IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニーの特許一覧

<>
  • 特開-仮想待ち行列システム及び方法 図1
  • 特開-仮想待ち行列システム及び方法 図2
  • 特開-仮想待ち行列システム及び方法 図3
  • 特開-仮想待ち行列システム及び方法 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022126813
(43)【公開日】2022-08-30
(54)【発明の名称】仮想待ち行列システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220823BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022101699
(22)【出願日】2022-06-24
(62)【分割の表示】P 2020104305の分割
【原出願日】2015-08-19
(31)【優先権主張番号】62/039,609
(32)【優先日】2014-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】14/829,227
(32)【優先日】2015-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】シュワルツ ジャスティン マイケル
(57)【要約】      (修正有)
【課題】テーマパーク内の仮想行列待ちを容易にする仮想待ち行列システム及び方法を提供する。
【解決手段】仮想待ち行列システム(500)において、仮想待ち行列制御システム(502)は、テーマパーク内のそれぞれのアトラクションに関連する複数の仮想行列待ちステーション(530)及びそれぞれのアトラクションのそれぞれの仮想待ち行列を維持する複数の仮想行列待ちステーション(530)と通信し、複数の仮想行列待ちステーション(530)からの通信を受け取り、この通信に基づいてそれぞれの仮想待ち行列にゲストを追加する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想待ち行列システムであって、
テーマパーク内の個々のアトラクションに関連する少なくとも1つの仮想行列待ちステーションと、
ゲスト装置に関連するゲストの識別情報を含む無線信号をゲスト関連装置から受け取るように構成された、前記少なくとも1つの仮想行列待ちステーションのトランシーバと、 前記少なくとも1つの仮想行列待ちステーション及び前記アクティブウェアラブルと通信する仮想待ち行列制御システムと、
を備え、前記仮想待ち行列制御システムは、前記少なくとも1つの仮想行列待ちステーションから前記識別情報を含む通信を受け取るように構成され、前記仮想待ち行列制御システムは、前記通信を受け取ると、前記装着者を前記個々のアトラクションの仮想待ち行列に追加し、前記少なくとも1つの仮想行列待ちステーション又は前記ゲスト装置の一方又は両方に、前記ゲストが前記仮想待ち行列に追加された旨の確認メッセージを送信する、ことを特徴とする仮想待ち行列システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの仮想行列待ちステーションは、前記個々のアトラクションに近接するエリア内に配置される、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項3】
前記仮想待ち行列制御システムは、前記少なくとも1つの仮想行列待ちステーションからの前記通信に基づいて、前記装着者を前記個々のアトラクションの前記仮想待ち行列のみに追加することができる、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項4】
前記個々のアトラクションは、物理的待ち行列を有していない、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項5】
前記個々のアトラクションは、物理的待機待ち行列を有する、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項6】
前記通信は、タイムスタンプ又はカウンタを含み、前記装着者は、前記タイムスタンプ又は前記カウンタに少なくとも部分的に基づいて前記仮想待ち行列に追加される、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項7】
前記ゲストは、前記仮想待ち行列の付番位置に追加される、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項8】
前記装着者が前記個々のアトラクションに入場した時に前記ゲスト装置から乗り物入場信号を受け取るように構成された、前記個々のアトラクションに関連する乗り物入場ステーションを備える、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項9】
前記乗り物入場ステーションは、前記乗り物入場信号を前記仮想待ち行列制御システムに通信するように構成される、
請求項8に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項10】
前記ゲストは、前記乗り物入場信号に基づいて前記仮想待ち行列から削除される、
請求項8に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項11】
前記個々のアトラクションに関連する乗り物入場ステーションを備え、該乗り物入場ステーションは、前記仮想待ち行列内の第1の位置のゲストが不在の時に、第2の位置のゲストが前記個々のアトラクションに入場するのを許可するように構成される、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの仮想行列待ちステーションのディスプレイを備え、該ディスプレイは、前記確認メッセージを表示するように構成される、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項13】
前記仮想待ち行列制御システムは、前記仮想待ち行列における位置の変更に基づいて、前記ゲスト装置に1又は2以上の待ち行列状態メッセージを提供するように構成される、請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項14】
前記仮想待ち行列制御システムは、前記仮想待ち行列における位置に基づいて、前記ゲスト装置に前記個々のアトラクションに戻るためのメッセージを提供するように構成される、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項15】
前記仮想待ち行列制御システムは、前記仮想待ち行列における位置と、前記テーマパーク内における前記ゲスト装置の位置とに基づいて、前記ゲストに前記個々のアトラクションに戻るためのメッセージを提供するように構成される、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項16】
前記仮想待ち行列制御システムは、前記アクティブウェアラブルからの1又は2以上の無線周波数信号、又はGPS情報に基づいて、前記テーマパーク内における前記ゲスト装置の位置を推定するように構成される、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項17】
前記仮想待ち行列制御システムは、前記少なくとも1つの仮想行列待ちステーション及び前記テーマパーク内のさらなるステーションとの前記ゲスト装置のやりとりをログ記録するように構成される、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項18】
仮想待ち行列システムであって、
テーマパーク内のそれぞれのアトラクションに関連する複数の仮想行列待ちステーションと、
前記それぞれのアトラクションのそれぞれの仮想待ち行列を維持するように構成された、前記複数の仮想行列待ちステーションと通信する仮想待ち行列制御システムと、
を備え、前記仮想待ち行列制御システムは、前記複数の仮想行列待ちステーションからの通信を受け取り、該通信に基づいて前記それぞれの仮想待ち行列にゲストを追加するように構成される、
ことを特徴とする仮想待ち行列システム。
【請求項19】
個々の仮想行列待ちステーションからの前記通信は、1つの仮想待ち行列のみにゲストを追加するために使用される、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項20】
前記通信は、前記ゲストのアクティブウェアラブルからの信号に基づく、
請求項18に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項21】
前記仮想待ち行列制御システムは、個々のゲストをたった2つの仮想待ち行列内にしか配置できないように構成される、
請求項18に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項22】
前記仮想待ち行列制御システムは、個々のゲストを3又は4以上の仮想待ち行列内に配置できるように構成される、
請求項18に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項23】
前記仮想待ち行列制御システムは、第1の仮想待ち行列又は第2の仮想待ち行列の一方のみが収容能力の低い乗り物として指定される場合、個々のゲストを前記第1の仮想待ち行列及び前記第2の仮想待ち行列内に配置できるように構成される、
請求項18に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項24】
アクティブウェアラブルの通信回路を用いて、テーマパーク内の個々のアトラクションに関連する仮想行列待ちステーションに、ゲスト装置に関連するゲストの識別情報を含む無線信号を提供するステップと、
前記通信回路を介して、前記個々のアトラクションの仮想待ち行列に追加されたことを確認する確認メッセージを受け取るステップと、
前記通信回路を介して、前記仮想待ち行列における位置に関する状態メッセージを受け取るステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項25】
前記状態メッセージは、前記個々のアトラクションに戻るためのリマインダを含む、
請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記ゲスト装置は、前記ゲストによって装着されたアクティブウェアラブルである、
請求項24に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2014年8月20日に出願された「仮想待ち行列システム及び方法(Virtual Queuing System and Method)」という名称の米国仮特許出願第62/039,609号の利益を主張するものであり、この仮特許出願の開示は、全ての目的で引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
本開示は、一般に遊園地の分野に関する。具体的には、本開示の実施形態は、アトラクションの行列待ちを含む遊園地体験を管理するために利用する方法及び設備に関する。
【背景技術】
【0003】
遊園地は、20世紀の初頭からその人気が大幅に高まってきた。この需要の高まりに対処するために、遊園地は、アトラクション及び空間を増やすことによって拡大し続けてきた。一般に、アトラクション(例えば、乗り物、レストラン、ショップ及びショー)の追加は、さらに多くのゲストに対応する追加の収容能力を遊園地にもたらす。一方で、アトラクションの追加は、潜在的なゲストに遊園地を訪れたいという動機ももたらす。このように、特定の遊園地には追加の収容能力が加わるが、一方で収容能力が加わっても、必ずしも常にゲストが遊園地の娯楽(例えば、ショッピング、ショーの観覧、乗り物の乗車)に参加できるようになったり、或いはアトラクションの待ち時間が減ったりするとは限らない。この理由は、多くの場合、これに伴って入場者数が増えるからである。さらに、入場者数が少ない時間中は、しばしば運転効率を理由にアトラクションの稼働率を制限することが望ましい。従って、遊園地活動への参加を制限してしまうこともあるアトラクションの行列待ちは、遊園地にとって永遠の課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゲストは、より大型の優れた巧妙なアトラクションを求めるようになったと同時に、全体的な体験が楽しいものであることを求め、これを期待する。遊園地ゲストの全体的な体験を楽しいものにするには、アトラクションの行列待ちに関するいくつかの問題に対処することが必要である。実際に、現在では、行列の待ち時間に伴う楽しくない体験により、遊園地のゲストが再び特定の遊園地を訪れることを思いとどまる場合もあることが認識されている。さらに、待ち行列に並ぶ時間が長すぎることにより、ゲストが遊園地の商売(例えば、ショップ)を利用できないこともある。これまで実際に、ゲストは、遊園地の人気の高いいくつかのアトラクションを体験するために列を成して何時間も待たなければならなかった。また、現在では、個々のゲストが他のアトラクションよりも特定のアトラクションを優先することにより、遊園地の収容能力と、その収容能力のゲスト利用率とが常に等しいわけではないことも認識されている。従って、現在では、改善された遊園地行列待ちシステム及び方法が望ましいと認識されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下、当初の特許請求の範囲の主題と同一範囲のいくつかの実施形態を要約する。これらの実施形態は、本開示の範囲を制限するものではなく、むしろ開示するいくつかの実施形態の概要を示すものにすぎない。実際に、本開示は、以下に示す実施形態と同様の又は異なる様々な形態を含むことができる。
【0006】
1つの実施形態によれば、仮想待ち行列システムが提供される。この仮想待ち行列システムは、テーマパーク内の個々のアトラクションに関連する少なくとも1つの仮想行列待ちステーションを含む。仮想行列待ちシステムは、ゲスト装置に関連するゲストの識別情報を含む無線信号をゲスト関連装置から受け取るように構成された、少なくとも1つの仮想行列待ちステーションのトランシーバも含む。仮想待ち行列システムは、少なくとも1つの仮想行列待ちステーション及びアクティブウェアラブルと通信する仮想待ち行列制御システムも含み、仮想待ち行列制御システムは、少なくとも1つの仮想行列待ちステーションから識別情報を含む通信を受け取るように構成され、仮想待ち行列制御システムは、通信を受け取ると、装着者を個々のアトラクションの仮想待ち行列に追加し、少なくとも1つの仮想行列待ちステーション又はゲスト装置の一方又は両方に、ゲストが仮想待ち行列に追加された旨の確認メッセージを送信する。
【0007】
別の実施形態によれば、仮想待ち行列システムが提供される。この仮想待ち行列システムは、テーマパーク内のそれぞれのアトラクションに関連する複数の仮想行列待ちステーションと、それぞれのアトラクションのそれぞれの仮想待ち行列を維持するように構成された、複数の仮想行列待ちステーションと通信する仮想待ち行列制御システムとを含み、仮想待ち行列制御システムは、複数の仮想行列待ちステーションからの通信を受け取り、この通信に基づいてそれぞれの仮想待ち行列にゲストを追加するように構成される。
【0008】
別の実施形態によれば、方法が提供される。この方法は、アクティブウェアラブルの通信回路を用いて、テーマパーク内の個々のアトラクションに関連する仮想行列待ちステーションに、ゲスト装置に関連するゲストの識別情報を含む無線信号を提供するステップと、通信回路を介して、個々のアトラクションの仮想待ち行列に追加されたことを確認する確認メッセージを受け取るステップと、通信回路を介して、仮想待ち行列における位置に関する状態メッセージを受け取るステップとを含む。
【0009】
全体を通じて同じ部分を同じ符号によって示す添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めば、本開示のこれらの及びその他の特徴、態様及び利点がより良く理解されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本技術による、仮想待ち行列システムを用いた方法のフロー図である。
図2】本技術による、仮想待ち行列システムを含むテーマパークの概略図である。
図3】本技術による、アクティブウェアラブルのブロック図である。
図4】本技術による、仮想待ち行列システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
開示する実施形態は、テーマパーク内の仮想行列待ちを容易にする。本明細書に示す仮想待ち行列制御システムは、テーマパークの様々なアトラクションの行列待ちを管理して、ゲストが物理的待ち行列に並んで待つ時間を最小化又は排除する。いくつかの実施形態では、所与のアトラクションが、制御システムによって動的に管理される単一の仮想待ち行列を有し、ゲストの追加又は削除、行列内の位置の更新を行い、これらの行列位置に関するメッセージをゲストに送信する。システムは、アトラクション及び/又はゲストから、様々な待ち行列を動的に管理するために使用する様々な入力を受け取る。いくつかの実施形態では、ゲストによって携行される、又はゲストに関連する、様々なキオスク又はチェックインポイントと相互作用してゲストがアトラクションの行列に参加できるようにするアクティブウェアラブル(例えば、ブレスレット、ウェアラブルタグ、ネックレス又はバッジなど)などのゲスト装置を介して行列待ちが仲介される。このようにして、遊園地ゲストは、紙のチケット、身分証明書又はその他の証明書を持ち運ぶことなく遊園地を楽しむことができる。例えば、ウォーターパークのゲストは、濡れる可能性のある紙のチケットを扱いたくないと望むことがある。さらに、水着を着たゲストは、身分証明アイテム又は携帯装置を持ち運ぶ能力が制限されるので、ウォーターアクティビティに対応できる(例えば、防水性の)アクティブウェアラブルは、待ち行列情報を管理する上でモバイル装置よりも便利な方法になり得る。
【0012】
図1は、本実施形態による、仮想待ち行列管理方法10のフロー図である。方法10は、遊園地証明書を受信又は提供するステップ(ブロック12)と、遊園地又は遊園地設備に入場し、又は入場を容易にするステップ(ブロック14)と、1又は2以上のアトラクション待ち時間を決定又は提供するステップ(ブロック16)と、仮想待ち行列内の位置を入力又は確立するステップ(ブロック18)と、仮想待ち行列内でモニタ又は待機するステップ(ブロック20)と、アトラクション体験を開始し、又はアトラクション体験に参加するステップ(ブロック22)と、ユーザデータを提供又は取得するステップ(ブロック24)とを含む。方法10の態様の詳細については、関連システムの特徴に関して以下で詳細に説明する。
【0013】
図2は、本実施形態による、行列待ちを容易にするシステム100の概略図である。システム100は、以下で詳細に説明するように、コンピュータシステム102と、モニタリングセンサ104と、無線通信システム106と、システムディスプレイ108と、アクティブウェアラブル110(例えば、アクセス可能なデータ及び通信機能を含むブレスレット)と、本実施形態に従って協調するその他の構成要素とを含む。以下、システム100のいくつかの態様が図1に示す方法10において関与する部分に関してこれらの態様を参照する。なお、具体的に言えば、本実施形態は、遊園地ゲスト120が仮想待ち行列内の位置を取得し、その後に限られた長さの物理的待ち行列又は待機乗り込みグループ122に入ることができるようにして、仮想行列待ちを容易にする。本実施形態は、物理的に待機中122のゲスト120が費やす時間を制限し、食事、ショッピング及び他の娯楽場(例えば、乗り物、ショー)などの遊園地の他のエリアへの参加を促すように機能することができる。
【0014】
方法10のブロック12によって大まかに示すように、ゲスト120がチケット売り場124(例えば、ホテルのフロント、キオスク、ゲスト用サービスカウンタ、遊園地ゲート)に到着すると、遊園地マップ、仮想行列待ち説明書及びアメニティ説明書などの他の項目の中でも特に、入場証明書(例えば、チケット又はアクティブウェアラブル110)をゲスト120に提供することができる。このような全てのチケット売り場124には、情報媒体(例えば、音声、ビデオ)及び指示看板を提示することができる。場合によっては、ゲスト120は、到着前に入場証明書を取得しておいて、チケット売り場124におけるこのような証明書の取得を省略することもできる。
【0015】
方法10のブロック14に大まかに示すように、ゲストは、入場路126を通って遊園地又は遊園地エリア内に入場し、入場を許可される。具体的には、図1に示すように、入場路126は、入場路126を開こうとした時に入場路126の往来を妨げることができる物理的回転ゲート又は同様の物理的通過カウント機構又は制御機構を排除することができる。すなわち、営業中、入場路126を回転ゲート無しにすることができる。ゲスト120は、自身の入場証明書又は識別コード又は番号を既にアクティブウェアラブル(「AW」)110に転送している場合、基本的に遊園地又は遊園地エリアに直接入場することができる。例えば、正しく作動しているAW110を有するゲスト120は、立ち止まらずに歩いて入場路126を通過することができる。ゲスト120が所持又は装着したAW110に関連する証明書が検出され、遊園地従業員(例えば、セキュリティサービス会社)がモニタすることができるゲートモニタリング施設128に提供される。例えば、この入場は、入場路126を通過中のゲスト120の写真(例えば、ゲストの顔写真)を提供することを含むことができる。従って、入場特権の確認に写真を使用することができる。他の実施形態では、指紋又はその他の識別特徴(例えば、顔認識)などの他の特徴を使用することもできる。なお、本開示のいくつかの実施形態をAW110に関連して示しているが、開示する技術は、ポケット内搬送装置、携帯装置又はモバイル装置などの、ゲスト情報を無線で通信するように構成されたゲスト関連装置を用いて実装することもできると理解されたい。特定の実施形態では、ゲスト関連装置が防水性である。
【0016】
また、方法10のブロック14によって大まかに示すように、ゲスト120は、AW110を携帯していない場合、又はAW110が正しく作動していない場合には、チケット媒体132をスキャナ134に挿入することにより、複数のゲートモニタリングシステムのうちのいずれかを含むことができるゲートモニタリング施設128に情報を転送することを促して、ゲスト120が遊園地又は遊園地エリアへの入場を許可されている旨を遊園地従業員に通知することができる。この方法で許可が認められた場合、ゲストにAW110を配布して、ゲストの顔写真を自動的に撮影することができる。例えば、入場路126の近傍に配置されたカメラ136によって自動的に写真を撮影することができる。また、同じカメラ136をモニタリング目的で使用することもできる。他の実施形態では、AW110を身に付けているゲスト120の写真を異なる場所で撮影することもできる。さらに、いくつかの実施形態では、ゲスト120が、(図2に示す実施形態のように)入場路126を通過した後にAW110を取得することも、又は入場路126を通過する前にAW110を取得することもできる。
【0017】
方法10のブロック16によって大まかに示すように、ゲストは、遊園地又は遊園地エリア全体を通じて多くの位置に設けられたディスプレイを見ることによって待ち時間を確認することができる。ディスプレイ108は、一部又は全部のアトラクションの入口において特定のアトラクションの待ち時間を示す。例えば、ウォータースライド142は、このアトラクションの待ち時間を明確に示すディスプレイ144を含む。各ディスプレイの情報は、AW110を追跡することによって取得される情報、又はモニタリングセンサ104を用いて遊園地エリア(例えば、乗り物の出口及び入口)を別様にモニタすることによって取得される情報に基づいて提供することができる。さらに、一部又は全部のアトラクションの出口に、全てのアトラクション(例えば、遊園地又は遊園地エリア内の全てのアトラクション)の待ち時間を示すディスプレイを設けることもできる。例えば、ウォータースライド142の出口エリアは、周囲の全てのアトラクション(例えば、乗り物148)の待ち時間を示すことができるディスプレイ146を含む。ディスプレイ146は、レストラン150の待ち時間などの、非乗り物アトラクションの待ち時間を示すこともできる。ディスプレイ146は、特定の遊園地エリア152(例えば、遊園地の「村」)内のアトラクションの待ち時間を表示するように限定することもできる。また、各遊園地エリア152内では、1又は2以上の待ち時間ボード154(例えば、中央に位置するディスプレイ108)によって全ての遊園地アトラクション又は遊園地エリア152内のアトラクションの待ち時間を示すこともできる。さらに、ゲスト120が自分の携帯装置(例えば、携帯電話機)をロッカー160に入れる前に、モバイル装置を介してモバイルアプリケーションを用いて待ち時間を確認することもできる。
【0018】
ブロック18は、仮想待ち行列内の位置を入力又は確立することを大まかに示す。1つの実施形態では、ゲスト120が、アトラクションの入口まで歩き、入口ポータルを歩いて通過することによって待ち行列に参加する。例えば、ゲスト120は、ウォータースライド142まで歩き、ウォータースライドの入口ポータル166を歩いて通過することができる。ゲスト120がポータル166を歩いて通過すると、ゲストのAW110が、(音、振動、照明を介して)ゲストに仮想待ち行列に加わったことを知らせる。これは、入口ポータル166のモニタリングセンサ104を用いてAW110を検出することによって、並びに以下でさらに説明するAW110の特徴を通じて行うことができる。別の実施形態では、ゲスト120が、アトラクションの名称及び現在の待ち時間を示すことができる待ち行列入力ポスト168まで歩き、ポスト168にAW110を関与させることによって仮想待ち行列に参加することができる。この関与は、AW110をポスト168に対してタップし、又はポスト168の近くに位置付けることを含むことができる。ポスト168は、各アトラクションの出口又は入口、及び各遊園地エリア152又は村内の中央位置に配置することができる。1つの実施形態では、ポスト168に関与すると、関連するアトラクションの仮想待ち行列に自動的にゲスト120が参加するように、個々のポスト168を1つのアトラクションのみに関連付けることができ、例えば、ゲストは、ポスト168において異なるアトラクションから選択を行うことなく仮想待ち行列に参加し、ポストにタップ又は関与することは、関連するアトラクションを選択するための選択ステップである。
【0019】
ゲストが待ち行列参加ポスト168に関与すると、ゲストのAW110が、(例えば、音、振動、照明を介して)ゲストに仮想待ち行列に加わった旨を通知する。例えば、AW110は、AW110上に表示された情報を変更する信号を受け取ることができる。さらに、これに加えて、又はこれとは別に、ポスト168は、待ち行列への追加が上手くいった旨を通知することもできる。この通知は、中央仮想待ち行列制御システムによって生成され、及び/又はAW110に通信される。別の実施形態では、この通知が、待ち行列参加ポスト168によって生成及び/又は通信される。さらに別の実施形態では、ゲスト120が、待ち行列キオスク172(例えば、遊園地又は遊園地エリア内の全ての仮想行列待ちアトラクションの名称及び待ち時間を表示する単一の装置)まで歩くことによって仮想待ち行列に参加することができる。待ち行列キオスク172は、各アトラクションの入口又は出口、及び各遊園地エリア152内の中心位置に配置することができる。ゲスト120は、自分が参加したいと望む待ち行列を選択し、自分のAW110をキオスクに関与させる(例えば、タップする)。ゲスト120が待ち行列キオスク172に関与すると、ゲストのAW110が、(例えば、音、振動、照明を介して)ゲスト120に仮想待ち行列に加わった旨を通知する。例えば、AW110は、AW110上に表示された情報を変更する信号を受け取ることができる。さらに、これに加えて、又はこれとは別に、キオスク172は、待ち行列への追加が上手くいった旨を通知することもできる。
【0020】
別の実施形態では、ゲスト120が、特定のアトラクションのエリアまで物理的に進み、そのアトラクションの指定待ち行列参加ポスト168に関与して待ち行列に入らなければならない。すなわち、仮想待ち行列参加は、アトラクションと同じ場所に物理的に配置された指定待ち行列参加ポスト(又は複数のポスト)168のみを介して仲介される。このようにして、ゲストは、乗り物の仮想待ち行列に入る前に個々の乗り物148を確認し、その乗り物が面白そうかどうかを判断するように促される。中央待ち行列コントローラは、ポスト168又はキオスク172から通信を受け取り、ゲストを適切な仮想待ち行列に追加する。この追加は、タイムスタンプ又はカウンタに基づくことができる。例えば、複数のタップインポスト168を有するアトラクションでは、タップインイベントの個々のタイムスタンプに基づいて先入れ方式でゲストを追加することができる。
【0021】
上述した各実施形態では、ゲストのAW110が、推定帰還時刻を表示することができる。例えば、AW110のディスプレイは、ゲストが乗り込みグループ122に参加するために戻るべき時刻(例えば、午後5時2分)を示すことができる。この時刻は、(例えば、現在の乗り物収容能力、他のゲストが待ち行列から離れたこと、至急のゲスト(例えば、物理及び/又は仮想待ち行列の前方に自動的にジャンプする証明書)又は重要人物(VIP)証明書が待ち行列に入ったこと、悪天候、及び/又は稼働停止時間などの)運転要因に依存して動的に変化することもある。いくつかの実施形態では、ゲスト120が、一旦仮想待ち行列(又は何らかの制限数の仮想待ち行列)に参加すると、乗り物に乗り込むことによって、又は異なる仮想待ち行列に参加することによって現在の仮想待ち行列から離れるまで他のいずれの仮想待ち行列にも参加することができなくなる。例えば、1つの実施形態では、乗り物又はアトラクションのポスト168に関与すると、それまでに存在するあらゆる仮想待ち行列内の位置が無効になる。このようにして、ゲスト120は、遊園地を横断してさらに面白い又は待ち時間の短い乗り物に気付いた時点で単純にAW110をスワイプして新たな仮想待ち行列に参加することができ、1回の動作で以前の仮想待ち行列から自動的に除去されることにより、待ち行列装置との関与を最小限に抑えて遊園地体験を楽しむことができるようになる。
【0022】
さらに、複数の仮想待ち行列に参加することができる場合には、利用可能な仮想待ち行列同士の待ち時間の差分を、移動時間などの変数を考慮して両方の仮想待ち行列に参加するのに十分な時間に設定することができる。システムは、得意客の一日及び移動時間を最適化するように複数の仮想待ち行列の間隔を人為的に空けることもできる。1つの実施形態では、さらなる待ち行列に参加できないことを除き、待ち行列に参加したアトラクションに到着できなかったことに対するペナルティがない場合、システムは、接近時間を認めることもできるが、一定の予測されるすっぽかしの割合を考慮することもできる。別の実施形態では、現在のアトラクションの待ち時間が10分を超えている場合にのみ仮想行列待ちシステムを有効にすることができる。別の実施形態では、ゲスト120が、同時に2つの仮想待ち行列に参加することもできるが、収容能力の低い乗り物として指定されている乗り物に関連する時には、1つの仮想待ち行列にしか参加することができない。例えば、遊園地乗り物の中には比較的収容能力が低いものもあり、従って所与の時間内に多くのゲストを動かすことができる収容能力の高い乗り物よりも長い仮想待ち行列が形成されることがある。いくつかの実施形態では、本明細書に示す仮想待ち行列システムが、収容能力の低い乗り物の仮想待ち行列の長さを制御するために、ゲスト120が2つの収容能力の低い乗り物の仮想待ち行列に同時に参加するのを防ぐことができる。例えば、既にゲスト120が収容能力の低い待ち行列に入っている時に第2の収容能力の低い乗り物の指定ポスト168に関与すると、ポスト168のディスプレイ上に、「恐竜アドベンチャーの列にお並びのお客様は火山ラッシュの列に参加することができません。恐竜アドベンチャーの列から出て火山ラッシュの列に加わりますか?」などの警告メッセージを表示することができる。ポスト168は、「はい」又は「いいえ」のゲスト選択を受け取ることができる。ゲスト120が「いいえ」を選択した場合、第2の収容能力の低い乗り物のポスト168との関与が終了する。ゲスト120が「はい」を選択した場合、ゲスト120は、第2の収容能力の低い乗り物の仮想待ち行列に追加され、第1の収容能力の低い乗り物の仮想待ち行列から自動的に削除される。
【0023】
方法10のブロック20によって大まかに示すように、本実施形態は、仮想待ち行列におけるモニタリング又は待機を容易にする。ゲスト120は、即時収容アトラクション(例えば、波プール、スイミングプール、スプラッシュパッド、レイジーリバー、待ち時間なしの乗り物)を体験し、飲食又は商品区域を訪問し、又は単純にリラックスする(例えば、ラウンジチェアで休憩する)ことによって仮想待ち行列内で待機することができる。仮想待ち行列のアトラクション待ち時間に変更があった場合には、通信システム106を介してこの情報をAW110に提供することにより、装着しているゲスト120に通知して最新の待ち時間を表示することができる。ゲスト120は、現在の仮想待ち行列から離れて別の仮想待ち行列に参加したいと望む場合、上記の様々な実施形態の説明で示したように新たな仮想待ち行列に加わることによってこれを行うことができる。ゲストは、仮想待ち行列内で待機したまま遊園地(又は、場合によっては遊園地エリア)から離れた場合、現在並んでいるあらゆる仮想待ち行列から自動的に削除される。本実施形態は、仮想待ち行列内で待っている間に遊園地内に地理的制限を設けず、ゲスト120は、遊園地内のあらゆる場所に自由に行ってあらゆることを行うことができる。
【0024】
方法10のブロック22によって大まかに示すように、本実施形態は、アトラクション体験の開始及び参加を促す。いくつかの実施形態では、仮想行列待ちシステム100が、ゲストの乗車時間の前にゲスト120に通知する。システム100は、事前通知時間を決定するために、アトラクションの現在の待ち時間、アトラクションからゲスト120までの現在の距離、ゲストの現在の活動、及びこれまでの仮想待ち行列から判断されるゲストの到着速度履歴といった複数の係数を利用して収容能力を最適化することができる。ゲスト120は、通知を受けると、アトラクションの入口に移動し、制限された待機グループ122を収容する乗り込みプラットフォームまで歩く。これらの係数又は変数は、少なくとも1つのプロセッサ304と少なくとも1つのメモリ306とを含むコンピュータシステム102(例えば、コンピュータ302のネットワーク)により、モニタリングセンサ104との通信を介してモニタされる。アトラクションの処理量が不足しないように、各アトラクションの乗り込みプラットフォームの前には、(10分未満の)小待機グループ122が形成される。ゲストは、乗り込みプラットフォームに到達して乗り物に乗り込むと、現在の仮想待ち行列から削除される。ゲスト120は、アトラクションの体験後、上述したように別の仮想待ち行列(例えば、アトラクションの出口経路内に配置されたポスト、キオスク又は同様のもの)に加わることができる。
【0025】
方法100のブロック24によって大まかに示すように、本実施形態は、遊園地管理に関する追加データの通信及び管理を容易にする。例えば、AW110は、待ち行列へのアクセスを容易にすること以外の機能を実行することもできる。具体的に言えば、AW110は、キャッシュレス購入及び管理区域へのアクセス検証に使用される識別装置として動作することができる。いくつかの実施形態では、各アトラクションにおいて、AW110によってゲストの写真が自動的に撮影される。ゲスト120は、インターネットポータル(例えば、ウェブサイト、アプリ、キオスク)を介してこのような写真を購入することができる。さらに、仮想行列待ちシステム100は、データ分析のための情報を自動的にログ記録することができる。この情報は、(訪れた回数及び順序を含む)体験したアトラクション、各アトラクションの待ち時間、ゲストが通知を受けてからアトラクションに戻るまでにかかった時間、遊園地への入場時刻、遊園地からの退出時刻、キャッシュレスシステムを通じて使った金額を含むことができる。
【0026】
図3は、本実施形態によるAW110の概略図である。図示の実施形態では、AW110が、ブレスレットの形のハウジング400を含む。しかしながら、他の実施形態では、AW110が、ネックレス、ヘッドバンド、指輪、又は他の装着が便利なアイテムを含むことができる。ハウジング400には、装置402を組み込むことができる。装置402は、いくつかの機能を実行する複数の独立要素又は統一要素を含むことができる。図示の実施形態では、装置402が、メモリ/識別子404、電源モジュール406、ディスプレイ408、インジケータ410、送信機412及び受信機414を含む。いくつかの実施形態では、これらの特徴を制限することもできる。例えば、ディスプレイ408及び送信機412を排除することができる。いくつかの実施形態では、メモリ/識別子404が、システム100がゲスト120に関連付ける単純な識別子(例えば、RFIDタグ)を含むことができる。動作中、装置402は、少なくともシステム100から情報を受け取ってユーザに情報(例えば、乗り物に戻る時間)を提供することができる。さらに、インジケータ(例えば、ライト、振動機構又は音声機能)によってゲスト120にフィードバックを提供することもできる。具体的に言えば、装置402は、通信システム106を介してシステム100と通信することができる。いくつかの実施形態では、この通信が、装置402からシステム100への通信を含むことができる。しかしながら、他の実施形態では、モニタリングセンサ104を用いて遊園地エリア全体にわたって装置402を検出し、システム100を用いてこのようなデータを分析することにより、装置402に関する情報(例えば、装置402に関連するユーザ120が体験する待ち時間)を提供することができる。いくつかの実施形態では、基本的にAW110を受動的とすることができ、システム100によって指示(例えば、確認音)を与える(例えば、特定の仮想待ち行列に入っている装着者のニックネームをスピーカによって知らせる)ことができる。
【0027】
図4は、テーマパークにおける待ち行列を管理するように実装することができる仮想待ち行列システム500のブロック図である。システム500は、1又は2以上の仮想行列待ちステーション530と通信する仮想待ち行列制御システム502を含む。仮想行列待ちステーション530は、ポータル又はポスト(例えば、ポータル166又はポスト168、図2を参照)、或いはキオスクなどとして実装することができる。各遊園地乗り物又はアトラクションは、ゲストからの待ち行列入力を受け取る1又は2以上の専用の仮想行列待ちステーション530に関連することができる。すなわち、いくつかの実施形態では、各仮想行列待ちステーション530が、1つのみのアトラクションの仮想待ち行列への参加を容易にすることができる。仮想待ち行列制御システム502及び個々の仮想行列待ちステーション530の一方又は両方は、アンテナ、無線トランシーバ回路、並びに信号処理ハードウェア及び/又はソフトウェア(例えば、ハードウェア又はソフトウェアフィルタ、A/Dコンバータ、マルチプレクサ増幅器)、又はこれらの組み合わせなどの通信回路(例えば、通信回路504又は506)を含むことができ、IR無線通信、衛星通信、放送無線、マイクロ波無線、Bluetooth(登録商標)、Zigbee、Wifi、UHF、NFCなどを介した有線又は無線通信経路を介して通信するように構成することができる。このような通信は、無線タワーなどの中間通信装置を含むこともできる。1つの実施形態では、仮想行列待ちステーション530と仮想待ち行列制御システム502との間の通信が有線である。
【0028】
また、仮想待ち行列制御システム502及び個々の仮想行列待ちステーション530の一方又は両方は、本明細書で説明した方法及び制御動作を実行するためにプロセッサ(例えば、プロセッサ512又は514)が実行できる命令を記憶する記憶装置(例えば、記憶装置508又は510)を含むこともできる。例えば、プロセッサ512は、仮想行列待ちステーション530からの入力、並びに乗り物へのゲスト入場及び遊園地からのゲスト退出に関するデータに基づいて、動的仮想待ち行列管理のための命令を実行することができる。動的待ち行列管理へのさらなる入力は、遊園地内におけるゲストの位置を含むことができる。例えば、アトラクションに戻るためのリマインダは、ゲストのアクティブウェアラブルからの無線信号又は全地球測位システム(GPS)情報を介して、又はゲストが仮想行列待ちステーション又は他のタップイン装置と最後にタップインした位置によって特定される、アトラクションに対するゲストの位置に少なくとも部分的に基づくことができる。システム500は、遊園地を訪問中のゲストの位置を記憶して、遊園地内におけるゲスト位置のアクセス可能ログを作成し、ゲストの現在及び将来の位置を予測する際に使用することができる。ゲストがアトラクションに対して第1の距離内又は第1のゾーン内に存在すると推定される場合、アトラクションまでの移動時間が短いことを考慮した第1の時間(例えば、「火山ラッシュまで20分」)内に戻るように帰還リマインダ又はメッセージが送信される。これとは別に、ゲストがさらに遠い第2のゾーン又はさらに遠い第2の推定距離に存在する場合、帰還リマインダ又はメッセージは、アトラクションまでの徒歩時間が長いことを考慮した早めの帰還時間(例えば、「火山ラッシュまで5分」)を提供することにより、移動時間が長いことを考慮する。このようにして、仮想待ち行列内の位置は類似するが遊園地内の位置が異なるゲストが、同じ概算時間ウィンドウ内にアトラクションに戻ってくると推定される。
【0029】
プロセッサは、1又は2以上の処理装置を含むことができ、メモリは、1又は2以上の有形の非一時的機械可読媒体を含むことができる。一例として、このような機械可読媒体は、所望のプログラムコードを機械実行可能命令又はデータ構造の形で保持又は記憶するために使用できるとともに、プロセッサ又は他のプロセッサベースの装置(例えば、モバイル装置)がアクセスできる、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、若しくは光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気記憶装置、或いは他のいずれかの媒体を含むことができる。例えば、仮想待ち行列制御システム502又は個々の仮想行列待ちステーション530は、コンピュータベースのワークステーション又はモバイル装置などのオペレータインターフェイス520によるアクセスを受けることができ、及び/又は入力/出力インターフェイス510及びディスプレイ(例えば、ディスプレイ532)を含むことができる。
【0030】
仮想行列待ちステーション530は、ゲストAW540からの信号(例えば、RF信号などの無線信号)を受け取る。1つの実施形態では、AW540が、(例えば、ハンドウェーブを介して、又はAW540を仮想行列待ちステーション530の読み取りゾーン内に位置付けることを介して)仮想行列待ちステーションにタップインした場合、NFCを介して信号を送信し、再びNFCを介して信号を受け取って更新することができる。また、システムの構成要素(例えば、仮想行列待ちステーション540及び/又はAW540)が無線放送を能動的にリッスンし、適当な放送を受け取った時にディスプレイを更新することもできる。別の選択肢は、仮想行列待ちステーション530がデータ処理不能/受動的であり、AW540が、トーテムの位置を読み取り、無線ネットワークを介して、仮想行列待ちステーション530又は乗り物入口/出口ステーションにAW540を読み取らせる必要性を迂回する要求を送信するシステムである。これらの信号は、さらに仮想待ち行列制御システム502に通信されて、AW540に関連するゲストを仮想待ち行列に追加する。仮想行列待ちステーション530が、仮想待ち行列へのゲストの参加を容易にする一方、仮想待ち行列システム500は、乗り物入場ステーション550を含むこともできる。個々の乗り物入場ステーション550は、AW540が乗り物入場ステーション550を通過した時にこれを自動的に読み取り、AW540に関連するゲストが乗り物に乗り込もうとしていることを示し、従って仮想待ち行列から自動的に削除するような自動ゲート又は自動リーダとして実装することができる。個々の乗り物入場ステーション550は、本明細書に示す通信回路550、プロセッサ554及び記憶装置556を含むことができる。なお、これに加えて、又はこれとは別に、仮想待ち行列制御システム502のいくつかの特徴を仮想行列待ちステーション530又は乗り物入場ステーション550においてローカルに実装することもできる。
【0031】
いくつかの実施形態では、仮想待ち行列システム500が、個々のゲストが1日に最低数の乗り物又は体験を体験できるように、全体的なゲスト体験を管理することができる。例えば、仮想待ち行列システム500は、様々なアトラクションの仮想待ち行列の負荷に基づいて、1日の始めに所定数の待ち行列への参加を可能にすることができる。或いは、仮想待ち行列システム500は、中央キオスク(例えば、待ち行列キオスク172、図2を参照)において各ゲストに乗り物の選択肢を動的に提示することもできる。すなわち、いくつかの実施形態では、仮想待ち行列制御システムが、単一の装置において1回のやりとりで異なるアトラクションの複数の待ち行列の選択及び仮想待ち行列への参加を可能にする中央待ち行列キオスクを伴わずに実装され、他の実施形態では、1又は2以上の中央キオスクが、一度に複数の仮想待ち行列への参加を仲介することができる。
【0032】
本明細書では、本発明の実施形態のいくつかの特徴のみを図示し説明したが、当業者には多くの修正及び変更が浮かぶであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本開示の実際の趣旨に含まれる全てのこのような修正及び変更も対象とすることが意図されていると理解されたい。さらに、開示した実施形態のいくつかの要素は、互いに組み合わせ、又は交換することもできると理解されたい。
【符号の説明】
【0033】
100 システム
102 コンピュータシステム
104 モニタリングセンサ
106 無線通信システム
108 システムディスプレイ
110 アクティブウェアラブル
120 ゲスト
122 待機乗り込みグループ
124 チケット売り場
126 入場路
128 ゲートモニタリング施設
132 チケット媒体
134 スキャナ
136 カメラ
142 ウォータースライド
144 ディスプレイ
146 ディスプレイ
148 乗り物
150 レストラン
152 遊園地エリア
154 待ち時間ボード
160 ロッカー
168 待ち行列入力ポスト
172 待ち行列キオスク
302 コンピュータ
304 プロセッサ
306 メモリ
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-06-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想待ち行列システムであって、
通信機を含むウェアラブルデバイスであって、前記通信機は、前記ウェアラブルデバイスに関連付けられた識別情報を含む無線信号を送信するように構成されている、ウェアラブルデバイスと、
アトラクションのカメラと、
命令を記憶する制御システムと、
を備え、前記命令は、実行されると、前記制御システムに、
前記アトラクションのセンサにより読み取られた前記無線信号に基づいて前記ウェアラブルデバイスが前記アトラクションに入ったという前記アトラクションからの指示を受信させ、
前記指示を受信することに基づいて、前記アトラクションの写真を撮影するように前記カメラを動作させる、
仮想待ち行列システム。
【請求項2】
前記写真をキオクスに送信することと、
前記キオスクで前記写真に関連するユーザ入力を受信することと、
を備える、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項3】
入場路の第2のカメラと、
前記入場路の検出器と、
を備え、前記検出器は、前記ウェアラブルデバイスが前記入場路を通過するときに前記ウェアラブルデバイスからの前記無線信号を読み取る、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項4】
前記第2のカメラは、前記入場路を通過するゲストの第2の写真をキャプチャし、前記第2の写真と前記ウェアラブルデバイスに関連付けられた前記識別情報とを前記制御システムに送信する、
請求項3に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項5】
前記制御システムは、前記第2の写真が前記ゲストの入場証明書に対応することを決定する、
請求項4に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項6】
前記ウェアラブルデバイスは、携帯装置である、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項7】
前記ウェアラブルデバイスは、ブレスレットである、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項8】
前記センサは、無線周波数識別リーダである、
請求項1に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項9】
仮想待ち行列システムであって、
アトラクションの仮想待ち行列を維持する仮想待ち行列制御システムであって、前記仮想待ち行列制御システムは、ゲストを前記仮想待ち行列に追加するように構成されている、仮想待ち行列制御システムと、
それぞれ通信機を含む複数のウェアラブルデバイスであって、前記複数のウェアラブルデバイスのうちの個別のウェアラブルデバイスの通信機は、前記個別のウェアラブルデバイスに関連付けられたゲストの識別情報を含む無線信号を送信するように構成されている、複数のウェアラブルデバイスと、
前記アトラクションで前記複数のウェアラブルデバイスの前記通信機からの無線信号を受信し、前記無線信号を前記仮想待ち行列制御システムに送信するように構成された複数のモニタリングセンサと、
を備え、
前記仮想待ち行列制御システムは、
前記仮想待ち行列の位置に基づいて、前記複数のウェアラブルデバイスの前記通信機に通知を送信し、
前記複数のモニタリングセンサからの前記無線信号を受信し、
前記受信した無線信号に基づいて前記仮想待ち行列の特徴を決定するように構成されている、
仮想待ち行列システム。
【請求項10】
前記複数のモニタリングセンサの第1のセンサは、前記アトラクションのアトラクション入口に関連付けられ、前記複数のモニタリングセンサの第2のセンサは、前記アトラクションのアトラクション出口にあり、前記仮想待ち行列の特徴は、前記個別のウェアラブルデバイスの前記第1のセンサと前記第2のセンサとの間の時間である、
請求項9に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項11】
前記仮想待ち行列制御システムは、前記無線信号に基づいて、前記個別のウェアラブルデバイスのアトラクション訪問のレポートを提供するように構成されている、
請求項9に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項12】
前記仮想待ち行列の前記特徴は、前記仮想待ち行列における前記個別のウェアラブルデバイスの位置に基づいて前記アトラクションに戻るための、前記個別のウェアラブルデバイスに送信された通知と、アトラクション入口を通過する前記個別のウェアラブルデバイスにより送信された無線信号との間の時間である、
請求項9に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項13】
前記個別のウェアラブルデバイスは、携帯端末である、
請求項9に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項14】
前記複数のモニタリングセンサは、少なくとも1つの無線周波数識別リーダを備える、
請求項9に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項15】
前記仮想待ち行列制御システムは、前記仮想待ち行列における前記個別のウェアラブルデバイスの位置と、前記個別のウェアラブルデバイスに関連付けられたゲストの戻り速度履歴とに基づいて、前記アトラクションに戻るための通知を前記個別のウェアラブルデバイスに送信するように構成されている、
請求項9に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項16】
前記個別のウェアラブルデバイスは、前記通知を受信したときに作動されるインジケータを備える、
請求項15に記載の仮想待ち行列システム。
【請求項17】
方法であって、
テーマパーク内の個別のアトラクションに関連付けられた仮想行列待ちステーションでウェアラブルデバイスの通信回路からの第1の無線信号を受信することであって、前記第1の無線信号は、前記ウェアラブルデバイスに関連付けられたゲストの識別情報を含む、受信することと、
前記通信回路に、前記個別のアトラクションの仮想待ち行列に追加されたことを確認する確認メッセージを送信することであって、前記確認メッセージは、前記ウェアラブルデバイス上のインジケータの動作を引き起こす、送信することと、
前記個別のアトラクションのアトラクション入口で第1のモニタリングセンサを用いて前記ウェアラブルデバイスの前記通信回路からの第2の無線信号を受信することと、
前記アトラクション入口で第2のモニタリングセンサを用いて前記ゲストの写真をキャプチャすることと、
を含む、方法。
【請求項18】
前記第2の無線信号を受信することに応答して、前記識別情報に関連付けられた記憶された写真にアクセスすることと、前記写真と前記記憶された写真との比較に基づいて前記ゲストを検証することと、を含む、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記写真の特徴に基づいて前記ゲストを検証することを含む、
請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記ウェアラブルデバイスの前記仮想行列における位置に基づいて、前記ゲストを前記個別のアトラクションに対して検証することを含む、
請求項17に記載の方法。
【外国語明細書】