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特開2022-127788端末装置、プログラム、および、表示方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022127788
(43)【公開日】2022-09-01
(54)【発明の名称】端末装置、プログラム、および、表示方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04817 20220101AFI20220825BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20220825BHJP
   G06F 3/0346 20130101ALI20220825BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20220825BHJP
   G09G 5/38 20060101ALI20220825BHJP
   G09G 5/10 20060101ALI20220825BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20220825BHJP
【FI】
G06F3/0481 170
G06F3/01 510
G06F3/0346 423
G09G5/00 550C
G09G5/38 Z
G09G5/10 D
G09G5/00 530T
G09G5/00 530H
G09G5/36 520D
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021025977
(22)【出願日】2021-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129067
【弁理士】
【氏名又は名称】町田 能章
(74)【代理人】
【識別番号】100183162
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 義文
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】今村 晋一郎
【テーマコード(参考)】
5B087
5C182
5E555
【Fターム(参考)】
5B087AB01
5B087AB11
5B087CC01
5C182AC02
5C182AC03
5C182BA06
5C182BA14
5C182BA29
5C182BA56
5C182BC11
5C182BC14
5C182BC26
5C182CA54
5C182CB42
5C182CC21
5E555AA02
5E555AA12
5E555AA54
5E555BA32
5E555BB32
5E555BC17
5E555CA12
5E555CA41
5E555CA42
5E555CB12
5E555CB33
5E555CB65
5E555DA02
5E555DB20
5E555DB41
5E555DB53
5E555DC09
5E555DC13
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】視線で入力可能な端末装置の誤入力を抑制する。
【解決手段】視線入力モードの取引選択画面20は、「ご入金」ボタン21、「ご出金」ボタン22、および、「お振込」ボタン23を含む。「ご入金」ボタン21、「ご出金」ボタン22、および、「お振込」ボタン23内部の文言の各々は、「ご入金」ボタン21、「ご出金」ボタン22、および、「お振込」ボタン23の各々の中心に対して、異なるボタンと反対の位置に配置されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
端末装置の利用者が前記表示部に向ける視線を検知する視線検知部と、
第1画面を前記表示部に表示させる画面制御部とを備え、
前記第1画面は、
第1外形領域の内部に第1シンボルが配置されている第1オブジェクトと、
第2外形領域の内部に第2シンボルが配置されている第2オブジェクトと、
を少なくとも含み、
前記第1画面は、前記第1シンボルが前記第1外形領域の中心に対して前記第2オブジェクトと反対の位置に配置されている、および、前記第2シンボルが前記第2外形領域の中心に対して前記第1オブジェクトと反対の位置に配置されている、の少なくとも何れかを満たす端末装置。
【請求項2】
前記第1オブジェクトおよび前記第2オブジェクトが左右に並んで配置されている場合、
前記第1画面は、前記第1シンボルが前記第1外形領域の左右中心に対して前記第2オブジェクトと反対の位置に配置されている、および、前記第2シンボルが前記第2外形領域の左右中心に対して前記第1オブジェクトと反対の位置に配置されている、の少なくとも何れかを満たす請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記第1オブジェクトおよび前記第2オブジェクトが上下に並んで配置されている場合、
前記第1画面は、前記第1シンボルが前記第1外形領域の上下中心に対して前記第2オブジェクトと反対の位置に配置されている、および、前記第2シンボルが前記第2外形領域の上下中心に対して前記第1オブジェクトと反対の位置に配置されている、の少なくとも何れかを満たす請求項1に記載の端末装置。
【請求項4】
前記第1オブジェクトおよび前記第2オブジェクトが斜めに並んで配置されている場合、
前記第1画面は、前記第1シンボルが前記第1外形領域の中心に対して前記第2オブジェクトと反対の位置に配置されている、および、前記第2シンボルが前記第2外形領域の中心に対して前記第1オブジェクトと反対の位置に配置されている、の少なくとも何れかを満たす請求項1に記載の端末装置。
【請求項5】
前記第1シンボルが前記利用者の視線を誘導するための第1視線誘導シンボルを含み、
前記第2シンボルが前記利用者の視線を誘導するための第2視線誘導シンボルを含む請求項1から請求項4の何れか1項に記載の端末装置。
【請求項6】
前記画面制御部は、前記第1視線誘導シンボルおよび前記第2視線誘導シンボルの少なくとも何れかを点滅させる請求項5に記載の端末装置。
【請求項7】
前記画面制御部は、前記第1画面とは異なる第2画面を前記表示部に表示させ、
前記端末装置に入力された所定トリガを契機に、前記第2画面から前記第1画面に切り替えて前記表示部に表示させる請求項1から請求項6の何れか1項に記載の端末装置。
【請求項8】
前記第2画面は、第3オブジェクトおよび第4オブジェクトを含み、
前記第1画面に配置されている、前記第1オブジェクトおよび前記第2オブジェクトの距離が、前記第2画面に配置されている、前記第3オブジェクトおよび前記第4オブジェクトの距離よりも大きい請求項7に記載の端末装置。
【請求項9】
前記画面制御部は、次回の端末装置の利用時に視線入力をするか否かを確認するための第3画面を前記表示部に表示させる請求項1から請求項8の何れか1項に記載の端末装置。
【請求項10】
表示部を備える端末装置のコンピュータを、
前記端末装置の利用者が前記表示部に向ける視線を検知する視線検知部と、
第1画面を前記表示部に表示させる画面制御部として機能させ、
前記第1画面は、
第1外形領域の内部に第1シンボルが配置されている第1オブジェクトと、
第2外形領域の内部に第2シンボルが配置されている第2オブジェクトと、
を少なくとも含み、
前記第1画面は、前記第1シンボルが前記第1外形領域の中心に対して前記第2オブジェクトと反対の位置に配置されている、および、前記第2シンボルが前記第2外形領域の中心に対して前記第1オブジェクトと反対の位置に配置されている、の少なくとも何れかを満たすプログラム。
【請求項11】
端末装置への視線入力を行う画面を表示する表示方法であって、
前記端末装置の制御部が、
第1外形領域の内部に第1シンボルが配置されている第1オブジェクト、および、第2外形領域の内部に第2シンボルが配置されている第2オブジェクトを少なくとも含む画面レイアウト情報を取得する第一ステップと、
前記画面レイアウト情報に基づく第1画面を表示する第二ステップと、を実行し、
前記第二ステップにて、
前記第1シンボルが前記第1外形領域の中心に対して前記第2オブジェクトと反対の位置、および、前記第2シンボルが前記第2外形領域の中心に対して前記第1オブジェクトと反対の位置の少なくとも何れかになるように配置する表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、プログラム、および、表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、現金自動預け払い機(ATM:Automatic Teller Machine)などの端末装置の入力を利用者の視線検知により可能とする技術開発が盛んである。例えば、特許文献1には、ユーザの眼球画像を解析することで手を使わずに暗証番号を入力できる現金自動預け払い機について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-187443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、端末装置のタッチパネルに表示されるボタンのうち所望のボタンに利用者が視線を向けたとしても異なるボタンが入力されてしまうという誤入力の問題があった。
【0005】
上記事情に鑑みて、本発明は、視線で入力可能な端末装置の誤入力を抑制することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明は、表示部と、端末装置の利用者が前記表示部に向ける視線を検知する視線検知部と、第1画面を前記表示部に表示させる画面制御部とを備え、前記第1画面は、第1外形領域の内部に第1シンボルが配置されている第1オブジェクトと、第2外形領域の内部に第2シンボルが配置されている第2オブジェクトと、を少なくとも含み、前記第1画面は、前記第1シンボルが前記第1外形領域の中心に対して前記第2オブジェクトと反対の位置に配置されている、および、前記第2シンボルが前記第2外形領域の中心に対して前記第1オブジェクトと反対の位置に配置されている、の少なくとも何れかを満たす端末装置である。
【0007】
また、本発明は、表示部を備える端末装置のコンピュータを、前記端末装置の利用者が前記表示部に向ける視線を検知する視線検知部と、第1画面を前記表示部に表示させる画面制御部として機能させ、前記第1画面は、第1外形領域の内部に第1シンボルが配置されている第1オブジェクトと、第2外形領域の内部に第2シンボルが配置されている第2オブジェクトと、を少なくとも含み、前記第1画面は、前記第1シンボルが前記第1外形領域の中心に対して前記第2オブジェクトと反対の位置に配置されている、および、前記第2シンボルが前記第2外形領域の中心に対して前記第1オブジェクトと反対の位置に配置されている、の少なくとも何れかを満たすプログラムである。
【0008】
また、本発明は、端末装置への視線入力を行う画面を表示する表示方法であって、前記端末装置の制御部が、第1外形領域の内部に第1シンボルが配置されている第1オブジェクト、および、第2外形領域の内部に第2シンボルが配置されている第2オブジェクトを少なくとも含む画面レイアウト情報を取得する第一ステップと、前記画面レイアウト情報に基づく第1画面を表示する第二ステップと、を実行し、前記第二ステップにて、前記第1シンボルが前記第1外形領域の中心に対して前記第2オブジェクトと反対の位置、および、前記第2シンボルが前記第2外形領域の中心に対して前記第1オブジェクトと反対の位置の少なくとも何れかになるように配置する表示方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、視線で入力可能な端末装置の誤入力を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】各実施形態のATMを備えるシステムの機能構成図である。
図2】通常モードの取引選択画面の画面例である。
図3】第1実施形態における視線入力モードの取引選択画面の画面例である。
図4】2つのボタンが左右に配置されている場合の文字の位置の説明図である。
図5】2つのボタンが上下に配置されている場合の文字の位置の説明図である。
図6】2つのボタンが斜めに配置されている場合の文字の位置の説明図である。
図7】第2実施形態における視線入力モードの取引選択画面の画面例である。
図8】第3実施形態における視線入力案内画面の画面例である。
図9】ATMが実行する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
各実施形態では、端末装置の例としてATM(Automatic Teller Machine)を採り上げる。
【0012】
[第1実施形態]
<構成>
図1に示すように、本実施形態のシステムは、ATM100と、サーバ300とを備えている。ATM100およびサーバ300は、ネットワーク200を介して通信可能に接続されている。ネットワーク200は、例えば、専用回線、インターネットやLANとすることができるがこれらに限定されない。なお、ネットワーク200に対してATM100と略同等の複数台のATM(図示せず)が通信可能に接続されている。
【0013】
ATM100およびサーバ300は、CPU(Central Processing unit)と、メモリと、ハードディスクなどの記憶手段(記億部、記憶装置)と、ネットワークインタフェースとを有するコンピュータとして構成される。このコンピュータは、CPUが、メモリ上に読み込んだプログラムを実行することにより、各種機能が実現される。
【0014】
ATM100は、制御部101と、タッチパネル102と、カメラ103と、近接センサ104を備えている。
制御部101は、ATM100が実行する各種処理を制御する。
タッチパネル102は、所定の画面を表示する表示部として機能するとともに、ATM100の利用者が所定の情報を入力するための入力部として機能する。利用者が入力する情報は、例えば、入金、出金等の取引選択や金額があるがこれらに限定されない。
【0015】
カメラ103は、利用者の顔を撮影する。カメラ103は、利用者の視線を認識するのに十分な解像度を有する。また、カメラ103は、防犯用として用いることができる。
近接センサ104は、利用者がATM100に近づいたことを検知する。近接センサ104は、例えば、赤外線型、静電容量型や磁気型でもよいがこれらに限定されない。
【0016】
制御部101は、視線検知部105と、画面制御部106を備えている。
視線検知部105は、カメラ103の撮影した利用者の顔画像から、利用者がタッチパネル102の所定箇所に向ける視線を検知する。視線検知部105は、顔画像から、例えば利用者の眼球の動き、向きを検出することで利用者の視線を検出する。眼球の動き、向きは、例えば目頭、目尻、虹彩、瞳孔、角膜反射の位置関係から検出することができる。また視線検知部105は、顔画像から、例えば利用者の顔の動きや顔の向きから利用者の視線を検出することができる。なお視線検知部105が利用者の眼球の動きを検出する方法は限定されず、その他方法を用いてもよく、いくつかの方法を組み合わせてもよい。
画面制御部106は、タッチパネル102の画面表示を制御する。
なお、制御部101に対し、顔画像から視線の動きを追跡するアルゴリズムを持つソフトウェア(図示せず)が実装されている。
【0017】
サーバ300は、顧客情報301を記憶している。顧客情報301は、例えば、利用者の口座に関する情報や、自動視線入力フラグ(詳細は後記)を含むが、これらに限定されない。
【0018】
<視線入力の詳細>
利用者がATM100の前に立つと、近接センサ104が利用者を検知する。画面制御部106は、利用者の検知に応じて、タッチパネル102に初期画面を表示する。ATM100のキャッシュカードの挿入口(図示せず)に利用者がキャッシュカードを挿入すると、画面制御部106がタッチパネル102に取引選択画面を表示させる。表示される取引選択画面は、ATM100が通常モードであるときの画面であり、図2にその画面例を示す。通常モードでは、利用者は手入力で各種ボタンを選択できる。
【0019】
図2に示すように、通常モードの取引選択画面10は、例えば、「ご入金」ボタン11と、「ご出金」ボタン12と、「お振込」ボタン13と、「視線入力」ボタン14を表示する。なお、取引選択画面10が表示するボタンはこれらに限定されない。
【0020】
「ご入金」ボタン11は、利用者の口座に所定金額を預ける取引を開始するためのボタンである。
「ご出金」ボタン12は、利用者の口座から所定金額を引き出す取引を開始するためのボタンである。
「お振込」ボタン13は、利用者の口座から所定金額を他の口座に振り込む取引を開始するためのボタンである。
「視線入力」ボタン14は、ATM100を通常モードから視線入力モードに遷移するためのボタンである。
【0021】
なお、通常モードの取引選択画面10は、特許請求の範囲の「第2画面」の具体例である。また、「ご入金」ボタン11と、「ご出金」ボタン12と、「お振込」ボタン13は、特許請求の範囲の「第3オブジェクト」、「第4オブジェクト」の具体例である。また、「視線入力」ボタン14を押すことは、特許請求の範囲の「所定トリガ」の具体例である。
【0022】
視線入力を希望する利用者が「視線入力」ボタン14を押すと、画面制御部106は、視線入力モードの取引選択画面をタッチパネル102に表示する。図3にその画面例を示す。視線入力モードでは、利用者は視線を向けたボタンを選択できる。
【0023】
図3に示すように、視線入力モードの取引選択画面20は、例えば、「ご入金」ボタン21と、「ご出金」ボタン22と、「お振込」ボタン23と、「視線入力をやめる」ボタン24を表示する。なお、取引選択画面20が表示するボタンはこれらに限定されない。
【0024】
「ご入金」ボタン21、「ご出金」ボタン22、および、「お振込」ボタン23はそれぞれ、「ご入金」ボタン11、「ご出金」ボタン12、および、「お振込」ボタン13と同じ役割を果たす。利用者は「ご入金」ボタン21、「ご出金」ボタン22、および、「お振込」ボタン23の何れかに視線を向けることや、視線を向けた上で何らかの動作(例えば、目を閉じる)をすることで当該ボタンを選択できる。
「視線入力をやめる」ボタン24は、ATM100を視線入力モードから通常モードに遷移するためのボタンである。利用者は「視線入力をやめる」ボタン24に視線を向けることで当該ボタンを選択できる。
なお、視線入力モードであっても、タッチパネル102の手入力を有効としてもよい。つまり、利用者は、「ご入金」ボタン21と、「ご出金」ボタン22と、「お振込」ボタン23と、「視線入力をやめる」ボタン24の手入力ができる。
【0025】
なお、視線入力モードの取引選択画面20は、特許請求の範囲の「第1画面」の具体例である。また、「ご入金」ボタン21と、「ご出金」ボタン22と、「お振込」ボタン23は、特許請求の範囲の「第1オブジェクト」、「第2オブジェクト」の具体例である。また、各ボタンの領域内に表示される「ご入金」の文言、「ご出金」の文言、「お振込」の文言は、特許請求の範囲の「第1シンボル」、「第2シンボル」の具体例である。また、「ご入金」ボタン21と、「ご出金」ボタン22と、「お振込」ボタン23の各外形領域(図3において角を丸めた四角形で示される)は、特許請求の範囲の「第1外形領域」、「第2外形領域」の具体例である。
【0026】
取引選択画面20(図3)では、取引選択画面10(図2)と比較して、以下の表示変更がなされている。
(1)「ご入金」ボタン21は、「ご出金」ボタン22の左、かつ、「お振込」ボタン23の上にあるため、「ご入金」の文言を「ご入金」ボタン21の左詰めかつ上詰めにする。
(2)「ご出金」ボタン22は、「ご入金」ボタン21の右、かつ、「お振込」ボタン23の右上にあるため、「ご出金」の文言を「ご出金」ボタン22の右詰めかつ上詰めにする。
(3)「お振込」ボタン23は、「ご入金」ボタン21の下、かつ、「ご出金」ボタン22の左下にあるため、「お振込」の文言を「お振込」ボタン23の左詰めかつ下詰めにする。
(4)「お振込」ボタン23は、「ご入金」ボタン21の下、かつ、「ご出金」ボタン22の左下にあり、取引選択画面10の下部に空き余剰領域があるため、「お振込」ボタン23を取引選択画面20の左下隅に配置する。
【0027】
利用者が「ご入金」ボタン21を視線入力する場合、「ご入金」ボタン21の左詰めかつ上詰めになった「ご入金」の文言に視線を向ける傾向にある。つまり、「ご入金」ボタン21の余白領域に視線を向けることはあまりない。
また、利用者が「ご出金」ボタン22を視線入力する場合、「ご出金」ボタン22の右詰めかつ上詰めになった「ご出金」の文言に視線を向ける傾向にある。つまり、「ご出金」ボタン22の余白領域に視線を向けることはあまりない。
また、利用者が「お振込」ボタン23を視線入力する場合、「お振込」ボタン23の左詰めかつ下詰めになった「お振込」の文言に視線を向ける傾向にある。つまり、「お振込」ボタン23の余白領域に視線を向けることはあまりない。
【0028】
(1)~(3)の表示変更によれば、取引選択画面20の画面内で「ご入金」の文言、「ご出金」の文言、および、「お振込」の文言の3者間の表示位置の間隔が大きく、利用者が各文言に視線を向けた際の視線差異が大きい。よって、「ご入金」ボタン21を視線入力したい利用者が「ご入金」の文言に視線を確実に向けることができ、「ご出金」の文言や「お振込」の文言に視線を向ける(視線が揺らぐ)ことを回避できる。つまり、「ご入金」ボタン21の視線入力の精度を向上でき、「ご出金」ボタン22や「お振込」ボタン23の誤入力を抑制できる。
また、「ご出金」ボタン22を視線入力したい利用者が「ご出金」の文言に視線を確実に向けることができ、「お振込」の文言や「ご入金」の文言に視線を向けることを回避できる。つまり、「ご出金」ボタン22の視線入力の精度を向上でき、「お振込」ボタン23や「ご入金」ボタン21の誤入力を抑制できる。
また、「お振込」ボタン23を視線入力したい利用者が「お振込」の文言に視線を確実に向けることができ、「ご入金」の文言や「ご出金」の文言に視線を向けることを回避できる。つまり、「お振込」ボタン23の視線入力の精度を向上でき、「ご入金」ボタン21や「ご出金」ボタン22の誤入力を抑制できる。
【0029】
(4)の表示変更によれば、取引選択画面10の「ご入金」ボタン11、「ご出金」ボタン12、および、「お振込」ボタン13の位置関係を大きく変えることなく、取引選択画面20の「ご入金」ボタン21、「ご出金」ボタン22、および、「お振込」ボタン23の位置関係を、取引選択画面10の「ご入金」ボタン11、「ご出金」ボタン12、および、「お振込」ボタン13の位置関係と概ね同じにしつつ、「ご入金」ボタン21、「ご出金」ボタン22、および、「お振込」ボタン23の3者間の視線差異を大きくすることができる。つまり、視線入力モードにおいて、通常モードの画面レイアウト(各ボタンの上下左右の位置関係や配置順序)を保持できるため、視線入力モードに切り替えた利用者が取引選択画面20の画面レイアウトに混乱することなく、視線入力を円滑にできる。また、「ご入金」ボタン21、「ご出金」ボタン22、および、「お振込」ボタン23のうち所望のボタンへの視線入力を向上でき、他のボタンへの誤入力を抑制できる。
【0030】
<視線差異の類型>
図4に示すように、タッチパネル102は、第1オブジェクト31および第2オブジェクト32を含む画面を表示している。第1オブジェクト31および第2オブジェクト32は、利用者による視線入力の対象である。第1オブジェクト31の境界は、第1外形領域33であり、第2オブジェクト32の境界は、第2外形領域34である。また、第1外形領域33の内部に第1シンボル35が配置されており、第2外形領域34の内部に第2シンボル36が配置されている。第1シンボル35および第2シンボル36は、例えば、文字、図形、イラストとすることができるがこれらに限定されない。第1シンボル35や第2シンボル36は、例えば、第1オブジェクト31や第2オブジェクト32を象徴する情報、識別する情報、説明する情報などであってよい。
【0031】
図4に示すように、第1オブジェクト31および第2オブジェクト32が左右に並んで配置される場合、画面制御部106は、第1シンボル35を第1外形領域33の左右中心に対して左寄り(第2オブジェクト32と反対の位置)に配置できる。また、画面制御部106は、第2シンボル36を第2外形領域34の左右中心に対して右寄り(第1オブジェクト31と反対の位置)に配置できる。これら2種類の配置は、何れか一方でもよいし、両方でもよい。
【0032】
また、図5に示すように、第1オブジェクト31および第2オブジェクト32が上下に並んで配置される場合、画面制御部106は、第1シンボル35を第1外形領域33の上下中心に対して上寄り(第2オブジェクト32と反対の位置)に配置できる。また、画面制御部106は、第2シンボル36を第2外形領域34の上下中心に対して下寄り(第1オブジェクト31と反対の位置)に配置できる。これら2種類の配置は、何れか一方でもよいし、両方でもよい。
【0033】
また、図6に示すように、第1オブジェクト31および第2オブジェクト32が斜めに並んで配置される場合、画面制御部106は、第1シンボル35を第1外形領域33の中心に対して左寄りかつ上寄り(第2オブジェクト32と反対の位置)に配置できる。また、画面制御部106は、第2シンボル36を第2外形領域34の中心に対して右寄りかつ下寄り(第1オブジェクト31と反対の位置)に配置できる。これら2種類の配置は、何れか一方でもよいし、両方でもよい。なお、第1シンボル35の配置は第1外形領域33の中心に対して左寄りでもよいし、または、上寄りでもよい。また、第2シンボル36の配置は第2外形領域34の中心に対して右寄りでもよいし、または、下寄りでもよい。また、第1オブジェクト31および第2オブジェクト32を、タッチパネル102の4隅のうち、タッチパネル102の対角線上の2隅にそれぞれ配置することで、第1オブジェクト31および第2オブジェクト32の距離を最大化でき、極めて大きな視線差異を得られる。
【0034】
図4図6の場合に限らず、第1オブジェクト31および第2オブジェクト32があった場合、第1オブジェクト31および第2オブジェクト32の任意の位置関係に対し、画面制御部106は、第1シンボル35を第1外形領域33の中心に対して第2オブジェクトと反対の位置に配置できる。また、画面制御部106は、第2シンボル36を第2外形領域34の中心に対して第1オブジェクト31と反対の位置に配置できる。
【0035】
3以上のオブジェクトが表示されている場合、画面制御部106は、任意に選択した2つのオブジェクトに対して上述の視線差異を適用した画面を構成できる。このとき、選択された2つのオブジェクトの外形領域の内部に配置されたシンボルが、残りのオブジェクトのシンボルに近づかないように、当該外形領域の中心からずらすことが好ましい。
【0036】
第1実施形態によれば、視線入力モードの取引選択画面20に表示されるボタンの文言同士の視線差異が大きい。このため、利用者が所望のボタンに視線を向けた場合、確実に当該ボタンを入力でき、異なるボタンの誤入力を抑制できる。換言すると、視線検知部105は顔画像から利用者の視線を検出するにあたり、各ボタンに向けられた視線のそれぞれを明確に区別して検出することができる。つまり、所望のボタンに対する視線入力の精度を向上でき、視線で入力可能なATM100の誤入力を抑制することができる。
また、通常モードと比較して、視線入力モードの取引選択画面20のレイアウトを保持するようにボタンの配置を変更することで、利用者は、取引選択画面20の画面レイアウトに混乱することなく、視線入力を円滑にできる。
【0037】
[第2実施形態]
第2実施形態の説明の際、第1実施形態と重複する説明は省略し、相違する点を説明する。
図7に示すように、視線入力モードの取引選択画面20は、例えば、「ご入金」ボタン21と、「ご出金」ボタン22と、「お振込」ボタン23と、「視線入力をやめる」ボタン24を表示する。
【0038】
取引選択画面20(図7)では、取引選択画面10(図2)と比較して、以下の表示変更がなされている。
(1)「ご入金」ボタン21は、「ご出金」ボタン22の左にあるため、「ご入金」の文言の左隣りにマーク41を配置する。
(2)「ご出金」ボタン22は、「ご入金」ボタン21の右にあるため、「ご出金」の文言の右隣りにマーク42を配置する。
(3)「お振込」ボタン23は、「ご出金」ボタン22の左にあるため、「お振込」の文言の左隣りにマーク43を配置する。
【0039】
なお、マーク41~43は、特許請求の範囲の「第1視線誘導シンボル」、「第2視線誘導シンボル」の具体例である。
【0040】
利用者が「ご入金」ボタン21を視線入力する場合、マーク41に視線を向ける傾向にある。つまり、「ご入金」の文言や、「ご入金」ボタン21の余白領域に視線を向けることはあまりない。
また、利用者が「ご出金」ボタン22を視線入力する場合、マーク42に視線を向ける傾向にある。つまり、「ご出金」の文言や、「ご出金」ボタン22の余白領域に視線を向けることはあまりない。
また、利用者が「お振込」ボタン23を視線入力する場合、マーク43に視線を向ける傾向にある。つまり、「お振込」の文言や、「お振込」ボタン23の余白領域に視線を向けることはあまりない。
【0041】
(1)~(3)の表示変更によれば、利用者の視線をマーク41~43に誘導できるため、「ご入金」ボタン21、「ご出金」ボタン22、および、「お振込」ボタン23の間の視線差異を大きくできる。よって、「ご入金」ボタン21、「ご出金」ボタン22、および、「お振込」ボタン23の何れかを視線入力したい利用者がマーク41~43の何れかに視線を確実に向けることができ、他のマークに視線を向けることを回避できる。換言すると、視線検知部105は顔画像から利用者の視線を検出するにあたり、各ボタンに向けられた視線のそれぞれを明確に区別して検出することができる。つまり、「ご入金」ボタン21、「ご出金」ボタン22、および、「お振込」ボタン23の何れかの視線入力の精度を向上でき、異なるボタンの誤入力を抑制できる。
【0042】
第2実施形態において、画面制御部106は、マーク41~43を点滅させてもよい。これにより、利用者の視線をマーク41~43へより強力に誘導できる。よって、利用者がマーク41~43の何れかに視線をより確実に向けることができ、他のマークに視線を向けることをより確実に回避できる。
【0043】
なお、図7において、「ご入金」ボタン21は、「お振込」ボタン23の上にあるため、マーク41を「ご入金」ボタン21の上詰めに配置してもよい。また、「ご出金」ボタン22は、「お振込」ボタン23の上にあるため、マーク42を「ご出金」ボタン22の上詰めに配置してもよい。また、「お振込」ボタン23は、「ご入金」ボタン21および「ご出金」ボタン22の下にあるため、マーク43を「お振込」ボタン23の下詰めに配置してもよい。
【0044】
また、図7において、「お振込」ボタン23は、「ご入金」ボタン21の下、かつ、「ご出金」ボタン22の左下にあり、取引選択画面10の下部に空き余剰領域があるため、「お振込」ボタン23を取引選択画面20の左下隅に配置してもよい。これにより、マーク43と、マーク41,42との視線差異を大きくできる。つまり、「お振込」ボタン23の何れかの視線入力の精度を向上でき、「ご入金」ボタン21および「ご出金」ボタン22の誤入力を抑制できる。
【0045】
また、「ご入金」ボタン21の「ご入金」の文言、「ご出金」ボタン22の「ご出金」の文言、および、「お振込」ボタン23の「お振込」の文言は、マーク41~43に対し、適宜配置変更できる。マーク41~43の各々は、「ご入金」ボタン21、「ご出金」ボタン22、および、「お振込」ボタン23の内部の任意の位置に配置できる。
【0046】
第2実施形態によれば、第1実施形態と同等の効果をより強力に得られる。
【0047】
[第3実施形態]
第3実施形態の説明の際、第1,第2実施形態と重複する説明は省略し、相違する点を説明する。
図8に示すように、取引選択画面20における利用者の視線入力による取引終了後、画面制御部106は、視線入力案内画面50をタッチパネル102に表示させることができる。視線入力案内画面50は、次回のATM100の利用時に視線入力をするか否かを確認するための画面である。
【0048】
視線入力案内画面50は、例えば、「行う」ボタン51と、「行わない」ボタン52を表示する。なお、視線入力案内画面50が表示するボタンは、これらに限定されない。また、視線入力案内画面50は、視線入力案内の詳細を表示できる。
【0049】
「行う」ボタン51は、視線入力でATM100での次回の取引を開始するためのボタンである。
「行わない」ボタン52は、視線入力ではなく手入力でATM100での次回の取引を開始するためのボタンである。
【0050】
なお、視線入力案内画面50は、特許請求の範囲の「第3画面」の具体例である。また、「行う」ボタン51と、「行わない」ボタン52は、特許請求の範囲の「第1オブジェクト」、「第2オブジェクト」の具体例である。
【0051】
「行う」ボタン51は、「行わない」ボタン52の左にあるため、「行う」の文言は、「行う」ボタン51の左詰めに配置されている。
「行わない」ボタン52は、「行う」ボタン51の左にあるため、「行わない」の文言は、「行わない」ボタン52の左詰めに配置されている。
よって、「行う」の文言、および、「行わない」の文言間の視線差異が大きいため、「行う」ボタン51、および、「行わない」ボタン52の視線入力の精度を向上できる。
【0052】
利用者が「行う」ボタン51を選択した場合、制御部101は、当該利用者に対する自動視線入力フラグをオンにする。自動視線入力フラグは、視線入力でATM100での次回の取引を開始するか否かを示すフラグである。自動視線入力フラグがオンである場合、視線入力でATM100での次回の取引を開始することを示す。また、オフである場合、視線入力ではなく手入力でATM100での次回の取引を開始すること示す。制御部101は、オンである自動視線入力フラグを、ネットワーク200を介してサーバに送信する。サーバ300は、受信した自動視線入力フラグを当該利用者の顧客情報301に含める。
【0053】
例えば、利用者は、ATM100で次回の取引を行う際、ATM100のキャッシュカードの挿入口(図示せず)にキャッシュカードを挿入する。制御部101は、キャッシュカードが記録している利用者の口座情報に基づいて、サーバ300に自動視線入力フラグを問い合わせる。問い合わせの結果、自動視線入力フラグがオンであるため、制御部101は、視線入力モードに遷移する。画面制御部106は、視線入力モードの取引選択画面20(図3)をタッチパネル102に表示する。以降、利用者は、すでに説明した視線入力ができる。
【0054】
なお、視線入力モードでの取引途中で、利用者が、「視線入力をやめる」ボタン24を選択した場合、制御部101は、通常モードに遷移する。また、制御部101は、自動視線入力フラグをオフにし、サーバ300に送信する。サーバ300は、受信した自動視線入力フラグを当該利用者の顧客情報301に含める。
【0055】
一方、利用者が「行わない」ボタン52を選択した場合、制御部101は、当該利用者に対する自動視線入力フラグをオフにする。制御部101は、オフである自動視線入力フラグを、ネットワーク200を介してサーバ300に送信する。サーバ300は、受信した自動視線入力フラグを当該利用者の顧客情報301に含める。
【0056】
例えば、利用者は、ATM100で次回の取引を行う際、ATM100のキャッシュカードの挿入口(図示せず)にキャッシュカードを挿入する。制御部101は、キャッシュカードが記録している利用者の口座情報に基づいて、サーバ300に自動視線入力フラグを問い合わせる。問い合わせの結果、自動視線入力フラグがオフであるため、制御部101は、通常モードに遷移する。画面制御部106は、通常モードの取引選択画面10(図2)をタッチパネル102に表示する。以降、利用者は、取引選択画面10での手入力をする。
【0057】
第3実施形態によれば、利用者は、取引開始時からタッチパネル102に一切触れることなく、視線入力による取引ができる。よって、タッチパネル102に触れることに起因する問題、例えば利用者がタッチパネル上に存在する病原菌やウィルスに感染することを確実に回避できる。
【0058】
[処理]
図9を参照して、ATM100の処理について説明する。
まず、ATM100の制御部101は、画面レイアウト情報を取得する(ステップS01)。画面レイアウト情報は、タッチパネル102が表示する画面の構成情報である。画面レイアウト情報は、例えば、画面のタイトル、ボタンの形状、ボタン内部の文言などの構成要素を含む。また、画面レイアウト情報は、これら構成要素の位置情報を定義する構文データ(例えば、HTML, XML)を含んでもよい。例えば、制御部101は、画面レイアウト情報を生成したサーバ300から画面レイアウト情報を取得できる。また、制御部101は、所定の外部装置から画面レイアウト情報を取得してもよいし、ATM100自身が生成した画面レイアウト情報を取得してもよい。
【0059】
利用者がATM100の挿入口にキャッシュカードを挿入した場合、制御部101は、キャッシュカードの情報(利用者の口座情報)を取得する(ステップS02)。次に、制御部101は、取得した情報でサーバ300に問い合わせ、対象の利用者の顧客情報301に含まれる自動視線入力フラグがオンであるか否か判定する(ステップS03)。自動視線入力フラグがオンでない場合(ステップS03でNo)、自動視線入力フラグがオフであり、画面制御部106は、通常モードの取引選択画面10(図2)をタッチパネル102に表示させる(ステップS04)。
【0060】
取引選択画面10の表示中、利用者から「視線入力」ボタン14の入力がなかった場合(ステップS05でNo)、制御部101は、利用者からの入力(手入力)に応じた取引処理(例:入金、出金、振込み)をし(ステップS06)、図9の処理を終了する。一方、取引選択画面10の表示中、利用者から「視線入力」ボタン14の入力があった場合(ステップS05でYes)、画面制御部106は、視線入力モードの取引選択画面20(図3または図7)に切り替えてタッチパネル102に表示させる(ステップS07)。また、自動視線入力フラグがオンである場合(ステップS03でYes)、画面制御部106は、視線入力モードの取引選択画面20(図3または図7)をタッチパネル102に取引の最初から表示させる(ステップS07)。
【0061】
取引選択画面20の表示中、利用者から「視線入力をやめる」ボタン24の入力があった場合(ステップS08でYes)、画面制御部106は、通常モードの取引選択画面10(図2)に切り替えてタッチパネル102に表示させる(ステップS04)。取引選択画面20の表示中、利用者から「視線入力をやめる」ボタン24の入力がなかった場合(ステップS08でNo)、制御部101は、利用者からの入力(視線入力)に応じた取引処理をする(ステップS09)。
【0062】
取引処理(ステップS09)が終了すると、画面制御部106は、視線入力案内画面50(図8)をタッチパネル102に表示させる(ステップS10)。視線入力案内画面50の表示中、利用者から「行う」ボタン51の入力があった場合(ステップS11でYes)、制御部101は、自動視線入力フラグをオンにし(ステップS12)、図9の処理が終了する。オンの自動視線入力フラグはサーバ300に送信され、顧客情報301に登録される。
【0063】
一方、視線入力案内画面50の表示中、利用者から「行わない」ボタン52の入力があった場合(ステップS11でNo)、制御部101は、自動視線入力フラグをオフにし(ステップS13)、図9の処理が終了する。オフの自動視線入力フラグはサーバ300に送信され、顧客情報301に登録される。
【0064】
なお、画面レイアウト情報に関して、サーバ300が、通常モード用の画面レイアウト情報と、視線入力モード用の画面レイアウト情報の2種類を用意してもよい。この場合、ATM100は、2種類の画面レイアウト情報を取得することになる。「視線入力」ボタン14の入力があった場合、画面制御部106は、画面レイアウト情報の切り替えにより、視線入力モードの取引選択画面20(図3または図7)を提示できる。
【0065】
また、サーバ300は1種類の画面レイアウト情報を用意してもよい。この場合、ATM100は、1種類の画面レイアウト情報を取得することになる。「視線入力」ボタン14の入力があった場合、画面制御部106は、ボタンの画像やボタン内の文言の位置等の演算をし、取得した画面レイアウト情報を再構築することにより、視線入力モードの取引選択画面20(図3または図7)を提示できる。
【0066】
<変形例>
(a)本発明は、ATMに限らず、KIOSK(登録商標)端末、券売機、画面および視線入力機能を有するその他装置に適用可能である。
(b)通常モードの取引選択画面10による取引終了後に、視線入力案内画面50を表示してもよい。
(c)ソフトウェアで実現可能な手段をハードウェアで実現することができ、ハードウェアで実現可能な手段をソフトウェアで実現することができる。
【符号の説明】
【0067】
100 ATM(端末装置)
101 制御部
102 タッチパネル
103 カメラ
104 近接センサ
105 視線検知部
106 画面制御部
200 ネットワーク
300 サーバ
301 顧客情報
10 取引選択画面
11 「ご入金」ボタン
12 「ご出金」ボタン
13 「お振込」ボタン
14 「視線入力」ボタン
20 取引選択画面
21 「ご入金」ボタン
22 「ご出金」ボタン
23 「お振込」ボタン
24 「視線入力をやめる」ボタン
31 第1オブジェクト
32 第2オブジェクト
33 第1外形領域
34 第2外形領域
35 第1シンボル
36 第2シンボル
41~43 マーク
50 視線入力案内画面
51 「行う」ボタン
52 「行わない」ボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9