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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022126147
(43)【公開日】2022-08-30
(54)【発明の名称】猫用運動遊具および昇降補助具
(51)【国際特許分類】
   A01K 15/02 20060101AFI20220823BHJP
【FI】
A01K15/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021024060
(22)【出願日】2021-02-18
(71)【出願人】
【識別番号】504177343
【氏名又は名称】山田 厚
(72)【発明者】
【氏名】山田 厚
(57)【要約】
【課題】 体格や運動能力の異なる猫が共用することが可能であるとともに、猫の体調変動や成長、老化等の経時変化にも適応して運動の負荷や態様を容易に調節可能な猫用運動遊具を提供する。
【解決手段】持ち手部201は、基体102の遊戯面101を猫が上下に移動可能な運動経路を形成する。基体102には持ち手部取付穴103が多数形成されており、選択された持ち手部取付穴103に対し持ち手部201が着脱可能に装着される。交換可能な持ち手部により、持ち手部の寸法、材質、形状および配列を容易に変更可能であり、運動負荷を適宜調整可能であるとともに運動環境の単調化を防ぐことが可能となっている。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置状態において床面に対し垂直または傾斜を成す遊戯面と、前記遊戯面上に少なくとも一つの持ち手部を有し、前記持ち手部表面の少なくとも一部の領域は猫が爪を掛けることが可能な防滑表面であり、猫が前記持ち手部の少なくとも一部を両前足間または両後足間に収めて前記持ち手部を抱えることが可能であって、前記持ち手部の配列は、猫が前記持ち手部に沿い前記遊戯面上を少なくとも上下方向に移動可能に配設されていることを特徴とする猫用運動遊具。
【請求項2】
前記猫用運動遊具の遊戯面に着脱可能に装着されて前記持ち手部を形成することを特徴とする昇降補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋内飼育の猫の運動不足やそれによるストレスの蓄積を解消するための、猫用運動遊具に関する。
【背景技術】
【0002】
愛玩用に広く飼育されているネコ科ネコ属に分類されるイエネコ(以後、猫と称する)の習性、特性の多くは人間との共生に適応する以前の野生時代の行動様式に由来する。例えば猫は、外敵から避難して安全を確保することや、外敵や捕食対象の接近を監視することを目的として樹木等の高所に登る習性があり、そのための骨格並びに筋肉を発達させている。
【0003】
猫は、前腕を軸として前足掌部を回転させる動作、すなわち掌を返す動作をすることが出来る。このため、樹木の幹や枝の側面を左右前足の掌部で抱えて挟持することが出来る。この掌を返す能力は、橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃっこつ)から成る前腕骨を捻ることが可能な骨格構造および捻りを駆動可能に発達した筋肉に由来し、例えば犬や馬等の地上での4足歩行に特化した種には不在の特性である。
【0004】
また、猫は、爪を出し入れすることが可能であることから、樹木を昇り降りする際には、樹木表面のコブ、節、枝の切断痕等の起伏や、樹皮の亀裂等の微細な凹凸に爪を掛けて、樹木表面を把持することが出来る。
【0005】
このような猫の習性並びに特性を利用した猫用運動遊具としては、一般にキャットポールと称されるものが知られている(特許文献1)。キャットポールは、猫がしがみついて登る支柱部と、支柱部を安定に垂直に保つための基台と、支柱部を登った猫の休憩場所となる頂上台とにより構成されている。
【0006】
支柱部の直径は、猫が両前足で抱えることが容易な10センチメートルから20センチメートルに設定されており、支柱部側面には、猫が爪を立てて把持可能なように麻縄等が巻回されている。キャットポールを登る猫は、両前足で支柱部側面を掴んで体重を支えつつ、後足で支柱部側面を蹴ることによって上方へ移動することが出来る。
【0007】
典型的な頂上台は、支柱部の上端に取り付けられた円板であり、その直径は、30センチメートル前後に設定されている。キャットポールの設置安定性を確保するためには、比較的大型且つ大重量の基台が必要となる。典型的な基台は、直径が100センチメートル前後の肉厚の円板であり、その材質には金属、高密度木材、石材等の重量素材が用いられる。
【0008】
このためキャットポールは、大きな設置スペースを占有し設置可能な場所が限定される上に、移設や収納が困難になる等、設置及び撤去の自由度が著しく制限される問題があった。
【0009】
また、キャットポールが提供する昇降運動は、支柱部に沿う垂直移動に限定されるため、運動の難度が高く、体格が小さく筋力が未発達な子猫や加齢や肥満により運動能力の低下した猫には必ずしも適さないという問題があった。
【0010】
更にキャットポールは、直径が固定であるため、体格の異なる猫が共用することが難しく、成長に伴う猫の体格変化にも対応が困難であるという問題があった。
【0011】
キャットポールよりも軽負荷の運動環境を提供可能な猫用運動遊具としては、一般にキャットタワーと称される遊具が知られている(特許文献2)。キャットタワーは、猫の足場となる台を階段状に積み上げて立体構造としたものである。キャットタワーは、階段の段差の大小設定により猫の運動負荷を調整することが可能であり、キャットポールよりも軽負荷の運動環境を提供することが出来る。
【0012】
しかし、キャットタワーは、猫が通常から地面または床面で行なっている歩行運動を上下方向に延長して運動負荷を増加させるのみであり、例えば木登りに適応した猫の骨格および筋肉構造が活用されることがないので、猫の多様な運動機能をバランスよく活性化させることが出来ないという問題があった。
【0013】
また、キャットタワーは、頂上付近まで延長した階段構造により重心が上昇するため、安定に自立させるためにはキャットポールよりも更に大きな設置面積と基台重量が必要となる。このためキャットタワーは、キャットポールよりも設置および収納の自由度が更に著しく制限されるという問題があった。
【0014】
床面積を占有することなく設置可能な猫用運動遊具としては、一般にキャットウォークと称される遊具が知られている(特許文献3)。キャットウォークは、棚板を住宅等の建物の壁面に取り付けて階段状に配列したものである。
【0015】
キャットウォークの各棚板は、猫の歩行に適する平坦な上面を持ち、後端面において壁に固定されており、前端面並びに左右端面は、猫の運動には利用されない。
【0016】
キャットウォークは、階段の段差の大小を調節することで猫の運動負荷を調整することが可能であり、キャットポールよりも軽負荷の運動環境を提供可能となっている。しかしキャットウォークは、猫が通常から地面または床面で行なっている歩行運動を上下方向に延長して運動負荷を増加させるのみであり、例えば木登りに適応した猫の骨格および筋肉構造が活用されることがないので、猫の多様な運動機能をバランスよく活性化させることが出来ないという問題があった。
【0017】
更にキャットウォークの各棚板は、壁に固定されているため、各棚板間の段差を変更することも、調節することも出来ず、従って成長や加齢に伴い変化する猫の体格や運動能力に合わせて運動の強度を調節することが困難であり、体格や運動能力の異なる猫が共用することも困難であるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】実用新案登録第3128941号公報
【特許文献2】特開2018ー102232号公報
【特許文献3】特開2010ー11761号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明は、体格や運動能力の異なる猫が共用することが可能であるとともに、猫の体調変動や成長、老化等の経時変化にも適応して運動の負荷や態様を容易に調節可能な猫用運動遊具を提供することを課題とする。また、本発明は、屋内の限られたスペースに設置可能で、不使用時には収納も容易な猫用運動遊具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記の課題を解決するために、本発明に係る猫用運動遊具は、設置状態において床面に対し垂直または傾斜を成す遊戯面と、前記遊戯面上に少なくとも一つの持ち手部を有し、前記持ち手部表面の少なくとも一部の領域は猫が爪を掛けることが可能な防滑表面であり、猫が前記持ち手部の少なくとも一部を両前足間または両後足間に収めて前記持ち手部を抱えることが可能であって、前記持ち手部の配列は、猫が前記持ち手部に沿い前記遊戯面上を少なくとも上下方向に移動可能に配設されていることを特徴とする。
【0021】
更に、上記の課題を解決するために、 本発明に係る昇降補助具は、前記猫用運動遊具の遊戯面に着脱可能に装着されて前記持ち手部を形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る猫用運動遊具の第一の構成は、遊戯面上に配設された持ち手部により、木登りに近似の昇降運動が可能な環境を創出することをその要旨とする。この構成によるときは、木登りに適応した猫の骨格および筋肉構造が活用され、猫の多様な運動機能をバランスよく活性化させることが可能となる。その結果、屋内飼育における猫の運動不足を解消し、健康の維持増進を図ることが出来る本発明の第一の効果を奏する。
【0023】
本発明に係る猫用運動遊具の第二の構成は、遊戯面の勾配を容易に調節可能であることをその要旨とする。この構成によるときは、多様な猫の体格、運動能力や、変動する体調に合わせて運動の強度を調節可能となる。また、昇降運動の態様を歩行を主体とする態様と木登りを主体とする態様との間で調節可能となる。その結果、多様な年齢、品種の猫に対し、適正な運動環境を提供し、健康の維持増進を図ることが出来る本発明の第二の効果を奏する。
【0024】
本発明に係る猫用運動遊具の第三の構成および本発明に係る昇降補助具は、交換可能な持ち手部により、持ち手部の寸法、材質、形状および配列を容易に変更可能であることをその要旨とする。この構成によるときは、運動環境の単調化を防ぐとともに、昇降運動を行う猫に経路選択の自由度と知的判断の機会が提供される。その結果、猫の好奇心が適度に刺激されて遊戯性が持続することとなり、継続的に昇降運動を誘発可能な本発明の第三の効果を奏する。
【0025】
本発明に係る猫用運動遊具の第四の構成は、薄型の外形を基本とし、折り畳みにも適することをその要旨とする。この構成によるときは、屋内の限られたスペースに設置可能で、不使用時には収納も容易であり、多様な住宅環境に広く適合することが可能となる本発明の第四の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明に係る猫用運動遊具の第一の実施形態を示す斜視図である。
図2】本発明に係る猫用運動遊具の第一の実施形態の変形例を示す斜視図である。
図3】本発明に係る猫用運動遊具の図2の実施形態の設置例を示す斜視図である。
図4】本発明に係る猫用運動遊具の第一の実施形態の別の変形例を示す斜視図である。
図5】本発明に係る猫用運動遊具の第二の実施形態を示す斜視図である。
図6】本発明に係る猫用運動遊具の第三の実施形態を示す斜視図である。
図7】本発明に係る猫用運動遊具の第四の実施形態を示す斜視図である。
図8】本発明に係る昇降補助具の着脱機構を示す斜視図である。
図9】本発明に係る昇降補助具の装着過程を示す斜視図である。
図10】本発明に係る昇降補助具の装着状態を示す斜視図である。
図11】本発明に係る昇降補助具の変形例に布地を装着した状態を示す斜視図である。
図12】本発明に係る昇降補助具の変形例の組み立て方を示す斜視図である。
図13】本発明に係る猫用運動遊具の第四の実施形態の変形例を示す斜視図である。
図14】本発明に係る猫用運動遊具の第五の実施形態を示す斜視図である。
図15】本発明に係る猫用運動遊具の第五の実施形態の変形例を示す斜視図である。
図16】本発明に係る猫用運動遊具の第六の実施形態を示す斜視図である。
図17】本発明に係る猫用運動遊具の第六の実施形態の変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る猫用運動遊具の第一の実施形態を示す斜視図である。猫用運動遊具100は、基体102と基体102上に形成された凸状部である持ち手部201により構成される。猫は、持ち手部201の側面を把持しつつ、持ち手部201に沿い移動することが出来る。本実施形態における基体102は板状の部材である。持ち手部201は基体102の一面を縦断して猫が上下に移動可能な昇降運動経路を形成している。
【0028】
基体102上の持ち手部201が形成されている面を遊戯面101と定義する。本実施形態では、基体102の持ち手部201が形成されている単一の面が遊戯面101である。図1は、本実施形態に係る猫用運動遊具100が、図示しない住宅等の建物の壁面に立て掛けられ傾斜して設置された状態を表している。基体102は、壁面に固定されていてもよく、遊戯面101の傾斜角は、垂直を含む任意の角度に設定すればよい。
【0029】
猫用運動遊具100は、遊戯面101の勾配により、昇降運動の難易度を調整することが出来る。加齢や肥満により運動能力の低下した猫に対しては遊戯面101を緩やかな勾配に設定し、運動能力の高い猫に対しては、急峻な勾配に設定すればよい。特に難易度の高い運動環境を提供する場合には、床面に対し垂直に設定してもよいし、負の傾斜角を設定してオーバーハング様の遊戯面101としてもよい。
【0030】
前記のように、猫は、前腕を捻り掌部を返す動作が可能であることにより、樹木の幹や枝の側面を左右前足の掌部で抱えて掴むことが出来る。持ち手部201は、このような猫の特性に適合し、樹木の幹や枝に類似の把持可能な側面を猫に提供する。
【0031】
遊戯面101の勾配が特に緩やかな場合には、猫が基体102の上に足を置くことが可能になるので、昇降運動の態様は歩行態様となる。一方、遊戯面の勾配が急峻な場合には、昇降運動の態様は持ち手部201を把持しながらの木登り態様となる。そして、中間的な勾配では、歩行と木登りの両態様が混在した運動態様となる。このように、本発明による猫用運動遊具では、遊戯面101の勾配を調節することにより、昇降運動の態様を調節しつつ、猫の運動能力や変動する体調に合わせて運動の強度を適正に設定することが可能となっている。
【0032】
本実施形態では、持ち手部201の左右の側面に防滑域300が形成されている。防滑域300は、猫が爪先を掛けることが可能な凹凸または柔軟性を有する領域である。猫は、樹木の幹を昇降する場合と同様に、防滑域300に爪先を掛けて体勢を保持し、4本の各足先が把持する位置を順次移動させることにより持ち手部201に沿い遊戯面101を昇り降りすることが出来る。
【0033】
防滑域300の凹凸は、猫が爪先を掛けるのに好適であることから、猫の爪とぎにも好適となっている。このため、防滑域300の凹凸は、猫の爪とぎ行動を誘引し、衣類やカーテン、布製ソファ等の生活用品が爪とぎの対象となって損傷してしまうことを防止することも出来る。防滑域300の微細な凹凸は、例えば切削、転写、蝕刻、植毛等の表面加工を持ち手部201の表面に施して形成することが出来る。
【0034】
或いは、多孔性または多毛性を有する材料で持ち手部201の表面を被覆して防滑域300の凹凸を形成してもよい。好適な被覆材料としては、例えば麻、木綿、羊毛、絹等の天然繊維や、ナイロン、アクリル、ポリアミド等の合成繊維、または、アルミ、鉄、炭素、ゴム等の素材より成る線材を編んで布地状若しくは網状としたものを例示することが出来る。
【0035】
持ち手部201の周囲に防滑域300を形成するためには、例えば麻、木綿、羊毛、絹等の天然繊維や、ナイロン、アクリル、ポリアミド等の合成繊維、またはアルミ、鉄、炭素、ゴム等の線材より成る紐または綱を持ち手部201の周囲に巻回してもよい。
【0036】
或いはまた、持ち手部201を、組織が粗く微細な表面凹凸を有する材料で構成してもよい。利用可能な材質としては、藺草集成材、籾殻集成材、くん炭集成材、樹皮集成材、OSB(Oriented Strand Board)等の板材や、天然の樹皮を保持した木材等を例示することが出来る。
【0037】
猫が爪先を掛けるのに好適な柔軟性を有する防滑域300は、例えば天然ゴム、合成ゴム、皮革等の軟質材料を用いて構成することが出来る。防滑域300表面の硬さは、猫の爪先の鋭さが摩耗や爪切りにより低下する場合を考慮すれば、ショアA硬度が40以下であることが好ましい。
【0038】
持ち手部201の最大幅は、猫が持ち手部201の少なくとも一部を両前足間または両後足間に収めて持ち手部201を抱える体勢をとることが出来るように設定される。典型的には、持ち手部201の最大幅を、猫の両前足間または両後足間の距離と同程度の10センチメートルから20センチメートルに設定することで、猫が持ち手部201を安定に挟持可能となる。但し、昇降運動の難度を高める目的で、持ち手部201の最大幅を前記の安定挟持可能な範囲を越えて設定することは任意である。
【0039】
遊戯面101上における持ち手部201の突出高もまた、昇降運動の難易度を調整する要素の一つである。猫が把持可能な持ち手部201の最小の突出高は、猫の足の掌部の幅と同程度の2センチメートルから3センチメートルである。この場合、猫は持ち手部201を把持する位置や角度が限定されることにより運動中の姿勢を最適化することが困難となるので、昇降運動の難度は、高いものとなる。
【0040】
持ち手部201の突出高が3センチメートル以上、10センチメートル以下の場合には、突出高の増加に伴い、猫が持ち手部201を把持する位置や角度をより自由に選択して運動中の姿勢を安定化させることが出来るので、昇降運動の難度は低下する。持ち手部201の突出高が10センチメートルよりも大きくなると、猫が足先を遊戯面101に到達させることが困難になり、遊戯面101上の起伏や摩擦を利用して姿勢を安定させることが困難になるので、昇降運動の難度は上昇する。
【0041】
尚、持ち手部201の前記好適な幅並びに突出高は、猫の品種、年齢、個体差により異なり、前記に例示の寸法範囲に限定されるものではない。持ち手部201の幅並びに突出高は、猫の体格や運動能力に合わせて適宜設定されるべきものである。
【0042】
板状の基体102の材質としては、軽量且つ強度と加工性に優れる合板、中密度繊維板等の木製の板材や、塩化ビニル板、ポリエチレンテレフタレート板等の合成樹脂製の板材を用いることが出来る。板状の基体102の材質として、ポリカーボネート、アクリル、強化ガラス等の透明材料を選択した場合には、裏表両面から猫の昇降運動の様子を監視、観察することが可能となる。
【0043】
遊戯面101の勾配が緩やかに設定され、猫が歩行態様を交えた昇降運動を行う場合には、遊戯面101の表面凹凸により猫の昇降運動を補助することが出来る。この目的に好適な基体102の材質としては、藺草集成材、籾殻集成材、くん炭集成材、樹皮集成材、OSB等の表面凹凸を有する板材を例示することが出来る。
【0044】
遊戯面101の高さは、昇降運動の難易度を調整する要素の一つであり、利用対象の猫の運動能力に適するように適宜設定すればよい。また、猫用運動遊具を窓の桟、整理棚、箪笥、エアコン室内機上面等の高所への連絡路として利用する場合には、到達すべき場所の高さに合わせて適宜設定すればよい。
【0045】
本実施形態の連続的な昇降運動経路は、複数の持ち手部201を用いて形成してもよい。図2に示した本実施形態の一変形例では、円柱形の持ち手部201が近接して配設されている。各持ち手部201の側面には防滑域300が形成されている。本実施形態では、猫は、持ち手部201の半円筒状の側面が集合して形成される起伏を利用することが出来るので、図1に示した平坦な側面の持ち手部201を把持する場合よりも容易に体重を支えることが出来る。
【0046】
持ち手部201の形状としては、任意の多面体、回転体、或いはそれらの一部分を選択することが出来る。例えば、円柱または多角柱であってもよく、円錐、多角錐、半球であってもよい。各持ち手部201は、接着またはネジ止め等の手段を用いて基体102に固定することが出来る。
【0047】
図3に、本変形例の猫用運動遊具100の設置例を示す。猫用運動遊具100は、壁面400に立て掛けられて傾斜して設置される。基体102の上端には、猫用運動遊具100を壁面400に固定するためのリング104が配設されている。壁面400には、リング104を受けるためのフック105が多段に配設されていて、リング104を掛けるフック105の高さに応じ、遊戯面101に異なる勾配を与えることが出来る。設置作業及び異なる高さのフック105に掛け替える作業による床面401の損傷を防止する目的で、基体102の下端は、ゴム等の軟質材料より成る緩衝材106で被覆されている。円柱形の持ち手部201としては、例えば杉、松、檜等の丸太材を円柱状に切断して用いることが可能であり、この場合、天然の外皮を防滑域300として利用することが出来る。
【0048】
図4に、本実施形態の別の変形例を示す。本変形例の猫用運動遊具100は、基体102の上部に連結された見晴台500を具備している。持ち手部201に沿い遊戯面101の上部に到達した猫は、開口116を通って棚板501の上面に登ることが出来る。見晴台500は、棚板501と背板502より成り、軸受503が背板502の上端と下端の中間の高さの位置に配設されている。基体102と軸受503は共通の軸により連結され相互に回転することが出来る。
【0049】
傾斜した基体102および持ち手部201に加わる重力の一部は、軸受503を通じて背板502を壁面400に押し付ける。このとき、軸受503が背板502の上端と下端の中間の高さに位置することにより、背板502は壁面400に習い垂直の配置となり、従って、棚板501は水平の配置となる。このように、本変形例では、壁面400に見晴台を取り付ける高さ位置に関わらず、棚板501を水平に保つことが可能となっている。背板502は、例えばシリコーンゲル等の粘着材を介在させて壁面400に仮固定することが出来る。或いは、背板502を、釘、ネジ、接着剤等の固定手段を用いて壁面400に固定すれば、より高い設置安定性を得ることも出来る。
【0050】
次いで、本発明に係る猫用運動遊具の第二の実施形態について説明する。図5に示した本実施形態の猫用運動遊具100では、遊戯面101上に複数の持ち手部201が間隔を置いて配列されている。猫は、持ち手部間を結ぶ線に沿い遊戯面上を移動することが出来る。各持ち手部201は、接着、または裏面から基体102を貫通するネジ止め等の手段を用いて基体102に固定することが出来る。
【0051】
例えば、持ち手部201間の間隔が利用対象の猫の胴体長の半分に設定されているとき、猫は、一つの持ち手部201を両前足で把持して体重を支えつつ、胴体を屈曲させて後足を前足側に接近させることにより、両前足で把持しているのと同じ持ち手部201の下部に新たな後足の足場を得ることが出来る。次に、後足で体重を支えつつ、胴体を伸長させることで前足を一つ上の持ち手部201に到達させることが出来る。この屈伸動作を繰り返すことによって、猫は、持ち手部間を結ぶ線に沿い遊戯面上を移動することが出来る。持ち手部201間の間隔は、昇降運動の難易度を調整する要素の一つとなる。運動能力の優れた猫に対しては胴体長の半分よりも広げて設定することが可能である。
【0052】
遊戯面101の下端においては、最下位置に配設された持ち手部201から床面401までの距離を、上記同様に猫の胴体長の半分を目安として猫の運動能力に応じて増減すればよい。同様に、遊戯面101の上端においては、最上位置に配設された持ち手部201から遊戯面上端までの距離を、上記同様に猫の胴体長の半分を目安として猫の運動能力に応じて増減すればよい。
【0053】
本実施形態では、持ち手部201側面の防滑域300aに加えて、遊戯面101上の持ち手部201が不在である領域の近傍にも防滑域300bが形成されている。遊戯面101上の防滑域300bは、利用対象の猫の運動能力に対して持ち手部201間の間隔が広すぎる場合に、猫の一時的な足場となり昇降運動を補助する。 防滑域300aおよび300bは、例えば切削加工により幅並びに深さが5ミリメートルの溝を、5ミリメートル間隔で形成したものである。
【0054】
続いて、本発明に係る猫用運動遊具の第三の実施形態について説明する。図6に示した本実施形態の猫用運動遊具100では、持ち手部201を遊戯面101上で図中の上下方向だけでなく左右方向にも広がりをもって二次元的に配列させている。また、本実施形態では、遊戯面101上に小径球状持ち手部201aと大径球状持ち手部201bを混在させて配設している。体格が小さな猫に好適な小径球状持ち手部201aは、相互に接近させて遊戯面101上に配設され、緩やかな勾配の昇降運動経路を提供している。一方、体格が大きな猫に好適な大径球状持ち手部201bは、大きな間隔を置いて遊戯面101上に配設され、垂直な昇降運動経路を提供している。各球状持ち手部201a並びに201bは、接着または基体102を貫通するネジ止め等の手段を用いて基体102に固定することが出来る。
【0055】
本実施形態によれば、体格が小さな猫は小径球状持ち手部201aに沿う昇降運動経路を選択することが出来る一方、体格が大きな猫は大径球状持ち手部201bに沿う昇降運動経路を選択すればよいので、多様な体格と運動能力の個体が混在する猫の集団が個々の体格や運動能力に適した昇降運動経路を選択しつつ、一体の猫用運動遊具100を共用することが可能となる。また、一般に猫は、急勾配を昇ることが得意である一方、下降時には必ずしも急勾配に対応出来ない傾向があるので、昇る際に大径球状持ち手部201bに沿う垂直な経路を選択する比較的運動能力に優れた個体にとっても、降りる際には小径球状持ち手部201aに沿う緩やかな勾配の経路が有用な選択肢となり得る。
【0056】
本実施形態では、大きさの異なる小径球状持ち手部201aと大径球状持ち手部201bを、遊戯面101上に二次元的に広げて配設することにより、昇降運動に、実行可能な経路を選択するという知的判断の要素が加味されている。本実施形態を用いれば、変化に富んだ自然環境と同様の運動環境が提供され、猫の好奇心を適度に刺激しつつ、単調な屋内飼育環境に由来する猫のストレスを軽減することが可能となる。尚、本実施形態では、一体の猫用運動遊具100の中で、持ち手部201の寸法と配列に変化を与えているが、持ち手部201の形状、材質、表面性状に変化を与えてもよい。
【0057】
次いで、本発明に係る猫用運動遊具の第四の実施形態について図7を用いて説明する。本実施形態では、持ち手部201の配列を変更可能としている。図7に示したように、基体102には持ち手部取付穴103が多数形成されており、選択された持ち手部取付穴103に対し持ち手部201が着脱可能に装着される。持ち手部取付穴103の配列間隔は、例えば持ち手部201の外径と同一に設定され、持ち手部201の近接配列を可能としている。
【0058】
以下、持ち手部201の簡便な着脱を可能とする機構の一例について詳細に説明する。図8の斜視図では、遊戯面101の裏面121側から見た持ち手部取付穴103の近傍を図中左側に示すとともに、持ち手部取付穴103に適合する昇降補助具200を図中右側に示している。昇降補助具200は、球状の持ち手部201と支持部202から成り、支持部202の先端には、端面形状が長円状のフランジ203が形成されている。一方、持ち手部取付穴103は、フランジ203が適合して挿通可能な長円状の開口を持ち、裏面121側の開口近傍には、回転防止部材204が取り付けられている。回転防止部材204は、扉様に開閉可能であり、持ち手部取付穴103が使用されない状態では、図示されない弾性手段により閉じて持ち手部取付穴103の開口の一部を塞いでいる。
【0059】
昇降補助具200の支持部202を、持ち手部取付穴103の開口形状とフランジ203の端面形状が合致する配置にて持ち手部取付穴103に挿通すると、図9に示されたようにフランジ203に押し退けられて回転防止部材204が開く。
【0060】
フランジ203が持ち手部取付穴103を通過した後、昇降補助具200を図中下方に押し下げつつ遊戯面101側から見て時計方向に90度回転させると、図10に示されたようにフランジ203の長軸方向の突出が持ち手部取付穴103の短軸方向の開口を越えて基体102の裏面121に掛かり、昇降補助具200の引き抜きが防止された状態となる。同時に、フランジ203が回転防止部材204の可動範囲外に退去することにより、図示されない弾性手段に駆動された回転防止部材204が閉じてフランジ203の図中上方に入る。この結果、回転防止部材204の下面がフランジ203の平坦部と対向する配置となりフランジ203の回転が禁止される。以上の手順にて、昇降補助具200は、遊戯面101側からのみの簡便な操作により、脱落と回転を防止された状態で、基体102に装着固定される。
【0061】
昇降補助具200を取り外すときには、先ず回転防止部材204を開いてフランジ203を回転可能とする操作から開始する。次いで、フランジ203を回転させ、フランジ203の端面形状が持ち手部取付穴103の長円状開口と合致する配置にて、昇降補助具200を引き抜けばよい。
【0062】
支持部202は、猫の荷重に耐えて持ち手部201を安定に支持することが可能な剛性を備えていることが必要であり、材質としては、例えば金属、木材、樹脂等を選択することが出来る。一方、持ち手部201の材質は、猫の爪が食い込む程度に軟質な材質であるか、或いは、表面に微細な凹凸を形成する場合には、支持部202と同様の硬質な材料を用いても良い。
【0063】
昇降補助具200は、例えばシリコーンゴム等の成型可能な素材を用い、2色成型法により、比較的硬度の低い持ち手部201と、比較的硬度の高い支持部202とを一体に成型してもよい。この場合、支持部202のショアA硬度は65以上、持ち手部201のショアA硬度は40以下であることが望ましい。
【0064】
本実施形態では、交換可能な持ち手部により、持ち手部の寸法、材質、形状および配列を容易に変更可能であり、運動環境の単調化を防ぐことが可能となっている。その結果、本実施形態の猫用運動遊具は、猫の好奇心を適度に刺激しつつ、単調な屋内飼育の環境に由来するストレスを軽減し、ストレスに起因する免疫力の低下や健康状態の悪化を防ぐことに貢献する。
【0065】
上記の各実施の形態においては、持ち手部201が防滑域300を有する定形物である構成について述べたが、本発明に係る猫用運動遊具の構成は、これに限定されるものではなく、持ち手部201は、不定形物を含んで構成されていてもよい。
【0066】
図11に示された本実施形態に係る昇降補助具の一変形例では、猫の把持対象となる部位が、猫が爪先を掛けるのに好適な網目構造を具備し、且つ、折り畳まれ方に依存して外形が一定でない布地600となっている。布地600の材質としては、麻布、木綿布、羊毛布等を例示することが出来る。
【0067】
図12に示されたように、本変形例の昇降補助具200は、円板状の布地固定台205の一方の面に前記実施形態の昇降補助具200と同様の支持部202が形成されていて、図8図9および図10に示されたのと同様の手順にて基体102の持ち手部取付穴103に着脱可能に装着される。布地固定台205の他方の面にはネジ穴208が形成されていて、ネジ207により布地固定具206を介して布地600を着脱可能に固定することが出来る。
【0068】
本変形例の昇降補助具200が装着された基体102の一例を図13に示す。基体102には持ち手部取付穴103が多数形成されていて、昇降補助具200の配列を容易に変更可能となっている。この結果、運動環境の変化により猫の好奇心が適度に刺激されつつ、単調な屋内飼育の環境に由来する猫のストレスが軽減される。
【0069】
猫が爪先を掛けるのに好適な布地600の網目構造は、猫の爪とぎにも好適となっている。このため、本変形例の昇降補助具200は、猫の爪とぎ行動を誘引し、衣類やカーテン、布製ソファ等の生活用品が爪とぎの対象となって損傷してしまうことを防止することが出来る。布地600が爪とぎの対象となって消耗した場合には、ネジ207と布地固定具206による着脱可能な固定機構により、容易に交換可能となっている。
【0070】
上記の各実施の形態においては、遊戯面101が単一の平面である構成について述べたが、本発明に係る猫用運動遊具の構成は、これに限定されるものではなく、遊戯面101は、複数の面より成る複合面であってもよい。
【0071】
図14に示した本発明に係る猫用運動遊具の第五の実施形態では、一対の支柱部材108を複数の基体部材107が連結して基体102を構成する。支柱部材108が円弧状に湾曲していることにより、支柱部材108に沿い離散的に配列した基体部材107が総体として凹面状の遊戯面101を形成する。各基体部材107上の持ち手部201は円筒形状で、側面全周に例えば樹皮を接着して防滑域300としている。
【0072】
本実施形態では、基体102の概形は梯子状であり、昇降運動を行う猫は各基体部材107の上面を足場として利用することも出来る。特に遊戯面101の勾配が緩やかな場合には、昇降運動の態様は各基体部材107に順次足を置いての歩行態様が主体となる。一方、遊戯面101の勾配が急峻な場合には、昇降運動の態様は持ち手部201を把持しながらの木登り態様となる。
【0073】
本実施形態では、上昇するに従い遊戯面101の勾配が急になるので、比較的運動能力の低い猫が遊戯面101の下部を利用する一方、運動能力の高い猫については遊戯面101の上部を利用することが出来る。このため、複数の猫が個々の運動能力に応じた部位を利用しながら一つの猫用運動遊具100を共用することが可能となっている。
【0074】
本実施形態では、基体を構成する部材の総重量が節減されることにより、単一の板材を基体102とする場合に比べ猫用運動遊具100の軽量化を図ることも可能となっている。
【0075】
図15に本実施形態に係る猫用運動遊具の一変形例を示す。本変形例では、一対の側板110を複数の基体部材107が連結して基体102を構成する。側板110には、基体部材107を基体部材固定ネジ115により固定するための基体部材取付穴114が多数形成されていて、基体部材107を取り付ける位置並びに角度を変更可能となっている。各基体部材107上の持ち手部201は円筒形状で、側面全周に例えば麻布を接着して防滑域300としている。
【0076】
図15では、一例として基体部材107を凹面状に配列して遊戯面101を形成しているが、各基体部材107を取り付ける位置を変更することによって、凸面状を含む多様な形状の遊戯面101を形成可能となっている。
【0077】
本変形例の猫用運動遊具100は、概略の外形が箱型であり、一対の側板110の底面で接地して安定に自立する。遊戯面101の上端は、天板109に形成された開口116を通じ天板109の上面に連絡しており、猫は、天板109上を見晴台として利用することが出来る。
【0078】
図16に示した本発明に係る猫用運動遊具の第六の実施形態では、図示されない蝶番により3枚の板状の基体102が屏風状に折り畳み可能に連結されている。本実施形態は、持ち手部201が取り外されて折り畳まれた状態では収納が容易である一方、使用時には展開して自立安定性を確保することが出来る。
【0079】
持ち手部201は、例えば円筒形に切断した杉の丸太材で、天然の外皮を防滑域300としている。各持ち手部201は、基体102を貫通するネジにより、取り外し可能に基体102に装着固定されている。尚、板状の基体102の裏表に持ち手部201を配設して両面を遊戯面101とすれば、裏表の重量バランスを均等化して更に自立安定性を高めることが出来る。
【0080】
図17に示した本実施形態に係る猫用運動遊具の変形例では、フリーストップ型の蝶番112により上部で連結された2枚の板状の基体102が、上端を軸として開閉可能となっている。閉じて畳んだ状態では収納が容易であり、開いた状態では下端で接地して安定に自立することが出来る。このとき頂上部は、見晴台として利用することが出来る。持ち手部201は円筒形状で、側面全周に例えば麻布を接着して防滑域300としている。各基体102の下端は、滑り止めを兼ねた例えばシリコーンゴムより成る緩衝材106で被覆されている。
【0081】
本変形例では、板状の基体102を相互に展開する角度を調節することにより遊戯面101の勾配を調節することが可能となっている。また、板状の基体102間の展開角度を180度とすれば、一体の長い猫用運動遊具100となるので、建物の壁面に立て掛ける等して高所への連絡路として使用することも出来る。
【符号の説明】
【0082】
100 猫用運動遊具
101 遊戯面
102 基体
103 持ち手部取付穴
104 リング
105 フック
106 緩衝材
107 基体部材
108 支柱部材
109 天板
110 側板
112 蝶番
114 基体部材取付穴
115 基体部材取付ネジ
116 開口
121 裏面
200 昇降補助具
201 持ち手部
201a 小径球状持ち手部
201b 大径球状持ち手部
202 支持部
203 フランジ
204 回転防止部材
205 布地固定台
206 布地固定具
207 ネジ
208 ネジ穴
300、 300a、 300b 防滑域
400 壁面
401 床面
500 見晴台
501 棚板
502 背板
503 軸受
600 布地
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17