(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022127622
(43)【公開日】2022-08-31
(54)【発明の名称】伝動ユニットを備えた工具結合装置およびねじ山またはねじ穴の製作するための方法
(51)【国際特許分類】
B23G 1/18 20060101AFI20220824BHJP
B23G 1/46 20060101ALI20220824BHJP
B23Q 5/04 20060101ALI20220824BHJP
【FI】
B23G1/18 Z
B23G1/46 E
B23Q5/04 520B
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022023674
(22)【出願日】2022-02-18
(31)【優先権主張番号】10 2021 103 992.4
(32)【優先日】2021-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】505455004
【氏名又は名称】エミューゲ ヴェルク リチャード グリンペル ゲーエムベーハー ウント カンパニー ケージー ファブリック ファープレーツィシオンスヴェルクツォイゲ
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー ヘルトライン
(72)【発明者】
【氏名】ライナー ポラス
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ワークピースを機械加工するための、特にねじ山またはねじ穴を製作するための工具を駆動部に結合するための新しい工具結合装置を提供する。
【解決手段】ねじ山またはねじ穴を製作するための工具を工作機械の駆動部に結合するための工具結合装置は、駆動部に結合するための駆動シャフト(90)と、工具(2)に結合するための出力シャフト(12)であって、中心軸(ZA)を中心に回転するかまたは回転可能である出力シャフト(12)と、駆動シャフト(90)との間に接続され、伝動比に従って、入力速度よりも大きい出力速度での出力シャフト(12)の回転運動に変換する伝動ユニット(16)と、非回転ハウジング(100)とを備え、伝動ユニット(16)と、入力シャフト(90)の少なくとも一部と、出力シャフト(12)の一部(18、20、15)とは、ハウジング(100)内に配置される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工具、特にねじ山またはねじ穴を製作するための工具を駆動部、特に工作機械の駆動部に結合するための工具結合装置であって、
a)前記駆動部に結合するための駆動シャフト(90)と、
b)前記工具(2)に結合するための出力シャフト(12)であって、中心軸(ZA)を中心に回転するかまたは回転可能である、出力シャフト(12)と、
c)前記入力シャフト(90)と前記出力シャフト(12)との間に接続され、伝動比に従って、入力速度(nS)での前記入力シャフト(90)の回転運動を、前記入力速度(nS)よりも大きい出力速度(nW)での前記出力シャフト(12)の回転運動に変換する伝動ユニット(16)と、
d)非回転ハウジング(100)と
を備え、
e)前記伝動ユニット(16)と、前記伝動ユニット(16)に結合された前記入力シャフト(90)の少なくとも一部(95、95A、95B、95C)と、前記伝動ユニット(16)に結合された前記出力シャフト(12)の一部(18、20、15)とが、前記ハウジング(100)内に配置されており、
f)前記駆動シャフト(90)が、前記ハウジング(100)上または前記ハウジング(100)内に回転可能に取り付けられており、
g)前記出力シャフト(12)がもっぱら前記駆動シャフト(90)上または前記駆動シャフト(90)内にのみ回転可能に取り付けられており、前記ハウジング(100)上または前記ハウジング(100)内には回転可能またはトルクに耐えるように取り付けられていない、
工具結合装置。
【請求項2】
前記出力シャフト(12)が、ハウジング振動が前記ハウジング(100)から前記出力シャフト(12)内に直接伝達されないように前記ハウジング(100)から離間しており、および/または前記ハウジング(100)から分離されている、請求項1に記載の工具結合装置。
【請求項3】
前記出力シャフト(12)が、前記中心軸(ZA)に対して軸方向に見て、前記工具(2)を保持するための保持部(19)または前記工具のための工具ホルダ(10)と、前方軸受部(18)と、前記伝動ユニット(16)に結合するための結合部(20)と、後方軸受部(15)とを有し、好ましくは端部(8)も有し、前記前方軸受部(18)、前記結合部(20)および前記後方軸受部(15)が、前記ハウジング(100)および前記保持部(19)の内側に配置されており、おそらくはまた少なくとも部分的に、前記端部(8)も前記ハウジング(100)の内側に配置されており、また少なくとも部分的に、前記端部(8)も前記ハウジング(100)の外側に配置されている、請求項1または2に記載の工具結合装置。
【請求項4】
前記駆動シャフト(90)が、前記中心軸(ZA)に向かって前記軸方向に見て、前記駆動部に結合するためのアダプタ(91)と、支持部分(95)とを有し、前記支持部分(95)が、後方軸受部(95A)と、前記伝動ユニット(16)を結合するための少なくとも1つの中間部(95B)と、端面(90A)で終端する前方軸受部(95C)とを有し、前記前方軸受部(95C)および前記前方軸受部(95C)の端面(90A)、各中間部(95B)、および前記後方軸受部(95A)が、前記ハウジング(100)の内側に配置されており、前記アダプタ(91)が、前記ハウジング(100)の外側に配置されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の工具結合装置。
【請求項5】
前記出力シャフト(12)が、少なくとも部分的に前記駆動シャフト(90)のキャビティ(94)内に配置されているか、もしくは少なくとも部分的に前記駆動シャフト(90)によって囲まれており、ならびに/または前記出力シャフト(12)および/もしくは前記駆動シャフト(90)が、前記中心軸(ZA)に沿って延在しており、および/もしくは前記中心軸(ZA)に関して少なくともほぼ回転対称である、請求項1~4のいずれか一項に記載の工具結合装置。
【請求項6】
前記出力シャフト(12)が、一体型および/もしくは隣接した回転剛体として形成されており、ならびに/または前記駆動シャフト(90)が、全体としてまたは少なくとも前記駆動シャフト(90)のキャリア部(95)において、一体型回転剛体および/もしくは隣接した回転剛体として形成されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の工具結合装置。
【請求項7】
前記ハウジング(100)が、前記出力シャフト(12)の、好ましくは封止された通過のための第1の開口部(110)を有し、前記駆動シャフト(90)と、好ましくはまた前記出力シャフト(12)との、好ましくは封止された通過のための第2の開口部(111)を有し、前記中心軸(ZA)が、前記第1の開口部(110)を、好ましくは前記第2の開口部(111)も通って延在し、
前記第1の開口部(110)が、好ましくは前記ハウジング(100)の前方ハウジング壁に形成されており、好ましくは前記前方軸受部(95C)が、前記前方ハウジング壁のすぐ近くまで前方に延在し、前記前面(90A)で前記前方ハウジング壁に面している、請求項1~6のいずれか一項に記載の工具結合装置。
【請求項8】
冷却剤および/または潤滑剤を前記工具(2)に供給するための軸方向に連続した中央内側流路(13)が、前記出力シャフト(12)内に、例えば、前記アダプタ(91)内の移送管(7)を経由し、前記内側流路(13)の両端の前記出力シャフト(12)内の移送ユニット(14)を経由して延在する、請求項1~7のいずれか一項に記載の工具結合装置。
【請求項9】
前記伝動ユニット(16)が、ギヤトレーン、特に遊星ギヤトレーンを備え、前記ギヤトレーンが、中央歯車(64)と、前記ハウジング(100)に固定して接続され、内側歯部(68)を有する外側ギヤリング(69)と、前記中央歯車(64)と前記内側歯部(68)との間に配置された1つまたは複数の中間歯車(61、62、63)とを備え、前記中間歯車(61、62、63)が、前記中間歯車(61、62、63)の外側歯部と、前記内側歯車(64)の外側歯部および前記ギヤリング(69)上の前記内側歯部(68)にそれぞれ係合し、前記中央歯車(64)が、前記結合部(20)上で前記出力シャフト(12)に回転可能に固定されて接続されており、好ましくは前記中心軸(ZA)が前記中央歯車(64)の前記回転軸を表し、
好ましくは前記中間歯車(61、62、63)の前記回転軸が前記中心軸(ZA)に平行である、請求項1~8のいずれか一項に記載の工具結合装置。
【請求項10】
各中間ギヤ(61、62、63)が、前記駆動シャフト(90)、特に前記キャリア部(95)に切り欠きとして形成された歯車受け部(71、72、73)に挿入され、複数の歯車受け部(71、72、73)の場合に、前記キャリア部(95)の中間部(95B)が前記周方向に2つの歯車受け部の間にそれぞれ位置し、好ましくは、前記(1つまたは複数の)歯車受け部(71、72、73)の軸方向厚さが、前記ギヤリング(69)の軸方向厚さに本質的に対応する、請求項9に記載の工具結合装置。
【請求項11】
各中間歯車(61、62、63)が関連付けられた車軸ピン(65、66、67)上で回転可能に支持されており、各車軸ピン(65、66、67)が、好ましくは、前記前面(90A)で前記キャリア部(95)の前記前方軸受部(95C)に挿入され、前記それぞれの中間歯車(61、62、63)の中央軸受穴を通り、前記関連付けられた歯車受け部(71、72、73)を通って前記キャリア部(95)の前記後方軸受部(95A)内に延在する、請求項9または10に記載の工具結合装置。
【請求項12】
前記駆動シャフト(90)が、前記ハウジング(100)において、各々好ましくは前記伝動ユニット(16)のすぐ近くに配置された、前記伝動ユニット(16)の両側に前記中心軸(ZA)に対して軸方向に配置された、前方軸受、好ましくは転がり軸受(97B)、および後方軸受、好ましくは転がり軸受(97A)によって回転可能に支持されており、特に、前記前方軸受(97B)が前記キャリア部(95)の前記前方軸受部(95C)に配置されており、前記後方軸受(97A)が前記キャリア部(95)の前記後方軸受部(95A)に配置されている、請求項1~11のいずれか一項に記載の工具結合装置。
【請求項13】
前記出力シャフト(12)が、前記駆動シャフト(90)上または前記駆動シャフト(90)内で、前方軸受、好ましくは転がり軸受(98)、および後方軸受、好ましくは転がり軸受(96)によって回転可能に支持されており、前記軸受(98、96)が前記伝動ユニット(16)の両側で前記中心軸(ZA)に関して軸方向に配置されており、特に、前記前方軸受(98)が、前記キャリア部(95)の前記前方軸受部(95C)と前記出力シャフト(12)の前記前方軸受部(18)との間に配置されており、特に、前記後方軸受(96)が、前記キャリア部(95)の前記後方軸受部(95A)と前記出力シャフト(12)の前記後方軸受部(15)との間に配置されており、ならびに/または特に、前記前方軸受(98)および/もしくは前記後方軸受(96)が、軸方向力、特に前記工具(2)もしくは前記出力シャフト(12)から来る軸方向力を吸収するために、軸方向軸受として形成されている、請求項1~12のいずれか一項に記載の工具結合装置。
【請求項14】
前記入力シャフト(90)と前記ハウジング(100)との間の前記後方軸受(97A)と、前記入力シャフト(90)と前記出力シャフト(12)との間の前記後方軸受(96)とが、前記中心軸(ZA)上への半径方向投影において重なり合わない、請求項12または13に記載の工具結合装置。
【請求項15】
前記駆動シャフト(90)と前記出力シャフト(12)との間の前記前方軸受(98)が、軸方向に見て、前記伝動ユニット(16)に近接して開始し、前記キャリア部(95)の前記前方軸受部(95C)の大部分にわたって、および/または前記前面(90A)の近傍まで、前記中心軸(ZA)に対して軸方向に延在する、請求項12~14のいずれか一項に記載の工具結合装置。
【請求項16】
前記伝動ユニット(16)を介して作用する前記トルクを吸収するための回転式固定ユニット(9)を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載の工具結合装置。
【請求項17】
ワークピースにねじ山またはねじ穴を製作するための方法であって、
a)ねじ製作部品を有する、請求項1~16のいずれか一項に記載の工具結合装置によって駆動部に結合された工具が、ねじ山またはねじ穴を製作するために使用され、
b)前記工具が、第1の加工段階中に加工運動において前記ワークピース内に移動され、前記加工運動が、前記中心軸(ZA)を中心とした所定の回転方向(VD)を有する回転運動と、前記工具の完全な1回転が所定のねじピッチだけの前記工具の軸方向前進に対応するような、前記ねじピッチに応じた前記中心軸(ZA)に対して軸方向の軸方向順方向の前記回転運動と同期された前記工具の軸方向送り運動とを含み、前記加工運動の前記第1の加工段階中に、前記ねじ生成部品が、前記ワークピース内に前記所定のねじピッチを下回るねじ山を生じさせ、
c)前記工具が、前記第1の加工段階に続く第2の加工段階中に制動運動において前記ワークピース内に反転点までさらに移動され、完全な1回転に対する前記工具の前記軸方向前進が、少なくとも前記制動運動の一部の間、好ましくは前記制動運動全体の間、前記ねじピッチよりも量が小さく、前記反転点では0であり、前記工具の前記ねじ生成領域が、前記制動運動中に前記ワークピースに少なくとも1つの、特に閉じたまたは環状の周方向溝を生成し、
d)伝動ユニット(16)の伝動比が最大1:3である、
方法。
【請求項18】
前記伝動比が、1:3~1:10、特に1:4~1:8、好ましくは1:4~1:5から選択される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記工具が、少なくとも1つの穿孔部品をさらに備え、前記第1の加工段階の前記加工運動中に、前記工具の前記穿孔部分が前記ワークピースにコア穴を製作し、前記ねじ製作部分が、前記穿孔部分によって製作された前記コア穴の内壁に前記ねじ山を製作する、請求項17または18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工具結合装置およびねじ山またはねじ穴を製作するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
欧州特許出願公開第2361712号明細書は、数値制御工作機械上でねじ製作工具を用いてねじ山を製作するための方法、およびねじ製作工具を工作機械の機械スピンドルに結合するための工具結合装置を開示している。ねじ成形の加工速度を増加させるために、ねじ成形工具の回転速度は、工具スピンドルとねじ成形工具との間に効果的に配置された伝動装置によって、工具スピンドルの回転速度に対して高速に変換される。これにより、その同期能力に関して機械制御の所与の性能でねじ成形のより短いサイクル時間を達成することが可能になる。このようにして、大きな労力なしには使用中のそれぞれの工作機械の同期限界で何も変更することができないので、工程の効率も改善することができる。
【0003】
欧州特許出願公開第2361712号明細書による工具は、コレットチャックにクランプされ、コレットチャックはコレットチャックホルダに保持される。機械スピンドルは、ニードル軸受によってハウジングに対して回転可能に取り付けられ、その周囲に3つの歯車が軸受ピンを介して配置された内輪にハウジングの内側で回転不能に接続される。内側では、3つのギヤは、コレットチャックに回転不能に結合された内側歯車とかみ合う。外側では、3つの歯車は、ハウジングに接続され、よって回転しない外輪の内側のギヤリムに係合する。遊星ギヤとして、これらのギヤおよびリングギヤは、伝動装置を形成し、それらの歯によってギヤボックスの伝動比を規定する。内輪は、内輪の外側に周方向に配置され、ギヤの上下に、すなわち伝動装置の軸方向両側に配置された玉軸受を介して、その外側で外輪内に回転可能に取り付けられる。コレットマウントは、内輪および伝動装置を貫通し、駆動側、すなわちコレット側または工具側とは反対に面した側の伝動装置または内輪の直後の端部領域で終わる。その内側で、内輪は、駆動側にのみ設けられた周方向玉軸受を介してコレットチャック受け部に対してコレットチャック受け部の端部領域の外側に回転可能に取り付けられる。コレットチャック受け部は、玉軸受によってハウジングに対してさらに回転可能に取り付けられ、玉軸受は、例えば2列で、軸方向前側または工具側およびコレットチャック受け部に周方向に配置される。そのような結合装置が、出願人によってSpeedsynchro(登録商標)(speedsynchro.com参照)という名称で製造販売されている。機械スピンドルの速度は、ねじ成形工具の速度と伝動比4.412との商に対応し、軸方向送りは、ねじピッチと伝動比4.412との積に対応する。これは、特に反転点においてねじ切り工程中に生じる軸方向力を打ち消すためのエラストマー要素による、本出願人がSoftsynchro(登録商標)と呼ぶ、軸方向最小長補償を含む。
【0004】
独国特許出願公開第102016008478号明細書は、シングルショットのねじ切り工具を使用してコア穴を開け、共通のツールストロークで雌ねじを切るねじ山を製作するための方法を記載している。ねじ切りストロークの後、反転ストロークの前に溝形成ストロークが実行され、その間、ねじピッチなしで雌ねじに隣接して周方向溝が形成され、そこでねじ切り工具のねじ山プロファイルは負荷なしで回転することができる。ねじ切り工具は、互いに同期されず、ねじ切り送り率およびねじ切り速度とは異なる溝形成送り率および溝形成速度で、公称穴深さに達するまで、ねじ切りストロークの公称ねじ深さを越えて移動される。このようにして、過剰な刃先負荷による工具破損またはねじ山プロファイルの破損を引き起こすことなく、ねじ切り速度を0まで減少させることができる。
【0005】
ねじ製作部品を有する工具が、回転運動およびねじピッチに従って回転運動と同期された軸方向送り運動を含む加工運動中にワークピース内に移動されるねじ山を製作するための方法が、国際公開第2019/238175号パンフレットから知られている。加工運動に続く制動運動において、工具は、反転点までの加工運動中と同じ順方向に同じ回転方向でワークピース内にさらに移動される。制動運動中、軸方向送り運動は、工具の軸方向送りと回転角度との間の予め記憶された単射関係に従った工具の回転運動の回転角度の関数、特に関数または関数列として制御され、工具の軸方向送りは、制動運動の少なくとも一部の間、完全な1回転のねじピッチよりも小さい大きさであり、反転点では0である。制動動作中、周方向溝または逃げ溝がワークピースに形成される。いくつかの連続する減速ステップにおける減速運動の間に、工具の軸方向送りと回転角度との間の相互に異なる関係、特に関数、好ましくは線形関数が選択または設定され、軸方向送りの傾きは、1つの減速ステップから後続の減速ステップまで大きさが減少する。この実施形態は、加工運動にねじ山のねじピッチを用いたねじ切り工程のためのNC制御、例えばG33経路条件を使用することによって、また、いくつかの制動ステップにおいてねじピッチパラメータとしてそれぞれの一定のピッチを用いたねじ切り工程のための、好ましくは同じものであるNC制御、例えばG33経路条件を使用することによっても、特に簡単に実施することができる。
【0006】
反転点に到達した後、国際公開第2019/238175号パンフレットによれば、工具がワークピースから外に移動される工具の反転運動が開始され、反転運動は、工具のねじ生成部品が生成されたねじのねじ山に戻るように案内される第1の反転段階と、続いて、ねじ生成部品がねじ山を介してワークピースの外に案内される第2の反転段階とを含む。第1の反転段階における反転運動は、減速運動の場合と同様の、回転方向および送り方向にのみ反転された、工具の軸方向送りと回転角度との間の同じ量の予め記憶された単射関係、特に関数または関数列によって制御される。
【0007】
国際公開第2019/238175号パンフレットによれば、加工運動中、工具の穿孔部がワークピースにコア穴を形成し、ねじ切り部がコア穴にねじを形成する、穿孔部と組み合わせた工具を使用することも可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許出願公開第2361712号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第102016008478号明細書
【特許文献3】国際公開第2019/238175号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、ワークピースを機械加工するための、特にねじ山またはねじ穴を製作するための工具を駆動部に結合するための新しい工具結合装置を規定するという課題に基づくものである。工具結合装置は、好ましくは、ハウジングの振動に対する高い同心性、高い剛性および/または低い依存性を達成することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この課題は、本発明によれば、特に特許請求項1の特徴によって解決される。本発明による有利な実施形態およびさらなる発展形態は、特に特許請求項1に従属する特許請求項から得られる。
【0011】
本発明による特徴および主題の特許請求可能な組み合わせは、特許請求の範囲の選択された表現および背後関係に限定されない。特に、請求項カテゴリ、例えば装置の任意の特徴は、別の請求項カテゴリ、例えば方法においても請求され得る。さらに、特許請求の範囲内の任意の特徴は、それらの背後関係とは無関係なものを含めて、特許請求の範囲内の1つまたは複数の他の特徴との任意の組み合わせで特許請求され得る。さらに、明細書または図面に記載または開示された任意の特徴は、それ自体で、それが見出される文脈から独立して、またはそれとは別に、単独で、または特許請求の範囲もしくは明細書もしくは図面に記載もしくは開示された1つもしくは複数の他の特徴との任意の組み合わせで、特許請求され得る。
【0012】
特許請求項1による一実施形態では、工具結合装置は、工具、特にねじ山またはねじ穴を製作するための工具を駆動部、特に工作機械の駆動部に結合するのに適し、結合することを目的とした工具であって、
a)駆動部に結合するための駆動シャフト(または駆動側シャフト、入力シャフト)と、
b)工具に結合するための出力シャフト(または従動シャフト)であって、中心軸を中心に回転するかまたは回転可能である、出力シャフトと、
c)入力シャフトと出力シャフトとの間に接続され、伝動比に従って、入力速度nSでの入力シャフトの回転運動(または回転動作)を、入力速度nSよりも大きい出力速度nWでの出力シャフトの回転運動(または回転動作)に変換する伝動ユニットと、
d)回転しないハウジングと
を備え、
e)伝動ユニットと、伝動ユニットに結合された入力シャフトの少なくとも一部と、伝動ユニットに結合された出力シャフトの一部とが、ハウジング内に配置されており、
f)駆動シャフトが、ハウジング上またはハウジング内に回転可能に取り付けられており(または支持されており)、
g)出力シャフトが、入力シャフト上または入力シャフト内にのみ回転可能に取り付けられており(または支持されており)、よって、ハウジング上またはハウジング内には回転可能に(またはトルクに耐えるように)取り付けられていない(または支持されている)、
工具を備える。
【0013】
一実施形態では、出力シャフトは、ハウジングから離間している。別の実施形態では、出力シャフトが、ハウジング振動がハウジングから出力シャフトに直接伝達されないようにハウジングから分離されている。
【0014】
有利な一実施形態では、出力シャフトは、中心軸に対して軸方向に見て、工具を保持するための保持部または工具のための工具ホルダと、前方軸受部と、伝動ユニットに結合するための結合部と、後方軸受部とを有し、好ましくは端部も有し、前方軸受部、結合部および後方軸受部は、ハウジングおよび保持部の内側に配置されており、適用可能であれば、さらに少なくとも部分的に端部はハウジングの外側に配置されている。
【0015】
有利な一実施形態では、駆動シャフトは、中心軸に対して軸方向に見て、駆動部に結合するためのアダプタと、キャリア部とを有し、キャリア部は、後方軸受部(または、後方軸受部分)と、伝動ユニットを結合するための少なくとも1つの中間部と、端面で終端する前方軸受部(または、前方軸受部分)とを有し、前方軸受部およびその端面、各中間部、および後方軸受部は、ハウジングの内側に配置(または配列)されており、アダプタは、ハウジングの外側に配置(または配置)されている。
【0016】
有利な一実施形態では、出力シャフトは、少なくとも部分的に入力シャフトのキャビティ内に配置されているか、または少なくとも部分的に駆動シャフトによって囲まれている。一実施形態では、出力シャフトおよび/または駆動シャフトは、追加的または代替的に、好ましくは中心軸に沿って延在する。一実施形態では、出力シャフトおよび/または駆動シャフトは、追加的または代替的に、中心軸に関して少なくとも実質的に回転対称である。
【0017】
有利な一実施形態では、出力シャフトは、一体型回転剛体および/または隣接した回転剛体として形成される。有利な一実施形態では、駆動シャフトは、全体としてまたは少なくともそのキャリア部において、追加的または代替的に、一体型回転剛体および/または隣接した回転剛体として形成される。
【0018】
ハウジングが、出力シャフトの、好ましくは封止された通過のための第1の開口部を有し、駆動シャフトと、好ましくはまた出力シャフトとの、好ましくは封止された通過のための第2の開口部を有し、中心軸が、第1の開口部を、好ましくは第2の開口部も貫通する有利な一実施形態では、第1の開口部は、好ましくはハウジングの前方ハウジング壁に形成されており、前方軸受部は、好ましくは前方ハウジング壁のすぐ近くまで前方に延在し、前方ハウジング壁に面している。
【0019】
有利な一実施形態では、軸方向に連続した中央内側流路が、例えばアダプタ内の移送管を経由し、内側流路の両端にある出力シャフトの内側の移送ユニットを経由して工具に冷却剤および/または潤滑剤を供給するために出力シャフトの内側に延在する。
【0020】
有利な一実施形態では、伝動ユニットは、ギヤトレーン(または歯付きギヤ)、特に遊星ギヤ(トレーン)を備え、ギヤトレーンは、中央歯車(歯付き車)と、ハウジングに固定して接続され、内側歯部を有する外側ギヤリングとを備え、中央歯車と内側歯部との間に配置された1つまたは複数の中間歯車(歯付き車)をさらに備え、中間歯車は、中央歯車の外歯または外歯の歯部または中央歯車の内歯内の歯部またはギヤリング上の歯部と各々係合し、中央歯車は、結合部上の出力シャフトに回転に関して固定的に接続されており、好ましくは中心軸は中央歯車の回転軸を表し、好ましくは中間歯車の回転軸は中心軸に平行である。
【0021】
有利な一実施形態では、各中間歯車は、駆動シャフト、特にキャリア部に切り欠きとして形成された歯車受け部(または、輪座)に挿入され、2つの歯車受け部の間に周方向に複数の歯車受け部がある場合、キャリア部の中間部分がそれぞれあり、好ましくは、(1つまたは複数の)歯車受け部の軸方向厚さは、ギヤリングの軸方向厚さに実質的に対応する。
【0022】
各中間ギヤは、関連付けられた車軸ピンに回転可能に取り付けられている(または支持されている)有利な一実施形態では、各車軸ピンは、好ましくは、端面でキャリア部の前方軸受部に挿入され、それぞれの中間歯車の中央軸受穴を通り、関連付けられた歯車受け部を通ってキャリア部の後方軸受部に延在する。
【0023】
駆動シャフトが、その各々が、好ましくは、伝動ユニットに近接して配置された、伝動ユニットの両側で中心軸に対して軸方向に配置された前方転がり軸受および後方転がり軸受によってハウジング内に回転可能に支持されるさらなる有利な一実施形態では、特に、前方転がり軸受はキャリア部の前方軸受部上に配置され、後方転がり軸受はキャリア部の後方軸受部上に配置される。
【0024】
上記の実施形態によるさらなる有利な一実施形態では、または出力シャフトが、伝動ユニットの両側で中心軸に対して軸方向に配置された、前方転がり軸受および後方転がり軸受を介して入力シャフト上または入力シャフト内に回転可能に支持される(または取り付けられる)さらなる実施形態では、前方転がり軸受は、好ましくは、キャリア部の前方軸受部と出力シャフトの前方軸受部との間に配置され、後方転がり軸受は、好ましくは、キャリア部の後方軸受部と出力シャフトの後方軸受部との間に配置される。
【0025】
有利な一実施形態では、駆動シャフトとハウジングとの間の後方転がり軸受と、入力シャフトと出力シャフトとの間の後方転がり軸受とは、中心軸上の半径方向投影において重なり合わない。
【0026】
さらなる有利な一実施形態では、駆動シャフトと出力シャフトとの間の前方転がり軸受は、軸方向に見て、伝動ユニットのすぐ近くで始まり、キャリア部の前方軸受部の大部分にわたって、および/または端面の近傍まで中心軸に対して軸方向に延在する。
【0027】
別の有利な実施形態は、伝動ユニットを介して作用するトルクを吸収する、または受け止めるための回転式固定ユニットを備える。
【0028】
本発明の同様に有利な実施形態は、ワークピースにねじ山またはねじ穴を製作するための方法であって、
a)ねじ製作部品(またはねじ製作部分、ねじ製作区間、ねじ製作領域)を有する、前記請求項のいずれか一項に記載の工具結合装置によって駆動部に結合された工具が、ねじ山またはねじ穴を製作するために使用され、
b)工具が、第1の加工段階中に加工運動においてワークピース内に移動され、加工運動が、中心軸を中心とした所定の回転方向を有する回転運動と、工具の完全な1回転が所定のねじピッチだけの工具の軸方向前進に対応するような、ねじピッチに応じた中心軸に対して軸方向の軸方向順方向の回転運動と同期された工具の軸方向送り運動とを含み、加工運動の第1の加工段階中に、ねじ生成部品が、ワークピース内に所定のねじピッチ未満のねじ切りを生じさせ、
c)工具が、第1の加工段階に続く第2の加工段階中に制動運動(または減速運動)においてワークピース内に反転点までさらに移動され、完全な1回転に対する工具の軸方向前進が、少なくとも制動運動の一部の間、好ましくは制動運動全体の間、ねじピッチよりも量が小さく、反転点では0であり、工具のねじ生成部品が、制動運動中にワークピースに少なくとも1つの、特に閉じたまたは環状の周方向溝を生成し、
d)伝動ユニットの伝動比が、最大1:3である、
方法を表す。
【0029】
有利な一実施形態では、伝動比は、1:3~1:10、特に1:4~1:8、好ましくは1:4~1:5から選択される。
【0030】
有利な一実施形態では、工具は、コア穴を生成するための少なくとも1つの穿孔部品をさらに備える。穿孔部品は、ねじ生成部品よりもさらに前方、特に前端または自由端に位置する領域に配置されている。穿孔部品およびねじ生成部品は、互いに堅固に運動結合されており、および/または共通の工具キャリアまたは工具シャンクに取り付けまたは形成されている。好ましくは、加工運動中に、工具の穿孔部分はワークピースにコア穴を製作し、ねじ製作部分は、所定のねじピッチよりも下に延在するこのコア穴の表面にねじ山を製作する。ねじ形成部品は、一般に、穿孔部品よりもさらに工具軸から径方向外側に突出している。その結果、ねじ山を工具の半径方向の送り込みなしに製作することができ、ドリル部品を、反転中にコア穴を通るねじ山を破損することなく、再び外に移動させることができる。
【0031】
本発明による工具結合装置は、剛性および同心性特性、ならびにハウジングの振動に対する非感受性に関して特に有利であることが判明している。
【0032】
本発明によるさらなる実施形態では、
d)加工運動中、工具の回転運動の(実際の)回転速度が、回転速度が所定の(または制御プログラムにおいてプログラムもしくは入力された)最大回転速度で一定のままである、その時間的経過における第1のプラトーを通過し、
e)制動または減速運動中、工具の回転運動の(実際の)速度が、速度がその間、同じ所定の最大速度で一定のままである、その時間的経過における第2のプラトーを通過し、
f)工具の回転運動の所定の最大回転速度が、少なくとも、6mmのねじ径に対して少なくとも3,000rpm、特に少なくとも4,500rpmの最大回転速度に対応する、少なくとも57m/分の、特に少なくとも85m/分のねじ生成領域における経路速度が達成されるような大きさになるように選択されること、
とされてもよい。
【0033】
本発明による別の実施形態では、機械駆動部のプログラミングにおいて、工具上の伝動比と所定の最大回転速度との積に対応する機械駆動部の最大回転速度がプログラムされることとされる。
【0034】
一実施形態では、回転速度の第1のプラトーの時間間隔と回転速度の第2のプラトーの時間間隔との間に、回転速度が最大回転速度よりも下がる中間時間間隔が存在する。一実施形態では、第2のプラトーの時間間隔の間隔長に対する中間時間間隔の間隔長の比は、0.5~2.4の範囲内である。一実施形態では、第2のプラトーの間隔長は、0.01秒~0.25秒、特に0.02秒~0.13秒の範囲から選択され、および/または中間時間間隔の間隔長は、一実施形態では、0.05秒~0.15秒、特に0.06秒~0.10秒から選択される。一実施形態では、最大速度は、第1の加工段階もしくは加工運動の開始時に、または工具のワークピースへの入口点で既に到達されている。一実施形態では、ねじ生成部品で到達する最大経路速度は、57m/分~189m/分、特に85m/分~132m/分の範囲から選択される。
【0035】
ねじ生成部品は、一般に、生成されるねじ山のねじ山プロファイルに対応する実効プロファイルを有する。一実施形態では、ねじ生成部品は、好ましくは工具の前方領域に、少なくとも1つのねじ歯、好ましくは2つのねじ歯を有する。
【0036】
制動運動は、好ましくは、加工運動と同じ回転方向を有する回転運動を含む。原則として、制動工程または第2の加工段階は、第1の加工段階のねじピッチに対応する軸方向送りで開始する。制動工程は、初期のねじピッチから終端または反転点でゼロに制動することとして理解されるべきであり、回転角度間隔全体にわたる、回転角度(制動加速度)の関数としての軸方向送りの減少、特にねじピッチを下回る値への減少を伴う必要はない。むしろ、回転角度に対する軸方向送りが0であるか、または一時的に負でさえある、すなわちその方向を反転させる回転角度間隔を有することも可能である。好ましい一実施形態では、制動動作中、軸方向送り動作は、工具の軸方向送りと回転角度との間の予め記憶された全単射関係、特に関数または関数列に従って、工具の回転動作の回転角度に応じて制御される。軸方向送り(または軸方向貫通深度)と回転角度との間の関係を定義する関数は、連続した定義範囲および値の範囲を有していてもよく、または離散的な予め記憶されたまたは予め決定された値の対または値のテーブルを有する離散的な定義範囲および値の範囲を有していてもよい。一実施形態では、反転点における回転運動の回転速度も0であり、および/または制動もしくは減速運動中の工具の全体の軸方向送りもしくは軸方向送りの合計は、ねじピッチの0.1倍~2倍から選択または設定される。
【0037】
好ましい一実施形態では、工具の軸方向送りと回転角度との間の異なる関係、特に関数が、いくつかの連続する制動ステップにおいて制動運動中に選択または設定される。特に有利な一実施形態では、回転角度の線形関数が、いくつかの、特にまたすべての制動ステップおよび/または(プログラムされた)勾配中の軸方向貫通深度または軸方向送りに対して選択され、すなわち、回転角度に応じた軸方向貫通深度または軸方向送りの導関数は、これらの制動ステップの各々において一定であり、1つの制動ステップから後続の制動ステップまでの量が減少する。この実施形態は、加工運動にねじ山のねじピッチを用いたねじ切り工程のためのNC制御、例えばG33経路条件を使用することによって、また、複数の減速ステップにおいてねじピッチパラメータとしてねじピッチパラメータとしてそれぞれの一定のピッチを用いたねじ切り工程のための、好ましくは同じものであるNC制御、例えばG33経路条件を使用することによっても、特に簡単に実施することができる。
【0038】
一実施形態では、反転点に到達した後、工具の反転運動が開始され、これにより工具がワークピースから外に移動され、反転運動は、最初に、工具のねじ生成部品が製作されたねじのねじ山に戻るように案内される第1の反転段階と、続いて、ねじ生成領域がその間にねじ山を介してワークピースから外に案内される第2の反転段階とを含む。反転運動は、好ましくは、逆回転方向および逆送りでの加工運動および制動運動と対称な運動経路で実行される。
【0039】
有利な一実施形態では、第1の反転段階の反転運動は、工具の軸方向送りと回転角度との間の単射関係または全単射関係、特に関数または関数列を用いて制御され、この関係は、回転方向および送り方向でのみ反転された、第2の加工段階中の制動運動と量的に同じものであり、存在する場合、おそらくは均等化ステップを省略または短縮する。
【0040】
本発明を、例示的な実施形態によって以下でさらに説明する。図面も参照する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】穿孔とねじ切りの組み合わせ工具を駆動ユニットと結合するための伝動ユニットを備えた工具結合ユニットの一実施形態を概略的に示す縦断面図である。
【
図2】
図1による実施形態を概略的に示す横断面図である。
【
図3】
図1および
図2による実施形態を概略的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1~
図3において、対応する部分およびサイズには同じ符号を付している。
【0043】
図1~
図3には、本発明による工具結合装置の一実施形態が示されている。工具結合装置は、ワークピースを機械加工するための、特にワークピースにねじ山またはねじ穴を製作するための工具2を、図示されていない駆動ユニット(または略して駆動部)、特に工作機械の機械スピンドルに結合するために設けられている。工具結合装置は、工具2に回転結合されるかまたは回転結合可能な出力シャフト(または工具シャンク、クランプヘッド)12と、ハウジング100と、駆動ユニットに回転結合されるかまたは回転結合可能な駆動シャフト(または入力シャフトまたは機械シャンク)90と、駆動シャフト90の回転動作を一定または可変の伝動比で出力シャフト12の回転動作に変換するための、駆動シャフト90と出力シャフト12との間の伝動ユニット16とを備える。
【0044】
工具2はコレットチャック10に保持され、コレットチャック10は一方の端部領域に形成された出力シャフト12のクランプ部(またはコレットチャック受け部)19に保持される。工具2を保持するために、コレット10は、出力シャフト12のねじ山にねじ込まれたクランプナット11によって内側に圧縮またはクランプされる。コレット10の代わりに、当然ながら、例えばクイックチェンジインサートや締まりばめチャックなどの別の保持手段を設けることもできる。
【0045】
出力シャフト12は、そのクランプ部19に続いて、ハウジング100の開口部110を通ってハウジング100内にさらに延在し、前方軸受部18、結合部20、および後方軸受部15、ならびに最後に出力シャフト12の端部8が、開口部110から中心軸ZAに対して軸方向に内側を見て、前後に配置されている。出力シャフト12の端部8は、開口部110と反対に面したハウジング100のさらなる開口部111を通って外側に中心を案内される。
【0046】
駆動シャフト90は、工作機械または他の駆動部の図示されていない機械スピンドルまたはシャフトを受け入れて結合するための受け入れ空間92を有するアダプタ91を含む。アダプタ91は、機械スピンドルの様々な形状に適合させることができる。
【0047】
駆動シャフト90は、アダプタ91に隣接する中空シャフト93を有し、中空シャフト93は、出力シャフト12、特に、張力がかかる部分19を除く出力シャフト12の端部8およびその他の部分を受け入れる中央キャビティ94を囲んでいる。駆動シャフト90の中空シャフト93は、ハウジング100のさらなる開口部111を通ってハウジング100内に延在し、ハウジング100内のキャリア部(または歯車キャリア)95において、ハウジング100の開口部110のすぐ前方の駆動シャフト90またはそのキャリア部95の端面90Aまで延在する。キャリア部95は、中心軸ZAに対して軸方向に見て、続いて、後方軸受部95A、複数の、特に3つの中間部95B、および少なくとも1つの前方軸受部95Cから構成されている。前方軸受部95Cは、駆動シャフト90の端部領域を形成し、開口部110を有するハウジング100の前方ハウジング壁の直前まで前方に延在する。
【0048】
駆動シャフト90はまた、好ましくは、接続公差または接合公差なしに可能な限り最も剛性の設計を提供するために、連続したまたは一体型の本体として形も成されている。しかしながら、駆動シャフト90を、例えば、異なる機械スピンドルに容易に適合させるための交換可能なアダプタ91を備えたいくつかの部分として設計することもできる。
【0049】
出力シャフト12および/または入力シャフト90および/またはコレット10は、好ましくは中心軸ZAに沿って延在し、好ましくは中心軸ZAを中心に実質的に回転対称に形成されている。
【0050】
出力シャフト12内には、例えば、受け入れチャンバ92内の移送管7を経由し、内側流路13の両端の出力シャフト12内の移送ユニット14を経由して冷却剤および/または潤滑剤を工具2に供給するための、軸方向に連続した中央内側流路13が延在する。
【0051】
出力シャフト12は、好ましくは、接続公差なしで可能な限り最も剛性の設計を可能にするために、隣接したまたは一体型の本体として設計されている。
【0052】
ハウジング100内の2つの開口部110、111は、当技術分野で公知のシールによって、それぞれ駆動シャフト90と出力シャフト12との周りで封止されている。
【0053】
出力シャフト12およびコレット10によって共回転し、またはトルクに耐えるように出力シャフト12上に保持された工具2と、同様に駆動シャフト90とは、中心軸ZAを中心に順回転方向VDに(または図示されていない逆回転方向に)各々回転可能である。駆動シャフト90は、回転可能に固定されて、またはトルクに耐えるように機械スピンドルに結合され、機械スピンドルの入力速度(または機械速度またはスピンドル速度)nSで回転し、出力シャフト12は、コレット10を介して回転可能に固定されて、またはトルクに耐えるように出力シャフト12上に保持された工具2と共に、出力速度(または工具速度)nWでいずれの場合も中心軸ZAを中心に回転する。
【0054】
伝動ユニット16は、ハウジング100の内側に配置され、駆動シャフト90と出力シャフト12との間に接続されている。伝動ユニット16は、好ましくは同じ回転方向で、伝動ユニット16の伝動比I=nS/nWに従って、スピンドルまたは駆動シャフトの入力速度nSを、工具速度または出力速度nWに伝動する。一実施形態では、伝動比Iは、1:3~1:10、特に1:4~1:8、好ましくは1:4~1:5から選択される。
【0055】
図示の実施形態では、伝動ユニット16は、歯付きギヤ、特に遊星ギヤ(またはエピサイクリックギヤ)で形成されている。伝動ユニット16のギヤユニットまたはギヤボックスは、中央歯車(「太陽ギヤ」)64と、ハウジング100に固定して配置されるか、またはハウジング100に接続された外側ギヤリング(またはリングギヤ、環状ギヤ)69とを、内側歯部68、ならびに中央歯車64と内側歯部68との間に配置された中間歯車(または「遊星ギヤ」)、例えば3つの中間歯車61、62、63と共に備える。中間歯車61、62、63は、それらの外歯と、中央歯車64の外歯と、ハウジング100上のギヤリング69上の内側歯部68と各々かみ合う。中央歯車64は、ハウジング100の軸方向中央領域に配置されており、その結合部20上で出力シャフト12に回転可能に固定されて、または共回転するように接続されている。歯車61~64の歯およびギヤの内側歯部68は、伝動ユニット16の伝動比Iを設定する。
【0056】
遊星歯車または中間歯車61、62、63は、好ましくは以下のように、歯車キャリアとして設けられた駆動シャフト90のキャリア部95に取り付けられている。中間歯車61、62、63は、キャリア部95の関連付けられた周方向に離間した切り欠きまたは輪座71、72、73に挿入されており、関連付けられた車軸ピン65、66、67によってトルクに耐えるように取り付けられている。歯車受け部71、72、73は、
図2に最もよく示されているように、キャリア部95の中間部95Bの間に周方向に、後方軸受部95Aと前方軸受部95Cとの間に中心軸ZAに対して軸方向に配置されている。輪座71~73の軸方向厚さは、本質的にギヤリング69の軸方向厚さに対応する。
【0057】
中間ギヤ61、62、63の回転式取り付けのための車軸ピン65、66、67は、好ましくは、前面90Aからキャリア部95に挿入され、それぞれの中間歯車61、62、63の中央軸受穴を通り、関連付けられた輪座71、72、73を通って後方軸受部95A内に延在し、そこで、例えばねじによって固定される。中間歯車61、62、63の回転軸は、車軸ピン65、66、67によって規定され、好ましくは、出力シャフト12および中央歯車64の回転軸であり、また好ましくは駆動シャフト90の回転軸でもある中心軸ZAに平行である。好ましくは、車軸ピン65、66、67は、対応する中間歯車61~63と共回転しておらず、むしろ関連付けられた中間歯車61、62、63がそれを中心としてそれに対して回転する回転軸受として機能する。よって、ギヤボックスまたはギヤユニットのための小さな設置スペースを実現することができる。
【0058】
中空シャフト93のキャリア部95は、よって、駆動部と共に回転する遊星ギヤの「ウェブ」を形成する。図示の遊星ギヤの好ましい実施形態では、遊星ギヤのリングギヤ69は、よって、ハウジング100に回転可能にまたはトルクに耐えるように接続されておらず、ウェブ95は、駆動シャフト90に回転可能に接続され、太陽ギヤ64は、出力シャフト12に回転可能に接続される。この遊星ギヤの第1の変形例では、遊星ギヤウェブはまた、ハウジングに回転可能に固定されるか、またはトルク耐性があってもよく、リングギヤは、入力シャフトに回転可能に接続されてもよく、太陽ギヤは、出力シャフト12に回転可能に接続されてもよい。この遊星ギヤの第2の変形例では、リングギヤはまた、入力シャフトに回転可能に接続されてもよく、遊星ギヤのウェブは、駆動シャフトには回転可能に接続され、ハウジング100にはトルクに耐えるように、または共回転しないように接続されてもよく、太陽ギヤは、出力シャフト12に回転可能に接続されてもよい。さらに、そのような遊星ギヤの代わりに、摩擦歯車や他の歯車などの別の歯車が伝動ユニット16に設けられてもよい。
【0059】
伝動ユニット16は、好ましくは、ほぼ環状の基本形状または外形を有し、および/または、中心軸に対して軸方向に見て、図示の実施形態では伝動リング69の軸方向厚さに対応するほぼ一定の軸方向厚さを有する。
【0060】
駆動シャフト90は、伝動ユニット16の内側のハウジング100内またはハウジング100上の伝動ユニット16の両側の前方転がり軸受97Bおよび後方転がり軸受97Aを介して中心軸ZA回りに回転可能に支持されている。
【0061】
その後方軸受部95Aにおいて、駆動シャフト90は、中心軸ZAを一定の半径で囲む後方転がり軸受97Aによってハウジング100の内側に回転可能に支持され、または取り付けられており、その前方軸受部95Cにおいて、駆動シャフト90は、中心軸ZAを一定の半径、好ましくは後方転がり軸受97Aと同じ半径で囲む前方転がり軸受97Bによってハウジング100の内側に回転可能に支持され、または取り付けられている。軸方向において、転がり軸受97Aおよび転がり軸受97Bは、伝動ユニット16に近接して、または伝動ユニット16の上流側および下流側のすぐ隣に配置されている。好ましくは、転がり軸受97Aおよび転がり軸受97Bは、1列の耐荷重性の大型軸受球からなる。しかしながら、複数の列の軸受球が設けられてもよく、またはころ軸受(ころ軸受は、玉軸受のような球状玉の代わりに、典型的には円筒形または円錐形のロールまたはローラを備える)が設けられてもよい。
【0062】
さらに前方には、例えば、独国特許出願公開第102018121315号明細書に記載されているような、製作されたねじ山の数を検出するための磁石および磁気センサを備え得る、より小型の軸受球を有するセンサ転がり軸受97Cが配置される。
【0063】
ここで出力シャフト12は、中心軸ZAを中心として伝動ユニット16の両側で前方転がり軸受98および後方転がり軸受96を介して駆動シャフト90内または駆動シャフト90上に排他的に(またはもっぱら)回転可能に取り付けられており、よってハウジング100上またはハウジング100内には回転可能に取り付けられていない。これにより、ハウジング100の振動が出力シャフト12に、よって工具2に伝達されるのを回避されるか、または少なくとも大幅に低減される。
【0064】
軸受96および軸受98を介して出力シャフト12を駆動シャフト90内に直接配置するこの軸受配置の利点として、限定することなく、例えば、以下を挙げることができる。
・1つの界面のみが存在することによる、同心性の改善
・ハウジング振動に起因する機械加工中の工具の位置ずれなし
・機械加工速度に依存しない位置偏差(周波数および振幅レベル)
・半径方向剛性の向上
【0065】
後方転がり軸受96は、出力シャフト12の後方軸受部15と駆動シャフト90のキャリア部95の後方軸受部95Aと中心軸ZAとの間に、一定の半径で周方向配列で配置されている。
【0066】
出力シャフト12と駆動シャフト90との間の後方転がり軸受96は、好ましくは、入力シャフト90とハウジング100との間の後方転がり軸受97Aよりも、中心軸ZAに対して軸方向に伝動ユニット16からより離間されている。
【0067】
好ましくは、後方転がり軸受97Aと後方転がり軸受96とは、中心軸ZA上への仮想半径方向投影において重なり合わず、すなわち、これらは、中心軸ZAに向かって軸方向に見て軸方向にオフセットされている。特に、後方転がり軸受97Aは、後方転がり軸受96と伝動ユニット16との間に軸方向に位置する。その結果、好ましくは、半径方向に作用する力は、軸方向により良好に分散され、駆動シャフト90の一体型の中実設計によって伝動装置の振動を防止することができる。
【0068】
好ましくは、後方転がり軸受96は、転がり軸受97Aの軸受球よりも特に小さい1列の軸受球を有するが、複数列の軸受球を有していてもよい。しかしながら、ころ軸受も可能である。
【0069】
前方転がり軸受98は、出力シャフト12の前方軸受部18と入力シャフト90のキャリア部95の前方軸受部95Cとの間に配置され、一定の半径で中心軸ZAを取り囲むが、この半径は、軸受を容易に取り付けることができるように、後方転がり軸受96の半径よりもわずかに大きくすることができる。軸受98は、好ましくは、高い軸方向および半径方向の剛性を達成するために、構造寸法内で可能な限り大きく選択される。
【0070】
駆動シャフト90における出力シャフト12の回転可能な取り付けのための前方転がり軸受98は、伝動ユニット16前方のすぐ近くに軸方向に配置され、端面90Aの近傍まで、駆動シャフト90のキャリア部95の前方軸受部95Cの大部分、特に少なくとも60~80%にわたって中心軸ZAに対して軸方向に延在する。よって、前方軸受部18と前方軸受部95Cとの互いに対する堅固で安定した回転軸受部が実現される。
【0071】
好ましくは、前方転がり軸受98は、特に後方転がり軸受97Aの軸受球よりも小さい、軸方向に前後に配置された数列の、特に図示のように3列の軸受球を備える。軸受球の個々の列を、圧縮および張力で交互に伝動し、および/またはパッケージとして互いに支え合うことができる。好ましくは、前方転がり軸受98はまた、好ましい工程の軸方向力に適応するための(部分的に)推力軸受でもある。
【0072】
しかしながら、前方転がり軸受98は、1列または2列のみの軸受球を有することもできる。この場合、その他の転がり軸受96は、好ましくは、推力軸受として設計されることになる。ころ軸受もまた、軸方向力を吸収するための軸受98、好ましくは円錐ころ軸受としても可能である。
【0073】
一方での、入力シャフト90のキャリア部95の前方軸受部95Cとハウジング100との間の前方転がり軸受97Bと、他方での、駆動シャフト90のキャリア部95の前方軸受部95Cと出力シャフト12の前方軸受部18との間の前方転がり軸受98とは、好ましくは、コンパクトな構造を可能にするために、中心軸ZA上の仮想半径方向投影において部分的に重なり合う。
【0074】
好ましくは、ハウジング100の開口部110から後方に見て、出力シャフト12は、前方軸受部18から端部8までのその軸方向長さ全体にわたって、入力シャフト90の中空シャフト93のそれぞれの内径よりも小さい外径を有し、転がり軸受96および転がり軸受98は、出力シャフト12の外面と駆動シャフト90の中空シャフト93の内面との間に配置される。出力シャフト12は、言い換えれば、駆動シャフト90内に半径方向に配置されるか、または駆動シャフト90によって囲まれている。
【0075】
駆動シャフト90および出力シャフト12の記載の軸受配置は、優れた同心性特性を有する非常に剛性で安定した構造をもたらす。最初に述べた以前のS7(登録商標)チャックには複数の界面または基準面があるが、本発明によるこの改変形態では、より高いシステム剛性、よって公差および同心性に関してより高い精度が達成され、これは穿孔、コア穴、およびねじ穴の生成および位置決めに特に有利である。クランプヘッドまたは出力シャフト12は好ましくは、好ましくはやはり連続した回転体であり、やはりハウジング内で終端する駆動シャフト90(またはシャフト)内でハウジング100から両側で突出する連続した回転体として支持されるが、もはやハウジング100内では支持されない。その結果、界面または基準面が1つしかなくなり、ハウジングの振動はクランプヘッド12および工具2にほとんど影響を及ぼさなくなる。伝動ユニット16の遊星ギヤの遊星歯車を回転可能な取り付けのための車軸ピンは、駆動シャフト90の端面90Aから挿入されて締結される。
【0076】
actio=reactioによる伝動ユニット16の伝動により発生するトルクを吸収するために、上記
図1~
図3に示した、ハウジング100に固定して接続されたトルク固定ユニット9がトルク固定装置として設けられる。中心軸ZAに平行な軸Bに沿った軸方向配置では、回転式固定ユニット9は、ガイド部において案内される固定ボルト103と、固定された非回転基準系、例えば機械フレームや機械ハウジングに接続するための接続部104とを備える。図示の非接続状態では、接続部104は自由であり、ハウジング100に接続されたガイド部118に支持されたばね109によって軸Bに沿って前方に押し付けられる。これにより、ロック要素105が、駆動シャフト90上の中空シャフト93の外側の外輪106内のロック受け部(ロック溝)に係合する。突起112および停止面113は、接続を提供する役割を果たす。他方、図示されていない接続状態では、接続部104は、ばね109に対して軸Bに沿って後方に付勢され、ロック要素105は、外側部材106のロック受け部から外方に移動され、それによってユニットが動作可能になる。
【0077】
本発明による工具結合装置の実施形態は、好ましくは、ねじ生成工具またはねじ穴生成工具およびねじ山またはねじ穴を生成するための方法であって、出願人によってTaptor(登録商標)という名称で参照されるか、または特に冒頭で述べた国際公開第2019/238175号パンフレットから知られている方法のために、または一般的な部分に記載されている方法のためにも提供されているが、それらとは独立して、例えばもっぱら穿孔のための別の回転工具または方法に使用することもできる。
【0078】
冒頭で述べた欧州特許出願公開第2361712号明細書から知られているチャックまたは冒頭で述べた出願人のSpeedsynchro(登録商標)チャックとは対照的に、完全に剛性の結合を達成するためにエラストマーによる最小長補償は通常実施されない。
【符号の説明】
【0079】
2 工具
7 移送管
8 端部
9 回転式固定ユニット
10 コレット
11 テンションナット
12 出力シャフト(拡張チャック)
13 内側流路
14 送達ユニット
15 後方軸受部
16 伝動ユニット
18 前方軸受部
19 クランプ部
20 結合部
61、62、63 中間歯車
64 中央歯車
65、66、67 車軸ピン
68 内側ギヤ
69 ギヤリング
71、72、73 歯車マウント
90 駆動シャフト
90A 前面
91 アダプタ
92 受け入れチャンバ
93 中空シャフト
94 キャビティ
95 キャリア部
95A 後方軸受部
95B 中間部
95C 前方軸受部
96 後方転がり軸受
97A 後方転がり軸受
97B 前方転がり軸受
97C センサ転がり軸受
98 前方転がり軸受
100 ハウジング
101 サイドケース
102 フード
103 固定ボルト
104 接続部
105 ロック要素
106 外部要素
109 ばね
110 第1の開口部
111 第2の開口部
112 リード
113 取付面
B 車軸
nS スピンドル速度(駆動速度)
nW 工具速度(出力速度)
VD 順回転方向
ZA 中心軸
【外国語明細書】