(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022127653
(43)【公開日】2022-09-01
(54)【発明の名称】集合銘板転写シート
(51)【国際特許分類】
G09F 3/02 20060101AFI20220825BHJP
G09F 7/12 20060101ALI20220825BHJP
G09F 7/00 20060101ALI20220825BHJP
G09F 3/10 20060101ALI20220825BHJP
B32B 3/22 20060101ALI20220825BHJP
B32B 7/06 20190101ALI20220825BHJP
【FI】
G09F3/02 Q
G09F7/12
G09F7/00 Z
G09F3/10 H
B32B3/22
B32B7/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021025763
(22)【出願日】2021-02-20
(71)【出願人】
【識別番号】521076373
【氏名又は名称】株式会社丸吾
(74)【代理人】
【識別番号】100133547
【弁理士】
【氏名又は名称】木戸 基文
(72)【発明者】
【氏名】刀根 基典
【テーマコード(参考)】
4F100
【Fターム(参考)】
4F100BA03
4F100CB05A
4F100DC17B
4F100DC23A
4F100EC04C
4F100EJ30B
4F100GB90
4F100HB31A
4F100JL13A
4F100JL14B
(57)【要約】
【課題】一回の貼る作業で、被着体に貼るべき全ての銘板シールを所定箇所に貼れるようにした集合銘板転写シートを提供することを目的とする。
【解決手段】被着体の所定箇所に貼り付けられる複数の銘板シールを一枚のはく離紙に集めた集合銘板転写シート1を、表に必要な事項を表示した、裏に糊(のり)の付いた銘板シール本体2と、銘板シール本体を貼る台紙で、使用するときにはぎ取られるはく離紙3と、はく離紙に貼られた全ての銘板シール本体を覆うように貼り付けられる転写シート4とで構成した。そして、銘板シール本体を、被着体の所定箇所に貼り付けられる配置のままに、はく離紙に配置するようにして、一回の貼る作業で、被着体に貼るべき全ての銘板シール本体を所定箇所に貼れるようにした。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被着体の所定箇所に貼り付けられる複数の銘板シールを一枚のはく離紙に集めた集合銘板転写シートであって、
前記集合銘板転写シートが、表に必要な事項を表示した、裏に糊(のり)の付いた銘板シール本体と、銘板シール本体を貼る台紙で、使用するときにはぎ取られるはく離紙と、はく離紙に貼られた全ての銘板シール本体を覆うように貼り付けられる転写シートとからなり、
前記銘板シール本体が、被着体の所定箇所に貼り付けられる配置のままに、はく離紙に配置されていることを特徴とする集合銘板転写シート。
【請求項2】
前記はく離紙が、はく離紙を複数に分けてはがすための切れ目を有し、その切れ目を覆うように補強テープが貼り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の集合銘板転写シート。
【請求項3】
前記転写シートに、位置決めの目印が付されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の集合銘板転写シート。
【請求項4】
前記転写シートに、品番が付されていることを特徴とする請求項1から請求項3に記載の集合銘板転写シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、工業製品などの被着体に貼り付けられる複数の銘板シールを、一枚のはく離紙に集めた集合銘板転写シートに関し、特に一回の貼る作業で、被着体に貼るべき全ての銘板シールを所定箇所に貼れるようにした集合銘板転写シートに関する。
【背景技術】
【0002】
集合銘板転写シートとしては、複数の銘板シールを、一枚のはく離紙に集めたものが一般に提供されている。この集合銘板転写シートでは、これまで種類ごとにはく離紙を分けていたものを、一つの被着体に貼り付けられる複数の銘板シールを一枚のはく離紙に集めて、銘板シールを貼り忘れないようにしている。
【0003】
別の集合銘板転写シートとしては、複数の銘板が形成された銘板シールをはく離紙に貼り付けて形成した銘板シートと、転写シールをはく離紙に貼り付けた転写シートとから成る銘板の貼り付けシートが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この銘板の貼り付けシートでは、複数の銘板が被着体に貼り付けられる配置で銘板シールを形成している。そして、この銘板の貼り付けシートでは、複数の銘板を銘板シートから転写シートに移し取ってから、転写シールとともに複数の銘板を被着体の所定箇所に対応させて貼り付けるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10-171358号公報(段落0005,0029,0032、
図1,
図10)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記一般に提供されている集合銘板転写シートでは、一つの被着体に貼り付けられる複数の銘板シールを一枚のはく離紙に集めているところ、銘板シールを一枚ずつはく離紙からはがして、一枚ずつ所定箇所に貼り付けなくてはならず、種類ごとにはく離紙を分けていたときと同じように、銘板シールを貼る作業が面倒である。
【0006】
前記特許文献1に係る銘板の貼り付けシートでは、複数の銘板を銘板シートから転写シートに移し取るようにしているところ、銘板シールの周りのシールとして使用しない部分(余白部分ともいい、この部分をカスという。)を取り除いて(この作業をカス取りやカス上げという。)から、はく離紙に残った銘板を転写シールに移し取るという面倒な作業が新たに生じてしまう。
【0007】
そして、前記特許文献1に係る銘板の貼り付けシートでは、この面倒な銘板を銘板シートから転写シートに移し取る作業を、銘板の貼付現場で行うようにしているところ、カス取りの際に銘板シールまで取り除いてしまったり、はく離紙に残った銘板シールを転写シートに移し取る際に位置がずれてしまったり、移し取るのを忘れてしまったりすることがある。
【0008】
また、前記特許文献1に係る銘板の貼り付けシートでは、銘板シールを銘板シートから転写シートに移し取る作業が熟練を要するために、作業員の経験と能力によって品質にばらつきが生じてしまうこともある。
【0009】
そこで、この発明では、前記した課題を解決し、銘板シールの位置ずれや貼り忘れがなく、誰でも同じ品質で貼ることができ、一回の貼る作業で、被着体に貼るべき全ての銘板シールを所定箇所に貼れるようにした集合銘板転写シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明では、被着体の所定箇所に貼り付けられる複数の銘板シールを一枚のはく離紙に集めた集合銘板転写シートを、表に必要な事項を表示した、裏に糊(のり)の付いた銘板シール本体と、銘板シール本体を貼る台紙で、使用するときにはぎ取られるはく離紙と、はく離紙に貼られた全ての銘板シール本体を覆うように貼り付けられる転写シートとで構成した。そして、銘板シール本体を、被着体の所定箇所に貼り付けられる配置のままに、はく離紙に配置するようにした。
【0011】
請求項2に係る発明では、はく離紙に、はく離紙を複数に分けてはがすための切れ目を入れ、その切れ目を覆うように補強テープを貼り付けるようにした。
【0012】
請求項3に係る発明では、転写シートに、位置決めの目印を付けるようにした。
【0013】
請求項4に係る発明では、転写シートに、品番を付けるようにした。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明によれば、銘板シール本体を、被着体の所定箇所に貼り付けられる配置のままに、はく離紙に配置するようにしたので、はく離紙をはがすだけで、はく離紙に配置された銘板シール本体をそのまま転写シートに移し取ることができる。そして、その転写シートを被着体に貼るだけで、複数の銘板シールを被着体の所定箇所に同時に貼ることができる。
【0015】
このように、請求項1に係る発明によれば、転写シートを被着体に貼るだけで、被着体に貼るべき全ての銘板シールを貼れるようにしたので、複数の銘板シールを貼ることを、たった一回の貼る作業で済ますことができ、銘板シールを貼る作業を効率化することができる。
【0016】
また、請求項1に係る発明によれば、はく離紙に配置された銘板シール本体をそのまま転写シートに移し取るようにしたので、銘板シールの貼り忘れや貼り間違いをなくすこともできる。
【0017】
さらに、請求項1に係る発明によれば、はく離紙に配置された銘板シール本体をそのまま転写シートに移し取るようにしたので、はく離紙や転写シートに銘板シール本体が残っていないかを確認するだけで、銘板シールの貼り忘れの検査をすることもできる。
【0018】
請求項2に係る発明によれば、はく離紙に、はく離紙を複数に分けてはがすための切れ目を入れるようにしたので、はく離紙を端から一部はがして、転写シートを被着体に段階的に貼ることができる。そのため、請求項2に係る発明によれば、転写シートを被着体に段階的に貼ることができるので、転写シートの位置合わせがしやすくなり、例えば模造紙大(四六判ともいう。)のような大きな集合銘板転写シートでも、位置がずれないように貼ることができる。
【0019】
また、請求項2に係る発明によれば、はく離紙に、はく離紙を複数に分けてはがすための切れ目を入れ、その切れ目を覆うように補強テープを貼り付けるようにしたので、集合銘板転写シートを切れ目部分で折れ曲がりにくくできる。そのため、請求項2に係る発明によれば、集合銘板転写シートが折れ曲がることによる銘板シール本体の位置ずれやはがれを防げるので、例えば模造紙大(四六判ともいう。)のような大きな集合銘板転写シートでも、安心して輸送や保管をすることができる。
【0020】
請求項3に係る発明によれば、転写シートに位置決めの目印を付けるようにしたので、転写シートを位置がずれないように、誰でも簡単に被着体に貼り付けることができる。そのため、請求項3に係る発明によれば、作業員の経験と能力にかかわらず、例えば昨日始めた人でも、10年続けている人と同じ品質で銘板シールを貼ることができる。
【0021】
請求項4に係る発明によれば、転写シートに品番を付けるようにしたので、品番で簡単に集合銘板転写シートの入荷や保管の管理ができ、品番から簡単に集合銘板転写シートを再注文するもできる。そのため、請求項4に係る発明によれば、これまでのように、銘板シールを種類ごとに最低ロット数の在庫を持っておかなくてすみ、銘板シールの在庫をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】実施形態に係る集合銘板転写シートの斜視図である。
【
図2】実施形態に係る集合銘板転写シートの分解斜視図である。
【
図3】実施形態に係る集合銘板転写シートのA-A断面図である。
【
図4】(a)は実施形態に係る集合銘板転写シートの使用方法を説明する斜視図のうち、一回の貼る作業で、被着体に貼るべき全ての銘板シール本体を所定箇所に貼り付ける過程を示す斜視図であり、(b)は一回の貼る作業で、被着体に貼るべき全ての銘板シール本体が所定箇所に貼り付けられた状態を示す斜視図であり、(c)は銘板シール本体を確認しながら部品を取り付ける過程を示す斜視図である。
【
図5】他の実施形態に係る集合銘板転写シートのA-A断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
まず、この発明の創作の基礎となる事項について簡単に説明する。出願人は、1963年(昭和38年)に、シールや銘板、ステッカーの製造を行う丸吾印刷所として設立された。出願人は、創業当初から、直接お客様とお取り引きをさせていただくことで、お客様からのご要望やご要請をダイレクトに受け取れる恵まれた環境にあった。そして、出願人は、お客様との取り引きが印刷といっても紙に限られず広い範囲に及ぶことから、1970年(昭和45年)に、丸吾印刷所を株式会社丸吾に改めるとともに、東京都ラベル協会に加盟した。また、出願人は、同じく1970年(昭和45年)に、お客様からのご要請を受けて、長野県松本市に松本営業所(現在の株式会社マルゴ・レーベル)を開設し、1981年(昭和56年)には、群馬県前橋市に前橋営業所を開設するなど、お客様からのご要望やご要請を受けて事業を発展させてきた。
【0024】
出願人は、お客様からのご要望やご要請をダイレクトに受け取れる恵まれた環境の中で、シールを貼る場所や用途などのお客様のご要望に合わせて、印刷方法もシール印刷を始めとして、シルク印刷やパッド印刷、デジタル印刷などに対応するなど、特定の印刷技術を掘り下げるよりも、幅広い印刷技術に対応することに努めてきた。また、出願人は、お客様とのつながりが、印刷物という細いつながりではなく、お客様のご要望を理解し解決するという太いつながりになるよう、直接お客様のところにお伺いする営業スタイルを貫いてきた。この発明は、まさにお客様のご要望を理解し解決するという、出願人が実践してきたお客様との付き合いを背景に創作されたものである。
【0025】
発明者は、出願人の営業担当である。発明者は、直接お客様のところにお伺いする中で、集合銘板転写シート(集合銘板ともいう。)をお買い求めくださっているお客様が、銘板シールを一枚ずつはく離紙からはがして、一枚ずつ所定箇所に貼り付けている現場を目にした。
【0026】
ここで、印刷業界では、印刷物を制作したいお客様と印刷会社との間を取り持つ仲介業者がいて、仲介業者が印刷会社の営業に代わってお客様から注文を受けて、印刷会社の営業に代わって印刷物を納品している。そのため、一般的な印刷会社では、印刷物をお使いになっている現場を目にする機会がないのである。
【0027】
集合銘板転写シートをお使いになっている現場を目にした発明者は、現行の集合銘板転写シートには、種類ごとにはく離紙を分けていたときと同じように、銘板シールを貼る作業が面倒で、お客様には銘板シールを貼る作業に多くの人手がかかり、銘板シールの貼り忘れや貼り間違いという人為的なミスを避けられないという、お客様も気づかれていないご要望があることに気づいた。
【0028】
そして、発明者は、被着体の所定箇所に貼り付けられる複数の銘板シールを、被着体の所定箇所に貼り付けられる配置のままに配置できれば、一回の貼る作業で、被着体に貼るべき全ての銘板シールを所定箇所に貼れることを見いだし、この発明を創作するに至ったものである。
【0029】
次に、この発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、実施形態に係る集合銘板転写シートの斜視図である。
図1に示すように、実施形態に係る集合銘板転写シート(一体型銘板ともいう。)1は、工業製品などの被着体に貼り付けられる複数の銘板シール本体2を、一枚のはく離紙(セパレーターともいう。)3に集めたもので、複数の銘板シール本体2と、はく離紙3と、転写シート4とで構成されている。
【0030】
銘板シール本体2は、表に必要な事項が表示された、ここではプラスチックフィルムで、裏に糊が付いている。
【0031】
はく離紙3は、紙の表面にはく離剤がコーティングされた用紙で、複数の銘板シール本体2を貼る台紙であり、銘板シール本体2を被着体に貼るとき(使用するときともいう。)にはぎ取られるものである。
【0032】
転写シート4は、複数の銘板シール本体2をそのままの配置で移し取るための粘着フィルムで、はく離紙3に貼られた全ての銘板シール本体2を覆うように貼り付けられている。
【0033】
図2は、実施形態に係る集合銘板転写シート1の分解斜視図である。
図2に示すように、実施形態に係る集合銘板転写シート1は、複数の銘板シール本体2が、被着体の所定箇所に貼り付けられる配置のままに、はく離紙3に配置されている。
【0034】
また、
図2に示すように、実施形態に係る集合銘板転写シート1は、はく離紙3に、はく離紙3を複数に分けて、ここでははく離紙3を3枚のはく離紙31,32,33に分けてはがすための切れ目(スリットともいう。)3aが入れられている。そして、実施形態に係る集合銘板転写シート1は、はく離紙3の裏に、切れ目3aを覆うように粘着力が弱くはがしやすい補強テープ5が貼り付けられている。
【0035】
さらに、
図2に示すように、実施形態に係る集合銘板転写シート1は、転写シート4に、位置決めの目印4aと、品番4bが付されている。
【0036】
ここで、実施形態に係る集合銘板転写シート1では、
図2に示すように、銘板シール本体2の周りのシールとして使用しない部分(余白部分ともいい、この部分をカスRという。)がはがし取られている。
【0037】
図3は、実施形態に係る集合銘板転写シート1のA-A(
図1参照)断面図である。
図3に示すように、実施形態に係る集合銘板転写シート1は、複数の銘板シール本体2が、被着体の所定箇所に貼り付けられる配置のままに、ここでは複数の銘板シール本体2,2が離れて、はく離紙3に貼られている。このように実施形態に係る集合銘板転写シート1では、銘板シール本体2が、銘板シール本体2の周りのシールとして使用しないカスR(
図2参照)を取り除いた(この作業をカス取りやカス上げという。)状態ではく離紙3に貼られているために、カス取りの手間がかからない。
【0038】
また、
図3に示すように、実施形態に係る集合銘板転写シート1は、はく離紙3に、はく離紙3を複数に分けてはがすための切れ目3aが入れられている。このように実施形態に係る集合銘板転写シート1では、はく離紙3に切れ目3aが入れられているために、はく離紙3を複数に分けて、例えばはく離紙3を端から一部はがして、転写シート4を被着体に段階的に貼れる。
【0039】
さらに、
図3に示すように、実施形態に係る集合銘板転写シート1は、はく離紙3に、切れ目3aを覆うように粘着力が弱くはがしやすい補強テープ5が貼り付けられている。このように実施形態に係る集合銘板転写シート1では、はく離紙3に、補強テープ5が貼り付けられているために、集合銘板転写シート1が切れ目3aの部分で折れ曲がりにくい。
【0040】
以上のように構成された集合銘板転写シート1では、集合銘板転写シート1から補強テープ5とはく離紙3をはぎ取るだけで、複数の銘板シール本体2を、被着体の所定箇所に貼り付けられる配置のままで転写シート4に移し取れる。
【0041】
そして、以上のように構成された集合銘板転写シート1では、転写シート4を、位置を合わせて被着体に当てて、転写シート4の表から、へらやローラーなどをこすり付けるだけで、複数の銘板シール本体2を転写シート4から被着体の所定箇所に同時に転写させられる。そのため、実施形態に係る集合銘板転写シート1では、一回の貼る作業で、被着体に貼るべき全ての銘板シール本体2を貼れる。
【0042】
図4は、実施形態に係る集合銘板転写シート1の使用方法を説明する斜視図である。
図4の(a)は、一回の貼る作業で、被着体に貼るべき全ての銘板シール本体2を所定箇所に貼り付ける過程を示す斜視図であり、
図4の(b)は、一回の貼る作業で、被着体に貼るべき全ての銘板シール本体2が所定箇所に貼り付けられた状態を示す斜視図であり、
図4の(c)は、銘板シール本体2を確認しながら部品を取り付ける過程を示す斜視図である。
【0043】
図4の(a)に示すように、実施形態に係る集合銘板転写シート1では、銘板シール本体2を被着体、ここではパネルPに貼り付ける際には、はく離紙3の端から一部のはく離紙31をはがしてから、位置決めの目印4aを孔(あな)Hに合わせて、転写シート4をパネルPに当てる。そして、転写シート4の位置がずれていないのを確認してから、隣のはく離紙32,33(
図2参照)をはがしながら、転写シート4をパネルPに段階的に貼る。次に、転写シート4の表から、へらやローラーなどをこすり付けて、複数の銘板シール本体2を転写シート4から被着体の所定箇所に同時に転写させてから、転写シート4をはがすと、
図4の(b)に示すような、被着体に貼るべき全ての銘板シール本体2が所定箇所に貼り付けられた状態になる。
【0044】
図4の(a)に示すように、実施形態に係る集合銘板転写シート1では、複数の銘板シール本体2が、パネルPの所定箇所に貼り付けられる配置のままに、はく離紙に貼られているために、一回の貼る作業で、パネルPに貼るべき全ての銘板シール本体2を所定箇所に貼れる。
【0045】
また、実施形態に係る集合銘板転写シート1では、はく離紙3に、はく離紙3を複数に分けてはがすための切れ目3aが入れられているために、はく離紙3の端から一部のはく離紙31をはがして、転写シート4をパネルPに段階的に貼れる。
【0046】
さらに、実施形態に係る集合銘板転写シート1では、転写シート4に位置決めの目印4aが付されているために、転写シート4を位置がずれないように、誰でも簡単にパネルPに貼れる。
【0047】
加えて、実施形態に係る集合銘板転写シート1では、転写シート4に品番4bが付されているために、集合銘板転写シート1を間違わない。
【0048】
図5は、他の実施形態に係る集合銘板転写シートのA-A(
図1参照)断面図である。
図5に示すように、他の実施形態に係る集合銘板転写シート1′は、銘板シール本体2の表に保護シート6が貼り付けられている。このように他の実施形態に係る集合銘板転写シート1′では、銘板シール本体2の表に保護シート6が貼り付けられているために、銘板シール本体2の表面が保護されて、銘板シール本体2の表に表示された事項が汚れたり、消えたりすることを防げる。
【0049】
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は前記実施形態には限定されない。例えば、実施形態に係る集合銘板転写シート1では、銘板シール本体2をプラスチックフィルムと説明したところ、銘板シール本体2の素材は、プラスチックに限定されず、金属でも紙でも、どのような素材でも構わない。
【0050】
また、実施形態に係る集合銘板転写シート1では、銘板シール本体2をプラスチックフィルムと、一種類の素材からなるように説明したところ、素材の異なる銘板シール本体を一枚のはく離紙に集めたものでも構わない。
【符号の説明】
【0051】
1 集合銘板転写シート(一体型銘板)
2 銘板シール本体
3 はく離紙(セパレーター)
3a 切れ目(スリット)
4 転写シート
4a 位置決めの目印
4b 品番
5 補強テープ