(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022126571
(43)【公開日】2022-08-30
(54)【発明の名称】ダム湖内の発電施設
(51)【国際特許分類】
E02B 9/00 20060101AFI20220823BHJP
F03B 7/00 20060101ALI20220823BHJP
F04F 5/24 20060101ALI20220823BHJP
【FI】
E02B9/00 B
F03B7/00
F04F5/24 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021066137
(22)【出願日】2021-02-18
(71)【出願人】
【識別番号】521109970
【氏名又は名称】小川 静男
(72)【発明者】
【氏名】小川 静男
【テーマコード(参考)】
3H072
3H079
【Fターム(参考)】
3H072AA02
3H072AA27
3H072BB31
3H072BB40
3H072CC43
3H079AA19
3H079AA23
3H079BB10
3H079CC03
3H079DD03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ダム湖の水が持っている位置エネルギーに、高圧空気で押された高圧水のエネルギーが加算された水流を導水管より落水させて水車発電機を力強く回転させて発電させることにより、電力逼迫時に発電量を増大することができる発電施設を提供する。
【解決手段】ダム湖内に高圧水生成室2、3を設置し、丘の上に設置された空気ボンベ4と電磁バルブ6、7を介して繋げ、電力余剰時に電動空気ポンプ5で高圧空気を作り空気ボンベ4に貯めておき、電力逼迫時に電磁バルブ6、7を開いて高圧水生成室2、3内に空気ボンベ4の高圧空気を流入させて高圧水を作り、この高圧水を導水管8より落水させて水車発電機20を回転させて発電させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダム湖内に二つの互いに連通した高圧水生成室からなるタンクをダム湖の湖面より低く設置する。残りの高圧空気を貯める空気ボンベと、高圧空気を作る電動空気ポンプは丘の上に設置されている。空気ボンベと、ダム湖内に設置されたタンクは電磁バルブを介して繋がつている。タンク内の導水管はダムの下に設置された水車発電機と繋がっている。夜間や昼間の電力余剰時に電動空気ポンプで高圧空気を作り、複数個の空気ボンベに蓄える。電力逼迫時に電磁バルブを開いて、空気ボンベ内の高圧空気を高圧水生成室に流れ入れて高圧水を作る。この高圧水は導水管を高圧水流となつて落水して水車発電機で発電させる。二つの高圧水生成室は交互にダム湖の水を入れては落水させて発電させる。この繰り返しは空気ボンベ内の高圧空気が少なくなるまで行われる。
【請求項2】
導水管の本流から分かれた支流にエジエクターを設け、このエジエクターから空気ボンベ内の高圧空気を支流に流入させて高圧水流を作る。この高圧水流を滑らかに導水管の本流に合流させ、この高圧水流を落水させて水車発電機を力強く回転させて発電させる。
夜間や昼間の電力余剰時に電動空気ポンプで高圧空気を作り、複数個の空気ボンベに蓄積して、電力逼迫時の準備をしておく。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
本発明を
図1で説明すると、既に建造されたダム湖内に高圧水生成室2と、互いに連通した高圧水生成室3とからなるタンクIを設置する。このタンクIの天井は湖面より低く建造されている。残りの空気ボンベ4と電動空気ポンプ5と電磁バルブ6、7と、これらを繋ぐパイプは丘の上に設置されている。タンクIと空気ボンベ4は電磁バルブ6、7を介して繋がっている。昼間や夜間の余剰電力を利用して電動空気ポンプ5で多量の高圧空気を作り、複数個の空気ボンベ4に蓄積しておく。電力逼迫時に電磁バルブ6を開いて空気ボンベ4の高圧空気をタンクI内の高圧水生成室2に流入させる。この高圧水生成室2の水は逆止弁IIを押し開いて高圧水生成室3に流入させて、高圧水流を作り導水管8より落水させて水車発電機9を力強く回転させて発電させる。導水管8の出水口I0は高圧水生成室3にあり、ダム湖の水は一旦高圧水生成室2内に入り、この水は逆止弁IIを押し開いて高圧水生成室3に入り、導水管8の出水口I0より流出する。この高圧水流を落水させてダム湖の下に設置された水車発電機9で発電させる。
高圧水生成室2内の水が残り少なくなると、浮子付き水位センサーI4が水位を検知して電磁バルブ6を閉じる。同時に電磁バルブ7は開いて、高圧水生成室3に空気ボンベ4より高圧空気が流入して、高圧水生成室3内の水は押されて、高圧水流となつて水車発電機を回転させて発電させる。このとき逆止弁II、I3は水圧で閉とじている。隣の高圧水生成室2上部の逆止弁I2からダム湖の水が流入してつぎの落水の準備を行う。また高圧水生成室3内の水が少なくなると、浮子付き水位センサーI5が水位を検知して電磁バルブ7を閉じる。そして高圧水生成室3上部の逆止弁I3からダム湖の水が流入してくる。以下同じことが空気ボンベ4の高圧空気が少なくなるまで続く。夜間この発電所で発電した余剰電力を利用して電動空気ポンプ5を作動させて大量の高圧空気を作り、空気ボンベ4に蓄積する。電力逼迫時にこの高圧空気を利用して発電量の増大を図る。
この発電施設はダム湖の水が持っている位置エネルギーに、高圧空気で押された高圧水のエネルギーが加算された水流を導水管より落水させて水車発電機I0を力強く回転させて発電させる。この発電量の増大は落差の小さなダムが、落差の大きなダムに生まれ変わつたと同じ価値がある。ただしこれは空気ボンベ4内の高圧空気が少なくなれば元の落差の小さなダムに戻り、ダム湖の水が持つている位置エネルギーの水を導水管9より落水させて通常の発電を行う。
全国にある多数の落差が小さなダム湖内にこの発電施設を建造して、発電量の増大を図れば電力逼迫問題は解決する。また新たに大規模発電施設を建造するよりも、はるかに安価に発電施設を作ることができる。
次ぎに高圧空気を利用した別の発電方法を
図2で説明する。導水管I7の本流から分かれた支流にエジエクターI8を設け、このエジエクターI8から空気ボンベI9内の高圧空気を支流に流入させて高圧水流を作る。この高圧水流を滑らかに導水管I7の本流に合流させ、この高圧水流を落水させて水車発電機20を力強く回転させて発電させる。空気ボンベI9と電動空気ポンプI6は丘の上に設置されており、夜間や昼間の余剰電力時を利用して電動空気ポンプI6を作動させて大量の高圧空気を作り、空気ボンベI9内に蓄積する。電力逼迫時に電磁バルブ2Iを開いてこの高圧空気をエジエクターI8に流入させて発電量の増大を図る。これは導水管I7の一部を改良するだけで済むので、短期間に安価に施設を建造きる。
また風力空気ポンプ22を設置して、1日中高圧空気を作り、空気ボンベI9内に蓄積して、この高圧空気を利用して発電をすれば、新たに電力を生み出したことになる。
【図面の簡単な説明】
図1、
図2はダム湖を横から見た全体図、
図3はエジエクターの構造図。
1はタンク、2は高圧水生成室、3は高圧水生成室、4は空気ボンベ、5は電動空気ポンプ、6、7は電磁バルブ、8は導水管、9は水車発電機、10は出水口、1I、12,13は逆止弁、I4,15は水位センサー、16は電動空気ポンプ、17は導水管、18はエジエクター、19は空気ボンベ、20は水車発電機、2Iは電磁バルブ、22は風力空気ポンプ。
【手続補正書】
【提出日】2021-05-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
本発明を
図1で説明すると、既に建造されたダム湖内に高圧水生成室2と、互いに連通した高圧水生成室3とからなるタンク1を設置する。このタンク1の天井は湖面より低く建造されている。残りの空気ボンベ4と電動空気ポンプ5と電磁バルブ6、7と、これらを繋ぐパイプは丘の上に設置されている。タンク1と空気ボンベ4は電磁バルブ6、7を介して繋がっている。昼間や夜間の余剰電力を利用して電動空気ポンプ5で多量の高圧空気を作り、複数個の空気ボンベ4に蓄積しておく。電力逼迫時に電磁バルブ6を開いて空気ボンベ4の高圧空気をタンク1内の高圧水生成室2に流入させる。この高圧水生成室2の水は逆止弁11を押し開いて高圧水生成室3に流入させて、高圧水流を作り導水管8より落水させて水車発電機9を力強く回転させて発電させる。導水管8の出水口10は高圧水生成室3にあり、ダム湖の水は一旦高圧水生成室2内に入り、この水は逆止弁11を押し開いて高圧水生成室3に入り、導水管8の出水口10より流出する。この高圧水流を落水させてダム湖の下に設置された水車発電機9で発電させる。
高圧水生成室2内の水が残り少なくなると、浮子付き水位センサー14が水位を検知して電磁バルブ6を閉じる。同時に電磁バルブ7は開いて、高圧水生成室3に空気ボンベ4より高圧空気が流入して、高圧水生成室3内の水は押されて、高圧水流となつて水車発電機を回転させて発電させる。このとき逆止弁11、13は水圧で閉じている。隣の高圧水生成室2上部の逆止弁12からダム湖の水が流入してつぎの落水の準備を行う。また高圧水生成室3内の水が少なくなると、浮子付き水位センサー15が水位を検知して電磁バルブ7を閉じる。そして高圧水生成室3上部の逆止弁13からダム湖の水が流入してくる。以下同じことが空気ボンベ4の高圧空気が少なくなるまで続く。夜間この発電所で発電した余剰電力を利用して電動空気ポンプ5を作動させて大量の高圧空気を作り、空気ボンベ4に蓄積する。電力逼迫時にこの高圧空気を利用して発電量の増大を図る。
この発電施設はダム湖の水が持っている位置エネルギーに、高圧空気で押された高圧水のエネルギーが加算された水流を導水管より落水させて水車発電機10を力強く回転させて発電させる。この発電量の増大は落差の小さなダムが、落差の大きなダムに生まれ変わつたと同じ価値がある。ただしこれは空気ボンベ4内の高圧空気が少なくなれば元の落差の小さなダムに戻り、ダム湖の水が持つている位置エネルギーの水を導水管9より落水させて通常の発電を行う。
全国にある多数の落差が小さなダム湖内にこの発電施設を建造して、発電量の増大を図れば電力逼迫問題は解決する。また新たに大規模発電施設を建造するよりも、はるかに安価に発電施設を作ることができる。
次ぎに高圧空気を利用した別の発電方法を
図2で説明する。導水管17の本流から分かれた支流にエジエクター18を設け、このエジエクター18から空気ボンベ19内の高圧空気を支流に流入させて高圧水流を作る。この高圧水流を滑らかに導水管17の本流に合流させ、この高圧水流を落水させて水車発電機20を力強く回転させて発電させる。空気ボンベ19と電動空気ポンプ16は丘の上に設置されており、夜間や昼間の余剰電力時を利用して電動空気ポンプ16を作動させて大量の高圧空気を作り、空気ボンベ19内に蓄積する。電力逼迫時に電磁バルブ21を開いてこの高圧空気をエジエクターI8に流入させて発電量の増大を図る。これは導水管17の一部を改良するだけで済むので、短期間に安価に施設を建造きる。
また風力空気ポンプ22を設置して、1日中高圧空気を作り、空気ボンベ19内に蓄積して、この高圧空気を利用して発電をすれば、新たに電力を生み出したことになる。
【図面の簡単な説明】
【符号の説明】
1 タンク
2 高圧水生成室
3 高圧水生成室
4 空気ボンベ
5 電動空気ボンベ
6 電磁バルブ
7 電磁バルブ
8 導水管
9 水車発電機
11 逆止弁
14 水位センター
16 電動空気ポンプ
17 導水管
18 エジェクター
19 空気ボンベ
20 水車発電機
21 電磁バルブ