IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 鈴木 重雄の特許一覧

<>
  • 特開-風力発電機 図1
  • 特開-風力発電機 図2
  • 特開-風力発電機 図3
  • 特開-風力発電機 図4
  • 特開-風力発電機 図5
  • 特開-風力発電機 図6
  • 特開-風力発電機 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022126904
(43)【公開日】2022-08-31
(54)【発明の名称】風力発電機
(51)【国際特許分類】
   F03D 9/46 20160101AFI20220824BHJP
   F03D 3/00 20060101ALI20220824BHJP
【FI】
F03D9/46
F03D3/00
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021024742
(22)【出願日】2021-02-19
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】521074449
【氏名又は名称】鈴木 重雄
(74)【代理人】
【識別番号】100194456
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 勇
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 重雄
【テーマコード(参考)】
3H178
【Fターム(参考)】
3H178AA12
3H178AA22
3H178AA43
3H178BB31
3H178CC02
3H178DD26X
3H178DD67X
(57)【要約】
【課題】乗り物の通過時に、下部の溝に吹き込む風を用いて、効率よく発電を行う風力発電機を提供する。
【解決手段】本発明の風力発電機(1)は乗り物の通路下部に交差するように設けられている溝(2)と、溝の中にある風力発電部(3)とで構成され、風力発電部は軸(4)を回動して発電を行う発電部(5)と、軸に放射状に取り付けられた複数の羽根(6)を有している風車部(7)とを含み、各羽根は、1枚のシート状で、風を受けて軸を回動させる主部と、主部の側部に繋がっており、主部が風を受ける側に屈曲しており、溝の中心から端へと向かう風を斜めに受けて軸を回動させる分力を生じさせる副部と、副部に繋がっており、風を整流して溝の端へと送る、軸方向に沿う向きに伸びている端部とで構成されている。これにより、溝に吹き込んでから両端へと向かう風の力を羽根を発電する向きに回動する力として使用でき、高効率な発電を実現する。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗り物の通路下部に、当該通路を交差するように設けられて使用される溝と、当該溝の中に配置されている風力発電部とで構成されている風力発電機において、
前記風力発電部は、軸を定めた向きに回動することによって発電を行う発電部と、前記軸に対して放射状に取り付けられた複数の羽根を有している風車部と、を含んでおり、
前記複数の羽根の各々は、1枚のシート状で、前記通路中央部分に生じた風を受けて前記軸を回動させるための面を有している主部と、前記主部の側部に繋がっており、前記主部の面に風が当たる側に谷折りし、続いて山折りしたときに、この間に形成され、溝の中心から端へと向かう風を斜めに受けて軸を回動させる向きの分力を生じさせる面を有している副部と、当該副部に繋がっており、軸方向に沿う向きに伸びて、前記副部を通った風を整流する面を有している端部と、で構成されていることを特徴とする風力発電機。
【請求項2】
前記複数の羽根の各々の前記端部の裏面は、前記裏面に面する隣り合う位置にある前記とは別の羽根の端部との間を通る風によって、軸を回動させる向きの揚力を生じるように、端に行くにつれて表面との厚みが薄くなる湾曲面を有していることを特徴とする、請求項1に記載の風力発電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風力発電機に関し、特に、鉄道列車等の乗り物が通過する際に下部に生じる風を使って発電する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鉄道列車の通過時に鉄道路の下部に生じる風を使って、線路下側に配置したファンを回転させて発電を行う風力発電機が提案されている(図7を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015―59567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、線路下側の地面に、左右に貫通している溝を作ろうとすると、多量の盛り土が必要になるので、上方の開口されている直方体の溝にファンを納めて使用する設計が想定される。この場合、鉄道列車の通過時に下部に生じる風は、前記溝のほぼ中央部分に最も強く当たり、そこから溝の両端へと向かう風を生じる。ところが、クロスフローファン等を使用する従来の風力発電機は、ファンに直交する風を受けて定めた向きに回動し、発電するように設計されている。このため、前記溝の両端に向かう風、即ちファンの軸に沿って流れる乱れた風によって、ファンの定めた向きへの回動を停止させる逆方向の力が作用する等、その影響は考慮されていなかった。
【0005】
本発明は、上記従来例の問題を解決するためになされたものであり、列車等の乗り物の通過時に、その下部で溝の中に吹き込む風を用いる場合に、高効率な発電を行う風力発電機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明の風力発電機は、乗り物の通路下部に、当該通路を交差するように設けられて使用される溝と、当該溝の中に配置されている風力発電部とで構成されている風力発電機において、前記風力発電部は、軸を定めた向きに回動することによって発電を行う発電部と、前記軸に対して放射状に取り付けられた複数の羽根を有している風車部と、を含んでおり、前記複数の羽根の各々は、1枚のシート状で、前記通路中央部分に生じた風を受けて前記軸を回動させるための面を有している主部と、前記主部の側部に繋がっており、前記主部の面に風が当たる側に谷折りし、続いて山折りしたときに、この間に形成され、溝の中心から端へと向かう風を斜めに受けて軸を回動させる向きの分力を生じさせる面を有している副部と、当該副部に繋がっており、軸方向に沿う向きに伸びて、前記副部を通った風を整流する面を有している端部と、で構成されていることを特徴とする。
【0007】
また、前記複数の羽根の各々の前記端部の裏面は、裏面に面する隣り合う位置にある前記とは別の羽根の端部との間を通る風によって、軸を回動させる向きの揚力を生じるように、端に行くにつれて表面との厚みが薄くなる湾曲面を有していることが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、副部を備えたことによって、溝へと吹き込んだ後に、両端へと向かう風の力を羽根を発電する向きに回動する力として使用できると共に、端部を備えたことによって、羽根を発電する向きと逆向きに作用する風の影響を少なくできる。溝の中に吹き込む風の動きを考慮し、1枚仕立てのシート状の羽根に、複数の機能を持たせたことによって、故障する虞のある可動箇所を少なくでき、高効率及び高い保守性能を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施の形態に係る風力発電機を鉄道列車の線路下部に配置した状態を示す斜視図。
図2】同風力発電機の構成を説明するための分解斜視図。
図3】同風力発電機の風力発電部が備えている複数の羽根の内の1枚の(a)平面図、(b)正面図、(c)底面図。
図4】羽根の斜視図。
図5】改良例に係る羽根の(a)平面図、(b)正面図、(c)底面図。
図6】改良例に係る羽根の斜視図。
図7】従来の風力発電機の構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の風力発電機は、鉄道、車等の乗り物の通路(鉄道線路、車道路等)の下部に、当該通路を例えば直交するように、交差して設けられて使用される溝と、溝の中に配置されている風力発電部とで構成されている。風力発電部は、軸を定めた向きに回動することによって発電を行う発電部と、軸に対して、直接又は間接的に、放射状に取り付けられた複数の羽根を有している風車部と、を含んでいる。風車部の複数の羽根のそれぞれは、概略矩形の1枚のシート状で、通路中央部分に強く生じる風を受けて軸を回動させるための面を有している主部と、主部の側部に繋がっている副部及び端部とで構成されている。主部は、乗り物が通過することによって通路中央部分に生じた風を受けて軸を回動させる。副部は、主部の側部に繋がっており、主部の風が当たる側に谷折りし、続いて山折りしたときに、この間に形成され、溝の中心から端へと向かう風を斜めに受けて軸を回動させる向きの分力を生じさせる面を有している。副部を備えたことによって、溝へと吹き込んだ後に、両端へと向かう風の力の分力を羽根を発電する向きに回動する力として使用できる。端部は、副部に繋がっており、軸方向に沿う向きに伸びて、副部を通った風を整流して溝の端へと送る面を有している。端部を備えたことによって、羽根を発電する向きと逆向きに作用する風の影響を少なくできる。このように、溝の中に吹き込む風の動きを考慮し、1枚仕立てのシート状の羽根に、複数の機能を持たせたことによって、故障する虞のある可動箇所を少なくし、高効率な発電と高い保守性能とを有することができる。
【0011】
なお、端部の裏面は、裏面に面する隣り合う位置にある別の羽根の端部との間を通る風によって、軸を回動させる向きの揚力を生じるように、翼のように、端に行くにつれて表面との厚みが薄くなる湾曲面を有しているのが好ましい。当該構成を採用することによって、より効率の良い発電を可能にする。1枚仕立てのシート状の羽根に、溝に吹き込む風専用に、複数の機能を持たせたことによって、部品点数少なく、即ち、故障する虞のある可動箇所を少なくし、より高効率な発電と高い保守性能とを有することができる。
【0012】
本発明の一実施の形態に係る風力発電機について、添付の図面を参照しつつ説明を行う。
図1は、鉄道列車の線路100の下部、より詳しくは、枕木101、102の間に埋設された状態の風力発電機1を示す。風力発電機1は、乗り物の通路下部に、通路を直交するように設けられ使用される溝2と、溝2の中に配置されている風力発電部3とで構成されている。溝2は、上方の開口されている直方体の容器状の構造物で、好ましくは耐食性のあるコンクリート、樹脂等で造られており、その上部には、線路上のゴミ、小石が入り込まないように、かつ、風で飛んでいかないように、例えば金属製で重量のある網2aが被されている。
【0013】
図2は、風力発電機1の分解斜視図である。風力発電機1の溝2内に収められている風力発電部3は、軸4を定めた向きに回動することによって発電を行う発電部5と、軸4に対して放射状に取り付けられた複数(例えば5枚~10枚)の羽根6を有している風車部7と、を含んでいる。軸4の発電部5の反対側の端は、ベアリング軸受8で回動可能に支持されている。発電部5で発電された電力は蓄電池9に蓄積される。
【0014】
図3は、複数の羽根6の内の1枚の(a)平面図、(b)正面図、(c)底面図を示す。
羽根6は、耐食性のある材料、例えばステンレス製で概略矩形(例えば長さ1000mm、幅250mm)の1枚のシート状(例えば均一な厚さ2mm)のもので、主部6aと、当該主部6aを中心に左右対称に展開する副部6b及び端部6cとを備えている。主部6aは、乗り物が通過することによって溝2の中央部分に巻き込まれる風を受けて軸4を回動させるための面を有している。副部6bは、主部6aの側部に繋がっており、主部が風を受ける側(図3(a)において手前側)に谷折りした後に、山折りされたときに、その間に形成される面、本実施形態では図3(b)の上部から下部にかけて幅80mm~10mmの幅の面であって、溝の中心から端へと向かう風を斜めに受けて軸4を回動させる向きの分力を生じさせる面を有している。この副部6bの面は、主部6aの面に対して、例えば45度傾いている。端部6cは、副部6bに繋がっており、副部6bを通った風を整流して溝2の端へと送る、軸4の方向に沿う向きに伸びている面を有している。
【0015】
列車が鉄道線路100上を通過すると、図4に示すように風10が溝2に吹き込む。この風10は、溝2の中央部分が一番強く、溝2に入った風10は、その後、溝2の両端に向かう。図4は、羽根6に当たる風10を実線の矢印10a、10b、10cで示し、主部6a、副部6bに当たることによって生じる、軸4を回動させる力を点線の矢印11a、11bで示す。主部6aの面には、風10は正面から当るので点線矢印11aの向きに力が加えられる。副部6bは、斜めの面を有しており、両端に向かう風10bを受けて、点線矢印11b方向の分力を生じる。なお、端部6cの面と、当該端部6cの面に面する隣り合う別の羽根6’(図2を参照)の端部の裏面との間を通る風10cは、軸4(図2を参照)に沿う向きに整流され、結果、乱れた風によって羽根6にかかる、発電のための方向と逆向きに回転させようとする力が低減される。
【0016】
なお、羽根6は、ステンレス製の場合、材料をプレス加工又は削り出し加工により形成するが、熱可塑性の樹脂等の材料を使用する場合は、型へ注入し形成する。何れの場合でも、1枚仕立てのシート状の羽根であるので、部品点数が多い場合に比べて、少ない工程で製造することができる。
【0017】
上記構成の羽根6を備えたことによって、溝2へ吹き込んだ風10が直接羽根6を回転させる力(矢印11a)だけでなく、両端へと向かう時の風10bの分力(矢印11b)も、発電に使用させることができ、更には、溝2の両端で羽根6の発電方向への回動を妨げる風を少なくすることができる。このように、1枚仕立てのシート状の羽根に、溝2の中に吹き込む風専用に、複数の機能を持たせたことによって、部品点数少なく、即ち、故障する虞のある可動箇所を少なくでき、高効率及び高い保守性能を有することができる。
【0018】
図5は、改良例に係る羽根16の(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図を示す。羽根16は、耐腐食性のある材料、例えばステンレス製で概略矩形(例えば長さ1000mm、幅250mm)の1枚のシート状(例えば主部16aの厚さ2mm)のもので、主部16aと、主部16aを中心に左右に展開する副部16b及び端部16cとで構成されている。主部16aは、乗り物が通過することによって溝2の中央部分に巻き込まれる風を受けて軸4を回動させるための面を有している。副部16bは、主部16aの側部に繋がっており、主部16aが風を受ける側(図5(b)において手前側)に谷折りした後、山折りしたときに、この間に形成される面、本実施形態では図5(b)の上部から下部にかけて幅80mm~0mmの幅の面であって、溝の中心から端へと向かう風を斜めに受けて軸4を回動させる向きの分力を生じさせる面を有している。端部16cは、副部16bに繋がっており、副部16bを通った風を整流して溝2の端へと送る、軸4の方向に沿う向きに伸びている面を有している。この端部16cの裏面は、当該端部16cの裏面に面する隣り合う位置にある別の羽根16’の端部の面(図2を参照)との間を通る風によって、軸を回動させる向き(矢印α方向)の揚力を生じるように、点線16dで囲んで示すように、端に行くにつれて端部16cの表面との厚みが薄くなる湾曲面を有している。
【0019】
なお、図5(a)(c)に一点鎖線16eで示すように、端部16cの裏面を、裏面に面する隣り合う位置にある別の羽根16’の端部(図2を参照)を通る風によって、軸を回動させる向き(矢印α方向)の揚力を生じるように、主部16aの背面近傍から、翼のように、端に行くにつれて端部16cの表面との厚みが薄くなる湾曲面としても良い。本明細書において、「シート状」という文言は、図3に示した羽根6のように均一な厚みのものだけでなく、点線16dに囲んで示すように、端に行くにつれて、端部16cの表面との厚みが薄くなる場合、更には、点線16eで示すように、主部16aの背面近傍から、翼のように、端に行くにつれて端部16cの表面との厚みが薄くなる場合も、羽根全体として見たときに、長さ及び幅に比して厚みが薄い形状を「シート状」と表し、使用する。
【0020】
図6は、羽根16に当たる風20を実線の矢印20a、20b、20cで示し、主部16a、副部16b、端部16cに当たることによって生じる、軸4を回動させる力を点線の矢印21a、21b、21cで示す。主部16aの面には、風20は正面から当るので点線矢印21aの向きに力が加えられる。副部16bは、前記副部6bと同様、主部16aの面に比べて斜めとなっている面を有しており、両端に向かう風20bを受けて、点線矢印21b方向の分力を生じる。端部16cの面と、当該端部16cの面に面する隣り合う別の羽根16”(図2を参照)の端部の裏面との間を通る風20cは、軸4(図2を参照)に沿う向きに整流される。端部16cの裏面は、端に行くにつれて表面との厚みが薄くなる湾曲面となっており、この端部16cの形状により、軸4から外れて、端部16cの裏面に沿うように流れようとする風21dができる。しかし、この風21dには、軸4に沿う向きへと整流する力が作用するので、この作用によって、いわゆる揚力、点線矢印21cで示す力が生じる。
【0021】
さらに、改良された羽根16は、図5(c)に示すように、直線状の下縁を有するように加工されている。このため、直線状の下縁を備えた羽根を使用する既存の発電部の軸に、特別な加工無しで使用できるという汎用性を有しており、製品開発工程を大幅に簡略化できる利点を有している。
【0022】
説明した改良例の羽根16は、端部16cの構成を、整流された風が直進しようとする力を用いて、揚力を生じる形状にしたことで、より効率の良い発電を可能にする。1枚仕立てのシート状の羽根に、溝の中に吹き込む風専用に、複数の機能を持たせたことによって、部品点数少なく、即ち、故障する虞のある可動箇所を少なくでき、より高効率及び高い保守性能を有することができる。
【0023】
なお、本発明は、上記各種実施形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、羽根6及び改良した羽根16の側方から見た形状は、直状になっているが、風を受ける面側に湾曲していても良い。
【0024】
また、羽根6及び改良した羽根16は、主部6a、16aを中心に左右対称に副部及び端部が展開する構成となっているが、これは、図1に示すような鉄道線路の中央部分に溝2が載置される場合を想定しているからである。例えば、溝2の長手方向長さを半分程度にし、線路100の中央から左右何れか位置に溝を載置する場合を想定する場合、羽根6、16を略中心で半分に分け、主部6a、16aの当該半分に分けた部分を軸4が保持するような片持ちのような形態にすることで、前記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0025】
また、風車部7は、軸4の代わりに短い軸を有し、当該軸の先端から放射状に伸びるスポーク状の支持材の先に、羽根の端に向かう風が通過できるように、羽根を軸に対して放射状に間接的に取り付けた構成を用いても良い。本願明細書では、風車部7の「軸に対して放射状に取り付けられた羽根」は、このような構成を含む。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明は、高速鉄道線路等の鉄道線路の下部に使用できる他、車道、滑走路等、乗り物(人の乗っていない貨物を含む)の通過する道に溝を埋設する形式で使用できる。
【符号の説明】
【0027】
1 風力発電機
2 溝
3 風力発電部
4 軸
5 発電部
6、16 羽根
7 風車部
8 ベアリング軸受
9 蓄電池
10、20 溝に入ってくる風
100 鉄道線路
101、102 枕木

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2021-04-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
乗り物の通路下部に、当該通路を交差するように設けられて使用される溝と、当該溝の中に配置されている風力発電部とで構成されている風力発電機において、
前記風力発電部は、軸を定めた向きに回動することによって発電を行う発電部と、前記軸に対して放射状に取り付けられた複数の羽根を有している風車部と、を含んでおり、
前記複数の羽根の各々は、1枚のシート状で、前記通路中央部分に生じた風を受けて前記軸を回動させるための面を有している主部と、前記主部の側部に繋がっており、前記主部の面に風が当たる側に谷折りし、続いて山折りしたときに、この間に形成され、溝の中心から端へと向かう風を斜めに受けて軸を回動させる向きの分力を生じさせる面を有している副部と、1枚のシート状で、前記副部に繋がっており、軸方向に沿う向きに伸びる面を有している端部であって、当該端部の面に面する隣り合う別の羽根の端部の裏面との間で、前記副部を通った風を軸方向に沿う向きに整流して前記溝の端へと送る端部と、で構成されていることを特徴とする風力発電機。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記目的を達成するために本発明の風力発電機は、乗り物の通路下部に、当該通路を交差するように設けられて使用される溝と、当該溝の中に配置されている風力発電部とで構成されている風力発電機において、前記風力発電部は、軸を定めた向きに回動することによって発電を行う発電部と、前記軸に対して放射状に取り付けられた複数の羽根を有している風車部と、を含んでおり、前記複数の羽根の各々は、1枚のシート状で、前記通路中央部分に生じた風を受けて前記軸を回動させるための面を有している主部と、前記主部の側部に繋がっており、前記主部の面に風が当たる側に谷折りし、続いて山折りしたときに、この間に形成され、溝の中心から端へと向かう風を斜めに受けて軸を回動させる向きの分力を生じさせる面を有している副部と、1枚のシート状で、前記副部に繋がっており、軸方向に沿う向きに伸びる面を有している端部であって、当該端部の面に面する隣り合う別の羽根の端部の裏面との間で、前記副部を通った風を軸方向に沿う向きに整流して前記溝の端へと送る端部と、で構成されていることを特徴とする。