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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022128105
(43)【公開日】2022-09-01
(54)【発明の名称】書斎
(51)【国際特許分類】
   E04H 1/12 20060101AFI20220825BHJP
   E04H 15/04 20060101ALI20220825BHJP
【FI】
E04H1/12 302Z
E04H15/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021026449
(22)【出願日】2021-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】521077808
【氏名又は名称】Casa robotics株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】小林 栄和
【テーマコード(参考)】
2E141
【Fターム(参考)】
2E141BB01
2E141CC01
2E141EE37
2E141FF03
2E141HH01
(57)【要約】
【課題】窓を有する書斎を提供すること。
【解決手段】書斎10は、掃き出し窓21が設けられた第1壁31と、前記第1壁31に対向する第2壁とに挟まれており、長方形の床面を有する居室と、前記第2壁に設けられた施錠扉により開閉可能であり、前記居室に隣接する宅配ボックスと、前記第1壁31側と前記第2壁側の両方に突出し、前記第1壁側から前記第2壁側に向かって下降する片流れ造りの屋根39とを備える。前記施錠扉側からみた前記宅配ボックスの奥行は、前記居室の奥行よりも短い。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
掃き出し窓が設けられた第1壁と、前記第1壁に対向する第2壁とに挟まれており、長方形の床面を有する居室と、
前記第2壁に設けられた施錠扉により開閉可能であり、前記居室に隣接する宅配ボックスと、
前記第1壁側と前記第2壁側の両方に突出し、前記第1壁側から前記第2壁側に向かって下降する片流れ造りの屋根と
を備える書斎。
【請求項2】
前記施錠扉側からみた前記宅配ボックスの奥行は、前記居室の奥行よりも短い
請求項1に記載の書斎。
【請求項3】
前記第2壁に腰高窓が設けられている
請求項1または請求項2に記載の書斎。
【請求項4】
前記居室の前記宅配ボックスに隣接しない側に配置された第3壁と、
前記居室および前記宅配ボックスを挟んで前記第3壁に対向し、前記第3壁と同一形状を有する第4壁とを備える
請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の書斎。
【請求項5】
前記第3壁は、
前記屋根の前記第1壁側の縁から鉛直に延びる辺と、
前記屋根の前記第2壁側の縁から前記第2壁の下部に向けて延びる辺とを有する
請求項4に記載の書斎。
【請求項6】
前記第1壁にオーニングユニットが配置されている
請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の書斎。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、書斎に関する。
【背景技術】
【0002】
在宅勤務の推奨により、既存の一般住宅に書斎を追加するニーズが増加している。一般住宅の階段下のような狭い場所に設置可能なユニット式書斎が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-314972号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の書斎は、既存住宅の内部に設置されるため、出入口を閉めた場合には窓が無い密室になる。したがって、閉鎖空間が苦手なユーザにとっては、居心地が悪い書斎になる。
【0005】
一つの側面では、窓を有する書斎を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
書斎は、掃き出し窓が設けられた第1壁と、前記第1壁に対向する第2壁とに挟まれており、長方形の床面を有する居室と、前記第2壁に設けられた施錠扉により開閉可能であり、前記居室に隣接する宅配ボックスと、前記第1壁側と前記第2壁側の両方に突出し、前記第1壁側から前記第2壁側に向かって下降する片流れ造りの屋根とを備える。
【発明の効果】
【0007】
一つの側面では、窓を有する書斎を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】書斎の正面図である。
図2】書斎の背面図である。
図3】書斎の右側面図である。
図4】書斎の左側面図である。
図5図1におけるV-V線による断面図である。
図6図1におけるVI-VI線による断面図である。
図7図3におけるVII-VII線による断面図である。
図8図1におけるVIII-VIII線による断面図である。
図9】実施の形態2の書斎の断面図である。
図10】実施の形態3の書斎の正面図である。
図11図10におけるXI-XI線による断面図である。
図12】書斎と母屋との組み合わせを説明する説明図である。
図13】実施の形態4の書斎の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施の形態1]
【0010】
図1は、書斎10の正面図である。図2は、書斎10の背面図である。図3は、書斎10の右側面図である。図4は、書斎10の左側面図である。図5は、図1におけるV-V線による断面図である。図6は、図1におけるVI-VI線による断面図である。図7は、図3におけるVII-VII線による断面図である。図8は、図1におけるVIII-VIII線による断面図である。
【0011】
本実施の形態の書斎10は、平面視で略長方形の敷地に建設された平屋建てである。書斎10は、一戸建て住宅の庭に建設される。以下の説明では鉄筋コンクリート製の基礎48の上に建設された書斎10を例にして説明する。
【0012】
基礎48は、地面から300ミリメートル程度の高さに形成された土台481と、地面から50ミリメートル程度の高さに形成された土間482とを含む。土間482の表面は、たとえば土間刷毛引き仕上げにより仕上げられている。基礎48の寸法は、縦2メートル、横3.8メートル程度である。
【0013】
図1を使用して、書斎10の正面側について説明する。書斎10の正面側に、出入口を兼ねた第1窓21が設けられた第1壁31が配置されている。第1窓21は、掃き出し窓である。第1窓21外側に、前述の土間482が設けられている。第1窓21には、外側からも施錠可能な鍵が取り付けられている。
【0014】
図1および図5を使用して説明を続ける。図1における第1壁31の右側に第5壁35を介して第6壁36が配置されている。書斎10の左右に、第3壁33および第4壁34が設けられている。第4壁34、第5壁35および第6壁36で囲まれた略U字型の部分は、自転車または自動二輪車等を置ける駐輪場483を形成している。
【0015】
図2を使用して、書斎10の背面側について説明する。書斎10の背面側に、第2窓22および施錠扉23が設けられた第2壁32が配置されている。第2窓22は腰高窓である。施錠扉23は、外部から開閉可能である。施錠扉23は、配達業者等が配達した荷物を入れて施錠できる、いわゆる宅配ボックス46の扉である。施錠扉23の近傍に、図示を省略する操作パネルが配置されていても良い。
【0016】
図1図2および図5を使用して説明を続ける。第1窓21および第2窓22は、書斎10の面積の大半を占める居室45の窓である。第1壁31と第2壁32とは、長方形の床面を有する居室45を挟んで対向している。宅配ボックス46は、居室45に隣接しており、第5壁35により居室45とは区切られている。施錠扉23からみた宅配ボックス46の奥行は、居室45の奥行よりも短い。
【0017】
図3を使用して、書斎10の側面に配置された第4壁34について説明する。第4壁34は、土台481から上方に向けて拡がる形状の四角形板状である。第4壁34の正面側の縁を構成する辺は略鉛直になっている。第4壁34の裏面側の縁を構成する辺は、屋根39の縁から、第2壁32の下部に向けて斜めに延びている。図4に示すように、第3壁33は第4壁34と略同一形状である。第3壁33と第4壁34とは、居室45および宅配ボックス46を挟んで対向している。
【0018】
図3図4に示すように、屋根39は第1壁31側から第2壁32側に向かって下降する片流れ造りである。屋根39は、第1壁31側と、第2壁32側の両方に突出し、第1壁31の外側および第2壁32の外側にそれぞれ庇を形成している。屋根39に、図示を省略する太陽光発電装置が取り付けられていてもよい。
【0019】
図1および図2に示すように、上部に庇が設けられた第1壁31および第2壁32には横向きの縞状のサイディングで覆われている。図3および図4に示すように、庇が設けられていない第3壁33および第4壁34には縦向きの縞状のサイディングで覆われている。第3壁33および第4壁34に縦向きのサイディングを用いることで、雨等による汚れが目立つことを防止できる。縦向きと横向きのサイディングを交互に組み合わせることにより、外観に変化を持たせた書斎10を提供できる。なお、サイディングの形態は、施主の好み等に応じて適宜変更できる。
【0020】
図5図6および図7に示すように第3壁33から天井までの高さの第7壁37が突出している。第1壁31と第7壁37との間に作り付けのカウンター53が設けられている。カウンター53は、たとえばテレワーク時に使用する仕事机に適した高さである。第2壁32と第7壁37との間には、ユーザが適宜高さを変更できる可動棚54が設けられている。
【0021】
図8に示すように、土間482と駐輪場483とは、同一面になるように形成されている。図6および図7に示すように、第1壁31の上部に、屋根39の縁近傍まで突出する突出部44が形成されている。突出部44の下面は、略水平面である。
【0022】
書斎10には、上下水道の配管は接続されていないが、商用電源は引き込まれており、図示を省略する照明機器、エアコンおよびパソコン等の電気機器を使用できる。書斎10には、商用電源の代わりに、または商用電源と共に家庭用蓄電池が接続されていてもよい。
【0023】
本実施の形態の10は、第1壁31が既存住宅である母屋15側になるように建設されることが望ましい。母屋15の居住者であるユーザは、たとえばテレワークを行なう場合、または趣味の時間を楽しむ場合に、母屋15を出て、第1窓21から居室45に入る。
【0024】
居室45には、第1窓21と第2窓22の2つの窓が設けられているため、気候の良い時期であればユーザは冷暖房を使用せずに窓を開けて自然の風を楽しめる。書斎10に面した場所に母屋15の窓がある場合には、ユーザは窓越しに母屋15内の家族とのコミュニュケーションを取ることもできる。第1窓21の外に突出部44が設けられているため、日差しが適宜遮られる。そのため、ユーザは居室45内で快適に過ごせる。
【0025】
第1窓21は、ユーザの出入りが可能であれば、掃き出し窓に限定しない。たとえばユーザの膝程度の高さに下側の窓枠が存在してもよい。そのようにする場合には、第1窓21の下に、踏み台を配置してもよい。
【0026】
第2窓22は、開閉のできない、いわゆる嵌め殺し窓であってもよい。第2窓22は、型板ガラスまたはスリガラスを用いた不透明な窓であってもよい。カーテンを取り付けなくても、配達業者が宅配ボックス46に荷物を入れる際に居室45内が見えないため、ユーザのプライバシーを確保できる。書斎10は第2窓22を備えなくてもよい。
【0027】
ユーザは、トイレや食事等の必要がある場合には、居室45から出て、第1窓21を施錠した後に、母屋15に戻る。第1窓21には、居室45内が無人であることを検出した場合に、自動的に閉鎖して施錠する機構が設けられていてもよい。鍵の閉め忘れを防止することにより、盗難等の被害を予防できる。
【0028】
宅配ボックス46は、複数のボックスに分割されており、それぞれのボックスに施錠扉23が設けられていてもよい。
【0029】
第2壁32と第7壁37との間には、可動棚54の代わりに、または可動棚54とともにハンガーパイプが設けられていてもよい。第7壁37および可動棚54は、設けられなくてもよい。そのようにする場合、第1壁31と第2壁32との間にカウンター53が設けられていてもよい。広いカウンター53を備える書斎10を提供できる。
【0030】
第7壁37、カウンター53および可動棚54が設けられていなくてもよい。ユーザが、長方形の床面を有する空間である居室45に自由に家具等を配置可能な書斎10を提供できる。
【0031】
本実施の形態によると、第1窓21を有する書斎10を提供できる。既存の一戸建て住宅の庭に、使い勝手の良い書斎10を比較的安い建設コストで増設できる。
【0032】
本実施の形態によると、宅配ボックス46を有する書斎10を提供できる。ユーザは、配達業者と顔を合わせることなく、安全に荷物を受け取れる。配達業者は、再配達等の手間を掛けずに、配達を完了できる。
【0033】
本実施の形態によると、屋根付きの駐輪場483を有する書斎10を提供できる。駐輪場483の部分に扉を付けて、物置にしてもよい。第1壁31を第4壁34まで延長して、駐輪場483の部分を居室45の一部にしてもよい。
【0034】
[実施の形態2]
本実施の形態は、宅配ボックス46内部の荷物を居室45から取り出せる書斎10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
【0035】
図9は、実施の形態2の書斎10の断面図である。図9は、図5と同様の位置における断面を示す。本実施の形態においては、居室45と宅配ボックス46との間に、内側扉24が設けられている。内側扉24は、居室45側からは開けるが、宅配ボックス46側からは開けない。
【0036】
本実施の形態によると、ユーザは宅配業者が配達した荷物を居室45から出ずに受け取れる。なお、施錠扉23と内側扉24とが同時には開かないようなロック機構が設けられていても良い。内側扉24から荷物を取り出そうとしたユーザが、施錠扉23の前にいる配達業者と顔を合わせることを防止できる。
【0037】
[実施の形態3]
本実施の形態は、オーニングユニット55が取り付けられた書斎10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
【0038】
図10は、実施の形態3の書斎10の正面図である。図11は、図10におけるXI-XI線による断面図である。図12は、書斎10と母屋15との組み合わせを説明する説明図である。図10においてはサイディングの縞模様の図示を省略する。
【0039】
本実施の形態においては、第1壁31は平らであり、突出部44が設けられていない。第1壁31の上部は、第4壁34まで延びている。第1壁31の上部に、オーニングユニット55が取り付けられている。オーニングユニット55は、巻き取り式または折り畳み式のオーニング56が収容されたユニットである。
【0040】
図12に示すように、オーニングユニット55から引き出されたオーニング56が、書斎10と母屋15との間に設置される。オーニング56の端部は、母屋15の壁に取り付けられてもよい。
【0041】
本実施の形態によると、第1壁31のほぼ全長にわたるオーニング56を取り付け可能な書斎10を提供できる。巻き取り式または折り畳み式のオーニングユニット55を使用することにより、必要な時にオーニング56を容易に広げ、夜間等はオーニング56を容易に片づけられる書斎10を提供できる。
【0042】
オーニングユニット55は、実施の形態1の突出部44に収容されていてもよい。オーニングユニット55が傷みにくい書斎10を提供できる。
【0043】
オーニングユニット55の代わりに、オーニング56取付用のポールまたはフック等が第1壁31に設けられていてもよい。
【0044】
[実施の形態4]
本実施の形態は、土台481が広い書斎10に関する。実施の形態3と共通する部分については、説明を省略する。
【0045】
図13は、実施の形態4の書斎10の斜視図である。本実施の形態においては、第1壁31の前に設けられた土間482が、第3壁33および第4壁34の端部よりも先まで延びている。土間482は、母屋15まで延びていてもよい。第1壁31の上部は、第4壁34まで延びていない。
【0046】
本実施の形態によると、土間482が広いため母屋15との行き来がしやすい書斎10を提供できる。第1壁31の形状が単純な長方形であるため、施工が容易な書斎10を提供できる。
【0047】
各実施例で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組合せ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0048】
10 書斎
15 母屋
21 第1窓(掃き出し窓)
22 第2窓(腰高窓)
23 施錠扉
24 内側扉
31 第1壁
32 第2壁
33 第3壁
34 第4壁
35 第5壁
36 第6壁
37 第7壁
39 屋根
44 突出部
45 居室
46 宅配ボックス
48 基礎
481 土台
482 土間
483 駐輪場
53 カウンター
54 可動棚
55 オーニングユニット
56 オーニング
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13