(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022125961
(43)【公開日】2022-08-29
(54)【発明の名称】内視鏡モジュール
(51)【国際特許分類】
A61B 1/00 20060101AFI20220822BHJP
G02B 23/24 20060101ALI20220822BHJP
G02B 5/04 20060101ALI20220822BHJP
G02B 3/00 20060101ALI20220822BHJP
【FI】
A61B1/00 731
G02B23/24 B
G02B5/04 F
G02B5/04 A
G02B3/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021204137
(22)【出願日】2021-12-16
(31)【優先権主張番号】110105406
(32)【優先日】2021-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】521124180
【氏名又は名称】▲ホアン▼ 旭▲フゥア▼
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(74)【代理人】
【識別番号】100112564
【弁理士】
【氏名又は名称】大熊 考一
(74)【代理人】
【識別番号】100163500
【弁理士】
【氏名又は名称】片桐 貞典
(74)【代理人】
【識別番号】230115598
【弁護士】
【氏名又は名称】木内 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】▲ホアン▼ 旭▲フゥア▼
【テーマコード(参考)】
2H040
2H042
4C161
【Fターム(参考)】
2H040AA00
2H040BA02
2H040CA03
2H040CA12
2H040CA23
2H040CA24
2H040DA12
2H040DA17
2H040FA01
2H040GA03
2H042CA01
2H042CA12
2H042CA17
4C161CC06
4C161FF40
4C161LL02
4C161NN01
4C161PP01
4C161PP11
(57)【要約】
【目的】物体の全体像を迅速に感知することのできる内視鏡モジュールを提供する。
【解決手段】内視鏡モジュールは、環状プリズムと、環状レンズと、環状絞りと、環状画像センサとを含む。環状プリズムは、環状反射傾斜面、入光面、および出光面を有する。入光面は、側面に面し、出光面は、正面から反対の方向に面する。環状絞りは、環状プリズムの入光面の側に配置され、且つ環状プリズムを取り囲む。環状レンズは、環状プリズムと環状画像センサの間に配置される。側面からの側方光は、環状絞りを通過してから環状プリズムに入った後に、環状反射傾斜面によって環状レンズに反射し、その後、環状レンズによって環状画像センサに集光される。
【選択図】
図1C
【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状反射傾斜面、入光面、および出光面を有し、前記入光面が、側面に面し、前記出光面が、正面から反対の方向に面する環状プリズムと、
環状レンズと、
前記環状プリズムの前記入光面の側に配置され、且つ前記環状プリズムを取り囲む環状絞りと、
前記環状プリズムとの間に前記環状レンズが配置された環状画像センサと、
を含み、
前記側面からの側方光が、前記環状絞りを通過してから前記環状プリズムに入った後に、前記環状反射傾斜面によって前記環状レンズに反射し、その後、前記環状レンズによって前記環状画像センサに集光される内視鏡モジュール。
【請求項2】
前記環状レンズおよび前記環状プリズムが一体形成された請求項1に記載の内視鏡モジュール。
【請求項3】
前記環状プリズムの中心軸に相対する前記環状プリズムの前記環状反射傾斜面の傾斜角が、45±3度の範囲に入る請求項1または2に記載の内視鏡モジュール。
【請求項4】
前記環状画像センサが、複数の第1画素を有し、前記第1画素が、放射状に配置され、且つ前記環状画像センサの中心を取り囲む請求項1~3のいずれか1項に記載の内視鏡モジュール。
【請求項5】
前記第1画素の画素サイズが、互いに同じである請求項4に記載の内視鏡モジュール。
【請求項6】
前記環状画像センサの前記中心から中心分割線までの範囲の前記第1画素の数が、前記環状画像センサの前記中心から遠ざかる方向に向かって前記中心分割線を超過する範囲の前記第1画素の数と同じである、前記中心分割線は、前記中心を中心とする輪状の線である請求項4または5に記載の内視鏡モジュール。
【請求項7】
前記環状プリズム、前記環状レンズ、および前記環状画像センサの中心を貫通する固定ロッドをさらに含む請求項1~6のいずれか1項に記載の内視鏡モジュール。
【請求項8】
前記固定ロッドの中に配置されたレンズと、
前記固定ロッドの中に配置され、前記正面からの正面光が前記レンズを通過して伝達される画像センサと、
をさらに含む請求項7に記載の内視鏡モジュール。
【請求項9】
前記レンズの焦点距離が、前記環状レンズの焦点距離と異なる請求項8に記載の内視鏡モジュール。
【請求項10】
前記環状画像センサが、複数の第2画素を有し、前記第2画素が、m×nのマトリックスに配列され、m≧2、n≧2である請求項8または9に記載の内視鏡モジュール。
【請求項11】
前記固定ロッドに接続されたスピナーと、
前記スピナーおよび前記環状画像センサに電気接続されたコントローラと、
をさらに含み、
前記コントローラが、前記固定ロッドの中心軸を中心として前記固定ロッドが回転運動するよう前記スピナーを制御し、前記コントローラが、前記回転運動の間に前記環状画像センサが得た画像を重ね合わせて、前記内視鏡モジュールの有効解析度を増やす請求項8~10のいずれか1項に記載の内視鏡モジュール。
【請求項12】
前記回転運動が振動または回転後の復位である請求項11に記載の内視鏡モジュール。
【請求項13】
環状光源をさらに含み、
前記環状画像センサが、前記環状光源と前記環状レンズの間に配置された請求項1~12のいずれか1項に記載の内視鏡モジュール。
【請求項14】
前記環状光源が、異なる色の光を交互に出射する請求項13に記載の内視鏡モジュール。
【請求項15】
前記環状画像センサによって得られた被検出体の画像が、環状画像であり、前記環状画像センサの中心から始まる任意の径方向において、前記径方向における前記環状画像の画像高さが、前記被検出体と前記径方向における前記内視鏡モジュールの間の距離に比例する請求項1~14のいずれか1項に記載の内視鏡モジュール。
【請求項16】
第1環状反射傾斜面、第1入光面、および第1出光面を有し、前記第1入光面が、側面に面し、前記第1出光面が、正面から反対の方向に面する第1環状プリズムと、
第1環状レンズと、
前記第1環状プリズムの前記第1入光面の側に配置され、且つ前記第1環状プリズムを取り囲む第1環状絞りと、
前記第1環状プリズムとの間に前記第1環状レンズが配置された第1環状画像センサと、
を含み、前記側面からの第1側方光が、前記第1環状絞りを通過してから前記第1環状プリズムに入った後に、前記第1環状反射傾斜面によって前記第1環状レンズに反射し、その後、前記第1環状レンズによって前記第1環状画像センサに集光される第1サブ内視鏡モジュールと、
前記第1サブ内視鏡モジュールの一側に配置され、
第2環状反射傾斜面、第2入光面、および第2出光面を有し、前記第2入光面が、側面に面し、前記第2出光面が、正面から反対の方向に面する第2環状プリズムと、
第2環状レンズと、
前記第2環状プリズムの前記第2入光面の側に配置され、且つ前記第2環状プリズムを取り囲む第2環状絞りと、
前記第2環状プリズムとの間に前記第2環状レンズが配置された第2環状画像センサと、
を含み、前記側面からの第2側方光が、前記第2環状絞りを通過してから前記第2環状プリズムに入った後に、前記第2環状反射傾斜面によって前記第2環状レンズに反射し、その後、前記第2環状レンズによって前記第2環状画像センサに集光される少なくとも1つの第2サブ内視鏡モジュールと、
を含む内視鏡モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学モジュールに関するものであり、特に、内視鏡モジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
内視鏡(endoscope)は、身体内部の検査や低侵襲処置において重要な役割を果たし、人体の深部に達して人体の内部から直接取得した画像情報を得ることによって、より正確な診断を行い、より優れた手術結果を得ることができる。
【0003】
しかしながら、一般的な内視鏡は、レンズ前の有効な視野角範囲内の画像しか得ることができないため、医師は、検査部位の全体像を得ることができない。内視鏡のレンズは、回転機構によって回転し、異なる角度から検査部位の画像を得ることができるが、この設計には、内視鏡の体積を増やすため、間接的に患者に負担をかける。また、レンズの回転によって画像スプライシングが引き起こされるため、間接的に患部の位置を誤って判断する可能性もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、物体の全体像を迅速に感知することのできる内視鏡モジュールを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1つの実施形態において、内視鏡モジュールは、環状プリズムと、環状レンズと、環状絞りと、環状画像センサとを含む。環状プリズムは、環状反射傾斜面、入光面、および出光面を有する。入光面は、側面に面し、出光面は、正面から反対の方向に面する。環状絞りは、環状プリズムの入光面の側に配置され、且つ環状プリズムを取り囲む。環状レンズは、環状プリズムと環状画像センサの間に配置される。側面からの側方光は、環状絞りを通過してから環状プリズムに入った後に、環状反射傾斜面によって環状レンズに反射し、その後、環状レンズによって環状画像センサに集光される。
【0006】
本発明の1つの実施形態において、内視鏡モジュールは、第1サブ内視鏡モジュールと、少なくとも1つの第2サブ内視鏡モジュールとを含む。第1サブ内視鏡モジュールは、第1環状プリズムと、第1環状レンズと、第1環状絞りと、第1環状画像センサとを含む。第1環状プリズムは、第1環状反射傾斜面、第1入光面、および第1出光面を有する。第1入光面は、側面に面し、第1出光面は、正面から反対の方向に面する。第1環状絞りは、第1環状プリズムの第1入光面の側に配置され、且つ第1環状プリズムを取り囲む。第1環状レンズは、第1環状プリズムと第1環状画像センサの間に配置される。側面からの第1側方光は、第1環状絞りを通過してから第1環状プリズムに入った後に、第1環状反射傾斜面によって第1環状レンズに反射し、その後、第1環状レンズによって第1環状画像センサに集光される。第2サブ内視鏡モジュールは、第1サブ内視鏡モジュールの一側に配置される。各第2サブ内視鏡モジュールは、第2環状プリズムと、第2環状レンズと、第2環状絞りと、第2環状画像センサとを含む。第2環状プリズムは、第2環状反射傾斜面、第2入光面、および第2出光面を有する。第2入光面は、側面に面し、第2出光面は、正面から反対の方向に面する。第2環状絞りは、第2環状プリズムの第2入光面の側に配置され、且つ第2環状プリズムを取り囲む。第2環状レンズは、第2環状プリズムと第2環状画像センサの間に配置される。側面からの第2側方光は、第2環状絞りを通過してから第2環状プリズムに入った後に、第2環状反射傾斜面によって第2環状レンズに反射し、その後、第2環状レンズによって第2環状画像センサに集光される。
【発明の効果】
【0007】
以上のように、本発明の1つの実施形態の内視鏡モジュールにおいて、環状プリズムおよび環状レンズは、側方光を側面から環状画像センサに伝達するのに適しているため、内視鏡モジュールは、被検出体の画像を側面で感知することができる。
【0008】
また、本発明の別の実施形態において、内視鏡モジュールは、第1サブ内視鏡モジュールおよび少なくとも1つの第2サブ内視鏡モジュールを含むため、内視鏡モジュールは、被検出体の走査を比較的短時間で完了させ、検出時間を有効に減らすことができる。
【0009】
本発明の上記および他の目的、特徴、および利点をより分かり易くするため、図面と併せた幾つかの実施形態を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付図面は、本発明の原理がさらに理解されるために含まれており、本明細書に組み込まれ、且つその一部を構成するものである。図面は、本発明の実施形態を例示しており、説明とともに、本発明の原理を説明する役割を果たしている。
【0011】
【
図1】
図1Aは、本発明の1つの実施形態に係る内視鏡モジュールの概念図である。
図1Bは、本発明の第1実施形態に係る内視鏡モジュールの概略的斜視図である。
図1Cは、中心軸200Cに沿って切断した
図1Bの内視鏡モジュールの概略的斜視図である。
図1Dは、
図1Aの環状レンズの概略的斜視図である。
【
図2】
図2Aは、本発明の1つの実施形態に係る内視鏡モジュールの環状画像センサの概略的平面図である。
図2Bは、
図2Aの局部拡大図である。
図2Cは、中心分割線Dに沿って開いた後の
図2Aの概略図である。
【
図3】
図3Aは、本発明の第2実施形態に係る固定ロッドを設置した内視鏡モジュールの概略的斜視図である。
図3Bは、中心軸200Cに沿って切断した
図3Aの内視鏡モジュールの概略的斜視図である。
図3Cは、本発明の1つの実施形態に係る内視鏡モジュールの固定ロッドの内側の概略的断面図である。
図3Dは、中心軸に沿って切断した
図3Cの固定ロッドの概略的斜視図である。
【
図4】
図4は、本発明の1つの実施形態に係る内視鏡モジュールの画像センサの概略的平面図である。
【
図5】
図5は、回転運動の前および後の環状画像センサの第1画素の分布を示す概略図である。
【
図6】
図6Aは、本発明の第3実施形態に係る中心軸200Cに沿って切断した内視鏡モジュールの概略的斜視図である。
図6Bは、
図6Aの内視鏡モジュールの概略的断面図である。
【
図7】
図7は、環状画像センサによって得られた環状画像の概略図である。
【
図8】
図8は、環状画像センサによって得られた環状画像の別の概略図である。
【
図9】
図9Aは、本発明の1つの実施形態に係る内視鏡モジュールの応用の図である。
図9Bは、
図9Aの環状画像センサによって得られた環状画像の概略図である。
図9Cは、
図9Bの環状画像センサの第1画素に相対する環状画像の概略図である。
図9Dは、中心分割線Dに沿って開いた後の
図9Cの環状画像の分布範囲内の第1画素の概略図である。
【
図10】
図10Aは、被検出体の例示的斜視図である。
図10Bは、縦方向LDに沿って切断した
図10Aの被検出体の概略的斜視図である。
図10Cは、例示的実施形態に係る内視鏡モジュールによって検出したい
図10Bの被検出体の概略図である。
図10Dは、
図10Cの例示的実施形態の内視鏡モジュールの検出可能範囲を示す概略図である。
【
図11】
図11Aは、別の例示的実施形態に係る内視鏡モジュールの概念図である。
図11Bは、
図11Aの内視鏡モジュールを薄切りにした概略的斜視図である。
図11Cは、
図11Bの複数の構造の環状配列の概略的斜視図である。
図11Dは、
図11Cの構造を組み合わせることによって形成された例示的実施形態の内視鏡モジュールが側面から側方光を受け取った時の概略図である。
【
図12】
図12は、本発明の1つの実施形態に係る内視鏡モジュールが側面から側方光を受け取った時の概略図である。
【
図13】
図13Aは、本発明の第4実施形態に係る内視鏡モジュールの概略的斜視図である。
図13Bは、中心軸200Cに沿って切断した
図13Aの内視鏡モジュールの概略的斜視図である。
【
図14】
図14は、本発明の第5実施形態に係るスピナーおよびコントローラを設置した内視鏡モジュールの概略的斜視図である。
【
図15】
図15Aは、本発明の第4実施形態の内視鏡モジュールの応用の概略図である。
図15Bは、環状画像および正面画像を取得する時の
図15Aの環状画像センサの概略図である。
図15Cは、
図15Bとは異なる位置において環状画像および正面画像を取得する時の
図15Aの環状画像センサの別の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1Aは、本発明の1つの実施形態に係る内視鏡モジュールの概念図である。
図1Bは、本発明の第1実施形態に係る内視鏡モジュールの概略的斜視図である。
図1Cは、中心軸200Cに沿って切断した
図1Bの内視鏡モジュールの概略的斜視図である。
図1Dは、
図1Aの環状レンズの概略的斜視図である。
図1A~
図1Dを参照すると、
図1Aにおいて、内視鏡モジュールは、絞り110’と、レンズ200’と、レンズ300’と、画像センサ120’とを含む。
図1Aの破線に沿って薄切りにすることによって、内視鏡モジュールの中間部分を取得し、複数の中間部分を組み合わせることによって、
図1Bの内視鏡モジュール100を形成する。
【0013】
具体的に説明すると、本発明の1つの実施形態において、内視鏡モジュール100は、環状プリズム200と、環状レンズ300と、環状絞り110と、環状画像センサ120とを含む。環状プリズム200は、環状反射傾斜面212、入光面214、および出光面216を有する。入光面214は、側面60に面し、出光面216は、正面50から反対の方向に面する。環状反射傾斜面212は、入光面214および出光面216に隣接する。
【0014】
本実施形態において、環状絞り110は、環状プリズム200の入光面214の側に配置され、且つ環状プリズム200を取り囲む。好ましい実施形態において、環状絞り110は、入光面214に直接配置してもよい。環状絞り110は、黒い金属層または黒い光学薄膜であってもよいが、本発明はこれに限定されない。
【0015】
本実施形態において、環状レンズ300は、環状プリズム200と環状画像センサ120の間に配置される。好ましい実施形態において、環状レンズ300および環状プリズム200を一体形成することにより、本発明の実施形態における内視鏡モジュール100の体積をさらに減らす。
【0016】
本実施形態において、内視鏡モジュール100は、光源(例えば、
図6Aの環状光源600)を設置してもよい。光源によって出射された照明光は、被検出体の内表面を照射して、内表面によって反射し、内視鏡モジュール100の正面50に面する正面光51および側面60に面する側方光61を生成する。正面50は、環状プリズム200の環状反射傾斜面212に面する側であり、側面60は、入光面214に面する側である。さらに、側面60からの側方光61は、環状絞り110を通過してから入光面214を介して環状プリズム200に入った後に、環状反射傾斜面212によって出光面216に(完全に)反射する。側方光61は、出光面216を通過して、環状レンズ300に伝達された後、環状レンズ300によって環状画像センサ120に集光される。
【0017】
また、本実施形態において、中心軸200Cに沿った環状プリズム200の断面は、直角三角形で示される。好ましい実施形態において、環状プリズム200の中心軸200Cに相対する環状プリズム200の環状反射傾斜面212の傾斜角θは、45±3度の範囲に入る。さらに、中心軸200Cに沿った環状プリズム200の断面は、直角二等辺三角形で示されるため、各方向から入射した側方光61は、正投影を用いて環状画像センサ120に撮像することができる。そのため、本発明の本実施形態における内視鏡モジュール100は、より優れた画質を有する。
【0018】
図2Aは、本発明の1つの実施形態に係る内視鏡モジュールの環状画像センサの概略的平面図である。
図2Bは、
図2Aの局部拡大図である。
図2Cは、中心分割線Dに沿って開いた後の
図2Aの概略図である。
図2A~
図2Cを参照すると、本実施形態において、環状画像センサ120は、相補型金属酸化膜半導体(complementary metal oxide semiconductor, CMOS)または電荷結合素子(charge coupled device, CCD)の光センサであってもよい。環状画像センサ120は、複数の第1画素122を有し、第1画素122は、放射状に配置され、且つ環状画像センサ120の中心120Pを取り囲む。また、第1画素122の画素サイズは、互いに同じである。さらに、環状画像センサ120の中心120Pから中心分割線Dまでの範囲の第1画素122の数は、中心120Pから遠ざかる方向に向かって中心分割線Dを超過する範囲の第1画素122の数と同じである。中心分割線Dは、中心120Pを中心とする輪状の線である。
【0019】
また、図示しやすいよう、
図2A~
図2Cにおいて、いくつかの第1画素122のみを示す。1つの実施形態において、例えば、
図2Cの実施形態において、環状画像センサ120の複数の第1画素122は、100×1024のマトリックスに配列され、各第1画素122のサイズは、2×2μm
2であるが、本発明はこれに限定されない。第1画素122の数は、設計の要求に応じて決めることができる。また、環状画像センサ120は、直径が約2.6mmであり、検出可能な波長範囲は、435nm~940nmの範囲内であるが、本発明はこれに限定されない。
【0020】
続いて、
図1Bおよび
図1Cを参照すると、1つの実施形態において、内視鏡モジュール100の環状プリズム200の直径は、約2.6mmであり、高さ(すなわち、中心軸200Cに沿った内視鏡モジュール100の最大の厚さ)は、約3.6mmであり、側面60における内視鏡モジュール100のフィールドアングル(field angle)は、約40度(すなわち、±20度の範囲内)である。
【0021】
図3Aは、本発明の第2実施形態に係る固定ロッドを設置した内視鏡モジュールの概略的斜視図である。
図3Bは、中心軸200Cに沿って切断した
図3Aの内視鏡モジュールの概略的斜視図である。
図3Cは、本発明の1つの実施形態に係る内視鏡モジュールの固定ロッドの内側の概略的断面図である。
図3Dは、中心軸に沿って切断した
図3Cの固定ロッドの概略的斜視図である。
図1B、
図1C、
図3A、
図3B、
図3C、および
図3Dを同時に参照すると、
図3Aの内視鏡モジュール100’は、
図1Bの内視鏡モジュール100に類似しており、相違点は、内視鏡モジュール100’がさらに固定ロッド400を含むことである。本実施形態において、固定ロッド400は、環状プリズム200、環状レンズ300、および環状画像センサ120の中心200P、中心300P、および中心120Pを貫通して、環状プリズム200、環状レンズ300、および環状画像センサ120を固定する。本実施形態において、環状プリズム200、環状レンズ300、および環状画像センサ120の中心には、固定ロッド400が貫通できるよう、それぞれ開口O1、O2、およびO3が存在する。
【0022】
本実施形態において、内視鏡モジュール100’は、さらに、レンズ500と、画像センサ130とを含む。レンズ500および画像センサ130は、いずれも固定ロッド400の中に配置される。レンズ500および画像センサ130は、固定ロッド400の正面50に近い側に配置される。正面50からの正面光51は、レンズ500を通過して、画像センサ130に伝達される。
【0023】
本実施形態において、レンズ500の焦点距離は、環状レンズ300の焦点距離と異なるが、本発明はこれに限定されない。1つの実施形態において、レンズ500の焦点距離は、環状レンズ300の焦点距離と同じであってもよい。
【0024】
また、
図3Aおよび
図3Dにおいて、レンズ500の直径は、約1mmであり、正面50の内視鏡モジュール100’のフィールドアングルは、約30度(すなわち、±15度の範囲内)である。本発明の実施形態における内視鏡モジュール100’は、レンズ500および画像センサ130がいずれも固定ロッド400の中に配置されるため、内視鏡モジュール100’を製造している間、レンズ500と画像センサ130の間の光学アライメントおよび環状プリズム200、環状レンズ300、および環状画像センサ120の間の光学アライメントが互いに影響せず、内視鏡モジュール100’の光学アライメントのプロセスが容易になる。
【0025】
図4は、本発明の1つの実施形態に係る内視鏡モジュールの画像センサの概略的平面図である。
図3C、
図3D、および
図4を同時に参照すると、本実施形態において、画像センサ130は、CMOSまたはCCDの光センサであってもよい。画像センサ130は、複数の第2画素132を有する。第2画素132は、m×nのマトリックスに配列され、m≧2、n≧2である。
【0026】
また、図示しやすいよう、
図4において、いくつかの第2画素132のみを示す。1つの実施形態において、画像センサ130の第2画素132は、320×240のマトリックスに配列され、画像センサ130のサイズは、約(1/18)
2インチ
2であるが、本発明はこれに限定されない。画像センサ130のサイズおよび素子間の関係は、設計の要求に応じて決めることができる。
【0027】
図1B、
図1C、
図3A、および
図3Bを同時に参照すると、本実施形態において、内視鏡モジュール100は、さらに、スピナー(spinner)140と、コントローラ150とを含む。スピナー140は、固定ロッド400に接続され、スピナー140は、固定ロッド400の正面50から離れた側に配置される。コントローラ150は、スピナー140、環状画像センサ120、および画像センサ130に電気接続される。
【0028】
本実施形態において、スピナー140は、例えば、モータまたはステッパモータ(stepper motor)で構成された回転機構である。
【0029】
1つの実施形態において、コントローラ150は、例えば、中央処理装置(central processing unit, CPU)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor, DSP)、プログラマブルコントローラ(programmable controller)、プログラマブルロジックデバイス(programmable logic device, PLD)、または他の類似するデバイス、あるいはこれらのデバイスの組み合わせを含むが、本発明はこれに限定されない。また、1つの実施形態において、コントローラ150の機能は、プログラミングコードとして実施されてもよい。プログラミングコードは、記憶ユニットに保存され、コントローラ150によって実行される。あるいは、1つの実施形態において、コントローラ150の機能は、1つまたはそれ以上の回路として実施されてもよい。コントローラ150の機能がソフトウェアで実施されるか、それともハードウェアで実施されるかは、本発明において限定しない。
【0030】
図5は、回転運動の前および後の環状画像センサの第1画素の分布を示す概略図である。回転運動の前の第1画素を122で示し、回転運動の後の第1画素を122’で示す。
図3A、
図3B、
図3C、
図3D、および
図5を参照すると、本実施形態において、コントローラ150は、中心軸400Cを中心として固定ロッド400が回転運動するようスピナー140を制御する。コントローラ150は、回転運動の間に環状画像センサ120が得た画像を重ね合わせて、内視鏡モジュール100の有効解析度を増やす。
【0031】
1つの実施形態において、回転運動は、振動(vibration)または回転後の復位である。
【0032】
図6Aは、本発明の第3実施形態に係る中心軸200Cに沿って切断した内視鏡モジュールの概略的斜視図である。
図6Bは、
図6Aの内視鏡モジュールの概略的断面図である。
図6Aおよび
図6Bを参照すると、
図6Aの内視鏡モジュール100”は、
図1Bの内視鏡モジュール100に類似しており、相違点は、内視鏡モジュール100”が、さらに、環状光源600を含むことである。本実施形態において、環状光源600は、複数の端放射光源によって形成された環状光源であってもよく、光源は、発光ダイオードまたは他の適切な発光素子であってもよい。環状画像センサ120は、環状光源600と環状レンズ300の間に配置される。環状光源600は、照明光Lを出射する。照明光Lは、被検出体によって反射して、正面光51および側方光61を生成する。本実施形態において、環状光源600は、異なる色の光を交互に出射してもよく、例えば、赤色光、緑色光、および青色光を交互に出射してもよい。したがって、環状画像センサ120または画像センサ130は、赤色光画像、緑色光画像、および青色光画像を順番に感知する。コントローラ150が赤色光画像、緑色光画像、および青色光画像を組み合わせた後、内視鏡モジュール100”周辺の被検出体のカラー画像を得ることができる。別の実施形態において、環状光源600は、赤外線(infrared, IR)または短波長赤外線(short wave infrared, SWIR)を出射してもよく、赤外線は、940nmであってもよく、短波長赤外線は、1300nmであってもよい。赤外線は、皮下組織の新生血管の成長を感知するのに適しているため、潜在的な前癌病変の検出に使用することができる。
【0033】
図7は、環状画像センサによって得られた環状画像の概略図である。
図8は、環状画像センサによって得られた環状画像の別の概略図である。
図9Aは、本発明の1つの実施形態に係る内視鏡モジュールの応用の図である。
図9Bは、
図9Aの環状画像センサによって得られた環状画像の概略図である。
図9Cは、
図9Bの環状画像センサの第1画素に相対する環状画像の概略図である。
図9Dは、中心分割線Dに沿って開いた後の
図9Cの環状画像の分布範囲内の第1画素の概略図である。
【0034】
また、本実施形態において、環状画像センサ120によって得られた被検出体ODの画像は、環状画像AIである。環状画像センサ120の中心120Pから始まる任意の径方向RDにおいて、径方向RDにおける環状画像AIの画像高さIHは、被検出体OD(の内表面IS)と径方向RDにおける内視鏡モジュール100の間の距離D1に比例する。同時に、距離D1は、径方向RDにおける被検出体ODの深度値も反映する。
【0035】
具体的に説明すると、式(1)は、薄レンズの公式である。
【0036】
【0037】
式中、pは、物体距離であり、qは、画像距離であり、fは、焦点距離である。式(1)における物体距離pおよび画像距離q等の光学値は、例えば、径方向RDにおける内視鏡モジュール100によって得られる。同様に、他の径方向における環状画像AIを考慮すると、以下の式(2)を得ることができる。
【0038】
【0039】
そして、倍率M=p/qおよびM’=(p+Δp)/(q-Δq)を定義することによって、式(1)および(2)をそれぞれ計算することができる
【0040】
【0041】
M’-M=Δp/fであるため、さらに、式(3)を得ることができる。
【0042】
【0043】
式中、ΔM=M’-Mである。あるいは、1+M=p/fの関係を区別することによって、式(3)を得ることができる。つまり、物体距離Δpの差値は、倍率ΔMの差値に比例する。物体距離pは、被検出体ODの内表面ISと径方向RDにおける内視鏡モジュール100の間の距離D1を反映し、倍率Mは、画像高さIHを反映するため、径方向RDにおける環状画像AIの画像高さIHを計算することによって、検出者は、被検出体ODの内表面ISと内視鏡モジュール100の間の距離D1を計算することができる。また、距離D1は、径方向RDにおける被検出体ODの深度値を反映するため、検出者は、画像高さIHに基づいて、被検出体ODの3D構造を構築することができる。
【0044】
また、深度値の範囲が10mmであり、倍率ΔMの差値が約2であることを考慮して、本発明の実施形態における内視鏡モジュール100の環状レンズ300は、焦点距離fが約5mmになるよう設計しなければならない。
【0045】
図7および
図8を参照すると、
図7および
図8は、類似する環状画像AI’およびAI”をそれぞれ示している。環状画像AI’の画像高さIH’は、環状画像AI”の画像高さIH”よりも大きいため、上述した式(1)~式(3)の間の関係に基づき、
図7の被検出体ODの対応する深度値(すなわち、比較的長い物体距離p)は、
図8の被検出体ODの対応する深度値(すなわち、比較的短い物体距離p)よりも大きい。
【0046】
図9A~
図9Dを参照すると、画像高さIHと距離D1の間の関係、および画像高さIHによる被検出体ODの深度値の反映は、上述した式(1)~式(3)において詳しく説明したため、ここでは説明を省略する。さらに、
図9Dは、中心分割線Dに沿って開いた
図9Cの環状画像AIの分布範囲内の第1画素122の概略図である。
図9Cにおいて、中心120Pから中心分割線Dの範囲の第1画素122の数は、中心120Pから遠ざかる方向に向かって中心分割線Dを超過する範囲の第1画素122の数と同じである。
図9Dにおいて、中心分割線Dの上方の第1画素122の数は、中心分割線Dの下方の第1画素122の数と同じである。
【0047】
一方、倍率ΔMの差値は、通常、角度θの関数であり、物体距離Δpの差値は、通常、半径の関数である。つまり、
図9Bに示すように、ΔM=m(θ)、およびΔp=Δp(r)である。そのため、上述した式(3)は、下記のようになることができる。
【0048】
【0049】
そして、式(5)の角度の不定積分を行い、被検出体OD内側の全ての角度の形状関数(すなわち、下記の式(6))を得ることができる。
【0050】
【0051】
例えば、測定の実験式、被検出体ODの形状関数は、二次曲線であってもよい(例えば、
図9D)。
【0052】
【0053】
周期的境界条件R(0)=R(2π)を考慮すると、下記の関係を得ることができる。
【0054】
【0055】
式中、パラメータaまたはbは、半径rの関数であってもよい。
【0056】
図10Aは、被検出体の例示的斜視図である。
図10Bは、縦方向LDに沿って切断した
図10Aの被検出体の概略的斜視図である。
図10Cは、例示的実施形態に係る内視鏡モジュールによって検出したい
図10Bの被検出体の概略図である。
図10Dは、
図10Cの例示的実施形態の内視鏡モジュールの検出可能範囲を示す概略図である。
図10A~
図10Dを同時に参照すると、
図10A~
図10Dにおいて、例示的実施形態の内視鏡モジュール1000は、正面50から正面光51を検出することしかできないため、内視鏡モジュール1000の検出可能範囲は、
図10Dに示した被検出体OD’の一部に限定される。被検出体OD’の他の部分については、
図10A~
図10Cに示すように、内視鏡モジュール1000は、1つの方向で走査を完了させることができない。反対に、
図1B~
図1Cに示すように、本発明の1つの実施形態における内視鏡モジュール100は、環状プリズム200、環状レンズ300、および環状画像センサ120を含むため、内視鏡モジュール100は、側面60から側方光61を得ることができる。したがって、内視鏡モジュール100は、被検出体ODの側面の画像を得ることができる。さらに、
図3A~
図3Dに示すように、内視鏡モジュール100は、さらに、レンズ500および画像センサ130を含むため、内視鏡モジュール100は、正面50から正面光51を得ることもできる。したがって、内視鏡モジュール100は、被検出体ODの側面の画像を正面および側面から同時に得ることができる。
【0057】
図11Aは、別の例示的実施形態に係る内視鏡モジュールの概念図である。
図11Bは、
図11Aの内視鏡モジュールを薄切りにした概略的斜視図である。
図11Cは、
図11Bの複数の構造の環状配列の概略的斜視図である。
図11Dは、
図11Cの構造を組み合わせることによって形成された例示的実施形態の内視鏡モジュールが側面から側方光を受け取った時の概略図である。
図11Dの例示的実施形態の内視鏡モジュール2000は、通常、
図1Bの内視鏡モジュール100と同じであり、主な相違点は、内視鏡モジュール2000の環状絞り2110が、環状プリズム200の出光面216の側に配置されていることである。
【0058】
図12は、本発明の1つの実施形態に係る内視鏡モジュールが側面から側方光を受け取った時の概略図である。
図11Dおよび
図12を同時に参照すると、本発明の1つの実施形態の内視鏡モジュール100において、環状プリズム200および環状レンズ300は、側面60から環状画像センサ120に側方光61を伝達するのに適しているため、内視鏡モジュール100は、側面60の被検出体ODの画像を感知することができる。さらに、環状プリズム200の出光面216の側に配置される内視鏡モジュール2000の環状絞り2110と比較して、環状絞り110は、環状プリズム200の入光面214の側に配置されているため、本発明の1つの実施形態における内視鏡モジュール100は、環状プリズム200と環状レンズ300の間の距離を減らし、内視鏡モジュール100の全体の体積をさらに減らすのに役立つ。
【0059】
図13Aは、本発明の第4実施形態に係る内視鏡モジュールの概略的斜視図である。
図13Bは、中心軸200Cに沿って切断した
図13Aの内視鏡モジュールの概略的斜視図である。
図13Aおよび
図13Bを同時に参照すると、本実施形態の内視鏡モジュール100Aは、
図1Bの内視鏡モジュール100に類似しており、以下、これらの相違点について説明する。本実施形態の内視鏡モジュール100Aは、第1サブ内視鏡モジュール600Aと、少なくとも1つの第2サブ内視鏡モジュール600Bとを含む。第1サブ内視鏡モジュール600Aは、
図1Bの内視鏡モジュール100と同じであり、第1環状プリズム200Aと、第1環状レンズ300Aと、第1環状絞り110Aと、第1環状画像センサ120Aとを含む。これらの素子の詳細および関係については、上述した実施形態において詳しく説明しているため、ここでは説明を省略する。さらに、第1側方光61Aが第1環状画像センサ120Aに伝達される光路も、側方光61が環状画像センサ120に伝達される光路と同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0060】
さらに、本実施形態において、第2サブ内視鏡モジュール600Bは、第1サブ内視鏡モジュール600Aの一側に配置される。各第2サブ内視鏡モジュール600Bは、
図1Bの内視鏡モジュール100と同じであり、第2環状プリズム200Bと、第2環状レンズ300Bと、第2環状絞り110Bと、第2環状画像センサ120Bとを含む。これらの素子の詳細および関係については、上述した実施形態において詳しく説明しているため、ここでは説明を省略する。さらに、第2側方光61Bが第2環状画像センサ120Bに伝達される光路も、側方光61が環状画像センサ120に伝達される光路と同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0061】
図14は、本発明の第5実施形態に係るスピナーおよびコントローラを設置した内視鏡モジュールの概略的斜視図である。本実施形態の内視鏡モジュール100A’は、
図3Aの内視鏡モジュール100’に類似している。また、スピナー140およびコントローラ150を設置した内視鏡モジュール100A’の詳細、およびこれらの素子間の関係については、上述した実施形態において詳しく説明しているため、ここでは説明を省略する。
【0062】
図15Aは、本発明の第4実施形態の内視鏡モジュールの応用の概略図である。
図15Bは、環状画像および正面画像を取得する時の
図15Aの環状画像センサの概略図である。
図15Cは、
図15Bとは異なる位置において環状画像および正面画像を取得する時の
図15Aの環状画像センサの別の概略図である。
図15A~
図15Cを同時に参照すると、本発明の実施形態において、内視鏡モジュール100Aは、第1サブ内視鏡モジュール600Aおよび少なくとも1つの第2サブ内視鏡モジュール600Bを含むため、内視鏡モジュール100Aは、第1サブ内視鏡モジュール600Aを用いて第1環状画像AIー1、AIー1’を取得できるだけでなく、第2サブ内視鏡モジュール600Bを用いて第2環状画像AIー2、AIー2’を取得することもできる。そのため、内視鏡モジュール100Aは、被検出体ODの走査を比較的短時間で完了させ、検出時間を有効に減らすことができる。
【0063】
また、本発明の実施形態の内視鏡モジュール100Aが固定ロッド400において
図3Cのレンズ500および画像センサ130も設置している時、内視鏡モジュール100Aは、側面60から第1環状画像AIー1、AIー1’および第2環状画像AIー2、AIー2’を取得できるだけでなく、正面50から正面画像FI、FI’ を取得することもできる。そのため、内視鏡モジュール100Aは、正面50および側面60において同時に物体を感知することができる。
【0064】
以上のように、本発明の1つの実施形態の内視鏡モジュールにおいて、環状プリズムおよび環状レンズは、側方光を側面から環状画像センサに伝達するのに適しているため、内視鏡モジュールは、側面で被検出体の画像を感知することができる。さらに、環状絞りは、環状プリズムの入光面の側に配置されているため、本発明の実施形態の内視鏡モジュールは、環状プリズム200と環状レンズ300の間の距離を減らし、内視鏡モジュールの全体の体積をさらに減らすのに役立つ。
【0065】
また、本発明の別の実施形態において、内視鏡モジュールは、第1サブ内視鏡モジュールおよび少なくとも1つの第2サブ内視鏡モジュールを含むため、第1サブ内視鏡モジュールおよび第2サブ内視鏡モジュールを同時に利用することによって、被検出体の側面の画像を取得することができる。そのため、内視鏡モジュールは、被検出体の走査を比較的短時間で完了させ、検出時間を有効に減らすことができる。
【0066】
以上のごとく、この発明を実施形態により開示したが、もとより、この発明を限定するためのものではなく、当業者であれば容易に理解できるように、この発明の技術思想の範囲内において、適当な変更ならびに修正が当然なされうるものであるから、その特許権保護の範囲は、特許請求の範囲および、それと均等な領域を基準として定めなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明の内視鏡モジュールは、身体内部の検査および低侵襲処置を行って、人体内部の全画像情報を取得するために応用することができる。
【符号の説明】
【0068】
50 正面
51 正面光
60 側面
61 側方光
61A 第1側方光
61B 第2側方光
100、100’、100”、100A、100A’、1000、2000 内視鏡モジュール
110、2110 環状絞り
110’ 絞り
120 環状画像センサ
120’、130 画像センサ
120A 第1環状画像センサ
120B 第2環状画像センサ
120P、200P、300P 中心
122、122’ 第1画素
132 第2画素
140 スピナー
150 コントローラ
200 環状プリズム
200’ プリズム
200A 第1環状プリズム
200B 第2環状プリズム
200C、400C 中心軸
212 環状反射傾斜面
214 入光面
216 出光面
300 環状レンズ
300’、500 レンズ
300A 第1環状レンズ
300B 第2環状レンズ
400 固定ロッド
600 環状光源
600A 第1サブ内視鏡モジュール
600B 第2サブ内視鏡モジュール
AI、AI’、AI” 環状画像
AI-1 第1環状画像
AI-2 第2環状画像
D 中心分割線
D1 距離
FI、FI’ 正面画像
O1、O2、O3 開口
OD、OD’ 被検出体
IH、IH’、IH” 画像高さ
IS 内表面
L 照明光
LD 縦方向
RD 径方向
θ 入射角
【外国語明細書】