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特開2022-128390合意・立会い補助プログラム、及びこれを用いた合意・立会い補助システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022128390
(43)【公開日】2022-09-01
(54)【発明の名称】合意・立会い補助プログラム、及びこれを用いた合意・立会い補助システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/18 20120101AFI20220825BHJP
【FI】
G06Q50/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021091982
(22)【出願日】2021-05-31
(62)【分割の表示】P 2021026844の分割
【原出願日】2021-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】519001590
【氏名又は名称】Stork Visit株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129986
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓生
(72)【発明者】
【氏名】桐野 智江
(72)【発明者】
【氏名】中野 遼太郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC32
(57)【要約】
【課題】各自の情報端末を利用した簡便な操作によっても、当事者が望む合意内容で有効な契約書を作成することができる。
【解決手段】
第一情報端末(1M)及び第二情報端末(1F)、並びに、第三者立会人が使用する立会情報端末(1W)のそれぞれによって操作可能に搭載されるプログラムであって、契約当事者及び第三者立会人の三者によるアクセス環境の下で前記重要事項の説明及び合意確認を行う重要事項説明処理部を有する。重要事項説明処理部において、リアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境で共有表示画面を共有表示し、この共有表示によって重要事項説明プロセスを録画する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
当事者が使用する第一情報端末及び第二情報端末、並びに、前記当時者以外の第三者立会人が使用する立会情報端末のそれぞれによって操作可能に搭載される合意・立会い補助プログラムであって、
予め記録された条件の選択肢のデータベースに基づき、当事者の選択操作によって条件を設定する条件設定処理部と、
設定された条件に基づいて重要事項を作成する重要事項作成処理部と、
当事者及び第三者立会人の三者によるアクセス環境の下で前記重要事項の説明及び合意確認を行う重要事項説明処理部と、
前記説明及び合意確認を終えた重要事項についてのプレコンタクトリストを作成するプレコンタクト処理部と、
を順に実行可能に備えたプログラム構成からなり、
第一情報端末及び第二情報端末は、各端末使用者の撮像画像及び音声をリアルタイムに取得かつ送信可能な機能を予め具備し、
立会い情報端末は、端末使用者の音声、画像又は文字の少なくともいずれかからなる入力情報をリアルタイムに取得かつ送信可能な機能を予め具備し、
前記重要事項説明処理部において、
第一情報端末、第二情報端末、並びに、立会情報端末のそれぞれが同時に、画像データ及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境を形成し、
この三者アクセス環境において、
第一情報端末、及び第二情報端末による契約当事者の撮像映像部、並びに、第一情報端末用の同意表示部、及び第二情報端末用の同意表示部からなる「共有表示画面」を、録画中の表示と共に各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、対応する各同意表示部を操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とする、合意・立会い補助プログラム。
【請求項2】
前記重要事項説明処理部において、
共有表示画面はさらに、重要事項作成処理部によって作成した重要事項に関する条項の選択表示部、ないし、入力内容の差し込み表示部を含み、
前記共有表示画面の共有表示において、立会情報端末から当該選択表示部の範囲指定操作、ないし、差し込み表示部内への文字、画像又は音声の入力操作が可能であり、
前記共有表示画面の共有表示において、第一情報端末又は第二情報端末から差し込み表示部内への文字、画像又は音声の入力操作が可能であり、
かつ、当該表示した条項について共有表示における各端末からの操作内容を、前記指定された記憶領域へ、操作の日時情報と共に自動録画することを特徴とする、請求項1に記載の合意・立会い補助プログラム。
【請求項3】
前記合意・立会い補助プログラムの前記重要事項説明処理部又は前記プレコンタクト処理部においては、
前記重要事項説明の表示またはこれに関連して表示された条項を、予定型フォームに範囲選択可能にレイアウトした説明表示部、並びに、第一情報端末用の合意回答部、及び第二情報端末用の合意回答部からなる合意画面を各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、対応する各合意回答部への回答を各情報端末のみの操作で選択入力可能であり、
かつ、共有表示における各情報端末からの回答の操作内容を録画し、この録画内容を指定された記憶領域へ、操作の日時情報と共に記録可能であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の合意・立会い補助プログラム。
【請求項4】
重要事項作成処理部において、
第一情報端末、第二情報端末、並びに、立会情報端末のそれぞれが同時に、画像データ及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境を形成し、
この三者アクセス環境において、
定められた条件設定メニューに基づく条件項目を表示した条件表示部、並びに、第一情報端末用、第二情報端末用、並びに立会情報端末用のチャット表示部からなる「チャット表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一情報端末、第二情報端末、立会情報端末それぞれから、条件項目の切り替えを操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とする、請求項1、2、又は3のいずれかに記載の合意・立会い補助プログラム。
【請求項5】
重要事項作成処理部において、
第一情報端末、第二情報端末のそれぞれが同時に、画像データ及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした二者アクセス環境を形成し、
この二者アクセス環境において、
定められた条件設定メニューに基づく条件項目をBOTプログラムによって自動選択表示した条件BOT表示部、並びに、第一情報端末用、第二情報端末用、並びに立会情報端末用のチャット表示部からなる「チャット表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、条件項目の切り替えを操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とする、合意・立会い補助プログラム。
【請求項6】
各当事者が使用する第一情報端末及び第二情報端末、並びに、法務立会人が使用する立会情報端末と、前記第一情報端末、第二情報端末、及び立会情報端末のそれぞれに相互アクセス可能な管理情報端末と、管理情報端末によるデータを記憶するデータ記憶領域とをネットワーク通信可能に具備してなる合意・立会い補助システムであって、
前記第一情報端末、第二情報端末、及び立会情報端末はそれぞれ、請求項1ないし6のいずれか記載の合意・立会い補助プログラムを操作可能に搭載してなり、
前記重要事項説明処理部において形成した前記三者アクセス環境において、
第一情報端末、及び第二情報端末による契約当事者の撮像映像部、並びに、第一情報端末用の同意表示部、及び第二情報端末用の同意表示部からなる「共有表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、対応する各同意表示部を操作可能であり、
前記管理情報端末は、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画し、この録画内容を指定されたデータ記憶領域へ記録可能であることを特徴とする、合意・立会い補助システム。
【請求項7】
医療行為を受ける患者を端末使用者とする第一情報端末、又は前記患者の親族関係者を端末使用者とする一又は複数の第二情報端末の少なくともいずれか、並びに、
前記医療行為を行う担当医師又は医療従事者が使用する一又は複数の医師情報端末、のそれぞれによって操作可能に搭載される、請求項1ないし5のいずれかに記載の合意・立会い補助プログラムであって、
・医療行為の内容および条件を設定する条件設定処理部と、
・設定された医療行為の内容および条件に基づいて同意事項を作成する同意事項作成処理部と、
・作成された同意事項に基づいて、医師情報端末からの操作による説明と、第一又は第二情報端末のうち少なくともいずれか特定の一方からの操作による同意の取得と、を行う同意事項説明処理部と、
・前記説明及び同意取得された同意事項についてプレコンタクトリストを作成するプレコンタクト処理部と、
を順に実行可能に備えたプログラム構成からなり、
前記第一情報端末又は第二情報端末は、端末使用者の撮像画像及び音声をリアルタイム送信する機能をあらかじめ具備し、
医師情報端末は、少なくとも端末使用者の音声をリアルタイム送信する機能をあらかじめ具備し、
前記同意事項説明処理部において、
第一情報端末、第二情報端末、並びに、医師情報端末のそれぞれが同時に、画像データ及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境を形成し、
この三者アクセス環境において、
第一情報端末又は第二情報端末の少なくともいずれかの端末使用者の撮像映像部、並びに、前記撮像映像部のすべての端末使用者による各情報端末用の同意表示部、からなる「共有表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、撮像映像部を表示した第一情報端末又は/及び第二情報端末それぞれから、対応する各情報端末用の同意表示部を操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画し、この録画内容を指定された記憶領域へ、各操作の日時データと共に記録可能であることを特徴とする、医療行為の同意書形成の合意・立会い補助プログラム。
【請求項8】
少なくとも、
遺言書説明の当事者である遺言人が使用する第一情報端末、並びに、
前記遺言作成の法務立会人が使用する一または複数の立会情報端末、
のそれぞれによって操作可能に搭載される、請求項1ないし5のいずれかに記載の合意・立会い補助プログラムであって、
・遺言人の第一情報端末からの入力によって遺言書作成の条件を設定する遺言書作成条件設定処理部と、
・設定された遺言書作成条件と財産データとに基づいて遺言書条項を作成する遺言書条項作成処理部と、
・作成した遺言書条項に基づいて重要事項リストを作成すると共に立会人端末と共に重要事項説明の説明処理を行う重要事項説明処理部と、
・重要事項説明後に、重要事項説明の説明処理に基づく遺言書条項を確認表示するプレコンタクト処理部と、
を順に実行可能に備えたプログラム構成からなり、
前記第一情報端末は、端末使用者の撮像画像及び音声をリアルタイム送信可能であり、
前記立会情報端末は、少なくとも端末使用者の音声をリアルタイム送信可能であって、
前記重要事項説明処理部において、
第一情報端末、並びに、立会情報端末のそれぞれが同時に、画像データ及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能としたアクセス環境を形成し、
このアクセス環境において、
第一情報端末による遺言人の撮像映像部、立会情報端末による法務立会人の撮像映像部、並びに、第一情報端末用の同意表示部、及び立会情報端末用の立会い確認表示部からなる「共有表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一情報端末、立会情報端末それぞれから、対応する各同意表示部又は立会い確認表示部を操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とする、遺言書作成の合意・立会い補助プログラム。
【請求項9】
前記立会情報端末を、複数の端末使用者それぞれに対応して複数具備してなり、
遺言書説明の当事者である遺言人が使用する第一情報端末、
並びに、
前記遺言作成の法務立会人が使用する複数の立会情報端末、
のそれぞれによって操作可能に搭載される遺言作成補助プログラムであって、
前記重要事項説明処理部において、
第一情報端末、並びに、複数の立会情報端末の全てがそれぞれ同時に、画像データ及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境を形成し、
この三者アクセス環境において、
第一情報端末による遺言人の撮像映像部、複数の立会情報端末それぞれによる各法務立会人の撮像映像部、並びに、第一情報端末用の同意表示部、及び複数の立会情報端末それぞれ用の立会い確認表示部からなる「共有表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、対応する各同意表示部又は立会い確認表示部を同意操作又は確認操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とする、請求項に記載の遺言書作成の合意・立会い補助プログラム。
【請求項10】
前記第一情報端末と、前記立会情報端末と、さらに
前記遺言書の被相続人が使用する一または複数の第二情報端末と、からなる各情報端末それぞれによって操作可能に搭載される遺言作成補助プログラムであって、
被相続人が使用する第二情報端末は、端末使用者の撮像画像及び音声をリアルタイム送信可能であり、
前記重要事項説明処理部において、
第一情報端末、第二情報端末、並びに、立会情報端末のそれぞれが同時に、画像データ及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境を形成し、
この三者アクセス環境において、
第一情報端末による遺言人の撮像映像部、第二情報端末による相続人の撮像映像部、並びに、第一情報端末用の同意表示部、及び第二情報端末用の同意表示部からなる「共有表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、対応する各同意表示部を操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とする、請求項8、9のいずれかに記載の遺言書作成の合意・立会い補助プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合意・立会い補助プログラム、及びこれを用いた合意・立会い補助システムに関する。
【0002】
具体的には、個人間契約書における契約書の作成や、患者-担当医療従事者間における医療行為合意書の作成に用いることのできる合意・立会い補助プログラム、或いはこれを備えた合意・立会い補助システムに関する。この合意・立会い補助プログラムには特に、医療行為に関する患者-担当医療従事者間の医療行為の同意にて用いる、合意書作成補助プログラムが含まれる。
【0003】
また本発明は、遺言書作成などの個人間の合意ないし契約上の立会い手続きに用いることのできる立会い補助プログラム、或いはこれを備えたシステムに関する。この合意・立会い補助プログラムには特に、遺言作成における法務専門家または公証立会人の指導または立ち合いまたは公証事務にて用いる、合意書作成補助プログラムが含まれる。
【背景技術】
【0004】
個人間契約や、患者個人の医療行為合意、或いは個人の遺言作成においては、各自が保有する情報端末を利用して、法律の知識や専門知識を有さない個人であっても有効な契約書や合意書、或いは遺言書を作成することができる環境が望まれている。例えば、個人間契約では特に、結婚前の男女間で婚前契約を簡単に取り交わすことのできる環境が望まれている。
【0005】
上記に関し、従来、契約書作成補助を行う種々のシステムが開示される。例えば、特許文献1(特許第4324369号公報)には、契約書種別名称ごとの契約書種別登録画面を用いる契約書自動設計プログラムが開示される(特許文献1参照)。契約書種別名称は利用者によって選択される。また、各プロセスで処理される各契約案件については、各会員において処理状況の閲覧や、契約書蓄積テーブル31による作成した契約書の履歴の蓄積、作成途中の契約書の保存を行う、とされる。
【0006】
また特許文献2(特許第4578031号公報)には、契約管理テーブルを含むデータベース、処理制御部を有した管理サーバーと、ネットワーク接続された複数の端末装置と、日時証明情報を発行する認証用装置とからなる契約支援システムが開示される(特許文献2参照)。処理制御部は、日時情報作成部と、メッセージ認証情報作成部と、保留期限特定処理部とを有する。データベースの条項テーブルは、契約内容の合意が成立するまでの各契約条項を管理するため、作成者情報、変更者情報、設定日時情報、状態情報、保留期限情報、設定情報、重要度情報、留意識別情報等を、各契約条項に対応づけて記録する、とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第4324369号公報
【特許文献2】特許第4578031号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、法律の知識を有さない個人間で契約を取り交わす場合には、簡易な手順で契約を取り交わすことが困難であった。例えば、契約内容の重要事項について当事者の理解が不十分であったり、合意内容が曖昧であったりすることで、当事者が望まない内容の契約書ができてしまう場合があった。また、契約成立までのプロセスが曖昧であったり、用語の使い方が不明瞭であったり、あるいは契約締結の事実が曖昧であったりして、有効な契約書を作成できない場合があった。
【0009】
また、患者-担当医療従事者間の医療行為合意(インフォームドコンセント)においても、当事者の一部が専門的知識を有さない場合や遠隔にいて、簡易な手順で合意書を取り交わしたり、有効な遺言書を作成したりすることが困難であった。
【0010】
また、立会人や被相続人と共に作成する個人の遺言書作成においても、当事者の一部が専門的知識や公証資格を有さない場合、簡易な手順で合意書を取り交わしたり、法的に有効な遺言書を作成したりすることが困難であった。
【0011】
本発明は、上記に鑑みて、各自の情報端末を利用した簡便な操作によっても、当事者が望む合意内容で有効な契約書を作成することができる合意・立会い補助プログラム、及び合意・立会い補助システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決すべく、以下[1]~[10]の手段を講じている。
【0013】
[1]合意・立会い補助プログラム
本発明の合意・立会い補助プログラムは、三者アクセス環境で共有表示画面を共有表示し、この共有表示によって重要事項説明プロセスを録画することを特徴とする。
【0014】
すなわち、本発明の合意・立会い補助プログラムは、当事者が使用する第一情報端末(1M)及び第二情報端末(1F)、並びに、前記当時者以外の第三者立会人が使用する立会情報端末(1W)のそれぞれによって操作可能に(各端末又は管理端末に)搭載される合意・立会い補助プログラムであって、
・予め記録された条件の選択肢のデータベースに基づき、当事者の選択操作によって条件を設定する条件設定処理部と、
・設定された条件に基づいて重要事項を作成する重要事項作成処理部と、
・当事者及び第三者立会人の三者によるアクセス環境の下で前記重要事項の説明及び合意確認を行う重要事項説明処理部と、
・前記説明又は/及び合意確認を終えた重要事項についてのプレコンタクトリストを作成するプレコンタクト処理部と、
を順に実行可能に備えたプログラム構成からなり、
第一情報端末(1M)及び第二情報端末(1F)は、各端末使用者の撮像画像及び音声をリアルタイムに取得かつ送信可能な機能を予め具備し、
立会い情報端末(1W)は、端末使用者の音声、画像又は文字の少なくともいずれかからなる入力情報をリアルタイムに取得かつ送信可能な機能を予め具備し、
前記重要事項説明処理部において、
第一情報端末(1M)、第二情報端末(1F)、並びに、立会情報端末(1W)のそれぞれが同時に、画像データ(テキスト入力、静止画像、及びリアルタイム撮像画像、)及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境を形成し、
この三者アクセス環境において、
第一情報端末(1M)、及び第二情報端末(1F)による契約当事者の撮像映像部、並びに、第一情報端末(1M)用の同意表示部、及び第二情報端末(1F)用の同意表示部からなる「共有表示画面」を、録画中の表示と共に各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、対応する各同意表示部(同意レベルボタン)を操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画(経時記録)し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とする。
【0015】
[2]前記合意・立会い補助プログラムにおいては、重要事項に関する選択表示と入力された差し込み表示の過程を自動録画すると共に自動保存することを特徴とする。
【0016】
すなわち前記合意・立会い補助プログラムの重要事項説明処理部においては、
前記「共有表示画面」はさらに、重要事項作成処理部によって作成した重要事項に関する条項の選択表示部、ないし、入力内容の差し込み表示部を含み、
前記共有表示画面の共有表示において、立会情報端末(1W)から当該選択表示部の範囲指定操作、ないし、差し込み表示部内への文字、画像又は音声の入力操作が可能であり、
前記共有表示画面の共有表示において、第一情報端末又は第二情報端末(1M,1F)から差し込み表示部内への文字、画像又は音声の入力操作が可能であり、
かつ、
当該表示した条項について共有表示における各端末からの操作内容を、前記指定された記憶領域へ、各操作の日時情報と共に自動録画(経時記録)することを特徴とする。
【0017】
[3]また、合意・立会い補助プログラムの合意回答プロセスを共有表示上で自動録画することを特徴とする。
【0018】
すなわち、前記合意・立会い補助プログラムの前記重要事項説明処理部又は前記プレコンタクト処理部においては、
・前記重要事項説明の表示またはこれに関連して表示された条項を予定型フォームに範囲選択(説明用の範囲選択)可能にレイアウトした説明表示部(83T)、
・第一情報端末(1M)及び第二情報端末(1F)用の各端末使用者の撮像画面(81A,81B)、並びに、
・第一情報端末(1M)用の合意回答部、及び第二情報端末(1F)用の合意回答部からなる合意画面を各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、対応する各合意回答部(合意レベルボタン83CB)への回答を各情報端末のみの操作で選択入力可能であり、
かつ、共有表示における各情報端末からの回答の操作内容を録画(経時記録)し、この録画内容を指定された記憶領域へ、操作の日時情報と共に記録可能であることを特徴とする。
【0019】
前記合意回答プロセスは、前記重要事項説明処理部又は前記プレコンタクト処理部の少なくともいずれかにおいて行っていればよい。
【0020】
なお、後述する実施例では、
重要事項作成処理部の実行において、重要事項の表示を確認する「上記条件でプレナップを作成します」との文章を提示し(図5左図)、また、
その後の重要事項説明処理部の実行において、合意内容の説明表示部(83T)のテキストとこれに続く各当事者用の合意回答部(83CB)のチェックボックスを、説明表示部(83T)の項目に対応してそれぞれ2つずつ並べて表示し(図7c)、さらに、
その後の重要事項説明処理部の実行の最終確認ステップとして、最終の合意回答部(最終同意ボタン81E)を、表示部半部に並列表示した各当事者の撮像画像表示部81の下部にそれぞれ対応して表示している(図7b)。最終の合意回答部(最終同意ボタン81E)が当事者2人共から押された場合は、撮像画像表示部81の表示枠84の形状が変形すると共に、「おめでとう」の文字が重なり表示される(図7d)。
なお、各同意ボタン81Eの隣接位置には、同意を保留するか否定する保留ボタン(81NE)を表示し、同意ボタンを押さない場合に、△(一部保留)又は×(否定)を選択可能としている。
さらにその後のプレコンタクト処理部の実行(図8)において、
重要事項説明処理部によって同意表示された条項をリスト化し、改めて予定型フォームにレイアウトして、最終確認用のプレナップ表示を行っている(図8a)。このプレナップ表示は、最終合意前のリスト表示であり、プレコンタクトリストの一態様である。
(重要事項説明処理後の切り替え)
また、重要事項説明処理部による重要事項説明の録画プロセスが完了した後は、弁護士等の法務立会人端末の操作によって、共有表示画面とプレナップ表示の画面を切り替え可能としている。
三者アクセス環境における「共有表示画面」から、最終合意前の「プレコンタクト表示」に切り替え可能であり、
このプレコンタクト表示は、例えば図8に示すように、
条項のプレコンタクト表示部、並びに、第一情報端末(1M)用の同意表示部、及び第二情報端末(1F)用の合意回答部からなるプレコンタクト表示画面を各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、対応する各同意表示部(図8C内のサイン部)(又は同意レベルボタン)を署名入力操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画(経時記録)し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能としている。
【0021】
[4]合意・立会い補助プログラムとして、専門家チャットによる契約条項案作成するものとしてもよい。
【0022】
すなわち重要事項作成処理部において、
第一情報端末(1M)、第二情報端末(1F)、並びに、立会情報端末(1W)のそれぞれが同時に、画像データ(テキスト入力、静止画像、及びリアルタイム撮像画像、)及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境を形成し、
この三者アクセス環境において、
定められた条件設定メニューに基づく条件項目を表示した条件表示部、並びに、第一情報端末(1M)用、第二情報端末(1F)用、並びに立会情報端末(1W)用のチャット表示部からなる「チャット表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二、立会情報端末それぞれから、条件項目の切り替えを操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画(経時記録)し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とする。
【0023】
なお合意・立会い補助プログラムは、三者アクセス環境で共有表示画面を共有表示且つ録画可能とするものとしてもよい。
【0024】
すなわち、前記いずれかの合意・立会い補助プログラムの個人間契約は2人の自然人を当事者とする契約であり、
契約条件設定処理部においては、契約条件は、契約に関して当事者で決めることができる法定財産制事項、財産の帰属及び特有財産の認定、財産の管理や処分、清算、の各カテゴリグループに分けて契約条件を提示し、第一情報端末、第二情報端末からの回答の入力に基づいて合意された契約条件の合意重要事項を自動設定すると共に、予め登録された契約不可データプールを参照して契約不可事項が含まれるかどうかを判別するものであり、
前記重要事項説明処理部においては、
前記カテゴリグループごとに、
自動設定した重要事項説明を表示し、かつ、含まれると判別された契約不可事項に関する重要事項を表示することを特徴とする。
【0025】
]前記合意・立会い補助プログラムは、BOTチャットによる契約条項案の作成を行うことを特徴とする。
【0026】
すなわち、前記重要事項作成処理部において、
第一情報端末(1M)、第二情報端末(1F)のそれぞれが同時に、画像データ(テキスト入力、静止画像、及びリアルタイム撮像画像、)及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした二者アクセス環境を形成し、
この二者アクセス環境において、
定められた契約条件設定メニューに基づく契約条件項目をBOTプログラムによって自動選択表示した契約条件BOT表示部、並びに、第一情報端末(1M)用、第二情報端末(1F)用、並びに立会情報端末(1W)用のチャット表示部からなる「チャット表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、契約条件項目の切り替えを操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画(経時記録)し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とする。
【0027】
]合意・立会い補助システムは、以下のように複数の情報端末をネットワーク通信可能に構成してなる。なお、合意・立会い補助システムは、後述の実施例1のIC合意書作成補助システム、実施例1の遺言書作成補助システム、のそれぞれの実施態様を含む概念であって、各情報端末はいずれも、前記いずれかのプログラムを実施可能に備える。
【0028】
すなわち、個人間契約の当事者が使用する第一情報端末(1M)及び第二情報端末(1F)、並びに、前記契約の法務立会人が使用する立会情報端末(1W)と、相互アクセス可能な管理情報端末と、管理端末によるデータを記憶するデータ記憶領域とをネットワーク通信可能に具備してなる合意・立会い補助システムであって、
管理情報端末、又は各情報端末は、前記いずれかのプログラムを操作可能に(各端末又は管理端末に)搭載してなることを特徴とする。
【0029】
]前記いずれかの合意・立会い補助プログラムは、医療行為のIC(インフォームドコンセント)同意形成における合意・立会説明プログラムとしてもよい。
【0030】
すなわち、医療行為を受ける患者を端末使用者とする第一情報端末(1M)、前記患者の親族関係者を端末使用者とする一又は複数の第二情報端末(CF)、並びに、前記医療行為を行う担当医療従事者が使用する医師情報端末(1W,1NW)、のそれぞれによって操作可能に(各端末又は管理端末に)搭載される合意・立会い補助プログラムであって、
・医療行為の内容および条件を設定する条件設定処理部と、
・設定された医療行為の内容および条件に基づいて同意事項を作成する同意事項作成処理部と、
・作成された同意事項に基づいて、医師情報端末からの操作による説明と、第一又は第二情報端末の少なくともいずれか特定の一方からの入力操作による同意の取得とを行う同意事項説明処理部と、
・前記説明及び同意取得された同意事項についてプレコンタクトリストを作成するプレコンタクト処理部と、
を順に実行可能に備えたプログラム構成からなり、
第一情報端末(1M)及び第二情報端末(1F)は、端末使用者の撮像画像及び音声をリアルタイム送信する機能をあらかじめ具備し、
立会い情報端末(1W)は、少なくとも端末使用者の音声をリアルタイム送信する機能をあらかじめ具備し、
前記同意事項説明処理部において、
第一情報端末(1M)、第二情報端末(CF)、並びに、立会情報端末(1W)のそれぞれが同時に、画像データ(テキスト入力、静止画像、及びリアルタイム撮像画像、)及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境を形成し、
この三者アクセス環境において、
第一情報端末(1M)、及び第二情報端末(1F)による契約当事者の撮像映像部、並びに、第一情報端末(1M)用の同意表示部、及び第二情報端末(1F)用の同意表示部からなる「共有表示画面」を、設定された特定のレイアウトにて各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、対応する各同意表示部(同意レベルボタン)を操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画(経時記録)し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とする(Fig6,7)。
【0031】
]遺言書作成補助プログラム
前記いずれかの合意立会い補助プログラムは、遺言書作成補助プログラムとしてもよい。この場合、本発明の遺言書作成補助プログラムは、遺言人、法務立会人三者アクセス環境の下で遺言書作成時の立会人説明を行うことを特徴とする。
【0032】
すなわち、少なくとも、
遺言書説明の当事者である遺言人が使用する第一情報端末(1M)、並びに、
前記遺言作成の法務立会人が使用する一または複数の立会情報端末(1W)、
のそれぞれによって操作可能に搭載される遺言作成補助プログラムであって、
・遺言書作成条件設定処理部と、
・遺言書条項作成処理部と、
・重要事項説明処理部と、
・プレナップ作成処理部と、
を順に実行可能に備えたプログラム構成からなり、
前記第一情報端末(1M)は、端末使用者の撮像画像及び音声をリアルタイム送信可能であり、
前記立会情報端末(1W)は、少なくとも端末使用者の音声をリアルタイム送信可能であって、
前記重要事項説明処理部において、
第一情報端末(1M)、並びに、立会情報端末(1W)のそれぞれが同時に、画像データ(テキスト入力、静止画像、及びリアルタイム撮像画像、)及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能としたアクセス環境を形成し、
このアクセス環境において、
第一情報端末(1M)による遺言人の撮像映像部、立会情報端末(1W)による法務立会人の撮像映像部、並びに、第一情報端末(1M)用の同意表示部、及び立会情報端末(1W)用の立会い確認表示部からなる「共有表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一情報端末、立会情報端末(1W)それぞれから、対応する各同意表示部又は立会い確認表示部を操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画(経時記録)し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とする、遺言書作成の合意・立会い補助プログラム。
【0033】
]前記遺言書作成の合意・立会い補助プログラムはさらに、
前記立会情報端末(1W)を、複数の端末使用者それぞれに対応して複数具備してなり、
遺言書説明の当事者である遺言人が使用する第一情報端末(1M)、
並びに、
前記遺言作成の法務立会人が使用する複数の立会情報端末(1W)、
のそれぞれによって操作可能に搭載される遺言作成補助プログラムであって、
前記重要事項説明処理部において、
第一情報端末(1M)、並びに、複数の立会情報端末(1W)の全てがそれぞれ同時に、画像データ(テキスト入力、静止画像、及びリアルタイム撮像画像、)及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境を形成し、
この三者アクセス環境において、
第一情報端末(1M)による遺言人の撮像映像部、複数の立会情報端末(1W)それぞれによる各法務立会人の撮像映像部、並びに、第一情報端末(1M)用の同意表示部、及び複数の立会情報端末(1W)それぞれ用の立会い確認表示部からなる「共有表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、対応する各同意表示部又は立会い確認表示部を同意操作又は確認操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画(経時記録)し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とする。
【0034】
法務立会人が複数参加し、かつオンラインで三者アクセス可能に共有した共有表示画面にて確認操作可能とすることで、複数の法務立会人による立会い確認操作を含めた、証拠力の高い記録プロセスを記録できる。
【0035】
10]前記遺言書作成の合意・立会い補助プログラムにおいてはさらに、
前記第一情報端末(1M)と、前記立会情報端末(1W)と、さらに
前記遺言書の被相続人が使用する一または複数の第二情報端末(1F)と、からなる各情報端末それぞれによって操作可能に搭載される遺言作成補助プログラムであって、
被相続人が使用する第二情報端末(1F)は、端末使用者の撮像画像及び音声をリアルタイム送信可能であり、
前記重要事項説明処理部において、
第一情報端末(1M)、第二情報端末(1F)、並びに、立会情報端末(1W)のそれぞれが同時に、画像データ(テキスト入力、静止画像、及びリアルタイム撮像画像、)及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境を形成し、
この三者アクセス環境において、
第一情報端末(1M)による遺言人の撮像映像部、第二情報端末(1F)による相続人の撮像映像部、並びに、第一情報端末(1M)用の同意表示部、及び第二情報端末(1F)用の同意表示部からなる「共有表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、対応する各同意表示部(同意レベルボタン)を操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画(経時記録)し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とする。
【0036】
遺言人、被相続人、法務立会人のそれぞれが複数参加し、かつオンラインで三者アクセス可能に共有した共有表示画面にて確認操作可能とすることで、遺言人、被相続人、法務立会人の三者による同意操作ないし立会い確認操作を含めた、証拠力の高い記録プロセスを記録できる。
【発明の効果】
【0037】
本発明は、上記手段により、各自の情報端末を利用した簡便な操作によっても、当事者が望む合意内容で有効な契約書を作成することができる合意・立会い補助プログラム、及び合意・立会い補助システムを提供することとなった。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の参考実施例の婚前契約補助システムのシステム構成図。
図2参考実施例の婚前契約補助プログラムによる、使用開始から条件設定処理までの表示例の連動構成図。
図3参考実施例の婚前契約補助プログラムによる、条件設定処理(ボットチャット)の、各端末への表示例。
図4参考実施例の婚前契約補助プログラムによる、条件設定処理(法務専門家チャット)の、各端末への表示例。
図5参考実施例の婚前契約補助プログラムによる、条件確認から重要事項説明処理(スケジュール調整)までの表示例の連動構成図。
図6参考実施例の婚前契約補助プログラムによる、重要事項説明処理(準備から録画開始まで)の表示例の連動構成図。
図7参考実施例の婚前契約補助プログラムによる、重要事項説明処理(重要事項説明から合意形成まで)の表示例の連動構成図。
図8参考実施例の婚前契約補助プログラムによる、プレナップ作成から終了処理までの表示例の連動構成図。
図9】本発明の実施例1のIC形成補助システムのシステム構成図。
図10実施例1のIC形成補助プログラムによる、説明処理の各端末への表示例。
図11実施例1のIC形成補助プログラムによる、説明処理の各端末への表示例。
図12実施例1のIC形成補助プログラムによる、説明処理の各端末への表示例。
図13】本発明の実施例2の遺言作成補助システムのシステム構成図。
図14】本発明の実施例2の遺言作成補助プログラムによる、説明処理の各端末への表示例。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明は、合意・立会い補助プログラム、及びこれを用いた合意・立会い補助システム、およびこれによる合意・立会い書類の形成方法に関する。この合意・立会い補助プログラムは特に、個人間契約における重要事項説明において用いる、契約書作成補助プログラムに関する。或いは合意補助プログラムは特に、医療行為における患者-担当医療従事者間の医療行為の同意にて用いる、合意書作成補助プログラム、又は、遺言書の被相続人が使用する一または複数の第二情報端末(1F)と、からなる各情報端末それぞれによって操作可能に搭載される遺言作成補助プログラムに関する。
【0040】
具体的には、本発明は、参考実施例図1~9)に示すように、婚前契約書などの個人間契約書における契約書の作成における合意・立会い補助機能を備えたプログラム、或いはこれを各情報端末にて実行可能に備えたシステムに関するものとすることができる
【0041】
また本発明は、実施例1図10~12)に示すように、患者-担当医療従事者間における医療行為合意書の作成に用いることのできる合意補助プログラム、或いはこれを備えたシステムに関する。
【0042】
また本発明は、実施例2図13図14)に示すように、遺言書作成などの個人間の合意ないし契約上の立会い手続きに用いることのできる立会い補助プログラム、或いはこれを備えたシステムに関する。
【0043】
(基本構成)
個人間契約における重要事項説明プログラム
個人間契約書作成における契約当事者が使用する第一情報端末(1M)及び第二情報端末(1F)、並びに、前記個人間契約書作成に関わる、契約当時者以外の第三者立会人が使用する立会情報端末(1W)のそれぞれによって操作可能に(各端末又は管理端末に)搭載される合意・立会い補助プログラムであって、
予め記録された契約条件の選択肢のデータベースに基づき、当事者の選択操作によって当事者の契約条件を設定する契約条件設定処理部と、
設定された契約条件に基づいて契約条項の重要事項を作成する重要事項作成処理部と、
契約当事者及び第三者立会人の三者によるアクセス環境の下で前記重要事項の説明及び合意確認を行う重要事項説明処理部と、
前記説明及び合意確認を終えた重要事項についての契約条項を含む契約書のプレコンタクトリストを作成するプレコンタクト処理部と、
を順に実行可能に備えたプログラム構成からなる。
【0044】
第一情報端末(1M)及び第二情報端末(1F)は、各端末使用者の撮像画像及び音声をリアルタイムに取得かつ送信可能な機能を予め具備し、
立会い情報端末(1W)は、端末使用者の音声、画像又は文字の少なくともいずれかからなる入力情報をリアルタイムに取得かつ送信可能な機能を予め具備し、
前記重要事項説明処理部において、
第一情報端末(1M)、第二情報端末(1F)、並びに、立会情報端末(1W)のそれぞれが同時に、画像データ(テキスト入力、静止画像、及びリアルタイム撮像画像、)及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境を形成し、
この三者アクセス環境において、
第一情報端末(1M)、及び第二情報端末(1F)による契約当事者の撮像映像部、並びに、第一情報端末(1M)用の同意表示部、及び第二情報端末(1F)用の同意表示部からなる「共有表示画面」を、録画中の表示及びタイムバーの表示と共に各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、対応する各同意表示部(同意レベルボタン)を操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画(経時記録)し、この録画内容を指定された記憶領域へ、タイムスタンプ認証と共に記録可能であることを特徴とする。
【0045】
参考実施例:契約プログラム)
参考実施例は、個人間契約の当事者が使用する第一情報端末(1M)及び第二情報端末(1F)、並びに、前記契約の法務立会人が使用する立会情報端末(1W)のそれぞれによって操作可能に(各端末又は管理端末に)搭載される契約プログラムであって、
・契約条件設定処理部と、
・重要事項作成処理部と、
・重要事項説明処理部と、
・プレナップ作成処理部と、
を順に実行可能に備えたプログラム構成からなり、
第一情報端末(1M)及び第二情報端末(1F)は、端末使用者の撮像画像及び音声をリアルタイム送信可能であり、
立会い情報端末(1W)は、少なくとも端末使用者の音声をリアルタイム送信可能であって、
前記重要事項説明処理部において、
第一情報端末(1M)、第二情報端末(1F)、並びに、立会情報端末(1W)のそれぞれが同時に、画像データ(テキスト入力、静止画像、及びリアルタイム撮像画像、)及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境を形成し、
この三者アクセス環境において、
第一情報端末(1M)、及び第二情報端末(1F)による契約当事者の撮像映像部、並びに、第一情報端末(1M)用の同意表示部、及び第二情報端末(1F)用の同意表示部からなる「共有表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、対応する各同意表示部(同意レベルボタン)を操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画(経時記録)し、この録画内容を、操作の日時データと共に指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とする。
前記いずれかの合意・立会い補助プログラムの個人間契約は2人の自然人を当事者とする契約であり、
契約条件設定処理部においては、契約条件は、当事者で決めることができる法定財産制事項、財産の帰属及び特有財産の認定、財産の管理や処分、清算、の各カテゴリグループに分けて契約条件を提示し、第一、第二情報端末からの回答の入力に基づいて合意された契約条件の合意重要事項を自動設定すると共に、予め登録された契約不可データプールを参照して契約不可事項が含まれるかどうかを判別するものであり、
前記重要事項説明処理部においては、
前記カテゴリグループごとに、
自動設定した重要事項説明を表示し、かつ、含まれると判別された契約不可事項に関する重要事項を表示することを特徴とする。
【0046】
(重要事項作成処理部)
重要事項作成処理部において、
第一情報端末(1M)、第二情報端末(1F)のそれぞれが同時に、画像データ(テキスト入力、静止画像、及びリアルタイム撮像画像、)及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした二者アクセス環境を形成し、
この二者アクセス環境において、
定められた契約条件設定メニューに基づく契約条件項目をBOTプログラムによって自動選択表示した契約条件BOT表示部、並びに、第一情報端末(1M)用、第二情報端末(1F)用、並びに立会情報端末(1W)用のチャット表示部からなる「チャット表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、契約条件項目の切り替えを操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画(経時記録)し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とする
【0047】
契約(参考実施例)に関して当事者で決めることができるカテゴリグループ>
1 財産の帰属(所有)と処分に関する条項カテゴリ
2 責任の負担に関する条項カテゴリ
3 財産の清算に関する条項カテゴリ
4 相続に関する条項カテゴリ
5 財産の承継に関する条項カテゴリ
【0048】
<契約不可事項>
N1公序良俗に反する条項(婚姻の本質に関わる規定に反する条項、第三者保護を目的とする規定に反する条項、自由に離婚することを認める条項)、
N2対抗要件に関する条項(不動産であれば共有持分登記を得ない限り第三者には対抗できない)
N3法定財産制とは関係ない条項(離婚の際の慰謝料の金額や算定方法、上限や下限の設定、離婚後の子の養育監護、離婚後の生活費負担、家事・育児(作業)の分担、浮気が判明したときの対処法)
N4登記事項ではない条項、
【0049】
1-1 準備段階の特徴
:契約当事者が、自撮りによって、身分証明書との顔認証を行う。(重要事項説明のAPP 画面案(1)準備段階)
:契約当事者2人とも、説明プロセス開始の同意ボタンを押すことで開始される。
【0050】
1-2 重要事項説明中の特徴
:専門士業(説明者・立会い者)/説明内容の画像(上半部)と、各契約当事者の身分証明書+自撮りライブ動画(下半部の左右)とを並べた形で録画する。(重要事項説明のAPP 画面案(1)説明中)
【0051】
1-3 重要事項説明後の特徴
:同意レベルを選択してカテゴリごとに同意できるようにし、同意レベルごとの同意内容を抽出して表示する。:同意レベルMAX の同意内容を専門士業(説明者)が書面化し各当事者に発送する。
【0052】
その他本発明は下記の特徴を有する。
1-2
・重要事項説明を三者同席で行う点、
・契約の最終合意ステップで、三者同席の重要事項説明を行う点
【0053】
本発明のプログラムの実施形態例として、メニュー式の同意形成プロセスを含む、同意形成アプリが挙げられる。
このメニュー式の同意形成プロセス-の内容は以下の特徴を有する。
【0054】
2-1:段階別3種類(松竹梅)の契約メニューを提示、選択式にする。
契約メニュー(松竹梅)によって、下位カテゴリのメニューを組み替えて設定しておく。
【0055】
2-2 下位カテゴリのメニューでは、基本的な同意形成プロセスをチャットボットによって行う。また、詳細の同意形成プロセスと矛盾チェックを、専門家チャットによって行う。
【0056】
本発明のプログラムを実行可能に備えた合意・立会い形成システムの実施形態例として、専門家(法務立会人(弁護士))登録プールと、公証手続きプールと、同意形成アプリとを連動させた、同意形成システムが挙げられる。
【0057】
このシステムは、専門家(法務立会人(弁護士))登録プールでは、専門家(法務立会人(弁護士))に希望日登録してもらい、日時調整する。
【0058】
また公証手続きプールでは、公証代行業者に自由登録してもらい、同意語の契約書作成、公証、発送等の事務を行う。
【0059】
システムの特徴として、単なる専門家プールによるコンサルティング予約システムではなく、各端末にインストールされた共有のプログラムの起動による契約補助システムにおいて、法務立会人と公証又は公証代行者を介することで、オンライン手続きのみで契約書作成、公証化まで行うことができる。
【0060】
法務立会人、公証人又は公証代行者にとっても、質疑・意向確認のプロセス、重要事項説明プロセス、立会合意プロセス、がリモート操作のみで可能となるという利点がある。
【0061】
(契約後の追加サービス)
公正証書を取った後も、公正証書を使用する場面になった時に、法務立会人(弁護士)を紹介する、消費者としての出口設定を行うことも可能である。
【0062】
実施例1:医療行為の合意書(IC:インフォームドコンセント)形成プログラム及びIC形成システム>
図9図12に示す実施例1は、本発明の医療行為の合意書の合意・立会い補助プログラムの実施形態である。本実施例のプログラムは、前記いずれかの合意・立会い補助プログラムの一態様であって、図9に示すように、医療行為を受ける患者を端末使用者とする第一情報端末(1M)、前記患者の親族関係者を端末使用者とする一又は複数の第二情報端末(CF)、並びに、前記医療行為を行う担当医師又は医療従事者が使用する一又は複数の医師情報端末(1W)のそれぞれによって実行及び操作可能に(各端末又は管理端末に)搭載される、共通のプログラムである。
この医療行為の合意書における合意・立会い補助プログラムは、参考実施例の法務立会人の立会情報端末の代わりに一又は複数の医師情報端末を備えてなり、医師情報端末からの操作によって条件設定と説明がされ、説明された内容に対して患者又は患者の関係者の第一又は第二情報端末によって、操作者の顔の撮像と共に同意プロセスを共有画面で行うことを特徴とする。
また、医療行為の合意書(IC:インフォームドコンセント)の合意・立会い補助システムは、図9に示すように、少なくとも、第一情報端末又は第二情報端末の少なくともいずれか、並びに、
前記医療行為を行う担当医師又は医療従事者が使用する一又は複数の医師情報端末、のそれぞれを備え、各情報端末へ実行可能に搭載された合意・立会い補助プログラムによって、各端末がネットワーク通信によって同時アクセス可能な合意書確認処理を共有画面にて実行可能に搭載される。
本実施例の複数アクセス環境においては、図11aに示すような、第一情報端末、複数の第二情報端末、医師情報端末のすべてによる三者アクセス環境を形成し、かつ各端末使用者のリアルタイムの顔画像(ED,EN,CP,CF1,CF2,CF3)を撮像表示する形態が挙げられる。ただしこれらの全ての情報端末がすべてアクセスした状態とする必要はなく、医師情報端末と医師情報端末以外の情報端末とからなる2者以上のアクセス環境であればよい。例えば図11bに示すような、第二情報端末と意思情報端末の2者がリアルタイムでアクセス可能とした2者アクセス環境を形成するものでもよく、必ずしも第一情報端末、第二情報端末、医師情報端末のすべてによる三者アクセス環境を形成する必要はない。
実施例1の医療行為の合意書における合意・立会い補助プログラムは具体的には、参考実施例図2に相当する各処理部として、
・医師情報端末からの入力操作によって医療行為の内容および条件を設定する条件設定処理部と、
・設定された医療行為の内容および条件に基づいて患者への説明用の同意事項リストを自動作成する同意事項作成処理部と、
・作成された同意事項リストに基づいて、医師情報端末からの操作による説明と、第一又は第二情報端末のうち少なくともいずれか特定の一方からの操作による同意の取得と、を行う同意事項説明処理部と、
・前記説明及び同意取得された同意事項についてプレコンタクトリストを作成するプレコンタクト処理部と、
を順に実行可能に備えたプログラム構成からなる。
ここで、第一情報端末(1M)及び第二情報端末(1F)は、端末使用者の撮像画像及び音声をリアルタイム送信する機能をあらかじめ具備し、
医師情報端末(1W)は、少なくとも端末使用者の音声をリアルタイム送信する機能をあらかじめ具備する。
そして、前記同意事項説明処理部において、図9に示すように、
第一情報端末(1M)、第二情報端末(CF)、並びに、医師情報端末(1W)のそれぞれが同時に、画像データ(テキスト入力、静止画像、及びリアルタイム撮像画像、)及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境を形成する。
なお、少なくとも第一情報端末(1M)、第二情報端末(CF)、並びに、医師情報端末(1W)のそれぞれが同時に、画像データ(テキスト入力、静止画像、及びリアルタイム撮像画像、)及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境を形成する。
しかして、この三者アクセス環境においては、図10~12に示すように、
第一情報端末(1M)又は第二情報端末(CF)の少なくともいずれかの端末使用者の撮像映像部、並びに、前記撮像映像部のすべての端末使用者による各情報端末用の同意表示部、からなる「共有表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、撮像映像部を表示した第一情報端末又は/及び第二情報端末それぞれから、対応する各情報端末用の同意表示部を操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画(経時記録)し、この録画内容を指定された記憶領域へ、各操作の日時データと共に記録可能であることを特徴とする。
【0063】
(同意/承諾のタイミング)
治療・検査同意書説明の際、或いは手術、入院手続きの際をタイミングとする。救急治療(病状急変、帝王切開時)のビデオ/音声通話に用いることもできる。
併せて検査結果画像やカルテの一部を表示すると共に、ビデオ通話又は音声通話を三者アクセス環境にて行うことも可能とする。
【0064】
(承諾ボタンの設定)
なお、「承諾ボタン」を設定していない実施例(別の実施形態)としてもよい。これは、受けないという選択をすることもあるので、説明しながらの「承諾ボタン」はあえて設定しない形態である。
或いは、予定手術同意説明など、その場でサインをせず持ち帰り、内容を再度確認して期間を置いてから(非録画で)サインをすることを可能としてもよい。
患者側にとって内容を聞いた・理解した・サインするにはタイムラグがあり、おそらく、説明内容によっては、その場でサインしないか、同意しなこともあり得ることを考慮したものである。
【0065】
(後日押せる「承諾ボタン」による追加タイムスタンプ)
自筆サインがあればすべてをまかなうので必要ない、との観点で、ディレイド認証してもよい。
後日の場合、録画下の状況ではないので、ボタンで済ませていいのかどうかと思っています。
或いは、後日承諾ボタンを押す際も、再度本人確認・録画しながらボタンを押してもらうセッティングとしてもよい。
【0066】
(一部欠席時の二者アクセス環境)
加えて、考えられるパターンとして以下がある。この場合一部欠席状態の二者アクセス環境としてビデオ/音声通信をおこなうことができる。
・患者本人が同席する場合:a本人も家族も病院外から参加する、b本人は院内から参加し家族は院外から参加する(本人だけ診察を兼ねて外来で説明を受けている、入院時)
・患者本人が同席しない場合:緊急時・意思疎通困難時など家族の承諾が必要なとき(特に救急搬送時、入院時)
上記の通り、原則として、オンラインで即承諾ができる、話がその場で伝わると共に同意を得ることを特徴とする。ただし後日承諾の手続きを可能なシステムにしてもよい。すなわち後日承諾を取得する。或いは、画像データ、ないしPDF等のプリントデータ形式で保存し、各自で後日の同意スタンプを付与するものでもよい。
【0067】
実施例2:遺言形成システム>
図13図14に示す本発明の遺言書作成補助プログラムは、
当事者が使用する第一情報端末(1M)及び第二情報端末(1F)、並びに、法務立会人が使用する立会情報端末(1W)のそれぞれによって操作可能に(各端末又は管理端末に)搭載される遺言書作成補助プログラムである。そして、
・遺言人の第一情報端末からの入力によって遺言書作成の条件を設定する遺言書作成条件設定処理部と、
・設定された遺言書作成条件と財産データとに基づいて遺言書条項を作成する遺言書条項作成処理部と、
・作成した遺言書条項に基づいて重要事項リストを作成すると共に立会人端末と共に重要事項説明の説明処理を行う重要事項説明処理部と、
・重要事項説明後に、重要事項説明の説明処理に基づく遺言書条項を確認表示するプレコンタクト処理部と、
を順に実行可能に備えたプログラム構成からなる。
第一情報端末(1M)及び第二情報端末(1F)は、端末使用者の撮像画像及び音声をリアルタイム送信可能であり、
立会い情報端末(1W)は、少なくとも端末使用者の音声をリアルタイム送信可能であって、
前記重要事項説明処理部において、
第一情報端末(1M)、第二情報端末(1F)、並びに、立会情報端末(1W)のそれぞれが同時に、画像データ(テキスト入力、静止画像、及びリアルタイム撮像画像、)及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境を形成し、
この三者アクセス環境において、
第一情報端末(1M)、及び第二情報端末(1F)による契約当事者の撮像映像部、並びに、第一情報端末(1M)用の同意表示部、及び第二情報端末(1F)用の同意表示部からなる「共有表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、対応する各同意表示部(同意レベルボタン)を操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画(経時記録)し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とする。
(遺言書作成の合意・立会い補助システム)
前記遺言書の作成の合意・立会い補助プログラムを用いた遺言書の作成の合意・立会い補助システムは、
前記立会情報端末を、複数の端末使用者それぞれに対応して複数具備してなり、
遺言書説明の当事者である遺言人が使用する第一情報端末、
並びに、
前記遺言作成の法務立会人が使用する複数の立会情報端末、
のそれぞれが前記いずれかの合意・立会い補助プログラムを実行可能に搭載してなり、
前記重要事項説明処理部において、
第一情報端末(1M)、並びに、複数の立会情報端末の全てがそれぞれ同時に、画像データ及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境を形成するシステムからなる。
そして、この三者アクセス環境において、
第一情報端末(1M)による遺言人の撮像映像部、複数の立会情報端末(1W)それぞれによる各法務立会人の撮像映像部、並びに、第一情報端末(1M)用の同意表示部、及び複数の立会情報端末(1W)それぞれ用の立会い確認表示部からなる「共有表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、対応する各同意表示部又は立会い確認表示部を同意操作又は確認操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画(経時記録)し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とするものとしてもよい。
(複数の立会い情報端末を具備する態様)
或いは、遺言書作成の合意・立会い補助システムは、複数の立会い情報端末を具備する態様としてもよい。すなわち、
前記立会情報端末を、複数の端末使用者それぞれに対応して複数具備してなり、
遺言書説明の当事者である遺言人が使用する第一情報端末、
並びに、
前記遺言作成の法務立会人が使用する複数の立会情報端末、
のそれぞれによって前記合意・立会い補助プログラムを実行可能に操作可能に搭載し、
前記重要事項説明処理部において、
第一情報端末(1M)、並びに、複数の立会情報端末の全てがそれぞれ同時に、画像データ及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境を形成可能なネットワーク環境を形成するシステムであって、
この三者アクセス環境において、
第一情報端末(1M)による遺言人の撮像映像部、複数の立会情報端末(1W)それぞれによる各法務立会人の撮像映像部、並びに、第一情報端末(1M)用の同意表示部、及び複数の立会情報端末(1W)それぞれ用の立会い確認表示部からなる「共有表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、対応する各同意表示部又は立会い確認表示部を同意操作又は確認操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画(経時記録)し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とするものとしてもよい。
(他の形態)
前記いずれかに記載の遺言書作成の合意・立会い補助プログラムは、
前記第一情報端末(1M)と、前記立会情報端末(1W)と、さらに
前記遺言書の被相続人が使用する一または複数の第二情報端末(1F)と、からなる各情報端末それぞれによって操作可能に搭載される遺言作成補助プログラムであって、
被相続人が使用する第二情報端末(1F)は、端末使用者の撮像画像及び音声をリアルタイム送信可能であり、
前記重要事項説明処理部において、
第一情報端末(1M)、第二情報端末(1F)、並びに、立会情報端末(1W)のそれぞれが同時に、画像データ(テキスト入力、静止画像、及びリアルタイム撮像画像、)及びリアルタイムの音声データを用いて相互通信可能とした三者アクセス環境を形成し、
この三者アクセス環境において、
第一情報端末(1M)による遺言人の撮像映像部、第二情報端末(1F)による相続人の撮像映像部、並びに、第一情報端末(1M)用の同意表示部、及び第二情報端末(1F)用の同意表示部からなる「共有表示画面」を、各情報端末上にリアルタイムに共有表示し、
この共有表示において、第一、第二情報端末それぞれから、対応する各同意表示部(同意レベルボタン)を操作可能であり、
かつ、共有表示における各端末からの発信ないし操作内容を録画(経時記録)し、この録画内容を指定された記憶領域へ記録可能であることを特徴とする形態としてもよい。
なお本実施例では、夫婦遺言のケースを想定(主に子供のいない夫婦)し、自費証書遺言(遺言人が自ら書く)と公正証書遺言(公証人が書く)の2種類を想定している。
1、本発明の遺言形成システムで自費証書遺言を行う場合
ステップ1:財産目録データの作成
1-1:遺言人CTは、プログラム起動上で相続財産の資料:預金通帳の表紙及び各ページPB1,PB2・・・の写真、権利書(不動産登記書、株券、特許原簿)TT1,TT2・・・の写真を撮影することで、各相続財産の画像データが撮影日と共にサーバー上にアップロード送信され、サーバーにて、相続財産資料が集約された特定の遺言人CTの財産目録データとして保存される。
【0068】
1-2:遺言人CTは、アップロード送信された各相続財産資料の画像データに、遺言人CT自らの電子署名を付与すると共に、財産種別(預金/不動産/有価証券/その他財産 の種別)、資料名(○銀行通帳、不動産登記書、株券、特許原簿など)、原本保管場所、及び通知指定する被相続人名を文章入力又は音声入力する。
【0069】
入力されたデータは相続財産の付属データとして紐付け記録され、署名日時データが自動付与されると共に、タイムスタンプ認証局によるタイムスタンプが付与される。
【0070】
1-3:財産目録データ(或いは財産種別ごとの画像データ)が、通知指定された被相続人に記録内容と共に通知される。
【0071】
ステップ2:遺言(相続)データの作成
2-1:遺言人CTは、相続財産の被相続人、相続内容(各相続人への相続財産の分配)、その他遺言内容を、表示されるテンプレートのダイアログ内へ、選択指定入力、文章入力又は音声入力する。
【0072】
入力された遺言内容は、遺言人CT本人による電子署名の付与に伴って署名日時データを自動付与し、タイムスタンプ認証局によるタイムスタンプを付与した状態で、法務省令で定める様式にてサーバーに保存される。
【0073】
保存された遺言内容は、通知指定された相続人にデータ送信され、各者の端末にて保管/保存される。
【0074】
ステップ3:遺言(相続)データの読み上げ録音
1遺言人CT、2被相続人CW、3士業専門家(法務関係者)、及び通知指定された相続人の3者が出席したリアルタイム会合にて、遺言の提示、並びにガイド音声に従った進行上での読み上げ録音を行う。
(なお、現行法では遺言人が直接法務局へ赴くことが必須であるが、本システムではテレビ通話による遺言人のオンライン出席確認を行う。)
読み上げの進行内容
・財産目録の確認
・相続財産ごとの割譲割合(婚姻中の共同名義資産処分を含む)の確認
・電子署名の確認

上記のほか、提供可能なサービスとして以下がある。
・オンラインで財産目録作成/自費証書遺言のレビュー支援サービス*
・士業専門家(法務関係者)プールによる専門家の指定
・自筆部分は、無料でテンプレートを提供。ポイントは、財産目録をしっかりと作成の上、財産を引き継ぎたい人間に、割譲割合を確認の上、自筆部分に反映させる。他にも、書式の最終レビューを管理端末が担う。
・個人間契約おける重要事項説明プログラムを活用した遺言データ遠隔システム提供*
被相続人、法務局担当者(公証役場担当)、立会人証人or士業専門家、の3者が参加し、事前作成した書面を読み合わせ、内容の確認、を動画として記録をし、遺言書の正式データとして法務局が管理するフローで行う。
【0075】
現状制度では、書面作成と現地訪問が自費証書遺言作成で課された条件が、上記遠隔システムを活用することで、将来は遠隔での遺言データ作成及び第三者(法律関係者)のチェックをリアルタイムで行えるため、非接触型での遺言情報を残すことが可能となる。
【0076】
(運用例)
上記参考実施例は、婚姻前の婚前契約(プレナップ)に焦点を置いているが、別の運用例として、
構想としては、夫婦相互遺言(夫婦それぞれで別々に遺言書を作成する)の作成補助システムとして活用することができる。
婚前から婚後までのライフステージに沿って、夫婦間の相互理解ツールとしての契約書(財産、子どもの取り扱いなど)を作成、アドバイスできるシステムにも展開可能である。
【0077】
(プログラムの運用例)
上記プログラムは、各情報処理端末にインストールして使用するものとして説明したが、この形態以外に、
インターネット接続可能なクラウド領域上に、上記プログラムをインストールしたサーバープログラムの利用環境を設置し、利用環境に各情報端末からアクセスしてプログラムを操作できる形態にすることも可能である。
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