(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022128354
(43)【公開日】2022-09-01
(54)【発明の名称】自動取引装置、自動取引システム及び自動取引方法
(51)【国際特許分類】
G07D 11/60 20190101AFI20220825BHJP
G06F 3/0484 20220101ALI20220825BHJP
G06F 3/0488 20220101ALI20220825BHJP
G06Q 40/02 20120101ALI20220825BHJP
G06Q 20/18 20120101ALI20220825BHJP
【FI】
G07D11/60 101
G07D11/60 121
G06F3/0484
G06F3/0488
G06Q40/02
G06Q20/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021026832
(22)【出願日】2021-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 功
(72)【発明者】
【氏名】原口 隆之
(72)【発明者】
【氏名】大塚 幸夫
【テーマコード(参考)】
3E040
3E141
5E555
5L055
【Fターム(参考)】
3E040BA07
3E040CB05
3E040FH01
3E040FJ05
3E141BA07
3E141CB05
3E141FH01
3E141FJ05
5E555AA74
5E555AA76
5E555BA02
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5E555BA32
5E555BB02
5E555BB05
5E555BB06
5E555BB32
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5E555EA11
5E555FA00
5L055AA39
5L055BB27
(57)【要約】
【課題】取引に際して衛生面で安全な取引を確保できる自動取引装置等を提供する。
【解決手段】自動取引装置は、取引画面上の操作ボタンの画面座標毎にコマンドを記憶した記憶部と、前記取引画面の操作画面を端末装置に表示させるための取引画面情報を前記端末装置に送信する送信部とを有する。更に、自動取引装置は、前記端末装置から前記操作画面上のボタン操作に応じた操作座標を含む操作情報を受信した場合に、前記記憶部を参照して、当該操作座標の画面座標に対応する前記コマンドを実行する制御部を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引画面上の操作ボタンの画面座標毎にコマンドを記憶した記憶部と、
前記取引画面の操作画面を端末装置に表示させるための取引画面情報を前記端末装置に送信する送信部と、
前記端末装置から前記操作画面上のボタン操作に応じた操作座標を含む操作情報を受信した場合に、前記記憶部を参照して、当該操作座標の画面座標に対応する前記コマンドを実行する制御部と、
を有することを特徴とする自動取引装置。
【請求項2】
前記端末装置に許可した取引に関わる取引ID及び当該取引に関わる前記端末装置の端末IDを記憶した取引記憶部を有し、
前記制御部は、
前記端末装置から前記操作情報を受信した場合に、当該操作情報内の取引ID及び端末IDが前記取引記憶部内にあるか否かを判定し、前記取引ID及び前記端末IDが前記取引記憶部内にある場合に、当該操作座標の画面座標に対応した前記コマンドを実行すると共に、
前記取引記憶部内にない場合に、当該操作情報を廃棄することを特徴とする請求項1に記載の自動取引装置。
【請求項3】
前記端末装置が当該自動取引装置に対してアクセス可能なアクセス情報を含むコードを前記取引画面上に表示することを特徴とする請求項1に記載の自動取引装置。
【請求項4】
前記記憶部は、
前記取引画面を識別する画面ID毎に、各取引画面上の各操作ボタンの画面座標に対応した前記コマンドを記憶しておき、
前記制御部は、
前記端末装置から前記操作情報を受信した場合に、当該操作情報内の取引ID及び端末IDが前記取引記憶部内にあるか否かを判定し、前記取引ID及び端末IDが前記取引記憶部内にある場合に、前記記憶部を参照して、当該画面IDに対応した取引画面の内、前記操作画面上のボタン操作に応じた操作座標の画面座標に対応する前記コマンドを実行することを特徴とする請求項1~3の何れか一つに記載の自動取引装置。
【請求項5】
前記端末装置が当該自動取引装置に対してアクセス可能なアクセス情報を含むコードを前記取引画面上に表示しておき、
前記端末装置が前記取引画面上から取得した前記コード及び取引に関わる前記端末装置の端末IDを含む取引要求を前記端末装置から受信した場合に、前記コード及び前記端末IDを記憶した取引記憶部を有し、
前記制御部は、
前記端末装置から前記操作情報を受信した場合に、当該操作情報内のコード及び端末IDが前記取引記憶部内にあるか否かを判定し、前記コード及び前記端末IDが前記取引記憶部内にある場合に、当該操作座標の画面座標に対応した前記コマンドを実行すると共に、
前記取引記憶部内にない場合に、当該操作情報を廃棄することを特徴とする請求項1に記載の自動取引装置。
【請求項6】
取引画面上の操作ボタンの画面座標毎にコマンドを記憶した記憶部を有する自動取引装置と、前記自動取引装置と通信する端末装置とを有する自動取引システムであって、
前記自動取引装置は、
前記取引画面の操作画面を端末装置に表示させるための取引画面情報を前記端末装置に送信する第1の送信部を有し、
前記端末装置は、
前記自動取引装置からの前記取引画面情報を受信した場合に、当該取引画面情報に基づき、前記自動取引装置の取引画面に対応した操作画面を表示する表示制御部と、
前記操作画面上のボタン操作を検出した場合に、当該操作画面上の当該ボタン操作に対応した操作座標を含む操作情報を生成する第2の制御部と、
前記操作情報を前記自動取引装置に送信する第2の送信部とを有し、
前記自動取引装置は、
前記端末装置から前記操作情報を受信した場合に、前記記憶部を参照して、当該操作座標の画面座標に対応する前記コマンドを実行する第1の制御部を有することを特徴とする自動取引システム。
【請求項7】
前記自動取引装置は、
前記端末装置に許可した取引に関わる取引ID及び当該取引に関わる前記端末装置の端末IDを記憶した取引記憶部を有し、
前記第1の制御部は、
前記端末装置から前記操作情報を受信した場合に、当該操作情報内の取引ID及び端末IDが前記取引記憶部内にあるか否かを判定し、前記取引ID及び前記端末IDが前記取引記憶部内にある場合に、当該操作座標の画面座標に対応した前記コマンドを実行すると共に、
前記取引記憶部内にない場合に、当該操作情報を廃棄することを特徴とする請求項6に記載の自動取引システム。
【請求項8】
前記表示制御部は、
前記自動取引装置からの前記取引画面情報を受信した場合に、当該取引画面情報に基づき、前記自動取引装置の取引画面に対応した操作画面の色調を変更して当該操作画面を表示することを特徴とする請求項6又は7に記載の自動取引システム。
【請求項9】
取引画面上の操作ボタンの画面座標毎にコマンドを記憶した記憶部を有する自動取引装置が、
前記取引画面の操作画面を端末装置に表示させるための取引画面情報を前記端末装置に送信し、
前記端末装置から前記操作画面上のボタン操作に応じた操作座標を含む操作情報を受信した場合に、前記記憶部を参照して、当該操作座標の画面座標に対応する前記コマンドを実行する
処理を実行することを特徴とする自動取引方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動取引装置、自動取引システム及び自動取引方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ATM(Automated Teller Machine)等の自動取引装置には、取引画面を表示する表示部と、取引画面上の操作ボタンとを有するタッチパネルを有する。利用者は、自動取引装置の取引画面上の操作ボタンをボタン操作することで、ボタン操作に応じた取引内容を実現できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-128883号公報
【特許文献2】特開2005-115665号公報
【特許文献3】特開2019-200501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、自動取引装置のタッチパネルは、不特定多数の利用者が使用することになるため、衛生面に懸念がある。
【0005】
一つの側面では、取引に際して衛生面で安全な取引を確保できる自動取引装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの態様の自動取引装置は、取引画面上の操作ボタンの画面座標毎にコマンドを記憶した記憶部と、前記取引画面の操作画面を端末装置に表示させるための取引画面情報を前記端末装置に送信する送信部とを有する。更に、自動取引装置は、前記端末装置から前記操作画面上のボタン操作に応じた操作座標を含む操作情報を受信した場合に、前記記憶部を参照して、当該操作座標の画面座標に対応する前記コマンドを実行する制御部を有する。
【発明の効果】
【0007】
一つの側面として、取引に際して衛生面で安全な取引を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本実施例の自動取引システムの一例を示す説明図である。
【
図2】
図2は、自動取引装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、コマンド記憶部の一例を示す説明図である。
【
図4】
図4は、端末装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、操作情報の構成の一例を示す説明図である。
【
図6A】
図6Aは、連携取引前の自動取引装置の取引画面の一例を示す説明図である。
【
図6B】
図6Bは、連携取引開始時の操作の一例を示す説明図である。
【
図6C】
図6Cは、連携取引中の自動取引装置の取引画面及び端末装置の操作画面の一例を示す説明図である。
【
図6D】
図6Dは、連携取引中の取引操作時における自動取引装置の取引画面及び端末装置の操作画面の一例を示す説明図である。
【
図7】
図7は、連携取引処理に関わる自動取引装置及び端末装置の処理動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図8】
図8は、第1の取引処理に関わる自動取引装置内のプロセッサの処理動作の一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、第2の取引処理に関わる端末装置内のプロセッサの処理動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて、本願の開示する自動取引装置等の実施例を詳細に説明する。尚、本実施例により、開示技術が限定されるものではない。また、以下に示す各実施例は、矛盾を起こさない範囲で適宜組み合わせても良い。
【実施例0010】
<自動取引システム1の構成>
図1は、本実施例の自動取引システム1の一例を示す説明図である。
図1に示す自動取引システム1は、自動取引装置2と、自動取引装置2を利用する利用者3の端末装置4とを有する。自動取引装置2は、例えば、利用者3に対して金融取引を実行するATMである。端末装置4は、例えば、利用者3が携帯する携帯端末、スマートフォン、タブレット端末やパソコン等である。
【0011】
<自動取引装置2の構成>
図2は、自動取引装置2の構成の一例を示すブロック図である。
図2に示す自動取引装置2は、第1の通信部11と、第2の通信部12と、タッチパネル13と、メカ機構14と、メモリ15と、プロセッサ16とを有する。第1の通信部11は、例えば、WLAN(Wireless Local Area Network)等の無線通信又はブルートゥース(登録商標)等の非接触通信等を実行する通信インタフェースである。尚、第1の通信部11は、公衆網を介しての無線通信でも実現可能であるが、1対1で直接通信する通信インタフェースが望ましい。第2の通信部12は、専用回線等を使用して銀行システムと有線通信する通信インタフェースである。タッチパネル13は、取引画面を表示すると共に、取引画面上の操作ボタンのボタン操作を検出する入力インタフェースである。メカ機構14は、例えば、紙幣や通貨を入金や出金を実現するメカ機構である。メカ機構14は、硬貨を投入するための硬貨投入口14Aと、紙幣を投入するための紙幣投入口14Bと、ICカード等を挿入するためのカード挿入口14Cと、通帳を挿入及び排出するための通帳挿入口14Dとを有する搬送機構である。尚、自動取引装置2は、上記構成以外にも様々な構成を有するが、ここでは省略する。メモリ15は、各種情報を記憶する。プロセッサ16は、自動取引装置2全体を制御する。
【0012】
メモリ15は、コマンド記憶部21と、取引記憶部22とを有する。
図3は、コマンド記憶部21の一例を示す説明図である。
図3に示すコマンド記憶部21は、画面ID21A毎に画面座標21B及びコマンド21Cを管理するテーブルである。画面ID21Aは、各取引画面を識別するIDである。画面座標21Bは、取引画面上の操作ボタンの位置である画面座標である。コマンド21Cは、取引画面上の操作ボタンに応じた実行コマンドである。
図3に示す画面IDの取引画面1は、例えば、取引選択画面であって、画面座標Xa,Yaに出金取引の操作ボタンや画面座標Xa,Ya1に残高照会の操作ボタンがある。更に、取引画面1は、画面座標Xa1,Yaに入金取引の操作ボタン、画面座標Xa1,Ya1に通帳印字の操作ボタン等がある。
【0013】
画面IDの取引画面2、例えば、出金取引の暗証番号入力画面であって、画面座標Xa,Yaに暗証番号入力の操作ボタン等がある。尚、取引画面2は、取引画面1の出金取引のコマンドを実行した後の取引画面である。画面IDの取引画面3、例えば、出金取引の出金額入力画面であって、画面座標Xa,Yaに出金額入力の操作ボタンがある。尚、取引画面3は、取引画面2の暗証番号コマンドを実行し、暗証番号認証後の取引画面である。プロセッサ16は、タッチパネル13の取引画面上の操作ボタンのボタン操作を検出すると、コマンド記憶部21を参照し、ボタン操作の操作座標に対応した操作ボタンの画面座標及び取引画面からコマンドを特定し、特定したコマンドを実行する。
【0014】
取引記憶部22は、自動取引装置2が許可した取引を識別する取引IDと、取引に必要なアクセス情報等が記録されたQR(Quick Response)コード(登録商標)と、自動取引装置2と取引中の端末装置4を識別する端末IDとを対応付けて管理するテーブルである。尚、取引IDは、現在取引中の取引単位で識別する場合を例示するが、取引画面毎に取引IDを発行しても良く、適宜変更可能である。
【0015】
QRコードは、取引単位でワンタイム発行する、取引を実行するための自動取引装置2のアクセス先が記録されたコードである。尚、QRコードを例示したが、QRコードに限定されるものではなく、例えば、バーコード等の二次元コードでもよく、適宜変更可能である。
【0016】
プロセッサ16は、生成部16Aと、第1の送信部16Bと、第1の制御部16Cとを有する。生成部16Aは、取引画面上の取引に必要なアクセス情報等が記録されたQRコードや、タッチパネル13に表示するためのQRコードを含む取引画面を生成する。更に、生成部16Aは、端末装置4に表示させるためのQRコードを含む取引画面に関わる取引画面情報を生成する。
【0017】
第1の送信部16Bは、取引画面100の操作画面200を端末装置4に表示させるための取引画面情報を端末装置4に送信する。第1の制御部16Cは、端末装置4から操作画面200上のボタン操作に応じた操作座標を含む操作情報を受信した場合に、コマンド記憶部21を参照して、当該操作座標の画面座標に対応するコマンドを実行する。尚、操作座標とは、操作画面200上のボタン操作を検出した画面座標である。
【0018】
第1の制御部16Cは、プロセッサ16全体を制御する。第1の制御部16Cは、端末装置4からの取引要求を受信した場合に、取引要求内の端末ID及び取引IDを取引記憶部22に記憶する。第1の制御部16Cは、端末装置4から操作情報を受信した場合に、コマンド記憶部21を参照して、当該操作情報内の画面ID、取引ID及び端末IDが取引記憶部22内にあるか否かを判定する。第1の制御部16Cは、取引ID及び端末IDが取引記憶部22内にある場合に、コマンド記憶部21を参照して、当該画面IDに対応した取引画面に関わる操作画面200上のボタン操作に応じた当該操作座標の画面座標に対応したコマンドを実行する。第1の制御部16Cは、操作情報内の取引ID及び端末IDが取引記憶部22内にない場合に、端末装置4からの操作情報が取引中の端末装置4からの操作情報でないものと判断し、当該操作情報を廃棄する。
【0019】
<端末装置4の構成>
図4は、端末装置4の構成の一例を示すブロック図である。
図4に示す端末装置4は、第1の通信部31と、第2の通信部32と、タッチパネル33と、読取部34と、メモリ35と、プロセッサ36とを有する。第1の通信部31は、公衆網等を介して無線通信を実行する通信インタフェースである。第2の通信部32は、例えば、WLAN等の無線通信又はブルートゥース等の非接触通信等を実行する通信インタフェースである。タッチパネル33は、各種情報を表示すると共に、操作画面200上の操作ボタンのボタン操作を検出する入力インタフェースである。読取部34は、例えば、QRコードを読み取る機能である。メモリ35は、各種情報を記憶する。プロセッサ36は、端末装置4全体を制御する。
【0020】
メモリ35は、端末IDメモリ35Aと、取引IDメモリ35Bと、画面座標メモリ35Cとを有する。端末IDメモリ35Aは、端末装置4を個体識別するIDであって、例えば、MACアドレス等の情報である。取引IDメモリ35Bは、端末装置4が取引する自動取引装置2との取引を識別するIDである。画面座標メモリ35Cは、操作画面200上の操作ボタンが位置する画面座標である。尚、説明の便宜上、自動取引装置2のタッチパネル13で表示中の取引画面100上の各操作ボタンの画面座標と、端末装置4のタッチパネル33で表示する、取引画面100に対応した操作画面200上の各操作ボタンの画面座標とは同一である。すなわち同一の操作ボタンは同一の位置(画面座標)として説明する。
【0021】
プロセッサ36は、表示制御部36Aと、第2の送信部36Bと、第2の制御部36Cとを有する。表示制御部36Aは、自動取引装置2からの取引画面100情報を受信した場合に、当該取引画面情報に基づき、自動取引装置2の取引画面100に対応した操作画面200をタッチパネル33に表示する。第2の制御部36Cは、プロセッサ36全体を制御する。第2の制御部36Cは、操作画面200上のボタン操作を検出した場合に、当該操作画面200上の当該ボタン操作に対応した操作座標を含む操作情報を生成する。また、第2の制御部36Cは、取引要求も生成する。取引要求は、自動取引装置2に対して取引ID及び端末IDを含む取引開始を要求する情報である。第2の送信部36Bは、操作情報や取引要求を自動取引装置2に送信する。
【0022】
図5は、操作情報の構成の一例を示す説明図である。
図5に示す操作情報は、端末装置4の操作画面200上でのボタン操作に応じた、自動取引装置2に通知する情報である。操作情報は、取引IDと、端末IDと、画面IDと、操作座標とを有する。取引IDは、ボタン操作に関わる現在取引を識別するIDである。端末IDは、ボタン操作に関わる端末装置4を識別するIDである。画面IDは、ボタン操作に関わる操作画面200に対応した取引画面100を識別するIDである。操作座標は、操作画面200上のボタン操作を検出した画面座標である。
【0023】
図6Aは、連携取引前の自動取引装置2の取引画面の一例を示す説明図である。自動取引装置2は、
図6Aに示す取引画面100をタッチパネル13上に画面表示する。取引画面100は、出金取引の操作ボタン101、入金取引の操作ボタン102、残高照会の操作ボタン103及び通帳印字の操作ボタン104を画面表示する画面である。更に、取引画面100には、QRコード105を画面表示する。
【0024】
図6Bは、連携取引開始時の操作の一例を示す説明図である。利用者3は、端末装置4の読取部34の読み取り機能を使用して自動取引装置2のタッチパネル13上の取引画面100内のQRコード105を読み取る読取操作を実行する。その結果、端末装置4は、読取操作で取得したQRコードから自動取引装置2との連携取引を開始する。
【0025】
図6Cは、連携取引中の自動取引装置2の取引画面100及び端末装置4の操作画面200の一例を示す説明図である。端末装置4は、自動取引装置2との連携取引を開始した後、自動取引装置2のタッチパネル13上の取引画面100に対応する操作画面200をタッチパネル33に表示する。尚、自動取引装置2は、端末装置4との間の連携取引を開始した場合、取引画面100からQRコード105を非表示にする。取引画面100と操作画面200とは、同一の操作ボタンを表示するものである。つまり、端末装置4の利用者3は、タッチパネル33上の操作画面200を使用して自動取引装置2のタッチパネル13上の取引画面100を操作することになる。操作画面200には、出金取引の操作ボタン201、入金取引の操作ボタン202、残高照会の操作ボタン203及び通帳印字の操作ボタン204を画面表示する画面である。
【0026】
図6Dは、連携取引中の取引操作時における自動取引装置2の取引画面100及び端末装置4の操作画面200の一例を示す説明図である。端末装置4は、操作画面200上のボタン操作に応じた操作座標を含む操作情報を自動取引装置2に送信する。その結果、自動取引装置2は、端末装置4から操作情報を受信した場合、コマンド記憶部21を参照して、操作情報内の操作座標の画面座標に対応するコマンドを特定し、特定したコマンドを実行することになる。
【0027】
端末装置4は、例えば、操作画面200上の出金取引の操作ボタン201のボタン操作した場合、出金取引の操作ボタン201の操作座標を含む操作情報を自動取引装置2に送信する。自動取引装置2は、操作情報内の操作座標を抽出し、コマンド記憶部21を参照し、操作座標の画面座標が取引画面100上の出金取引の操作ボタン101のボタン操作と判断し、操作ボタン101の画面座標に対応した出金取引のコマンドを実行することになる。
【0028】
<自動取引システム1の動作>
図7は、連携取引処理に関わる自動取引装置2及び端末装置4の処理動作の一例を示すシーケンス図である。
図7において自動取引装置2は、取引画面100をタッチパネル13上に画面表示する(ステップS11)。端末装置4は、自動取引装置2のタッチパネル13上の取引画面100内にあるQRコードの読取操作を検出した場合(ステップS12)、取引画面100内のQRコード105を取得する(ステップS13)。
【0029】
端末装置4は、取得されたQRコード105から自動取引装置2へのアクセス情報及び取引IDを抽出する(ステップS14)。端末装置4は、自動取引装置2へのアクセス情報に基づき、取引ID及び端末IDを含む取引要求を生成する(ステップS15)。端末装置4は、取引要求を自動取引装置2に送信する(ステップS16)。
【0030】
自動取引装置2は、端末装置4からの取引要求を受信した場合、取引要求内の端末ID及び取引IDを取引記憶部22に記憶する(ステップS17)。自動取引装置2は、タッチパネル13に表示中の取引画面100を操作画面200として端末装置4のタッチパネル33上に表示させるための取引画面情報を生成する(ステップS18)。自動取引装置2は、生成した取引画面情報を端末装置4に送信する(ステップS19)。
【0031】
端末装置4は、取引画面情報に基づき、タッチパネル33上に操作画面200を表示する(ステップS20)。端末装置4は、操作画面200上の操作ボタンのボタン操作を検出した場合(ステップS21)、画面ID、取引ID、端末ID及び操作座標を含む操作情報を生成する(ステップS22)。
【0032】
端末装置4は、操作情報を生成した場合、操作情報を自動取引装置2に送信する(ステップS23)。自動取引装置2は、操作情報内の取引ID及び端末IDが取引記憶部22内にある場合(ステップS24)、コマンド記憶部21を参照し、操作情報内の画面ID及び操作座標に対応するコマンドを特定し、特定したコマンドを実行する(ステップS25)。
【0033】
自動取引装置2は、コマンド実行後、コマンド実行後の次の取引画面100に対応する操作画面200を端末装置4のタッチパネル33上に表示させるための取引画面情報を生成する(ステップS26)。更に、自動取引装置2は、生成した取引画面情報を端末装置4に送信する(ステップS27)。端末装置4は、取引画面情報に基づき、取引画面100に対応した操作画面200をタッチパネル33上に表示し(ステップS28)、終了コマンドが完了するまでステップS19以降の処理動作を実行する。
【0034】
端末装置4は、自動取引装置2の取引画面上のQRコードの読取操作を検出した場合、QRコードから自動取引装置2のアクセス情報及び取引IDを抽出する。そして、端末装置4は、アクセス情報に基づき、取引ID及び端末IDを含む取引要求を自動取引装置2に送信する。その結果、端末装置4の利用者3は、自動取引装置2のタッチパネル13を触ることなく、自動取引装置2に取引を要求できる。
【0035】
自動取引装置2は、取引要求を受信した場合、取引要求内の取引ID及び端末IDを取引記憶部22内に記憶する。更に、自動取引装置2は、取引画面100の取引画面情報を端末装置4に送信する。端末装置4は、取引画面情報に基づき、取引画面100に対応する操作画面200をタッチパネル33に表示する。その結果、端末装置4は、自動取引装置2の取引画面100を操作画面200として表示できる。
【0036】
端末装置4は、操作画面200上のボタン操作を検出した場合、操作ボタンの操作座標を含む操作情報を自動取引装置2に送信する。自動取引装置2は、操作情報を受信した場合、操作情報内の操作座標の画面座標に対応するコマンドを実行する。その結果、端末装置4の利用者3は、自動取引装置2のタッチパネル13を触ることなく、端末装置4の操作画面200上で自動取引装置2の取引画面100上の取引を実現できる。
【0037】
端末装置4は、操作座標の他に、端末ID及び取引IDを含む操作情報を自動取引装置2に送信する。自動取引装置2は、操作情報を受信した場合、操作情報内の端末ID及び取引IDが取引記憶部22内にあるか否かを判定する。更に、自動取引装置2は、端末ID及び取引IDが取引記憶部22内にある場合、操作情報を受け付けることができる。
【0038】
また、自動取引装置2は、端末ID及び取引IDが取引記憶部22内にない場合、操作情報を廃棄する。その結果、異なる不要な操作情報の受付を禁止できる。
【0039】
自動取引装置2は、コマンドを実行した後、コマンド実行後の次の取引画面100の取引画面情報を端末装置4に送信する。端末装置4は、取引画面情報に基づき、コマンド実行後の次の取引画面100に対応する操作画面200をタッチパネル33に表示する。その結果、端末装置4は、自動取引装置2の次の取引画面100を操作画面200として表示できる。
【0040】
<自動取引装置2の動作>
図8は、第1の取引処理に関わる自動取引装置2内のプロセッサ16の処理動作の一例を示すフローチャートである。
図8において自動取引装置2内のプロセッサ16の生成部16Aは、ワンタイム発行のQRコード105を生成する(ステップS31)。その結果、自動取引装置2は、利用者3に取引毎に異なるQRコードを提供できる。プロセッサ16内の第1の制御部16Cは、生成したQRコード105を含む取引画面100をタッチパネル13上に画面表示する(ステップS32)。
【0041】
第1の制御部16Cは、端末装置4からの取引要求を受信したか否かを判定する(ステップS33)。第1の制御部16Cは、取引要求を受信した場合(ステップS33:Yes)、取引要求から端末ID及び取引IDを抽出する(ステップS34)。
【0042】
第1の制御部16Cは、他の端末装置4と現在取引中であるか否かを判定する(ステップS35)。第1の制御部16Cは、他の端末装置4と現在取引中でない場合(ステップS35:No)、抽出した端末ID及び取引IDを取引記憶部22に記憶する(ステップS36)。
【0043】
プロセッサ16内の第1の送信部16Bは、取引要求に対する取引応答を端末装置4に送信する(ステップS37)。更に、第1の制御部16Cは、端末装置4との連携取引を開始する(ステップS38)。第1の制御部16Cは、連携取引を開始した場合、タッチパネル13上の取引画面100上のQRコード105を非表示とする(ステップS39)。その結果、取引画面100上のQRコードを非表示にするため、取引中以外の第三者が取引画面100からQRコードを読み取ることができないので、第三者による重複取引を防止できる。
【0044】
更に、生成部16Aは、表示中の取引画面100に関わる取引画面情報を生成する(ステップS40)。第1の送信部16Bは、生成した取引画面情報を端末装置4に送信する(ステップS41)。第1の制御部16Cは、端末装置4から操作情報を受信したか否かを判定する(ステップS42)。第1の制御部16Cは、操作情報を受信した場合(ステップS42:Yes)、操作情報内の取引ID、端末ID、画面ID及び操作座標を抽出する(ステップS43)。
【0045】
第1の制御部16Cは、抽出した取引ID及び端末IDが取引記憶部22内にあるか否かを判定する(ステップS44)。その結果、自動取引装置2は、取引中の端末装置4以外の端末装置4による操作受付を防止できる。第1の制御部16Cは、抽出した取引ID及び端末IDが取引記憶部22内にある場合(ステップS44:Yes)、抽出した画面ID及び操作座標に対応するコマンドをコマンド記憶部21から特定する(ステップS45)。
【0046】
第1の制御部16Cは、特定したコマンドを実行することになる(ステップS46)。その結果、自動取引装置2は、取引中の端末装置4の操作画面200上の操作に応じた取引画面100上の操作コマンドを実現できる。第1の制御部16Cは、コマンドを実行した後、実行コマンドが終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS47)。
【0047】
生成部16Aは、実行コマンドが終了コマンドでない場合(ステップS47:No)、コマンド実行後の次の取引画面100に関わる取引画面情報を生成し(ステップS48)、取引画面情報を端末装置4に送信すべく、ステップS41に移行する。その結果、自動取引装置2は、コマンド実行後の次の取引画面100に対応した操作画面200を端末装置4に提供できる。
【0048】
第1の制御部16Cは、端末装置4からの取引要求を受信しなかった場合、タッチパネル13上の取引画面100を表示すべく、ステップS32に移行する。第1の送信部16Bは、他の端末装置4と現在取引中の場合(ステップS35:Yes)、取引エラーを端末装置4に送信し(ステップS49)、
図8に示す処理動作を終了する。その結果、端末装置4は、取引のエラーを認識できる。
【0049】
第1の制御部16Cは、端末装置4から操作情報を受信したのでない場合(ステップS42:No)、操作情報を受信したか否かを監視すべく、ステップS42に移行する。
【0050】
第1の制御部16Cは、操作情報から抽出した取引ID及び端末IDが取引記憶部22内にない場合(ステップS44:No)、操作情報を廃棄し(ステップS50)、端末装置4から新たな操作情報を受信したか否かを判定すべく、ステップS42に移行する。その結果、自動取引装置2は、取引中の端末装置4以外の端末装置4の操作情報の受付を防止できる。
【0051】
生成部16Aは、実行コマンドが終了コマンドの場合(ステップS47:Yes)、端末装置4との連携取引を終了し(ステップS51)、新たなQRコード105を生成すべく、ステップS31に移行する。その結果、自動取引装置2は、取引毎に新たなQRコードを提供できる。尚、自動取引装置2は、ステップS51にて端末装置4との連携取引が終了した場合、取引記憶部22に記憶中の端末ID及び取引IDを削除する。
【0052】
<端末装置4の動作>
図9は、第2の取引処理に関わる端末装置4内のプロセッサ36の処理動作の一例を示すフローチャートである。
図9において端末装置4内のプロセッサ36内の第2の制御部36Cは、読取部34を通じて、自動取引装置2の操作画面200上のQRコード105の読取動作を実行する(ステップS61)。第2の制御部36Cは、取得したQRコードからアクセス情報及び取引IDを抽出する(ステップS62)。その結果、端末装置4は、QRコードの取引操作に応じてアクセス情報及び取引IDを取得できる。第2の制御部36Cは、アクセス情報に基づき、自動取引装置2にアクセスする(ステップS63)。第2の制御部36Cは、QRコード105内の取引IDと自分の端末IDとを含む取引要求を生成する(ステップS64)。プロセッサ36内の第2の送信部36Bは、生成した取引要求を自動取引装置2に送信する(ステップS65)。
【0053】
第2の制御部36Cは、自動取引装置2からの取引応答を検出したか否かを判定する(ステップS66)。第2の制御部36Cは、自動取引装置2からの取引応答を検出した場合(ステップS66:Yes)、自動取引装置2との連携取引を開始する(ステップS67)。
【0054】
第2の制御部36Cは、自動取引装置2からの取引画面情報を受信したか否かを判定する(ステップS68)。プロセッサ36内の表示制御部36Aは、取引画面情報を受信した場合(ステップS68:Yes)、取引画面情報に基づき、操作画面200をタッチパネル33上に画面表示する(ステップS69)。その結果、端末装置4は、自動取引装置2の取引画面100に関わる操作画面200をタッチパネル33に表示できる。
【0055】
第2の制御部36Cは、操作画面200上の操作ボタンのボタン操作を検出したか否かを判定する(ステップS70)。第2の制御部36Cは、操作ボタンのボタン操作を検出した場合(ステップS70:Yes)、ボタン操作に関わる画面ID及び操作座標を抽出する(ステップS71)。第2の制御部36Cは、画面ID、操作座標、取引ID及び端末IDを含む操作情報を生成する(ステップS72)。その結果、端末装置4は、操作画面200上のボタン操作に応じた操作情報を自動取引装置2に通知できる。尚、操作情報には、操作に応じたコマンド内容ではなく、操作ボタンの操作座標を含むので、通信負荷を軽減しながら、内部情報の情報漏洩を防止できる。
【0056】
第2の送信部36Bは、生成した操作情報を自動取引装置2に送信する(ステップS73)。更に、第2の制御部36Cは、コマンド実行後の新たな取引画面情報を自動取引装置2から受信したか否かを判定する(ステップS74)。表示制御部36Aは、新たな取引画面情報を受信した場合(ステップS74:Yes)、取引画面情報に基づき、次の操作画面200を表示すべく、ステップS69に移行する。
【0057】
第2の制御部36Cは、自動取引装置2からの取引応答を受信したのでない場合(ステップS66:No)、自動取引装置2から取引エラーを受信したか否かを判定する(ステップS76)。表示制御部36Aは、取引エラーを受信した場合(ステップS76:Yes)、取引エラーを表示し(ステップS77)、
図9に示す処理動作を終了する。その結果、端末装置4の利用者3は、取引エラーを見て取引エラーを認識できる。第2の制御部36Cは、取引エラーを受信しなかった場合(ステップS76:No)、自動取引装置2からの取引応答を受信したか否かを判定すべく、ステップS66に移行する。
【0058】
第2の制御部36Cは、自動取引装置2からの取引画面情報を受信しなかった場合(ステップS68:No)、取引画面情報を受信したか否かを監視すべく、ステップS68に移行する。第2の制御部36Cは、操作画面200上の操作ボタンのボタン操作を検出しなかった場合(ステップS70:No)、ボタン操作を検出したか否かを監視すべく、ステップS70に移行する。
【0059】
第2の制御部36Cは、コマンド実行後の取引画面情報を受信しなかった場合(ステップS74:No)、操作情報の送信から所定時間を経過したか否かを判定する(ステップS75)。第2の制御部36Cは、所定時間を経過した場合(ステップS75:Yes)、
図9に示す処理動作を終了する。また、第2の制御部36Cは、所定時間を経過していない場合(ステップS75:No)、コマンド実行後の新たな取引画面情報を受信したか否かを監視すべく、ステップS74に移行する。
【0060】
<本実施例の効果>
本実施例の自動取引装置2は、取引画面100の操作画面200を端末装置4に表示させるための取引画面情報を端末装置4に送信する。更に、自動取引装置2は、端末装置4から操作画面200上のボタン操作に応じた操作座標を含む操作情報を受信した場合に、コマンド記憶部21を参照し、当該操作座標の画面座標に対応するコマンドを実行する。その結果、端末装置4の利用者3は、自動取引装置2のタッチパネル13に触れなくても、端末装置4のタッチパネル33上の操作画面200からの操作で自動取引装置2の取引画面100を操作できるため、衛生面で安全な取引を実現できる。しかも、端末装置4では、操作画面200上で操作した操作ボタンの操作座標を含む操作情報を自動取引装置2に提供することになるが、操作情報は操作に対応するコマンド内容ではなく、操作座標であるため、内部情報の漏洩を防止できる。
【0061】
自動取引装置2は、端末装置4から操作情報を受信した場合に、当該操作情報内の取引ID及び端末IDが取引記憶部22内にある場合に、当該操作座標の画面座標に対応したコマンドを実行する。更に、自動取引装置2は、当該操作情報内の取引ID及び端末IDが取引記憶部22内にない場合に、当該操作情報を廃棄する。その結果、自動取引装置2は、取引中の端末装置4からの操作情報を受け付けることで、取引中以外の端末装置4による誤動作を防止できる。
【0062】
自動取引装置2は、端末装置4が当該自動取引装置2に対してアクセス可能なアクセス情報を含むQRコード105を取引画面100上に表示する。その結果、端末装置4の利用者3は、自動取引装置2の取引画面100に触れることなく、取引画面100上のQRコード105の読取操作で自動取引装置2にアクセスできる。
【0063】
自動取引装置2は、端末装置4からの取引要求を受信した場合に、取引要求内の端末ID及び取引IDを取引記憶部22に記憶する。その結果、自動取引装置2は、取引毎に端末装置4の端末ID及び取引IDを更新できる。
【0064】
自動取引装置2は、端末装置4から操作情報を受信した場合に、当該操作情報内の取引ID及び端末IDが取引記憶部22内にあるか否かを判定する。更に、自動取引装置2は、取引ID及び端末IDが取引記憶部22内にある場合、コマンド記憶部21を参照して、当該画面IDに対応した取引画面100の内、操作画面200上のボタン操作に応じた操作座標の画面座標に対応するコマンドを実行する。その結果、端末装置4の利用者3は、衛生面で安全な取引を実現できる。
【0065】
[他の実施例]
尚、説明の便宜上、自動取引装置2として金融機関のATMを例示したが、ATMに限定されるものではなく、例えば、コンビニ等のチケット発券機や書店等に配置した書籍在庫装置等の取引にも適用可能である。
【0066】
自動取引装置2として、正当な端末装置4からの操作情報であるか否かを判定する際に、操作情報内の端末ID及び取引IDが取引記憶部22内にあるか否かを判定する場合を例示した。しかしながら、取引IDの代わりにQRコードを使用しても良い。この場合、自動取引装置2側で取引する端末装置4の端末ID及びQRコードを取引記憶部22内に記憶しておき、操作情報内の端末ID及びQRコードが取引記憶部22内にあるか否かを判定しても良い。
【0067】
また、操作画面200は、取引画面100上の操作ボタンの位置(画面座標)が同一と説明した。しかしながら、取引画面100の操作ボタンの位置(画面座標)と、操作画面200の操作ボタンの位置(画面座標)との対応関係を管理するテーブルを備える。自動取引装置2は、当該テーブルを参照し、ボタン操作に応じた操作ボタンの操作画面200の画面座標を取引画面100の画面座標に変換し、変換後の画面座標に応じたコマンドを実行する。操作ボタンの位置(画面座標)が取引画面100と操作画面200とで異なる場合にも適用可能である。
【0068】
端末装置4は、自動取引装置2からの取引画面情報を受信した場合、取引画面情報に基づき、取引画面100に対応した操作画面200を表示し、取引画面100と操作画面200とがほぼ同一内容の画面とする場合を例示した。しかしながら、操作画面200は、取引画面100上の操作ボタンの位置(画面座標)が同一であればよく、例えば、端末装置4側の設定で操作画面200の色調を色弱者用の色調変更等しても良い。この場合、端末装置4の利用者3は、色弱等の障碍を持った人にも自動取引装置2の取引が可能となる。
【0069】
また、図示した各部の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0070】
更に、各装置で行われる各種処理機能は、CPU(Central Processing Unit)(又はMPU(Micro Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ)上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしても良い。また、各種処理機能は、CPU(又はMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)で解析実行するプログラム上、又はワイヤードロジックによるハードウェア上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしても良いことは言うまでもない。