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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022126411
(43)【公開日】2022-08-30
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20220823BHJP
【FI】
A63F7/02 315A
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021024466
(22)【出願日】2021-02-18
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】山本 洋一
(72)【発明者】
【氏名】池田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】井上 裕人
(72)【発明者】
【氏名】中村 直樹
(72)【発明者】
【氏名】藪下 大志
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 悟
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088AA11
2C088AA35
2C088AA39
2C088AA42
(57)【要約】
【課題】興趣の向上を図ることができる遊技機を提供すること。
【解決手段】パチンコ遊技機では、第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限として第1時短状態に制御されるとき、第1時短状態において第2規定上限回数の特別ゲームが実行されたことを契機として非時短状態に制御された後、当該非時短状態において特定移行条件が成立したことを契機として第2時短状態に制御されることがあり、第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限とする第1時短状態において、第1規定上限回数目の特別ゲームでは、当該第1時短状態における規定上限回数が第1規定上限回数よりも多いことが未だ報知されていない場合、特殊移行演出が実行され、主制御用CPUは、第1時短状態において、第1規定上限回数が経過するまでの所定期間では、第1規定上限回数が経過した後の所定期間と平均変動時間が異なるように、特別ゲームの変動時間を決定可能である。
【選択図】図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
当り抽選において大当りに当選した場合、当該当り抽選の結果が導出される特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与される遊技機において、
遊技球が入球可能な特定始動口と、
前記特定始動口に遊技球が入球可能な作動状態と、前記特定始動口に遊技球が入球不能な非作動状態と、をとり得る作動手段と、
前記特定始動口に遊技球が入球したことを契機として前記当り抽選を実行する抽選手段と、
前記当り抽選の結果に基づいて前記特別ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記大当り遊技を付与する大当り遊技付与手段と、
前記作動手段が前記作動状態をとり得る特定入球状態と、前記作動手段が前記作動状態をとる割合が前記特定入球状態に比して低い又は前記作動手段が継続して前記非作動状態をとる非特定入球状態と、に制御可能な入球状態制御手段と、
特定条件の成立回数を計数する計数手段と、
報知手段と、
前記特別ゲームの変動時間を決定する変動時間決定手段と、を備え、
前記特定条件は、前記特別ゲームの実行を契機として成立可能であり、
前記特定入球状態には、第1特定入球状態と、第2特定入球状態と、があり、
前記第1特定入球状態には、前記大当り遊技の終了を契機として制御され、
前記第2特定入球状態には、特定移行条件が成立したことを契機として制御され、
前記特定移行条件は、前記計数手段が特定回数を計数したことを契機として成立し、
前記第1特定入球状態には、規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限として制御され、前記第1特定入球状態において前記規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御され、
前記規定上限回数には、第1規定上限回数と、前記第1規定上限回数よりも多い第2規定上限回数と、があり、
前記大当り遊技の終了後、前記第2規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限として前記第1特定入球状態に制御されるとき、前記第1特定入球状態において前記第2規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御された後、当該非特定入球状態において前記特定移行条件が成立したことを契機として前記第2特定入球状態に制御されることがあり、
前記大当り遊技には、第1大当り遊技と、第2大当り遊技と、があり、
前記第2大当り遊技は、前記第1大当り遊技に比して、1回の前記大当り遊技において獲得可能な賞球の期待値が高く、
前記第1大当り遊技と、前記第2大当り遊技とは、当該大当り遊技の終了後における前記第2特定入球状態に関する有利度が異なり、
前記第2規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限とする前記第1特定入球状態において、前記第1規定上限回数目の前記特別ゲームでは、当該第1特定入球状態における前記規定上限回数が前記第1規定上限回数よりも多いことが未だ報知されていない場合、当該第1特定入球状態における前記規定上限回数が前記第1規定上限回数よりも多いことが報知され、
前記変動時間決定手段は、前記第1特定入球状態において、前記第1規定上限回数が経過するまでの所定期間では、前記第1規定上限回数が経過した後の所定期間と平均変動時間が異なるように、前記特別ゲームの変動時間を決定可能であることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
当り抽選において大当りに当選した場合、当該当り抽選の結果が導出される特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与される遊技機において、
遊技球が入球可能な特定始動口と、
前記特定始動口に遊技球が入球可能な作動状態と、前記特定始動口に遊技球が入球不能な非作動状態と、をとり得る作動手段と、
前記特定始動口に遊技球が入球したことを契機として前記当り抽選を実行する抽選手段と、
前記当り抽選の結果に基づいて前記特別ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記大当り遊技を付与する大当り遊技付与手段と、
前記作動手段が前記作動状態をとり得る特定入球状態と、前記作動手段が前記作動状態をとる割合が前記特定入球状態に比して低い又は前記作動手段が継続して前記非作動状態をとる非特定入球状態と、に制御可能な入球状態制御手段と、
特定条件の成立回数を計数する計数手段と、
報知手段と、
前記特別ゲームの変動時間を決定する変動時間決定手段と、を備え、
前記特定条件は、前記特別ゲームの実行を契機として成立可能であり、
前記特定入球状態には、第1特定入球状態と、第2特定入球状態と、があり、
前記第1特定入球状態には、前記大当り遊技の終了を契機として制御され、
前記第2特定入球状態には、特定移行条件が成立したことを契機として制御され、
前記特定移行条件は、前記計数手段が特定回数を計数したことを契機として成立し、
前記第1特定入球状態には、規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限として制御され、前記第1特定入球状態において前記規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御され、
前記規定上限回数には、第1規定上限回数と、前記第1規定上限回数よりも多い第2規定上限回数と、があり、
前記第2規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限として前記第1特定入球状態に制御されるとき、前記第1特定入球状態において前記第2規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御された後、当該非特定入球状態において前記特定移行条件が成立したことを契機として前記第2特定入球状態に制御されることがあり、
前記大当り遊技には、第1大当り遊技と、第2大当り遊技と、があり、
前記第2大当り遊技は、前記第1大当り遊技に比して、1回の前記大当り遊技において獲得可能な賞球の期待値が高い一方、前記第2大当り遊技の終了後における前記第2特定入球状態に関する有利度は、前記第1大当り遊技の終了後における前記第2特定入球状態に関する有利度と同じであり、
前記第2規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限とする前記第1特定入球状態において、前記第1規定上限回数目の前記特別ゲームでは、当該第1特定入球状態における前記規定上限回数が前記第1規定上限回数よりも多いことが未だ報知されていない場合、当該第1特定入球状態における前記規定上限回数が前記第1規定上限回数よりも多いことが報知され、
前記変動時間決定手段は、前記第1特定入球状態において、前記第1規定上限回数が経過するまでの所定期間では、前記第1規定上限回数が経過した後の所定期間と平均変動時間が異なるように、前記特別ゲームの変動時間を決定可能であることを特徴とする遊技機。
【請求項3】
前記変動時間決定手段は、前記第1特定入球状態において前記第1規定上限回数が経過するまでの所定期間では、前記第2特定入球状態における所定期間と平均変動時間が異なるように、前記特別ゲームの変動時間を決定可能である請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記変動時間決定手段は、変動時間テーブルに基づいて前記特別ゲームの変動時間を決定し、
前記第1特定入球状態において前記第1規定上限回数が経過するまでの所定期間では、複数種類の変動時間テーブルから1の変動時間テーブルを決定するとともに、決定した変動時間テーブルに基づいて前記特別ゲームの変動時間を決定する請求項1~請求項3のうち何れか一項に記載の遊技機。
【請求項5】
前記第2規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限として前記第1特定入球状態に制御されるとき、当該第1特定入球状態における前記規定上限回数が前記第1規定上限回数よりも多いことを報知するタイミングは、複数種類ある請求項1~請求項4のうち何れか一項に記載の遊技機。
【請求項6】
演出モードを制御するモード制御手段を備え、
前記第1特定入球状態において前記第1規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御され、その後、前記計数手段が前記特定回数を計数したことを契機として前記第2特定入球状態に制御されるとき、当該第2特定入球状態において滞在可能な演出モードの種類は、前記第1特定入球状態において前記第2規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御され、その後、前記計数手段が前記特定回数を計数したことを契機として前記第2特定入球状態に制御されるとき、当該第2特定入球状態において滞在可能な演出モードの種類と同じである請求項1~請求項5のうち何れか一項に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機の中には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、大当り抽選において大当りに当選する確率が向上する状態に制御可能に構成されたものがある。その他、パチンコ遊技機の中には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、始動口へ遊技球が入球する有利度が向上する状態に制御可能に構成されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-97881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
今日では、遊技機において、興趣の向上を図ることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、当り抽選において大当りに当選した場合、当該当り抽選の結果が導出される特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与される遊技機において、遊技球が入球可能な特定始動口と、前記特定始動口に遊技球が入球可能な作動状態と、前記特定始動口に遊技球が入球不能な非作動状態と、をとり得る作動手段と、前記特定始動口に遊技球が入球したことを契機として前記当り抽選を実行する抽選手段と、前記当り抽選の結果に基づいて前記特別ゲームを実行するゲーム実行手段と、前記大当り遊技を付与する大当り遊技付与手段と、前記作動手段が前記作動状態をとり得る特定入球状態と、前記作動手段が前記作動状態をとる割合が前記特定入球状態に比して低い又は前記作動手段が継続して前記非作動状態をとる非特定入球状態と、に制御可能な入球状態制御手段と、特定条件の成立回数を計数する計数手段と、報知手段と、前記特別ゲームの変動時間を決定する変動時間決定手段と、を備え、前記特定条件は、前記特別ゲームの実行を契機として成立可能であり、前記特定入球状態には、第1特定入球状態と、第2特定入球状態と、があり、前記第1特定入球状態には、前記大当り遊技の終了を契機として制御され、前記第2特定入球状態には、特定移行条件が成立したことを契機として制御され、前記特定移行条件は、前記計数手段が特定回数を計数したことを契機として成立し、前記第1特定入球状態には、規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限として制御され、前記第1特定入球状態において前記規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御され、前記規定上限回数には、第1規定上限回数と、前記第1規定上限回数よりも多い第2規定上限回数と、があり、前記大当り遊技の終了後、前記第2規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限として前記第1特定入球状態に制御されるとき、前記第1特定入球状態において前記第2規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御された後、当該非特定入球状態において前記特定移行条件が成立したことを契機として前記第2特定入球状態に制御されることがあり、前記大当り遊技には、第1大当り遊技と、第2大当り遊技と、があり、前記第2大当り遊技は、前記第1大当り遊技に比して、1回の前記大当り遊技において獲得可能な賞球の期待値が高く、前記第1大当り遊技と、前記第2大当り遊技とは、当該大当り遊技の終了後における前記第2特定入球状態に関する有利度が異なり、前記第2規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限とする前記第1特定入球状態において、前記第1規定上限回数目の前記特別ゲームでは、当該第1特定入球状態における前記規定上限回数が前記第1規定上限回数よりも多いことが未だ報知されていない場合、当該第1特定入球状態における前記規定上限回数が前記第1規定上限回数よりも多いことが報知され、前記変動時間決定手段は、前記第1特定入球状態において、前記第1規定上限回数が経過するまでの所定期間では、前記第1規定上限回数が経過した後の所定期間と平均変動時間が異なるように、前記特別ゲームの変動時間を決定可能であることを要旨とする。
【0006】
上記課題を解決する遊技機は、当り抽選において大当りに当選した場合、当該当り抽選の結果が導出される特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与される遊技機において、遊技球が入球可能な特定始動口と、前記特定始動口に遊技球が入球可能な作動状態と、前記特定始動口に遊技球が入球不能な非作動状態と、をとり得る作動手段と、前記特定始動口に遊技球が入球したことを契機として前記当り抽選を実行する抽選手段と、前記当り抽選の結果に基づいて前記特別ゲームを実行するゲーム実行手段と、前記大当り遊技を付与する大当り遊技付与手段と、前記作動手段が前記作動状態をとり得る特定入球状態と、前記作動手段が前記作動状態をとる割合が前記特定入球状態に比して低い又は前記作動手段が継続して前記非作動状態をとる非特定入球状態と、に制御可能な入球状態制御手段と、特定条件の成立回数を計数する計数手段と、報知手段と、前記特別ゲームの変動時間を決定する変動時間決定手段と、を備え、前記特定条件は、前記特別ゲームの実行を契機として成立可能であり、前記特定入球状態には、第1特定入球状態と、第2特定入球状態と、があり、前記第1特定入球状態には、前記大当り遊技の終了を契機として制御され、前記第2特定入球状態には、特定移行条件が成立したことを契機として制御され、前記特定移行条件は、前記計数手段が特定回数を計数したことを契機として成立し、前記第1特定入球状態には、規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限として制御され、前記第1特定入球状態において前記規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御され、前記規定上限回数には、第1規定上限回数と、前記第1規定上限回数よりも多い第2規定上限回数と、があり、前記第2規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限として前記第1特定入球状態に制御されるとき、前記第1特定入球状態において前記第2規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御された後、当該非特定入球状態において前記特定移行条件が成立したことを契機として前記第2特定入球状態に制御されることがあり、前記大当り遊技には、第1大当り遊技と、第2大当り遊技と、があり、前記第2大当り遊技は、前記第1大当り遊技に比して、1回の前記大当り遊技において獲得可能な賞球の期待値が高い一方、前記第2大当り遊技の終了後における前記第2特定入球状態に関する有利度は、前記第1大当り遊技の終了後における前記第2特定入球状態に関する有利度と同じであり、前記第2規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限とする前記第1特定入球状態において、前記第1規定上限回数目の前記特別ゲームでは、当該第1特定入球状態における前記規定上限回数が前記第1規定上限回数よりも多いことが未だ報知されていない場合、当該第1特定入球状態における前記規定上限回数が前記第1規定上限回数よりも多いことが報知され、前記変動時間決定手段は、前記第1特定入球状態において、前記第1規定上限回数が経過するまでの所定期間では、前記第1規定上限回数が経過した後の所定期間と平均変動時間が異なるように、前記特別ゲームの変動時間を決定可能であることを要旨とする。
【0007】
上記遊技機について、前記変動時間決定手段は、前記第1特定入球状態において前記第1規定上限回数が経過するまでの所定期間では、前記第2特定入球状態における所定期間と平均変動時間が異なるように、前記特別ゲームの変動時間を決定可能であるようにしてもよい。
【0008】
上記遊技機について、前記変動時間決定手段は、変動時間テーブルに基づいて前記特別ゲームの変動時間を決定し、前記第1特定入球状態において前記第1規定上限回数が経過するまでの所定期間では、複数種類の変動時間テーブルから1の変動時間テーブルを決定するとともに、決定した変動時間テーブルに基づいて前記特別ゲームの変動時間を決定するようにしてもよい。
【0009】
上記遊技機について、前記第2規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限として前記第1特定入球状態に制御されるとき、当該第1特定入球状態における前記規定上限回数が前記第1規定上限回数よりも多いことを報知するタイミングは、複数種類あるようにしてもよい。
【0010】
上記遊技機について、演出モードを制御するモード制御手段を備え、前記第1特定入球状態において前記第1規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御され、その後、前記計数手段が前記特定回数を計数したことを契機として前記第2特定入球状態に制御されるとき、当該第2特定入球状態において滞在可能な演出モードの種類は、前記第1特定入球状態において前記第2規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御され、その後、前記計数手段が前記特定回数を計数したことを契機として前記第2特定入球状態に制御されるとき、当該第2特定入球状態において滞在可能な演出モードの種類と同じであるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、興趣の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】パチンコ遊技機を模式的に示す斜視図。
図2】遊技盤を模式的に示す正面図。
図3】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。
図4】大当り遊技のラウンド数の一例を説明する説明図。
図5】遊技状態を説明する説明図。
図6】大当りの種類の一例を説明する説明図。
図7】特図変動処理を示すフローチャート。
図8】大当りの割合の一例を説明する説明図。
図9】各遊技状態において選択される変動パターンテーブルの一例を説明する説明図。
図10】第1時短状態において選択される変動パターンテーブルの一例を説明する説明図。
図11】入球状態移行処理を示すフローチャート。
図12】演出モードの移行態様を説明する説明図。
図13】各演出モードにおける表示態様の一例を説明する説明図。
図14】(a)、及び(b)は、特殊移行演出の表示態様の一例を説明する説明図。
図15】(a)~(f)は、演出モードの移行態様の具体的な一例を説明する説明図。
図16】変動パターンテーブルの選択態様の具体的な一例を説明するタイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第1の実施形態]
以下、パチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1図16にしたがって説明する。
図1及び図2に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10には、遊技盤YBが備えられている。遊技盤YBの盤面には、正面視ほぼ円形状の遊技領域YBaが画成されている。遊技領域YBaには、パチンコ遊技機10の前面に配設された発射ハンドルHDを遊技者が操作することによって打ち出された遊技球が流下案内されるようになっている。また、遊技領域YBaのほぼ中央には、画像を表示する画像表示領域GHを有する画像表示装置11が設けられている。画像表示装置11の画像表示領域GHは、例えば液晶ディスプレイ型の表示部である。画像表示装置11では、左列、中列、右列からなる3列の演出図柄(飾り図柄)を用いた図柄変動ゲームなど画像を用いた各種の表示演出が表示される。なお、以下の説明では、演出図柄を用いた図柄変動ゲームを演出ゲームと示す場合がある。この実施形態において、演出ゲームは、変動演出に対応する。画像表示装置11は、報知手段に対応する。
【0014】
また、パチンコ遊技機10には、演出を実行する7セグメント表示装置SGが設けられている。7セグメント表示装置SGは、7つの発光ダイオード(LED)を全体として[8(数値)]の字に配置して7つのセグメント(部分)を構成した表示装置である。7セグメント表示装置SGは、画像表示装置11の下方に設けられている。また、パチンコ遊技機10には、図示しない発光体による発光演出を行う装飾ランプLaが設けられている。装飾ランプLaは、パチンコ遊技機10を構成する枠(例えば前枠)や遊技盤YBに配置されている。また、パチンコ遊技機10には、効果音や楽曲などの各種の演出音を出力し、音声演出を行うスピーカ(音出力部)Spが設けられている。この実施形態において、画像表示装置11、7セグメント表示装置SG、スピーカSp、及び装飾ランプLaは、それぞれ演出を実行可能な演出装置であるとともに、これらは演出を実行する演出装置群を構成する。演出装置群は、演出を実行する演出実行手段に対応する。また、画像表示装置11は、第1演出実行部に対応し、7セグメント表示装置SGは、第2演出実行部に対応する。
【0015】
図2に示すように、遊技盤YBの遊技領域YBaには、遊技球が入球可能な複数の入賞口(入球口)が配設されている。入賞口には、第1始動口12と、第2始動口13と、大入賞口14と、を含む。
【0016】
第1始動口12は、遊技球の入球によって特別図柄を用いた図柄変動ゲームの始動条件が成立し得る入球口である。また、第1始動口12は、遊技球の入球によって賞球の払出条件が成立する入球口である。この実施形態において第1始動口12は、画像表示装置11の下方に位置しており、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。第1始動口12には入球した遊技球を遊技盤YBの裏側に導く図示しない球通路が連設されており、その球通路には第1始動口12に入球した遊技球を検知する手段(図3に示す始動センサ(スイッチ)SE1)が配設されている。
【0017】
第2始動口13は、遊技球の入球によって特別図柄を用いた図柄変動ゲームの始動条件が成立し得る入球口である。また、第2始動口13は、遊技球の入球によって賞球の払出条件が成立する入球口である。この実施形態において第2始動口13は、画像表示装置11の右下方に位置している。第2始動口13は、所定条件(普通図柄の当選)が成立していないときには遊技球を入球させることができないように閉鎖されている。そして、第2始動口13は、所定条件(普通図柄の当選)の成立により、遊技球を入球させることができる、若しくは入球し易いように開放される。第2始動口13は、アクチュエータ(ソレノイドやモータなど)から動力を受けて開放する。この実施形態において第2始動口13を開放させるアクチュエータは、図3に示すアクチュエータAC1である。また、第2始動口13には入球した遊技球を遊技盤YBの裏側に導く図示しない球通路が連設されており、その球通路には第2始動口13に入球した遊技球を検知する手段(図3に示す始動センサ(スイッチ)SE2)が配設されている。この実施形態において第2始動口13は、当該第2始動口13の入球口を開閉させるとともにアクチュエータによって動作する開閉部材を有する始動口である。第2始動口13は、遊技球が入球可能な特定始動口に対応する。第2始動口13が開放している状態は、第2始動口13に遊技球が入球可能な作動状態に対応し、第2始動口13が閉鎖している状態は、第2始動口13に遊技球が入球不能な非作動状態に対応する。アクチュエータAC1は、第2始動口13に遊技球が入球可能な作動状態と、第2始動口13に遊技球が入球不能な非作動状態と、をとり得る作動手段に対応する。以下の説明では、第1始動口12に遊技球が入球したことによって始動条件が成立する「特別図柄を用いた図柄変動ゲーム」を第1特別ゲームと示し、第2始動口13に遊技球が入球したことによって始動条件が成立する「特別図柄を用いた図柄変動ゲーム」を第2特別ゲームと示す場合がある。また、第1特別ゲームと、第2特別ゲームとを総称して単に特別ゲームと示す場合がある。
【0018】
大入賞口14は、遊技球の入球によって賞球の払出条件が成立する入球口である。この実施形態において大入賞口14は、第1始動口12の右方に位置している。大入賞口14は、所定条件(特別図柄の当選)が成立していないときには遊技球を入球させることができないように閉鎖されている。そして、大入賞口14は、所定条件(特別図柄の当選)の成立により、遊技球を入球させることができるように開放される。大入賞口14は、アクチュエータ(ソレノイドやモータなど)から動力を受けて開放する。この実施形態において大入賞口14を開放させるアクチュエータは、図3に示すアクチュエータAC2である。また、大入賞口14には入球した遊技球を遊技盤YBの裏側に導く図示しない球通路が連設されており、その球通路には大入賞口14に入球した遊技球を検知する手段(図3に示すカウントセンサ(スイッチ)CS)が配設されている。
【0019】
また、遊技領域YBaには、作動ゲート18が配設されている。この実施形態において作動ゲート18は、遊技領域YBaの右方の領域であって、第2始動口13や大入賞口14の上方に位置している。作動ゲート18には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口18aが開口されている。ゲート口18aには、入球し、通過する遊技球を検知する手段(図3に示すゲートセンサ(スイッチ)GS)が配設されている。作動ゲート18のゲート口18aは、遊技球の入球によって普通図柄を用いた普通図柄の変動ゲームの始動条件が成立し得る入球口である。第2始動口13は、作動ゲート18へ遊技球が入球することによって行われる普通図柄の当り抽選において普通当りに当選し、普通図柄の当り図柄が普通図柄の変動ゲームで導出された後、閉鎖状態から開放状態へ動作する。
【0020】
この実施形態において上記した第1始動口12、第2始動口13、及び大入賞口14は、遊技球の入球によって賞球を払い出す対象となる入球装置であり、遊技球の入球によって賞球の払出条件が成立する。一方、作動ゲート18は、遊技球の入球によって賞球を払い出す対象となる入球装置ではなく、遊技球が入球しても賞球の払出条件は成立しない。
【0021】
この実施形態において、遊技者は、発射ハンドルHDの発射強度の強弱を調整することで、左方の領域及び右方の領域に遊技球を打ち分け、第2始動口13、大入賞口14又は作動ゲート18へ遊技球を入球させることが可能となる。具体的には、発射強度を強めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、右打ち)、遊技球は、右方の領域に流下案内され易く、第2始動口13、大入賞口14又は作動ゲート18へ入球する可能性がある。なお、右打ちは、遊技球を右方の領域へ到達させるために勢いよく発射させる必要があることから、発射強度を最大強度若しくは最大強度よりも若干弱い強度で調整して行う。一方、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、左打ち)、遊技球は、左方の領域に流下案内され易く、第1始動口12へ入球する可能性がある。また、左打ちは、右打ちのときほど遊技球を勢いよく発射させる必要がないので、発射させた遊技球が右方の領域へ到達しない程度の強度に調整して行う。この実施形態では、右打ちのとき、第1始動口12に遊技球が入球し得ないよう、遊技釘などの遊技部品によって遊技球の流路が形成されている。また、左打ちのとき、第2始動口13、大入賞口14、及び作動ゲート18に遊技球が入球し得ないよう、遊技釘などの遊技部品によって遊技球の流路が形成されている。
【0022】
この実施形態において「左方の領域」とは、遊技盤YBを正面視したときに遊技領域YBaを左右に二等分する中心線Cよりも左側に位置する領域である。また、この実施形態において「右方の領域」とは、遊技盤YBを正面視したときに前記中心線Cよりも右側に位置する領域である。パチンコ遊技機10において発射ハンドルHDの操作によって発射された遊技球は、遊技盤YBを正面視したときの左側に位置する打出通路19で案内され、その打出通路19の最下流に位置する逆戻り防止弁20を通過して遊技領域YBaに到達される。このため、「左方の領域」とは打出通路19寄りの領域でもあり、その逆に「右方の領域」とは打出通路19から離れた領域でもある。そして、左方の領域を流下案内される遊技球は、遊技領域YBaに位置する画像表示装置11の左側をとおり、遊技領域YBaの最下方に位置するアウト口21へ向かう。また、右方の領域を流下案内される遊技球は、遊技領域YBaに位置する画像表示装置11の右側をとおり、前記アウト口21へ向かう。
【0023】
また、遊技盤YBには、図3に示す、特別図柄表示装置23a,23b、保留表示装置24a,24b、及び普通図柄表示装置25が配設されている。これらの表示装置は、パチンコ遊技機10を正面視した場合に遊技者が視認可能な遊技盤YBの部位に位置している。例えば、これらの表示装置は、遊技盤YBの遊技領域YBaに配設されている飾り部材や、遊技盤YBのコーナー飾り部材などに配設されている。
【0024】
特別図柄表示装置23a,23bは、特別ゲームを行い、当該特別ゲームにおいて当り抽選の結果に応じた特別図柄が導出される。特別図柄表示装置23aは第1特別ゲームを行う表示装置であり、特別図柄表示装置23bは第2特別ゲームを行う表示装置である。第1特別ゲームと第2特別ゲームでは、始動条件の成立を契機に当り抽選が行われるが、その当り抽選において大当りに当選する確率は同一確率である。なお、第1特別ゲームと第2特別ゲームでは、当り抽選において大当りに当選した場合に決定される大当りの種類や同一種類の大当りの決定割合を異ならせることにより、当り抽選において大当りに当選した際の有利度(例えば、賞球の多少、第2始動口13への遊技球の入球率が向上する状態の付与期間など)を異ならせてもよい。始動条件が成立した場合には、当り抽選の結果を導出するために特別図柄表示装置23a又は特別図柄表示装置23bで特別ゲームが行われるとともに、当該特別ゲームで導出される特別図柄に応じた結果を導出する演出ゲームが画像表示装置11においても演出図柄を用いて行われる。すなわち、演出ゲームは、特別ゲームに対応して実行される。
【0025】
特別図柄表示装置23a,23bは、発光体を備えた表示装置である。特別ゲームでは、前記発光体を任意に組み合わせたものが特別図柄として導出される。特別図柄には、当り抽選において大当りに当選した場合に導出される大当り図柄と、当り抽選において大当りに当選しなかった場合に導出されるはずれ図柄と、がある。この実施形態において、大当り図柄には、時短当り図柄と、確変当り図柄と、がある。また、時短当り図柄には、第1時短当り図柄と、第2時短当り図柄と、第3時短当り図柄と、第4時短当り図柄と、第5時短当り図柄と、第6時短当り図柄とがある。また、確変当り図柄には、第1確変当り図柄と、第2確変当り図柄と、がある。以下の説明では、時短当り図柄が導出される大当りを時短当りと示し、確変当り図柄が導出される大当りを確変当りと示す場合がある。また、第1時短当り図柄が導出される大当りを第1時短当りと示す場合がある。また、第2時短当り図柄が導出される大当りを第2時短当りと示す場合がある。また、第3時短当り図柄が導出される大当りを第3時短当りと示す場合がある。また、第4時短当り図柄が導出される大当りを第4時短当りと示す場合がある。また、第5時短当り図柄が導出される大当りを第5時短当りと示す場合がある。また、第6時短当り図柄が導出される大当りを第6時短当りと示す場合がある。また、第1確変当り図柄が導出される大当りを第1確変当りと示す場合がある。また、第2確変当り図柄が導出される大当りを第2確変当りと示す場合がある。
【0026】
この実施形態では、当り抽選において大当りに当選し、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出された後、導出された大当り図柄の種類に応じた大当り遊技が生起される。すなわち、大当りの種類に応じた大当り遊技が生起される。大当り遊技は、大入賞口14への遊技球の入球を許容するラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。
【0027】
図4に示すように、この実施形態において、第1時短当りに基づく大当り遊技(以下、第1時短当り遊技と示す)には、規定ラウンド数として5回が定められている。また、第3時短当りに基づく大当り遊技(以下、第3時短当り遊技と示す)には、規定ラウンド数として5回が定められている。また、第5時短当りに基づく大当り遊技(以下、第5時短当り遊技と示す)には、規定ラウンド数として5回が定められている。一方、第2時短当りに基づく大当り遊技(以下、第2時短当り遊技と示す)には、規定ラウンド数として10回が定められている。また、第4時短当りに基づく大当り遊技(以下、第4時短当り遊技と示す)には、規定ラウンド数として10回が定められている。また、第6時短当りに基づく大当り遊技(以下、第6時短当り遊技と示す)には、規定ラウンド数として10回が定められている。また、第1確変当りに基づく大当り遊技(以下、第1確変当り遊技と示す)には、規定ラウンド数として10回が定められている。また、第2確変当りに基づく大当り遊技(以下、第2確変当り遊技と示す)には、規定ラウンド数として10回が定められている。この実施形態において、第2時短当り遊技、第4時短当り遊技、第6時短当り遊技、第1確変当り遊技、及び第2確変当り遊技は、第1時短当り遊技、第3時短当り遊技、及び第5時短当り遊技に比して1回の大当り遊技において獲得可能な賞球の期待値が高い。第1時短当り遊技、第3時短当り遊技、及び第5時短当り遊技は、第1大当り遊技に対応する。また、第2時短当り遊技、第4時短当り遊技、及び第6時短当り遊技は、第2大当り遊技に対応する。
【0028】
大当り遊技が生起される場合、最初のラウンド遊技が開始する前にオープニング時間が設定され、そのオープニング時間中には大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。また、大当り遊技が生起される場合、最終のラウンド遊技が終了するとエンディング時間が設定され、そのエンディング時間中には大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われる。
【0029】
保留表示装置24aは実行が保留されている第1特別ゲームの数(始動保留数)を表示する表示装置であり、保留表示装置24bは実行が保留されている第2特別ゲームの数(始動保留数)を表示する表示装置である。普通図柄表示装置25は普通図柄を用いた普通図柄の変動ゲームを行い、当該普通図柄の変動ゲームにおいて普通図柄の当り抽選の結果に応じた普通図柄が導出される。
【0030】
次に、この実施形態のパチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
この実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動機能を備えている。この実施形態では、確率変動機能が作動すると、当り抽選において大当りに当選する確率が低確率(通常確率)から高確率へと変動する。すなわち、確率変動機能は、確率状態を、大当りに当選する確率が低確率(通常確率)である状態(以下、低確率状態と示す)から大当りに当選する確率が高確率である状態(以下、高確率状態と示す)へと変動させる機能である。高確率状態は、低確率状態に比して、当り抽選において大当りに当選し易く、遊技者にとって有利な遊技状態である。高確率状態は、次回の大当り遊技が付与されるか、確変上限回数の特別ゲームが実行されるまで付与される。すなわち、高確率状態には、確変上限回数の特別ゲームの実行を上限として制御され、高確率状態において確変上限回数の特別ゲームが実行されたことを契機として低確率状態に制御される。
【0031】
また、この実施形態のパチンコ遊技機10は、入球率向上機能を備えている。入球率向上機能は、所定の入球口としての第2始動口13への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上される状態(以下、「時短状態」と示す)を付与することができる機能である。時短状態は、所謂「電サポ状態」、「高ベース状態」である。時短状態では、第2始動口13への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上するため、第2始動口13に遊技球が入球し易いように右打ちで遊技を行うことが推奨される。一方、時短状態が付与されていない状態では、第2始動口13への単位時間あたりの遊技球の入球率が時短状態に比して低いため、左打ちで遊技を行うことが推奨される。なお、以下の説明では、時短状態が付与されていない状態を「非時短状態」と示す場合がある。非時短状態は、所謂「非電サポ状態」、「低ベース状態」である。このように、入球率向上機能は、入球状態を、所定の入球口としての第2始動口13への単位時間あたりの遊技球の入球率が低い非時短状態から、所定の入球口としての第2始動口13への単位時間あたりの遊技球の入球率が高い時短状態へと変動させる機能である。
【0032】
時短状態は、例えば次に示す4つの制御のうち任意に選択された1の制御を実行すること、又は複数の制御を組み合わせて実行すること、により実現できる。第1の制御は、普通図柄の変動ゲームの変動時間を、非時短状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通図柄の当り抽選において普通当りに当選する確率(普通当り確率)を、非時短状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、普通図柄の当り抽選において普通当りに当選したことに基づく第2始動口13の合計開放時間を、非時短状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御は、普通図柄の当り抽選において普通当りに当選したことに基づく第2始動口13の開放回数を、非時短状態のときよりも多くする制御、及び普通図柄の当り抽選において普通当りに当選したことに基づく第2始動口13の1回の開放時間を非時短状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方であるとよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、非時短状態のときよりも短くなり易くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を実行する場合、時短状態は、所謂「変動時間短縮状態」となる。
【0033】
時短状態は、例えば、次回の大当り遊技が付与されるか、時短状態が付与されてから規定上限回数の特別ゲームが実行されるまで付与される。すなわち、時短状態には、規定上限回数の特別ゲームの実行を上限として制御され、時短状態において規定上限回数の特別ゲームが実行されたことを契機として非時短状態に制御される。この実施形態の規定上限回数には、第1規定上限回数、第1規定上限回数よりも多い第2規定上限回数、第2規定上限回数よりも多い第3規定上限回数、及び第3規定上限回数よりも多い第4規定上限回数がある。この実施形態において、第1規定上限回数は、100回である。また、第2規定上限回数は、899回である。また、第3規定上限回数は、999回である。すなわち、この実施形態において、第3規定上限回数は、第1規定上限回数と第2規定上限回数の和と同じである。また、この実施形態において、第4規定上限回数は、1000回である。なお、第1特別ゲームと第2特別ゲームを実行可能なパチンコ遊技機10の場合、規定上限回数は第1特別ゲームと第2特別ゲームとの合算回数である。
【0034】
この実施形態において、時短状態には、第1時短状態と、第2時短状態とがある。第1時短状態は、大当り遊技の終了を契機として制御される。一方、第2時短状態には、特定移行条件が成立したことを契機として制御される。特定移行条件は、低確率状態における特別ゲームの実行回数である累計ゲーム回数が特定回数となったことを契機として成立する。累計ゲーム回数は、特定条件の成立回数に対応する。すなわち、特定条件は、特別ゲームの実行を契機として成立可能である。時短状態は、特定入球状態に対応し、非時短状態は、非特定入球状態に対応する。また、第1時短状態は、第1特定入球状態に対応し、第2時短状態は、第2特定入球状態に対応する。
【0035】
この実施形態において、第2時短状態は、第1時短状態に比して、普通図柄の当り抽選において普通当りに当選したことに基づく第2始動口13の合計開放時間が長い。この実施形態において、第2時短状態は、第1時短状態に比して第2始動口13への入球率が僅かに高い状態である。例えば、第1時短状態であるときに普通図柄の当り抽選において普通当りに当選したとき、第2始動口13は、5秒間開放される一方、第2時短状態であるときに普通図柄の当り抽選において普通当りに当選したとき、第2始動口13は、5.2秒間開放される。なお、普通図柄の当り抽選において普通当りに当選したとき、第2始動口13は、複数回に亘って開放されるようにしてもよい。この場合、第2始動口13の合計開放時間が同じときには、第2始動口13が開放される回数が少ない方が第2始動口13への入球率が高くなる。
【0036】
図5に示すように、この実施形態のパチンコ遊技機10は、制御可能な遊技状態として、低確率状態、且つ、非時短状態である遊技状態(以下、低確非時短状態と示す)を備える。また、パチンコ遊技機10は、制御可能な遊技状態として、低確率状態、且つ、第1時短状態(以下、第1低確時短状態と示す)を備える。また、パチンコ遊技機10は、制御可能な遊技状態として、低確率状態、且つ、第2時短状態である遊技状態(以下、第2低確時短状態と示す)を備える。また、パチンコ遊技機10は、制御可能な遊技状態として、高確率状態、且つ、第1時短状態である遊技状態(以下、高確時短状態と示す)を備える。一方、この実施形態のパチンコ遊技機10は、高確率状態、且つ、非時短状態である遊技状態と、高確率状態、且つ、第2時短状態である遊技状態と、を備えない。パチンコ遊技機10では、低確非時短状態<第1低確時短状態<第2低確時短状態<高確時短状態の順に遊技者にとっての有利度が高くなっている。
【0037】
図6に示すように、パチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後、当該大当り遊技の種類に応じた確率状態、及び入球状態が付与される。
この実施形態において、第1時短当り遊技の終了後、及び第2時短当り遊技の終了後には、第1規定上限回数の特別ゲームが終了するか、次回の大当り遊技が付与されるまでの間に亘って第1時短状態が付与される。一方、第1時短当り遊技の終了後、及び第2時短当り遊技の終了後には、高確率状態が付与されない。すなわち、第1時短当り遊技の終了後、及び第2時短当り遊技の終了後には、第1規定上限回数の特別ゲームが終了するか、次回の大当り遊技が付与されるまでの間に亘って第1低確時短状態に制御される。
【0038】
また、第3時短当り遊技の終了後、第4時短当り遊技の終了後、第5時短当り遊技の終了後、及び第6時短当り遊技の終了後には、第2規定上限回数の特別ゲームが終了するか、次回の大当り遊技が付与されるまでの間に亘って第1時短状態が付与される。一方、第3時短当り遊技の終了後、第4時短当り遊技の終了後、第5時短当り遊技の終了後、及び第6時短当り遊技の終了後には、高確率状態が付与されない。すなわち、第3時短当り遊技の終了後、第4時短当り遊技の終了後、第5時短当り遊技の終了後、及び第6時短当り遊技の終了後には、第2規定上限回数の特別ゲームが終了するか、次回の大当り遊技が付与されるまでの間に亘って第1低確時短状態に制御される。
【0039】
また、第1確変当り遊技の終了後には、第1規定上限回数の特別ゲームが終了するか、次回の大当り遊技が付与されるまでの間に亘って第1時短状態が付与される。また、第1確変当り遊技の終了後には、予め定められた確変上限回数の特別ゲームが終了するか、次回の大当り遊技が付与されるまでの間に亘って高確率状態が付与される。この実施形態において、確変上限回数は、第1規定上限回数と同じである。すなわち、第1確変当り遊技の終了後には、第1規定上限回数(確変上限回数)の特別ゲームが終了するか、次回の大当り遊技が付与されるまでの間に亘って高確時短状態に制御される。
【0040】
また、第2確変当り遊技の終了後には、第3規定上限回数の特別ゲームが終了するか、次回の大当り遊技が付与されるまでの間に亘って第1時短状態が付与される。また、第2確変当り遊技の終了後には、確変上限回数の特別ゲームが終了するか、次回の大当り遊技が付与されるまでの間に亘って高確率状態が付与される。すなわち、第2確変当り遊技の終了後には、第1規定上限回数(確変上限回数)の特別ゲームが終了するか、次回の大当り遊技が付与されるまでの間に亘って高確時短状態に制御される。その後、第1規定上限回数(確変上限回数)の特別ゲームが終了してから、第3規定上限回数から第1規定上限回数(確変上限回数)を減算した回数の特別ゲームが終了するか、次回の大当り遊技が付与されるまでの間に亘って第1低確時短状態に制御される。上述したように、第3規定上限回数は、第1規定上限回数と第2規定上限回数の和と同じである。このため、この実施形態では、第2確変当り遊技の終了後、第1規定上限回数の特別ゲームが終了するまでに次回の大当り遊技が付与されない場合には、第1規定上限回数の特別ゲームが終了してから、第2規定上限回数の特別ゲームが終了するか、次回の大当り遊技が付与されるまでの間に亘って第1低確時短状態に制御されるともいえる。すなわち、第2確変当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与されない場合には、第1規定上限回数の特別ゲームが終了するまでの間に亘って高確時短状態に制御され、その後、第2規定上限回数の特別ゲームが終了するまでの間に亘って第1低確時短状態に制御されるといえる。
【0041】
また、この実施形態のパチンコ遊技機10では、特定移行条件が成立したことを契機として、第2時短状態に制御される。上述したように、特定移行条件は、低確率状態に制御されている状況において、予め定められた特定回数の特別ゲームが実行されることを契機として成立する。例えば、特定回数は、900回である。すなわち、この実施形態において、特定回数は、第1規定上限回数、第2規定上限回数、及び第3規定上限回数よりも多い。一方、特定回数は、第4規定上限回数よりも少ない。また、この実施形態において、特定回数は、第3規定上限回数と確変上限回数の差よりも多い。第2時短状態は、特定回数の特別ゲームが実行されることを契機として、第4規定上限回数の特別ゲームが終了するか、次回の大当り遊技が付与されるまでの間に亘って制御される。なお、第1特別ゲームと第2特別ゲームを実行可能なパチンコ遊技機10の場合、特定回数は第1特別ゲームと第2特別ゲームとの合算回数である。
【0042】
このように、大当り遊技の終了後には、第1規定上限回数の特別ゲームの実行を上限として第1時短状態に制御されるときと、第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限として第1時短状態に制御されるときと、第3規定上限回数の特別ゲームの実行を上限として第1時短状態に制御されるときと、がある。上述したように、規定上限回数の特別ゲームの実行を上限として第1時短状態に制御されるとき、第1時短状態において規定上限回数の特別ゲームが実行されたことを契機として非時短状態に制御される。そして、当該非時短状態において、特定移行条件が成立する場合には、第2時短状態に制御されることとなる。以下の説明では、第1確変当り遊技と、第2確変当り遊技とを区別しない場合、単に確変当り遊技と示す場合がある。また、第1時短当り遊技と、第2時短当り遊技と、第3時短当り遊技と、第4時短当り遊技と、第5時短当り遊技と、第6時短当り遊技とを区別しない場合、単に時短当り遊技と示す場合がある。
【0043】
また、パチンコ遊技機10には、図3に示す、主制御基板30、副制御基板31、及び外部端子板32を含む各種基板が搭載されている。
主制御基板30は、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aの制御プログラムなどを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cと、を有する。また、主制御基板30は、乱数生成回路30dを有する。主制御用CPU30aは、各種センサSE1,SE2,CS,GSの検知信号を入力するようになっている。また、主制御用CPU30aは、各種表示装置(特別図柄表示装置23a,23b、保留表示装置24a,24b、普通図柄表示装置25など)の表示内容を制御するとともに、各アクチュエータAC1,AC2の動作を制御する。
【0044】
主制御用ROM30bに格納されている情報には、遊技に関する処理を実行するためのメイン制御プログラム、特別ゲームの変動パターン(メイン変動パターン)を特定する情報や、各種の判定値などがある。メイン変動パターンは、特別図柄が変動を開始してから特別図柄が導出される迄の間の変動時間(演出時間)を特定可能な情報である。すなわち、メイン変動パターンは、特別ゲームの変動時間を特定可能な情報である。この実施形態において、メイン変動パターンは、大当り変動用のメイン変動パターンと、はずれ変動用のメイン変動パターンとに分類可能である。大当り変動は、当り抽選において大当りに当選した場合に行われる演出であって、特別ゲームにおいては最終的に大当り図柄が導出される。はずれ変動は、当り抽選において大当りに当選しなかった場合に行われる演出であって、特別ゲームにおいては最終的にはずれ図柄が導出される。また、各種の判定値には、当り抽選に用いる当り判定値、普通図柄の当り抽選に用いる普通当り判定値などを含む。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ、始動保留数など)が記憶される。
【0045】
主制御用CPU30aは、各種ソフトウェア乱数の値を所定の制御周期(割込み周期)ごとに更新し、主制御用RAM30cに記憶させる乱数更新処理(ソフトウェア乱数生成処理)を実行する。ソフトウェア乱数には、特別図柄の大当り図柄を決定するときに用いる大当り図柄乱数、メイン変動パターンを振り分けるときに用いるメイン変動パターン振分乱数などを含む。乱数生成回路30dは、マイクロプロセッサに搭載された図示しないクロック回路から供給される内部システムクロック(例えば10MHz)の1周期ごとに値を1更新することにより、ハードウェア乱数を生成する。ハードウェア乱数は、特別図柄の当り抽選に用いる当り乱数、普通図柄の当り抽選(普通当り抽選)に用いる普通当り乱数などがある。
【0046】
副制御基板31は、主制御基板30から一方向で制御コマンドが出力されるように主制御基板30と電気的に接続されている。副制御基板31は、制御動作を所定の手順で実行することができる副制御用CPU31aと、副制御用CPU31aの制御プログラムを格納する副制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる副制御用RAM31cと、を有する。
【0047】
副制御基板31の副制御用CPU31aは、主制御基板30の主制御用CPU30aから出力される制御コマンドを入力可能であるとともに、入力した制御コマンドに基づいて当該制御コマンドに応じた制御を行う。例えば、副制御用CPU31aは、演出ゲームの開始を指示する制御コマンドを入力する場合、画像表示装置11において演出ゲームを行わせるように表示内容を制御する。また、副制御用CPU31aは、画像表示装置11の表示内容の制御、7セグメント表示装置SGの表示内容の制御、装飾ランプLaの点灯/非点灯の制御、及びスピーカSpの音声出力の制御などを行うことによって各種の演出を実行させる。画像表示装置11、7セグメント表示装置SG、装飾ランプLa、及びスピーカSpによる各種演出は、演出ゲームに合わせて演出モードに応じた演出態様で行われたり、待機状態に制御されているときなどに行われたりする。
【0048】
外部端子板32は、主制御基板30から一方向で制御情報(制御信号)が送信されるように主制御基板30と電気的に接続されている。外部端子板32は、主制御用CPU30aが指示する外部信号を機外部へ出力する出力端子を所定の数、備えている。この実施形態において、外部端子板32は、第1出力端子32a、及び第2出力端子32bを備えている。この実施形態では、外部端子板32の第1出力端子32a、及び外部端子板32の第2出力端子32bを外部装置の入力端子と配線接続することで、外部信号を機外部へと出力可能である。例えば、外部装置は、ホールコンピュータ、及びカードユニットなどである。以下の説明では、外部端子板32の第1出力端子32aから機外部へと出力される外部信号を第1外部信号と示し、外部端子板32の第2出力端子32bから機外部へと出力される外部信号を第2外部信号と示す。第1外部信号は、特定情報に対応し、第2外部信号は、特別情報に対応する。
【0049】
次に、主制御基板30の主制御用CPU30aが、遊技を制御するために行う処理(通常処理)について説明する。
最初にまず、各種センサSE1,SE2,CS,GSからの遊技球の検知信号の入力に関する処理(入力処理(受信処理))について説明する。
【0050】
主制御用CPU30aは、第1始動口12への入球によって始動センサSE1からの検知信号を入力している場合、第1特別ゲームの始動保留数が保留上限数(この実施形態では4)未満であるかを判定する。主制御用CPU30aは、第1特別図柄の始動保留数が保留上限数未満である場合、新たに第1特別ゲームの実行を保留する。その後、主制御用CPU30aは、第1特別ゲームの始動保留数を1加算して書き換えるとともに、加算後の始動保留数を表示させるように保留表示装置24aを制御する。この実施形態において、第1特別ゲームの保留条件は、第1特別ゲームの始動保留数が保留上限数未満であるときに遊技球が始動センサSE1によって検知されると成立する。主制御用CPU30aは、特別ゲームの実行を保留する保留手段に対応する。
【0051】
また、主制御用CPU30aは、第2始動口13への入球によって始動センサSE2からの検知信号を入力している場合、第2特別ゲームの始動保留数が保留上限数(この実施形態では4)未満であるかを判定する。主制御用CPU30aは、第2特別ゲームの始動保留数が保留上限数未満である場合、新たに第2特別ゲームの実行を保留する。その後、主制御用CPU30aは、第2特別ゲームの始動保留数を1加算して書き換えるとともに、加算後の始動保留数を表示させるように保留表示装置24bを制御する。この実施形態において、第2特別ゲームの保留条件は、第2特別図柄の始動保留数が保留上限数未満であるときに遊技球が始動センサSE2によって検知されると成立する。なお、主制御用CPU30aは、始動保留数が保留上限数に達している場合、始動保留数を加算しない。一方、主制御用CPU30aは、始動保留数を加算した場合、加算後の始動保留数を特定可能な制御コマンド(保留指定コマンドなど)を副制御用CPU31aに出力する。始動保留数を特定可能な制御コマンドを入力した副制御用CPU31aは、画像表示装置11に当該情報から特定可能な始動保留数に対応する画像を表示させる。
【0052】
また、主制御用CPU30aは、始動保留数の保留上限数未満で遊技球が入球した場合、その入球を契機に各種乱数の値を取得するとともに、当該取得した各種乱数の値を特定可能な乱数情報を、主制御用RAM30cに記憶させる。乱数情報は、乱数の値によって構成されていてもよいし、乱数の値を、当該値を特定可能な他の情報に変換した情報によって構成されていてもよい。また、主制御用CPU30aは、乱数情報を記憶させる場合、第1特別ゲーム用の乱数情報と、第2特別ゲーム用の乱数情報と、の何れであるか、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように乱数情報を記憶させる。なお、主制御用CPU30aは、乱数の値を取得する場合、当り乱数の値を乱数生成回路30dから取得し、大当り図柄乱数の値やメイン変動パターン振分乱数の値を主制御用RAM30cから取得する。
【0053】
また、主制御用CPU30aは、ゲートセンサGSからの検知信号を入力した場合の処理において、作動ゲート18を遊技球が通過したことを特定可能なゲート通過コマンドを副制御用CPU31aに出力する。また、主制御用CPU30aは、ゲートセンサGSからの検知信号を入力した場合の処理において、普通保留数(普図ゲームの数)を記憶する処理や普通当り抽選などに用いる各種乱数を取得する処理を行う。普通保留数は、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの各始動保留数と同様に保留上限数(この実施形態では4)が定められている。このため、主制御用CPU30aは、普通保留数が保留上限数未満である場合、普通保留数を1加算して書き換えるとともに、加算後の普通保留数を表示させるように図示しない普通図柄保留表示装置を制御する。
【0054】
また、主制御用CPU30aは、始動センサSE1,SE2及びカウントセンサCSからの検知信号を入力した場合の処理において、所定個数の賞球を払い出すための賞球処理を行う。賞球処理では、パチンコ遊技機10が備える図示しない払出制御基板に出力する払出指定コマンド(払出信号)を生成して、出力する。払出指定コマンドを入力した払出制御基板は、パチンコ遊技機10が備える図示しない球払出装置を作動させて、所定個数の遊技球を賞球として払い出す。
【0055】
次に、当り抽選の抽選結果を導出させる特別ゲームの実行に関する処理(特図変動処理)について説明する。なお、主制御用CPU30aは、所定の制御周期(例えば4ms)ごとに特図変動処理を実行する。
【0056】
図7に示すように、特図変動処理において主制御用CPU30aは、特別ゲームの実行条件が成立したかを判定する(ステップS01)。ステップS01の処理において、主制御用CPU30aは、特別ゲームの実行中ではなく、且つ、大当り遊技中ではない場合に特別ゲームの実行条件が成立したと判定する。一方、主制御用CPU30aは、特別ゲームの実行中、又は大当り遊技中である場合に特別ゲームの実行条件が成立していないと判定する。特別ゲームの実行条件が成立していない場合(ステップS01:NO)、主制御用CPU30aは、特図変動処理を終了する。
【0057】
特別ゲームの実行条件が成立している場合(ステップS01:YES)、主制御用CPU30aは、第2特別ゲームの始動保留数を読み出し、その読み出した始動保留数が零よりも大きいかを判定する(ステップS02)。第2特別ゲームの始動保留数が零である場合(ステップS02:NO)、主制御用CPU30aは、第1特別ゲームの始動保留数を読み出し、その読み出した始動保留数が零よりも大きいかを判定する(ステップS03)。第1特別ゲームの始動保留数が零である場合(ステップS03:NO)、主制御用CPU30aは、特図変動処理を終了する。第1特別ゲームの始動保留数が零よりも大きい場合(ステップS03:YES)、主制御用CPU30aは、第1特別ゲームの始動保留数を1減算する(ステップS04)。また、主制御用CPU30aは、ステップS04の処理において、減算後の第1特別ゲームの始動保留数を特定可能な保留指定コマンドを副制御用CPU31aに出力する。
【0058】
次に、主制御用CPU30aは、確変回数が零よりも大きいかを判定する(ステップS05)。確変回数は、確変上限回数と、高確率状態に制御されてから実行された特別ゲームの回数との差である。すなわち、確変回数は、高確率状態から低確率状態へと制御されるまでに実行可能な特別ゲームの残り回数を特定可能な情報である。確変回数が零よりも大きい場合(ステップS05:YES)、主制御用CPU30aは、確変回数を1減算する(ステップS06)。ステップS06の処理が終了すると、主制御用CPU30aは、ステップS06の処理において減算した後の確変回数が零であるかを判定する(ステップS07)。ステップS06の処理において減算した後の確変回数が零である場合(ステップS07:YES)、主制御用CPU30aは、低確率状態に制御する(ステップS08)。確変回数が零よりも大きい場合(ステップS05:NO)、ステップS06の処理において減算した後の確変回数が零ではない場合(ステップS07:NO)、及びステップS08の処理が終了した場合、主制御用CPU30aは、現在の確率状態が低確率状態であるか否かを判定する(ステップS09)。例えば、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている確率情報に基づいて、現在の確率状態が低確率状態であるか、高確率状態であるかを特定する。確率情報は、現在の確率状態が低確率状態であるか、高確率状態であるかを特定可能な情報である。現在の確率状態が低確率状態である場合(ステップS09:YES)、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている累計ゲーム回数を1加算する(ステップS10)。このとき、主制御用CPU30aは、加算後の累計ゲーム回数を特定可能な累計ゲーム回数コマンドを副制御用CPU31aに出力する。
【0059】
現在の確率状態が高確率状態である場合(ステップS09:NO)、及びステップS10の処理を終了した場合、主制御用CPU30aは、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち最先に記憶された乱数情報を取得する(ステップS11)。なお、主制御用CPU30aは、ステップS11の処理において、最先の乱数情報を取得すると、最先に記憶された乱数情報を主制御用RAM30cから消去する。次に、主制御用CPU30aは、当り抽選を行う(ステップS12)。当り抽選において、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される当り乱数の値と、大当り判定値と、を比較し、当り抽選において大当りに当選したか否かを判定する。このとき、主制御用CPU30aは、現在の確率状態に応じた当選確率で大当りに当選したか否かを判定する。例えば、当選確率は、低確率状態では218/65536(約1/300)である。また例えば、当選確率は、高確率状態では1010/65536(約1/65)である。また、主制御用CPU30aは、ステップS12の処理において、大当りに当選したと判定した場合、取得した乱数情報から特定される大当り図柄乱数の値に基づき特別図柄の大当り図柄を決定する。このとき、主制御用CPU30aは、第1時短当り図柄、第3時短当り図柄、及び第5時短当り図柄に占める第1時短当り図柄の割合が、第2時短当り図柄、第4時短当り図柄、及び第6時短当り図柄に占める第2時短当り図柄の割合に比して多くなるように特別図柄の大当り図柄を決定する。
【0060】
図8に示すように、例えば、主制御用CPU30aは、第1時短当り図柄、第3時短当り図柄、及び第5時短当り図柄に占める第1時短当り図柄の割合が7割5分になる一方、第2時短当り図柄、第4時短当り図柄、及び第6時短当り図柄に占める第2時短当り図柄の割合が5割になるように特別図柄の大当り図柄を決定する。上述したように、第1時短当り図柄に基づく大当り遊技、第3時短当り図柄に基づく大当り遊技、及び第5時短当り図柄に基づく大当り遊技には、規定ラウンド数として5回が定められている。一方、第2時短当り図柄に基づく大当り遊技、第4時短当り図柄に基づく大当り遊技、及び第6時短当り図柄に基づく大当り遊技には、規定ラウンド数として10回が定められている。すなわち、この実施形態では、規定ラウンド数として5回が定められた大当り遊技と、規定ラウンド数として10回が定められた大当り遊技とは、大当り遊技の終了後における第2特定入球状態に関する有利度が異なる。より具体的にいえば、1回の大当り遊技において獲得可能な賞球の期待値が高い大当り遊技の方が大当り遊技の終了後における第2特定入球状態に関する有利度が高い。
【0061】
特図変動処理の説明に戻り、主制御用CPU30aは、ステップS12の処理において、大当りに当選していないと判定した場合、特別図柄のはずれ図柄を決定する。ステップS12の処理において決定した大当り図柄、又ははずれ図柄が、特別ゲームで導出される確定停止図柄となる。また、主制御用CPU30aは、ステップS12の処理において決定した特別図柄を特定可能な制御情報(以下、図柄コマンドと示す)を副制御用CPU31aに出力する。その後、主制御用CPU30aは、ステップS11の処理において取得した乱数情報から特定された変動パターン決定乱数と、ステップS12の処理において行った当り抽選の結果と、に基づいてメイン変動パターンを決定する(ステップS13)。
【0062】
図9に示すように、この実施形態では、現在の入球状態に応じて異なる変動パターンテーブルによってメイン変動パターンが決定される。より具体的にいえば、現在の入球状態に応じて異なる変動パターンテーブルによってメイン変動パターンが決定される。例えば、主制御用CPU30aは、現在の入球状態が非時短状態であるときには、第1変動パターンテーブルを用いてメイン変動パターンを決定する。また、主制御用CPU30aは、現在の入球状態が第1時短状態であるときには、第2変動パターンテーブル、又は第3変動パターンテーブルを用いてメイン変動パターンを決定する。また、主制御用CPU30aは、現在の入球状態が第2時短状態であるときには、第3変動パターンテーブルを用いてメイン変動パターンを決定する。このように、現在の入球状態が非時短状態、又は第2時短状態であるときには、各入球状態に対応する1の変動パターンテーブルによってメイン変動パターンが決定される。一方、現在の入球状態が第1時短状態であるときには、当該第1時短状態に対応する複数の変動パターンテーブルの何れかによってメイン変動パターンが決定される。
【0063】
図10に示すように、この実施形態において、現在の入球状態が第1時短状態であって、且つ、前回の大当りが第1時短当り、第2時短当り、又は第1確変当りであるとき、第2変動パターンテーブルによってメイン変動パターンが決定される。また、現在の入球状態が第1時短状態であって、且つ、前回の大当りが第3時短当り、又は第4時短当りであるとき、現在の回転数に応じた変動パターンテーブルによってメイン変動パターンが決定される。現在の回転数とは、第1時短状態に制御されてから実行された特別ゲームの回数のことである。この実施形態において、現在の入球状態が第1時短状態であって、且つ、前回の大当りが第3時短当り、又は第4時短当りであるとき、現在の回転数が第1規定上限回数未満である場合には、第2変動パターンテーブルによってメイン変動パターンが決定される。一方、現在の入球状態が第1時短状態であって、且つ、前回の大当りが第3時短当り、又は第4時短当りであるとき、現在の回転数が第1規定上限回数以上である場合には、第3変動パターンテーブルによってメイン変動パターンが決定される。また、現在の入球状態が前回の大当りが第5時短当り、第6時短当り、又は第2確変当りであるとき、第3変動パターンテーブルによってメイン変動パターンが決定される。
【0064】
この実施形態において、第2変動パターンテーブルには、通常第2変動パターンテーブルと、特定第2変動パターンテーブルとがある。通常第2変動パターンテーブルは、前回の大当りが第1時短当り、第2時短当り、又は第1確変当りであるとき、前回の大当りが第3時短当り、又は第4時短当りであるときに比して選択され易い。すなわち、通常第2変動パターンテーブルは、第1規定上限回数の特別ゲームの実行を上限とする第1時短状態に制御されているとき、第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限とする第1時短状態に制御されているときに比して選択され易い。
【0065】
この実施形態では、第3変動パターンテーブル<特定第2変動パターンテーブル<通常第2変動パターンテーブル<第1変動パターンテーブルの順に平均変動時間が長くなっている。平均変動時間は、各変動パターンテーブルにおける各メイン変動パターンの決定割合と、当該メイン変動パターンの変動時間に基づく時間である。具体的に、平均変動時間は、各変動パターンテーブルにおける各メイン変動パターンの決定割合と、当該メイン変動パターンの変動時間との乗算によって算出される時間の総和である。
【0066】
特図変動処理の説明に戻り、主制御用CPU30aは、ステップS13の処理において決定したメイン変動パターンを特定可能な制御情報(以下、変動パターンコマンドと示す)を副制御用CPU31aに出力する。図柄コマンド及び変動パターンコマンドは、演出ゲームの開始を指示するコマンドである。その後、主制御用CPU30aは、特図変動処理を終了する。
【0067】
第2特別ゲームの始動保留数が零よりも大きい場合(ステップS02:YES)、主制御用CPU30aは、第2特別ゲームの始動保留数を1減算する(ステップS14)。また、主制御用CPU30aは、ステップS14の処理において、減算後の第2特別ゲームの始動保留数を特定可能な保留指定コマンドを副制御用CPU31aに出力する。次に、主制御用CPU30aは、確変回数が零よりも大きいかを判定する(ステップS15)。確変回数が零よりも大きい場合(ステップS15:YES)、主制御用CPU30aは、確変回数を1減算する(ステップS16)。ステップS16の処理が終了すると、主制御用CPU30aは、ステップS16の処理において減算した後の確変回数が零であるかを判定する(ステップS17)。ステップS16の処理において減算した後の確変回数が零である場合(ステップS17:YES)、主制御用CPU30aは、低確率状態に制御する(ステップS18)。
【0068】
確変回数が零よりも大きい場合(ステップS15:NO)、ステップS16の処理において減算した後の確変回数が零ではない場合(ステップS17:NO)、及びステップS18の処理が終了した場合、主制御用CPU30aは、現在の確率状態が低確率状態であるか否かを判定する(ステップS19)。現在の確率状態が低確率状態である場合(ステップS19:YES)、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている累計ゲーム回数を1加算する(ステップS20)。このとき、主制御用CPU30aは、加算後の累計ゲーム回数を特定可能な累計ゲーム回数コマンドを副制御用CPU31aに出力する。
【0069】
現在の確率状態が高確率状態である場合(ステップS19:NO)、及びステップS20の処理を終了した場合、主制御用CPU30aは、第2特別ゲーム用の乱数情報のうち最先に記憶された乱数情報を取得する(ステップS21)。なお、主制御用CPU30aは、ステップS21の処理において、最先の乱数情報を取得すると、最先に記憶された乱数情報を主制御用RAM30cから消去する。次に、主制御用CPU30aは、当り抽選を行う(ステップS22)。また、主制御用CPU30aは、ステップS22の処理において、大当りに当選したと判定した場合、取得した乱数情報から特定される大当り図柄乱数の値に基づき特別図柄の大当り図柄を決定する。このとき、主制御用CPU30aは、第1時短当り図柄、第3時短当り図柄、及び第5時短当り図柄に占める第1時短当り図柄の割合が、第2時短当り図柄、第4時短当り図柄、及び第6時短当り図柄に占める第2時短当り図柄の割合に比して多くなるように特別図柄の大当り図柄を決定する。
【0070】
一方、主制御用CPU30aは、ステップS22の処理において、大当りに当選していないと判定した場合、特別図柄のはずれ図柄を決定する。ステップS22の処理において決定した大当り図柄、又ははずれ図柄が、特別ゲームで導出される確定停止図柄となる。なお、特別図柄の大当り図柄は、大当りの種類に対応付けられている。このため、大当り図柄を決定することは大当りの種類を決定することになる。また、主制御用CPU30aは、ステップS22の処理において決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンドを副制御用CPU31aに出力する。その後、主制御用CPU30aは、ステップS21の処理において取得した乱数情報から特定された変動パターン決定乱数と、ステップS22の処理において行った当り抽選の結果と、に基づいてメイン変動パターンを決定する(ステップS23)。ステップS23このとき、主制御用CPU30aは、ステップS13の処理と同じ処理を行いメイン変動パターンを決定する。すなわち、この実施形態では、第1特別ゲームと、第2特別ゲームとで、メイン変動パターンの決定態様が同じである。
【0071】
主制御用CPU30aは、ステップS23の処理において決定したメイン変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを副制御用CPU31aに出力する。その後、主制御用CPU30aは、特図変動処理を終了する。主制御用CPU30aは、第2始動口13(及び第1始動口12)に遊技球が入球したことを契機として当り抽選を実行する抽選手段に対応する。主制御用CPU30aは、累計ゲーム回数(低確率状態における特別ゲームの実行回数)を計数する計数手段に対応する。主制御用CPU30aは、特別ゲームの変動時間を決定する変動時間決定手段に対応する。また、変動パターンテーブルは、変動時間テーブルに対応する。
【0072】
特図変動処理を終了すると、主制御用CPU30aは、特別ゲームを実行させるための処理を実行する。具体的に、主制御用CPU30aは、特図変動処理において第1特別ゲームの開始条件が成立している場合、第1特別ゲームを開始させるように特別図柄表示装置23aを制御する。また、主制御用CPU30aは、特図変動処理において第2特別ゲームの開始条件が成立している場合、第2特別ゲームを開始させるように特別図柄表示装置23bを制御する。また、主制御用CPU30aは、開始させる特別ゲームのメイン変動パターンに定められている変動時間を計測する。その後、主制御用CPU30aは、特別ゲームを開始させてからの経過時間が所定の変動時間(メイン変動パターンに定められている時間)に達した場合、対応する特別ゲームを終了させるように特別図柄表示装置23a又は特別図柄表示装置23bを制御する。主制御用CPU30aは、当り抽選の結果に基づいて特別ゲームを実行するゲーム実行手段に対応する。
【0073】
また、主制御用CPU30aは、特別ゲームを終了させるとき、インターバル時間の計測を開始する。この実施形態において、インターバル時間には、0.1秒が定められている。その後、主制御用CPU30aは、インターバル時間の計測が終了すると、入球状態を移行させるための入球状態移行処理を実行する。なお、この実施形態において、終了した特別ゲームが大当りの特別ゲームであるときには、インターバル時間の計測が終了したことを契機として大当り遊技が開始される。すなわち、終了した特別ゲームが大当りの特別ゲームであるときには、大当り遊技の開始に伴って、低確非時短状態に制御される。このため、この実施形態において、終了した特別ゲームが大当りの特別ゲームであるとき、主制御用CPU30aは、入球状態移行処理を実行しない。
【0074】
図11に示すように、入球状態移行処理において、主制御用CPU30aは、特定移行条件が成立しているか否かを判定する(ステップS31)。特定移行条件が成立している場合(ステップS31:YES)、主制御用CPU30aは、第2時短状態に制御する(ステップS32)。すなわち、主制御用CPU30aは、累計ゲーム回数が特定回数であるときに第2時短状態に制御する。また、主制御用CPU30aは、ステップS32の処理において、第2時短状態に制御されていることを特定可能なように入球率情報を更新する。入球率情報は、現在の入球状態が非時短状態、第1時短状態、及び第2時短状態の何れであるかを特定可能な情報である。上述したように、累計ゲーム回数は、現在の確率状態が低確率状態であるときに加算される。このため、ステップS32の処理は、現在の確率状態が低確率状態であるときに実行される。すなわち、ステップS32の処理において第2時短状態に制御される場合の遊技状態は、第2低確時短状態である。
【0075】
また、ステップS32の処理において、主制御用CPU30aは、第1外部信号、及び第2外部信号を出力させるための制御を実行する。この実施形態において、主制御用CPU30aは、第2時短状態に制御されてから第2時短状態が終了するまでの期間において第1外部信号を外部端子板32の第1出力端子32aに出力する。一方、主制御用CPU30aは、第2時短状態に制御されてから予め定められた特定時間が経過するまでの期間において第2外部信号を外部端子板32の第2出力端子32bに出力する。例えば、第2外部信号の特定時間は、0.1秒である。第2外部信号の特定時間は、第2外部信号の出力が許容される時間に相当する。この実施形態において、第2外部信号の出力が許容される時間は、第1時短当り遊技の終了後に第2時短状態に制御されるときと、第2当り遊技の終了後に第2時短状態に制御されるときとで同じである。上述したように、第1出力端子32a、及び第2出力端子32bがそれぞれ外部装置の入力端子と配線接続されている場合には、第1外部信号、及び第2外部信号が機外部に出力される。このため、第1出力端子32aに第1外部信号を出力する制御は、第1外部信号を機外部に出力するための制御である。また、第2出力端子32bに第2外部信号を出力する制御は、第2外部信号を機外部に出力するための制御である。
【0076】
特定移行条件が成立していない場合(ステップS31:NO)、主制御用CPU30aは、通常移行条件が成立しているか否かを判定する(ステップS33)。具体的に、主制御用CPU30aは、時短状態に制御しているときに規定上限回数の特別ゲームが終了した場合に通常移行条件が成立したと判定する。すなわち、通常移行条件は、時短状態から非時短状態に移行する条件である。通常移行条件が成立していない場合(ステップS33:NO)、主制御用CPU30aは、入球状態移行処理を終了する。通常移行条件が成立している場合(ステップS33:YES)、主制御用CPU30aは、非時短状態に制御する(ステップS34)。また、主制御用CPU30aは、ステップS34の処理において、非時短状態に制御されていることを特定可能なように入球率情報を更新する。このように、この実施形態では、特定移行条件が成立している場合、第2時短状態に移行する。そして、特定移行条件が成立しておらず、且つ、通常移行条件が成立している場合に非時短状態に移行する。この実施形態において、主制御用CPU30aは、時短状態と、非時短状態と、に制御可能な入球状態制御手段に対応する。
【0077】
次に、当り抽選に当選したことによって行われる大当り遊技の進行に関する処理について説明する。主制御用CPU30aは、当り抽選において大当りに当選したとき、当該当り抽選の結果を導出した特別ゲームの終了後、インターバル時間が計測されたことを契機として、大当り遊技の進行に関する処理を実行し、大当り遊技を付与する。主制御用CPU30aは、大当り遊技が開始したとき、遊技状態を低確非時短状態に制御する。また、主制御用CPU30aは、大当り遊技が開始したとき、大当り遊技が終了するまでの期間において外部端子板32の第2出力端子32bに第2外部信号を出力する。一方、主制御用CPU30aは、大当り遊技が付与されている期間において外部端子板32の第1出力端子32aに第1外部信号は出力しない。
【0078】
この実施形態の大当り遊技は、大当り遊技の開始に伴うオープニングと、大入賞口14を開放させるラウンド遊技と、大当り遊技の終了に伴うエンディングと、から構成されている。つまり、大当り遊技は、オープニング→ラウンド遊技→エンディングというように段階的に進行する。そして、主制御用CPU30aは、大当り遊技の進行に関する処理として、副制御基板31の副制御用CPU31aに遊技演出の制御を指示する制御コマンドを生成する大当り情報生成処理と、大入賞口14を開放及び閉鎖させる大当り遊技制御処理を行う。大当り情報生成処理において、主制御用CPU30aは、オープニングの開始に伴って、オープニングの開始を特定可能なオープニングコマンドを生成し、副制御用CPU31aに出力する。このとき、主制御用CPU30aは、大当り遊技の種類を特定可能なようにオープニングコマンドを生成する。
【0079】
また、大当り情報生成処理において、主制御用CPU30aは、各ラウンド遊技の開始に伴って、各ラウンド遊技の開始を特定可能なラウンドコマンドを生成し、副制御用CPU31aに出力する。このとき、主制御用CPU30aは、新たに開始されるラウンド遊技が大当り遊技を開始してから何回目のラウンド遊技であるかを特定可能なようにラウンドコマンドを生成する。また、大当り情報生成処理において、主制御用CPU30aは、エンディングの開始に伴って、エンディングの開始を特定可能なエンディングコマンドを生成し、副制御用CPU31aに出力する。このとき、主制御用CPU30aは、大当り遊技の種類を特定可能なようにエンディングコマンドを生成する。主制御用CPU30aは、大当り遊技を付与する大当り遊技付与手段に対応する。
【0080】
また、大当り遊技が終了するとき、主制御用CPU30aは、累計ゲーム回数を初期化する。その後、主制御用CPU30aは、大当り遊技の種類に応じた遊技状態に制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、第1時短当り遊技の終了後、第2時短当り遊技の終了後、第3時短当り遊技の終了後、第4時短当り遊技の終了後、第5時短当り遊技の終了後、及び第6時短当り遊技の終了後、第1低確時短状態に制御する。一方、主制御用CPU30aは、第1確変当り遊技の終了後、及び第2確変当り遊技の終了後、高確時短状態に制御する。
【0081】
次に、遊技状態に関する処理について説明する。
この処理において主制御用CPU30aは、制御コマンドとして遊技状態を特定可能な制御コマンドを生成し、副制御用CPU31aに出力する。
【0082】
主制御用CPU30aは、遊技状態を低確非時短状態とする場合、遊技状態が低確非時短状態であることを特定可能な状態指定コマンド(以下、状態1指定コマンドと示す)を生成する。また、主制御用CPU30aは、遊技状態を第1低確時短状態とする場合、遊技状態が第1低確時短状態であることを特定可能な状態指定コマンド(以下、状態2指定コマンドと示す)を生成する。また、主制御用CPU30aは、遊技状態を第2低確時短状態とする場合、遊技状態が第2低確時短状態であることを特定可能な状態指定コマンド(以下、状態3指定コマンドと示す)を生成する。また、主制御用CPU30aは、遊技状態を高確時短状態とする場合、遊技状態が高確時短状態であることを特定可能な状態指定コマンド(以下、状態4指定コマンドと示す)を生成する。
【0083】
この実施形態において、状態指定コマンドは、電力供給が開始されたとき(初期化時、及び復電時)、及び遊技状態の変遷時に生成される。また、生成された状態指定コマンドは、副制御用CPU31aに出力される。例えば、大当り遊技終了後の遊技状態を高確時短状態とする場合、大当り遊技の終了に伴って高確時短状態に制御されるとともに、状態4指定コマンドが副制御用CPU31aに出力される。また、例えば、ステップS32の処理において第2低確時短状態に制御される場合、第2低確時短状態に制御されるとともに状態3指定コマンドが副制御用CPU31aに出力される。なお、状態指定コマンドは、例示した制御コマンドに限らず、副制御用CPU31aに認識させる必要のある遊技状態ごとに設定されていてもよい。
【0084】
次に、普通当り抽選の抽選結果を導出させる普通図柄の変動ゲームの実行に関する処理(普図変動処理)について説明する。
普図変動処理において主制御用CPU30aは、普通図柄の変動ゲームの開始条件が成立したかを判定する。この判定において主制御用CPU30aは、普通図柄の変動ゲームの実行中ではなく、且つ普通図柄の当り遊技中ではない場合に普通図柄の変動ゲームの開始条件が成立したと判定する一方、普通図柄の変動ゲームの実行中、又は普通図柄の当り遊技中である場合に普通図柄の変動ゲームの開始条件が成立していないと判定する。主制御用CPU30aは、普通図柄の変動ゲームの開始条件が成立していない場合、普図変動処理を終了する。
【0085】
主制御用CPU30aは、普通図柄の変動ゲームの開始条件が成立している場合、普通保留数を読み出し、その読み出した普通保留数が零よりも大きいかを判定する。そして、普通保留数が零よりも大きい場合、主制御用CPU30aは、普通図柄の変動ゲームを開始させるように所定の処理を行う。一方、主制御用CPU30aは、普通保留数が零の場合、普図変動処理を終了する。
【0086】
普通図柄の変動ゲームを開始させる場合、主制御用CPU30aは、普通保留数を1減算して書き換える。そして、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている乱数情報(普通当り乱数)のうち、最先に記憶された乱数情報を取得する。そして、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される普通当り乱数の値と普通当り判定値とを比較し、普通当り抽選を行う。この実施形態のパチンコ遊技機10は、入球率向上機能を備えている。このため、入球率向上機能が作動している状態(時短状態)において普通図柄の確率変動制御を実行するように構成する場合、普通当り抽選において主制御用CPU30aは、普通当り抽選時に時短状態であるか、非時短状態であるかによって異なる当選確率で普通当り抽選を行う。この実施形態では、非時短状態時の当選確率を零(普通当りなし)としており、時短状態時の当選確率を100%(はずれなし)としている。普通当り抽選における普通当りの当選確率は、普通当り乱数の取り得る数値に対して普通当りに当選する値(普通当り判定値)の個数の割合によって規定できる。なお、この実施形態では、第1時短状態において普通当りに当選する確率と、第2時短状態において普通当りに当選する確率と、が同じである。
【0087】
普図変動処理の説明に戻り、普通当り抽選において主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから取得した普通当り乱数の値が普通当り判定値と一致するかを判定する。主制御用CPU30aは、普通当り乱数の値と普通当り判定値とが一致した場合には、普通当り抽選において普通当りに当選したと判定する。普通当り抽選において普通当りに当選した場合、主制御用CPU30aは、普通当り処理を行う。普通当り処理において主制御用CPU30aは、普通図柄の当り図柄を決定するとともに、普通図柄の変動ゲームの変動時間を特定可能な普通図柄の変動パターンを決定する。この決定した普通図柄の当り図柄が、普通図柄の変動ゲームで導出される確定停止図柄となる。一方、主制御用CPU30aは、普通当り抽選において普通当りに当選しなかった場合(はずれの場合)、普通はずれ処理を行う。普通はずれ処理において主制御用CPU30aは、普通図柄のはずれ図柄を決定するとともに、普通図柄の変動パターンを決定する。この決定した普通図柄のはずれ図柄が、普通図柄の変動ゲームで導出される確定停止図柄となる。
【0088】
そして、主制御用CPU30aは、普通当り抽選の結果に基づいて行う普通当り処理又は普通はずれ処理での決定結果にしたがい、普通図柄表示装置25で普通図柄の変動ゲームを実行させるとともに、変動時間の経過後に普通図柄の当り図柄又は普通図柄のはずれ図柄を導出させる。また、主制御用CPU30aは、普通当り抽選に当選している場合、普通図柄の変動ゲームの終了後、普通当り遊技を生起させる。普通当り遊技では、第2始動口13を所定の開放態様で開放させることにより、遊技球の入球を許容する許容状態をとり得るように制御する。
【0089】
このように、主制御用CPU30aは、時短状態においてアクチュエータAC1の動力により第2始動口13が開放状態をとり得るように制御する。一方、主制御用CPU30aは、非時短状態において第2始動口13が開放状態をとらないように制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、非時短状態において第2始動口13が継続して閉鎖状態(非開放状態)をとるように制御する。なお、主制御用CPU30aは、非時短状態において、時短状態に比して低い確率で第2始動口13が開放状態をとり得るように制御してもよい。すなわち、主制御用CPU30aは、非時短状態時、時短状態時の当選確率よりも低い確率で普通当り抽選において普通当りに当選するようにしてもよい。
【0090】
次に、演出制御プログラムに基づいて、副制御基板31の副制御用CPU31aが実行する各種処理について説明する。副制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから制御コマンドを入力すると、その制御コマンドに応じて各種処理を実行する。
【0091】
まず、演出ゲームを実行するための演出図柄変動処理について説明する。
演出図柄変動処理において、副制御用CPU31aは、図柄コマンドを受信すると、図柄コマンドにより指定された特別図柄に基づき、演出ゲームで導出させる演出図柄の組み合わせを決定する。この実施形態において、演出図柄の組み合わせを導出するとは、演出図柄の組み合わせを停止表示させることである。
【0092】
演出図柄の組み合わせについて説明する。
上述したように、この実施形態において演出ゲームでは、左列、中列、右列からなる3列の演出図柄の組み合わせを演出ゲームの結果として導出させる。この実施形態において演出図柄の組み合わせを構成する各列の識別情報は、アラビア数字を模した意匠で構成されている。具体的に例示すれば、各列の識別情報はそれぞれ[1]~[9]までのアラビア数字である。これにより、演出図柄の組み合わせは、例えば全列の識別情報を同一とした[111]などの組み合わせや、全列の識別情報が同一ではない[479],[337],[121]などの組み合わせになる。
【0093】
演出図柄変動処理の説明に戻り、副制御用CPU31aは、図柄コマンドにより特別図柄の大当り図柄が指定された場合には、当該特別図柄の大当り図柄の種類に応じた大当りの図柄組み合わせを決定する。具体的にいえば、副制御用CPU31aは、特別図柄の大当り図柄として、第1時短当り図柄、又は第2時短当り図柄が指定された場合には、時短当りの図柄組み合わせを決定する。一方、副制御用CPU31aは、特別図柄の大当り図柄として、第1確変当り図柄、又は第2確変当り図柄が指定された場合には、確変当りの図柄組み合わせを決定する。例えば、時短当りの図柄組み合わせは、全列の識別情報が同一の偶数である[2],[2],[2]などの組み合わせである。また例えば、確変当りの図柄組み合わせは、全列の識別情報が同一の奇数である[3],[3],[3]などの組み合わせである。すなわち、副制御用CPU31aは、特別図柄の大当り図柄が指定された場合には、全列の識別情報が同一の図柄組み合わせを決定する。
【0094】
また、副制御用CPU31aは、図柄コマンドにより特別図柄のはずれ図柄が指定された場合には、変動開始コマンドから特定されるメイン変動パターンに基づき、演出図柄の変動ゲームで導出させる図柄組み合わせを決定する。具体的にいえば、副制御用CPU31aは、演出内容として「ノーマルリーチ演出」、又は「スーパーリーチ演出」が定められたメイン変動パターンが指定されたときには、リーチ形成図柄を含むはずれの図柄組み合わせを決定する。また、副制御用CPU31aは、演出内容として「リーチなし」が定められたメイン変動パターンが指定されたときには、リーチ形成図柄を含まないはずれの図柄組み合わせを決定する。例えば、この実施形態において、はずれの図柄組み合わせは、各列の識別情報のうち少なくとも一列が同一ではない図柄組み合わせである。このため、リーチ形成図柄を含むはずれの図柄組み合わせは、例えば、[6],[7],[6]などの組み合わせである。また、リーチ形成図柄を含まないはずれの図柄組み合わせは、[8],[3],[6]などの組み合わせである。
【0095】
また、副制御用CPU31aは、変動開始コマンドを受信すると、当該コマンドから特定可能なメイン変動パターンの種類に基づいて、画像表示装置11の表示内容などを制御するためのサブ変動パターンを決定する。サブ変動パターンは、演出ゲームの変動内容(演出内容)を特定可能である。
【0096】
サブ変動パターンを決定した副制御用CPU31aは、そのサブ変動パターンで特定される変動内容で演出ゲームが実行されるように画像表示装置11の表示内容を制御する。そして、副制御用CPU31aは、メイン変動パターンから特定される変動時間の経過により、演出ゲームを終了させ、図柄組み合わせを導出(停止表示)させるように画像表示装置11の表示内容を制御する。なお、この実施形態では、変動停止コマンドの受信を契機として、演出ゲームを終了させているが、副制御用CPU31aの制御によりメイン変動パターンから特定される変動時間を計時し、演出ゲームを終了させるようにしてもよい。つまり、パチンコ遊技機10は、主制御基板30から変動停止コマンドを送信せずに、演出ゲームの終了を制御するように構成してもよい。
【0097】
また、画像表示装置11の制御において副制御基板31の副制御用CPU31aは、実行させる画像を選択し、その選択した画像に必要なデータをROMから読み出す。なお、副制御基板31には、画像表示装置11に表示させるキャラクタ画像データ、具体的には人物、文字、図形又は記号(飾り図柄を含む)を予め格納したキャラクタROMを備え、キャラクタROMから必要なデータを読み出してもよい。そして、副制御基板31の副制御用CPU31aは、読み出したデータをVDP(ビデオディスプレイプロセッサ)に出力する。VDPは、入力されたデータに基づいて表示制御を実行し、画像表示装置11の画像表示領域GHに画像を表示させる。
【0098】
その他、副制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから送信される制御コマンドを受信すると、その制御コマンドに応じた制御を実行する。
例えば、大当り遊技中、副制御用CPU31aには、大当り遊技であることを特定可能な制御コマンドが送信されている。例えば、このような制御コマンドには、オープニングの開始を特定可能なオープニングコマンド、各ラウンド遊技の開始を特定可能なラウンドコマンド、エンディングの開始を特定可能なエンディングコマンドを含む。そして、これらのコマンドを受信した副制御用CPU31aは、オープニング演出、各ラウンド演出、エンディング演出を画像表示装置11の画像表示領域GHなどで実行させる。
【0099】
次に、演出モードについて説明する。
図12に示すように、この実施形態において、演出モードには、通常演出モード、第1チャンス演出モード、第2チャンス演出モード、及び確変演出モードがある。この実施形態において、パチンコ遊技機10の電力供給が開始されたとき、通常演出モードに滞在する。パチンコ遊技機10は、通常演出モードを含む何れの演出モードに滞在している場合であっても、第1時短当り遊技の終了後、及び第2時短当り遊技の終了後には、第1チャンス演出モードに滞在する。その後、パチンコ遊技機10は、通常移行条件が成立すると、低確非時短状態に制御されることに伴って通常演出モードに滞在する。上述したように、第1時短当り遊技の終了後には、第1規定上限回数の特別ゲームが実行されることを契機として通常移行条件が成立する。すなわち、パチンコ遊技機10は、第1チャンス演出モードにおいて第1規定上限回数(100回)の特別ゲームが実行されることを契機として通常演出モードに滞在する。
【0100】
また、パチンコ遊技機10は、通常演出モードを含む何れの演出モードに滞在している場合であっても第3時短当り遊技の終了後、及び第4時短当り遊技の終了後には、第1チャンス演出モードに滞在する。パチンコ遊技機10は、第1チャンス演出モードにおいて第1規定上限回数の特別ゲームが実行されたことで、第2チャンス演出モードに滞在する。その後、通常移行条件が成立すると、低確非時短状態に制御されることに伴って通常演出モードに滞在する。上述したように、第3時短当り遊技の終了後、及び第4時短当り遊技の終了後には、第2規定上限回数の特別ゲームが実行されることを契機として通常移行条件が成立する。すなわち、パチンコ遊技機10は、第1チャンス演出モードにおいて第1規定上限回数の特別ゲームが実行されたことを契機として、第2チャンス演出モードに滞在する。その後、パチンコ遊技機10は、第2チャンス演出モードにおいて第2規定上限回数(899回)と、第1規定上限回数の差である回数の特別ゲームが実行されることを契機として通常演出モードに滞在する。
【0101】
また、パチンコ遊技機10は、通常演出モードを含む何れの演出モードに滞在している場合であっても第5時短当り遊技の終了後、及び第6時短当り遊技の終了後には、第2チャンス演出モードに滞在する。その後、パチンコ遊技機10は、通常移行条件が成立すると、低確非時短状態に制御されることに伴って通常演出モードに滞在する。上述したように、第5時短当り遊技の終了後、及び第6時短当り遊技の終了後には、第2規定上限回数の特別ゲームが実行されることを契機として通常移行条件が成立する。すなわち、パチンコ遊技機10は、第2チャンス演出モードにおいて第2規定上限回数の特別ゲームが実行されることを契機として通常演出モードに滞在する。
【0102】
また、パチンコ遊技機10は、通常演出モードを含む何れの演出モードに滞在している場合であっても第1確変当り遊技の終了後には、確変演出モードに滞在する。その後、パチンコ遊技機10は、通常移行条件が成立すると、非時短状態に制御される。また、パチンコ遊技機10は、確変上限回数の特別ゲームが実行されることを契機として低確率状態に制御される。上述したように、第1確変当り遊技の終了後には、第1規定上限回数の特別ゲームが実行されることを契機として通常移行条件が成立する。また、第1規定上限回数は、確変上限回数と同じである。すなわち、パチンコ遊技機10は、第1確変当り遊技の終了後、第1規定上限回数の特別ゲームが実行されることを契機として低確非時短状態に制御される。そして、パチンコ遊技機10は、低確非時短状態に制御されることに伴って通常演出モードに滞在する。すなわち、パチンコ遊技機10は、確変演出モードにおいて第1規定上限回数(確変上限回数)の特別ゲームが実行されることを契機として通常演出モードに滞在する。
【0103】
また、パチンコ遊技機10は、通常演出モードを含む何れの演出モードに滞在している場合であっても第2確変当り遊技の終了後には、確変演出モードに滞在する。その後、パチンコ遊技機10は、確変演出モードにおいて確変上限回数の特別ゲームが実行されると、第1低確時短状態に制御されることに伴って第2チャンス演出モードに滞在する。また、パチンコ遊技機10は、第2チャンス演出モードにおいて通常移行条件が成立すると、低確非時短状態に制御されることに伴って通常演出モードに滞在する。上述したように、第2確変当り遊技の終了後は、第3規定上限回数の特別ゲームが実行されることを契機として通常移行条件が成立する。また、この実施形態において、第3規定上限回数は、第2規定上限回数と確変上限回数の和と同じである。すなわち、パチンコ遊技機10は、第2確変当り遊技の終了後に確変演出モードを経て第2チャンス演出モードに滞在する場合、当該第2チャンス演出モードにおいて第2規定上限回数(899回)の特別ゲームが実行されることを契機として通常演出モードに滞在する。
【0104】
また、パチンコ遊技機10は、特定移行条件が成立し、第2低確時短状態に制御されることに伴って、第2チャンス演出モードに滞在する。上述したように、特定移行条件は、低確率状態において特定回数の特別ゲームが実行されることによって成立する。この実施形態において、特定移行条件は、通常演出モード(低確非時短状態)であるときに成立する。以下、詳細に説明する。
【0105】
パチンコ遊技機10に電力供給が開始された場合には、パチンコ遊技機10に電力供給が開始されてから、通常演出モードで大当りするまでに特定回数(900回)の特別ゲームが実行されることによって、特定移行条件が成立する。また、第1時短当り遊技の終了後、及び第2時短当り遊技の終了後には、第1チャンス演出モードに滞在するものの、第1チャンス演出モードにおいて大当りするまでに第1規定上限回数(100回)の特別ゲームが実行されることを契機として通常演出モードに移行する。このため、通常演出モードに移行した後、大当りするまでに、特定回数と第1規定上限回数の差である回数(800回)の特別ゲームが実行されると、特定移行条件が成立する。
【0106】
また、第3時短当り遊技の終了後、及び第4時短当り遊技の終了後には、第1チャンス演出モードを経て第2チャンス演出モードに滞在するものの、大当りするまでに、時短当り遊技の終了後から第2規定上限回数(899回)の特別ゲームが実行されることを契機として通常演出モードに移行する。そして、通常演出モードに移行した後、大当りするまでに、特定回数と第2規定上限回数の差である回数(1回)の特別ゲームが実行されると、特定移行条件が成立する。また、第5時短当り遊技の終了後、及び第6時短当り遊技の終了後には、第2チャンス演出モードに滞在するものの、第2チャンス演出モードにおいて大当りするまでに第2規定上限回数(899回)の特別ゲームが実行されることを契機として通常演出モードに移行する。そして、通常演出モードに移行した後、大当りするまでに、特定回数と第2規定上限回数の差である回数(1回)の特別ゲームが実行されると、特定移行条件が成立する。このように、第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限とする第1時短状態に制御されるとき、第2規定上限回数目の特別ゲームの実行が終了してから主制御用CPU30aによって特定回数が計数されるまでに実行され得る特別ゲームの回数は、保留可能な特別ゲームの保留上限数よりも少ない。
【0107】
また、第1確変当り遊技の終了後には、確変演出モードに滞在するものの、確変演出モードにおいて大当りするまでに第1規定上限回数(確変上限回数)の特別ゲームが実行されることを契機として通常演出モードに移行する。上述したように、特定移行条件は、低確率状態において特定回数の特別ゲームが実行されることによって成立する。このため、第1確変当り遊技の終了後には、第1規定上限回数の特別ゲームが実行されることを契機として通常演出モードに移行した後、大当りするまでに特定回数の特別ゲームが実行されると、特定移行条件が成立する。また、第2確変当り遊技の終了後には、確変演出モードにおいて大当りするまでに第1規定上限回数(確変上限回数)の特別ゲームが実行されることを契機として第2チャンス演出モードに移行する。また、第2チャンス演出モードにおいて大当りするまでに、第3規定上限回数と第1規定上限回数の差である回数(899回)の特別ゲームが実行されると、通常演出モードに移行する。このため、通常演出モードに移行した後、大当りするまでに、第3規定上限回数と第1規定上限回数の差である回数(899回)と、特定回数と、の差である回数(1回)の特別ゲームが実行されると、特定移行条件が成立する。
【0108】
このように、遊技状態が低確非時短状態であるときには、通常演出モードに滞在可能である。また、遊技状態が第1低確時短状態であるときには、第1チャンス演出モード、及び第2チャンス演出モードに滞在可能である。第1時短当り遊技の終了後、第2時短当り遊技の終了後、第3時短当り遊技の終了後、又は第4時短当り遊技の終了後に制御される第1低確時短状態であるときには、第1チャンス演出モードに滞在可能である。また、第3時短当り遊技の終了後、第4時短当り遊技の終了後、第5時短当り遊技の終了後、又は第6時短当り遊技の終了後に制御される第1低確時短状態であるときには、第2チャンス演出モードに滞在可能である。また、第2時短当り遊技の終了後、確変上限回数の特別ゲームが実行されることにより制御される第1低確時短状態であるときにも第2チャンス演出モードに滞在可能である。また、遊技状態が高確時短状態であるときには、確変演出モードに滞在可能である。
【0109】
この実施形態では、画像表示装置11の画像表示領域GHに現在の演出モードに応じた種類のモード画像、及び背景画像が表示される。
図13に示すように、通常演出モードに滞在しているときには、原則として、通常演出モードに対応する通常モード名画像Gm1と、通常背景画像Gh1と、が表示される。例えば、通常モード名画像Gm1は、「通常演出モード」の文字列を模した画像である。また例えば、通常背景画像Gh1は、「海」を模した画像である。また、第1チャンス演出モードに滞在しているときには、第1チャンスモード名画像Gm2と、第1チャンス背景画像Gh2と、が表示される。例えば、第1チャンスモード名画像Gm2は、「第1チャンス演出モード」の文字列を模した画像である。また例えば、第1チャンス背景画像Gh2は、「山」を模した画像である。また、第2チャンス演出モードに滞在しているときには、第2チャンスモード名画像Gm3と、第2チャンス背景画像Gh3と、が表示される。例えば、第2チャンスモード名画像Gm3は、「第2チャンス演出モード」の文字列を模した画像である。また例えば、第2チャンス背景画像Gh3は、「川」を模した画像である。この実施形態において、第2チャンス背景画像Gh3は、通常演出モードに滞在しているときにも表示され得る。具体的に、この実施形態では、第2チャンス演出モードから通常演出モードに移行する際、当該通常演出モードにおいて第2チャンス背景画像Gh3を継続して表示する。また、このとき、通常演出モードでは、通常モード名画像Gm1の表示が制限される。また、確変演出モードに滞在しているときには、確変モード名画像Gm4と、確変背景画像Gh4と、が表示される。例えば、確変モード名画像Gm4は、「確変演出モード」の文字列を模した画像である。また例えば、確変背景画像Gh4は、「宇宙」を模した画像である。画像表示装置11は、背景画像を表示する表示手段に対応する。また、第2チャンス背景画像Gh3は、特定背景画像に対応する。
【0110】
その他、パチンコ遊技機10が実行可能な各種演出について説明する。
まず、残りゲーム回数表示演出について説明する。
この実施形態では、第1チャンス演出モード、第2チャンス演出モード、及び確変演出モードに滞在中、7セグメント表示装置SGにおいて残りゲーム回数表示演出を実行可能に構成されている。残りゲーム回数表示演出は、当該演出モードで実行可能な特別ゲームの残り回数を報知する演出である。このため、残りゲーム回数表示演出は、非時短状態に制御されるまでに実行される特別ゲームの残り回数を示唆する演出であるといえる。残りゲーム回数表示演出には、特定残りゲーム回数表示演出と、特別残りゲーム回数表示演出と、がある。
【0111】
まず、特定残りゲーム回数表示演出について説明する。特定残りゲーム回数表示演出は、別の演出モードに移行するまで、複数の変動ゲームに跨って実行される残りゲーム回数表示演出である。特定残りゲーム回数表示演出には、第1特定残りゲーム回数表示演出、第2特定残りゲーム回数表示演出、第3特定残りゲーム回数表示演出、及び第4特定残りゲーム回数表示演出がある。
【0112】
第1特定残りゲーム回数表示演出は、時短状態に制御されてから実行された特別ゲームの回数(以下、実行済回数と示す)が第1の所定回数となったことを契機として実行される。第2特定残りゲーム回数表示演出は、実行済回数が第2の所定回数となったことを契機として実行される。第3特定残りゲーム回数表示演出は、実行済回数が第3の所定回数となったことを契機として実行される。第4特定残りゲーム回数表示演出は、実行済回数が第4の所定回数となったことを契機として実行される。第1の所定回数は、第1規定上限回数(確変上限回数)よりも少ない回数である。第2の所定回数は、第1規定上限回数(確変上限回数)よりも多い回数である。また、第2の所定回数は、第2規定上限回数よりも少ない回数である。第3の所定回数は、第1規定上限回数(確変上限回数)よりも多い回数である。また、第3の所定回数は、第3規定上限回数よりも少ない回数である。第4の所定回数は、第3規定上限回数よりも多い回数である。例えば、第1の所定回数は、零回である。また例えば、第2の所定回数は、799回である。また例えば、第3の所定回数は、899回である。また例えば、第4の所定回数は、900回である。
【0113】
第1特定残りゲーム回数表示演出は、第1時短当り遊技の終了後、第2時短当り遊技の終了後、第3時短当り遊技の終了後、第4時短当り遊技の終了後、及び第1確変当り遊技の終了後の第1時短状態において実行される演出である。また、上述したように、第1特定残りゲーム回数表示演出は、実行済回数が第1の所定回数(零回)となったことを契機として実行される。このため、第1特定残りゲーム回数表示演出は、第1チャンス演出モード、又は確変演出モードにおいて実行される演出である。より具体的にいえば、第1特定残りゲーム回数表示演出は、第1チャンス演出モード、又は確変演出モードに移行したことを契機として実行される演出である。第1特定残りゲーム回数表示演出は、第1チャンス演出モードから通常演出モードに移行するまで、第1チャンス演出モードから第2チャンス演出モードに移行するまで、確変演出モードから通常演出モードに移行するまで、又は、確変演出モードから第2チャンス演出モードに移行するまで実行される演出である。
【0114】
第2特定残りゲーム回数表示演出は、第3時短当り遊技の終了後、第4時短当り遊技の終了後、第5時短当り遊技の終了後、及び第6時短当り遊技の終了後の第1時短状態において実行される演出である。また、上述したように、第2特定残りゲーム回数表示演出は、実行済回数が第2の所定回数(799回)となったことを契機として実行される。このため、第2特定残りゲーム回数表示演出は、第2チャンス演出モードにおいて実行される演出である。より具体的にいえば、第2特定残りゲーム回数表示演出は、第2チャンス演出モードに滞在可能な特別ゲームの残り回数が100回となったことを契機として実行される演出である。第2特定残りゲーム回数表示演出は、第2チャンス演出モードから通常演出モードに移行するまで実行される演出である。
【0115】
第3特定残りゲーム回数表示演出は、第2確変当り遊技の終了後の第1時短状態において実行される演出である。また、上述したように、第3特定残りゲーム回数表示演出は、実行済回数が第3の所定回数(899回)となったことを契機として実行される。このため、第3特定残りゲーム回数表示演出は、第2チャンス演出モードにおいて実行される演出である。より具体的にいえば、第3特定残りゲーム回数表示演出は、第2チャンス演出モードに滞在可能な特別ゲームの残り回数が100回となったことを契機として実行される演出である。第3特定残りゲーム回数表示演出は、第2チャンス演出モードから通常演出モードに移行するまで実行される演出である。
【0116】
第4特定残りゲーム回数表示演出は、特定移行条件成立後の第2時短状態において実行される演出である。また、上述したように、第4特定残りゲーム回数表示演出は、実行済回数が第4の所定回数(900回)となったことを契機として実行される。このため、第4特定残りゲーム回数表示演出は、第2チャンス演出モードにおいて実行される演出である。より具体的にいえば、第4特定残りゲーム回数表示演出は、第2チャンス演出モードに滞在可能な特別ゲームの残り回数が100回となったことを契機として実行される演出である。第4特定残りゲーム回数表示演出は、第2チャンス演出モードから通常演出モードに移行するまで実行される演出である。
【0117】
次に、特別残りゲーム回数表示演出について説明する。特別残りゲーム回数表示演出は、1の変動ゲームにおいて実行される残りゲーム回数表示演出である。特別残りゲーム回数表示演出には、第1特別残りゲーム回数表示演出、第2特別残りゲーム回数表示演出、及び第3特別残りゲーム回数表示演出がある。第1特別残りゲーム回数表示演出は、実行済回数が第5の所定回数となったことを契機として実行される。第2特別残りゲーム回数表示演出は、実行済回数が第6の所定回数となったことを契機として実行される。第3特別残りゲーム回数表示演出は、実行済回数が第7の所定回数となったことを契機として実行される。第5の所定回数は、第1規定上限回数(確変上限回数)よりも多い回数である。また、第5の所定回数は、第2規定上限回数よりも少ない回数である。また、第5の所定回数は、第2の所定回数よりも少ない回数である。第6の所定回数は、第1規定上限回数(確変上限回数)よりも多い回数である。また、第6の所定回数は、第2規定上限回数よりも少ない回数である。また、第6の所定回数は、第2の所定回数よりも少ない回数である。また、第6の所定回数は、第5の所定回数よりも多い回数である。第7の所定回数は、第1規定上限回数(確変上限回数)よりも多い回数である。また、第7の所定回数は、第2規定上限回数よりも少ない回数である。また、第7の所定回数は、第2の所定回数よりも少ない回数である。また、第7の所定回数は、第6の所定回数よりも多い回数である。例えば、第5の所定回数は、399回である。例えば、第6の所定回数は、499回である。また例えば、第7の所定回数は、500回である。
【0118】
第1特別残りゲーム回数表示演出は、第3時短当り遊技の終了後、第4時短当り遊技の終了後、第5時短当り遊技の終了後、及び第6時短当り遊技の終了後の第1時短状態において実行される演出である。また、上述したように、第1特別残りゲーム回数表示演出は、実行済回数が第5の所定回数(399回)となったことを契機として実行される。このため、第1特別残りゲーム回数表示演出は、第2チャンス演出モードにおいて実行される演出である。より具体的にいえば、第1特別残りゲーム回数表示演出は、第2チャンス演出モードに滞在可能な特別ゲームの残り回数が500回となったことを契機として実行される演出である。
【0119】
第2特別残りゲーム回数表示演出は、第2確変当り遊技の終了後の第1時短状態において実行される演出である。また、上述したように、第2特別残りゲーム回数表示演出は、実行済回数が第6の所定回数(499回)となったことを契機として実行される。このため、第2特別残りゲーム回数表示演出は、第2チャンス演出モードにおいて実行される演出である。より具体的にいえば、第2特別残りゲーム回数表示演出は、第2チャンス演出モードに滞在可能な特別ゲームの残り回数が500回となったことを契機として実行される演出である。
【0120】
第3特別残りゲーム回数表示演出は、特定移行条件成立後の第2時短状態において実行される演出である。また、上述したように、第2特別残りゲーム回数表示演出は、実行済回数が第7の所定回数(500回)となったことを契機として実行される。このため、第3特別残りゲーム回数表示演出は、第2チャンス演出モードにおいて実行される演出である。より具体的にいえば、第3特別残りゲーム回数表示演出は、第2チャンス演出モードに滞在可能な特別ゲームの残り回数が500回となったことを契機として実行される演出である。
【0121】
この実施形態において、第1低確時短状態に制御されているときに実行される残りゲーム回数表示演出と、第2低確時短状態に制御されているときに実行される残りゲーム回数表示演出とは、演出態様が異なる。すなわち、第1特定残りゲーム回数表示演出、第2特定残りゲーム回数表示演出、及び第3特定残りゲーム回数表示演出は、第4特定残りゲーム回数表示演出と演出態様が異なる。また、第1特別残りゲーム回数表示演出、及び第2特別残りゲーム回数表示演出は、第3特別残りゲーム回数表示演出と演出態様が異なる。例えば、第1低確時短状態に制御されているときに実行される残りゲーム回数表示演出は、7セグメント表示装置SGにおいて所定のLEDを白色に発光させることにより、現在の演出モードで実行可能な特別ゲームの残り回数を特定可能な情報を報知する。一方、第2低確時短状態に制御されているときに実行される残りゲーム回数表示演出は、7セグメント表示装置SGにおいて所定のLEDを赤色に発光させることにより、現在の演出モードで実行可能な特別ゲームの残り回数を特定可能な情報を報知する。
【0122】
次に、第2チャンス演出モードへの移行を報知する特殊移行演出について説明する。
この実施形態において、特殊移行演出には、第1特殊移行演出、及び第2特殊移行演出がある。
【0123】
図14(a)に示すように、第1特殊移行演出は、画像表示装置11において移行画像Gc1が表示される演出である。例えば、移行画像Gc1は、「第2チャンス演出モード突入」の文字列を模した画像である。第1特殊移行演出は、大当り遊技の終了後に第2チャンス演出モードに制御されることを契機として実行可能な演出である。また、第1特殊移行演出は、特定移行条件の成立によって第2チャンス演出モードに制御される際に実行可能な演出である。第1特殊移行演出は、第1チャンス演出モードから通常演出モードへ移行した後、当該通常演出モードにおいて特定移行条件が成立することによって第2チャンス演出モードに制御されることを契機として実行される。また、第1特殊移行演出は、確変演出モードから通常演出モードへ移行した後、当該通常演出モードにおいて特定移行条件が成立することによって第2チャンス演出モードに制御されることを契機として実行される。一方、第1特殊移行演出は、第2チャンス演出モードから通常演出モードへ移行した後、当該通常演出モードにおいて特定移行条件が成立することによって第2チャンス演出モードに制御される際には実行されない。
【0124】
図14(b)に示すように、第2特殊演出は、画像表示装置11において移行画像Gc2が表示される演出である。例えば、移行画像Gc2は、「第2チャンス演出モード昇格」の文字列を模した画像である。第2特殊移行演出は、第1チャンス演出モード、又は確変演出モードから第2チャンス演出モードに制御されることを契機として実行可能な演出である。この実施形態において、第1特殊移行演出、及び第2特殊移行演出の演出時間のそれぞれには、第2低確時短状態において決定され得る変動時間のうち最も短い変動時間よりも短い時間が定められているとよい。この実施形態において、第1特殊移行演出、及び第2特殊移行演出の演出時間のそれぞれは、所定の特別ゲームの変動時間に係らず一定である。
【0125】
次に、特殊右打ち報知演出について説明する。
この実施形態では、右方の領域に向けて遊技球を発射することを示唆(指示)する特殊右打ち報知演出がある。この実施形態において、特殊右打ち報知演出は、装飾ランプLaを所定の態様で発光させることによって、右方の領域に向けて遊技球を発射することを示唆(指示)する報知演出である。例えば、特殊右打ち報知演出は、左方の領域に配設された装飾ランプLaを発光させた後、右方の領域に配設された装飾ランプLaを発光させることにより、右方の領域に向けて遊技球を発射することを示唆(指示)する。また例えば、特殊右打ち報知演出は、スピーカSpから「右打ちしてください」の音声を出力することにより、右方の領域に向けて遊技球を発射することを示唆(指示)する。
【0126】
この実施形態において、特殊右打ち報知演出は、第2時短状態に制御されたことを契機として実行される。すなわち、特殊右打ち報知演出は、主制御用CPU30aが特定回数を計数したことを契機として実行される。また、特殊右打ち報知演出は、予め定められた回数の特別ゲームが実行されるまでの期間において実行される。例えば、特殊右打ち報知演出は、当該報知演出が開始してから3回の特別ゲームが実行されるまでの期間において実行される。すなわち、特殊右打ち報知演出は、複数の特別ゲームに亘って実行される。このため、この実施形態において、特殊右打ち報知演出の演出時間は、特殊移行演出の演出時間よりも長い。
【0127】
次に、上述した各種演出を実行するために副制御用CPU31aが実行する処理について説明する。
まず、演出モードを制御するために副制御用CPU31aが実行するために副制御用CPU31aが実行する処理について説明する。
【0128】
副制御用CPU31aは、状態指定コマンドを入力すると、当該状態指定コマンドから特定可能な遊技状態に基づいて演出モードを制御する。状態指定コマンドから低確非時短状態を特定した場合、すなわち、状態1指定コマンドを入力したとき、副制御用CPU31aは、通常演出モードに制御する。このとき、副制御用CPU31aは、直前まで表示していた背景画像の種類に応じた背景画像を表示させるように画像表示装置11を制御する。具体的に、副制御用CPU31aは、直前まで第2チャンス背景画像Gh3を表示していた場合、第2チャンス背景画像Gh3を継続して表示するように画像表示装置11を制御する。また、副制御用CPU31aは、直前まで第2チャンス背景画像Gh3を表示していた場合、通常モード名画像Gm1の表示を制限する。一方、副制御用CPU31aは、直前まで第1チャンス背景画像Gh2、又は確変背景画像Gh4が表示されていた場合、通常背景画像Gh1、及び通常モード名画像Gm1を表示させるように画像表示装置11を制御する。
【0129】
ここで、低確非時短状態に制御されるとき、直前に表示されていた背景画像が第2チャンス背景画像Gh3である状況とは、第3時短当り遊技、第4時短当り遊技、第5時短当り遊技、又は第6時短当り遊技の終了後、第1時短状態において第2規定上限回数の特別ゲームが実行されたことを契機として低確非時短状態に制御されるときである。また、低確非時短状態に制御されるとき、直前に表示されていた背景画像が第2チャンス背景画像Gh3である状況とは、第2確変当り遊技の終了後、第1時短状態において第3規定上限回数の特別ゲームが実行されたことを契機として低確非時短状態に制御されるときである。一方、低確非時短状態に制御されるとき、直前に表示されていた背景画像が第1チャンス背景画像Gh2、又は確変背景画像Gh4である状況とは、第1時短当り遊技、第2時短当り遊技、又は第1確変当り遊技の終了後、第1時短状態において第1規定上限回数の特別ゲームが実行されたことを契機として低確非時短状態に制御されるときである。
【0130】
状態指定コマンドから第1低確時短状態を特定した場合、すなわち、状態2指定コマンドを入力したとき、副制御用CPU31aは、直前の大当りの種類に基づいて異なる演出モードに制御する。具体的に、副制御用CPU31aは、直前の大当りが、第1時短当り、第2時短当り、第3時短当り、又は第4時短当りである場合、第1チャンス演出モードに制御する。一方、副制御用CPU31aは、直前の大当りが、第5時短当り、又は第6時短当りである場合、第2チャンス演出モードに制御する。
【0131】
状態指定コマンドから第2低確時短状態を特定した場合、すなわち、状態3指定コマンドを入力したとき、副制御用CPU31aは、第2チャンス演出モードに制御する。すなわち、第1時短当り遊技、第2時短当り遊技、第3時短当り遊技、第4時短当り遊技、第5時短当り遊技、第6時短当り遊技、第1確変当り遊技、及び第2確変当り遊技、の何れの大当り遊技の終了後であっても第2時短状態に制御される場合、当該第2時短状態において滞在可能な演出モードの種類は同じである。また、状態指定コマンドから高確時短状態を特定した場合、すなわち、状態4指定コマンドを入力したとき、副制御用CPU31aは、確変演出モードに制御する。また、副制御用CPU31aは、第1チャンス演出モード、又は確変演出モードに制御されてから第1規定上限回数の特別ゲームが実行された場合、当該第1規定上限回数の特別ゲームの終了後の遊技状態が第1低確時短状態である場合には、第2チャンス演出モードに制御する。副制御用CPU31aは、演出モードの移行を制御するモード制御手段に対応する。
【0132】
次に、特殊移行演出を実行するために副制御用CPU31aが実行する処理について説明する。
副制御用CPU31aは、第3時短当り遊技中、第4時短当り遊技中、第5時短当り遊技中、及び第6時短当り遊技中、第1特殊移行演出を実行させるように画像表示装置11を制御する。より具体的にいえば、副制御用CPU31aは、第3時短当り遊技、第4時短当り遊技、第5時短当り遊技、及び第6時短当り遊技のエンディング時間において、第1特殊移行演出を実行させる。また、副制御用CPU31aは、第1チャンス演出モード、及び確変演出モードにおいて第1規定上限回数の特別ゲームが実行されるとき、前回の大当りが第3時短当り、第4時短当り、又は第2時短当りの場合には、第2特殊移行演出を実行させるように画像表示装置11を制御する。また、副制御用CPU31aは、第2低確時短状態に制御されるとき、新たに第2チャンス背景画像Gh3を表示させるとき、第1特殊移行演出を実行させるように画像表示装置11を制御する。ここで、この実施形態において、第2低確時短状態に制御されるとき、新たに第2チャンス背景画像Gh3を表示させる場合とは、直前の大当りが第1時短当り、第2時短当り、又は第1確変当りである場合である。一方、新たに第2チャンス背景画像Gh3を表示させない場合とは、直前の大当りが第3時短当り、第4時短当り、第5時短当り、第6時短当り、又は第2確変当りである場合である。
【0133】
次に、残りゲーム回数表示演出を実行するために副制御用CPU31aが実行する処理について説明する。
第1時短当り遊技、第2時短当り遊技、第3時短当り遊技、第4時短当り遊技、又は第1確変当り遊技の終了後、副制御用CPU31aは、実行済回数が第1の所定回数となったことを契機として第1特定残りゲーム回数表示演出を実行するように7セグメント表示装置SGを制御する。上述したように、この実施形態において、第1の所定回数は、零回である。このため、副制御用CPU31aは、第1時短当り遊技、第2時短当り遊技、第3時短当り遊技、第4時短当り遊技、又は第1確変当り遊技が終了したことを契機として第1特定残りゲーム回数表示演出を実行するように7セグメント表示装置SGを制御するといえる。
【0134】
また、第3時短当り遊技、第4時短当り遊技、第5時短当り遊技、又は第6時短当り遊技の終了後、副制御用CPU31aは、実行済回数が第2の所定回数となったことを契機として第2特定残りゲーム回数表示演出を実行するように7セグメント表示装置SGを制御する。また、第2確変当り遊技の終了後、副制御用CPU31aは、実行済回数が第3の所定回数となったことを契機として第3特定残りゲーム回数表示演出を実行するように7セグメント表示装置SGを制御する。また、第2時短状態への制御後、副制御用CPU31aは、実行済回数が第4の所定回数となったことを契機として第4特定残りゲーム回数表示演出を実行するように7セグメント表示装置SGを制御する。
【0135】
また、第3時短当り遊技、第4時短当り遊技、第5時短当り遊技、又は第6時短当り遊技の終了後、副制御用CPU31aは、実行済回数が第5の所定回数となったことを契機として第1特別残りゲーム回数表示演出を実行するように7セグメント表示装置SGを制御する。また、第2確変当り遊技の終了後、副制御用CPU31aは、実行済回数が第6の所定回数となったことを契機として第2特別残りゲーム回数表示演出を実行するように7セグメント表示装置SGを制御する。また、第2時短状態への制御後、副制御用CPU31aは、実行済回数が第7の所定回数となったことを契機として第3特別残りゲーム回数表示演出を実行するように7セグメント表示装置SGを制御する。なお、副制御用CPU31aは、特定残りゲーム回数表示演出の実行中、新たに演出ゲームを実行させるとき、現在の演出モードに制御されるまでに実行される特別ゲームの残り回数と一致する回数を特定可能なように7セグメント表示装置SGを制御する。
【0136】
次に、特殊右打ち報知演出を実行するために副制御用CPU31aが実行する処理について説明する。
副制御用CPU31aは、第2時短状態に制御されたとき、特殊右打ち報知演出を実行するように装飾ランプLaを制御する。例えば、副制御用CPU31aは、状態3指定コマンドを入力したことを契機として特殊右打ち報知演出を開始させるように装飾ランプLaを制御する。その後、予め定められた回数の特別ゲームが実行されたことを契機として特殊右打ち報知演出を終了させるように装飾ランプLaを制御する。
【0137】
以下、図15、及び図16を参照して、上記のように構成されたパチンコ遊技機10の作用を説明する。
図15(a)には、第4時短当り遊技が付与されているときの状況を示している。ここで、大当り遊技が終了するとする。上述したように、第4時短当り遊技のエンディング時間中に第1特殊移行演出は実行されない。このため、遊技者は、第1規定上限回数の特別ゲームの実行を上限とする第1時短状態か、第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限とする第1時短状態であるかを特定不能である。一方、エンディング時間中に第1特殊移行演出が実行されなかったことによって、遊技者は、付与された大当り遊技が第6時短当り遊技ではなかったことを特定可能である。すなわち、エンディング時間中に第1特殊移行演出が実行されなかったことによって、遊技者は、付与された大当り遊技が第2時短当り遊技、又は第4時短当り遊技であることを特定可能である。
【0138】
図15(b)には、第4時短当り遊技の終了後、第1規定上限回数目の特別ゲームが実行されるときの状況を示している。このとき、前回の大当りが第4時短当りであるため、第1規定上限回数目の特別ゲームでは、第2特殊移行演出が実行される。すなわち、第1規定上限回数目の特別ゲームでは、第1時短状態における規定上限回数が第1規定上限回数よりも多いことが未だ報知されていない場合、第2特殊移行演出が実行される。この実施形態では、第2特殊移行演出によって、現在の第1時短状態における規定上限回数が第1規定上限回数よりも多いことが報知される。これにより、遊技者は、現在の第1時短状態における規定上限回数が第1規定上限回数よりも多いことを特定可能である。
【0139】
図15(c)には、第4時短当り遊技の終了後、第2規定上限回数目の特別ゲームが実行されるときの状況を示している。図15(d)に示すように、第4時短当り遊技の終了後、第2規定上限回数の特別ゲームが実行されたことを契機として、低確非時短状態に制御される。また、これに伴って、第2チャンス演出モードから通常演出モードに制御される。このとき、直前まで表示していた背景画像が第2チャンス背景画像Gh3であることにより、副制御用CPU31aは、通常演出モードにおいても第2チャンス背景画像Gh3を継続して表示する。このため、遊技者は、背景画像の種類から演出モードが変化したことを認識不能である。また、第2チャンス演出モードから通常演出モードに制御されるとき、直前まで表示していた背景画像が第2チャンス背景画像Gh3であることにより、副制御用CPU31aは、通常演出モードにおいて通常モード名画像Gm1の表示を制限する。このため、通常演出モードにおいて第2チャンス背景画像Gh3を表示する状況であっても遊技者が違和感を覚えることを抑制することができる。また、直前まで第2チャンス演出モード(第1時短状態)であるとき、通常演出モードでは、第2特別ゲームが実行されることが想定される。上述したように、第2特別ゲームは、現在の入球状態(遊技状態)に係らず選択され得る変動パターンが同じである。このため、主制御用CPU30aは、非時短状態において、第2時短状態に制御されているときに決定可能な特別ゲームの変動時間と同じ変動時間を決定可能である。
【0140】
図15(e)、及び図15(f)に示すように、第2チャンス演出モードから通常演出モードへ制御されてから最初の変動ゲームが終了したとき、当該変動ゲームが終了したことを契機として通常演出モードから第2チャンス演出モードに制御される。このとき、画像表示装置11では、通常演出モードにおいても継続して表示していた第2チャンス背景画像Gh3を通常演出モードから移行した後の第2チャンス演出モードにおいても継続して表示させる。このため、遊技者は、背景画像の種類から演出モードが再び変化したことを認識不能である。また、このとき、画像表示装置11では、第1特殊移行演出が実行されない。このため、遊技者は、新たに第2チャンス演出モードに制御されたことを認識困難である。一方、通常演出モードから第2チャンス演出モードに制御されるとき、画像表示装置11では、第2チャンス演出モードに対応する第2チャンスモード名画像Gm3が表示される。このように、第1時短状態において第2規定上限回数の特別ゲームが実行されたことを契機として非時短状態に制御されるとき、非時短状態では、第1時短状態に制御されているときに滞在していた演出モードと異なる演出モードに制御される。その後、非時短状態において主制御用CPU30aが特定回数を計数したことを契機として第2時短状態に制御されるとき、第2時短状態では、第1時短状態に制御されているときに滞在していた演出モードと同じ演出モードに制御される。
【0141】
このように、第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限として第1時短状態に制御されるとき、当該第1特定入球状態が、第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限とする第1時短状態であることを報知するタイミングは、複数種類ある。第1の報知タイミングは、大当り遊技のエンディング中であり、第2の報知タイミングは、第1規定上限回数目の特別ゲームの実行中である。この実施形態において、大当り遊技の種類が、第5時短当り遊技、又は第6時短当り遊技であるときには、第1の報知タイミングで実行される。一方、前回の大当り遊技の種類が、第3時短当り遊技、又は第5時短当り遊技であるときには、第2の報知タイミングで実行される。この実施形態では、第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限として第1時短状態に制御されるとき、第1の報知タイミング、又は第2の報知タイミングで、第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限とする第1時短状態であることが報知される。このため、第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限とする第1時短状態において、第1規定上限回数目の特別ゲームでは、当該第1特定入球状態における規定上限回数が第1規定上限回数よりも多いことが未だ報知されていない場合、当該第1特定入球状態における規定上限回数が第1規定上限回数よりも多いことが報知される。
【0142】
図16には、大当り遊技が終了した後の各期間において用いられる変動パターンテーブルを示している。この図において、時点T1は、大当り遊技が終了したときである。また、時点T2は、大当り遊技の終了後、第1規定上限回数目の特別ゲームが終了したときである。また、時点T3は、大当り遊技の終了後、第2規定上限回数目の特別ゲームが終了したときである。時点T4は、大当り遊技の終了後、特定回数目の特別ゲームが終了したときである。
【0143】
時点T1から時点T2までの期間では、前回の大当りが第1時短当り、又は第2時短当りであるとき、第1低確時短状態に制御される。このとき、この期間において、主制御用CPU30aは、通常第2変動パターンテーブル、又は特定第2変動パターンテーブルを選択する。また、時点T1から時点T2までの期間では、前回の大当りが第3時短当り、又は第4時短当りであるとき、第1低確時短状態に制御される。このとき、この期間において、主制御用CPU30aは、通常第2変動パターンテーブル、又は特定第2変動パターンテーブルを選択する。時点T1から時点T2までの期間では、前回の大当りが第5時短当り、又は第6時短当りであるとき、第1低確時短状態に制御される。このとき、この期間において、主制御用CPU30aは、第3変動パターンテーブルを選択する。
【0144】
時点T2から時点T3までの期間では、前回の大当りが第1時短当り、又は第2時短当りであるとき、低確非時短状態に制御される。このとき、この期間において、主制御用CPU30aは、第1変動パターンテーブルを選択する。また、時点T2から時点T3までの期間では、前回の大当りが第3時短当り、又は第4時短当りであるとき、第1低確時短状態に制御される。このとき、この期間において、主制御用CPU30aは、第3変動パターンテーブルを選択する。時点T2から時点T3までの期間では、前回の大当りが第5時短当り、又は第6時短当りであるとき、第1低確時短状態に制御される。このとき、この期間において、主制御用CPU30aは、第4変動パターンテーブルを選択する。
【0145】
時点T3から時点T4までの期間では、前回の大当りが第1時短当り、第2時短当り、第3時短当り、第4時短当り、第5時短当り、及び第6時短当りの何れであっても低確非時短状態に制御される。このとき、この期間において、主制御用CPU30aは、第1変動パターンテーブルを選択する。その後、主制御用CPU30aが計数する累計ゲーム回数が特定回数となったことを契機として、第2低確時短状態に制御される。このとき、第2低確時短状態に制御されている期間において、主制御用CPU30aは、第3変動パターンテーブルを選択する。
【0146】
このように、第1時短状態において第1規定上限回数が経過するまでの所定期間では、複数種類の変動パターンテーブルから1の変動パターンテーブルを決定するとともに、決定した変動パターンテーブルに基づいて特別ゲームの変動時間を決定する。一方、第1時短状態において、第1規定上限回数が経過した以降の所定期間では、1種類の変動パターンテーブル(第3変動パターンテーブル)に基づいて特別ゲームの変動時間を決定する。また、第2時短状態においても、1種類の変動パターンテーブル(第3変動パターンテーブル)に基づいて特別ゲームの変動時間を決定する。
【0147】
これにより、主制御用CPU30aは、第1時短状態において、第1規定上限回数が経過するまでの所定期間では、第1規定上限回数が経過した後の所定期間と平均変動時間が異なるように、特別ゲームの変動時間を決定可能である。また、主制御用CPU30aは、第1時短状態において第1規定上限回数が経過するまでの所定期間では、第2時短状態における所定期間と平均変動時間が異なるように、特別ゲームの変動時間を決定可能である。
【0148】
以上詳述したように、この実施形態は、以下の効果を有する。
(1-1)この実施形態によれば、大当り遊技が付与されない状況であっても時短状態が付与されることに期待させることができることで興趣の向上を図ることができる。また、第2時短状態に制御されるまでに使用する遊技球が想定できることで遊技意欲の向上を図ることができる。
【0149】
また、この実施形態において、獲得可能な賞球の期待値が異なる2つの大当り遊技では、当該大当り遊技の終了後における第2時短状態に関する有利度が異なる。このため、何れの大当り遊技が付与されるかについて、より遊技者に注意させることができる。
【0150】
(1-2)特に、第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限として制御される第1時短状態に制御されるときには、第2時短状態に関する有利度が極めて高いため、より遊技者に注意させることができる。
【0151】
(1-3)また、この実施形態において、第1時短状態には、第1規定上限回数の特別ゲームの実行を上限として制御されるときと、第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限として制御されるときと、がある。このような前提のもと、同じ第1時短状態であっても、第1規定上限回数が経過するまでの所定期間と、第1規定上限回数が経過した後の所定期間とで平均変動時間を異ならせることで、第1規定上限回数が経過するまでと、その後とで異なる印象を遊技者に与えることができる。
【0152】
(1-4)この実施形態において、第1時短状態において第1規定上限回数が経過するまでの所定期間では、第2時短状態における所定期間と平均変動時間が異なるように、特別ゲームの変動時間が決定される。このため、この実施形態では、第1時短状態において第1規定上限回数が経過するまでの期間と、第2時短状態における所定期間とで、異なる印象を遊技者に与えることができる。
【0153】
(1-5)この実施形態において、第1時短状態において第1規定上限回数が経過するまでの所定期間では、複数種類の変動時間テーブルから1の変動時間テーブルを決定するとともに、決定した変動時間テーブルに基づいて特別ゲームの変動時間を決定する。このため、この実施形態では、第1時短状態において第1規定上限回数が経過するまでの所定期間において、マンネリ化による興趣の低下を抑制することができる。
【0154】
(1-6)この実施形態において、第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限として第1時短状態に制御されるとき、当該第1時短状態が、第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限とする第1時短状態であることを報知するタイミングは、複数種類ある。これによれば、第1のタイミングで第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限とする第1時短状態に制御されることが報知されなかった場合であっても、第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限とする第1時短状態に制御されることに期待させることができる。
【0155】
(1-7)この実施形態において、第2時短状態に制御されるとき、当該第2時短状態において滞在可能な演出モードの種類は、第1規定上限回数の特別ゲームの実行を上限として第1時短状態に制御された場合と、第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限として第1時短状態に制御された場合とで同じである。このように、第2時短状態に制御された後は、第2時短状態に制御されるまでの過程が異なる2つの状況で同じ演出モードに制御されることで、遊技者の混乱をより抑制できる。
【0156】
(1-8)また、第2規定上限回数の特別ゲームの実行を上限とする第1時短状態において、第1規定上限回数目の特別ゲームでは、当該第1時短状態における規定上限回数が第1規定上限回数よりも多いことが未だ報知されていない場合、当該第1時短状態における規定上限回数が第1規定上限回数よりも多いことが報知される。このため、第1規定上限回数の特別ゲームの実行を上限とする第1時短状態に制御される場合であっても第1規定上限回数目の特別ゲームが実行されるまで、規定上限回数が第1規定上限回数よりも多いことに期待を持たせることができる。
【0157】
(1-9)この実施形態において、第3時短当り遊技、第4時短当り遊技、第5時短当り遊技、及び第6時短当り遊技の終了後に制御される第1時短状態は、第1時短当り遊技、及び第2時短当り遊技の終了後に制御される第1時短状態に比して、非時短状態に制御されてから第2時短状態に制御されるまでに実行される特別ゲームの数が少ない。このため、非時短状態に制御されてから第2時短状態に制御される場合、第3時短当り遊技、第4時短当り遊技、第5時短当り遊技、及び第6時短当り遊技の終了後では、第1時短当り遊技、及び第2時短当り遊技の終了後に比して短い期間で遊技状態が変化することとなる。
【0158】
ここで、この実施形態では、第1時短当り遊技、及び第2時短当り遊技の終了後に制御される第1時短状態から非時短状態に制御されるとき、通常背景画像Gh1を表示することで、非時短状態に制御されたことを遊技者に認識させ易くすることができる。一方、第3時短当り遊技、第4時短当り遊技、第5時短当り遊技、及び第6時短当り遊技の終了後に制御される第1時短状態から非時短状態に制御され、その後、第2時短状態に制御されるときには、短い期間で遊技状態が変化するものの、第2チャンス背景画像Gh3を継続して表示することで、遊技者の混乱を抑制することができる。
【0159】
(1-10)特に、この実施形態において、第3時短当り遊技、第4時短当り遊技、第5時短当り遊技、及び第6時短当り遊技の終了後の第1時短状態から非時短状態、その後、第2時短状態となる状況では、第2特別ゲームの始動保留数の保留上限数よりも少ない回数の特別ゲームが実行される期間という極めて短い期間で遊技状態が変化する。このような状況において、第2チャンス背景画像Gh3を継続して表示することで、遊技者の混乱を抑制することができる。
【0160】
(1-11)この実施形態において、第3時短当り遊技、第4時短当り遊技、第5時短当り遊技、及び第6時短当り遊技の終了後、第2規定上限回数の特別ゲームが実行されたことを契機として非時短状態に制御されるとき、非時短状態では、第1時短状態に制御されているときに滞在していた演出モードと異なる演出モードに制御される。そして、その後、非時短状態において主制御用CPU30aが特定回数を計数したことを契機として第2時短状態に制御されるとき、第2時短状態では、第1時短状態に制御されているときに滞在していた演出モードと同じ演出モードに制御される。すなわち、短い期間で演出モードが、第2チャンス演出モード→通常演出モード→第2チャンス演出モードと変化する。このような短い期間で演出モードが変化する状況であっても、同じ第2チャンス背景画像Gh3を継続して表示することで、遊技者の混乱をより抑制することができる。
【0161】
(1-12)この実施形態によれば、(1-9)~(1-11)における「第1時短当り遊技、及び第2時短当り遊技」と、「第3時短当り遊技、第4時短当り遊技、第5時短当り遊技、及び第6時短当り遊技」による作用効果は、「第1確変当り遊技」と、「第2確変当り遊技」とにおいても同様に奏する。
【0162】
(1-13)一般的に、ホールコンピュータの中には、大当り遊技を経ずに遊技状態が変化することを想定していないものがある。このようなホールコンピュータでは、主制御用CPU30aが特定回数を計数したことを契機として第2時短状態に制御される場合、遊技状態が時短状態に変化したことを認識できない虞がある。そして、時短状態に制御されたことをホールコンピュータが認識できない場合、当該ホールコンピュータは、「非時短状態であるにも係らず第2始動口13に遊技球が頻繁に入球している」と判断してエラーを報知する虞がある。このような虞があるところ、この実施形態では、第2時短状態に制御される際、大当り遊技が付与される際にも出力される第2外部信号を出力する。このため、大当り遊技を経ずに遊技状態が変化することを想定していないホールコンピュータであっても、第2外部信号により大当り遊技が付与されたと誤認させることで、時短状態に制御されたことをホールコンピュータに認識させることができる。これにより、第2時短状態において、ホールコンピュータが正常に動作しなくなってしまうことを抑制することができる。
【0163】
(1-14)この実施形態において、主制御用CPU30aが特定回数を計数する契機となる特別ゲームが終了する際、当該特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与されないときには第2時短状態に制御される。一方、主制御用CPU30aが特定回数を計数する契機となる特別ゲームが終了する際、当該特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与されるときには第2時短状態に制御されない。ここで、主制御用CPU30aは、特定回数を計数する契機となる特別ゲームが終了したとき、当該特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与されるか否かに係らず第2外部信号を出力するための制御を実行可能である。このため、第2時短状態に制御される契機となる特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与されるか否かに係らずホールコンピュータが正常に動作しなくなってしまうことを抑制することができる。
【0164】
(1-15)この実施形態では、主制御用CPU30aが特定回数を計数する契機となる特別ゲームが終了したとき、当該特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与されるか否かによって第2外部信号の出力が許容される時間が異なる。このため、第2外部信号の出力が許容される時間の長さによって、第2時短状態に制御されたか、大当り遊技が付与されたかを特定可能である。これにより、第2時短状態に制御されたときと大当り遊技が付与されたときの両方で第2外部信号を出力させてもホールコンピュータが正常に動作しなくなってしまうことを抑制することができる。
【0165】
(1-16)この実施形態では、主制御用CPU30aが特定回数を計数する契機となる特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与されるとき、第2外部信号の出力が許容される時間は不定である。一方、主制御用CPU30aが特定回数を計数する契機となる特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与されないとき、第2外部信号の出力が許容される時間は一定である。このように構成することで、第2時短状態に制御されたときと大当り遊技が付与されたときの両方で第2外部信号を出力させてもホールコンピュータが正常に動作しなくなってしまうことを抑制することができる。
【0166】
(1-17)この実施形態において、第2外部信号の出力が許容される時間は、第1時短当り遊技、及び第2時短当り遊技の終了後に第2時短状態に制御されるときと、第3時短当り遊技、第4時短当り遊技、第5時短当り遊技、及び第6時短当り遊技の終了後に第2時短状態に制御されるときとで同じである。これにより、第2時短状態に制御された後は、第2時短状態に制御されるまでの過程が異なる2つの状況で第2外部信号の出力が許容される時間を同じにすることで、その制御が煩雑になることを抑制することができる。
【0167】
(1-18)この実施形態において、主制御用CPU30aは、第2時短状態に制御されることを契機として、第1外部信号を出力するための制御を実行可能である。そして、第2時短状態に制御されてから予め定められた特定時間が経過するとき、主制御用CPU30aは、第2外部信号を出力するための制御を終了させる一方、第1外部信号を出力するための制御を継続して実行可能である。上述したように、第2外部信号は、大当り遊技を経ずに遊技状態が変化することを想定していないホールコンピュータに対して、大当り遊技が付与された状況であるように認識させるための情報である。すなわち、第2外部信号が出力されている期間では、ホールコンピュータが大当り遊技中であると認識してしまう。このような場合、第2外部信号が出力されている期間中、ゴト行為などによって不正に遊技球が払い出されてもホールコンピュータが異常を検知できない虞がある。このため、この実施形態では、予め定められた特定時間が経過したことを契機として第2外部信号の出力を終了させることで、ホールコンピュータが異常を検知できない期間を限定しつつも、第1外部信号の出力は継続することで、第2時短状態に制御されていることをホールコンピュータに認識させることができる。
【0168】
(1-19)この実施形態において、主制御用CPU30aは、特定回数を計数する契機となる特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与されるとき、第2外部信号を出力するための制御を実行可能である一方、第1外部信号を出力するための制御を実行不能である。これによれば、第1外部信号と、第2外部信号の組み合わせによって、第2時短状態に制御されたか否かをホールコンピュータが特定可能である。
【0169】
(1-20)この実施形態において、主制御用CPU30aが特定回数を計数する契機となる特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与されないとき、第2外部信号の出力が許容される時間は、特別ゲームのインターバル時間と同じである。すなわち、主制御用CPU30aが特定回数を計数する契機となる特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与されないとき、第2外部信号の出力が許容される時間は、極めて短い。このため、第2外部信号が出力されている期間中、ゴト行為などによって不正に遊技球が払い出されることをより抑制することができる。
【0170】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態のパチンコ遊技機10について説明する。なお、以下の説明では、すでに説明した実施形態と同一の構成、及び同一の制御については同一の符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する場合がある。
【0171】
第2の実施形態では、第3時短当り遊技、第4時短当り遊技、第5時短当り遊技、及び第6時短当り遊技の終了後、第1時短状態において第2規定上限回数の特別ゲームが実行されたことを契機として非時短状態に制御されるとき、当該非時短状態において、第2チャンス演出モードに制御される点で第1の実施形態と異なる。また、同様に、第2確変当り遊技の終了後、第1時短状態において第3規定上限回数の特別ゲームが実行されたことを契機として非時短状態に制御されるとき、当該非時短状態において、第2チャンス演出モードに制御される点で第1の実施形態と異なる。
【0172】
この実施形態の演出モードを制御するための処理において、状態指定コマンドから低確非時短状態を特定した場合、すなわち、状態1指定コマンドを入力したとき、副制御用CPU31aは、直前まで滞在していた演出モードの種類に応じた演出モードに制御する。具体的に、副制御用CPU31aは、直前まで第1チャンス演出モード、又は確変演出モードに滞在していた場合、通常演出モードに制御する。一方、副制御用CPU31aは、直前まで第2チャンス演出モードに滞在していた場合、第2チャンス演出モードに継続して制御する。このため、この実施形態では、通常演出モードに制御される場合、直前まで表示していた背景画像の種類に係らず通常背景画像Gh1が表示される。また、通常演出モードに制御される場合、直前まで表示していた背景画像の種類に係らず通常モード名画像Gm1が表示される。
【0173】
この実施形態では、第3時短当り遊技、第4時短当り遊技、第5時短当り遊技、及び第6時短当り遊技の終了後に第2規定上限回数の特別ゲームが実行されたことを契機として非時短状態に制御されるとき、当該非時短状態では、第1時短状態に制御されているときに滞在していた演出モードと同じ第2チャンス演出モードに制御される。そして、その後、非時短状態において主制御用CPU30aが特定回数を計数したことを契機として第2時短状態に制御されるとき、第2時短状態では、第1時短状態に制御されているときに滞在していた演出モードと同じ第2チャンス演出モードに制御される。また、同様に、第2確変当り遊技の終了後に第3規定上限回数の特別ゲームが実行されたことを契機として非時短状態に制御されるとき、当該非時短状態では、第1時短状態に制御されているときに滞在していた演出モードと同じ第2チャンス演出モードに制御される。そして、その後、非時短状態において主制御用CPU30aが特定回数を計数したことを契機として第2時短状態に制御されるとき、第2時短状態では、第1時短状態に制御されているときに滞在していた演出モードと同じ第2チャンス演出モードに制御される。
【0174】
以上詳述したように、この実施形態は、以下の効果を有する。
(2-1)この実施形態では、第3時短当り遊技、第4時短当り遊技、第5時短当り遊技、及び第6時短当り遊技の終了後に第2規定上限回数の特別ゲームが実行されたことを契機として非時短状態に制御され、その後、累計ゲーム回数が特定回数となることを契機として第2時短状態に制御される際、同じ演出モードに制御する。これによって、遊技者の混乱をより抑制することができる。
【0175】
(2-2)この実施形態では、第2確変当り遊技の終了後に第3規定上限回数の特別ゲームが実行されたことを契機として非時短状態に制御され、その後、累計ゲーム回数が特定回数となることを契機として第2時短状態に制御される際、同じ演出モードに制御する。これによって、遊技者の混乱をより抑制することができる。
【0176】
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態のパチンコ遊技機10について説明する。なお、以下の説明では、すでに説明した実施形態と同一の構成、及び同一の制御については同一の符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する場合がある。
【0177】
第3の実施形態において、主制御用CPU30aは、第1時短当り図柄、第3時短当り図柄、及び第5時短当り図柄に占める第1時短当り図柄の割合が、第2時短当り図柄、第4時短当り図柄、及び第6時短当り図柄に占める第2時短当り図柄の割合と同じになるように特別図柄の大当り図柄を決定する。
【0178】
これにより、この実施形態では、規定ラウンド数として10回が定められた大当り遊技は、規定ラウンド数として5回が定められた大当り遊技に比して、1回の大当り遊技において獲得可能な賞球の期待値が高い一方、当該大当り遊技の終了後における第2特定入球状態に関する有利度は同じとなる。
【0179】
以上詳述したように、この実施形態は、以下の効果を有する。
(3-1)この実施形態では、獲得可能な賞球の期待値が異なる2つの大当り遊技では、当該大当り遊技の終了後における第2特定入球状態に関する有利度が同じである。このため、大当り遊技に遊技者の注意が向き易い。
【0180】
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態、及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0181】
・上記実施形態において、変動パターンの決定態様は、任意に変更してもよい。例えば、第1特別ゲームのメイン変動パターンを決定するときと、第2特別ゲームのメイン変動パターンを決定するときとで、異なる変動パターンテーブルが選択されるようにしてもよい。すなわち、第2特別ゲームのメイン変動パターンを決定するときであって、現在の入球状態が非時短状態であるとき、主制御用CPU30aは、第3変動パターンテーブルを用いてメイン変動パターンを決定するようにしてもよい。この場合、第3時短当り遊技~第6時短当り遊技の終了後、第1時短状態→非時短状態→第2時短状態のように入球状態が移行する際、何れの入球状態においても第3変動パターンテーブルによってメイン変動パターンが決定され得ることで、遊技者の混乱を抑制できる。
【0182】
・上記実施形態において、外部信号の出力に伴って、所定の発光体を発光させるようにしてもよい。例えば、所定の発光体は、上述した装飾ランプLaに内蔵された発光体の一部又は全部であってもよく、7セグメント表示装置SGのLEDの一部又は全部であってもよい。また、パチンコ遊技機10は、新たに別の発光体を備えるとともに、外部信号の出力に伴って当該別の発光体を発光させるようにしてもよい。また、外部信号の種類によって異なる発光体を発光させるようにしてもよい。この場合、第1外部信号に対応する発光体による発光は、第2時短状態に制御されていることの報知であるといえる。また、第2外部信号に対応する発光体による発光は、第2時短状態に制御されていることの報知であるといえる。
【0183】
・上記実施形態において、第1外部信号、及び第2外部信号に加えて、又は代えて、1又は複数である別の外部信号を出力可能であってもよい。例えば別の外部信号として、第1時短状態に制御されている際に出力される外部信号や、時短状態に制御されている際に出力される外部信号があってもよい。この場合、外部信号の出力に伴って、対応する発光体を発光させるようにすると、別の外部信号に対応する発光体による発光は、第1時短状態に制御されていることの報知や、時短状態に制御されていることの報知であるといえる。
【0184】
・また、外部信号の出力に伴って、所定の発光体を発光させるようにする場合、当該所定の発光体を発光させるための制御は、主制御用CPU30a(主制御基板30)によって実行されるように構成することが好ましい。すなわち、所定の発光体は、主制御基板30に接続されていることが好ましい。この場合、主制御用CPU30a(主制御基板30)が、外部信号を出力するための制御とともに、所定の発光体を発光させるための制御を実行することができる。このため、所定の発光体を発光させるための制御を簡略化することができる。
【0185】
・なお、外部信号の出力に伴って、上述した装飾ランプLaに内蔵された発光体の一部又は全部か、7セグメント表示装置SGのLEDの一部又は全部を発光させる場合、所定の発光体を発光させるための制御は、副制御用CPU31a(副制御基板30)によって実行される。この場合、主制御用CPU30a(主制御基板30)は、外部信号の出力を開始する際に、外部信号の種類と、外部信号の出力を開始したことを特定可能なコマンドを送信可能に構成するとよい。また、主制御用CPU30a(主制御基板30)は、外部信号の出力を終了する際に、外部信号の種類と、外部信号の出力を終了したことを特定可能なコマンドを送信可能に構成するとよい。これによれば、主制御用CPU30a(主制御基板30)の処理負担を軽減することができる。
【0186】
・上記実施形態において、特殊移行演出の実行タイミングは任意に変更してもよい。例えば、第3時短当り遊技、及び第4時短当り遊技の実行中に特殊移行演出を実行可能にしてもよい。この場合、実行する特殊移行演出は、第1特殊移行演出であるとよい。また例えば、第2特殊移行演出を実行するタイミングは、抽選によって決定されてもよい。すなわち、第2特殊移行演出は、第1規定上限回数目の特別ゲームが開始されるまでの複数のタイミングにおいて実行可能に構成してもよい。この場合、第1規定上限回数目の特別ゲームが開始されるまで第2特殊移行演出が実行されていないときには、第1規定上限回数目の特別ゲームにおいて第2特殊移行演出が実行されるようにしてもよい。
【0187】
・上記実施形態では、規定ラウンド数を異ならせることで、1回の大当り遊技において獲得可能な賞球の期待値を変化させたがこれに限らない。例えば、1回の大当り遊技において獲得可能な賞球の期待値は、所定のラウンド遊技におけるカウント数が異なることによって変化させてもよく、所定のラウンド遊技における大入賞口14の開放態様が異なることによって変化させてもよい。
【0188】
・上記実施形態において、特定回数目の特別ゲームにおいて、主制御用CPU30aは、特定回数目以外の特別ゲームであるときと異なるインターバル時間を決定するようにしてもよい。この場合、特定回数目の特別ゲームが大当りの特別ゲームであるとき、主制御用CPU30aは、インターバル時間として通常インターバル時間を決定するようにしてもよい。すなわち、特定移行条件が成立しているか否かによって異なるインターバル時間が決定されるようにしてもよく、大当りの特別ゲームが終了する場合には特定移行条件が成立しているか否かに係らず通常インターバル時間が決定されるようにしてもよい。
【0189】
・上記実施形態において、主制御用CPU30aは、特定回数目の特別ゲームの開始を契機として第2時短状態に制御するようにしてもよい。この場合、主制御用CPU30aは、特図変動処理のステップS05、及びステップS12の処理が終了した場合、特定移行条件が成立しているか否かを判定するとともに、特定移行条件が成立しているときには第2時短状態に制御するための処理を実行するようにするとよい。なお、特定回数目の特別ゲームの開始を契機として第2時短状態に制御するようにする場合、第1時短状態から非時短状態に制御された直後に第2時短状態に制御されることとなる。
【0190】
・上記実施形態において、演出モードには、通常演出モード、第1チャンス演出モード、第2チャンス演出モード、及び確変演出モードに加えて、又は代えて別の演出モードがあってもよい。すなわち、各遊技状態において滞在可能な演出モードは任意に変更してもよい。例えば、第1時短当り遊技、及び第2時短当り遊技の終了後に制御される第1時短状態において滞在可能な演出モードの種類は、第3時短当り遊技、第4時短当り遊技、第5時短当り遊技、及び第6時短当り遊技の終了後に制御される第1時短状態において滞在可能な演出モードの種類と異なっていてもよい。
【0191】
・また例えば、低確非時短状態において滞在可能な演出モードは、複数種類あってもよい。この場合、低確非時短状態において滞在可能な演出モードの一部は、第1低確時短状態(第1時短状態)において滞在可能な演出モードの一部又は全部と同じであってもよい。また、低確非時短状態において滞在可能な演出モードの一部は、第2低確時短状態(第2時短状態)において滞在可能な演出モードの一部又は全部と同じであってもよい。また、低確非時短状態において滞在可能な演出モードの一部は、高確時短状態において滞在可能な演出モードの一部又は全部と同じであってもよい。
【0192】
・また例えば、第1低確時短状態において滞在可能な演出モードは、複数種類あってもよい。この場合、第1低確時短状態(第1時短状態)において滞在可能な演出モードの一部は、第2低確時短状態(第2時短状態)において滞在可能な演出モードの一部又は全部と同じであってもよい。また、第1低確時短状態において滞在可能な演出モードの一部は、高確時短状態において滞在可能な演出モードの一部又は全部と同じであってもよい。
【0193】
・また例えば、第2低確時短状態において滞在可能な演出モードは、複数種類あってもよい。この場合、第2低確時短状態において滞在可能な演出モードの一部は、高確時短状態において滞在可能な演出モードの一部又は全部と同じであってもよい。
【0194】
・また例えば、非時短状態、又は第1時短状態において滞在可能な演出モードには、第2時短状態に移行することが確定しているときに滞在可能な特殊演出モードがあってもよい。この場合、特殊演出モードは、第2時短状態に移行することを示唆、又は報知する演出モードであるといえる。第2時短状態に移行することが確定している状況とは、例えば、特定回数目の特別ゲームが開始されてから第2時短状態に制御するまでである。
【0195】
・また例えば、特定回数目の特別ゲームの開始に伴って第2時短状態に制御されるように構成する場合、第2時短状態に移行することが確定している状況とは、特定回数より1少ない特殊回数目の大当りではない特別ゲームが実行されてから特定回数目の特別ゲームが実行されるまでである。すなわち、特殊演出モードには、特殊回数目の特別ゲームの実行中、特殊回数目の特別ゲームが終了してから特定回数目の特別ゲームが開始されるまでのインターバル期間中及び特殊回数目の特別ゲームの終了時に特定回数目の特別ゲームが保留されていないときに制御される待機状態中(客待ち中)のうち1又は複数の期間で制御されるとよい。
【0196】
・上記実施形態において、第2確変当り遊技の終了後、第2チャンス演出モードに滞在するようにしてもよい。すなわち、第2確変当り遊技が終了したとき、第3規定上限回数の特別ゲームが実行されることを上限として第2チャンス演出モードに滞在するようにしてもよい。
【0197】
・上記実施形態において、主制御基板30の主制御用RAM30cに記憶される遊技制御に関する情報(以下、バックアップ情報と示す)を所定期間保持するとともに、電力供給が開始されたときにはバックアップ情報に基づいて復帰可能にしてもよい。この場合、バックアップ情報には、特別ゲームに関する情報、大当り遊技に関する情報、遊技状態に関する情報を含むとよい。特別ゲームに関する情報は、例えば当り抽選の結果を特定可能な情報、特別ゲームの変動パターンを特定可能な情報、特別ゲームで導出される特別図柄を特定可能な情報などである。また、大当り遊技に関する情報は、大当り遊技の進行状況を特定可能な情報などである。また、遊技状態に関する情報は、確率情報や入球率情報、累計ゲーム回数などである。この場合、所定の操作手段を備えるとともに、当該操作手段の操作によって、バックアップ情報を初期化可能であるとよい。
【0198】
・また、バックアップ情報を有する場合、電力供給が開始されたとき、累計ゲーム回数が初期化されたか否かを示唆又は報知してもよい。
・また、バックアップ情報を有する場合、非時短状態(低確非時短状態)において電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されたときに累計ゲーム回数が初期化されたときと、電力供給が開始されたときに累計ゲーム回数が初期化されなかったときとで異なる演出モードに滞在可能であってもよく、同じ演出モードに滞在可能であってもよい。この場合、累計ゲーム回数が初期化されたときと、初期化されなかったときとで同じ演出モードに滞在可能とするか、異なる演出モードに滞在可能とするかを、非時短状態に制御される直前に表示されていた背景画像の種類に応じて変更してもよい。
【0199】
・また、バックアップ情報を有する場合、第1時短状態(第1低確時短状態)において電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されたときに累計ゲーム回数が初期化されたときと、電力供給が開始されたときに累計ゲーム回数が初期化されなかったときとで同じ演出モードに滞在可能であってもよく、異なる演出モードに滞在可能であってもよい。
【0200】
・また、バックアップ情報を有する場合、第2時短状態(第2低確時短状態)において電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されたときに累計ゲーム回数が初期化されたときと、電力供給が開始されたときに累計ゲーム回数が初期化されなかったときとで同じ演出モードに滞在可能であってもよく、異なる演出モードに滞在可能であってもよい。
【0201】
・また、バックアップ情報を有する場合、高確時短状態において電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されたときに累計ゲーム回数が初期化されたときと、電力供給が開始されたときに累計ゲーム回数が初期化されなかったときとで同じ演出モードに滞在可能であってもよく、異なる演出モードに滞在可能であってもよい。
【0202】
・また、バックアップ情報を有する場合、第1時短状態(第1低確時短状態)において電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されたとき、前回の大当り遊技の種類に応じて異なる演出モードに滞在可能であってもよい。例えば、前回の大当り遊技の種類が第3大当り遊技、又は第4大当り遊技である場合、前回の大当り遊技の種類が第1大当り遊技、又は第2大当り遊技である場合と異なる演出モードに滞在可能であってもよい。
【0203】
・上記実施形態において、累計ゲーム回数を示唆、又は報知するようにしてもよい。例えば、バックアップ情報を有する場合、副制御用CPU31aは、電力供給が開始されたときに累計ゲーム回数が初期化されたか否かに係らず電力供給が開始されてから最初の大当り遊技が開始されるまでの期間において特別ゲームの実行回数を報知する。また、最初の大当り遊技以降は、大当り遊技が終了してから次の大当り遊技が開始されるまでの期間において特別ゲームの実行回数を報知してもよい。この場合、各期間における特別ゲームの実行回数は、画像表示装置11、又は7セグメント表示装置SGに表示してもよく、画像表示装置11、及び7セグメント表示装置SGとは別の装置によって報知してもよい。
【0204】
・上記実施形態において、第1時短状態と、第2時短状態とは、普通当りに当選したことに基づく第2始動口13の開放態様が同じであってもよい。
・上記実施形態において、第1時短状態と、第2時短状態とは、普通図柄の当り抽選において普通当りに当選する確率が異なっていてもよい。例えば、第1時短状態は、第2時短状態に比して普通図柄の当り抽選において普通当りに当選する確率が高くてもよい。また例えば、第2時短状態は、第1時短状態に比して普通図柄の当り抽選において普通当りに当選する確率が高くてもよい。
【0205】
・上記実施形態において、非時短状態と、第1時短状態とは、普通図柄の当り抽選において普通当りに当選する確率が同じであってもよい。この場合、第1時短状態では、非時短状態に比して、普通図柄の当り抽選において普通当りに当選したことに基づく第2始動口13の開放態様として、第2始動口13に遊技球が入球し易い開放態様が選択される、又は選択され易いとよい。また例えば、非時短状態と、第2時短状態とは、普通図柄の当り抽選において普通当りに当選する確率が同じであってもよい。この場合、第2時短状態では、非時短状態に比して、普通図柄の当り抽選において普通当りに当選したことに基づく第2始動口13の開放態様として、第2始動口13に遊技球が入球し易い開放態様が選択される、又は選択され易いとよい。
【0206】
・上記実施形態において、特定入球口としての第2始動口13は、遊技領域YBaのうち任意の領域に設けられていてもよい。例えば、第2始動口13は、遊技領域YBaの左方の領域に設けられていてもよい。この場合、特殊右打ち報知演出は、左方の領域に向けて遊技球を発射することを促す報知であるとよい。
【0207】
・上記実施形態において、特定回数は任意に変更してもよい。例えば、特定回数は、直前に付与された大当り遊技の種類に応じて異なっていてもよい。この場合、電力供給が開始されたときに累計ゲーム回数が初期化されたときには、複数種類の特定回数のうち最大の特定回数の特別ゲームが実行されたことを契機として第2時短状態に制御されてもよい。また、電力供給が開始されたときに累計ゲーム回数が初期化されたときには、複数種類の特定回数のうち最小の特定回数の特別ゲームが実行されたことを契機として第2時短状態に制御されてもよい。
【0208】
・上記実施形態において、第1規定上限回数、第2規定上限回数、第3規定上限回数、及び第4規定上限回数は、任意に変更してもよい。例えば、第1規定上限回数は、特定回数と同じであってもよく、特定回数よりも多くてもよい。また、第2規定上限回数は、特定回数と同じであってもよく、特定回数よりも多くてもよい。また、第3規定上限回数は、特定回数よりも少なくてもよく、特定回数と同じであってもよい。また、第4規定上限回数は、特定回数よりも少なくてもよく、特定回数と同じであってもよい。また、第4規定上限回数は、第1規定上限回数よりも少なくてもよく、第2規定上限画数よりも少なくてもよく、第3規定上限回数よりも少なくてもよい。
【0209】
・上記実施形態において、確変上限回数は、任意に変更してもよい。例えば、確変上限回数は、第1規定上限回数よりも少なくてもよく、第1規定上限回数よりも多くてもよい。また例えば、確変上限回数は、第2規定上限回数と同じであってもよく、第2規定上限回数よりも多くてもよい。また例えば、確変上限回数は、第3規定上限回数と同じであってもよく、第3規定上限回数よりも多くてもよい。また例えば、確変上限回数は、第4規定上限回数と同じであってもよく、第4規定上限回数よりも多くてもよい。また例えば、確変上限回数は、特定回数と同じであってもよく、特定回数よりも多くてもよい。
【0210】
・上記実施形態において各図柄組み合わせは任意に変更してもよい。例えば、確変当りの図柄組み合わせと、時短当りの図柄組み合わせの一部又は全部は同じであってもよい。
・上記実施形態において、パチンコ遊技機10は、左方の領域に向けて遊技球を発射することを示唆(指示)する左打ち報知演出を実行可能であってもよい。例えば、左打ち報知演出は、右方の領域に向けて遊技球を発射することが推奨される状況から左方の領域に向けて遊技球を発射することが推奨される状況へと変化することを契機として実行可能であってもよい。具体的にいえば、第1時短状態、又は第2時短状態に制御されている場合であって、次回の大当り遊技が付与される前に規定上限回数の特別ゲームが実行されたことを契機として実行されるとよい。このとき、規定上限回数目の特別ゲームが大当りの特別ゲームである場合には、規定上限回数目の特別ゲームが実行された後、大当り遊技が付与されるため、左打ち報知演出は実行させないようにするとよい。すなわち、第1時短状態、又は第2時短状態に制御されている場合であって、次回の大当り遊技が付与される前に規定上限回数の特別ゲームが実行され、且つ、規定上限回数目の特別ゲームが大当りの特別ゲームではないときに左打ち報知演出が実行されるとよい。
【0211】
・また、左打ち報知演出を実行可能に構成する場合、第2時短当り遊技の終了後に制御される第1時短状態から非時短状態に制御されるときには、左打ち報知演出が実行されないようにしてもよい。また、同様に、第2確変当り遊技の終了後に制御される第1時短状態から非時短状態に制御されるときには、左打ち報知演出が実行されないようにしてもよい。
【0212】
・上記実施形態において特定条件の成立条件は任意に変更してもよい。例えば、特定条件は、単に特別ゲームが実行されたことを契機として成立してもよく、高確率状態において特別ゲームが実行されたことを契機として成立してもよい。また、第1特別ゲームと、第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームが実行されたことを契機として成立する一方、他方の特別ゲームが実行された場合には成立しないようにしてもよい。また、当り抽選などの所定の抽選において所定の結果となったことを契機として成立するようにしてもよい。
【0213】
・上記実施形態において、大当り遊技の種類は任意に変更してもよい。
・上記実施形態において、特定移行条件が成立した以降は、累計ゲーム回数(特定条件の成立回数)が初期化されるまで、累計ゲーム回数(特定条件の成立回数)を計数しないようにしてもよい。
【0214】
・上記実施形態において、特定移行条件が成立した以降は、累計ゲーム回数(特定条件の成立回数)が初期化されるまでの期間において、特定移行条件が成立したことを報知してもよい。例えば、特定移行条件が成立した以降は、累計ゲーム回数(特定条件の成立回数)が初期化されるまで外部信号を出力するようにしてもよい。
【0215】
・上記実施形態において、特定移行条件が成立した以降であって、累計ゲーム回数(特定条件の成立回数)が初期化されていない場合、電力供給が開始したときに、特定移行条件が成立したことを報知してもよい。この場合、当該報知は、累計ゲーム回数(特定条件の成立回数)が初期化されるまで実行されるようにしてもよい。
【0216】
・遊技部品は、右打ちを行ったときには第1始動口12への入球を規制するように配置されていてもよく、右打ちを行ったときには左打ちを行ったときに比べて第1始動口12へ入球し難い(入球する確率を極めて低くする)ように配置されていてもよい。また、遊技部品は、左打ちを行ったときには第2始動口13、大入賞口14、及び作動ゲート18への入球を規制するように配置されていてもよく、左打ちを行ったときには右打ちを行ったときに比べて第2始動口13、大入賞口14、及び作動ゲート18へ入球し難い(入球する確率を極めて低くする)ように配置されていてもよい。
【0217】
・副制御基板31に加えて、装飾ランプLaを専門に制御する発光制御基板、スピーカSpを専門に制御する音声制御基板、及び画像表示装置11を専門に制御する表示制御基板を設けてもよい。また、このようなサブ副制御基板とその他の演出、及び報知を制御する基板を含めて副制御基板としてもよい。
【0218】
・また、主制御基板30の主制御用CPU30aと、副制御基板31の副制御用CPU31aとを単一の基板に搭載してもよい。また、上記の別例において、発光制御基板、音声制御基板、及び表示制御基板を任意に組み合わせて単数の基板、若しくは複数の基板としてもよい。
【0219】
・パチンコ遊技機10を、遊技球が特定領域を通過することを契機に大当り遊技を付与する遊技機(所謂1種2種混合機)に具体化してもよい。
・確率変動機能を搭載したパチンコ遊技機10として、次回の大当りに当選するまで確率変動状態を付与する仕様や、転落抽選に当選するまで確率変動状態を付与する仕様(転落機)、あるいは予め定めた回数分の変動ゲームが終了するまで確率変動状態を付与する仕様(ST機)がある。また、確率変動機能を搭載したパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に確率変動状態を付与する仕様(V確変機)がある。実施形態のパチンコ遊技機10は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、パチンコ遊技機10は、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。
【0220】
・小当り抽選や小当り遊技を利用した状態(例えば、小当りRUSH)を生起可能に構成してもよい。例えば、小当り抽選や小当り遊技を利用した状態は、高ベース状態に比して、有利な状態であってもよい。この場合、大当りの特別ゲームが終了したとき、所定の入球口(例えば、ゲート口18a)に遊技球が入球することによって大当り遊技が開始されるようにしてもよい。このように構成する場合、第2外部信号は、所定の入球口に遊技球が入球し、大当り遊技が開始されることを契機として出力されるとよい。
【0221】
上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)当り抽選において大当りに当選した場合、当該当り抽選の結果が導出される特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与される遊技機において、遊技球が入球可能な特定始動口と、前記特定始動口に遊技球が入球可能な作動状態と、前記特定始動口に遊技球が入球不能な非作動状態と、をとり得る作動手段と、前記特定始動口に遊技球が入球したことを契機として前記当り抽選を実行する抽選手段と、前記当り抽選の結果に基づいて前記特別ゲームを実行するゲーム実行手段と、前記大当り遊技を付与する大当り遊技付与手段と、前記作動手段が前記作動状態をとり得る特定入球状態と、前記作動手段が前記作動状態をとる割合が前記特定入球状態に比して低い又は前記作動手段が継続して前記非作動状態をとる非特定入球状態と、に制御可能な入球状態制御手段と、特定条件の成立回数を計数する計数手段と、前記特別ゲームの変動時間を決定する変動時間決定手段と、を備え、前記特定条件は、前記特別ゲームの実行を契機として成立可能であり、前記特定入球状態には、第1特定入球状態と、第2特定入球状態と、があり、前記第1特定入球状態には、前記大当り遊技の終了を契機として制御され、前記第2特定入球状態には、特定移行条件が成立したことを契機として制御され、前記特定移行条件は、前記計数手段が特定回数を計数したことを契機として成立し、前記第1特定入球状態には、規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限として制御され、前記第1特定入球状態において前記規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御され、前記規定上限回数には、第1規定上限回数と、前記第1規定上限回数よりも多い第2規定上限回数と、があり、前記大当り遊技の終了後、前記第2規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限として前記第1特定入球状態に制御されるとき、前記第1特定入球状態において前記第2規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御された後、当該非特定入球状態において前記特定移行条件が成立したことを契機として前記第2特定入球状態に制御されることがあり、前記大当り遊技には、第1大当り遊技と、第2大当り遊技と、があり、前記第2大当り遊技は、前記第1大当り遊技に比して、1回の前記大当り遊技において獲得可能な賞球の期待値が高く、前記第1大当り遊技と、前記第2大当り遊技とは、当該大当り遊技の終了後における前記第2特定入球状態に関する有利度が異なり、前記変動時間決定手段は、前記第1特定入球状態において、前記第1規定上限回数が経過するまでの所定期間では、前記第1規定上限回数が経過した後の所定期間と平均変動時間が異なるように、前記特別ゲームの変動時間を決定可能であることを特徴とする遊技機。
【0222】
(ロ)当り抽選において大当りに当選した場合、当該当り抽選の結果が導出される特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与される遊技機において、遊技球が入球可能な特定始動口と、前記特定始動口に遊技球が入球可能な作動状態と、前記特定始動口に遊技球が入球不能な非作動状態と、をとり得る作動手段と、前記特定始動口に遊技球が入球したことを契機として前記当り抽選を実行する抽選手段と、前記当り抽選の結果に基づいて前記特別ゲームを実行するゲーム実行手段と、前記大当り遊技を付与する大当り遊技付与手段と、前記作動手段が前記作動状態をとり得る特定入球状態と、前記作動手段が前記作動状態をとる割合が前記特定入球状態に比して低い又は前記作動手段が継続して前記非作動状態をとる非特定入球状態と、に制御可能な入球状態制御手段と、特定条件の成立回数を計数する計数手段と、前記特別ゲームの変動時間を決定する変動時間決定手段と、を備え、前記特定条件は、前記特別ゲームの実行を契機として成立可能であり、前記特定入球状態には、第1特定入球状態と、第2特定入球状態と、があり、前記第1特定入球状態には、前記大当り遊技の終了を契機として制御され、前記第2特定入球状態には、特定移行条件が成立したことを契機として制御され、前記特定移行条件は、前記計数手段が特定回数を計数したことを契機として成立し、前記第1特定入球状態には、規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限として制御され、前記第1特定入球状態において前記規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御され、前記規定上限回数には、第1規定上限回数と、前記第1規定上限回数よりも多い第2規定上限回数と、があり、前記第2規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限として前記第1特定入球状態に制御されるとき、前記第1特定入球状態において前記第2規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御された後、当該非特定入球状態において前記特定移行条件が成立したことを契機として前記第2特定入球状態に制御されることがあり、前記大当り遊技には、第1大当り遊技と、第2大当り遊技と、があり、前記第2大当り遊技は、前記第1大当り遊技に比して、1回の前記大当り遊技において獲得可能な賞球の期待値が高い一方、前記第2大当り遊技の終了後における前記第2特定入球状態に関する有利度は、前記第1大当り遊技の終了後における前記第2特定入球状態に関する有利度と同じであり、前記変動時間決定手段は、前記第1特定入球状態において、前記第1規定上限回数が経過するまでの所定期間では、前記第1規定上限回数が経過した後の所定期間と平均変動時間が異なるように、前記特別ゲームの変動時間を決定可能であることを特徴とする遊技機。
【0223】
(ハ)当り抽選において大当りに当選した場合、当該当り抽選の結果が導出される特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与される遊技機において、遊技球が入球可能な特定始動口と、前記特定始動口に遊技球が入球可能な作動状態と、前記特定始動口に遊技球が入球不能な非作動状態と、をとり得る作動手段と、前記特定始動口に遊技球が入球したことを契機として前記当り抽選を実行する抽選手段と、前記当り抽選の結果に基づいて前記特別ゲームを実行するゲーム実行手段と、前記大当り遊技を付与する大当り遊技付与手段と、前記作動手段が前記作動状態をとり得る特定入球状態と、前記作動手段が前記作動状態をとる割合が前記特定入球状態に比して低い又は前記作動手段が継続して前記非作動状態をとる非特定入球状態と、に制御可能な入球状態制御手段と、特定条件の成立回数を計数する計数手段と、前記特別ゲームの実行を保留する保留手段と、前記特別ゲームの変動時間を決定する変動時間決定手段と、を備え、前記特定条件は、前記特別ゲームの実行を契機として成立可能であり、前記特定入球状態には、第1特定入球状態と、第2特定入球状態と、があり、前記第1特定入球状態には、前記大当り遊技の終了を契機として制御され、前記第2特定入球状態には、特定移行条件が成立したことを契機として制御され、前記特定移行条件は、前記計数手段が特定回数を計数したことを契機として成立し、前記第1特定入球状態には、規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限として制御され、前記第1特定入球状態において前記規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御され、前記規定上限回数には、第1規定上限回数と、前記第1規定上限回数よりも多い第2規定上限回数と、があり、前記大当り遊技の終了後、前記第2規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限として前記第1特定入球状態に制御されるとき、前記第1特定入球状態において前記第2規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御された後、当該非特定入球状態において前記特定移行条件が成立したことを契機として前記第2特定入球状態に制御されることがあり、前記第2規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限とする前記第1特定入球状態に制御されるとき、前記第2規定上限回数目の前記特別ゲームの実行が終了してから前記計数手段によって前記特定回数が計数されるまでに実行され得る前記特別ゲームの回数は、前記保留手段によって保留可能な前記特別ゲームの保留上限数よりも少ない又は同じであり、前記大当り遊技には、第1大当り遊技と、第2大当り遊技と、があり、前記第2大当り遊技は、前記第1大当り遊技に比して、1回の前記大当り遊技において獲得可能な賞球の期待値が高く、前記第1大当り遊技と、前記第2大当り遊技とは、当該大当り遊技の終了後における前記第2特定入球状態に関する有利度が異なり、前記変動時間決定手段は、前記第1特定入球状態において、前記第1規定上限回数が経過するまでの所定期間では、前記第1規定上限回数が経過した後の所定期間と平均変動時間が異なるように、前記特別ゲームの変動時間を決定可能であることを特徴とする遊技機。
【0224】
(ニ)当り抽選において大当りに当選した場合、当該当り抽選の結果が導出される特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与される遊技機において、遊技球が入球可能な特定始動口と、前記特定始動口に遊技球が入球可能な作動状態と、前記特定始動口に遊技球が入球不能な非作動状態と、をとり得る作動手段と、前記特定始動口に遊技球が入球したことを契機として前記当り抽選を実行する抽選手段と、前記当り抽選の結果に基づいて前記特別ゲームを実行するゲーム実行手段と、前記大当り遊技を付与する大当り遊技付与手段と、前記作動手段が前記作動状態をとり得る特定入球状態と、前記作動手段が前記作動状態をとる割合が前記特定入球状態に比して低い又は前記作動手段が継続して前記非作動状態をとる非特定入球状態と、に制御可能な入球状態制御手段と、特定条件の成立回数を計数する計数手段と、前記特別ゲームの実行を保留する保留手段と、前記特別ゲームの変動時間を決定する変動時間決定手段と、を備え、前記特定条件は、前記特別ゲームの実行を契機として成立可能であり、前記特定入球状態には、第1特定入球状態と、第2特定入球状態と、があり、前記第1特定入球状態には、前記大当り遊技の終了を契機として制御され、前記第2特定入球状態には、特定移行条件が成立したことを契機として制御され、前記特定移行条件は、前記計数手段が特定回数を計数したことを契機として成立し、前記第1特定入球状態には、規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限として制御され、前記第1特定入球状態において前記規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御され、前記規定上限回数には、第1規定上限回数と、前記第1規定上限回数よりも多い第2規定上限回数と、があり、前記第2規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限として前記第1特定入球状態に制御されるとき、前記第1特定入球状態において前記第2規定上限回数の前記特別ゲームが実行されたことを契機として前記非特定入球状態に制御された後、当該非特定入球状態において前記特定移行条件が成立したことを契機として前記第2特定入球状態に制御されることがあり、前記第2規定上限回数の前記特別ゲームの実行を上限とする前記第1特定入球状態に制御されるとき、前記第2規定上限回数目の前記特別ゲームの実行が終了してから前記計数手段によって前記特定回数が計数されるまでに実行され得る前記特別ゲームの回数は、前記保留手段によって保留可能な前記特別ゲームの保留上限数よりも少ない又は同じであり、前記大当り遊技には、第1大当り遊技と、第2大当り遊技と、があり、前記第2大当り遊技は、前記第1大当り遊技に比して、1回の前記大当り遊技において獲得可能な賞球の期待値が高い一方、前記第2大当り遊技の終了後における前記第2特定入球状態に関する有利度は、前記第1大当り遊技の終了後における前記第2特定入球状態に関する有利度と同じであり、前記変動時間決定手段は、前記第1特定入球状態において、前記第1規定上限回数が経過するまでの所定期間では、前記第1規定上限回数が経過した後の所定期間と平均変動時間が異なるように、前記特別ゲームの変動時間を決定可能であることを特徴とする遊技機。
【符号の説明】
【0225】
10…パチンコ遊技機 11…画像表示装置 12…第1始動口 13…第2始動口 14…大入賞口 18…作動ゲート 18a…ゲート口 19…打出通路 20…防止弁 21…アウト口 23a,23b…特別図柄表示装置 24a,24b…保留表示装置 25…普通図柄表示装置 30…主制御基板 30a…主制御用CPU 30b…主制御用ROM 30c…主制御用RAM 30d…乱数生成回路 31…副制御基板 31a…副制御用CPU 31b…副制御用ROM 31c…副制御用RAM 32…外部端子板 32a…第1出力端子 32b…第2出力端子 AC1,AC2…アクチュエータ C…中心線 CS…カウントセンサ Gc1,Gc2…移行画像 GH…画像表示領域 Gh1~Gh4…背景画像 Gm1~Gm4…モード名画像 GS…ゲートセンサ HD…発射ハンドル La…装飾ランプ SE1,SE2…始動センサ SG…7セグメント表示装置 Sp…スピーカ YB…遊技盤 YBa…遊技領域
図1
図2
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