(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022126599
(43)【公開日】2022-08-30
(54)【発明の名称】電気的駆動システムの能動放電
(51)【国際特許分類】
H02M 7/48 20070101AFI20220823BHJP
H02M 3/28 20060101ALI20220823BHJP
【FI】
H02M7/48 M ZAB
H02M3/28 H ZHV
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022020883
(22)【出願日】2022-02-14
(31)【優先権主張番号】21157852
(32)【優先日】2021-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】17/665,249
(32)【優先日】2022-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】501315784
【氏名又は名称】パワー・インテグレーションズ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100181
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 正博
(74)【復代理人】
【識別番号】100125818
【弁理士】
【氏名又は名称】立原 聡
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス ヴォルケ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィンツェンツ マウラー
(72)【発明者】
【氏名】サーレム アビッド
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス アーノルド エリック アンダースン ヘグルンド
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル ホーンカンプ
(72)【発明者】
【氏名】マティアス ペーター
【テーマコード(参考)】
5H730
5H770
【Fターム(参考)】
5H730BB26
5H730BB27
5H730BB61
5H730DD04
5H730EE04
5H730EE07
5H730FV02
5H770BA02
5H770DA03
5H770DA41
5H770FA13
5H770GA03
5H770GA04
5H770GA07
5H770HA09Z
5H770JA17W
5H770LB07
(57)【要約】 (修正有)
【課題】静電容量の能動放電を行う車両のための電気的駆動システムの能動放電のためのシステム、デバイス及び方法を提供する。
【解決手段】車両のための電気的駆動システム100は、少なくとも1つの相足部を含み、相足部のうちの第1の相足部が、第1の電力スイッチを含むインバーター125と、レール110、115における電圧に対して調節される内部電源電圧を生成するDC/DCコンバーターと、車両の動作中に比較的高い電圧差を印加することにより第1の電力スイッチを伝導状態に駆動し、シャットダウン又は異常を示す信号の後に、比較的小さい電圧差を伴って第1の電力スイッチの駆動を続けるゲート駆動チャネル150と、を含む。DC/DCコンバーターは、レールにおける電圧に対する比較的高い電圧差か又はレールにおける電圧に対する比較的小さい電圧差をもつ内部電源電圧を生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のための電気的駆動システムであって、前記電気的駆動システムが、
少なくとも1つの相足部を含むインバーターであって、前記少なくとも1つの相足部のうちの第1の相足部が、第1の電力スイッチを含む、前記インバーターと、
DC電源に結合されるように構成されたレールにおける電圧に対して調節される内部電源電圧を生成するように構成されたDC/DCコンバーターであって、前記DC/DCコンバーターが、前記レールにおける前記電圧に対する比較的高い電圧差、または、前記レールにおける前記電圧に対する比較的小さい電圧差をもつ前記内部電源電圧を生成するように構成された、前記DC/DCコンバーターと、
前記車両の動作中に、前記内部電源電圧に由来する比較的高い電圧差を印加することにより前記第1の電力スイッチを伝導状態に駆動するように構成されたゲート駆動チャネルであって、前記車両のシャットダウンまたは異常を示す信号の後に、前記内部電源電圧に由来する比較的小さい電圧差を使用して前記第1の電力スイッチの駆動を続ける前記ゲート駆動チャネルと、
を備える、電気的駆動システム。
【請求項2】
前記DC/DCコンバーターが、
トランジスタブリッジと、
放電コマンドを受信するように結合されたブリッジ制御装置であって、前記放電コマンドに応答して、フルブリッジとして前記トランジスタブリッジを駆動することから、ハーフブリッジとして前記トランジスタブリッジを駆動することに、切り替わるように構成された前記ブリッジ制御装置と、
を備える、
請求項1に記載の電気的駆動システム。
【請求項3】
前記ゲート駆動チャネルが、前記車両のシャットダウンまたは異常を示す前記信号の後に、前記第1の電力スイッチをパルス駆動させるように構成された、
請求項1に記載の電気的駆動システム。
【請求項4】
前記ゲート駆動チャネルが、前記インバーターの前記少なくとも1つの相足部にまたがって結合された静電容量を放電するために必要な時間に関連して規定された持続期間にわたって前記第1の電力スイッチをパルス駆動させるように構成された、
請求項3に記載の電気的駆動システム。
【請求項5】
前記ゲート駆動チャネルが、デサチュレーション保護回路を含むゲート駆動回路を備え、前記デサチュレーション保護回路が、パルス駆動中に前記第1の電力スイッチの伝導がいつ終了するかを指定する、
請求項3に記載の電気的駆動システム。
【請求項6】
前記DC/DCコンバーターが、
コンデンサと、
入力巻線および出力巻線を含む変圧器であって、前記コンデンサが、前記変圧器の前記入力巻線に結合された前記変圧器と、
を更に備える、
請求項1に記載の電気的駆動システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの相足部のうちの前記第1の相足部が、第2の電力スイッチを備え、
前記ゲート駆動チャネルが、持続期間にわたって前記第2の電力スイッチを駆動するように更に構成された、
請求項1に記載の電気的駆動システム。
【請求項8】
前記ゲート駆動チャネルが、前記持続期間にわたって前記第1の電力スイッチの相互コンダクタンスより高い相互コンダクタンスを伴って前記第2の電力スイッチを駆動するように構成された、
請求項7に記載の電気的駆動システム。
【請求項9】
前記電気的駆動システムが、乗り物に収容された、
請求項1に記載の電気的駆動システム。
【請求項10】
第1の端子と第2の端子と制御端子とを備える電力スイッチを制御するように構成された制御システムであって、前記電力スイッチの前記第1の端子と前記第2の端子との間におけるコンダクタンスが、前記制御端子における電圧と前記第2の端子における電圧との間の差に応じたものであり、前記制御システムが、
前記制御システムの正レールと負レールとの間に結合された電源コンデンサと、
前記制御システムにおける放電コマンドを検出するように構成されたDC/DCコンバーターであって、前記放電コマンドが、前記電源コンデンサの能動放電を開始させるものであり、前記DC/DCコンバーターが、比較的大きい電圧差を伴う内部電源電圧を生成することから、比較的小さい電圧差を伴う電源電圧を生成することに切り替わるように構成され、前記DC/DCコンバーターが、前記内部電源電圧が閾値未満に低下したことを示す信号を出力するように構成された、前記DC/DCコンバーターと、
前記内部電源電圧が閾値未満に低下したことを示す前記信号を受信するように結合されたスイッチ制御装置であって、前記スイッチ制御装置が、前記内部電源電圧が前記閾値未満に低下したことを示す前記信号に応答して、比較的小さい電圧差を伴う前記電源電圧に基づいて、前記制御端子における前記電圧と前記第2の端子における前記電圧との間の前記差を制御するように構成された、前記スイッチ制御装置と、
を備える、
制御システム。
【請求項11】
前記DC/DCコンバーターが、
トランジスタブリッジと、
前記放電コマンドを受信するように結合されたブリッジ制御装置であって、前記放電コマンドに応答して、フルブリッジとして前記トランジスタブリッジを駆動することから、ハーフブリッジとして前記トランジスタブリッジを駆動することに、切り替わるように構成された前記ブリッジ制御装置と、
を備える、
請求項10に記載の制御システム。
【請求項12】
前記放電コマンドが、シャットダウンコマンドである、
請求項10に記載の制御システム。
【請求項13】
前記スイッチ制御装置が、高レベルコマンドを受信するように構成された、および、前記高レベルコマンドを、前記制御端子における前記電圧と前記第2の端子における前記電圧との間の前記差を制御するためのスイッチングパターンに変換するように構成された、
請求項10に記載の制御システム。
【請求項14】
前記スイッチ制御装置が、デサチュレーション保護回路を含むゲート駆動回路を備え、前記デサチュレーション保護回路が、前記能動放電中に前記電力スイッチの伝導がいつ終了するかを指定する、
請求項10に記載の制御システム。
【請求項15】
前記DC/DCコンバーターが、前記内部電源電圧が前記閾値未満に低下したことを示すために不足電圧信号を出力するように構成された、
請求項10に記載の制御システム。
【請求項16】
前記電力スイッチが、複数の相足部を含むインバーターの相足部の一部である、
請求項10に記載の制御システム。
【請求項17】
前記制御システムが、乗り物に収容された、
請求項10に記載の制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年2月18日に出願された欧州特許出願第21157852.1号の優先権を主張する。欧州特許出願第21157852.1号は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、電気的駆動システムの能動放電に関する。
【背景技術】
【0003】
電気的駆動システムは、電動の乗り物、例えば例として、電気自動車およびトラック、ハイブリッド電気自動車およびトラック、および電車およびトラムにおいて見られる。電動の乗り物は、概して、電動モーターを駆動するために電池または他のDC出力をAC信号に変換するインバーターを含む。これらの乗り物では、電池とインバーターとの間における中間バッファとして、比較的大きいおよび高い電流容量のエネルギー貯蔵静電容量が通常使用される。これらの静電容量は、「DCリンクコンデンサ」または「平滑化コンデンサ」と呼ばれ得る。これらの静電容量は、入力電圧を平滑化し、インバーター出力段に低誘導電流路を提供し、およびエネルギーを蓄積する。
【0004】
電池駆動式の電動の乗り物における電気的駆動システムは、典型的にはその動作寿命にわたって数千回シャットダウン(停止)させられる。シャットダウン中、電池は、電気的駆動システムの残りの部分から絶縁される。しかし、更なる手段を伴わない場合、中間DCリンクコンデンサは、電池から切断された後も電荷を保持する。安全上の理由から、規制機関は多くの場合、シャットダウン後に適度に素早くこの電荷が放散されることを要求している。例えば、典型的な規制上の要求は、DCリンクコンデンサを60ボルト未満の電圧まで2秒内に放電されるようにする。
【0005】
幾つかの例において、放電スイッチおよび抵抗器が、DCリンクコンデンサにまたがって結合され得る。電池からの切断後に、この放電スイッチが伝導状態にスイッチングされ、DCリンクコンデンサが抵抗器を通して放電させられる。
【発明の概要】
【0006】
以下の図を参照しながら、本発明の非限定的かつ非網羅的な実施形態が説明され、異なる図の中の同様の参照符号は、別段の指定がない限り同様の部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、電気的駆動システムの概略図である。
【
図2】
図2は、
図1の電気的駆動システムにおける単相足部を介した電動モーターへの電力の提供を制御することを担う部分の概略図である。
【
図3】
図3は、電源レギュレータ、および
図1の電源レギュレータと制御装置との間の結合部の概略図である。
【
図4】
図4は、電動の乗り物の駆動システムにおけるインバーターにおける使用に適したIGBTの出力特性を表すグラフである。
【
図5】
図5は、DCリンクコンデンサの能動放電のための工程を概略的に表すスイムレーン図である。
【
図6】
図6は、
図1の電気的駆動システムにおける異なる波形の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
様々な図面における類似の参照符号は類似の要素を示している。
【0009】
以下の説明では、本発明を十分に理解してもらうために、多くの特定の詳細事項が記載される。しかし、本発明を実施するために特定の詳細事項が使用されるとは限らないことが当業者に明らかである。他の例では、よく知られた材料または方法については、本発明が理解しにくくなるのを防ぐために、詳細には説明されていない。
【0010】
本明細書中での、「一実施形態」、「実施形態」、「一例」、または「例」についての言及は、実施形態または例との関連で説明される特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書中の様々な場所における「一実施形態において」、「実施形態において」、「一例」、または「例」といった表現の使用は、すべてが同じ実施形態または例に関連するとは限らない。更に、特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の実施形態または例において、任意の適切な組み合わせ、および/または部分的組み合わせで組み合わされてもよい。特定の特徴、構造、または特性は、説明される機能を提供する集積回路、電子回路、結合論理回路、または他の適切なコンポーネントに含まれてもよい。加えて、本明細書とともに提供される図が当業者への説明を目的としていること、および図面が一定の縮尺で描かれるとは限らないことが理解される。
【0011】
上述のように、規制機関は多くの場合、切断後にDCリンクコンデンサに保持された電荷が、シャットダウン後に適度に素早く放散されることを要求する。
【0012】
本開示の実施形態において、電動モーターを駆動する電力スイッチのうちの1つまたは複数は、DCリンクコンデンサを放電させるために使用され得る。電力スイッチにより伝導される電流の量は、電力スイッチの制御端子電圧と基準端子電圧との間の差に応じたものである。ゲート駆動ユニットは、電力スイッチをオンおよびオフに切り替えるために、およびDCリンクコンデンサを放電させるために、制御端子と基準端子との間の電圧差を制御する。実施形態では、制御端子電圧と基準端子電圧との間の差が、DCリンクコンデンサを放電させている間に電力スイッチによる電流の伝導を制御するために変えられ得る。
【0013】
図1は、電気的駆動システム100の概略図である。駆動システム100は、スイッチ120によりハイレール110とローレール115との間に可逆的に結合された電池105を含む。駆動システム100は、インバーター125、電動モーター130、およびゲート駆動チャネル150を更に含む。動作時に、ゲート駆動チャネル150の指示に基づいて、インバーター125は、電池105により供給されるDC電圧をAC電圧に変換し、電動モーター130に電力を供給する。DCリンクコンデンサ135は、レール110、115間に結合されている。電池105がスイッチ120によりレール110、115から切り離されたとき、DCリンクコンデンサ135がインバーター125を通して放電される。
【0014】
より詳細には、スイッチ120は典型的には機械スイッチであり、電池105をレール110、115に接続するように、および電池105をレール110、115から切り離すように結合されている。通常の状態のもとでは、駆動システム100を含む車両が動作中であるとき、例えば動いているとき、または動くための準備が整ったとき、電池105がレール110、115に接続される。電池105は、シャットオフ(停止)中に、または非常に重度の異常状態が発生した場合にレール110、115から切断される。
【0015】
レール110、115への電池105の接続時に、DCリンクコンデンサ135とインバーター125との両方が、電池105によりバイアスされる。DCリンクコンデンサ135にまたがって生成される電圧は、電池105により提供される電圧と同じ値になるように向かう傾向を示す。しかし、DCリンクコンデンサ135は電池105より急速な充電を可能にし、および提供するので、同じ値からのずれが発生する。加えて、DCリンクコンデンサ135は概して、インバーター125の電力スイッチのより近くに位置し、および電池105からある距離に位置する。ケーブルインダクタンスは、高い過渡電圧事象をもたらし得る。したがって、DCリンクコンデンサ135は、インバーター125にかかるレール110、115間の電圧を平滑化するように機能する。
【0016】
インバーター125の各々が、レール110、115間に直列結合されたスイッチングデバイスのペアにより形成された相足部(phase leg)の集合体を含み得る。概して、スイッチングデバイスは、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:insulated-gate bipolar transistor)または他の電力半導体デバイスである。他の電力半導体デバイスは、例えば、窒化ガリウム(GaN)ベースのトランジスタ、シリコン(Si)ベースのトランジスタ、または炭化ケイ素(SiC)ベースのトランジスタといったトランジスタを含み得る。他のトランジスタ、例えば金属-酸化物-半導体電界効果トランジスタ(MOSFET:metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)、またはバイポーラ接合トランジスタ(BJT:bipolar junction transistor)も使用され得る。スイッチングデバイスのスイッチングは、制御装置145の制御下にあるゲートドライバ回路140により駆動される。ゲートドライバ回路140は、制御装置145から受信された制御信号に従ってインバーター125におけるスイッチングデバイスを適切にバイアスするように構成されている。制御装置145は、より高いレベルの制御信号に応答して制御信号を生成するように構成されている。より高いレベルの制御信号の例は、例えば車両の速度が上げられること、または下げられることの標示を含む。幾つかの実施態様において、制御装置145からの制御信号は、インバーター125におけるスイッチングデバイスをバイアスするためにゲートドライバ回路140により使用されるスイッチングパターンを指定し得る。例えば、制御装置145からの制御信号は、インバーター125におけるスイッチングデバイスを駆動することに適した信号にゲートドライバ回路140により変換されるパルス幅変調スイッチングパターンであり得る。他の実施態様において、制御装置145により生成される制御信号は、より高いレベルであり、スイッチングパターンを生成するためにゲートドライバ回路140により使用される。制御装置145は、例えば、ゲートドライバ回路140と同じプリント回路基板(PCB:printed circuit board)に位置するマイクロ制御装置として実現され得る。他の実施形態において、制御装置145は、ゲートドライバ回路140とは別のPCB上に位置するマイクロ制御装置として実現され得る。インバーター125と同様に、ゲートドライバ回路140はレール115を基準とし得る。制御装置145もレール115を基準とし得、または、別の電圧を基準とし得、または、レール115を基準とする幾つかのコンポーネントおよび別の電圧を基準とする他のコンポーネントを含み得る。
【0017】
いずれの場合においても、ゲートドライバ回路140および制御装置145は、インバーター125におけるスイッチを適切に駆動することにより電動モーター130への電力の提供を制御するゲート駆動チャネル150の一部と考えられ得る。以下で詳細に説明されるように、制御装置145は、電池105がスイッチ120によりレール110、115から切り離されたときにDCリンクコンデンサ135を放電するために、インバーター125におけるスイッチングデバイスのうちの1つまたは複数のスイッチングを更に制御し得る。
【0018】
図2は、電気的駆動システム100における回路の一部、すなわち、単相足部を介した電動モーター130への電力の提供を制御する責任を担う部分の概略図である。
【0019】
より詳細には、電気的駆動システム100は電源205を含む。概して、電源205は、その出力レール210、212間に内部電源電圧(すなわち、VISO-VCOM)を生成するように構成される。示されるように、電源205は入力レール350、355を受信して、出力レール210、212を生成する。幾つかの実施態様において、ハイレール110およびローレール115は、入力レール350、355として機能し得るが、しかし必ずしもこうであるとは限らない。例えば、DIN72552を参照すると、接点30/31が、入力レール350、355に結合され得る。
【0020】
電気的駆動システム100の示されるロー側部では、VISOからVCOMの間の範囲にある電圧VEEを伴う中間出力が、電池115のローレール115に結び付けられる。なお、IGBT240のスイッチングを制御する電気的駆動システム100の対応するハイ側部では、第2の電源レギュレータの中間出力が、インバーター125の相足部260における中間ノード、すなわち出力ノード250に結び付けられる。
【0021】
電気的駆動システム100の示されるロー側部に戻ると、電源205の中間出力215がローレール115に結び付けられた一例では、電圧VISO210は、電力スイッチ245を駆動することに適した電圧範囲にあり、レール115を基準とする。更に、電圧VCOM212はIGBT245のオフ切り替えゲート電圧を実現するように選択される。一例において、電圧VCOM212は、レール115における電圧に対して低い。別の実施形態において、電圧VCOM212は、電圧VEE215に実質的に等しいものであり得る。電源205により実施される変換結果のおかげで、ハイ電源レール210VISO、ロー電源レール212VCOM、および中間出力215VEEの間の電圧差は、車両の動作中における負荷状態の変化に直面してもほぼ一定であり得る。これらの負荷状態は、乗り物の速度を包含し、電力スイッチ245のスイッチング周波数に反映され得る。更に、VISO、VEE、およびVCOMの間の電圧差の大きさは、IGBT245に対する有効なオン切り替え電圧およびオフ切り替え電圧を提供するように選択される。更に、VISO、VEE、およびVCOMは、ゲートドライバ140の内部回路に有効な電源電圧を提供するために使用され得る。例えば、VISOとVCOMとの間の電圧差は、15V~30V(例えば20ボルト)の間であり得る。車両の走行中、VEEとVCOMとの間の電圧差は、例えば0ボルト~10ボルト(例えば5ボルト)であり得、したがって、レール212における電圧VCOMは、ローレール115における電圧以下である。
【0022】
以下で詳細に説明されるように、電池105がレール110、115から切り離されたとき、レール210、212間の電圧差はDCリンクコンデンサ135を放電するように変えられ得る。変化は、制御装置145の指示に基づいて電源205により実現され得る。この目的のために、制御装置145は、1つまたは複数の信号線270により電源205に結合され、これにより、例えば制御装置145は、能動放電モードの開始を電源205に通知し得、電源205は、レール210、212間の電圧差の変化に関連した情報を制御装置に提供し得る。
【0023】
ゲート駆動チャネル150の少なくとも一部は、レール210および212が給電する駆動システム100における回路の中にある。ゲート駆動チャネル150の一部の示される実施態様は、ゲートドライバ140、プルアップトランジスタ225、プルダウントランジスタ230、および1つのゲート抵抗器232を含む。ゲートドライバ140は、制御信号を受信するように構成され、それらの制御信号に従ってトランジスタ225、230を制御する。プルアップトランジスタ225は、ハイ電源レール210とゲート駆動チャネルの出力ノード235との間に結合されており、プルダウントランジスタ230は、出力ノード235とローレール212との間に結合されている。ゲート抵抗器232は、出力ノード235からIGBT245に駆動信号を伝導する。
【0024】
ゲート駆動チャネル150のこの部分の他の実施態様も可能である。例えば、出力ノード235を含むのではなく、1つのトランジスタと1つのゲート抵抗器とを各々が含んだ異なるチャネルであって、IGBT245のゲートをそれぞれのレールに交互に結合する異なるチャネルを使用して、IGBTのゲート245がプルアップおよびプルダウンされてもよい。
【0025】
電気的駆動システム100の示される部分は、インバーター125の1つの相足部260を更に含む。相足部260は、正レール110とロー電源レール115との間に直列結合されたIGBT240、245のペアを含む。インバーター125の出力ノード250はIGBT240、245の間にあり、IGBT240、245のそれぞれが伝導状態にスイッチングされたとき、正レール110またはロー電源レール115の1つに可逆的に結合される。
【0026】
各IGBT240、245の制御端子(すなわちゲート)は、ゲート駆動チャネル150のそれぞれの部分に結合されているが、IGBT245の結合のみが概略図に示されていることに留意されたい。更に、インバーター125は、更なる相足部(例えば全部で3つまたは4つの相足部)を含む。
【0027】
動作時、ゲートドライバ140は、-ゲート駆動チャネル150の他の部分と組み合わされて-モーター130に給電するために、IGBT240、245、および、インバーター125の他の足部における他のスイッチのスイッチングを連動させる。IGBT245が伝導状態にバイアスされるとき、プルダウントランジスタ230がゲートドライバ140により非伝導状態に駆動され、プルアップトランジスタ225が伝導状態に駆動される。プルアップトランジスタ225を通した伝導が、ロー電源レール215に対してIGBT245を正にバイアスし、および伝導状態にする。電流は、モーター130およびIGBT245を通ってロー電源レール115に流れ得る。IGBT245が非伝導状態にバイアスされるとき、ゲートドライバ140により、プルアップトランジスタ225が非伝導状態に駆動され、プルダウントランジスタ230が伝導状態に駆動される。プルダウントランジスタ230を通した伝導が、ロー電源レール115に対してIGBT245のゲートを負にバイアスし、および非伝導状態にする。電源205は電圧VISO、VEE、VCOMを供給するので、ローレール212はIGBT245のゲートを負にバイアスし得、適切なシャットオフを確実なものとする。しかし、上述のように、代替的な実施態様では、レール215における電圧は、レール212における電圧に実質的に等しいものであり得る。
【0028】
例えば、車両の動作中に、電源205がレール210のVISOとレール212のVCOMとの間に20ボルトの電圧差を供給し、VEEはVCOMより約5ボルト高いと仮定する。したがって、VISOとVEEとの間の電圧差は約15ボルトである。プルダウントランジスタ230が伝導状態にあり、プルアップトランジスタ225が伝導していないとき、IGBT245のゲートはVEEより5ボルト低くバイアスされ、したがってIGBT245のエミッタより低くバイアスされる。IGBT245のオフ切り替えが保証される。プルアップトランジスタ225が伝導状態にあり、プルダウントランジスタ230伝導していないとき、IGBT245のゲートは、VEEに対して15ボルト(IGBT245のエミッタより15ボルト)ぶん正にバイアスされる。IGBT245のオン切り替えが保証され、IGBT245が所与の相互コンダクタンスを伴って伝導する。
【0029】
図3は、電源205の一部、および電源205と制御装置145との間の結合部の実施態様の概略図である。電源205の示される実施態様は、フルブリッジDC/DCコンバーターであり、ブリッジ制御装置305、トランジスタブリッジ310、変圧器315、コンデンサ319および整流器320を含む。特に、電源205は、フルブリッジLLCコンバーターとして示される。他のDC/DCコンバータートポロジーも可能である。特定のDC/DCコンバータートポロジーにかかわらず、電源205は、ハイ電源レール210とローレール212との間に内部電源電圧V
ISO-V
COMを供給する。幾つかの実施態様において、内部電源電圧V
ISO-V
COMは調節され得るが、必ずしもこうであるとは限らない。なお、(図示されていない)中間出力215における電圧V
EEは、例えば抵抗器を含む分圧器、ツェナーダイオード、および/または、レール210、212間に結合された他の要素を包含する多くの異なる手法により電圧V
ISO、V
COMの間に設定され得る。より詳細には、トランジスタブリッジ310はDC電源レール350、355のペア間に結合されたトランジスタ330、335、340、345を含む。変圧器315の巻数比が与えられたとき、ブリッジ制御装置305が例えば電圧モード制御スキームによりフルブリッジとしてトランジスタブリッジ310を使用してハイ電源レール210とローレール212との間に内部電源電圧差V
ISO-V
COMを生成し得るようなレベルにおけるDC電圧をDC電源レール350、355が供給する。1つの実施形態において、ブリッジ制御装置305およびトランジスタ330、335、340、345は、ハイブリッド集積回路とモノリシック集積回路とのいずれかとして製造される集積回路の一部として形成され得る。示されるように、トランジスタ330、335、340、345はn型MOSFETとして示されるが、他のトランジスタが使用されてもよいことが理解されなければならない。
【0030】
フルブリッジとしてブリッジ310を使用する場合において、ブリッジ制御装置305は、トランジスタ330、345を非伝導状態に維持しながら、トランジスタ335、340を伝導状態にスイッチングし得る。この構成は、レール350、355間の電圧差からコンデンサ319にかかる電圧を引いたものを変圧器315の入力巻線に印加する。言い換えると、入力巻線にかかる電圧は、(スイッチにおける電圧降下が無視できる程度であると仮定した場合)レール350における電圧からレール355における電圧を引いたものから、コンデンサ319にかかる電圧を引いたものである。その後、ブリッジ制御装置305は、トランジスタ335、340を非伝導状態にスイッチングし、トランジスタ330、345を伝導状態にスイッチングし得る。この構成は、レール355、350間の電圧差からコンデンサ319にかかる電圧を引いたものを入力巻線に印加する。言い換えると、入力巻線にかかる電圧は、(同様に、スイッチにおける電圧降下が無視できる程度であると仮定した場合)レール355における電圧からレール350における電圧を引いたものから、コンデンサ319にかかる電圧を引いたものになる。したがって、交流電流の正および負のパルス列が、入力巻線に印加され、巻線の巻数比および極性に従って変圧器315の出力巻線における対応するAC信号に変換される。整流器320は、出力巻線におけるAC信号を整流して、ハイ電源レール210とローレール212との間に内部電源電圧差VISO-VCOMを生成する。
【0031】
制御装置145は、DCリンクコンデンサ135が放電されることをブリッジ制御装置に通知するように更に構成される。それに応答して、ブリッジ制御装置305は、ハーフブリッジとしてブリッジ310を使用し得る。例えば、ブリッジ制御装置305は、トランジスタ330、335、340、345のうちのどれが変圧器315の入力巻線の他の端子に接続されるとしても、交代でスイッチングしながら、トランジスタ330、335、340、345のうちの1つを伝導状態に維持し、および別のものを非伝導状態に維持し得る。
【0032】
例示として、ブリッジ制御装置305がトランジスタ340を伝導状態に維持し、トランジスタ330を非伝導状態に維持すると仮定する。トランジスタ345が非伝導状態であり、トランジスタ335が伝導状態であるとき、レール350、355間の電圧差からコンデンサ319にかかる電圧を引いたものが、変圧器315の入力巻線に印加される。言い換えると、入力巻線にかかる電圧は、レール350における電圧からレール355における電圧を引いたものから、コンデンサにかかる電圧319を引いたものである。ハーフブリッジ構成では、コンデンサ319および変圧器315のインダクタにかかる電圧は、レール350、355間の電圧差の約半分に落ち着く。これは、変圧器315の入力巻線にかかる電圧をより低くし、ハイ電源レール210とローレール212との間に生成される差をより小さくする。対照的に、トランジスタ335が非伝導状態であり、トランジスタ345が伝導状態であるとき、静電容量および変圧器315の入力巻線にまたがって電圧差は印加されない。したがって、正のパルスが変圧器315の出力巻線における対応するAC信号に変換され、整流器320による整流後に、より小さい差がハイ電源レール210とローレール212との間に生成される。言い換えると、変圧器315の入力巻線にかかる、より低い電圧が、ハイ電源レール210とローレール212との間に生成される差をより小さくする。
【0033】
上述のように、制御装置145は、モーター130に給電するためにインバーター125の足部におけるスイッチのスイッチングを連動させるようにゲートドライバ140に指示し得る。しかし、制御装置145は、DCリンクコンデンサ135(
図1)を能動的に放電させるために、インバーター125の足部におけるスイッチのスイッチングを連動させるようにゲートドライバ140を更に制御し得る。
【0034】
再度
図2を参照すると、IGBT245が非伝導状態になるように、または非伝導状態でなくなるようにスイッチングされるとき、プルアップトランジスタ225およびプルダウントランジスタ230を通した交番する伝導が、ロー電源レール115に対してIGBT245のゲートを正にまたは負にバイアスする。バイアスの大きさは、V
ISOとV
EEとの間の電圧差、またはV
EEとV
COMとの間の電圧差である。
【0035】
ブリッジ制御装置305がハーフブリッジとしてブリッジ310を使用するとき、VISOとVCOMとの間の電圧差は小さくなる。ローレール212における電圧VCOMはVEE未満に留まり、IGBT245のゲートは、効果的なオフ切り替えのために依然として負にバイアスされる。しかし、IGBT245のインピーダンスが高くなるように、およびIGBT245を通して流される電流が小さくなるように、IGBTのゲート・エミッタ間の電圧(すなわちVGE)であるVISOとVEEとの間の電圧差がIGBT245の出力特性を変える。
【0036】
IGBT245の出力特性のこの変化は、IGBT240、245に対する損傷を伴わずにDCリンクコンデンサ135を能動的に放電させるために使用され得る。特に、上述のように、DCリンクコンデンサ135(およびレール110、115)は、電池から切断された後に高電圧を維持する。IGBT240、245がこの高電圧を放電するために高い相互コンダクタンスを伴って駆動された場合、これは短絡回路に近似し得る。電流は比較的大きいものであり得、IGBT240、245を損傷させ得る。対照的に、VISOとVEEとの間の比較的小さい電圧差を伴って、および、より低い相互コンダクタンスを伴ってIGBT240、245のうちの少なくとも1つを駆動させることにより、電流は、損傷を回避するほど十分に低く維持され得る。
【0037】
DCリンクコンデンサ135を能動的に放電させるために相足部260にわたる正味のインピーダンスを調整するために様々な異なるアプローチが使用され得ることに留意されたい。例えば、
- IGBT245が比較的低い相互コンダクタンスおよびより高いインピーダンスの出力特性を伴って能動的にスイッチングされている間、IGBT240は伝導状態に維持され得る。
- IGBT240が比較的低い相互コンダクタンスを伴って能動的にスイッチングされている間、IGBT245が伝導状態に維持され得る。または、
- 少なくとも一方が比較的低い相互コンダクタンスを伴った状態で、IGBT240、245の両方が能動的にスイッチングされ得る。
【0038】
IGBT240、245の両方が能動的にスイッチングされる場合、IGBT240、245が調和して開閉するように、それらのスイッチングは概して同期される。しかし、必ずしもこうであるとは限らない。例えば、IGBT240がより高い伝導性のオン状態(すなわち、比較的高いまたは低い相互コンダクタンスを伴う状態)に遷移することを始め得る間に、IGBT245は最初に非伝導状態に留まる。IGBT245は、相足部260にわたる次のインピーダンスを動作状態に更に調整するために、IGBT240のオン状態遷移中の、またはIGBT240のオン状態遷移後のある時点において、より高い伝導状態に遷移することを始め得る。電流路が比較的低い相互コンダクタンスを伴ってレール110、115間に形成されることが必要なだけである。
【0039】
更に、疑念を一切残さないように、インバーター125における他の相足部は、能動放電に相応に関与し得る。いずれの場合においても、少なくとも1つのIGBTがより抵抗的な要素として機能しながら、レール110、115間の短絡回路が回避される。しかし、そのIGBTは依然としてDCリンクコンデンサ135の能動放電のための電流路を提供する。
【0040】
更に、後述のように、能動放電中におけるIGBT240、245の一方または両方のスイッチングパターンは、制御装置145により、ゲート駆動部140により、または制御装置145とゲート駆動部140との両方により規定され得る。
【0041】
図4は、例えばIGBT240、245といった、電動の乗り物の駆動システムにおけるインバーターにおける使用に適したIGBTの出力特性を表すグラフ400である。グラフ400におけるx軸に沿った位置は、ボルトで表されたIGBTのコレクタとエミッタとの間の電圧差(すなわちV
CE)を表す。y軸に沿った位置は、アンペアで表したコレクタ電流(すなわちI
C)を表す。異なる曲線405、410、415、420、425、430の各々が、IGBTのゲート・エミッタ間の異なる電圧(すなわちV
GE)に関連している。例えば、曲線405は、V
GEが19ボルトであるときのV
CEとI
Cとの間の関連性を示し、曲線410は、V
GEが17ボルトであるときのV
CEとI
Cとの間の関連性を示し、曲線415は、V
GEが15ボルトであるときのV
CEとI
Cとの間の関連性を示し、曲線420は、V
GEが13ボルトであるときのV
CEとI
Cとの間の関連性を示し、曲線425は、V
GEが11ボルトであるときのV
CEとI
Cとの間の関連性を示し、曲線430は、V
GEが9ボルトであるときのV
CEとI
Cとの間の関連性を示す。示されるように、V
GEが低下するにつれて、曲線405、410、415、420、425、430の傾きが小さくなり、IGBTの抵抗が大きくなる。
【0042】
概して、IGBTのサプライヤーにより提供されるグラフ400といったグラフが、特定の設定の動作環境に対して異なるコンポーネントの電圧および値を調整するために手軽に使用され得る。
【0043】
図5は、DCリンクコンデンサの能動放電に対する工程500を概略的に表すスイムレーン図である。上述の電気的駆動システムの文脈において、制御装置レーンにおけるアクションは制御装置145により実施され得、ブリッジ制御装置レーンにおけるアクションはブリッジ制御装置305により実施され得、ゲートドライバレーンにおけるアクションはゲートドライバ140により実施され得る。工程500は、これらの特定のコンポーネントの文脈において実施され得るが、工程500は、他の電気的駆動システムに更に適応され得る。例えば、幾つかの実施態様において、1つの物理的なデバイスが、異なる制御装置に割り当てられた機能を提供し得る。例えば、ブリッジ制御装置およびゲートドライバが1つのプリント回路基板に実装され得る。それにもかかわらず、工程および/またはロジックは、別々に考えられ得る。
【0044】
工程500において、制御装置は、505において能動放電モードの開始を通知し得る。制御装置は、例えばデバイスの動作が終了することを示す信号、または、非常に重度の異常状態が発生したことを示す信号といった1つまたは複数のより高いレベルの信号に応答して、能動放電モードの開始を通知し得る。能動放電モードの開始は、多くの異なる手法により通知され得る。例えば、特別な能動放電端子における信号が、開始を示し得る。
【0045】
上述のように、幾つかの実施態様において、制御装置からの制御信号は、インバーターにおけるスイッチングデバイスをバイアスするためにゲートドライバにより使用されるスイッチングパターンを指定し得る。これらの実施態様において、このような制御信号は、能動放電モードの開始前に終了させられる。幾つかの実施態様において、スイッチングパターンの終了が、能動放電モードの開始を通知し得る。
【0046】
幾つかの実施態様において、ブリッジ制御装置およびゲートドライバは、1つの物理的なデバイスにおいて実装され得、例えばそれらは、1つのゲート駆動部プリント回路基板に実装され得る。別の実施態様において、ブリッジ制御装置およびゲートドライバは、ハイブリッド集積回路とモノリシック集積回路とのいずれかとして製造される集積回路の一部として形成され得る。このような場合において、能動放電モードの開始は、インバーターにおけるスイッチングデバイスがどのようにバイアスされるかを指定する制御信号を伝達する同じ端子を使用して通知され得る。例えば、制御信号の適切な不存在の後に、特殊な能動放電モード開始信号が、組み合わせ型ブリッジ制御装置/ゲートドライバデバイスに、制御装置により送信され得る。
【0047】
能動放電モードの開始を示す信号の受信に応答して、ブリッジ制御装置は、510において、トランジスタブリッジのフルブリッジ駆動からハーフブリッジ駆動にスイッチングし得る。上述のように、これは、DC/DCコンバーターの出力電圧の低下をもたらす。ブリッジ制御装置は、515において、ハーフブリッジとしてトランジスタブリッジを駆動し続け得る。一例において、ブリッジ制御装置は、DC/DCコンバーターの出力を監視しながら、ハーフブリッジとしてトランジスタブリッジを駆動し得る。この監視は、出力調節に関与するDC/DCコンバーターにおけるコンポーネントに依存し得る。すなわち、更なるコンポーネントまたはDC/DCコンバーターの修正は必要とされない。
【0048】
更に、520において、ブリッジ制御装置は、DC/DCコンバーター出力における不足電圧状態を識別し得る。概して、DC/DCコンバーターは、DCリンクコンデンサを能動的に放電することを必要とせずとも、不足電圧状態に対して監視をする。これは、電位異常状態を識別するために、および電気的駆動システムの適切な演算を確実なものとするために行われる。幾つかの実施態様において、この同じ機能は能動放電モードにおいて依存され得、および、更なるコンポーネントおよびDC/DCコンバーターの修正は必要とされない。しかし、DC/DCコンバーターの出力電圧が不足電圧閾値未満に減少するために必要な時間は、異なるDC/DCコンバーター間で変わり得、典型的には低下は、1ミリ秒から10ミリ秒の間の時間を必要とする。
【0049】
525において、制御装置145は、不足電圧状態を示す信号を受信する。それに応答して、制御装置は、530において、ゲート駆動部に能動放電スイッチングの開始を通知する。上述のように、幾つかの実施態様において、制御装置からの制御信号は、ゲートドライバ回路により使用される特定のスイッチングパターンを指定し得る。このような実施態様において、制御装置は、能動放電スイッチングパターンを送信することにより能動放電の開始を通知し得る。例えば、能動放電スイッチングパターンは、パルス幅変調されたパルス列であり得る。能動放電のためのパルスは、車両の動作中に使用されるスイッチングパターンにおけるパルスより高い周波数/より短い持続期間のものであり得る。
【0050】
別の例として、幾つかの実施態様において、制御装置145により生成された制御信号は、より高いレベルであり、および、能動放電中に能動スイッチングパターンを生成するためにゲートドライバ回路140により使用される。
【0051】
更に異なる別の例として、幾つかの実施態様において、能動放電スイッチングパターンは制御装置145により部分的に特定され、およびゲートドライバ回路140により部分的に特定される。例えば、制御装置145は、IGBT240、245がいつ非伝導状態にスイッチングするかの関連する標示を伴わずに、IGBT240、245の一方または両方がいつ伝導状態にスイッチングするかの標示を送信し得る。むしろ、IGBT240、245がいつ非伝導状態にスイッチングするかのタイミングは、ゲートドライバ回路140により特定され得る。
【0052】
幾つかの実施態様において、IGBT240、245がいつ非伝導状態にスイッチングされるかを指定するために、ゲートドライバ回路140におけるデサチュレーション保護機能が使用され得る。この文脈において、デサチュレーション保護は、例えばデバイスを損傷し得る電流から、駆動されるスイッチ(例えばIGBT240、245)を保護するためにゲートドライバ回路により実現される機能である。過電流または短絡が、保護されたデバイスにおいて検出され、それに応答して、デバイスが非伝導状態にスイッチングされる。デバイスができる限り早く非伝導状態にスイッチングされることが概して重要である。この目的のために、デサチュレーション保護が通常、デバイスに直接結合されたゲートドライバ回路により実現され、更に、遅延無く応答し得る。
【0053】
能動放電の本文脈では、ゲートドライバ回路140が、デサチュレーション保護を実現し、IGBT240、245の一方または両方にかかる電圧を監視し得る。典型的には、ドライバ回路140は、IGBT240、245の一方または両方にかかる電圧を閾値と比較して、デサチュレーションまたは短絡状態が存在するか否かを判定する。IGBT240、245にかかる電圧が閾値より大きい場合、ゲートドライバ回路がIGBTの保護をトリガーし、IGBTをオフに切り替える。この工程は、IGBT240、245がいつ非伝導状態にスイッチングされるかを指定するために能動放電中に使用され得る。特に、ゲートドライバ回路140は、デサチュレーション/短絡状態の検出に応答してIGBT240、245をオフに切り替える。
【0054】
このアプローチは、幾つかの利点を提供し得る。例えば、デサチュレーション保護機能は、概して現代のゲートドライバ回路に既に存在する。更に、デサチュレーション保護は駆動されるスイッチ内における電流または電圧を検出することに依存するので、デサチュレーション保護を使用して能動放電スイッチングパターンの一部を規定することは、駆動されるスイッチに対してだけでなく、その動作状態(例えば温度)に対しても能動放電スイッチングパターンを内在的に調整する。
【0055】
いずれの場合においても、工程はブロック532に更に進み、ブロック532では、ゲートドライバが能動放電スイッチングパターンに従ってトランジスタのオンへの切り替えおよびオフへの切り替えを駆動することにより能動放電スイッチングパターンを実現する。
【0056】
制御装置とゲートドライバとのいずれかまたは両方が、能動放電中にDCリンクコンデンサにかかる電圧を監視し得る。535において、DCリンクコンデンサが十分に放電されたか否かが判定される。DCリンクコンデンサが十分に放電されていない場合、制御装置145は、能動放電スイッチングパターンを提供し続ける。DCリンクコンデンサが十分に放電された場合、540において、能動放電モードに対する終了が通知される。示される実施態様において、制御装置は、DCリンクコンデンサが十分に放電されたと判定し、能動放電モードに対する終了を、ブリッジ制御装置とゲートドライバとの両方に通知する。DCリンクコンデンサが十分に放電されたか否かをゲートドライバが判定する実施態様では、ゲートドライバがブリッジ制御装置と制御装置とに、能動放電モードに対する終了を通知する。いずれの場合も、550において、能動放電スイッチングスキームが終了とされる。能動放電スキームが終了とされた後、ブロック545において、ブリッジ制御装置は、DC/DC変換およびVISO-VCOMの生成のためにハーフブリッジからフルブリッジにスイッチングし得、ゲートドライバは能動放電スイッチングスキームに従ってトランジスタをオンに切り替える制御およびオフに切り替える制御を終了する。
【0057】
図6は、電気的駆動システム100における異なる波形の概略図である。波形は全て時間の関数として示されており、およびウィンドウにわたるものであり、このウィンドウの間に、DCリンクコンデンサ135にかかる電圧が能動的に放電される。例えば、波形は、シャットダウンまたは非常に重度の異常状態への応答中、およびそれらの直後の短いウィンドウにわたるものであり得る。
【0058】
波形605は、能動放電モードを開始する、および終了する信号を表す。
図2のコンテキストにおいて、能動放電制御信号は、例えば能動放電モードを開始する、および終了する信号を搬送するために割り当てられた通信線を介して制御装置145から電源205に送信され得る。波形610、615は、フルブリッジ(T2前)動作とハーフブリッジ(T2とT4との間)動作との両方であるトランジスタブリッジにおけるトランジスタのうちの2つの制御端子に、ブリッジ制御装置により印加される電圧を表す。波形620は、ハイ電源レールにおける電圧V
ISO210とローレール212における電圧V
COMとの間の電圧差を表す。波形625は、DCリンクコンデンサ135にかかる電圧を表す。波形630は、IGBT245(または、DCリンクコンデンサ135の能動放電に関与する他のIGBT)の制御端子に印加される駆動電圧を表す。
【0059】
時点T1より前に、波形605はブリッジ制御装置がブリッジをフルブリッジとして、すなわち能動放電モードから外れて動作させることを示す。結果として、ブリッジ制御装置は、トランジスタブリッジにおけるトランジスタをフルブリッジとして動作させる。例えば、波形610は、トランジスタ335の制御端子に印加される駆動信号を表し得、波形615は、トランジスタ345の制御端子に印加される駆動信号を表し得る。トランジスタ335、345は、伝導状態に、および、非伝導状態に交互にスイッチングされ、トランジスタ315にかかるAC信号を生成することに関与する。波形620に示されるように、ハイ電源レールにおける電圧VISO210とローレール212における電圧VCOMとの間に、調節された、および比較的高い電圧差が生成される。波形630に示されるように、IGBT245(または、DCリンクコンデンサ135の能動放電に関与する他のIGBT)のゲート対エミッタ電圧は、連続してプルアップおよびプルダウンされる、示されるように、IGBT245の駆動は連続的である必要はない。例えば、電動の乗り物が「アイドリング状態」であるとき、モーター130は駆動されることを必要としない。
【0060】
時点T1において、制御装置145は、例えば波形605をハイ状態に遷移させることにより、能動放電モードを開始する。示される実施態様において、制御装置145は、能動放電モード全体にわたって波形605をハイ状態に維持する。能動放電モードの開始および終了を通知するための他の規定も可能である。
【0061】
遅延後、ブリッジ制御装置は、ブリッジをハーフブリッジとして、すなわち能動放電モードにより動作させ始める。波形610により駆動されるブリッジにおけるトランジスタが伝導状態に維持されるのに対し、波形615により駆動されるトランジスタは非伝導状態に維持される。ブリッジにおける他のトランジスタは、T1前の波形610、615におけるスイッチングに類似した手法により交番してスイッチングされ得る。
【0062】
ハーフブリッジとしての動作へのスイッチングに応答して、DC/DCコンバーターにより生成された電圧の大きさ(すなわち、ハイ電源レールにおける電圧VISO210とローレール212における電圧VCOMとの間における電圧差)は小さくなる。これが更にハイ電源レールにおける電圧VISO210と中間出力215における電圧VEEとの間の電圧差、すなわち、IGBT245またはDCリンクコンデンサ135の能動放電に関与する他のIGBTの電圧のゲート対エミッタ電圧を小さくする。
【0063】
時点t3までに、DC/DCコンバーターにより生成された電圧は不足電圧レベル640未満に低下している。幾つかの実施態様において、不足電圧レベル640は、能動放電モードと他の(例えば動作)モードとの両方において同じまま留まり得る。同じ機能が依存され得、更なるコンポーネントまたはDC/DCコンバーターの修正は必要とされない。
【0064】
DC/DCコンバーターにより生成された電圧が、T3において不足電圧レベル640未満に低下した後、IGBTのゲート対エミッタ電圧、すなわち波形630はパルス列635を伴ってパルス状になり、パルス列635の各々は、制限された相互コンダクタンスを伴う伝導状態にIGBT245をバイアスするために十分な程度に過ぎない。DCリンクコンデンサ135にかかる電圧、すなわち波形625は放電する。その後、時点t4において、DCリンクコンデンサ135にかかる電圧は、パルス635を使用した能動放電が終了とされ得るような十分に低いレベルまで低下している。制御装置145は例えば波形605をロー状態に遷移させることにより、能動放電モードの終了を通知する。
【0065】
能動放電モードが終了した後、車両は、例えば完全にシャットダウンし、または更には動作を再開し得る。例えば、シャットダウンするために、ブリッジ制御装置は、トランジスタブリッジの動作が終了することを可能にし得る。概して、DCリンクコンデンサ135にかかる電圧は、他のコンポーネントによる電力消費により経時的に低下し続け得る。代替的に、再開するために、ブリッジ制御装置は、ブリッジをフルブリッジとして動作させることを再開し得る。
【0066】
上述のように、波形605、610、615、620、625、630は、シャットダウン中およびその直後の、または非常に重度の異常状態への応答中およびその直後の短いウィンドウにわたるのみである。
【0067】
本発明に関して示される例についての上述の説明は、要約で説明される事項を含め、網羅的であることを意図したものではなく、開示される形態そのものへの限定であることを意図したものでもない。本発明の特定の実施形態および例が本明細書において例示を目的として説明されるが、本発明のより広い趣旨および範囲から逸脱することなく様々な同等な変更が可能である。実際、具体的で例示的な電圧、電流、周波数、出力範囲値、時間などが説明のために提示されることおよび本発明の教示による他の実施形態および例において他の値が使用されてもよいことが理解される。例えば、インバーターにおける電力スイッチのインピーダンス出力特性を制御するのではなく、レール110、115に接続されたDC/DCコンバーターにおける電力スイッチのインピーダンス出力特性が、DCリンクコンデンサ135を放電するために制御され、および使用され得る。このようなDC/DCコンバーターは、車両における他のコンポーネントに給電するために使用され得る。
【0068】
前述の詳細な説明を考慮して、本発明の例に対してこれらの変更が適用され得る。後述の請求項で使用される用語は、本発明を明細書および請求項に開示されている特定の実施形態に限定するように解釈されてはならない。むしろ、範囲は、後述の請求項によりすべて定義されなければならず、請求項は確立された請求項の解釈の原則に従って解釈されなければならない。したがって、本明細書および図は、限定するものではなく例示的なものと考えられる。
【0069】
本発明は請求項において規定されるが、本発明が代替的に以下の例により規定され得ることが理解されなければならない。
【0070】
例1.車両のための電気的駆動システムであって、電気的駆動システムが、少なくとも1つの相足部を含むインバーターであって、相足部のうちの第1の相足部が第1の電力スイッチを含む、インバーターと、DC電源に結合されるように構成されたレールにおける電圧に対して調節される内部電源電圧を生成するように構成されたDC/DCコンバーターであって、DC/DCコンバーターが、レールにおける電圧に対する比較的高い電圧差またはレールにおける電圧に対する比較的小さい電圧差をもつ内部電源電圧を生成するように構成された、DC/DCコンバーターと、車両の動作中に、内部電源電圧に由来する比較的高い電圧差を印加することにより第1の電力スイッチを伝導状態に駆動するように構成されたゲート駆動チャネルであって、車両のシャットダウンまたは異常を示す信号の後に、内部電源電圧に由来する比較的小さい電圧差を使用して第1の電力スイッチの駆動を続けるように構成されたゲート駆動チャネルとを備える、電気的駆動システム。
【0071】
例2.DC/DCコンバーターが、トランジスタブリッジと、放電コマンドを受信するように、および、放電コマンドに応答して、フルブリッジとしてトランジスタブリッジを駆動することからハーフブリッジとしてトランジスタブリッジを駆動することに切り替わるように構成された結合されたブリッジ制御装置を備える、例1に記載の電気的駆動システム。
【0072】
例3.ゲート駆動チャネルが、車両のシャットダウンまたは異常を示す信号の後に、第1の電力スイッチをパルス駆動させるように構成された、例1または例2に記載の電気的駆動システム。
【0073】
例4.ゲート駆動チャネルが、インバーターの相足部にまたがって結合された静電容量を放電するために必要な時間に関連して規定された時間ウィンドウにわたって第1の電力スイッチをパルス駆動させるように構成された、例3に記載の電気的駆動システム。
【0074】
例5.DC/DCコンバーターが、コンデンサと、入力巻線および出力巻線を含む変圧器とを更に備え、コンデンサが、変圧器の入力巻線に結合された、例1から例4のいずれか1つに記載の電気的駆動システム。
【0075】
例6.相足部のうちの第1の相足部が、第2の電力スイッチを備え、ゲート駆動チャネルが、時間ウィンドウにわたって第2の電力スイッチを駆動するように更に構成された、例1から例5のいずれか1つに記載の電気的駆動システム。
【0076】
例7.ゲート駆動チャネルが、時間ウィンドウにわたって第1の電力スイッチの相互コンダクタンスより高い相互コンダクタンスを伴って第2の電力スイッチを駆動するように構成された、例6に記載の電気的駆動システム。
【0077】
例8.例1から例7のいずれか1つに記載の電気的駆動システムを備える車両。
【0078】
例9.第1の端子と第2の端子と制御端子とを備える電力スイッチを制御するように構成された制御システムであって、電力スイッチの第1の端子と第2の端子との間におけるコンダクタンスが、制御端子における電圧と第2の端子における電圧との間の差に応じたものであり、制御システムが、制御システムの正レールと負レールとの間に結合された電源コンデンサと、制御システムにおける放電コマンドを検出するように構成されたDC/DCコンバーターであって、放電コマンドが、電源コンデンサの能動放電を開始させ、DC/DCコンバーターが、比較的大きい電圧差を伴う内部電源電圧を生成することから比較的小さい電圧差を伴う電源電圧を生成することに切り替わるように構成され、DC/DCコンバーターが、内部電源電圧が閾値未満に低下したことを示す信号を出力するように構成された、DC/DCコンバーターと、内部電源電圧が閾値未満に低下したことを示す信号を受信するように結合されたスイッチ制御装置であって、スイッチ制御装置が、内部電源電圧が閾値未満に低下したことを示す信号に応答して、比較的小さい電圧差を伴う電源電圧に基づいて、制御端子における電圧と第2の端子における電圧との間の差を制御するように構成された、スイッチ制御装置とを備える、制御システム。
【0079】
例10.DC/DCコンバーターがトランジスタブリッジと、放電コマンドを受信するように結合されたブリッジ制御装置であって、放電コマンドに応答して、フルブリッジとしてトランジスタブリッジを駆動することからハーフブリッジとしてトランジスタブリッジを駆動することに切り替わるように構成されたブリッジ制御装置とを備える、例9に記載の制御システム。
【0080】
例11.放電コマンドが、シャットダウンコマンドである、例9から例10のいずれか1つに記載の制御システム。
【0081】
例12.スイッチ制御装置が、高レベルコマンドを受信するように、高レベルコマンドを、制御端子における電圧と第2の端子における電圧との間の差を制御するためのスイッチングパターンに変換するように構成された、例9から例11のいずれか1つに記載の制御システム。
【0082】
例13.DC/DCコンバーターが、内部電源電圧が閾値未満に低下したことを示す不足電圧信号を出力するように構成された例9から例12のいずれか1つに記載の制御システム。
【0083】
例14.電力スイッチが、複数の相足部を含むインバーターの相足部の一部である、例9から例13のいずれか1つに記載の制御システム。
【0084】
例15.例9から例14のいずれか1つに記載の制御システムを備える車両。
【外国語明細書】