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特開2022-126424マルチコアファイバの光強度分布測定装置、及びマルチコアファイバの光強度分布測定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022126424
(43)【公開日】2022-08-30
(54)【発明の名称】マルチコアファイバの光強度分布測定装置、及びマルチコアファイバの光強度分布測定方法
(51)【国際特許分類】
   G01M 11/02 20060101AFI20220823BHJP
   G02B 6/02 20060101ALI20220823BHJP
【FI】
G01M11/02 K
G01M11/02 J
G02B6/02 461
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021024482
(22)【出願日】2021-02-18
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成30年度、国立研究開発法人情報通信研究機構、「高度通信・放送研究開発委託研究/マルチコアファイバの実用化加速に向けた研究開発」、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】000005186
【氏名又は名称】株式会社フジクラ
(74)【代理人】
【識別番号】100143764
【弁理士】
【氏名又は名称】森村 靖男
(72)【発明者】
【氏名】大関 真生
【テーマコード(参考)】
2G086
2H250
【Fターム(参考)】
2G086KK01
2G086KK07
2H250AC64
2H250AC94
2H250AC95
(57)【要約】
【課題】 光の強度分布をより正確に測定し得るマルチコアファイバの光強度分布測定装置、及びマルチコアファイバの光強度分布測定方法を提供する。
【解決手段】 光強度分布測定装置1は、光の量を変化させて、コア11に光を複数回入射させる入射部20と、コア11から出射する光をカメラ31で撮像する画像データ生成部30と、カメラ31のダイナミックレンジの下限値と上限値との間の光が撮像された画素を画像データから抽出する抽出画像データ生成部42と、抽出された画素の光の強度をコア11に入射する光の単位量あたりの強度に変換する変換画像データ生成部43と、複数の変換画像データを合成して、コア11から出射する光の強度分布を示す合成画像データを生成する合成画像データ生成部44と、を備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチコアファイバのそれぞれのコアの一端に同時に同一強度の光を入射させる入射部と、
それぞれの前記コアの他端から出射する光をカメラで撮像し、それぞれの前記コアから出射する光を複数の画素で示す画像データを生成する画像データ生成部と、
前記カメラが撮像可能なダイナミックレンジの下限値と上限値との間の強度の光が撮像された前記画素を前記画像データから抽出して抽出画像データを生成する抽出画像データ生成部と、
前記抽出画像データ生成部で抽出されたそれぞれの前記画素の光の強度を前記コアに入射する光の単位量あたりの強度に変換して変換画像データを生成する変換画像データ生成部と、
複数の前記変換画像データを合成して、それぞれの前記コアから出射する光の強度分布を示す合成画像データを生成する合成画像データ生成部と、
を備え、
前記入射部は、各前記コアから出射するそれぞれの光の少なくとも一部の強度が前記下限値と前記上限値との間の範囲に2回以上入るよう、前記コアに入射する光の量を変化させて、それぞれの前記コアに光を複数回入射させ、
前記画像データ生成部は、それぞれの前記コアに光が入射される毎に前記画像データを生成し、
前記抽出画像データ生成部は、前記画像データ毎に前記抽出画像データを生成し、
前記変換画像データ生成部は、前記抽出画像データ毎に前記変換画像データを生成し、
前記合成画像データ生成部は、それぞれの前記コアについて、2以上の前記変換画像データを組み合わせて、前記合成画像データを生成する
ことを特徴とするマルチコアファイバの光強度分布測定装置。
【請求項2】
それぞれの前記コアに同一強度の光を入射する場合に、最も強度の低い光が出射する前記コアを暗コアとし、最も強度の高い光が出射する前記コアを明コアとし、前記暗コアから出射する光のピーク強度が前記下限値となる場合における前記暗コアに入射する光の量をそれぞれの前記コアに入射する光の量の下限量とし、前記明コアから出射する光のピーク強度の1/eの強度が前記上限値となる場合における前記明コアに入射する光の量をそれぞれの前記コアに入射する光の量の上限量とする場合に、前記入射部は、前記コアに入射する光の量が前記下限量と前記上限量との間の範囲で変化するように、それぞれの前記コアに光を複数回入射させる
ことを特徴とする請求項1に記載のマルチコアファイバの光強度分布測定装置。
【請求項3】
前記明コアと前記暗コアとを予測する明暗コア予測部を備え、
前記明暗コア予測部は、非直線状に配置される3つの前記コアのそれぞれに同一強度の光を入射させ、3つの当該コアから出射する光の強度に比例する長さの直線の一端を3つの当該コアの配置と同じ配置となるように同じ平面上に配置して、それぞれの前記直線の他端を通る斜面を規定する場合に、前記マルチコアファイバのそれぞれの前記コアのうち前記斜面が前記平面から最も離れる側に位置する前記コアを前記明コアとし、前記斜面が前記平面に最も近い側に位置する前記コアを前記暗コアとする
ことを特徴とする請求項2に記載のマルチコアファイバの光強度分布測定装置。
【請求項4】
前記合成画像データ生成部は、それぞれの前記変換画像データの同一画素のおける光の強度の平均を前記合成画像データの当該画素における光の強度とする
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のマルチコアファイバの光強度分布測定装置。
【請求項5】
前記抽出画像データ生成部は、それぞれの前記コアから出射する光のピーク強度の1/eの強度より低い強度の光が撮像された前記画素を非抽出とする
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のマルチコアファイバの光強度分布測定装置。
【請求項6】
マルチコアファイバのそれぞれのコアの一端に同時に同一強度の光を入射させる入射ステップと、
それぞれの前記コアの他端から出射する光をカメラで撮像し、それぞれの前記コアから出射する光を複数の画素で示す画像データを生成する画像データ生成ステップと、
前記カメラが撮像可能なダイナミックレンジの下限値と上限値との間の強度の光が撮像された前記画素を前記画像データから抽出して抽出画像データを生成する抽出画像データ生成ステップと、
前記抽出画像データ生成ステップで抽出されたそれぞれの前記画素の光の強度を前記コアに入射する光の単位量あたりの強度に変換して変換画像データを生成する変換画像データ生成ステップと、
複数の前記変換画像データを合成して、それぞれの前記コアから出射する光の強度分布を示す合成画像データを生成する合成画像データ生成ステップと、
を備え、
前記入射ステップでは、各前記コアから出射するそれぞれの光の少なくとも一部の強度が前記下限値と前記上限値との間の範囲に2回以上入るよう、前記コアに入射する光の量を変化させて、それぞれの前記コアに光を複数回入射させ、
前記画像データ生成ステップでは、それぞれの前記コアに光が入射される毎に前記画像データを生成し、
前記抽出画像データ生成ステップでは、前記画像データ毎に前記抽出画像データを生成し、
前記変換画像データ生成ステップでは、前記抽出画像データ毎に前記変換画像データを生成し、
前記合成画像データ生成ステップでは、それぞれの前記コアについて、2以上の前記変換画像データを組み合わせて、前記合成画像データを生成する
ことを特徴とするマルチコアファイバの光強度分布測定方法。
【請求項7】
それぞれの前記コアに同一強度の光を入射する場合に、最も強度の低い光が出射する前記コアを暗コアとし、最も強度の高い光が出射する前記コアを明コアとし、前記暗コアから出射する光のピーク強度が前記下限値となる場合における前記暗コアに入射する光の量をそれぞれの前記コアに入射する光の量の下限量とし、前記明コアから出射する光のピーク強度の1/eの強度が前記上限値となる場合における前記明コアに入射する光の量をそれぞれの前記コアに入射する光の量の上限量とする場合に、前記入射ステップでは、前記コアに入射する光の量が前記下限量と前記上限量との間の範囲で変化するように、それぞれの前記コアに光を複数回入射させる
ことを特徴とする請求項6に記載のマルチコアファイバの光強度分布測定方法。
【請求項8】
前記明コアと前記暗コアとを予測する明暗コア予測ステップを備え、
前記明暗コア予測ステップでは、非直線状に配置される3つの前記コアのそれぞれに同一強度の光を入射させ、3つの当該コアから出射する光の強度に比例する長さの直線の一端を3つの当該コアの配置と同じ配置となるように同じ平面上に配置して、それぞれの前記直線の他端を通る斜面を規定する場合に、前記マルチコアファイバのそれぞれの前記コアのうち前記斜面が前記平面から最も離れる側に位置する前記コアを前記明コアとし、前記斜面が前記平面に最も近い側に位置する前記コアを前記暗コアとする
ことを特徴とする請求項7に記載のマルチコアファイバの光強度分布測定方法。
【請求項9】
前記合成画像データ生成ステップでは、それぞれの前記変換画像データの同一画素のおける光の強度の平均を前記合成画像データの当該画素における光の強度とする
ことを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載のマルチコアファイバの光強度分布測定方法。
【請求項10】
前記抽出画像データ生成ステップでは、それぞれの前記コアから出射する光のピーク強度の1/eの強度より低い強度の光が撮像された前記画素を非抽出とする
ことを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載のマルチコアファイバの光強度分布測定方法。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチコアファイバの光強度分布測定装置、及びマルチコアファイバの光強度分布測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
クラッドに複数のコアを配置するマルチコアファイバが知られており、このマルチコアファイバの特性測定装置として、下記特許文献1に記載のものが知られている。このマルチコアファイバの特性測定装置では、マルチコアファイバの一方の端部からそれぞれのコアに光が入射され、マルチコアファイバの他方の端部から出射する光が撮像装置によって撮像され、撮像される画像に基づいてマルチコアファイバの特性が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-138910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の撮像装置で撮像される光の像は、光の強度分布に他ならない。従って、この撮像装置では、光の強度分布が測定されていると理解することができる。ところで、撮像装置には、撮像可能な光のダイナミックレンジがあり、このダイナミックレンジを超える光はホワイトアウトする傾向にあり、このダイナミックレンジを下回る光は撮像不能であったり、S/Nが許容範囲を超えて悪くなったりする傾向にある。
【0005】
マルチコアファイバのそれぞれのコアの特性は均一ではない傾向があり、それぞれのコアに同条件の光が入射する場合であっても、それぞれのコアから出射する光の強度にばらつきが生じる傾向がある。従って、出射する光の強度が高いコアでは、コアの中心付近の光が撮像装置のダイナミックレンジを超えてしまう場合があり、出射する光の強度が低いコアでは、コアの外周付近の光が撮像装置のダイナミックレンジを下回る場合がある。これらの場合、撮像されたデータに基づいて、コアの特性を求めても、当該特性が不正確となる懸念がある。このため、それぞれのコアから出射する光の強度分布をより正確に測定したいという要請がある。
【0006】
そこで、本発明は、それぞれのコアから出射する光の強度分布をより正確に測定し得るマルチコアファイバの光強度分布測定装置、及びマルチコアファイバの光強度分布測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的の達成のため、本発明のマルチコアファイバの光強度分布測定装置は、マルチコアファイバのそれぞれのコアの一端に同時に同一強度の光を入射させる入射部と、それぞれの前記コアの他端から出射する光をカメラで撮像し、それぞれの前記コアから出射する光を複数の画素で示す画像データを生成する画像データ生成部と、前記カメラが撮像可能なダイナミックレンジの下限値と上限値との間の強度の光が撮像された前記画素を前記画像データから抽出して抽出画像データを生成する抽出画像データ生成部と、前記抽出画像データ生成部で抽出されたそれぞれの前記画素の光の強度を前記コアに入射する光の単位量あたりの強度に変換して変換画像データを生成する変換画像データ生成部と、複数の前記変換画像データを合成して、それぞれの前記コアから出射する光の強度分布を示す合成画像データを生成する合成画像データ生成部と、を備える。前記入射部は、各前記コアから出射するそれぞれの光の少なくとも一部の強度が前記下限値と前記上限値との間の範囲に2回以上入るよう、前記コアに入射する光の量を変化させて、それぞれの前記コアに光を複数回入射させ、前記画像データ生成部は、それぞれの前記コアに光が入射される毎に前記画像データを生成し、前記抽出画像データ生成部は、前記画像データ毎に前記抽出画像データを生成し、前記変換画像データ生成部は、前記抽出画像データ毎に前記変換画像データを生成し、前記合成画像データ生成部は、それぞれの前記コアについて、2以上の前記変換画像データを組み合わせて、前記合成画像データを生成する。
【0008】
また、上記目的の達成のため、本発明のマルチコアファイバの光強度分布測定方法は、マルチコアファイバのそれぞれのコアの一端に同時に同一強度の光を入射させる入射ステップと、それぞれの前記コアの他端から出射する光をカメラで撮像し、それぞれの前記コアから出射する光を複数の画素で示す画像データを生成する画像データ生成ステップと、前記カメラが撮像可能なダイナミックレンジの下限値と上限値との間の強度の光が撮像された前記画素を前記画像データから抽出して抽出画像データを生成する抽出画像データ生成ステップと、前記抽出画像データ生成ステップで抽出されたそれぞれの前記画素の光の強度を前記コアに入射する光の単位量あたりの強度に変換して変換画像データを生成する変換画像データ生成ステップと、複数の前記変換画像データを合成して、それぞれの前記コアから出射する光の強度分布を示す合成画像データを生成する合成画像データ生成ステップと、を備える。前記入射ステップでは、各前記コアから出射するそれぞれの光の少なくとも一部の強度が前記下限値と前記上限値との間の範囲に2回以上入るよう、前記コアに入射する光の量を変化させて、それぞれの前記コアに光を複数回入射させ、前記画像データ生成ステップでは、それぞれの前記コアに光が入射される毎に前記画像データを生成し、前記抽出画像データ生成ステップでは、前記画像データ毎に前記抽出画像データを生成し、前記変換画像データ生成ステップでは、前記抽出画像データ毎に前記変換画像データを生成し、前記合成画像データ生成ステップでは、それぞれの前記コアについて、2以上の前記変換画像データを組み合わせて、前記合成画像データを生成する。
【0009】
ある量の光をそれぞれのコアに入射させて、それぞれのコアから出射する光をカメラで撮像する場合に、ある特定のコアから出射する光のうち、一部の範囲の画素に入射する光がカメラのダイナミックレンジの範囲内となり、他の一部の画素に入射する光が当該ダイナミックレンジの範囲外となる可能性がある。また、この光の量と異なる量の光をそれぞれのコアに入射させると、この特定のコアから出射する光のうち、上記一部の範囲の画素とは異なる範囲の画素に入射する光がカメラのダイナミックレンジの範囲内となる傾向がある。そこで、上記のマルチコアファイバの光強度分布測定装置や光強度分布測定方法では、各コアから出射するそれぞれの光の少なくとも一部の強度がダイナミックレンジの範囲に2回以上入るよう、コアに入射する光の量を変化させて、それぞれのコアに光を複数回入射させる。このため、画像データから抽出され抽出画像データとなる画素の範囲は、コアに光が入射される毎に異なる範囲となる傾向にある。このように互いに異なる範囲の画素を組み合わせれば、1つの抽出画像データよりも広い範囲の画素がカメラのダイナミックレンジに入ることになる。しかし、コアに入射する光の量を変化させると、異なる画像データでは同一画素であっても互いに異なる光の強度を示すことになる。そこで、抽出画像データにおける抽出されたそれぞれの画素の光の強度をコアに入射する光の単位量あたりの強度に変換する正規化を行うことで、それぞれの変換画像データにおける同一画素では、概ね同じ強度の光を示すことになる。このように、抽出画像データを正規化した2以上の変換画像データをコア毎に合成することで、それぞれのコアから出射する光を一度のみ撮像して光の強度分布を示す画像データを生成するよりも、カメラのダイナミックレンジの範囲内で撮像された光の範囲を大きくし得る。従って、マルチコアファイバの光強度分布測定装置や光強度分布測定方法によれば、それぞれのコアから出射する光の強度分布をより正確に測定し得る。
【0010】
なお、入射部は、コアに入射される光のパワーや、コアに入射される光の入射期間を変化させることで、コアに入射される光の量を変化させることができる。
【0011】
また、それぞれの前記コアに同一強度の光を入射する場合に、最も強度の低い光が出射する前記コアを暗コアとし、最も強度の高い光が出射する前記コアを明コアとし、前記暗コアから出射する光のピーク強度が前記下限値となる場合における前記暗コアに入射する光の量をそれぞれの前記コアに入射する光の量の下限量とし、前記明コアから出射する光のピーク強度の1/eの強度が前記上限値となる場合における前記明コアに入射する光の量をそれぞれの前記コアに入射する光の量の上限量とする場合を想定する。この場合に、前記入射部は、前記コアに入射する光の量が前記下限値と前記上限値との間の範囲で変化するように、それぞれの前記コアに光を複数回入射させることが好ましい。また、前記入射ステップでは、前記コアに入射する光の量が前記下限値と前記上限値との間の範囲で変化するように、それぞれの前記コアに光を複数回入射させることが好ましい。
【0012】
一般的なマルチコアファイバでは、それぞれのコアは概ね同じ光学的性質を示す傾向にある。従って、一般的なマルチコアファイバであれば、上記のようにコアに入射する光の量が下限値と上限値との間の範囲で変化するように、それぞれのコアに光を複数回入射させることで、それぞれのコアから複数回出射する光に基づき、複数の抽出画像データを生成し得る。
【0013】
また、上記マルチコアファイバの光強度分布測定装置は、前記明コアと前記暗コアとを予測する明暗コア予測部を備えることが好ましく、上記マルチコアファイバの光強度分布測定方法は、前記明コアと前記暗コアとを予測する明暗コア予測ステップを備えることが好ましい。この場合、前記明暗コア予測部及び前記明暗コア予測ステップでは以下のように処理がなされる。すなわち、非直線状に配置される3つの前記コアのそれぞれに同一強度の光を入射させ、3つの当該コアから出射する光の強度に比例する長さの直線の一端を3つの当該コアの配置と同じ配置となるように同じ平面上に配置して、それぞれの前記直線の他端を通る斜面を規定する場合に、前記マルチコアファイバのそれぞれの前記コアのうち前記斜面が前記平面から最も離れる側に位置する前記コアを前記明コアとし、前記斜面が前記平面に最も近い側に位置する前記コアを前記暗コアとする。
【0014】
マルチコアファイバでは、その製造方法に起因して、クラッドの特定の直径方向の一端側に明コアが位置し、当該直径方向の一端側から他端側に向かって徐々にコアから出射する光の強度が低くなり、当該直径方向の他端側に暗コアが位置する傾向がある。そこで、上記のように、非直線状に位置する3つのコアから出射する光の強度に基づいて、この直径方向の一端側と他端側とを知ることができる。このため、全てのコアから出射する光を測定せずとも、上記の明コアと暗コアとを容易に予測することができる。
【0015】
また、上記マルチコアファイバの光強度分布測定装置における前記合成画像データ生成部、及びマルチコアファイバの光強度分布測定方法における前記合成画像データ生成ステップでは、それぞれの前記変換画像データの同一画素のおける光の強度の平均を前記合成画像データの当該画素における光の強度とすることが好ましい。
【0016】
上記のように複数回画素を抽出して、複数の抽出画像を生成すると、それぞれの抽出画像において抽出された一部で画素が同一となる場合がある。この場合、上記のように同一画素における光の強度を平均化して合成することで、複数回抽出された同一画素のいずれかを選択する場合よりも、測定誤差を小さくし得る。
【0017】
上記マルチコアファイバの光強度分布測定装置における前記抽出画像データ生成部、及びマルチコアファイバの光強度分布測定方法における前記抽出画像データ生成ステップでは、それぞれの前記コアから出射する光のピーク強度の1/eの強度より低い強度の光が撮像された画素を非抽出とすることが好ましい。
【0018】
光ファイバを伝搬する光のモードフィールド径等の特性は、一般的に、光のピーク強度の1/eの強度となる部分を光の外縁とする。従って、たとえコアから出射する光のピーク強度の1/eの強度より低い強度がダイナミックレンジの範囲内であっても、当該強度の光を非抽出とすることで、光の特性を求める一般的な工程に不要な光の成分を除去でき、当該工程を容易にし得る。
【発明の効果】
【0019】
以上のように、本発明によれば、それぞれのコアから出射する光の強度分布をより正確に測定し得るマルチコアファイバの光強度分布測定装置、及びマルチコアファイバの光強度分布測定方法が提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施形態に係るマルチコアファイバの光強度分布測定装置の概略を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係るマルチコアファイバの光強度分布測定方法の工程のフローチャートの一例を示す図である。
図3】明暗コア予測ステップを説明する図である。
図4】露光時間が3msでの画像データを示す図である。
図5】露光時間が10msでの画像データを示す図である。
図6】露光時間が20msでの画像データを示す図である。
図7図4図6の光の強度分布を示す図である。
図8】合成画像を示す図である。
図9】合成画像データが1つの画像データよりも光の強度分布を正確に測定し得ることを示す図である。
図10】抽出画像データ生成ステップの変形例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係るマルチコアファイバの光強度分布測定装置、及びマルチコアファイバの光強度分布測定方法を実施するための形態が添付図面とともに例示される。以下に例示する実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、以下の実施形態から変更、改良することができる。また、本明細書では、理解を容易にするために、各部材の寸法が誇張して示されている場合がある。
【0022】
図1は、実施形態に係るマルチコアファイバの光強度分布測定装置の概略を示す図である。本実施形態で光の強度分布が測定されるマルチコアファイバ10は、複数のコア11とそれぞれのコア11の外周面を囲うクラッド12とを有する。なお、本実施形態では、コアが4つのマルチコアファイバを例示して説明する。
【0023】
図1に示すように、本実施形態のマルチコアファイバの光強度分布測定装置1は、入射部20と、画像データ生成部30と、プロセッサCPと、メモリMEと、強度測定部50とを備える。
【0024】
入射部20は、マルチコアファイバ10のそれぞれのコア11の一端に同時に同一強度の光を入射させる。それぞれのコア11に入射する光の波長は互いに同じであることが好ましい。なお、それぞれのコア11に光を入射する手段は特に限定されない。例えば、それぞれのコア11にシングルコアファイバのコアが接続されており、入射部20は、それぞれのシングルコアファイバのコアを介してそれぞれのコア11に光を入射させる。また、入射部20は、それぞれのコア11に入射させる光のパワーや、それぞれのコア11に入射させる光の入射期間を変化させることで、それぞれのコア11に入射させる光の量を変化させることができる。
【0025】
強度測定部50は、例えば複数のフォトダイオード等の受光デバイスを備え、それぞれのコア11の他端から出射する光を受光して、それぞれのコア11の他端から出射する光の強度を示す信号を出力する。強度測定部50から出力する信号は、プロセッサCPに入力する。また、強度測定部50は、それぞれのコア11の他端から出射する光の光路上と当該光路上以外とに移動可能に構成されている。従って、強度測定部50は、それぞれのコア11のうち少なくとも一つのコア11から出射する光の強度を測定するときには、上記光路上に配置されるが、それ以外のときには、上記光路上以外の場所に移動する。
【0026】
画像データ生成部30は、カメラ31と、変換部32とを備え、それぞれのコア11の他端から出射する光をカメラ31で撮像し、それぞれのコア11から出射する光の画像データを生成する。このとき、強度測定部50は上記光路上以外の場所に移動している。カメラ31は、例えば、CCDカメラ等から成り、マトリックス状に配置された複数の受光素子を有し、コア11から出射するそれぞれの光は、それぞれ複数の受光素子で受光される。それぞれの受光素子で受光される各光は、画像を構成する画素の信号としてカメラ31から出力される。従って、コア11から出射するそれぞれの光は、それぞれ複数の画素で示される。変換部32は、カメラ31から出力する各画素の信号を、プロセッサCPで処理可能な状態に変換する。例えば、カメラ31から出力する信号がアナログ信号であれば、当該信号をデジタル信号に変換したり、カメラ31から出力するそれぞれの画素の信号に当該画素のアドレスを付与したりする。画像データ生成部30で生成された画像データを含む信号はプロセッサCPに入力する。それぞれの画素の信号には、カメラ31の当該画素に相当する受光素子が受光する光の強度に係る情報が含まれている。
【0027】
プロセッサCPは、例えば、マイクロコントローラ、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large-scale Integrated Circuit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの集積回路やNC(Numerical Control)装置を用いることができる。また、プロセッサCPは、NC装置を用いた場合、機械学習器を用いたものであってもよく、機械学習器を用いないものであってもよい。プロセッサCPは、明暗コア予測部41と、抽出画像データ生成部42と、変換画像データ生成部43と、合成画像データ生成部44とを含む。
【0028】
プロセッサCPには、メモリMEが電気的に接続されており、プロセッサCPは、メモリMEに情報を保管したり、メモリMEに保管されている情報を読み出したりする。メモリMEは、例えば非一過性(non-transitory)の記録媒体であり、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の半導体記録媒体が好適であるが、光学式記録媒体や磁気記録媒体等の公知の任意の形式の記録媒体を包含し得る。なお、「非一過性」の記録媒体とは、一過性の伝搬信号(transitory, propagating signal)を除く全てのコンピュータで読み取り可能な記録媒体を含み、揮発性の記録媒体を除外するものではない。
【0029】
明暗コア予測部41は、マルチコアファイバ10のそれぞれのコア11に同一強度の光を入射するときに、最も強度の低い光が出射するコアを暗コアとし、最も強度の高い光が出射するコアを明コアとする場合に、この暗コアおよび明コアを予測する。具体的には、明暗コア予測部41は、入射部20からマルチコアファイバ10のそれぞれのコア11のうち非直線状に配置される3つのコア11のそれぞれに同一強度の光を入射させる。そして、明暗コア予測部41は、強度測定部50からプロセッサCPに入力する信号を用いて、3つの当該コア11から出射するそれぞれの光の強度に比例する長さの直線の一端を3つの当該コア11の配置と同じ配置となるように同じ平面上に配置して、それぞれの直線の他端を通る斜面を規定する。そして、明暗コア予測部41は、マルチコアファイバ10のそれぞれのコア11のうちこの斜面が上記の平面から最も離れる側に位置するコア11を明コアとし、この斜面が上記の平面に最も近い側に位置するコア11を暗コアとする。なお、明暗コア予測部41は、この明コアおよび暗コアの予測を演算により行う。従って、上記の直線、平面、及び斜面は仮想であり、これらは実在しない。なお、この明暗コア予測の具体的内容については後述する。
【0030】
抽出画像データ生成部42は、カメラ31が撮像可能なダイナミックレンジの下限値と上限値との間の強度の光が撮像された画素を画像データから抽出して抽出画像データを生成する。抽出画像データ生成部42は、画像データ生成部30が出力する画像データにおける各画素の信号が有する光の強度に係る情報を用いて、各画素の光の強度と、メモリMEに格納されているカメラ31のダイナミックレンジの範囲とを比較する。そして、抽出画像データ生成部42は、各画素の光の強度がダイナミックレンジの下限値と上限値との間に入っている画素を抽出する。抽出画像データ生成部42は、抽出された画素の当該情報をそのままとし、画素の光の強度がダイナミックレンジの下限値と上限値との間に入っていない画素の光の強度に係る情報をゼロに置き換えて、画像データを抽出画像データにする。なお、画素の光の強度がダイナミックレンジの下限値と上限値との間に入っていない画素の光の強度に係る情報を無情報に置き換えてもよい。
【0031】
変換画像データ生成部43は、抽出画像データ生成部42で抽出されたそれぞれの画素の光の強度をコア11に入射する光の単位量あたりの強度に変換する正規化を行い変換画像データを生成する。例えば、それぞれのコア11に所定の強度の光が10ms入射しており、画像データ生成部30は、その光により、画像データを生成したとする。単位量がコア11に1ms入射する光の量の場合、コア11に入射する光の量と画像データ生成部30が生成する画像データの各画素が示す光の強度とが線形の関係にあれば、変換画像データ生成部43は、抽出画像データ生成部42で抽出された各画素の光の強度に係る情報を1/10の光の強度を示す情報に変換する。しかし、一般的にコア11に入射する光の量と画像データ生成部30が生成する画像データの各画素が示す光の強度とが線形の関係にない。従って、変換画像データ生成部43は、抽出されたそれぞれの画素の光の強度をコア11に入射する光の単位量あたりの強度となるように所定の式を用いて計算する。このように、抽出されたそれぞれの画素について正規化を行うことで、入射部20から異なる量の光がそれぞれのコア11に入射される場合であっても、変換画像データ生成部43で生成される変換画像データでは、同一の画素については概ね同じ光の強度を示す。
【0032】
合成画像データ生成部44は、変換画像データ生成部43で生成された複数の変換画像データを合成して、それぞれのコア11から出射する光の強度分布を示す合成画像データを生成する。入射部20から量の異なる光がそれぞれのコア11に複数回入射されることで、それぞれのコア11毎に2以上の変換画像データが作成される場合、2以上の変換画像データでは、抽出画像データ生成部42で抽出されて変換画像データ生成部43で変換された画素の範囲が互いに異なる。そこで、合成画像データ生成部44は、互いに異なる範囲の画素同士を組み合わせて、合成画像データを生成する。なお、2以上の変換画像データが同一の画素のデータを有している場合、それぞれの変換画像データにおける同一画素が示す光の強度の平均を合成画像データの当該画素における光の強度とすることが好ましい。このように同一画素における光の強度を平均化して合成することで、複数回抽出された同一画素のいずれかを選択する場合よりも、測定誤差を小さくし得る。
【0033】
次に、マルチコアファイバの光強度分布測定装置1を用いたマルチコアファイバ10の光強度分布測定方法について説明する。
【0034】
図2は、本実施形態に係るマルチコアファイバ10の光強度分布測定方法の工程のフローチャートの一例を示す図である。図2に示すように、本実施形態の光強度分布測定方法は、第1入射ステップS11、強度測定ステップS12、及び演算ステップS13を含む明暗コア予測ステップS1と、第2入射ステップS2と、画像データ生成ステップS3と、抽出画像データ生成ステップS4と、変換画像データ生成ステップS5と、合成画像データ生成ステップS6と、を含む。
【0035】
(第1入射ステップS11)
本ステップでは、マルチコアファイバ10のコア11のうち、非直線状に配置された3つのコア11が選ばれる。そして、プロセッサCPの明暗コア予測部41は、入射部20を制御して、これら3つのコア11の一端に同一強度の光を入射させる。
【0036】
(強度測定ステップS12)
本ステップでは、強度測定部50が、第1入射ステップS11において光が入射された3つのコア11のそれぞれの他端から出射する光の強度を測定する。従って、強度測定部50は、少なくとも本ステップの前までに、上記3つのコア11の他端から出射する光の強度を測定可能となるように、これらコア11の他端から出射する光の光路上に配置される。強度測定部50は、測定したそれぞれの強度の情報を含む信号をプロセッサCPに出力する。その後、強度測定部50は、当該光路上以外に移動する。
【0037】
(演算ステップS13)
本ステップでは、明暗コア予測部41が、強度測定部50から入力する情報に基づいて、マルチコアファイバ10のそれぞれのコア11に同一強度の光を入射する場合に、最も強度の低い光が出射する暗コアと、最も強度の高い光が出射する明コアとを演算により予測する。図3は、本ステップを説明する図である。図3では、マルチコアファイバ10の複数のコア11をそれぞれコア11a~11dとしている。明暗コア予測部41の説明において例示したように、本ステップにおいて、明暗コア予測部41は、強度測定部50からプロセッサCPに入力する信号を用いて、3つの当該コア11a~11cから出射するそれぞれの光の強度に比例する長さの3つの直線STa~STcを想定する。これら直線STa~STcは仮想線である。そして、明暗コア予測部41は、それぞれの直線STa~STcが互いに平行となり、それぞれの直線STa~STcの一端が3つのコア11a~11cの配置と同じ配置となるようにして1つの平面PL上に配置する。この平面PLは仮想面である。次に明暗コア予測部41は、それぞれの直線STa~STcの他端を通る斜面SLを規定する。この斜面SLは平面状の仮想面である。明暗コア予測部41は、マルチコアファイバ10のそれぞれのコア11のうち斜面SLが平面PLに最も近い側に位置するコア11を上記の暗コアとし、それぞれのコア11のうち斜面SLが平面PLから最も離れる側に位置するコア11を上記の明コアとする。なお、本ステップでは、結果として暗コアおよび明コアが求められれば良く、暗コアと明コアとを求める場合、斜面SLが規定されずとも、斜面SLの勾配ベクトルGRが規定されてもよい。この場合、それぞれのコア11のうち最も勾配ベクトルGRの向く側に位置するコア11を暗コアとし、それぞれのコア11のうち最も勾配ベクトルGRの向きと逆側に位置するコア11を明コアとする。このように勾配ベクトルが用いられて暗コアおよび明コアを求める場合であっても、結果として、暗コアは、それぞれのコア11のうち斜面SLが平面PLに最も近い側に位置するコアであり、明コアは、それぞれのコア11のうち斜面SLが平面PLから最も離れる側に位置するコアである。
【0038】
図3では、コア11a~11cのそれぞれに同一強度の光が入射され、コア11aから出射する光の強度がコア11b,11cから出射する光の強度よりも高く、コア11b,11cから出射する光の強度が互いに同じ例を示している。この例の場合、コア11aが明コアであり、コア11dが暗コアとなる。こうして、暗コアと明コアとが予測される。
【0039】
このように暗コアと明コアとが予測できる理由は次の通りである。すなわち、本実施形態に示すマルチコアファイバ10に限らずマルチコアファイバでは、その製造方法に起因して、クラッドの特定の直径方向の一端側に明コアが位置し、当該直径方向の一端側から他端側に向かって徐々にコアから出射する光の強度が低くなり、当該直径方向の他端側に暗コアが位置する傾向がある。そこで、上記のように、非直線状に位置する3つのコア11a~11cから出射する光の強度に基づいて、この直径方向の一端側と他端側とを知ることができ、一端側に位置するコア11を明コアとすることができ、他端側に位置するコア11を暗コアとすることができる。このため、全てのコア11から出射する光を測定せずとも、上記の明コアと暗コアとを容易に予測することができる。
【0040】
なお、本実施形態の明暗コア予測ステップS1では、上記のように3つのコア11a~11cから出射する光の強度に基づいて、暗コアと明コアとを求めるため、全てのコア11に光を入射して暗コアと明コアとを求める場合と比べて、容易に暗コアと明コアとを求めることができる。しかし、本実施形態の明暗コア予測ステップS1に代わって、他の方法により暗コアと明コアとを求めてもよい。例えば、全てのコア11に同じ強度の光を入射して、それぞれのコア11から出射する光の強度を強度測定部50が測定し、プロセッサCPは、強度測定部50から出力されるそれぞれのコア11から出射する光の強度の情報に基づいて、暗コアと明コアとを求めてもよい。この場合、図3で示す例により暗コアと明コアとを求める場合と比べて、より正確に暗コアと明コアとを求めることができる。
【0041】
(第2入射ステップS2)
本ステップでは、プロセッサCPは、入射部20を制御して、入射部20にマルチコアファイバ10のそれぞれのコア11の一端に同時に同一強度の光を入射させる。入射部20からそれぞれのコア11に入射される光の波長は同じ波長であることが好ましい。入射部20は、各コア11から出射するそれぞれの光の少なくとも一部の強度がカメラ31のダイナミックレンジの下限値と上限値との間の範囲に2回以上入るよう、コアに入射する光の量を変化させて、それぞれのコア11に光を複数回入射させる。
【0042】
このように各コア11から出射するそれぞれの光の少なくとも一部の強度が上記下限値と上限値との間の範囲に2回以上入るよう、それぞれのコア11に光を複数回入射させれば、どのような範囲でコアに入射する光の量を変化させるかは特に限定されない。しかし、上記の暗コアから出射する光のピーク強度がダイナミックレンジの下限値となる場合における暗コアに入射する光の量をそれぞれのコアに入射する光の量の下限量とし、明コアから出射する光のピーク強度の1/eの強度がダイナミックレンジの上限値となる場合における明コアに入射する光の量をそれぞれのコアに入射する光の量の上限量とする場合に、本ステップでは、それぞれのコア11に入射する光の量が下限量と上限量との間の範囲で変化するように、それぞれのコアに光を複数回入射させることが好ましい。一般的に、マルチコアファイバのそれぞれのコアは概ね同じ特性を有する。このため、同じ強度の光がそれぞれのコア11に入射する場合、それぞれのコア11から出射する光は、互いに近い強度分布を有する。従って、このような範囲で光の量を変化させてそれぞれのコア11に光を複数回入射させることで、一般的な光ファイバであれば、それぞれのコア11から複数回出射する光に基づき、後述の抽出画像データをそれぞれのコア11について2以上生成し得る。
【0043】
(画像データ生成ステップS3)
本ステップでは、画像データ生成部30が、それぞれのコア11の他端から出射する光をカメラ31で撮像し、それぞれのコア11から出射する光を複数の画素で示す画像データを生成する。カメラ31は、それぞれのコア11から出射するそれぞれの光について複数の受光素子で受光して、各受光素子から出力される信号により、各画素の信号が形成される。従って、カメラ31で撮像されて、変換部32を経て画像データ生成部30から主力する画像データは、各コア11から出射するそれぞれの光が複数の画素で示されるデータが含まれる。
【0044】
本ステップでは、入射部20が、コア11に入射する光の量を変化させて、それぞれのコア11に光を複数回入射させる毎に画像データを生成する。生成されたそれぞれの画像データは、プロセッサCPに入力して、メモリMEに保存される。以下の説明では、1つのコア11から出射する光に着目して説明する。図4は、露光時間が3msでの画像データを示す図であり、図5は、露光時間が10msでの画像データを示す図であり、図6は、露光時間が20msでの画像データを示す図である。これらの画像データは、特定のコア11から出射する光の画像データである。露光時間はコア11に入射する光の入射期間と考えることができ、それぞれの画像データを撮像する際に入射部20から出射される光の強度は一定である。従って、この場合には、露光時間がコア11に入射する光の量に比例する。図4図6に示すように、コア11に入射する光の量が増えると、画像に映る光の見た目の直径が大きくなることが分かる。このことは、コア11に入射する光の量が増えるとコア11から出射する光の径が大きくなることを示すのではなく、光の外縁近傍では、光の強度がカメラ31のダイナミックレンジの下限より小さくなるため、コア11に入射する光の量が少ないほど、露光して光の像として現れる画素の範囲が狭くなるのである。
【0045】
(抽出画像データ生成ステップS4)
本ステップでは、抽出画像データ生成部42が、カメラ31が撮像可能なダイナミックレンジの下限値と上限値との間の強度の光が撮像された画素を画像データから抽出して抽出画像データを生成する。本ステップでは、抽出画像データ生成部42は、メモリMEからそれぞれの画像データを読み出し、画像データ毎に抽出画像データを生成する。従って、抽出画像データ生成部42は、入射部20がそれぞれのコア11に光を複数回入射させる毎に抽出画像データを生成する。生成されたそれぞれの抽出画像データは、メモリMEに保存される。
【0046】
図7は、図4図6の光の強度分布を示す図である。本図では、露光時間が3msである図4に係るデータが点線で示され、露光時間が10msである図5に係るデータが破線で示され、露光時間が20msである図6に係るデータが一点鎖線で示されている。図7(A)は、図4図5、及び図6における画像データを模式的に示す図である。図7(A)において、実線は光のピーク強度の1/e以下の強度である所定の強度の光の外周を示す。図7(B)は、光の強度分布とカメラ31のダイナミックレンジとの関係を示している。図7(A)、図7(B)に示される通り、露光時間が3msの場合、光の中心近傍の画素では光の強度がカメラ31のダイナミックレンジの範囲に入り、光の中心近傍以外の画素では光の強度が当該ダイナミックレンジの下限値よりも小さくなる。また、露光時間が10msの場合、光の中心近傍の画素では光の強度が当該ダイナミックレンジの上限値よりも大きくなり、光の外周近傍の画素では光の強度が当該ダイナミックレンジの下限値よりも小さくなる。露光時間が20msの場合、光の強度が当該ダイナミックレンジの範囲内となる領域が、露光時間が10msの場合よりも光の外周側となる。
【0047】
本実施形態では、光の強度がカメラ31のダイナミックレンジの下限値と上限値との間の画素、すなわち図7(A)の点線で囲まれる円状の領域、2本の破線で囲まれる円環上の領域、及び2本の一点鎖線で囲まれる円環状の領域の画素を抽出して、光の強度がダイナミックレンジの下限値と上限値との間に入らない画素の光の強度をゼロにする。従って、それぞれの露光時間毎に抽出画像データ生成部42で生成される抽出画像データは、図7(C)で示される光の強度分布を有する。なお、図が煩雑となることを避けるため、図7(C)において、光の強度がゼロとされる様子は記載されていない。
【0048】
(変換画像データ生成ステップS5)
本ステップでは、変換画像データ生成部43が、抽出画像データ生成ステップS4で抽出されたそれぞれの画素の光の強度をコア11に入射する光の単位量あたりの強度に変換して変換画像データを生成する。変換画像データ生成部43は、メモリMEからそれぞれの抽出画像データを読み出し、抽出画像データ毎に変換画像データを生成する。従って、変換画像データ生成部43は、入射部20がそれぞれのコア11に光を複数回入射させる毎に変換画像データを生成する。生成されたそれぞれの変換画像データは、メモリMEに保存される。
【0049】
上記のように、一般的に、コア11に入射する光の量と画像データ生成部30が生成する画像データの各画素が示す光の強度とは線形の関係にない。従って、変換画像データ生成部43は、抽出されたそれぞれの画素の光の強度をコア11に入射する光の単位量あたりの強度となるように所定の式を用いて計算して、変換画像データを生成する。このようにそれぞれの画素が変換された変換画像データは、図7(D)に示されるように、例えば、図7(C)で示される光の強度分布が光の強度方向に圧縮された光の強度分布を有する。なお、図が煩雑になることを避けるため、図7(C)と図7(D)とで光の強度方向のスケールを異ならせてある。こうして、抽出画像データにおける抽出されたそれぞれの画素の光の強度をコア11に入射する光の単位量あたりの強度に変換する正規化を行うことで、それぞれの変換画像データにおける同一画素では、概ね同じ強度の光を示すことになる。なお、図7(D)では、それぞれの線を見分けるために、露光時間が3msの変換画像データを示す曲線と、10msの変換画像データを示す曲線と、20msの変換画像データを示す曲線とを僅かにずらして記載している。
【0050】
(合成画像データ生成ステップS6)
本ステップでは、合成画像データ生成部44が、それぞれのコア11について、2以上の変換画像データを組み合わせて、合成画像データを生成する。本ステップでは、メモリMEからそれぞれの変換画像データを読み出し、それぞれの変換画像データの同じ画素同士を組み合わせる。図7(D)で点線で示される3msの変換画像データ、破線で示される10msの変換画像データ、一点鎖線で示される20msの変換画像データが合成される。本例では、露光時間が3msの変換画像データの一部の画素は露光時間が10msの変換画像データの画素と重なり、光の中心近傍の領域を示す他の一部の画素はいずれの変換画像データの画素とも重ならない。また、露光時間が20msの変換画像データの一部の画素が露光時間が10msの変換画像データの画素と重なり、光の外周近傍の領域を示す他の一部の画素はいずれの変換画像データの画素とも重ならない。本例では、複数の変換画像データの同一の画素について、光の強度を示すデータが1つのみであれば、当該データを合成画像データにおける当該画素の光の強度を示すデータとする。一方、複数の変換画像データの同一の画素について、光の強度を示すデータが2以上の場合には、上記のように、それぞれの変換画像データの当該画素が示す光の強度の平均を合成画像データにおける当該画素の光の強度を示すデータとする。ただし、複数の変換画像データの同一の画素について、光の強度を示すデータが2以上の場合に、いずれかの変換画像データの当該画素を合成画像データにおける当該画素としてもよい。こうして、図7(D)に示す光の強度分布を有する合成画像データが生成される。
【0051】
図8は、露光時間を3ms、5ms、8ms、10ms、15ms、20ms、30ms、50ms、100ms、300ms、500msとして、入射部20からそれぞれのコア11に同一強度の光を複数回入射した場合の合成画像を示す図である。本例では、この合成画像は、露光時間が5msの場合の画像と見た目に概ね同じであった。
【0052】
以上説明したように、本実施形態のマルチコアファイバの光強度分布測定装置1は、マルチコアファイバ10のそれぞれのコア11の一端に同時に同一強度の光を入射させる入射部20と、それぞれのコア11の他端から出射する光をカメラ31で撮像し、それぞれのコア11から出射する光を複数の画素で示す画像データを生成する画像データ生成部30と、カメラ31が撮像可能なダイナミックレンジの下限値と上限値との間の強度の光が撮像された画素を画像データから抽出して抽出画像データを生成する抽出画像データ生成部42と、抽出画像データ生成部42で抽出されたそれぞれの画素の光の強度をコア11に入射する光の単位量あたりの強度に変換して変換画像データを生成する変換画像データ生成部43と、複数の変換画像データを合成して、それぞれの前記コアから出射する光の強度分布を示す合成画像データを生成する合成画像データ生成部44と、を備える。入射部20は、各コア11から出射するそれぞれの光の少なくとも一部の強度がダイナミックレンジの下限値と上限値との間の範囲に2回以上入るよう、コア11に入射する光の量を変化させて、それぞれのコア11に光を複数回入射させ、画像データ生成部30は、それぞれのコア11に光が入射される毎に画像データを生成し、抽出画像データ生成部42は、画像データ毎に抽出画像データを生成し、変換画像データ生成部43は、抽出画像データ毎に変換画像データを生成し、合成画像データ生成部44は、それぞれのコア11について、2以上の変換画像データを組み合わせて、合成画像データを生成する。
【0053】
また、本実施形態のマルチコアファイバの光強度分布測定方法は、マルチコアファイバ10のそれぞれのコア11の一端に同時に同一強度の光を入射させる入射ステップである第2入射ステップS2と、それぞれのコア11の他端から出射する光をカメラ31で撮像し、それぞれのコア11から出射する光を複数の画素で示す画像データを生成する画像データ生成ステップS3と、カメラ31が撮像可能なダイナミックレンジの下限値と上限値との間の強度の光が撮像された画素を画像データから抽出して抽出画像データを生成する抽出画像データ生成ステップS4と、抽出画像データ生成ステップS4で抽出されたそれぞれの画素の光の強度をコア11に入射する光の単位量あたりの強度に変換して変換画像データを生成する変換画像データ生成ステップS5と、複数の変換画像データを合成して、それぞれのコア11から出射する光の強度分布を示す合成画像データを生成する合成画像データ生成ステップS6と、を備える。第2入射ステップS2では、各コア11から出射するそれぞれの光の少なくとも一部の強度がダイナミックレンジの下限値と上限値との間の範囲に2回以上入るよう、コア11に入射する光の量を変化させて、それぞれのコア11に光を複数回入射させ、画像データ生成ステップS3では、それぞれのコア11に光が入射される毎に画像データを生成し、抽出画像データ生成ステップS4では、画像データ毎に抽出画像データを生成し、変換画像データ生成ステップS5では、抽出画像データ毎に変換画像データを生成し、合成画像データ生成ステップS6では、それぞれのコア11について、2以上の変換画像データを組み合わせて、合成画像データを生成する。
【0054】
ある量の光をそれぞれのコア11に入射させて、それぞれのコア11から出射する光をカメラ31で撮像する場合に、ある特定のコア11から出射する光のうち、一部の範囲の画素に入射する光がカメラ31のダイナミックレンジの範囲内となり、他の一部の画素に入射する光が当該ダイナミックレンジの範囲外となる可能性がある。また、この光の量と異なる量の光をそれぞれのコア11に入射させると、この特定のコア11から出射する光のうち、上記一部の範囲の画素とは異なる範囲の画素に入射する光がカメラ31のダイナミックレンジの範囲内となる傾向がある。そこで、上記のマルチコアファイバの光強度分布測定装置1や光強度分布測定方法では、各コア11から出射するそれぞれの光の少なくとも一部の強度がダイナミックレンジの範囲に2回以上入るよう、コア11に入射する光の量を変化させて、それぞれのコア11に光を複数回入射させる。このため、画像データから抽出され抽出画像データとなる画素の範囲は、コア11に光が入射される毎に異なる範囲となる傾向にある。このように互いに異なる範囲の画素を組み合わせれば、1つの抽出画像データよりも広い範囲の画素がカメラ31のダイナミックに入ることになる。しかし、コア11に入射する光の量を変化すると、同一画素であっても異なる光量を示すことになる。そこで、抽出画像データにおける抽出されたそれぞれの画素の光の強度をコア11に入射する光の単位量あたりの強度に変換する正規化を行うことで、それぞれの変換画像データにおける同一画素では、概ね同じ強度の光を示すことになる。このように、抽出画像データを正規化した2以上の変換画像データをコア11毎に合成することで、それぞれのコア11から出射する光を一度のみ撮像して光の強度分布を示す画像データを生成するよりも、カメラのダイナミックレンジの範囲内で撮像された光の範囲を大きくし得る。従って、マルチコアファイバ10の光強度分布測定装置1や光強度分布測定方法によれば、それぞれのコア11から出射する光の強度分布をより正確に測定し得る。
【0055】
図9は、合成画像データが1つの画像データよりも光の強度分布を正確に測定し得ることを示す図である。図9では、実線が露光時間が5msの場合の光の強度分布を示し、破線が図11に示す合成画像による光の強度分布を示す図である。上記のように、図8に示す合成画像は露光時間が5msの場合の画像と見た目に概ね同じであった。しかし、露光時間が5msの場合の光の強度分布は、光の中心からおよそ9μmより外側において、曲線に歪みが生じており、S/Nが悪いために正しく評価できていないことが分かった。これに対して、合成画像の光の強度分布は、少なくとも光の中心からおよそ12μmまで、歪みの少ない曲線となり、S/Nの良い結果となった。従って、上記のように、本実施形態のマルチコアファイバ10の光強度分布測定装置1や光強度分布測定方法によれば、それぞれのコア11から出射する光の強度分布をより正確に測定し得る結果となった。
【0056】
以上、本発明について上記実施形態を例に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されない。
【0057】
上記実施形態では、コアの数が4つのマルチコアファイバを例示するが、コアの数は複数である限り4つに限定されない。
【0058】
また、上記実施形態では、明コアと暗コアとを予測した。しかし、コア11から出射するそれぞれの光の少なくとも一部の強度がダイナミックレンジの下限値と上限値との間の範囲に2回以上入るよう、コア11に入射する光の量を変化させて、それぞれのコアに光を複数回入射させれば、明コアと暗コアとが予測されなくてもよい。この場合、強度測定部50及び明暗コア予測部41は不要である。この場合、例えば、全てのコアから出射する光がダイナミックレンジの下限値より低くなるような十分に少ない量の光から、全てのコアから出射する光がダイナミックレンジの上限値より高くなるような十分に多い量の光まで、多段階に光の量を変化させてもよい。
【0059】
また、抽出画像データ生成ステップS4を次の変形例のようにしてもよい。図10は、本変形例を説明する図である。なお、本図では、光のピーク強度がカメラ31のダイナミックレンジの上限値よりも低い状態が示されている。図10の実線と破線とから成る曲線は、画像データにおける光の強度分布を示す。本変形例では、カメラ31のダイナミックレンジの範囲内の光の強度を有する画素であっても、それぞれのコア11から出射する光のピーク強度の1/eの強度より低い強度の光が撮像された画素を非抽出とする。従って、上記実施形態では抽出された図10の点線で示す領域の画素は非抽出とされて、光の強度がゼロとされ、実線で示される光の強度を有する抽出画像データが生成される。
【0060】
光ファイバを伝搬する光のモードフィールド径等の特性は、一般的に、光のピーク強度の1/eの強度となる部分を光の外縁とする。従って、たとえコアから出射する光のピーク強度の1/eの強度より低い強度がダイナミックレンジの範囲内であっても、当該強度の光を非抽出とすることで、光の特性を求める一般的な工程に不要な光の成分を除去でき、当該工程を容易にし得る。
【0061】
なお、マルチコアファイバ10において、コア11の間でクロストークが生じる場合がある。しかし、このクロストークの光の強度が、光のピーク強度の1/eの強度以下であれば、上記変形例のようにすることで、クロストークによる影響をも除去することができる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明によれば、それぞれのコアから出射する光の強度分布をより正確に測定し得るマルチコアファイバの光強度分布測定装置、及びマルチコアファイバの光強度分布測定方法が提供され得、例えば光通信等の分野において利用可能である。
【符号の説明】
【0063】
1・・・光強度分布測定装置
10・・・マルチコアファイバ
11・・・コア
20・・・入射部
30・・・画像データ生成部
41・・・明暗コア予測部
42・・・抽出画像データ生成部
43・・・変換画像データ生成部
44・・・合成画像データ生成部
50・・・強度測定部
CP・・・プロセッサ
ME・・・メモリ
S1・・・明暗コア予測ステップ
S2・・・第2入射ステップ (入射ステップ)
S3・・・画像データ生成ステップ
S4・・・抽出画像データ生成ステップ
S5・・・変換画像データ生成ステップ
S6・・・合成画像データ生成ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10