特開 2022-127952 鋼製土留パネル及び該鋼製土留パネルを用いた土留構造物

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2022127952

(43)【公開日】2022-09-01

(54)【発明の名称】鋼製土留パネル及び該鋼製土留パネルを用いた土留構造物

(51)【国際特許分類】

   E02D 17/08 20060101AFI20220825BHJP

   E02D 29/045 20060101ALI20220825BHJP

【ＦＩ】

E02D17/08 A

E02D17/08 C

E02D29/045 A

【審査請求】未請求

【請求項の数】5

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2021026210

(22)【出願日】2021-02-22

【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り

(71)【出願人】

【識別番号】000231110

【氏名又は名称】ＪＦＥ建材株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】110001461

【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所

(72)【発明者】

【氏名】長岡 省吾

(72)【発明者】

【氏名】松岡 馨

(72)【発明者】

【氏名】原 翔悟

【テーマコード（参考）】

2D044

2D147

【Ｆターム（参考）】

2D044AA16

2D147AA07

(57)【要約】

【課題】掘削孔の壁面の周方向に沿って鋼製土留パネルを順に配置して土留構造物を構築する場合において、掘削孔と土留構造物との間に充填されて硬化した裏込注入材の定着性を高めることができる、鋼製土留パネル及び該鋼製土留パネルを用いた土留構造物を提供する。
【解決手段】鋼製土留パネルは、掘削孔の壁面に面するスキンプレートと、スキンプレートの上端縁に沿って設けられて上面を形成する上部主桁と、スキンプレートの下端縁に沿って設けられて下面を形成する下部主桁と、スキンプレートの左右の両端に設けられて左右の側面を形成する継手板と、を備えている。上部主桁及び下部主桁のうち、いずれか一方又は双方の外端縁が、スキンプレートの外面よりも掘削孔の壁面に向かって突き出すように設けられている。
【選択図】図９

【特許請求の範囲】

【請求項1】

地面を掘削して形成された掘削孔に設置されて土留構造物を構築するために用いられる鋼製土留パネルであって、
前記掘削孔の壁面に面するスキンプレートと、
前記スキンプレートの上端縁に沿って設けられて上面を形成する上部主桁と、
前記スキンプレートの下端縁に沿って設けられて下面を形成する下部主桁と、
前記スキンプレートの左右の両端に設けられて左右の側面を形成する継手板と、を備え、
前記上部主桁及び前記下部主桁のうち、いずれか一方又は双方の外端縁が、前記スキンプレートの外面よりも前記掘削孔の壁面に向かって突き出すように設けられている、鋼製土留パネル。

【請求項2】

前記掘削孔の壁面に対向する外面に、該壁面に向かって突き出す突起部を更に備えている、請求項１に記載の鋼製土留パネル。

【請求項3】

前記上部主桁と前記下部主桁との間に設けられ、形状を保持する形状保持部材を更に備えている、請求項１又は２に記載の鋼製土留パネル。

【請求項4】

地面を掘削して形成された掘削孔に、複数の鋼製土留パネルを設置して構築される土留構造物であって、
前記掘削孔の壁面に沿って、複数の前記鋼製土留パネルを配置して形成された構造体が、孔軸方向に少なくとも１段以上構築された第１土留構造部を備え、
各前記構造体を構成する複数の前記鋼製土留パネルは、請求項１～３のいずれか一項に記載の鋼製土留パネルを少なくとも１つ有している、土留構造物。

【請求項5】

前記掘削孔の壁面に沿って、複数の波付け鋼板を配置して形成された構造体が、孔軸方向に少なくとも１段以上構築された第２土留構造部を更に備えており、
前記第１土留構造部は、前記第２土留構造部の下方に構築されている、請求項４に記載の土留構造物。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、鋼製土留パネル及び該鋼製土留パネルを用いた土留構造物に関する。

【背景技術】

【0002】

従来、例えば特許文献１に開示されているように、地面を掘削して形成された鉛直の掘削孔に波付け鋼板を組み立てて構築された土留構造物が知られている。土留構造物は、掘削孔の壁面に沿って複数の波付け鋼板を環状に配置して形成された構造体を、孔軸方向に積み重ねて構築される。

【0003】

土留構造物は、掘削孔の深度が深くなるにつれて地山側からの土圧が大きくなり、波付け鋼板だけでは剛性が足りない場合がある。また、孔軸方向の深度が深くなるにつれて、上方に配置された構造体の自重が下方に配置された構造体に作用する。このため、土留構造物では、深度が深い箇所において、上下に隣り合う波付け鋼板の間に補強リングと呼ばれるＨ形鋼を挟み込み剛性を高めている。

【0004】

しかしながら、補強リングの施工は、煩雑で手間が掛かるため、工期が長引き工費が嵩む問題がある。そのため、補強リングを省略できる土留構造物の構築が望まれている。例えば土圧が小さく補強リングが不要である掘削孔の深度が浅い部分には、掘削孔の壁面に沿って複数の波付け鋼板を環状に配置して構造体を構築し、土圧が大きく補強リングが必要となる掘削孔の深度が深い部分では、掘削孔の壁面に沿って複数の鋼製土留パネルを環状に配置して構造体を構築することが考えられる。鋼製土留パネルは、波付け鋼板よりも剛性が高い製品である。鋼製土留パネルは、掘削孔の壁面に面するスキンプレートと、スキンプレートの上端縁に沿って設けられて上面を形成する上部主桁と、スキンプレートの下端縁に沿って設けられて下面を形成する下部主桁と、スキンプレートの左右の両端を形成する継手板と、を備えている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0005】

【特許文献1】特開２０２０－０６６８４５号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0006】

土留構造物の外面と掘削孔との間には、地山の緩みと沈下を抑制する等の目的で裏込注入材が充填される。裏込注入材は、例えばコンクリート又はモルタルである。波付け鋼板は、波形断面であるため、掘削孔と波付け鋼板との間に充填されて硬化した裏込注入材が引っ掛かる定着代を有している。つまり、波付け鋼板では、裏込注入材が波形断面の凹んだスペースに入り込んで硬化し、硬化した裏込注入材が該凹んだスペースに引っ掛かるため、裏込注入材の定着性が高い。しかし、鋼製土留パネルでは、外面がフラットであるため、掘削孔と鋼製土留パネルとの間に充填されて硬化した裏込注入材が引っ掛かる定着代を有しておらず、裏込注入材の定着性に課題があった。裏込注入材が土留構造物に十分に定着されないと、土留構造物の安定性に課題がある。

【0007】

本発明は、上記の課題を解決するものであり、掘削孔の壁面の周方向に沿って鋼製土留パネルを順に配置して土留構造物を構築する場合において、掘削孔と土留構造物との間に充填されて硬化した裏込注入材の定着性を高めることができる、鋼製土留パネル及び該鋼製土留パネルを用いた土留構造物を提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0008】

本発明に係る鋼製土留パネルは、地面を掘削して形成された掘削孔に設置されて土留構造物を構築するために用いられる鋼製土留パネルであって、前記掘削孔の壁面に面するスキンプレートと、前記スキンプレートの上端縁に沿って設けられて上面を形成する上部主桁と、前記スキンプレートの下端縁に沿って設けられて下面を形成する下部主桁と、前記スキンプレートの左右の両端に設けられて左右の側面を形成する継手板と、を備え、前記上部主桁及び前記下部主桁のうち、いずれか一方又は双方の外端縁が、前記スキンプレートの外面よりも前記掘削孔の壁面に向かって突き出すように設けられているものである。

【0009】

本発明に係る土留構造物は、地面を掘削して形成された掘削孔に、複数の鋼製土留パネルを設置して構築される土留構造物であって、前記掘削孔の壁面に沿って、複数の前記鋼製土留パネルを配置して形成された構造体が、孔軸方向に少なくとも１段以上構築された第１土留構造部を備え、各前記構造体を構成する複数の前記鋼製土留パネルは、上記鋼製土留パネルを少なくとも１つ有しているものである。

【発明の効果】

【0010】

本発明では、上部主桁及び下部主桁のうち、いずれか一方又は双方の外端縁が、スキンプレートの外面よりも掘削孔の壁面に向かって突き出すように設けられており、該突き出した上部主桁又は下部主桁とスキンプレートの外面とで凹状のスペースを形成することができる。よって、掘削孔と鋼製土留パネルとの間に充填されて硬化した裏込注入材が引っ掛かる定着代を形成することができるので、裏込注入材の定着性を高めることができ、土留構造物の安定性を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【0011】

【図1】実施の形態１に係る土留構造物を模式的に示した斜視図である。

【図2】実施の形態１に係る波付け鋼板の一例としてライナープレートを示した斜視図である。

【図3】実施の形態１に係る波付け鋼板の一例としてライナープレートを示した縦断面図である。

【図4】実施の形態１に係る波付け鋼板の一例としてプランクプレートを示した斜視図である。

【図5】実施の形態１に係る波付け鋼板の一例としてプランクプレートを示した縦断面図である。

【図6】実施の形態１に係る鋼製土留パネルを示した斜視図である。

【図7】実施の形態１に係る鋼製土留パネルを示した平断面図である。

【図8】実施の形態１に係る鋼製土留パネルを示した正面図である。

【図9】実施の形態１に係る鋼製土留パネルを示した左側面図である。

【図10】実施の形態１に係る土留構造物の構築工法の一例を模式的に示した説明図である。

【図11】実施の形態１に係る土留構造物における第１土留構造部の一例を示した平断面図である。

【図12】実施の形態１に係る土留構造物の要部を模式的に示した拡大図である。

【図13】実施の形態１に係る鋼製土留パネルの変形例を示した平断面図である。

【図14】図１３に示した鋼製土留パネルを用いた土留構造物における第１土留構造部の一例を示した平断面図である。

【図15】図１４に示したＡ部の拡大図である。

【図16】図１４に示した土留構造物の第１土留構造部を構築する手順を模式的に示した説明図である。

【図17】図１４に示した土留構造物の構築工法の特徴を具体的に示した説明図である。

【図18】実施の形態１に係る土留構造物の変形例を模式的に示した斜視図である。

【図19】実施の形態１に係る鋼製土留パネルの変形例を示した斜視図である。

【図20】実施の形態２に係る土留構造物の要部を模式的に示した拡大図である。

【発明を実施するための形態】

【0012】

以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付して、その説明を適宜省略又は簡略化する。また、各図に記載の構成について、その形状、大きさ、及び配置等は、本発明の範囲内で適宜変更することができる。

【0013】

実施の形態１．
実施の形態１に係る鋼製土留パネル１及び該鋼製土留パネル１を用いた土留構造物１００を、図１～図１２に基づいて説明する。図１は、実施の形態１に係る土留構造物を模式的に示した斜視図である。

【0014】

図１に示すように、土留構造物１００は、地面を掘削して形成された鉛直の掘削孔に波付け鋼板２と鋼製土留パネル１を設置して構築された構成である。土留構造物１００は、例えば建築構造物の基礎を構築するための立坑又は地中に構築される集水井等の土木構造物を構築する際に構築されるものである。具体的には、土留構造物１００は、第２土留構造部１０２と、第１土留構造部１０１と、を備えている。第２土留構造部１０２は、平面視が円弧状の波付け鋼板２がリング状に配置されて形成された構造体１０２Ａを、孔軸方向に４段積み重ねて構築された構成である。第２土留構造部１０２は、波付け鋼板２を千鳥状に配置して組み立てられている。第１土留構造部１０１は、平面視が円弧状の鋼製土留パネル１がリング状に配置されて形成された構造体１０１Ａを、孔軸方向に２段積み重ねて構築された構成である。第１土留構造部１０１も、鋼製土留パネル１を千鳥状に配置して組み立てられている。土留構造物１００は、一例として平面視が円形状とした構成である。なお、第１土留構造部１０１及び第２土留構造部１０２の段数は、図示した構成に限定されず、それぞれ少なくとも１段以上あればよい。また、図１に示した土留構造物１００の周方向における波付け鋼板２及び鋼製土留パネル１の個数は、一例であってこれに限定されない。

【0015】

図２は、実施の形態１に係る波付け鋼板の一例としてライナープレートを示した斜視図である。図３は、実施の形態１に係る波付け鋼板の一例としてライナープレートを示した縦断面図である。図４は、実施の形態１に係る波付け鋼板の一例としてプランクプレートを示した斜視図である。図５は、実施の形態１に係る波付け鋼板の一例としてプランクプレートを示した縦断面図である。

【0016】

波付け鋼板２は、例えば図２及び図３に示したライナープレート２Ａや、図４及び図５に示したプランクプレート２Ｂで構成されている。ライナープレート２Ａは、波形断面がサインカーブ状に形成された構成である。プランクプレート２Ｂは、波形断面が矩形状に形成された構成である。波付け鋼板２には、図２～図５に示すように、上端縁及び下端縁に沿って設けられた円弧状の周方向フランジ部２０と、円弧方向の両端縁に沿って設けられた軸方向フランジ部２１と、が設けられている。周方向フランジ部２０は、波付け鋼板２の上端縁及び下端縁から掘削孔の内部に向かって突出するように曲げ加工されて形成されている。軸方向フランジ部２１は、波付け鋼板２の円弧方向の両端縁にプレートを溶接して形成されている。

【0017】

波付け鋼板２は、例えば厚さが２．７ｍｍ～７ｍｍ程度である。図１に示す土留構造物１００では、上から１段目及び２段目にライナープレート２Ａからなる波付け鋼板２が用いられ、上から３段目及び４段目にプランクプレート２Ｂからなる波付け鋼板２が用いられている。土留構造物１００では、掘削孔の深度が深くなるにつれて地山側からの土圧が大きく、更に上方に配置された構造体１０２Ａの自重が下方に配置された構造体１０２Ａに作用する。そのため、ライナープレート２Ａよりも剛性が高いプランクプレート２Ｂを、土留構造物１００の３段目及び４段目に用いている。なお、第２土留構造部１０２は、すべての段をライナープレート２Ａで構成してもよいし、すべての段をプランクプレート２Ｂで構成してもよい。

【0018】

周方向フランジ部２０には、孔軸方向に積み重ねた上下に隣り合う波付け鋼板２同士、又は波付け鋼板２と鋼製土留パネル１とを連結するための連結孔２０ａが円弧方向に沿って複数形成されている。上下に隣り合う波付け鋼板２は、周方向フランジ部２０を突き合わせ、例えば連結孔２０ａに挿通したボルトの軸部をナットで締結することで連結される。なお、上下に隣り合う波付け鋼板２の周方向フランジ部２０を連結する手段は、例えばクリップ等の連結具を用いてもよい。また、図示した連結孔２０ａの個数は一例であって、これに限定されるものではない。

【0019】

軸方向フランジ部２１には、掘削孔の周方向に配置した左右に隣り合う波付け鋼板２同士を連結するための連結孔２１ａが上下方向に沿って複数形成されている。左右に隣り合う波付け鋼板２は、軸方向フランジ部２１を突き合わせ、例えば連結孔２１ａに挿通したボルトの軸部をナットで締結することで連結される。なお、左右に隣り合う波付け鋼板２の軸方向フランジ部２１を連結する手段は、例えばクリップ等の連結具を用いてもよい。また、図示した連結孔２１ａの個数は一例であって、これに限定されるものではない。

【0020】

図６は、実施の形態１に係る鋼製土留パネルを示した斜視図である。図７は、実施の形態１に係る鋼製土留パネルを示した平断面図である。図８は、実施の形態１に係る鋼製土留パネルを示した正面図である。図９は、実施の形態１に係る鋼製土留パネルを示した左側面図である。

【0021】

鋼製土留パネル１は、図６～図９に示すように、掘削孔の壁面に面する円弧状のスキンプレート１０と、スキンプレート１０の上端縁に沿って設けられて上面を形成する円弧状の上部主桁１１と、スキンプレート１０の下端縁に沿って設けられて下面を形成する円弧状の下部主桁１２と、スキンプレート１０の円弧方向の両端に設けられ左右の側面を形成する平板状の継手板１３と、を備えており、掘削孔の内部に向かって開口する凹状に形成された構成である。スキンプレート１０、上部主桁１１、下部主桁１２及び継手板１３は、それぞれ溶接で固定されている。上部主桁１１及び下部主桁１２の桁高は、掘削孔の土質及び深度等によって仕様が変わるが、例えば１５０ｍｍ～４００ｍｍ程度である。また、孔軸方向における鋼製土留パネル１の高さは、例えば土留構造物１００を構築する作業者の安全性と効率を考慮して、５００ｍｍを標準とし、５００ｍｍ～１０００ｍｍ程度範囲で設計される。

【0022】

また、鋼製土留パネル１は、上部主桁１１と下部主桁１２との間に配置され、製造時、運搬時、及び施工時における該鋼製土留パネル１の形状を保持する形状保持部材１４を有している。形状保持部材１４は、例えば図示したように鋼板等から板状部材、又は図示省略の鉄筋棒等から成る棒状部材で構成されている。形状保持部材１４は、図示例の場合、円弧方向に所定の間隔をあけて４つ配置されている。なお、形状保持部材１４の形状及び設置個数は、図示例に限定されず、例えば鋼製土留パネル１の大きさ及び形状等を考慮して決定される。

【0023】

図９に示すように、上部主桁１１は、その外端縁１１ａがスキンプレート１０の外面よりも掘削孔の壁面に向かって突き出すように設けられている。ここで言う外端縁１１ａとは、スキンプレート１０の外面よりも掘削孔の壁面に向かって突き出している部分をいう。また、下部主桁１２も、その外端縁１２ａがスキンプレート１０の外面よりも掘削孔の壁面に向かって突き出すように設けられている。ここで言う外端縁１２ａとは、スキンプレート１０の外面よりも掘削孔の壁面に向かって突き出している部分をいう。上部主桁１１の外端縁１１ａ及び下部主桁１２の外端縁１２ａの突き出す長さは、一例として２５ｍｍ程度である。上部主桁１１の外端縁１１ａ及び下部主桁１２の外端縁１２ａと、スキンプレート１０の外面とで、土留構造物１００の外面と掘削孔との間に充填される裏込注入材が入り込む凹状のスペースＳが形成される。

【0024】

図６に示すように、上部主桁１１には、孔軸方向に積み重ねた上下に隣り合う鋼製土留パネル１同士、又は鋼製土留パネル１と波付け鋼板２とを連結するための連結孔１１ｂが複数形成されている。また、下部主桁１２には、孔軸方向に積み重ねた上下に隣り合う鋼製土留パネル１同士を連結するための連結孔１２ｂが複数形成されている。上下に隣り合う鋼製土留パネル１は、一方の上部主桁１１と他方の下部主桁１２とを突き合わせ、連結孔１１ｂ及び１２ｂに挿通したボルトの軸部をナットで締結することで連結される。また、上下に隣り合う鋼製土留パネル１と波付け鋼板２は、上部主桁１１と周方向フランジ部２０とを突き合わせ、連結孔１１ｂ及び２０ａに挿通したボルトの軸部をナットで締結することで連結される。

【0025】

なお、連結孔１１ｂの孔径は、連結孔２０ａの孔径よりも大きくすることが好ましい。構造体１０２Ａは、施工誤差が生じたり、波付け鋼板２の剛性が低いことに起因して、真円度の誤差が生じたりする場合がある。構造体１０２Ａの施工誤差及び真円度の誤差が生じてしまうと、連結孔１１ｂと連結孔２０ａの位置が若干ずれて、連結孔１１ｂ及び２０ａにボルトを挿通させることが困難となる場合がある。つまり、連結孔１１ｂの孔径を連結孔２０ａの孔径よりも大きくすることで、波付け鋼板２によって形成された構造体１０２Ａの施工誤差及び真円度の誤差を連結孔１１ｂで吸収することができ、連結孔１１ｂ及び２０ａにボルトを挿通させることができる。なお、連結孔１１ｂの位置、大きさ及び個数は、図示した限りではなく、鋼製土留パネル１の形状及び大きさ等に応じて、適宜変更して形成するものとする。

【0026】

また、図６に示すように、上部主桁１１には、工具を差し込んで抉るための抉り孔１１ｃが、円弧方向に間隔をあけて複数形成されている。また、図６及び図７に示すように、下部主桁１２には、工具を差し込んで抉るための抉り孔１２ｃが、円弧方向に間隔をあけて複数形成されている。抉るとは、例えば隙間などに物を差し入れてねじることを意味する。工具とは、一例としてシノ棒等の棒状部材である。抉り孔１１ｃ及び１２ｃは、上下に隣り合う鋼製土留パネル１同士、又は鋼製土留パネル１と波付け鋼板２とを連結するための連結孔１１ｂ、１２ｂの位置を一致させる作業を行うために設けられている。なお、抉り孔１１ｃ及び１２ｃは、上部主桁１１及び下部主桁１２のうち、いずれか一方にのみ設けてもよいし、双方ともに省略してもよい。また、抉り孔１１ｃ及び１２ｃの位置、大きさ及び個数は、図示した限りではなく、適宜変更して形成するものとする。

【0027】

継手板１３には、掘削孔の周方向に配置した左右に隣り合う鋼製土留パネル１を連結するための連結孔１３ａが複数形成されている。左右に隣り合う鋼製土留パネル１は、継手板１３を突き合わせ、連結孔１３ａに挿通したボルトの軸部をナットで締結することで連結される。なお、図示した連結孔１３ａの個数は一例であって、これに限定されるものではない。

【0028】

また、図６及び図９に示すように、左右の継手板１３には、工具を差し込んで抉るための抉り孔１３ｂが形成されている。工具とは、一例としてシノ棒等の棒状部材である。抉り孔１３ｂは、左右に隣り合う鋼製土留パネル１の連結孔１３ａの位置を一致させる作業を行うために設けられている。なお、抉り孔１３ｂは、上下に隣り合う鋼製土留パネル１同士、又は鋼製土留パネル１と波付け鋼板２とを連結するための連結孔１１ｂ、１２ｂの位置を一致させる際に利用してもよい。また、抉り孔１３ｂは、左右の継手板１３のうち、いずれか一方にのみ設けてもよいし、双方ともに省略してもよい。また、抉り孔１３ｂの位置、大きさ及び個数は、図示した限りではなく、適宜変更して形成するものとする。

【0029】

次に、上記土留構造物１００の構築工法の一例を、図１０に基づいて説明する。図１０は、実施の形態１に係る土留構造物の構築工法の一例を模式的に示した説明図である。本実施の形態１に係る土留構造物１００の構築工法では、第２土留構造部１０２を構築した後、該第２土留構造部１０２の下部に第１土留構造部１０１を構築する。先ず、図１０（Ａ）に示すように、地面２００に土留構造物１００を構築するための掘削孔２０１を形成する。掘削孔２０１は、土留構造物１００の外径よりも例えば２０ｃｍ程度の大きい外径で形成される。掘削孔２０１の深さは、一例として０．５ｍ～１．５ｍ程度である。そして、掘削孔２０１の壁面に沿って波付け鋼板２をリング状に配置して構造体１０２Ａを組み立てる。

【0030】

構造体１０２Ａは、掘削孔２０１の壁面の周方向に沿って波付け鋼板２を順に配置し、左右に隣り合う波付け鋼板２をボルト及びナットで連結して組み立てられる。上段の構造体１０２Ａの波付け鋼板２と、下段の構造体１０２Ａの波付け鋼板２とは、ボルト及びナットで連結される。なお、上段の波付け鋼板２と下段の波付け鋼板２とは、千鳥配置となるように、周方向の位置をずらして配置される。このように、構造体１０２Ａを孔軸方向に沿って複数段積み重ねて（図示例の場合は３段）第２土留構造部１０２の一部が構築される。

【0031】

次に、図１０（Ｂ）に示すように、最上段に位置する構造体１０２Ａを地面２００に設置した井桁３００で固定した後、構造体１０２Ａの外側の掘削孔２０１を掘削土で埋め戻す。なお、最上段に位置する構造体１０２Ａを地面２００に固定する手段は、井桁３００に限定されず、例えばコンクリートを用いてもよい。

【0032】

そして、図１０（Ｃ）に示すように、地盤を掘削しつつ、構造体１０２Ａ及び１０１Ａを組み立てて第２土留構造部１０２及び第１土留構造部１０１を構築し、所定の深度まで掘り進める。なお、最上段に位置する構造体１０２Ａを井桁３００で固定した後は、最下段の構造体１０２Ａの下端に、掘削孔２０１の壁面の周方向に沿って波付け鋼板２を配置し、該波付け鋼板２を最下段の波付け鋼板２にボルト及びナットで連結するとともに、左右に隣り合う波付け鋼板２同士をボルト及びナットで連結して、構造体１０２Ａを構築していく。また、波付け鋼板２と掘削孔２０１との間には、裏込注入材として、コンクリート又はモルタルが充填される。

【0033】

図１１は、実施の形態１に係る土留構造物における第１土留構造部の一例を示した平断面図である。図１１に示す矢印は、各鋼製土留パネル１の範囲を示している。図１０（Ｃ）に示すように、第１土留構造部１０１は、第２土留構造部１０２を構築した後、該第２土留構造部１０２の下端に構築される。構造体１０１Ａは、図１１に示すように、掘削孔２０１の壁面の周方向に沿って鋼製土留パネル１を順に配置して組み立てられる。掘削孔２０１の壁面に配置された鋼製土留パネル１は、上段の波付け鋼板２又は上段の鋼製土留パネル１にボルト及びナットで連結されるとともに、左右に隣り合う鋼製土留パネル１にボルト及びナットで連結される。なお、上段の波付け鋼板２又は上段の鋼製土留パネル１と下段の鋼製土留パネル１とは、千鳥配置となるように、周方向の位置をずらして配置される。このように、構造体１０１Ａを孔軸方向に沿って複数段積み重ねて第１土留構造部１０１が構築される。

【0034】

図１２は、実施の形態１に係る土留構造物の要部を模式的に示した拡大図である。図１２に示すように、掘削孔２０１の壁面と鋼製土留パネル１との間には、地山の緩みと沈下を抑制する等の目的で裏込注入材２０２が充填される。裏込注入材２０２は、例えばコンクリート又はモルタルである。裏込注入材２０２は、鋼製土留パネル１に形成された図示省略の注入口を介して注入される。注入口は、鋼製土留パネル１の形状及び大きさ等に応じて、位置、大きさ及び個数を適宜設定して形成される。本実施の形態１に係る鋼製土留パネル１及び該鋼製土留パネル１を用いた土留構造物１００では、上部主桁１１の外端縁１１ａ及び下部主桁１２の外端縁１２ａが、スキンプレート１０の外面よりも掘削孔２０１の壁面に向かって突き出すように構成されており、該突き出した上部主桁１１及び下部主桁１２とスキンプレート１０の外面とで、凹状のスペースＳ（図９を参照）が形成されている。つまり、鋼製土留パネル１は、凹状のスペースＳによって、掘削孔２０１の壁面と鋼製土留パネル１との間に充填されて硬化した裏込注入材２０２が引っ掛かる定着代を形成することができ、裏込注入材２０２の定着性を高めることができる。

【0035】

なお、図示することは省略したが、鋼製土留パネル１は、上部主桁１１及び下部主桁１２のうち、いずれか一方の外端縁１１ａ又は１２ａが、スキンプレート１０の外面よりも掘削孔２０１の壁面に向かって突き出すように構成してもよい。この場合であっても、該突き出した上部主桁１１又は下部主桁１２とスキンプレート１０の外面とで、凹状のスペースＳが形成されるので、掘削孔２０１の壁面と鋼製土留パネル１との間に充填されて硬化した裏込注入材２０２が引っ掛かる定着代を形成することができ、裏込注入材２０２の定着性を高めることができる。

【0036】

また、第２土留構造部１０２は、図示した４段に限定されず、１段以上あればよい。また、第１土留構造部１０１を構成する各構造体１０１Ａは、図示した６つの鋼製土留パネル１で形成された構成に限定されず、６つ以外の個数で形成してもよい。また、本実施の形態１に係る土留構造物１００では、波付け鋼板２で構築した第２土留構造部１０２と、鋼製土留パネル１で構築した第１土留構造部１０１と、を有する構成に限定されず、図示は省略したが、鋼製土留パネル１で構築した第１土留構造部１０１のみで構成してもよい。

【0037】

図１３は、実施の形態１に係る鋼製土留パネルの変形例を示した平断面図である。図１４は、図１３に示した鋼製土留パネルを用いた土留構造物における第１土留構造部の一例を示した平断面図である。図１５は、図１４に示したＡ部の拡大図である。図１６は、図１４に示した土留構造物の第１土留構造部を構築する手順を模式的に示した説明図である。図１７は、図１４に示した土留構造物の構築工法の特徴を具体的に示した説明図である。なお、図１６及び図１７に示す括弧書きの数字は、鋼製土留パネル１Ａのピースの番号を示している。

【0038】

鋼製土留パネル１Ａは、図１３に示すように、平面視が円弧状とされ、円弧方向における両端面が、掘削孔の径方向に対して傾斜して形成された構成としてもよい。具体的には、鋼製土留パネル１Ａは、平面視において、上部主桁１１と下部主桁１２の円弧方向における両端部、及び継手板１３が、掘削孔の径方向に対して傾斜して形成されている。つまり、図１４及び図１５に示すように、複数の鋼製土留パネル１Ａをリング状に配置して構築された構造体１０１Ａでは、周方向に隣り合う鋼製土留パネル１Ａが突き合わさる端面の組が、掘削孔の径方向に対して傾斜して形成されている。なお、掘削孔の径方向に対して傾斜して形成されているとは、後述するように、既に設置された左右の鋼製土留パネル１Ａ及び１Ａの間に形成されたスペースに、最後に設置される鋼製土留パネル１Ａを、構造体１０１Ａの内側から周方向にスライドさせて嵌め込むことができる程度に傾斜して形成されていることを意味する。

【0039】

図１３に示した鋼製土留パネルを用いて土留構造物を構築するには、図１６（Ａ）に示すように、第６ピースの鋼製土留パネル１Ａを１つ残して、第１ピースから第５ピースの鋼製土留パネル１Ａを掘削孔２０１の壁面の周方向に沿って順に組み立てて構造体１０１Ａの一部を構築する。第１ピースから第５ピースの鋼製土留パネル１Ａは、上段の波付け鋼板２又は上段の鋼製土留パネル１Ａにボルト及びナットで連結するとともに、左右に隣り合う鋼製土留パネル１Ａ同士をボルト及びナットで連結する。

【0040】

そして、図１６（Ｂ）に示すように、第１ピースの鋼製土留パネル１Ａと第５ピースの鋼製土留パネル１Ａとの間に形成されたスペースＳに、残した第６ピースの鋼製土留パネル１Ａを、構造体１０１Ａの内側から周方向にスライドさせて挿入する。このとき、図１７に示すように、第５ピースの鋼製土留パネル１Ａにおける一方の継手板１３に対して、第６ピースの鋼製土留パネル１Ａにおける一方の継手板１３をスライドさせる。第６ピースの鋼製土留パネル１Ａの一端側を、第１ピースの鋼製土留パネル１Ａと第５ピースの鋼製土留パネル１Ａとの間のスペースＳにスライドさせて挿入した後、図１６（Ｃ）及び図１７に示すように、第６ピースの鋼製土留パネル１Ａの他端側を、構造体１０１Ａの内側から外側（図中の矢印Ｘの方向）に向かって押し込み、当該スペースＳに嵌め込む。そして、第６ピースの鋼製土留パネル１Ａを、上段の波付け鋼板２又は鋼製土留パネル１Ａにボルト及びナットで連結するとともに、左右に隣り合う鋼製土留パネル１Ａにボルト及びナットで連結する。なお、最後に設置される第６ピースの鋼製土留パネル１Ａは、他の鋼製土留パネル１Ａよりも、円弧方向の長さを例えば０ｍｍ～６ｍｍ程度、より好ましくは３ｍｍ程度短くすることが好ましい。第６ピースの鋼製土留パネル１Ａを、スペースＳに挿入しやすくし、組み立ての作業性を高めるためである。

【0041】

図１３に示した鋼製土留パネル１Ａ、該鋼製土留パネル１Ａを用いた土留構造物１００では、平面視が円弧状とされ、円弧方向における両端面が、掘削孔の径方向に対して傾斜して形成された鋼製土留パネル１Ａを用いているので、最後に設置される鋼製土留パネル１Ａを、既に設置された左右の鋼製土留パネル１Ａの間に形成されたスペースＳに、構造体１０１Ａの内側から周方向にスライドさせて嵌め込むことができ、施工性を向上させることができる。

【0042】

なお、構造体１０１Ａを形成する鋼製土留パネル１Ａは、図１４に示すように、周方向に隣り合う鋼製土留パネル１Ａが突き合わさる端面の組のうち、すべての組が掘削孔の径方向に対して傾斜して形成された構成としてもよいし、図示することは省略したが、少なくとも１つ以上の組が、掘削孔の径方向に対して傾斜して形成された構成としてもよい。

【0043】

図１８は、実施の形態１に係る土留構造物の変形例を模式的に示した斜視図である。図１９は、実施の形態１に係る鋼製土留パネルの変形例を示した斜視図である。

【0044】

本実施の形態１に係る土留構造物１００は、図１に示した平面視において円形状とした構成に限定されない。土留構造物１００は、図１８に示すように、地面を掘削して形成された鉛直の掘削孔に波付け鋼板２と鋼製土留パネル１Ｂを設置して、平面視が矩形状に構築された構成としてもよい。具体的には、土留構造物１００は、平面視が直線状の波付け鋼板２が矩形状に配置されて形成された構造体１０２Ａを、孔軸方向に４段積み重ねて構築された第２土留構造部１０２と、平面視が直線状の鋼製土留パネル１Ｂが矩形状に配置されて形成された構造体１０１Ａを、孔軸方向に２段積み重ねて構築された第１土留構造部１０１と、を有している。第２土留構造部１０２は、波付け鋼板２を千鳥状に配置して組み立てられている。また、第１土留構造部１０１も、鋼製土留パネル１Ｂを千鳥状に配置して組み立てられている。図１８に示す波付け鋼板２は、図４及び図５に示したプランクプレート２Ｂを用いているが、図２及び図３に示したライナープレート２Ａを用いてもよい。なお、第１土留構造部１０１及び第２土留構造部１０２の段数は、図示した構成に限定されず、それぞれ少なくとも１段以上あればよい。また、図１８に示した各構造体１０２Ａ及び１０１Ａを構成する波付け鋼板２及び鋼製土留パネル１Ｂの個数は、一例である。

【0045】

鋼製土留パネル１Ｂは、図１９に示すように、掘削孔の壁面に面する平板状のスキンプレート１０と、スキンプレート１０の上端縁に沿って設けられて上面を形成する平板状の上部主桁１１と、スキンプレート１０の下端縁に沿って設けられて下面を形成する平板状の下部主桁１２と、スキンプレート１０の左右の両端に設けられて左右の側面を形成する継手板１３と、を備えており、掘削孔の内部に向かって開口する凹状に形成された構成である。スキンプレート１０、上部主桁１１、下部主桁１２及び継手板１３は、それぞれ溶接で固定されている。なお、拡大して図示することは省略したが、図１８に示した第１土留構造部１０１の矩形の角部には、Ｌ字形に加工したコーナー部用の鋼製土留パネル１Ｂが配置されている。

【0046】

このように、本実施の形態１に係る土留構造物１００は、波付け鋼板２及び鋼製土留パネル１Ｂの形状を変形させることで、種々の形状に構築することができる。なお、土留構造物１００は、図１に示す円形状及び図１８に示す矩形状に限定されず、例えば平面視において、小判のような形をした長円形状や、馬蹄形のようにＵ字状等でもよい。波付け鋼板２及び鋼製土留パネル１Ｂは、土留構造物１００の形状に応じた形状で構成するものとする。

【0047】

実施の形態２．
次に、本実施の形態２に係る鋼製土留パネル及び該鋼製土留パネルを用いた土留構造物を図１～図１９を参照しつつ、図２０に基づいて説明する。図２０は、実施の形態２に係る土留構造物の要部を模式的に示した拡大図である。なお、実施の形態１と同一の構成要素については、同一の符号を付して、その説明を適宜省略する。

【0048】

本実施の形態２に係る鋼製土留パネルは、図２０に示すように、掘削孔２０１の壁面に対向する外面に、該壁面に向かって突き出す突起部１５を備えていることを特徴としている。鋼製土留パネル１のその他の構成については、上記実施の形態１と同じである。

【0049】

図２０に示す突起部１５は、例えば鋼板であり、スキンプレート１０の外面に溶接で固定されている。なお、突起部１５は、スキンプレート１０の外面に固定することに限定されず、上部主桁１１、下部主桁１２又は継手板１３に固定してもよい。また、突起部１５は、一箇所のみならず、複数個所に設けてもよい。また、突起部１５は、図示した鋼板に限定されず、壁面に向かって突き出すことができれば、例えば角鋼又はＨ形鋼等の他の部材を用いてもよい。

【0050】

本実施の形態２に係る鋼製土留パネル１及び該鋼製土留パネル１を用いた土留構造物１００では、上部主桁１１の外端縁１１ａ及び下部主桁１２の外端縁１２ａが、スキンプレート１０の外面よりも掘削孔２０１の壁面に向かって突き出すように構成されており、該突き出した上部主桁１１及び下部主桁１２とスキンプレート１０の外面とで、凹状のスペースＳ（図９を参照）が形成されている。つまり、鋼製土留パネル１は、凹状のスペースＳによって、掘削孔２０１と鋼製土留パネル１との間に充填されて硬化した裏込注入材２０２が引っ掛かる定着代を形成することができ、裏込注入材２０２の定着性を高めることができる。

【0051】

また、本実施の形態２に係る鋼製土留パネル１及び該鋼製土留パネル１を用いた土留構造物１００では、掘削孔２０１の壁面に対向する外面に、該壁面に向かって突き出す突起部１５を備えている。よって、鋼製土留パネル１は、突起部１５によって、掘削孔２０１と鋼製土留パネル１との間に充填されて硬化した裏込注入材２０２が引っ掛かる定着代を形成することができるので、裏込注入材２０２の定着性を一層高めることができる。

【0052】

以上に、鋼製土留パネル１及び土留構造物１００を実施の形態に基づいて説明したが、鋼製土留パネル１及び土留構造物１００は、上述した実施の形態の構成に限定されるものではない。例えば図１０に基づいて説明した土留構造物１００の構築工法は、一例であって、上記実施の形態に限定されない。要するに、鋼製土留パネル１及び土留構造物１００は、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更及び応用のバリエーションの範囲を含むものである。

【符号の説明】

【0053】

１、１Ａ、１Ｂ 鋼製土留パネル、２ 波付け鋼板、２Ａ ライナープレート、２Ｂ プランクプレート、１０ スキンプレート、１１ 上部主桁、１１ａ 外端縁、１１ｂ 連結孔、１１ｃ 抉り孔、１２ 下部主桁、１２ａ 外端縁、１２ｂ 連結孔、１２ｃ 抉り孔、１３ 継手板、１３ａ 連結孔、１３ｂ 抉り孔、１４ 形状保持部材、１５ 突起部、２０ 周方向フランジ部、２０ａ 連結孔、２１ 軸方向フランジ部、２１ａ 連結孔、１００ 土留構造物、１０１ 第１土留構造部、１０１Ａ 構造体、１０２ 第２土留構造部、１０２Ａ 構造体、２００ 地面、２０１ 掘削孔、２０２ 裏込注入材、３００ 井桁、Ｓ スペース。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】

【図20】