(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022127728
(43)【公開日】2022-09-01
(54)【発明の名称】海苔の表裏反転装置
(51)【国際特許分類】
A23L 17/60 20160101AFI20220825BHJP
【FI】
A23L17/60 103Z
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021025876
(22)【出願日】2021-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】392024699
【氏名又は名称】株式会社川島製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100086092
【弁理士】
【氏名又は名称】合志 元延
(72)【発明者】
【氏名】川島 一美
【テーマコード(参考)】
4B019
【Fターム(参考)】
4B019LT76
(57)【要約】
【課題】第1に、スペース面に優れ、第2に、しかもこれが、容易かつ確実に実現される、海苔の表裏反転装置を提案する。
【解決手段】表裏反転装置12の第1反転機13,第2反転機14は、搬入コンベア13
1,14
1,反転機構13
2,14
2,搬出コンベア13
3,14
3を備えている。第1反転機13の搬出コンベア13
3は、先端13
4で、第2反転機14の搬出コンベア14
3に、海苔Aを受け渡し可能である。第1反転機13,第2反転機14は、順次交互に、海苔Aを次工程ラインに搬送可能である。両者の一方側の搬入コンベアと搬出コンベアと13
1と13
3と(又は14
1と14
3と)が、海苔搬送機能Cにて海苔Aを搬送運転中において、両者の他方側の搬入コンベアと搬出コンベアと14
1と14
3と(又は13
1と13
3と)は、海苔待機機能Wにて運転停止し共に海苔の待機スペースとなる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
海苔の生産ラインにおいて、乾燥装置と次工程ラインとの間に設けられる海苔の表裏反転装置であって、第1反転機,第2反転機を有してなり、
該第1反転機,第2反転機は、それぞれ、搬入コンベア,反転機構,搬出コンベアを順に備えており、
該搬入コンベアは、該乾燥装置から海苔を搬入し、該反転機構は、該搬入コンベアからの海苔を表裏反転すると共に方向転換し、該搬出コンベアは、該反転機構からの海苔を次工程ラインに向けて搬出し、
該第1反転機の搬出コンベアは、先端で、該第2反転機の搬出コンベアに海苔を受け渡し可能となっており、
かつ、該第1反転機,第2反転機の両者は、順次交互に、海苔を次工程ラインに向け搬送可能であり、
両者の一方側の該搬入コンベアと搬出コンベアとが、海苔搬送機能により海苔を搬送運転中において、両者の他方側の該搬入コンベアと搬出コンベアとは、海苔待機機能により運転停止し共に海苔の待機スペースとなること、を特徴とする海苔の表裏反転装置。
【請求項2】
請求項1において、該第1反転機,第2反転機は、それぞれ、海苔多数枚を単位として取り扱い、
両者の該搬入コンベアと搬出コンベアとは、海苔待機機能時において、1単位多数枚の海苔を分けてその上に載せたまま運転停止し、もってそれぞれ複数枚の海苔の一時的な待機場所を分担提供すること、を特徴とする海苔の表裏反転装置。
【請求項3】
請求項2において、該乾燥装置は、海苔の排出口が左右に設けられ、それぞれ、海苔を1枚ずつ多数枚を1単位として排出し、該第1反転機と第2反転機は、左右の該排出口にそれぞれ対応配設され、該第2反転機は、該第1反転機より次工程ライン側に位置しており、
該第1反転機,第2反転機は、それぞれ、該搬入コンベアが、該乾燥装置に対し直交する縦方向に配置され、該反転機構が、海苔を表面上向きに反転すると共にクロス方向に方向転換し、該搬出コンベアが、該乾燥装置に対し平行の横方向に配置されること、を特徴とする海苔の表裏反転装置。
【請求項4】
請求項2において、該第2反転機の搬出コンベアが、該第1反転機の搬出コンベアの真下に配置された2階建方式よりなり、
該第1反転機の搬出コンベアは、少なくとも先端部が、該第2反転機の搬出コンベアに向け下降傾斜しており、もって先端からの海苔の受け渡しが、落下による搬路合流により行われること、を特徴とする海苔の表裏反転装置。
【請求項5】
請求項4において、更に、該第2反転機の反転機構が、該第1反転機の搬出コンベアの下側に配置され、該第1反転機,第2反転機の搬入コンベアが、それぞれ傾斜配置されていること、を特徴とする海苔の表裏反転装置。
【請求項6】
請求項2において、該第1反転機,第2反転機の該搬出コンベアが、同じ高さレベルに配置される平型方式よりなり、
該第1反転機の搬出コンベアの先端が、該第2反転機の搬出コンベアの基端に対峙しており、もって先端からの海苔の受け渡しが、直線的な搬路合流により行われること、を特徴とする海苔の表裏反転装置。
【請求項7】
請求項6において、更に、該第1反転機,第2反転機の該搬入コンベアと搬出コンベアとが、すべて同じ高さレベルで水平に配置されると共に、
両者の該搬入コンベアが平行に配置され、該反転機構が同じ高さレベルに配置され、該搬出コンベアが直線対峙していること、を特徴とする海苔の表裏反転装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海苔の表裏反転装置に関する。すなわち、海苔の生産ラインにおいて、乾燥装置と次工程ラインとの間に設けられる、海苔の表裏反転装置に関する。
【背景技術】
【0002】
《技術的背景》
乾海苔(以下単に海苔という)の生産ラインでは、生海苔摘採,水洗,抄き,脱水,乾燥等の前工程ラインの後、表裏反転,検査選別,集積,整列,折曲,結束等の後工程ラインを辿って、海苔が生産されている。
そして、乾燥工程で乾燥された海苔は、裏面が上向きとなっているので、後工程ラインでは、まず表裏反転工程で表面を上向きに反転される。
【0003】
《
図7の従来例》
図7は、表裏反転工程の表裏反転装置1等について、従来例を示す。
同図の従来例では、乾燥装置2の左右の排出口3から排出された海苔Aは、生産ラインが、2ラインシステムの別々の後工程ラインを辿っていた。
すなわち海苔Aは、表裏反転装置1の別々の第1反転機4と第2反転機5から、→以下もそれぞれ、別々2台の未乾燥排出装置6→検査選別装置7→不揃い排出装置8→折曲,結束装置9→ストッカー10等を、順に辿って生産されていた。
表裏反転装置1の第1反転機4は、搬入コンベア4
1,反転機構4
2,搬出コンベア4
3を備え、第2反転機5は、搬入コンベア5
1,反転機構5
2,搬出コンベア5
3を備えていた。
【0004】
《
図6の従来例》
図6は、表裏反転工程の表裏反転装置11等について、別の従来例を示す。
同図の従来例では、乾燥装置2の左右の排出口3から排出された海苔Aは、生産ラインが、1ラインシステムに集約された後工程ラインを辿っていた。
すなわち海苔Aは、表裏反転装置11の別々の第1反転機4と第2反転機5から、→搬路合流により→以下1台の未乾燥排出装置6→検査選別装置7→不揃い排出装置8→折曲,結束装置9→ストッカー10等を、順に辿って生産されていた。
そして、表裏反転装置11の第2反転機5の搬出コンベア5
3が、第1反転機4の搬出コンベア4
3の真下に配置された2階建方式よりなると共に、両者間で海苔Aが、落下による搬路合流により受け渡されていた。
図中、4
1は第1反転機4の搬入コンベア、4
2は反転機構、5
1は第2反転機5の搬入コンベア、5
2は反転機構である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
なお、従来のこの種表裏反転装置としては、次の特許文献1,2に示されたものが挙げられる。
【特許文献1】特開2015-84688号公報
【特許文献2】特開2015ー84689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した従来例については、次のスペース面の問題が指摘されていた。
《
図7の従来例の問題点》
まず、
図7の従来例については、次のとおり。
この従来例では、前述したように、乾燥装置2以降の生産ラインが、2ラインシステムよりなり、別々の後工程ラインを辿っていた。
未乾燥排出装置6,検査選別装置7,不揃い排出装置8,折曲,結束装置9,ストッカー10等は、別々に2台ずつ設置されていた。勿論、表裏反転装置1の第1反転機4と第2反転機5も、何ら連繋することなく、別々に設置されていた。
もって、生産ライン,生産装置が、全体的に縦横方向に設置スペース,場所,面積を取り長大化,大型化する、という問題が指摘されていた。
【0007】
《
図6の従来例について》
次に、
図6の従来例については、次のとおり。
この従来例は、上記
図7の従来例の問題点に鑑み開発されたものであり、前述したように、乾燥装置2以降の生産ラインが、1ラインシステムに集約されており、生産ライン,生産装置の省スペース化,小型化が図られていた。しかしながら、この
図6の従来例については、横方向に長大化するという問題が指摘されていた。
すなわち、その表裏反転装置11の第1反転機4と第2反転機5の両者は、両者のいずれか一方が、海苔Aをその搬出コンベア4
3(又は5
3)等にて搬送運転中(海苔搬送機能C中)、両者の他方は、その搬出コンベア5
3(又は4
3)を運転停止し、海苔Aを載せて待機させることを要していた(海苔待機機能W)。
両者の他方は、多数枚(例えば10枚)単位で取り扱われる海苔Aを、その上に一時的に載せて待機させることを要していた。
従って、搬出コンベア4
3や5
3は、1単位の海苔A多数枚(例えば10枚)を、待機させることが可能な長さであることを、要していた。もって、乾燥装置2に沿った横方向に設置スペースを取り長大化していた。依然として、生産ライン,生産装置が、横方向に設置スペースを取り長大化,大型化する、という問題が指摘されていた。
なお、生産ラインが1ラインシステムに集約される従来例で使用される表裏反転装置については、
図6の2階建方式以外の方式、例えば平型方式も開発されていたが、上述した海苔待機機能Wに起因するスペース長大化が、同様に問題化していた。
【0008】
《従来技術例の課題》
このように従来例では、生産ライン,生産装置の省スペース化,小型化が、課題となっていた。
乾燥装置2が昨今、生産効率向上のため大型化が著しく、設置スペース全体に対するウェートが増加している昨今の状況にも鑑み、限られた設置スペース内に収まり得る、生産ライン,生産装置の開発が望まれていた。生産工場の建屋改築を要しない対応が望まれていた。
そしてその為には、第1反転機や第2反転機が、設置スペースを取らず長大化しない表裏反転装置、その搬出コンベアがスペース取らず長大化しない表裏反転装置の開発が、待たれていた。
【0009】
《本発明について》
本発明の海苔の表裏反転装置は、このような実情に鑑み、上記従来技術の課題を解決すべくなされたものである。
そして本発明は、第1に、スペース面に優れ、第2に、しかもこれが、容易かつ確実に実現される、海苔の表裏反転装置を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
《各請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、特許請求の範囲に記載したように、次のとおりである。
請求項1については、次のとおり。
請求項1の海苔の表裏反転装置は、海苔の生産ラインにおいて、乾燥装置と次工程ラインとの間に設けられ、第1反転機,第2反転機を有してなる。そして該第1反転機,第2反転機は、それぞれ、搬入コンベア,反転機構,搬出コンベアを、順に備えている。
該搬入コンベアは、該乾燥装置から海苔を搬入する。該反転機構は、該搬入コンベアからの海苔を、表裏反転すると共に方向転換する。該搬出コンベアは、該反転機構からの海苔を次工程ラインに向けて搬出する。
該第1反転機の搬出コンベアは、先端で、該第2反転機の搬出コンベアに海苔を受け渡し可能となっている。
かつ、該第1反転機,第2反転機の両者は、順次交互に、海苔を次工程ラインに向け搬送可能である。
そして、両者の一方側の該搬入コンベアと搬出コンベアとが、海苔搬送機能により海苔を搬送運転中において、両者の他方側の該搬入コンベアと搬出コンベアとは、海苔待機機能により運転停止し、共に海苔の待機スペースとなること、を特徴とする。
【0011】
請求項2については、次のとおり。
請求項2の海苔の表裏反転装置では、請求項1において、該第1反転機,第2反転機は、それぞれ、海苔多数枚(例えば10枚や12枚)を単位として取り扱う。
両者の該搬入コンベアと搬出コンベアとは、海苔待機機能時において、1単位多数枚の海苔を分けてその上に載せたまま運転停止し、もって、それぞれ複数枚の海苔の一時的な待機場所を分担提供すること、を特徴とする。
請求項3については、次のとおり。
請求項3の海苔の表裏反転装置では、請求項2において、該乾燥装置は、海苔の排出口が左右に設けられ、それぞれ、海苔を1枚ずつ多数枚を1単位として排出する。
該第1反転機と第2反転機は、左右の該排出口とそれぞれ対応配設される。該第2反転機は、該第1反転機より次工程ライン側に位置している。
そして、該第1反転機,第2反転機は、それぞれ、該搬入コンベアが、該乾燥装置に対し直交する縦方向に配置される。該反転機構が、海苔を表面上向きに反転すると共に、クロス方向に方向転換する。該搬出コンベアが、該乾燥装置に対し平行の横方向に配置されること、を特徴とする。
【0012】
請求項4については、次のとおり。
請求項4の海苔の表裏反転装置では、請求項2において、該第2反転機の搬出コンベアが、該第1反転機の搬出コンベアの真下に配置された、2階建方式よりなる。
そして、該第1反転機の搬出コンベアは、少なくとも先端部が、該第2反転機の搬出コンベアに向け下降傾斜しており、もって、先端からの海苔の受け渡しが、落下による搬路合流により行われること、を特徴とする。
請求項5については、次のとおり。
請求項5の海苔の表裏反転装置では、請求項4において、更に、該第2反転機の反転機構が、該第1反転機の搬出コンベアの下側に配置されている。該第1反転機,第2反転機の搬入コンベアが、それぞれ傾斜配置されていること、を特徴とする。
【0013】
請求項6については、次のとおり。
請求項6の海苔の表裏反転装置では、請求項2において、該第1反転機,第2反転機の該搬出コンベアが、同じ高さレベルに配置される平型方式よりなる。
そして、該第1反転機の搬出コンベアの先端が、該第2反転機の搬出コンベアの基端に対峙しており、もって、先端からの海苔の受け渡しが、直線的な搬路合流により行われること、を特徴とする。
請求項7については、次のとおり。
請求項7の海苔の表裏反転装置では、請求項6において、更に、該第1反転機,第2反転機の該搬入コンベアと搬出コンベアとが、すべて同じ高さレベルで水平に配置されている。
これと共に、両者の該搬入コンベアが、平行に配置され、該反転機構が、同じ高さレベルに配置され、該搬出コンベアが、直線対峙していること、を特徴とする。
【0014】
《作用等について》
本発明は、このような手段よりなるので、次のようになる。
(1)海苔の生産ラインでは、乾燥装置の左右の排出口から、海苔が、1枚ずつ多数枚単位(例えば10枚や12枚)で排出される。
(2)表裏反転装置の第1反転機,第2反転機は、左右2列で間欠的に排出される海苔を、表裏反転すると共に方向転換する。
そして、それぞれ搬入コンベア,反転機構,搬出コンベアを備えており、海苔を順次交互に次工程ラインに向けて搬送する。
(3)第1反転機,第2反転機は、一方の搬入コンベアと搬出コンベアが、海苔搬送機能中、他方の搬入コンベアと搬出コンベアは、海苔待機機能により運転停止し、共に海苔の待機スペースとなる。
(4)すなわち、搬入コンベアと搬出コンベアは、海苔待機機能時において、1単位多数枚の海苔について、各々複数枚の海苔の一時的待機場所となる。
(5)このように、本発明の表裏反転装置は、第1反転機,第2反転機の搬入コンベアと搬出コンベアが、海苔待機機能を分担することを特徴とする。分担により、設置スペースを取らず長大化が回避される。
(6)更に、生産ラインが1ラインシステムに集約されていることも加わり、2ラインシステムの従来例に比し、生産ライン,生産装置が、縦横方向に一段と設置スペースを取らず、長大化が回避されるようになる。
(7)又、搬入コンベアを海苔待機機能可能としたことにより、搬出コンベアのみを海苔待機機能可能としていた1ラインシステムの従来例に比し、特に横方向に設置スペースを取らず長大化が回避される。
(8)このように搬入コンベアについて、従来よりの海苔搬送機能のみならず海苔待機機能を可能とした構成により、上述した所を、容易かつ確実に実現する。
(9)なお、2階建方式の表裏反転装置は、搬入コンベアと搬出コンベア間の長さスペースの分担配分が自在であり、もって限られた工場スペースに合わせて自在に配置可能となる。
これに対し平型方式の表裏反転装置は、搬入コンベアや搬出コンベアが、同じ高さレベルで水平配置されるので、動作のスムーズ性やコスト面に優れている。
【0015】
《第1の効果》
第1に、スペース面に優れている。
本発明に係る海苔の表裏反転装置は、第1反転機,第2反転機の搬入コンベアと搬出コンベアが、共に海苔の一時的待機場所となることを、特徴とする。
このように海苔待機機能が、搬入コンベアと搬出コンベアで分担されるので、分担せず搬出コンベアのみが担当していた前述したこの種従来例に比し、搬入コンベアの分担分だけ設置スペースを取らず長大化が回避される。
もって、海苔の生産ライン,生産装置の省スペース化,小型化が実現され、生産工場の建屋改築を要しない対応が実現され、コスト面にも優れている。海苔の生産ライン,生産装置は、乾燥装置の大型化が著しい状況にあるが、全体を限られた工場スペース内に収めることができるようになる。
【0016】
《第2の効果》
第2に、しかもこれは、容易かつ確実に実現される。
本発明に係る海苔の表裏反転装置は、上述したように設置スペース面に優れているが、これは、第1反転機や第2反転機の搬入コンベアに、初めて海苔待機機能させることにより、実現される。
搬入コンベアに新たな機能を追加した構成により、スペース面の効果を容易かつ確実に実現する。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明に係る海苔の表裏反転装置等について、発明を実施するための形態の説明に供し、1ラインシステムで2階建て方式の例を示す。そして、第1反転機が海苔待機機能中の、平面説明図である。
【
図2】同発明を実施するための形態の説明に供し、2階建て方式の例を示す。そして、第2反転機が海苔待機機能中の、平面説明図である。
【
図3】同発明を実施するための形態の説明に供し、2階建て方式の例を示す。そして(1)図は、要部の平面概略図、(2)図は、要部の正面概略図である。
【
図4】同発明を実施するための形態の説明に供し、2階建て方式の例を示す。そして、要部の背面写真である。
【
図5】同発明を実施するための形態の説明に供し、1ラインシステムで平型方式の例を示す。そして、第1反転機が海苔待機機能中の、平面説明図である。
【
図6】従来例の1ラインシステムで2階建て方式の表裏反転装置等を示す。そして、第1反転機が海苔待機機能中の、平面説明図である。
【
図7】2ラインシステムの従来例に係る表裏反転装置等の平面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明について、
図1~
図5を参照して詳細に説明する。
《本発明の概要》
まず、本発明の概要については、次のとおり。
本発明の海苔Aの表裏反転装置12は、第1反転機13,第2反転機14を有してなる。そして、第1反転機13,第2反転機14は、それぞれ、搬入コンベア13
1,14
1,反転機構13
2,14
2,搬出コンベア13
3,14
3を、順に備えている。
第1反転機13の搬出コンベア13
3は、先端13
4で、第2反転機14の搬出コンベア14
3に、海苔Aを受け渡し可能となっている。
かつ、第1反転機13,第2反転機14の両者は、順次交互に、海苔Aを次工程ラインに向け搬送可能である。
そして、両者の一方側の搬入コンベアと搬出コンベアと13
1と13
3と(又は14
1と14
3と)が、海苔搬送機能Cにより海苔Aを搬送運転中において、両者の他方側の搬入コンベアと搬出コンベアと14
1と14
3と(又は13
1と13
3と)は、海苔待機機能Wにより運転停止し共に海苔の待機スペースとなること、を特徴とする。
本発明の概要については、以上のとおり。以下、このような海苔Aの表裏反転装置12について、更に詳述する。
【0019】
《海苔Aの生産ライン》
海苔Aの生産ラインでは、まず、生海苔摘採,水洗,抄き,脱水,乾燥等の前工程ラインを辿った後、表裏反転,検査選別,集積,整列,折曲,結束等の後工程ラインを辿って、海苔Aが生産される。
そして、前工程ライン最後の乾燥工程で乾燥された海苔Aは、裏面(ざらつく面)が上向きとなっている。そこで、諸処理を行う後工程ラインでは、海苔Aはまず最初に、表裏反転工程で表面(滑らかな面)を上向きに反転される。
すなわち、
図1,
図2,
図5に示したように、乾燥装置2の左右の排出口3から排出された海苔Aは、→表裏反転装置12で、表裏反転されると共に方向転換される。→それから、未乾燥排出装置6(縦ベルト/ベタ装置、多くの場合は海苔Aの中間供給機付)、→形状や異物の検査選別装置7(多数枚集積,整列機付)、→不揃い排出装置8→二つ折り折曲してテープ結束する折曲,結束装置9等を、順に辿って生産され、→ストッカー10にストックされていた。
なお後工程ラインは、整列された海苔A束の折曲,結束装置9への搬出態様により、図示例のようにその前又は後で90度交叉配置される。
生産ラインについては、以上のとおり。
【0020】
《表裏反転装置12について》
次に、表裏反転装置12について、一般的に説明する。
表裏反転装置12は、
図7の従来例の2ラインシステムとは異なり、1ラインシステムに集約された海苔Aの生産ラインにおいて、乾燥装置2と次工程ラインの未乾燥排出装置6との間に設けられ、第1反転機13,第2反転機14を有している。
乾燥装置2は、海苔Aの排出口3が左右2カ所に設けられ、左右の排出口3は、それぞれ、海苔Aを1枚ずつ計多数枚を1単位として、単位間に間隔(簀から剥離処理時間)を置きつつ排出する。代表的には、10枚又は12枚を1単位として排出する。
表裏反転装置12の第1反転機13と第2反転機14は、乾燥装置2の左右の排出口3にそれぞれ対応配設され、第2反転機14は、第1反転機13より次工程ラインの未乾燥排出装置6側に、位置している。
【0021】
そして表裏反転装置12の第1反転機13は、搬入コンベア131,反転機構132,搬出コンベア133を、順に備えている。第2反転機14も、搬入コンベア141,反転機構142,搬出コンベア143を、順に備えている。
入り口側の平ベルト製の搬入コンベア131,141は、乾燥装置2から海苔Aを搬入する。反転機構132,142は、搬入コンベア131,141から送り込まれた海苔Aを、表裏反転すると共に方向転換する。そして、出口側の平ベルト製の搬出コンベア133,143は、反転機構132,142から送り出された海苔Aを、次工程ラインに向けて搬出する。
搬入コンベア131,141は、乾燥装置2に対し直交する縦方向に配置され、搬出コンベア133,143は、搬入コンベア131,141に対し直交すると共に、乾燥装置2に対し平行の横方向に配置されている。
反転機構132,142は、例えば径大反転ロール(図示せず)を備え、その水平回転軸が、搬入コンベア131,141や搬出コンベア133,143の搬送方向に対し、45度斜交して配設されている。もって、搬入コンベア131,141から送り込まれた海苔Aを、回転する径大反転ロールの外周面に沿って案内することにより、表面上向きに表裏反転すると共にクロス方向に90度方向転換して、搬出コンベア133,143へと送り出す。
【0022】
又、この表裏反転装置12では、第1反転機13の搬出コンベア133は、第2反転機14の搬出コンベア143を利用して、海苔Aを次工程ラインに向けて搬送する。
すなわち、第1反転機13の搬出コンベア133は、その先端134で、第2反転機14の搬出コンベア143に海苔Aを受け渡し、もって、海苔Aを次工程ラインに向けて搬送せしめるようになっている。海苔Aの受け渡しについては、後述する。
表裏反転装置12について、一般的構成は以上のとおり。
【0023】
《海苔待機機能W等》
本発明の表裏反転装置12の海苔待機機能W等について、
図1,
図2,
図5を参照して説明する。
この表裏反転装置12の第1反転機13,第2反転機14両者の搬入コンベア13
1,14
1および搬出コンベア13
3,14
3は、運転による通常の海苔搬送機能Cと共に、運転停止による海苔待機機能Wを、それぞれ備えている。
第1反転機13,第2反転機14は、両者の一方側の搬入コンベアと搬出コンベア13
1と13
3と(又は14
1と14
3と)が、海苔搬送機能Cにより海苔Aを搬送運転中において、両者の他方側の搬入コンベアと搬出コンベア14
1と14
3と(又は13
1と13
3と)が、海苔待機機能Wにより運転停止し、共に海苔Aの待機スペースとなる。
【0024】
このような海苔待機機能W等について、更に詳述する。
まず前述したように、乾燥装置2は、左右の排出口3からそれぞれ1枚ずつ計多数枚の海苔Aを1単位として、単位間に前後間隔を置きつつ、左右2列で間欠的に排出する。代表的には10枚又は12枚を、1単位として搬出する。
そこで、第1反転機13,第2反転機14の両者は、それぞれ、多数枚の海苔Aを1単位として取り扱うと共に、表裏反転,方向転換した海苔Aを、順次交互に次工程ラインに向け搬送する。1ラインシステムに集約された次工程ラインに向け、その海苔搬送機能Cにより搬送する。
そして
図1,
図5の例では、第2反転機14の搬入コンベアと搬出コンベアと14
1と14
3とが、海苔搬送機能Cにより海苔Aを搬送運転中、第1反転機13の搬入コンベアと搬出コンベアと13
1と13
3とは、図示のように海苔待機機能Wにより運転停止し、共に海苔Aの待機スペースとなる。
図2の例では、第1反転機13の搬入コンベアと排出コンベアと13
1と13
3とが、海苔搬送機能Cにより海苔Aを搬送運転中、第2反転機14の搬入コンベアと搬出コンベアと14
1と14
3は、図示のように海苔待機機能Wにより運転停止し、共に海苔Aの待機スペースとなっている。
海苔待機機能等については、以上のとおり。
【0025】
《搬入コンベア131,141と搬出コンベア133,143間の長さスペースの分担配分について》
このように、この表裏反転装置12において、第1反転機13,第2反転機14両者の搬入コンベア131と141と搬出コンベア133,143とは、海苔待機機能W時において、1単位多数枚の海苔Aを分けてその上に載せたまま運転停止する。もって、1単位多数枚の海苔Aについて、それぞれ複数枚の海苔Aの一時的な待機場所を相互間で分担提供する。
そこで、1単位多数枚の海苔Aに関し、第1反転機13の搬入コンベア131と搬出コンベア133との長さスペースの分担配分や、第2反転機14の搬入コンベア141と搬出コンベア143との長さスペースの分担配分については、例えば次のとおり。
【0026】
海苔A10枚を1単位とする例においては、まず、
図1,
図2の図示例(後述の2階建方式)では、搬入コンベア13
1,14
1が、海苔7枚分の長さスペースに、搬出コンベア13
3,14
3が、海苔3枚分余の長さスペースに、分担配分設定されている。
そしてこれ以外にも、海苔A1枚分~9枚分の長さスペースの間で自由に分担配分設定が可能である。例えば、4枚分と5枚分とか、5枚分と5枚分とかも可能である。
図5の図示例(後述の平型方式)でも、搬入コンベア13
1,14
1が、海苔7枚分の長さスペース、搬出コンベア13
3,14
3が、海苔3枚分の長さスペースに分担配分設定されている。
ところで、この
図5の分担配分設定は、乾燥装置2の排出口3間の左右ピッチ寸法により、→平行な搬入コンベア13
1,14
1間の左右ピッチ寸法が定まり、→もって、搬出コンベア13
3の長さスペースが設定されることにより、→搬入コンベア13
1,14
1の長さスペースが定まる。
つまり、乾燥装置2の排出口3間のピッチ寸法により、表裏反転装置12の長さスペースの分担配分が、決定されるようになる。
搬入コンベア13
1,14
1と搬出コンベア13
3,14
3間の長さスペースの分担配分については、以上のとおり。
【0027】
《2階建方式について》
次に、
図1,
図2,
図3,
図4を参照して、2階建方式の表裏反転装置12について説明する。
これらの図面の表裏反転装置12は、第2反転機14の搬出コンベア14
3が、第1反転機13の搬出コンベア13
3の真下に配置された、2階建方式よりなる。
そして、第1反転機13の搬出コンベア13
3は、少なくとも先端部が、第2反転機14の搬出コンベア14
3に向け下降傾斜しており、もって先端13
4からの海苔Aの受け渡しが、落下による搬路合流により行われる。
【0028】
すなわち、この表裏反転装置12では、第2反転機14の搬出コンベア143は、第1反転機13の搬出コンベア133に対し、その途中からその真下に添設され、先端部が、真上だった搬出コンベア133から露出すべく長目となっている。
そこで、第1反転機13の搬出コンベア133で搬送されてきた海苔Aは、→下降傾斜により接近した第2反転機14の搬出コンベア143の露出した先端部に向け、→落下により受け渡されるようになっている。→このようにして、第1反転機13の搬出コンベア133の搬路が、第2反転機14の搬出コンベア143の搬路に合流され、→もって海苔Aが、次工程ラインへと搬送されて行く。
なお図示例では、第2反転機14の反転機構142も、第1反転機13の搬出コンベア133の下側に配置されている。第1反転機13,第2反転機14の搬入コンベア131,141は、前者が上昇傾斜し、後者が下降傾斜配置されている。
勿論、搬入コンベア131,141と搬出コンベア133,143の長さスペースの分担配分や、海苔搬送機能C,海苔待機機能W等については、前述した所が適用される。
2階建方式については、以上のとおり。
【0029】
《平型方式について》
次に、
図5を参照して、平型方式の表裏反転装置12について説明する。
この図示の表裏反転装置12は、第1反転機13,第2反転機14の搬出コンベア13
3,14
3が、同じ高さレベルに配置される平型方式よりなる。
そして、第1反転機13の搬出コンベア13
3の先端13
4が、第2反転機14の搬出コンベア14
3の基端14
4に対峙しており、もって、先端13
4からの海苔Aの受け渡しが、直線的な搬路合流により行われる。
【0030】
そして更に、この表裏反転装置12では、第1反転機13,第2反転機14両者の搬入コンベア131,141や搬出コンベア133,143が、すべて同じ高さレベルで水平に配置されている。
又、第1反転機13,第2反転機14両者の搬入コンベア131,141が、平行に配置されている。反転機構132,142が、同じ高さレベルに配置されている。搬出コンベア133,143が、直線上で対峙している。
もって、第1反転機13の搬出コンベア133で搬送されてきた海苔Aは、→その先端134から、僅かな間隔(例えば60mm程度)を存し近接対峙する、第2反転機14の搬出コンベア143の基端144に、直線的に受け渡されるようになっている。→このように、第1反転機13の搬出コンベア133の搬路が、第2反転機14の搬出コンベア143の搬路に合流され、→もって海苔Aが、次工程ラインへと搬送されて行く。
勿論、搬入コンベア131,141と搬出コンベア133,143の分担配分や、海苔搬送機能C,海苔待機機能W等については、前述した所が適用される。
平型方式については、以上のとおり。
【0031】
《運転,運転停止について》
次に、このような
図1,
図2の2階建方式や、
図5の平型方式の表裏反転装置12に関し、運転,運転停止制御については、次のとおり。
第1反転機13,第2反転機14の搬入コンベア13
1,14
1の乾燥装置2側の端付近には、それぞれ、海苔Aの搬入通過を検出するセンサS
1,S
2が設けられている。又、第1反転機13の搬出コンベア13
3の先端13
4付近には、海苔Aの受け渡し通過を検出するセンサS
3が設けられている。
そして、これらのセンサ(例えば光電スイッチ)S
1,S
2,S
3の検出に基づき、第1反転機13,第2反転機14の搬入コンベア13
1,14
1と搬出コンベア13
3,14
3について、運転や運転停止制御が行われる。
なお、反転機構13
2,14
2は、海苔Aの乱れや破損防止のため、常時回転運転されている。
【0032】
運転や運転停止のタイミング制御については、各種考えらえるが、例えば次のとおり。
・センサS1の海苔A搬入開始検出から所定時間T1後、搬入コンベア131運転停止。
・センサS1の海苔A搬入開始検出から所定時間T2後、搬出コンベア133運転停止。
・センサS2の海苔A搬入開始検出から所定時間T3後、つまり搬出コンベア143による海苔Aの搬出終了後、搬出コンベア133運転再開。
・搬出コンベア133運転再開前において、センサS2の海苔A搬入開始検出から所定時間T4後、搬入コンベア131運転再開。
・このような第1反転機13のステップに準じ、第2反転機14も同様ステップを辿る。
・なお、上述した時間カウントに基づくステップによらず、海苔Aの枚数カウントに基づくステップも可能である。
・上述に加え、搬出コンベア133の先端134付近にもセンサS3を設け、海苔Aの搬出完了検出後、搬入コンベア131,搬出コンベア133運転再開や、搬入コンベア141,搬出コンベア143運転再開を、ステップ制御することも考えられる。
運転,運転停止については、以上のとおり。
【0033】
《作用等》
本発明の海苔の表裏反転装置12は、以上説明したように構成されている。そこで以下のようになる。
(1)海苔Aの生産ラインでは、乾燥装置2の左右の排出口3から、海苔Aが1枚ずつ多数枚を単位として、排出される。例えば10枚や12枚を1単位として、排出される。
【0034】
(2)表裏反転装置12は、乾燥装置2から排出される海苔Aを、表裏反転すると共に方向転換して、次工程ラインに向けて搬送する。
すなわち、表裏反転装置12の第1反転機13,第2反転機14は、乾燥装置2の両排出口3に対応し、左右2列で間欠的に排出される海苔Aを、順次交互に搬送する。
そして、それぞれ搬入コンベア13
1,14
1、反転機構13
2,14
2、搬出コンベア13
3,14
3を順に備えている(
図1,
図2,
図3,
図4,
図5を参照)。
【0035】
(3)そして、第1反転機13,第2反転機14の一方側の搬入コンベアと搬出コンベアと13
1と13
3と(又は14
1と14
3と)が、海苔搬送機能Cにより海苔Aを搬送運転中、他方側は次のようになる。
他方側の搬入コンベアと搬出コンベアと14
1,14
3(又は13
1と13
3と)は、海苔待機機能Wにより運転停止し、共に1単位多数枚の海苔Aの待機スペースとなる(
図1,
図2,
図5を参照)。
【0036】
(4)すなわち、本発明の表裏反転装置12において、搬入コンベア13
1,14
1および搬出コンベア13
3,14
3は、共に、海苔待機機能W時においては、1単位多数枚の海苔Aを複数枚ずつ分けて、その上に載せたまま運転停止する。
共に、それぞれ複数枚の海苔Aの一時的な待機場所を、分担する(
図1,
図2,
図5を参照)。
【0037】
(5)本発明では、このように海苔待機機能Wが、搬入コンベア13
1,14
1と搬出コンベア13
3,14
3とで分担されることを、特徴とする。
分担により、第1反転機13や第2反転機14そして表裏反転装置12全体も、設置スペースを取らず長大化が回避される(
図1,
図2,
図5を参照)。
【0038】
(6)前述した生産ラインが2ラインシステムの従来例は、表裏反転装置1のみならず全体が設置スペースを広く取り、乾燥装置2に対し縦横方向に長大化していた(
図7を参照)。
これに対し本発明にあっては、生産ラインが1ラインシステムに集約される上に、上述した表裏反転装置12を用いるので、生産ライン,生産装置が、一段と設置スペースを取らず長大化も回避される。
【0039】
(7)又、前述した1ラインシステムで2階建方式の表裏反転装置11では、その搬入コンベア4
1,5
1は海苔搬送機能C専用であり、搬出コンベア4
3,5
3のみが、海苔搬送機能C可能,海苔待機機能W可能となっていた。
もって、搬出コンベア4
3,5
3の海苔待機機能Wの分、乾燥装置2に対し横方向に長大化していた(
図6を参照)。
これに対し、本発明の表裏反転装置12では、搬出コンベア13
3,14
3のみならず、搬入コンベア13
1,14
1も、海苔搬送機能C可能,海苔待機機能W可能としたことにより、横方向に設置スペースを取らず長大化が回避される。
【0040】
(8)このように本発明は、第1反転機13や第2反転機14の搬入コンベア131,141について、新たに海苔待機機能Wさせることを特徴とする。
搬入コンベア131,141について、従来よりの海苔搬送機能Cのみならず、海苔待機機能W可能とした構成により、前述した設置スペースを取らず長大化回避を、容易かつ確実に実現する。
【0041】
(9)なお、2階建方式の表裏反転装置12は(
図1~
図4を参照)、搬入コンベア13
1,14
1と搬出コンベア13
3,14
3間の長さスペースの分担配分が、自在である。もって、限られた工場スペースに合わせて配置,製作可能であり、コスト面にも優れている。
これに対し、前述した平型方式の表裏反転装置12は(
図5を参照)、全ての搬入コンベア13
1,14
1,搬出コンベア13
3,14
3が、同じ高さレベルで水平配置される。もって、海苔Aの流れ動作がスムーズであり、コスト面にも優れている。
【0042】
(10)因に、各図示例の縦横エリアは概略次のとおり(処理能力:海苔A12,000枚/時間)。
・乾燥装置2:横9,395mm~13,895mm
・
図1~
図5の図示例(本発明):生産ラインの後工程ラインは、縦3,893mm、横5,581mm
・
図6の図示例(従来例):生産ラインの後工程ラインは、縦3,582mm、横7,099mm
・
図7の図示例(従来例):生産ラインの後工程ラインは、縦4,472mm、横6,510mm
本発明の作用等については、以上のとおり。
【符号の説明】
【0043】
A 海苔
C 海苔搬送機能
S1 センサ
S2 センサ
S3 センサ
W 海苔待機機能
1 表裏反転装置(従来例)
2 乾燥装置
3 排出口
4 第1反転機(従来例)
41 搬入コンベア(従来例)
42 反転機構(従来例)
43 搬出コンベア(従来例)
5 第2反転機(従来例)
51 搬入コンベア(従来例)
52 反転機構(従来例)
53 搬出コンベア(従来例)
6 未乾燥排出装置
7 検査選別装置
8 不揃い排出装置
9 折曲,結束装置
10 ストッカー
11 表裏反転装置(従来例)
12 表裏反転装置(本発明)
13 第1反転機(本発明)
131 搬入コンベア(本発明)
132 反転機構(本発明)
133 搬出コンベア(本発明)
134 先端
14 第2反転機(本発明)
141 搬入コンベア(本発明)
142 反転機構(本発明)
143 搬出コンベア(本発明)
144 基端