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▶ 檜垣 将之の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022127553
(43)【公開日】2022-08-31
(54)【発明の名称】本棚
(51)【国際特許分類】
   A47B 65/00 20060101AFI20220824BHJP
【FI】
A47B65/00 602H
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021066786
(22)【出願日】2021-02-19
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-11-24
(71)【出願人】
【識別番号】521149884
【氏名又は名称】檜垣 将之
(72)【発明者】
【氏名】檜垣 将之
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、簡単に棚の細かな高さ調整を行うことでデッドスペースが生じない本棚を提供することである。
【解決手段】本棚10は、上部から下部に向けて延伸する移動部21と、移動部21に沿って移動可能な固定板42と、固定板42に連携し、棚板を支持する支持体41と、固定板42を固定する固定部22を有している。固定板42が移動部21と固定部22を相互に移動可能に構成される。固定部22は、移動部21の前方または後方に、所定の間隔で複数設けられる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本棚の上部から下部に向けて延伸する移動部と、
前記移動部に沿って移動可能な固定板と、
前記固定板に連携し、棚板を支持する支持体と、
前記固定板を固定する固定部を有し、
前記固定板が前記移動部と前記固定部を相互に移動可能に構成され、
前記固定部は、前記移動部の前方または後方に、所定の間隔で複数設けられる、本棚。
【請求項2】
前記支持体は、回転可能であり、該支持体を回転させることで前記固定板が回転し、
前記固定部に固定された前記固定板は、前記支持体を回転させることで前記移動部に移動可能になる、請求項1に記載の本棚。
【請求項3】
前記支持体の前方面に該支持体を回転させるためのつまみが設けられる、請求項2に記載の本棚。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本棚に関し、特にデッドスペースを生かす本棚および自動ブックエンド付本棚に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の本棚では収納部分の高さはあらかじめ決められている、もしくは段階的にのみ変化できるような仕組みになっているためにどうしても本の上部にデッドスペースが生じてしまうという問題があった。
また、本を取り出したり収納したりする際のブックエンドの調整には非常に手間がかかり、両手を使って作業することが多いので操作性も非常に悪いという問題があった。
【特許文献
【0003】
【特許文献1】実登3161589号公報
【特許文献2】実開平07-009140号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の本棚では、デッドスペースを生かし切れていない問題があった。
【0005】
本発明の目的は、このようなことに鑑みてなされたものであり、簡単に棚の細かな高さ調整を行うことでデッドスペースが生じない本棚を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、
本棚(10)の上部から下部に向けて延伸する移動部(21)と、
前記移動部(21)に沿って移動可能な固定板(42)と、
前記固定板(42)に連携し、棚板を支持する支持体(41)と、
前記固定板(42)を固定する固定部(22)を有し、
前記固定板(42)が前記移動部(21)と前記固定部(22)を相互に移動可能に構成され、
前記固定部(22)は、前記移動部(21)の前方または後方に、所定の間隔で複数設けられる、本棚(1)
によって達成される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、簡単に棚の細かな高さ調整を行うことでデッドスペースが生じない本棚を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態による本棚10の正面図である。
図2】本発明の実施形態による本棚10に用いるレールユニット2の平面図、正面図、および拡大断面図である。
図3】本発明の実施形態による本棚10のアタッチメント4を有する棚板3の斜視図である。
図4】本発明の実施形態による本棚10のアタッチメント4の斜視図である。
図5】本発明の実施形態による本棚10のアタッチメント4を有する棚板3の正面図である。
図6】本発明の実施形態による本棚10の棚板3に設けられるブックエンド移動ユニット6の斜視図である。
図7】本発明の実施形態による本棚10の棚板3に設けられるブックエンド7の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
以下、図1図7を用いて、本発明の実施形態による本棚10を説明する。なお、以下の全ての図面においては、理解を容易にするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせて図示している。
【0009】
図1は、本棚10の正面図である。図1に示すように、本棚10は、外枠1(天井板、底面板、右側面板、左側面板、および背面板)と複数の棚板3と棚板3を上下方向に移動させるレールユニット2で構成される。本実施形態ではレールユニット2は、背面板の上部から下部に、4設置されるが、レールユニット2は5個以上であってもよいし、3個以下であってもよいが、棚板の列毎に2個設けられるのが好適である。
【0010】
図2を用いてレールユニット2を説明する。レールユニット2は、木材で構成されるユニットであるが、プラスチック材料や金属等を用いて構成される場合があってもよいし、背面板に一体形成される場合があってもよい。本実施形態ではレールユニット2が背面板に取付けられる構成である。図2の上段の図は、レールユニット2の平面図である。図2において後述する固定板42が位置している様々な状態を斜線で表している。レールユニット2は、移動部21と回転空間部24が上から下に向けて延伸し、移動部21の後方に固定部22が複数設けられる。また、移動部21と固定部22の間に回転空間部24が設けられる。本実施形態では移動部22と回転空間部24が固定部23の前方に位置しているが、移動部22と回転空間部24が固定部23の後方に位置する場合があってもよい。移動部21、固定部23および回転空間部24には、固定板42が移動、回転、及び固定される。
【0011】
図2の下段左方の図は、レールユニット2の正面図である。正面図において、正面より視認できない内部を点線にて表している。レールユニット2の内部には複数の固定棚23が設けられる。レールユニット2の固定部22は、上下に設けられた固定棚23によって形成される。図2の下段右方の図は、レールユニット2の所定の固定棚23に固定板42が固定された状態と固定板42が回転空間部24にて回転した状態と固定板42が移動部21に移動した状態を示している。上下に設けられた固定棚23によって形成された空間の固定部に、長手方向が水平方向に向いた姿勢の固定板42を設置することで棚板3が固定される。固定板42が固定部22から前方の回転空間部24まで移動すると長手方向が上下方向に向いた姿勢へと回転することが可能となり、この姿勢となった固定板42は、移動部21に移動することが可能となる。移動部21では固定板42は上下方向に移動可能となることで棚板3が上下方向に移動する。移動部21の前方の幅24は、固定板42の短手方向の長さよりも短くなっており、固定板42が移動部21の前方への移動を制限している。また、固定板42が回転空間部24まで移動した状態では棚板支持体41の後部が固定部に位置するため、棚が落下しないようになっている。
【0012】
図3は、本棚10のアタッチメント4を有する棚板3の斜視図であり、図5は、アタッチメント4を有する棚板3の正面図である。棚板3の内部にアタッチメント4を挿入する孔が設けられ、アタッチメント4は、当該孔において回転可能に構成される。アタッチメント4は、木材で構成されるが、プラスチック材料や金属等を用いて構成される場合があってもよい。また、棚板3の表面には後述するブックエンド7の移動孔5が設けられる。また、棚板3の内部には後述する移動ユニット6が設けられる。
【0013】
図4は、アタッチメント4の斜視図である。図4に示すように、アタッチメント4は、円柱状の棚板支持体41と平板状の固定板42で構成される。棚板支持体41の前面につまみが設けられ、つまみを回すことで棚板支持体41、固定板42が回転する。つまみを上下方向に位置させることで固定板41の長手方向が上下方向になり、つまみを左右方向に位置させることで固定板41の長手方向が左右方向になる。
【0014】
図6は、後述するブックエンド7を移動させるためのブックエンド移動ユニット6の斜視図である。ブックエンド移動ユニット6は、ブックエンド取付部61とブックエンド取付部61を取り付けたベルト62、64と、プーリー(2個)とプーリーを回転させるモーター63および電源部(不図示)で構成される。
【0015】
図7は、ブックエンド7の斜視図である。ブックエンド7は、本体部と赤外線センサ72と本体部取付部71と電源(不図示)と制御回路(不図示)と圧力センサ(不図示)を有している。電源(不図示)は、赤外線センサ72と圧力センサ(不図示)と制御回路に電力を供給するための電源である。赤外線センサ72によりブックエンド7と載置する本との間に距離ができると自動的に本の列を圧縮して整理する。赤外線センサ7からの信号を受け取った制御回路によってモータ63を駆動させる構成である。赤外線センサと制御回路とブックエンド移動ユニット6の電源部とモータ63は銅線で接続されており、赤外線センサの出力レベルに応じて制御回路でブックエンド移動ユニット6の電源部とモータ63との通電のオンオフを制御する。なお、制御回路は棚板3に設けられてもよい。ブックエンド7の壁面(本を圧縮する側)には圧力センサ(不図示)が設けられ、この圧力センサがオンになると制御回路でブックエンド移動ユニット6の電源部とモータ63との通電をオフにする。また、制御回路は、一定時間毎に所定の時間でモータ63を駆動させる場合がある。これにより、本の列の途中で抜かれた場合にも対応し、自動的に整理することが可能となり、図書館や書店で働く人の日々の労働を手助けすることができる。また、日々の業務の中にある本の陳列の整理は全ての本棚をチェックする必要があり、大規模になればなるほど非常な手間になる。これを自動化することにより、業務の回数を減少させることができ、余った時間を別の業務に利用できることから効率的な仕事や生産性の上昇が見込める。また、従来のブックエンドは本棚とは分離されているため、本の種類の増加などに伴って買い増す必要があったが、本実施形態の本棚10は、本棚の本体部とブックエンドが一体化しており、ブックエンドが紛失してしまうという恐れがない。
【0016】
本実施形態の本棚10は、上述のように棚板3の高さ調整にレールユニット2を用いる。レールユニット2に棚板3の内部にアタッチメント4を固定して(図3参照)、アタッチメント4とレールユニット2を利用して棚板3の高さを調整する。アタッチメント4は、つまみを回転することで棚板3の内部で回転する。つまみと固定板42は連動しており、つまみを90°回転させると固定板42も90°回転する。棚板3の移動時には固定板42が垂直になるようにして棚板3を手前に引き出すことで固定板42を移動部21の空間まで引き出して棚板3を上下に移動させる。棚板3の固定時には、棚板3を押し入れて回転空間部24において固定板42を水平になるように回転させて棚板3を再度押し入れることで固定板42が固定部22に固定される。
【0017】
本実施形態の本棚10は、工具を一切用いなくても簡単に本棚の高さを調整することができる。また、図5に示すように一つの棚にアタッチメントを二つ設けることにより、作業中の棚の不意な落下を防止でき、使用者の安全を確保することができる。また、本実施形態の本棚10は、レールユニット2を4個設けて、2分割した棚のそれぞれの高さを自由に変えることができる。また、レールユニット2の本数を増やすことにより棚の分割する自由度を増やすことが可能であり、よりデッドスペースを解消することができる。
【0018】
本発明は、上述の実施の形態に限らず種々の変形が可能である。また、上述の各実施の形態は、本発明の好適な一例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、上述の説明によって不当に限定されるものではない。また、上述の各実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明は、様々な形状の本棚において利用できる。
【符号の説明】
【0020】
10 本棚
1 外枠
2 レールユニット
3 棚板
4 アタッチメント
5 移動孔
7 ブックエンド
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2021-07-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本棚の上部から下部に向けて延伸する移動部と、
前記移動部に沿って移動可能な固定板と、
前記固定板に連携し、棚板を支持する支持体と、
前記固定板を固定する固定部を有し、
前記固定板が前記移動部と前記固定部を相互に移動可能に構成され、
前記固定部は、前記移動部の前方または後方に、所定の間隔で複数設けられ、
前記支持体は、回転可能であり、該支持体を回転させることで前記固定板が回転し、
前記固定部に固定された前記固定板は、前記支持体を回転させることで前記移動部に移動可能であり、
前記支持体の前方面に該支持体を回転させるためのつまみが設けられる、本棚。