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  • 特開-災害時用スマートフォン充電構造体 図1
  • 特開-災害時用スマートフォン充電構造体 図2
  • 特開-災害時用スマートフォン充電構造体 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022127310
(43)【公開日】2022-08-31
(54)【発明の名称】災害時用スマートフォン充電構造体
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20220824BHJP
   H02G 15/08 20060101ALI20220824BHJP
   H02G 1/14 20060101ALN20220824BHJP
【FI】
H02J7/00 301A
H02G15/08
H02G1/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021025381
(22)【出願日】2021-02-19
(71)【出願人】
【識別番号】521074656
【氏名又は名称】株式会社共和化学工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100080746
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 武嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100217881
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 由美
(72)【発明者】
【氏名】金光 勉
【テーマコード(参考)】
5G355
5G375
5G503
【Fターム(参考)】
5G355AA01
5G355BA01
5G355BA11
5G355CA15
5G355CA23
5G375AA02
5G375BA26
5G375BB46
5G375BB71
5G375CA02
5G375CA12
5G375DB04
5G375DB09
5G503AA01
5G503BA04
5G503BB01
5G503FA01
(57)【要約】
【課題】スマートフォンを充電するために、離れた場所へ行かなくても、各自、自分の仮設避難区画に於て、充電することができる災害時用スマートフォン充電構造体を提供する。
【解決手段】基幹ケーブル1と、基幹ケーブル1の途中から所定間隔毎に分岐して各仮設避難区画P内に配設される多数本の分岐ケーブル2とを、備え、分岐ケーブル2の先端に充電器3を接続する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基幹ケーブル(1)と、該基幹ケーブル(1)の途中から分岐して多数の仮設避難区画(P)内の各々の内部に配設される分岐ケーブル(2)と、上記分岐ケーブル(2)の先端に接続されて上記各仮設避難区画(P)内でスマートフォン(S)が接続される充電器(3)を、具備することを特徴とする災害時用スマートフォン充電構造体。
【請求項2】
上記基幹ケーブル(1)と上記分岐ケーブル(2)との分岐部(T)が、一体状に樹脂材(8)に埋め込まれている請求項1記載の災害時用スマートフォン充電構造体。
【請求項3】
上記分岐ケーブル(2)の本数を、5本以上15本以下に設定した請求項1又は2記載の災害時用スマートフォン充電構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、災害時用スマートフォン充電構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
地震や暴風雨等の災害が起こると、学校の体育館や公民館等の施設内に仮設避難区画(いわゆるブース)を設置した避難所にて、多数の人が長時間、避難生活を送る。この時、外部と連絡をとる手段としてスマートフォン等を使用する必要があり、かつ、安否を長時間にわたってやりとりする必要がある。そこで、スマートフォンの充電を行う必要が生じる。一般に、スマートフォンの充電を行うには、スマートフォン充電器を用いて、スマートフォン充電器とスマートフォンとを、電気的に接続して行う(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】登録実用新案第3171142号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1記載のスマートフォン充電構造体は、1本のケーブルの先端にコネクタープラグが付設されたものであって、このような充電器を、所定の一箇所の充電場所へ設置するので、充電の際、多数の人が同時に充電を行うことは不可能であった。
そこで、本発明は、各々の仮設避難区画で充電することができる災害時用スマートフォン充電構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る災害時用スマートフォン充電構造体は、基幹ケーブルと、該基幹ケーブルの途中から分岐して多数の仮設避難区画内の各々の内部に配設される分岐ケーブルと、上記分岐ケーブルの先端に接続されて上記各仮設避難区画内でスマートフォンが接続される充電器を、具備するものである。
また、上記基幹ケーブルと上記分岐ケーブルとの分岐部が、一体状に樹脂材に埋め込まれているものである。
上記分岐ケーブルの本数を、5本以上15本以下に設定したものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明の災害時用スマートフォン充電構造体によれば、スマートフォンを充電するために、離れた場所(充電場所)へ行かなくても、各自、自分の仮設避難区画に於て、充電することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の使用状態を示す簡略斜視図である。
図2】一部破断要部拡大図である。
図3図2の一部破断要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図示の実施の形態に基づいて本発明を詳説する。
図1は、本発明の実施の一形態の使用状態を示す。このスマートフォン充電構造体は、例えば、体育館や市町村立の会館の中などに設けられた仮設避難区画(ブース)Pに於て、使用する。基幹ケーブル1と、基幹ケーブル1の途中から所定間隔L(図2参照)毎に分岐して多数の仮設避難区画Pの各々の内部に配設される分岐ケーブル2とを、具備する。さらに、基幹ケーブル1の基端にプラグ5が接続される。分岐ケーブル2の先端に接続されて各仮設避難区画P内でスマートフォンSが接続されるACアダプタ付き充電器3を、具備する。
【0009】
図2に示すように、充電器3は、USBポート6を有する。充電器3は、充電器3(のUSBポート6)にUSBケーブルUを介して接続されたスマートフォンS(図1参照)を自動的に検知して、そのスマートフォンSに最適な電流(例えば、2A~3A)で充電を行う。すなわち、スマートフォンSに必要以上の電流が流れず、安全でスマートフォンSに適した充電を行うことができる。
【0010】
上記分岐ケーブル2が配設される所定間隔Lを、1m以上5m以下に設定する。好ましくは、2m以上4m以下に設定する。所定間隔Lが1m未満の場合、一般的な(平面視矩形状)仮設避難区画P(図1参照)に於て使用した場合、一区画内に、複数本の分岐ケーブル2が配設されることとなり、不適切である。例えば、隣接する仮設避難区画P,Pの各々に充電器3を配設するには、基幹ケーブル1を撓ませる(曲げる)必要が生じる。所定間隔Lが5mを超える場合、一般的な仮設避難区画Pの一辺を超えた長さとなり、不適切である。
【0011】
分岐ケーブル2の本数を、5本以上15本以下に設定する。分岐ケーブル2の本数が上記範囲内にある場合、一般的な仮設避難区画Pの大きさに対応する。分岐ケーブル2が5本未満の場合、多くの仮設避難区画Pが並設されている場合に、対応させることができない。分岐ケーブル2が15本を超える場合、一般的な避難所の大きさ(広さ)を超えて、汎用性が低くなる。なお、上記基幹ケーブル1の長さ寸法を、例えば、20m以上50m以下に設定する。
【0012】
図2図3に示すように、基幹ケーブル1と分岐ケーブル2との分岐部Tが、一体状に樹脂材8に埋め込まれている。基幹ケーブル1と分岐ケーブル2との分岐部Tに於て、基幹ケーブル1内部の(電線7内部の)導線4(4a)と、分岐ケーブル2の(電線7内部の)導線4(4b)とが、溶接により電気的に接続されている。
【0013】
なお、スマートフォンSと充電器3との接続は、USBケーブルU等を介する他、充電器3にプラグ(図示省略)を設けて、充電器3(のプラグ)に直接スマートフォンSを接続する構成とするも良い。本発明は、設計変更可能であって、例えば、分岐の間隔は、所定間隔L毎でなくても良い。また、分岐部Tを、(樹脂材8に埋込まず、)露出状としても良い。また、プラグ5(図1参照)に、ホコリや湿気によって発生するトラッキング火災を予防する絶縁プラグカバー9(図2参照)を付設するも好ましい。
【0014】
以上のように、本発明は、基幹ケーブル1と、該基幹ケーブル1の途中から分岐して多数の仮設避難区画P内の各々の内部に配設される分岐ケーブル2と、上記分岐ケーブル2の先端に接続されて上記各仮設避難区画P内でスマートフォンSが接続される充電器3を、具備するので、各々の仮設避難区画PでスマートフォンSを充電することができ、至便である。
【0015】
また、上記基幹ケーブル1と上記分岐ケーブル2との分岐部Tが、一体状に樹脂材8に埋め込まれているので、分岐部Tが補強されて、耐久性が良い。また、防水性を有し、屋外でも使用することができる。各々の仮設避難区画Pに於て、スマートフォンSを充電することができる。
【0016】
また、上記分岐ケーブル2の本数を、5本以上15本以下に設定したので、一般的な仮設避難区画Pの大きさに対応しており、使い易い。
【符号の説明】
【0017】
1 基幹ケーブル
2 分岐ケーブル
3 (ACアダプタ付き)充電器
L 所定間隔
P (平面視矩形状)仮設避難区画
S スマートフォン
T 分岐部
図1
図2
図3