(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022127996
(43)【公開日】2022-09-01
(54)【発明の名称】管理サーバ
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/18 20120101AFI20220825BHJP
【FI】
G06Q50/18 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021026272
(22)【出願日】2021-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】521077428
【氏名又は名称】特定非営利活動法人KIZUNA25
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】岩見 眞一
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC32
(57)【要約】 (修正有)
【課題】故人が生前に記録したメッセージ等を伝えたい相手毎に管理して、QRコードを用いて確実にその相手に伝えることが可能な管理サーバを提供する。
【解決手段】ユーザ端末100と、故人端末110と、ユーザ端末100および故人端末110とネットワークを介して接続される管理サーバ120であって、QRコードの生成に要する故人情報を故人情報記憶部132から取得し、取得した故人情報を参照し対応するコンテンツ情報をコンテンツ情報記憶部133から取得し、取得したコンテンツ情報に含まれる許可ユーザ情報を抽出し、抽出した許可ユーザ情報を参照し、コンテンツ毎にコンテンツを視聴できるユーザのユーザIDを紐付けた上でコンテンツIDを付してQRコードを生成するQRコード生成部140と、生成したQRコードを故人端末110に提供するQRコード提供部150と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末と、故人端末と、前記ユーザ端末および前記故人端末とネットワークを介して接続される管理サーバであって、
QRコードの生成に要する故人情報を故人情報記憶部から取得し、取得した前記故人情報を参照し対応するコンテンツ情報をコンテンツ情報記憶部から取得し、取得した前記コンテンツ情報に含まれる許可ユーザ情報を抽出し、抽出した前記許可ユーザ情報を参照し、コンテンツ毎にコンテンツを視聴できるユーザのユーザIDを紐付けた上でコンテンツIDを付してQRコードを生成するQRコード生成部と、
生成した前記QRコードを前記故人端末に提供するQRコード提供部と、
前記故人端末に提供されたQRコードを表示させる印刷物を用いて前記QRコードを読み取った前記ユーザ端末から、ユーザIDと第二住所とを含むユーザ情報を受信し、受信した前記ユーザ情報のうち前記ユーザIDをキーにして対応するユーザ情報をユーザ情報記憶部から取得し、取得したユーザ情報のうちから身元特定情報を抽出し、受信した前記ユーザ情報に含まれる前記身元特定情報のうちの前記第二住所が、抽出した前記身元特定情報のうちの第二住所と同じであって、前記ユーザIDが前記QRコードに紐付いているコンテンツ視聴を許可されたユーザに含まれるユーザIDと同じである場合に、コンテンツ画面の生成をコンテンツ画面生成部に要求するユーザ認証部と、を有する、
管理サーバ。
【請求項2】
請求項1に記載の管理サーバにおいて、
前記ユーザ認証部からコンテンツ画面の生成を要求された場合に、前記コンテンツ画面の生成に要するコンテンツ情報をコンテンツ情報記憶部から取得し、取得した前記コンテンツ情報の内容に基づいて前記コンテンツ画面を生成するコンテンツ画面生成部と、
生成した前記コンテンツ画面を前記ユーザ端末に提供するコンテンツ画面提供部と、を有する、
管理サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、故人が、その遺族や友人に何かを伝えるためには、生前に遺言として手紙等を書いておく必要があった。その他に、故人は、メッセージを動画や写真、音声にして記録しておく必要があった。
【0003】
しかし、そのような故人が生前に記録したメッセージ等を、伝えたい相手毎に管理して確実にその相手に伝えることは、セキュリティの問題から容易ではない。また、伝えたい相手の中には、送付先が不明の者がいるケースも少なくない。すなわち、故人が全ての知人に対して当該メッセージ等を伝えることは難しかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、特許文献1には、QRコード(登録商標)、NFCタグについて、必要とする情報の内容に応じて、多段階に情報を得ることができる技術が開示されている。
【0006】
しかし、特許文献1は、故人が生前に記録したメッセージ等を伝えたい相手毎に管理して、QRコードを用いて確実にその相手に伝えるシステムについて、意図しているものではない。
【0007】
本発明の目的は、故人が生前に記録したメッセージ等を伝えたい相手毎に管理して、QRコードを用いて確実にその相手に伝えることが可能な技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次の通りである。
【0009】
本発明の一実施の形態は、ユーザ端末と、故人端末と、ユーザ端末および故人端末とネットワークを介して接続される管理サーバであって、QRコードの生成に要する故人情報を故人情報記憶部から取得し、取得した故人情報を参照し対応するコンテンツ情報をコンテンツ情報記憶部から取得し、取得したコンテンツ情報に含まれる許可ユーザ情報を抽出し、抽出した許可ユーザ情報を参照し、コンテンツ毎にコンテンツを視聴できるユーザのユーザIDを紐付けた上でコンテンツIDを付してQRコードを生成するQRコード生成部を有する。また、生成したQRコードを故人端末に提供するQRコード提供部を有する。また、故人端末に提供されたQRコードを表示させる印刷物を用いてQRコードを読み取ったユーザ端末から、ユーザIDと第二住所とを含むユーザ情報を受信し、受信したユーザ情報のうちユーザIDをキーにして対応するユーザ情報をユーザ情報記憶部から取得し、取得したユーザ情報のうちから身元特定情報を抽出し、受信したユーザ情報に含まれる身元特定情報のうちの第二住所が、抽出した身元特定情報のうちの第二住所と同じであって、ユーザIDがQRコードに紐付いているコンテンツ視聴を許可されたユーザに含まれるユーザIDと同じである場合に、コンテンツ画面の生成をコンテンツ画面生成部に要求するユーザ認証部を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、故人が生前に記録したメッセージ等を伝えたい相手毎に管理して、QRコードを用いて確実にその相手に伝えることが可能な技術を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施の形態である印刷物および管理サーバの構成例の概要を示す図である。
【
図2】本発明の一実施の形態における管理サーバのユーザ情報記憶部に記憶されているユーザ情報と、身元特定情報記憶部に記憶されている身元特定情報との概要を示す図である。
【
図3】本発明の一実施の形態における管理サーバの故人情報記憶部に記憶されている故人情報と、コンテンツ情報記憶部に記憶されているコンテンツ情報との概要を示す図である。
【
図4】本発明の一実施の形態における印刷物の概要を示す図である。
【
図5】本発明の一実施の形態における全体処理の概要を示す図である。
【
図6】本発明の一実施の形態におけるユーザ情報記憶処理およびユーザ情報取得処理の概要を示す図である。
【
図7】本発明の一実施の形態における故人情報記憶処理および故人情報取得処理の概要を示す図である。
【
図8】本発明の一実施の形態におけるQRコード生成処理の概要を示す図である。
【
図9】本発明の一実施の形態におけるQRコード提供処理の概要を示す図である。
【
図10】本発明の一実施の形態におけるユーザ認証処理の概要を示す図である。
【
図11】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ画面の概要を示す図である。
【
図12】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ画面生成処理の概要を示す図である。
【
図13】本発明の一実施の形態におけるコンテンツ画面提供処理の概要を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。また、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
<システム構成>
図1は、本発明の一実施の形態である管理サーバ120の構成例の概要を示す図である。
【0013】
図1に示されるように、本発明に係るシステムは、ユーザ端末100と、故人端末110と、ユーザ端末100および故人端末110とネットワークを介して接続される管理サーバ120とを有する。すなわち、管理サーバ120は、ユーザ端末100および故人端末110とネットワークを介して接続される。
【0014】
管理サーバ120は、ユーザ情報記憶部130と、身元特定情報記憶部131と、故人情報記憶部132と、コンテンツ情報記憶部133と、QRコード記憶部134と、コンテンツ画面記憶部135と、QRコード生成部140と、QRコード提供部150と、ユーザ認証部160と、コンテンツ画面生成部170と、コンテンツ画面提供部180とを有する。
【0015】
ユーザ情報記憶部130には、ユーザ情報200(後述、
図2(a))が記憶されている。身元特定情報記憶部131には、身元特定情報210(後述、
図2(b))が記憶されている。
【0016】
故人情報記憶部132には、故人情報300(後述、
図3)が記憶されている。また、コンテンツ情報記憶部133には、コンテンツ情報310(後述、
図3)が記憶されている。
【0017】
QRコード生成部140は、QRコードの生成に要する故人情報300を故人情報記憶部132から取得し、取得した故人情報300を参照し対応するコンテンツ情報310をコンテンツ情報記憶部133から取得し、取得したコンテンツ情報310に含まれる許可ユーザ情報を抽出し、抽出した許可ユーザ情報を参照し、コンテンツ毎にコンテンツを視聴できるユーザのユーザIDを紐付けた上でコンテンツIDを付してQRコードを生成する。QRコード生成処理については
図8にて後述する。
【0018】
QRコード提供部150は、生成したQRコードを故人端末110に提供する。QRコード提供処理については
図9にて後述する。
【0019】
ユーザ認証部160は、故人端末110に提供されたQRコードを表示させる印刷物400を用いてQRコードを読み取ったユーザ端末100から、ユーザIDと第二住所とを含むユーザ情報200を受信し、受信したユーザ情報200のうちユーザIDをキーにして対応するユーザ情報200をユーザ情報記憶部130から取得し、取得したユーザ情報200のうちから身元特定情報210を抽出し、受信したユーザ情報200に含まれる身元特定情報210のうちの第二住所が、抽出した身元特定情報210のうちの第二住所と同じであって、ユーザIDがQRコードに紐付いているコンテンツ視聴を許可されたユーザに含まれるユーザIDと同じである場合に、コンテンツ画面1100の生成をコンテンツ画面生成部170に要求する。ユーザ認証処理の詳細については
図10にて後述する。
【0020】
コンテンツ画面生成部170は、ユーザ認証部160からコンテンツ画面1100の生成を要求された場合に、コンテンツ画面1100の生成に要するコンテンツ情報310をコンテンツ情報記憶部133から取得し、取得したコンテンツ情報310の内容に基づいてコンテンツ画面1100を生成する。コンテンツ画面1100の詳細、コンテンツ画面生成処理の詳細については
図11~12にて後述する。
【0021】
コンテンツ画面提供部180は、生成したコンテンツ画面1100をユーザ端末100に提供する。コンテンツ画面提供処理については
図13にて後述する。
<ユーザ情報記憶部>
図2(a)は、本発明の一実施の形態における管理サーバ120のユーザ情報記憶部130に記憶されているユーザ情報200の構成例の概要を示す図である。
【0022】
図2(a)に示されるように、ユーザ情報200は、ユーザIDと、ユーザ名と、連絡先と、基本情報と、身元特定情報210等のデータ項目により構成される。
【0023】
ユーザIDは、管理サーバ120が、ユーザを識別するための符号を示す。ユーザ名は、ユーザの氏名または名称を示す。連絡先は、ユーザのメールアドレスや電話番号等を示す。基本情報は、ユーザの年齢や性別、血液型等の基本的なプロフィールを示す。身元特定情報210の詳細は後述する。
【0024】
図2(b)は、本発明の一実施の形態における身元特定情報210の構成例の概要を示す図である。
【0025】
身元特定情報210は、ユーザID、第一住所情報、第二住所情報210等の情報を示す。身元特定情報210は、管理サーバ120の身元特定情報記憶部131に記憶されている。
【0026】
第一住所情報は、ユーザの住民登録住所(第一住所)を示す。すなわち、第一住所は、戸籍上登録された住所とできる。
【0027】
第二住所情報210は、ユーザが印刷物400の送付先として希望する場所(以下、第二住所と略記する)の住所を示す。例えば、第二住所は、ユーザの会社の住所や、老人ホーム、果樹園、農園など、ユーザの身元を特定可能な実在する場所とする。
【0028】
第二住所は、本発明に係るシステムを運営する運営者が管理する場所としても良い。また、第二住所は、ユーザと故人を結びつける共通の場所とできる。
【0029】
このように、第二住所を用いることによって、第三者である運営者が一括でユーザの身元を管理でき、印刷物400の送付場所や、その返信先として活用できる。すなわち、故人が印刷物400の送付先としてユーザの第一住所が不明の場合でも、当該ユーザが登録してある第二住所を送付先とすることで、管理サーバ120は、印刷物400を当該ユーザに届けさせることができる。
<故人情報記憶部>
図3(a)は、本発明の一実施の形態における管理サーバ120の故人情報記憶部132に記憶されている故人情報300の構成例の概要を示す図である。
【0030】
図3(a)に示されるように、故人情報300は、故人IDと、故人名と、連絡先と、基本情報と、コンテンツ情報310等のデータ項目により構成される。
【0031】
故人IDは、管理サーバ120が、故人を識別するための符号を示す。故人名は、故人の氏名を示す。連絡先は、故人のメールアドレスや電話番号等を示す。基本情報は、故人の年齢や性別、血液型等の基本的なプロフィールを示す。コンテンツ情報310の詳細は後述する。
【0032】
なお、本実施例の説明における「故人」とは、便宜上そのような表現を用いているに過ぎず、必ずしも死亡した者についてのみを想定していない。
【0033】
また、「故人」の代わりとして観光組織を想定できる。例えば、この場合の「第二住所」は、観光組織が管理する観光スポットや、商店、施設等とできる。
【0034】
図3(b)は、本発明の一実施の形態におけるコンテンツ情報310の構成例の概要を示す図である。
【0035】
コンテンツ情報310は、コンテンツID、故人ID、許可ユーザ情報320、コンテンツ種類、データサイズ等の情報を示す。コンテンツ情報310は、管理サーバ120のコンテンツ情報記憶部133に記憶されている。
【0036】
コンテンツIDは、管理サーバ120が、コンテンツを識別するための符号を示す。
【0037】
許可ユーザ情報320は、故人によって予め登録されることで、コンテンツの視聴を許可されたユーザ(許可ユーザと略記する)のユーザIDを含む情報を示す。すなわち、故人は、コンテンツの視聴をさせたい許可ユーザを、許可ユーザ情報320に含めて予め登録できる。なお、「許可ユーザ」は単数でも複数でも良い。また、コンテンツ毎に許可ユーザを設定できる。
【0038】
許可ユーザ情報320を用いることによって、管理サーバ120は、コンテンツ毎に故人がコンテンツの視聴をしてもらいたい相手(ユーザ)を特定して管理できる。また、当該相手の送付先を知らない場合でも、「第二住所」を用いることで、及び印刷物400でなくても寺院のHP等にQRコードを掲載させることで、確実に当該相手にコンテンツの視聴をさせることができる。
【0039】
コンテンツ種類は、コンテンツの種類を示す。例えば、コンテンツ種類は、動画、画像、音声等がある。データサイズは、データの容量を示す。例えば、データサイズは、「210MB」等と示される。
<印刷物>
図4は、本発明の一実施の形態における印刷物400の概要を示す図である。
【0040】
図4(a)で示されるように、印刷物400は、郵便はがき等とする。QRコード表示部410は、切手とできる。すなわち、この場合、QRコードは切手に表示される。
【0041】
また、
図4(b)で示されるように、QRコード表示部410は、印刷物400に直接印字されるようにしても良い。すなわち、この場合、QRコードは印刷物400に表示される。
【0042】
印刷物400は、故人が生前に特定ユーザに対して送付するものである。「特定ユーザ」とは、故人がコンテンツを視聴してもらいたいユーザである。すなわち、故人は、印刷物400を特定ユーザに送付することにより、印刷物400に表示されるQRコードを当該ユーザに読み取らせることができる。
【0043】
なお、印刷物400の代わりとして、例えば、寺院のHP等にQRコードを表示させるようにしても良い。このようにして、故人がコンテンツの視聴をしてもらいたい相手(特定ユーザ)の送付先を知らない場合でも、QRコードを当該ユーザに読み取らせることができる。
【0044】
すなわち、例えば、寺院側で複数のQRコードを故人毎に管理してHP上に表示させ、ユーザの方から寺院のHPにアクセスし、QRコードを読み取ることができる。
【0045】
また、印刷物400の代わりとして、パスポートや、ポイントカード等にQRコード800を表示させるようにしても良い。
<全体処理>
図5は、本発明の一実施の形態における全体処理の概要を示す図である。
【0046】
まず、S501にて、管理サーバ120はユーザ情報記憶処理およびユーザ情報取得処理(
図6で後述する)を行う。
【0047】
次に、S502にて、管理サーバ120は故人情報記憶処理および故人情報取得処理(
図7で後述する)を行う。
【0048】
次に、S503にて、管理サーバ120はQRコード生成処理(
図8で後述する)を行う。
【0049】
次に、S504にて、管理サーバ120はQRコード提供処理(
図9で後述する)を行う。
【0050】
その後、故人が生前にQRコードを表示した印刷物400を作製しユーザに送付する。その後、故人の死後または生前の任意の時機に、ユーザが印刷物400のQRコードを読み取る。
【0051】
次に、S505にて、管理サーバ120はユーザ認証処理(
図10で後述する)を行う。
【0052】
ユーザの身元が認証できた場合、S506にて、管理サーバ120はコンテンツ画面生成処理(
図11、12で後述する)を行う。なお、ユーザの身元が認証できない場合、管理サーバ120は、本工程を終了する。
【0053】
次に、S507にて、管理サーバ120はコンテンツ画面提供処理(
図13で後述する)を行う。
<ユーザ情報記憶処理>
図6(a)は、本発明の一実施の形態におけるユーザ情報記憶処理の概要を示す図である。以下、管理サーバ120が、ユーザ情報200を記憶する方法について説明する。
【0054】
まず、S601にて、管理サーバ120は、ユーザ情報入力画面をユーザ端末100に提供する。次に、S602にて、ユーザ端末100は、ユーザ情報入力画面をディスプレイに表示させる。
【0055】
その後、ユーザが本発明に係るシステムを初めて利用する場合、または、身元特定情報210等を変更し更新する場合、S603にて、ユーザ端末100はユーザ情報200の入力をユーザから受け付ける。なお、ユーザ情報200は、ユーザIDと、ユーザ名等のデータ項目により構成される。
【0056】
次に、S604にて、ユーザ端末100は、S603で入力を受け付けたユーザ情報200を管理サーバ120に送信する。
【0057】
次に、S605にて、管理サーバ120は、S604で送信されたユーザ情報200を受信することにより、ユーザ情報200を取得する。
【0058】
次に、S606にて、管理サーバ120は、受信したユーザ情報200にユーザIDを付して、S603にて入力を受け付けたユーザ情報200をユーザ情報記憶部130に記憶する。また、管理サーバ120は、記憶したユーザ情報200のうち身元特定情報210を身元特定情報記憶部131に記憶する。
<ユーザ情報取得処理>
図6(b)は、本発明の一実施の形態におけるユーザ情報取得処理の概要を示す図である。以下、管理サーバ120が、ユーザ情報200を取得する方法について説明する。
【0059】
ユーザが本発明に係るシステムを2回目以降利用する場合で、且つ、身元特定情報210等を変更しない場合、S607にて、ユーザ端末100はユーザIDの入力をユーザから受け付ける。なお、ユーザIDは、ユーザ情報200に含まれる。
【0060】
次に、S608にて、ユーザ端末100は、S607で入力を受け付けたユーザIDを管理サーバ120に送信する。
【0061】
その後、S609にて、管理サーバ120は、S608で送信されたユーザIDのキーに対応するユーザ情報200をユーザ情報記憶部130から取得する。
【0062】
また、管理サーバ120は、ユーザIDのキーにPINコードを付随し、ユーザ情報記憶部130に、ホワイトリストやブラックリストを生成させるようにしてもよい。これによりクローン端末等により接続された場合のログインを防ぐことができ、管理サーバ120は、ユーザ端末100の「なりすまし」による被害を防止できる。
<故人情報記憶処理>
図7(a)は、本発明の一実施の形態における故人情報記憶処理の概要を示す図である。以下、管理サーバ120が、故人情報300を記憶する方法について説明する。
【0063】
まず、S701にて、管理サーバ120は、故人情報入力画面を故人端末110に提供する。次に、S702にて、故人端末110は、故人情報入力画面をディスプレイに表示させる。
【0064】
その後、故人が本発明に係るシステムを初めて利用する場合、または、コンテンツ情報310等を変更し更新する場合、S703にて、故人端末110は故人情報300の入力を故人から受け付ける。なお、故人情報300は、故人IDと、故人名等のデータ項目により構成される。
【0065】
次に、S704にて、故人端末110は、S703で入力を受け付けた故人情報300を管理サーバ120に送信する。
【0066】
次に、S705にて、管理サーバ120は、S704で送信された故人情報300を受信することにより、故人情報300を取得する。
【0067】
次に、S706にて、管理サーバ120は、受信した故人情報300に故人IDを付して、S703にて入力を受け付けた故人情報300を故人情報記憶部132に記憶する。また、管理サーバ120は、記憶した故人情報300のうちコンテンツ情報310をコンテンツ情報記憶部133に記憶する。
【0068】
このようにして、管理サーバ120は、故人が予め登録させたユーザに視聴させるための動画および音声等を含むコンテンツ情報310を登録できる。また、故人は、コンテンツ情報310を更新し変更できる。
<故人情報取得処理>
図7(b)は、本発明の一実施の形態における故人情報取得処理の概要を示す図である。以下、管理サーバ120が、故人情報300を取得する方法について説明する。
【0069】
故人が本発明に係るシステムを2回目以降利用する場合で、且つ、コンテンツ情報310等を変更しない場合、S707にて、故人端末110は故人IDの入力を故人から受け付ける。なお、故人IDは、故人情報300に含まれる。
【0070】
次に、S708にて、故人端末110は、S707で入力を受け付けた故人IDを管理サーバ120に送信する。
【0071】
その後、S709にて、管理サーバ120は、S708で送信された故人IDのキーに対応する故人情報300を故人情報記憶部132から取得する。
【0072】
また、管理サーバ120は、故人IDのキーにPINコードを付随し、故人情報記憶部132に、ホワイトリストやブラックリストを生成させるようにしてもよい。これによりクローン端末等により接続された場合のログインを防ぐことができ、管理サーバ120は、故人端末110の「なりすまし」による被害を防止できる。
<QRコード生成処理>
図8は、本発明の一実施の形態におけるQRコード生成処理の概要を示す図である。
【0073】
図8で示されるように、まず、S801にて、管理サーバ120のQRコード生成部140は、QRコード800の生成に要するユーザ情報200をユーザ情報記憶部130から取得する。
【0074】
次に、S802にて、QRコード生成部140は、S801で取得した故人情報300を参照し対応するコンテンツ情報310をコンテンツ情報記憶部133から取得する。
【0075】
次に、S803にて、QRコード生成部140は、S802で取得したコンテンツ情報310に含まれる許可ユーザ情報320を抽出する。
【0076】
次に、S804にて、QRコード生成部140は、S803で抽出した許可ユーザ情報320を参照し各コンテンツに視聴できるユーザのユーザIDを紐付けた上でコンテンツIDを付してQRコード800を生成する。
【0077】
次に、S805にて、QRコード生成部140は、S804で生成したQRコード800をQRコード記憶部134に記憶する。
【0078】
次に、S806にて、QRコード生成部140は、生成したQRコード800の提供をQRコード提供部150に要求する。
<QRコード提供処理>
図9は、本発明の一実施の形態におけるQRコード提供処理の構成例の概要を示す図である。
【0079】
まず、S901にて、管理サーバ120のQRコード提供部150は、S806で要求されたQRコード800の提供リクエストを受け付ける。
【0080】
次に、S902にて、QRコード提供部150は、提供したいQRコード800をQRコード記憶部134から抽出する。
【0081】
次に、S903にて、QRコード提供部150は、S902で抽出したQRコード800に紐付いているコンテンツIDを参照し対応するコンテンツ情報310をコンテンツ情報記憶部133から抽出する。
【0082】
次に、S904にて、QRコード提供部150は、S903で抽出したコンテンツ情報310に含まれる故人IDを参照しQRコード800を提供したい故人についての故人情報300を個人情報記憶部132から抽出する。
【0083】
次に、S905にて、QRコード提供部150は、抽出した故人情報300に含まれる連絡先を参照し故人端末110にQRコード800を提供する。
【0084】
次に、S906にて、故人端末110は、S905で提供されたQRコード800を、端末のディスプレイに表示させる。その後、故人端末110に表示されるQRコード800を周知技術により出力(印刷)することで、故人は、QRコード800を有する印刷物400を製造できる。なお、故人は生前において、印刷物400を製造しておく。
【0085】
このようにQRコードを用いることによって、管理サーバ120は、故人が生前に記録したメッセージ等を伝えたい相手毎に管理できる。また、QRコードを有する印刷物400を製造できる。
<ユーザ認証処理>
図10は、本発明の一実施の形態におけるユーザ認証処理の概要を示す図である。
【0086】
まず、S1001にて、ユーザ端末100は、印刷物400が有するQRコード表示部410に表示されるQRコード800を読み取る。
【0087】
次に、S1002にて、ユーザ端末100は、管理サーバ120のユーザ認証部160に対してユーザ認証要求を送信する。
【0088】
次に、S1003にて、ユーザ認証部160は、ユーザ端末100から送信されたユーザ認証要求を受信する。
【0089】
次に、S1004にて、ユーザ認証部160は、ユーザ端末100に対してユーザ情報入力画面を提供する。
【0090】
次に、S1005にて、ユーザ端末100は、S1004で提供されたユーザ情報入力画面を端末に表示させる。
【0091】
次に、S1006にて、ユーザ端末100は、ユーザID、第二住所等を含むユーザ情報201の入力をユーザから受け付ける。
【0092】
次に、S1007にて、ユーザ端末100は、ユーザ認証部160に対してユーザ情報201を送信する。
【0093】
次に、S1008にて、ユーザ認証部160は、ユーザ端末100から送信されたユーザ情報201を受信する。
【0094】
次に、S1009にて、ユーザ認証部160は、受信したユーザ情報201のユーザIDをキーにして対応するユーザ情報200をユーザ情報記憶部130から取得する。
【0095】
次に、S1010にて、ユーザ認証部160は、取得したユーザ情報200のうちから身元特定情報210を抽出する。
【0096】
次に、S1011にて、ユーザ認証部160は、S1008で受信したユーザ情報201の中の身元特定情報210の「第二住所」が、S1010で抽出した身元特定情報210の「第二住所」と同じであるか否かを判定する。「第二住所」が同じである場合、ユーザ認証部160は、S1012の工程へ進行する。また、「第二住所」が同じでない場合、ユーザ認証部160は、本工程を終了する。
【0097】
S1012にて、ユーザ認証部160は、S1008で受信したユーザ情報201の中の「ユーザID」が、ユーザ端末100がS1001で読み取ったQRコード800に紐付いている「ユーザID」と同じであるか否かを判定する。「ユーザID」が同じである場合、ユーザ認証部160は、S1013の工程へ進行する。また、「ユーザID」が同じでない場合、ユーザ認証部160は、本工程を終了する。
【0098】
次に、S1013にて、ユーザ認証部160は、コンテンツ画面1100の生成をコンテンツ画面生成部170に要求する。
【0099】
このようにして、管理サーバ120は、ユーザの身元を正確に特定できる。そして、管理サーバ120は、QRコードを用いて確実にユーザに動画等のコンテンツを伝えることができる。
<コンテンツ画面>
図11は、本発明の一実施の形態におけるコンテンツ画面1100の概要を示す図である。
【0100】
図11に示されるように、コンテンツ画面1100は、コンテンツ表示領域1110を含む。コンテンツ画面1100は、ユーザ端末100に表示される。
【0101】
コンテンツ表示領域1110は、コンテンツ情報310に含まれるコンテンツの内容を表示させる。なお、コンテンツ表示領域1110の表示のさせ方は特に限定されない。
【0102】
例えば、コンテンツ表示領域1110は、「〇〇〇〇さんへ。生前はお世話になりました。私が大好きだったビートルズの曲を演奏しますので、よかったら聞いてください。」というようなメッセージを表示させる。また、コンテンツ表示領域1110は、故人がピアノで演奏している様子を記録した動画の内容を表示させる。さらに付随する写真や音声を表示させても良い。
【0103】
その他、コンテンツ表示領域1110は、観光組織からのプロモーション動画等やスタンプラリー用のスタンプを表示させても良い。
【0104】
このようにして、管理サーバ120は、コンテンツ画面1100をユーザ端末100に表示させることにより、ユーザに対して、故人が生前に記録したメッセージ等のコンテンツを伝えることができる。
<コンテンツ画面生成処理>
図12は、本発明の一実施の形態におけるコンテンツ画面生成処理の概要を示す図である。
【0105】
まず、S1201にて、コンテンツ画面生成部180は、S1012で要求されたコンテンツ画面1100の生成リクエストを受け付ける。
【0106】
次に、S1202にて、コンテンツ画面生成部180は、QRコード800に紐付いているコンテンツIDを参照し対応するコンテンツ情報310をコンテンツ情報記憶部133から取得する。
【0107】
次に、S1203にて、コンテンツ画面生成部180は、S1202で取得したコンテンツ情報310の内容に基づいてコンテンツ画面1100を生成する。
【0108】
次に、S1204にて、コンテンツ画面生成部180は、S1203で生成したコンテンツ画面1100をコンテンツ画面記憶部135に記憶する。
【0109】
次に、S1205にて、コンテンツ画面生成部180は、生成したコンテンツ画面1100の提供をコンテンツ画面提供部180に要求する。
<コンテンツ画面提供処理>
図13は、本発明の一実施の形態におけるコンテンツ画面提供処理の構成例の概要を示す図である。
【0110】
まず、S1301にて、管理サーバ120のコンテンツ画面提供部190は、S1205で要求されたコンテンツ画面1100の提供リクエストを受け付ける。
【0111】
次に、S1302にて、コンテンツ画面提供部190は、提供したいコンテンツ画面1100をコンテンツ画面記憶部135から抽出する。
【0112】
次に、S1303にて、コンテンツ画面提供部190は、S1302で抽出したコンテンツ画面1100を提供したいユーザのユーザIDに対応するユーザ情報200をユーザ情報記憶部130から抽出する。
【0113】
次に、S1304にて、コンテンツ画面提供部190は、S1302で抽出したコンテンツ画面1100を、ユーザ端末100に提供する。
【0114】
次に、S1305にて、ユーザ端末100は、S1304で提供されたコンテンツ画面1100をディスプレイに表示させる。
【0115】
このようにして、管理サーバ120は、故人が生前に記録したメッセージ等を含むコンテンツ画面1100を伝えたい相手に伝えることができる。すなわち、ユーザは故人からの動画やメッセージを視聴できる。
<本実施の形態の効果>
【0116】
以上説明した本発明の実施の形態によれば、管理サーバ120は、故人が生前に記録したメッセージ等を伝えたい相手毎に管理して、QRコードを用いて確実にその相手に伝えることができる。
【0117】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、ユーザ端末は、スマートフォン以外にも、ノート型PCや、タブレット端末等の様々な形態のユーザ端末を全て含むものである。
【0118】
また、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換しても良い。
【0119】
また、上記の各構成、機能、処理部は、それらの一部又は全部を、ハードウェア(例えば、集積回路)で実現してもよい。また、上記の各構成、機能、処理部は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行するネットワーク経由もしくはディスク等記憶媒体によるインストール型のソフトウェア、また、ASPなどのネットワーク型アプリケーションで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(SolidStateDrive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。また、各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、ネットワーク経由によりクラウドに保存できる。
【符号の説明】
【0120】
100…ユーザ端末
110…故人端末
120…管理サーバ
130…ユーザ情報記憶部
131…身元特定情報記憶部
132…故人情報記憶部
133…コンテンツ情報記憶部
134…QRコード記憶部
135…コンテンツ画面記憶部
140…QRコード生成部
150…QRコード提供部
160…ユーザ認証部
170…コンテンツ画面生成部
180…コンテンツ画面提供部
400…印刷物
800…QRコード
1100…コンテンツ画面