(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022127320
(43)【公開日】2022-08-31
(54)【発明の名称】スケジュール処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220824BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021025396
(22)【出願日】2021-02-19
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトの掲載日 令和2年10月9日 ウェブサイトのアドレス https://www.facebook.com/odekakeontime/ https://www.instagram.com/odekakeontime/ 公開者 NECソリューションイノベータ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100088959
【弁理士】
【氏名又は名称】境 廣巳
(74)【代理人】
【識別番号】100097157
【弁理士】
【氏名又は名称】桂木 雄二
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【弁理士】
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】木下 典子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】状況に応じた柔軟なスケジュール処理を行うことが出来ないおそれがある場合に、柔軟なスケジュール処理のを支援するスケジュール処理装置、スケジュール処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】スケジュール処理装置200は、実行するタスクとタスクを実行する際にかかる実行時間とを含むタスク情報を複数含みタスクの実行順番が定められたスケジュール情報と、時刻を示す時刻情報と、に基づいて、タスクの実行を案内するガイド部とスケジュール情報に含まれるタスクの実行具合と、時刻情報が示す時刻と、に応じて、ガイド部が案内中のタスク以降に実行するタスクに対応する実行時間を変更する変更部と、を有する。
【選択図】
図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実行するタスクと前記タスクを実行する際にかかる実行時間とを含むタスク情報を複数含み前記タスクの実行順が定められたスケジュール情報と、時刻を示す時刻情報と、に基づいて、前記タスクの実行を案内するガイド部と、
前記スケジュール情報に含まれる前記タスクの実行具合と、前記時刻情報が示す時刻と、に応じて、前記ガイド部が案内中の前記タスク以降に実行する前記タスクに対応する前記実行時間を変更する変更部と、
を有する
スケジュール処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスケジュール処理装置であって、
前記変更部は、前記タスクに対して予め定められた優先度に応じて前記実行時間を変更する
スケジュール処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載のスケジュール処理装置であって、
前記変更部は、前記タスクの実行具合に基づいて前記タスクの実行が遅れていると判断される場合に、前記優先度が所定の条件を満たす前記タスクに対応する前記実行時間を減らす
スケジュール処理装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載のスケジュール処理装置であって、
前記優先度により前記実行時間を減らすことを許容する割合が異なっている
スケジュール処理装置。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載のスケジュール処理装置であって、
前記変更部は、前記優先度が最も低い前記タスクに対応する前記実行時間を0にした後、前記優先度が次に低い前記タスクに対応する前記実行時間を減らす
スケジュール処理装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのうちのいずれか1項に記載のスケジュール処理装置であって、
前記スケジュール情報の修正を受け付ける修正受付部を有し、
前記修正受付部は、前記ガイド部によるガイドの開始前と開始後で修正可能な修正内容が異なっている
スケジュール処理装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのうちのいずれか1項に記載のスケジュール装置であって、
前記ガイド部は、並列に格納された複数の前記スケジュール情報に基づいて、複数の前記タスクの実行を並列で案内する
スケジュール処理装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのうちのいずれか1項に記載のスケジュール装置であって、
過去の実績を示す実績情報に基づいて前記スケジュール情報に含まれる情報の修正を提案する提案部を有する
スケジュール処理装置。
【請求項9】
情報処理装置が、
実行するタスクと前記タスクを実行する際にかかる実行時間とを含むタスク情報を複数含み前記タスクの実行順が定められたスケジュール情報と、時刻を示す時刻情報と、に基づいて、前記タスクの実行を案内し、
前記スケジュール情報に含まれる前記タスクの実行具合と、前記時刻情報が示す時刻と、に応じて、案内中の前記タスク以降に実行する前記タスクに対応する前記実行時間を変更する
スケジュール処理方法。
【請求項10】
情報処理装置に、
実行するタスクと前記タスクを実行する際にかかる実行時間とを含むタスク情報を複数含み前記タスクの実行順が定められたスケジュール情報と、時刻を示す時刻情報と、に基づいて、前記タスクの実行を案内し、
前記スケジュール情報に含まれる前記タスクの実行具合と、前記時刻情報が示す時刻と、に応じて、案内中の前記タスク以降に実行する前記タスクに対応する前記実行時間を変更する
処理を実現するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スケジュール処理装置、スケジュール処理方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
指定されたスケジュールに応じた報知を行うスケジュール処理装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、記憶手段と、開始日時算出手段と、報知手段と、を具備するスケジュール処理装置が記載されている。特許文献1によると、記憶手段は、完了日時が指定されたスケジュールと、当該スケジュールを標準的に実行した場合に要する標準処理時間と標準的でない場合に要する少なくとも一つの非標準処理時間とを示す処理時間情報と、を記憶する。また、開始日時算出手段は、記憶手段に記憶されたスケジュール及び処理時間情報を読み出し、スケジュールの完了日時から標準処理時間及び少なくとも一つの非標準処理時間を減算することで、標準処理時間及び少なくとも一つの非標準処理時間のそれぞれに応じた実行開始日時を算出する。そして、報知手段は、現在日時が、開始日時算出手段によって求められたそのスケジュールの何れかの実行開始日時となったときに、そのスケジュールの実行開始報知を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
スケジュールを実行する際の状況などによっては、予め設定した実行時間である標準処理時間や非標準処理時間通りにスケジュールをこなせない場合がある。例えば、このような場合において、特許文献1に記載の技術では、予め定められた標準処理時間や非標準処理時間に基づく処理を行うため、実際の状況に応じた柔軟なスケジュール処理を行うことが出来ないおそれがあった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、状況に応じた柔軟なスケジュール処理を行うことが出来ないおそれがある、という課題を解決するスケジュール処理装置、スケジュール処理方法、プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するため本開示の一形態であるスケジュール処理装置は、
実行するタスクと前記タスクを実行する際にかかる実行時間とを含むタスク情報を複数含み前記タスクの実行順が定められたスケジュール情報と、時刻を示す時刻情報と、に基づいて、前記タスクの実行を案内するガイド部と、
前記スケジュール情報に含まれる前記タスクの実行具合と、前記時刻情報が示す時刻と、に応じて、前記ガイド部が案内中の前記タスク以降に実行する前記タスクに対応する前記実行時間を変更する変更部と、
を有する
という構成をとる。
【0008】
また、本開示の他の形態であるスケジュール処理方法は、
情報処理装置が、
実行するタスクと前記タスクを実行する際にかかる実行時間とを含むタスク情報を複数含み前記タスクの実行順番が定められたスケジュール情報と、時刻を示す時刻情報と、に基づいて、前記タスクの実行を案内し、
前記スケジュール情報に含まれる前記タスクの実行具合と、前記時刻情報が示す時刻と、に応じて、案内中の前記タスク以降に実行する前記タスクに対応する前記実行時間を変更する
という構成をとる。
【0009】
また、本開示の他の形態であるプログラムは、
情報処理装置に、
実行するタスクと前記タスクを実行する際にかかる実行時間とを含むタスク情報を複数含み前記タスクの実行順番が定められたスケジュール情報と、時刻を示す時刻情報と、に基づいて、前記タスクの実行を案内し、
前記スケジュール情報に含まれる前記タスクの実行具合と、前記時刻情報が示す時刻と、に応じて、案内中の前記タスク以降に実行する前記タスクに対応する前記実行時間を変更する
を実現するためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
上述したような各構成によると、状況に応じた柔軟なスケジュール処理を行うことが可能なスケジュール処理装置、スケジュール処理方法、プログラムを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の第1の実施形態におけるスケジュール処理装置の一例を示す図である。
【
図2】スケジュール処理装置の構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図2で示すスケジュール情報の一例を示す図である。
【
図5】ガイド部の処理例を説明するための図である。
【
図6】修正受付部の処理例を説明するための図である。
【
図7】修正受付部の処理例を説明するための図である。
【
図10】提案部の処理例を説明するための図である。
【
図11】スケジュール処理装置の全体的な動作例を示すフローチャートである。
【
図12】変更部の動作例を示すフローチャートである。
【
図13】スケジュール情報を並列に登録する際の一例を示す図である。
【
図14】並列に登録する際の登録例を説明するための図である。
【
図15】本開示の第2の実施形態におけるスケジュール処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【
図16】スケジュール処理装置の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1の実施形態]
本開示の第1の実施形態について、
図1から
図14を参照して説明する。
図1は、スケジュール処理装置100の一例を示す図である。
図2は、スケジュール処理装置100の構成例を示すブロック図である。
図3は、スケジュール情報151の一例を示す図である。
図4は、実績情報153の一例を示す図である。
図5は、ガイド部163の処理例を説明するための図である。
図6、
図7は、修正受付部164の処理例を説明するための図である。
図8、
図9は、変更部165の処理例を説明するための図である。
図10は、提案部166の処理例を説明するための図である。
図11は、スケジュール処理装置100の全体的な動作例を示すフローチャートである。
図12は、変更部165の動作例を示すフローチャートである。
図13は、スケジュール情報151を並列に登録する際の一例を示す図である。
図14は、並列に登録する際の登録例を説明するための図である。
【0013】
本開示の第1の実施形態においては、予め設定されたスケジュール情報151に基づく案内を行うことでタスクの実行を補助するスケジュール処理装置100について説明する。
図1で示すように、スケジュール処理装置100は、スケジュール情報151に基づいて、タスクの実行開始から予め設定された実行時間が経過するまでの残り時間や実行時間を経過した後の超過時間などを音声などで案内する。また、スケジュール処理装置100は、一連のタスクにおけるタスクの実行具合に基づいてタスクの実行が遅れていると判断される場合、未実行のタスクに対応する実行時間の見直しを行う。そして、スケジュール処理装置100は、見直した実行時間を用いた案内を行う。
【0014】
図1で示すように、スケジュール処理装置100は、設定されたスケジュール情報151に基づく案内を音声の出力などで行う情報処理装置である。例えば、スケジュール処理装置100は、スマートフォンやタブレットなどの携帯型端末である。スケジュール処理装置100は、パーソナルコンピュータなど上記例示した以外の情報処理装置であってもよい。
【0015】
図2は、スケジュール処理装置100の構成例を示している。
図2を参照すると、スケジュール処理装置100は、主な構成要素として、時計機能などの一般的な機能の他、例えば、操作入力部110と、画面表示部120と、通信I/F部130と、音出力部140と、記憶部150と、演算処理部160と、を有している。
【0016】
操作入力部110は、タッチパッドなどの位置入力装置やキーボード、マウスなどの操作入力装置からなる。操作入力部110は、スケジュール処理装置100を操作する操作者の操作を検出して演算処理部160に出力する。
【0017】
画面表示部120は、LCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイ)などの画面表示装置からなる。画面表示部120は、演算処理部160からの指示に応じて、記憶部150に格納された各種情報などを画面表示することが出来る。
【0018】
なお、操作入力部110と画面表示部120とは、例えば、タッチパネルなどのように組み合わせたものであってもよい。
【0019】
通信I/F部130は、データ通信回路からなる。通信I/F部130は、通信回線を介して接続された外部装置との間でデータ通信を行う。
【0020】
音出力部140は、スピーカーなどの出力装置からなる。音出力部140は、演算処理部160からの指示に応じて、所定の音や音声などを出力する。
【0021】
記憶部150は、ハードディスクやメモリなどの記憶装置である。記憶部150は、演算処理部160における各種処理に必要な処理情報やプログラム154を記憶する。プログラム154は、演算処理部160に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現する。プログラム154は、通信I/F部130などのデータ入出力機能を介して外部装置や記録媒体から予め読み込まれ、記憶部150に保存されている。記憶部150で記憶される主な情報としては、音声を出力する際に用いる音情報などのほか、例えば、スケジュール情報151、開始時刻情報152、実績情報153などがある。
【0022】
スケジュール情報151は、スケジュール処理装置100が案内を行うタスクやタスクの実行順などを示している。例えば、スケジュール情報151は、操作入力部110に対する操作者の操作や通信I/F部130を介した外部装置との通信などに応じて取得され、更新される。
【0023】
図3は、スケジュール情報151に含まれる情報の一例を示している。
図3で示すように、スケジュール情報151には、実行するタスクと、タスクを実行する際に必要な実行時間とを含むタスク情報が複数含まれている。例えば、
図3の場合、タスク「歯を磨く」実行時間「5:00」というタスク情報や、タスク「髪をセットする」実行時間「10:00」というタスク情報などが含まれている。
【0024】
また、スケジュール情報151には、タスクを実行する順番を示す情報が含まれている。例えば、
図3の場合、実行する順番を示す実行順が各タスク情報に対応付けられている。具体的に、
図3の場合、実行順「1」がタスク「歯を磨く」実行時間「5:00」というタスク情報に対応付けられており、また、実行順「2」がタスク「髪をセットする」実行時間「10:00」というタスク情報に対応付けられている。
【0025】
また、スケジュール情報151には、タスクの優先度を示す情報を含むことが出来る。ここで、優先度とは、実行時間変更の対象になるか否か、実行時間変更の対象のなりやすさ、許容可能な変更の割合、などを後述する変更部165が判断する際に用いる指標である。換言すると、優先度は、実行時間の変更を判断する際に活用される値である。例えば、
図3の場合、タスク「歯を磨く」実行時間「5:00」というタスク情報と優先度「中」が対応付けられており、タスク「髪をセットする」実行時間「10:00」というタスク情報と優先度「高」が対応付けられている。なお、
図3の場合は「低」「中」「高」の3段階で優先度を示しているが、優先度は5段階など上記例示した以外であってもよい。優先度と変更部165の処理の関係についての詳細は後述する。
【0026】
また、スケジュール情報151には、案内を開始する時刻を算出する際に用いる開始時刻設定用情報を含むことが出来る。開始時刻設定用情報には、例えば、最終的に目的地に到着しなければならない到着時刻を示す到着時刻情報、出発する位置を示す出発位置情報、目的地の位置を示す到着位置情報、などが含まれうる。開始時刻設定用情報には、タスクを実行する日にちを示す情報など上記例示した以外の情報が含まれてもよい。なお、スケジュール情報151には、開始時刻設定用情報の代わりに、実行順が対応付けられた一連のタスクのうち最後のタスクを完了する時刻を示すタスク完了時刻情報や、最初のタスクを開始する時刻を示すタスク開始時刻情報などを含んでもよい。タスク完了時刻情報やタスク開始時刻情報などにも、開始時刻設定用情報と同様に、日にちを示す情報など例示した以外の情報が含まれてもよい。
【0027】
開始時刻情報152は、
図3で示すような実行順が対応づけられた一連のタスクのうち最初のタスクを開始する時刻(または、日付と時刻)を示している。開始時刻情報152は、スケジュール情報151に含まれる開始時刻設定用情報やタスク完了時刻情報などに基づいて後述する開始時刻算出部162が開始時刻を算出することで取得され、更新される。スケジュール情報151にタスク開始時刻情報が含まれる場合、開始時刻情報152が示す時刻は、タスク開始時刻情報が示す時刻と同じでよい。
【0028】
実績情報153は、実際にタスクを実行した際に取得される情報を示している。実績情報153は、ガイド部163によるガイドの実行や修正受付部164による修正の受付などに応じて更新される。
【0029】
図4は、実績情報153に含まれる情報の一例を示している。
図4で示すように、実績情報153には、タスクを実行する際に実際にかかった時間を示す情報が含まれる。例えば、
図4で示す場合、タスク「歯を磨く」の実行時間が「5:00」と設定されていたものの、実際には「3:17」であったことを示している。なお、実績情報153は、タスクと実際の実行時間とを対応付けたものなどであってもよい。
【0030】
また、実績情報153には、タスクの実行中に修正受付部164が受け付けた修正の内容を示す情報などを含んでよい。また、上記情報は、例えば、タスクの実行開始から経過した時間を示す情報(または、超過時間を示す情報)などタスクの実行具合を示す情報と対応付けられていてもよい。具体的には、例えば、タスクの実行時間を2分超過した際に「xxx」というタスクをスキップする旨の修正を受け付けた、などを示す情報を実績情報153は含むことが出来る。
【0031】
演算処理部160は、CPUなどの演算装置とその周辺回路を有する。演算処理部160は、記憶部150からプログラム154を読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム154とを協働させて各種処理部を実現する。演算処理部160で実現される主な処理部としては、例えば、登録部161、開始時刻算出部162、ガイド部163、修正受付部164、変更部165、提案部166などがある。
【0032】
登録部161は、スケジュール情報151の登録を受け付ける。例えば、登録部161は、操作入力部110に対する操作者の操作や通信I/F部130を介した外部装置との通信などに応じて、複数のタスク情報、タスクの実行順、タスクの優先度、開始時刻設定用情報などの情報を受け付ける。すると、登録部161は、受け付けた情報をスケジュール情報151として記憶部150に格納する。
【0033】
開始時刻算出部162は、スケジュール情報151に含まれる開始時刻設定用情報などに基づいて、実行順が対応づけられた一連のタスクのうち最初のタスクを開始する時刻を算出する。そして、開始時刻算出部162は、算出した時刻を開始時刻情報152として記憶部150に格納する。
【0034】
例えば、開始時刻設定用情報として、到着時刻情報、出発位置情報、到着位置情報が含まれていたとする。この場合、例えば、開始時刻算出部162は、出発位置情報と到着位置情報に基づいて、出発位置から到着位置まで移動する際にかかる時間である移動時間を算出する。この際、開始時刻算出部162は、電車などの公共交通機関の時刻表などを参照する、一般的な歩行速度に基づいて地点間を歩行する際の時間を算出する、などの方法を用いてよい。また、開始時刻算出部162は、移動ルートを示す情報などの入力を受け付けて、受け付けた移動ルートに応じた移動時間を算出するよう構成してもよい。そして、開始時刻算出部162は、算出した移動時間と、到着時刻情報と、一連のタスクを実行する際にかかる実行時間と、に基づいて、到着時刻情報が示す到着時刻に到着可能なように、タスクを開始する時刻を算出する。具体的に、例えば、開始時刻算出部162は、タスクを開始する時刻として、到着時刻より移動時間と実行時間分前の時刻を算出する。開始時刻算出部162は、到着時刻より移動時間と実行時間分前の時刻よりさらに5分前など所定時間余裕を持たせた時刻を、タスクを開始する時刻として算出してもよい。
【0035】
例えば、以上のように、開始時刻算出部162は、スケジュール情報151に含まれる開始時刻設定用情報などに基づいて、実行順が対応づけられた一連のタスクのうち最初のタスクを開始する時刻を算出する。なお、開始時刻設定用情報としてタスク完了時刻情報が含まれる場合、開始時刻算出部162は、タスク完了時刻情報が示すタスク完了時刻に基づいてタスクを開始する時刻を算出してよい。具体的に、例えば、開始時刻算出部162は、タスクを開始する時刻として、タスク完了時刻より実行時間分前の時刻などを算出してよい。また、開始時刻設定用情報としてタスク開始刻情報が含まれる場合、開始時刻算出部162は、タスク開始時刻情報が示すタスク開始時刻を、タスクを開始する時刻としてよい。このように、開始時刻算出部162は、スケジュール情報151に含まれる情報に応じた処理を行って実行順が対応づけられた一連のタスクのうち最初のタスクを開始する時刻を算出することが出来る。
【0036】
ガイド部163は、タスク実行開始の案内やタスクの実行具合に応じた案内などタスクの実行を補助するための案内を行う。
【0037】
具体的に、例えば、ガイド部163は、開始時刻情報152が示す時刻に時計機能が示す時刻がなった場合などにおいて、タスクの実行開始を示す案内を音声や表示で出力するよう音出力部140や画面表示部120に指示する。ガイド部163は、開始時刻情報152が示す時刻よりも所定時間前(例えば、5分前)に時計機能が示す時刻がなった場合などにおいて、タスクの実行開始前であることを示す案内を行ってもよい。
【0038】
また、ガイド部163は、開始時刻情報152が示す時刻に時計機能が示す時刻がなった後、
図3で示すような実行順が対応づけられた一連のタスクに対するタスクの実行具合に応じた案内を行う。まず、ガイド部163は、実行順が「1」のタスクについて、タスクの実行具合に応じた案内を行う。具体的に、例えば、ガイド部163は、タスクの終了指示が入力されるまでの間、タスクの実行開始から実行時間が経過するまでの残り時間や実行時間からの超過時間などの案内を、例えば所定のタイミングごとに音声や表示などで出力する。例えば、ガイド部163は、「後5分です」「後3分です」「1分オーバーです」などの案内を音声で出力するよう音出力部140に指示することが出来る。また、タスクの終了指示が入力されると、ガイド部163は、実行順が次のタスクについて同様の案内を行う。例えば、ガイド部163は、上記のような案内を一連のタスクのうち最後のタスクまで行う。このように、ガイド部163は、タスクの実行開始からの経過時間と実行時間との関係に応じた案内を行うことが出来る。
【0039】
図5は、ガイド部163による案内例を示している。
図5では、一例として、
図3で示す一連のタスクのうち実行順が「3」のタスクについて案内を行う際の様子を示している。
図5で示す場合、タスクの実行開始から実行時間が経過するまでの残り時間が後「02:14」である。そのため、ガイド部163は、例えば、
図5で例示する状況から14秒経過後に「後2分です」などの案内を音声などで行うことが出来る。また、
図5で例示する「完了したらここをタップ」を操作者がタッチするなどによりタスクの終了指示が入力されることで、ガイド部163は、実行順が次のタスクについて案内を開始する。
【0040】
なお、ガイド部163が残り何分のタイミングで音声などによる案内を行うか、何分超過のタイミングで音声などによる案内を行うかなどは、任意に設定してよい。
【0041】
修正受付部164は、スケジュール情報151に含まれる情報の修正を受け付ける。例えば、修正受付部164は、スケジュール処理装置100の操作者による操作入力部110の操作などに応じて、タスクのスキップ、実行時間の修正、優先度の修正、実行順の修正などの修正を受け付ける。
【0042】
修正受付部164が受け付け可能な修正の内容は、例えば、開始時刻情報152が示す時刻よりも時計機能が示す時刻が前か後かに応じて異なることが出来る。換言すると、修正受付部164が受け付け可能な修正の内容は、ガイド部163によるタスクの実行具合に応じた案内開始前か後かで異なることが出来る。
【0043】
具体的に、例えば、修正受付部164は、ガイド部163によるタスクの実行具合に応じた案内が行われる前の場合において、すべてのタスクについて、タスクのスキップ、実行時間の修正、優先度の修正、実行順の修正などの修正を受け付けるよう構成することが出来る(
図6参照)。また、この段階においては、修正受付部164は、修正前の実行時間の合計値を超えるような実行時間の修正も受け付けるよう構成してよい。例えば、
図6は、実行順が「3」のタスクについて実行時間と優先度の修正を受け付けている場面について例示している。
【0044】
また、修正受付部164は、ガイド部163によるタスクの実行具合に応じた案内が開始された後の場合においては、案内を行っているタスクよりも実行順が後のタスクについて、タスクのスキップ、実行時間の修正、優先度の修正、実行順の修正などの修正を受け付けるよう構成することが出来る(
図7参照)。つまり、修正受付部164は、ガイド部163によるタスクの実行具合に応じた案内が開始された後の場合においては、予め定められた条件を満たすタスクのみ修正を受け付けるよう構成することが出来る。例えば、
図7で示す場合、ガイド部163は、実行順が「3」のタスクについて案内を行っている。そのため、修正受付部164は、実行順が「4」以降のタスクについて、タスクのスキップ、実行時間の修正、優先度の修正、実行順の修正などの修正を受け付けることが出来る。なお、この段階においては、修正受付部164は、修正前の実行時間の合計値を超えるような実行時間の修正を受け付けないよう構成してよい。
【0045】
変更部165は、タスクの実行具合に応じて実行時間を変更する。例えば、変更部165は、タスクの実行具合と、時計機能が示す時刻と、に応じて、ガイド部163が案内中のタスク以降に実行するタスク(つまり、未実行のタスク)に対応する実行時間を変更する。具体的に、本実施形態の場合、変更部165は、タスクの実行具合に基づいてタスクの実行が遅れていると判断される場合、ガイド部163が案内中のタスク以降に実行するタスクのうち所定の条件を満たすタスクに対応する実行時間を減らす。
【0046】
また、変更部165は、タスクに対応付けられた優先度に応じた変更処理を行うことが出来る。例えば、変更部165は、優先度に基づいて、実行時間変更の対象になるか否か、実行時間変更の対象のなりやすさ、許容可能な変更の割合、などのうちの少なくとも1つを判断したうえで実行時間の変更処理を行うことが出来る。
【0047】
図8は、優先度に応じた変更処理の一例を示している。例えば、
図8で示すように、変更部165は、優先度が「高」のタスクなど優先度が所定以上のタスクについて実行時間の変更を行わないと判断することが出来る。また、変更部165は、優先度「低」の方が優先度「中」よりも優先して実行時間を減らすよう判断することが出来る。換言すると、変更部165は、優先度の低いタスクから順番に実行時間を変更するよう構成することが出来る。例えば、変更部165は、まず、優先度が「低」のタスクについて実行時間を減らす。また、変更部165は、優先度が「低」のタスクに対応する実行時間が0になるなど優先度が「低」のタスクに対応する実行時間を変更することが出来なくなった後に、優先度が「中」のタスクについて実行時間を減らす。また、変更部165は、優先度に応じて許容可能な変更の割合を判断することが出来る。例えば、変更部165は、優先度が「低」のタスクに対応する実行時間を0まで減らす一方で、優先度が「中」のタスクについては当初設定された実行時間の半分(任意でよい)まで実行時間を減らすことが出来る。例えば、変更部165は、上記例示したような優先度に応じた実行時間の変更処理を行うことが出来る。
【0048】
図9は、変更部165による変更処理の一例を示している。
図9で示す場合、実行順が「3」のタスクについて、タスクの実行開始から経過した時間が実行時間を「03:00」超過している。そこで、変更部165は、実行順が「4」以降のタスクについて、実行時間の変更を行う。例えば、
図9で示す場合、実行順が「4」以降のタスクに優先度「低」のタスクがある。そのため、変更部165は、優先度「低」のタスクである実行順が「6」のタスクについて、実行時間を減らす処理を行う。具体的に、例えば、
図9で示す場合、タスクの実行開始からの時間が実行時間を「03:00」超過している。そのため、変更部165は、超過時間に応じた3分を実行順が「6」のタスクの実行時間から減らす。
【0049】
なお、変更部165は、任意のタイミングで上述したような変更処理を行うよう構成してよい。例えば、変更部165は、ガイド部163による案内の開始から1分ごとなど定期的に実行時間の変更を行うか否か判断するよう構成してよい。また、タスクの実行が遅れていると変更部165が判断するための基準も任意に設定してよい。例えば、変更部165は、タスクの実行開始から経過した時間が実行時間を1分超えたタイミングなどでタスクの実行が遅れていると判断するよう構成することが出来る。また、一度に変更部165が減らす時間も任意に設定してよい。例えば、変更部165は、超過している時間と同程度の時間を実行時間から減らすことが出来る。また、未実行のタスクにおいて同一の優先度が複数ある場合、変更部165は、同一の優先度である複数の未実行タスクのうちのいずれかを任意の方法で選択した後に選択した未実行タスクに対応する実行時間を減らしてもよいし、減らす時間を同一の優先度である複数の未実行タスクに(例えば、均等に)割りふるよう構成してもよい。例えば、優先度が「低」の未実行タスクが複数ある場合、変更部165は、優先度「低」の未実行タスクすべてについて均等に実行時間を減らすよう構成することが出来る。
【0050】
また、変更部165は、上記例示した以外の変更処理を行うよう構成してもよい。例えば、変更部165は、タスクの実行具合に基づいてタスクの実行に余裕があると判断される場合、ガイド部163が案内中のタスク以降に実行するタスクのうち所定の条件を満たすタスクに対応する実行時間を増やすことが出来るよう構成してもよい。
【0051】
提案部166は、実績情報153に基づいて実行時間や優先度などの修正を提案する。例えば、提案部166は、ガイド部163による案内が終了したタイミングやそのほか任意のタイミングなどで、修正を提案してよい。
【0052】
例えば、提案部166は、実績情報153として新たにm回(mは任意)分の情報が蓄積されるごとに、実行時間や優先度などの修正を提案する。具体的に、例えば、提案部166は、タスクを実行する際に実際にかかった時間(例えば、過去n回分の平均値。nは任意でよい)と実行時間との差が所定以上ある場合に、実行時間を実際にかかった時間に近づけるよう(または、実行時間が実際にかかった時間となるよう)、実行時間の修正を提案することが出来る。また、例えば、提案部166は、過去n回分においてあるタスクが所定回数以上スキップされた、あるタスクについて所定回数以上優先度が変更された、などの変更状況に応じて、優先度を下げるなど優先度の変更を提案することが出来る。例えば、以上のように、提案部166は、実績情報153が示す実際にタスクを実行した際の変更状況に応じて、実際の使用状態に実行時間や優先度が近づくように、実行時間や優先度などの修正を提案することが出来る。提案部166は、上記例示した以外の変更状況に応じた提案を行うよう構成してもよい。
【0053】
図10は、提案部166による提案例を示している。
図10で示すように、例えば、提案部166は、実行時間を延ばしたり減らしたりするよう提案することが出来る。また、提案部166は、優先度の変更を提案することが出来る。
【0054】
また、提案部166は、タスクの実行具合に基づいてタスクの実行が遅れていると判断される場合に、実績情報153に含まれる過去の修正の内容を提案するよう構成してもよい。タスクの実行が遅れていると提案部166が判断する際の基準は、変更部165が判断する際の基準と同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、提案部166は、過去に修正が行われた状況と同様の状況になった(過去と同じ経過時間になった)場合に、タスクの実行が遅れていると判断して過去の修正の内容を提案するよう構成してもよい。
【0055】
以上が、スケジュール処理装置100の構成例である。続いて、
図11、
図12を参照してスケジュール処理装置100の動作例について説明する。
【0056】
図11は、スケジュール処理装置100の全体的な動作例を示すフローチャートである。
図11を参照すると、ガイド部163は、開始時刻情報152が示す時刻に時計機能が示す時刻がなるまでの間(ステップS101、No)、待機する。一方、開始時刻情報152が示す時刻に時計機能が示す時刻がなると(ステップS101、Yes)、ガイド部163は、一連のタスクのうちの最初のタスクについて案内を開始する(ステップS102)。
【0057】
なお、ガイド部163は、開始時刻情報152が示す時刻よりも所定時間前(例えば、5分前)に時計機能が示す時刻がなった場合や開始時刻情報152が示す時刻に時計機能が示す時刻がなった場合などにおいて、所定の案内を行うよう構成してもよい。
【0058】
ガイド部163は、案内中のタスクについて終了指示の入力を受け取るまでの間(ステップS103、No)、タスクの実行具合に応じた案内を行う。終了指示が入力された場合において(ステップS103、Yes)、未実行のタスクがある場合(ステップS104、Yes)、ガイド部163は、実行順が次のタスクについて案内を開始する(ステップS105)。一方、未実行のタスクがない場合(ステップS104、No)、ガイド部163は案内を終了する。
【0059】
実績情報153として格納された情報が条件を満たす場合(ステップS107、Yes)、提案部166は、実行時間や優先度などの修正を提案する(ステップS108)。ステップS108の後、または、実績情報153として格納された情報が条件を満たさない場合(ステップS107、No)、スケジュール処理装置100は処理を終了する。
【0060】
以上が、スケジュール処理装置100の全体的な動作例である。続いて、
図12を参照して、変更部165の動作例について説明する。
【0061】
図12は、変更部165の動作例を示している。
図12を参照すると、変更部165は、実行時間からの超過時間が基準を満たさない場合(ステップS201、No)、変更処理を行わずに待機する。一方、実行時間からの超過時間が基準を満たす場合(ステップS201、Yes)、変更部165は、優先度「低」のタスクがあるか否か確認する(ステップS202)。
【0062】
優先度「低」のタスクがある場合(ステップS202、Yes)、変更部165は、優先度が「低」のタスクについて実行時間を減らす(ステップS203)。例えば、変更部165は、超過時間に応じた時間を優先度「低」のタスクから減らす。一方、優先度「低」のタスクに対応する実行時間が0になっているなど優先度「低」のタスクがない場合(ステップS202、No)、変更部165は、実行時間を減らした割合が許容範囲内の優先度「中」のタスクがあるか否か確認する(ステップS204)。
【0063】
実行時間を減らした割合が許容範囲内の優先度「中」のタスクがある場合(ステップS204,Yes)、変更部165は、優先度が「中」のタスクについて実行時間を減らす(ステップS205)。例えば、変更部165は、許容範囲内で、超過時間に応じた時間を優先度「中」のタスクから減らす。一方、実行時間を減らすことが可能な優先度「中」のタスクがない場合(ステップS204、No)、変更部165は、処理を終了する。
【0064】
以上が変更部165の処理例である。
【0065】
このように、スケジュール処理装置100は、ガイド部163と変更部165とを有している。このような構成により、ガイド部163は、変更部165がタスクの実行具合に応じて変更した実行時間に基づく案内を行うことが出来る。その結果、例えば、ガイド部163は、タスクの実行が遅れている場合に、遅れを取り戻すために短縮した実行時間に基づく案内を行うことが出来る。これにより、スケジュール処理装置100は、状況に応じた柔軟なスケジュール処理を行うことが出来るようになる。
【0066】
なお、スケジュール処理装置100は、本実施形態で説明した出発前の朝の準備におけるスケジュール管理のほか、例えば、趣味の時間の管理や準備の段取り管理、おけいこ事などの支度にかかる時間の管理、料理の手順管理、就寝前の予定管理など様々な管理を行う際に活用することが出来る。スケジュール処理装置100は、上記例示した以外の時間管理を行う際に活用されてもよい。
【0067】
なお、本実施形態においては、1台の情報処理装置によりスケジュール処理装置100としての機能を実現する場合について例示した。しかしながら、スケジュール処理装置100としての機能は、例えば、クラウド上で実現されるなど複数台の情報処理装置を用いて実現されてもよい。
【0068】
また、スケジュール処理装置100は、本実施形態で説明した各機能のうちの一部のみを有していてもよい。例えば、スケジュール処理装置100は、開始時刻算出部162としての機能を有さなくてもよいし、修正受付部164としての機能を有さなくてもよい。
【0069】
また、スケジュール情報151においては、実行順が対応付けられた一連のタスクが属するカテゴリを示す情報などが含まれてもよい。例えば、スケジュール処理装置100は、一連のタスクが属するカテゴリに応じて、変更部165による優先度に応じた変更処理の内容や提案部166による提案の仕方などが異なるよう構成してもよい。
【0070】
また、スケジュール情報151においては、実行順が対応付けられた一連のタスク(タスクセット)を並列に格納可能な構成してもよい。例えば、
図13で示すように、メインのタスクセットとサブのタスクセットとを並列に格納するよう構成してもよい。このように構成する場合、例えば、ガイド部163は、並列に格納された複数のタスクセットを並列に案内するよう構成してよい。
【0071】
また、タスクセットを並列に格納する場合、例えば、
図14で示すように、サブのタスクセットについて開始または終了のタイミングをメインのタスクセットに合わせるよう構成してよい。例えば、
図14で示すように、メインの実行順「2」のタスクの案内開始に合わせてサブのタスクセットを開始する、メインの実行順「5」のタスクの案内終了と同時にサブのタスクセットの案内が終わるようにする(つまり、サブのタスクセットの案内開始をメインの案内終了時間から逆算する)、ことなどが可能となるようスケジュール処理装置100を構成してよい。
【0072】
なお、例えば、サブの実行時間の合計値は、メインの実行時間の合計値よりも小さいことが望ましい。また、サブのタスクセットはメインのタスクセットの案内終了よりも早い、または、同時に案内が終了することが望ましい。また、例えば、ガイド部163は、並列の案内を行う際に所定の条件を満たす場合、サブの実行時間を経過させないよう構成してもよい。例えば、実行の停止ボタン押下などに応じて、ガイド部163は、サブの実行時間を経過させないよう構成することが出来る。
【0073】
[第2実施形態]
次に、
図15、
図16を参照して、本開示の第2の実施形態について説明する。本開示の第2の実施形態では、情報処理装置であるスケジュール処理装置200の構成の概要について説明する。
【0074】
図15は、スケジュール処理装置200のハードウェア構成例を示している。
図15を参照すると、スケジュール処理装置200は、一例として、以下のようなハードウェア構成を有している。
・CPU(Central Processing Unit)201(演算装置)
・ROM(Read Only Memory)202(記憶装置)
・RAM(Random Access Memory)203(記憶装置)
・RAM203にロードされるプログラム群204
・プログラム群204を格納する記憶装置205
・情報処理装置外部の記録媒体210の読み書きを行うドライブ装置206
・情報処理装置外部の通信ネットワーク211と接続する通信インタフェース207
・データの入出力を行う入出力インタフェース208
・各構成要素を接続するバス209
【0075】
また、スケジュール処理装置200は、プログラム群204をCPU201が取得して当該CPU201が実行することで、
図16に示すガイド部221と変更部222としての機能を実現することが出来る。なお、プログラム群204は、例えば、予め記憶装置205やROM202に格納されており、必要に応じてCPU201がRAM203などにロードして実行する。また、プログラム群204は、通信ネットワーク211を介してCPU201に供給されてもよいし、予め記録媒体210に格納されており、ドライブ装置206が該プログラムを読み出してCPU201に供給してもよい。
【0076】
なお、
図15は、スケジュール処理装置200のハードウェア構成例を示している。スケジュール処理装置200のハードウェア構成は上述した場合に限定されない。例えば、スケジュール処理装置200は、ドライブ装置206を有さないなど、上述した構成の一部から構成されてもよい。
【0077】
ガイド部221は、実行するタスクとタスクを実行する際にかかる実行時間とを含むタスク情報を複数含みタスクの実行順が定められたスケジュール情報と、時刻を示す時刻情報と、に基づいて、タスクの実行を案内する。
【0078】
変更部222は、スケジュール情報に含まれるタスクの実行具合と、時刻情報が示す時刻と、に応じて、ガイド部221が案内中のタスク以降に実行するタスクに対応する実行時間を変更する。
【0079】
このように、スケジュール処理装置200は、ガイド部221と変更部222とを有している。このような構成により、ガイド部221は、変更部165がタスクの実行具合に応じて変更した実行時間に基づく案内を行うことが出来る。その結果、スケジュール処理装置100は、状況に応じた柔軟なスケジュール処理を行うことが出来るようになる。
【0080】
なお、上述したスケジュール処理装置200などの情報処理装置は、当該情報処理装置に所定のプログラムが組み込まれることで実現できる。具体的に、本発明の他の形態であるプログラムは、情報処理装置に、実行するタスクとタスクを実行する際にかかる実行時間とを含むタスク情報を複数含みタスクの実行順が定められたスケジュール情報と、時刻を示す時刻情報と、に基づいて、タスクの実行を案内し、スケジュール情報に含まれるタスクの実行具合と、時刻情報が示す時刻と、に応じて、案内中のタスク以降に実行するタスクに対応する実行時間を変更する、処理を実現するためのプログラムである。
【0081】
また、上述した情報処理装置により実行されるスケジュール処理方法は、情報処理装置が、実行するタスクとタスクを実行する際にかかる実行時間とを含むタスク情報を複数含みタスクの実行順が定められたスケジュール情報と、時刻を示す時刻情報と、に基づいて、タスクの実行を案内し、スケジュール情報に含まれるタスクの実行具合と、時刻情報が示す時刻と、に応じて、案内中のタスク以降に実行するタスクに対応する実行時間を変更する、というものである。
【0082】
上述した構成を有する、プログラム(又は記録媒体)、又は、スケジュール処理方法、の発明であっても、上述した場合と同様の作用・効果を有するために、上述した本発明の目的を達成することが出来る。
【0083】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明におけるスケジュール処理装置などの概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
【0084】
(付記1)
実行するタスクと前記タスクを実行する際にかかる実行時間とを含むタスク情報を複数含み前記タスクの実行順が定められたスケジュール情報と、時刻を示す時刻情報と、に基づいて、前記タスクの実行を案内するガイド部と、
前記スケジュール情報に含まれる前記タスクの実行具合と、前記時刻情報が示す時刻と、に応じて、前記ガイド部が案内中の前記タスク以降に実行する前記タスクに対応する前記実行時間を変更する変更部と、
を有する
スケジュール処理装置。
(付記2)
付記1に記載のスケジュール処理装置であって、
前記変更部は、前記タスクに対して予め定められた優先度に応じて前記実行時間を変更する
スケジュール処理装置。
(付記3)
付記2に記載のスケジュール処理装置であって、
前記変更部は、前記タスクの実行具合に基づいて前記タスクの実行が遅れていると判断される場合に、前記優先度が所定の条件を満たす前記タスクに対応する前記実行時間を減らす
スケジュール処理装置。
(付記4)
付記2または付記3に記載のスケジュール処理装置であって、
前記優先度により前記実行時間を減らすことを許容する割合が異なっている
スケジュール処理装置。
(付記5)
付記3または付記4に記載のスケジュール処理装置であって、
前記変更部は、前記優先度が最も低い前記タスクに対応する前記実行時間を0にした後、前記優先度が次に低い前記タスクに対応する前記実行時間を減らす
スケジュール処理装置。
(付記6)
付記1から付記5までのうちのいずれか1項に記載のスケジュール処理装置であって、
前記スケジュール情報の修正を受け付ける修正受付部を有し、
前記修正受付部は、前記ガイド部によるガイドの開始前と開始後で修正可能な修正内容が異なっている
スケジュール処理装置。
(付記7)
付記1から付記6までのうちのいずれか1項に記載のスケジュール装置であって、
前記ガイド部は、並列に格納された複数の前記スケジュール情報に基づいて、複数の前記タスクの実行を並列で案内する
スケジュール処理装置。
(付記7-1)
付記7に記載のスケジュール情報であって、
前記ガイド部は、ガイドする前記タスクが所定の条件を満たす場合、並列でガイドする前記タスクの実行時間が経過しないものとみなす
スケジュール処理装置。
(付記8)
付記1から付記7までのうちのいずれか1項に記載のスケジュール装置であって、
過去の実績を示す実績情報に基づいて前記スケジュール情報に含まれる情報の修正を提案する提案部を有する
スケジュール処理装置。
(付記9)
情報処理装置が、
実行するタスクと前記タスクを実行する際にかかる実行時間とを含むタスク情報を複数含み前記タスクの実行順が定められたスケジュール情報と、時刻を示す時刻情報と、に基づいて、前記タスクの実行を案内し、
前記スケジュール情報に含まれる前記タスクの実行具合と、前記時刻情報が示す時刻と、に応じて、案内中の前記タスク以降に実行する前記タスクに対応する前記実行時間を変更する
スケジュール処理方法。
(付記10)
情報処理装置に、
実行するタスクと前記タスクを実行する際にかかる実行時間とを含むタスク情報を複数含み前記タスクの実行順が定められたスケジュール情報と、時刻を示す時刻情報と、に基づいて、前記タスクの実行を案内し、
前記スケジュール情報に含まれる前記タスクの実行具合と、前記時刻情報が示す時刻と、に応じて、案内中の前記タスク以降に実行する前記タスクに対応する前記実行時間を変更する
処理を実現するためのプログラム。
【0085】
なお、上記各実施形態及び付記において記載したプログラムは、記憶装置に記憶されていたり、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されていたりする。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。
【0086】
以上、上記各実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることが出来る。
【符号の説明】
【0087】
100 スケジュール処理装置
110 操作入力部
120 画面表示部
130 通信I/F部
140 音出力部
150 記憶部
151 スケジュール情報
152 開始時刻情報
153 実績情報
154 プログラム
160 演算処理部
161 登録部
162 開始時刻算出部
163 ガイド部
164 修正受付部
165 変更部
166 提案部
200 スケジュール処理装置
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 プログラム群
205 記憶装置
206 ドライブ装置
207 通信インタフェース
208 入出力インタフェース
209 バス
210 記録媒体
211 通信ネットワーク
221 ガイド部
222 変更部