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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022126965
(43)【公開日】2022-08-31
(54)【発明の名称】再封ラベル及び包装容器
(51)【国際特許分類】
   G09F 3/02 20060101AFI20220824BHJP
   G09F 3/00 20060101ALI20220824BHJP
   G09F 3/10 20060101ALI20220824BHJP
   B65D 33/24 20060101ALI20220824BHJP
【FI】
G09F3/02 A
G09F3/00 Q
G09F3/10 A
B65D33/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021024846
(22)【出願日】2021-02-19
(71)【出願人】
【識別番号】313004403
【氏名又は名称】株式会社フジシール
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡田 雄介
(72)【発明者】
【氏名】長村 健生
【テーマコード(参考)】
3E064
【Fターム(参考)】
3E064AA09
3E064EA30
3E064HM01
3E064HN04
3E064HP01
(57)【要約】
【課題】食品を収容する包装袋の再封に用いることが可能な再封ラベル及び包装容器を提供すること。
【解決手段】再封ラベル3は、上基材10と、上側接着層20と、下基材30と、下側接着層50と、を備える。上側接着層20は、下側接着層50の接着力よりも小さな接着力を有する。下側接着層50は、貼着部52と、非貼着部54と、を有する。上基材10、上側接着層20、下基材30及び下側接着層50は、重なり領域3Aと非重なり領域3Bとを有する。非重なり領域3Bにおける上側接着層20と下基材30との間は、剥離可能に構成されている。重なり領域3Aと非重なり領域3Bとの境界、あるいは、非重なり領域3Bには、スリットSが形成されている。スリットSは、非重なり領域3Bにおける剥離部3Cの剥離を可能とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装袋に貼着される再封ラベルであって、
上基材と、
前記上基材の裏面に設けられた上側接着層と、
前記上側接着層の裏面に設けられた下基材と、
前記下基材の裏面に設けられており、前記下基材を前記包装袋に貼着することが可能な下側接着層と、を備え、
前記上側接着層は、前記下側接着層の接着力よりも小さく、かつ、前記包装袋への貼着及び前記包装袋からの剥離を繰り返すことが可能な接着力を有し、
前記下側接着層は、
前記包装袋への貼着力を有する貼着部と、
前記包装袋への貼着力を有しない非貼着部と、を有し、
前記上基材、前記上側接着層、前記下基材及び前記下側接着層は、前記貼着部と重なる重なり領域と前記貼着部と重ならない非重なり領域とを有し、
前記非重なり領域における前記上側接着層と前記下基材との間は、剥離可能に構成されており、
前記重なり領域と前記非重なり領域との境界、あるいは、前記非重なり領域には、前記非貼着部の裏面から前記上側接着層の裏面に至るように延びるスリットが形成されており、
前記スリットは、前記非重なり領域における前記下側接着層及び前記下基材のうち前記スリットを基準として前記重なり領域と反対側に位置する剥離部の剥離を可能とする、再封ラベル。
【請求項2】
前記下基材と前記上側接着層との間に設けられた剥離層をさらに備え、
前記剥離層の前記上側接着層への接着力は、前記剥離層の前記下基材に対する接着力よりも小さく、
前記上側接着層は、
その表面が前記上基材に接するとともに、その裏面が前記下基材に接する主接着部と、
その表面が前記上基材に接するとともに、その裏面が前記剥離層に接する再封用接着部と、を有し、
前記スリットは、前記非貼着部の裏面から前記再封用接着部の裏面に至るように延び、
前記剥離部は、前記非重なり領域における前記剥離層を含む、請求項1に記載の再封ラベル。
【請求項3】
包装袋と、
前記包装袋に貼着された再封ラベルと、を備え、
前記包装袋は、当該包装袋を開封する開封ラインを有し、
前記再封ラベルは、請求項1又は2に記載の再封ラベルであり、
前記貼着部は、前記包装袋のうち前記開封ラインの内側の部位に貼着された内側貼着部を含む、包装容器。
【請求項4】
前記貼着部は、前記包装袋のうち前記開封ラインの外側の部位に貼着された外側貼着部をさらに有し、
前記外側貼着部は、前記内側貼着部の接着力よりも小さな接着力を有する、請求項3に記載の包装容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、再封ラベル及び包装容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、包装袋の開口を再封可能な再封ラベルが知られている。例えば、特開2001-114331号公報には、包装袋に貼着されるシール本体と、シール本体に切れ込みを形成して切り起こし可能に設けた複数の剥離片と、シール本体及び剥離片の裏面に設けた粘着剤と、を備える包装袋用シールが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-114331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特開2001-114331号公報に記載されるような再封ラベルを備える包装容器では、包装袋から内容物が取り出される際に剥離片の裏面に設けられた粘着剤に内容物が接触する場合がある。このため、内容物として食品を収容する包装袋にこの再封ラベルを適用するには、安全面で改善の余地がある。
【0005】
本発明の目的は、食品を収容する包装袋の再封に用いることが可能な再封ラベル及び包装容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の一局面に従った再封ラベルは、包装袋に貼着される再封ラベルであって、上基材と、前記上基材の裏面に設けられた上側接着層と、前記上側接着層の裏面に設けられた下基材と、前記下基材の裏面に設けられており、前記下基材を前記包装袋に貼着することが可能な下側接着層と、を備え、前記上側接着層は、前記下側接着層の接着力よりも小さく、かつ、前記包装袋への貼着及び前記包装袋からの剥離を繰り返すことが可能な接着力を有し、前記下側接着層は、前記包装袋への貼着力を有する貼着部と、前記包装袋への貼着力を有しない非貼着部と、を有し、前記上基材、前記上側接着層、前記下基材及び前記下側接着層は、前記貼着部と重なる重なり領域と前記貼着部と重ならない非重なり領域とを有し、前記非重なり領域における前記上側接着層と前記下基材との間は、剥離可能に構成されており、前記重なり領域と前記非重なり領域との境界、あるいは、前記非重なり領域には、前記非貼着部の裏面から前記上側接着層の裏面に至るように延びるスリットが形成されており、前記スリットは、前記非重なり領域における前記下側接着層及び前記下基材のうち前記スリットを基準として前記重なり領域と反対側に位置する剥離部の剥離を可能とする。
【0007】
この再封ラベルでは、非重なり領域における剥離部を非重なり領域における他の部位(上基材及び上側接着層)から剥離することにより、非重なり領域における上側接着層が露出するため、当該上側接着層を包装袋に貼着することによって包装袋の再封が可能となる。また、上側接着層は、下側接着層の接着よりも小さな接着力を有しているため、食品を収容する包装袋への適用が可能となる。
【0008】
また、前記再封ラベルにおいて、前記下基材と前記上側接着層との間に設けられた剥離層をさらに備え、前記剥離層の前記上側接着層への接着力は、前記剥離層の前記下基材に対する接着力よりも小さく、前記上側接着層は、その表面が前記上基材に接するとともに、その裏面が前記下基材に接する主接着部と、その表面が前記上基材に接するとともに、その裏面が前記剥離層に接する再封用接着部と、を有し、前記スリットは、前記非貼着部の裏面から前記再封用接着部の裏面に至るように延び、前記剥離部は、前記非重なり領域における前記剥離層を含むことが好ましい。
【0009】
この態様では、主接着部によって上基材が下基材に強固に接着されるため、上基材が下基材から剥離することが抑制される。
【0010】
また、前記非重なり領域には、吊り下げ具を挿通させることが可能な挿通部が形成されていることが好ましい。
【0011】
この態様では、再封ラベルを包装袋に貼着することによって吊り下げ具への吊り下げが可能となる。つまり、包装袋の打ち抜きが行われないため、包装袋の抜き屑が包装袋内へ混入することが防止される。
【0012】
また、この発明の一局面に従った包装容器は、包装袋と、前記包装袋に貼着された前記再封ラベルと、を備え、前記包装袋は、当該包装袋を開封する開封ラインを有し、前記貼着部は、前記包装袋のうち前記開封ラインの内側の部位に貼着された内側貼着部を含むことが好ましい。
【0013】
この包装容器では、貼着部が内側貼着部を含むため、包装袋が開封ラインで開封された際に再封ラベルが包装袋から剥離することが抑制される。
【0014】
また、前記貼着部は、前記包装袋のうち前記開封ラインの外側の部位に貼着された外側貼着部をさらに有し、前記外側貼着部は、前記内側貼着部の接着力よりも小さな接着力を有することが好ましい。
【0015】
この態様では、内側貼着部の接着力よりも小さな接着力を有する外側貼着部が包装袋に貼着されているため、開封ラインでの包装袋の開封を許容しつつ、吊り下げ時等に包装袋と再封ラベルとの隙間に埃等が堆積することが抑制される。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、食品を収容する包装袋の再封に用いることが可能な再封ラベル及び包装容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態の包装容器を概略的に示す図である。
図2】再封ラベルの背面図である。
図3図1におけるIII-III線での断面図である。
図4】再封ラベルから剥離部が剥離された状態を概略的に示す断面図である。
図5】再封ラベルから剥離部が剥離されている途中の状態を概略的に示す図である。
図6】再封ラベルにより包装袋が再封された状態を概略的に示す図である。
図7】挿通部の変形例を示す再封ラベルの正面図である。
図8】スリットの変形例を示す再封ラベルの背面図である。
図9】再封ラベルの貼着部の変形例を概略的に示す図である。
図10】再封ラベルの貼着部の変形例を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態の包装容器を概略的に示す図である。図1に示されるように、包装容器1は、包装袋2と、再封ラベル3と、を備えている。
【0020】
包装袋2は、食品等の包装に好適に用いられる。包装袋2は、内容物を収容する収容部2Aと、収容部2Aをシールするシール部2Bと、を有している。なお、図1では、シール部2Bに斜線が施されている。
【0021】
再封ラベル3は、包装袋2に貼着されている。再封ラベル3は、吊り下げ具(図示略)を挿通させること及び包装袋2の開口の再封が可能である。
【0022】
図2は、再封ラベルの背面図である。図3は、図1におけるIII-III線での断面図である。図2及び図3に示されるように、再封ラベル3は、上基材10と、上側接着層20と、下基材30と、剥離層40と、下側接着層50と、を備えている。
【0023】
上基材10は、再封ラベル3の表層を構成している。上基材10は、例えば、合成樹脂からなる。上基材10の厚みは、20μm~50μm程度が好ましい。
【0024】
上側接着層20は、上基材10の裏面に設けられている。上側接着層20は、食品に接触可能な接着剤(ポジティブリストに含まれる接着剤)からなる。上側接着層20は、包装袋2への貼着及び包装袋2からの剥離を繰り返すことが可能な接着力を有している。
【0025】
下基材30は、上側接着層20の裏面に設けられている。下基材30は、例えば、合成樹脂からなる。下基材30の厚みは、上基材10の厚みよりも大きく設定されることが好ましい。下基材30は、包装袋2を含む包装容器1の吊り下げに耐え得る強度を有していることが好ましい。
【0026】
剥離層40は、下基材30と上側接着層20との間に設けられている。剥離層40は、剥離剤を含んでおり、下基材30の表面にコーティングされている。剥離層40の上側接着層20への接着力は、剥離層40の下基材30に対する接着力よりも小さい。剥離層40と下基材30との間には、適宜印刷が施されてもよい。
【0027】
本実施形態では、図3に示されるように、剥離層40は、上側接着層20及び下基材30間の一部にのみ設けられている。すなわち、上側接着層20は、上基材10と下基材30との間に介在する主接着部22と、上基材10と剥離層40との間に介在する再封用接着部24と、を有している。主接着部22は、その表面が上基材10に接するとともに、その裏面が下基材30に接している。再封用接着部24は、その表面が上基材10に接するとともに、その裏面が剥離層40に接している。
【0028】
下側接着層50は、下基材30の裏面に設けられている、下側接着層50は、下基材30を包装袋2に貼着することが可能である。下側接着層50の接着力は、上側接着層20のそれよりも大きい。換言すれば、上側接着層20は、下側接着層50の接着力よりも小さな接着力を有している。
【0029】
図2及び図3に示されるように、下側接着層50は、貼着部52と、非貼着部54と、を有している。なお、図2では、貼着部52に斜線が施されている。
【0030】
貼着部52は、包装袋2への貼着力を有している。貼着部52は、包装袋2の上部に貼着される。
【0031】
非貼着部54は、包装袋2への貼着力を有していない。非貼着部54は、貼着部52を構成する接着剤にその接着力をなくす又は低下させるマスキングを施すことにより形成されている。なお、貼着部52を構成する接着剤が省略され、下基材30の裏面が非貼着部54を構成してもよい。
【0032】
図3に示されるように、上基材10、上側接着層20、剥離層40、下基材30及び下側接着層50は、重なり領域3Aと、非重なり領域3Bと、を有している。
【0033】
重なり領域3Aは、上基材10、上側接着層20、剥離層40、下基材30及び下側接着層50のうち貼着部52と重なる領域である。
【0034】
非重なり領域3Bは、上基材10、上側接着層20、剥離層40、下基材30及び下側接着層50のうち貼着部52と重ならない領域である。換言すれば、非重なり領域3Bは、上基材10、上側接着層20、剥離層40、下基材30及び下側接着層50のうち非貼着部54と重なる領域である。
【0035】
非重なり領域3Bには、吊り下げ具(図示略)を挿通させることが可能な挿通部3aが形成されている。本実施形態では、挿通部3aは、貫通孔で構成されている。なお、挿通部3aは、省略されてもよい。
【0036】
図3に示されるように、非重なり領域3Bには、非貼着部54の裏面から再封用接着部24の裏面(剥離層40の表面)に至るように延びるスリットSが形成されている。非重なり領域3Bにおける下側接着層50、下基材30及び剥離層40のうちスリットSを基準として重なり領域3Aと反対側に位置する部位は、剥離される剥離部3Cを構成している。図4に示されるように、スリットSは、非重なり領域3Bにおける剥離部3Cの非重なり領域3Bにおける他の部位(上基材10及び上側接着層20)からの剥離を可能とする。なお、スリットSは、重なり領域3Aと非重なり領域3Bとの境界に形成されてもよい。
【0037】
次に、再封ラベル3による包装袋2の再封の仕方について説明する。
【0038】
包装袋2のシール部2Bが開封されている状態において、包装袋2を再封する場合、図5に示されるように、再封ラベル3の剥離部3Cを再封ラベル3の他の部位から剥離する。このとき、剥離層40の上側接着層20への接着力は、剥離層40の下基材30に対する接着力よりも小さいため、剥離層40を含む剥離部3Cが剥離される。これにより、上側接着層20の再封用接着部24が露出する。
【0039】
次に、図6に示されるように、再封用接着部24を包装袋2の収容部2Aに貼着する。これにより、包装袋2が再封される。なお、上側接着層20は、包装袋2への貼着及び包装袋2からの剥離を繰り返すことが可能な接着力を有しているため、上側接着層20の再封用接着部24による包装袋2の再封は可能である。
【0040】
以上に説明したように、本実施形態の再封ラベル3では、非重なり領域3Bにおける剥離部3Cを非重なり領域3Bにおける他の部位(上基材10及び上側接着層20)から剥離することにより、非重なり領域3Bにおける再封用接着部24が露出するため、当該再封用接着部24を包装袋2に貼着することによって包装袋2の再封が可能となる。また、上側接着層20は、下側接着層50の接着よりも小さな接着力を有しているため、食品を収容する包装袋への適用が可能となる。
【0041】
さらに、この再封ラベル3は、挿通部3aを有しているため、当該再封ラベル3を包装袋2に貼着することによって吊り下げ具への吊り下げが可能となる。つまり、包装袋2の打ち抜きが行われないため、包装袋2の抜き屑が包装袋2内へ混入することが防止される。
【0042】
また、上記実施形態では、主接着部22によって上基材10が下基材30に強固に接着されるため、上側接着層20が主接着部22を有しない場合、すなわち、下基材30の表面の全域に剥離層40が形成される場合に比べて、吊り下げ時等に上基材10が下基材30から剥離することが抑制される。
【0043】
さらに、上基材10の厚みは、下基材30の厚みよりも小さいため、剥離部3Cの剥離後、非重なり領域3Bにおける上基材10の柔軟性が確保される。よって、再封しやすくなる。
【0044】
なお、上記実施形態において、図7に示されるように、挿通部3aは、貫通孔ではなく、上基材10の表面から非貼着部54の裏面に至る切込みで構成されてもよい。この場合、切込みは、上向きに凸となるように湾曲する形状に形成されることが好ましい。
【0045】
また、図8に示されるように、非重なり領域3Bに複数のスリットSが形成されてもよい。これにより、非重なり領域3Bに複数の剥離部3Cが形成されるため、複数回に分けて剥離部3Cを剥離することが可能となる。なお、スリットSの形状、位置、数等は、図8の例に限られない。
【0046】
また、剥離層40は、省略されてもよい。この場合、非重なり領域3Bにおける上側接着層20の裏面又は下基材30の表面に適宜処理が施されたりすることにより、非重なり領域3Bにおける上側接着層20と下基材30との間は、剥離可能に構成される。
【0047】
また、図9に示されるように、貼着部52は、内側貼着部52aと、外側貼着部52bと、を有していてもよい。なお、図9では、内側貼着部52aに濃いドット模様が付されており、外側貼着部52bに薄いドット模様が付されている。
【0048】
内側貼着部52aは、包装袋2のうち当該包装袋2を開封する開封ライン2Lの内側の部位に貼着されている。ここで、開封ライン2Lは、包装袋2における収容部2Aとシール部2Bとの境界を意味する。
【0049】
外側貼着部52bは、包装袋2のうち開封ライン2Lの外側の部位に貼着されている。外側貼着部52bは、内側貼着部52aの接着力よりも小さな接着力を有している。
【0050】
この包装容器1では、貼着部52が内側貼着部52aを含むため、包装袋2が開封ライン2Lで開封された際に再封ラベル3が包装袋2から剥離することが抑制される。
【0051】
さらに、内側貼着部52aの接着力よりも小さな接着力を有する外側貼着部52bが包装袋2に貼着されているため、開封ライン2Lでの包装袋2の開封を許容しつつ、吊り下げ時等に包装袋2と再封ラベル3との隙間に埃等が堆積することが抑制される。
【0052】
また、図10に示されるように、包装袋2は、開封ライン2Lに沿った開封を誘導するノッチ2nを有していてもよい。この場合においても、内側貼着部52aは、包装袋2のうち開封ライン2Lの内側の部位に貼着され、外側貼着部52bは、包装袋2のうち開封ライン2Lの外側の部位に貼着される。
【0053】
なお、図9及び図10に示される例において、外側貼着部52bは、省略されてもよい。
【0054】
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0055】
1 包装容器、2 包装袋、2A 収容部、2B シール部、2L 開封ライン、3 再封ラベル、3A 重なり領域、3B 非重なり領域、3C 剥離部、10 上基材、20 上側接着層、22 主接着部、24 再封用接着部、30 下基材、40 剥離層、50 下側接着層、52 貼着部、52a 内側貼着部、52b 外側貼着部、54 非貼着部、S スリット。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10