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特開2022-127835推薦装置、推薦方法及び推薦プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022127835
(43)【公開日】2022-09-01
(54)【発明の名称】推薦装置、推薦方法及び推薦プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220825BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021026039
(22)【出願日】2021-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今田 晴菜
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】ユーザの状態の変化に応じて飲み物を推薦すること。
【解決手段】推薦装置10は、ユーザの個人に関する情報、及びユーザの環境に関する情報を端末20から取得する。推薦装置10は、取得した情報を基に、飲み物に関する情報(例えば飲料製品の名称)を決定する。推薦装置10は、決定した情報を端末20又は飲料提供装置40に通知する。ユーザの個人に関する情報には、ユーザの行動履歴及び体温、心拍数、血圧等のバイタル情報が含まれる。ユーザの環境に関する情報には、天気、気温、湿度等が含まれる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの個人に関する情報、及び前記ユーザの環境に関する情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された情報を基に、飲み物に関する情報を決定する決定部と、
前記決定部によって決定された情報を通知する通知部と、
を有することを特徴とする推薦装置。
【請求項2】
前記取得部は、前記ユーザに関する情報として、前記ユーザの行動履歴及び前記ユーザのバイタル情報のうち少なくともいずれかを取得することを特徴とする請求項1に記載の推薦装置。
【請求項3】
前記決定部は、入力された個人に関する情報及び環境に関する情報から、飲み物に関する情報を出力するモデルであって、前記ユーザが実際に選択した飲み物に関する情報を用いて、機械学習の手法により訓練されたモデルに、前記取得部によって取得された情報を入力して得られた情報を基に、飲み物に関する情報を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の推薦装置。
【請求項4】
前記決定部は、飲み物の生成手順を決定し、
前記通知部は、前記決定部によって決定された生成手順を、飲み物を抽出するための装置に通知することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の推薦装置。
【請求項5】
前記取得部は、所定の期間における前記ユーザの第1の成分の摂取量を取得し、
前記決定部は、前記ユーザが飲んだ場合に、前記第1の成分の摂取量が既定値を超えないような飲み物の種類及び量を決定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の推薦装置。
【請求項6】
推薦装置によって実行される推薦方法であって、
ユーザの個人に関する情報、及び前記ユーザの環境に関する情報を取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された情報を基に、飲み物に関する情報を決定する決定工程と、
前記決定工程によって決定された情報を通知する通知工程と、
を含むことを特徴とする推薦方法。
【請求項7】
コンピュータを請求項1から5のいずれか1項に記載の推薦装置として機能させるための推薦プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、推薦装置、推薦方法及び推薦プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、購入履歴及び家族構成といった情報を基に、ユーザに推薦する商品をサイネージに表示する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-133444号公報
【特許文献2】特開2019-185389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術には、ユーザの状態の変化に応じて飲み物を推薦することが難しい場合があるという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し目的を達成するために、推薦装置は、ユーザの個人に関する情報、及び前記ユーザの環境に関する情報を取得する取得部と、前記取得部によって取得された情報を基に、飲み物に関する情報を決定する決定部と、前記決定部によって決定された情報を通知する通知部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ユーザの状態の変化に応じて飲み物を推薦することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、第1の実施形態に係る推薦システムの構成例を示す図である。
図2図2は、第1の実施形態に係る推薦装置の構成例を示す図である。
図3図3は、第1の実施形態に係る端末の構成例を示す図である。
図4図4は、ユーザ情報の例を示す図である。
図5図5は、飲み物情報の例を示す図である。
図6図6は、推薦モデルを説明する図である。
図7図7は、第1の実施形態に係る推薦装置の処理の流れを示すフローチャートである。
図8図8は、推薦プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本願に係る推薦装置、推薦方法及び推薦プログラムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態により限定されるものではない。
【0009】
[第1の実施形態の構成]
まず、図1を用いて、第1の実施形態に係る推薦システムの構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係る推薦システムの構成例を示す図である。図1に示すように、推薦システム1は、推薦装置10、端末20、ウェアラブル装置30及び飲料提供装置40を有する。
【0010】
推薦装置10は、ユーザU1の個人に関する情報、及びユーザU1の環境に関する情報の入力を受け付け、飲み物に関する情報を決定し、決定した情報を出力する。図1の例では、推薦装置10は、ネットワークNを介してユーザU1が持つ端末20から情報の入力を受け付け、端末20又は飲料提供装置40に情報を出力する。ネットワークNは、例えばインターネットである。
【0011】
端末20は、例えばスマートフォンである。また、ウェアラブル装置30は、例えばセンサを備えたリストバンド型の装置であり、端末20との間でデータ通信を行うことができる。ウェアラブル装置30はユーザU1によって装着され、ユーザU1のバイタル情報を取得する。バイタル情報は、例えば体温、心拍数、血圧等である。
【0012】
推薦装置10は、ユーザU1の個人に関する情報及びユーザU1の環境に関する情報を取得する。ユーザU1の個人に関する情報は、ウェアラブル装置30によって取得されたバイタル情報、端末20に記録された行動履歴、あらかじめ記憶されたユーザU1の属性情報等である。また、ユーザU1の環境に関する情報は、ユーザU1の所在地の天気、気温、湿度等である。
【0013】
推薦装置10は、入力された情報を基にユーザU1に飲み物に関する情報を決定し、決定した情報を通知する。例えば、推薦装置10は、バイタル情報を基にユーザU1の体調に合った飲料製品に関する情報を決定し、当該情報をユーザU1に通知する。
【0014】
図1の例では、推薦装置10によって提供された情報が端末20の画面20aに表示されている。画面20aには、「今のあなたにおすすめの飲み物はコーヒーAです。」というメッセージが表示されている。なお、「コーヒーA」は、飲料製品の名称の一例である。また、画面20aには、推薦装置10が取得した情報が個人データ及び環境データとして表示されている。
【0015】
飲料提供装置40は、飲料製品の自動販売機、コーヒーメーカ、ドリンクバー(ドリンクディスペンサ)等である。飲料提供装置40は、ネットワークNを介して推薦装置10とデータ通信を行うことができる。
【0016】
推薦装置10は、飲み物に関する情報をユーザU1の近傍にある飲料提供装置40に対して出力してもよい。その場合、飲料提供装置40は、推薦装置10によって決定された飲料製品の名称を、音声によりユーザU1に通知してもよい。
【0017】
また、飲料提供装置40は、推薦装置10からの通知に従い、飲み物を提供してもよい。例えば、飲料提供装置40が飲料製品の自動販売機である場合、飲料提供装置40は、推薦装置10によって決定された飲料製品を排出する。その場合、推薦装置10は、ユーザU1によってあらかじめ指定されたオンライン決済サービス等によって料金を決済してもよい。
【0018】
ここで、推薦装置10及び端末20の構成について説明する。図2は、第1の実施形態に係る推薦装置の構成例を示す図である。また、図3は、第1の実施形態に係る端末の構成例を示す図である。
【0019】
まず、図2を用いて推薦装置10の各部の詳細を説明する。図2に示すように、推薦装置10は、通信部11、入出力部12、記憶部13及び制御部14を有する。
【0020】
通信部11は、ネットワークを介して、他の装置との間でデータ通信を行う。例えば、通信部11はNIC(Network Interface Card)である。入出力部12は、データの入出力を行うためのインタフェースである。入出力部12は、例えばマウスやキーボード等の入力装置、及びディスプレイ等の出力装置と接続される。
【0021】
記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、光ディスク等の記憶装置である。なお、記憶部13は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、NVSRAM(Non Volatile Static Random Access Memory)等のデータを書き換え可能な半導体メモリであってもよい。記憶部13は、推薦装置10で実行されるOS(Operating System)や各種プログラムを記憶する。記憶部13は、モデル情報131、ユーザ情報132及び飲み物情報133を記憶する。
【0022】
モデル情報131は、飲み物に関する情報を決定するためのモデルの構築に関する情報である。例えば、モデル情報131は、ニューラルネットワークを構築するための重み行列及びバイアス値等である。モデルを使った処理の詳細については後述する。
【0023】
ユーザ情報132は、ユーザの個人に関する情報である。図4は、ユーザ情報の例を示す図である。図4に示すように、ユーザ情報132には、ユーザごとの生年月日、年齢、及び当日の各成分の摂取量が含まれる。また、生年月日及び年齢はユーザの属性を示す情報の一例である。また、当日の各成分の摂取量は行動履歴の一例である。
【0024】
飲み物情報133は、飲み物に関する情報である。図5は、飲み物情報の例を示す図である。図5に示すように、飲み物情報133には、価格及び各成分の含有量が含まれる。図5に示す飲み物は、例えば缶及びペットボトル等の容器に入った状態で提供される飲料製品であるものとする。
【0025】
ここで、図4の例では、当日の各成分の摂取量としてカフェイン、アルコール及び炭水化物の摂取量が記録されている。当日の各成分の摂取量は、ユーザが手入力したものであってもよいし、ユーザが摂取した飲み物の記録を基に、飲み物情報133を参照して計算したものであってもよい。
【0026】
制御部14は、推薦装置10全体を制御する。制御部14は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の電子回路や、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路である。また、制御部14は、各種の処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、内部メモリを用いて各処理を実行する。また、制御部14は、各種のプログラムが動作することにより各種の処理部として機能する。例えば、制御部14は、取得部141、決定部142、通知部143及び更新部144を有する。
【0027】
取得部141は、ユーザの個人に関する情報、及びユーザの環境に関する情報を取得する。取得部141は、ユーザに関する情報として、ユーザの行動履歴及びユーザのバイタル情報のうち少なくともいずれかを取得する。また、取得部141は、ユーザの環境に関する情報として、ユーザの位置を特定する情報、位置における気温及び位置における湿度のうち少なくともいずれかを取得する。
【0028】
取得部141は、バイタル情報として、ウェアラブル装置30によって計測された体温、心拍数、血圧等を、端末20を介して取得する。また、取得部141は、ユーザの行動履歴として、GPSシステムや加速度センサにより等により特定されたユーザの移動経路及び運動強度等を取得する。また、取得部141は、端末20に自動又は手動で記録されたユーザの行動履歴を取得してもよい。
【0029】
さらに、取得部141は、所定の期間におけるユーザのカフェイン、アルコール、炭水化物の摂取量を取得する。例えば、取得部141は、ユーザ情報132を参照して各成分の摂取量を取得する。なお、カフェイン、アルコール、炭水化物は第1の成分の例である。例えば、第1の成分は、一般的に過剰に摂取することが好ましくないとされている成分であって、飲み物に含まれ得る成分である。
【0030】
取得部141は、ユーザからの要求に応じて情報を取得してもよいし、所定のタイミングで自動的に情報を取得してもよい。例えば、取得部141は、ユーザの持つ端末20と飲料提供装置40との間の距離が所定値以下になった場合に自動的に情報を取得してもよい。また、例えば、取得部141は、あらかじめ設定された時間の周期で定期的に情報を取得してもよい。これにより、推薦装置10は、ユーザの状態の変化に柔軟に対応することができる。
【0031】
決定部142は、取得部141によって取得された情報を基に、飲み物に関する情報を決定する。例えば、決定部142は、モデル情報131を基に構築されたモデル(以降、推薦モデル131a)に、取得部141によって取得された情報を入力して得られた情報を基に、飲み物に関する情報を決定する。
【0032】
推薦モデル131aは、入力された個人に関する情報及び環境に関する情報から、飲み物に関する情報を出力するモデルであって、ユーザが実際に選択した飲み物に関する情報によって訓練されたモデルである。
【0033】
図6は、推薦モデルを説明する図である。図6の例では、推薦モデル131aには、ユーザの属性(性別、年齢)、行動履歴(直近の行動)、バイタル情報(体温、心拍数)、各成分の摂取量(カフェイン、アルコール、炭水化物、糖分、塩分等)、環境情報(天気、気温、湿度)が入力される。そして、推薦モデル131aは、飲料製品ごとのスコアを出力する。
【0034】
図6の例では、「コーヒーA」のスコアが0.4であり最高であるため、決定部142は、飲み物に関する情報として「コーヒーA」を決定する。例えば、スコアは、出力時点における、各飲み物のユーザへの適合の度合い、又は各飲み物をユーザが飲んだときの満足度等と言い換えることができる。
【0035】
ここで、決定部142による飲み物に関する情報の決定方法の具体例について説明する。ここで説明する具体例は、機械学習の手法によって訓練されたモデルによって実現されてもよいし、あらかじめ規定されたルールベースのモデルによって実現されてもよい。
【0036】
例えば、決定部142は、ユーザの直近の行動がデスクワーク等の運動強度が小さいものである場合、ホットコーヒー等の温かい飲料製品の名称を決定する。一方、決定部142は、ユーザの直近の行動がスポーツ等の運動強度が大きいものである場合、スポーツドリンク等の冷たい飲料製品の名称を決定する。
【0037】
この場合、飲み物情報133は、各飲み物が温かいか冷たいかを識別するための情報(例えば、提供される際の温度)を含み、決定部142は当該情報を参照して各飲み物が温かいか冷たいかを判定する。
【0038】
また、決定部142は、体温及び心拍数を基に同様の決定を行うことができる。すなわち、決定部142は、ユーザの体温及び心拍数が所定値以下であれば温かい飲料製品の名称を決定し、ユーザの体温及び心拍数が所定値より大きければ冷たい飲料製品の名称を決定する。
【0039】
決定部142は、ユーザが飲んだ場合に、カフェイン、アルコール、炭水化物等の各成分の摂取量が既定値を超えないような飲み物の種類及び量を決定する。例えば、図4には、ユーザU1の当日の炭水化物の摂取量が40gであることが示されている。ここで、1日の炭水化物の摂取量は50gと定められているものとする。また、図5には、「ジュースE」の炭水化物の含有量が20gであることが示されている。
【0040】
このとき、ユーザU1が「ジュースE」を飲むと、当日の炭水化物の摂取量が50gを超えることになる。そのため、決定部142は、「ジュースE」を除外して飲み物を決定する。
【0041】
さらに、決定部142は、ユーザの財政状況を基に飲み物を決定してもよい。例えば、決定部142は、飲み物情報133を参照し、ユーザの当日の飲み物への消費金額が所定値を超えないように飲みものを決定する。例えば、1日の飲み物への消費金額の上限が1,000円と決められており、既にユーザが850円を消費している場合、決定部142は、金額が1,000円と850円の差額である150円を超えない飲料製品を決定する。
【0042】
通知部143は、決定部142によって決定された情報を通知する。通知部143は、端末20又は飲料提供装置40に情報を通知する。図1に示すように、端末20は、通知部143によって通知された情報を画面に表示することができる。
【0043】
更新部144は、モデル情報131を更新する。特に、更新部144は、機械学習の手法によりモデル情報131を更新する。例えば、更新部144は、図6に示す情報を推薦モデル131aに入力して得られる各飲料製品のスコアと、実際にユーザが指定した各飲料製品のスコアとの差分が小さくなるようにモデル情報131を更新する。
【0044】
決定部142は、飲み物の生成手順を決定してもよい。その場合、通知部143は、決定部142によって決定された生成手順を、飲み物を抽出するための装置に通知する。
【0045】
例えば、決定部142は、原料から所定の成分を抽出して得られる飲み物の抽出手順を決定する。その際、通知部143は、決定部142によって決定された抽出方法を、飲料提供装置40に通知する。この場合、飲料提供装置40は、コーヒーマシン及びドリンクバー等の飲み物を抽出するための装置であるものとする。飲料提供装置40は、通知された抽出手順に従って飲み物の抽出を行う。なお、抽出手順は飲み物の生成手順の一例である。
【0046】
例えば、決定部142は、コーヒーの抽出手順として、豆の種類、飲み方(砂糖及びミルクの分量)、注水量、注水速度、注水回数、温度設定(お湯出し、水出し、氷出し)、断水時間等を決定する。また、決定部142は、紅茶や緑茶の抽出手順を決定してもよい。
【0047】
また、決定部142は、ミックスジュース及びカクテルといった、複数の原料を混合して生成される飲み物の、原料の混合比を決定し、決定した混合比を飲料提供装置40に通知してもよい。なお、混合比は飲み物の生成手順の一例である。
【0048】
図3を用いて端末20の各部の詳細を説明する。図3に示すように、端末20は、通信部21、入出力部22、記憶部23及び制御部24を有する。
【0049】
図3を用いて端末20の各部について説明する。図3は、第1の実施形態に係る端末の構成例を示す図である。図3に示すように、端末20は、通信部21、入出力部22、記憶部23及び制御部24を有する。
【0050】
通信部21は、ネットワークを介して、他の装置との間でデータ通信を行う。例えば、通信部21はNICである。入出力部22は、データの入出力を行うためのインタフェースである。入出力部22は、例えばタッチパネルディスプレイである。
【0051】
記憶部23は、HDD、SSD、光ディスク等の記憶装置である。なお、記憶部23は、RAM、フラッシュメモリ、NVSRAM等のデータを書き換え可能な半導体メモリであってもよい。記憶部23は、端末20で実行されるOSや各種プログラムを記憶する。
【0052】
制御部24は、端末20全体を制御する。制御部24は、例えば、CPU、MPU、GPU等の電子回路や、ASIC、FPGA等の集積回路である。また、制御部24は、各種の処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、内部メモリを用いて各処理を実行する。また、制御部24は、各種のプログラムが動作することにより各種の処理部として機能する。例えば、制御部24は、取得部241、通知部242、及び出力制御部243を有する。
【0053】
取得部241はウェアラブル装置30によって計測されたバイタル情報等のデータを取得する。通知部242は、取得部241によって取得されたデータを推薦装置10に通知する。出力制御部243は、推薦装置10から受け取った情報を入出力部22を介して出力する。例えば、出力制御部243は、図1の画面20aを出力する。
【0054】
[第1の実施形態の処理]
図7は、第1の実施形態に係る推薦装置の処理の流れを示すフローチャートである。まず、推薦装置10は、端末20からユーザの個人に関する情報及び環境に関する情報を取得する(ステップS101)。
【0055】
次に、推薦装置10は、取得した情報をモデルに入力して得られるスコアを基に、推薦する飲み物を決定する(ステップS102)。そして、推薦装置10は、決定した飲み物を特定するための情報(例えば、飲料製品の名称)を端末20に通知する(ステップS103)。
【0056】
[第1の実施形態の効果]
これまで説明してきたように、取得部141は、ユーザの個人に関する情報、及びユーザの環境に関する情報を取得する。決定部142は、取得部141によって取得された情報を基に、飲み物に関する情報を決定する。通知部143は、決定部142によって決定された情報を通知する。このように、推薦装置10は、ユーザの情報に応じて飲み物に関する情報を決定し通知する。その結果、本実施形態によれば、ユーザの状態の変化に応じて飲み物を推薦することができる。
【0057】
取得部141は、ユーザに関する情報として、ユーザの行動履歴及びユーザのバイタル情報のうち少なくともいずれかを取得する。これにより、推薦装置10は、ユーザの体調に合わせた飲み物を推薦することができる。
【0058】
決定部142は、入力された個人に関する情報及び環境に関する情報から、飲み物に関する情報を出力するモデルであって、ユーザが実際に選択した飲み物に関する情報を用いて機械学習の手法により訓練されたモデルに、取得部141によって取得された情報を入力して得られた情報を基に、飲み物に関する情報を決定する。これにより、推薦装置10は、実際にユーザが各自の状態に応じて選択する飲み物の傾向に基づいた推薦ができるため、よりユーザの満足度を高めることができる。
【0059】
決定部142は、飲み物の生成手順を決定する。通知部143は、決定部142によって決定された生成手順を、飲み物を抽出するための装置に通知する。これにより、推薦装置10は、コーヒー等の抽出手順に影響を受ける飲み物に関して、ユーザの好みにより細やかに対応することができる。
【0060】
取得部141は、所定の期間におけるユーザの第1の成分の摂取量を取得する。決定部142は、ユーザが飲んだ場合に、第1の成分の摂取量が既定値を超えないような飲み物の種類及び量を決定する。これにより、推薦装置10は、ユーザの健康に配慮した飲み物の推薦を行うことができる。
【0061】
[システム構成等]
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示のように構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散及び統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散又は統合して構成することができる。さらに、各装置にて行われる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU(Central Processing Unit)及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。なお、プログラムは、CPUだけでなく、GPU等の他のプロセッサによって実行されてもよい。
【0062】
また、本実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0063】
[プログラム]
一実施形態として、推薦装置10は、パッケージソフトウェアやオンラインソフトウェアとして上記の推薦処理を実行する推薦プログラムを所望のコンピュータにインストールさせることによって実装できる。例えば、上記の推薦プログラムを情報処理装置に実行させることにより、情報処理装置を推薦装置10として機能させることができる。ここで言う情報処理装置には、デスクトップ型又はノート型のパーソナルコンピュータが含まれる。また、その他にも、情報処理装置にはスマートフォン、携帯電話機やPHS(Personal Handyphone System)等の移動体通信端末、さらには、PDA(Personal Digital Assistant)等のスレート端末等がその範疇に含まれる。
【0064】
また、推薦装置10は、ユーザが使用する端末装置をクライアントとし、当該クライアントに上記の推薦処理に関するサービスを提供する推薦サーバ装置として実装することもできる。例えば、推薦サーバ装置は、ユーザの個人に関する情報、及びユーザの環境に関する情報を入力とし、飲み物に関する情報を出力とする推薦サービスを提供するサーバ装置として実装される。この場合、推薦サーバ装置は、Webサーバとして実装することとしてもよいし、アウトソーシングによって上記の推薦処理に関するサービスを提供するクラウドとして実装することとしてもかまわない。
【0065】
図8は、推薦プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。コンピュータ1000は、例えば、メモリ1010、CPU1020を有する。また、コンピュータ1000は、ハードディスクドライブインタフェース1030、ディスクドライブインタフェース1040、シリアルポートインタフェース1050、ビデオアダプタ1060、ネットワークインタフェース1070を有する。これらの各部は、バス1080によって接続される。
【0066】
メモリ1010は、ROM(Read Only Memory)1011及びRAM(Random Access Memory)1012を含む。ROM1011は、例えば、BIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムを記憶する。ハードディスクドライブインタフェース1030は、ハードディスクドライブ1090に接続される。ディスクドライブインタフェース1040は、ディスクドライブ1100に接続される。例えば磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能な記憶媒体が、ディスクドライブ1100に挿入される。シリアルポートインタフェース1050は、例えばマウス1110、キーボード1120に接続される。ビデオアダプタ1060は、例えばディスプレイ1130に接続される。
【0067】
ハードディスクドライブ1090は、例えば、OS1091、アプリケーションプログラム1092、プログラムモジュール1093、プログラムデータ1094を記憶する。すなわち、推薦装置10の各処理を規定するプログラムは、コンピュータにより実行可能なコードが記述されたプログラムモジュール1093として実装される。プログラムモジュール1093は、例えばハードディスクドライブ1090に記憶される。例えば、推薦装置10における機能構成と同様の処理を実行するためのプログラムモジュール1093が、ハードディスクドライブ1090に記憶される。なお、ハードディスクドライブ1090は、SSD(Solid State Drive)により代替されてもよい。
【0068】
また、上述した実施形態の処理で用いられる設定データは、プログラムデータ1094として、例えばメモリ1010やハードディスクドライブ1090に記憶される。そして、CPU1020は、メモリ1010やハードディスクドライブ1090に記憶されたプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094を必要に応じてRAM1012に読み出して、上述した実施形態の処理を実行する。
【0069】
なお、プログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、ハードディスクドライブ1090に記憶される場合に限らず、例えば着脱可能な記憶媒体に記憶され、ディスクドライブ1100等を介してCPU1020によって読み出されてもよい。あるいは、プログラムモジュール1093及びプログラムデータ1094は、ネットワーク(LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等)を介して接続された他のコンピュータに記憶されてもよい。そして、プログラムモジュール1093及びプログラムデータ1094は、他のコンピュータから、ネットワークインタフェース1070を介してCPU1020によって読み出されてもよい。
【符号の説明】
【0070】
N ネットワーク
U1 ユーザ
1 推薦システム
10 推薦装置
11、21 通信部
12、22 入出力部
13、23 記憶部
14、24 制御部
20 端末
20a 画面
30 ウェアラブル装置
40 飲料提供装置
131 モデル情報
131a 推薦モデル
132 ユーザ情報
133 飲み物情報
141 取得部
142 決定部
143 通知部
144 更新部
241 取得部
242 通知部
243 出力制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8