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特開2022-125439三相インバータ及び無停電電源システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022125439
(43)【公開日】2022-08-29
(54)【発明の名称】三相インバータ及び無停電電源システム
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20220822BHJP
【FI】
H02M7/48 E
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021023022
(22)【出願日】2021-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】000145954
【氏名又は名称】株式会社昭電
(74)【代理人】
【識別番号】100091281
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 雄一
(72)【発明者】
【氏名】小川 一夫
(72)【発明者】
【氏名】川村 達也
【テーマコード(参考)】
5H770
【Fターム(参考)】
5H770BA05
5H770BA15
5H770CA01
5H770CA06
5H770DA03
5H770DA41
5H770EA19
5H770FA04
5H770HA02W
5H770HA02Y
5H770HA03W
5H770HA03Y
5H770HA06Z
5H770LA02Y
5H770LA04Z
(57)【要約】
【課題】簡単な構成によって直流電圧を三相交流電圧に変換し、空調設備等の電源として供給可能な小容量かつ小型の三相インバータ及び無停電電源システムを提供する。
【解決手段】直流電源の直流電圧を互いに位相がずれたパルス状の矩形波電圧に変換するための複数の電流平均化コンバータ5Aが並列接続されたコンバータ5と、その出力電圧を所定の大きさに昇圧するための複数の単位トランス6Aが互いに並列接続されたトランス6と、その出力電圧を整流・平滑する整流平滑回路7と、その出力電圧を三相交流電圧に変換するDC/AC変換回路8と、を備え、このDC/AC変換回路8は、所定の大きさの直流電圧を仮想的な0[V]としてこの0[V]を中心とする電圧ベクトルが正の電圧範囲内で回転して所定の相間電圧が出力されるように内部のスイッチング素子のオン・オフを制御することにより、三相交流電圧を出力させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電源と、
前記直流電源の直流電圧を互いに位相がずれたパルス状の矩形波電圧にそれぞれ変換するための複数の電流平均化コンバータを有し、これら複数の電流平均化コンバータが互いに並列接続されたコンバータと、
前記電流平均化コンバータの出力電圧を所定の大きさにそれぞれ昇圧するための複数の単位トランスを有し、これら複数の単位トランスが互いに並列接続されたトランスと、
前記トランスの出力電圧を整流・平滑する整流平滑回路と、
前記整流平滑回路の出力電圧を三相交流電圧に変換するDC/AC変換回路と、
を備え、
前記DC/AC変換回路は、
所定の大きさの直流電圧を仮想的な0[V]とし、この0[V]を中心とする電圧ベクトルが正の電圧範囲内で回転して所定の相間電圧が出力されるように内部のスイッチング素子のオン・オフを制御することにより三相交流電圧を出力させることを特徴とする三相インバータ。
【請求項2】
請求項1に記載した三相インバータにおいて、
前記直流電源が単一の正電源であることを特徴とする三相インバータ。
【請求項3】
請求項1または2に記載した三相インバータにおいて、
前記電流平均化コンバータは、前記単位トランスの一次巻線に直列に接続されたスイッチング素子と電流検出用の抵抗とを有することを特徴とする三相インバータ。
【請求項4】
請求項1~3の何れか1項に記載した三相インバータにおいて、
前記DC/AC変換回路は、
オン・オフ制御される内部のスイッチング素子に直列に接続されたインダクタンス成分を有することを特徴とする三相インバータ。
【請求項5】
交流電源電圧を整流して得た直流電圧により充電される蓄電池と、交流電源の停電時に前記蓄電池の直流電圧を三相交流電圧に変換して出力する請求項1~4の何れか1項に記載した三相インバータと、を備えたことを特徴とする無停電電源システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、コンピュータの空調設備等の電源として三相交流電圧を供給するための三相インバータ、及び、この三相インバータを備えた無停電電源システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電動機用の交流電源として200[V]の三相交流電圧を出力するインバータは、例えば特許文献1(特開2012-231567号公報)に記載されている。
また、空調設備用のインバータとしては、例えば特許文献2(特開2011-160559号公報や特許文献3(特開2012-65376号公報)に記載されたものが知られている。
【0003】
通常、三相インバータを用いた交流電源は中容量または大容量のものが多いが、小容量のものは比較的少ない。このため、例えば、停電時に48[V]のバッテリーに接続して負荷に200[V](実効値)の三相交流電圧を供給可能な小容量の三相インバータの実現が望まれている。
【0004】
なお、図8に示すように、特許文献4(特開2017-195739号公報)には、交流電源101の電圧をコンバータ102により整流平滑して48[V]の直流電圧を生成し、この直流電圧を直流バス103からバッテリー104及びインバータ105に供給すると共に、出力部106を介して負荷200に供給する電源装置100が開示されている。図8において、107はコンバータ102、バッテリー104及びインバータ105を制御する制御回路、108は直流バス103と外部回路との間に設けられた外部インターフェイスである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012-231567号公報
【特許文献2】特開2011-160559号公報
【特許文献3】特開2012-65376号公報
【特許文献4】特開2017-195739号公報([0012]~[0021]、図2等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献4(特開2017-195739号公報)に記載された電源装置によれば、例えば交流電源101の停電時に、バッテリー104の直流電圧(48[V])をインバータ105により交流電圧(200[V])に変換して負荷200に供給することができ、いわゆる停電補償を行うことができる。
しかしながら、この電源装置は、外部の直流電源と直流バス103との間で直流電力をやり取りするための外部インターフェイス108を備えており、回路構成が複雑化するという問題があった。
【0007】
そこで、本発明の解決課題は、簡単な構成によって直流電圧(例えば48[V])を所定の大きさの三相交流電圧(例えば200[V])に変換し、この三相交流電圧をコンピュータの空調設備等の電源として供給可能な小容量かつ小型の三相インバータ、及び、この三相インバータを備えた無停電電源システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1に係る三相インバータは、
直流電源と、
前記直流電源の直流電圧を互いに位相がずれたパルス状の矩形波電圧にそれぞれ変換するための複数の電流平均化コンバータを有し、これら複数の電流平均化コンバータが互いに並列接続されたコンバータと、
前記電流平均化コンバータの出力電圧を所定の大きさにそれぞれ昇圧するための複数の単位トランスを有し、これら複数の単位トランスが互いに並列接続されたトランスと、
前記トランスの出力電圧を整流・平滑する整流平滑回路と、
前記整流平滑回路の出力電圧を三相交流電圧に変換するDC/AC変換回路と、
を備え、
前記DC/AC変換回路は、
所定の大きさの直流電圧を仮想的な0[V]とし、この0[V]を中心とする電圧ベクトルが正の電圧範囲内で回転して所定の線間電圧が出力されるように内部のスイッチング素子のオン・オフを制御することにより三相交流電圧を出力させるものである。
【0009】
請求項2に係る三相インバータは、請求項1に記載した三相インバータにおいて、前記直流電源が単一の正電源であることを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る三相インバータは、請求項1または2に記載した三相インバータにおいて、前記電流平均化コンバータは、前記単位トランスの一次巻線に直列に接続されたスイッチング素子と電流検出用の抵抗とを有することを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る三相インバータは、請求項1~3の何れか1項に記載した三相インバータにおいて、前記DC/AC変換回路は、オン・オフ制御される内部のスイッチング素子に直列に接続されたインダクタンス成分を有することを特徴とする。
【0012】
請求項5に係る無停電電源システムは、交流電源電圧を整流して得た直流電圧により充電される蓄電池と、交流電源の停電時に前記蓄電池の直流電圧を三相交流電圧に変換して出力する請求項1~4の何れか1項に記載した三相インバータと、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の三相インバータによれば、例えば、停電時に蓄電池等の直流電圧を所定の大きさの三相交流電圧に変換し、これを電源電圧としてコンピュータの空調設備等に供給することができ、コンピュータの継続的な稼働を維持して停電補償を行うことができる。
また、この三相インバータを備えた無停電電源システムにより、交流電源の停電時においても、蓄電池の直流電力を利用して負荷に三相交流電圧を継続的に供給することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態に係る三相インバータの全体的な構成を示すブロック図である。
図2】(a)は電流平均化コンバータを単位トランスと共に示した回路図、(b)は(a)におけるP点の電圧波形である。
図3】(a)は単位トランス及びその二次側の整流平滑回路を示した回路図、(b)は(a)におけるP点の電圧波形である。
図4】一相分のDC/AC変換回路(単位変換回路)の構成図である。
図5】DC/AC変換回路により三相交流電圧を出力させる原理を説明する図である。
図6】DC/AC変換回路により三相交流電圧を出力させる原理を説明する図である。
図7】本発明の三相インバータを備えた無停電電源システムの構成図である。
図8】特許文献4に記載された電源装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に係る三相インバータの構成を示すブロックである。
図1において、直流入力端子1には蓄電池等から直流電圧(例えば48[V])が入力され、この直流電圧は入力フィルタ2によりノイズ成分が除去されて過電流遮断回路3、突入電流防止回路4に順次入力される。過電流遮断回路3はヒューズ等を用いて過電流を遮断し、突入電流防止回路4は、起動時において後述のコンバータ5の入力側コンデンサに突入電流が流れるのを防止するために、スイッチング素子及び限流抵抗の動作によって入力電流を制限する。
【0016】
突入電流防止回路4の後段に接続されたコンバータ5は、いわゆるチョッパとして動作するものであり、突入電流防止回路4の出力電圧から位相が互いにずれた矩形波電圧を生成するように、例えば4個の電流平均化コンバータを並列に接続して構成されている。
【0017】
図2(a)は、電流平均化コンバータ5Aを単位トランス6Aと共に示した回路図である。ここで、単位トランス6Aは電流平均化コンバータ5Aに対応して複数(4個)設けられており、図1では、4個の電流平均化コンバータ5Aをまとめてコンバータ5と表記し、4個の単位トランス6Aをまとめてトランス6と表記している。
【0018】
図2(a)において、電流平均化コンバータ5Aは、単位トランス6Aの一次巻線61に、2個のスイッチング素子51の並列回路と2個の電流検出用抵抗52の並列回路とを直列に接続して構成されている。ここで、スイッチング素子51と電流検出用抵抗52との直列回路を二組設けているのは電流を分流させて発熱を防止するためであり、原理的には、スイッチング素子51と電流検出用抵抗52との直列回路を一組設ければ良い。
並列に接続された4個の電流平均化コンバータ5Aから出力されるパルス状の矩形波電圧は、図2(b)に示す如く、それぞれの位相が1/4周期ずつずれるようにスイッチングタイミングが制御される。なお、図2(b)は図2(a)におけるP点の電圧波形である。
【0019】
このように4個の電流平均化コンバータ5Aを並列接続して位相をずらしつつスイッチングするのは、入力電流にノイズが重畳されている場合にその影響を平均化して低減するためであり、具体的には、単位トランス6Aの一次巻線61に流れる電流を電流検出用抵抗52により検出してその検出値が等しくなるようにスイッチングタイミングを制御することで、電流平均化コンバータ5Aの入力電流が平均化される。
【0020】
図3(a)は、単位トランス6A及びその二次側に接続された整流平滑回路7の回路図である。
単位トランス6Aは昇圧トランスとして機能し、その二次巻線62の両端にはダイオード71及びコンデンサ72からなる整流平滑回路7が接続されている。整流平滑回路7は、4個の単位トランス6Aに対応させてそれぞれ設けても良いし、4個の単位トランス6Aの二次巻線62を並列接続したうえで単一の整流平滑回路7の入力側に一括して接続しても良い。あるいは、単位トランス6Aとダイオード71とを接続した回路を4個並列に接続し、その出力側に単一のコンデンサ72を接続しても良い。
【0021】
この実施形態においては、単位トランス6Aにより一次電圧が昇圧され、二次電圧の波高値は、例えば385[V]の矩形波電圧となる。図3(b)は図3(a)におけるP点の電圧波形であり、図示されていないが、4個の単位トランス6Aの二次電圧は図2(b)の電圧波形と同様に位相が1/4周期ずつずれている。
【0022】
図3(a)に示す整流平滑回路7によって整流・平滑された直流電圧は、図1に示すようにDC/AC変換回路8に入力されている。
DC/AC変換回路8は、スイッチング素子のオン・オフ動作により、385[V]の直流電圧を例えば実効値200[V]の三相交流電圧に変換するものであり、その一相分の単位変換回路8Aを図4に示す。この単位変換回路8Aは三相(U,V,W相)分が並列に接続されており、これら三相の単位変換回路8Aによって図1のDC/AC変換回路8が構成される。
【0023】
図4に示す単位変換回路8Aにおいて、385[V]の直流電圧は、コイル83、スイッチング素子81、コイル84、スイッチング素子82からなる直列回路に入力され、コイル83,84にはダイオード85,86がそれぞれ並列に接続されている。ここで、コイル83,84は、スイッチング素子81,82のゼロ電流スイッチングを行うためにスイッチング素子81,82に流れる電流の変化を緩慢にするためのものである。
また、コイル83とスイッチング素子81との直列回路、及び、コイル84とスイッチング素子82との直列回路には、還流ダイオード87,88がそれぞれ逆並列に接続されている。
【0024】
更に、還流ダイオード87,88同士の接続点とグランドGNDとの間にはリアクトル89とコンデンサ90との直列回路が接続され、両者の接続点から一相分の交流電圧が出力されるようになっている。
上記の単位変換回路8Aを三相分、並列接続したDC/AC変換回路8から実効値200[V]の三相交流電圧を出力させる原理については、後に説明する。
【0025】
図1に戻って、DC/AC変換回路8と交流出力端子11との間には、ヒューズ等からなる過電流遮断回路9とノイズフィルタである出力フィルタ10とが接続されている。
なお、22は装置内部の過熱状態を検出するための温度検出回路、23,24は電流・電圧検出回路、25は電流検出回路、21は、各検出回路22~25による検出信号に基づいてコンバータ5及びDC/AC変換回路8のスイッチング素子を制御するCPU等の制御回路である。この制御回路21は、必要に応じて、図示されていない表示器や冷却用のファン等を制御し、また、各検出信号を外部に伝送するためにも用いられる。
【0026】
上記構成において、コンバータ5とDC/AC変換回路8とは、それぞれ別個の基板に実装することが望ましい。その場合、制御回路21としては、コンバータ5を制御するCPUとDC/AC変換回路8を制御するCPUとを設けてそれぞれ別個の基板に実装すると共に、温度検出回路22も2個設けて各基板にそれぞれ実装すると良い。
【0027】
次に、DC/AC変換回路8から実効値200[V]の三相交流電圧を出力させる原理について、図5図6を参照しつつ説明する。
まず、前述した図3(a)の整流平滑回路7の出力電圧(図4の単位変換回路8Aの入力電圧)である385[V]は、電圧変動分を含む出力電圧の最大値として、385[V]=220×√3により設定されている。
【0028】
そして、DC/AC変換回路8では、図5に示すように、三相各相(U,V,W相)の相間電圧Vuw,Vwv,Vvuが何れも約283[V](=200[V]×√2)となるように、互いに120°の位相差を持ち、大きさ(半径)が163[V]の電圧ベクトルを回転させることを考える。ここで、単位変換回路8Aの入力電圧である385[V]以下の電圧値として、定格出力電圧の最大値である200×√3≒345[V]を基準とすると、半径が163[V]の電圧ベクトル(あるいは相間電圧ベクトルVuw,Vwv,Vvu)が回転するベクトル円は、正の電圧範囲内の345[V]から19[V](=345[V]-163[V]×2)の間に位置することになる。
更に、この実施形態では、上記のベクトル円の中心が位置する電圧値としての182[V]を仮想の0[V](共通帰線)として、相間電圧Vuw,Vwv,Vvuの約283[V]が出力されるようにDC/AC変換回路8内のスイッチング素子81,82のオン・オフを制御する。
【0029】
これにより、図5(イ)~(ハ)に示す如く、仮想の0[V]に相当する電圧の182[V]を中心として、163[V]の大きさの電圧ベクトルがベクトル円内を回転して約283[V]の相間電圧Vuw,Vwv,Vvuが出力されることになる。なお、図6に各相(U,V,W相)の出力電圧を示す。
従来では、実際の0[V]を中心として163[V]の電圧ベクトルを回転させて約283[V]の相間電圧Vuw,Vwv,Vvuを出力させており、言い換えれば+163[V]及び-163[V]の電源(正負の電源)を必要としているが、この実施形態によれば、半径が163[V]の電圧ベクトルを正の電圧範囲内で回転させることにより、正電源のみを用いて、DC/AC変換回路8から所定の大きさの相間電圧Vuw,Vwv,Vvuを出力させることができる。
こうして生成された三相交流電圧が、図1の交流出力端子11を介して空調設備の電動機等、各種の負荷に供給される。
【0030】
図7は、本発明に係る三相インバータを備えた無停電電源システムの構成図である。
図7において、商用電源等の交流電源300の交流電圧は整流回路400により直流電圧に変換され、蓄電池500を充電すると共に、分電盤600に供給されている。分電盤600では、開閉器601をオンさせることにより、48[V]の直流電圧が本発明に係る三相インバータ700の直流入力端子1に入力される。なお、602は他の負荷に直流電圧を供給するための開閉器である。
【0031】
三相インバータ700の構成は図1に示したとおりであり、出力として実効値200[V]の三相交流電圧が生成され、この三相交流電圧は交流出力端子11から空調設備の電動機等、各種の負荷に供給される。
交流電源300の健全時には、整流回路400から出力される直流電圧を、開閉器601を介して三相インバータ700に供給し、交流電源300の停電時には、蓄電池500の直流電圧を、開閉器601を介して三相インバータ700に供給することにより、停電時においても、負荷800に対して安定的に所定の大きさの三相交流電圧を供給することができる。
【符号の説明】
【0032】
1:直流入力端子
2:入力フィルタ
3:過電流遮断回路
4:突入電流防止回路
5:コンバータ
5A:電流平均化コンバータ
6:トランス
6A:単位トランス
61:一次巻線
62:二次巻線
7:整流平滑回路
71:ダイオード
72:コンデンサ
8:DC/AC変換回路
8A:単位変換回路
81,82:スイッチング素子
83,84:コイル(インダクタンス成分)
85~88:ダイオード
89:リアクトル
90:コンデンサ
9:過電流遮断回路
10:出力フィルタ
11:交流出力端子
21:制御回路
22:温度検出回路
23,24:電流・電圧検出回路
25:電流検出回路
300:交流電源
400:整流回路
500:蓄電池
600:分電盤
601,602:開閉器
700:三相インバータ
800:負荷
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8