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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022125616
(43)【公開日】2022-08-29
(54)【発明の名称】光モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01S 5/042 20060101AFI20220822BHJP
【FI】
H01S5/042 610
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021023297
(22)【出願日】2021-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】519283819
【氏名又は名称】CIG Photonics Japan株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野口 大輔
【テーマコード(参考)】
5F173
【Fターム(参考)】
5F173MA01
5F173MB05
5F173MC20
5F173ME48
(57)【要約】
【課題】本発明は、高周波特性の向上を目的とする。
【解決手段】複数のリードピン14は、高周波リードピン16および入出力リードピン18を含む。第1導電パターン36は、高周波リードピン16に接合された高周波配線38を含み、第1グラウンドパッド40を含み、入出力リードピン18に接合された入出力配線42を含み、入出力配線42は第3導電パターン72に電気的に接続される。第2導電パターン44は、第1グラウンドパッド40に導通する第2グラウンドパッド48を含む。導電ステム12は、絶縁フィルム22の第2面34に対向して第2グラウンドパッド48に導通する。同軸ケーブル50の一端で、内部導体52が高周波配線38に接合され、外部導体54が第1グラウンドパッド40に接合される。同軸ケーブル50の他端で、内部導体52および外部導体54は、第4導電パターン74に接合される。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電ステムを有し、前記導電ステムから絶縁されて突出する複数のリードピンを有し、高周波光信号および高周波電気信号を少なくとも一方から他方に変換するようになっている光サブアセンブリと、
第1面および第2面を有する絶縁フィルムを含み、前記第1面に第1導電パターンを含み、前記第2面に第2導電パターンを含むフレキシブルプリント基板と、
第3面および第4面を有する絶縁層を含み、前記第3面に第3導電パターンを含み、前記第4面に第4導電パターンを含むプリント回路基板と、
内部導体および外部導体を含む同軸ケーブルと、
を有し、
前記複数のリードピンは、前記フレキシブルプリント基板を貫通しており、前記高周波電気信号が伝送されるようになった高周波リードピンを含み、前記高周波電気信号以外の電流または電圧を入出力するようになった入出力リードピンを含み、
前記第1導電パターンは、前記高周波リードピンに接合された高周波配線を含み、第1グラウンドパッドを含み、前記入出力リードピンに接合された入出力配線を含み、前記入出力配線は前記第3導電パターンに電気的に接続され、
前記第2導電パターンは、前記第1グラウンドパッドに導通する第2グラウンドパッドを含み、
前記導電ステムは、前記絶縁フィルムの前記第2面に対向して前記第2グラウンドパッドに導通し、
前記同軸ケーブルの一端で、前記内部導体が前記高周波配線に接合され、前記外部導体が前記第1グラウンドパッドに接合され、
前記同軸ケーブルの他端で、前記内部導体および前記外部導体は、前記第4導電パターンに接合されていることを特徴とする光モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載された光モジュールであって、
前記入出力リードピンは、複数の入出力リードピンを含み、
前記入出力配線は、前記複数の入出力リードピンにそれぞれ接合された複数の入出力配線を含むことを特徴とする光モジュール。
【請求項3】
請求項2に記載された光モジュールであって、
前記複数の入出力リードピンの少なくとも1つは、直流電流が流れるようになっており、
前記複数の入出力配線の少なくとも1つは、前記直流電流が流れるようになっていることを特徴とする光モジュール。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記高周波配線は、前記入出力リードピンから離れる方向に延び、
前記入出力配線は、前記高周波リードピンから離れる方向に延びることを特徴とする光モジュール。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記第1グラウンドパッドおよび第2グラウンドパッドを接続するスルーホールをさらに有することを特徴とする光モジュール。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記第1グラウンドパッドは、前記高周波配線を挟む一対の第1グラウンドパッドを含むことを特徴とする光モジュール。
【請求項7】
請求項6に記載された光モジュールであって、
前記第2グラウンドパッドは、前記一対の第1グラウンドパッドにそれぞれ重なる一対の第2グラウンドパッドを含むことを特徴とする光モジュール。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記絶縁フィルムの平面形状は、凹部を含み、
前記外部導体の先端は、前記凹部に位置することを特徴とする光モジュール。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記絶縁フィルムの前記第2面が、前記絶縁層の前記第3面に対向し、
前記第2導電パターンは、前記入出力配線の端部に導通する入出力パッドをさらに含み、
前記入出力パッドが、前記第3導電パターンに接合されていることを特徴とする光モジュール。
【請求項10】
請求項9に記載された光モジュールであって、
前記絶縁フィルムは、開口を有し、
前記同軸ケーブルは、前記開口を通るように配置されていることを特徴とする光モジュール。
【請求項11】
請求項1から8のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記絶縁フィルムの前記第1面が、前記絶縁層の前記第3面に対向し、
前記入出力配線の端部が、前記第3導電パターンに接合されていることを特徴とする光モジュール。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
光モジュールは、光サブアセンブリと、変調電気信号を出力する集積回路(IC)を実装したプリント回路基板(PCB)と、光サブアセンブリとPCBを接続するフレキシブルプリント基板(FPC)を有する(特許文献1及び2)。クロストークの影響を低減するために、FPCとPCBの接続部では、配線レイアウトを工夫してグラウンドが強化されることがある(特許文献3及び4)。例えば、TO-CAN(Transistor-Outline (TO)-CAN)パッケージ型の光サブアセンブリを用いる光モジュールが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-105157号公報
【特許文献2】特開2011-91295号公報
【特許文献3】特開2004-247980号公報
【特許文献4】特開2010-200234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
FPCには、高周波の信号を損失なく伝えることが要求されているが、コプレーナ、マイクロストリップまたはストリップなどの伝送路では、要求に応えることが難しくなってきた。
【0005】
本発明は、高周波特性の向上を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
光モジュールは、導電ステムを有し、前記導電ステムから絶縁されて突出する複数のリードピンを有し、高周波光信号および高周波電気信号を少なくとも一方から他方に変換するようになっている光サブアセンブリと、第1面および第2面を有する絶縁フィルムを含み、前記第1面に第1導電パターンを含み、前記第2面に第2導電パターンを含むフレキシブルプリント基板と、第3面および第4面を有する絶縁層を含み、前記第3面に第3導電パターンを含み、前記第4面に第4導電パターンを含むプリント回路基板と、内部導体および外部導体を含む同軸ケーブルと、を有し、前記複数のリードピンは、前記フレキシブルプリント基板を貫通しており、前記高周波電気信号が伝送されるようになった高周波リードピンを含み、前記高周波電気信号以外の電流または電圧を入出力するようになった入出力リードピンを含み、前記第1導電パターンは、前記高周波リードピンに接合された高周波配線を含み、第1グラウンドパッドを含み、前記入出力リードピンに接合された入出力配線を含み、前記入出力配線は前記第3導電パターンに電気的に接続され、前記第2導電パターンは、前記第1グラウンドパッドに導通する第2グラウンドパッドを含み、前記導電ステムは、前記絶縁フィルムの前記第2面に対向して前記第2グラウンドパッドに導通し、前記同軸ケーブルの一端で、前記内部導体が前記高周波配線に接合され、前記外部導体が前記第1グラウンドパッドに接合され、前記同軸ケーブルの他端で、前記内部導体および前記外部導体は、前記第4導電パターンに接合されている。
【0007】
高周波電気信号が同軸ケーブルによって伝送されるので、高周波特性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施形態に係る光モジュールの断面図である。
図2】光モジュールの一部拡大図である。
図3】光サブアセンブリが取り付けられたフレキシブルプリント基板の展開図である。
図4】フレキシブルプリント基板の平面図である。
図5】フレキシブルプリント基板の裏面図である。
図6】第2の実施形態に係る光モジュールの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、図面を参照して、本発明の実施形態を具体的かつ詳細に説明する。全図において同一の符号を付した部材は同一又は同等の機能を有するものであり、その繰り返しの説明を省略する。なお、図形の大きさは倍率に必ずしも一致するものではない。
【0010】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る光モジュールの内部断面図である。光モジュールは、送信機能及び受信機能を有するトランシーバであり、QSFP28(Quad Small Form Factor Pluggable 28)規格に適応しており、伝送レートは100Gbit/sであるが、他の規格や伝送レートでの使用を限定するものではない。図1に示す光モジュールは、図示しない筐体に収容される。
【0011】
[光サブアセンブリ]
光モジュールは、光サブアセンブリを有する。光サブアセンブリ10は、高周波光信号および高周波電気信号を少なくとも一方から他方に変換するようになっている。光サブアセンブリ10の例としては、レーザーダイオードなどの発光素子を内部に有して高周波電気信号を高周波光信号に変換して送信する光送信サブアセンブリ(TOSA; Transmitter Optical Subassembly)や内部にフォトダイオードに代表される受光素子を有して受信した高周波光信号を高周波電気信号に変換する光受信サブアセンブリ(ROSA; Receiver Optical Subassembly)や、これらの両方の機能を内包した双方向モジュール(BOSA;Bidirectional Optical Subassembly)などがある。
【0012】
TOSAでは、例えば、図示しないEA変調器集積型半導体レーザ(EML; Electro-absorption Modulator Integrated Laser Diode)が使用される。EMLでは、レーザ(光源)及び変調器のカソード電極が共通であるものが一般的であり、そのため変調はシングルエンド方式が適切である。
【0013】
光サブアセンブリ10は、導電ステム12を有する。導電ステム12は、少なくとも表面に導電性を有し、フレキシブルプリント基板20によってグラウンド電位に接続される。
【0014】
図2は、光モジュールの一部拡大図である。光サブアセンブリ10は、導電ステム12から絶縁されて突出する複数のリードピン14を有する。リードピン14は、導電ステム12の貫通穴の内側に配置されて、ガラスなどの絶縁体によって絶縁される。複数のリードピン14は、高周波電気信号が伝送されるようになった高周波リードピン16を含む。高周波リードピン16をグラウンド電位(導電ステム12)が取り囲むことで同軸線路が構成される。
【0015】
複数のリードピン14は、高周波電気信号以外の電流または電圧を入出力するようになった入出力リードピン18を含む。複数の入出力リードピン18の少なくとも1つは、直流電流が流れるようになっている。直流電流は、レーザなどの電子部品を駆動するための電流である。他の入出力リードピン18は、温度などの測定値に対応する電気信号(例えば電圧)を伝送するようになっていてもよい。
【0016】
[フレキシブルプリント基板]
光モジュールは、フレキシブルプリント基板20を有する。複数のリードピン14は、フレキシブルプリント基板20を貫通している。フレキシブルプリント基板20は、絶縁フィルム22を含む。図1に示すように、フレキシブルプリント基板20は、屈曲して使用される。
【0017】
図3は、光サブアセンブリ10が取り付けられたフレキシブルプリント基板20の展開図である。図4は、フレキシブルプリント基板20の平面図である。図5は、フレキシブルプリント基板20の裏面図である。
【0018】
絶縁フィルム22の平面形状は、一方向に長くなっており、長手方向の一端に幅広部24を有する。絶縁フィルム22の平面形状は、凹部26を含む。凹部26は、絶縁フィルム22の長手方向の一端(幅広部24)に形成されている。凹部26の両側には、相対的に、一対の凸部28がある。絶縁フィルム22は、開口30を有する。開口30は、絶縁フィルム22の長手方向に沿って長い形状(例えば矩形)である。絶縁フィルム22は、第1面32および第2面34を有する。
【0019】
フレキシブルプリント基板20は、第1面32に第1導電パターン36を含む。第1導電パターン36は、高周波配線38を含む。高周波配線38は、高周波リードピン16に接合される。高周波配線38は、高周波リードピン16を通す穴を有する。高周波配線38が高周波リードピン16から延びる方向は、入出力リードピン18から離れる方向である。高周波配線38は、絶縁フィルム22の幅広部24にあり、先端が凹部26の内縁に向けて延びる。高周波配線38の先端部は、凹部26の内縁に向かう縦ラインおよび凹部26の内縁に沿って延びる横ラインを含む。
【0020】
第1導電パターン36は、第1グラウンドパッド40を含む。第1グラウンドパッド40は、間隔をあけて(絶縁するように)、高周波配線38の隣にある。一対の第1グラウンドパッド40が、高周波配線38を挟む。一対の第1グラウンドパッド40の先端は、一対の凸部28の外縁に至る。また、一対の第1グラウンドパッド40の周縁の一部は、凹部26の内縁の一部に一致する。
【0021】
第1導電パターン36は、入出力配線42を含む。入出力配線42は、入出力リードピン18に接合される。入出力配線42は、入出力リードピン18を通す穴を有する。入出力配線42が入出力リードピン18から延びる方向は、高周波リードピン16から離れる方向である。複数の入出力配線42が、それぞれ、複数の入出力リードピン18に接合されている。複数の入出力配線42は、絶縁フィルム22の長手方向に沿って延び、開口30の両側を通るようになっている。複数の入出力配線42は、電気的な接続部分を除いて、保護膜45(例えばソルダーレジスト)で覆われている。複数の入出力配線42の少なくとも1つは、直流電流が流れるようになっている。
【0022】
フレキシブルプリント基板20は、第2面34に第2導電パターン44を含む。第2導電パターン44は、入出力配線42の端部に導通する入出力パッド46を含む。両者の導通はスルーホールによってなされている。複数の入出力パッド46が、それぞれ、複数の入出力配線42に導通している。
【0023】
第2導電パターン44は、第2グラウンドパッド48を含む。第2グラウンドパッド48は、第1グラウンドパッド40に導通する。第1グラウンドパッド40および第2グラウンドパッド48は、スルーホールによって接続されている。一対の第2グラウンドパッド48が、それぞれ、一対の第1グラウンドパッド40に重なる。一対の第2グラウンドパッド48の先端は、一対の凸部28の外縁に至る。また、一対の第2グラウンドパッド48の周縁の一部は、凹部26の内縁の一部に一致する。
【0024】
導電ステム12は、絶縁フィルム22の幅広部24で第2面34に対向する。なお、絶縁フィルム22の一対の凸部28は、導電ステム12から突出する。導電ステム12は、第2グラウンドパッド48に対向して導通する。両者の導通には、はんだ(図示せず)を使用してもよい。
【0025】
[同軸ケーブル]
光モジュールは、同軸ケーブル50を有する。同軸ケーブル50は、内部導体52(心線)および外部導体54(シールド)を含む。内部導体52は、管状の絶縁体56(誘電体)の中にあり、外部導体54から絶縁されている。外部導体54は、内部導体52を囲む編状または管状の導体であり、内部導体52及び誘電体56と共に同軸型の伝送線路を形成すると同時に、外部導体54外部への電磁界の漏れをシールドする役割を持つ。外部導体54は、図1に示す外被58で覆われている。
【0026】
同軸ケーブル50の一端で、外部導体54の先端は、絶縁フィルム22の凹部26(図2)に位置する。外部導体54の先端は、一対の第1グラウンドパッド40の間に配置される。外部導体54は、第1グラウンドパッド40に接合される。接合には、はんだ60が使用される。
【0027】
同軸ケーブル50の一端で、内部導体52(絶縁体56からの露出部分)が高周波配線38に接合される(図2)。接合には、はんだ62が使用される。同軸ケーブル50は、フレキシブルプリント基板20から、その第1面32に対して直角方向に延びる(図1)。そのために、同軸ケーブル50の先端部が屈曲している。
【0028】
[プリント回路基板]
光モジュールは、図1に示すように、プリント回路基板64を有する。プリント回路基板64は、絶縁層66を含む。絶縁層66は、第3面68および第4面70を有する。絶縁層66は、第3面68および第4面70の間の厚み方向よりも、第3面68または第4面70に沿った方向に大きい(長い)。
【0029】
プリント回路基板64および光サブアセンブリ10は、それぞれの長手方向が平行になるように配置されている。なお、光サブアセンブリ10の長手方向は、リードピン14が延びる方向である。
【0030】
この配列に対応して、フレキシブルプリント基板20が屈曲している。フレキシブルプリント基板20は、導電ステム12から延び、折り返されて反対方向に延び、直角方向に屈曲して、プリント回路基板64に向けて延びる。屈曲箇所は二箇所である。同軸ケーブル50は、図1に示すように、フレキシブルプリント基板20の開口30(図3)を通るように配置される。言い換えると、フレキシブルプリント基板20は、開口30で同軸ケーブル50との干渉を避けるようになっている。
【0031】
プリント回路基板64は、第3面68に第3導電パターン72を含む。絶縁フィルム22の第2面34が、絶縁層66の第3面68に対向する。第2導電パターン44の入出力パッド46が、第3導電パターン72に接合されている。接合には、はんだ80が使用される。これにより、第1導電パターン36の入出力配線42が、第3導電パターン72に電気的に接続される。
【0032】
プリント回路基板64は、第4面70に第4導電パターン74を含む。同軸ケーブル50の他端で、内部導体52は、第4導電パターン74の一部(配線)に接合されている。接合には、はんだ76が使用される。同軸ケーブル50の他端で、外部導体54は、第4導電パターン74の一部(他の配線)に接合されている。接合には、はんだ78が使用される。
【0033】
[作用効果]
プリント回路基板64より、同軸ケーブル50を介して、高周波電気信号が光サブアセンブリ10(TOSA)へ伝送される。あるいは、光サブアセンブリ10(ROSA)より、同軸ケーブル50を介して、高周波電気信号がプリント回路基板64へ伝送される。高周波電気信号が同軸ケーブル50によって伝送されるので、高周波特性が向上する。
【0034】
プリント回路基板64より、フレキシブルプリント基板20を介して、高周波電気信号以外の電流または電圧が光サブアセンブリ10へ伝送される。あるいは、光サブアセンブリ10より、フレキシブルプリント基板20を介して、高周波電気信号以外の電流または電圧がプリント回路基板64へ伝送される。
【0035】
[第2の実施形態]
図6は、第2の実施形態に係る光モジュールの側面図である。フレキシブルプリント基板220は、導電ステム212から延び、直角方向に屈曲して延びる。屈曲箇所は一箇所である。絶縁フィルム222の第1面232が、絶縁層266の第3面268に対向する。入出力配線242の端部が、第3導電パターン272に接合される。フレキシブルプリント基板220は、同軸ケーブル250と干渉しないので、開口を有していない。その他の内容には、第1の実施形態で説明した内容を適用可能である。
【0036】
[実施形態の概要]
(1)光モジュールは、導電ステム12を有し、導電ステム12から絶縁されて突出する複数のリードピン14を有し、高周波光信号および高周波電気信号を少なくとも一方から他方に変換するようになっている光サブアセンブリ10と、第1面32および第2面34を有する絶縁フィルム22を含み、第1面32に第1導電パターン36を含み、第2面34に第2導電パターン44を含むフレキシブルプリント基板20と、第3面68および第4面70を有する絶縁層66を含み、第3面68に第3導電パターン72を含み、第4面70に第4導電パターン74を含むプリント回路基板64と、内部導体52および外部導体54を含む同軸ケーブル50と、を有し、複数のリードピン14は、フレキシブルプリント基板20を貫通しており、高周波電気信号が伝送されるようになった高周波リードピン16を含み、高周波電気信号以外の電流または電圧を入出力するようになった入出力リードピン18を含み、第1導電パターン36は、高周波リードピン16に接合された高周波配線38を含み、第1グラウンドパッド40を含み、入出力リードピン18に接合された入出力配線42を含み、入出力配線42は第3導電パターン72に電気的に接続され、第2導電パターン44は、第1グラウンドパッド40に導通する第2グラウンドパッド48を含み、導電ステム12は、絶縁フィルム22の第2面34に対向して第2グラウンドパッド48に導通し、同軸ケーブル50の一端で、内部導体52が高周波配線38に接合され、外部導体54が第1グラウンドパッド40に接合され、同軸ケーブル50の他端で、内部導体52および外部導体54は、第4導電パターン74に接合されている。
【0037】
(2)(1)に記載された光モジュールにおいて、入出力リードピン18は、複数の入出力リードピン18を含み、入出力配線42は、複数の入出力リードピン18にそれぞれ接合された複数の入出力配線42を含む。
【0038】
(3)(2)に記載された光モジュールにおいて、複数の入出力リードピン18の少なくとも1つは、直流電流が流れるようになっており、複数の入出力配線42の少なくとも1つは、直流電流が流れるようになっている。
【0039】
(4)(1)から(3)のいずれか1つに記載された光モジュールにおいて、高周波配線38は、入出力リードピン18から離れる方向に延び、入出力配線42は、高周波リードピン16から離れる方向に延びる。
【0040】
(5)(1)から(4)のいずれか1つに記載された光モジュールにおいて、第1グラウンドパッド40および第2グラウンドパッド48を接続するスルーホールをさらに有する。
【0041】
(6)(1)から(5)のいずれか1つに記載された光モジュールにおいて、第1グラウンドパッド40は、高周波配線38を挟む一対の第1グラウンドパッド40を含む。
【0042】
(7)(6)に記載された光モジュールにおいて、第2グラウンドパッド48は、一対の第1グラウンドパッド40にそれぞれ重なる一対の第2グラウンドパッド48を含む。
【0043】
(8)(1)から(7)のいずれか1つに記載された光モジュールにおいて、絶縁フィルム22の平面形状は、凹部26を含み、外部導体54の先端は、凹部26に位置する。
【0044】
(9)(1)から(8)のいずれか1つに記載された光モジュールにおいて、絶縁フィルム22の第2面34が、絶縁層66の第3面68に対向し、第2導電パターン44は、入出力配線42の端部に導通する入出力パッド46をさらに含み、入出力パッド46が、第3導電パターン72に接合されている。
【0045】
(10)(9)に記載された光モジュールにおいて、絶縁フィルム22は、開口30を有し、同軸ケーブル50は、開口30を通るように配置されている。
【0046】
(11)(1)から(8)のいずれか1つに記載された光モジュールにおいて、絶縁フィルム22の第1面232が、絶縁層266の第3面268に対向し、入出力配線242の端部が、第3導電パターン272に接合されている。
【0047】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、実施形態で説明した構成は、実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えることができる。
【符号の説明】
【0048】
10 光サブアセンブリ、12 導電ステム、14 リードピン、16 高周波リードピン、18 入出力リードピン、20 フレキシブルプリント基板、22 絶縁フィルム、24 幅広部、26 凹部、28 凸部、30 開口、32 第1面、34 第2面、36 第1導電パターン、38 高周波配線、40 第1グラウンドパッド、42 入出力配線、44 第2導電パターン、45 保護膜、46 入出力パッド、48 第2グラウンドパッド、50 同軸ケーブル、52 内部導体、54 外部導体、56 絶縁体、58 外被、60 はんだ、62 はんだ、64 プリント回路基板、66 絶縁層、68 第3面、70 第4面、72 第3導電パターン、74 第4導電パターン、76 はんだ、78 はんだ、80 はんだ、212 導電ステム、220 フレキシブルプリント基板、222 絶縁フィルム、232 第1面、242 入出力配線、250 同軸ケーブル、266 絶縁層、268 第3面、272 第3導電パターン。
図1
図2
図3
図4
図5
図6