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特開2022-128060情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022128060
(43)【公開日】2022-09-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20220825BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021026372
(22)【出願日】2021-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】000174943
【氏名又は名称】三井住友建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】戸倉 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】掛橋 孝夫
(72)【発明者】
【氏名】三上 博
(72)【発明者】
【氏名】チャイモンコン チャナナン
(72)【発明者】
【氏名】千葉 史隆
(72)【発明者】
【氏名】中村 隆史
(72)【発明者】
【氏名】右山 剛
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC07
(57)【要約】
【課題】所定位置に置いて管理対象物を管理する場合の管理業務を効率化する。
【解決手段】情報処理装置は、管理対象物を含む画像情報と、管理対象物の位置に関する位置情報と、管理対象物の管理期間に関する期間情報とを取得する取得部(213)と、地図情報に位置情報を対応付ける対応付け部(214)と、管理対象物の管理に関する管理情報に、画像情報、地図情報に対応付けられる位置情報、期間情報を含めて管理する管理部(215)と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理対象物を含む画像情報と、前記管理対象物の位置に関する位置情報と、前記管理対象物の管理期間に関する期間情報とを取得する取得部と、
地図情報に前記位置情報を対応付ける対応付け部と、
前記管理対象物の管理に関する管理情報に、前記画像情報、前記地図情報に対応付けられる前記位置情報、前記期間情報を含めて管理する管理部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記期間情報に含まれる管理期限に関する所定条件が満たされる場合、所定のユーザに対して、前記管理期限に関する期限報知情報を通知する通知部をさらに備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記通知部は、前記所定条件が前記管理期限の前に満たされるか、後に満たされるかに基づいて、通知先の所定のユーザを変更することを含む、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記取得部は、所定の管理対象物の予約管理に関する予約情報を取得することを含み、
前記管理部は、前記予約情報に基づいて、前記所定の管理対象物の管理に関する予約管理情報を生成する予約処理を行うことを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、前記所定の管理対象物を特定する特定情報、前記所定の管理対象物の管理位置に関する予約位置情報、又は前記所定の管理対象物の管理期間に関する期間情報を取得することを含み、
前記管理部は、前記所定の管理対象物の前記特定情報、前記予約位置情報、又は前記期間情報を用いて、前記予約管理情報を更新することを含む、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、管理禁止エリアに関する禁止位置情報を取得することを含み、
前記管理部は、前記禁止位置情報に基づいて、前記地図情報に管理禁止エリアを設定することを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記通知部は、前記管理禁止エリアにおいて前記位置情報が対応付けられると判定した場合、所定のユーザに警告情報を通知することを含む、請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記管理対象物は、建設現場において一時的に置かれる第1対象物を含み、
前記地図情報は、前記建設現場を含む地図情報であり、
前記管理部は、前記第1対象物が前記建設現場に仮置きされることを管理する、請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置が、
管理対象物を含む画像情報と、前記管理対象物の位置に関する位置情報と、前記管理対象物の管理期間に関する期間情報とを取得すること、
地図情報に前記位置情報を対応付けること、
前記管理対象物の管理に関する管理情報に、前記画像情報、前記地図情報に対応付けられる前記位置情報、前記期間情報を含めて管理すること、
を実行する情報処理方法。
【請求項10】
情報処理装置に
管理対象物を含む画像情報と、前記管理対象物の位置に関する位置情報と、前記管理対象物の管理期間に関する期間情報とを取得すること、
地図情報に前記位置情報を対応付けること、
前記管理対象物の管理に関する管理情報に、前記画像情報、前記地図情報に対応付けられる前記位置情報、前記期間情報を含めて管理すること、
を実行させるプログラム。
【請求項11】
情報処理装置に、
前記情報処理装置の位置情報を取得すること、
前記情報処理装置の位置情報を他の情報処理装置に送信すること、
前記他の情報処理装置から、前記位置情報を含む所定エリアの地図情報と、前記所定エリア内に含まれる管理対象物の画像情報と、前記管理対象物の管理に関する期間情報とを含む前記管理対象物の管理に関する管理情報を受信すること、
前記管理情報に基づいて、前記所定エリアを画面に表示する制御を行い、前記位置情報に関連付けて前記画像情報及び前記期間情報を前記画面に表示する制御を行うこと、
を実行させるプログラム。
【請求項12】
情報処理装置が、
前記情報処理装置の位置情報を取得すること、
前記情報処理装置の位置情報を他の情報処理装置に送信すること、
前記他の情報処理装置から、前記位置情報を含む所定エリアの地図情報と、前記所定エリア内に含まれる管理対象物の画像情報と、前記管理対象物の管理に関する期間情報とを含む前記管理対象物の管理に関する管理情報を受信すること、
前記管理情報に基づいて、前記所定エリアを画面に表示する制御を行い、前記位置情報に関連付けて前記画像情報及び前記期間情報を前記画面に表示する制御を行うこと、
を実行する情報処理方法。
【請求項13】
前記情報処理装置の位置情報を取得する取得部と、
前記情報処理装置の位置情報を他の情報処理装置に送信する送信部と、
前記他の情報処理装置から、前記位置情報を含む所定エリアの地図情報と、前記所定エリア内に含まれる管理対象物の画像情報と、前記管理対象物の管理に関する期間情報とを含む前記管理対象物の管理に関する管理情報を受信する受信部と、
前記管理情報に基づいて、前記所定エリアを画面に表示する制御を行い、前記位置情報に関連付けて前記画像情報及び前記期間情報を前記画面に表示する制御を行う表示制御部と、
を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建設現場において、撮像された画像を用いて業務効率をあげることが知られている。例えば、建物の施工、使用、又は維持管理に関する画像情報と、画像情報の取得が行われた位置に関する位置情報と、図面情報格納手段に格納された図面情報と、を相互に関連付けて表示する技術がある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-95749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1における建物の施工、使用、又は維持管理に関する画像情報とは、建物の施工の際に利用され、建物の建設現場の是正箇所を撮影した画像であり、この是正箇所に対する期限管理については想定されていない。他方、例えば建設現場においては、資機材や工具などの管理対象物が、使用されるまで仮置きされているケースがある。この場合、管理対象物がいつまで仮置きされるのかなどの管理については、直接紙が貼られて管理がなされたり、台帳を用いて管理がなされたりするが、紙を貼る場合は手間がかかり、台帳を用いる場合は現場で直接管理をすることができない等という問題点がある。なお、管理対象物を所定位置に置いて管理する場合にも同様の問題点が存在しうる。
【0005】
そこで、本発明は、所定位置に置いて管理対象物を管理する場合の管理業務を効率化することが可能な情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、管理対象物を含む画像情報と、前記管理対象物の位置に関する位置情報と、前記管理対象物の管理期間に関する期間情報とを取得する取得部と、地図情報に前記位置情報を対応付ける対応付け部と、前記管理対象物の管理に関する管理情報に、前記画像情報、前記地図情報に対応付けられる前記位置情報、前記期間情報を含めて管理する管理部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、所定位置に置いて管理対象物を管理する場合の管理業務を効率化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図2】第1実施形態に係る情報処理装置10の構成の一例を示す図である。
図3】第1実施形態に係る情報処理装置20の構成の一例を示す図である。
図4】第1実施形態におけるユーザ情報の一例を示す図である。
図5】第1実施形態における管理情報の一例を示す図である。
図6】第1実施形態における予約情報の一例を示す図である。
図7】第1実施形態における禁止エリア情報の一例を示す図である。
図8A】第1実施形態における管理対象物の登録処理の一例を示す図である。
図8B】第1実施形態における予約処理の一例を示す図である。
図9A】第1実施形態における資機材等の確認処理の一例を示す図である。
図9B】第1実施形態における管理情報の削除処理の一例を示す図である。
図10】第1実施形態に係る管理に関する処理の一例を示すシーケンス図である。
図11】第1実施形態に係る情報処理装置20のリクエスト処理の一例を示すフローチャートである。
図12】第1実施形態に係る情報処理装置10の表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0010】
<システム概要>
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示す図である。図1に示すとおり、情報処理システム1は、各情報処理装置10A、10B、20を含み、各情報処理装置10A、10B、20は、ネットワークNを介して相互にデータの送受信が可能である。なお、情報処理装置10A、Bは、それぞれを区別しない場合は情報処理装置10とも表記する。
【0011】
ここで、図1に示す情報処理システム1により実現される、管理対象物を管理する仕組みの概要について説明する。例えば、情報処理装置10Aのユーザが管理対象物の写真を撮る。情報処理装置10Aは、管理対象物を含む画像情報と、撮像時の日時情報と、撮像時の位置情報と、管理対象物を管理する期間の期間情報とともに登録要求を情報処理装置20に送信する。
【0012】
情報処理装置20は、登録要求を受信すると、画像情報と、登録時の日時情報と、位置情報と、期間情報とを含む管理情報を生成し、所定のDB等に記憶して管理する。例えば、このシステムによれば、管理対象物を所定位置に仮置きするときに、仮置きの期間を設定できるため、期限管理等が可能になり、管理対象物の管理業務を効率化することが可能になる。
【0013】
上述した各情報処理装置10、20は、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン等の携帯端末、タブレット端末、サーバなどであり、特に、情報処理装置10は、ユーザ端末である携帯端末やタブレット端末が好適であり、情報処理装置20は、サーバが好適である。なお、情報処理装置20は、複数の装置によりその処理が実行されるように構成されてもよい。
【0014】
[第1実施形態]
第1実施形態では、例えば管理対象物として、建設現場において用いられる資機材又は工具等(以下、「資機材等」ともいう。)を想定する。例えば、第1実施形態において、資機材等が建設現場の所定位置に仮置きされ、誰が、どの位置に、どれくらいの期間、何を仮置きするかなどを管理する。以下では、第1実施形態における管理機能を用いて、情報処理システム1の各装置の処理について説明する。
【0015】
<構成>
図2は、第1実施形態に係る情報処理装置10の構成の一例を示す図である。図3は、第1実施形態に係る情報処理装置20の構成の一例を示す図である。
【0016】
情報処理装置10は、1つ又は複数のプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit)110、1つ又は複数のネットワーク通信インタフェース120、メモリ130、カメラなどのイメージセンサ140、ユーザインタフェース150、位置情報取得デバイス160、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス170を含む。位置情報取得デバイス160は、アンテナ等を用いて衛星からのGPS(Global Positioning System)等の電波を受信したり、屋内測位技術で使用される信号等を受信したりして、情報処理装置10の位置情報を取得可能なデバイスである。
【0017】
メモリ130は、例えば、DRAM、SRAM、他のランダムアクセス固体記憶装置などの高速ランダムアクセスメモリであり、また、1つ又は複数の磁気ディスク記憶装置、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリでもよく、非一時的な記録媒体でもよい。
【0018】
メモリ130は、情報処理システム1により用いられるデータを記憶する。例えば、メモリ130は、資機材等の管理機能に関する情報やデータを記憶する。具体例としては、ログイン時におけるユーザ情報や、資機材等の画像情報等が記憶される。
【0019】
また、メモリ130は、プロセッサ110により実行されるプログラム、モジュール及びデータ構造、又はそれらのサブセットを格納する。
【0020】
プロセッサ110は、メモリ130に記憶されるプログラムを実行することで、アプリ制御部112、取得部113、送信部114、受信部115、表示制御部116を構成する。
【0021】
アプリ制御部112は、ユーザ側の管理対象物(例、資機材等)の管理に関する全般的な処理を制御する。取得部113は、イメージセンサ140により撮像された画像情報を取得したり、ユーザインタフェース150を介してユーザから設定、入力された情報(例、期間情報)を取得したりする。また、取得部113は、位置情報取得デバイス160によるGPS機能や地図上のマニュアル操作などにより位置情報を取得したり、装置内のタイマ機能を用いて日時情報を取得したり、各情報処理装置から送信されるデータを取得したりする。また、取得部113は、ユーザからの資機材等の登録要求、予約要求、禁止エリアの設定要求などの所定のリクエストを取得してもよい。
【0022】
送信部114は、所定のリクエストとともに、各種情報を情報処理装置20に送信する。例えば、所定のリクエストが資機材等の登録要求の場合、送信部114は、資機材等の画像情報、撮像時の日時情報、撮像時の情報処理装置10の位置情報、設定された資機材等の管理期間情報を情報処理装置20に送信してもよい。また、所定のリクエストが予約要求の場合、送信部114は、少なくとも位置情報を情報処理装置20に送信し、資機材等を置いてほしい位置の画像情報などを送信してもよい。所定のリクエストが禁止エリアの設定要求の場合、送信部114は、少なくとも位置情報を情報処理装置20に送信し、禁止エリアとする期間情報などを送信してもよい。
【0023】
受信部115は、送信した位置情報を含む所定エリアの地図情報と、所定エリア内に含まれる管理対象物の画像情報と、管理対象物の管理期間に関する期間情報とを含む管理対象物の管理に関する管理情報を受信する。例えば、受信部115は、情報処理装置10の現在位置を含む所定エリア内の地図情報と、この所定エリア内に登録されている資機材等の画像情報と、資機材等の期間情報とを含む管理情報を、情報処理装置20から受信する。
【0024】
表示制御部116は、受信部115により受信される管理情報に基づいて、所定エリアを画面に表示する制御を行い、位置情報に関連付けて画像情報及び期間情報を画面に表示する制御を行う。例えば、表示制御部116は、建設現場における現在位置を含む所定エリアの地図情報(三次元又は二次元の地図情報)をユーザインタフェース150のディスプレイ(画面)に表示するよう制御する。このとき、表示制御部116は、所定エリア内に管理されている資機材等がある場合、資機材等の位置情報が示す位置にマーク等を画面に表示するように制御する。また、このマークに関連付けて、資機材等の画像情報や期間情報等が表示されるとよい。さらに、所定エリア内に管理されている資機材等が多い場合は、サムネイル表示がなされたり、スクロール機能を有する表示領域に画像情報や期間情報等が含められたりすればよい。
【0025】
以上の処理により、例えば、情報処理装置10のユーザは、情報処理システム1にログインすると、現在位置を含む所定エリア内で管理されている資機材等を容易に把握することが可能になる。また、資機材等が使用され、その位置から資機材等がなくなった場合には、ユーザはその資機材等を管理対象から削除することも可能である。例えば、資機材等の画像情報や期間情報等が表示される際に、削除ボタンなども合わせて表示されるとよい。
【0026】
次に、管理対象物(例、資機材等)を管理するサーバ側の情報処理装置20について説明する。図3に示すとおり、情報処理装置20は、1つ又は複数のプロセッサ210、1つ又は複数のネットワーク通信インタフェース220、メモリ230、ユーザインタフェース250及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス270を含む。図3に示す各部は、図2に示す同じ名称の各部と同様の機能を有する。以下、図3に示す各部のうち、図2に示す各部と異なる点について説明する。
【0027】
メモリ230は、情報処理システム1により管理される管理対象物に関するデータを記憶する。例えば、メモリ230は、情報処理システム1を利用するユーザに関するユーザ情報や、管理対象物に関する管理情報、予約情報、禁止エリア情報、地図情報、管理機能を実行するプログラムなどを記憶する。また、メモリ230は、ネットワークNに接続されるクラウド上のデータベースなどでもよい。
【0028】
プロセッサ210は、メモリ230に記憶されるプログラムを実行することで、管理制御部212、取得部213、対応付け部214、管理部215、通知部216を構成する。
【0029】
管理制御部212は、後述する各部の処理を制御し、管理対象物(例、資機材等)の管理に関する処理を実行する。
【0030】
取得部213は、管理対象物(例、資機材等)を含む画像情報と、管理対象物の位置に関する位置情報と、管理対象物の管理期間に関する期間情報とを取得する。例えば、取得部213は、ネットワーク通信インタフェース220を介して、情報処理装置10から受信される各種情報(画像情報、位置情報、期間情報等)を取得する。
【0031】
画像情報は、例えば資機材等が撮像された画像情報である。位置情報は、例えばGPS機能やユーザによるマニュアル操作等で特定された資機材等の位置情報や、iBeacon(登録商標)等の屋内測位技術を用いて測位された位置情報である。期間情報は、例えばユーザにより設定された少なくとも管理終了時(例、仮置き期間終了時)を含む管理期間に関する情報である。管理期間(例、仮置き期間)における管理開始時(例、仮置き開始時)は、ユーザに設定されてもよく、資機材等が撮像された撮像時の時刻が設定されてもよい。
【0032】
対応付け部214は、メモリ230等に記憶される地図情報に、取得される位置情報を対応付ける。地図情報は、例えば、衛星写真、地図会社等が提供する地図、屋内の構造を示すレイアウトなどのいずれかの情報を含む。対応付け部214は、地図情報に対し、位置情報が示す位置をマッピングする。例えば、対応付け部214は、建設現場の地図情報に対し、資機材等の位置情報が示す位置にピンを立てる。
【0033】
管理部215は、管理対象物の管理に関する管理情報に、画像情報、地図情報に対応付けられる位置情報、期間情報を含めて管理する。例えば、管理部215は、情報処理装置10から管理対象物の登録要求があれば、管理情報の識別情報等を設定し、この識別情報に関連付けて、取得される資機材等の画像情報、位置情報、期間情報を含む管理情報を生成し、メモリ230に記憶する。
【0034】
以上の処理により、建設現場に配置される資機材等の管理を効率よく行うことができる。例えば、ユーザは、資機材等の写真を撮り、一時的に仮置きする期間を設定することで、この資機材等の管理を簡便に行うことが可能になる。また、建設現場において配置されている資機材等を実際に見たユーザは、情報処理システム1にアクセスすることで、この資機材等の管理期間などを確認することが可能になる。
【0035】
また、管理部215は、管理情報に、資機材等の登録をしたユーザ名、所属などのユーザ情報を含めてもよい。また、管理部215は、管理情報に、資機材等を使用するユーザ名などの情報を含めてもよい。これにより、例えば、その資機材等を、誰がいつ仮置きしたのか、誰がいつ使用する予定なのかについても管理することが可能になる。また、何が管理されているかは、画像情報を見ることで、ユーザは把握することができる。
【0036】
また、管理部215は、画像情報の撮像時の時間情報を、登録日情報として管理情報に含めてもよい。これにより、いつ、その資機材等が登録されたか(管理が開始されたか)についてもユーザは把握することが可能になる。
【0037】
通知部216は、期間情報に含まれる管理期限(例、仮置き期限)に関する所定条件が満たされる場合、所定のユーザに対して、管理期限に関する期限報知情報を通知する。例えば、通知部216は、期間情報に含まれる管理終了情報が示す管理期限日(管理終了日)の前日の到来、当日の到来、又は管理期限日を過ぎたと判定した場合に、その資機材等の登録者等に対し、期限を知らせたり、状況を伺ったりする内容を含む期限報知情報を通知する。
【0038】
以上の処理により、建設現場に資機材等が放置されることを防止し、関係者にリマインド等を通知することが可能になる。この際、通知部216は、期限報知情報に、期限更新を設定するための操作指示を含めたり、管理対象から削除するための操作指示を含めたりしてもよい。これにより、ユーザに対し、期限確認後の処理を円滑に行わせることが可能になる。
【0039】
また、通知部216は、管理期限に関する所定条件が管理期限の前に満たされるか、後に満たされるかに基づいて、通知先の所定のユーザを変更することを含んでもよい。例えば、管理期限日の前日が到来すれば、通知部216は、登録者のみに管理期限日の前日であることを含む期限報知情報を通知する。また、管理期限日を過ぎれば、通知部216は、登録者及び管理者に対して、管理期限日が過ぎたことを含む期限報知情報を通知する。
【0040】
以上の処理により、管理状態の重要性又は緊急性等に応じて、通知部216による通知先を変更することが可能になる。この結果、建設現場に放置される資機材等を減少させることに繋げることが可能になる。
【0041】
また、取得部213は、所定の管理対象物(例、資機材A)の予約管理に関する予約情報を取得することを含んでもよい。例えば、取得部213は、情報処理装置10から送信される予約要求を含む予約情報を取得する。
【0042】
この場合、管理部215は、取得される予約情報に基づいて、資機材Aの管理に関する予約管理情報を生成する予約処理を行うことを含んでもよい。例えば、管理部215は、予約要求を受けると、予約用の予約管理情報の識別情報を設定し、この識別情報に関連付けて、登録者情報、期間情報等の項目を含む予約管理情報を生成する。なお、資機材Aの画像情報、位置情報、期間情報等は、登録時ではなく、あとで他のユーザにより設定されてもよい。
【0043】
以上の処理により、実際に資機材等が配置される前に、資機材等の管理情報を生成して管理することができる。例えば、管理部215は、建設現場の位置情報を管理しておき、通知部216は、搬入業者等に位置情報を通知することで、事前に資機材Aを配置する場所を知らせることなどができるようになる。
【0044】
以上の処理により、建設現場において、資機材等が仮置きされる場所などを予約することが可能になる。よって、将来的に配置される資機材等が分かっている場合は、この資機材等の管理を事前に予約しておくことができる。
【0045】
また、取得部213は、管理予約情報を更新させるため、所定の管理対象物を特定する特定情報、所定の管理対象物の管理位置に関する予約位置情報、又は所定の管理対象物の管理期間に関する期間情報を取得することを含んでもよい。例えば、取得部213は、予約管理情報の識別情報に関連付けて、登録者により設定された資機材Aを特定する特定情報、資機材Aを配置して欲しい位置情報、及び資機材Aの管理開始から管理終了までを含む期間情報の少なくとも1つを取得してもよい。また、取得部213は、上述した各情報を順次取得してもよい。
【0046】
この場合、管理部215は、所定の管理対象物の特定情報、予約位置情報、又は期間情報を用いて、予約管理情報を更新することを含んでもよい。例えば、管理部215は、登録者により資機材Aの予約位置情報が設定されていれば、予約位置情報を含めて予約管理情報を生成して管理する。また、管理部215は、資機材Aの画像情報を含む特定情報や、期間情報が搬入業者等により後で設定されれば、この特定情報や期間情報を用いて予約管理情報を更新する。
【0047】
以上の処理により、段階的に予約管理情報を更新することができ、適切なタイミングで適切な情報を管理することができるようになる。例えば、先に位置情報を登録しておき、後から資機材等の画像情報や期間情報を登録することなどが可能になる。また、通常の管理情報と同じ情報が設定されれば、管理部215は、予約管理情報を管理情報に切り替えて管理するようにしてもよい。具体例としては、管理部215は、予約管理のフラグ等を用いて予約管理情報を管理している場合は、この予約管理フラグを削除することで、通常の管理情報として管理することが可能になる。
【0048】
また、取得部213は、管理対象物の管理禁止エリア(例、仮置き禁止エリア)に関する禁止位置情報を取得することを含んでもよい。例えば、取得部213は、管理禁止エリアの設定要求とともに、禁止エリアを指定するための禁止位置情報を、情報処理装置10から取得してもよい。なお、禁止位置情報は、管理禁止エリアの設定要求を行うユーザが利用する情報処理装置10の位置情報や、ユーザがマニュアル操作で指定する位置情報を含む。
【0049】
この場合、管理部215は、管理禁止エリアの設定要求を受けて、禁止位置情報に基づいて、地図情報に管理禁止エリアを設定することを含んでもよい。例えば、管理部215は、禁止位置情報が示す位置を含む所定範囲のエリアを管理禁止エリアに設定してもよい。
【0050】
以上の処理により、建設現場において、資機材等が配置されて欲しくないエリアを事前に設定し、管理することが可能になる。この結果、人や重機等の動線を確保することができる。
【0051】
また、通知部216は、設定された管理禁止エリアにおいて、ある資機材等の位置情報が対応付けられると判定した場合、所定のユーザに対して、警告情報を通知することを含んでもよい。例えば、通知部216は、予約位置情報が管理禁止エリア内において設定されると判定したり、登録要求時の位置情報が管理禁止エリア内を位置していると判定したりした場合、登録者及び/又は管理者に、設定しようとしている位置が管理禁止エリアであることを含む警告情報を通知する。
【0052】
以上の処理により、管理禁止エリアに資機材等が配置されることを未然に防ぐことが可能になる。
【0053】
第1実施形態によれば、管理対象物は、建設現場において一時的に置かれる第1対象物(例えば、資機材又は工具、廃棄、撤去予定のゴミ等)を含み、地図情報は、建設現場を含む地図情報でもよい。この場合、管理部215は、第1対象物が建設現場に仮置きされることを管理してもよい。
【0054】
また、管理部215は、建設現場に配置される資機材等の量についても管理してもよい。例えば、取得部213は、登録要求を取得する際に、資機材等の量の情報を取得してもよく、この場合に、管理部215は、取得される量情報を管理情報に含めて管理してもよい。また、量情報は、情報処理システム1にアクセスしたユーザにより適宜更新されてもよい。
【0055】
<データ例>
図4は、第1実施形態におけるユーザ情報の一例を示す図である。図4に示すユーザ情報は、例えば情報処理装置20のメモリ230に記憶される情報である。図4に示す例では、ユーザ情報は、ユーザID、パスワード、ユーザ名、所属等の各情報がそれぞれ関連付けられる。
【0056】
ユーザIDは、ユーザを識別する情報を含み、ユーザ又は情報処理システム1により設定される情報である。パスワードは、ユーザにより設定されるパスワードを含む。情報処理システム1にログインする際に、ユーザIDとパスワードとが使用されてもよい。ユーザ名は、ユーザの本名やニックネームなどを含む。所属は、ユーザが所属する会社名などを含む。また、ユーザ情報に、メールアドレスなどの連絡先が含められてもよい。なお、図4に示すユーザ情報は一例であって、情報処理システム1での利用に応じて、所定の情報を削除したり、追加したりしてもよい。
【0057】
図5は、第1実施形態における管理情報の一例を示す図である。図5に示す管理情報は、例えばメモリ230に記憶される情報である。図5に示す例では、管理情報は、管理ID、登録者ID、登録日、位置、期間、予約ID等の各情報がそれぞれ関連付けられる。
【0058】
管理IDは、管理情報を識別する情報を含み、例えば管理部215が自動で割り当てて設定する情報である。登録者IDは、管理情報の登録を要求したユーザのユーザIDを含む。登録日は、管理対象物の登録日を含み、例えば、取得部213により取得される画像情報の撮像時の日時を含んでもよく、午前、午後の単位、1時間単位、分単位、秒単位などで表されてもよい。
【0059】
位置情報は、管理対象物の位置情報を含み、例えば取得部213により取得される撮像時の情報処理装置10の位置情報を含んでもよい。また、位置情報は、GPS機能等により自動で取得されてもよいし、所定の地図情報上でユーザにより指定された位置を示す位置情報でもよいし、iBeacon(登録商標)等の屋内測位技術を用いて測位された位置情報でもよい。なお、位置情報は、経度及び緯度、又は基点に対する水平方向及び垂直方向の位置などの2次元情報を含み、また、さらに高さを加えて3次元情報を含んでもよい。
【0060】
期間情報は、管理対象物の管理期間を含み、例えば、少なくとも管理終了日(管理期限日)を含み、管理開始日を含んでもよい。管理開始日は、登録日に自動的に設定されてもよい。
【0061】
予約IDは、予約情報を識別する情報を含み、例えば管理部215が予約要求を受けると自動的に設定する情報である。予約IDが設定されている管理情報は、予約管理情報を示す。よって、予約IDは、予約された情報であるか否かを示すフラグのような役割を果たしてもよい。なお、図5に示す管理情報は一例であって、情報処理システム1での利用に応じて、所定の情報を削除したり、追加したりしてもよい。また、予約情報の管理の仕方は、図5図6に示す形式に限らない。
【0062】
図6は、第1実施形態における予約情報の一例を示す図である。図6に示す予約情報は、例えばメモリ230に記憶される情報である。図6に示す例では、予約情報は、予約ID、連絡先、備考等の各情報がそれぞれ関連付けられる。
【0063】
予約IDは、上述したとおり、予約情報を識別する情報を含む。連絡先は、予約者が、予約した位置等を連絡する先のユーザIDを含む。例えば、予約者は、予約時に連絡先を選択したり設定したりすることで、情報処理装置10は、これらの情報を情報処理装置20に送信する。よって、情報処理装置20は、連絡先を登録することが可能になる。
【0064】
備考は、予約者から連絡先へのコメントを含み、例えば、予約者により入力された「B工務店さん、ここに搬入してください」などのコメントを含める。予約情報は、上記例以外にも、予約位置情報や、管理対象物を特定する特定情報を含んでもよい。なお、図6に示す予約情報は一例であって、情報処理システム1での利用に応じて、所定の情報を削除したり、追加したりしてもよい。
【0065】
図7は、第1実施形態における禁止エリア情報の一例を示す図である。図7に示す禁止エリア情報は、例えばメモリ230に記憶される情報である。図7に示す例では、禁止エリア情報は、禁止エリア、登録者、登録日、期間の各情報がそれぞれ関連付けられる。
【0066】
禁止エリアは、管理対象物の配置を禁止するエリアを含む情報であり、例えば、ユーザにより設定される位置情報に基づく所定範囲を示す情報を含む。例えば、所定範囲を設定する方法の例としては、以下が挙げられる。
・ユーザが、禁止範囲に関する情報や物や範囲、占有面積などを備考コメントに入力し、管理部215が備考コメントから所定範囲を設定する方法
・ユーザがピンを立てた位置に基づき、管理部215が所定範囲(例えばその位置を中心とする半径10m範囲内)を設定するような方法
・ユーザにより設定された複数のピンで囲まれた多角形エリアを、管理部215が所定範囲として設定する方法
なお、図7に示す禁止エリアの情報は、ユーザにより指定された位置情報(x4,y4)を中心とする所定範囲を表す例である。
【0067】
登録者は、禁止エリアの登録要求を行ったユーザのユーザIDを含む。登録日は、禁止エリアの登録要求を受け付けた日を含む情報である。期間は、登録者等により設定される期間を含む情報である。なお、図7に示す禁止エリア情報は一例であって、情報処理システム1での利用に応じて、所定の情報を削除したり、追加したりしてもよい。
【0068】
<各処理の具体例>
次に、情報処理システム1における各処理の具体例について図8図9を用いて説明する。図8は、管理対象物を登録する際の例を示し、図9は、管理されている管理情報を表示する際の例を示す。
【0069】
(管理対象物の登録処理)
図8Aは、第1実施形態における管理対象物の登録処理の一例を示す図である。図8Aに示す例において、まず、資機材等を登録したいユーザ(例、山田太郎)は、システムにログインする。次に、建設現場に仮置きした資機材等を写真撮影し、システム上にアップロードする。このとき、ユーザが利用する情報処理装置10は、登録要求とともに、資機材等が撮像された画像情報、撮像時の日付情報又は日時情報(例、2020年10月10日)、資機材等の位置情報、ユーザに設定された期間情報(例、2020年10月10日~10月13日)を情報処理装置20に送信する。
【0070】
情報処理装置20の取得部213は、登録要求とともに各種情報を取得すると、管理部215は、各種情報に基づいて管理情報を生成し、管理を行う。これにより、図8Aに示すとおり、管理情報には、登録日(日付)として「2020年10月10日」、登録者(担当)として「山田太郎」、期間として「2020年10月10日~10月13日」が設定される。また、図8Aに示す例では、取得される位置情報を用いて、建設現場の地図情報上にピンが設定される。これにより、誰が、いつまで、その資機材等を、その位置に置いておくかを容易に管理することができる。
【0071】
(予約処理)
図8Bは、第1実施形態における予約処理の一例を示す図である。図8Bに示す例において、まず、資機材等の管理を予約したいユーザは、2020年10月10日にシステムにログインする。次に、ユーザは、予約機能を選択するなどして、建設現場の地図情報を参照しながら、配置予定位置を特定したり、実際の建設現場で、配置予定の位置の写真を撮る際の位置情報を情報処理装置10が取得したりして、予約位置情報が設定される。また、ユーザは、「B工務店さん、ここに搬入してください」と情報処理装置10を用いてコメントを入力したり、連絡先としてB工務店を設定したりする。このとき、情報処理装置10は、予約要求とともに、予約位置情報、連絡先情報、コメント情報等を情報処理装置20に送信する。
【0072】
情報処理装置20の取得部213は、予約要求とともに各種情報を取得すると、管理部215は、各種情報に基づいて予約管理情報を生成し、管理を行う。これにより、図8Bに示すとおり、予約管理情報には、登録日(日付)として「2020年10月10日」、予約位置情報として、地図情報上に対応付けられる位置(ピン)が設定される。予約位置情報のピンは、他の管理情報のピンとは識別可能に表示されるようにしてもよい。また、予約位置についても、所定範囲を有する予約エリアとして、禁止エリアで上述した方法のいずれかが用いられて設定されてもよい。
【0073】
情報処理装置20の通知部216は、連絡先に設定されるB工務店の担当者に予約管理情報が設定されたことを通知する。これにより、B工務店の担当者がシステムにログインし、実際に資機材を搬入した後の画像情報を登録して、予約管理情報を更新する。
【0074】
この後、B工務店から資機材等の搬入通知を受けたユーザ(山田太郎)が、システムにログインし、予約管理情報を更新する。例えば、ユーザは、担当を自身に設定したり、期間情報を2020年10月10日~10月13日に設定したりする。これにより、建設現場において、資機材等の配置位置を予約することができ、搬入処理を円滑に行うことができる。また、予約管理情報の必要項目が設定されると、管理部215は、予約管理情報を通常の管理情報に切り替えてもよい。例えば、管理部215は、予約情報及び予約IDを削除する。
【0075】
(禁止エリア設定処理)
禁止エリアが設定される場合は、ユーザがシステムにログインし、禁止エリア設定機能を選択するなどして、禁止エリアに設定したい位置を指定する。位置の指定の仕方は、情報処理装置10の位置を取得したり、画面に表示される地図上で設定されたりする。情報処理装置10は、禁止エリア設定要求とともに、位置情報を情報処理装置20に送信する。
【0076】
情報処理装置20の取得部213は、禁止エリア設定要求とともに各種情報を取得すると、管理部215は、各種情報に基づいて禁止エリア設定処理を行う。例えば、管理部215は、上述したいずれかの方法により、取得される位置情報に基づく所定範囲を禁止エリアとして設定すればよい。
【0077】
(確認処理)
図9Aは、第1実施形態における資機材等の確認処理の一例を示す図である。図9Aに示す例では、建設現場の作業者等がシステムにログインし、情報処理装置10の位置を含む所定エリアに管理されている資機材等を示すピンが、情報処理装置10の画面に表示される。
【0078】
図9Aに示す例において、地図上のピンに関連付けて、管理情報が画面に表示される。例えば、資機材等の画像情報、登録日(日付)として「2020年10月10日」、登録者(担当)として「山田太郎」、期間として「2020年10月10日~10月13日」が表示される。現場の作業者は、表示される情報と、現物とを目視して情報の照合を行うことができ、その資機材等がいつまでその位置に置かれているかを把握することができる。
【0079】
(削除処理)
図9Bは、第1実施形態における管理情報の削除処理の一例を示す図である。図9Bに示す例では、建設現場の作業者等がシステムにログインし、管理されている資機材等を画面に表示させる。図9Bに示す例では、表示される管理情報に関連付けて削除ボタンが表示される。このとき、作業者等は、使用する資機材等の管理情報を選択し、削除ボタンを押す。
【0080】
図9Bに示す例において、削除ボタンが押されると、情報処理装置10は、削除ボタンが押下された管理情報の削除要求を情報処理装置20に送信する。
【0081】
情報処理装置20の取得部213は、削除要求を取得すると、管理部215は、削除が要求された管理情報を削除する。また、通知部216は、削除指定された管理情報が削除されたことを所定のユーザに通知する。所定のユーザは、例えば、登録者、管理者、その建設現場の関係者などである。
【0082】
<動作説明>
次に、情報処理システム1の各処理に関する各動作について説明する。図10は、第1実施形態に係る管理に関する処理の一例を示すシーケンス図である。図10に示す処理において、ユーザは、情報処理装置10を用いてシステムにログインし、登録機能を選択したとする。
【0083】
ステップS102において、情報処理装置10のイメージセンサ140は、資機材等の管理対象物を撮影する。これにより、情報処理装置10の取得部113は、管理対象物が撮像された画像情報を取得する。また、取得部113は、撮像時の情報処理装置10の位置情報や、日時情報を取得してもよい。
【0084】
ステップS104において、情報処理装置10の送信部114は、登録要求と、取得部113により取得される各種情報とを、ネットワーク通信インタフェース120を介して情報処理装置20に送信する。
【0085】
ステップS106において、情報処理装置20の取得部213は、ネットワーク通信インタフェース220を介して、登録要求と各種情報とを取得する。
【0086】
ステップS108において、情報処理装置20の対応付け部214は、メモリ230に記憶される地図情報と、取得された位置情報とを対応付ける。例えば、対応付け部214は、地図上にピンを立てるなどして、地図情報の位置と、位置情報が示す位置とのマッピングを行う。
【0087】
ステップS110において、情報処理装置20の管理部215は、各種情報に基づいて、管理情報を生成し、管理する。例えば、管理部215は、管理情報として、管理IDに関連付けて、画像情報、位置情報、期間情報を含める。また、管理情報として、登録日、登録者などが含められてもよい。
【0088】
ステップS112において、情報処理装置20の管理部215は、期間情報に含まれる管理終了日に関する所定条件が満たされるかの判定を行う。所定条件は、例えば期間終了日の前日であるか、又は期間終了日を過ぎたかなどである。所定条件が満たされると、処理はステップS114に進む。
【0089】
ステップS114において、情報処理装置20の通知部216は、情報処理装置10に向けて、期限報知情報を送信する。なお、通知部216は、所定条件に応じて、通知先を変更してもよい。
【0090】
以上の処理により、所定位置に置いて管理対象物を管理する場合の管理業務を効率化することができる。例えば、建設現場等で資機材等を仮置きする場合などに、情報処理装置10で資機材等の写真を撮影することで、その資機材等の管理を行うことができるようになる。また、管理情報に管理期間が含められることで、その資機材等がいつまでそこに置かれているかをユーザは把握することが可能になる。
【0091】
図11は、第1実施形態に係る情報処理装置20のリクエスト処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す例では、リクエストとして、管理対象物の登録要求、予約要求、禁止エリアの設定要求を含むとする。
【0092】
ステップS202において、情報処理装置20の取得部213は、ユーザ側の情報処理装置10からリクエストを取得したか否かを判定する。リクエストが取得されれば(ステップS202-YES)、処理はステップS204に進み、リクエストが取得されなければ(ステップS202-NO)、処理は終了してステップS202に戻る。
【0093】
ステップS204において、情報処理装置20の取得部213は、取得されるリクエストの内容を判別する。リクエストが予約要求であれば、処理はステップS206に進み、リクエストが登録要求であれば、処理はステップS208に進み、リクエストが禁止エリア設定要求であれば、処理はステップS210に進む。
【0094】
ステップS206において、情報処理装置20の管理部215は、上述したような予約処理を実行する。例えば、管理部215は、予約位置情報を含む予約管理情報を生成して管理し、通知部216は、所定の連絡先に予約内容を通知する。
【0095】
ステップS208において、情報処理装置20の管理部215は、上述したような管理対象物の管理処理を実行する。例えば、管理部215は、図10に示すステップS106~S110の処理を実行する。
【0096】
ステップS210において、情報処理装置20の管理部215は、上述したような禁止エリア設定処理を実行する。例えば、管理部215は、禁止エリアを示すための位置情報を用いて、禁止エリアを地図情報に設定する。
【0097】
以上の処理により、サーバ側の情報処理装置20は、リクエストの内容に応じて適切な処理を実行することができる。
【0098】
図12は、第1実施形態に係る情報処理装置10の表示制御処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す例では、建設現場にいる作業者が、システムにログインすることを想定する。
【0099】
ステップS302において、情報処理装置10のアプリ制御部112は、ユーザからのログイン要求があり、ユーザIDとパスワードが情報処理装置20により照合され、ログインが成功したか否かを判定する。ログインが成功すれば(ステップS302-YES)、処理はステップS304に進み、ログインが失敗すれば(ステップS302-NO)、処理はステップS302に戻る。
【0100】
ステップS304において、情報処理装置10の取得部213は、例えば、情報処理装置10の位置情報を取得する。位置情報は、画面に表示された地図上が操作されることで取得されてもよい。
【0101】
ステップS306において、情報処理装置10の送信部114は、取得部113により取得される位置情報を他の情報処理装置(例、情報処理装置20)に送信する。
【0102】
ステップS308において、情報処理装置10の受信部115は、情報処理装置20から、位置情報を含む所定エリアの地図情報と、所定エリア内に含まれる管理対象物の画像情報と、管理対象物の管理に関する期間情報とを含む管理情報を受信する。
【0103】
ステップS310において、情報処理装置10の表示制御部116は、管理情報に基づいて、所定エリアを画面に表示する制御を行い、位置情報に関連付けて画像情報及び期間情報を画面に表示する制御を行う(例えば図9参照)。
【0104】
以上の処理により、建設現場の作業者等は、システムにアクセスすることで、建設現場において管理されている資機材等を視覚的に把握することが可能になる。例えば、現場の作業者は、自身の情報処理装置10に表示される情報と、目の前の資機材等とを比較して情報の照合を行うことができ、その資機材等がいつまでその位置に置かれているかを把握することができる。
【0105】
[第2実施形態]
第2実施形態では、例えば管理対象物として、建設現場、廃棄場、家庭等において出されるゴミを想定する。第2実施形態において、ゴミが建設現場等の所定位置に仮置きされ、誰が、どの位置に、どれくらいの期間、何を仮置きするかなどを管理する。第2実施形態における各処理は、第1実施形態の各機能と基本的に同様であり、管理対象物が、建設現場における資機材等からゴミに変更される。
【0106】
いずれの場所においても、ゴミが放置されることは問題となるが、第2実施形態によれば、誰が、いつまでそのごみをその位置に置いているのかを管理することが可能になり、また、第三者が、そのゴミの管理状況を把握することも可能になる。
【0107】
[第3実施形態]
第3実施形態では、例えば管理対象物として、個人の所有物(例えば時計、ノート、財布、パソコン等)、配置される場所として家などの建物を想定する。この場合、地図情報は、建物のレイアウト情報を含む。
【0108】
第3実施形態では、情報処理装置10の取得部113は、管理対象物が置かれる位置情報については、レイアウト上でユーザにより設定された位置情報や、iBeacon(登録商標)等の屋内測位技術を用いて測位された位置情報を取得してもよい。第3実施形態における各処理は、位置情報の取得の仕方以外は第1実施形態の各処理と同様である。
【0109】
第3実施形態によれば、管理対象物が建物の所定位置に仮置きされても、誰が、どの位置に、どれくらいの期間、何を仮置きするかなどを管理することが可能になる。また、通知機能を活用すれば、個人の備忘録として本システム1を利用することが可能になる。
【0110】
[第4実施形態]
第4実施形態では、例えば管理対象物として、個人の所有物(例えば時計、ノート、パソコン等)、配置される場所としてオフィスを想定する。近年、フリーアドレスにより、日によって仕事をする場所が異なるため、時には資料の置忘れなどが発生しうる。この場合、本システム1を利用すれば、置忘れを防止することが可能になる。
【0111】
第4実施形態では、第3実施形態同様、建物内での管理になるため、情報処理装置10の取得部113は、管理対象物が置かれる位置情報について、レイアウト上でユーザにより設定された位置情報や、iBeacon(登録商標)等の屋内測位技術を用いて測位された位置情報を取得してもよい。第4実施形態における各処理は、位置情報の取得の仕方以外は第1実施形態の各処理と同様である。
【0112】
第4実施形態によれば、管理対象物が建物の所定位置に仮置きされても、誰が、どの位置に、どれくらいの期間、何を仮置きするかなどを管理することが可能になる。また、ユーザがシステムにログインし、管理対象物が登録された場所を確認することによって置忘れを防止したり、通知機能を活用すれば、置忘れを防止したりすることが可能になる。
【0113】
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、上記各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。例えば、本発明は、各情報処理装置が実行する処理について、一部の処理を、他の情報処理装置に移行したり、複数の情報処理装置を適宜統合したりしてもよい。
【符号の説明】
【0114】
1…情報処理システム、10、20…情報処理装置、110…プロセッサ、112…アプリ制御部、113…取得部、114…送信部、115…受信部、116…表示制御部、130…メモリ、140…イメージセンサ、210…プロセッサ、230…メモリ、212…管理制御部、213…取得部、214…対応付け部、215…管理部、216…通知部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11
図12