IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三星ディスプレイ株式會社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022126730
(43)【公開日】2022-08-30
(54)【発明の名称】有機発光表示装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 33/22 20060101AFI20220823BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20220823BHJP
   H01L 27/32 20060101ALI20220823BHJP
   H05B 33/12 20060101ALI20220823BHJP
   H05B 33/26 20060101ALI20220823BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20220823BHJP
【FI】
H05B33/22 Z
H05B33/14 A
H01L27/32
H05B33/12 B
H05B33/26 Z
G09F9/30 338
G09F9/30 349Z
G09F9/30 365
G09F9/30 348A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096069
(22)【出願日】2022-06-14
(62)【分割の表示】P 2018044295の分割
【原出願日】2018-03-12
(31)【優先権主張番号】10-2017-0030982
(32)【優先日】2017-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】金 在 植
(72)【発明者】
【氏名】李 娟 和
(72)【発明者】
【氏名】李 濬 九
(72)【発明者】
【氏名】丁 世 勳
(57)【要約】
【課題】有機発光表示装置、及び該有機発光表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】基板と、基板上の第11電極と、第11電極上の第1発光層を含む第1有機機能層と、第1有機機能層上の第12電極と、基板上で第11電極と離隔されて位置する第21電極と、第21電極上に位置し、第2発光層を含む第2有機機能層と、第2有機機能層上に位置する第22電極と、第1有機機能層と前記第2有機機能層との間のフッ素を含む自己組織化膜と、を含む有機発光表示装置である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上の第11電極と、
前記第11電極上の、第1発光層を含む第1機能層と、
前記第1機能層上の第12電極と、
前記基板上の前記第11電極と離隔された第21電極と、
前記第21電極上の第2発光層を含む第2機能層と、
前記第2機能層上の第22電極と、
前記第11電極の端部及び前記第21電極の端部を覆い、絶縁層を含む画素定義膜と、
前記画素定義膜上の層であって、フッ素を含み、前記第1機能層と離隔されて前記画素定義膜の表面の一部を露出し、前記第2機能層と離隔されて前記画素定義膜の前記表面の他の一部を露出する層と、を含む有機発光表示装置。
【請求項2】
前記第1発光層の発光色は、前記第2発光層の発光色と異なる、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項3】
前記第1機能層及び前記第2機能層の各々は、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層及び電子注入層のうち少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項4】
前記第1機能層の端部及び前記第2機能層の端部は、前記画素定義膜の傾斜面上にある、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項5】
前記層は、前記第1機能層及び前記第2機能層の周囲を囲む、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項6】
前記層は、前記第1機能層及び前記第2機能層の端部と所定の間隔で離隔されている、請求項5に記載の有機発光表示装置。
【請求項7】
前記層は、フルオロカーボン基(-CF)を含む、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項8】
前記第11電極及び第21電極は、導電性酸化物を含むことを特徴とする請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項9】
前記第11電極及び第21電極は、酸化インジウムスズ、酸化インジウム亜鉛、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウムガリウム、及びアルミニウムドープ酸化亜鉛のうち少なくとも1つを含む、請求項8に記載の有機発光表示装置。
【請求項10】
前記第12電極上及び前記第22電極上に連続する共通電極をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の有機発光表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機発光表示装置、及び該有機発光表示装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光表示装置(organic light-emitting display apparatus)は、正孔注入電極、電子注入電極、及び該正孔注入電極と該電子注入電極との間に形成されている有機発光層を含み、該正孔注入電極から注入される正孔と、該電子注入電極から注入される電子とが有機発光層で再結合し、再結合の過程で放出されたエネルギーで励起子が励起され、励起された励起子が基底状態に戻る過程で放出されるエネルギーが光となって放出される自発光型表示装置である。有機発光表示装置は、低い消費電力、高い輝度及び高い反応速度などの高品位特性を示すので、次世代表示装置として注目されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の一実施形態は、解像度を高め、不良を減らし、原価を節減することができる有機発光表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施形態によれば、基板と、基板上の第11電極と、第11電極上の第1発光層を含む第1有機機能層と、第1有機機能層上の第12電極と、基板上の第11電極と離隔された第21電極と、第21電極上の第2発光層を含む第2有機機能層と、第2有機機能層上の第22電極と、第1有機機能層と第2有機機能層との間のフッ素を含む自己組織化膜と、を含む有機発光表示装置が提供される。
【0005】
本発明の一実施形態によれば、第1発光層の発光色と、第2発光層の発光色は、互いに異なってもよい。
【0006】
本発明の一実施形態によれば、第1有機機能層及び第2有機機能層は、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層及び電子注入層のうち少なくとも1つの機能層をさらに含んでもよい。
【0007】
本発明の一実施形態によれば、第11電極の端部及び第21電極の端部を覆う絶縁層を含む画素定義膜がさらに含まれてもよい。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、第1有機機能層の端部及び第2有機機能層の端部は、画素定義膜の傾斜面と重なっていてもよい。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、自己組織化単分子膜は、画素定義膜の上部に位置し、第1有機機能層及び第2有機機能層の周囲を囲んでいてもよい。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、自己組織化単分子膜は、第1有機機能層及び第2有機機能層の端部と離隔されていてもよい。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、自己組織化単分子膜は、画素定義膜の下部に位置し、第11電極及び第22電極の周囲を囲んでいてもよい。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、自己組織化単分子膜は、第11電極及び第22電極の端部と重畳することができる。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、単自己組織化分子膜は、フルオロカーボン基(-CF)を含んでもよい。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、第11電極及び第22電極は、導電性酸化物を含んでもよい。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、第11電極及び22電極は、酸化インジウムスズ(ITO:indium tin oxide)、酸化インジウム亜鉛(IZO:indium zinc oxide)、酸化亜鉛(zinc oxide)、酸化インジウム(indium oxide)、酸化インジウムガリウム(indium gallium oxide)、及びアルミニウムドープ酸化亜鉛(aluminum zinc oxide)から選択されてもよい。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、第12電極上及び第22電極上に連続する共通電極を含んでもよい。
【0017】
本発明の他の一実施形態によれば、基板上に、第11電極及び第21電極が互いに離隔されるように形成し、第11電極上及び第21電極上に、フッ素を含む自己組織化単分子膜を形成し、自己組織化単分子膜上に、第1リフトオフ層及び第1フォトレジストをこの順に形成し、第11電極に対応する領域において、第1リフトオフ層及び第1フォトレジストを除去し、自己組織化単分子膜を残存させ、第1プラズマ熱処理により、第11電極上の自己組織化単分子膜を除去し、第11電極上に、第1発光層を含む第1有機機能層及び第12電極をこの順に形成し、第1リフトオフ層の残り部分をリフトオフすることを含む有機発光表示装置の製造方法が提供される。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、第1リフトオフ層は、フッ素含量が20~60wt%であってもよい。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、第1有機機能層及び第12電極は、蒸着により形成することができる。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、第1フォトレジストの一部を除去するパターニングする工程は、フォトリソグラフィ工程で行うことができる。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、第1リフトオフ層は、フッ素を含む第1溶媒でエッチングして除去することができる。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、自己組織化単分子膜は、蒸気蒸着法で形成されてもよい。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、自己組織化単分子膜は、加水分解可能な反応基と、含フッ素作用基とを含むように形成することができる。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、第1リフトオフ層の残り部分をリフトオフさせた後、第2リフトオフ層及び第2フォトレジストを順に形成し、第22電極に対応する領域において、第2リフトオフ層及び第2フォトレジストを除去し、自己組織化単分子膜を残存させ、第2プラズマ熱処理により、第22電極上の自己組織化単分子膜を除去し、第22電極上に、第2発光層を含む第2有機機能層及び第22電極をこの順に形成し、第2リフトオフ層の残り部分をリフトオフすることをさらに含んでもよい。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、第11電極と第21電極との間に、絶縁層を含む画素定義膜をさらに形成することができる。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、自己組織化単分子膜は、画素定義膜上部に形成することができる。
【0027】
本発明の一実施形態によれば、自己組織化単分子膜は、画素定義膜下部に形成することができる。
【0028】
本発明の一実施形態によれば、第12電極上及び第22電極上で連続する共通電極をさらに形成することができる。
【0029】
本発明の他の一実施形態によれば、基板上に、第11電極及び第21電極が互いに離隔されるように形成し、第11電極上及び第21電極上に、第1自己組織化単分子膜を形成し、第1自己組織化単分子膜上に、第1フォトレジストを形成し、第11電極に対応する領域に、第1フォトレジストを除去し、第1自己組織化単分子膜を残存させ、第1プラズマ熱処理により、第11電極上の第1自己組織化単分子膜を除去し、第11電極上に、第1発光層を含む第1有機機能層及び第12電極をこの順に形成し、第1フォトレジスト及び第1自己組織化単分子膜の残り部分をリフトオフすることを含む有機発光表示装置の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0030】
本発明の一実施形態によれば、微細金属マスク(FMM:fine metal mask)を使用せずに発光層を形成することができ、高解像度表示パネルを形成することができる。
【0031】
また、アノードとリフトオフ層との間に自己組織化単分子を形成するので、該リフトオフ層がアノード残渣を防止し、表示装置の品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1を概略的に図示した断面図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置の一部を図示した平面図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の基板上に複数のアノードが形成された段階を概略的に図示した断面図である。
図4】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1に画素定義膜が形成された段階を概略的に図示した断面図である。
図5A】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図5B】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図5C】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図5D】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図5E】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図5F】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図6A】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図6B】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図6C】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図6D】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図6E】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図6F】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図7A】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図7B】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図7C】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図7D】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図7E】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図7F】本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図8】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2を概略的に図示した断面図である。
図9】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置の一部を図示した平面図である。
図10】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の基板上に、複数のアノード及び含フッ素を含む自己組織化単分子膜が形成された段階を概略的に図示した断面図である。
図11】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2に画素定義膜が形成された段階を概略的に図示した断面図である。
図12A】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図12B】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図12C】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図12D】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図12E】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図12F】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図13A】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図13B】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図13C】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図13D】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図13E】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図13F】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図14A】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図14B】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図14C】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図14D】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図14E】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図14F】本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図15A】本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図15B】本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図15C】本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図15D】本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図15E】本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図16A】本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図16B】本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図16C】本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図16D】本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図16E】本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図17A】本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図17B】本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図17C】本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図17D】本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図17E】本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図18A】比較例に係る有機発光表示装置4の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図18B】比較例に係る有機発光表示装置4の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図18C】比較例に係る有機発光表示装置4の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図18D】比較例に係る有機発光表示装置4の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図18E】比較例に係る有機発光表示装置4の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
図19A】比較例に係る有機発光表示装置4の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図19B】比較例に係る有機発光表示装置4の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図19C】比較例に係る有機発光表示装置4の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図19D】比較例に係る有機発光表示装置4の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図19E】比較例に係る有機発光表示装置4の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
図20A】比較例に係る有機発光表示装置4の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図20B】比較例に係る有機発光表示装置4の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図20C】比較例に係る有機発光表示装置4の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図20D】比較例に係る有機発光表示装置4の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図20E】比較例に係る有機発光表示装置4の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
図21】自己組織化単分子膜の作動メカニズムを簡略に図示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明は多様な変換を加えることができ、様々な実施形態を有することができるが、本開示では特定の実施形態を図面に例示し、詳細な説明によって詳細に説明する。本発明の効果、特徴、及びそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に説明する実施形態を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、多様な形態によって具現される。
【0034】
以下、添付された図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明するが、図面を参照して説明するとき、同一であるか、あるいは対応する構成要素は、同一図面符号を付し、それに係わる重複説明は、省略する。
【0035】
以下の実施形態において、第1、第2のような用語は、限定的な意味ではなく、1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的に使用されている。
【0036】
以下の実施形態において、単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。
【0037】
以下の実施形態において、「含む」または「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴または構成要素が存在するということを意味するものであり、1以上の他の特徴または構成要素が付加される可能性をあらかじめ排除するものではない。
【0038】
以下の実施形態において、膜、領域、構成要素などの部分が、他の部分上、または上部にあるというとき、他の部分の真上にある場合だけではなく、その中間に、他の膜、領域、構成要素などが介在されている場合も含む。
【0039】
図面においては、説明の便宜のために、構成要素がその大きさが、誇張されていたり縮小されていたりする。例えば、図面で示された各構成の大きさ及び厚みは、説明の便宜のために任意に示されているので、本発明は、必ずしも図示されているところに限定されるものではない。
【0040】
第1実施形態:
図1は、本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1を概略的に図示した断面図であり、図2は、本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置の一部を図示した平面図である。
【0041】
図1及び図2を参照すれば、本実施形態に係る有機発光表示装置1は、基板100上に、第1アノード101、第2アノード102、第3アノード103を含む複数のアノードが互いに離隔されて配置される。
【0042】
第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103の上には、第1発光層を含む第1有機機能層141、第2発光層を含む第2有機機能層142、及び第3発光層を含む第3有機機能層143がそれぞれ位置し、第1有機機能層141、第2有機機能層142及び第3有機機能層143の上には、導電性物質を含む第1補助カソード181(図5A)、第2補助カソード182(図6E)及び第3補助カソード183(図7E)がそれぞれ位置する。第1補助カソード181、第2補助カソード182及び第3補助カソード183の上には、複数のカソードに亘って連続する、一体に形成された共通電極180が位置する。
【0043】
絶縁物質から形成された画素定義膜110は、第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103の端部をカバーし、各アノード端部での電界集中を防止する。
【0044】
画素定義膜110上に自己組織化単分子膜(self-assembled monolayer)150が第1有機機能層141、第2有機機能層142及び第3有機機能層143の周囲を囲むように位置する。自己組織化単分子膜150は、第1有機機能層141、第2有機機能層142及び第3有機機能層143の端部、と所定間隔D1離隔されて位置する。
【0045】
自己組織化単分子膜150は、フッ素を含む作用基、及び加水分解が可能な反応基を含んでもよい。
【0046】
フッ素を含む作用基は、フルオロカーボン基(-CF)を含んでもよい。加水分解が可能な反応基は、シリコン化合物を含んでもよい。例えば、自己組織化単分子膜150は、FOTS(1H,1H,2H,2H-perfluorodoctyletrichlorosilane)、FDTS((heptadecafluoro-1,1,2,2-tetrahydrodecyl)trichlorosilane)、FOMMS(CF(CF(CHSi(CHCl)、FOMDS(CF(CF(CHSi(CH)Cl)、FOTES(CF(CF(CH2)Si(OC)などを含んでもよい。
【0047】
一方、自己組織化単分子膜は、メチル基(-CH)を含む疎水性作用基を含んでもよい。例えば、自己組織化単分子膜は、OTS(octadecyltrichlorosilane)、DDMS(dichlorodimethylsilane)などを含んでもよい。
【0048】
フッ素を含む作用基は、加水分解が可能な反応基より、第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103、並びに画素定義膜110の表面からより離れたところに位置することができる。自己組織化単分子膜150のフッ素を含む作用基は、後述する、フッ素を含む第1リフトオフ層121(図5A)に対して、表面エネルギーの差が小さく、自己組織化単分子膜150上に第1リフトオフ層121を均一に形成することにより、パターニング精度を向上させることができる。
【0049】
なお、自己組織化単分子膜(self-assembled monolayer)において、単分子(monolayer)という表現は、自己組織化単分子膜が、単分子(single molecule)として構成されるということを限定するものではない。本明細書において、自己組織化単分子膜という表現の代わりに、「自己組織化膜(self-assembled layer)」を自己組織化単分子膜と同一の意味にも使用される。
【0050】
図3ないし図7Fを参照し、本実施形態に係る有機発光表示装置1の製造方法、及びその製造方法によって製造された有機発光表示装置1についてさらに詳細に説明する。
【0051】
図3は、本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の基板上に、複数のアノード101、102、103が形成された段階を概略的に図示した断面図であり、図4は、本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1に、画素定義膜が形成された段階を概略的に図示した断面図であり、図5Aないし図5Fは、本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第1単位工程を概略的に図示した断面図であり、図6Aないし図6Fは、本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第2単位工程を概略的に図示した断面図であり、図7Aないし図7Fは、本発明の第1実施形態に係る有機発光表示装置1の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
【0052】
図3を参照すれば、基板100上に、第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103を含む複数のアノードを形成する。
【0053】
基板100は、多様な材質を利用して形成することができる。例えば、基板100は、ガラスまたはプラスチックを利用して形成することができる。該プラスチックは、ポリイミド(polyimide)、ポリエチレンナフタレート(polyethylene naphthalate)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)、ポリアリレート(polyarylate)、ポリカーボネート(polycarbonate)、ポリエーテルイミド(polyetherlmide)またはポリエーテルスルホン(polyethersulfone)のように、耐熱性及び耐久性にすぐれる素材からも作われる。
【0054】
図3には図示されていないが、基板100の上部に平滑な面を形成し、不純元素の浸透を遮断するためのバッファ層(図示せず)をさらに形成することができる。例えば、該バッファ層(図示せず)は、シリコン窒化物及び/またはシリコン酸化物などにより、単層または複数の層が積層された構造に形成することができる。
【0055】
第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103は、正孔注入電極であり、仕事関数が大きい材料から形成される。第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103は、透明導電性酸化物を成分として含んでもよい。例えば、第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103は、酸化インジウムスズ(indium tin oxide)、酸化インジウム亜鉛(indium zinc oxide)、酸化亜鉛(zinc oxide)、酸化インジウム(indium oxide)、酸化インジウムガリウム(indium gallium oxide)及びアルミニウムドープ酸化亜鉛(aluminum zinc oxide)のうちから選択された少なくとも1種以上の透明導電性酸化物を含んでもよい。また、第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103は、銀(Ag)、アルミニウム、マグネシウム、リチウム、カルシウムなどの金属及び/または合金により、単層または複数の層が積層された構造に形成することができる。
【0056】
図3には図示されていないが、第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103は、基板100と、第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103との間に位置する第1薄膜トランジスタ、第2薄膜トランジスタ及び第3薄膜トランジスタ(図示せず)に、それぞれ電気的に接続されるようにも形成される。
【0057】
図4を参照すれば、基板100上に、第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103の端部を囲む画素定義膜110を形成する。
【0058】
第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103は、端部が尖った形態であるために、第1補助カソード181、第2補助カソード182及び第3補助カソード183の形成後、電圧を印加すると、第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103の端部に電界が集中し、駆動中に電気的短絡が発生しうる。しかし、本実施形態では、第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103の端部を画素定義膜110が覆い、端部に電界が集中する現象を緩和する。
【0059】
画素定義膜110は、例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)、ポリスチレン(PS)などの一般的な汎用されている高分子、フェノール副画素を有する高分子誘導体、アクリル系高分子、イミド系高分子、アリールエーテル系高分子、アミド系高分子、フッ素系高分子、p-キシレン系高分子、ビニルアルコール系高分子、及びそれらの混合物などを含む有機絶縁膜によって形成される。
【0060】
図5Aを参照すれば、第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103が形成された基板100上に、自己組織化単分子膜150、第1リフトオフ層121及び第1フォトレジスト131がこの順に形成される。
【0061】
自己組織化単分子膜150は、塗布法、印刷法、蒸着法などの方法で形成することができる。自己組織化単分子膜150は、前述のように、フッ素を含む作用基、及び加水分解が可能な反応基を含んでもよい。例えば、自己組織化単分子膜150は、FOTS(1H,1H,2H,2H-perfluorooctyltrichlorosilane)、FDTS(heptadecafluoro-1,1,2,2-tetrahydrodecyl)trichlorosilane)、FOMMS(CF(CF(CHSi(CHCl)、FOMDS(CF(CF(CHSi(CH)Cl)、FOTES(CF(CF(CHSi(OC)などを含んでもよい。
【0062】
第1リフトオフ層121は、フッ素重合体を含む。第1リフトオフ層121に含まれるフッ素重合体(fluoroplymer)は、20~60wt%のフッ素含量を含む高分子(polymer)から形成することができる。例えば、第1リフトオフ層121に含まれるフッ素重合体は、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene)、ポリクロロトリフルオロエチレン(polychlorotrifluoroethylene)、ポリジクロロジフルオロエチレン(polydichlorodifluoroethylene)、クロロトリフルオロエチレン(chlorotrifluoroethylene)とジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレン(tetrafluoroethylene)とパーフルオロアルキルビニルエーテル(perfluoroalkylvinylether)との共重合体、クロロトリフルオロエチレン(chlorotrifluoroethylene)とパーフルオロアルキルビニルエーテル(perfluoroalkylvinylether)との共重合体、テトラフルオロエチレン(tetrafluoroethylene)とパーフルオロアルキルビニルエーテル(perfluoroalkylvinylether)との共重合体、またはクロロトリフルオロエチレン(chlorotrifluoroethylene)とパーフルオロアルキルビニルエーテル(perfluoroalkylvinylether)との共重合体のうち少なくとも一つを含んでもよい。
【0063】
第1リフトオフ層121は、塗布法、印刷法、蒸着法などの方法によって形成することができる。塗布法及び印刷法によって第1リフトオフ層121を形成する場合、必要によって、硬化、重合処理を行った後、第1フォトレジスト131を形成する工程を進めることができる。
【0064】
図21は、第1アノード上に、自己組織化単分子膜150を形成する場合、自己組織化単分子膜150が成長するメカニズムを簡略に図示したものである。
【0065】
例えば、酸化インジウムスズによって形成された第1アノード101上に、FOTSを含む自己組織化単分子膜150を蒸着する場合、自己組織化単分子膜150のシリコンを含む加水分解反応基は、第1アノード101表面の水酸化基(-OH)と、加水分解及び縮合反応が起こり、自己組織化単分子膜150は、第1アノード101の表面と共有結合することになる。このような共有結合は、自己組織化単分子膜150と第1アノード101との表面間接着力を増大させる。
【0066】
自己組織化単分子膜150上に、フッ素重合体を含む第1リフトオフ層121が形成される場合、第1リフトオフ層121に近接する自己組織化単分子膜150のフッ素を含む作用基は、第1リフトオフ層121に対して表面エネルギーの差が小さいので、自己組織化単分子膜150上に、第1リフトオフ層121を均一に形成することができる。
【0067】
第1リフトオフ層121上に、第1フォトレジスト131を形成する。光Lを透過する領域M11を含む第1フォトマスクM1を介して、第1アノード101に対応する位置の第1フォトレジスト131を露光する。
【0068】
図5Bを参照すれば、第1フォトレジスト131を現像する。第1フォトレジスト131は、ポジティブ型またはネガティブ型いずれも可能である。本実施形態においては、ポジティブ型を例として説明する。現像された第1フォトレジスト131は、第1アノード101に対応する位置である第1部分131-1が除去され、残り第2部分131-2は、残存する。
【0069】
図5Cを参照すれば、図5Bの第1フォトレジスト131の第1部分131-1パターンをエッチングマスクにし、第1リフトオフ層121をエッチングする。
【0070】
第1リフトオフ層121がフッ素重合体を含んでいるために、エッチング液は、フッ素重合体をエッチングすることができる溶媒を使用する。
【0071】
該エッチング液は、フッ素を含む第1溶媒(図示せず)を使用することができる。該第1溶媒は、ヒドロフルオロエーテル(hydrofluoroether)を含んでもよい。該ヒドロフルオロエーテルは、他の素材との相互作用が低く、電子化学的に安定した材料であり、地球温暖化係数と毒性とが低く、環境的に安定した材料である。
【0072】
エッチング工程により、第1部分131-1に対応する位置、すなわち、第1アノード101上部に形成された第1リフトオフ層121がエッチングされる。第1リフトオフ層121のエッチング時、フッ素を含む第1溶媒は、第1フォトレジスト131の第1部分131-1の境界面下において、第1アンダーカットプロファイルUC1-1を形成する。
【0073】
第1リフトオフ層121がエッチングされる間、自己組織化単分子膜150は、第1アノード101の上面に良好に密着されている。前述のように、自己組織化単分子膜150に含まれたシリコンを含む反応基と、第1アノード101表面との間で、加水分解及び縮合反応が起こり、自己組織化単分子膜150と第1アノード101表面との間に、共有結合による接着力が増大するからである。
【0074】
一方、自己組織化単分子膜150に含まれたシリコンを含む反応基は、画素定義膜110の表面物質との加水分解及び縮合反応により、両構成要素の表面間接着力が増大するために、第1リフトオフ層121がエッチングされる間、自己組織化単分子膜150は、画素定義膜110の上面に良好に密着されている。
【0075】
図5Dを参照すれば、図5Cの構造物において、第1プラズマ熱処理PT1で、第1アノード101上の自己組織化単分子膜150を除去する。
【0076】
図21に図示されているように、プラズマ熱処理PT1により、第1アノード101と自己組織化単分子膜150とのSi-O結合が切れる。もし自己組織化単分子膜150を形成せず、第1アノード101の形成後、第1アノード101上に、第1リフトオフ層121を直接形成し、後工程で除去する場合、第1アノード101上に、第1リフトオフ層121の残渣が残って汚染を起こす。しかし、本実施形態においては、第1アノード101と第1リフトオフ層121との間に、自己組織化単分子膜150を形成することにより、第1アノード101上に、第1リフトオフ層121の残渣を防止することにより、有機発光表示装置の劣化を防止することができる。
【0077】
図5Eを参照すれば、図5Dの構造物上に、第1発光層(図示せず)を含む第1有機機能層141及び第1補助カソード181をこの順に形成する。
【0078】
第1有機機能層141は、正孔注入層(hole injection layer)、正孔輸送層(hole transport layer)、電子輸送層(electron transport layer)及び電子注入層(electron injection layer)のうち少なくとも1層の機能層をさらに含んでもよい。
【0079】
第1有機機能層141は、真空蒸着方法によっても形成される。蒸着工程において、第1リフトオフ層121及び第1フォトレジスト131がマスクの機能を行う。第1有機機能層141の一部は、第1部分131-1に対応する位置、すなわち、第1アノード101上部に形成され、第1有機機能層141の他の部分は、第1フォトレジスト131の第2部分131-2上に形成される。
【0080】
第1補助カソード181は、第1有機機能層141と同様に、真空蒸着方法によっても形成される。蒸着工程において、第1リフトオフ層121と第1フォトレジスト131とがマスクの機能を行う。第1補助カソード181の一部は、第1有機機能層141の上面を覆うように形成される。そして、第1補助カソード181の他の一部は、第1部分131-1を除いた第1フォトレジスト131の残り領域である第2部分131-2において、第1有機機能層141上に形成される。
【0081】
第1補助カソード181は、後述する共通電極180としてのカソードと同一材料を含んでもよい。また、第1補助カソード181は、共通電極180としてのカソードと異なる材料からも形成される。第1補助カソード181は、後述するリフトオフ工程で使用される溶媒から、第1有機機能層141を保護するバリアの役割を行うことができる。
【0082】
図5Fを参照すれば、図5Eの構造物に対して、リフトオフ工程を行う。
【0083】
第1リフトオフ層121は、フッ素重合体を含んでいるために、リフトオフ工程に、フッ素を含む第2溶媒を使用する。一方、第1有機機能層141を形成した後、リフトオフ工程を実施するために、第2溶媒は、第1有機機能層141との反応性が低い材料を使用することが望ましい。第2溶媒は、第1溶媒のように、ヒドロフルオロエーテル(hydrofluoroether)を含んでもよい。
【0084】
第1フォトレジスト131の第2部分131-2(図5E)下部に形成された第1リフトオフ層121をリフトオフすることにより、第1フォトレジスト131の第2部分131-2(図5E)上に形成された第1有機機能層141及び第1補助カソード181は除去され、第1アノード101上に形成された第1有機機能層141と第1補助カソード181とがパターンとして残る。
【0085】
一方、画素定義膜110上に形成された自己組織化単分子膜150は、除去されない。前述のところのように、自己組織化単分子膜150に含まれたシリコンを含む反応基は、画素定義膜110の表面物質との加水分解及び縮合反応により、両構成要素の表面間接着力が増大するために、第1リフトオフ層121がリフトオフされる間、自己組織化単分子膜150は、画素定義膜110の上面に良好に密着されている。
【0086】
前述の第1単位工程を実施した後、第2アノード102が位置する領域に、第1有機機能層141と異なる色を発光する第2有機機能層142を形成する第2単位工程を実施する。以下、図6Aないし図6Fを参照し、第2単位工程について説明する。
【0087】
図6Aを参照すれば、図5Fの構造物上に、第2リフトオフ層122及び第2フォトレジスト132をこの順に形成する。
【0088】
第2リフトオフ層122は、フッ素重合体を含む。第2リフトオフ層122は、前述の第1リフトオフ層121と同一物質を含んでもよく、塗布法、印刷法、蒸着法などの方法によって形成することができる。
【0089】
第2リフトオフ層122上に、第2フォトレジスト132を形成する。光Lを透過する領域M21と光Lを遮断する領域M22を含む第2フォトマスクM2を介して、第2アノード102に対応する位置の第2フォトレジスト132を露光する。
【0090】
図6Bを参照すれば、第2フォトレジスト132を現像し、第2フォトレジスト132は、第2アノード102に対応する位置である第1部分132-1が除去され、残り第2部分132-2は、残存する。
【0091】
図6Cを参照すれば、図6Bの第2フォトレジスト132の第1部分132-1パターンをエッチングマスクにし、第2リフトオフ層122をエッチングする。
【0092】
第2リフトオフ層122がフッ素重合体を含んでいるために、エッチング液は、フッ素重合体をエッチングすることができる溶媒を使用する。該エッチング液は、フッ素を含む第1溶媒(図示せず)を使用することができる。該第1溶媒は、ヒドロフルオロエーテル(hydrofluoroether)を含んでもよい。
【0093】
エッチング工程により、第1部分132-1に対応する位置、すなわち、第2アノード102上部に形成された第2リフトオフ層122がエッチングされる。第2リフトオフ層122のエッチング時、フッ素を含む第1溶媒は、第2フォトレジスト132の第1部分132-1の境界面下において、第1アンダーカットプロファイルUC2-1を形成する。
【0094】
第2リフトオフ層122がエッチングされる間、自己組織化単分子膜150は、第2アノード102の上面に良好に密着されている。また、第2リフトオフ層122がエッチングされる間、自己組織化単分子膜150は、画素定義膜110の上面に良好に密着されている
【0095】
図6Dを参照すれば、図6Cの構造物において、第2プラズマ熱処理PT2で、第2アノード上の自己組織化単分子膜150を除去する。
【0096】
第2プラズマ熱処理PT2により、第2アノード102と自己組織化単分子膜150とのSi-O結合が切れる。従って、第2アノード102上に、第2リフトオフ層122の残渣が残らない。
【0097】
図6Eを参照すれば、図6Dの構造物上に、第2発光層(図示せず)を含む第2有機機能層142及び第2補助カソード182をこの順に形成する。
【0098】
第2有機機能層142は、正孔注入層(hole injection layer)、正孔輸送層(hole transport layer)、電子輸送層(electron transport layer)及び電子注入層(electron injection layer)のうち少なくとも1層の機能層をさらに含んでもよい。
【0099】
第2有機機能層142は、真空蒸着方法によっても形成される。蒸着工程において、第2リフトオフ層122及び第2フォトレジスト132がマスクの機能を行う。第2有機機能層142の一部は、第1部分132-1に対応する位置、すなわち、第2アノード102上部に形成され、第2有機機能層142の他の部分は、第2フォトレジスト132の第2部分132-2上に形成される。
【0100】
第2補助カソード182は、第2有機機能層142と同様に、真空蒸着方法によっても形成される。蒸着工程において、第2リフトオフ層122と第2フォトレジスト132とがマスクの機能を行う。第2補助カソード182の一部は、第2有機機能層142の上面を覆うように形成される。そして、第2補助カソード182の他の一部は、第1部分132-1を除いた第2フォトレジスト132の残り領域である第2部分132-2において、第2有機機能層142上に形成される。
【0101】
第2補助カソード182は、後述する共通電極180としてのカソードと同一材料を含んでもよい。また、第2補助カソード182は、共通電極180としてのカソードと異なる材料からも形成される。第2補助カソード182は、後述するリフトオフ工程で使用される溶媒から、第2有機機能層142を保護するバリアの役割を行うことができる。
【0102】
図6Fを参照すれば、図6Eの構造物に対して、リフトオフ工程を行う。
【0103】
第2リフトオフ層122は、フッ素重合体を含んでいるために、リフトオフ工程に、フッ素を含む第2溶媒を使用する。一方、第2有機機能層142を形成した後、リフトオフ工程を実施するために、第2溶媒は、第2有機機能層142との反応性が低い材料を使用することが望ましい。第2溶媒は、第1溶媒のように、ヒドロフルオロエーテル(hydrofluoroether)を含んでもよい。
【0104】
第2フォトレジスト132の第2部分132-2(図6E)下部に形成された第2リフトオフ層122をリフトオフすることにより、第2フォトレジスト132の第2部分132-2(図6E)上に形成された第2有機機能層142及び第2補助カソード182は、除去され、第2アノード102上に形成された第2有機機能層142と第2補助カソード182とがパターンとして残る。
【0105】
一方、前述のところと同様に、自己組織化単分子膜150と画素定義膜110との結合力が良好であるために、第2リフトオフ層122がリフトオフされる間、画素定義膜110上に形成された自己組織化単分子膜150は、除去されない。
【0106】
前述の第2単位工程を実施した後、第3アノード103が位置する領域に、第1有機機能層141及び第2有機機能層142と異なる色の光を放出する第3有機機能層143を形成する第3単位工程を実施する。以下、図7Aないし図7Fを参照し、第3単位工程について説明する。
【0107】
図7Aを参照すれば、図6Fの構造物上に、第3リフトオフ層123及び第3フォトレジスト133をこの順に形成する。
【0108】
第3リフトオフ層123は、フッ素重合体を含む。第3リフトオフ層123は、前述の第1リフトオフ層121及び第2リフトオフ層122と同一物質を含んでもよく、塗布法、印刷法、蒸着法などの方法によって形成することができる。
【0109】
第3リフトオフ層123上に、第3フォトレジスト133を形成する。光Lを透過する領域M31と光Lを遮断する領域M32を含む第3フォトマスクM3を介して、第3アノード103に対応する位置の第3フォトレジスト133を露光する。
【0110】
図7Bを参照すれば、第3フォトレジスト133を現像する。第3フォトレジスト133は、第3アノード103に対応する位置である第1部分133-1が除去され、残り第2部分133-2は、残存する。
【0111】
図7Cを参照すれば、図7Bの第3フォトレジスト133の第1部分133-1パターンをエッチングマスクにし、第3リフトオフ層123をエッチングする。
【0112】
第3リフトオフ層123がフッ素重合体を含んでいるために、エッチング液は、フッ素重合体をエッチングすることができる溶媒を使用する。該エッチング液は、フッ素を含む第1溶媒(図示せず)を使用することができる。該第1溶媒は、ヒドロフルオロエーテル(hydrofluoroether)を含んでもよい。
【0113】
エッチング工程により、第1部分133-1に対応する位置、すなわち、第3アノード103上部に形成された第3リフトオフ層123がエッチングされる。第3リフトオフ層123のエッチング時、フッ素を含む第1溶媒は、第3フォトレジスト133の第1部分133-1の境界面下で、第1アンダーカットプロファイルUC3-1を形成する。
【0114】
第3リフトオフ層123がエッチングされる間、自己組織化単分子膜150は、第3アノード103の上面に良好に密着されている。また、第3リフトオフ層123がエッチングされる間、自己組織化単分子膜150は、画素定義膜110の上面に良好に密着されている
【0115】
図7Dを参照すれば、図7Cの構造物において、第3プラズマ熱処理PT3で、第3アノード上の自己組織化単分子膜150を除去する。
【0116】
第3プラズマ熱処理PT3により、第3アノード103と自己組織化単分子膜150とのSi-O結合が切れる。従って、第3アノード103上に、第3リフトオフ層123の残渣が残らない。
【0117】
図7Eを参照すれば、図7Dの構造物上に、第3発光層(図示せず)を含む第3有機機能層143及び第3補助カソード183をこの順に形成する。
【0118】
第3有機機能層143は、正孔注入層(hole injection layer)、正孔輸送層(hole transport layer)、電子輸送層(electron transport layer)及び電子注入層(electron injection layer)のうち少なくとも1層の機能層をさらに含んでもよい。
【0119】
第3有機機能層143は、真空蒸着方法によっても形成される。蒸着工程において、第3リフトオフ層123及び第3フォトレジスト133がマスクの機能を行う。第3有機機能層143の一部は、第1部分133-1に対応する位置、すなわち、第3アノード103上部に形成され、第3有機機能層143の他の部分は、第3フォトレジスト133の第2部分133-2上に形成される。
【0120】
第3補助カソード183は、第3有機機能層143と同様に、真空蒸着方法によっても形成される。蒸着工程において、第3リフトオフ層123と第3フォトレジスト133とがマスクの機能を行う。第3補助カソード183の一部は、第3有機機能層143の上面を覆うように形成される。そして、第3補助カソード183の他の一部は、第1部分133-1を除いた第3フォトレジスト133の残り領域である第2部分133-2において、第3有機機能層143上に形成される。
【0121】
第3補助カソード183は、後述する共通電極180としてのカソードと同一材料を含んでもよい。また、第3補助カソード183は、共通電極180としてのカソードと異なる材料からも形成される。第3補助カソード183は、後述するリフトオフ工程で使用される溶媒から、第3有機機能層143を保護するバリアの役割を行うことができる。
【0122】
図7Fを参照すれば、図6Eの構造物に対して、リフトオフ工程を行う。
【0123】
第3リフトオフ層123は、フッ素重合体を含んでいるために、リフトオフ工程に、フッ素を含む第2溶媒を使用する。一方、第3有機機能層143を形成した後、リフトオフ工程を実施するために、第2溶媒は、第3有機機能層143との反応性が低い材料を使用することが望ましい。第2溶媒は、第1溶媒のように、ヒドロフルオロエーテル(hydrofluoroether)を含んでもよい。
【0124】
第3フォトレジスト133の第2部分133-2(図7E)下部に形成された第3リフトオフ層123をリフトオフすることにより、第3フォトレジスト133の第2部分133-2(図7E)上に形成された第3有機機能層143及び第3補助カソード183は、除去され、第3アノード103上に形成された第3有機機能層143と第3補助カソード183とがパターンとして残る。
【0125】
一方、前述と同様に、自己組織化単分子膜150と画素定義膜110との結合力が良好であるために、第3リフトオフ層123がリフトオフされる間、画素定義膜110上に形成された自己組織化単分子膜150は、除去されない。
【0126】
第1有機機能層141、第2有機機能層142及び第3有機機能層143は、互いに異なる色の光を放出することができる。第1有機機能層141、第2有機機能層142及び第3有機機能層143が発光して出射される光は、混合すれば、白色光を形成することができる。例えば、第1有機機能層141、第2有機機能層142及び第3有機機能層143は、赤色、緑色及び青色の光をそれぞれ発光することができる。例えば、第1有機機能層141、第2有機機能層142及び第3有機機能層143は、有機発光表示装置1の単位画素を構成する副画素の構成でもある。
【0127】
また、図1に図示された有機発光表示装置1は、1つの単位画素を示すものでもある。また、本実施形態は、図1に図示された単位画素を複数個具備する有機発光表示装置にも適用される。すなわち、第1単位工程によって、第1色を放出する第1有機機能層141は、第1副画素として複数個が同時にも形成される。第2単位工程によって、第2色を放出する第2有機機能層142は、第2副画素として複数個が同時にも形成される。第3単位工程によって、第3色を放出する第3有機機能層143は、第3副画素として複数個が同時にも形成される。第1単位工程ないし第3単位工程を介して、フルカラーを具現することができる。
【0128】
本実施形態において、リフトオフ層をアノード上に直接形成せず、アノードとリフトオフ層との間に自己組織化単分子膜を形成することにより、リフトオフ層が、アノード上に残膜を形成することを基本的に防止し、有機発光表示装置の劣化を防止することができる。
【0129】
比較例:
以下、図18Aないし図20Eの比較例による有機発光表示装置4の製造方法と比較して説明する。
【0130】
図18Aないし図18Eは、比較例による有機発光表示装置4の第1単位工程を概略的に図示した断面図であり、図19Aないし図19Eは、比較例による有機発光表示装置の第2単位工程を概略的に図示した断面図であり、図20Aないし図20Eは、比較例による有機発光表示装置の第3単位工程を概略的に図示した断面図である。
【0131】
図18Aを参照すれば、第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103と、第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103の端部をカバーする画素定義膜110とが形成された基板100上に、フッ素重合体(fluoropolymer)を含む第1リフトオフ層121を形成し、第1リフトオフ層121上に、第1フォトレジスト131を形成する。光Lを透過する領域M11と光Lを遮断する領域M12を含む第1フォトマスクM1を介して、第1アノード101に対応する位置の第1フォトレジスト131を露光する。
【0132】
図18Bを参照すれば、第1フォトレジスト131がパターニングされた形状を図示している。露光されて現像された第1フォトレジスト131は、第1アノード101に対応する位置である第1部分131-1から除去され、第1部分131-1の残り領域である第2部分131-2で残存する。
【0133】
図18Cを参照すれば、図18Bの第1フォトレジスト131パターンをエッチングマスクにし、第1リフトオフ層121を、フッ素を含む第1溶媒(図示せず)を使用してエッチングする。該エッチング工程により、第1部分131-1に対応する位置、すなわち、第1アノード101上部に形成された第1リフトオフ層121がエッチングされる。第1リフトオフ層121は、第1フォトレジスト131の第1部分131-1の境界面下において、第1アンダーカットプロファイルUC1を形成する。該エッチング工程後、第1リフトオフ層121のストリップ時、第1アノード101上にリフトオフ層の残渣が残る。
【0134】
図18Dを参照すれば、図18Cの構造物上に、第1有機機能層141及び第1補助カソード181をこの順に形成する。
【0135】
図18Eを参照すれば、第1リフトオフ工程を進め、残存する第1リフトオフ層121をいずれも除去し、その結果、第1アノード101上の第1有機機能層141及び第1補助カソード181がパターンとして残る。
【0136】
第1単位工程完了後、第2アノード102が位置する領域に、第2単位工程を実施する。
【0137】
図19Aを参照すれば、図18Eの構造物において、第2リフトオフ層122及び第2フォトレジスト132をこの順に形成する。
【0138】
図19Bを参照すれば、第2フォトレジスト132がパターニングされた形状を図示している。露光されて現像された第2フォトレジスト132は、第2アノード102に対応する位置である第1部分132-1から除去され、第1部分132-1の残り領域である第2部分132-2で残存する。
【0139】
図19Cを参照すれば、図19Bの第2フォトレジスト132パターンをエッチングマスクにし、第2リフトオフ層122を、フッ素を含む第1溶媒(図示せず)を使用してエッチングする。該エッチング工程により、第1部分132-1に対応する位置、すなわち、第2アノード102上部に形成された第2リフトオフ層122がエッチングされる。第2リフトオフ層122は、第2フォトレジスト132の第1部分132-1の境界面下において、第2アンダーカットプロファイルUC2を形成する。該エッチング工程後、第2リフトオフ層122のストリップ時、第2アノード102上にリフトオフ層の残渣が残る。
【0140】
図19Dを参照すれば、図19Cの構造物上に、第2有機機能層142及び第2補助カソード182をこの順に形成する。
【0141】
図19Eを参照すれば、第2リフトオフ工程を進め、残存する第2リフトオフ層122をいずれも除去し、その結果、第2アノード102上の第2有機機能層142及び第2補助カソード182がパターンとして残る。
【0142】
第2単位工程完了後、第3アノード103が位置する領域に、第3単位工程を実施する。
【0143】
図20Aを参照すれば、図19Eの構造物において、第3リフトオフ層123及び第3フォトレジスト133をこの順に形成する。
【0144】
図20Bを参照すれば、第3フォトレジスト133がパターニングされた形状を図示している。露光されて現像された第3フォトレジスト133は、第3アノード103に対応する位置である第1部分133-1から除去され、第1部分133-1の残り領域である第2部分133-2で残存する。
【0145】
図20Cを参照すれば、図20Bの第3フォトレジスト133パターンをエッチングマスクにし、第3リフトオフ層123を、フッ素を含む第1溶媒(図示せず)を使用してエッチングする。該エッチング工程により、第1部分133-1に対応する位置、すなわち、第3アノード103上部に形成された第3リフトオフ層123がエッチングされる。第3リフトオフ層123は、第3フォトレジスト133の第1部分133-1の境界面下において、第3アンダーカットプロファイルUC3を形成する。該エッチング工程後、第3リフトオフ層123のストリップ時、第3アノード103上にリフトオフ層の残渣が残る。
【0146】
図20Dを参照すれば、図20Cの構造物上に、第3有機機能層143及び第3補助カソード183を順に形成する。
【0147】
図20Eを参照すれば、第3リフトオフ工程を進め、残存する第3リフトオフ層123をいずれも除去し、その結果、第3アノード103上の第3有機機能層143及び第3補助カソード183がパターンとして残る。
【0148】
すなわち、比較例によれば、アノード上に直接リフトオフ層を形成してパターニングすることにより、該リフトオフ層の一部がアノード上に残渣として残ることを基本的に防止することができない。
【0149】
第2実施形態:
以下、図8ないし図14Fを参照し、本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2及びその製造方法について説明する。
【0150】
図8は、本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置2を概略的に図示した断面図であり、図9は、本発明の第2実施形態に係る有機発光表示装置の一部を図示した平面図である。
【0151】
図8及び図9を参照すれば、基板100上に、第1アノード101、第2アノード102、第3アノード103を含む複数のアノードが互いに離隔されて配置される。第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103の上には、第1発光層ないし第3発光層を含む第1有機機能層141、第2有機機能層142及び第3有機機能層143がそれぞれ位置し、第1有機機能層141、第2有機機能層142及び第3有機機能層143の上には、導電性物質を含む第1補助カソード181、第2補助カソード182及び第3補助カソード183がそれぞれ位置する。第1補助カソード181、第2補助カソード182及び第3補助カソード183の上には、複数のカソードに亘って連続する、一体に形成された共通電極180が位置する。
【0152】
本実施形態に係る有機発光表示装置2は、自己組織化単分子膜150が、第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103の周囲を囲むように位置し、自己組織化単分子膜150上に、画素定義膜110が形成される。自己組織化単分子膜150は、第1アノードないし第3アノードの端部において、長さD2の幅で重畳するように形成されるという点において、第1実施形態と差がある。以下、第1実施形態と同一内容については、説明を省略する。
【0153】
図10を参照すれば、基板100上に、第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103を含む複数のアノードを形成し、その上に、自己組織化単分子膜150を形成する。
【0154】
図11を参照すれば、第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103の端部を囲むように、画素定義膜110を形成する。このとき、画素定義膜110の端部は、自己組織化単分子膜150の端部と重畳する。自己組織化単分子膜150は、フッ素を含む作用基、及び加水分解が可能な反応基を含んでもよい。
【0155】
図12Aを参照すれば、図11の構造物上に、第1リフトオフ層121及び第1フォトレジスト131がこの順に形成される。
【0156】
第1リフトオフ層121は、フッ素重合体を含み、第1リフトオフ層121は、塗布法、印刷法、蒸着法などの方法によって形成することができる。第1リフトオフ層121上に、第1フォトレジスト131を形成する。光Lを透過する領域M11と光Lを遮断する領域M12を含む第1フォトマスクM1を介して、第1アノード101に対応する位置の第1フォトレジスト131を露光する。
【0157】
第1リフトオフ層121に近接する自己組織化単分子膜150のフッ素を含む作用基は、第1リフトオフ層121に対して表面エネルギーの差が小さく、自己組織化単分子膜150上に、リフトオフ層121を均一に形成することができる。
【0158】
図12Bを参照すれば、第1フォトレジスト131を現像する。現像された第1フォトレジスト131は、第1アノード101に対応する位置である第1部分131-1が除去され、残り第2部分131-2は、残存する。
【0159】
図12Cを参照すれば、図12Bの第1フォトレジスト131の第1部分131-1パターンをエッチングマスクにし、第1リフトオフ層121をエッチングする。該エッチング工程により、第1部分131-1に対応する位置、すなわち、第1アノード101上部に形成された第1リフトオフ層121がエッチングされる。第1リフトオフ層121のエッチング時、フッ素を含む第1溶媒は、第1フォトレジスト131の第1部分131-1の境界面下において、第1アンダーカットプロファイルUC1-1を形成する。
【0160】
第1リフトオフ層121がエッチングされる間、自己組織化単分子膜150は、第1アノード101の上面に良好に密着されている。
【0161】
図12Dを参照すれば、図12Cの構造物において、第1プラズマ熱処理PT1で、第1アノード上の自己組織化単分子膜150を除去する。
【0162】
図21に図示されているように、プラズマ熱処理により、第1アノード101と自己組織化単分子膜150とのSi-O結合が切れる。
【0163】
図12Eを参照すれば、図12Dの構造物上に、第1発光層(図示せず)を含む第1有機機能層141及び第1補助カソード181をこの順に形成する。第1有機機能層141の一部は、第1部分131-1に対応する位置、すなわち、第1アノード101上部に形成され、第1有機機能層141の他の部分は、第1フォトレジスト131の第2部分131-2上に形成される。第1補助カソード181の一部は、第1有機機能層141の上面を覆うように形成され、第1補助カソード181の他の一部は、第1部分131-1を除いた第1フォトレジスト131の残り領域である第2部分131-2において、第1有機機能層141上に形成される。
【0164】
図12Fを参照すれば、図12Eの構造物に対して、リフトオフ工程を行う。第1フォトレジスト131の第2部分131-2(図12E)下部に形成された第1リフトオフ層121をリフトオフすることにより、第1フォトレジスト131の第2部分131-2(図12E)上に形成された第1有機機能層141及び第1補助カソード181は、除去され、第1アノード101上に形成された第1有機機能層141と第1補助カソード181とがパターンとして残る。
【0165】
前述の第1単位工程を実施した後、第2アノード102が位置する領域に、第1有機機能層141と異なる色光を発光する第2有機機能層142を形成する第2単位工程を実施する。以下、図13Aないし図13Fを参照し、第2単位工程について説明する。
【0166】
図13Aを参照すれば、図12の構造物上に、第2リフトオフ層122及び第2フォトレジスト132がこの順に形成される。光Lを透過する領域M21と光Lを遮断する領域M22を含む第2フォトマスクM2を介して、第2アノード102に対応する位置の第2フォトレジスト132を露光する。
【0167】
第2リフトオフ層122に近接する自己組織化単分子膜150のフッ素を含む作用基は、第2リフトオフ層122に対して表面エネルギーの差が小さく、自己組織化単分子膜150上に、第2リフトオフ層122を均一に形成することができる。
【0168】
図13Bを参照すれば、第2フォトレジスト132を現像する。現像された第2フォトレジスト132は、第2アノード102に対応する位置である第1部分132-1が除去され、残り第2部分132-2は、残存する。
【0169】
図13Cを参照すれば、図13Bの第2フォトレジスト132の第1部分132-1パターンをエッチングマスクにし、第2リフトオフ層122をエッチングする。該エッチング工程により、第1部分132-1に対応する位置、すなわち、第2アノード102上部に形成された第2リフトオフ層122がエッチングされる。第2リフトオフ層122のエッチング時、フッ素を含む第1溶媒は、第2フォトレジスト132の第1部分132-1の境界面下において、第2アンダーカットプロファイルUC2-1を形成する。第2リフトオフ層122がエッチングされる間、自己組織化単分子膜150は、第2アノード102の上面に良好に密着されている。
【0170】
図13Dを参照すれば、図13Cの構造物において、第2プラズマ熱処理PT2において、第2アノード102上の自己組織化単分子膜150を除去する。プラズマ熱処理により、第2アノード102と自己組織化単分子膜150とのSi-O結合が切れる。
【0171】
図13Eを参照すれば、図13Dの構造物上に、第2発光層(図示せず)を含む第2有機機能層142及び第2補助カソード182をこの順に形成する。第2有機機能層142の一部は、第1部分132-1に対応する位置、すなわち、第2アノード102上部に形成され、第2有機機能層142の他の部分は、第2フォトレジスト132の第2部分132-2上に形成される。第2補助カソード182の一部は、第2有機機能層142の上面を覆うように形成され、第2補助カソード182の他の一部は、第1部分132-1を除いた第2フォトレジスト132の残り領域である第2部分132-2において、第2有機機能層142上に形成される。
【0172】
図13Fを参照すれば、図13Eの構造物に対して、リフトオフ工程を行う。第2フォトレジスト132の第2部分132-2下部に形成された第2リフトオフ層122をリフトオフすることにより、第2フォトレジスト132の第2部分132-2上に形成された第2有機機能層142及び第2補助カソード182は、除去され、第2アノード102上に形成された第2有機機能層142と第2補助カソード182とがパターンとして残る。
【0173】
前述の第2単位工程を実施した後、第3アノード103が位置する領域に、第1有機機能層141及び第2有機機能層142と異なる色の光を放出する第3有機機能層143を形成する第3単位工程を実施する。以下、図14Aないし図14Fを参照し、第3単位工程について説明する。
【0174】
図14Aを参照すれば、図13Fの構造物上に、第3リフトオフ層123及び第3フォトレジスト133がこの順に形成される。光Lを透過する領域M31と光Lを遮断する領域M32を含む第3フォトマスクM3を介して、第3アノード103に対応する位置の第3フォトレジスト133を露光する。
【0175】
第3リフトオフ層123に近接する自己組織化単分子膜150のフッ素を含む作用基は、第3リフトオフ層123に対して表面エネルギーの差が小さく、自己組織化単分子膜150上に、第3リフトオフ層123を均一に形成することができる。
【0176】
図14Bを参照すれば、第3フォトレジスト133を現像する。現像された第3フォトレジスト133は、第3アノード103に対応する位置である第1部分133-1が除去され、残り第2部分133-2は、残存する。
【0177】
図14Cを参照すれば、図14Bの第3フォトレジスト133の第1部分133-1パターンをエッチングマスクにし、第3リフトオフ層123をエッチングする。該エッチング工程により、第1部分133-1に対応する位置、すなわち、第3アノード103上部に形成された第3リフトオフ層123がエッチングされる。第3リフトオフ層123のエッチング時、フッ素を含む第1溶媒は、第3フォトレジスト133の第1部分133-1の境界面下において、第3アンダーカットプロファイルUC3-1を形成する。第3リフトオフ層123がエッチングされる間、自己組織化単分子膜150は、第3アノード103の上面に良好に密着されている。
【0178】
図14Dを参照すれば、図14Cの構造物において、第3プラズマ熱処理PT3において、第3アノード103上の自己組織化単分子膜150を除去する。プラズマ熱処理により、第3アノード103と自己組織化単分子膜150とのSi-O結合が切れる。
【0179】
図14Eを参照すれば、図14Dの構造物上に、第3発光層(図示せず)を含む第3有機機能層143及び第3補助カソード183をこの順に形成する。第3有機機能層143の一部は、第1部分133-1に対応する位置、すなわち、第3アノード103上部に形成され、第3有機機能層143の他の部分は、第3フォトレジスト133の第2部分132-2上に形成される。第3補助カソード183の一部は、第3有機機能層143の上面を覆うように形成され、第3補助カソード183の他の一部は、第1部分133-1を除いた第3フォトレジスト133の残り領域である第2部分133-2において、第3有機機能層143上に形成される。
【0180】
図14Fを参照すれば、図14Eの構造物に対して、リフトオフ工程を行う。第3フォトレジスト133の第2部分133-2下部に形成された第3リフトオフ層123をリフトオフすることにより、第3フォトレジスト133の第2部分133-2上に形成された第3有機機能層143及び第3補助カソード183は、除去され、第3アノード103上に形成された第3有機機能層143と第3補助カソード183とがパターンとして残る。
【0181】
本実施形態によれば、自己組織化単分子膜が画素定義膜の下層側に形成される構成であっても、第1実施形態と同様に、リフトオフ層が、アノード上に残膜を形成することを基本的に防止し、有機発光表示装置の劣化を防止することができる。
【0182】
第3実施形態:
以下、図15Aないし図17Eを参照し、本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の製造方法を簡略について説明する。
【0183】
本実施形態は、第1実施形態及び第2実施形態と異なり、リフトオフ層と自己組織化単分子膜150とを独立してそれぞれ使用せずに、自己組織化単分子膜150をリフトオフ層として使用したという点で差がある。
【0184】
図15Aないし図15Eは、本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の第1単位工程を概略的に図示した断面図である。
【0185】
図15Aを参照すれば、基板100上に、第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103を形成し、第1アノード101、第2アノード102及び第3アノード103の端部を覆う画素定義膜110を形成する。画素定義膜110を形成した後、第1自己組織化単分子膜151を形成する。第1自己組織化単分子膜151上に、第1フォトレジスト131を形成する。
【0186】
本実施形態の第1自己組織化単分子膜151は、加水分解が可能な反応基と、フッ素を含む作用基と、を含んでもよい。一方、本実施形態の場合、第1自己組織化単分子膜151上部には、第1フォトレジスト131が形成される。第1フォトレジスト131は、フッ素重合体を含んでもよいが、必ずしもその限りではない。従って、本実施形態の第1自己組織化単分子膜151は、第1実施形態、第2実施形態のように、フッ素を含む作用基を必ずしも含む必要はない。例えば、第1自己組織化単分子膜151は、OTS(octadecyltrichlorosilane)、DDMS(dichlorodimethylsilane)、TEOS(tetraethoxysilane)などをさらに含んでもよい。
【0187】
光Lを透過する領域M11と光Lを遮断する領域M12を含む第1フォトマスクM1を介して、第1アノード101に対応する位置の第1フォトレジスト131を露光する。第1フォトレジスト131に近接する第1自己組織化単分子膜151の作用基は、第1フォトレジスト131に含まれた感光剤に対して、表面エネルギーの差が小さい物質を使用することができる。
【0188】
図15Bを参照すれば、第1フォトレジスト131を現像する。現像された第1フォトレジスト131は、第1アノード101に対応する位置である第1部分131-1が除去され、残り第2部分131-2は、残存する。
【0189】
図15Cを参照すれば、図15Bの構造物において、第1プラズマ熱処理PT1により、第1アノード101上の第1自己組織化単分子膜151を除去する。第1プラズマ熱処理PT1により、第1アノード101と第1自己組織化単分子膜151とのSi-O結合が切れる。
【0190】
図15Dを参照すれば、図15Cの構造物上に、第1発光層(図示せず)を含む第1有機機能層141及び第1補助カソード181をこの順に形成する。第1有機機能層141の一部は、第1部分131-1に対応する位置、すなわち、第1アノード101上部に形成され、第1有機機能層141の他の部分は、第1フォトレジスト131の第2部分132-2上に形成される。第1補助カソード181の一部は、第1有機機能層141の上面を覆うように形成され、第1補助カソード181の他の一部は、第1部分131-1を除いた第1フォトレジスト131の残り領域である第2部分131-2において、第1有機機能層141上に形成される。
【0191】
図15Eを参照すれば、図15Dの構造物に対して、リフトオフ工程を行う。第1フォトレジスト131をリフトオフすることにより、第1フォトレジスト131の第2部分131-2上に形成された第1有機機能層141及び第1補助カソード181は、除去され、第1アノード101上に形成された第1有機機能層141と第1補助カソード181とがパターンとして残る。そして、画素定義膜110と第1フォトレジスト131との間に位置する第1自己組織化単分子膜151も、共に除去される。
【0192】
図16Aないし図16Eは、本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の第2単位工程を概略的に図示した断面図である。
【0193】
図16Aを参照すれば、図15Eの構造物上に、第2自己組織化単分子膜152及び第2フォトレジスト132を形成する。光Lを透過する領域M21と光Lを遮断する領域M22を含む第2フォトマスクM2を介して、第2アノード102に対応する位置の第2フォトレジスト132を露光する。第2フォトレジスト132に近接する第2自己組織化単分子膜152の作用基は、第2フォトレジスト132に含まれた感光剤に対して、表面エネルギーの差が小さい物質を使用することができる。
【0194】
図16Bを参照すれば、第2フォトレジスト132を現像する。現像された第2フォトレジスト132は、第2アノード102に対応する位置である第1部分132-1が除去され、残り第2部分132-2は、残存する。
【0195】
図16Cを参照すれば、図16Bの構造物において、第2プラズマ熱処理PT2において、第2アノード102上の第2自己組織化単分子膜152を除去する。第2プラズマ熱処理PT2により、第2アノード102と第2自己組織化単分子膜152とのSi-O結合が切れる。
【0196】
図16Dを参照すれば、図16Cの構造物上に、第2発光層(図示せず)を含む第2有機機能層142及び第2補助カソード182をこの順に形成する。第2有機機能層142の一部は、第1部分132-1に対応する位置、すなわち、第2アノード102上部に形成され、第2有機機能層142の他の部分は、第2フォトレジスト132の第2部分132-2上に形成される。第2補助カソード182の一部は、第2有機機能層142の上面を覆うように形成され、第2補助カソード182の他の一部は、第1部分132-1を除いた第2フォトレジスト132の残り領域である第2部分132-2において、第2有機機能層142上に形成される。
【0197】
図16Eを参照すれば、図16Dの構造物に対して、リフトオフ工程を行う。第2フォトレジスト132をリフトオフすることにより、第2フォトレジスト132の第2部分132-2上に形成された第2有機機能層142及び第2補助カソード182は、除去され、第2アノード102上に形成された第2有機機能層142と第2補助カソード182とがパターンとして残る。そして、画素定義膜110と第2フォトレジスト132との間に位置する第2自己組織化単分子膜152も、共に除去される。
【0198】
図17Aないし図17Eは、本発明の第3実施形態に係る有機発光表示装置3の第3単位工程を概略的に図示した断面図であり、第3自己組織化単分子膜153がさらに形成され、最終的にはいずれも除去されることを除いては、前述の図16Aないし図16Eで説明した内容と類似するので、詳細な説明は省略する。
【0199】
一方、前述の図面には図示されていないが、前述の有機発光表示装置は、有機発光層を封止する封止部材をさらに含んでもよい。該封止部材は、ガラス基板、金属ホイル、無機層と有機層とが混合された薄膜封止層などによっても形成される。
【0200】
本実施形態によれば、自己組織化単分子膜をリフトオフ層として使用することによっても、第1実施形態と同様に、リフトオフ層が、アノード上に残膜を形成することを基本的に防止し、有機発光表示装置の劣化を防止することができる。
【0201】
以上、本発明の実施形態を、図面を参照して説明したが、それらは、例示的なものに過ぎず、当該技術分野で当業者であるならば、それらから多様な変形、及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決まらなければならないのである。
【産業上の利用可能性】
【0202】
本発明の有機発光表示装置及び該有機発光表示装置の製造方法は、例えば、発光関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0203】
1、2、3・・・有機発光表示装置、100・・・基板、101・・・第1アノード、102・・・第2アノード、103・・・第3アノード、110・・・画素定義膜、121・・・第1リフトオフ層、122・・・第2リフトオフ層、123・・・第3リフトオフ層、131・・・第1フォトレジスト、132・・・第2フォトレジスト、133・・・第3フォトレジスト、141・・・第1有機機能層、142・・・第2有機機能層、143・・・第3有機機能層、150・・・自己組織化単分子膜、180・・・共通電極、181・・・第1補助カソード、182・・・第2補助カソード、183・・・第3補助カソード
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E
図13F
図14A
図14B
図14C
図14D
図14E
図14F
図15A
図15B
図15C
図15D
図15E
図16A
図16B
図16C
図16D
図16E
図17A
図17B
図17C
図17D
図17E
図18A
図18B
図18C
図18D
図18E
図19A
図19B
図19C
図19D
図19E
図20A
図20B
図20C
図20D
図20E
図21