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特開2022-12709浴室の異常検知の方法、システム、プログラム、記録媒体、異常検知器および浴室
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022012709
(43)【公開日】2022-01-17
(54)【発明の名称】浴室の異常検知の方法、システム、プログラム、記録媒体、異常検知器および浴室
(51)【国際特許分類】
   G08B 21/02 20060101AFI20220107BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20220107BHJP
【FI】
G08B21/02
G08B25/04 K
【審査請求】有
【請求項の数】32
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020114735
(22)【出願日】2020-07-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】595061705
【氏名又は名称】株式会社アニモ
(74)【代理人】
【識別番号】100083725
【弁理士】
【氏名又は名称】畝本 正一
(74)【代理人】
【識別番号】100140349
【弁理士】
【氏名又は名称】畝本 継立
(74)【代理人】
【識別番号】100153305
【弁理士】
【氏名又は名称】畝本 卓弥
(72)【発明者】
【氏名】田原 弘之
(72)【発明者】
【氏名】清 文乃
(72)【発明者】
【氏名】川又 大祐
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 勇気
(72)【発明者】
【氏名】桜井 淳宏
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 晃
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
【Fターム(参考)】
5C086AA22
5C086BA04
5C086CB23
5C086CB26
5C086DA01
5C086FA06
5C087AA02
5C087AA37
5C087DD03
5C087DD49
5C087EE07
5C087EE12
5C087FF02
5C087FF04
5C087GG08
5C087GG66
5C087GG70
5C087GG84
(57)【要約】      (修正有)
【課題】入浴中などの音から入浴者異常を検知し、入浴者の防護を図ることができる、浴室の異常検知の方法、システム、プログラム、記録媒体、異常検知器および浴室を提供する。
【解決手段】浴室異常検知処理手順であって、浴室の入退室および/または在室を検知する工程と、少なくとも浴室から集音する工程と、入退室情報および/または在室情報と集音情報を取得して浴室の状況を監視する工程と、集音情報から入浴者のイベントを含むイベント情報を取得し、入浴者の動作があれば非定常状態、入浴者の動作がなければ定常状態と判定し、定常状態が所定時間を超えて継続したかにより入浴者異常を判定する工程と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴室の入退室および/または在室を検知する工程と、
少なくとも前記浴室から集音する工程と、
入退室情報および/または在室情報と集音情報を取得して前記浴室の状況を監視する工程と、
前記集音情報から入浴者のイベントを含むイベント情報を取得し、前記入浴者の動作があれば非定常状態、前記入浴者の動作がなければ定常状態と判定し、前記定常状態が所定時間を超えて継続したかにより入浴者異常を判定する工程と、
を含むことを特徴とする、浴室異常検知方法。
【請求項2】
さらに、前記入浴者異常を判定したとき、浴室または脱衣室の何れか一方または双方にアラートを出力する工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の浴室異常検知方法。
【請求項3】
さらに、前記浴室のドアの開閉を表す開閉情報、または前記集音情報の何れか一方または双方により前記浴室の入退室および/または在室を判断する工程を含むことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の浴室異常検知方法。
【請求項4】
さらに、前記入浴者異常を判定したとき、該判定情報を通信部より送信する工程を含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載の浴室異常検知方法。
【請求項5】
さらに、少なくとも音圧、周波数、周期の何れかまたは二以上を用いて前記集音情報から前記イベント情報を取得する工程を含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載の浴室異常検知方法。
【請求項6】
さらに、前記入浴者異常を判定したとき、浴室スピーカから呼び掛け音声を出力する工程と、
前記呼び掛け音声の出力から所定時間が経過したとき、脱衣室スピーカから呼び掛け音声を出力する工程と、
を含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載の浴室異常検知方法。
【請求項7】
さらに、浴室の入退室を検知するセンサ状態を監視するセンサ監視プログラム、浴室内の異常を監視する異常監視プログラム、入浴を判断する入浴判断プログラムを備える工程と、
所定の時間間隔で前記センサ監視プログラムを起動する工程と、
在室を検知していれば、前記異常監視プログラムが起動状態であるかを確認し、起動していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを起動する工程と、
在室を検知していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを終了させる工程と、
を含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載の浴室異常検知方法。
【請求項8】
浴室の入退室および/または在室を検知するセンサと、
少なくとも前記浴室から集音するマイクロフォンと、
入退室情報および/または在室情報と集音情報を取得して前記浴室の状況を監視し、前記集音情報から入浴者のイベントを含むイベント情報を取得し、前記入浴者の動作があれば非定常状態、前記入浴者の動作がなければ定常状態と判定し、前記定常状態が所定時間を超えて継続したかにより入浴者異常を判定する処理部と、
を含むことを特徴とする、浴室異常検知システム。
【請求項9】
さらに、前記入浴者異常を判定したとき、前記処理部は、浴室または脱衣室の何れか一方または双方にアラートを出力することを特徴とする、請求項8に記載の浴室異常検知システム。
【請求項10】
さらに、前記処理部は、前記浴室のドアの開閉を表す開閉情報、または前記集音情報の何れか一方または双方により前記浴室の入退室および/または在室を判断することを特徴とする、請求項8または請求項9に記載の浴室異常検知システム。
【請求項11】
さらに、通信部を備え、前記入浴者異常を判定したとき、該判定情報を前記通信部より送信することを特徴とする、請求項8または請求項10に記載の浴室異常検知システム。
【請求項12】
さらに、前記処理部は、少なくとも音圧、周波数、周期の何れかまたは二以上を用いて前記集音情報から前記イベント情報を取得することを特徴とする、請求項8ないし請求項11の何れかの請求項に記載の浴室異常検知システム。
【請求項13】
さらに、前記処理部は、前記入浴者異常を判定したとき、浴室スピーカから呼び掛け音声を出力し、前記呼び掛け音声の出力から所定時間が経過したとき、脱衣室スピーカから呼び掛け音声を出力することを特徴とする、請求項8ないし請求項12の何れかの請求項に記載の浴室異常検知システム。
【請求項14】
さらに、浴室の入退室を検知するセンサ状態を監視するセンサ監視プログラム、浴室内の異常を監視する異常監視プログラム、入浴を判断する入浴判断プログラムを備え、
前記処理部は、
(a) 所定の時間間隔で前記センサ監視プログラムを起動する処理、
(b) 在室を検知していれば、前記異常監視プログラムが起動状態であるかを確認し、起動していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを起動する処理、
(c) 在室を検知していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを終了させる処理、
を実行させることを特徴とする、請求項8ないし請求項13の何れかの請求項に記載の浴室異常検知システム。
【請求項15】
少なくとも前記マイクロフォンおよびスピーカを備える浴室内ユニットと、
少なくともスピーカを備える浴室外ユニットと、
を備え、前記浴室内ユニットまたは前記浴室外ユニットの何れか一方または双方に前記処理部を備えることを特徴とする請求項8ないし請求項14の何れかの請求項に記載の浴室異常検知システム。
【請求項16】
コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
浴室の入退室および/または在室の検知情報を取得する機能と、
少なくとも前記浴室から集音情報を取得する機能と、
入退室情報および/または在室情報と集音情報を取得して前記浴室の状況を監視する機能と、
前記集音情報から入浴者のイベントを含むイベント情報を取得し、前記入浴者の動作があれば非定常状態、前記入浴者の動作がなければ定常状態と判定し、前記定常状態が所定時間を超えて継続したかにより入浴者異常を判定する機能と、
を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項17】
さらに、前記入浴者異常を判定したとき、浴室または脱衣室の何れか一方または双方にアラートを出力する機能を前記コンピュータに実行させるための請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
さらに、前記浴室のドアの開閉を表す開閉情報、または前記集音情報の何れか一方または双方により前記浴室の入退室および/または在室の検知情報を取得する機能を前記コンピュータに実行させるための請求項16または請求項17に記載のプログラム。
【請求項19】
さらに、前記入浴者異常を判定したとき、該判定情報の送信情報を生成し送信する機能を前記コンピュータに実行させるための請求項16ないし請求項18の何れかの請求項に記載のプログラム。
【請求項20】
さらに、少なくとも音圧、周波数、周期の何れかまたは二以上を用いて前記集音情報から前記イベント情報を取得する機能を前記コンピュータに実行させるための請求項16または請求項19の何れかの請求項に記載のプログラム。
【請求項21】
さらに、前記入浴者異常を判定したとき、浴室スピーカから呼び掛け音声を出力する機能と、
前記呼び掛け音声の出力から所定時間が経過したとき、脱衣室スピーカから呼び掛け音声を出力する機能と、
前記コンピュータに実行させるための請求項16ないし請求項20の何れかの請求項に記載のプログラム。
【請求項22】
さらに、浴室の入退室を検知するセンサ状態を監視するセンサ監視プログラムと、
浴室内の異常を監視する異常監視プログラムと、
入浴を判断する入浴判断プログラムと、
を備え、所定の時間間隔で前記センサ監視プログラムを起動する機能と、
在室を検知していれば、前記異常監視プログラムが起動状態であるかを確認し、起動していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを起動する機能と、
在室を検知していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを終了させる機能と、
を前記コンピュータに実行させるための請求項16ないし請求項21の何れかの請求項に記載のプログラム。
【請求項23】
請求項16ないし請求項22の何れかの請求項に記載のプログラムを格納したことを特徴とする記録媒体。
【請求項24】
浴室の入退室および/または在室を検知するセンサと、
少なくとも前記浴室から集音するマイクロフォンと、
入退室情報および/または在室情報と集音情報を取得して前記浴室の状況を監視し、前記集音情報から入浴者のイベントを含むイベント情報を取得し、前記入浴者の動作があれば非定常状態、前記入浴者の動作がなければ定常状態と判定し、前記定常状態が所定時間を超えて継続したかにより入浴者異常を判定する処理部と、
を含むことを特徴とする、浴室異常検知器。
【請求項25】
さらに、前記入浴者異常を判定したとき、前記処理部は、浴室または脱衣室の何れか一方または双方にアラートを出力することを特徴とする、請求項24に記載の浴室異常検知器。
【請求項26】
さらに、前記処理部は、前記浴室のドアの開閉を表す開閉情報、または前記集音情報の何れか一方または双方により前記浴室の入退室および/または在室を判断することを特徴とする、請求項24または請求項25に記載の浴室異常検知器。
【請求項27】
さらに、通信部を備え、前記入浴者異常を判定したとき、該判定情報を前記通信部より送信することを特徴とする、請求項24または請求項26に記載の浴室異常検知器。
【請求項28】
さらに、前記処理部は、少なくとも音圧、周波数、周期の何れかまたは二以上を用いて前記集音情報から前記イベント情報を取得することを特徴とする、請求項24ないし請求項27の何れかの請求項に記載の浴室異常検知器。
【請求項29】
さらに、前記処理部は、前記入浴者異常を判定したとき、浴室スピーカから呼び掛け音声を出力し、前記呼び掛け音声の出力から所定時間が経過したとき、脱衣室スピーカから呼び掛け音声を出力することを特徴とする、請求項24ないし請求項28の何れかの請求項に記載の浴室異常検知器。
【請求項30】
さらに、浴室の入退室を検知するセンサ状態を監視するセンサ監視プログラム、浴室内の異常を監視する異常監視プログラム、入浴を判断する入浴判断プログラムを備え、
前記処理部は、
(a) 所定の時間間隔で前記センサ監視プログラムを起動する処理、
(b) 在室を検知していれば、前記異常監視プログラムが起動状態であるかを確認し、起動していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを起動する処理、
(c) 在室を検知していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを終了させる処理、
を実行させることを特徴とする、請求項24ないし請求項29の何れかの請求項に記載の浴室異常検知器。
【請求項31】
少なくとも前記マイクロフォンおよびスピーカを備える浴室内ユニットと、
少なくともスピーカを備える浴室外ユニットと、
を備え、前記浴室内ユニットまたは前記浴室外ユニットの何れか一方または双方に前記処理部を備えることを特徴とする請求項24ないし請求項30の何れかの請求項に記載の浴室異常検知器。
【請求項32】
請求項1ないし請求項7の何れかの請求項に記載の浴室異常検知方法、請求項8ないし請求項15の何れかの請求項に記載の浴室異常検知システム、請求項16ないし請求項22の何れかの請求項に記載のプログラム、請求項23に記載の記録媒体、請求項24ないし請求項31の何れかの請求項に記載の浴室異常検知器の何れかを用いることを特徴とする、浴室。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、入浴者などの異常を検知し、通報する浴室などの監視技術に関する。
【背景技術】
【0002】
入浴中の事故は後を絶たない。異常時、入浴者自らが浴室外に通知することは実際上困難である。介護者などが付き添う場合は別として、通常、浴室は入浴者のプライバシーが尊重され、それが問題である。浴室外で入浴者に気遣っても、常時、入浴中に浴室外から入浴者を監視するには限界がある。
入浴者の異常検知に関し、浴室内の風呂リモコンに人感センサを付設し、入浴者の位置、姿勢、転倒などの異常を検知したとき警報を発し、通信手段により外部に通報することが知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-133040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、入浴者の位置、姿勢などを監視し、入浴者の転倒などの異常検知に人感センサを用いたシステムでは、その検知精度が人感センサに依存する。人感センサでは入浴者の存在の有無、異常判定の契機となる人体の動、不動を表す情報を取得するが、異常判定の要素以外のノイズ成分の存在を無視することができない。ノイズ成分が異常判定に誤判定や判定誤差になる。
浴室異常監視システムに関し、家屋の新築は設置の契機となるが、浴室の改装が前提となる大がかりなシステムは導入コストなど困難が伴い、現実的でない。
発明者は、浴室内で生成される音には入浴者異常を表す多くの情報が含まれることに着目し、浴室の大幅な改装を伴うことなく入浴者異常を検知でき、利便性の高いシステムを構築できるとの知見を得た。
そこで、本開示の目的は上記課題や上記知見に鑑み、入浴中などの音から入浴者異常を検知し、入浴者の防護を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本開示の浴室異常検知方法の一側面によれば、浴室の入退室および/または在室を検知する工程と、少なくとも前記浴室から集音する工程と、入退室情報および/または在室情報と集音情報を取得して前記浴室の状況を監視する工程と、前記集音情報から入浴者のイベントを含むイベント情報を取得し、前記入浴者の動作があれば非定常状態、前記入浴者の動作がなければ定常状態と判定し、前記定常状態が所定時間を超えて継続したかにより入浴者異常を判定する工程とを含む。
この浴室異常検知方法において、さらに、前記入浴者異常を判定したとき、浴室または脱衣室の何れか一方または双方にアラートを出力する工程を含んでよい。
この浴室異常検知方法において、さらに、前記浴室のドアの開閉を表す開閉情報、または前記集音情報の何れか一方または双方により前記浴室の入退室および/または在室を判断する工程を含んでよい。
この浴室異常検知方法において、さらに、前記入浴者異常を判定したとき、該判定情報を通信部より送信する工程を含んでよい。
この浴室異常検知方法において、さらに、少なくとも音圧、周波数、周期の何れかまたは二以上を用いて前記集音情報から前記イベント情報を取得する工程を含んでよい。
この浴室異常検知方法において、さらに、前記入浴者異常を判定したとき、浴室スピーカから呼び掛け音声を出力する工程と、前記呼び掛け音声の出力から所定時間が経過したとき、脱衣室スピーカから呼び掛け音声を出力する工程とを含んでよい。
この浴室異常検知方法において、さらに、浴室の入退室を検知するセンサ状態を監視するセンサ監視プログラム、浴室内の異常を監視する異常監視プログラム、入浴を判断する入浴判断プログラムを備える工程と、所定の時間間隔で前記センサ監視プログラムを起動する工程と、在室を検知していれば、前記異常監視プログラムが起動状態であるかを確認し、起動していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを起動する工程と、在室を検知していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを終了させる工程とを含んでよい。
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の浴室異常検知システムの一側面によれば、浴室の入退室および/または在室を検知するセンサと、少なくとも前記浴室から集音するマイクロフォンと、入退室情報および/または在室情報と集音情報を取得して前記浴室の状況を監視し、前記集音情報から入浴者のイベントを含むイベント情報を取得し、前記入浴者の動作があれば非定常状態、前記入浴者の動作がなければ定常状態と判定し、前記定常状態が所定時間を超えて継続したかにより入浴者異常を判定する処理部とを含む。
この浴室異常検知システムにおいて、さらに、前記入浴者異常を判定したとき、前記処理部は、浴室または脱衣室の何れか一方または双方にアラートを出力してよい。
この浴室異常検知システムにおいて、さらに、前記処理部は、前記浴室のドアの開閉を表す開閉情報、または前記集音情報の何れか一方または双方により前記浴室の入退室および/または在室を判断してよい。
この浴室異常検知システムにおいて、さらに、通信部を備え、前記入浴者異常を判定したとき、該判定情報を前記通信部より送信してよい。
この浴室異常検知システムにおいて、さらに、前記処理部は、少なくとも音圧、周波数、周期の何れかまたは二以上を用いて前記集音情報から前記イベント情報を取得してよい。
この浴室異常検知システムにおいて、さらに、前記処理部は、前記入浴者異常を判定したとき、浴室スピーカから呼び掛け音声を出力し、前記呼び掛け音声の出力から所定時間が経過したとき、脱衣室スピーカから呼び掛け音声を出力してよい。
【0007】
この浴室異常検知システムにおいて、さらに、浴室の入退室を検知するセンサ状態を監視するセンサ監視プログラム、浴室内の異常を監視する異常監視プログラム、入浴を判断する入浴判断プログラムを備え、前記処理部は、
(a) 所定の時間間隔で前記センサ監視プログラムを起動する処理、
(b) 在室を検知していれば、前記異常監視プログラムが起動状態であるかを確認し、起動していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを起動する処理、
(c) 在室を検知していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを終了させる処理、
を実行させてよい。
この浴室異常検知システムにおいて、少なくとも前記マイクロフォンおよびスピーカを備える浴室内ユニットと、少なくともスピーカを備える浴室外ユニットとを備え、前記浴室内ユニットまたは前記浴室外ユニットの何れか一方または双方に前記処理部を備えてよい。
【0008】
上記目的を達成するため、本開示のプログラムの一側面によれば、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、浴室の入退室および/または在室の検知情報を取得する機能と、少なくとも前記浴室から集音情報を取得する機能と、入退室情報および/または在室情報と集音情報を取得して前記浴室の状況を監視する機能と、前記集音情報から入浴者のイベントを含むイベント情報を取得し、前記入浴者の動作があれば非定常状態、前記入浴者の動作がなければ定常状態と判定し、前記定常状態が所定時間を超えて継続したかにより入浴者異常を判定する機能とを前記コンピュータに実行させる。
このプログラムにおいて、さらに、前記入浴者異常を判定したとき、浴室または脱衣室の何れか一方または双方にアラートを出力する機能を前記コンピュータに実行させてよい。
このプログラムにおいて、さらに、前記浴室のドアの開閉を表す開閉情報、または前記集音情報の何れか一方または双方により前記浴室の入退室および/または在室の検知情報を取得する機能を前記コンピュータに実行させてよい。
このプログラムにおいて、さらに、前記入浴者異常を判定したとき、該判定情報の送信情報を生成し送信する機能を前記コンピュータに実行させてよい。
このプログラムにおいて、さらに、少なくとも音圧、周波数、周期の何れかまたは二以上を用いて前記集音情報から前記イベント情報を取得する機能を前記コンピュータに実行させてよい。
このプログラムにおいて、さらに、前記入浴者異常を判定したとき、浴室スピーカから呼び掛け音声を出力する機能と、前記呼び掛け音声の出力から所定時間が経過したとき、脱衣室スピーカから呼び掛け音声を出力する機能とを前記コンピュータに実行させてよい。
このプログラムにおいて、さらに、浴室の入退室を検知するセンサ状態を監視するセンサ監視プログラムと、浴室内の異常を監視する異常監視プログラムと、入浴を判断する入浴判断プログラムとを備え、所定の時間間隔で前記センサ監視プログラムを起動する機能と、在室を検知していれば、前記異常監視プログラムが起動状態であるかを確認し、起動していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを起動する機能と、在室を検知していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを終了させる機能とを前記コンピュータに実行させてよい。
【0009】
上記目的を達成するため、本開示の記録媒体の一側面によれば、前記プログラムを格納したことを特徴とする記録媒体である。
【0010】
上記目的を達成するため、本開示の浴室異常検知器の一側面によれば、浴室の入退室および/または在室を検知するセンサと、少なくとも前記浴室から集音するマイクロフォンと、入退室情報および/または在室情報と集音情報を取得して前記浴室の状況を監視し、前記集音情報から入浴者のイベントを含むイベント情報を取得し、前記入浴者の動作があれば非定常状態、前記入浴者の動作がなければ定常状態と判定し、前記定常状態が所定時間を超えて継続したかにより入浴者異常を判定する処理部とを含む。
この浴室異常検知器において、さらに、前記入浴者異常を判定したとき、前記処理部は、浴室または脱衣室の何れか一方または双方にアラートを出力してよい。
この浴室異常検知器において、さらに、前記処理部は、前記浴室のドアの開閉を表す開閉情報、または前記集音情報の何れか一方または双方により前記浴室の入退室および/または在室を判断してよい。
この浴室異常検知器において、さらに、通信部を備え、前記入浴者異常を判定したとき、該判定情報を前記通信部より送信してよい。
この浴室異常検知器において、さらに、前記処理部は、少なくとも音圧、周波数、周期の何れかまたは二以上を用いて前記集音情報から前記イベント情報を取得してよい。
この浴室異常検知器において、さらに、前記処理部は、前記入浴者異常を判定したとき、浴室スピーカから呼び掛け音声を出力し、前記呼び掛け音声の出力から所定時間が経過したとき、脱衣室スピーカから呼び掛け音声を出力してよい。
【0011】
この浴室異常検知器において、さらに、浴室の入退室を検知するセンサ状態を監視するセンサ監視プログラム、浴室内の異常を監視する異常監視プログラム、入浴を判断する入浴判断プログラムを備え、前記処理部は、
(a) 所定の時間間隔で前記センサ監視プログラムを起動する処理、
(b) 在室を検知していれば、前記異常監視プログラムが起動状態であるかを確認し、起動していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを起動する処理、
(c) 在室を検知していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを終了させる処理、
を実行させてよい。
この浴室異常検知器において、少なくとも前記マイクロフォンおよびスピーカを備える浴室内ユニットと、少なくともスピーカを備える浴室外ユニットとを備え、前記浴室内ユニットまたは前記浴室外ユニットの何れか一方または双方に前記処理部を備えてよい。
【0012】
上記目的を達成するため、本開示の浴室の一側面によれば、前記浴室異常検知方法、前記浴室異常検知システム、前記プログラム、前記記録媒体、前記浴室異常検知器の何れかを用いる。
【発明の効果】
【0013】
本開示によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) 入浴者の入退室および在室を監視するとともに、浴室からの集音情報により、入浴者の在室中の異常を容易かつ高精度に検出でき、しかも入浴者異常を迅速に判定することができる。
(2) 集音情報から入浴者のイベントを含むイベント情報を取得でき、入浴者の動作があれば非定常状態、前記入浴者の動作がなければ定常状態と判定し、定常状態が所定時間を超えて継続したときを以て迅速に入浴者異常を判定し、アラート生成に活用できる。
(3) 既設の浴室などに容易に設置して異常検知システムを構築できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】一実施の形態に係る浴室異常検知工程の処理手順を示すフローチャートである。
図2】浴室、脱衣室および音源を示す図である。
図3】浴室異常検知システムを示す図である。
図4】浴室異常検知システムのハードウェアの一例を示す図である。
図5】異常検知ロジックの処理手順を示すフローチャートである。
図6】異常検知ロジック処理例1を説明するための図である。
図7】異常検知ロジック処理例2を説明するための図である。
図8】異常検知ロジック処理例3を説明するための図である。
図9】異常検知ロジックテーブルを示す図である。
図10】異常検知管理データベースの一例を示す図である。
図11】浴室異常検知システムの変形例を示す図である。
図12】一実施例に係る浴室異常検知プログラムの一例を示す図である。
図13】ドアセンサ監視プログラムを示すフローチャートである。
図14】異常監視・呼び掛けプログラムの一例を示すフローチャートである。
図15】入浴判断プログラムの一例を示すフローチャートである。
図16】実施例に係る浴室異常検知システムのハードウェアの一例を示す図である。
図17】Aはドアセンサ、脱衣室ユニットおよび配線部を示す図であり、Bは浴室ユニットおよび配線部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
〔一実施の形態〕
図1は、一実施の形態に係る浴室異常検知の処理手順を示している。図1に示す手順は一例であり、本開示が図1に示す手順に限定されるものではない。
この浴室異常検知には浴室2の入室検知(S101)、浴室2からの集音(S102)、浴室2の状況監視(S103)、集音情報からイベント情報の取得(S104)、入浴者8の状態判定(S105、S106)、定常状態の継続時間の計測(S107)、継続時間の判定(S108)、浴室内呼び掛け(S109)、定常状態の継続時間の計測(S110)、継続時間の判定(S111)、浴室外呼び掛け(S112)、継続時間の計測(S113)、継続時間の判定(S114)などが含まれる。
【0016】
浴室2の入室の検知(S101): 浴室ドア6を開閉すると、その開閉がドアセンサ32に検知される。このドアセンサ32の検知出力は処理部34に取り込まれ、この検知出力から浴室2の入室情報および退室情報(以下、双方を総括して「入退室情報」と称する)および在室情報を取得できる。
浴室2からの集音(S102): 浴室2内の音はマイクロフォン38で集音し、この集音出力を受け、処理部34は集音情報を取得する。
浴室2の状況監視(S103): 処理部34は、入退室情報、在室情報および集音情報を用いて浴室2内の状況を監視する。この実施の形態では入退室情報および在室情報の双方を用いているが、何れか一方でもよい。
【0017】
集音情報からイベント情報の取得(S104): 処理部34は、集音情報から入浴者8のイベントを表すイベント情報を継続して取得する。
入浴者8の状態判定(S105、S106): 処理部34は、イベント情報を用いて入浴者8の状態判定を行う(S105)。この状態判定は、非定常状態(=正常)か定常状態(=異常)かを判定する。入浴者8の動作があれば、非定常状態と判定し、入浴者8の動作がなければ、定常状態と判定する(S106)。
【0018】
定常状態の継続時間の計測(S107): 定常状態を判定したとき、処理部34は、動作停止を契機に継続時間を計測する。この継続時間は定常状態(=異常)の継続を表す時間である。この継続時間の計測中、定常状態から非定常状態に移行したかを継続的に監視し、非定常状態に移行すれば継続時間の計測を解除する。
継続時間の判定(S108): 処理部34は定常状態の継続時間が閾値を超えたとき、入浴者異常を判定する。定常状態の継続時間が閾値を超えなければ(S108のNO)、S107に戻り、非定常状態か定常状態かの判定を行う。
【0019】
浴室内呼び掛け(S109): 入浴者異常を判定したとき、処理部34は、浴室内呼び掛け情報を生成し、浴室スピーカ40から浴室内呼び掛けを実行する。
入浴者異常の継続時間の計測(S110): 浴室内呼び掛けを契機に処理部34は入浴者異常の継続時間を計測する。
継続時間の判定(S111): 処理部34は、入浴者異常の継続時間が閾値を超えたかを判定する。
【0020】
浴室外呼び掛け(S112): 入浴者異常の継続時間が閾値を超えたとき、処理部34は、浴室外呼び掛け情報を生成し、脱衣室スピーカ36から浴室外に向けて呼び掛け音声を出力する。
入浴者異常の継続時間の計測(S113): 浴室外呼び掛けを契機に処理部34は入浴者異常の継続時間を計測する。
継続時間の判定(S114): 浴室外呼び掛け後、処理部34は、入浴者異常の継続時間が閾値を超えたかを判定し、この継続時間が閾値を超えたとき、S112に戻り、浴室外呼び掛け情報の生成および出力を実行する。
【0021】
<浴室2、脱衣室4および音源>
図2は、浴室2、脱衣室4および音源の一例を示している。
浴室2は本開示の浴室の一例であり、この浴室2に隣接して脱衣室4が設置され、浴室2と脱衣室4の間には浴室ドア6が設置されている。
音源には、浴室ドア6、入浴者8、浴槽10、洗い場12、浴槽水14、シャワー栓16、給湯栓18、換気扇20、ミストサウナ装置22、浴室内エアコン装置24などが含まれる。これら複数の音源から発せられる音が集音対象である。
【0022】
<浴室異常検知システム26>
図3は、浴室異常検知システム26の一例を示している。
この浴室異常検知システム26には脱衣室ユニット28、浴室ユニット30およびドアセンサ32が含まれる。
脱衣室ユニット28は本開示の浴室異常検知器の一例である。この脱衣室ユニット28には処理部34、脱衣室スピーカ36などが設置されている。処理部34はコンピュータを備える情報処理装置であって、ドアセンサ32の検知出力、マイクロフォン38の集音出力を受け、浴室2の状況を監視して入浴者異常時、アラート情報を生成し、アラートを出力する。ドアセンサ32およびマイクロフォン38は、浴室2の入退室および浴室2の状況を監視する状況監視センサの一例である。脱衣室スピーカ36はたとえば、浴室外呼び掛けなど、浴室外に対するアラート音声を出力する。
【0023】
浴室ユニット30は本開示の浴室異常検知器の一例である。この浴室ユニット30にはマイクロフォン38、浴室スピーカ40などが設置されている。マイクロフォン38は既述の音源からの音を集音し、集音信号を処理部34に入力する。浴室スピーカ40は入浴者8に対する呼び掛け音声を出力する。
浴室スピーカ40は浴室内呼び掛けなど、浴室内の入浴者8などに対してアラート音声を出力する。
【0024】
<浴室ドア6の開閉検出>
ドアセンサ32は、浴室ドア6の開閉、閉状態または開状態の何れかを検出し、これらを表す検出信号を出力する。
【0025】
<音源からの集音>
マイクロフォン38は音源からの集音として、浴室ドア6の開閉音、入浴者8の動作音、シャワー栓16の流水音、給湯栓18の開閉および流水音、換気扇20の動作音、ミストサウナ装置22の動作音、浴室内エアコン装置24の動作音などを検出し、これらを表す検出信号を出力する。
音源には入浴者8の動作音、呼吸音、摩擦音、いびき、咳払い、ひとり言、鼻唄などを含んでよい。
【0026】
<処理部34による情報処理>
処理部34による情報処理には、
a)ドアセンサ32の検出情報の取り込み
b)浴室2の入室、退室、在室を検知し、入退室情報または在室情報の生成
c)集音信号のディジタル化を含む集音情報の取り込み
d)入退室情報、在室情報、集音情報による浴室状況の監視
e)ドアセンサ32の開閉情報による在室監視
f)集音情報による在室監視
g)ドアセンサ32の開閉情報および集音情報による在室監視
h)集音情報からイベント情報の取得
i)入浴者8の非定常状態、定常状態の判定
j)検知ロジックによる異常検知や判定ロジックによる入浴者異常などの判定
k)アラート生成および出力
l)呼び掛け音声の生成、浴室スピーカまたは脱衣室スピーカの音声出力
m)ドアセンサ32の検出情報、マイクロフォン38の集音情報、これらの組み合わせなどを用いた入退室情報または在室情報の生成
などの機能を実現するための処理が含まれ、これらの何れかまたは二以上の処理が実行される。
【0027】
<処理部34による在室監視の一例>
ア)浴室2に入浴者8が在室しているかの判断について、たとえば、ドアセンサ32から得られる開閉情報をもって「閉」と判定した場合:入浴者8の在室
イ)在室において、シャワー音などの浴室2内から得られる集音情報で非定常状態と判定した場合:入浴者8の在室
ウ)アとイの論理積の成立で入浴者8の在室と判定してもよい。
【0028】
<浴室異常検知システム26のハードウェア>
図4は、浴室異常検知システム26のハードウェアの一例を示している。
一実施の形態として、脱衣室ユニット28に設置された処理部34は、プロセッサ42、メモリ44、入出力部(I/O)46、タイマー48を備える。
プロセッサ42は、メモリ44に格納されているOS(Operating System)や異常検知プログラムたとえば、ドアセンサ監視プログラム88(図12)、異常監視・呼び掛けプログラム90(図12)、入浴判断プログラム92(図12)など、各種のプログラムを実行し、既述の情報処理を実行する。つまり、このプロセッサ42はアナログ音声信号のディジタル化を含む状態判定など、オーディオプロセッサとしての機能を包含する。
【0029】
メモリ44は本開示のプログラムを格納する記録媒体の一例であり、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random-Access Memory)などの記憶素子を含む。このメモリ44にはOS、異常検知プログラムとしてたとえば、ドアセンサ監視プログラム88、異常監視・呼び掛けプログラム90、入浴判断プログラム92などの各種のプログラムが格納される。このメモリ44には入退室情報、在室情報、音声情報などの各種の情報が格納される異常検知管理データベース(DB)68が構築されている。
【0030】
入出力部(I/O)46はプロセッサ42の制御により、ドアセンサ32からの検知情報の取込み、マイクロフォン38からの集音情報の取込み、脱衣室スピーカ36または浴室スピーカ40への音声信号出力などの情報の入出力を行う。
タイマー48はプロセッサ42の制御によりカウンタを用いて定常状態の継続時間、入浴者異常の継続時間などの時間計測に用いられる。このタイマー48は、プロセッサ42の実行によるソフトタイマーに代えてもよい。
この一実施の形態のシステムではたとえば、メモリ44の他、外部メモリを備えて入退室情報、在室情報、音声情報などの各種の情報が格納される異常検知管理DB68の外部取出しを可能にしてもよい。
【0031】
マイクロフォン38の集音信号は音声信号入力部52からI/O46に入力され、呼び掛け音声などの音声信号は音声信号出力部54-1から脱衣室スピーカ36に出力され、音声信号出力部54-2から浴室スピーカ40に出力される。
ドアセンサ32は、浴室ドア6に設置されたマグネット58を検出し、浴室ドア6の開閉、閉状態または開状態を検出し、この検出信号がI/O46に取り込まれる。
【0032】
<異常検知ロジック>
図5は、異常検知ロジックの処理手順を示すフローチャートである。本開示の処理手順は一例であり、斯かる処理手順に本開示が限定されるものではない。
この処理手順には集音情報の取得(S201)、音響解析(S202)、変化の判定(S203)、タイマー加算(S204)、タイマーリセット(S205)、継続時間の判定(S206)、非定常状態(=正常)の判定(S207)、定常状態(=異常または不在)の判定(S208)などが含まれる。
【0033】
集音情報の取得(S201): 処理部34がマイクロフォン38からの集音信号を受け、浴室2からの集音情報を継続して取得する。
音響解析(S202): 処理部34は集音情報を解析し、集音情報から非定常音、定常音、閾値レベル以上のレベルを持つ大きな音、音響情報の経時変化などを時系列で抽出する。
変化の判定(S203): 処理部34は、集音情報から変化情報を取得し、音響情報における変化を判定する。この変化情報はたとえば、同一レベルの音響が継続するか不連続であるかなどの変化を表す情報である。
【0034】
タイマー48の計時加算(S204): 処理部34はタイマー48の計時を制御し、集音情報における音の変化のない継続時間を計測する。
タイマー48の計時リセット(S205): 処理部34はタイマー48の計時を制御し、集音情報における音に変化があれば継続時間をリセットし、S202に戻る。
継続時間の判定(S206): 処理部34はタイマー48に蓄積される継続時間を判定する。この継続時間は集音情報における音の最後の変化から継続する時間である。この継続時間の判定では、継続時間が所定の閾値以上であるかを判定する。
【0035】
非定常状態(=正常)の判定(S207): 処理部34は、音の最後の変化からの継続時間が所定の閾値未満であれば(S206のNO)、定常状態と判定する。つまり、集音情報から入浴者8に動きがあり、入浴者異常はない。
定常状態(=異常または不在)の判定(S208): 処理部34は、音の最後の変化からの継続時間が所定の閾値以上であれば(S206のYES)、定常状態と判定する。つまり、集音情報から入浴者8に動きがなく、この場合、入浴者異常か入浴者不在の場合である。
【0036】
<異常検知ロジック処理例1>
図6は、異常検知ロジック処理例1を示し、この例1は入浴者8の挙動情報(図6のA)、集音情報(図6のB)、イベント情報(図6のC)および状態判定(図6のD)を示している。
挙動情報(図6のA)には浴室2に入室後、変化無しの期間、シャワーを流した状態で動作有り(複数の変化有り)の期間、シャワーを流した状態で動作無し(変化無し)が含まれる。
【0037】
この挙動情報に対する集音情報(図6のB)には定常音情報、シャワー音を伴う入浴者8の動作音情報、入浴者8の動作音を伴わないシャワー音情報が含まれる。
この集音情報から取得したイベント情報(図6のC)にはシャワー音を伴う入浴者8の動作音情報からイベントが検知され、このイベントを表す情報が含まれる。
そして、状態判定(図6のD)は、イベント情報を用いた判定結果である。したがって、この状態判定には、イベントが存在しない期間では定常状態(=異常)、イベントが存在する期間では非定常状態(=正常)を表す判定結果が含まれる。
【0038】
<異常検知ロジック処理例2>
図7は、異常検知ロジック処理例2を示し、この例2は集音情報(図7のA)、イベント情報(図7のB)および状態判定(図7のC)を示している。
この例2では集音情報(図7のA)に示すように、入浴者8の転倒などの大きい音を含む集音情報を示している。入浴者8が洗い場12などで転倒すれば、振動を伴う大きな音響を生じる。
【0039】
この集音情報から取得したイベント情報(図7のB)には入浴者8の転倒などから生じた大音響からイベントが検知され、このイベントを表す情報が含まれる。
この場合、図7のAに示すように、集音レベルに閾値Sthを設定し、音響レベルが閾値Sthを超えている場合には異常イベントとし、判定状態は定常状態(=異常)と判定する。閾値Sthは集音レベルに対して異常と判定すべきレベルを設定すればよい。
そして、状態判定(図7のC)は、イベント情報(図7のB)を用いた判定結果である。したがって、この状態判定には、定常状態から転倒などのイベントの生起により非定常状態に移行したことを表す判定結果が得られている。
【0040】
<異常検知ロジック処理例3>
図8は、異常検知ロジック処理の例3を示し、この例3は入室から退室までの異常検知ロジックを示している。この例3には入浴者8の挙動(図8のA)、浴室ドア6の開閉(図8のB)、集音情報(図8のC)、イベント情報(図8のD)および状態判定(図8のE)が含まれる。
この例では、実験的状態として説明を容易にするため、入浴者8の挙動(図8のA)には、入浴者8の浴室2への入室、動作無しの状態を経てシャワー利用、再び動作無しの状態を経て浴室2から退室している。
【0041】
浴室ドア6の開閉(図8のB)はたとえば、入浴者8により開閉が行われ、B1は入室のための開閉状態、B2は在室状態、B3は退室のための開閉状態を表している。
集音情報(図8のC)には開閉音C1、背景音C2、動作音およびシャワー音C3、シャワー音C4、背景音C5、開閉音C6が含まれる。開閉音C1、C6は浴室ドア6の開閉を表す音である。背景音C2、C5は入浴者8の動作を伴わない音である。動作音・シャワー音C3は、入浴者8の動作を表す動作音とシャワー流水による流水音の混成音である。シャワー音C4はシャワーによる流水音のみである。
【0042】
イベント情報(図8のD)には、イベント情報D1、D2、D3、D4、D5、D6が含まれる。イベント情報D1、D6は浴室ドア6の開閉イベントを示し、D3は入浴者8を含む動作イベントであり、たとえば、シャワー栓16を操作して流水を浴びる入浴者8の動作イベントを示している。これに対し、D2、D4、D5にはイベント情報はなく、また、D4とD5の間にはシャワー音が終了した瞬間、状態変化を生じ、イベント情報が生じている。
したがって、このイベント情報を用いた状態判定(図8のE)では、イベントが存在する期間で非定常状態E1、E3、E6、イベントが存在しない期間で定常状態E2、E4、E5となる判定結果が得られる。
【0043】
<異常検知ロジックテーブル60>
図9は、異常検知ロジックテーブル60を示している。本開示の異常検知ロジックテーブル60は一例であり、斯かるテーブル内容に本開示が限定されるものではない。
この異常検知ロジックテーブル60にはパターン部62、解析情報部64および状態判定部66が含まれる。
パターン部62には検知パターンの識別情報としてたとえば、「パターンA」、「パターンB」、「パターンC」、・・・が格納される。
【0044】
解析情報部64には集音情報からの解析結果である解析情報が格納される。この解析情報には、「非定常音」、「定常音」、「閾値レベル以上の大きい音」などの解析結果を表す音の情報が含まれる。「非定常音」は、経時変化する音であり、入浴者8の動作を表す音である。「定常音」は、音が既述した継続時間たとえば、X秒以上変化しない経時状態を表す音である。つまり、入浴者8の動作音ではなく、連続したシャワー音などの変化のない背景音である。また、「閾値レベル以上の大きい音」は、入浴者8の転倒などの不慮の状態を表す音響である。
状態判定部66は、処理部34による判定結果を表す判定情報が格納される。この判定結果には、非定常状態(=正常)、定常状態(=異常)が存在する。
【0045】
よって、この異常検知ロジックテーブル60には、以下の異常検知結果が提示されている。
パターンAでは、集音情報から「非定常音」が得られており、非定常状態、つまり入浴者異常を検知していない。
パターンBでは、集音情報から「定常音」が得られており、定常状態、つまり入浴者異常を検知している。
パターンCでは、集音情報から「閾値レベル以上の大きい音」が得られており、定常状態、つまり入浴者異常を検知している。
【0046】
<異常検知管理DB68>
図10は、異常検知管理DB68の一例を示している。この異常検知管理DB68には異常検知情報を格納する管理ファイル70が含まれる。
この管理ファイル70には日時情報部72、ドアセンサ情報部74、集音情報部76、状態監視情報部78、判定情報部80、呼び掛け音声情報部82、履歴情報部84などが含まれる。
日時情報部72にはカレンダ情報から異常検知を実行した日時情報が格納される。
ドアセンサ情報部74には、ドアセンサ32の開閉を表す開閉情報、入室情報、退室情報、浴室ドア6の開閉検出のみによる在室情報などが格納される。
集音情報部76にはマイクロフォン38の集音信号から処理部34が取得した集音情報が格納される。
【0047】
状態監視情報部78には、入退室情報、在室情報、イベント情報などの状態監視情報が格納される。この場合、在室情報は入退室情報およびイベント情報の組み合わせによって生成される。
判定情報部80には処理部34による入浴者8の非定常状態(=正常または不在)、定常状態(異常)などの判定情報が格納される。
呼び掛け音声情報部82には、浴室スピーカ40からの呼び掛け音声情報、脱衣室スピーカ36からの呼び掛け音声情報など、告知情報が格納される。
履歴情報部84には定常状態(=異常)による呼び掛け、呼び掛けからの定常状態解除などの履歴を表す情報が格納される。
【0048】
<一実施の形態の効果>
この一実施の形態によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) 浴室2の入退室情報、在室情報および集音情報により、簡易でかつ高精度の入浴異常検知を行うことができ、信頼性の高い入浴異常検知システムを構築できる。
(2) 浴室2に対する大規模なリフォームを要することなく、簡易に入浴異常検知システムを実現できる。
(3) 浴室2の在室状況は入退室を契機として集音情報の組み合わせにより把握することができ、入浴者8のプライバシーを損なうことなく、異常検知を行うことができる。
(4) 浴室2の集音にはマイクロフォン38を利用して浴室2内の音を高感度に集音し、集音情報を取得して入浴者8の挙動を監視できる。
(5) 入浴者8の異常検知は入浴者8の動きや背景音の存在を前提とし、入浴者8に動きがある場合を非定常状態(=正常または不在)、動きが無い場合を定常状態(異常)と判断するので、入浴者8の異常を容易かつ高精度に検知できる。
(6) 入浴者8に対して呼び掛けを行うので、入浴者8はその呼び掛けに応答でき、応答が無い場合は所定時間の経過後、浴室外呼び掛けを以て外部から異常を感知し、不測の事態を回避することができる。
(7) 従前の人感知センサなどを用いた人検知では正常・異常の判断の契機となる要素にノイズ成分が含まれていると誤動作や誤判定が生じたのに対し、人の動作を音で検知するので、誤動作を抑制した優れた検知システムを構築できる。
(8) カメラで監視する場合にはプライバシーを損なうことを回避するために画像処理が大がかりとなり、監視者による判断がわずらわしいという課題があったが、本開示の異常検知では斯かる不都合を回避できる。
(9) 本開示の異常検知機能を付設した浴室2を実現でき、安心・安全の入浴が可能な浴室2を提供できる。
【0049】
<一実施の形態に含まれるバリエーションおよびその効果>
この一実施の形態には以下のバリエーションが含まれる。
(1) 呼び掛け音声を受けた入浴者8からの応答音声をマイクロフォン38で集音し、その集音情報を以て定常状態から非定常状態への遷移を行う制御を付加してもよい。
(2) 入浴者8の挙動情報の監視を音の大きさ、音圧、周波数、周期の何れかまたはこれらの二以上を含んで行ってもよい。
(3) 上記実施の形態ではドアセンサ32により浴室2の入退室、在室を検知しているが、これに限定されることなく浴室2で生じるシャワー音、水音、入浴者8の挙動音などで入室を検知すれば、その検知音から入退室情報や在室情報を取得し、入退室や在室を判定することができる。
(4) 本開示の浴室異常検知システム26から通知を受けたたとえば、後述の情報端末61から脱衣室ユニット28または浴室ユニット30から問い掛け音声を出力するシステムを構築してもよい。
(5) 上記実施の形態では、ドアセンサ32の検知出力を以て入室、退室および在室を監視しているが、マイクロフォン38の集音信号から取得した集音情報を組み合わせて入浴者8の在室を監視してもよい。
【0050】
<通信部59による異常通報>
上記実施の形態にたとえば、図11に示すように、通信部59を備えてよい。
処理部34が入浴者異常を判定したとき、この判定情報を通信部59から公衆回線などの通信媒体を利用し、異常通報を行うことができ、たとえば、管理者が携行するスマートフォンなどの情報端末61に入浴者8の異常や呼び掛けを行った旨の通知を行うことができる。
【実施例0051】
<浴室異常検知プログラム86>
図12は、本開示の実施例に係る浴室異常検知プログラム86を示している。この実施例は本開示の異常検知を実現するためのプログラムの一例であり、斯かる実施例に本開示のプログラムが限定されるものではない。
この浴室異常検知プログラム86にはドアセンサ監視プログラム88、異常監視・呼び掛けプログラム90、入浴判断プログラム92が含まれる。
ドアセンサ監視プログラム88はドアセンサ状態の確認機能94、異常監視・呼び掛けプログラム90の起動状態の確認機能96、異常監視・呼び掛けプログラム90の起動指示機能98、入浴判断プログラム92の起動指示機能100などを含み、所定の時間ごと、たとえば、1秒ごとに起動する。
【0052】
異常監視・呼び掛けプログラム90は、異常検知ロジック機能102、異常確認機能104、浴室スピーカ40による呼び掛け、時間計測および経過時間の判断機能106、脱衣室スピーカ36による呼び掛け、時間計測および経過時間の判断機能108などを含んでいる。
入浴判断プログラム92は、入浴判断ロジック機能110、入浴確認機能112、入浴判断プログラム92の終了指示機能114、異常監視・呼び掛けプログラム90の終了指示機能116などを含んでいる。
【0053】
<ドアセンサ監視プログラム88>
図13は、ドアセンサ監視プログラム88による処理手順の一例を示している。
このドアセンサ監視プログラム88はたとえば、1秒ごとに起動し、ドアセンサ32の開閉状態を確認する。
ドアセンサ32が開状態であれば(S301の開)、異常監視・呼び掛けプログラム90および入浴判断プログラム92を終了する(S302)。
ドアセンサ32が閉状態であれば(S301の閉)、異常監視・呼び掛けプログラム90の起動状態を確認する(S303)。
異常監視・呼び掛けプログラム90が起動状態でなければ(S303の未起動)、異常監視・呼び掛けプログラム90および入浴判断プログラム92を起動させる(S304)。
異常監視・呼び掛けプログラム90が起動状態であれば(S303の起動済み)、ドアセンサ監視プログラム88を終了し(S305)、この処理を完了する。
【0054】
<異常監視・呼び掛けプログラム90>
図14は、異常監視・呼び掛けプログラム90の処理手順の一例を示している。
この異常監視・呼び掛けプログラム90を起動すると、異常検知ロジックを実行し(S401)、入浴者8に異常があるかを判断する(S402)。入浴者8に異常がなければ(S402の異常無し)、異常検知ロジックの実行を継続する。
入浴者8に異常があれば(S402の異常有り)、浴室スピーカ40による呼び掛けとともにタイマー48の計時を行う(S403)。
タイマー48の計測時間が所定時間を経過したかを判断する(S404)。所定の計測時間が経過すれば(S404のYES)、脱衣室スピーカ36による呼び掛けとともにタイマー48の計時を行う(S405)。
タイマー48の計測時間が所定時間を経過したかを判断し(S406)、所定時間を経過すれば(S406のYES)、S405に戻り、再び脱衣室スピーカ36による呼び掛けとともにタイマー48の計時を行う(S405)。したがって、異常状態が継続すれば、所定時間ごとに脱衣室スピーカ36による呼び掛けが継続的に行われる。
【0055】
<入浴判断プログラム92>
図15は、入浴判断プログラム92の処理手順の一例を示している。
この入浴判断プログラム92を起動すると、入浴判断ロジックを実行し(S501)、入浴か否かを判断する(S502)。
入浴であれば(S502のYES)、入浴判断プログラム92を終了する(S503)。
入浴でなければ(S502のNO)、ドアセンサ監視プログラム88および異常監視・呼び掛けプログラム90を終了する(S504)。
【0056】
<浴室異常検知システム26のハードウェア>
図16は、本開示の実施例に係る浴室異常検知システム26のハードウェアの一例を示している。図16において、図4と同一部分には同一符号を付しその説明を割愛する。
この実施例ではいわゆるラズバイなどの回路ユニット118が用いられている。この回路ユニット118は処理部34、タイマー48、音声信号入力部52、音声信号出力部54-1、54-2(図4)、電源部などを含む回路を構成する。
回路ユニット118にはUSBポート120-1、120-2、120-3、120-4、120-5、接続ポート120-6、電源ポート120-7が設置されている。
【0057】
USBポート120-1には浴室ユニット30の浴室スピーカ40が接続され、USBポート120-2にはマイクロフォン38が接続されている。これらにより集音信号の取込み、呼び掛け音声信号の出力が行われる。
USBポート120-3には脱衣室スピーカ36が接続され、接続ポート120-6にはドアセンサ32が接続されている。これらにより、呼び掛け音声出力信号の取り出しやセンサ出力の取込みが行われる。
USBポート120-5には記憶カード122が着脱可能に装着されている。記憶カード122は記録媒体の一例であって、既述のメモリ44の一例である。
電源ポート120-7には電源コード124が接続され、端部にある電源コネクタ126でたとえば、商用交流電源からの給電を受ける。
【0058】
<ドアセンサ32、脱衣室ユニット28および配線部128>
図17のAは、ドアセンサ32、脱衣室ユニット28および配線部128の一例を示している。図17のAにおいて、図4と同一部分には同一符号を付してある。
摺動可能な浴室ドア6の上角部にはマグネット58が設置され、このマグネット58の磁気を検出して開閉可能なドアセンサ32がドア枠132の上角部にマグネット58と対向可能に設置されている。
【0059】
脱衣室4のドア枠132の上角部に隣接した壁部134には脱衣室ユニット28が取り付けられている。この脱衣室ユニット28は耐水材料たとえば、合成樹脂からなる固定台136およびカバー部138を備える。固定台136は浴室2の外壁を構成する壁部134に固定され、この固定台136に対してカバー部138は着脱可能である。この脱衣室ユニット28は配線部128を介して浴室ユニット30と電気的に接続される。配線部128はドア枠132の枠面に沿って配置された後付け配線である。
カバー部138には放音口140が形成され、呼び掛け音声が出力される。カバー部138から引き出された電源コード124に接続された電源コネクタ126は隣接する電源コンセント142に装着される。
【0060】
<浴室ユニット30および配線部128>
図17のBは、浴室ユニット30および配線部128の一例を示している。図17のBにおいて、図4と同一部分には同一符号を付してある。
浴室2のドア枠132の上角部に隣接した壁部144には浴室ユニット30が取り付けられている。壁部144は壁部134と同様に浴室2の構成部材である。この浴室ユニット30は耐水材料たとえば、合成樹脂からなるケース146を備える。このケース146から引き出された配線部128には脱衣室ユニット28が電気的に接続されている。ケース146には放音口148が形成され、呼び掛け音声が出力される。
【0061】
<一実施例の効果>
この一実施例によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) この実施例では、一実施の形態に係る異常検知方法を実現できるとともに、浴室異常検知システム26を構築することができる。
(2) 既設の浴室2などに付帯的に設置し、既存の浴室2における入浴者8の異常検知を実現できる。
(3) 浴室2に大幅なリフォーム工事を実施することなく、簡易な工事で実現できる。
(4) 異常検知システムを備える浴室ユニット30を実現し、提供することができる。
【0062】
〔他の実施の形態〕
本開示には次の何れかの事項を含んでいる。
(1) 上記実施の形態では浴室2や脱衣室4を開示しているが、これらは一般家庭のみの浴室や脱衣室に限定されるものではなく、本開示はホテルや介護施設などに幅広く適用されるものである。
(2) 上記実施の形態では脱衣室ユニット28と浴室ユニット30を別構成としているが、これらを一体構成として浴室内に設置してもよい。
(3) 上記実施の形態ではマイクロフォン38と浴室スピーカ40を別個のユニットとしているが、単一のユニットで集音機能および放音機能の双方を備えてよい。
【0063】
以上説明したように、本開示の最も好ましい実施の形態等について説明した。本開示は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が、本開示の範囲に含まれることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本開示によれば、入浴者の入退室および在室を監視するとともに、浴室からの集音情報により、入浴者の在室中の異常を容易かつ高精度に検出でき、入浴者の異常検知を迅速化でき、有益である。
【符号の説明】
【0065】
2 浴室
4 脱衣室
6 浴室ドア
8 入浴者
10 浴槽
12 洗い場
14 浴槽水
16 シャワー栓
18 給湯栓
20 換気扇
22 ミストサウナ装置
24 浴室内エアコン装置
26 浴室異常検知システム
28 脱衣室ユニット
30 浴室ユニット
32 ドアセンサ
34 処理部
36 脱衣室スピーカ
38 マイクロフォン
40 浴室スピーカ
42 プロセッサ
44 メモリ
46 入出力部(I/O)
48 タイマー
52 音声信号入力部
54-1、54-2 音声信号出力部
58 マグネット
59 通信部
60 異常検知ロジックテーブル
61 情報端末
62 パターン部
64 解析情報部
66 状態判定部
68 異常検知管理DB68
70 管理ファイル
72 日時情報部
74 ドアセンサ情報部
76 集音情報部
78 状態監視情報部
80 判定情報部
82 呼び掛け音声情報部
84 履歴情報部
86 浴室異常検知プログラム
88 ドアセンサ監視プログラム
90 異常監視・呼び掛けプログラム
92 入浴判断プログラム
94、96 確認機能
98、100 起動指示機能
102 異常検知ロジック機能
104 異常確認機能
106、108 判断機能
110 入浴判断ロジック機能
112 入浴確認機能
114、116 終了指示機能
118 回路ユニット
120-1、120-2、120-3、120-4、120-5 USBポート
120-6 接続ポート
120-7 電源ポート
122 記憶カード
124 電源コード
126 電源コネクタ
128 配線部
132 ドア枠
134、144 壁部
136 固定台
138 カバー部
140、148 放音口
142 電源コンセント
146 ケース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2020-10-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴室の入退室および/または在室を検知する工程と、
少なくとも前記浴室から集音する工程と、
入退室情報および/または在室情報と集音情報を取得して前記浴室の状況を監視する工程と、
前記集音情報から入浴者のイベントを含むイベント情報を取得し、前記集音情報から経時変化する音が得られた場合に非定常状態、前記集音情報から同一レベルの音響が所定時間以上継続する音が得られた場合、および予め設定された閾値レベル以上の大きな音が得られた場合に定常状態と判定し、前記定常状態が所定時間を超えて継続したかにより入浴者異常を判定する工程と、
を含むことを特徴とする、浴室異常検知方法。
【請求項2】
さらに、前記入浴者異常を判定したとき、浴室または脱衣室の何れか一方または双方にアラートを出力する工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の浴室異常検知方法。
【請求項3】
さらに、前記浴室のドアの開閉を表す開閉情報、または前記集音情報の何れか一方または双方により前記浴室の入退室および/または在室を判断する工程を含むことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の浴室異常検知方法。
【請求項4】
さらに、前記入浴者異常を判定したとき、該判定情報を通信部より送信する工程を含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載の浴室異常検知方法。
【請求項5】
さらに、少なくとも音圧、周波数、周期の何れかまたは二以上を用いて前記集音情報から前記イベント情報を取得する工程を含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載の浴室異常検知方法。
【請求項6】
さらに、前記入浴者異常を判定したとき、浴室スピーカから呼び掛け音声を出力する工程と、
前記呼び掛け音声の出力から所定時間が経過したとき、脱衣室スピーカから呼び掛け音声を出力する工程と、
を含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載の浴室異常検知方法。
【請求項7】
さらに、浴室の入退室を検知するセンサ状態を監視するセンサ監視プログラム、浴室内の異常を監視する異常監視プログラム、入浴を判断する入浴判断プログラムを備える工程と、
所定の時間間隔で前記センサ監視プログラムを起動する工程と、
在室を検知していれば、前記異常監視プログラムが起動状態であるかを確認し、起動していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを起動する工程と、
在室を検知していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを終了させる工程と、
を含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載の浴室異常検知方法。
【請求項8】
浴室の入退室および/または在室を検知するセンサと、
少なくとも前記浴室から集音するマイクロフォンと、
入退室情報および/または在室情報と集音情報を取得して前記浴室の状況を監視し、前記集音情報から入浴者のイベントを含むイベント情報を取得し、前記集音情報から経時変化する音が得られた場合に非定常状態、前記集音情報から同一レベルの音響が所定時間以上継続する音が得られた場合、および予め設定された閾値レベル以上の大きな音が得られた場合に定常状態と判定し、前記定常状態が所定時間を超えて継続したかにより入浴者異常を判定する処理部と、
を含むことを特徴とする、浴室異常検知システム。
【請求項9】
さらに、前記入浴者異常を判定したとき、前記処理部は、浴室または脱衣室の何れか一方または双方にアラートを出力することを特徴とする、請求項8に記載の浴室異常検知システム。
【請求項10】
さらに、前記処理部は、前記浴室のドアの開閉を表す開閉情報、または前記集音情報の何れか一方または双方により前記浴室の入退室および/または在室を判断することを特徴とする、請求項8または請求項9に記載の浴室異常検知システム。
【請求項11】
さらに、通信部を備え、前記入浴者異常を判定したとき、該判定情報を前記通信部より送信することを特徴とする、請求項8または請求項10に記載の浴室異常検知システム。
【請求項12】
さらに、前記処理部は、少なくとも音圧、周波数、周期の何れかまたは二以上を用いて前記集音情報から前記イベント情報を取得することを特徴とする、請求項8ないし請求項11の何れかの請求項に記載の浴室異常検知システム。
【請求項13】
さらに、前記処理部は、前記入浴者異常を判定したとき、浴室スピーカから呼び掛け音声を出力し、前記呼び掛け音声の出力から所定時間が経過したとき、脱衣室スピーカから呼び掛け音声を出力することを特徴とする、請求項8ないし請求項12の何れかの請求項に記載の浴室異常検知システム。
【請求項14】
さらに、浴室の入退室を検知するセンサ状態を監視するセンサ監視プログラム、浴室内の異常を監視する異常監視プログラム、入浴を判断する入浴判断プログラムを備え、
前記処理部は、
(a) 所定の時間間隔で前記センサ監視プログラムを起動する処理、
(b) 在室を検知していれば、前記異常監視プログラムが起動状態であるかを確認し、起動していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを起動する処理、
(c) 在室を検知していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを終了させる処理、
を実行させることを特徴とする、請求項8ないし請求項13の何れかの請求項に記載の浴室異常検知システム。
【請求項15】
少なくとも前記マイクロフォンおよびスピーカを備える浴室内ユニットと、
少なくともスピーカを備える浴室外ユニットと、
を備え、前記浴室内ユニットまたは前記浴室外ユニットの何れか一方または双方に前記処理部を備えることを特徴とする請求項8ないし請求項14の何れかの請求項に記載の浴室異常検知システム。
【請求項16】
コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
浴室の入退室および/または在室の検知情報を取得する機能と、
少なくとも前記浴室から集音情報を取得する機能と、
入退室情報および/または在室情報と集音情報を取得して前記浴室の状況を監視する機能と、
前記集音情報から入浴者のイベントを含むイベント情報を取得し、前記集音情報から経時変化する音が得られた場合に非定常状態、前記集音情報から同一レベルの音響が所定時間以上継続する音が得られた場合、および予め設定された閾値レベル以上の大きな音が得られた場合に定常状態と判定し、前記定常状態が所定時間を超えて継続したかにより入浴者異常を判定する機能と、
を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項17】
さらに、前記入浴者異常を判定したとき、浴室または脱衣室の何れか一方または双方にアラートを出力する機能を前記コンピュータに実行させるための請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
さらに、前記浴室のドアの開閉を表す開閉情報、または前記集音情報の何れか一方または双方により前記浴室の入退室および/または在室の検知情報を取得する機能を前記コンピュータに実行させるための請求項16または請求項17に記載のプログラム。
【請求項19】
さらに、前記入浴者異常を判定したとき、該判定情報の送信情報を生成し送信する機能を前記コンピュータに実行させるための請求項16ないし請求項18の何れかの請求項に記載のプログラム。
【請求項20】
さらに、少なくとも音圧、周波数、周期の何れかまたは二以上を用いて前記集音情報から前記イベント情報を取得する機能を前記コンピュータに実行させるための請求項16または請求項19の何れかの請求項に記載のプログラム。
【請求項21】
さらに、前記入浴者異常を判定したとき、浴室スピーカから呼び掛け音声を出力する機能と、
前記呼び掛け音声の出力から所定時間が経過したとき、脱衣室スピーカから呼び掛け音声を出力する機能と、
前記コンピュータに実行させるための請求項16ないし請求項20の何れかの請求項に記載のプログラム。
【請求項22】
さらに、浴室の入退室を検知するセンサ状態を監視するセンサ監視プログラムと、
浴室内の異常を監視する異常監視プログラムと、
入浴を判断する入浴判断プログラムと、
を備え、所定の時間間隔で前記センサ監視プログラムを起動する機能と、
在室を検知していれば、前記異常監視プログラムが起動状態であるかを確認し、起動していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを起動する機能と、
在室を検知していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを終了させる機能と、
を前記コンピュータに実行させるための請求項16ないし請求項21の何れかの請求項に記載のプログラム。
【請求項23】
請求項16ないし請求項22の何れかの請求項に記載のプログラムを格納したことを特徴とする記録媒体。
【請求項24】
浴室の入退室および/または在室を検知するセンサと、
少なくとも前記浴室から集音するマイクロフォンと、
入退室情報および/または在室情報と集音情報を取得して前記浴室の状況を監視し、前記集音情報から入浴者のイベントを含むイベント情報を取得し、前記集音情報から経時変化する音が得られた場合に非定常状態、前記集音情報から同一レベルの音響が所定時間以上継続する音が得られた場合、および予め設定された閾値レベル以上の大きな音が得られた場合に定常状態と判定し、前記定常状態が所定時間を超えて継続したかにより入浴者異常を判定する処理部と、
を含むことを特徴とする、浴室異常検知器。
【請求項25】
さらに、前記入浴者異常を判定したとき、前記処理部は、浴室または脱衣室の何れか一方または双方にアラートを出力することを特徴とする、請求項24に記載の浴室異常検知器。
【請求項26】
さらに、前記処理部は、前記浴室のドアの開閉を表す開閉情報、または前記集音情報の何れか一方または双方により前記浴室の入退室および/または在室を判断することを特徴とする、請求項24または請求項25に記載の浴室異常検知器。
【請求項27】
さらに、通信部を備え、前記入浴者異常を判定したとき、該判定情報を前記通信部より送信することを特徴とする、請求項24または請求項26に記載の浴室異常検知器。
【請求項28】
さらに、前記処理部は、少なくとも音圧、周波数、周期の何れかまたは二以上を用いて前記集音情報から前記イベント情報を取得することを特徴とする、請求項24ないし請求項27の何れかの請求項に記載の浴室異常検知器。
【請求項29】
さらに、前記処理部は、前記入浴者異常を判定したとき、浴室スピーカから呼び掛け音声を出力し、前記呼び掛け音声の出力から所定時間が経過したとき、脱衣室スピーカから呼び掛け音声を出力することを特徴とする、請求項24ないし請求項28の何れかの請求項に記載の浴室異常検知器。
【請求項30】
さらに、浴室の入退室を検知するセンサ状態を監視するセンサ監視プログラム、浴室内の異常を監視する異常監視プログラム、入浴を判断する入浴判断プログラムを備え、
前記処理部は、
(a) 所定の時間間隔で前記センサ監視プログラムを起動する処理、
(b) 在室を検知していれば、前記異常監視プログラムが起動状態であるかを確認し、起動していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを起動する処理、
(c) 在室を検知していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを終了させる処理、
を実行させることを特徴とする、請求項24ないし請求項29の何れかの請求項に記載の浴室異常検知器。
【請求項31】
少なくとも前記マイクロフォンおよびスピーカを備える浴室内ユニットと、
少なくともスピーカを備える浴室外ユニットと、
を備え、前記浴室内ユニットまたは前記浴室外ユニットの何れか一方または双方に前記処理部を備えることを特徴とする請求項24ないし請求項30の何れかの請求項に記載の浴室異常検知器。
【請求項32】
請求項1ないし請求項7の何れかの請求項に記載の浴室異常検知方法、請求項8ないし請求項15の何れかの請求項に記載の浴室異常検知システム、請求項16ないし請求項22の何れかの請求項に記載のプログラム、請求項23に記載の記録媒体、請求項24ないし請求項31の何れかの請求項に記載の浴室異常検知器の何れかを用いることを特徴とする、浴室。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
上記目的を達成するため、本開示の浴室異常検知方法の一側面によれば、浴室の入退室および/または在室を検知する工程と、少なくとも前記浴室から集音する工程と、入退室情報および/または在室情報と集音情報を取得して前記浴室の状況を監視する工程と、前記集音情報から入浴者のイベントを含むイベント情報を取得し、前記集音情報から経時変化する音が得られた場合に非定常状態、前記集音情報から同一レベルの音響が所定時間以上継続する音が得られた場合、および予め設定された閾値レベル以上の大きな音が得られた場合に定常状態と判定し、前記定常状態が所定時間を超えて継続したかにより入浴者異常を判定する工程とを含む。
この浴室異常検知方法において、さらに、前記入浴者異常を判定したとき、浴室または脱衣室の何れか一方または双方にアラートを出力する工程を含んでよい。
この浴室異常検知方法において、さらに、前記浴室のドアの開閉を表す開閉情報、または前記集音情報の何れか一方または双方により前記浴室の入退室および/または在室を判断する工程を含んでよい。
この浴室異常検知方法において、さらに、前記入浴者異常を判定したとき、該判定情報を通信部より送信する工程を含んでよい。
この浴室異常検知方法において、さらに、少なくとも音圧、周波数、周期の何れかまたは二以上を用いて前記集音情報から前記イベント情報を取得する工程を含んでよい。
この浴室異常検知方法において、さらに、前記入浴者異常を判定したとき、浴室スピーカから呼び掛け音声を出力する工程と、前記呼び掛け音声の出力から所定時間が経過したとき、脱衣室スピーカから呼び掛け音声を出力する工程とを含んでよい。
この浴室異常検知方法において、さらに、浴室の入退室を検知するセンサ状態を監視するセンサ監視プログラム、浴室内の異常を監視する異常監視プログラム、入浴を判断する入浴判断プログラムを備える工程と、所定の時間間隔で前記センサ監視プログラムを起動する工程と、在室を検知していれば、前記異常監視プログラムが起動状態であるかを確認し、起動していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを起動する工程と、在室を検知していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを終了させる工程とを含んでよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の浴室異常検知システムの一側面によれば、浴室の入退室および/または在室を検知するセンサと、少なくとも前記浴室から集音するマイクロフォンと、入退室情報および/または在室情報と集音情報を取得して前記浴室の状況を監視し、前記集音情報から入浴者のイベントを含むイベント情報を取得し、前記集音情報から経時変化する音が得られた場合に非定常状態、前記集音情報から同一レベルの音響が所定時間以上継続する音が得られた場合、および予め設定された閾値レベル以上の大きな音が得られた場合に定常状態と判定し、前記定常状態が所定時間を超えて継続したかにより入浴者異常を判定する処理部とを含む。
この浴室異常検知システムにおいて、さらに、前記入浴者異常を判定したとき、前記処理部は、浴室または脱衣室の何れか一方または双方にアラートを出力してよい。
この浴室異常検知システムにおいて、さらに、前記処理部は、前記浴室のドアの開閉を表す開閉情報、または前記集音情報の何れか一方または双方により前記浴室の入退室および/または在室を判断してよい。
この浴室異常検知システムにおいて、さらに、通信部を備え、前記入浴者異常を判定したとき、該判定情報を前記通信部より送信してよい。
この浴室異常検知システムにおいて、さらに、前記処理部は、少なくとも音圧、周波数、周期の何れかまたは二以上を用いて前記集音情報から前記イベント情報を取得してよい。
この浴室異常検知システムにおいて、さらに、前記処理部は、前記入浴者異常を判定したとき、浴室スピーカから呼び掛け音声を出力し、前記呼び掛け音声の出力から所定時間が経過したとき、脱衣室スピーカから呼び掛け音声を出力してよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
上記目的を達成するため、本開示のプログラムの一側面によれば、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、浴室の入退室および/または在室の検知情報を取得する機能と、少なくとも前記浴室から集音情報を取得する機能と、入退室情報および/または在室情報と集音情報を取得して前記浴室の状況を監視する機能と、前記集音情報から入浴者のイベントを含むイベント情報を取得し、前記集音情報から経時変化する音が得られた場合に非定常状態、前記集音情報から同一レベルの音響が所定時間以上継続する音が得られた場合、および予め設定された閾値レベル以上の大きな音が得られた場合に定常状態と判定し、前記定常状態が所定時間を超えて継続したかにより入浴者異常を判定する機能とを前記コンピュータに実行させる。
このプログラムにおいて、さらに、前記入浴者異常を判定したとき、浴室または脱衣室の何れか一方または双方にアラートを出力する機能を前記コンピュータに実行させてよい。
このプログラムにおいて、さらに、前記浴室のドアの開閉を表す開閉情報、または前記集音情報の何れか一方または双方により前記浴室の入退室および/または在室の検知情報を取得する機能を前記コンピュータに実行させてよい。
このプログラムにおいて、さらに、前記入浴者異常を判定したとき、該判定情報の送信情報を生成し送信する機能を前記コンピュータに実行させてよい。
このプログラムにおいて、さらに、少なくとも音圧、周波数、周期の何れかまたは二以上を用いて前記集音情報から前記イベント情報を取得する機能を前記コンピュータに実行させてよい。
このプログラムにおいて、さらに、前記入浴者異常を判定したとき、浴室スピーカから呼び掛け音声を出力する機能と、前記呼び掛け音声の出力から所定時間が経過したとき、脱衣室スピーカから呼び掛け音声を出力する機能とを前記コンピュータに実行させてよい。
このプログラムにおいて、さらに、浴室の入退室を検知するセンサ状態を監視するセンサ監視プログラムと、浴室内の異常を監視する異常監視プログラムと、入浴を判断する入浴判断プログラムとを備え、所定の時間間隔で前記センサ監視プログラムを起動する機能と、在室を検知していれば、前記異常監視プログラムが起動状態であるかを確認し、起動していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを起動する機能と、在室を検知していなければ、前記異常監視プログラムおよび前記入浴判断プログラムを終了させる機能とを前記コンピュータに実行させてよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
上記目的を達成するため、本開示の浴室異常検知器の一側面によれば、浴室の入退室および/または在室を検知するセンサと、少なくとも前記浴室から集音するマイクロフォンと、入退室情報および/または在室情報と集音情報を取得して前記浴室の状況を監視し、前記集音情報から入浴者のイベントを含むイベント情報を取得し、前記集音情報から経時変化する音が得られた場合に非定常状態、前記集音情報から同一レベルの音響が所定時間以上継続する音が得られた場合、および予め設定された閾値レベル以上の大きな音が得られた場合に定常状態と判定し、前記定常状態が所定時間を超えて継続したかにより入浴者異常を判定する処理部とを含む。
この浴室異常検知器において、さらに、前記入浴者異常を判定したとき、前記処理部は、浴室または脱衣室の何れか一方または双方にアラートを出力してよい。
この浴室異常検知器において、さらに、前記処理部は、前記浴室のドアの開閉を表す開閉情報、または前記集音情報の何れか一方または双方により前記浴室の入退室および/または在室を判断してよい。
この浴室異常検知器において、さらに、通信部を備え、前記入浴者異常を判定したとき、該判定情報を前記通信部より送信してよい。
この浴室異常検知器において、さらに、前記処理部は、少なくとも音圧、周波数、周期の何れかまたは二以上を用いて前記集音情報から前記イベント情報を取得してよい。
この浴室異常検知器において、さらに、前記処理部は、前記入浴者異常を判定したとき、浴室スピーカから呼び掛け音声を出力し、前記呼び掛け音声の出力から所定時間が経過したとき、脱衣室スピーカから呼び掛け音声を出力してよい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
非定常状態(=正常)の判定(S207): 処理部34は、音の最後の変化からの継続時間が所定の閾値未満であれば(S206のNO)、定常状態と判定する。つまり、集音情報から入浴者8に動きがあり、入浴者異常はない。
定常状態(=異常または不在)の判定(S208): 処理部34は、音の最後の変化からの継続時間が所定の閾値以上であれば(S206のYES)、定常状態と判定する。つまり、集音情報から入浴者8に動きがなく、この場合、入浴者異常か入浴者不在の場合である。