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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022128067
(43)【公開日】2022-09-01
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20220825BHJP
   F21V 21/30 20060101ALI20220825BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20220825BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220825BHJP
   F21Y 105/18 20160101ALN20220825BHJP
【FI】
F21S2/00 365
F21V21/30 100
F21V23/00 160
F21Y115:10 300
F21Y115:10 500
F21Y105:18
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021026382
(22)【出願日】2021-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】藤本 佳史
(72)【発明者】
【氏名】三浦 洋紀
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014BA01
(57)【要約】
【課題】灯具の姿勢を精度よく保持できる照明器具を提供する。
【解決手段】照明器具100は、灯具2と、支持部1とを備える。支持部1は、灯具2を回転自在に支持する。支持部1は、本体部10と、回転部材11と、締付部材16と、接触部材17とを含む。本体部10は、第1孔H1及び第2孔H2を有する。第2孔H2は、第1孔H1に交わる。締付部材16は、第1孔H1に挿入されて、本体部10に対して回転可能に回転部材11を締め付ける。接触部材17は、第2孔H2に挿入されて、締付部材16に接触する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
灯具と、
前記灯具を回転自在に支持する支持部と
を備え、
前記支持部は、
第1孔、及び前記第1孔に交わる第2孔を有する本体部と、
回転部材と、
前記第1孔に挿入されて、前記本体部に対して回転可能に前記回転部材を締め付ける締付部材と、
前記第2孔に挿入されて、前記締付部材に接触する接触部材と
を含む、照明器具。
【請求項2】
前記第1孔は、前記本体部が延びる方向に交差し、
前記第2孔は、前記本体部が延びる方向に沿う、請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記本体部は、配線が引き出される第3孔をさらに有し、
前記第3孔は、前記本体部が延びる方向に沿っており、前記本体部が延びる方向に前記第1孔に対向する、請求項1または請求項2に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のスポットライトは、基台、アーム、及び灯具を備える。天井面には基台が固定され、基台にはアームを介して灯具が結合される。アームの下端部と灯具とを結合するジョイントは、灯具の一端部上面に突設された突板を備える。突板は、アームを構成する一対の半割部材の間に挟持される。各半割部材及び突板には、透孔が形成される。透孔には軸ねじが挿通される。軸ねじは、両半割部材及び突板を通り、つまみナットに螺合する。つまみナットの軸ねじに対する螺合量(回転負荷)を調整して、アームに対して灯具を回動させたり、アームに対して灯具を固定させたりしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6-283018号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたスポットライトでは、つまみナットの軸ねじに対する螺合量を調整することなく、灯具を繰り返し回転させると、軸ねじとつまみナットとの結合が緩む可能性がある。従って、アームに対して灯具を固定できなくなる可能性がある。つまり、灯具の姿勢を、ユーザーの所望する姿勢に精度よく保持できない。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、灯具の姿勢を精度よく保持できる照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する照明器具は、灯具と、支持部とを備える。支持部は、前記灯具を回転自在に支持する。前記支持部は、本体部と、回転部材と、締付部材と、接触部材とを含む。本体部は、第1孔、及び前記第1孔に交わる第2孔を有する。締付部材は、前記第1孔に挿入されて、前記本体部に対して回転可能に前記回転部材を締め付ける。接触部材は、前記第2孔に挿入されて、前記締付部材に接触する。
【0007】
本願に開示する照明器具において、前記第1孔は、前記本体部が延びる方向に交差することが好ましい。前記第2孔は、前記本体部が延びる方向に沿うことが好ましい。
【0008】
本願に開示する照明器具において、前記本体部は、配線が引き出されることの可能な第3孔をさらに有することが好ましい。前記第3孔は、前記本体部が延びる方向に沿っており、前記本体部が延びる方向に前記第1孔に対向することが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、灯具の姿勢を精度よく保持できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係る照明器具を示す側面図である。
図2】実施形態に係る照明器具を示す斜視図である。
図3図2に示す照明器具を回転させた状態を示す斜視図である。
図4】本実施形態に係る支持部を拡大して示す斜視図である。
図5図4に示す支持部を他の方向から示す斜視図である。
図6図1のA-A断面線に沿った照明器具の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。なお、本願明細書では、発明の理解を容易にするため、互いに直交するX方向、Y方向及びZ方向を参照して説明することがある。例えば、X方向及びY方向は水平方向に平行であり、Z方向は鉛直方向に平行である。ただし、X方向及びY方向は水平方向以外の方向に平行であってもよく、Z方向は鉛直方向以外の方向に平行であってもよい。
【0012】
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係る照明器具100について説明する。図1は、実施形態に係る照明器具100を示す側面図である。
【0013】
照明器具100は、ダクトレール200に着脱自在に装着される。図1に示すように、ダクトレール200は、例えば天井Cに固定される。本実施形態では、天井Cに固定されたダクトレール200に照明器具100を取り付ける場合を例に挙げて、照明器具100を説明する。なお、ダクトレール200は、天井Cに埋設されてもよいし、アーム又はワイヤ等によって天井Cから吊下げられてもよい。また、ダクトレール200は、壁又は床に固定されてもよい。従って、照明器具100は、壁又は床に配置されてもよい。
【0014】
照明器具100は、支持部1と、灯具2と、筐体3とを備える。
【0015】
灯具2は、光出射面2aを有する。灯具2は、光出射面2aから灯具2の外部に光を出射する。
【0016】
筐体3は、ダクトレール200に着脱自在に装着される。本実施形態において、筐体3は、例えば、照明器具100がダクトレール200に装着された状態で、ダクトレール200に沿って延びる。なお、筐体3の形状は特に限定されない。筐体3は、例えば、側面視において略円筒形状を有していてもよいし、略円錐台形状を有していてもよいし、略矩形形状を有していてもよい。筐体3は、少なくとも灯具2に接続される配線cdを収容する(図5参照)。
【0017】
支持部1は、灯具2を回転自在に支持する。また、支持部1は、灯具2と筐体3とを連結する。本実施形態の照明器具100は、スポットライトであり、支持部1は、筐体3に対して回転自在に灯具2を支持している。具体的には、例えば、灯具2は、筐体3に対して回転方向R1に回転自在である。従って、灯具2と筐体3との間の角度を変化させることができる。例えば、灯具2と筐体3との間の角度を、0°以上92°以下の範囲で変化させることができる。また、灯具2は、支持部1を回転軸AXとして回転方向R2に回転自在である(図4参照)。
【0018】
以下では、説明の便宜のために、ダクトレール200に対して照明器具100が配置される側を「下側」と規定し、照明器具100に対してダクトレール200が配置される側を「上側」と規定して、上下方向を規定する場合がある。
【0019】
次に、図1図3を参照して、照明器具100についてさらに説明する。図2は、照明器具100を示す斜視図である。具体的には、図2は、照明器具100に対して天井Cと反対の側から見たときの照明器具100を示す斜視図である。図3は、図2に示す照明器具100が回転方向R1に回転した後の状態を示す斜視図である。図2及び図3では、発明を理解しやすくするため、灯具2の筐体20とカバー22とを分離して図示している。
【0020】
図2及び図3に示すように、照明器具100は、蓋部31、電源装置5、接続部6、係合部7を更に備える。
【0021】
電源装置5は、例えば、筐体3の内部に収容される。電源装置5は、外部電源電圧に基づき、灯具2に供給する電力を生成する。本実施形態において、電源装置5が生成した電力は、例えば、筐体3に収容される配線cdを介して、灯具2に供給される。
【0022】
本実施形態において、筐体3のうち、筐体3の上面が開放されている。蓋部31は、筐体3の上面に配置される。具体的には、蓋部31は、筐体3のうちの開放された上面を覆う。すなわち、蓋部31は、例えば、筐体3の蓋として機能する。蓋部31は、例えば金属製である。蓋部31は、筐体3に装着される。具体的には、蓋部31は、例えば、ビスのような固定部材3bによって、筐体3に固定される。従って、蓋部31によって電源装置5の熱を効果的に放散できる。
【0023】
接続部6は、蓋部31が有する切り欠き31nを通過して、上方に突出する。接続部6は、ダクトレール200に対して着脱可能に電気的に接続される。接続部6は、例えばプラグである。接続部6には、例えば、ダクトレール200から外部電源電圧が印加される。本実施形態において、接続部6は、例えば2つのプラグ端子61を含む。プラグ端子61がダクトレール200の導体部と接続すると、導体部からプラグ端子61に外部電源電圧が印加される。そして、接続部6に印加された外部電源電圧は、図示しないケーブルを介して、プラグ端子61から電源装置5へ伝送される。
【0024】
係合部7は、例えば、蓋部31に配置される。具体的には、蓋部31の長手方向において、蓋部31のうちの、支持部1と反対の側に係合部7が配置される。係合部7は、例えばダクトレール200に係合する。具体的には、照明器具100がダクトレール200に装着された状態で、係合部7は、ダクトレール200の内部に係合される。従って、地震等に起因する建物の揺れによって照明器具100に振動が加わる場合であっても、係合部7がダクトレール200に係合しているため、照明器具100を安定してダクトレール200に装着できる。
【0025】
灯具2は、筐体20、光源21、カバー22、及び装着部23を含む。
【0026】
本実施形態において、筐体20は、略円筒形状を有する。なお、筐体20は、略立方体形状を有していてもよいし、略多角筒形状を有していてもよい。本実施形態において、筐体20の両端部は開放されている。筐体20の両端部のうち、支持部1に対して遠い側の端部は、灯具2の光出射面2aに対応する。
【0027】
光源21は、筐体20の内部に配置される。光源21は、電源装置5から、配線cdを介して電力を供給されることによって、光を出射する。光源21が出射した光は、光出射面2aから灯具2の外部に出射される。光源21は、発光素子として、例えばLED(Light Emitting Diode)素子を有する。光源21は、例えばSMD(surface mount device)、又はCOB(chip on board)である。本実施形態において、光源21は面状光源である。
【0028】
カバー22は、筐体20の端部に配置される。具体的には、カバー22は、筐体20の両端部のうち、光出射面2aと反対側の端部に配置される。カバー22は、筐体20の開放された端部を覆う。カバー22は、切り欠き22nを有する。本実施形態において、切り欠き22nは、平面視において角ばったU字形状を有する。カバー22が筐体20の端部を覆う状態において、支持部1の少なくとも一部が切り欠き22nを介して露出する。
【0029】
装着部23は、筐体20の内部に位置する。本実施形態において、筐体20と装着部23とは一体である。ただし、筐体20と装着部23とは別体であってもよい。本実施形態において、装着部23は、装着部材232と、装着部材233と、装着部材234とを含む。
【0030】
装着部材232、装着部材233、及び装着部材234の各々は、例えば略板形状を有する。本実施形態において、装着部材232と、装着部材233と、装着部材234とは一体である。装着部材233は、筐体20の内面のうちの所定位置と、筐体20の内面うちの当該所定位置と反対側の位置とを接続している。従って、灯具2の剛性を高めることができる。装着部材232及び装着部材234の各々は、装着部材233に対して交差する。図2に示す例では、装着部材232及び装着部材234の各々は、装着部材233に対して略直交している。また、装着部材233と装着部材234とは互いに対向する。
【0031】
本実施形態において、装着部材232は、リブ232aを有する(図6参照)。断面視において、リブ232aは、装着部材232の端部に配置される。リブ232aは筐体20が延びる方向に沿って延びており、リブ232aの端部には、ねじ穴が設けられている。また、装着部材233は、リブ233aを有する。断面視において、リブ233aは、装着部材233の中心部分に配置される。リブ233aは筐体20が延びる方向に沿って延びており、リブ233aの端部には、ねじ穴が設けられている。さらに、装着部材234は、リブ234aを有する。断面視において、リブ234aは、装着部材234の端部に配置される。リブ234aは筐体20が延びる方向に沿って延びており、リブ234aの端部には、ねじ穴が設けられている。
【0032】
支持部1は、本体部10及び回転部材11を含む。
【0033】
本実施形態において、本体部10は、第1方向D1に延びる。具体的には、照明器具100がダクトレール200に装着された状態において、本体部10は、Z方向(上下)に沿って延びる。本実施形態において、本体部10は、例えば、回転方向R2に回転し、回転方向R1には回転しない(図4参照)。
【0034】
回転部材11は、平面視において略T字形状を有する。本実施形態において、回転部材11は、装着部材12、装着部材13、装着部材14及びベース部15を含む。本実施形態において、装着部材12、装着部材13、装着部材14、及びベース部15は一体である。なお、装着部材12、装着部材13、装着部材14、及びベース部15は別体であってもよい。
【0035】
本実施形態において、ベース部15は、例えば、角ばったU字形状を有する。ベース部15は、本体部10の少なくとも一部を囲む(図4参照)。装着部材12、装着部材13、及び装着部材14の各々は、ベース部15から、互いに異なる方向に向かって延びる。具体的には、装着部材12と装着部材14とは、ベース部15から、互いに反対の側に向かって延びる。また、装着部材13は、ベース部15から、装着部材12及び装着部材14の各々に対して略直交して延びる。装着部材12は、開口12hを有する。また、装着部材13は、開口13hを有する。さらに、装着部材14は、開口14hを有する。
【0036】
リブ232a(図6参照)のねじ穴に装着部材12の開口12hを介してビス12bがねじ込まれることによって、装着部材12が装着部材232に装着される。また、リブ233aのねじ穴に装着部材13の開口13hを介してビス13bがねじ込まれることによって、装着部材13が装着部材233に装着される。さらに、リブ234aのねじ穴に装着部材14の開口14hを介してビス14bがねじ込まれることによって、装着部材14が装着部材234に装着される。その結果、回転部材11が装着部23に固定される。
【0037】
本実施形態において、回転部材11は、本体部10に対して回転可能である。図2に示す灯具2が筐体3に対して回転方向R1に回転することによって、図3に示すように、灯具2の装着部23に固定された回転部材11が本体部10に対して回転方向R1に回転する。回転部材11の本体部10への取付については、図4図6を参照して後述する。
【0038】
本実施形態において、灯具2のカバー22は、3つの係合部を有する(不図示)。カバー22の3つの係合部は、例えば、湾曲または屈折している。また、カバー22の3つの係合部は、それぞれ、装着部材12の開口12h、装着部材13の開口13h及び装着部材14の開口14hに対応して配置される。カバー22の3つの係合部が、それぞれ、開口12h~開口14hに係合することによって、カバー22が筐体20に装着される。
【0039】
次に、図4図6を参照して、支持部1について説明する。図4は、支持部1を拡大して示す斜視図である。図5は、図4に示す支持部1を他の方向から示す斜視図である。図6は、図1のA-A断面線に沿った照明器具100の断面図である。発明を理解し易くするため、図4及び図5では、図3で示した傾きの照明器具100の支持部1を示しており、図6は、図2で示した傾きの照明器具100を示している。また、図4及び図5では、灯具2を省略している。
【0040】
図4及び図5に示すように、支持部1は、締付部材16及び接触部材17を含む。締付部材16は、例えばねじである。本実施形態において、締付部材16は、ねじ頭16aと軸部16bとを有する。ねじ頭16aの径方向の大きさは、軸部16bの径方向の大きさよりも大きい。軸部16bは、螺旋状のねじ溝を有する。なお、図4及び図5では、軸部16bのねじ溝を省略している。
【0041】
本実施形態において、支持部1は、螺合部材16cをさらに含む。螺合部材16cは、例えばワッシャである。具体的には、螺合部材16cは、例えばスプリングワッシャ、又は皿ばねである。螺合部材16cは、例えば略すり鉢形状、又は略円錐台形状を有しており、弾性を有する。螺合部材16cは、ねじ頭16aと回転部材11との間に配置される。例えば、締付部材16を締め付けることによって、螺合部材16cが弾性変形し、回転部材11に回転負荷が付与される。なお、螺合部材16cの形状は特に限定されない。螺合部材16cは、例えば略円環形状を有していてもよい。また、ねじ頭16aと回転部材11との間に螺合部材16cが配置されなくてもよい。
【0042】
接触部材17は、例えばねじである。具体的には、本実施形態において、接触部材17は、例えば、六角穴付き止めねじであり、ねじ頭部の径方向の大きさと、軸部の径方向大きさとが略一致する。六角穴付き止めねじは、所謂虫ねじ、いもねじ、又はホーローセットである。ただし、接触部材17は、ねじ頭部の径方向の大きさと、軸部の径方向の大きさとが異なっていてもよい。また、ねじ頭部には、六角と異なる形状の穴が設けられていてもよい。
【0043】
本体部10は、第1面10a、第2面10b、第3面10c、第4面10d、第1孔H1、第2孔H2、及び凸部10pを有する。
【0044】
第1面10aは、本体部10が延びる第1方向D1に交差する第2方向D2に、ベース部15及び装着部材12に対向する。具体的には、本実施形態において、第2方向D2は第1方向D1に直交する。また、照明器具100がダクトレール200に装着された状態において、第2方向D2はY方向に沿う。
【0045】
第2面10bは、第2方向D2に、ベース部15及び装着部材14に対向する。第2面10b及び第3面10cは、第2方向D2に第1面10aに対向する。第2面10bと第3面10cとは、略平行である。また、第2面10bと第3面10cとは段差を有する。本実施形態において、第3面10cは、第2方向D2に、第2面10bよりも第1面10aに近い。
【0046】
第4面10dは、第2面10b及び第3面10cの各々に交差する。具体的には、第4面10dは、第2面10b及び第3面10cの各々に略直交する。第4面10dは、第2面10bと第3面10cとを接続する。第4面10dは、第1方向D1に筐体3に対向する。具体的には、第4面10dは、筐体3の開口3hに対向する。開口3h、筐体3の下面に配置される。
【0047】
凸部10pは、第3面10cから第2方向D2に突出する。本実施形態において、凸部10pは、平面視において略鍵穴形状を有する。また、本実施形態において、本体部10の第3面10c及び第4面10dによって構成される空間Spに、凸部10pが配置される。空間Spは、例えば、本体部10が有する凹部である。
【0048】
第1孔H1は、本体部10が延びる第1方向D1に交差する。すなわち、第1孔H1は、第1方向D1に略直交する。また、第1孔H1は、第2方向D2に沿う。本実施形態において、第1孔H1は、本体部10を貫通している。具体的には、第1孔H1は、本体部10の第1面10aから、第3面10c及び凸部10pを第2方向D2に貫通している。
【0049】
締付部材16は、第1孔H1に挿入されて、本体部10に対して回転可能に回転部材11を締め付ける。具体的には、螺合部材16c及び回転部材11のベース部15を介して、締付部材16が第1孔H1にねじ込まれることによって、螺合部材16cが弾性変形して、回転部材11に回転負荷が付与される。すなわち、回転部材11が本体部10に対して回転可能な程度に、回転部材11が本体部10に向かって締め付けられる。従って、回転部材11は、本体部10に対して回転可能である。
【0050】
また、締付部材16が螺合部材16cを介して第1孔H1にねじ込まれることによって、ねじ頭16aは、回転部材11が本体部10に対して回転できる程度に、螺合部材16cを回転部材11のベース部15に押し付ける。そして、螺合部材16cは、回転部材11が本体部10に対して回転できる程度に、回転部材11のベース部15を本体部10に押し付ける。すなわち、締付部材16が回転部材11に回転負荷を付与する。また、力を加えられた回転部材11が本体部10に対して回転し、力を加えられていない状態の回転部材11が本体部10に対して回転しない程度に、締付部材16が回転部材11に回転負荷を付与する。従って、回転部材11に固定された装着部23(灯具2)に回転負荷が付与される。その結果、筐体3に対して灯具2を所望の姿勢に回転させ、灯具2を所望の姿勢に保持することができる。なお、締付部材16の軸部16bは、第1孔H1を貫通してもよいし、貫通しなくてもよい。
【0051】
第2孔H2は、本実施形態において、凸部10pに配置される。第2孔H2は、第1孔H1に交わる。また、第2孔H2は、本体部10が延びる第1方向D1に沿って延びる。すなわち、本実施形態において、第2孔H2は、第1孔H1に略直交する。従って、第1孔H1が第1方向D1に沿って延び、第2孔H2が第2方向D2に沿って延びる場合と比較して、締付部材16が自重で第1方向D1に変位することを抑制できる。
【0052】
また、本実施形態において、第2孔H2は、凸部10pにおいて、第1孔H1に至るまで貫通している。すなわち、第2孔H2を構成する空洞と、第1孔Hを構成する空洞とが繋がっている。
【0053】
接触部材17は、第2孔H2に挿入されて、第1孔H1に挿入された締付部材16に接触する。具体的には、例えば、接触部材17の先端部分が、締付部材16の軸部16bに形成されたねじ溝に係合する。従って、締付部材16が回転することを抑制できる。その結果、複数回にわたって灯具2を回転方向R1に回転させる場合であっても、締付部材16及び螺合部材16cが本体部10から離れる方向(第2方向D2)に変位することを防止できる。加えて、締付部材16のねじ頭16a及び螺合部材16cが本体部10から離れる方向(第2方向D2)に変位することを防止できるため、締付部材16及び螺合部材16cが回転部材11に付与している回転負荷が低下することを防止できる。ひいては、複数回にわたって灯具2を回転方向R1に回転させる場合であっても、締付部材16及び螺合部材16cが回転部材11に回転負荷を付与している状態が維持され、灯具2の姿勢を精度よく保持できる。
【0054】
また、本実施形態によれば、照明器具100の製造過程において、回転部材11に付与される回転負荷が適正となるように、締付部材16の締め込み量(締付トルク)を調整した後に、接触部材17を締付部材16に接触させる。従って、締付部材16が本体部10から離れる方向(第2方向D2)に変位することを防止できるため、回転部材11に付与される適正な回転負荷を維持できる。
【0055】
さらに、本実施形態によれば、締付部材の先端にナット等の螺合部材が螺合されないため、締付部材と螺合部材との結合が緩む可能性がなくなる。その結果、締付部材が第2方向D2に変位することを防止できる。
【0056】
さらに、本実施形態によれば、締付部材16と第1孔H1とを接着手段によって接着させることなく、締付部材16が第2方向D2に変位することを防止できる。例えば、接着剤等の接着手段によって締付部材を第1孔に接着させることが不要である。従って、締付部材16と第1孔H1とを接着させる場合と比較して、照明器具100を分解しやすい。その結果、例えば照明器具100のメンテナンス性が向上する。また、締付部材16と第1孔H1とを接着させる場合と比較して、照明器具100の組立が容易である。
【0057】
次に、引き続き図5及び図6を参照して、配線cdが引き出される第3孔H3について説明する。図5及び図6に示すように、本体部10は、第3孔H3を有する、第3孔H3は、本体部10の第4面10dに配置される。本実施形態において、第3孔H3は、本体部10が延びる第1方向D1に沿って延びる。また、第3孔H3は、本体部10の凸部10pに第1方向D1に対向する。すなわち、第3孔H3は、凸部10pを貫通する第1孔H1に対向する。
【0058】
第3孔H3から配線cdが引き出される。配線cdは、例えば、筐体3に収容されており、電源装置5と光源21とを接続する。従って、締付部材16の先端にナット等の螺合部材が螺合される場合と比較して、本体部10の第3面10c及び第4面10dによって構成される空間Spに、第3孔H3から引き出される配線cdのスペースを大きく確保できる。締付部材16の先端にナット等の螺合部材が螺合される場合、螺合部材は、例えば、空間Spに配置されるからである。また、締付部材16の先端にナット等の螺合部材が螺合される場合と比較して、空間Spに、第3孔H3から引き出される配線cdのスペースを確保しつつ、本体部10のサイズを小さくできる。なお、締付部材16の先端にナット等の螺合部材が螺合されてもよい。
【0059】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態及び変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素のD、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0060】
(1)本実施形態において、照明器具100は、ダクトレール200に装着された。ただし、照明器具100は、天井C、壁、又は床のような装着面に直付けされてもよい。この場合、照明器具100は、例えば、ビスのような固定部材によって装着面に装着される。具体的には、例えば、照明器具100の筐体3が、固定部材によって装着面に装着される。
【0061】
(2)本実施形態において、電源装置5は、筐体3の内部に収容された。ただし、電源装置5は、筐体3の内部に収容されなくてもよい。電源装置5は、例えば、灯具2に配置されてもよい。この場合、筐体3には、電源装置5と接続部6とを接続する配線が収容されていてもよい。また、筐体3には、電源装置5、電源装置5と接続部6とを接続する配線、及び電源装置5と光源21とを接続する配線が収容されていてもよい。
【0062】
(3)本実施形態において、照明器具100は、電源装置5を収容する筐体3を備えた。ただし、照明器具100は、筐体3を備えなくてもよい。例えば、照明器具100が天井等の装着面に直付けされる場合、電源装置5は、装着面の裏側に配置される。
【0063】
(4)本実施形態において、カバー22の3つの係合部が、それぞれ、回転部材11の開口12h~開口14hに係合することによって、カバー22が筐体20に装着された。ただし、カバー22は、筐体20に接着されてもよいし、カバー22が筐体20にねじこまれてもよい。この場合、カバー22は、3つの係合部を有してもよいし、有しなくてもよい。
【0064】
(5)本実施形態において、第1孔H1は第2方向D2に沿って延び、第2孔H2は第1方向D1に沿って延びた。ただし、第1孔H1が第1方向D1に沿って延び、第2孔H2が第2方向D2に沿って延びてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、照明器具の分野に利用可能であり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0066】
100 照明器具
1 支持部
10 本体部
11 回転部材
16 締付部材
17 接触部材
2 灯具
cd 配線
H1 第1孔
H2 第2孔
H3 第3孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6