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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022127522
(43)【公開日】2022-08-31
(54)【発明の名称】半導体記憶装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/11582 20170101AFI20220824BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20220824BHJP
   H01L 27/11575 20170101ALI20220824BHJP
【FI】
H01L27/11582
H01L29/78 371
H01L27/11575
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021025717
(22)【出願日】2021-02-19
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001612
【氏名又は名称】弁理士法人きさらぎ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】永嶋 賢史
【テーマコード(参考)】
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
5F083EP18
5F083EP22
5F083EP32
5F083EP76
5F083ER23
5F083GA01
5F083GA10
5F083GA27
5F083JA02
5F083JA04
5F083JA19
5F083JA39
5F083JA40
5F083KA01
5F083KA05
5F083LA12
5F083LA16
5F083MA06
5F083MA16
5F083MA20
5F101BA45
5F101BB02
5F101BD12
5F101BD16
5F101BD22
5F101BD30
5F101BD34
(57)【要約】
【課題】好適に動作する半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】半導体記憶装置は、第1方向、及び、第1方向と交差する第2方向に延伸する半導体基板と、第1方向に並ぶ複数のメモリブロックと、複数のメモリブロックの間に設けられたブロック間構造と、を備える。メモリブロックは、複数の導電層と、複数の第1半導体層と、複数の電荷蓄積部と、を備える。複数の導電層は、第1方向及び第2方向と交差する第3方向に並び、第2方向に延伸する。複数の第1半導体層は、第3方向に延伸し、複数の導電層と対向する。複数の電荷蓄積部は、複数の導電層と複数の第1半導体層との間に設けられている。ブロック間構造は、第2方向及び第3方向に延伸する第2半導体層を備える。複数の第1半導体層及び第2半導体層は、半導体基板の一部である。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向、及び、前記第1方向と交差する第2方向に延伸する半導体基板と、
前記第1方向に並ぶ複数のメモリブロックと、
前記複数のメモリブロックの間に設けられたブロック間構造と
を備え、
前記メモリブロックは、
前記第1方向及び前記第2方向と交差する第3方向に並び、前記第2方向に延伸する複数の導電層と、
前記第3方向に延伸し、前記複数の導電層と対向する複数の第1半導体層と、
前記複数の導電層と前記複数の第1半導体層との間に設けられた複数の電荷蓄積部と
を備え、
前記ブロック間構造は、前記第2方向及び前記第3方向に延伸する第2半導体層を備え、
前記複数の第1半導体層及び前記第2半導体層は、前記半導体基板の一部である
半導体記憶装置。
【請求項2】
前記半導体基板は、表面及び裏面を備え、
前記表面は、第1の面と、前記第3方向において前記第1の面と前記裏面との間に設けられた第2の面と、を備え、
前記第2半導体層の前記第3方向における一方側の面は、前記第1の面の一部である
請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記複数の導電層の前記第3方向における位置は、前記第2半導体層の前記第3方向における一端と、前記第2半導体層の前記第3方向における他端と、の間に設けられている
請求項2記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
前記第1半導体層は、
前記第3方向における第1位置において、前記第1方向又は前記第2方向における第1の幅を備え、
前記第3方向における第2位置において、前記第1方向又は前記第2方向における第2の幅を備え、
前記第2位置は、前記第1位置よりも前記半導体基板の裏面に近く、
前記第2の幅は、前記第1の幅以上の大きさである
請求項1~3のいずれか1項記載の半導体記憶装置。
【請求項5】
前記複数の導電層は、第1導電層及び第2導電層を含み、
前記第2導電層は、前記第1導電層よりも前記半導体基板の裏面に近く、
前記第2導電層の前記第3方向における幅は、前記第1導電層の前記第3方向における幅以上の大きさである
請求項1~4のいずれか1項記載の半導体記憶装置。
【請求項6】
前記第2方向に並ぶ第1領域及び第2領域を備え、
前記第1領域は、
前記複数の導電層の一部と、
前記複数の第1半導体層と、
前記複数の電荷蓄積部と
を備え、
前記第2領域は、
前記複数の導電層の一部と、
前記第3方向に延伸し、前記複数の導電層に接続された複数のコンタクト電極と
を備える
請求項1~5のいずれか1項記載の半導体記憶装置。
【請求項7】
前記第2領域は、複数の第1絶縁層を備え、
前記複数の第1絶縁層は、
前記第1方向及び前記第2方向の少なくとも一方に並び、
前記第3方向に延伸し、
前記第2方向及び前記第1方向の少なくとも一方において、前記複数の導電層に接続されており、
前記複数のコンタクト電極は、第1コンタクト電極を含み、
前記第1コンタクト電極は、前記複数の導電層のうちの一つに接続された接続面を備え、
前記接続面は、前記第1コンタクト電極の、前記第3方向における一端及び他端の間に設けられ、
前記複数の導電層のうち、前記接続面よりも前記半導体基板に近いものと、前記第1コンタクト電極と、の間には、第2絶縁層が設けられている
請求項6記載の半導体記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基板と、この基板の表面と交差する方向に積層された複数の導電層と、これら複数の導電層に対向する半導体層と、導電層及び半導体層の間に設けられたゲート絶縁層と、を備える半導体記憶装置が知られている。ゲート絶縁層は、例えば、窒化シリコン(Si)等の絶縁性の電荷蓄積層やフローティングゲート等の導電性の電荷蓄積層等の、データを記憶可能なメモリ部を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-157260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
好適に動作する半導体記憶装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一の実施形態に係る半導体記憶装置は、第1方向、及び、第1方向と交差する第2方向に延伸する半導体基板と、第1方向に並ぶ複数のメモリブロックと、複数のメモリブロックの間に設けられたブロック間構造と、を備える。メモリブロックは、複数の導電層と、複数の第1半導体層と、複数の電荷蓄積部と、を備える。複数の導電層は、第1方向及び第2方向と交差する第3方向に並び、第2方向に延伸する。複数の第1半導体層は、第3方向に延伸し、複数の導電層と対向する。複数の電荷蓄積部は、複数の導電層と複数の第1半導体層との間に設けられている。ブロック間構造は、第2方向及び第3方向に延伸する第2半導体層を備える。複数の第1半導体層及び第2半導体層は、半導体基板の一部である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1実施形態に係る半導体記憶装置の模式的な平面図である。
図2】同半導体記憶装置の模式的な平面図である。
図3】同半導体記憶装置の模式的な平面図である。
図4】同半導体記憶装置の模式的な斜視図である。
図5】同半導体記憶装置の模式的な断面図である。
図6】同半導体記憶装置の模式的な断面図である。
図7】同半導体記憶装置の製造方法について説明するための模式的な平面図である。
図8】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図9】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図10】同製造方法について説明するための模式的な平面図である。
図11】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図12】同製造方法について説明するための模式的な平面図である。
図13】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図14】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図15】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図16】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図17】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図18】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図19】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図20】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図21】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図22】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図23】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図24】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図25】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図26】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図27】同製造方法について説明するための模式的な平面図である。
図28】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図29】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図30】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図31】同製造方法について説明するための模式的な平面図である。
図32】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図33】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図34】同製造方法について説明するための模式的な平面図である。
図35】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図36】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図37】第2実施形態に係る半導体記憶装置の模式的な平面図である。
図38】同半導体記憶装置の模式的な断面図である。
図39】同半導体記憶装置の模式的な断面図である。
図40】同半導体記憶装置の製造方法について説明するための模式的な平面図である。
図41】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図42】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図43】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図44】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図45】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図46】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図47】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図48】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図49】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図50】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図51】第3実施形態に係る半導体記憶装置の模式的な平面図である。
図52】同半導体記憶装置の模式的な断面図である。
図53】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図54】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図55】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図56】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図57】同製造方法について説明するための模式的な断面図である。
図58】他の実施形態に係る半導体記憶装置の模式的な断面図である。
図59】他の実施形態に係る半導体記憶装置の模式的な平面図である。
図60】他の実施形態に係る半導体記憶装置の模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
次に、実施形態に係る半導体記憶装置を、図面を参照して詳細に説明する。尚、以下の実施形態はあくまでも一例であり、本発明を限定する意図で示されるものではない。また、以下の図面は模式的なものであり、説明の都合上、一部の構成等が省略される場合がある。また、複数の実施形態について共通する部分には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
【0008】
また、本明細書において「半導体記憶装置」と言った場合には、メモリダイを意味する事もあるし、メモリチップ、メモリカード、SSD(Solid State Drive)等の、コントローラダイを含むメモリシステムを意味する事もある。更に、スマートホン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の、ホストコンピュータを含む構成を意味する事もある。
【0009】
また、本明細書においては、基板の上面に対して平行な所定の方向をX方向、基板の上面に対して平行で、X方向と垂直な方向をY方向、基板の上面に対して垂直な方向をZ方向と呼ぶ。
【0010】
また、本明細書においては、所定の面に沿った方向を第1方向、この所定の面に沿って第1方向と交差する方向を第2方向、この所定の面と交差する方向を第3方向と呼ぶことがある。これら第1方向、第2方向及び第3方向は、X方向、Y方向及びZ方向のいずれかと対応していても良いし、対応していなくても良い。
【0011】
また、本明細書において、「上」や「下」等の表現は、基板の裏面を基準とする。例えば、上記Z方向に沿って基板の裏面から離れる向きを上と、Z方向に沿って基板の裏面に近付く向きを下と呼ぶ。また、ある構成について下面や下端と言う場合には、この構成の基板の裏面側の面や端部を意味する事とし、上面や上端と言う場合には、この構成の基板の裏面と反対側の面や端部を意味する事とする。また、X方向又はY方向と交差する面を側面等と呼ぶ。
【0012】
また、本明細書において、構成、部材等について、所定方向の「幅」、「長さ」又は「厚み」等と言った場合には、SEM(Scanning electronmicroscopy)やTEM(Transmissionelectron microscopy)等によって観察された断面等における幅、長さ又は厚み等を意味することがある。
【0013】
[第1実施形態]
[構成]
図1は、第1実施形態に係るメモリダイMDの模式的な平面図である。図2は、図1のAで示す部分を拡大して示す模式的な平面図である。図3は、図2の一部を拡大して示す模式的な平面図である。図4は、メモリダイMDの一部の構成を示す模式的な斜視図である。尚、図4は、図3に示す構成をB-B´線に沿って切断し、矢印の方向に沿って見た模式的な断面を含む。図5は、メモリダイMDの一部の構成を示す模式的な断面図である。図6は、図3に示す構成をC-C´線に沿って切断し、矢印の方向に沿って見た模式的な断面図である。
【0014】
図1に示す様に、メモリダイMDは、半導体基板100を備える。半導体基板100は、例えば、ホウ素(B)等のP型の不純物を含むP型の単結晶シリコン(Si)からなる半導体基板である。半導体基板100の上面(表面)は、例えば図4に示す様に、面100aと、面100bと、を備える。面100bは、面100aよりも下方に設けられている。
【0015】
図1の例において、半導体基板100にはX方向に並ぶ2つのメモリセルアレイ領域RMCAが設けられる。メモリセルアレイ領域RMCAは、Y方向に並ぶ複数のメモリブロックBLKを備える。また、図2及び図3に示す様に、Y方向において隣り合う2つのメモリブロックBLKの間には、ブロック間構造SWが設けられている。
【0016】
メモリセルアレイ領域RMCAは、メモリセル領域RMCと、メモリセル領域RMCに対してX方向に並ぶフックアップ領域RHUと、を備える。メモリブロックBLKの一部はメモリセル領域RMCに設けられている。また、メモリブロックBLKの一部は、フックアップ領域RHUに設けられている。
【0017】
[メモリブロックBLKのメモリセル領域RMCにおける構成]
メモリブロックBLKのメモリセル領域RMCは、例えば図4に示す様に、Z方向に並ぶ複数の導電層110と、Z方向に延伸する複数の半導体層120と、複数の導電層110及び複数の半導体層120の間に設けられたゲート絶縁膜130と、を備える。
【0018】
複数の導電層110は、メモリトランジスタ(メモリセル)のゲート電極及びワード線、又は、選択トランジスタ及び選択ゲート線として機能する。複数の導電層110は、面100aよりも下方、面100bよりも上方に設けられている。導電層110は、X方向に延伸する略板状の導電層である。導電層110は、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、又は、リン(P)若しくはホウ素(B)等の不純物を含む多結晶シリコン等を含んでいても良い。また、導電層110は、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜を含んでいても良いし、含んでいなくても良い。Z方向に並ぶ複数の導電層110の間には、酸化シリコン(SiO)等の絶縁層101が設けられている。
【0019】
半導体層120は、Z方向に並ぶ複数のメモリトランジスタ(メモリセル)及び選択トランジスタのチャネル領域として機能する。半導体層120は、例えば図3に示す様に、X方向及びY方向に所定のパターンで並ぶ。図3には、XY平面内のいずれかの方向において隣り合う2つの半導体層120の間の距離を、距離D120と示している。
【0020】
例えば図4に示す様に、半導体層120は略円柱状の半導体層である。半導体層120の外周面は、それぞれ導電層110によって囲まれており、導電層110と対向している。
【0021】
半導体層120は、例えば、半導体基板100の一部である。例えば、半導体層120は、P型の単結晶シリコンからなる。また、半導体層120における結晶方位は、半導体基板100のその他の部分における結晶方位と一致する。
【0022】
半導体層120の上端部には、リン(P)等のN型の不純物を含む不純物領域が設けられている。不純物領域は、コンタクト電極Ch及びコンタクト電極Cbを介してビット線BLに接続される。
【0023】
半導体層120の上端の高さ位置は、面100aの高さ位置と同程度でも良い。また、半導体層120の上端の高さ位置は、面100aの高さ位置より低くても良い。半導体層120の下端は、半導体基板100の面100bに接続されている。
【0024】
半導体層120の下端部のX方向及びY方向における幅は、半導体層120の上端部のX方向及びY方向における幅と同じでも良いし、これらの幅より大きくても良い。尚、図示の例では、半導体層120の、最も上方に位置する導電層110と対向する部分のY方向の幅を、幅W120Uとしている。また、半導体層120の、最も下方に位置する導電層110と対向する部分のY方向の幅を、幅W120Lとしている。幅W120Lは、幅W120Uよりも大きい。ただし、幅W120Lは、幅W120Uと同じでも良い。
【0025】
ゲート絶縁膜130は、半導体層120の外周面を覆う略円筒状の形状を有する。ゲート絶縁膜130のうち、導電層110と半導体層120との間に設けられた部分は、それぞれ、メモリトランジスタ(メモリセル)の電荷蓄積部として機能する。ゲート絶縁膜130は、半導体層120及び導電層110の間に積層されたトンネル絶縁膜131、電荷蓄積膜132及びブロック絶縁膜133を備える。トンネル絶縁膜131は、例えば、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(Si)及び酸化シリコン(SiO)の積層膜等を含んでいても良い。電荷蓄積膜132は、例えば、窒化シリコン(Si)等の電荷を蓄積可能な膜であっても良い。ブロック絶縁膜133は、例えば、酸化シリコン(SiO)及びアルミナ(Al)の積層膜等を含んでいても良い。
【0026】
[メモリブロックBLKのフックアップ領域RHUにおける構成]
メモリブロックBLKのフックアップ領域RHUには、例えば図3に示す様に、Y方向に並ぶ複数の絶縁層151が設けられている。図3には、Y方向において隣り合う2つの絶縁層151の間の距離を、距離D151と示している。距離D151は、距離D120と同程度であっても良い。
【0027】
絶縁層151は、例えば酸化シリコン(SiO)等を含む。絶縁層151は、Z方向及びX方向に延伸する。
【0028】
絶縁層151の上端の高さ位置は、例えば図6に示す様に、Z方向に並ぶ複数の導電層110のいずれかの上面の高さ位置と同程度である。絶縁層151の下端は、半導体基板100の面100bに接続されている。
【0029】
絶縁層151の下端部のY方向における幅は、絶縁層151の上端部のY方向における幅より大きくても良い。尚、図示の例では、絶縁層151の、図6に例示する断面において最も上方に位置する導電層110と対向する部分のY方向の幅を、幅W151Uとしている。また、絶縁層151の、最も下方に位置する導電層110と対向する部分のY方向の幅を、幅W151Lとしている。幅W151Lは、幅W151Uよりも大きい。
【0030】
絶縁層151のY方向の側面及び上面には、上述したゲート絶縁膜130中のトンネル絶縁膜131、電荷蓄積膜132及びブロック絶縁膜133が設けられている。
【0031】
これら複数の絶縁層151の間の領域には、例えば図3及び図5に示す様に、Z方向に並ぶ複数の導電層110の、X方向における端部が設けられている。これら複数の端部のX方向における位置はお互いに異なる。これにより、複数の導電層110のX方向における端部は、略階段状の構造を形成する。また、これら複数の導電層110のX方向における端部の上面には、上記略階段状の構造に沿って略階段状に形成された絶縁層152が設けられている。絶縁層152は、例えば、窒化シリコン(Si)等の絶縁層を含む。
【0032】
また、例えば図3及び図5に示す様に、メモリブロックBLKのフックアップ領域RHUには、X方向に並ぶ複数のコンタクト電極CCが設けられている。これら複数のコンタクト電極CCは、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。これら複数のコンタクト電極CCは、例えば図5に示す様に、それぞれ、Z方向に延伸する略円柱状の部分153と、この部分153及びいずれかの導電層110に接続された略円盤状の部分154と、を備える。
【0033】
部分153は、複数の導電層110によって外周面を覆われている。また、部分153と複数の導電層110との間には、酸化タングステン又は酸化シリコン(SiO)等の絶縁層155が設けられている。
【0034】
部分154は、対応する導電層110の上面に沿って設けられている。部分154の下面は、絶縁層155及び導電層110に接続されている。部分154の外周面は、絶縁層152に接続されている。
【0035】
図示の例では、複数のコンタクト電極CCのうち、メモリセル領域RMCに最も近いものが、上方から数えて1番目の導電層110に接続されている。また、メモリセル領域RMCに2番目に近いものが、上方から数えて2番目の導電層110に接続されている。以下同様に、メモリセル領域RMCにa(aは自然数)番目に近いものが、上方から数えてa番目の導電層110に接続されている。
【0036】
[ブロック間構造SWの構成]
例えば図4に示す様に、ブロック間構造SWは、Z方向及びX方向に延伸する半導体層140と、トンネル絶縁膜131、電荷蓄積膜132及びブロック絶縁膜133の一部と、を備える。
【0037】
半導体層140は、例えば、半導体基板100の一部である。例えば、半導体層140は、P型の単結晶シリコンからなる。また、半導体層140における結晶方位は、半導体基板100のその他の部分における結晶方位と一致する。
【0038】
半導体層140は、Z方向及びX方向に延伸する。半導体層140の上面は、面100aの一部である。半導体層140の下端は、半導体基板100の面100bに接続されている。半導体層140のX方向における長さは、メモリブロックBLKのX方向における長さと同程度である。
【0039】
半導体層140の下端部のY方向における幅は、半導体層140の上端部のY方向における幅より大きくても良い。尚、図示の例では、半導体層140の、最も上方に位置する導電層110と対向する部分のY方向の幅を、幅W140Uとしている。また、半導体層140の、最も下方に位置する導電層110と対向する部分のY方向の幅を、幅W140Lとしている。幅W140Lは、幅W140Uよりも大きい。
【0040】
半導体層140のY方向の側面及び上面には、上述したゲート絶縁膜130中のトンネル絶縁膜131、電荷蓄積膜132及びブロック絶縁膜133が設けられている。
【0041】
[製造方法]
次に、図7図36を参照して、第1実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。図7図10図12図27図31、及び、図34は、同製造方法について説明するための模式的な平面図であり、図3に対応する部分を示している。図8図9図11図15図17図19図21図23、及び、図25は、同製造方法について説明するための模式的な断面図であり、図6に対応する部分を示している。図13図14図16図18図20図22、及び、図24は、同製造方法について説明するための模式的な断面図であり、図4の一部に対応する部分を示している。図26図28図30図32図33図35及び図36は、同製造方法について説明するための模式的な断面図であり、図5に対応する部分を示している。
【0042】
同製造方法においては、例えば図7及び図8に示す様に、フックアップ領域RHUにおいて半導体基板100の一部を除去する。これにより、フックアップ領域RHUに、複数の半導体層140及び面100bを形成する。この工程は、例えば、RIE( Reactive Ion Etching )等の方法によって行う。
【0043】
次に、例えば図9に示す様に、フックアップ領域RHUに絶縁層151Aを形成する。この工程では、例えば、CVD( Chemical Vapor Deposition )等の方法によって、半導体基板100の面100a及び面100bに酸化シリコン等の絶縁層を形成する。また、半導体基板100の面100aをストッパとしてCMP( Chemical Mechanical Polishing )等の平坦化プロセスを実行し、絶縁層の一部を除去して、半導体基板100の面100aを露出させる。
【0044】
次に、例えば図10及び図11に示す様に、絶縁層151AをY方向に分断して、複数の絶縁層151を形成する。この工程は、例えば、RIE等の方法によって行う。
【0045】
次に、例えば図12及び図13に示す様に、メモリセル領域RMCにおいて半導体基板100の一部を除去する。これにより、メモリセル領域RMCに、複数の半導体層120、複数の半導体層140及び面100bを形成する。この工程は、例えば、RIE等の方法によって行う。
【0046】
次に、例えば図14及び図15に示す様に、メモリセル領域RMC及びフックアップ領域RHUにおいて、複数の半導体層120の外周面及び上面、複数の半導体層140のY方向の側面及び上面、複数の絶縁層151のY方向の側面及び上面、並びに、面100bに、トンネル絶縁膜131、電荷蓄積膜132及びブロック絶縁膜133を形成する。この工程により、半導体層120の外周面に、ゲート絶縁膜130が形成される。また、ブロック間構造SWが形成される。この方法は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0047】
次に、例えば図16及び図17に示す様に、メモリセル領域RMC及びフックアップ領域RHUにおいて、複数の半導体層120の外周面及び上面、複数の半導体層140のY方向の側面及び上面、複数の絶縁層151のY方向の側面及び上面、並びに、面100bに対応する位置に、絶縁層101Aを形成する。この方法は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0048】
次に、例えば図18及び図19に示す様に、絶縁層101Aの一部を除去し、絶縁層101を形成する。この工程は、例えば、RIE等の方法によって行われる。また、この工程では、絶縁層101のZ方向における厚みが、一定以下の大きに制御される。また、この工程は、ブロック絶縁膜133が除去されない様な条件で実行される。
【0049】
次に、例えば図20及び図21に示す様に、メモリセル領域RMC及びフックアップ領域RHUにおいて、複数の半導体層120の外周面及び上面、複数の半導体層140のY方向の側面及び上面、並びに、複数の絶縁層151のY方向の側面及び上面に対応する位置に、導電層110Aを形成する。この方法は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0050】
次に、例えば図22及び図23に示す様に、導電層110Aの一部を除去し、導電層110を形成する。この工程は、例えば、RIE等の方法によって行われる。また、この工程では、導電層110のZ方向における厚みが、一定以下の大きに制御される。また、この工程は、ブロック絶縁膜133が除去されない様な条件で実行される。
【0051】
次に、例えば図24図26に示す様に、複数の導電層110及び複数の絶縁層101を形成する。この工程では、例えば、図16図23を参照して説明した様な工程を繰り返し実行する。
【0052】
次に、例えば図27及び図28に示す様に、フックアップ領域RHUにおいて、複数の導電層110及び複数の絶縁層101の一部を除去して、階段状の構造を形成する。この工程では、例えば、図24図26を参照して説明した構成の上面にレジストを形成する。次に、レジストの一部を除去して、導電層110の一部を露出させる。次に、導電層110の、レジストから露出した部分を選択的に除去して、絶縁層101の一部を露出させる。次に、絶縁層101の、レジストから露出した部分を選択的に除去して、導電層110の一部を露出させる。以下同様に、レジストの一部を除去する工程、導電層110の一部を除去する工程、及び、絶縁層101の一部を除去する工程を、繰り返し実行する。これにより、Z方向に並ぶ全ての導電層110の一部を露出させる。
【0053】
次に、例えば図29に示す様に、フックアップ領域RHUにおいて、上記階段状の構造を覆う絶縁層152を形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0054】
次に、例えば図30に示す様に、図29を参照して説明した構成の上面に、酸化シリコン(SiO)等の絶縁層102を形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0055】
次に、例えば図31及び図32に示す様に、コンタクト電極CCに対応する位置に、コンタクトホールCCAを形成する。コンタクトホールCCAは、絶縁層102及び絶縁層152を貫通してZ方向に延伸する貫通孔である。尚、図示の例では、コンタクトホールCCAが、Z方向に並ぶ複数の導電層110及び複数の絶縁層101を全て貫通しており、コンタクトホールCCAの底面には半導体基板100の一部が露出している。
【0056】
次に、例えば図33に示す様に、絶縁層155を形成する。この工程は、例えば、酸化処理によって実行しても良い。また、この工程は、ウェットエッチング等の方法によって導電層110の一部を選択的に除去し、絶縁層155を製膜することによって実行しても良い。
【0057】
次に、例えば図34及び図35に示す様に、絶縁層152の一部を選択的に除去して、空隙CCBを形成する。空隙CCBは、導電層110の上面を露出させ、コンタクトホールCCAと連通する。この工程は、例えば、ウェットエッチング等の方法によって行う。
【0058】
次に、例えば図36に示す様に、コンタクト電極CCを形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。尚、この工程では、コンタクトホールCCAに略円柱状の部分153が形成され、空隙CCBに略円盤状の部分154が形成される。
【0059】
[効果]
Z方向に並ぶ複数の導電層と、Z方向に延伸しこれら複数の導電層と対向する複数の半導体層と、これら複数の導電層及び複数の半導体層の間に設けられた複数の電荷蓄積部と、を備える半導体記憶装置が知られている。この様な半導体記憶装置の製造に際しては、例えば、複数の導電層を形成し、これら複数の導電層を貫通するメモリホールを形成し、このメモリホールの内部に電荷蓄積層及び多結晶シリコン等の半導体層を形成する場合がある。
【0060】
この様な構成においては、メモリトランジスタ(メモリセル)のチャネル領域が多結晶シリコンから形成されるため、チャネル領域における電子の移動度を高くすることが難しい場合がある。また、例えばメモリトランジスタ(メモリセル)のチャネル領域が単結晶シリコンである場合と比較して、書込動作及び読出動作における良好な特性が得られない場合がある。
【0061】
また、この様な構成において高集積化を行う場合、Z方向に並ぶ導電層の数を増大させる場合がある。しかしながら、この場合、メモリホールのアスペクト比が増大する傾向があり、メモリホールの形成が困難になりつつある。
【0062】
ここで、第1実施形態に係る半導体記憶装置においては、例えば図4等を参照して説明した様に、複数の導電層110と対向する複数の半導体層120が、半導体基板100の一部から形成される。即ち、半導体層120のチャネル領域が、単結晶シリコンから形成される。このため、チャネル領域における電子の移動度を高くすることが可能である。また、例えばメモリトランジスタ(メモリセル)のチャネル領域が多結晶シリコンである場合と比較して、書込動作及び読出動作における良好な特性が得られる場合がある。
【0063】
また、本実施形態に係る製造方法では、複数の導電層等にメモリホールを形成するのではなく、例えば図12及び図13を参照して説明した様に、半導体基板100の一部を除去することによって半導体層120を形成する。ここで、比較的アスペクト比の大きい半導体層120を形成することは、比較的アスペクト比の高いメモリホールを形成するよりも容易な場合がある。従って、この様な方法によれば、半導体層120のX方向及びY方向における高集積化を図り、これによって半導体記憶装置の高集積化を比較的容易に実現可能な場合がある。
【0064】
また、本実施形態においては、例えば図9図11を参照して説明した様に、フックアップ領域RHUに、複数の絶縁層151が形成される。また、図3等を参照して説明した様に、2つの絶縁層151の間の距離D151は、2つの半導体層120の間の距離D120と同程度であっても良い。
【0065】
この様な方法においては、例えば図16及び図17を参照して説明した工程において、絶縁層101Aの上面の高さ位置を、メモリセル領域RMCとフックアップ領域RHUとの間で同程度の高さに揃えることが可能となる。従って、図18及び図19を参照して説明した工程において、絶縁層101のZ方向における厚みを、メモリセル領域RMCとフックアップ領域RHUとの間で、同程度の厚みに揃えることが可能となる。導電層110のZ方向における厚みについても同様である。この様な方法によれば、例えば絶縁層101Aや導電層110A等を製膜する度に平坦化処理を行う場合と比較して、製造工程を大幅に削減可能である。
【0066】
[第2実施形態]
[構成]
次に、図37図39を参照して、第2実施形態に係る半導体記憶装置の構成について説明する。図37は、第2実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。図38は、同半導体記憶装置の構成を示す模式的な断面図である。図39は、図37に示す構成をC-C´線に沿って切断し、矢印の方向に沿って見た模式的な断面図である。
【0067】
第2実施形態に係る半導体記憶装置は、基本的には、第1実施形態に係る半導体記憶装置と同様に構成されている。
【0068】
ただし、例えば図37に示す様に、第2実施形態に係る半導体記憶装置のフックアップ領域RHUには、絶縁層151が設けられていない。また、複数の導電層110は、複数の部分に分断されていない。
【0069】
また、例えば図38に示す様に、第2実施形態に係る半導体記憶装置のフックアップ領域RHUには、絶縁層155及びコンタクト電極CCが設けられていない。そのかわりに、第2実施形態に係る半導体記憶装置のフックアップ領域RHUには、複数のコンタクト電極CC´が設けられている。これら複数のコンタクト電極CC´は、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。これら複数のコンタクト電極CCは、例えば図38及び図39に示す様に、それぞれ、Z方向に延伸する略円柱状の形状を備え、下端においていずれかの導電層110の上面に接続されている。
【0070】
[製造方法]
次に、図40図50を参照して、第2実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。図40は、同製造方法について説明するための模式的な平面図であり、図37に対応する部分を示している。図41図43図45及び図47は、同製造方法について説明するための模式的な断面図であり、図4の一部に対応する部分を示している。図42図44図46図48及び図49は、同製造方法について説明するための模式的な断面図であり、図39に対応する部分を示している。図50は、同製造方法について説明するための模式的な断面図であり、図38に対応する部分を示している。
【0071】
同製造方法においては、例えば図40に示す様に、メモリセル領域RMC及びフックアップ領域RHUにおいて半導体基板100の一部を除去し、メモリセル領域RMC及びフックアップ領域RHUに、複数の半導体層120、複数の半導体層140及び面100bを形成する。この工程は、例えば、RIE等の方法によって行う。
【0072】
次に、例えば図14及び図15を参照して説明した工程を実行する。これにより、メモリセル領域RMC及びフックアップ領域RHUにおいて、複数の半導体層120の外周面及び上面、複数の半導体層140のY方向の側面及び上面、並びに、面100bに、トンネル絶縁膜131、電荷蓄積膜132及びブロック絶縁膜133を形成する。
【0073】
次に、例えば図41及び図42に示す様に、メモリセル領域RMC及びフックアップ領域RHUにおいて、複数の半導体層120の外周面及び上面、複数の半導体層140のY方向の側面及び上面、並びに、面100bに対応する位置に、絶縁層101Aを形成する。この方法は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0074】
次に、例えば図43及び図44に、絶縁層101Aの一部を除去して、ブロック間構造SWの上面を露出させる。この工程では、例えば、ブロック絶縁膜133等をストッパとしてCMP等の平坦化プロセスを実行する。
【0075】
次に、例えば図18及び図19を参照して説明した工程を実行する。これにより、絶縁層101を形成する。
【0076】
次に、例えば図45及び図46に示す様に、メモリセル領域RMC及びフックアップ領域RHUにおいて、複数の半導体層120の外周面及び上面、複数の半導体層140のY方向の側面及び上面、並びに、面100bに対応する位置に、導電層110Aを形成する。この方法は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0077】
次に、例えば図47及び図48に、導電層110Aの一部を除去して、ブロック間構造SWの上面を露出させる。この工程では、例えば、ブロック絶縁膜133等をストッパとしてCMP等の平坦化プロセスを実行する。
【0078】
次に、例えば図22及び図23を参照して説明した工程を実行する。これにより、導電層110を形成する。
【0079】
次に、例えば図24図26及び図49に示す様に、複数の導電層110及び複数の絶縁層101を形成する。この工程では、例えば、図41図44図18及び図19を参照して説明した工程と、図45図48図22及び図23を参照して説明した工程と、を繰り返し実行する。
【0080】
次に、例えば図30に示す様に、図24図26及び図49を参照して説明した構成の上面に、絶縁層102を形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0081】
次に、例えば図50に示す様に、コンタクト電極CC´に対応する位置に、コンタクトホールCCA´を形成する。コンタクトホールCCA´は、絶縁層102及び絶縁層152を貫通してZ方向に延伸し、導電層110の上面を露出させる貫通孔である。
【0082】
その後、例えば図37図39に示す様に、コンタクト電極CC´を形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0083】
[第3実施形態]
[構成]
次に、図51及び図52を参照して、第3実施形態に係る半導体記憶装置の構成について説明する。図51は、第3実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。図52は、図51に示す構成をB-B´線に沿って切断し、矢印の方向に沿って見た模式的な断面図である。
【0084】
第3実施形態に係る半導体記憶装置は、基本的には、第2実施形態に係る半導体記憶装置と同様に構成されている。
【0085】
ただし、例えば図51に示す様に、第3実施形態に係る半導体記憶装置は、ブロック間構造SWのかわりに、ブロック間構造SW´を備えている。
【0086】
ブロック間構造SW´は、X方向に並ぶ複数の半導体層341と、これら複数の半導体層341の間に設けられた複数の絶縁層342と、を備えている。
【0087】
半導体層341は、基本的には、半導体層140と同様に構成されている。ただし、半導体層341のX方向における長さは、メモリブロックBLKのX方向における長さよりも短い。
【0088】
絶縁層342は、例えば、酸化シリコン(SiO)等を含む。絶縁層342は、例えば図52に示す様にZ方向に延伸し、下端において半導体基板100の面100bに接続されている。また、絶縁層342の上端は、面100aよりも上方に設けられている。さらに、図51に例示する様なXY平面において、絶縁層342のY方向の幅は、半導体層341のY方向の幅よりも大きい。
【0089】
[製造方法]
次に、図53図57を参照して、第3実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。図53図57は、同製造方法について説明するための模式的な断面図であり、図52に対応する部分を示している。
【0090】
同製造方法においては、例えば、図40図49を参照して説明した工程と同様の工程を実行する。ただし、同製造方法においては、例えば図53に示す様に、絶縁層101のかわりに、犠牲層101Bを形成する。
【0091】
次に、例えば図54に示す様に、絶縁層342に対応する位置に、貫通孔342Aを形成する。貫通孔342Aは、Z方向に延伸し、半導体基板100の面100bを露出させる貫通孔である。また、貫通孔342Aは、ブロック間構造SWをX方向に分断する。これにより、X方向に並ぶ複数の半導体層341が形成される。また、貫通孔342Aは、Z方向に並ぶ複数の導電層110及び複数の犠牲層101BのY方向における側面を露出させる。
【0092】
次に、例えば図55に示す様に、貫通孔342Aを介して、複数の犠牲層101Bを除去する。この工程は、例えば、ウェットエッチング等の方法によって行う。
【0093】
次に、例えば図56に示す様に、複数の絶縁層101を形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0094】
次に、例えば図57に示す様に、複数の絶縁層342を形成する。この工程は、例えば、CVD等の方法によって行う。
【0095】
[その他の実施形態]
以上、第1実施形態~第3実施形態に係る半導体記憶装置について説明した。しかしながら、これらの実施形態に係る半導体記憶装置はあくまでも例示であり、具体的な構成、動作等は適宜調整可能である。
【0096】
例えば、図4の例では、Z方向に並ぶ複数の導電層110が、それぞれ、お互いに同程度の膜厚(Z方向における厚み)を備えていた。しかしながら、第1実施形態~第3実施形態に係る半導体記憶装置においては、例えば図58に例示する様に、下方に位置する導電層110程膜厚(Z方向における厚み)が大きい構造を備えていても良い。例えば、図58の例では、最下層に位置する導電層110の膜厚T110Lが、最上層に位置する導電層110の膜厚T110Uよりも大きい。
【0097】
同様に、図4の例では、Z方向に並ぶ複数の絶縁層101が、それぞれ、お互いに同程度の膜厚(Z方向における厚み)を備えていた。しかしながら、第1実施形態~第3実施形態に係る半導体記憶装置においては、例えば図58に例示する様に、下方に位置する絶縁層101程膜厚(Z方向における厚み)が大きい構造を備えていても良い。
【0098】
また、例えば、図4等を参照して説明した様に、第1実施形態~第3実施形態に係る半導体記憶装置においては、半導体層120が略円柱状の形状を備えていた。しかしながら、この様な構成はあくまでも例示に過ぎず、半導体層120の形状は適宜調整可能である。例えば、第1実施形態~第3実施形態に係る半導体記憶装置においては、半導体層120が、略楕円柱状、略三角柱状、略四角柱状、又は、略角丸多角形状(例えば、XY平面においてレーストラック形状を備える略柱状)等の形状を備えていても良い。
【0099】
また、第1実施形態~第3実施形態に係る半導体記憶装置においては、半導体層120が、X方向に対して0°、60°及び120°に延伸する直線に沿って略一定の間隔で設けられていた。以下、この様な配置を、千鳥配置と呼ぶ。しかしながら、この様な配置はあくまでも例示に過ぎず、具体的な配置は適宜調整可能である。例えば、半導体層120は、X方向に対して0°及び90°に延伸する直線に沿って略一定の間隔で設けられていても良い。以下、この様な配置を、マトリクス配置と呼ぶ。また、半導体層120は、それ以外の配置で設けられていても良い。
【0100】
また、例えば図3及び図6の例では、フックアップ領域RHUに、Y方向に並ぶ複数の絶縁層151が設けられていた。また、これら複数の絶縁層151は、X方向に延伸していた。しかしながら、この様な構成はあくまでも例示に過ぎず、絶縁層151の形状及び配置は適宜調整可能である。例えば、第1実施形態においては、フックアップ領域RHUに、X方向に並ぶ複数の絶縁層151を設けても良い。また、この場合、複数の絶縁層151は、Y方向に延伸しても良い。また、フックアップ領域RHUにおける絶縁層151のパターンは、ラインアンドスペースではなく、ドット状のパターンでも良い。
【0101】
例えば、図59及び図60の例では、フックアップ領域RHUに、複数の絶縁層451が設けられている。例えば図59に示す様に、絶縁層451は、X方向及びY方向に所定のパターンで並ぶ。図59には、XY平面内のいずれかの方向において隣り合う2つの絶縁層451の間の距離を、距離D451と示している。距離D451は、距離D120と同程度であっても良い。
【0102】
例えば図60に示す様に、絶縁層451は略円柱状の形状を備える。また、絶縁層451の外周面は、それぞれ導電層110によって囲まれており、導電層110と対向している。
【0103】
絶縁層451は、例えば、酸化シリコン(SiO)等を含む。
【0104】
絶縁層451の上端の高さ位置は、例えば、Z方向に並ぶ複数の導電層110のいずれかの上面の高さ位置と同程度である。絶縁層451の下端は、半導体基板100の面100bに接続されている。
【0105】
絶縁層451の下端部のX方向及びY方向における幅は、絶縁層451の上端部のX方向及びY方向における幅より大きくても良い。尚、図示の例では、絶縁層451の、最も上方に位置する導電層110と対向する部分のY方向の幅を、幅W451Uとしている。また、絶縁層451の、最も下方に位置する導電層110と対向する部分のY方向の幅を、幅W451Lとしている。幅W451Lは、幅W451Uよりも大きい。
【0106】
また、図59及び図60の例では、絶縁層451が略円柱状の形状を備えていた。しかしながら、この様な構成はあくまでも例示に過ぎず、絶縁層451の形状は適宜調整可能である。例えば、絶縁層451は、略楕円柱状、略三角柱状、略四角柱状、又は、略角丸多角形状(例えば、XY平面においてレーストラック形状を備える略柱状)等の形状を備えていても良い。
【0107】
また、図59及び図60の例では、絶縁層451が、上述した千鳥配置で設けられていた。しかしながら、この様な配置はあくまでも例示に過ぎず、具体的な配置は適宜調整可能である。例えば、絶縁層451は、上述したマトリクス配置で設けられていても良いし、それ以外の配置で設けられていても良い。
【0108】
[その他]
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0109】
100…半導体基板、100a,100b…面、110…導電層、120…半導体層、130…ゲート絶縁膜、140…半導体層、151…絶縁層、CC…コンタクト電極、RMC…メモリセル領域、RHU…フックアップ領域。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
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