(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022125584
(43)【公開日】2022-08-29
(54)【発明の名称】包装容器及びその中間製品
(51)【国際特許分類】
B65D 5/74 20060101AFI20220822BHJP
【FI】
B65D5/74 020A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021023252
(22)【出願日】2021-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 規行
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060BC01
3E060BC04
3E060CF06
3E060DA11
3E060DA18
3E060DA20
(57)【要約】
【課題】折り畳んだ状態で輸送することができる輸送効率に優れた包装容器であって、口栓を後から取り付けても十分な溶着強度が得られる口栓構造を持った包装容器である。
【解決手段】紙層22を有し、最外層および最内層に熱可塑性樹脂層を有する積層体20を製函して得られる包装容器1であって、平坦な状態と箱型の状態の間で可逆的に変形可能であり、熱可塑性樹脂製の口栓10を取り付ける開口部5を有し、口栓は、口栓内側部材11と口栓外側部材14とから構成され、口栓内側部材は、内フランジ部12と胴部13とからなり、胴部は容器の内側から前記開口部に嵌合し、胴部の上面は、積層体の最外面より突出しない高さであり、口栓外側部材は、外フランジ部15と筒状部16とからなり、開口部には、容器の内側から予め口栓内側部材が取り付けられて溶着されており、口栓内側部材と口栓外側部材とが溶着されていることを特徴とする包装容器である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙層を有し、最外層および最内層に熱可塑性樹脂層を有する積層体を製函して得られる包装容器であって、平坦な状態と箱型の状態の間で可逆的に変形可能であり、熱可塑性樹脂製の口栓を取り付ける開口部を有し、
口栓は、口栓内側部材と口栓外側部材とから構成され、口栓内側部材は、内フランジ部と胴部とからなり、胴部は容器の内側から前記開口部に嵌合し、胴部の上面は、積層体の最外面より突出しない高さであるか、または積層体の厚さの5倍を超えない高さであり、
口栓外側部材は、外フランジ部と筒状部とからなり、
前記開口部には、容器の内側から予め口栓内側部材が取り付けられて、口栓内側部材の内フランジ部は積層体の最内層に溶着されており、
最外層の熱可塑性樹脂層と、外フランジ部下面とが溶着されており、
口栓内側部材の胴部の上面と口栓外側部材の外フランジ部下面、または、口栓内側部材の胴部の上面と筒状部下面、のいずれか、またはその両方が溶着されていることを特徴とする包装容器。
【請求項2】
口栓外側部材の筒状部に、キャップまたはポンプディスペンサーを取り付けるためのねじ部を有することを特徴とする請求項1に記載の包装容器。
【請求項3】
積層体の最外層および最内層の熱可塑性樹脂、並びに口栓内側部材および口栓外側部材を構成する熱可塑性樹脂がいずれもポリエチレン樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載の包装容器。
【請求項4】
前記積層体は、紙層の内側にガスバリア層を有することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の包装容器。
【請求項5】
口栓内側部材の上面と、口栓外側部材の下面とには、互いに嵌合する凸条および凹条が形成されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の包装容器。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の包装容器において、口栓外側部材が溶着されていない状態の包装容器中間製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は包装容器に関し、特に折り畳みが可能であって、輸送効率に優れた包装容器並びにその中間製品に関する。
【背景技術】
【0002】
包装容器に内容物を充填する際に、その場で容器を製造する場合もあるが、容器メーカーの工場で製造した空の容器を輸送して充填工場に搬入し、内容物を充填する場合がある。このような場合、空の容器を所定の充填容量に膨らませた状態で輸送すると著しく輸送効率が悪いので、萎ませた状態、あるいは折り畳んだ状態で輸送するのが理想的である。
【0003】
特許文献1に記載された包装容器は、この考え方をさらに発展させ、箱型の状態と平坦な状態との間で変形をさせることができ、一度平坦な状態に潰した後でも再び箱型の状態に戻すことにより再使用することが可能な包装容器である。
【0004】
一方、液体を収納する容器においては、口栓を取り付けて使用される場合がある。口栓の取り付けには通常、付け根部分にフランジ部を持った合成樹脂製の口栓部材を開口部の内側から挿入してフランジ部を溶着する手法が取られる(
図9参照)。これにより、十分な溶着強度が得られるのであるが、特許文献1に記載されたような容器に口栓を取り付けて使用する場合、ブランクの状態でまず口栓を取り付けてから、製函することになる。すると、折り畳んだとしても口栓部分が突出するため、輸送効率は、低下せざるを得ない。
【0005】
輸送効率を重視すると、口栓の取り付けは、充填場所において、容器の開口部に外側から溶着せざるを得ない。しかしこの場合、開口部に予め通常考えられる何らかの開口部処理を施したとしても、完全な溶着強度は、得られなかったのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は、折り畳んだ状態で輸送することができる輸送効率に優れた包装容器において、口栓を後から取り付けても十分な溶着強度が得られる口栓構造を持った包装容器を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、紙層を有し、最外層および最内層に熱可塑性樹脂層を有する積層体を製函して得られる包装容器であって、平坦な状態と箱型の状態の間で可逆的に変形可能であり、熱可塑性樹脂製の口栓を取り付ける開口部を有し、口栓は、口栓内側部材と口栓外側部材とから構成され、口栓内側部材は、内フランジ部と胴部とからなり、胴部は容器の内側から前記開口部に嵌合し、胴部の上面は、積層体の最外面より突出しない高さであるか、または積層体の厚さの5倍を超えない高さであり、口栓外側部材は、外フランジ部と筒状部とからなり、前記開口部には、容器の内側から予め口栓内側部材が取り付けられて、口栓内側部材の内フランジ部は積層体の最内層に溶着されており、最外層の熱可塑性樹脂層と、外フランジ部下面とが溶着されており、口栓内側部材の胴部の上面と口栓外側部材の外フランジ部下面、または、口栓内側部材の胴部の上面と筒状部下面、のいずれか、またはその両方が溶着されていること
を特徴とする包装容器である。
【0009】
本発明に係る包装容器は、口栓を口栓内側部材と口栓外側部材とに分割し、溶着可能に構成したので、輸送時には、口栓外側部材のない状態で輸送することにより、輸送効率を低下させることなく、強固な口栓を持った包装容器とすることができる。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、口栓外側部材の筒状部に、キャップまたはポンプディスペンサーを取り付けるためのねじ部を有することを特徴とする請求項1に記載の包装容器である。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、積層体の最外層および最内層の熱可塑性樹脂、並びに口栓内側部材および口栓外側部材を構成する熱可塑性樹脂がいずれもポリエチレン樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載の包装容器である。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、前記積層体が、紙層の内側にガスバリア層を有することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の包装容器である。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、口栓内側部材の上面と、口栓外側部材の下面とに、互いに嵌合する凸条および凹条が形成されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の包装容器である。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1~5のいずれか1項に記載の包装容器において、口栓外側部材が溶着されていない状態の包装容器中間製品である。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る包装容器は、平坦な状態と箱型の状態の間で可逆的に変形可能であるから、輸送時には平坦な状態とし、充填時には箱型にすることで、輸送効率を極めて良好にすることが可能である。
【0016】
口栓を口栓内側部材と口栓外側部材とに分割し、予め口栓内側部材を強固に取り付けた状態で、充填場所に輸送し、充填場所において口栓外側部材を安定的に取り付けることができるので、強固な口栓と高い輸送効率を両立することが可能となった。
【0017】
口栓が強固に融着されているので、口栓に例えばポンプディスペンサーを取り付けてもポンピング動作による口栓部の破壊等が生じ難い。
【0018】
請求項3に記載の発明のように、積層体の最外層および最内層の熱可塑性樹脂、並びに口栓内側部材および口栓外側部材を構成する熱可塑性樹脂がいずれもポリエチレン樹脂である場合には、それぞれの溶着が安定して確実に行われるため、口栓の脱落等の事故が生じ難い。
【0019】
請求項4に記載の発明のように、積層体が、紙層の内側にガスバリア層を有する場合には、内容物の保存性が高まり、内容物の選択幅が広くなる。
【0020】
請求項5に記載の発明のように、口栓内側部材の上面と、口栓外側部材の下面とに、互いに嵌合する凸条および凹条が形成されている場合には、口栓内側部材と口栓外側部材の位置合わせが確実に行われるので、仕上がりのばらつきが生じ難い。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1(1)は、本発明に係る包装容器の一実施態様を示した斜視説明図であり、平坦な状態を示したものである。
図1(2)は、
図1(1)の平坦な状態から箱型の状態に引き起こしたところを示した斜視説明図である。
【
図2】
図2(1)は、
図1に示した包装容器を構成する第1の部分の平面模式図である。
図2(2)は、
図1に示した包装容器を構成する第2の部分の平面模式図である。
【
図3】
図3は、口栓外側部材を取り付けていない状態の包装容器中間製品を示した斜視説明図である。
【
図4】
図4は、本発明に係る包装容器の口栓の構造の一例を示した断面説明図である。
【
図5】
図5は、
図4に示した口栓の分割構造を示した断面説明図である。
【
図6】
図6は、比較例1における開口部の状態を示した断面説明図である。
【
図7】
図7は、比較例2における開口部の状態を示した断面説明図である。
【
図8】
図8は、比較例3における開口部の状態を示した断面説明図である。
【
図9】
図9は、比較例4における開口部の状態を示した断面説明図である。
【
図10】
図10は、本発明に係る包装容器に用いる積層体の層構成の一例を示した断面模式図である。
【
図11】
図11は、本発明に係る包装容器の口栓の他の実施態様を示した断面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下図面を参照しながら、本発明に係る包装容器について詳細に説明する。
図1(1)は、本発明に係る包装容器の一実施態様を示した斜視説明図であり、平坦な状態を示したものである。
図1(2)は、
図1(1)の平坦な状態から箱型の状態に引き起こしたところを示した斜視説明図である。
図2(1)は、
図1に示した包装容器を構成する第1の部分の平面模式図である。
図2(2)は、
図1に示した包装容器を構成する第2の部分の平面模式図である。
図10は、本発明に係る包装容器に用いる積層体の層構成の一例を示した断面模式図である。
図4は、本発明に係る包装容器の口栓の構造の一例を示した断面説明図である。また
図5は、
図4に示した口栓の分割構造を示した断面説明図である。
【0023】
本発明に係る包装容器1は、紙層22を有し、最外層に外面熱可塑性樹脂層を有し、最内層に内面熱可塑性樹脂層を有する積層体20を製函して得られる包装容器である。
図1に示したように、平坦な状態と箱型の状態の間で可逆的に変形可能であり、
図2に示したように、熱可塑性樹脂製の口栓10を取り付ける開口部5を有する。
【0024】
図4、4に示したように、口栓10は、口栓内側部材11と口栓外側部材14とから構成され、口栓内側部材11は、内フランジ部12と胴部13とからなり、胴部13は容器の内側から開口部5に嵌合し、胴部13の上面は、積層体20の最外面より突出しない高さであるか、または積層体の厚さの5倍を超えない高さである。
【0025】
口栓外側部材14は、外フランジ部15と筒状部16とからなり、開口部5には、容器の内側から予め口栓内側部材11が取り付けられて、口栓内側部材11の内フランジ部12は積層体20の最内層である内面熱可塑性樹脂層24に溶着されている。最外層の熱可
塑性樹脂層である外面熱可塑性樹脂層21と、外フランジ部15下面とが溶着されており、口栓内側部材11の胴部13の上面と、口栓外側部材14の外フランジ部15の下面および筒状部16の下面とのいずれかまたは両方が溶着されている。
【0026】
このように、口栓10を口栓内側部材11と口栓外側部材14に分割したことにより、包装容器を製造して、内容物を充填する手順としては、まず包装容器を構成する第1の部分3の開口部5の内側から口栓内側部材11を挿入して内フランジ部12を積層体の内面熱可塑性樹脂層24に強固に融着せしめる。
【0027】
次に第1の部分3と第2の部分4の内面熱可塑性樹脂層同士を対向させて周縁を熱シールすることにより、
図3に示したような、平坦な状態の包装容器中間製品2が得られる。この状態で充填場所まで輸送することにより、輸送効率は非常に良好なものとなる。
【0028】
充填場所においては、平坦な包装容器中間製品2の開口部に口栓外側部材14を融着した後に、箱型の状態に引き起こし、内容物を充填する。口栓内側部材11と口栓外側部材14とは、融着しやすい材料で統一しておくことができるので、平坦な状態の包装容器中間製品2の開口部に十分な強度を保ちながら、接合することができる。
【0029】
図10は、本発明に係る包装容器1に用いる積層体20の層構成の一例を示した断面模式図である。この例では、紙層22の上に最外層として外面熱可塑性樹脂層21が積層され、紙層22の下には、ガスバリア層23と最内層として内面熱可塑性樹脂層24が積層されている。
【0030】
外面熱可塑性樹脂層21と内面熱可塑性樹脂層24とは、必ずしも同一の熱可塑性樹脂材料である必要はないが、口栓内側部材および口栓外側部材とも同一の熱融着し易い材料で統一することにより、安定した熱融着性が得られる。このような材料としては、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)や、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)が挙げられる。
【0031】
ガスバリア層23を設けることにより、包装容器の内容物の保存性が高まる。ガスバリア層23としては、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコール共重合体フィルム、ガスバリア性ナイロンフィルム、ガスバリア性ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等のガスバリア性フィルムや、PETフィルム等にアルミニウム等の金属を蒸着した金属蒸着フィルムや、PETフィルムに酸化アルミニウムや酸化珪素等の無機酸化物を蒸着させた無機酸化物蒸着フィルム、あるいは、ポリ塩化ビニリデンコーティング、水溶性樹脂と無機層状化合物を含有する被膜や金属アルコキシドあるいはその加水分解物とイソシアネート化合物を反応させた被膜からなる樹脂層などのガスバリアコーティング層およびこれらの組み合わせ、あるいはアルミニウム箔等の金属箔などを用いることができる。
【0032】
図11は、本発明に係る包装容器1の口栓10の他の実施態様を示した断面説明図である。この例では、口栓内側部材11の上面と、口栓外側部材14の下面とには、互いに嵌合する凸条および凹条18が形成されている。どちら側が凹条か凸条かは、任意であるが、このように構成することにより、口栓内側部材11と口栓外側部材14の位置決めを確実に行うことができる。
【0033】
以下、実施例および比較例に基づいて、本発明に係る包装容器についてさらに具体的に説明する。
【0034】
<実施例1>
積層体として表面側から厚さ25μmの低密度ポリエチレン樹脂フィルム、坪量250g/m2の紙、厚さ25μmの低密度ポリエチレン樹脂層、厚さ6μmのアルミニウム箔、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、厚さ40μmの低密度ポリエチレン樹脂フィルムの順に貼り合わせた積層体を準備した。
【0035】
図2(1)、(2)に示したようなブランクに打ち抜き、折罫線をつけた後、第1の部分3の開口部5に
図4に示したような口栓10の口栓内側部材11を開口部の内側から融着し、ついで第2の部分4と対向させて周縁を熱シールした。この平坦な状態で段ボール箱に50枚収納し、1枚当たりの占有容積を測定した。次に口栓内側部材の上に口栓外側部材を融着した後、容器を引き起こして
図1(2)の状態にした後、口栓にポンプディスペンサーを取り付けて、500回の繰り返し吐出操作を実施した。
【0036】
<比較例1>
実施例1に用いたものと同様の積層体を用いて、同様のブランクを打ち抜き、折罫線をつけた後、第1の部分3の開口部5に表裏面からドーナツ状に打ち抜いた開口部端面保護フィルムをシールして、
図6に示したように加工した。開口部端面保護フィルムの構成は、外側フィルムが、表面側からLDPE40/PET12/Ny15/PET12/LDPE40、内側フィルムが、表面側からLDPE40/PET12/Ny15/PET12である。なおNyは、ナイロンフィルムの略であり、数字はそれぞれ厚さ(μm)を表す。
【0037】
実施例1と同様に平坦な状態で、
図6に示したように口栓10を取り付けた後、実施例1と同様に占有容積と、耐久性を評価した。
【0038】
<比較例2>
実施例1に用いたものと同様の積層体を用いて、同様のブランクを打ち抜き、折罫線をつけた後、第1の部分3の開口部5に表面側からドーナツ状に打ち抜いた開口部端面保護フィルムをシールして、
図7に示したように加工した。開口部端面保護フィルムの構成は、外側フィルムが、表面側からLDPE40/PET25/LDPE40であり、開口部の内側は、積層体の内面熱可塑性樹脂層を延設したものを使用した。
【0039】
以下、実施例1と同様に平坦な状態で、
図7に示したように口栓10を取り付けた後、実施例1と同様に占有容積と、耐久性を評価した。
【0040】
<比較例3>
積層体として、LDPE25/PET12/LDPE30/紙250(g/m
2)/PE25/AL6/PET12/LDPE40の構成のものを使用し、
図8に示したように、開口部において紙層以外のラミネートフィルム層を延設してシールし、紙層の端面を保護した。
【0041】
以下、実施例1と同様に平坦な状態で、
図8に示したように口栓10を取り付けた後、実施例1と同様に占有容積と、耐久性を評価した。
【0042】
<比較例4>
実施例に用いたのと同様の積層体を使用して同様に容器を作成し、
図9に示したように、通常一般的に行われるように、口栓を内面側から取り付けた後に容器を作成した。以下、実施例1と同様に占有容積と、耐久性を評価した。
以上の結果を表1にまとめた。
【0043】
【0044】
表1の結果から、本発明に係る包装容器は、占有容積が小さくて輸送効率が良好であり、ポンプディスペンサーを用いた耐久性においても問題がなかった。
【0045】
容器を成型後に口栓を取り付けた比較例1~3では、占有容積は少ないものの、口栓の取り付け強度が弱く、ポンプディスペンサーを用いた耐久性において口栓の離脱が発生した。従来仕様となる比較例4では、耐久性に問題はなかったが、占有容積が大きく、輸送効率に問題があった。
【符号の説明】
【0046】
1・・・包装容器
2・・・包装容器中間製品
3・・・第1の部分
4・・・第2の部分
5・・・開口部
10・・・口栓
11・・・口栓内側部材
12・・・内フランジ部
13・・・胴部
14・・・口栓外側部材
15・・・外フランジ部
16・・・筒状部
17・・・ねじ部
18・・・凸条および凹条
20・・・積層体
21・・・外面熱可塑性樹脂層
22・・・紙層
23・・・ガスバリア層
24・・・内面熱可塑性樹脂層