(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022125370
(43)【公開日】2022-08-29
(54)【発明の名称】ロングアーク型放電ランプ
(51)【国際特許分類】
H01J 5/50 20060101AFI20220822BHJP
H01J 61/88 20060101ALI20220822BHJP
H01J 5/54 20060101ALI20220822BHJP
【FI】
H01J5/50 G
H01J61/88 F
H01J5/54
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2019131029
(22)【出願日】2019-07-16
(71)【出願人】
【識別番号】000102212
【氏名又は名称】ウシオ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106862
【弁理士】
【氏名又は名称】五十畑 勉男
(72)【発明者】
【氏名】石田 賢志
【テーマコード(参考)】
5C335
【Fターム(参考)】
5C335HH03
5C335HH06
5C335HH27
(57)【要約】 (修正有)
【課題】発光管と、該発光管の両端部に設けられた第1及び第2のベースとを有するロングアーク型放電ランプにおいて、当該ランプを光照射装置に装着する際に、ランプの長手方向および回転方向の位置が所定の方向に定まり、重力方向への落下を防止することができ、且つ点灯中にランプの熱伸びがあってもランプ位置を所定の位置に保持することのできる構造を提供する。
【解決手段】両ベースの平坦側面にガイド溝5,6が形成されており、該ガイド溝は管軸方向に平行な水平溝部と、該水平溝部の端部にこれと直交して設けられ下端が開口された垂直溝部とからなり、垂直溝部は第1のベース3では水平溝部の内端部に設けられ、第2のベース4では水平溝部の外端部に設けられており、ベース3、4を保持するベースホルダにはガイド溝5,6に係合する係合突子が設けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光管と、該発光管の両端部に設けられた第1及び第2のベースとを有するロングアーク型放電ランプにおいて、
前記両ベースの平坦側面にガイド溝が形成されており、該ガイド溝は、管軸方向に平行な水平溝部と、該水平溝部の端部にこれと直交して設けられ、下端が開口された垂直溝部とからなり、
前記垂直溝部は、一方の第1のベースでは前記水平溝部の内端部に設けられ、他方の第2のベースでは前記水平溝部の外端部に設けられており、
前記ベースを保持するベースホルダには前記ガイド溝に係合する係合突子が設けられていることを特徴とするロングアーク型放電ランプ。
【請求項2】
前記ベースの少なくとも一方の第2のベースにおける前記ガイド溝の水平溝部には、前記係合突子が係合する係止孔が形成されており、
前記係合突子は、バネ付勢されて先端部が出没自在であることを特徴とする請求項1に記載のロングアーク型放電ランプ。
【請求項3】
前記ガイド溝の垂直溝部が、前記水平溝部の両端部に設けられていて、略コ字型をなしていることを特徴とする請求項1に記載のロングアーク型放電ランプ。
【請求項4】
前記水平溝部の両端部に設けられた垂直溝部が、上方にも延在していて、略H字型をなしていることを特徴とする請求項3に記載のロングアーク型放電ランプ。
【請求項5】
前記ガイド溝が、第1および第2のベースにおいて、同じ側の平坦側面に形成されていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のロングアーク型放電ランプ。
【請求項6】
前記ガイド溝が、第1および第2のベースにおいて、異なる側の平坦側面に形成されていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のロングアーク型放電ランプ。
【請求項7】
前記ベースの一方の第2のベースには、前記ランプに接続されたベース給電コネクタが設けられ、該第2のベースを保持する前記ベースホルダには、電源に接続されたホルダ給電コネクタが設けられ、
前記ベース給電コネクタと前記ホルダ給電コネクタの一方がソケット型コネクタであり、他方がピン型コネクタであって、
前記発光管を水平スライドさせることにより、前記ベース給電コネクタと前記ホルダ給電コネクタが係合して電気的に接続されることを特徴とする請求項1に記載のロングアーク型放電ランプ。
【請求項8】
前記ベースの一方の第2のベースには、その上端面に管軸方向に延びるガイド凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のロングアーク型放電ランプ。
【請求項9】
前記ベースホルダが設けられた基台上に、請求項1~請求項8のいずれかに記載のロングアーク型放電ランプが保持されてなることを特徴とするランプユニット。
【請求項10】
前記ベースホルダが設けられた基台上に、請求項8に記載のロングアーク型放電ランプが保持されてなるランプユニットが、
反射ミラーと、前記ガイド凹部に係合するガイド突部を有する側板とを有する反射ユニット内に収容されてなる光照射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ロングアーク型放電ランプに関するものであり、特に、ランプをベースホルダに容易に且つ確実に着脱することができるようにしたロングアーク型放電ランプに係わるものである。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷業界や電子工業界においては、インキや塗料の乾燥、樹脂の硬化処理に使用する光化学反応用装置の紫外線光源として、或いは、半導体基板や液晶ディスプレイ用の液晶基板を露光するのに使用する露光装置の紫外線光源として、ロングアーク型放電ランプが使用されている。
例えば、特開2007-209884号公報(特許文献1)などにその具体的構造が開示されている。
そして、この種のランプを光照射装置内に設置する際のランプの保持方法には様々な方法がとられており、前記特許文献1の
図12,13には、従来のランプの保持方法の一例が示されている。
【0003】
図17にその構造が示されていて、ロングアーク型放電ランプ50の発光管51に両端にベース52、52が設けられており、このベース52が、光照射装置の支持壁61のランプ支持台62に取り付けられたベース挟み部材63により弾性的に支持されている。このベース挟み部材63は板金をベースの形状に合わせて曲げ加工して作成した弾性を有するクリップであり、このベース挟み部材63にランプ50のベース52を挟み込むことによりランプが支持される。これにより、ここでは図示しない光照射装置の反射ミラーに対して特定の位置にランプ50が取り付けられるものである。
【0004】
ところがこのようなクリップ形式の保持方法では、ランプ50をその長手方向(管軸方向)の所定の箇所に位置することができず、また、長手方向の移動を規制する手段もなく、例えば、ランプの昇温による熱膨張の伸びに伴う変形で、ランプの長手方向の位置が変化し、照射位置のばらつきが生じる。
また、ランプの周方向における回転防止機構もないので、発光管51のチップ53の位置を適正な位置に固定することもできない。
更には、ランプの繰り返し着脱による疲労、温度サイクルがかかることによる変形などの経時変形で、保持力が劣化(低下)し、ベースが外れてランプが落下するなど、重力方向の保持力に対する信頼性が小さい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明が解決しようとする課題は、発光管と、該発光管の両端部に設けられた第1及び第2のベースとを有するロングアーク型放電ランプにおいて、当該ランプを光照射装置に装着する際に、ランプの長手方向および回転方向の位置が所定の方向に定まり、重力方向への落下を防止することができ、且つ点灯中にランプの熱伸びがあってもランプ位置を所定の位置に保持することのできる構造を提供することである。
また、その取り付けも、ランプを垂直方向および水平方向に移動させるだけという簡単な作業で済み、ランプに負荷が掛かることなく短時間でランプ脱着可能な構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係るロングアーク型放電ランプは、前記両ベースの平坦側面にガイド溝が形成されており、該ガイド溝は、管軸方向に平行な水平溝部と、該水平溝部の端部にこれと直交して設けられ、下端が開口された垂直溝部とからなり、前記垂直溝部は、一方の第1のベースでは前記水平溝部の内端部に設けられ、他方の第2のベースでは前記水平溝部の外端部に設けられており、前記ベースを保持するベースホルダには前記ガイド溝に係合する係合突子が設けられていることを特徴とする。
【0008】
また、前記ベースの少なくとも一方の第2のベースにおける前記ガイド溝の水平溝部には、前記係合突子が係合する係止孔が形成されており、前記係合突子は、バネ付勢されて先端部が出没自在であることを特徴とする。
また、前記ガイド溝の垂直溝部が、前記水平溝部の両端部に設けられていて、略コ字型をなしていることを特徴とする。
また、前記水平溝部の両端部に設けられた垂直溝部が、上方にも延在していて、略H字型をなしていることを特徴とする。
また、前記ガイド溝が、第1および第2のベースにおいて、同じ側の平坦側面に形成されていることを特徴とする。
【0009】
また、前記ガイド溝が、第1および第2のベースにおいて、異なる側の平坦側面に形成されていることを特徴とする。
また、前記ベースの一方の第2のベースには、前記ランプに接続されたベース給電コネクタが設けられ、該第2のベースを保持する前記ベースホルダには、電源に接続されたホルダ給電コネクタが設けられ、前記ベース給電コネクタと前記ホルダ給電コネクタの一方がソケット型コネクタであり、他方がピン型コネクタであって、前記発光管を水平スライドさせることにより、前記ベース給電コネクタと前記ホルダ給電コネクタが係合して電気的に接続されることを特徴とする。
また、前記ベースの一方の第2のベースには、その上端面に管軸方向に延びるガイド凹部が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
この発明のロングアーク型放電ランプによれば、ベースの平坦側面に、管軸方向に平行な水平溝部と、該水平溝部の端部にこれと直交して設けられ、下端が開口された垂直溝部とからなるガイド溝を形成し、前記ベースを保持するベースホルダには前記ガイド溝に係合する係合突子が設けられていることにより、係合突子を垂直溝部に係合させてランプのベースをランプホルダに対して垂直方向に押込み、その後、ランプを水平方向にスライドさせることで簡単に装着することができる。
この状態では、係合突子がガイド溝の水平溝部内に位置するので、ランプが水直方向(重力方向)に抜け落ちることがない。
また、水平溝部に係止孔が設けてあるので、ランプホルダの係合突子がこの係止孔に係合することで、ランプの水平方向の位置も所定の位置に規制される。
【0011】
また、ガイド溝の水平溝部の両端部に垂直溝部を形成して、略コ字型とすることで、両端のベースを共通化し発光管のいずれの側の端部に設けることもできるので、コスト面からも優位になり、更には、ランプ交換の作業性も向上する。
更には、ガイド溝の水平溝部の両端部の垂直溝部を上方にも延在して、略H字型とすることで、取り付け作業時に、垂直溝部の上方からランプホルダの係合突子の位置を目視により確認することができるので、作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明のロングアーク型放電ランプの全体斜視図。
【
図6】ランプをランプホルダに取付ける手順の説明図。
【
図15】
図14の実施例に基づくランプの光照射装置への取付け説明図。
【
図17】従来のロングアーク型放電ランプの取付け構造図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1には、本発明のロングアーク型放電ランプ1の全体斜視図が示されていて、発光管2の内部には不図示の一対の電極が対向配置されている。この発光管2の両端には、一対の第1のベース3と第2のベース4が設けられている。そして、この第1および第2のベース3、4にはその側面にそれぞれガイド溝5、6が形成されている。
図2、3にその詳細が示されている。ここで、
図3は、
図2の実施例を別の角度から見た斜視図である。
第1のベース3の一方の平坦側面3aには略L字型をなすガイド溝5が形成され、他方の第2のベース4の一方の平坦側面4aにも略L字型をなすガイド溝6が形成されている。
これらガイド溝5、6は、ランプ1の管軸方向に水平な水平溝部5a、6aと、その端部に当該水平溝部5a、6aと直交して形成された垂直溝部5b、6bとからなる。
【0014】
このとき、第1のベース3のガイド溝5における垂直溝部5bは、水平溝部5aの内端部に形成されており、他方の第2のベース4のガイド溝6における垂直溝部6bは水平溝部6aの外端部に形成されている。これらの垂直溝部5b、6bは下方端が開口されている。
なお、ここで、内端部とは、水平溝部5a、6aにおけるランプが挿入される側の端部を意味し、外端部とはそれとは反対側の端部を意味する。つまり、それぞれの水平溝部5a、6aの内端部は互いに対向する位置関係になる。以下本明細書においては、内端、内方、外端、外方等の用語は、同様の意味で用いられている。
【0015】
そして、第1のベース3もしくは第2のベース4の少なくとも一方のガイド溝5、6の水平溝部5a、6aには、後述するランプホルダの係合突子の先端部が係合する係止孔7が形成されている。この実施例では、第2のベース4のガイド溝6の水平溝部6aに形成されている。
また、上記第1のベース3および第2のベース4の向かい合う内端面3b、4bには、それぞれランプ挿入孔10、11が形成されており、外端面3c、4cには、それぞれ給電線導入孔12、13が形成されている。
【0016】
図4には前記ベース3、4を保持する一対の第1のランプホルダ15および第2のランプホルダ16が示されている。なお、
図4では、構造の理解を助けるために、
図2、
図3のベース3、4の斜視図とは反対側から見た斜視図が示されている。
このランプホルダ15、16の側壁15a、16aには、前記ベース3、4のガイド溝5、6に係合する係合突子17、18が設けられている。
この係合突子17、18の一例が
図5に示されていて、
図5(A)に示すボールプランジャ19や、
図5(B)に示すピンプランジャ20などの、バネ19b、20bによりバネ付勢されて先端部のボール19aやピン20aが出没自在とされたものが使用される。
この係合突子17、18がベース3、4のガイド溝5、6内を滑動してランプ全体がガイドされ、先端部19a、20aが一方のベース(第2のベース)4の水平溝部6aの係止孔7に係合し、ランプの位置決めがなされる。
【0017】
図6にランプ1の取付け手順が示されている。なお、
図6では、係合突子17、18とベース3、4のガイド溝5、6の関係が理解できるように、ベース3、4とランプホルダ14、15の隙間が誇張されて示されているが、実際には、その隙間は殆どなく、ベース3、4はランプホルダ14、15に挟持されるような寸法関係となっている。
前記ランプホルダ15、16は基台21上に載置されており、このランプホルダ15、16に対して上方からランプ1のベース3、4を押し下げていくが、このとき、ベース3、4のガイド溝5、6の垂直溝部5b、6bに、ランプホルダ15、16の係合突子17、18を整合させて下方に押し下げる(A)。この間、係合突子17、18の先端部19a、20aは、バネ19a、20aの付勢力に対抗して先端から押し下げられた状態となって垂直溝部5b、6b内を滑動する。
【0018】
次いで、ランプ1を図の右方に水平スライドさせる(B)。このとき、係合突子17、18は、それぞれベース3、4の水平溝部5a、6a内をスライドし、ランプ1は水平方向に案内される(C)。
そして、第2のランプホルダ16の係合突子18が、第2のベース4の係合孔7に係合したとき、係合突子18の先端部18aが係合孔7内に突出してランプ1は固定され水平方向での位置決めがなされる(D)。
なお、この実施例では、係合孔7は、第2のベース4に形成したが、他方の第1のベース3に形成するものであってもよい。
【0019】
上記実施例におけるベースに形成するガイド溝5、6は略L字型に限られず、その変形例が
図7の第2の実施例および
図8の第3の実施例に示されている。
図7におけるガイド溝5、6は略コ字型をしていて、第1のベース3のガイド溝5と第2のベース4のガイド溝6は同形状である。即ち、ガイド溝5、6の水平溝部5a、6aの両端部に垂直溝部5b、6bが形成されている。
こうすることで、第1のベース3と第2のベース4を構造共通化できるとともに、作業上も煩雑さがなくなり好適である。
【0020】
図8には更に他のガイド溝形状が示されていて、この第3の実施例では、ガイド溝5、6はともに略H字型をなしている。つまり、
図7の第2の実施例における垂直溝部5b、6bが水平溝部5a、6aよりも上方にまで達していて、その上方端が開口されているものである。
この第3の実施例による取付け時のメリットが
図9で説明される。
図9は、一方の第2のベース4と第2のランプホルダ16を拡大して示したものであり、他方側の第1のベース3と第1のランプホルダ15との関係も同様である。
この実施例によれば、
図7の第2の実施例と同様に、構造の共通化というメリット以外に、
図9に示すように、ランプホルダ16にランプベース4を取り付ける際に、前記垂直溝部6bの上端側からランプホルダ16の係合突子18を目視することができるので、この係合突子18を垂直溝部6b内に容易に位置合わせすることができて、ベース4とランプホルダ16との取付け作業時の初期位置合わせ作業が簡便になる。
【0021】
ところで、上記
図7の第2実施例および
図8の第3の実施例ではガイド溝5、6をそれぞれ略U字型、略H字型とし、その利点の一つとして構造の共通化が図られるとしたが、ガイド溝5、6に係合孔7を形成する場合には、その両者に係合孔7を形成することで構造共通化の利点を維持することができる。
図10にその一例が示されていて、係合孔7(7a、7b)は、第1のベース3のガイド溝5の水平溝部5aと、第2のベース4のガイド溝6の水平溝部6aとに形成されている。そして、それぞれの位置は、両ベース3、4の中間点に関して対称となるように形成されている。つまり、第1のベース3の係合孔7aが水平溝部5aの内端側に形成されている場合、第2のベース4の係合孔7bも水平溝部6aの内端側に形成されている。これにより、両ベース3、4の構造共通化が図られる。
なお、この場合、一方の係合孔7(7a又は7b)は、係合突子18との係合機能を有するが、他方の係合孔7(7b又は7a)は係合機能を有せず、専ら、構造共通化のための構造となる。
【0022】
以上の実施例では、ベース3、4に形成するガイド溝5、6は、ベース3、4の同じ側面に形成されているが、
図11に示すように、それぞれ反対側の側面に形成するものであってもよい。こうすることで、第1のベース3と第2のベース4を構造共通化できるとともに、共通部材化できる。
この実施例でも、ランプをランプホルダに取り付ける作業手順は、
図6で説明したものと同様である。
【0023】
図12にはランプホルダの他の実施例が示されていて、一方の第2のランプホルダ16にはその後壁16bにピン状のホルダ給電コネクタ23が突設されている。
そして、
図13(A)には、ベース4とランプホルダ16の断面説明図が示されている。
第2のベース4には、
図3で示した給電線導入孔13に相当する孔内にソケット状のベース給電コネクタ22が設けられており、ランプと電気的な接続がとられている。
一方、第2のランプホルダ16の後壁16bに設けられたピン状のホルダ給電コネクタ23は、図示しない電源に電気的に接続されている。
図13(A)に示すように、ベース4がランプホルダ16上に位置され、その後、水平方向にスライドされると、
図13(B)に示すように、ランプホルダ16のホルダ給電コネクタ23とベース4のベース給電コネクタ22とが係合し、電気的な接続が図られる。
【0024】
なお、
図13では、ランプホルダ16のホルダ給電コネクタ23をピン状とし、ベース4のベース給電コネクタ22をソケット状としたが、反対の関係、即ち、ホルダ給電コネクタ23をソケット状とし、ベース4のベース給電コネクタ22をピン状としてもよいことは勿論である。
【0025】
図14にベースの他の形状である第4の実施例が示されている。一方の第2のベース4において、その上端面4dに管軸方向に延びて端部が開口したスリット状のガイド凹部25が形成されている。
図15に、基台21上のランプホルダ15、16にランプ1のベース3、4が保持されてなるランプユニット30が示され、また、一対の反射ミラー32、32と、当該反射ミラー32の両端部に設けられた側板33とを有する反射ユニット31が示されている。
この反射ユニット31は、全体を不図示とした光照射装置内の所定の位置に組み込まれている。
ランプを搭載したランプユニット30は、不図示のガイド機構により、摺動させて反射ユニット31内に収容される。
ランプユニット30が所定の最終位置まで押し込まれるとき、
図16(A)(B)に示すように、ランプ1の第2のベース4の上端面4dのガイド凹部25が、反射ユニット31の側板33に形成されたガイド突部33aに係合して、ランプユニット30がガイドされ、反射ユニット31の所定の位置にセットされて、光照射装置内に組み込まれる。
こうすることで、ランプユニット30を容易に且つ確実に光照射装置内にセットすることができ、搭載したランプ1が周辺の部材に干渉して破損することが防止できる。
【0026】
以上のように、本発明によれば、ランプの発光管の両端に設けられたベースの平坦側面に、管軸方向に平行な水平溝部と、該水平溝部の端部にこれと直交して設けられ、下端が開口された垂直溝部とからなるガイド溝を形成し、前記ベースを保持するベースホルダには前記ガイド溝に係合する係合突子が設けられていることにより、係合突子を垂直溝部に係合させてランプのベースをランプホルダに対して垂直方向に押込み、その後、ランプを水平方向にスライドさせることで簡単に装着することができる。
また、係合突子がガイド溝の水平溝部内に位置するので、ランプが水直方向に抜け落ちることがない。
更には、水平溝部に設けた係止孔に、ランプホルダの係合突子が係合することで、ランプの水平方向の位置も所定の位置に規制される。
また、一方のベースでのみ係合突子と係合孔を係合させるので、点灯中にランプの熱伸びがあっても発光管にストレスをかけることがなく、かつ、その位置を所定の位置に保持することができる。
【符号の説明】
【0027】
1 :ロングアーク型放電ランプ
2 :発光管
3 :第1のベース
3a :平坦側面
3b :内端面
3c :外端面
4 :第2のベース
4a :平坦側面
4b :内端面
4c :外端面
4d :上端面
5 :(第1のベース3の)ガイド溝
5a :(ガイド溝5の)水平溝部
5b :(ガイド溝5の)垂直溝部
6 :(第2のベース4の)ガイド溝
6a :(ガイド溝6の)水平溝部
6b :(ガイド溝6の)垂直溝部
7 :係止孔
10,11:ランプ挿入孔
12,13:給電線導入孔
15 :第1のランプホルダ
16 :第2のランプホルダ
17 :(第1のランプホルダ15の)係合突子
18 :(第2のランプホルダ16の)係合突子
19 :ボールプランジャ
20 :ピンプランジャ
21 :基台
22 :ベース給電コネクタ
23 :ホルダ給電コネクタ
25 :ガイド凹部
30 :ランプユニット
31 :反射ユニット
33 :側板
33a:ガイド突部