(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022127405
(43)【公開日】2022-08-31
(54)【発明の名称】テスト用切削工具
(51)【国際特許分類】
B23B 27/22 20060101AFI20220824BHJP
【FI】
B23B27/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021025540
(22)【出願日】2021-02-19
(71)【出願人】
【識別番号】000006264
【氏名又は名称】三菱マテリアル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100175802
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 光生
(74)【代理人】
【識別番号】100142424
【弁理士】
【氏名又は名称】細川 文広
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(72)【発明者】
【氏名】名田 豊
(72)【発明者】
【氏名】菅原 健治
【テーマコード(参考)】
3C046
【Fターム(参考)】
3C046AA00
3C046JJ01
(57)【要約】
【課題】様々な条件で切り屑処理性の評価を行い、求める切り屑処理性を容易かつ低コストで特定することができるテスト用切削工具を提供する。
【解決手段】テスト用切削工具1は、多角形板状の工具本体2と、工具本体2に設けられ、工具本体2の板厚方向で互いに反対側を向く平面視多角形状の主面3Aおよび裏面3Bと、主面3Aおよび裏面3Bの周縁同士を繋ぐ外周面4と、主面3Aと外周面4との交差稜線部に設けられた切刃5と、主面3Aに対して板厚方向の内側に設けられたすくい面21と、すくい面21に設けられ、複数種のブレーカ部材30を選択的に着脱可能に保持する少なくとも一つの取付部と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多角形板状の工具本体と、
前記工具本体に設けられ、前記工具本体の板厚方向で互いに反対側を向く平面視多角形状の主面および裏面と、
前記主面および前記裏面の周縁同士を繋ぐ外周面と、
前記主面と前記外周面との交差稜線部に設けられた切刃と、
前記主面に対して前記板厚方向の内側に設けられたすくい面と、
前記すくい面に設けられ、複数種のブレーカ部材が選択的に取付可能な少なくとも一つの取付部と、を有する、
テスト用切削工具。
【請求項2】
前記取付部は、複数設けられている、
請求項1に記載のテスト用切削工具。
【請求項3】
前記ブレーカ部材は、
前記取付部に取り付けられる被取付部と、
前記被取付部と一体に設けられ、前記被取付部が前記取付部に取り付けられた状態で前記すくい面から突出する突起部と、を有する
請求項1または2に記載のテスト用切削工具。
【請求項4】
前記取付部は、前記すくい面から前記板厚方向で前記裏面側に凹む凹部又は貫通孔であり、
前記被取付部は、前記凹部又は前記貫通孔に挿入される軸である、
請求項3に記載のテスト用切削工具。
【請求項5】
前記凹部又は前記貫通孔と、前記軸とは、前記板厚方向から見て多角形状をなし、前記ブレーカ部材は、前記凹部又は前記貫通孔の中心軸回りの取付角度が変更可能とされている、
請求項4に記載のテスト用切削工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テスト用切削工具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、刃先交換式バイトの工具本体に装着される切削加工用の切削工具には、切り屑処理性を高めるための様々な工夫が成されている。例えば、特許文献1の切削工具は、すくい面上に固定された第1ブレーカ部材と、第1ブレーカ部材上で切り屑の押圧力に応じてブレーカ角度が変化できるように設けた第2ブレーカ部材と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、切削工具を使用するユーザ側からすると、ユーザが切削する被削材の材質、切削加工条件、切削形状等に応じて、適切な切り屑処理性が得られる切削工具を用いるのが好ましい。切削工具は、多種多様な製品が市販されており、ユーザは、これらの市販されている製品の中から、自らが求める切り屑処理性を有した切削工具を選択する。しかしながら、選択した切削工具が、求める切り屑処理性を有しているとは限らない。このため、切削工具の選択には、ユーザの経験値や試行錯誤が求められ、切削工具の導入に手間やコストが掛かっているのが実情である。
ユーザが、切削工具のメーカに対し、オーダーメイドで切削工具の製作を求める場合にも、求める切り屑処理性を実現するのに、具体的にどのような仕様を備えていればよいのか、ユーザ側で特定するのは難しい。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑み、様々な条件で切り屑処理性の評価を行い、求める切り屑処理性を容易かつ低コストで特定することができるテスト用切削工具を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のテスト用切削工具の一つの態様は、多角形板状の工具本体と、前記工具本体に設けられ、前記工具本体の板厚方向で互いに反対側を向く平面視多角形状の主面および裏面と、前記主面および前記裏面の周縁同士を繋ぐ外周面と、前記主面と前記外周面との交差稜線部に設けられた切刃と、前記主面に対して前記板厚方向の内側に設けられたすくい面と、前記すくい面に設けられ、複数種のブレーカ部材が選択的に取付可能な少なくとも一つの取付部と、を有する。
【0007】
本発明のテスト用切削工具の一つの態様によれば、取付部に対し、複数種のブレーカ部材を選択的に取り付けることで、複数種のブレーカ部材による切り屑処理性を比較して評価することができる。ブレーカ部材の取付部への着脱をユーザ側で行うことにより、複数種のブレーカ部材を用いたテストを容易かつ低コストで行うことができる。したがって、様々な条件で切り屑処理性の評価を行い、求める切り屑処理性を容易かつ低コストで特定することが可能となる。
【0008】
上記テスト用切削工具において、前記取付部は、複数設けられていてもよい。
【0009】
この場合、複数の取付部に対して取り付けるブレーカ部材の種類や位置を様々に変更して、切り屑処理性の比較検討を行うことができる。複数の取付部の全てにブレーカ部材を取り付けず、複数の取付部の中から、ブレーカ部材を取り付ける取付部を一以上選択することで、ブレーカ部材の位置、取付間隔についても比較検討を行うことができる。
【0010】
上記テスト用切削工具において、前記ブレーカ部材は、前記取付部に取り付けられる被取付部と、前記被取付部と一体に設けられ、前記被取付部が前記取付部に取り付けられた状態で前記すくい面から突出する突起部と、を有していてもよい。
【0011】
この場合、被取付部を取付部に取り付けることで、突起部をすくい面から突出した状態とすることができる。
【0012】
上記テスト用切削工具において、前記取付部は、前記すくい面から前記板厚方向で前記裏面側に凹む凹部又は貫通孔であり、前記被取付部は、前記凹部又は前記貫通孔に挿入される軸であってもよい。
【0013】
この場合、ブレーカ部材の軸を凹部又は貫通孔に挿入することで、ブレーカ部材を取付部に容易に取り付けることができる。
【0014】
上記テスト用切削工具において、前記凹部又は前記貫通孔と、前記軸とは、前記板厚方向から見て多角形状をなし、前記ブレーカ部材は、前記凹部又は前記貫通孔の中心軸回りの取付角度が変更可能とされていてもよい。
【0015】
この場合、ブレーカ部材の取付角度を容易に変更することができる。したがって、ブレーカ部材の取付角度を変えて、切り屑処理性の評価を容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の一つの態様のテスト用切削工具によれば、様々な条件で切り屑処理性の評価を行い、求める切り屑処理性を容易かつ低コストで特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態のテスト用切削工具を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態のテスト用切削工具を構成する工具本体を示す斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態の工具本体の平面図である。
【
図4】上記テスト用切削工具の角部の二等分線に沿った断面図であり、
図3のA-A矢視断面図である。
【
図6】上記テスト用切削工具のブレーカ部材を示す斜視図である。
【
図8】上記ブレーカ部材の工具本体に対する取付例を示す斜視図である。
【
図9】上記ブレーカ部材の工具本体に対する他の取付例を示す斜視図である。
【
図10】上記工具本体に対する他の種類のブレーカ部材の取付例を示す斜視図である。
【
図11】上記工具本体に対する他の種類のブレーカ部材の取付例を示す平面図である。
【
図14】上記工具本体に設ける取付部の他の形状例を示す平面図である。
【
図15】上記工具本体に設ける取付部を貫通孔とした場合の例を示す断面図であり、
図11のC-C矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態のテスト用切削工具の一例であるテスト用切削工具1について、図面を参照して説明する。
【0019】
図1は、本実施形態のテスト用切削工具1を示す斜視図である。
図2は、本実施形態のテスト用切削工具1の工具本体2の斜視図である。
図3は、本実施形態の工具本体2の平面図である。以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るテスト用切削工具1について説明する。本実施形態のテスト用切削工具1は、不図示の刃先交換式バイトの工具本体(ホルダ)に装着される。テスト用切削工具1は、例えば鋼材等の金属材料からなる被削材に切削加工を施す際の切り屑処理性についての評価を行うためものである。
【0020】
〔切削工具の概略構成〕
図1~
図3に示すように、テスト用切削工具1は、多角形板状の工具本体2を有する。工具本体2は、超硬合金等の硬質材料により多角形板状、詳しくは四角形板状、より詳しくは菱形板状に設けられる。工具本体2は、他に、三角形板状等であってもよい。工具本体2の中央部には、断面円形の取付孔6が設けられる。取付孔6は、工具本体2を、その板厚方向に貫通するように設けられる。
【0021】
工具本体2は、主面3Aと、裏面3Bと、外周面4と、切刃5と、を有する。
主面3Aおよび裏面3Bは、工具本体2において互いに板厚方向の反対側を向く。主面3Aおよび裏面3Bは、板厚方向から見て、平面視多角形状である。外周面4は、主面3Aおよび裏面3Bの周縁同士を繋ぐ。テスト用切削工具1を用いた切削加工において、主面3Aと外周面4との間に設けられた切刃5によって切削が行われ、裏面3Bが工具本体(図示略)に対する着座面として機能する。
【0022】
〔切刃の構成〕
切刃5は、多角形状をなす主面3Aがなす菱形の鋭角の角部3cに設けられる。本実施形態において、切刃5は、主面3Aと外周面4との交差稜線部に設けられる。
【0023】
切刃5は、主面3Aの角部3cに位置するコーナ刃5aと、主面3Aの各辺に位置する直線刃5bと、を有する。
【0024】
〔チップブレーカの構成〕
図4は、上記テスト用切削工具1の角部3cの二等分線に沿った断面図であり、
図3のA-A矢視断面図である。
図5は、
図3のB-B矢視断面図である。
図1、
図4、
図5に示すように、主面3Aには、チップブレーカ10が設けられる。チップブレーカ10は、ブレーカ溝20に設けられた取付部25と、ブレーカ部材30と、を有する。
図1~
図5に示すように、ブレーカ溝20は、主面3Aに対して板厚方向の内側である裏面3B側に凹んでいる。ブレーカ溝20は、切刃5に対して板厚方向に直交する工具径方向の内側に設けられる。ブレーカ溝20は、切刃5のコーナ刃5a及び直線刃5bの刃長方向に沿って延びる。ブレーカ溝20の底面はすくい面21である。すくい面21は、すくい面21は、工具本体2の板厚方向に直交する。
【0025】
取付部25は、すくい面21に設けられる。取付部25は、複数種のブレーカ部材30を選択的に着脱可能に保持する。本実施形態において、取付部25は、複数設けられる。本実施形態において、取付部25は、コーナ刃5aに対して工具径方向の内側と、コーナ刃5aを挟んで両側に延びる一対の直線刃5bのそれぞれに対して工具径方向の内側の部分とに、複数設けられる。各直線刃5bに対して工具径方向の内側の部分に設けられる複数の取付部25は、直線刃5bが延びる方向に等間隔をあけて配列される。
【0026】
本実施形態において、取付部25は、凹部26である。凹部26は、すくい面21から板厚方向の内側(裏面3B側)に凹む。凹部26は、板厚方向から見て、例えば円形である。
【0027】
図6は、上記テスト用切削工具1のブレーカ部材30を示す斜視図である。
図7は、上記ブレーカ部材30の正面図である。
図6、
図7に示すように、ブレーカ部材30は、被取付部31と、突起部35と、を一体に有する。被取付部31は、取付部25に取り付けられる。本実施形態において、被取付部31は、凹部26に挿入される軸33である。軸33は、板厚方向から見て円形の凹部26に挿入可能となるよう、円柱状である。軸33の外径は、凹部26の内径よりも僅かに小さい。軸33の外周面に雄ねじ溝を設け、凹部26の内周面に雌ねじ溝を設け、軸33を凹部26にねじ込むようにしてもよい。
突起部35は、軸33の一端に設けられる。突起部35は、軸33に対して軸33の径方向の外側に突出している。突起部35は、被取付部31である軸33が取付部25に取り付けられた状態で、すくい面21から板厚方向で主面3A側に突出する。
【0028】
突起部35は、比較検討用に、様々な形状のものが用意される。
図1、
図4~
図7に示すブレーカ部材30Aの突起部35Aは、ブレーカ部材30が取付部25に取り付けられた状態で、板厚方向から見て、例えば円形状である。突起部35Aは、板厚方向に直交する方向から見て、一定の曲率半径を有した球状面35fを有する。
【0029】
このようなブレーカ部材30Aは、工具本体2に複数設けられた凹部26に対し、選択的に取り付けられる。例えば、
図1の例では、ブレーカ部材30Aは、工具本体2に複数設けられた凹部26の全てに取り付けられる。
図8は、上記ブレーカ部材30Aの工具本体2に対する取付例を示す斜視図である。
図9は、上記ブレーカ部材30Aの工具本体2に対する他の取付例を示す斜視図である。
また、
図8、
図9に示すように、ブレーカ部材30Aは、工具本体2に複数設けられた凹部26のうち、一部の凹部26のみに取り付けるようにしても良い。
図8では、ブレーカ部材30Aを、角部3cに位置する凹部26と、角部の3cに位置する凹部26から一つ飛びの凹部26に取り付ける。
図8では、角部3cの凹部26にブレーカ部材30Aを取り付けずに、一つ飛びの凹部26とにブレーカ部材30Aを取り付ける。複数の凹部26に取り付けるブレーカ部材30Aは、これ以外の位置、数としてもよい。
【0030】
図10は、工具本体2に対する他の種類のブレーカ部材30Bの取付例を示す斜視図である。
図11は、工具本体2に対する他の種類のブレーカ部材30Bの取付例を示す平面図である。
図12は、ブレーカ部材30Bの断面図である。
図13は、ブレーカ部材30Bの斜視図である。
図10~
図13に示すようなブレーカ部材30Bを、凹部26に取り付けるようにしてもよい。ブレーカ部材30Bの突起部35Bは、板厚方向から見て、略涙型を有する。突起部35Bは、板厚方向から見て、小径端部35sと、大径端部35tと、を有している。小径端部35sは、板厚方向から見て、大径端部35tよりも小さい曲率半径で湾曲している。また、
図12に示すように、小径端部35sは、すくい面21に対する傾斜角度θ1が、大径端部35tのすくい面21に対する傾斜角度θ2よりも小さい。
図10、
図11に示すように、ブレーカ部材30Bは、小径端部35sを工具径方向の外側のコーナ刃5a側に向けている。ブレーカ部材30Bは、大径端部35tを工具径方向の外側のコーナ刃5a側に向けることもできる。なお、
図10、
図11では、ブレーカ部材30Bをコーナ部3cの凹部26に取り付けているが、ブレーカ部材30Bは他の位置の凹部26に取り付けるようにしてもよい。
【0031】
図14は、取付部25の他の形状例を示す平面図である。
図13に示すように、ブレーカ部材30Bの被取付部31の軸33Bを、軸33Bの中心軸方向から見て、例えば四角形状としてもよい。この場合、
図14に示すように、工具本体2に設ける取付部25としての凹部26Bを、板厚方向から見て四角形状としてもよい。これにより、ブレーカ部材30Bを、突起部35Bの向きを軸33Bの中心軸回りに回転させて取り付けることができる。
【0032】
図15は、取付部25を貫通孔27とした場合の例を示す断面図である。
図15に示すように、取付部25として、凹部26に代えて、工具本体2を板厚方向に貫通する貫通孔27を設けるようにしてもよい。
図15の例では、角部3cに位置する取付部25のみを貫通孔27としているが、他の取付部25についても、同様に貫通孔27を設けてもよい。
【0033】
〔本実施形態による作用効果〕
以上説明した本実施形態のテスト用切削工具によれば、取付部25に対し、複数種のブレーカ部材30を選択的に取り付けることで、複数種のブレーカ部材30による切り屑処理性を比較して評価することができる。ブレーカ部材30の取付部25への着脱をユーザ側で行うことにより、複数種のブレーカ部材30を用いたテストを容易かつ低コストで行うことができる。したがって、様々な条件で切り屑処理性の評価を行い、求める切り屑処理性を容易かつ低コストで特定することが可能となる。
【0034】
また本実施形態では、取付部25は、切刃5が連続する方向に沿って複数設けられている。
この場合、複数の取付部25に対して取り付けるブレーカ部材30の種類、ブレーカ部材30の位置を様々に変更して、切り屑処理性の比較検討を行うことができる。複数の取付部25の全てにブレーカ部材30を取り付けず、複数の取付部25の中から、ブレーカ部材30を取り付ける取付部25を一以上選択することで、ブレーカ部材30の位置、取付間隔についても比較検討を行うことができる。
【0035】
また本実施形態では、ブレーカ部材30は、被取付部31と、突起部35と、を有している。
この場合、被取付部31を取付部25に取り付けることで、突起部35をすくい面21から突出した状態で取り付けることができる。
【0036】
また本実施形態では、取付部25は、凹部26又は貫通孔27であり、被取付部31は、凹部26又は貫通孔27に挿入される軸33である。
この場合、ブレーカ部材30の軸33を凹部26又は貫通孔27に挿入することで、ブレーカ部材30を取付部25に容易に取り付けることができる。
【0037】
また本実施形態では、凹部26又は貫通孔27と、軸33は、板厚方向から見て多角形状をなし、ブレーカ部材30は、凹部26又は貫通孔27の中心軸33回りの取付角度が変更可能とされている。
この場合、ブレーカ部材30の取付角度を容易に変更することができる。したがって、ブレーカ部材30の取付角度を変えて、切り屑処理性の評価を容易に行うことができる。
【0038】
〔本発明に含まれるその他の構成〕
なお、本発明は前述の実施形態に限定されず、例えば下記に説明するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の変更等が可能である。
【0039】
前述の実施形態では、ブレーカ部材30として、2種類のブレーカ部材30A、30Bを例に挙げたが、これに限らない。ブレーカ部材30としては、突起部35A、35B以外にも様々な形状のものを用いることができる。
【0040】
前述の実施形態では、取付部25を切刃5が連続する方向に沿って配列する例を挙げたが、これに限らない。取付部25の配置、設置数等は、蒸気に例示した以外にも、様々に変更可能である。
【0041】
その他、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態、変形例およびなお書き等で説明した各構成(構成要素)を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態によって限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。
【符号の説明】
【0042】
1…テスト用切削工具
2…工具本体
3A…主面
3B…裏面
4…外周面
5…切刃
21…すくい面
25…取付部
26、26B…凹部
27…貫通孔
30、30A、30B…ブレーカ部材
31…被取付部
33、33B…軸
35、35A、35B…突起部