-TCについては、体重1kg当たり同じ量又は濃度のCMPが好適に被験体に投与され、医薬有効成分又は生物学的製剤の量は、ヒト又は獣医動物において治療、予防、改善、又は診断される疾患又は障害に応じて、治療有効量の所望の医薬有効成分又は生物学的製剤を送達するように、複合化プロセスの間に計算される。本発明のこの態様によって使用される医薬有効成分又は生物学的製剤の好適な量又は濃度は、当業者によく知られ、本明細書に含まれる情報及び関連する技術分野において入手可能なその他の情報から容易に決定され得る。
【0090】
本発明及びその任意の実施形態の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される方法及び適用に対するその他の好適な修正及び適合が行われ得ることが、関連する技術分野の当業者に容易に明らかとなるであろう。ここに本発明を詳細に記載したが、解説を目的とするために含まれるにすぎず、本発明の限定を意図するものではない以下の実施例を参照することによって本発明がより明確に理解されるであろう。
【実施例0091】
実施例1:マウス角膜上皮のin vivo治癒に対するCMP及びCMP-TCコンジュゲートの効果
本発明のCMP及びCMP-TCコンジュゲートの可能性のある治療効果を調査するため、創傷誘導したマウス眼のin vivoの状況での角膜上皮の治癒において或る特定のCMP及びCMP-TCコンジュゲートを試験するように研究を計画した。雌性マウス(8週齢のC57BL/6、試験した1つの試料当たりマウス7匹)を麻酔し、前眼実質を露出させるのに十分な深さの表在性の上皮創傷1.5mmによりマウス眼の角膜を傷つけることによってコラーゲンマトリクスを損傷させ、露出させた。トレフィンの後、Algerbrushスカーリング手法(Algerbrush scouring technique)(Carlson, E., et al., "Impact of Hyaluronic Acid-Containing Artificial Tear Products on Reepithelialization in an In Vivo Corneal Wound Model," J. Ocular Pharmacol. Ther., published online February 2, 2018(https://doi.org/10.1089/jop.2017.0080よりアクセス可能)を参照されたい)を用いて創傷を作り出した。創傷誘導後、角膜をPBS水溶液中の25nM(約3mg/kg)のCMP又はCMP-TCコンジュゲートで治療した。陰性対照マウスをビヒクルのみ(PBS)で治療し、陽性対照マウスを100ng/mLの上皮増殖因子(EGF)で治療した。48時間に亘って様々な時点で創傷の大きさをフルオレセイン染色により調査し(Carlson et al.(同上)を参照されたい)、蛍光顕微鏡写真撮影によって記録して、Image Jソフトウェアを使用して定量した(Rush, J.S. et al., Investig. Ophthalmol. Visual Sci. 57(14):5864-5871 (2016)、Rush, J.S. et al., Investig. Ophthalmol. Visual Sci. 55(8):4691-4699 (2014)を参照されたい)。結果を図1に示す。
【0092】
図1は、本発明のCMP及びCMP-TCコンジュゲートが、EGFとビヒクルとの両方に対して、マウス眼の角膜における上皮下間質の再上皮化及び治癒を著しく加速したことを示す。左側の欄は、創傷を誘導した直後の創傷の大きさ(各顕微鏡写真においてフルオレセイン蛍光の円として可視化した)を示し、一方、右側の欄は、創傷誘導後及び様々な試験物質による治療後16時間の創傷の大きさを示す。PBS:陰性対照、EGF:陽性対照。「Cmpd3」:本発明の(Pro-Pro-Gly)CMP(配列番号1)、「Cmpd10」:本発明の(Hyp-Pro-Gly)CMP-サブスタンスP(SubP)コンジュゲート(配列番号390)。結果は、Cmpd3及びCmpd10はいずれも、より低いレベルの治癒を示したPBSとEGFとの両方の対照と比較して、治療後16時間以内にマウスの角膜及び角膜実質の創傷治癒の著しい加速(直径の減少及び蛍光強度の減弱によって示される)を実証したことを示す。これらの結果は、ドライアイ及び角膜裂傷、又は様々な病因の潰瘍形成を含むヒト及び獣医動物の様々な眼の状態のモデルである、創傷誘導したマウス眼の角膜の創傷治癒及び間質コラーゲン修復の促進における本発明のCMP及びCMP-TCコンジュゲートの使用を支持する。
【0093】
本発明は、指定される機能の実行及びそれらの関係を解説する機能的な構成要素を用いて上に記載されている。これらの機能的な構成要素の境界は、本明細書の便宜上、恣意的に本明細書に定義されている。指定される機能及びそれらの関係が適切に実施される限り、それに代わる境界を定義することができる。
【0094】
上述の特定の実施形態の記載は、他者が、本発明の一般概念から逸脱することなく、当業者が備えている技能の範囲に含まれる知識を適用することによって、過度の実験を伴うことなく、かかる特定の実施形態を様々な用途に対して容易に修正及び/又は適合させることができる、本発明の一般的性質を完全に明らかにする。したがって、本明細書に具体的に記載されるものに加えて、本明細書のその他の好適な実施形態は、上述の記載及び実施例、並びに関連する技術分野で一般的に利用可能な知識に基づいて、当業者に容易に明らかとなるであろう。したがって、かかる適合及び修正は、本明細書に提示される教示及び手引きに基づいて、開示される実施形態の等価物の意味及び範囲に含まれることが意図される。本明細書における語法又は用語は、本明細書の用語又は語法が教示及び手引きに照らして当業者によって解釈されることとなるように、限定ではなく記述を目的とするものであることが理解されよう。
【0095】
本発明の広さ及び範囲は、上に記載される例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではないが、添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。
【0096】
米国特許及び公開特許出願、国際特許及び国際特許出願、並びに学術論文又はその他の公的に入手可能な文書を含む、本明細書で引用される全ての参照文献は、関連する本出願の箇所に当てはまるかかる参照文献の部分(複数の場合もある)について各参照文献が具体的に引用されるのと同じ程度まで、それらの全体を引用することにより本明細書の一部をなす。
図1
【配列表】
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