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特開2022-128423作業機を有する作業機械において作業機の形状を示す形状データを取得するためのシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022128423
(43)【公開日】2022-09-01
(54)【発明の名称】作業機を有する作業機械において作業機の形状を示す形状データを取得するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/26 20060101AFI20220825BHJP
   G01C 15/00 20060101ALI20220825BHJP
   G01B 21/22 20060101ALI20220825BHJP
   E02F 9/20 20060101ALI20220825BHJP
【FI】
E02F9/26 B
G01C15/00 104D
G01B21/22
E02F9/20 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022023068
(22)【出願日】2022-02-17
(31)【優先権主張番号】P 2021026283
(32)【優先日】2021-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】横尾 貴史
(72)【発明者】
【氏名】根田 知樹
(72)【発明者】
【氏名】島野 佑基
【テーマコード(参考)】
2D003
2D015
2F069
【Fターム(参考)】
2D003AA01
2D003AB04
2D003BA02
2D003BA06
2D003CA02
2D003DB04
2D003DB05
2D015HA03
2D015HB05
2F069AA71
2F069AA93
2F069BB04
2F069BB40
2F069DD16
2F069DD19
2F069GG04
2F069MM04
(57)【要約】
【課題】簡易な手続きで、精度の高い作業機の形状データを得る。
【解決手段】作業機は、所定の基準部分と第1部分とを含む。システムは、センサと、記憶装置と、コントローラとを備える。センサは、基準部分の位置を検出する。記憶装置は、作業機械の外部にある所定の基準点の位置を記憶している。コントローラは、第1部分が基準点に置かれているときに、作業機の姿勢を示す姿勢データを取得し、基準部分の位置と基準点の位置と姿勢データとから、基準部分に対する第1部分の位置を示す第1位置データを算出する。コントローラは、第1位置データを形状データとして記憶装置に保存する。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の基準部分と第1部分とを含む作業機を有する作業機械において、前記作業機の形状を示す形状データを取得するためのシステムであって、
前記基準部分の位置を検出するセンサと、
所定の基準点の位置を記憶している記憶装置と、
前記第1部分が前記基準点に置かれているときに、前記作業機の姿勢を示す姿勢データを取得し、前記基準部分の位置と前記基準点の位置と前記姿勢データとから、前記基準部分に対する前記第1部分の位置を示す第1位置データを算出し、前記第1位置データを前記形状データとして前記記憶装置に保存するコントローラと、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記第1位置データは、前記基準部分と前記第1部分との間の距離を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記作業機は、第2部分をさらに含み、
前記コントローラは、前記第2部分が前記基準点に置かれているときに、前記基準部分の位置と前記基準点の位置と前記姿勢データとから、前記基準部分に対する前記第2部分の位置を示す第2位置データを算出し、前記第2位置データを前記形状データとして保存する、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記コントローラからの指令信号に応じた画像を表示するディスプレイをさらに備え、
前記コントローラは、前記第1部分が前記基準点に置かれたときの前記作業機を示す第1画面と、前記第2部分が前記基準点に置かれたときの前記作業機を示す第2画面とを前記ディスプレイに表示させる、
請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
オペレータによる操作を示す操作信号を出力する入力装置をさらに備え、
前記コントローラは、
前記第1画面の表示中に前記操作信号を受信したときに、前記第1位置データを算出し、
前記第2画面の表示中に前記操作信号を受信したときに、前記第2位置データを算出する、
請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1部分は、前記作業機の側面視において前記基準部分と異なる位置であり、
前記コントローラは、前記第1位置データから、前記作業機の側面視における形状を示す前記形状データを取得する、
請求項1から5のいずれかに記載のシステム。
【請求項7】
前記第1部分は、前記作業機の左右方向において前記基準部分と異なる位置であり、
前記コントローラは、前記第1位置データから、前記作業機の少なくとも左右方向の形状を示す前記形状データを取得する、
請求項1から6のいずれかに記載のシステム。
【請求項8】
所定の基準部分と第1部分とを含む作業機を有する作業機械において、前記作業機の形状を示す形状データを取得するためにコントローラによって実行される方法であって、
前記基準部分の位置を検出することと、
前記作業機械の外部にある所定の基準点の位置を取得することと、
前記第1部分が前記基準点に置かれているときに、前記作業機の姿勢を示す姿勢データを取得することと、
前記基準部分の位置と前記基準点の位置と前記姿勢データとから、前記基準部分に対する前記第1部分の位置を示す第1位置データを算出することと、
前記第1位置データを前記形状データとして保存すること、
を備える方法。
【請求項9】
前記第1位置データは、前記基準部分と前記第1部分との間の距離を含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記作業機は、第2部分をさらに含み、
前記第2部分が前記基準点に置かれているときに、前記基準部分の位置と前記基準点の位置と前記姿勢データとから、前記基準部分に対する前記第2部分の位置を示す第2位置データを算出することと、
前記第2位置データを前記形状データとして保存すること、
をさらに備える請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記コントローラは、前記第1部分が前記基準点に置かれたときの前記作業機を示す第1画面と、前記第2部分が前記基準点に置かれたときの前記作業機を示す第2画面とを、ディスプレイに表示することをさらに備える、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1画面の表示中に、オペレータによって操作される入力装置からの操作信号を受信したときに、前記第1位置データを算出することと、
前記第2画面の表示中に前記操作信号を受信したときに、前記第2位置データを算出すること、
をさらに備える請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1部分は、前記作業機の前後方向、及び/又は、上下方向において前記基準部分と異なる位置であり、
前記形状データは、前記作業機の少なくとも前後方向、及び/又は、上下方向の形状を示す、
請求項8から12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記第1部分は、前記作業機の左右方向において前記基準部分と異なる位置であり、
前記形状データは、前記作業機の少なくとも左右方向の形状を示す、
請求項8から13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
所定の基準部分を含む作業機を有する作業機械によって未知の基準点の位置を検出するためのシステムであって、
前記基準部分の位置を検出するセンサと、
コントローラと、
を備え、
前記コントローラは、
前記作業機の所定部分を所定の基準点に当接させた前記作業機の第1の姿勢での前記基準部分の位置を第1位置として取得し、
前記所定部分を前記基準点に当接させた状態で、前記第1姿勢から前記基準点回りに前記作業機を回転させた第2の姿勢での前記基準部分の位置を第2位置として取得し、
前記所定部分を前記基準点に当接させた状態で、前記第2姿勢から前記基準点回りに前記作業機を回転させた第3の姿勢での前記基準部分の位置を第3位置として取得し、
少なくとも前記第1位置と前記第2位置と前記第3位置とを通る仮想円の中心の位置を、前記基準点の位置として算出する、
システム。
【請求項16】
所定の基準部分を含む作業機を有する作業機械によって未知の基準点の位置を検出するためのシステムであって、
前記基準部分の位置を検出するセンサと、
コントローラと、
を備え、
前記コントローラは、
前記作業機の所定部分を所定の基準点に当接させた前記作業機の第1の姿勢での前記基準部分の位置を第1位置として取得し、
前記所定部分を前記基準点に当接させた状態で、前記第1姿勢から前記基準点回りに前記作業機を回転させた第2の姿勢での前記基準部分の位置を第2位置として取得し、
前記所定部分と前記基準部分との間の距離を取得し、
少なくとも前記第1位置と前記第2位置とを通り、前記距離を半径とする仮想円の中心の位置を、前記基準点の位置として算出する、
システム。
【請求項17】
所定の基準部分を含む作業機を有する作業機械によって未知の基準点の位置を検出するためのシステムであって、
前記基準部分の位置を検出するセンサと、
コントローラと、
を備え、
前記コントローラは、
前記作業機の所定部分を所定の基準点に当接させた前記作業機の第1の姿勢での前記基準部分の位置を第1位置として取得し、
前記第1位置から前記所定部分へ向かう第1方位を取得し、
前記所定部分を前記基準点に当接させた状態で、前記第1姿勢から前記基準点回りに前記作業機を回転させた第2の姿勢での前記基準部分の位置を第2位置として取得し、
前記第2位置から前記所定部分へ向かう第2方位を取得し、
前記第1位置から前記第1方位へ延びる第1仮想線と、前記第2位置から前記第2方位へ延びる第2仮想線との交点の位置を、前記基準点の位置として算出する、
システム。
【請求項18】
所定の基準部分と所定部分とを含む作業機を有する作業機械において、前記作業機の形状を示す形状データを取得するためのシステムであって、
前記基準部分の位置を検出するセンサと、
コントローラと、
を備え、
前記コントローラは、
前記所定部分を所定の基準点に当接させた前記作業機の第1の姿勢での前記基準部分の位置を第1位置として取得し、
前記第1姿勢から前記基準点回りに前記作業機を回転させた第2の姿勢での前記基準部分の位置を第2位置として取得し、
前記第1姿勢から前記第2姿勢への前記基準点回りの前記作業機の回転角度を取得し、
前記第1位置と前記第2位置との間の距離と、前記回転角度とに基づいて、前記基準部分と前記所定部分との間の長さを、前記形状データとして算出する、
システム。
【請求項19】
前記作業機械は、車両本体をさらに有し、
前記作業機は、
前記車両本体に回転可能に取り付けられるブームと、
前記ブームに回転可能に取り付けられるアームと、
前記アームに回転可能に取り付けられるバケットと、
前記バケットと前記アームとの間に取り付けられるリンク部材と、
前記アームと前記リンク部材とに接続されるバケットシリンダと、
を含み、
前記バケットは、バケットピンを介して前記アームに取り付けられ、
前記リンク部材は、接続ピンを介して前記バケットに取り付けられ、
前記基準部分は、前記バケットピンであり、
前記所定部分は、前記バケットの刃先であり、
前記コントローラは、前記バケットピンと前記バケットの刃先との間の長さを、前記形状データとして算出する、
請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記コントローラは、
所定の基準方向に対して、前記第1姿勢での前記バケットピンと前記接続ピンとを結ぶ直線のなす角を第1角度として取得し、
前記基準方向に対して、前記第2姿勢での前記バケットピンと前記接続ピンとを結ぶ前記直線のなす角を第2角度として取得し、
前記第1角度と前記第2角度との差を、前記回転角度として算出する、
請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記センサは、
前記車両本体に対する前記ブームの傾斜角を示すブーム角を検出するブーム角センサと、
前記ブームに対する前記アームの傾斜角を示すアーム角を検出するアーム角センサと、
前記アームに対する前記バケットの傾斜角を示すバケット角を検出するバケット角センサと、
を含み、
前記コントローラは、前記ブーム角と前記アーム角と前記バケット角とに基づいて、前記第1角度と前記第2角度とを算出する、
請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記センサは、前記リンク部材に取り付けられ、前記リンク部材の水平方向に対する傾斜角を示すリンク角を検出するIMUを含み、
前記コントローラは、前記リンク角に基づいて、前記第1角度と前記第2角度とを算出する、
請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
前記センサは、
前記アームに取り付けられ、前記アームの水平方向に対する傾斜角を示すアーム角を検出するIMUと、
前記アームに対する前記バケットの角度を示すバケット角を検出するバケット角センサと、
を含み、
前記コントローラは、前記アーム角と前記バケット角とに基づいて、前記第1角度と前記第2角度とを算出する、
請求項20に記載のシステム。
【請求項24】
前記コントローラは、
前記アームに対する前記バケットの角度を示すバケット角を取得し、
前記アームの水平方向に対する傾斜角を示すアーム角を取得し、
水平方向と、バケットピンとバケットの刃先とを結ぶ刃先線との間のなす角を示す刃先角を取得し、
前記バケット角と、前記アーム角と、前記刃先角とに基づいて、前記バケットピンと前記接続ピンとを結ぶバケット線と、前記刃先線との間のなす角であるバケットフート角を算出する、
請求項19に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機を有する作業機械において作業機の形状を示す形状データを取得するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
作業機を有する作業機械において、作業機の位置を算出する技術が、従来、知られている。例えば、特許文献1の作業機械は、車両本体と作業機とを備えている。車両本体には、位置センサと姿勢センサとが配置されている。位置センサは、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)のアンテナを含む。位置センサは、車両本体の位置を検出する。姿勢センサは、例えばIMU(Inertial Measurement Unit)が配置されている。姿勢センサは、車両本体のロール角、及び、ピッチ角などの車両本体の姿勢を検出する。作業機は、ブームと、アームと、バケットと、それらを駆動する油圧シリンダとを有している。作業機械のコントローラは、車両本体の位置と姿勢、作業機の各部分の寸法、及び、油圧シリンダのストローク量などから、バケットの位置を算出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開WO2016-056674号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の技術において、バケットの位置を精度よく算出するためには、バケットの形状を示す精度のよい情報(以下、「形状データ」と呼ぶ)が必要である。従来、バケットの形状データを得るために、ユーザが、巻尺、デジタル角度計、マグネットポールなどの器具を用いて、手作業でバケットの形状を計測している。そのため、作業が煩雑であると共に、精度の高い形状データを簡易に得ることは困難である。本開示の目的は、簡易な手続きで、精度の高い作業機の形状データを得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の態様に係るシステムは、作業機を有する作業機械において、作業機の形状を示す形状データを取得するためのシステムである。作業機は、所定の基準部分と第1部分とを含む。当該システムは、センサと、記憶装置と、コントローラとを備える。センサは、作業機の基準部分の位置を検出する。記憶装置は、作業機械の外部にある所定の基準点の位置を記憶している。コントローラは、作業機の第1部分が基準点に置かれているときに、作業機の姿勢を示す姿勢データを取得する。コントローラは、基準部分の位置と基準点の位置と姿勢データとから、基準部分に対する第1部分の位置を示す第1位置データを算出する。コントローラは、第1位置データを形状データとして記憶装置に保存する。
【0006】
本開示の第2の態様に係る方法は、作業機を有する作業機械において、作業機の形状を示す形状データを取得するためにコントローラによって実行される方法である。作業機は、所定の基準部分と第1部分とを含む。当該方法は、作業機の基準部分の位置を検出することと、作業機械の外部にある所定の基準点の位置を取得することと、作業機の第1部分が基準点に置かれているときに、作業機の姿勢を示す姿勢データを取得することと、基準部分の位置と基準点の位置と姿勢データとから、基準部分に対する第1部分の位置を示す第1位置データを算出することと、第1位置データを形状データとして保存すること、を備える。
【0007】
本開示の第3の態様に係るシステムは、作業機を有する作業機械によって、未知の基準点の位置を検出するためのシステムである。作業機は、所定の基準部分を含む。当該システムは、センサとコントローラとを備える。センサは、作業機の基準部分の位置を検出する。コントローラは、作業機の所定部分を所定の基準点に当接させた作業機の第1の姿勢での基準部分の位置を第1位置として取得する。コントローラは、所定部分を基準点に当接させた状態で、第1姿勢から所定の基準点回りに作業機を回転させた第2の姿勢での基準部分の位置を第2位置として取得する。コントローラは、所定部分を基準点に当接させた状態で、第2姿勢から基準点回りに作業機を回転させた第3の姿勢での基準部分の位置を第3位置として取得する。コントローラは、少なくとも第1位置と第2位置と第3位置とを通る仮想円の中心の位置を、基準点の位置として算出する。
【0008】
本開示の第4の態様に係るシステムは、作業機を有する作業機械によって、未知の基準点の位置を検出するためのシステムである。作業機は、所定の基準部分を含む。当該システムは、センサとコントローラとを備える。センサは、作業機の基準部分の位置を検出する。コントローラは、作業機の所定部分を所定の基準点に当接させた作業機の第1の姿勢での基準部分の位置を第1位置として取得する。コントローラは、所定部分を基準点に当接させた状態で、第1姿勢から所定の基準点回りに作業機を回転させた第2の姿勢での基準部分の位置を第2位置として取得する。コントローラは、所定部分と基準部分との間の距離を取得する。コントローラは、少なくとも第1位置と第2位置とを通り、当該距離を半径とする仮想円の中心の位置を、基準点の位置として算出する。
【0009】
本開示の第5の態様に係るシステムは、作業機を有する作業機械によって、未知の基準点の位置を検出するためのシステムである。作業機は、所定の基準部分を含む。当該システムは、センサとコントローラとを備える。センサは、作業機の基準部分の位置を検出する。コントローラは、作業機の所定部分を所定の基準点に当接させた作業機の第1の姿勢での基準部分の位置を第1位置として取得する。コントローラは、第1位置から所定部分へ向かう第1方位を取得する。コントローラは、所定部分を基準点に当接させた状態で、第1姿勢から所定の基準点回りに作業機を回転させた第2の姿勢での基準部分の位置を第2位置として取得する。コントローラは、第2位置から所定部分へ向かう第2方位を取得する。コントローラは、第1位置から第1方位へ延びる第1仮想線と、第2位置から第2方位へ延びる第2仮想線との交点の位置を、基準点の位置として算出する。
【0010】
本開示の第6の態様に係るシステムは、作業機を有する作業機械において、作業機の形状を示す形状データを取得するためのシステムである、作業機は、所定の基準部分と所定部分とを含む。当該システムは、センサとコントローラとを備える。センサは、基準部分の位置を検出する。コントローラは、所定部分を所定の基準点に当接させた作業機の第1の姿勢での基準部分の位置を第1位置として取得する、コントローラは、第1姿勢から基準点回りに作業機を回転させた第2の姿勢での基準部分の位置を第2位置として取得する。コントローラは、第1姿勢から第2姿勢への基準点回りの作業機の回転角度を取得する。コントローラは、第1位置と第2位置との間の距離と、回転角度とに基づいて、基準部分と所定部分との間の長さを、形状データとして算出する。
【発明の効果】
【0011】
本開示の第1、第2の態様では、作業機の第1部分が基準点に置かれているときに、基準部分の位置と基準点の位置と姿勢データとから、基準部分に対する第1部分の位置が算出される。従って、作業機の任意の部分を基準点に置くことで、基準部分に対する作業機の任意の部分の位置を容易に取得することができる。それにより、簡易な手続きで、精度の高い作業機の形状データを得ることができる。
【0012】
本開示の第3の態様では、作業機の所定部分を基準点に当接させた状態で、作業機を基準点回りに回転させることで得られる基準部分の第1~第3位置から、基準点の位置が算出される。そのため、ユーザが器具を手動で用いて基準点の位置を計測せずとも、容易に基準点の位置を取得することができる。
【0013】
本開示の第4の態様では、作業機の所定部分を基準点に当接させた状態で、作業機を基準点回りに回転させることで得られる基準部分の第1、第2位置から、基準点の位置が算出される。そのため、ユーザが器具を手動で用いて基準点の位置を計測する労力を軽減して、容易に基準点の位置を取得することができる。
【0014】
本開示の第5の態様では、作業機の所定部分を基準点に当接させた状態で、作業機を基準点回りに回転させることで得られる基準部分の第1、第2位置から、基準点の位置が算出される。そのため、ユーザが器具を手動で用いて基準点の位置を計測する労力を軽減して、容易に基準点の位置を取得することができる。
【0015】
本開示の第6の態様では、作業機を基準点回りに回転させることで得られる基準部分の第1、第2位置、及び作業機の回転角度から、基準部分と所定部分との間の長さが算出される。そのため、簡易な手続きで、精度の高い作業機の形状データを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施形態に係る作業機械の斜視図である。
図2】作業機械の駆動系と制御システムとの構成を示すブロック図である。
図3】作業機械の構成を模式的に示す図である。
図4】ガイド画面の一例を示す図である。
図5】バケットの側面図である。
図6】バケットの寸法の入力画面の一例を示す図である。
図7】基準点の位置を決定するための処理を示すフローチャートである。
図8】第1指示画面の一例を示す図である。
図9】第2指示画面の一例を示す図である。
図10】第3指示画面の一例を示す図である。
図11】第1姿勢と第2姿勢と第3姿勢とをとったバケットを示す側面図である。
図12】バケットの形状データを検出するための処理を示すフローチャートである。
図13】第4指示画面の一例を示す図である。
図14】測定されるバケットの部分と形状データとを示すバケットの側面図である。
図15】第5指示画面の一例を示す図である。
図16】変形例に係る第1部分の位置を示すバケットの正面図である。
図17】変形例に係る基準点の算出方法を示す図である。
図18】他の変形例に係る基準点の算出方法を示す図である。
図19】バケット長の算出方法を示すバケットの側面図である。
図20】バケットの回転角度の算出方法を示す作業機の側面図である。
図21】バケットの回転角度の算出方法を示す作業機の側面図である。
図22】バケットの回転角度の算出方法の変形例を示す作業機の側面図である。
図23】バケットの回転角度の算出方法の他の変形例を示す作業機の側面図である。
図24】バケットフート角の算出方法を示す作業機の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る作業機械について説明する。図1は、実施形態に係る作業機械1の斜視図である。作業機械1は、車両本体2と作業機3とを有する。車両本体2は、旋回体4と走行装置5とを有する。旋回体4は、走行装置5に対して旋回可能に支持されている。旋回体4には、運転室6が配置されている。走行装置5は履帯5a,5bを含む。履帯5a,5bが回転することにより作業機械1が走行する。
【0018】
作業機3は、車両本体2に取り付けられている。作業機3は、ブーム11と、アーム12と、バケット13とを含む。ブーム11は、ブームピン14を介して車両本体2に回転可能に取り付けられている。アーム12は、アームピン15を介してブーム11に回転可能に取り付けられている。バケット13は、バケットピン16を介して、アーム12に回転可能に取り付けられている。
【0019】
作業機3は、ブームシリンダ17と、アームシリンダ18と、バケットシリンダ19とを含む。ブームシリンダ17と、アームシリンダ18と、バケットシリンダ19とは、それぞれ油圧シリンダである。ブームシリンダ17が伸縮することで、ブーム11が動作する。アームシリンダ18が伸縮することで、アーム12が動作する。バケットシリンダ19が伸縮することで、バケット13が動作する。
【0020】
図2は、作業機械1の駆動系21と制御システム22との構成を示すブロック図である。図2に示すように、駆動系21は、駆動源23と、油圧ポンプ24とを備えている。駆動源23は、例えば内燃エンジンである。ただし、駆動源は、電動モータ、或いはエンジンと電動モータとのハイブリッド機構であってもよい。油圧ポンプ24は、駆動源23によって駆動され、作動油を吐出する。油圧ポンプ24から吐出された作動油は、ブームシリンダ17とアームシリンダ18とバケットシリンダ19とに供給される。作業機械1は、第1走行モータ25aと、第2走行モータ25bと、旋回モータ26とを備えている。第1走行モータ25aは、履帯5aを駆動する。第2走行モータ25bは、履帯5bを駆動する。旋回モータ26は、旋回体4を旋回させる。油圧ポンプ24から吐出された作動油は、第1走行モータ25aと、第2走行モータ25bと、旋回モータ26とに供給される。なお、図2では、1つの油圧ポンプ24が図示されているが、複数の油圧ポンプが設けられてもよい。
【0021】
制御システム22は、操作装置27と、入力装置28と、ディスプレイ29とを備える。操作装置27と、入力装置28と、ディスプレイ29とは、運転室6に配置されている。操作装置27は、作業機3、旋回体4、及び走行装置5を操作するための装置である。操作装置27は、作業機3、旋回体4、及び走行装置5を駆動するためのオペレータによる操作を受け付け、操作に応じた操作信号を出力する。操作装置27は、例えば、レバー、ペダル、スイッチ等を含む。
【0022】
入力装置28は、作業機械1の制御の設定を行うためのオペレータによる操作を受け付け、操作に応じた操作信号を出力する。入力装置28は、例えばタッチスクリーンである。或いは、入力装置28は、レバー、或いはスイッチを含んでもよい。ディスプレイ29は、ディスプレイ29に入力される指令信号に応じた画像を表示する。ディスプレイ29は、作業機械1の制御の設定を行うための画面を表示する。また、ディスプレイ29は、作業機械1による作業を補助するためのガイド画面を表示する。
【0023】
制御システム22は、コントローラ31と、記憶装置32と、制御弁33とを含む。コントローラ31は、取得したデータに基づいて作業機械1を制御するようにプログラムされている。コントローラ31は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサと、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)などのメモリとを含む。記憶装置32は、半導体メモリ、或いはハードディスクなどを含む。記憶装置32は、非一時的な(non-transitory)コントローラ31で読み取り可能な記録媒体の一例である。記憶装置32は、プロセッサによって実行可能であり作業機械1を制御するためのコンピュータ指令を記録している。
【0024】
コントローラ31は、操作装置27及び入力装置28から操作信号を取得する。コントローラ31は、操作信号に基づいて、制御弁33を制御する。制御弁33は、コントローラ31からの指令信号によって制御される。なお、制御弁33は、圧力比例制御弁であってもよい。或いは、制御弁33は、電磁比例制御弁であってもよい。制御弁33は、油圧ポンプ24から第1走行モータ25aと第2走行モータ25bとに供給される作動油の流量を制御する。それにより、操作装置27の操作に応じて、作業機械1が走行する。制御弁33は、油圧ポンプ24から、ブームシリンダ17、アームシリンダ18、及びバケットシリンダ19に供給される作動油の流量を制御する。コントローラ31は、操作装置27の操作に応じて、ブーム11、アーム12、及びバケット13が動作するように、制御弁33への指令信号を生成する。制御弁33は、油圧ポンプ24から、旋回モータ26へ供給される作動油の流量を制御する。コントローラ31は、操作装置27の操作に応じて、旋回体4が旋回するように、制御弁33への指令信号を生成する。
【0025】
制御システム22は、位置センサ34を備えている。位置センサ34は、作業機械1の位置を測定する。位置センサ34は、車両本体2に配置されている。位置センサ34は、GNSS(Global Navigation Satellite System)レシーバ35と、アンテナ36と、IMU37とを備える。GNSSレシーバ35は、例えばGPS(Global Positioning System)用の受信機である。GNSSレシーバ35は、衛星より測位信号を受信し、測位信号によりアンテナ36の位置を演算して車体位置データを生成する。コントローラ31は、GNSSレシーバ35から車体位置データを取得する。IMU37は、慣性計測装置(Inertial Measurement Unit)である。IMU37は、傾斜角データを取得する。傾斜角データは、車両前後方向の水平に対する角度(ピッチ角)、および車両横方向の水平に対する角度(ロール角)を含む。
【0026】
制御システム22は、作業機3の姿勢センサ38を含む。姿勢センサ38は、作業機3の姿勢を示す姿勢データを検出する。姿勢センサ38は、ブーム角センサ41と、アーム角センサ42と、バケット角センサ43とを含む。姿勢データは、ブーム角と、アーム角と、バケット角とを含む。ブーム角センサ41は、ブーム角θ1を検出する。図3は、作業機械1の構成を模式的に示す図である。図3に示すように、ブーム角θ1は、車両本体2におけるブーム11の傾斜角を示す。
【0027】
アーム角センサ42は、第1アーム角θ2を検出する。第1アーム角θ2は、ブーム11に対するアーム12の傾斜角を示す。バケット角センサ43は、第1バケット角θ3を検出する。第1バケット角θ3は、アーム12に対するバケット13の傾斜角を示す。ブーム角センサ41は、ブームシリンダ17のストローク量を示す検出信号を出力する。アーム角センサ42は、アームシリンダ18のストローク量を示す検出信号を出力する。バケット角センサ43は、バケットシリンダ19のストローク量を示す検出信号を出力する。コントローラ31は、それらの検出信号に基づいて、ブーム角θ1、第1アーム角θ2、及び第1バケット角θ3を算出する。ただし、ブーム角センサ41と、アーム角センサ42と、バケット角センサ43とは、それぞれ、ブーム角θ1と、第1アーム角θ2と、第1バケット角θ3とを直接的に検出する角度センサであってもよい。角度センサは、傾斜角センサ、或いはIMUであってもよい。姿勢センサ38は、作業機3に取り付けられたIMUであってもよい。
【0028】
記憶装置32は、車両本体2と作業機3との形状データとを記憶している。車両本体2の形状データは、車両本体2の形状を示す。車両本体2の形状データは、アンテナ36と車両本体2における基準位置との位置関係を示す。車両本体2の形状データは、車両本体2における基準位置と、ブームピン14との位置関係を示す。
【0029】
作業機3の形状データは、作業機3の形状を示す。形状データは、ブーム長L1と、アーム長L2と、バケット長L3とを含む。ブーム長L1は、ブームピン14からアームピン15までの長さである。アーム長L2は、アームピン15からバケットピン16までの長さである。バケット長L3は、バケットピン16からバケット13の刃先P10までの長さである。コントローラ31は、傾斜角データと、姿勢データと、形状データとに基づいて、位置センサ34が検出した車体位置データから、バケット位置データを算出する。バケット位置データは、バケット13の刃先P10の位置を示す。
【0030】
記憶装置32は、現況地形データと設計地形データとを記憶している。現況地形データは、作業現場の現況地形を示す。設計地形データは、作業現場の目標形状を示す。コントローラ31は、現況地形データと、設計地形データと、形状データとに基づいて、図4に示すガイド画面51をディスプレイ29に表示する。図4に示すように、ガイド画面51は、現況地形52と、設計地形53と、作業機械1との位置を示す。形状データは、バケット13の形状を示すデータを含む。コントローラ31は、バケット13の形状データとバケット位置データとに基づいて、現況地形52及び設計地形53に対するバケット13の位置をガイド画面51に示す。
【0031】
作業機械1のオペレータは、ガイド画面51によって、バケット13と現況地形52と設計地形53との位置関係を把握することができる。なお、作業機械1による作業は、オペレータによる手動操作で行われてもよい。或いは、作業機械1による作業は、コントローラ31による自動制御によって行われてもよい。自動制御においては、コントローラ31は、形状データとバケット位置データと現況地形データと設計地形データとに基づいて、作業機3を自動的に制御してもよい。例えば、コントローラ31は、バケット13の刃先P10が設計地形53に沿って移動するように、作業機3を制御してもよい。その際、コントローラ31は、形状データに基づいて、バケット13の刃先P10以外の部分の現況地形52への接触を避けるように、作業機3を制御してもよい。
【0032】
以上のように、コントローラ31は、作業機3の形状データに基づいて、ガイド画面51をディスプレイ29に表示させる。或いは、コントローラ31は、作業機3の形状データに基づいて、作業機3の自動制御を行う。次に、作業機3の形状データを取得するための方法について説明する。以下の説明では、作業機3の形状データのうち、ブーム11とアーム12との形状データは既知であり、バケット13の形状データが未知である場合に、バケット13の形状データを取得するための方法について説明する。
【0033】
図5は、バケット13の側面図である。図5に示すように、バケット13は、バケット本体61と、接続部62と、ティース63とを含む。バケット本体61は、開口部64と、側板65と、底板66とを含む。接続部62は、バケット本体61に接続されている。接続部62は、第1孔67と第2孔68とを含む。第1孔67には、バケットピン16が挿入される。第2孔68には、バケット13とバケットシリンダ19とを接続する第1接続ピン69(図1参照)が挿入される。ティース63は、バケット本体61に接続されている。上述したバケット13の刃先P10は、ティース63の先端に位置する。
【0034】
コントローラ31は、図6に示すバケット13の寸法の入力画面54をディスプレイ29に表示する。入力画面54は、バケット13の寸法の一部をオペレータによる手作業で入力するための画面である。オペレータは、入力装置28を用いて、バケット13のピン間距離55と、ティース63の長さ56と、バケット13の幅57とを、入力画面54に入力する。バケット13のピン間距離55は、第1孔67の中心と第2孔68の中心との間の距離である。オペレータは、例えば巻き尺などの長さを測る器具を用いて、これらの寸法を測定し、入力装置28を用いて入力する。
【0035】
次に、コントローラ31は、基準点R0の位置を決定するための処理を実行する。基準点R0は、例えば、作業機械1の外部に位置する。基準点R0は、オペレータにとって何らかの目印になるものであればよく、オペレータによって任意に選ばれたものでよい。基準点R0は、作業機械1の一部であってもよい。例えば、基準点R0は、履帯の一部であってもよい。図7は、基準点R0の位置を決定するための処理を示すフローチャートである。
【0036】
なお、以下の説明において、基準点R0の位置、及び、バケット13の各部分の位置は、地球を基準とするグローバル座標系、或いは、作業機械1が配置された作業現場を基準とするローカル座標系で示されてもよい。或いは、基準点R0の位置、及び、バケット13の各部分の位置は、作業機械1を基準とする機械座標系で示されてもよい。
【0037】
図7に示すように、ステップS101では、コントローラ31は、第1指示画面71をディスプレイ29に表示する。図8は、第1指示画面71を示す図である。図8に示すように、第1指示画面71は、バケット13の刃先P10を基準点R0においた第1の姿勢をとることを、オペレータに指示するための画面である。第1指示画面71は、第1の姿勢でのバケット13を示す画像を含む。
【0038】
ステップS102では、コントローラ31は、入力装置28による入力の有無を判定する。オペレータは、バケット13を第1の姿勢に配置すると共に、入力装置28を操作する。それにより、コントローラ31は、入力装置28による入力ありと判定し、処理はステップS103に進む。
【0039】
ステップS103では、コントローラ31は、バケット13の基準部分P11の第1位置を取得する。基準部分P11は、第1孔67の中心である。第1孔67の中心は、バケットピン16の位置を意味する。コントローラ31は、車両本体2の形状データと、ブーム11及びアーム12の形状データと、作業機3のブーム角θ1と第1アーム角θ2とに基づいて、バケット13の基準部分P11の位置を算出する。それにより、コントローラ31は、第1の姿勢でのバケット13の基準部分P11の位置を第1位置として取得する。
【0040】
ステップS104では、コントローラ31は、第2指示画面72をディスプレイ29に表示する。図9は、第2指示画面72を示す図である。図9に示すように、第2指示画面72は、バケット13の刃先P10を基準点R0においた第2の姿勢をとることをオペレータに指示するための画面である。第2指示画面72は、第2の姿勢でのバケット13を示している。第2姿勢は、第1姿勢から基準点R0回りにバケット13を回転させた姿勢である。
【0041】
ステップS105では、コントローラ31は、入力装置28による入力の有無を判定する。オペレータは、バケット13を第1姿勢から基準点R0回りに回転させて第2の姿勢に配置すると共に、入力装置28を操作する。それにより、コントローラ31は、入力装置28による入力ありと判定し、処理はステップS106に進む。ステップS106では、コントローラ31は、第1位置と同様にして、第2姿勢でのバケット13の基準部分P11の位置を第2位置として取得する。
【0042】
ステップS107では、コントローラ31は、第3指示画面73をディスプレイ29に表示する。図10は、第3指示画面73を示す図である。図10に示すように、第3指示画面73は、バケット13の刃先P10を基準点R0においた第3の姿勢をとることをオペレータに指示するための画面である。第3指示画面73は、第3の姿勢でのバケット13を示している。第3姿勢は、第2姿勢から基準点R0回りにバケット13をさらに回転させた姿勢である。
【0043】
ステップS108では、コントローラ31は、入力装置28による入力の有無を判定する。オペレータは、バケット13を第2姿勢から基準点R0回りに回転させて第3の姿勢に配置すると共に、入力装置28を操作する。それにより、コントローラ31は、入力装置28による入力ありと判定し、処理はステップS109に進む。ステップS109では、コントローラ31は、第1位置及び第2位置と同様にして、第3姿勢でのバケット13の基準部分P11の位置を第3位置として取得する。
【0044】
ステップS110では、コントローラ31は、基準点R0の位置を算出する。コントローラ31は、基準部分P11の第1位置と第2位置と第3位置とから、基準点R0の位置を算出する。図11は、第1姿勢と第2姿勢と第3姿勢とをとったバケット13を示す側面図である。図11において、符号P11Aは、基準部分P11の第1位置を示している。符号P11Bは、基準部分P11の第2位置を示している。符号P11Cは、基準部分P11の第3位置を示している。
【0045】
図11に示すように、コントローラ31は、第1位置P11Aと第2位置P11Bと第3位置P11Cとを通る仮想円C1の中心の位置を、基準点R0の位置として算出する。例えば、コントローラ31は、最小二乗法を用いた第1位置P11Aと第2位置P11Bと第3位置P11Cとを通る仮想円C1の近似計算により、基準点R0の位置を算出する。また、コントローラ31は、仮想円C1の半径を算出する。仮想円C1の半径は、上述したバケット長L3に相当する。コントローラ31は、基準点R0の位置を記憶装置32に保存する。また、コントローラ31は、バケット長L3を形状データとして記憶装置32に保存する。
【0046】
次に、コントローラ31は、バケット13の複数の部分の寸法を、バケット13の形状データとして検出する。図12は、バケット13の形状データを検出するための処理を示すフローチャートである。図12に示すように、ステップS201では、コントローラ31は、指示画面をディスプレイ29に表示させる。指示画面は、バケット13の所定の対象部分を基準点R0に置くことをオペレータに指示するための画面である。例えば、図13に示すように、コントローラ31は、第4指示画面74をディスプレイ29に表示させる。第4指示画面74は、バケット13の第1部分P1が基準点R0に置かれたときの作業機3を示す。
【0047】
ステップS202では、コントローラ31は、入力装置28による入力の有無を判定する。オペレータは、バケット13の第1部分P1を基準点R0に配置すると共に、入力装置28を操作する。それにより、コントローラ31は、入力装置28による入力ありと判定し、処理はステップS203に進む。
【0048】
ステップS203では、コントローラ31は、バケット13の対象部分の位置データを取得する。位置データは、バケット13の基準部分P11に対する、バケット13の対象部分の位置を示す。コントローラ31は、車両本体2の形状データと、ブーム11及びアーム12の形状データと、姿勢データのブーム角θ1と第1アーム角θ2とに基づいて、バケット13の基準部分P11の位置を算出する。そして、コントローラ31は、基準部分P11の位置と、基準点R0の位置と、姿勢データの第1バケット角θ3とから、対象部分の位置データを算出する。対象部分の位置データは、バケット13における対象部分の長さと角度とを含む。対象部分の長さは、基準部分P11と対象部分との間の距離である。対象部分の角度は、基準部分P11と対象部分と刃先P10とのなす角である。例えば図14に示すように、コントローラ31は、第1部分P1の距離D1と角度A1とを第1位置データとして取得する。第1部分P1の距離D1は、第1部分P1と基準部分P11との間の距離である。第1部分P1の角度A1は、第1部分P1と基準部分P11と刃先P10とのなす角である。
【0049】
ステップS204では、コントローラ31は、全ての対象部分に対して、位置データの計測が完了したかを判定する。コントローラ31は、バケット13の計測対象となる全ての対象部分の計測が終了するまで、ステップS201からステップS203の処理を繰り返す。例えば、コントローラ31は、図15に示す第5指示画面75をディスプレイ29に表示する。第5指示画面75は、バケット13の第2部分P2が基準点R0に置かれたときの作業機3を示す。オペレータが、バケット13の第2部分P2を基準点R0に配置すると共に、入力装置28を操作すると、コントローラ31は、第2位置データを取得する。第2位置データは、第2部分P2の距離D2と角度A2とを含む。第2部分P2の距離D2は、基準部分P11と第2部分P2との間の距離である。第2部分P2の角度A2は、基準部分P11と第2部分P2と刃先P10とのなす角である。コントローラ31は、第1位置データと同様に、基準部分P11の位置と、基準点R0の位置と、姿勢データの第1バケット角θ3とから、第2位置データを算出する。
【0050】
例えば、図14に示すように、コントローラ31は、第1~第5部分P1-P5の位置データを取得する。第1~第5部分P1-P4は、バケット13の底板66上に位置する。第5部分P5は、バケット13の接続部62上に位置する。バケット13の計測対象となる部分の数は5つに限らない。バケット13の計測対象となる部分の数は5つより少なくてもよく、或いは5つより多くてもよい。コントローラ31は、第1~第5部分P1-P5の位置データを、バケット13の形状データとして記憶装置32に保存する。
【0051】
以上説明した本実施形態に係る作業機械1の制御システム22では、作業機3の第1部分P1が基準点R0に置かれているときに、基準部分P11の位置と基準点R0の位置とから、基準部分P11に対する第1部分P1の位置が算出される。従って、作業機3の任意の部分を基準点R0に置くことで、基準部分P11に対する作業機3の任意の部分の位置を容易に取得することができる。それにより、簡易な手続きで作業機3の形状データを得ることができる。
【0052】
本実施形態に係る作業機械1の制御システム22では、作業機3を基準点R0回りに回転させることで得られる基準部分P11の第1~第3位置P11A-P11Cから、基準点R0の位置が算出される。そのため、ユーザが器具を用いて基準点R0の位置を計測せずとも、容易に基準点R0の位置を取得することができる。それにより、簡易な手続きで作業機3の形状データを得ることができる。
【0053】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0054】
作業機械1は、上述した油圧ショベルに限らず、機械式ショベル、ロープショベル等の他の機械であってもよい。上記の実施形態に係る作業機械1は、いわゆるバックフォー型のショベルであるが、フェースショベルであってもよい。作業機3は、バケット13に限らず、ブレーカ、コンパクタ、或いはブレードなどの他のアタッチメントを含んでもよい。アタッチメントは、チルトローテータを含んでもよい。バケット13の形状は、上記の実施形態のものに限らず、法面バケットのように台形など他の形状であってもよい。作業機3は、ブーム、アーム、及びアタッチメントの3軸構造に限らず、4軸以上の構造を有してもよい。
【0055】
作業機械1は、遠隔操縦可能な車両であってもよい。その場合、制御システム223の一部は、作業機械1の外部に配置されてもよい。例えば、コントローラ31は、作業機械1の外部に配置されてもよい。操作装置27、入力装置28、ディスプレイ29は、作業機械1の外部に配置されてもよい。コントローラ31は、互いに別体の複数のコントローラを含んでもよい。上述したコントローラ31による処理は、複数のコントローラに分散して実行されてもよい。コントローラ31は、複数のプロセッサを含んでもよい。上述したコントローラ31による処理は、複数のプロセッサに分散して実行されてもよい。
【0056】
コントローラ31による処理は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。上述した処理の一部が省略されてもよい。或いは、上述した処理の一部が変更されてもよい。例えば、基準点R0の位置は、他のコンピュータから、コントローラ31に与えられてもよい。或いは、基準点R0の位置は、入力装置28によって入力されてもよい。基準点R0を決定するための基準部分P11の位置の数は、3つに限らず、3つより多くてもよい。
【0057】
基準部分P11の位置は、作業機械1に搭載された視覚センサによって検出されてもよい。例えば、基準部分にマーカが付され、コントローラ31は、視覚センサによって検出されたマーカの位置を、基準部分P11の位置として取得してもよい。或いは、基準部分P11にGNSSセンサが付されることで、基準部分P11の位置が、直接的に計測されてもよい。
【0058】
上記の実施形態では、第1~第5部分P1-P5は、作業機3の側面視において基準部分P11と異なる位置である。従って、コントローラ31は、第1~第5部分P1-P5の位置データから、バケット13の側面視における形状を示す形状データを取得している。しかし、第1~第5部分P1-P5の少なくとも一部は、作業機3の左右方向において、基準部分P11と異なる位置であってもよい。図16は、バケット13の正面図である。例えば、第1部分P1は、バケット13の左右方向において、基準部分P11と異なる位置であってもよい。オペレータは、旋回体4を旋回させることで、第1部分P1を基準点R0上に置いてもよい。コントローラ31は、旋回体4の旋回角度を取得し、旋回角度から、基準部分P11に対する第1部分P1の左右方向における位置を含む第1位置データを取得してもよい。それにより、バケット13の前後方向、及び、上下方向における形状だけではなく、バケット13の左右方向における形状を示す形状データを取得することができる。
【0059】
基準点R0の位置を算出する方法は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。例えば、図17に示すように、コントローラ31は、基準部分P11の第1位置P11Aと第2位置P11Bを取得する。また、コントローラ31は、基準部分P11と刃先P10との間の距離D3を取得する。基準部分P11と刃先P10との間の距離D3は、予め記憶装置32に保存されていてもよい。基準部分P11と刃先P10との間の距離D3は、入力装置28によって入力されてもよい。コントローラ31は、少なくとも第1位置P11Aと第2位置P11Bとを通り、距離D3を半径とする仮想円C2の中心の位置を、基準点R0の位置として算出する。なお、第1位置P11Aと第2位置P11Bとを通り、距離D3を半径とする仮想円C2の中心の位置は2つ算出されうる。その場合、コントローラ31は、例えば2つの中心のうち下方に位置する方、或いは上方に位置する方の位置を、基準点R0の位置として算出してもよい。いずれの中心が選択されるかは、例えば作業機3の姿勢データに応じて決定されてもよい。
【0060】
或いは、図18に示すように、コントローラ31は、基準部分P11の第1位置P11Aと第2位置P11Bを取得する。また、コントローラ31は、第1位置P11Aから刃先P10へ向かう第1方位V1を取得する。コントローラ31は、第2位置P11Bから刃先P10へ向かう第2方位V2を取得する。第1方位V1と第2方位V2とは、例えば作業機3の姿勢データと、位置センサ34によって検出される車両本体2の方位とから算出される。コントローラ31は、第1位置P11Aから第1方位V1へ延びる第1仮想線VL1と、第2位置P11Bから第2方位V2へ延びる第2仮想線VL2との交点の位置を、基準点P10の位置として算出する。
【0061】
図19に示すように、コントローラ31は、第1位置P11Aと、第2位置P11Bと、第1位置P11Aから第2位置P11Bへのバケット13の回転角度Δθとから、バケット長L3を算出してもよい。バケット長L3は、基準部分P11と刃先P10との間の距離D3に等しい。図19において、(X1,Z1)は、第1位置P11Aの座標を示す。(X2,Z2)は、第2位置P11Bの座標を示す。第1位置P11Aと第2位置との間の距離D4は、以下の式(1)で表される。
【0062】
また、余弦定理から、バケット長L3は、以下の式(2)で表される。
【0063】
コントローラ31は、ブーム角θ1と、第1アーム角θ2と、第2バケット角θ4とに基づいて、バケット13の回転角度Δθを算出する。図20に示すように、第2バケット角θ4は、バケット線B3とアーム線B2との間のなす角である。バケット線B3は、バケットピン16と第1接続ピン69とを結ぶ直線である。アーム線B2は、アームピン15とバケットピン16とを結ぶ直線である。上述した第1アーム角θ2は、ブーム線B1とアーム線B2との間のなす角である。ブーム線B1は、ブームピン14とアームピン15とを結ぶ直線である。上述したブーム角θ1は、車両本体2の所定の基準方向に対するブーム線B1のなす角である。車両本体2の所定の基準方向は、例えば、車両本体2の鉛直方向である。バケット13の回転角度Δθは、以下の式(3)で表される。
【0064】
θ1Aは、第1姿勢でのブーム角θ1である。θ2Aは、第1姿勢での第1アーム角θ2である。θ4Aは、第1姿勢での第2バケット角θ4である。従って、θ1A+θ2A+θ4Aは、車両本体2の所定の基準方向に対して、第1姿勢でのバケット線B3のなす角である第1角度を示す。θ1Bは、第2姿勢でのブーム角θ1である。θ2Bは、第2姿勢での第1アーム角θ2である。θ4Bは、第2姿勢での第2バケット角θ4である。従って、θ1B+θ2B+θ4Bは、車両本体2の所定の基準方向に対して、第2姿勢でのバケット線B3のなす角である第2角度を示す。
【0065】
図21は、第2バケット角θ4を算出する方法を示す図である。図21に示すように、バケット13は、リンク部材80を介して、バケットシリンダ19に接続されている。リンク部材80は、第1リンク部材81と第2リンク部材82とを含む。第1リンク部材81は、第1接続ピン69を介して、バケット13に回転可能に接続されている。第2リンク部材82は、第2接続ピン84を介して、アーム12に回転可能に接続されている。第1リンク部材81と第2リンク部材82とは、第3接続ピン85を介して、バケットシリンダ19に回転可能に接続されている。また、第1リンク部材81と第2リンク部材82とは、第3接続ピン85を介して、互いに回転可能に接続されている。バケットシリンダ19は、バケットシリンダピン86を介してアーム12に接続されている。
【0066】
バケットピン16と第1接続ピン69との間の距離D5と、バケットピン16と第2接続ピン84との間の距離D6と、バケットシリンダピン86と第2接続ピン84との間の距離D7と、第1接続ピン69と第3接続ピン85との間の距離D8と、第2接続ピン84と第3接続ピン85との間の距離D9とは、記憶装置32に保存されている。コントローラ31は、バケットシリンダ19のストローク長と、これらの距離D5-D9とに基づいて、第2バケット角θ4を算出する。
【0067】
以上のように、コントローラ31は、第1位置P11Aと、第2位置P11Bと、第1位置P11Aから第2位置P11Bへのバケット13の回転角度Δθとから、バケット長L3を算出することができる。この場合、コントローラ31は、簡易な手続きで、精度の高いバケット13の形状データを得ることができる。なお、コントローラ31は、基準点R0の位置が不明であっても、上記の方法によって、バケット長L3を算出することができる。
【0068】
なお、第1位置P11Aと第2位置P11Bとを取得する際、オペレータは、バケット13を第1姿勢から、刃先P10を基準点R0に当接させたまま、基準点R0回りに回転させて第2の姿勢に配置してもよい。或いは、オペレータは、第1姿勢で基準点R0に刃先P10を当接させた後、一旦、刃先P10を基準点R0から離して作業機3の姿勢を変え、その後、基準点R0に刃先P10を当接させることで、第2の姿勢に配置してもよい。
【0069】
バケット13の回転角度Δθは、上述した方法に限らず、他の方法で算出されてもよい。例えば、図22に示すように、作業機械1は、IMU44を備えてもよい。IMU44は、第2リンク部材82に取り付けられる。IMU44は、所定の基準方向に対する第2リンク部材82の傾斜角を示すリンク角θ5を検出する。基準方向は、例えば水平方向である。或いは、基準方向は、重力方向などの他の方向であってもよい。
【0070】
コントローラ31は、リンク角θ5と、バケットピン16と第1接続ピン69との間の距離D5と、バケットピン16と第2接続ピン84との間の距離D6と、第1接続ピン69と第3接続ピン85との間の距離D8と、第2接続ピン84と第3接続ピン85との間の距離D9と基づいて、基準方向に対するバケット線B3の傾斜角f(θ5)を算出する。コントローラ31は、以下の式(4)により、バケット13の回転角度Δθを算出する。
【0071】
θ5Aは、第1姿勢でのリンク角θ5である。f(θ5A)は、第1姿勢での基準方向に対するバケット線B3の傾斜角である第1角度を示す。θ5Bは、第2姿勢でのリンク角θ5である。f(θ5B)は、第2姿勢での基準方向に対するバケット線B3の傾斜角である第2角度を示す。
【0072】
或いは、図23に示すように、作業機械は、IMU45を備えてもよい。IMU45は、アーム12に取り付けられる。IMU45は、所定の基準方向に対するアーム12の傾斜角を示す第2アーム角θ6を検出する。所定の基準方向は、例えば水平方向である。或いは、基準方向は、重力方向などの他の方向であってもよい。コントローラ31は、第2アーム角θ6と第2バケット角θ4とに基づいて、基準方向に対するバケット線B3の傾斜角(θ6+θ4)を算出する。コントローラ31は、以下の式(5)により、バケット13の回転角度Δθを算出する。
【0073】
θ6Aは、第1姿勢での第2アーム角θ6である。θ4Aは、第1姿勢での第2バケット角θ4である。θ6A+θ4Aは、第1姿勢での基準方向に対するバケット線B3の傾斜角である第1角度を示す。θ6Bは、第2姿勢での第2アーム角θ6である。θ4Bは、第2姿勢での第2バケット角θ4である。θ6B+θ4Bは、第2姿勢での基準方向に対するバケット線B3の傾斜角である第2角度を示す。
【0074】
コントローラ31は、バケットフート角を形状データとして取得してもよい。図24に示すように、バケットフート角θ7は、バケット線B3と刃先線B4との間のなす角である。刃先線B4は、バケットピン16とバケット13の刃先P10とを結ぶ直線である。コントローラ31は、以下の式(6)により、バケットフート角θ7を算出する。
【0075】
θ8は、第1リンク角である。第1リンク角θ8は、バケット線B3と第1リンク線B5との間のなす角である。第1リンク線B5は、バケットピン16と第3接続ピン85とを結ぶ直線である。θ9は、第2リンク角である。第2リンク角θ9は、第1リンク線B5と第2リンク線B6との間のなす角である。第2リンク線B6は、バケットピン16と第2接続ピン84とを結ぶ直線である。コントローラ31は、例えばバケットシリンダ19のストローク長から、第1リンク角θ8と第2リンク角θ9とを算出する。
【0076】
θ10は、第3リンク角である。第3リンク角θ10は、アーム線B2と第2リンク線B6との間のなす角である。第3リンク角θ10は、固定値であり、コントローラ31は、形状データとして、第3リンク角θ10を記憶している。第2アーム角θ6は、水平方向とアーム線B2との間のなす角である。θtは、刃先角である。刃先角θtは、水平方向と刃先線B4との間のなす角である。コントローラ31は、以下の式(7)により、刃先角θtを算出する。
【0077】
(X1,Z1)は、基準部分P11すなわちブームピン16の座標を示す。(X,Y)は、刃先P10の座標を示す。以上のように、コントローラ31は、リンク角θ8,θ9,θ10と、第2アーム角θ6と、刃先角θtとから、バケットフート角θ7を算出してもよい。なお、リンク角θ8,θ9,θ10の合計は、上述した第2バケット角θ4に相当する。すなわち、コントローラ31は、第2バケット角θ4と、第2アーム角θ6と、刃先角θtとから、バケットフート角θ7を算出してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本開示によれば、簡易な手続きで、精度の高い作業機の形状データを得ることができる。
【符号の説明】
【0079】
1 作業機械
3 作業機
28 入力装置
29 ディスプレイ
34 位置センサ
32 記憶装置
31 コントローラ
P1 第1部分
P2 第2部分
P11 基準部分
図1
図2
図3
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図24