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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022126252
(43)【公開日】2022-08-30
(54)【発明の名称】鉄筋継手
(51)【国際特許分類】
   E04C 5/18 20060101AFI20220823BHJP
【FI】
E04C5/18 102
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021024219
(22)【出願日】2021-02-18
(71)【出願人】
【識別番号】520185546
【氏名又は名称】ユニタイトシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086346
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 武信
(72)【発明者】
【氏名】井上 富美久
(72)【発明者】
【氏名】宮田 勝治
【テーマコード(参考)】
2E164
【Fターム(参考)】
2E164BA02
2E164BA27
(57)【要約】
【課題】 取付のために大掛かりな設備を必要とせず、締付工具で簡単に鉄筋同士を繋ぎ合わせることができる鉄筋継手を提供する。
【解決手段】
一方の鉄筋tの端部を挿入可能な筒状部材1と、他方の鉄筋tに設けられた接続部材3と、固定用部材4とを備え、筒状部材1の内周面は、前記一方の開口aよりも奥側から当該一方の開口aへ向け漸次筒状部材1の内径を小さくするテーパ部11を備え、固定用部材4は、筒状部材1内にて鉄筋tとテーパ部11との間に介され、固定用部材4は鉄筋t表面に当接する凹凸を備え、筒状部材1に雌ねじcが接続部材3に雄ねじdが設けられ、雌ねじcへ雄ねじdをねじ込むことにより筒状部材1の他の一方の開口bから接続部材3が筒状部材1の内部空間へ侵入して固定用部材4を押圧し、固定用部材4はテーパ部11に規制され鉄筋tの表面を押さえつけて鉄筋tを筒状部材1へ固定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄筋同士を繋ぎ合わせる鉄筋継手であって、
両端が開口し中空の内部空間へ前記鉄筋のうち一方の前記鉄筋の端部を挿入することができる筒状部材と、他の一方の前記鉄筋に設けられて前記筒状部材と接続される接続部材と、前記筒状部材の内部空間へ収容される固定用部材とを備え、
前記筒状部材の内周面は、前記一方の鉄筋の端部を挿入する一方の開口よりも奥側から当該一方の開口へ向け漸次前記筒状部材の内径を小さくするテーパ部を備え、
前記固定用部材は、前記筒状部材の内部空間にて前記鉄筋と前記テーパ部との間に介されるものであり、前記固定用部材の前記鉄筋を臨む面は前記鉄筋表面に当接する凹凸を備え、
前記筒状部材と前記接続部材のうちの一方には雌ねじが設けられ、前記筒状部材と前記接続部材のうちの他の一方には雄ねじが設けられ、前記雌ねじへ前記雄ねじをねじ込むことにより前記接続部材へ前記筒状部材を接続することができ、
前記雌ねじへの前記雄ねじのねじ込みにより前記筒状部材の他の一方の開口から前記接続部材の一部が前記筒状部材の内部空間へ侵入し、前記接続部材の一部が直接又は間接的に前記固定用部材を前記一方の開口へ向けて押圧し、
前記押圧を受けた前記固定用部材は、前記テーパ部に規制されて前記筒状部材内の前記鉄筋の表面を押さえつけ、前記筒状部材へ挿入した前記鉄筋を前記筒状部材へ固定するものである鉄筋継手。
【請求項2】
前記固定用部材は、前記筒状部材の内部空間において、前記筒状部材の周方向に分割されて前記鉄筋を取り囲む、2つ以上の構成部材からなるものであり、
前記構成部材夫々の前記鉄筋を臨む面が前記凹凸を備え、
前記筒状部材の内周面において前記テーパ部よりも前記他の一方の開口側へ前記雌ねじが設けられ、前記接続部材の前記筒状部材へ侵入する部分へ前記雄ねじが設けられ、
前記筒状部材の外周面には、締付工具と嵌合する工具嵌合部が形成され、
締付工具を前記工具嵌合部へ嵌合して前記筒状部材を回すことにより、前記接続部材の前記雄ねじを前記筒状部材の前記雌ねじへねじ込むことができ、
前記筒状部材の内部空間には、前記固定部材と前記接続部材との間へ前記接続部材から前記固定部材を遠ざける方向に付勢する弾性部材が収容されたことを特徴とする請求項1記載の鉄筋継手。
【請求項3】
前記接続部材は、前記他の一方の鉄筋と別体に形成されたものであり、
前記筒状部材を第1筒状部材として、両端が開口し中空の内部空間へ前記他の一方の鉄筋の端部を挿入することができる第2筒状部材と、前記第2筒状部材の内部空間へ収容される第2固定用部材とを備え、
前記テーパ部を第1テーパ部として、前記第2筒状部材の内周面は、前記他の一方の鉄筋の端部を挿入する開口よりも奥側から当該開口へ向け漸次前記第2筒状部材の内径を小さくする第2テーパ部を備え、
前記第2固定用部材は、前記第2筒状部材の内部空間に挿入された前記鉄筋と前記第2テーパ部との間に介されるものであり、前記第2固定用部材の前記鉄筋を臨む面は前記鉄筋表面に当接する凹凸を第2凹凸として備え、
前記接続部材の、前記第1筒状部材と接続される部分と反対側の部分にて、前記接続部材は前記第2筒状部材とも接続されるものであり、
前記雌ねじを第1雌ねじとし前記雄ねじを第1雄ねじとして、前記第2筒状部材と前記接続部材のうちの一方には第2雌ねじが設けられ、前記第2筒状部材と前記接続部材のうちの他の一方には第2雄ねじが設けられ、前記第2雌ねじへ前記第2雄ねじをねじ込むことにより前記接続部材へ前記第2筒状部材を接続することができ、
前記第2雌ねじへの前記第2雄ねじのねじ込みにより前記第2筒状部材の他の一方の開口から前記接続部材の前記反対側の部分の一部が前記第2筒状部材の内部空間へ侵入し、前記接続部材の前記反対側の部分の一部が直接又は間接的に前記第2固定用部材を前記第2筒状部材の前記一方の開口へ向けて押圧し、
前記押圧を受けた前記第2固定用部材は、前記第2テーパ部に規制されて前記第2筒状部材内の前記鉄筋の表面を押さえつけ、前記第2筒状部材へ挿入した前記鉄筋を前記第2筒状部材へ固定するものである請求項1又は2記載の鉄筋継手。
【請求項4】
前記第2固定用部材は、前記第2筒状部材の内部空間において、前記第2筒状部材の周方向に分割されて前記第2筒状部材へ挿入された前記鉄筋を取り囲む、2つ以上の構成部材からなるものであり、
前記第2固定部材の前記構成部材夫々の前記第2筒状部材へ挿入された前記鉄筋を臨む面が前記第2凹凸となる凹凸を備え、
前記第2筒状部材の内周面において前記第2テーパ部よりも前記第2筒状部材の前記他の一方の開口側へ前記第2雌ねじが設けられ、前記接続部材の前記第2筒状部材へ侵入する部分へ前記第2雄ねじが設けられ、
前記第2筒状部材の外周面には、締付工具と嵌合する工具嵌合部が第2工具嵌合部として形成され、締付工具を前記第2工具嵌合部へ嵌合して前記第2筒状部材を回すことにより、前記接続部材の前記第2雄ねじを前記第2筒状部材の前記第2雌ねじへねじ込むことができ、
前記第2筒状部材の内部空間には、前記第2固定部材と前記接続部材との間へ前記接続部材から前記固定部材を遠ざける方向に付勢する弾性部材が第2弾性部材として収容されたことを特徴とする請求項3記載の鉄筋継手。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、鉄筋継手に関するものであり、詳しくは本発明は、建造物に設けられる鉄筋同士を繋ぐ鉄筋継手に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、筒形状をなし内周面にねじ鉄筋を螺合するための雌ねじを形成してなる継手を備え、この継手に一対のねじ鉄筋の端部を螺合させた状態で、グラウト材を注入することにより、ねじ鉄筋同士を連結する装置について、上記継手には、その長手方向中央と一端との中間位置、および中央と他端との中間位置に、グラウト材を注入するための注入孔がそれぞれ形成され、上記継手の内周面には、上記注入孔にそれぞれ連なる2つの環状溝が形成されたねじ鉄筋用連結装置が示されている(請求項1及び図1図6)。
【0003】
また、特許文献2には、鉄筋接続用の鋳鉄製のスリーブ継手1であって、スリーブ継手1の両端部の開口付近の内壁面に螺旋溝が形成してあるシース管を固定するガイド突起9が周方向に間隔をあけて配設してあり、スリーブ継手1の一端にモルタルの注入口6が、他端に排出口7が設けられ、表面に螺旋溝が形成してあるシース管がスリーブ継手1の両端鉄筋挿入口2、3から挿入され、ガイド突起9によって移動しないように固定され、シース管の先端部にはテープを巻き付けてシール性を高め、シース管の他端部をコンクリート部材の端面まで延ばすことによってスリーブ継手1をコンクリート部材の任意の位置に配設可能としたものが示されている(要約)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3817340号公報
【特許文献2】特許第6566597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1へ示されたタイプのものは、構成する部品点数も多く、更に接着剤(グラウト)を注入する手間が必要である。当該タイプには、グラウトを注入しないものもあるが、グラウトを用いない場合は、強度確保のために強固なナット締めを必要とした。特にナットの締め付け即ち雄ねじを雌ねじにねじ込む構成のみにて2本の鉄筋を繋ぎ合わせる継手では、鉄筋の寸法に応じて施工現場で継手の長さ調整を行うことができない。
また特許文献2へ示された継手では、両端開口の夫々から鉄筋が挿入されたスリーブの内部空間へモルタルを充填し、当該モルタルの硬化にて2本の鉄筋を繋ぎ合わせた状態に固定するものであるため、前記内部空間(モルタル)内で鉄筋同士は離れていてもよくねじ締めが不要なため、施工現場での上記長さ調整は可能である。
但し、特許文献2は湿式即ちモルタルをスリーブの内部空間へ充填して硬化させるものであるため、大掛かりな施工設備を必要とする。
本発明は、上記課題の解決を図る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、鉄筋同士を繋ぎ合わせる鉄筋継手であって、両端が開口し中空の内部空間へ前記鉄筋のうち一方の前記鉄筋の端部を挿入することができる筒状部材と、他の一方の前記鉄筋に設けられて前記筒状部材と接続される接続部材と、前記筒状部材の内部空間へ収容される固定用部材とを備え、前記筒状部材の内周面は、前記一方の鉄筋の端部を挿入する一方の開口よりも奥側から当該一方の開口へ向け漸次前記筒状部材の内径を小さくするテーパ部を備え、前記固定用部材は、前記筒状部材の内部空間にて前記鉄筋と前記テーパ部との間に介されるものであり、前記固定用部材の前記鉄筋を臨む面は前記鉄筋表面に当接する凹凸を備え、前記筒状部材と前記接続部材のうちの一方には雌ねじが設けられ、前記筒状部材と前記接続部材のうちの他の一方には雄ねじが設けられ、前記雌ねじへ前記雄ねじをねじ込むことにより前記接続部材へ前記筒状部材を接続することができ、前記雌ねじへの前記雄ねじのねじ込みにより前記筒状部材の他の一方の開口から前記接続部材の一部が前記筒状部材の内部空間へ侵入し、前記接続部材の一部が直接又は間接的に前記固定用部材を前記一方の開口へ向けて押圧し、前記押圧を受けた前記固定用部材は、前記テーパ部に規制されて前記筒状部材内の前記鉄筋の表面を押さえつけ、前記筒状部材へ挿入した前記鉄筋を前記筒状部材へ固定するものである鉄筋継手を提供する。
また本発明では、前記固定用部材は、前記筒状部材の内部空間において、前記筒状部材の周方向に分割されて前記鉄筋を取り囲む、2つ以上の構成部材からなるものであり、前記構成部材夫々の前記鉄筋を臨む面が前記凹凸を備え、前記筒状部材の内周面において前記テーパ部よりも前記他の一方の開口側へ前記雌ねじが設けられ、前記接続部材の前記筒状部材へ侵入する部分へ前記雄ねじが設けられ、前記筒状部材の外周面には、締付工具と嵌合する工具嵌合部が形成され、締付工具を前記工具嵌合部へ嵌合して前記筒状部材を回すことにより、前記接続部材の前記雄ねじを前記筒状部材の前記雌ねじへねじ込むことができ、前記筒状部材の内部空間には、前記固定部材と前記接続部材との間へ前記接続部材から前記固定部材を遠ざける方向に付勢する弾性部材が収容されたことを特徴とする鉄筋継手を提供できた。
更に本発明では、前記接続部材は、前記他の一方の鉄筋と別体に形成されたものであり、前記筒状部材を第1筒状部材として、両端が開口し中空の内部空間へ前記他の一方の鉄筋の端部を挿入することができる第2筒状部材と、前記第2筒状部材の内部空間へ収容される第2固定用部材とを備え、前記テーパ部を第1テーパ部として、前記第2筒状部材の内周面は、前記他の一方の鉄筋の端部を挿入する開口よりも奥側から当該開口へ向け漸次前記第2筒状部材の内径を小さくする第2テーパ部を備え、前記第2固定用部材は、前記第2筒状部材の内部空間に挿入された前記鉄筋と前記第2テーパ部との間に介されるものであり、前記第2固定用部材の前記鉄筋を臨む面は前記鉄筋表面に当接する凹凸を第2凹凸として備え、前記接続部材の、前記第1筒状部材と接続される部分と反対側の部分にて、前記接続部材は前記第2筒状部材とも接続されるものであり、前記雌ねじを第1雌ねじとし前記雄ねじを第1雄ねじとして、前記第2筒状部材と前記接続部材のうちの一方には第2雌ねじが設けられ、前記第2筒状部材と前記接続部材のうちの他の一方には第2雄ねじが設けられ、前記第2雌ねじへ前記第2雄ねじをねじ込むことにより前記接続部材へ前記第2筒状部材を接続することができ、前記第2雌ねじへの前記第2雄ねじのねじ込みにより前記第2筒状部材の他の一方の開口から前記接続部材の前記反対側の部分の一部が前記第2筒状部材の内部空間へ侵入し、前記接続部材の前記反対側の部分の一部が直接又は間接的に前記第2固定用部材を前記第2筒状部材の前記一方の開口へ向けて押圧し、前記押圧を受けた前記第2固定用部材は、前記第2テーパ部に規制されて前記第2筒状部材内の前記鉄筋の表面を押さえつけ、前記第2筒状部材へ挿入した前記鉄筋を前記第2筒状部材へ固定するものである鉄筋継手を提供できた。
また更に本発明では、前記第2固定用部材は、前記第2筒状部材の内部空間において、前記第2筒状部材の周方向に分割されて前記第2筒状部材へ挿入された前記鉄筋を取り囲む、2つ以上の構成部材からなるものであり、前記第2固定部材の前記構成部材夫々の前記第2筒状部材へ挿入された前記鉄筋を臨む面が前記第2凹凸となる凹凸を備え、前記第2筒状部材の内周面において前記第2テーパ部よりも前記第2筒状部材の前記他の一方の開口側へ前記第2雌ねじが設けられ、前記接続部材の前記第2筒状部材へ侵入する部分へ前記第2雄ねじが設けられ、前記第2筒状部材の外周面には、締付工具と嵌合する工具嵌合部が第2工具嵌合部として形成され、締付工具を前記第2工具嵌合部へ嵌合して前記第2筒状部材を回すことにより、前記接続部材の前記第2雄ねじを前記第2筒状部材の前記第2雌ねじへねじ込むことができ、前記第2筒状部材の内部空間には、前記第2固定部材と前記接続部材との間へ前記接続部材から前記固定部材を遠ざける方向に付勢する弾性部材が第2弾性部材として収容された鉄筋継手を提供できた。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、接着剤(グラウト)の注入を行うことなく、鉄筋継手(筒状部材)に対し小さなトルクでの締め付けにより、鉄筋を繋ぎ合わせることができる。上記締め付けに際しスパナやモンキーレンチなどの締付工具にて筒状部材を回せばよく、特に長尺の鉄筋を回す必要がない。即ち、本発明の鉄筋継手では、従来の鉄筋継手に比べて作業性がよい。
このため、本発明に係る鉄筋継手を用いれば、複数対の鉄筋同士を接続する場合でも、素早くつなぎ合わせることができる。
また本発明では、鉄筋継手を構成する部品点数を少なく抑えることができる。
更に本発明では、筒状部材への鉄筋の挿入長さを変えることで、施工現場での鉄筋に応じた調整を行うことができる。
また、本発明ではモルタルの使用による大掛かりな施工設備を必要とすることなく、簡単に鉄筋同士を繋ぎ合わせることができる。具体的には、本発明ではモルタル注入する充填用のガンなどの設備が不要である。
そして従来のモルタルを用いる即ち湿式のものでは乾くまで時間を要するが、本発明では当該時間が不要である。
特に本発明に係る鉄筋継手では、鉄筋同士の接続が容易であることのみならず、当該接続の解除即ち鉄筋継手の分解も容易であるため、鉄筋を有する建造物の解体も行い易い。
また、引用文献1では、鉄筋継手に鉄筋をねじ込む構造上、鉄筋継手を使用できる鉄筋は、螺子節(ねじふし)と呼ばれる螺旋状の筋を備えたものに限られるが、本発明に係る鉄筋継手は鉄筋を鉄筋継手へねじ込む構造ではないため、使用できる鉄筋は上記螺子節に限らず、広く用いられている竹節(たけぶし)と呼ばれる鉄筋の周方向に伸びる環状の筋が鉄筋の軸方向について複数配列された鉄筋を含め、種々の鉄筋に使用することができ、汎用性が極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】(A)は本発明の一実施の形態に係る鉄筋継手の使用状態を示す全体側面図、(B)は(A)の筒状部材(第1筒状部材及び第2筒状部材)を断面視した(A)に示す鉄筋継手の全体側面図、(C)は(A)の全体断面図、(D)は(A)の鉄筋継手から鉄筋を除いた全体正面図。
図2】(A)は図1(A)に示す筒状部材(第1筒状部材)の正面図、(B)は(A)の筒状部材の側面図、(C)は(A)の筒状部材の背面図、(D)は(A)のX-X断面図、(E)は図1(A)に示す接続部材の正面図、(F)は(E)の接続部材の側面図、(G)は(E)のY-Y断面図。
図3】(A)は図1(B)(C)へ示す固定用部材の構成部材の正面図、(B)は(A)の構成部材の(右)側面図、(C)は(A)の構成部材の背面図、(D)は(A)の構成部材の平面図、(E)は(A)の構成部材の底面図、(F)は(D)のZ-Z断面図、(G)は(B)(C)へ示す弾性部材の正面図、(H)は(G)の側面図。
図4】(A)は使用前の図1に示す第1筒状部材へ鉄筋を挿入する過程を示す鉄筋継手の分解断面図、(B)は(A)にて鉄筋を挿入した第1筒状部材の締付工具(図示は省略)による締め付け状態を示す鉄筋継手の側面図、(C)は(B)の締め付けが完了した状態を示す第1筒状部材と固定部材とを断面視した鉄筋継手の側面図、(D)は(C)に示す接続部材へ図1へ示す第2筒状部材を接続する過程を示す一部分解側面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る鉄筋継手100の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。
(構成)
この鉄筋継手100は、2本の鉄筋t同士を繋ぎ合わせるものであって、第1筒状部材1と、第2筒状部材2と、接続部材3と、第1固定用部材4と、第2固定用部材5と、第1及び第2の2つの弾性部材6とを備える(図1(A)~(C))。
上記の鉄筋tとして異形棒、具体的には外周面に沿った環状の複数の筋を鉄筋tの長手方向について複数備える所謂「竹節(たけぶし)」と呼ばれるものに、本発明を実施することができる。
以下上記各部材の夫々について順に説明する。
【0010】
(第1筒状部材1)
第1筒状部材1は、筒状部材として鍛造にて形成された金属製の筒状体であり、第1筒状部材1の両端は開口する(図2(A)~(D))
上記開口のうち一方を鉄筋挿入用開口aとし、当該鉄筋挿入用開口aから中空の第1筒状部材1の内部空間へ、繋ぎ合わせる一方の鉄筋tの端部を挿入することができる(図4(A))。
【0011】
第1筒状部材1の内周面は、上記鉄筋挿入用開口aより奥側から当該鉄筋挿入用開口aに向けて漸次第1筒状部材1の内径を小さくするテーパ部を第1テーパ部11として備える(図2(D)、図4(A))。
第1筒状部材1は、上記開口のうち他の一方即ち上記鉄筋挿入用開口aと反対側の開口を、上記内部空間へ接続部材3を侵入させる接続用開口部bとして備える。
また、第1筒状部材1の内周面には、接続用開口部bから上記第1テーパ部11側へ向け雌ねじcが第1雌ねじcとして形成されている。
【0012】
第1筒状部材1の外周面は、スパナやモンキーレンチといった締付工具(図示しない)を嵌めることができる、ナット状の工具嵌合部を第1工具嵌合部12として備える(図2(B))。
【0013】
(第2筒状部材2)
第2筒状部材2は、第1筒状部材1と同様、筒状部材として鍛造にて形成された金属製の筒状体であり、第2筒状部材2の両端は開口する(図1(C)、図4(D))。
第2筒状部材2は第1筒状部材1と同様の形状を備える。
即ち、上記開口のうち一方を鉄筋挿入用開口aとし、当該鉄筋挿入用開口aから中空の第2筒状部材2の内部空間へ繋ぎ合わせる他の一方の鉄筋tの端部を挿入することができる(図4(D))。
【0014】
第2筒状部材2の内周面も、上記鉄筋挿入用開口aより奥側から当該鉄筋挿入用開口aに向けて漸次第2筒状部材2の内径を小さくするテーパ部を第2テーパ部21として備える(図2(B)、図4(D))。
第2筒状部材2も、上記開口のうち他の一方即ち上記鉄筋挿入用開口aと反対側の開口を、上記内部空間へ接続部材3を侵入させる接続用開口部bとして備える。
また、第2筒状部材2の内周面にも、接続用開口部bから第2テーパ部21に向けて雌ねじcが第2雌ねじcとして形成されている。
【0015】
更に第2筒状部材2の外周面も、スパナやモンキーレンチといった締付工具(図示しない)を嵌めることができる、ナット状の工具嵌合部を第2工具嵌合部22として備える(図1(A)、図4(D))。
上記の通り、第2筒状部材2は図2(A)~(D)へ示す第1筒状部材1と同様の形状を備えるものであり、第1筒状部材1を「第2筒状部材2」と読み替えて図2(A)~(D)を参照すればよい。
【0016】
(接続部材3)
接続部材3は、鍛造にて形成された金属製の筒状体又は柱状体である(図2(E)~(G))。
接続部材3の一方の端部の外周面と、他の一方の端部の外周面の夫々に、雄ねじdが第1雄ねじd及び第2雄ねじdとして設けられている。一方の雄ねじd(第1雄ねじd)は、第1筒状部材1の上記雌ねじc(第1雌ねじc)へねじ込むことができ、他の一方の雄ねじd(第2雄ねじd)は第2筒状部材2の上記雌ねじc(第2雌ねじc)へねじ込むことができる(図1(B)(C)、図4(B)~(D))。
【0017】
(第1固定用部材4)
第1固定用部材4は、第1筒状部材1の上記内部空間へ収容されて、第1筒状部材1の第1テーパー部11と第1筒状部材1へ挿入される上記鉄筋tとの間に介される、鍛造にて形成された金属製の部材である(図1(B)(C)、図3(A)~(F)、図4(A)(C))。
第1固定用部材4の上記鉄筋tを臨む面(内側面)は異形棒である当該鉄筋t表面に当接する凹凸を備える(図3(E)(F)、図4(A))。図中41が当該凹凸の凹部分を示し、42が凸部分を示す。この例では、複数の凹部分41が第1固定用部材4の軸方向について間隔を開けて配列されており、個々の凹部分41は第1固定用部材4の周方向に伸びる環状の溝である。上記凸部分42は、隣り合う凹部分41同士の間の部分である。
この例では複数の上記凹部分41は上記軸方向について略等間隔に配列されている。上記凹部分41の当該間隔は、鉄筋t表面の筋間の間隔に対応し、鉄筋tの当該筋を凹部分41が受容するものとするのが好ましい。但し鉄筋tの筋に対し凹部分41の位置や大きさは、完全に一致する他、一致しないものであってもよい。
第1固定用部材4の、上記軸方向は上記鉄筋tの軸方向と同じであり、上記周方向は上記鉄筋tの周方向と同じである(図1(C))。尚凸部分42は凹部分41と同様上記周方向に連続するものとしてもよいし点在するなど不連続なものとしてもよい。
【0018】
この例では、第1固定用部材4は、第1筒状部材1の内部空間において、第1筒状部材1の周方向に分割されて上記鉄筋tを取り囲む、夫々半割状の筒状体として形成された2つの構成部材40からなる(図1(B)(C)、図4(A)(C))。即ち、横断面略C字型(図3(A)(C))の2つの構成部材40同士を上記鉄筋tを中心に組み合わせることにて第1固定用部材4は略筒状に構成される(図1(B)(D))。但し、鉄筋tの周囲に配置された2つの構成部材40同士は接触せず、両構成部材40の間には隙間がある(図1(B))。
鉄筋tを取り囲む一組の上記構成部材40即ち第1固定用部材4は、第1テーパ部11に沿って第1筒状部材1の鉄筋挿入用開口aへ向けて窄まる円錐台状の外形(外周面)を備える。
【0019】
(第2固定用部材5)
第2固定用部材5は、第2筒状部材2の内部空間へ収容されて、第2筒状部材2の第2テーパー部21と第2筒状部材2へ挿入される上記鉄筋tとの間に介される、鍛造にて形成された金属製の部材である(図4(D))。
第2固定用部材5は第1固定用部材4同様の形態(形状・構成)を備える。
即ち、第2固定用部材5の上記鉄筋tを臨む面(内側面)も異形棒である当該鉄筋t表面に当接する凹凸を第2凹凸として備える。図中51が当該凹凸の凹部分を示し、52が凸部分を示す。この例では、複数の凹部分51が第2固定用部材5の軸方向について間隔を開けて配列されており、個々の凹部分51は第2固定用部材5の周方向に伸びる環状の溝である。上記凸部分52は、隣り合う凹部分51同士の間の部分である。この例では複数の上記凹部分51は上記軸方向について略等間隔に配列されている。上記凹部分51の当該間隔は、鉄筋t表面の筋間の間隔に対応し、鉄筋tの当該筋を凹部分51が受容するものとするのが好ましい。但し鉄筋tの筋に対し凹部分51の位置や大きさは、完全に一致する他、一致しないものであってもよい。
第2固定用部材5の、上記軸方向は上記鉄筋tの軸方向と同じであり、上記周方向は上記鉄筋tの周方向と同じである(図1(C))。尚凸部分52は凹部分51と同様上記周方向に連続するものとしてもよいし点在するなど不連続なものとしてもよい。
【0020】
この例では、第2固定用部材5も、第2筒状部材2の内部空間において、第2筒状部材2の周方向に分割されて上記鉄筋tを取り囲む、夫々半割状の筒状体として形成された2つの構成部材50からなる。即ち、横断面略C字型の2つの構成部材50同士を上記鉄筋tを中心に組み合わせることにて第2固定用部材4も略筒状に構成される。但し、鉄筋tの周囲に配置された2つの構成部材50同士は接触せず、両構成部材50の間には隙間がある(図1(B))。
鉄筋tを取り囲む一組の上記構成部材50即ち第2固定用部材5も、第2テーパ部21に沿って第2筒状部材2の鉄筋挿入用開口aへ向けて窄まる円錐台状の外形(外周面)を備える。
上記の通り、第2固定用部材5は図3(A)~(F)へ示す第1固定用部材4と同様の形状を備えるものであり、第1固定用部材4を「第2固定部材5」と読み替えて図3(A)~(F)を参照すればよい。
【0021】
(第1及び第2弾性部材6)
第1及び第2弾性部材6は、第1筒状部材1の内部空間における第1固定用部材4と接続部材3との間と、第2筒状部材2の内部空間における第2固定用部材5と接続部材3との間の夫々に収容される。
第1及び第2弾性部材6は、何れも接続部材3から固定用部材4,5(構成部材40,50)を遠ざける方向に付勢する弾力性を有する。
この例では、第1及び第2弾性部材6は、何れもゴム製の環状部材である。
【0022】
(使用例)
先ず、第1筒状部材1の接続用開口部bから第1筒状部材1の内部空間へ第1固定用部材4と第1弾性部材6を収容し、第1筒状部材1の鉄筋挿入用開口aから第1筒状部材1の内部空間へ繋ぎ合わせる一方の鉄筋tを挿入し、挿入された鉄筋tの外周面を取り囲むように第1固定用部材4を配置する(図4(A)、図1(B)(C))。
【0023】
第1筒状部材1の接続用開口部bへ接続部材3を配置し、上記締付工具を第1工具嵌合部12へ嵌めて接続部材3に対し第1筒状部材1を回転させ第1雄ねじdを第1雌ねじcへねじ込む(図4(B)の白抜きの矢印が上記締付工具の位置を示す)。当該ねじ込みにより接続部材3へ第1筒状部材1を接続することができると共に、第1筒状部材1の内部空間へ侵入した接続部材3にて第1弾性部材6を介し間接的に第1固定用部材4(構成部材40)を第1筒状部材1の鉄筋挿入用開口a側へ向け押圧する。
当該押圧により第1固定用部材4(構成部材40)が第1テーパ部11に規制されて径(構成部材40同士の間の上記隙間)を狭め上記一方の鉄筋tの表面を押さえることにて、上記一方の鉄筋tを第1筒状部材1へ固定することができる(図4(C))。但し、実際には上記押圧により第1固定用部材4(構成部材40)は、径(構成部材40同士の間の上記隙間)を狭めるよう変形しなくても、当該径を狭める方向に付勢を受け鉄筋tを締め付けるものであればよい。
第1固定用部材4の上記凹凸41,42が表面に起伏を備える鉄筋tと噛み合い、強固な鉄筋tへの第1筒状部材1の固定が可能である。
【0024】
次に、第2筒状部材2の接続用開口部bから第2筒状部材2の内部空間へ第2固定用部材5と第2弾性部材6を収容し、第2筒状部材2の鉄筋挿入用開口aから第2筒状部材2の内部空間へ繋ぎ合わせる他の一方の鉄筋tを挿入し、挿入された鉄筋tの外周面を取り囲むように第2固定用部材5を配置する(図4(D)、図1(B)(C))。
【0025】
第2筒状部材2の接続用開口部bを接続部材3のもう一方(第1筒状部材1と反対側)の端部側へ配置し(図4(D))、上記締付工具を第2工具嵌合部22へ嵌めて接続部材3に対し第2筒状部材2を回転させ第2雄ねじdを第2雌ねじcへねじ込む。当該ねじ込みにより接続部材3へ第2筒状部材2を接続することができると共に、第2筒状部材2の内部空間へ侵入した接続部材3にて第2弾性部材6を介し間接的に第2固定用部材5(構成部材50)を第2筒状部材2の鉄筋挿入用開口a側へ向け押圧する。当該押圧により第2固定用部材5(構成部材50)が第2テーパ部21に規制されて径(構成部材50同士の間の上記隙間)を狭め鉄筋t表面を押さえることにて、他の一方の鉄筋tを第2筒状部材2へ固定することができる(図1(B)(C))。但し、実際には上記押圧により第2固定用部材5(構成部材50)も、径(構成部材50同士の間の上記隙間)を狭めるよう変形しなくても、当該径を狭める方向に付勢を受け鉄筋tを締め付けるものであればよい。
第2固定用部材5の上記凹凸51,52が表面に起伏を備える鉄筋と噛み合い強固な鉄筋tへの第2筒状部材2の固定が可能である。
第2筒状部材2と他の一方の鉄筋tとの接続についても、第1筒状部材1や第1固定用部材4と記載したものを「第2筒状部材2」や「第2固定用部材5」と読み替えて、図4(A)~(C)を参照すればよい。
第2筒状部材2の接続部材3へのねじ込みの方向は、第1筒状部材1の接続部材3へのねじ込みの方向と同じ、即ち第2雄ねじdと第2雌ねじc間のねじの進行は第1雄ねじdと第1雌ねじc間のねじの進行と同じ方向とするのが好ましい。但し、第2雄ねじdと第2雌ねじc間は、第1雄ねじdと第1雌ねじcとの間に対し逆ねじが切られて、ねじの進行の方向を逆にするものとしても実施可能である。
【0026】
(変更例)
図示した例では、鉄筋継手100は、同じ構造の2つの筒状部材(第1筒状部1及び第2筒状部2)を備え、両筒状部材1,2の夫々に繋ぎ合わせる鉄筋t夫々の端部を挿入して、両筒状部材1,2を接続部材3と接続することで、2本の鉄筋tを繋ぎ合わせるものとした。
この他、接続部材3に対し、第2筒状部材2や第2固定用部材5に代え公知の他の(被)接続手段を採用するものとしてもよい。また、上記他の一方の鉄筋tと別体に接続部材3を形成するのではなく、溶接或いは鍛造により当初より当該他の一方の鉄筋tの端部と接続部材3が一体にされたものであってもよい。
【0027】
図示した例では、筒状部材(第1筒状部材1及び第2筒状部材2)の内周面へ雌ねじcが設けられ、接続部材3の外周面へ雄ねじdが設けられるものとした。この他、両筒状部材1,2の外周面に雄ねじを設け、接続部材3の少なくとも両端部について底を有する筒状部分即ち凹部を備えるものとし接続部材3の両端部の内周面へ雌ねじを設けるものとしてもよい。この場合、接続部材3は上記凹部へ接続部材3の一部として接続部材3と別体の入れ子を収容するものとすればよい。上記雄ねじを上記雌ねじへねじ込むことにより、上記入れ子に固定用部材4,5を(弾性部材6を介して)押圧させるのである。
【0028】
図示した例では、第1固定用部材4と第2固定用部材5の夫々は、1対の構成部材40,50にて構成されるものとしたが、何れも3つ以上の構成部材にて構成されるものとしても実施できる。また、第1固定用部材4と第2固定用部材5は、径を縮小できる横断面C字型の単一の構成部材からなるものとしてもよい。
図示した実施の形態では、鉄筋tを竹節と呼ばれる異形棒(異形鉄筋)としたが、この他「螺子節(ねじふし)」と呼ばれる外周面へ螺旋状に伸びる筋を備えたものや、或いは表面に上記の何れの筋も備えない金属棒に本発明を実施することもできる。
また、鉄筋tを上記の螺子節とする場合、前述の通り第1固定用部材4及び第2固定用部材5の各凹部分41、51を第1及び第2固定用部材4、5夫々の周方向に伸びる環状の溝としてもよいが、当該鉄筋tに合わせて凹部分41、51を螺旋状に伸びるものとしてもよい。
第1固定用部材4、第2固定用部材5、接続部材3、第1固定用部材4及び第2固定用部材5の夫々は、鍛造品とする他、鋳造品や機械加工品、その他種々の方法による製造品とすることができる。
弾性部材6は、上記ゴム製の部材に限定するものではなく、スプリングワッシャなど他の弾力性を有する部材を採用して実施することができる。また、鉄筋継手100は、弾性部材6を備えないものとしても実施できる。
【0029】
(まとめ)
本発明に係る鉄筋継手は、上記の通り、一方の鉄筋tの端部を挿入可能な筒状部材1と、他方の鉄筋tに設けられ筒状部材1と接続される接続部材3と、筒状部材1へ収容される固定用部材4とを備え、筒状部材1の内周面は、前記一方の開口aよりも奥側から当該一方の開口aへ向け漸次筒状部材1の内径を小さくするテーパ部11を備え、固定用部材4は、筒状部材1内にて鉄筋tとテーパ部11との間に介され、固定用部材4は鉄筋t表面に当接する凹凸を備え、筒状部材1に雌ねじcが接続部材3に雄ねじdが設けられ、雌ねじcへ雄ねじdをねじ込むことにより筒状部材1の他の一方の開口bから接続部材3のが筒状部材1の内部空間へ侵入して直接又は間接的に固定用部材4を押圧し、押圧を受けた固定用部材4はテーパ部11に規制され鉄筋tの表面を押さえつけて鉄筋tを筒状部材1へ固定する。
本発明は、上記鉄筋継手を備えた鉄筋や、或いは上記鉄筋継手を備えた鉄筋の継手構造として実施することができる。
【符号の説明】
【0030】
1(第1)筒状部材
2(第2)筒状部材
3 接続部材
4(第1)固定用部材
5(第2)固定用部材
6 弾性部材
11(第1筒状部材1の第1)テーパ部
12(第1筒状部材1の第1)工具嵌合部
21(第2筒状部材1の第2)テーパ部
22(第2筒状部材1の第2)工具嵌合部
40(第1固定用部材4の)構成部材
50(第2固定用部材5の)構成部材
100 鉄筋継手
t 鉄筋
図1
図2
図3
図4