(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022128074
(43)【公開日】2022-09-01
(54)【発明の名称】テーブル案内装置
(51)【国際特許分類】
F16C 29/06 20060101AFI20220825BHJP
H02K 41/02 20060101ALI20220825BHJP
【FI】
F16C29/06
H02K41/02 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021026390
(22)【出願日】2021-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】000229335
【氏名又は名称】日本トムソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136098
【弁理士】
【氏名又は名称】北野 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100137246
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 勝也
(72)【発明者】
【氏名】奈良 嗣由
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 大輔
【テーマコード(参考)】
3J104
5H641
【Fターム(参考)】
3J104AA03
3J104AA25
3J104AA30
3J104AA36
3J104AA67
3J104AA73
3J104AA76
3J104AA78
3J104AA79
3J104BA80
3J104CA02
3J104CA06
3J104CA13
3J104CA18
3J104CA35
3J104DA20
3J104EA04
3J104EA09
5H641GG02
5H641HH03
5H641JA09
(57)【要約】
【課題】搬送ユニットを閉じた軌道の外部に取り出すことが容易なテーブル案内装置を提供する。
【解決手段】テーブル案内装置1は、ベース体10と、第1レールと、搬送ユニット50と、昇降ユニット40と、を備える。昇降ユニット40は、第1の方向に沿って移動可能なスライドテーブル41と、スライドテーブル41に固定される第2レール441と、を含む。スライドテーブル41が第1の方向に沿って移動することにより、第1の端部と第2の端部とが第2レール441によって接続されることで閉じた軌道が形成されている状態と、第1の端部と第2の端部との第2レール441による接続が解除されている状態とを切り換え可能である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面状の第1の表面を有するベース体と、
前記第1の表面上に固定され、前記第1の表面に沿って延びる第1転走面を有すると共に間隔をあけて向かい合う第1の端部および第2の端部を有し、閉じた軌道を構成可能な第1レールと、
テーブルを含み、前記第1転走面に対向する第2転走面を有し、前記第1レール上を走行可能な搬送ユニットと、
前記第1転走面および前記第2転走面上を転動可能に配置される複数の転動体と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に配置され、前記第1の表面に交差する方向である第1の方向に沿って前記搬送ユニットを移動可能な昇降ユニットと、を備え、
前記昇降ユニットは、
前記第1の方向に沿って移動可能なスライドテーブルと、
前記スライドテーブルに固定され、前記第2転走面に対向する第3転走面を有する第2レールと、を含み、
前記スライドテーブルが前記第1の方向に沿って移動することにより、前記第1の端部と前記第2の端部とが前記第2レールによって接続されることで閉じた軌道が形成されている状態と、前記第1の端部と前記第2の端部との前記第2レールによる接続が解除されている状態とを切り換え可能である、テーブル案内装置。
【請求項2】
前記第1レールの前記第1の端部および前記第2の端部のそれぞれを含む領域には、前記第1の端部および前記第2の端部に向って前記第1レールの幅が小さくなる第1テーパ領域が形成され、
前記第2レールは、前記第1の端部と前記第2の端部とが前記第2レールによって接続されている状態において、前記第1の端部に対向する第3の端部と、前記第2の端部に対向する第4の端部と、を含み、
前記第2レールの前記第3の端部および前記第4の端部のそれぞれを含む領域には、前記第3の端部および前記第4の端部に向って前記第2レールの幅が小さくなる第2テーパ領域が形成されている、請求項1に記載のテーブル案内装置。
【請求項3】
前記ベース体の前記第1の表面上に固定されると共に前記第1レールと平行に配置され、前記第1転走面と平行に配置される第4転走面を有し、間隔をあけて向かい合う第5の端部および第6の端部を有する第4レールをさらに備え、
前記搬送ユニットは、前記第4転走面に対向する第5転走面を有し、前記第1レールおよび前記第4レール上を走行し、
前記複数の転動体は、前記第1転走面および前記第2転走面上を転動可能に配置される第1転動体と、前記第4転走面および前記第5転走面上を転動可能に配置される第2転動体とを含み、
前記昇降ユニットは、前記第1の端部と前記第2の端部との間、および前記第5の端部および前記第6の端部との間に配置され、
前記第4レールの前記第5の端部および前記第6の端部は、前記スライドテーブルに固定されるレールによって接続されない、請求項1または請求項2に記載のテーブル案内装置。
【請求項4】
前記ベース体の前記第1の表面上に固定されると共に前記第1レールと平行に配置され、前記第1転走面と平行に配置される第4転走面を有し、間隔をあけて向かい合う第5の端部および第6の端部を有する第4レールをさらに備え、
前記搬送ユニットは、前記第4転走面に対向する第5転走面を有し、前記第1レールおよび前記第4レール上を走行し、
前記複数の転動体は、前記第1転走面および前記第2転走面上を転動可能に配置される第1転動体と、前記第4転走面および前記第5転走面上を転動可能に配置される第2転動体とを含み、
前記昇降ユニットは、前記第1の端部と前記第2の端部との間、および前記第5の端部および前記第6の端部との間に配置され、
前記第4レールの前記第5の端部および前記第6の端部は、前記スライドテーブルに固定されるレールによって接続されず、
前記第4レールの前記第5の端部および前記第6の端部のそれぞれを含む領域には、前記第5の端部および前記第6の端部に向って前記第4レールの幅が小さくなる第3テーパ領域が形成されており、
前記第3テーパ領域は、前記第1の端部と前記第2の端部とをつなぐ方向において、前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置している、請求項2に記載のテーブル案内装置。
【請求項5】
前記昇降ユニットは、前記スライドテーブルに固定され、前記第2レールと前記第1の方向に間隔をあけて平行に配置され、前記第3転走面を有する第3レールをさらに含み、
前記スライドテーブルが前記第1の方向に沿って移動することにより、前記第1の端部と前記第2の端部とを、前記第2レールが接続することで閉じた軌道を形成する状態と、前記第3レールが接続することで閉じた軌道を形成する状態とが切り換えられ、前記複数の転動体は前記第2転走面および前記第3転走面上を転動可能である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のテーブル案内装置。
【請求項6】
前記昇降ユニットは、
前記第2レールに沿って延び、長手方向に間隔をあけて配置される複数のコイルを有する第1固定子モジュールと、
前記第3レールに沿って延び、長手方向に間隔をあけて配置される複数のコイルを有する第2固定子モジュールと、をさらに含み、
前記搬送ユニットは、前記第1固定子モジュールおよび前記第2固定子モジュールのいずれか一方の前記複数のコイルに対向する複数の磁石を有すると共に、前記テーブルに固定される磁石ユニットをさらに含み、
前記搬送ユニットは、前記複数のコイルと前記複数の磁石との間の磁力によって、前記第2レールおよび前記第3レールのいずれか一方を走行する、請求項5に記載のテーブル案内装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、テーブル案内装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ベース体と、ベース板上に固定されるレールと、レール上を走行可能であると共にテーブルを含む搬送ユニットと、を備えるテーブル案内装置が知られている(たとえば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1では、直線部と曲線部とによりレールが閉じた軌道を形成し、搬送ユニットはレール上を走行する。このように閉じられた軌道において、搬送ユニットを軌道外に取り出すことが困難となる場合がある。そこで、搬送ユニットを閉じた軌道の外部に取り出すことが容易なテーブル案内装置を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に従ったテーブル案内装置は、平面状の第1の表面を有するベース体と、第1の表面上に固定され、第1の表面に沿って延びる第1転走面を有すると共に間隔をあけて向かい合う第1の端部および第2の端部を有し、閉じた軌道を構成可能な第1レールと、テーブルを含み、第1転走面に対向する第2転走面を有し、第1レール上を走行可能な搬送ユニットと、第1転走面および第2転走面上を転動可能に配置される複数の転動体と、第1の端部と第2の端部との間に配置され、第1の表面に交差する方向である第1の方向に沿って搬送ユニットを移動可能な昇降ユニットと、を備える。昇降ユニットは、第1の方向に沿って移動可能なスライドテーブルと、スライドテーブルに固定され、第2転走面に対向する第3転走面を有する第2レールと、を含む。スライドテーブルが第1の方向に沿って移動することにより、第1の端部と第2の端部とが第2レールによって接続されることで閉じた軌道が形成されている状態と、第1の端部と第2の端部との第2レールによる接続が解除されている状態とを切り換え可能である。
【発明の効果】
【0006】
上記テーブル案内装置によれば、搬送ユニットを閉じた軌道の外部に取り出すことが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、テーブル案内装置の構造を示す概略斜視図である。
【
図2】
図2は、テーブル案内装置の一部の構造を示す概略斜視図である。
【
図3】
図3は、テーブル案内装置の一部の構造を示す概略平面図である。
【
図4】
図4は、第2部分、第4部分および第6部分の構造を示す概略断面図である。
【
図5】
図5は、内側レールの構造を示す概略断面図である。
【
図6】
図6は、外側レールの構造を示す概略断面図である。
【
図7】
図7は、第1部分、第3部分および第5部分の構造を示す概略平面図である。
【
図8】
図8は、第1部分、第3部分および第5部分の構造を示す概略平面図である。
【
図9】
図9は、第1部分、第3部分、第5部分および第8部分の構造を示す概略平面図である。
【
図10】
図10は、第7部分および第8部分の構造を示す概略断面図である。
【
図11】
図11は、昇降ユニットの構造を示す概略斜視図である。
【
図12】
図12は、昇降ユニットの構造を示す概略側面図である。
【
図13】
図13は、昇降ユニットの構造を示す概略背面図である。
【
図14】
図14は、搬送ユニットの構造を示す概略断面図である。
【
図17】
図17は、搬送ユニットが走行している状態を示す概略平面図である。
【
図18】
図18は、搬送ユニットが走行している状態を示す概略平面図である。
【
図19】
図19は、搬送ユニットが走行している状態を示す概略平面図である。
【
図20】
図20は、昇降ユニットが昇降している状態を示す概略正面図である。
【
図21】
図21は、昇降ユニットが昇降している状態を示す概略正面図である。
【
図22】
図22は、昇降ユニットが昇降している状態を示す概略正面図である。
【
図23】
図23は、テーブル案内装置の変形例を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[実施形態の概要]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。本開示のテーブル案内装置は、平面状の第1の表面を有するベース体と、第1の表面上に固定され、第1の表面に沿って延びる第1転走面を有すると共に間隔をあけて向かい合う第1の端部および第2の端部を有し、閉じた軌道を構成可能な第1レールと、テーブルを含み、第1転走面に対向する第2転走面を有し、第1レール上を走行可能な搬送ユニットと、第1転走面および第2転走面上を転動可能に配置される複数の転動体と、第1の端部と第2の端部との間に配置され、第1の表面に交差する方向である第1の方向に沿って搬送ユニットを移動可能な昇降ユニットと、を備える。昇降ユニットは、第1の方向に沿って移動可能なスライドテーブルと、スライドテーブルに固定され、第2転走面に対向する第3転走面を有する第2レールと、を含む。スライドテーブルが第1の方向に沿って移動することにより、第1の端部と第2の端部とが第2レールによって接続されることで閉じた軌道が形成されている状態と、第1の端部と第2の端部との第2レールによる接続が解除されている状態とを切り換え可能である。
【0009】
本開示のテーブル案内装置は、スライドテーブルと第2レールとを含む昇降ユニットを備える。スライドテーブルが第1の方向に沿って移動することによって、第1レールにおける第1の端部と第2の端部とが第2レールによって接続されている状態と、第1の端部と第2の端部との第2レールによる接続が解除されている状態とを切り換えることができる。第1の端部と第2の端部とが第2レールによって接続されることで、閉じた軌道が形成される。例えば、搬送ユニットを第1レールから第2レールに乗り移らせ、スライドテーブルを移動させることで、搬送ユニットを閉じた軌道の外部に取り出すことができる。したがって、本開示のテーブル案内装置によれば、搬送ユニットを閉じた軌道の外部に取り出すことが容易となる。
【0010】
上記テーブル案内装置において、第1レールの第1の端部および第2の端部のそれぞれを含む領域には、第1の端部および第2の端部に向って第1レールの幅が小さくなる第1テーパ領域が形成されてもよい。第2レールは、第1の端部と第2の端部とが第2レールによって接続されている状態において、第1の端部に対向する第3の端部と、第2の端部に対向する第4の端部と、を含んでもよい。第2レールの第3の端部および第4の端部のそれぞれを含む領域には、第3の端部および第4の端部に向って第2レールの幅が小さくなる第2テーパ領域が形成されてもよい。このような構成を採用することで、第1レールから昇降ユニットのレールに乗り移る際の位置ずれや衝撃を吸収することができる。したがって、搬送ユニットをスムーズに昇降ユニットに乗り移らせることができる。
【0011】
上記テーブル案内装置において、ベース体の第1の表面上に固定されると共に第1レールと平行に配置され、第1転走面と平行に配置される第4転走面を有し、間隔をあけて向かい合う第5の端部および第6の端部を有する第4レールをさらに備えてもよい。搬送ユニットは、第4転走面に対向する第5転走面を有し、第1レールおよび第4レール上を走行してもよい。複数の転動体は、第1転走面および第2転走面上を転動可能に配置される第1転動体と、第4転走面および第5転走面上を転動可能に配置される第2転動体とを含んでもよい。昇降ユニットは、第1の端部と第2の端部との間、および第5の端部および第6の端部との間に配置されてもよい。第4レールの第5の端部および第6の端部は、スライドテーブルに固定されるレールによって接続されなくてもよい。昇降ユニットに第4レールの第5の端部および第6の端部に接続されるレールを省略することで、昇降ユニットの軽量化を図ることができる。
【0012】
上記テーブル案内装置において、ベース体の第1の表面上に固定されると共に第1レールと平行に配置され、第1転走面と平行に配置される第4転走面を有し、間隔をあけて向かい合う第5の端部および第6の端部を有する第4レールをさらに備えてもよい。搬送ユニットは、第4転走面に対向する第5転走面をさらに有し、第1レールおよび第4レール上を走行してもよい。複数の転動体は、第1転走面および第2転走面上を転動可能に配置される第1転動体と、第4転走面および第5転走面上を転動可能に配置される第2転動体とを含んでもよい。昇降ユニットは、第1の端部と第2の端部との間、および第5の端部および第6の端部との間に配置されてもよい。第4レールの第5の端部および第6の端部は、スライドテーブルに固定されるレールによって接続されなくてもよい。第4レールの第5の端部および第6の端部のそれぞれを含む領域には、第5の端部および第6の端部に向って第4レールの幅が小さくなる第2テーパ領域が形成されてもよい。第2テーパ領域は、第1の端部と第2の端部とをつなぐ方向において、第1の端部と第2の端部との間に位置してもよい。このような構成を採用することで、搬送ユニットから第1レールに対して無負荷の状態となるタイミングと、搬送ユニットから第4レールに対して無負荷の状態となるタイミングとをずらすことができる。したがって、搬送ユニットを昇降ユニットにスムーズに乗り移らせることができる。
【0013】
上記テーブル案内装置において、昇降ユニットは、スライドテーブルに固定され、第2レールと第1の方向に間隔をあけて平行に配置され、第3転走面を有する第3レールをさらに含んでもよい。スライドテーブルが第1の方向に沿って移動することにより、第1の端部と第2の端部とを、第2レールが接続することで閉じた軌道を形成する状態と、第3レールが接続することで閉じた軌道を形成する状態とが切り換えられてもよい。複数の転動体は第2転走面および第3転走面上を転動可能であってもよい。例えば、第1レールにおける第1の端部と第2の端部とを第2レールが接続されている状態で搬送ユニットを第1レールから第2レールに乗り移らせる。そして、第1レールにおける第1の端部と第2の端部とを第3レールが接続するようにスライドテーブルを移動させることで、搬送ユニットを閉じた軌道の外部に取り出すことができる。また、第3レールによって第1の端部と第2の端部とは接続されるため、他の搬送ユニットは第3レール上を走行することができる。したがって、レールの閉じた軌道を維持しつつ、搬送ユニットを閉じた軌道の外部に取り出すことができる。
【0014】
上記テーブル案内装置において、昇降ユニットは、第2レールに沿って延び、長手方向に間隔をあけて配置される複数のコイルを有する第1固定子モジュールと、第3レールに沿って延び、長手方向に間隔をあけて配置される複数のコイルを有する第2固定子モジュールと、をさらに含んでもよい。搬送ユニットは、第1固定子モジュールおよび第2固定子モジュールのいずれか一方の複数のコイルに対向する複数の磁石を有すると共に、テーブルに固定される磁石ユニットをさらに含んでもよい。搬送ユニットは、複数のコイルと複数の磁石との間の磁力によって、第2レールおよび第3レールのいずれか一方を走行してもよい。このような構成を採用することで、複数のコイルと複数の磁石との間の磁力によって搬送ユニットを走行させることができる。
【0015】
[実施形態の具体例]
次に、本開示のテーブル案内装置の具体的な実施の形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
【0016】
図1は、本開示の一実施の形態におけるテーブル案内装置の構造を示す概略斜視図である。
図1において、X軸方向はベース体の長辺に沿った方向であり、Y軸方向はベース体の短辺に沿った方向であり、Z軸方向はベース体の第1の表面(X-Y平面)に垂直な方向である。
図2は、テーブル案内装置の一部の構造を示す概略斜視図である。
図3は、
図1におけるテーブル案内装置の第1支持部材、第1支持部材に取り付けられた固定子モジュールと、第2支持部材と、第2支持部材に取り付けられた外側レール、内側レールおよび中間レールと、昇降ユニットと、搬送ユニットと、を取り外した状態に対応する平面図である。
図1および
図2を参照して、テーブル案内装置1は、ベース体としてのベース板10と、第1レールとしての内側レール231,232と、第4レールとしての外側レール211,212と、中間レール221,222と、固定子モジュール301,302と、昇降ユニット40と、搬送ユニット50と、を含む。本実施の形態におけるテーブル案内装置1は、例えば、搬送対象物を搬送ユニット50に載置した状態で走行させることで、対象物に対して機械加工や組立て作業を行う装置である。
【0017】
本実施の形態におけるベース板10は、架台60に固定されている。ベース板10は、平板状の形状を有する。Z軸方向に平面的に見て、ベース板10は、長方形状の形状を有する。ベース板10には、厚み方向(Z軸方向)に貫通する貫通孔101が形成されている。
【0018】
図2を参照して、ベース板10の一方の主表面である第1の表面10A上に、内側レール231、中間レール221および外側レール211が固定されている。
図3を参照して、中間レール221は、環状の形状を有する。外側レール211は、第1部分211Aと、第2部分211Bとを含む。第1部分211Aおよび第2部分211Bは、直線状に延びる形状を有する。第1部分211Aおよび第2部分211Bは、X軸方向に沿って配置されている。第1部分211Aと第2部分211Bとは、Y軸方向に間隔をあけて平行に配置されている。第1部分211AのX軸方向における長さは、第2部分211BのX軸方向における長さよりも短い。第1部分211Aおよび第2部分211Bは、中間レール221の外周側に配置される。
【0019】
内側レール231は、第3部分231Aと第4部分231Bとを含む。第3部分231Aおよび第4部分231Bは、直線状に延びる形状を有する。第3部分231Aおよび第4部分231Bは、X軸方向に沿って配置されている。第3部分231Aと第4部分231Bとは、Y軸方向に間隔をあけて平行に配置されている。第3部分231AのX軸方向における長さは、第4部分231BのX軸方向における長さよりも短い。第3部分231Aおよび第4部分231Bは、中間レール221の内周側に配置される。
【0020】
中間レール221は、第5部分223Aと、第6部分223Bと、第7部分225Aと、第8部分225Bと、を含む。第5部分223Aおよび第6部分223Bは、直線状に延びる形状を有する。第5部分223Aおよび第6部分223Bは、X軸方向に沿って配置されている。第5部分223Aと第6部分223Bとは、Y軸方向に間隔をあけて平行に配置されている。第5部分223Aは、Y軸方向において第1部分211Aと第3部分231Aとの間に配置されている。第6部分223Bは、Y軸方向において第2部分211Bと第4部分231Bとの間に配置されている。第7部分225Aは、第5部分223Aの一方の端部と第6部分223Bの一方の端部とを接続する。第8部分225Bは、第5部分223Aの他方の端部と第6部分223Bの他方の端部とを接続する。
【0021】
図4は、外側レール211、内側レール231および中間レール221を
図3中のA-Aで切断した状態を示す断面図である。
図4および
図5を参照して、第1部分211Aおよび第2部分211Bは、X軸方向に沿って延びる一対の溝25A,25Bを有する。溝25Aは、X軸方向に沿って延びる面251,252と、面251と面252とを接続する面253とによって取り囲まれる。溝25Bは、X軸方向に沿って延びる面254,255と、面254と面255とを接続する面256とによって取り囲まれる。
図4および
図5を参照して、第3部分231Aおよび第4部分231Bは、X軸方向に沿って延びる溝24A,24Bを有する。溝24Aは、X軸方向に沿って延びる平面状の面241,242と、面241と面242とを接続する面243とによって取り囲まれる。溝24Bは、X軸方向に沿って延びる平面状の面244,245と、面244と面245とを接続する面246とによって取り囲まれる。
【0022】
図7は、第1部分211A、第3部分231Aおよび第5部分223Aの構造を示す概略平面図である。
図7には、後述する第2レール441および搬送ユニット50が併せて図示されている。
図7を参照して、第3部分231Aは、X軸方向に間隔をあけて向かい合う第1の端部としての端部23Aと、第2の端部としての端部23Bとを有する。第1部分211Aは、X軸方向に間隔をあけて向かい合う第5の端部としての端部21Aと、第6の端部としての端部21Bとを有する。第5部分223Aは、X軸方向に間隔をあけて向かい合う端部22Aと、端部22Bとを有する。第1部分211Aの端部21A,21Bは、X軸方向において第3部分231Aの端部23Aと端部23Bとの間に位置している。本実施の形態において、第5部分223Aの端部22A,22Bと、第3部分231Aの端部23A,23Bとは、X軸方向において同じ位置に位置している。Z軸方向に平面的に見て、第3部分231Aの端部23Aと端部23Bとの間、第5部分223Aの端部22Aと端部22Bとの間、および第1部分211Aの端部21Aと端部21Bとの間に、ベース板10の貫通孔101が形成されている。
【0023】
図8は、
図7中の第1部分211A、第3部分231Aおよび第5部分223Aを拡大して示す概略平面図である。
図7および
図8を参照して、第3部分231Aの端部23A,23Bを含むそれぞれの領域には、端部23A,23Bに向かって第3部分231Aの幅(Y軸方向における長さL
1)が小さくなる一対の第1テーパ領域203Aが形成されている。第1部分211Aの端部21A,21Bを含むそれぞれの領域には、端部21A,21Bに向かって第1部分211Aの幅(Y軸方向における長さL
2)が小さくなる一対の第3テーパ領域201Aが形成されている。一対の第3テーパ領域201Aは、第3部分231Aの端部23Aと端部23Bとをつなぐ方向(X軸方向)において、端部23Aと端部23Bとの間に位置している。一方の第3テーパ領域201Aは、第3部分231Aの端部23Aを含むY-Z平面から見て端部23B側に位置している。他方の第3テーパ領域201Aは、内側レール231,232における端部23Bを含むY-Z平面から見て端部23A側に位置している。
【0024】
図9は、
図3中の領域αを拡大して示す平面図である。
図3、
図7および
図9を参照して、第1部分211Aは、X軸方向における端部21Bとは反対側の端部21Cを含む領域には、端部21Cに向かって第1部分211AのY軸方向の長さが小さくなるテーパ領域201Bが形成されている。第3部分231Aは、X軸方向における端部23Bとは反対側の端部23Cを含む領域には、端部23Cに向かって第3部分231AのY軸方向の長さが小さくなるテーパ領域203Bが形成されている。
【0025】
図3および
図4を参照して、第6部分223BのX軸方向に垂直な断面は、長方形状の形状を有する。第6部分223Bは、X軸方向に沿って延びる側面221A,221Bを有する。第5部分223AのX軸方向に垂直な断面の形状は、第6部分223BのX軸方向に垂直な断面の形状と同一である。
【0026】
図10を参照して、第7部分225Aおよび第8部分225Bは、本体部31と、本体部31から内周側に突出する突出部32Aと、本体部31から外周側に突出する突出部32Bと、を含む。突出部32Aは、周方向に沿って延びる面261と、周方向に沿って延びると共に面261と交差する面262と、を含む。突出部32Bは、周方向に沿って延びる面263と、周方向に沿って延びると共に面263に交差する面264と、を含む。
図3および
図9を参照して、第8部分225Bの第5部分223Aに接続される側の端部22Cを含む領域には、端部22Cに向って第8部分225BのY軸方向の長さが小さくなるテーパ領域224が形成されている。第8部分225Bの第6部分223Bに接続される側の端部22Dを含む領域には、テーパ領域224が形成されている。第7部分225Aの第6部分223Bに接続される側の端部22Fを含む領域には、テーパ領域224が形成されている。第7部分225Aの第5部分223Aに接続される側の端部22Eを含む領域には、テーパ領域224が形成されている。
【0027】
図1および
図2を参照して、内側レール231と内側レール232とは、同一の形状を有する。外側レール211と外側レール212とは、同一の形状を有する。中間レール221と中間レール222とは、同一の形状を有する。
【0028】
図1および
図2を参照して、ベース板10の第1の表面10A上に第1支持部材11a,11b,11cが固定されている。第1支持部材11a,11bは、直方体状の形状を有する。第1支持部材11a,11bは、Z軸方向に間隔をあけて平行に配置される上面から下面までを貫通する貫通孔が形成されている。第1支持部材11aと第1支持部材11bとは、X軸方向に間隔をあけて配置される。X軸方向において第1支持部材11aと第1支持部材11bとの間に、平板状の第1支持部材11cが配置されている。第1支持部材11aにおける一方の側面と、第1支持部材11bにおける一方の側面とを接続するように第1支持部材11cが配置される。第1支持部材11aと第1支持部材11bとの間には、空間111が形成されている。
【0029】
第1支持部材11a,11b,11cを取り囲むように第2支持部材12がベース板10に設置されている。第2支持部材12は、平板状の板状部12aと、脚部12bとを含む。板状部12aは、脚部12bを挟んでベース板10に固定されている。
図2を参照して、板状部12aは、X軸方向に間隔をあけて向かい合う端面12Aと端面12Bとを有する。板状部12aの端面12Aと端面12Bとの間には空間121が形成されている。
【0030】
板状部12aの一方の主表面上に、内側レール232、中間レール222および外側レール212が固定されている。内側レール231、中間レール221および外側レール211と、内側レール232、中間レール222および外側レール212とは、Z軸方向に間隔をあけて配置されている。内側レール231,232に沿って固定子モジュール301,302が環状に複数配置されている。固定子モジュール301,302は、第1支持部材11a,11bに固定されている。内側レール231,232と固定子モジュール301,302とはZ軸方向に間隔をあけて平行に配置されている。固定子モジュール301,302は、等間隔に配置される複数のコイル301a、302aを有する。固定子モジュール301,302は、X軸方向に間隔をあけて向かい合う端部30Aと、端部30Bとを有する。
【0031】
図1および
図2を参照して、昇降ユニット40は、第1支持部材11aと第1支持部材11bとの間に形成されている空間111と、板状部12aの端面12Aと端面12Bとの間に形成されている空間121と、ベース板10の貫通孔101に対応する位置に配置されている。
図2および
図7を参照して、昇降ユニット40は、X軸方向において内側レール231,232における第3部分231Aの端部23Aと端部23Bとの間、中間レール221,222における第5部分223Aの端部22Aと端部22Bとの間、および外側レール211,212における第1部分211Aの端部21Aと端部21Bとの間に配置されている。
【0032】
図11は、昇降ユニット40の構造を示す概略斜視図である。
図12は、
図11に示す昇降ユニット40をX軸方向から見た状態に対応する側面図である。
図11、
図12を参照して、昇降ユニット40は、スライドテーブル41と、スライダ42A,42Bと、ベッド43と、第2レール441と、第3レール442と、第5レール443と、第1固定子モジュール451と、第2固定子モジュール452と、第3固定子モジュール453と、を含む。
【0033】
スライドテーブル41は、Y軸方向に平面的に見て、長方形状の形状を有する。スライドテーブル41の長辺は、Z軸方向に沿って配置される。スライドテーブル41は、直方体状の台座部401A,401B,401Cを有する。台座部401A,401B,401Cは、Z軸方向に間隔をあけて配置される。台座部401A,401B,401Cは、X軸方向に沿って延びる。スライドテーブル41には、支持部411を挟んで一対のスライダ42A,42Bが固定されている。スライダ42A,42Bは、後述するスライダ51と同様の構成を有する直動転がり軸受を採用することができ、転動体としてはころ又は玉を採用することができる。
【0034】
スライダ42A,42Bから見て、スライドテーブル41とは反対側にベッド43が配置されている。ベッド43は、ベース板10に固定されている。ベッド43は、Y軸方向に平面的に見て長方形状の形状を有する。ベッド43の長辺は、Z軸方向に沿って配置される。ベッド43は、Z軸方向に沿って延びるレール43Aを有する。スライダ42A,42Bは、レール43A上を走行可能である。ベッド43は、らせん状のねじ溝が外周面に形成されている軸(図示せず)を有する。軸は、Z軸方向に沿って延びる。軸は、例えばACサーボモータにカップリングを介して接続される。軸が挿通するようにねじ込まれたナット部(図示せず)が支持部411に固定されている。軸がナット部にねじ込まれることで、スライドテーブル41がZ軸方向に沿って移動することができる。本実施の形態においてスライドテーブル41は金属製である。スライドテーブル41を構成する材料として、鋼やアルミニウムを採用することができる。スライドテーブル41を構成する材料として、昇降ユニット40を軽量にする観点から、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を採用してもよい。
【0035】
図13を参照して、昇降ユニット40は、センサ部46をさらに含む。センサ部46は、センサレール461と、一対のリミットセンサ462,463と、原点センサ464と、を含む。センサレール461は、ベッド43に固定されている。リミットセンサ462,463は、Z軸方向に間隔をあけて配置されている。リミットセンサ462,463は、センサレール461に固定されている。リミットセンサ462と、リミットセンサ463との間に原点センサ464が配置されている。本実施の形態において、リミットセンサ462,463と、原点センサ464とは、例えばフォトセンサである。リミットセンサ462,463を基準として、スライドテーブル41はレール43A上を走行することができる。原点センサ464を有することで、電源投入時にスライドテーブル41を原点となる位置に配置させることができる。なお、スライドテーブル41や支持部411等に当接して、スライドテーブル41の移動範囲を制限するメカストッパを設けてもよい。メカストッパは、例えばウレタン樹脂を有するストッパボルトを含んでもよい。ストッパボルトは、金属製のピンのスライドテーブル41が当接する位置にウレタン樹脂が配置されている。ウレタン樹脂は、金属製のピンに対して焼付が実施されることで形成される。
【0036】
図11および
図12を参照して、第2レール441、第3レール442および第5レール443は、直線状に延びる形状を有する。第2レール441と、第3レール442と、第5レール443とは、X軸方向に沿って延びる。第2レール441と、第3レール442と、第5レール443とは、Z軸方向に間隔をあけて平行に配置される。第2レール441は、X軸方向に沿って延びる一対の溝47A,47Bを有する。溝47Aは、X軸方向に沿って平行に延びる面40A,40Bと、面40Aと面40Bとを接続する面40Cとによって取り囲まれる。溝47Bは、X軸方向に沿って平行に延びる面40D,40Eと、面40Dと面40Eとを接続する面40Fとによって取り囲まれる。第3レール442と第5レール443とは、第2レール441と同様の構成を有する。第2レール441は、台座部401Aに固定されている。第3レール442は、台座部401Bに固定されている。第5レール443は、台座部401Cに固定されている。
図7を参照して、第2レール441、第3レール442および第5レール443のそれぞれは、スライドテーブル41がZ軸方向に移動することによって、内側レール231における第3部分231Aの端部23Aと端部23Bとを接続することができる。第2レール441が内側レール231の端部23Aと端部23Bとを接続する場合、第2レール441、内側レール231、外側レール211および中間レール221によって閉じた軌道が形成される。第3レール442および第5レール443についても同様である。
【0037】
図7および
図8を参照して、第2レール441は、第2レール441が延びる方向において、一方の端部61と、他方の端部62とを含む。端部61は第3の端部であり、端部62は第4の端部である。第3部分231Aの端部23Aと端部23Bとが第2レール441によって接続されている状態において、第2レール441の端部61は第3部分231Aの端部23Aに対向すると共に、第2レール441の端部62は第3部分231Aの端部23Bに対向する。第2レール441の端部61を含む領域には、端部61に向って第2レール441の幅が小さくなる第2テーパ領域63が形成されている。第2レール441の端部63を含む領域には、端部62に向かって第2レール441の幅が小さくなる第2テーパ領域63が形成されている。なお、
図8において、第2レール441のL
1を示す破線と重なる領域の図示を省略している。第3レール442および第5レール443は、第2レール441と同様の構成を有する。
【0038】
第1固定子モジュール451は、第2レール441に沿って配置されている。第1固定子モジュール451と第2レール441とはZ軸方向に間隔をあけて配置される。第2固定子モジュール452は、第3レール442に沿って配置されている。第2固定子モジュール452と第3レール442とはZ軸方向に間隔をあけて配置される。第3固定子モジュール453は、第5レール443に沿って配置されている。第3固定子モジュール453と第5レール443とはZ軸方向に間隔をあけて配置される。第1固定子モジュール451、第2固定子モジュール452および第3固定子モジュール453は、それぞれX軸方向に等間隔に配置される複数のコイル451a,452a,453aを有する。
【0039】
図11、
図12および
図14を参照して、搬送ユニット50は、テーブル501と、スライダ51,52A,52Bと、キャスタ53と、磁石ユニット56と、を含む。テーブル501は、平板状の形状を有する。テーブル501の一方の主表面501A上に磁石ユニット56が固定されている。テーブル501の他方の主表面501B上にスライダ51,52A,52Bおよびキャスタ53が固定されている。スライダ51は、接続部502を挟んでテーブル501に固定されている。スライダ52A,52Bとスライダ51とはY軸方向に間隔をあけて配置される。スライダ52A,52Bは、接続部503を挟んでテーブル501に固定されている。スライダ52Aとスライダ52BとはX軸方向に並んで配置される。磁石ユニット56は、Z軸方向に間隔をあけて配置される一対の磁石55A,55Bと位置検出センサ54とを有する。
【0040】
図14、
図19を参照して、キャスタ53は、Y軸方向に間隔をあけて配置される一対のローラ532A,532Bと、ローラ533A,533Bとを含む。ローラ532A,532Bは、接続部531Aに固定されている。ローラ533A,533Bは、接続部531Bに固定されている。接続部531A,531Bは、板状の形状を有する。接続部531A,531Bは、Z軸方向に平面的に見て矩形状の形状を有する。接続部531A,531Bは、転がり軸受(例えばクロスローラベアリング)を介してテーブル501に固定されている。したがって、ローラ532A,532Bと、ローラ533A,533Bとは、テーブル501に対して回転可能に支持されている。
【0041】
図12および
図17を参照して、搬送ユニット50は、ピン57A,57B,58A,58Bをさらに含む。ピン57A,57B,58A,58Bは、テーブル501のローラ532A,532B,533A,533Bが配置される側の面から突出するように固定されている。ピン57Aとピン57Bとは、Y軸方向に間隔をあけて配置される。ピン58Aとピン58Bとは、Y軸方向に間隔をあけて配置される。ピン57A,57Bとピン58A,58Bとは、X軸方向に間隔をあけて配置される。ピン57A,57Bに接続部531Aが接触することで、接続部531AのX-Y平面に沿った回転運動の範囲を規制するように、ピン57A,57Bが固定されている。ピン58A,58Bに接続部531Bが接触することで、接続部531BのX-Y平面に沿った回転運動の範囲を規制するように、ピン58A,58Bが固定されている。ローラ532A,532Bと、ローラ533A,533Bとは、テーブル501に対して揺動可能に取り付けられている。このような構成を採用することで、搬送ユニット50が昇降ユニット40上を走行する際に接続部531A,531BのX-Y平面に沿った回転運動の範囲が規制されているため、搬送ユニット50を中間レール221の第5部分223Aにスムーズに乗り移らせることができる。また、搬送ユニット50が第7部分225Aおよび第8部分225Bを走行する際、第7部分227および第8部分225Bの形状に対応するように接続部531A,531Bが回転する。したがって、回転運動の範囲は、搬送ユニット50が第7部分225Aおよび第8部分225Bを走行可能なように規制されている。
【0042】
図15を参照して、スライダ51は、ケーシング511を含む。
図5、
図12および
図15を参照して、ケーシング511には、第3部分231Aおよび第4部分231Bにおける面241,242と、第2レール441、第3レール442および第5レール443の面40A,40Bとに対向する面50A,50Bが形成されている。さらに、ケーシング511には、第3部分231Aおよび第4部分231Bにおける面244,245と、第2レール441、第3レール442および第5レール443の面40D,40Eとに対向する面50C,50Dが形成されている。
図16を参照して、スライダ52Aは、ケーシング521を含む。
図6および
図16を参照して、ケーシング521には、第1部分211Aおよび第2部分211Bにおける面251,252に対向する面50E,50Fが形成されている。さらに、ケーシング521には、第1部分211Aおよび第2部分211Bにおける面254,255に対向する面50G,50Hが形成されている。スライダ52Bは、スライダ52Aと同様の構成を有する。
【0043】
図15および
図16を参照して、テーブル案内装置1は、第1転動体としての第1のころ71,72,73,74と、第2転動体としての第2のころ81,82,83,84と、をさらに備える。
図12および
図15を参照して、第1のころ71は、面241および面50Aと、面40Aおよび面50Aとの上を転動可能に配置される。第1のころ72は、面242および面50Bと、面40Bおよび面50Bとの上を転動可能に配置される。第1のころ73は、面244および面50Cと、面40Dおよび面50Cとの上を転動可能に配置される。第1のころ74は、面245および面50Dと、面40Eおよび面50Dとの上を転動可能に配置される。面241,242,244,245は、第1転走面を構成する。面50A,50B,50C,50Dは第2転走面を構成する。面40A,40B,40D,40Eは第3転走面を構成する。ケーシング511には、第1のころ71,72,73,74を循環させるための循環路511A,511B,511C,511Dが形成されている。
【0044】
循環路511A,511B,511C,511Dには、それぞれ樹脂製の筒状部材512が挿入されている。筒状部材512の内壁は、第1のころ71,72,73,74が転動可能な形状を有する。ケーシング511には、面50A,50Bおよび面50C,50Dに沿って棒状部材513が配置されている。棒状部材513は、例えば樹脂製である。棒状部材513は、X軸方向に沿って延びる溝515が形成されている。棒状部材513に形成された溝515には、保持バンド514がそれぞれ取り付けられている。保持バンド514は帯状の形状を有する。保持バンド514の両端は、鉤状の形状を有する。保持バンド514を棒状部材513に形成された溝515に取り付け、保持バンド514の両端をケーシング511に固定されるエンドキャップ(図示せず)に引っ掛けることで、棒状部材513は、ケーシング511に固定される。このような構成を採用することで、レールからスライダ51を取り外した際に、ケーシング511と棒状部材513の間に第1のころ71,72,73,74が保持される。本実施の形態では、筒状部材512は分割可能なように構成されているが、筒状部材512は一体に形成されてもよい。
【0045】
図16を参照して、第2のころ81は、面251および面50E上を転動可能に配置される。第2のころ82は、面252および面50F上を転動可能に配置される。第2のころ83は、面254および面50G上を転動可能に配置される。第2のころ84は、面255および面50H上を転動可能に配置される。面251,252,253,254は第4転走面を構成する。面50E,50F,50G,50Fは第5転走面を構成する。ケーシング521には、第2のころ81,82,83,84を循環させるための循環路521A,521B,521C,521Dが形成されている。
【0046】
循環路521A,521B,521C,521Dには、それぞれ樹脂製の筒状部材522が挿入されている。筒状部材512の内壁は、第2のころ81,82,83,84が転動可能な形状を有する。ケーシング521には、面50E,50Fおよび面50H,50Gに沿って棒状部材523が配置されている。棒状部材523は、例えば樹脂製である。棒状部材523は、X軸方向に沿って延びる溝525が形成されている。棒状部材523に形成された溝525には、保持バンド524がそれぞれ取り付けられている。保持バンド524は帯状の形状を有する。保持バンド524の両端は、鉤状の形状を有する。保持バンド524を棒状部材523に形成された溝525に取り付け、保持バンド524の両端をケーシング521に固定されるエンドキャップ526,527に引っ掛けることで、棒状部材523は、ケーシング521に固定される。このような構成を採用することで、レールからスライダ52Aを取り外した際に、ケーシング521と棒状部材523の間にころ81,82,83,84が保持される。本実施の形態では、筒状部材522は分割可能なように構成されているが、筒状部材522は一体に形成されてもよい。
【0047】
図3、
図4、
図15および
図16を参照して、搬送ユニット50が、外側レール211の第1部分211Aおよび第2部分211B、内側レール231の第3部分231Aおよび第4部分231Bを走行する際に、スライダ51は第3部分231Aおよび第4部分231Bを走行すると共にスライダ52A,52Bは第1部分211Aおよび第2部分211Bを走行する。この際に、ローラ532A,532Bと中間レール221の第5部分223Aおよび第6部分223Bとの間には隙間が形成される。同様に、ローラ533A,533Bと第5部分223Aおよび第6部分223Bとの間には隙間が形成される。つまり、搬送ユニット50が、第1部分211Aおよび第2部分211Bと、第3部分231Aおよび第4部分231Bとを走行する際に、ローラ532A,532Bおよびローラ533A,533Bは、第5部分223Aおよび第6部分223Bを走行しない。第5部分223Aおよび第6部分223Bが配置されることで、ローラ532A,532Bおよびローラ533A,533BのX-Y平面に沿った回転運動の範囲を規制することができる。このため、中間レール221の第7部分225Aおよび第8部分225Bに搬送ユニット50をスムーズに乗り移らせることができる。搬送ユニット50が、第1部分211Aおよび第2部分211Bと、第3部分231Aおよび第4部分231Bとを走行する際には、例えば作業が実施される(作業領域)。
【0048】
図3および
図10を参照して、搬送ユニット50が、中間レール221の第7部分225Aおよび第8部分225Bを走行する際に、ローラ532A,532Bとローラ533A,533Bとは第7部分225Aおよび第8部分225Bを走行する。この際に、スライダ51およびスライダ52A,52Bは、レール上を走行しない。搬送ユニット50が、中間レール221の第7部分225Aおよび第8部分225Bを走行する際には、例えば作業が実施されず、搬送ユニットの移動のみが実施される(非作業領域)。
【0049】
図3、
図8および
図9を参照して、外側レール211の第1部分211Aにおけるテーパ領域201Bと、内側レール231の第3部分231Aにおけるテーパ領域203Bとは、X軸方向に間隔をあけて配置されている。さらに、テーパ領域203Bと、中間レール221の第7部分225Aおよび第8部分225Bのテーパ領域224とは、X軸方向に間隔をあけて配置されている。X軸方向において、テーパ領域224の端部22C,22Eは、テーパ領域201Bから見てテーパ領域203Bとは反対側に位置している。つまり、X軸方向において、テーパ領域201Bと、テーパ領域203Bと、テーパ領域224との位置が一致しないように配置される。このような構成を採用することで、搬送ユニット50を第8部分225Bにスムーズに乗り移らせることができる。
【0050】
図2、
図12および
図14を参照して、搬送ユニット50における磁石55A,55Bは、固定子モジュール301,302におけるコイルに対向する。搬送ユニット50は、磁石55A,55Bと固定子モジュール301,302におけるコイルとの間の磁力によって、内側レール231,232、中間レール221,222および外側レール211,212上を走行する。
【0051】
図12を参照して、搬送ユニット50が昇降ユニット40上を走行する際には、スライダ51は、第2レール441、第3レール442および第5レール443のいずれか1つの上を走行可能である。本実施の形態では、搬送ユニット50が昇降ユニット40上を走行する際に、スライダ52A,52Bが走行するレールを昇降ユニット40は有さない。同様に搬送ユニット50が昇降ユニット40上を走行する際に、キャスタ53が走行するレールを昇降ユニット40は有さない。搬送ユニット50における磁石55A,55Bは、第1固定子モジュール451、第2固定子モジュール452、第3固定子モジュール453におけるコイル451a,451b,451cに対向する。搬送ユニット50は、磁石55A,55Bとコイル451a,451b,451cとの間の磁力によって、第2レール441、第3レール442および第5レール443上を走行する。
【0052】
次に、搬送ユニット50が昇降ユニット40に乗り移る際の状態について説明する。
図17~
図19では、昇降ユニット40における第2レール441が内側レール231の端部23Aと端部23Bとを接続している状態を示している。
図15、
図16および
図17を参照して、搬送ユニット50におけるスライダ51が内側レール231の第1テーパ領域203A上を走行する前、およびスライダ52Aが外側レール211の第3テーパ領域201A上を走行する前では、スライダ51における第1のころ71,72,73,74は、内側レール231における面241,242,244,245に対して負荷(予圧)を与えている。同様にスライダ52A,52Bにおける第2のころ81,82,83,84は、外側レール211における面251,252,254,255に対して負荷(予圧)を与えている。内側レール231は、スライダ51から負荷を受けている。同様に外側レール211はスライダ52A,52Bから負荷を受けている。
【0053】
図18を参照して、スライダ51が第1テーパ領域203A上を通過するにしたがい、スライダ51と第1テーパ領域203Aとの間の隙間が大きくなる。次に、スライダ51が第2レール441の第2テーパ領域63を通過するにしたがい、スライダ51と第2テーパ領域63との間の隙間が小さくなる。そして、
図19を参照して、スライダ51が第2テーパ領域63を通過した後に、スライダ51は第2レール441を走行する。第3レール442および第5レール443についても同様である。
【0054】
図15、
図16および
図18を参照して、スライダ51が第1テーパ領域203A上を走行すると共にスライダ52Aが第3テーパ領域201A上を走行する際には、スライダ51における第1のころ71,72,73,74は、内側レール231における面241,242,244,245に対して負荷を与えず、無負荷の状態となる。スライダ52Aにおける第2のころ81,82,83,84は、外側レール211における面251,252,254,255に対して負荷を与えず、無負荷の状態となる。したがって、スライダ52Bのみが、外側レール211に対して負荷を与えることとなる。
図12、
図15および
図19を参照して、スライダ51のみが第3レール442上を走行する際には、スライダ51における第1のころ71,72,73,74は、第3レール442における面40A,40B,40D,40Eに対して負荷(予圧)を与えている。したがって、スライダ51のみが、内側レール231に対して負荷を与えることとなる。このような構成を採用することで、搬送ユニット50から内側レール231,232に対して無負荷の状態となるタイミングと、搬送ユニット50から外側レール211,212に対して無負荷の状態となるタイミングとをずらすことができる。
【0055】
次に、搬送ユニット50が昇降ユニット40によって外側レール211および内側レール231から外側レール212および内側レール232に移動する際の動作について説明する。第3レール442が内側レール231に接続され、第3レール442、内側レール231、外側レール211および中間レール221によって閉じた軌道が形成されている。まず、
図2、
図20および
図21を参照して、外側レール211および内側レール231上を走行する搬送ユニット50を昇降ユニット40に乗り移らせる。この際に搬送ユニット50は、昇降ユニット40における第3レール442上を走行する。そして、昇降ユニット40におけるスライドテーブル41を矢印Zの向きに移動させ、第3レール442が内側レール232に接続するように第3レール442を移動させる。その結果、第3レール442、内側レール232、外側レール212および中間レール222によって閉じた軌道が形成される。この際に、第2レール441が内側レール231に接続され、第2レール441、内側レール231、外側レール211および中間レール221によっても閉じた軌道が形成されている。次に、
図2、
図21および
図22を参照して、搬送ユニット50を昇降ユニット40から外側レール212および内側レール232に乗り移らせる。
【0056】
上記実施の形態におけるテーブル案内装置1は、スライドテーブル41と、第2レール441と、第3レール442とを含む昇降ユニット40を備える。例えば、内側レール231における端部23Aと端部23Bとを第2レール441が接続されている状態で搬送ユニット50を内側レール231から第2レール441に乗り移らせる。そして、内側レール231における端部23Aと端部23Bとを第3レール442が接続するようにスライドテーブル41を移動させることで、搬送ユニット50を閉じた軌道の外部に取り出すことができる。また、第3レール442によって端部23Aと端部23Bとは接続されるため、他の搬送ユニット50は第3レール442上を走行することができる。したがって、レールの閉じた軌道を維持しつつ、搬送ユニット50を閉じた軌道の外部に取り出すことができる。このように、上記実施の形態におけるテーブル案内装置1によれば、搬送ユニット50を閉じた軌道の外部に取り出すことが容易となる。
【0057】
上記実施の形態において、内側レール231の第3部分231Aにおける端部23Aと端部23Bとを含む領域には、一対の第1テーパ領域203Aが形成されている。第2レール441は、第3部分231Aの端部23Aと端部23Bとが第2レール441によって接続されている状態において、端部23Aに対向する端部61と、端部23Bに対向する端部62と、を含む。第2レール441の端部61,62を含む領域には、端部61,62に向って第2レール441の幅が小さくなる第2テーパ領域63が形成されている。このような構成を採用することで、内側レール231から昇降ユニット40のレールに乗り移る際の位置ずれや衝撃を吸収することができる。したがって、搬送ユニット50をスムーズに昇降ユニット40に乗り移らせることができる。
【0058】
上記実施の形態におけるテーブル案内装置1は、内側レール231の第3部分231Aに平行に配置される外側レール211の第1部分211Aを含む。外側レール211の第1部分211Aの端部21A,21Bは、スライドテーブル41に固定されるレールによって接続されない。昇降ユニット40に第1部分211Aの端部21Aおよび端部21Bに接続されるレールを省略することで、昇降ユニット40の軽量化を図ることができる。
【0059】
上記実施の形態におけるテーブル案内装置1は、外側レール211の第1部分211Aの端部21A,21Bのそれぞれを含む領域には、端部21A,21Bに向かって第1部分211Aの幅が小さくなる一対の第3テーパ領域201Aが形成されている。一対の第3テーパ領域201Aは、X軸方向において、内側レール231の第3部分231Aの端部23Aと端部23Bとの間に位置する。このような構成を採用することで、搬送ユニット50から内側レール231に対して無負荷の状態となるタイミングと、搬送ユニット50から外側レール211に対して無負荷の状態となるタイミングとをずらすことができる。したがって、搬送ユニット50を昇降ユニット40にスムーズに乗り移らせることができる。
【0060】
上記実施の形態では、内側レール231,232と、中間レール221,222と、外側レール211,212とを含む場合について説明したが、これに限られず、内側レール231,232のみであってもよい。また、内側レール231,232と、中間レール221,222と、外側レール211,212とがそれぞれ2つのレールを含む場合について説明したが、これに限られず、内側レール231、中間レール221および外側レール211の1つのレールによって構成されてもよい。上記実施の形態では、内側レール、中間レール、外側レールおよび固定子モジュールが2段に配置されている場合について説明したが、これに限られず、内側レール、中間レール、外側レールおよび固定子モジュールが1段であってもよい(
図23参照)。上記実施の形態では、第1転動体および第2転動体としてころが採用される場合について説明したが、これに限られず、玉を採用してもよい。
【0061】
上記実施の形態では、昇降ユニット40は、第2レール441と、第3レール442と、第5レール443と、を含む場合について説明したが、これに限られず、第2レール441のみを含むようにしてもよい。例えば、第2レール441を移動させることで、内側レール231と内側レール232とのそれぞれに第2レール441が接続し、閉じた軌道が形成される。したがって、搬送ユニット50を閉じた軌道の外部に取り出し、別の軌道に移動させることができる。このような場合、例えば内側レール231上を走行する他の搬送ユニット50が昇降ユニット40に到達する前に、第2レール441は内側レール231に接続するように制御される。また、搬送ユニット50の故障等の不具合が発生した場合、不具合が発生した搬送ユニット50を第2レール441に乗り移らせ、第2レール441を移動させることで搬送ユニット50を閉じた軌道から取り出すことができる。
【0062】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、請求の範囲によって規定され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0063】
1 テーブル案内装置
10 ベース板
10A 第1の表面
11a,11b,11c 第1支持部材
12 第2支持部材
12A,12B 端面
12a 板状部
12b 脚部
21A,21B,21C,22A,22B,22C,22D,22E,22F,23A,23B,23C,30A,30B,61,62 端部
24A,24B,25A,25B,47A,47B,515,525 溝
31 本体部
32A,32B 突出部
40 昇降ユニット
40A,40B,40C,40D,40E,40F,50A,50B,50C,50D,50E,50F,50G,50H,241,242,243,244,245,246,251,252,253,254,255,256,261,262,263,264 面
41 スライドテーブル
42A,42B,51,52A,52B スライダ
43 ベッド
43A レール
46 センサ部
50 搬送ユニット
53 キャスタ
54 位置検出センサ
55A,55B 磁石
56 磁石ユニット
60 架台
63 第2テーパ領域
71,72,73,74 第1のころ
81,82,83,84 第2のころ
101 貫通孔
111,121 空間
201A 第3テーパ領域
201B,203B,204,224 テーパ領域
203A 第1テーパ領域
211,212 外側レール
211A 第1部分
211B 第2部分
221,222 中間レール
221A,221B 側面
223A 第5部分
223B 第6部分
225A,227 第7部分
225B 第8部分
231,232 内側レール
231A 第3部分
231B 第4部分
301,302 固定子モジュール
301a,451a,451b,451c,452a,453a コイル
401A,401B,401C 台座部
411 支持部
441 第2レール
442 第3レール
443 第5レール
451 第1固定子モジュール
452 第2固定子モジュール
453 第3固定子モジュール
461 センサレール
462,463 リミットセンサ
464 原点センサ
501 テーブル
501A,501B 主表面
502,503,531A,531B 接続部
511,521 ケーシング
511A,511B,511C,511D,521A,521B,521C,521D 循環路
512,522 筒状部材
513,523 棒状部材
514,524 保持バンド
526,527 エンドキャップ
532A,532B,533A,533B ローラ
Z 矢印。