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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022125814
(43)【公開日】2022-08-29
(54)【発明の名称】電気化学セル
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/10 20210101AFI20220822BHJP
   H01M 50/543 20210101ALI20220822BHJP
   H01M 10/058 20100101ALI20220822BHJP
   H01M 50/572 20210101ALI20220822BHJP
   H01G 11/78 20130101ALI20220822BHJP
   H01G 2/10 20060101ALI20220822BHJP
【FI】
H01M2/02 G
H01M2/30 B
H01M2/02 K
H01M10/058
H01M2/34 B
H01G11/78
H01G2/10 600
H01G2/10 300
H01G2/10 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021023617
(22)【出願日】2021-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】000002325
【氏名又は名称】セイコーインスツル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 俊二
(72)【発明者】
【氏名】田中 和美
(72)【発明者】
【氏名】木村 長幸
(72)【発明者】
【氏名】堰合 順弥
【テーマコード(参考)】
5E078
5H011
5H029
5H043
【Fターム(参考)】
5E078AA12
5E078AB06
5E078BA06
5E078BA26
5E078BA44
5E078BA47
5E078BA52
5E078BA53
5E078BA54
5E078EA02
5E078EA04
5E078EA11
5E078FA03
5E078FA12
5E078HA02
5E078HA03
5E078HA12
5E078HA21
5E078HA22
5H011AA04
5H011AA06
5H011BB03
5H011CC02
5H011CC06
5H011CC10
5H011DD03
5H011DD13
5H029AK03
5H029AL07
5H029AM01
5H029BJ03
5H029BJ14
5H029CJ05
5H029DJ02
5H029DJ03
5H029DJ17
5H029EJ11
5H043AA17
5H043BA19
5H043CA07
5H043CA12
5H043DA11
5H043DA13
5H043HA12D
5H043HA32D
5H043JA02D
5H043KA38D
(57)【要約】
【課題】姿勢を安定に保持した状態で実装を行えると共に、外装体の気密性を維持することが可能な電気化学セルを提供すること。
【解決手段】正極電極及び負極電極を有する電極体11と、電極体を挟んで電池軸O方向に向かい合う第1壁部65及び第2壁部66を少なくとも有し、電極体を内部に収容する外装体12と、を備え、第1壁部には、正極電極及び負極電極のうちの一方の電極に導通した第1端子部72が設けられ、第2壁部には、正極電極及び負極電極のうちの他方の電極に導通した第2端子部73が設けられ、第1壁部には、電池軸方向に弾性変形とされ、且つ絶縁性を有する緩衝部材80が第1端子部を外部に露出させた状態で設けられている電気化学セル10を提供する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極電極及び負極電極を有する電極体と、
前記電極体を挟んで電池軸方向に向かい合う第1壁部及び第2壁部を少なくとも有し、前記電極体を内部に収容する外装体と、を備え、
前記第1壁部には、前記正極電極及び前記負極電極のうちの一方の電極に導通した第1端子部が設けられ、
前記第2壁部には、前記正極電極及び前記負極電極のうちの他方の電極に導通した第2端子部が設けられ、
前記第1壁部には、前記電池軸方向に弾性変形とされ、且つ絶縁性を有する緩衝部材が前記第1端子部を外部に露出させた状態で設けられていることを特徴する電気化学セル。
【請求項2】
請求項1に記載の電気化学セルにおいて、
前記緩衝部材は、前記第2端子部を外部に露出した状態で前記第2壁部に、さらに設けられている電気化学セル。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電気化学セルにおいて、
前記外装体は、
第1ラミネート部材及び第2ラミネート部材が前記電極体を挟んで前記電池軸方向に配置されることで形成され、前記電極体を内部に収容する収容部と、
前記第1ラミネート部材及び前記第2ラミネート部材が重なり合った状態で互いに接合され、前記収容部の内部を封止する封止部と、を備え、
前記収容部は、前記第1壁部及び前記第2壁部と、前記電極体を径方向の外側から囲む筒状の周壁部と、を備え、
前記封止部は、前記周壁部に沿って前記第2壁部側から前記第1壁部側に向けて折り曲げられると共に前記周壁部を径方向の外側から全周に亘って囲む筒状に形成され、
前記第1ラミネート部材及び前記第2ラミネート部材は、金属層及び該金属層の両面を被覆する樹脂層を有するラミネートフィルムでそれぞれ形成され、
前記緩衝部材は、前記封止部における先端縁を被覆するように設けられている、電気化学セル。
【請求項4】
請求項3に記載の電気化学セルにおいて、
前記封止部は、前記周壁部に対して径方向の外側から接触している、電気化学セル。
【請求項5】
請求項4に記載の電気化学セルにおいて、
前記封止部の先端部側は、前記先端縁に向かうにしたがって径方向の内側に向けて湾曲するように変形していることを特徴とする電気化学セル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気化学セルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、リチウムイオン二次電池、電気化学キャパシタ等の電気化学セルが広く活用されている。この種の電気化学セルとしては、例えば下記特許文献1に示されるように、電極体を内部に収容する外装体に金属製ケースを利用した、いわゆるコイン型(ボタン型)タイプの電気化学セルや、下記特許文献2に示されるように、電極体を内部に収容する外装体にラミネートフィルムを用いた、いわゆるラミネートタイプの電気化学セル等が知られている。
【0003】
コイン型タイプの電気化学セル(例えば非水電解質二次電池)は、高電圧、高エネルギー密度で充放電特性に優れ、且つサイクル寿命が長く信頼性が高いことが知られている。そのため、この種の電気化学セルは、例えばスマートフォン、ウエアラブル機器、補聴器、携帯用ゲーム機、デジタルカメラ等の各種小型電子機器において、半導体メモリのバックアップ用電源や時計機能のバックアップ用電源等として好適に利用されている。
ラミネートタイプの電気化学セルは、小型且つ形状自由度が高い利点があり、さらなる高容量化に繋がる電気化学セルとして知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-298803号公報
【特許文献2】特開2018-85214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電気化学セルを各種のデバイスや電子機器等に実装する際、電池軸方向(上下方向)に配置された正極用端子部及び負極用端子部に対して、外部端子をそれぞれ導通させた状態で電気化学セルを保持する場合がある。
この際、外部端子としてばね端子を利用する場合には、電気化学セルを電池軸方向の両側から挟み込むような2点保持となるので、電気化学セルを安定に保持することが難しく、改善の余地があった。特に、ばね端子を利用して、2枚の実装基板の間に電気化学セルを実装するような場合には、電気化学セルの姿勢が不安定になり易い。
【0006】
この点、例えばホルダケース等を使用して、電気化学セルの外装体を固定することが考えられるが、外装体がラミネートフィルムによって形成されている場合には、外装体に傷等が付くおそれがあるので、ホルダケース等によって外装体自身を強固に固定することが難しい。
【0007】
さらにラミネートフィルムは、金属層を含む多層構造とされている場合が多く、ラミネートフィルムの端部において金属層が外部に露出してしまう。そのため、金属層の露出部分に対して外部接触が生じ易い。このような状況の下、何等かの理由でラミネートフィルムに傷等が付いてしまった場合には、電気化学セル内部で電解液と金属層とが接触するおそれがある。この状態において、外部接触等によって金属層が例えば電解液のリチウム等に対して還元電位以下になってしまうと、金属層の合金化反応(例えばアルミニウムとリチウムとの合金化反応)を生じさせてしまう可能性がある。金属層の合金化反応が生じてしまうと、例えば針状に析出した合金物がラミネートフィルムを突き抜ける、或いは合金化反応に起因して金属層が膨張し、ラミネートフィルムを損傷させる等といった不都合を招いてしまう場合があり、外装体としての気密性を維持することが困難になる可能性があった。
【0008】
従って、上述のような不都合を防止しながら、電気化学セルを安定に保持しながら実装することが求められる。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、姿勢を安定に保持した状態で実装を行えると共に、外装体の気密性を維持することが可能な電気化学セルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明に係る電気化学セルは、正極電極及び負極電極を有する電極体と、前記電極体を挟んで電池軸方向に向かい合う第1壁部及び第2壁部を少なくとも有し、前記電極体を内部に収容する外装体と、を備え、前記第1壁部には、前記正極電極及び前記負極電極のうちの一方の電極に導通した第1端子部が設けられ、前記第2壁部には、前記正極電極及び前記負極電極のうちの他方の電極に導通した第2端子部が設けられ、前記第1壁部には、前記電池軸方向に弾性変形とされ、且つ絶縁性を有する緩衝部材が前記第1端子部を外部に露出させた状態で設けられていることを特徴する。
【0010】
本発明に係る電気化学セルによれば、実装時、第1端子部及び第2端子部に対して、例えばばね端子等の外部接続端子をそれぞれ接触させることで、電気化学セルを電池軸方向の両側から挟み込むように保持しながら、外部との導通を図ることができる。特に、第1壁部には緩衝部材が設けられているので、例えば外部接続端子等が設けられている実装基板と第1壁部との間のスペーサ的な役割を緩衝部材に担わせることができ、緩衝部材を圧縮するように弾性変形させながら電気化学セルを実装することができる。これにより、緩衝部材を介して電気化学セルを実装基板上に載置するように実装することが可能となり、電気化学セルの姿勢を安定に保持した状態で実装を行うことができる。さらに、絶縁性を有する緩衝部材であるので、外部接続端子と第1端子部との間の電気導通性に何ら影響を与えることがない。
【0011】
なお、外装体は、例えば正極缶及び負極缶を互いに加締め固定した金属製の収容容器であっても構わないし、金属層を含むラミネートフィルムで形成しても構わない。
特に、金属層を含むラミネートフィルムで外装体を形成した場合であっても、弾性変形可能な緩衝部材を利用するので、外装体に対して傷等を付け難い。さらに、緩衝部材を利用して、外装体を例えば実装基板から離間させることができるので、金属層の露出部分に対する外部からの接触を抑制することができる。従って、金属層と外部との接触に起因する各種の不都合(例えば金属層の合金化等)が生じてしまうことを抑制することができ、外装体の気密性を維持することができると共に、長期に亘って作動信頼性が向上した電気化学セルとすることができる。
【0012】
(2)前記緩衝部材は、前記第2端子部を外部に露出した状態で前記第2壁部に、さらに設けられても良い。
【0013】
この場合には、第1壁部側だけでなく、第2壁部に緩衝部材がさらに設けられているので、例えば緩衝部材を利用して、2枚の実装基板の間に電気化学セルを挟み込むように実装することが可能である。従って、電気化学セルの姿勢をより安定に保持しながら実装することができる。
【0014】
(3)前記外装体は、第1ラミネート部材及び第2ラミネート部材が前記電極体を挟んで前記電池軸方向に配置されることで形成され、前記電極体を内部に収容する収容部と、前記第1ラミネート部材及び前記第2ラミネート部材が重なり合った状態で互いに接合され、前記収容部の内部を封止する封止部と、を備え、前記収容部は、前記第1壁部及び前記第2壁部と、前記電極体を径方向の外側から囲む筒状の周壁部と、を備え、前記封止部は、前記周壁部に沿って前記第2壁部側から前記第1壁部側に向けて折り曲げられると共に前記周壁部を径方向の外側から全周に亘って囲む筒状に形成され、前記第1ラミネート部材及び前記第2ラミネート部材は、金属層及び該金属層の両面を被覆する樹脂層を有するラミネートフィルムでそれぞれ形成され、前記緩衝部材は、前記封止部における先端縁を被覆するように設けられても良い。
【0015】
この場合には、厚みの薄いラミネートフィルムで形成された第1ラミネート部材及び第2ラミネート部材を利用して外装体を構成するので、小型且つ形状自由度が高いラミネートタイプの電気化学セルとすることができる。特に、第1ラミネート部材及び第2ラミネート部材を例えば熱溶着等によって接合することで封止部を高い封止性(密着性)で構成することができる。それに加え、周壁部に沿って封止部を折り曲げているので、第1ラミネート部材と第2ラミネート部材との間を通じて、外部から収容部内に塵埃や水分等の外乱が侵入することを効果的に防止することができる。従って、作動信頼性が安定した電気化学セルとすることができる。
さらに、緩衝部材を利用して封止部における先端縁を被覆することができるので、該先端縁において、第1ラミネート部材及び第2ラミネート部材における金属層を覆い隠すことができる。そのため、金属層に対する外部からの接触をさらに抑制することができ、金属層と外部との接触に起因する各種の不都合(例えば金属層の合金化等)が生じてしまうことを効果的に抑制することができる。従って、外装体の気密性をさらに維持し易いうえ、作動信頼性がさらに向上した電気化学セルとすることができる。
【0016】
(4)前記封止部は、前記周壁部に対して径方向の外側から接触しても良い。
【0017】
この場合には、封止部を周壁部に対して径方向の外側から接触させているので、周壁部との間に環状の隙間をあけることなく、周壁部を囲むように封止部を構成することができる。従って、上記隙間を省略できる分、電気化学セル全体の小径化を図ることができる。特に、収容部のサイズを変えることなく、電気化学セル全体の小径化を図ることができるので、電気化学セル全体の体積に対する電極体が占める体積比率の向上に貢献することができ、体積効率の向上化に繋げることができる。なお、体積効率とは、電池全体の体積に対する電極が占める体積の割合、すなわち「電極部分体積/電池全体体積」を言う。
【0018】
(5)前記封止部の先端部側は、前記先端縁に向かうにしたがって径方向の内側に向けて湾曲するように変形しても良い。
【0019】
この場合には、周壁部に沿って第1壁部側に向けて折り曲げた封止部の先端部側を、その先端縁に向かうにしたがって径方向の内側に向けて湾曲するように変形させている。これにより、第1ラミネート部材と第2ラミネート部材との接合によって構成された封止部の先端部側を、封止部の全周に亘って径方向の内側に向けて強制的に湾曲変形させることができる。そのため、封止部の先端縁において、第1ラミネート部材及び第2ラミネート部材における金属層を外部に向けて露出させ難くすることができる。従って、金属層に対する外部からの接触をさらに抑制することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、姿勢を安定に保持した状態で実装を行えると共に、外装体の気密性を維持することが可能な電気化学セルとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明に係る二次電池(電気化学セル)の第1実施形態を示す図であって、第1実装基板と第2実装基板との間に実装されている状態の縦断面図である。
図2図1に示す二次電池の斜視図である。
図3図2に示すA-A線に沿った二次電池の縦断面図である。
図4図3に示す仮想円Bで囲んだ部分を拡大した二次電池の縦断面図である。
図5図3に示す二次電池の分解斜視図である。
図6図5に示すC-C線に沿った電極体の縦断面図である。
図7】第1実施形態の変形例を示す二次電池の縦断面図である。
図8】第1実施形態の別の変形例を示す二次電池の縦断面図である。
図9図8に示す仮想円Dで囲んだ部分を拡大した二次電池の縦断面図である。
図10】第1実施形態のさらに別の変形例を示す二次電池の縦断面図である。
図11】第1実施形態のさらに別の変形例を示す二次電池の縦断面図である。
図12】本発明に係る二次電池(電気化学セル)の第2実施形態を示す図であって、第1実装基板と第2実装基板との間に実装されている状態の縦断面図である。
図13】第2実施形態の変形例を示す二次電池の実装状態の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(第1実施形態)
以下、本発明に係る電気化学セルの実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態では、電気化学セルとして、非水電解質二次電池の一種であるリチウムイオン二次電池(以下、単に二次電池という。)を例に挙げて説明する。さらに、本実施形態では、外装体をラミネートフィルムで形成した、いわゆるラミネートタイプの二次電池を例に挙げて説明する。
【0023】
図1に示すように、本実施形態の二次電池10は、電池軸O方向に間隔をあけて配置された第1実装基板2及び第2実装基板3の間に挟み込まれるように実装されることで、電子機器1の一部を構成している。
電子機器1としては、特に限定されるものではないが、例えばスマートフォン、TWS(True Wireless Stereo)等のワイヤレスイヤホン等の小型の携帯電子機器が挙げられる。第1実装基板2及び第2実装基板3は、例えばプリント回路基板であり、電子機器1を構成する各種の図示しない電子部品等が実装されている。
ただし、第1実装基板2及び第2実装基板3は、プリント回路基板に限定されるものではなく、例えば電子機器1を構成する筐体の一部等であっても構わない。
【0024】
第1実装基板2のうち第2実装基板3側を向いた主面2aには、外部端子である第1ばね端子4が実装されている。第1ばね端子4は、図示しないばね部材による弾性復元力によって二次電池10側に向けて付勢された第1接点部4aを備えている。これにより、第1接点部4aは、二次電池10における後述する第1電極端子板72に対して強く押し当たると共に、第1電極端子板72に対して電気的に接続されている。
同様に、第2実装基板3のうち第1実装基板2側を向いた主面には、外部端子である第2ばね端子5が実装されている。第2ばね端子5は、図示しないばね部材による弾性復元力によって二次電池10側に向けて付勢された第2接点部5aを備えている。これにより、第2接点部5aは、二次電池10における後述する第2電極端子板73に対して強く押し当たると共に、第2電極端子板73に対して電気的に接続されている。
【0025】
従って、二次電池10は、第1ばね端子4及び第2ばね端子5によって電池軸O方向の両側から挟み込まれた状態で、第1実装基板2と第2実装基板3との間に実装されている。さらに二次電池10は、第1ばね端子4及び第2ばね端子5を介して電子機器1と導通しており、電子機器1に対して電力を供給する。
【0026】
(二次電池)
以下、二次電池10について詳細に説明する。
図1図5に示すように、本実施形態の二次電池10は、電池軸O方向に沿って互いに積層された複数の電極、すなわち正極電極20及び負極電極30を有する電極体11と、電極体11を挟んで電池軸O方向に向かい合う頂壁部(本発明に係る第1壁部)65及び底壁部(本発明に係る第2壁部)66を少なくとも有し、電極体11を内部に収容する外装体12と、を主に備えている。外装体12は、ラミネートフィルムで形成されている。なお、各図面では、電極体11を適宜簡略化して図示している。
【0027】
本実施形態では、電極体11の中心を通り上下方向に沿って延びる軸線を電池軸Oという。また、電池軸O方向から見た平面視で、電池軸Oに交差する方向を径方向といい、電池軸O回りに周回する方向を周方向という。
さらに、二次電池10の構成を説明するにあたって、電池軸Oに沿って、後述する負極電極30の外部接続用端子として機能する第2電極端子板73から、正極電極20の外部接続用端子として機能する第1電極端子板72に向かう方向を上方といい、その反対を下方という。従って、図1に示すように、第1実装基板2は二次電池10の上方に配置され、第2実装基板3は二次電池10の下方に配置されている。
【0028】
図5及び図6に示すように、電極体11は、正極電極20及び負極電極30が図示しないセパレータを挟んで積層された、いわゆる積層型電極とされている。
電極体11は、平面視で外形が円形状となるように形成されている。ただし、電極体11の外形形状は、この場合に限定されるものではなく、その他の形状、例えば楕円状、長円形状或いは菱形状等であっても良く、適宜変更して構わない。
【0029】
本実施形態の正極電極20及び負極電極30は、セパレータを挟んで捲回されることで互い違いに積層されている。ただし、この場合に限定されるものではなく、例えば正極電極20及び負極電極30が互いに交差する方向からそれぞれつづら折り形状に折り畳まれることで、互い違いに積層されても構わない。さらには、セパレータの両面に正極電極20と負極電極30とを具備する、いわゆるペレット型の電極体としても構わない。
【0030】
電極体11の構造について簡単に説明する。
正極電極20は、捲回前における展開した状態において帯状に形成された正極集電体21と、正極集電体21の両面に形成された図示しない正極活物質層と、を備えている。
【0031】
正極集電体21は、例えばアルミニウム、ステンレス等の金属材料で厚みの薄いシート状に形成され、複数の正極本体22及び複数の正極接続片23を備えている。正極本体22は、例えば円板状に形成され、捲回前における展開した状態において一列に並ぶように間隔をあけて配置されている。正極接続片23は、捲回前における展開した状態において隣接する正極本体22の間に配置され、隣接する正極本体22同士を接続している。複数の正極本体22のうち、捲回状態において最外周に配置される正極本体22には、正極端子タブ24が形成されている。
【0032】
正極活物質層は、正極端子タブ24を除いた正極集電体21の両面に形成されている。正極活物質層は、正極活物質、導電助剤、結着剤及び増粘剤等を含んでおり、例えばコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム等の複合金属酸化物で形成されている。
導電助剤としては、例えば、カーボンブラック類、炭素材料及び金属微粉等が挙げられる。結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂材料が挙げられる。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の樹脂材料が挙げられる。
【0033】
負極電極30は、捲回前における展開した状態において帯状に形成された負極集電体31と、負極集電体31の両面に形成された図示しない負極活物質層と、を備えている。
【0034】
負極集電体31は、例えば銅、ニッケル及びステンレス等の金属材料で厚みの薄いシート状に形成され、複数の負極本体32及び複数の負極接続片33を備えている。負極本体32は、正極本体22と同様に例えば円板状に形成され、捲回前における展開した状態において間隔をあけて配置されている。負極接続片33は、捲回前における展開した状態において隣接する負極本体32の間に配置され、隣接する負極本体32同士を接続している。複数の負極本体32のうち、捲回状態において最外周に配置される負極本体32には、負極端子タブ34が形成されている。
【0035】
なお、負極電極30は、外形形状が先に述べた正極電極20の外形形状に対して同等の相似形状とされている。ただし、正極電極20の外形サイズは、負極電極30の外形サイズよりも僅かに小さく(一回り小さく)形成されている。
【0036】
負極活物質層は、負極端子タブ34を除いた負極集電体31の両面に形成されている。負極活物質層は、負極活物質、導電助剤、結着剤及び増粘剤等を含んでおり、例えば黒鉛等の炭素材料で形成されている。
導電助剤としては、例えば、カーボンブラック類、炭素材料及び金属微粉等が挙げられる。結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂材料が挙げられる。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の樹脂材料が挙げられる。
【0037】
上述のように構成された正極電極20及び負極電極30は、先に述べたようにセパレータを挟んで捲回されることで、互い違いに積層されている。そして、捲回によって得られた電極体11は、図5及び図6に示すように、正極端子タブ24が形成された正極本体22が最上段に位置し、負極端子タブ34が形成された負極本体32が最下段に位置する。従って、電極体11は、正極端子タブ24が上方を向き、負極端子タブ34が下方を向くように配置された状態で外装体12内に収容される。
【0038】
図1図5に示すように、外装体12は、ラミネートフィルムによって形成された第1ラミネート部材40及び第2ラミネート部材50を備えている。
外装体12は、第1ラミネート部材40及び第2ラミネート部材50が電極体11を間に挟んで電池軸O方向に配置されることで形成され、電極体11を内部に収容する収容部60と、第1ラミネート部材40及び第2ラミネート部材50が重なり合った状態で互いに接合され、収容部60の内部を封止する封止部61と、を備えている。これにより、外装体12は、収容部60の内部に電極体11を密封した状態で収容している。収容部60の内部には、図示しない電解質溶液(電解液)が充填されている。
【0039】
収容部60は、電極体11を挟んで電池軸O方向に向かい合う頂壁部65及び底壁部66と、電極体11を径方向の外側から囲む環状の周壁部67と、を備えている。
封止部61は、周壁部67に沿って底壁部66側から頂壁部65側に向けて(上方に向けて)折り曲げられると共に、周壁部67を径方向の外側から全周に亘って囲む環状に形成され、且つ周壁部67に対して径方向の外側から接触している。
【0040】
外装体12について、以下に詳細に説明する。
図3及び図4に示すように、第1ラミネート部材40は、電極体11を主に上方から覆う部材であって、金属層41と、金属層41の両面を被覆する内側樹脂層42及び外側樹脂層43とを有している。内側樹脂層42及び外側樹脂層43は、図示しない接合層を介して金属層41の両面に対して、例えば熱融着或いは接着等によってそれぞれ密に接合されている。なお、各図面では、これら金属層41、内側樹脂層42及び外側樹脂層43の図示を適宜省略している。
【0041】
金属層41は、外気や水蒸気の遮断に好適な金属材料、例えばステンレス、アルミニウム等によって形成されている。
内側樹脂層42は、例えばポリオレフィンのポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を用いて形成される。ポリオレフィンとしては、例えば高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)や低圧法高密度ポリエチレン(HDPE)、インフレーションポリプロピレン(IPP)フィルム、無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルム、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム、直鎖状短鎖分岐ポリエチレン(L-LDPE、メタロセン触媒仕様)の何れかの材質を用いることができる。特に、ポロプロピレン樹脂が好ましい。
外側樹脂層43は、例えば上述のポリオレフィンや、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン等を用いて形成される。
【0042】
第1ラミネート部材40は、電極体11を上方から覆う平面視円形状の頂壁部45と、頂壁部45の外周縁部から下方に向けて延びると共に電極体11を径方向の外側から囲む筒状の周壁部46と、周壁部46の下端部から上方に向けて折り返されると共に、周壁部46を径方向の外側から囲む筒状の第1封止部47とを備えた、有頂の二重筒状に形成されている。
【0043】
第2ラミネート部材50は、電極体11を主に下方から覆う部材であって、金属層51と、金属層51の両面を被複する内側樹脂層52及び外側樹脂層53とを有している。内側樹脂層52及び外側樹脂層53は、図示しない接合層を介して金属層51の両面に対して、例えば熱融着或いは接着等によってそれぞれ密に接合されている。
なお、金属層51、内側樹脂層52及び外側樹脂層53の材質等は、第1ラミネート部材40における金属層41、内側樹脂層42及び外側樹脂層43と同様である。また、各図面では、これら金属層51、内側樹脂層52及び外側樹脂層53の図示を適宜省略している。
【0044】
第2ラミネート部材50は、電極体11を下方から覆う底壁部55と、底壁部55の外周縁部から上方に向けて延びると共に、第1封止部47を径方向の外側からさらに囲む筒状の第2封止部56とを備えた有底筒状に形成されている。
【0045】
上述のように構成された第1ラミネート部材40及び第2ラミネート部材50によって、外装体12が構成されている。
具体的には、第1ラミネート部材40における頂壁部45及び周壁部46が、収容部60としての頂壁部65及び周壁部67としてそれぞれ機能する。また、第2ラミネート部材50における底壁部55が収容部60としての底壁部66として機能する。さらに、第1ラミネート部材40における第1封止部47及び第2ラミネート部材50における第2封止部56が、封止部61として機能する。
なお、収容する電極体11のサイズにもよるが、第2ラミネート部材50に周壁部を設けても良い。
【0046】
封止部61として機能する第1封止部47及び第2封止部56は、互いに一体に接合され、これによって収容部60の内部を密閉状態に封止している。
具体的には、第1封止部47における内側樹脂層42及び第2封止部56における内側樹脂層52同士が、例えば超音波溶着或いは熱溶着によって一体に接合されている。ただし、接合方法としては、超音波溶着或いは熱溶着に限定されるものではなく、例えば高周波溶着や接着剤を利用した接着等でも構わない。
【0047】
なお、本実施形態では、封止部61の上端部61aの高さ位置が、収容部60における頂壁部65の高さ位置と同等とされている。これにより、封止部61は、頂壁部65よりも上方に突出することなく形成されている。ただし、この場合に限定されるものではなく、例えば封止部61の上端部61aの高さ位置が、頂壁部65よりも上方或いは下方に位置するように形成されていても構わない。
【0048】
なお、第1封止部47及び第2封止部56は、互いに一体に接合された後、図示しない成形用金型によって折り曲げ成形され、続けて、図示しない成形用金型によって縮径するように絞り成形されることで、形成されている。これにより、第1封止部47及び第2封止部56で構成される封止部61は、周壁部67の外周面に対して全周に亘って径方向の外側から密に押し付けられた密着状態で接触している。
【0049】
なお、第1封止部47の下端部と周壁部46の下端部との接続部分は、絞り成形によって生じる内側折曲部62(図3参照)として機能する。また第2封止部56の下端部と底壁部55の外周縁部との接続部分は、絞り成形によって生じる外側折曲部63(図3参照)として機能する。
【0050】
さらに本実施形態の二次電池10は、図3及び図5に示すように、第1電極板70及び第2電極板71と、第1電極端子板(本発明に係る第1端子部)72及び第2電極端子板(本発明に係る第2端子部)73と、第1シーラントフィルム74及び第2シーラントフィルム75と、を備えている。
これら第1電極板70、第2電極板71、第1電極端子板72、第2電極端子板73、第1シーラントフィルム74及び第2シーラントフィルム75は、外装体12における収容部60の内部に電極体11と共に収容されている。
【0051】
第1電極板70は、例えば平面視円形状に形成され、電極体11における正極電極20に一体に接続されている。第1電極板70は、例えばアルミニウム或いはステンレス等の金属材料によって電極体11よりも小さい直径で形成され、電池軸Oと同軸上に配置されている。第1電極板70は、正極端子タブ24が形成された正極本体22に重なって配置されていると共に、電極体11側を向いた下面に正極端子タブ24が例えば超音波溶接等により溶着されている。これにより、第1電極板70は正極電極20に一体に接続されている。
【0052】
第1電極端子板72は、例えばニッケル等の金属材料によって第1電極板70よりも小さい直径の平面視円形状に形成され、第1電極板70のうち第1ラミネート部材40側を向いた上面に重なって配置されている。そして第1電極端子板72は、第1電極板70の上面に例えば抵抗溶接等による溶着等によって一体に固着されている。
これにより、第1電極端子板72は、正極電極20に導通しており、正極電極20の外部接続用端子として機能する。
【0053】
第1ラミネート部材40の頂壁部45には、第1電極端子板72を外部に露出させる平面視円形状の第1貫通孔45aが形成されている。第1貫通孔45aは、頂壁部45における中央部を上下に貫通するように形成され、電池軸Oと同軸上に形成されている。
つまり、収容部60における頂壁部65には、第1貫通孔45aを通じて外部に露出する第1電極端子板72が設けられている。
【0054】
第1シーラントフィルム74は、第1電極端子板72を径方向外側から囲む環状に形成され、第1電極端子板72を囲んだ状態で第1電極板70と第1ラミネート部材40の頂壁部45との間に電池軸Oと同軸上に配置されている。第1シーラントフィルム74は、第1ラミネート部材40における頂壁部45の内側樹脂層42及び第1電極板70の上面に対してそれぞれ熱溶着されている。これにより、第1電極板70は、第1シーラントフィルム74を介して第1ラミネート部材40の頂壁部45に対して熱溶着されている。
なお、第1シーラントフィルム74は、例えば、ポレオレフィンのポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性樹脂、或いは不織布で強化されたポリプロピレンで形成されている。
【0055】
図3及び図5に示すように、第2電極板71、第2電極端子板73及び第2シーラントフィルム75は、上述した第1電極板70、第1電極端子板72及び第1シーラントフィルム74と同様に形成、及び同様に配置されている。
【0056】
第2電極板71は、例えば平面視円形状に形成され、電極体11における負極電極30に一体に接続されている。第2電極板71は、例えば銅等の金属材料によって電極体11よりも小さい直径で形成され、電池軸Oと同軸上に配置されている。第2電極板71は、負極端子タブ34が形成された負極電極30に重なって配置されていると共に、電極体11側を向いた上面に負極端子タブ34が例えば超音波溶接等により溶着されている。これにより、第2電極板71は負極電極30に一体に接続されている。
【0057】
第2電極端子板73は、例えばニッケル等の金属材料によって第2電極板71よりも小さい直径の平面視円形状に形成され、第2電極板71のうち第2ラミネート部材50側を向いた下面上に配置されている。そして第2電極端子板73は、第2電極板71の下面に例えば抵抗溶接等による溶着等によって一体に固着されている。
これにより、第2電極板71は負極電極30に導通しており、負極電極30の外部接続用端子として機能する。
【0058】
第2ラミネート部材50の底壁部55には、第2電極端子板73を外部に露出させる平面視円形状の第2貫通孔55aが形成されている。第2貫通孔55aは、底壁部55における中央部を上下に貫通するように形成され、電池軸Oと同軸上に形成されている。
つまり、収容部60における底壁部66には、第2貫通孔55aを通じて外部に露出する第2電極端子板73が設けられている。
【0059】
第2シーラントフィルム75は、第2電極端子板73を径方向外側から囲む環状に形成され、第2電極端子板73を囲んだ状態で第2電極板71と第2ラミネート部材50の底壁部55との間に電池軸Oと同軸上に配置されている。第2シーラントフィルム75は、第2ラミネート部材50における底壁部55の内側樹脂層52及び第2電極板71の下面に対してそれぞれ熱溶着されている。これにより、第2電極板71は、第2シーラントフィルム75を介して第2ラミネート部材50の底壁部55に対して熱溶着されている。
なお、第2シーラントフィルム75は、第1シーラントフィルム74と同様に、例えばポレオレフィンのポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性樹脂、或いは不織布で強化されたポリプロピレンで形成されている。
【0060】
さらに本実施形態の二次電池10は、図1図5に示すように、収容部60における頂壁部65に第1緩衝シート(本発明に係る緩衝部材)80が設けられ、底壁部66に第2緩衝シート(本発明に係る緩衝部材)81が設けられている。
【0061】
第1緩衝シート80は、少なくとも電池軸O方向に弾性変形可能とされ、且つ絶縁性を有するクッションシートとされ、第1電極端子板72を外部に露出させた状態で頂壁部65に重なるように設けられている。第1緩衝シート80は、例えばポリプロピレン発泡体、アクリルフォーム、ウレタンフォーム、各種樹脂の不織布等からなる多孔質素材から形成され、所定の厚みを有する平面視リング状に形成されている。
ただし、第1緩衝シート80の材質は、この場合に限定されるものではなく、電池軸O方向に弾性変形可能とされ、且つ絶縁性を有することができれば、その他の材質を採用して構わない。
【0062】
図3及び図4に示すように、第1緩衝シート80の下面には、接着剤層82が形成されている。第1緩衝シート80は、接着剤層82を介して頂壁部65上に重なるように接着固定されている。接着剤層82としては、例えばアクリル系接着剤や、ゴム系溶剤形接着剤等を利用して形成することが可能である。ただし、接着剤としては、この場合に限定されるものではなく、その他のものを採用して構わない。
【0063】
第1緩衝シート80は、外装体12の外径と同等の外径を有し、且つ第1シーラントフィルム74の内径と同等の内径を有するリング状に形成されている。これにより、第1緩衝シート80は、外周縁部が封止部61における上端部61aの上端縁を上方から覆って被覆し、且つ内周縁部が頂壁部65に形成された第1貫通孔45aよりも径方向の内側に向けて張り出すように形成されている。
そのため、第1緩衝シート80の外周縁部は、封止部61の上端部61a側において、第1ラミネート部材40及び第2ラミネート部材50における金属層41、51を覆い隠している。
さらに第1緩衝シート80の内周縁部は、第1貫通孔45aにおいて、第1ラミネート部材40における金属層41を覆い隠している。
【0064】
第2緩衝シート81は、第1緩衝シート80と同様に、少なくとも電池軸O方向に弾性変形可能とされ、且つ絶縁性を有するクッションシートとされ、第2電極端子板73を外部に露出させた状態で底壁部66に重なるように設けられている。第2緩衝シート81は、第1緩衝シート80と同様の多孔質素材から形成され、所定の厚みを有する平面視リング状に形成されている。
第2緩衝シート81の上面には、第1緩衝シート80と同様の接着剤層82が形成されている。第2緩衝シート81は、接着剤層82を介して底壁部66上に重なるように接着固定されている。
【0065】
第2緩衝シート81は、外装体12の外径と同等の外径を有し、且つ第2シーラントフィルム75の内径と同等の内径を有するリング状に形成されている。これにより、第2緩衝シート81は、内周縁部が底壁部66に形成された第2貫通孔55aよりも径方向の内側に向けて張り出すように形成されている。そのため、第2緩衝シート81の内周縁部は、第2貫通孔55aにおいて、第2ラミネート部材50における金属層51を覆い隠している。
【0066】
(二次電池の作用)
上述のように構成された二次電池10によれば、図3に示すように、第1電極板70に固着されている第1電極端子板72が第1貫通孔45aを通じて外部に露出し、第2電極板71に固着されている第2電極端子板73が第2貫通孔55aを通じて外部に露出しているので、これら第1電極端子板72及び第2電極端子板73を利用して、外部との導通を図ることができる。
【0067】
従って、図1に示すように、第1電極端子板72に対して第1ばね端子4の第1接点部4aを接触させ、且つ第2電極端子板73に対して第2ばね端子5の第2接点部5aを接触させることで、二次電池10を電池軸O方向の両側から挟み込むように保持しながら、第1実装基板2と第2実装基板3との間に二次電池10を実装することができる。これにより、二次電池10と電子機器1との導通を図ることができる。
【0068】
特に、二次電池10には第1緩衝シート80及び第2緩衝シート81が設けられているので、第1ばね端子4が設けられている第1実装基板2と頂壁部65との間のスペーサ的な役割を第1緩衝シート80に担わせることができると共に、第2ばね端子5が設けられている第2実装基板3と底壁部66との間のスペーサ的な役割を第2緩衝シート81に担わせることができる。
これにより、第1緩衝シート80及び第2緩衝シート81をそれぞれ圧縮するように弾性変形させながら、第1実装基板2と第2実装基板3との間に挟み込むように二次電池10を実装することができる。従って、第1緩衝シート80及び第2緩衝シート81を利用して、二次電池10の姿勢を安定に保持した状態で実装を行うことができる。さらに、第1緩衝シート80及び第2緩衝シート81は、絶縁性を有しているので、第1ばね端子4及び第2ばね端子5と、第1電極端子板72及び第2電極端子板73との間の電気導通性に何ら影響を与えることがない。
【0069】
従って、第1実装基板2と第2実装基板3との間に、二次電池10を長期に亘って安定に保持した状態で実装することができ、電子機器1に対して電力を供給することが可能である。
【0070】
さらに、外装体12がラミネートフィルムで形成されている場合であっても、弾性変形可能な第1緩衝シート80及び第2緩衝シート81を利用するので、外装体12に対して傷等を付け難い。さらに、図1に示すように、第1緩衝シート80を利用して、封止部61における上端縁を第1実装基板2から離間させることができるので、露出している金属層41、51に対する外部接触を抑制することができる。従って、金属層41、51と外部との接触に起因する各種の不都合(例えば金属層41、51の合金化等)が生じてしまうことを抑制することができ、外装体12の気密性を維持することができると共に、長期に亘って作動信頼性が向上した二次電池10とすることができる。
【0071】
以上説明したように、本実施形態の二次電池10によれば、姿勢を安定に保持した状態で実装を行えると共に、外装体12の気密性を維持することができ、長期に亘って作動信頼性が向上したラミネートタイプの二次電池とすることができる。
【0072】
さらに、本実施形態の二次電池10によれば、図4に示すように、第1緩衝シート80の外周縁部が封止部61の上端縁を覆って被覆しているので、金属層41、51に対する外部からの接触をさらに抑制することができる。そのため、上述の作用効果をより一層効果的に奏功することができる。
【0073】
さらに、図1に示すように、第1緩衝シート80の内周縁部が、第1貫通孔45aにおいて、第1ラミネート部材40における金属層41を覆い隠していると共に、第2緩衝シート81の内周縁部が、第2貫通孔55aにおいて、第2ラミネート部材50における金属層51を覆い隠している。そのため、第1貫通孔45a内及び第2貫通孔55a内においても金属層41、51を保護することができ、金属層41、51に対する外部接触を抑制することができる。
【0074】
さらに本実施形態の二次電池10では、図4に示すように、第1ラミネート部材40及び第2ラミネート部材50を例えば熱溶着等によって接合することで封止部61を高い封止性(密着性)で構成することができる。それに加え、周壁部67に沿って封止部61を折り曲げているので、第1ラミネート部材40と第2ラミネート部材50との間を通じて、外部から収容部60内に塵埃や水分等の外乱が侵入することを効果的に防止することができる。従って、この点においても、作動信頼性が安定した二次電池10とすることができる。
【0075】
さらに、厚みの薄いラミネートフィルムで形成された第1ラミネート部材40及び第2ラミネート部材50を利用して外装体12を構成しているので、周壁部67及び封止部61の厚み自体を薄肉することができる。従って、二次電池10の小径化を図り易い。
それに加え、封止部61を周壁部67に対して径方向の外側から接触させているので、周壁部67との間に環状の隙間をあけることなく、周壁部67を囲むように封止部61を配置させることができる。従って、上記隙間を省略できる分、二次電池10全体の小径化を図ることができる。
しかも、電極体11を収容する収容部60のサイズを変えることなく、二次電池10全体の小径化を図ることができるので、二次電池10全体の体積に対する電極体11が占める体積比率を向上できる。従って、体積効率の向上化に繋げることができる。
【0076】
(第1実施形態の変形例)
第1実施形態において、第2電極板71を銅製としたが、例えばニッケル製としても構わない。この場合には、第2電極端子板73を省略することも可能である。つまり、負極側については、必ずしも電極端子板が必須なものではなく、具備しなくても構わない。この場合には、第2電極板71自体を負極側の外部接続用端子として機能させることができる。すなわち、第2電極板71を、本発明に係る第2端子部として機能させることができる。
【0077】
さらに上記第1実施形態では、平面視円形状の二次電池10を例に挙げて説明したが、二次電池10の形状は適宜変更して構わない。例えば、平面視で直線部と半円部とが組み合わさった長円形状の二次電池10としても構わない。なお、この場合には、電極体11の形状を、二次電池10の外形に対応して平面視で長円形状に構成すれば良い。
【0078】
さらに上記第1実施形態では、封止部61を周壁部67に対して径方向の外側から接触させた場合を例に挙げて説明したが、この場合に限定されるものではない。例えば、周壁部67と封止部61との間に、環状の隙間があいた二次電池としても構わない。
ただし、二次電池の小径化及び小型化を図る点で、上記第1実施形態のように封止部61を周壁部67に対して径方向の外側から接触させることが好ましい。
【0079】
さらに上記第1実施形態において、図7に示すように、第1緩衝シート80の上面に接着剤層82をさらに形成し、該接着剤層82を剥離シート91で被覆しても構わない。同様に、第2緩衝シート81の下面に接着剤層82をさらに形成し、該接着剤層82等を剥離シート91で被覆しても構わない。
剥離シート91は、例えば二次電池の流通時、保管時には接着剤層82を覆って保護していると共に、二次電池の実装時には接着剤層82から容易に剥離することが可能とされている。
【0080】
このように構成された二次電池90の場合には、実装時に、第1実装基板2と第2実装基板3との間に二次電池90を挟み込みながら、さらに接着剤層82を介して第1実装基板2及び第2実装基板3に対して二次電池90を接着固定することができる。従って、二次電池90をさらに安定に保持した状態で実装することができる。
さらに、二次電池90の流通時、保管時等においては、剥離シート91が接着剤層82を覆っているので、接着剤層82に対する意図しない接着を防止することができ、商品流通性、保管性等を向上できる。
【0081】
さらに上記第1実施形態において、図8及び図9に示すように、封止部61の上端部61a側を全周に亘って、上端縁に向かうにしたがって径方向の内側に向けて湾曲するように変形させても構わない。これにより、封止部61の上端部61a側は、頂壁部65と周壁部67とを接続する湾曲した接続部分68(R部分)の湾曲に沿うように強制的に湾曲変形している。なお、図示の例では、封止部61の上端部61a側は若干潰れるように変形しているが、湾曲していれば良く、潰れの有無は関係ない。
なお、封止部61の上端部61a側を径方向の内側に向けて湾曲させる場合には、例えば図示しない成形用金型を利用した成形によって行うことができる。
【0082】
このように構成した二次電池100の場合には、上記第1実施形態の作用効果に加え、封止部61の上端縁において、第1ラミネート部材40及び第2ラミネート部材50における金属層41、51を外部に向けて露出させ難くすることができる。従って、金属層41、51に対する外部からの接触をさらに抑制することができる。従って、金属層41、51と外部との接触に起因する各種の不都合(例えば金属層41、51の合金化等)が生じてしまうことを効果的に抑制することができ、長期に亘って作動信頼性がさらに向上した二次電池100とすることができる。
【0083】
さらに上記第1実施形態では、頂壁部65側に第1緩衝シート80を設け、底壁部66側に第2緩衝シート81を設けた構成としたが、第1緩衝シート80及び第2緩衝シート81の両方を必ずしも具備する必要はなく、いずれか一方の緩衝シートだけを設ける構成としても構わない。
例えば図10に示すように、頂壁部65側に第1緩衝シート80を設け、底壁部66側に第2緩衝シート81に代えて、絶縁性の保護シート111を設けても構わない。
【0084】
保護シート111は、例えばポリイミドテープ、或いはPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム基材に粘着剤を塗布したPETテープ等であって、平面視リング状に形成されている。保護シート111は、底壁部66上に重なるように貼着等によって固定され、内周縁部側が第2貫通孔55aよりも径方向の内側に向けて張り出していると共に、上方に向けて折り返されている。これにより、保護シート111の内周縁部側は、第2貫通孔55aの内周面を全周に亘って径方向の内側から塞いで保護している。そのため、保護シート111は、第2貫通孔55aにおいて、第2ラミネート部材50における金属層51を覆い隠す役割を果たしている。
【0085】
なお、図示の例では、保護シート111の内周縁部側を上方に向けて折り返すことで、第2貫通孔55aの内周面を径方向の内側から塞いだ場合を例にしているが、この場合に限定されるものではなく、保護シート111の内周縁部側を上方に向けて折り返す必要はない。ただし、第2貫通孔55aにおいて、第2ラミネート部材50における金属層51を覆い隠すことができるので、保護シート111の内周縁部側を上方に向けて折り返すことが好ましい。
【0086】
このように構成された二次電池110であっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏功することができる。
【0087】
さらに上記第1実施形態では、第1緩衝シート80を、第1シーラントフィルム74の内径と同等の内径を有するリング状に形成したが、この場合に限定されるものではなく、例えば図11に示すように、第1シーラントフィルム74の内径よりも大きな内径のリング状に形成しても構わない。
そのうえで、第1緩衝シート80の内側に位置するように、頂壁部65上に図10に示す保護シート111と同様の絶縁性の保護シート121を貼着等によって固定しても良い。
【0088】
保護シート121は、平面視リング状に形成され、内周縁部側が第1貫通孔45aよりも径方向の内側に向けて張り出していると共に、下方に向けて折り返されている。これにより、保護シート121の内周縁部側は、第1貫通孔45aの内周面を全周に亘って径方向の内側から塞いで保護している。そのため、保護シート121は、第1貫通孔45aにおいて、第1ラミネート部材40における金属層41を覆い隠す役割を果たしている。
【0089】
なお、図示の例では、保護シート121の内周縁部側を下方に向けて折り返すことで、第1貫通孔45aの内周面を径方向の内側から塞いだ場合を例にしているが、この場合に限定されるものではなく、保護シート121の内周縁部側を下方に向けて折り返す必要はない。ただし、第1貫通孔45aにおいて、第1ラミネート部材40における金属層41を覆い隠すことができるので、保護シート121の内周縁部側を下方に向けて折り返すことが好ましい。
【0090】
このように構成された二次電池120であっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏功することができる。
【0091】
(第2実施形態)
次に、本発明に係る電気化学セルの第2実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
【0092】
第1実施形態では、電気化学セルの一例として、ラミネートタイプの二次電池10を例に挙げて説明したが、本実施形態の電気化学セルは、外装体が正極缶及び負極缶を互いに加締め固定した金属製の収容容器を具備する二次電池(非水電解質二次電池)とされている。
【0093】
図12に示すように、本実施形態の二次電池130は、いわゆるコイン(ボタン)型の電池とされ、収容容器(本発明に係る外装体)131と、収容容器131の内部に収容された電極体132と、を主に備えている。
【0094】
収容容器131は、有底円筒状に形成された金属製の正極缶140と、有頂円筒状に形成され、ガスケット150を介して正極缶140に加締め固定された金属製の負極缶160と、を主に備えている。正極缶140及び負極缶160は、正極缶140の後述する底壁部(本発明に係る第2壁部)141と負極缶160の後述する頂壁部(本発明に係る第1壁部)161とが電池軸O方向に対向するように固定されている。
なお、本実施形態では、電池軸Oに沿って底壁部141から頂壁部161に向かう方向を上方といい、その反対方向を下方という。
【0095】
電極体(発電要素)132は、正極缶140側に設けられた正極電極170と、負極缶160側に設けられた負極電極180と、正極電極170と負極電極180との間に配置されたセパレータ190とを主に備えていると共に電解液133を含んでおり、収容容器131の内部に形成された収容空間S内に収容されている。
【0096】
正極缶140は、平面視円形状に形成された底壁部141と、底壁部141の外周縁に底壁部141の周方向に沿って形成されると共に上方に向かって延びた環状の外壁部142と、を備えた有底円筒状に形成されている。外壁部142のうち負極缶160の頂壁部161側に位置する部分は、底壁部141側から外壁部142の開口端縁に向かうにしたがって径方向の内側に向けて(負極缶160の内壁部側に向けて)湾曲した加締め部143とされている。
【0097】
負極缶160は、平面視円形状に形成された頂壁部161と、頂壁部161の外周縁に頂壁部161の周方向に沿って形成されると共に下方に向かって延びた環状の内壁部162と、を備えた有頂円筒状に形成されている。負極缶160は、内壁部162が外壁部142の内側に入り込むように、正極缶140に対して上方から組み合わされた後、ガスケット150を介して加締め固定されることで正極缶140に一体に組み合わされる。
【0098】
ガスケット150は、負極缶160の内壁部162を径方向の外側及び径方向の内側から全周に亘って囲むように二重の円環状に形成されている。ガスケット150は、加締め部143による加締めによって正極缶140と負極缶160との間に強固に挟み込まれると共に、正極缶140と負極缶160との間に密閉された収容空間Sを形成した状態で正極缶140と負極缶160とを一体的に組み合わせている。
【0099】
正極電極170及び負極電極180は、セパレータ190を介して電池軸O方向に対向配置された状態で収容空間S内に配置されている。なお、正極電極170、負極電極180及びセパレータ190には、収容容器131内に充填された電解液133が含浸している。
【0100】
正極電極170は、正極集電体171を介して正極缶140における底壁部141の上面に電気的に接続されている。負極電極180は、負極集電体181を介して負極缶160における頂壁部161の下面に電気的に接続されている。ただし、この場合に限定されるものではなく、例えば正極集電体171及び負極集電体181を省略し、正極電極170を直接正極缶140に接続して正極缶140に集電体の機能を持たせても構わないし、負極電極180を直接負極缶160に接続して負極缶160に集電体の機能を持たせても構わない。
なお、セパレータ190は、収容容器131の内部において外周縁がガスケット150に接触することで、ガスケット150によって保持されている。
【0101】
上述のように構成された二次電池130では、底壁部141を含む正極缶140自体が正極側の外部接続用端子として機能し、頂壁部161を含む負極缶160自体が負極側の外部接続用端子として機能する。ただし本実施形態では、頂壁部161における中央部分が、第1ばね端子4の第1接点部4aが接触する第1端子部161aとして機能する。また、底壁部141における中央部分が、第2ばね端子5の第2接点部5aが接触する第2端子部141aとして機能する。
【0102】
そして、第1緩衝シート80は、第1端子部161aを外部に露出させた状態で頂壁部161に設けられ、頂壁部161と第1実装基板2との間のスペーサ的な役割を担っている。同様に、第2緩衝シート81は、第2端子部141aを外部に露出させた状態で底壁部141に設けられ、底壁部141と第2実装基板3との間のスペーサ的な役割を担っている。
【0103】
(二次電池の作用)
本実施形態の二次電池130であっても、第1実施形態と同様に、第1実装基板2と第2実装基板3との間に挟み込むように二次電池130を実装することができ、姿勢を安定に保持した状態で実装を行える。従って、長期に亘って作動信頼性が向上したコイン型の二次電池130とすることができる。
【0104】
(第2実施形態の変形例)
なお、外装体12を金属製の収容容器131とする場合には、第2実施形態のように正極缶140及び負極缶160を互いに加締め固定する構造に限定されるものではない。
例えば、図13に示すように、有底筒状の金属製のケース本体202の開口部を、金属製の電極板203で塞ぐように構成した収容容器201を具備する二次電池200としても構わない。この場合には、例えばシーラントフィルム等の絶縁性樹脂204を介して電極板203をケース本体202に熱溶着させることで、高い密閉性を有する収容容器201とすることができる。
【0105】
なお、この場合の電極体210としては、少なくとも正極電極及び負極電極を有していれば良く、例えば固体電解質を含有する電解質を利用した、いわゆる全固体型の電極体を採用しても構わない。
なお、上記二次電池200では、電極板203が収容容器201としての頂壁部として機能し、本発明に係る第1壁部及び第1端子部に相当する。さらに有底筒状のケース本体202における底壁部202aが、本発明に係る第2壁部及び第2端子部に相当する。
【0106】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、その他様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形例には、例えば当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、均等の範囲のものなどが含まれる。
【0107】
例えば上記各実施形態では、電気化学セルの一例として二次電池を例に挙げて説明したが、この場合に限定されるものではなく、例えばキャパシタ(例えばリチウムイオンキャパシタ等)或いは一次電池であっても構わない。
【符号の説明】
【0108】
O…電池軸
10、90、100、110、120、130、200…二次電池(電気化学セル)
11、132、210…電極体
12…外装体
20、170…正極電極
30、180…負極電極
40…第1ラミネート部材
50…第2ラミネート部材
60…収容部
61…封止部
65、161…頂壁部(第1壁部)
66、141…底壁部(第2壁部)
67…周壁部
72…第1電極端子板(第1端子部)
73…第2電極端子板(第2端子部)
80…第1緩衝シート(緩衝部材)
81…第2緩衝シート(緩衝部材)
131、202…収容容器(外装体)
141a…第2端子部
161a…第1端子部
202a…底壁部(第2壁部、第2端子部)
203…電極板(第1壁部、第1端子部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13