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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022128714
(43)【公開日】2022-09-05
(54)【発明の名称】情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/06 20120101AFI20220829BHJP
【FI】
G06Q40/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021027086
(22)【出願日】2021-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】000155469
【氏名又は名称】株式会社野村総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】太田 賢吾
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB56
(57)【要約】
【課題】スチュワードシップ活動によるインパクトへの貢献度を可視化する技術を提供する。
【解決手段】スチュワードシップ活動支援装置18は、企業に対して投資家が行った1以上のスチュワードシップ活動に関する1以上のスチュワードシップ活動データであって、予め定められた企業の非財務情報における複数の開示項目の中の少なくとも1つの開示項目に関連付けられたスチュワードシップ活動データを記録する。スチュワードシップ活動支援装置18は、上記複数の開示項目の中の或る開示項目に関連付けられた1以上のスチュワードシップ活動データに基づいて、企業の上記或る開示項目の内容に対する投資家の関与度合いを導出する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
企業に対して投資家が行った1以上のスチュワードシップ活動に関する1以上のスチュワードシップ活動データであって、予め定められた前記企業の非財務情報における複数の開示項目の中の少なくとも1つの開示項目に関連付けられたスチュワードシップ活動データを記録する記録部と、
前記複数の開示項目の中の或る開示項目に関連付けられた1以上のスチュワードシップ活動データに基づいて、前記企業の前記或る開示項目の内容に対する前記投資家の関与度合いを導出する導出部と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記記録部は、前記投資家の装置から前記スチュワードシップ活動データの登録要求を受け付けた場合、前記スチュワードシップ活動データの内容を前記企業の装置へ提供し、前記スチュワードシップ活動データの内容を承認する旨が前記企業の装置から通知された場合、前記導出部による利用が可能な態様で前記スチュワードシップ活動データを記録する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記スチュワードシップ活動データが示すスチュワードシップ活動は、前記投資家と前記企業の対話と、前記投資家から前記企業への株主提案の少なくとも一方を含む、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記記録部は、複数の企業に対して前記投資家が行った複数のスチュワードシップ活動に関する複数のスチュワードシップ活動データを記録し、
前記導出部は、前記複数の開示項目の中の或る開示項目に関連付けられた1以上のスチュワードシップ活動データと、前記複数の企業に対する前記投資家のポートフォリオ比率とに基づいて、前記複数の企業の中の或る企業の前記或る開示項目の内容に対する前記投資家の関与度合いを示す指標値を導出する、
請求項1から3のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記記録部は、前記企業に対して複数の投資家が行った複数のスチュワードシップ活動に関する複数のスチュワードシップ活動データを記録し、
前記導出部は、前記複数の開示項目の中の或る開示項目に関連付けられた1以上のスチュワードシップ活動データと、前記企業の株式に対する前記複数の投資家の中の或る投資家の持分とに基づいて、前記企業の前記或る開示項目の内容に対する前記或る投資家の貢献度を示す指標値を導出する、
請求項1から4のいずれかに記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、データ処理技術に関し、特に情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、企業の収益の大小だけでなく、どのようなプロセス(言い換えればビジネス)を経てその収益が生み出されたかを企業への投資の判断に含めるESG(Environment、Social、Governance)投資が重視されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-109936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の技術は、ESGスコア値と財務スコア値の組合せをもとに、投資対象銘柄の決定を支援するものであるが、本発明者は、ステークホルダーとの対話や株主提案・議決権行使など広義のESG投資によるインパクトへの関与度合いを可視化する技術は、これまで十分に提案されていないと考えた。なお、広義のESG投資手法の多くは、スチュワードシップ活動にも含まれる。スチュワードシップ活動手法は「責任ある機関投資家」の諸原則(日本版スチュワードシップ・コード)にも定められている。
【0005】
本開示は、本発明者の上記認識に基づきなされたものであり、1つの目的は、上記のようなスチュワードシップ活動によるインパクトへの関与度合いを可視化する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示のある態様の情報処理システムは、企業に対して投資家が行った1以上のスチュワードシップ活動に関する1以上のスチュワードシップ活動データであって、予め定められた企業の非財務情報における複数の開示項目の中の少なくとも1つの開示項目に関連付けられたスチュワードシップ活動データを記録する記録部と、複数の開示項目の中の或る開示項目に対応付けて記録された1以上のスチュワードシップ活動データに基づいて、企業の或る開示項目の内容に対する投資家の関与度合いを導出する導出部とを備える。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本開示の表現を、装置、方法、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体などの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、スチュワードシップ活動によるインパクトへの関与度合いを可視化することを支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例の情報処理システムの構成を示す図である。
図2】スチュワードシップ活動支援装置が備える機能ブロックを示すブロック図である。
図3】活動データ記憶部に記憶されるスチュワードシップ活動データの例を示す図である。
図4】活動データ記憶部に記憶されるスチュワードシップ活動データの別の例を示す図である。
図5】スチュワードシップ活動比率の導出例を示す図である。
図6】スチュワードシップ活動比率の活用例を示す図である。
図7】スチュワードシップ活動貢献度の導出例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示における装置または方法の主体は、コンピュータを備えている。このコンピュータがコンピュータプログラムを実行することによって、本開示における装置または方法の主体の機能が実現される。コンピュータは、コンピュータプログラムにしたがって動作するプロセッサを主なハードウェア構成として備える。プロセッサは、コンピュータプログラムを実行することによって機能を実現することができれば、その種類は問わない。プロセッサは、半導体集積回路(IC、LSI等)を含む1つまたは複数の電子回路で構成される。コンピュータプログラムは、コンピュータが読み取り可能なROM、光ディスク、ハードディスクドライブなどの非一時的な記録媒体に記録される。コンピュータプログラムは、記録媒体に予め格納されていてもよいし、インターネット等を含む広域通信網を介して記録媒体に供給されてもよい。
【0011】
実施例の概要を説明する。上記特許文献1に記載の技術は、ESGスコア値と財務スコア値の組合せをもとに、投資対象銘柄の決定を支援するものだが、ESGスコアが重視する項目は多種多様であり、企業のESGに関するデータが取得できたとしても、投資家によるスチュワードシップ活動の貢献度を表現することは難しい。投資家は、エンゲージメント(企業との対話)等の具体的な行動の記録と、その具体的な行動が投資先企業の事業にどう反映されたかをトラッキングすることで、はじめてスチュワードシップ活動によるインパクトへの貢献が説明できるようになると本発明者は考えた。
【0012】
実施例の情報処理システム(後述の情報処理システム10)では、投資家から企業へのスチュワードシップ活動、その後の企業の活動(アクティビティ)、統合報告書等で開示される結果(アウトカム)を共通のデータベース(後述の活動データ記憶部36)に蓄積する。上記データベースに登録されるスチュワードシップ活動は、広義のESG投資とも言え、具体的には、投資家と投資先企業の対話と、投資家から投資先企業への株主提案の両方を含む。
【0013】
上記データベースは、SDGs(Sustainable Development Goals)やGRI(Global Reporting Initiative)、SASB(Sustainability Accounting Standards Board)等、公知のフレームワークが定める項目と紐付けてスチュワードシップ活動を管理する。実施例の情報処理システムでは、共通の管理項目の値をキーとして、アウトカムに対して影響のあった企業の活動や投資家のスチュワードシップ活動を後から辿ることを可能にする。これにより、企業が達成したインパクトに対して、投資家のスチュワードシップ活動がどのように貢献したかを可視化できる。
【0014】
実施例の詳細を説明する。図1は、実施例の情報処理システム10の構成を示す。情報処理システム10は、企業X装置12a、企業Y装置12b、企業Z装置12c、投資家A装置14a、投資家B装置14b、投資家C装置14c、アセットオーナα装置16a、アセットオーナβ装置16b、アセットオーナγ装置16c、スチュワードシップ活動支援装置18を備える。これらの装置は、LAN・WAN・インターネット等を含む通信網20を介して接続される。
【0015】
企業X装置12a、企業Y装置12b、企業Z装置12cは、投資先となる企業X、企業Y、企業Cそれぞれの従業員により操作される情報処理装置である。企業X装置12a、企業Y装置12b、企業Z装置12cを総称する場合、「投資先企業装置12」とも呼ぶ。
【0016】
投資家A装置14a、投資家B装置14b、投資家C装置14cは、投資家A、投資家B、投資家C(もしくはその従業員)により操作される情報処理装置である。投資家は、資産運用会社とするが、個人でもよい。投資家A装置14a、投資家B装置14b、投資家C装置14cを総称する場合、「投資家装置14」とも呼ぶ。
【0017】
アセットオーナα装置16a、アセットオーナβ装置16b、アセットオーナγ装置16cは、アセットオーナα、アセットオーナβ、アセットオーナγ(もしくはその従業員)により操作される情報処理装置である。アセットオーナは、投資家に資金運用を委託する個人または法人であり、例えば、年金管理会社や生命保険会社である。投資先企業装置12、投資家装置14、アセットオーナ装置16は、例えば、PC、タブレット端末、スマートフォンであってもよい。
【0018】
スチュワードシップ活動支援装置18は、スチュワードシップ活動によるインパクトへの貢献度を可視化するサービスを投資家に提供する情報処理装置である。スチュワードシップ活動支援装置18は、1台のサーバで実現されてもよく、複数台のサーバがシステムとして連携することにより実現されてもよい。
【0019】
図2は、スチュワードシップ活動支援装置18が備える機能ブロックを示すブロック図である。本明細書のブロック図で示す各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのプロセッサ、CPU、メモリをはじめとする素子や電子回路、機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。なお、図2に示す複数のブロックの機能は、1台のサーバに実装されてもよく、複数台のサーバに分散して実装されてもよい。
【0020】
スチュワードシップ活動支援装置18は、制御部30、記憶部32、通信部34を備える。制御部30は、各種データ処理を実行する。記憶部32は、制御部30により参照または更新されるデータを記憶する。通信部34は、所定の通信プロトコルにしたがって外部装置と通信する。制御部30は、通信部34を介して、投資先企業装置12、投資家装置14、アセットオーナ装置16とデータを送受信する。
【0021】
記憶部32は、活動データ記憶部36を備える。活動データ記憶部36は、企業に対して投資家が行った1以上のスチュワードシップ活動に関する1以上のスチュワードシップ活動データであって、予め定められた企業の非財務情報における複数の開示項目の中の少なくとも1つの開示項目に関連付けられたスチュワードシップ活動データを記憶する。活動データ記憶部36に記憶されるスチュワードシップ活動データは、投資家から企業へのスチュワードシップ活動に関するものだけでなく、企業のアクティビティおよび企業のアウトカムに関するものを含む。
【0022】
図3は、活動データ記憶部36に記憶されるスチュワードシップ活動データの例を示す。図3は、投資家A(投資家A装置14a)のみアクセス可能な記憶領域、言い換えれば、投資家A専用の記憶領域に記憶されるスチュワードシップ活動データを示している。図3に示すスチュワードシップ活動データは、複数の項目として、ID、記録者、PF(ポートフォリオ)比率、イベント、イベントスコア、発生月、概要、関連イベント、SDGs、GRI、承認者を含む。
【0023】
項目「ID」には、スチュワードシップ活動データのIDが設定される。項目「記録者」には、スチュワードシップ活動データの記録者(図3では投資家A)の識別情報が設定される。項目「PF比率」には、記録者である投資家Aの当該企業へのポートフォリオ比率、言い換えれば、投資家Aの投資総額に占める当該企業への投資額の割合が設定される。例えば、投資家Aのポートフォリオ比率は、企業Xが5%、企業Yが3%、企業Zが1%である。
【0024】
項目「イベント」には、スチュワードシップ活動の名称や種類に関するテキストが設定される。項目「イベントスコア」には、スチュワードシップ活動の重要度を示すイベントスコアが設定される。例えば、重要度が低いスチュワードシップ活動のイベントスコア値は1、重要度が中程度のスチュワードシップ活動のイベントスコア値は2、重要度が高いスチュワードシップ活動のイベントスコア値は3であってもよい。項目「発生月」には、スチュワードシップ活動が行われた年月が設定される。項目「概要」には、スチュワードシップ活動の概要を示すテキストが設定される。項目「関連イベント」には、当該スチュワードシップ活動データに関連する他のスチュワードシップ活動データのIDが設定される。
【0025】
項目「SDGs」には、SDGsにより予め定められた企業の非財務情報における複数の開示項目の中の少なくとも1つの開示項目のIDであり、当該スチュワードシップ活動データが示すイベント(スチュワードシップ活動、アクティビティまたはアウトカム)に対応する開示項目のIDが設定される。項目「GRI」には、GRIにより予め定められた企業の非財務情報における複数の開示項目の中の少なくとも1つの開示項目のIDであり、当該スチュワードシップ活動データが示すイベントに対応する開示項目のIDが設定される。
【0026】
項目「承認者」には、スチュワードシップ活動データの内容を承認した者(図3の例では投資家A、企業X、企業Yの識別情報)が設定される。図3には不図示だが、スチュワードシップ活動データは、項目「SASB」をさらに含んでもよい。項目「SASB」には、SASBにより予め定められた企業の非財務情報における複数の開示項目の中の少なくとも1つの開示項目のIDであり、当該スチュワードシップ活動データが示すイベントに対応する開示項目のID(例えば「E_GHG Emissions」等)が設定されてもよい。
【0027】
図4は、活動データ記憶部36に記憶されるスチュワードシップ活動データの別の例を示す。図4は、投資家A(投資家A装置14a)、投資家B(投資家B装置14b)、投資家C(投資家C装置14c)、投資先企業である企業X(企業X装置12a)のいずれもアクセス可能な共有の記憶領域に記憶されるスチュワードシップ活動データの例を示している。図4に示すスチュワードシップ活動データは、複数の項目として、ID、記録者、持分、イベント、発生月、概要、関連イベント、SDGs、GRI、承認者を含む。
【0028】
図4のスチュワードシップ活動データは、図3のスチュワードシップ活動データに含まれない項目として、項目「持分」を含む。項目「持分」には、投資先企業が発行した株式に対する投資家(スチュワードシップ活動を行った投資家)の持分が設定される。例えば、企業Xの発行済株式に関する投資家Aの持分は20%、投資家Bの持分は30%、投資家Cの持分は50%であってもよい。持分は、ステークホルダーの影響力の大きさとも言える。
【0029】
図2に戻り、制御部30は、活動データ取得部40、活動データ記録部42、活動データ提供部44、指標値導出部46、指標値提供部48を備える。これら複数の機能ブロックの機能が実装されたコンピュータプログラムが記録媒体に格納され、その記録媒体を介してスチュワードシップ活動支援装置18のストレージにインストールされてもよい。または、上記コンピュータプログラムが、通信網を介してダウンロードされ、スチュワードシップ活動支援装置18のストレージにインストールされてもよい。スチュワードシップ活動支援装置18のCPUは、上記コンピュータプログラムをメインメモリに読み出して実行することにより、上記複数のブロックの機能を発揮してもよい。
【0030】
活動データ取得部40は、投資先企業装置12または投資家装置14から送信されたスチュワードシップ活動データの登録要求を、通信部34を介して取得する。
【0031】
活動データ記録部42は、活動データ取得部40により取得された登録対象のスチュワードシップ活動データを活動データ記憶部36に記録する。活動データ記録部42は、予め定められた各投資家のPF比率や持分のデータを参照して、投資先企業装置12または投資家装置14から送信されたオリジナルのスチュワードシップ活動データに、所定項目(例えば図3のPF比率や図4の持分)を付加し、所定項目を付加後のスチュワードシップ活動データを活動データ記憶部36に格納してもよい。
【0032】
活動データ記録部42は、投資家装置14からスチュワードシップ活動データの登録要求を受け付けた場合に、登録対象のスチュワードシップ活動データの内容を投資先企業装置12へ提供する。活動データ記録部42は、スチュワードシップ活動データの内容を承認する旨が投資先企業装置12から通知された場合に、後述の指標値導出部46による利用が可能な態様で当該スチュワードシップ活動データを記録する。また、承認と同時に、当該スチュワードシップ活動が投資先企業にとってどの程度有益なものであったか、評価・フィードバックの情報を付加し記録することもできる。
【0033】
指標値導出部46による利用が可能な態様でスチュワードシップ活動データを記録することは、指標値導出部46が参照可能な所定の記憶領域(例えば活動データ記憶部36)に当該スチュワードシップ活動データを格納することでもよい。または、活動データ記憶部36に記憶された当該スチュワードシップ活動データに、その内容が承認された旨を示すデータを付加することでもよい。後述の指標値導出部46は、関係者により内容が承認されたスチュワードシップ活動データを用いて後述の処理を実行する。または、投資先企業が高い評価を付けたスチュワードシップ活動データのみを用いることもできる。
【0034】
スチュワードシップ活動データの登録要求では、当該スチュワードシップ活動データの閲覧可能範囲(言い換えれば開示範囲)を登録元が指定可能である。登録元は、例えば、投資家または投資先企業であってもよい。活動データ提供部44は、或るスチュワードシップ活動データに指定された閲覧可能範囲内で、そのスチュワードシップ活動データの内容を、通信部34を介して登録元以外の装置へ提供する。これにより、投資家、投資先企業、アセットオーナ間での、スチュワードシップ活動データの内容共有を促進することができる。
【0035】
指標値導出部46は、活動データ記憶部36に記憶されたスチュワードシップ活動データのうち、予め定められた企業の非財務情報における複数の開示項目の中の或る開示項目(以下「特定開示項目」とも呼ぶ。)に関連付けられた1以上のスチュワードシップ活動データに基づいて、企業の特定開示項目の内容に対する投資家の関与度合い(後述のスチュワードシップ活動比率およびスチュワードシップ活動貢献度)を導出する。特定開示項目は、例えば、SDGsが定める目標「13」であってもよく、GRIが定める「302_エネルギー」であってもよく、SASBが定める「E_GHG Emissions」であってもよい。特定開示項目の内容は、例えば、「GHG(温室効果ガス)排出量前年比10%減」であってもよく、「パリ協定に沿った計画を開示」であってもよい。
【0036】
指標値提供部48は、指標値導出部46により導出された、企業の指定開示項目の内容に対する投資家の関与度合いを含む情報を、通信部34を介して投資家装置14へ提供する。
【0037】
以上の構成による情報処理システム10の動作を説明する。
第1の動作として、スチュワードシップ活動支援装置18が、スチュワードシップ活動データの記憶領域として、投資家A~Cのそれぞれに専用の記憶領域を提供する場合の動作を説明する。
【0038】
投資家A装置14aは、投資家Aの操作に応じて、複数の企業に対して投資家Aが行った複数のスチュワードシップ活動に関する複数のスチュワードシップ活動データの登録要求をスチュワードシップ活動支援装置18へ逐次送信する。スチュワードシップ活動支援装置18の活動データ取得部40は、投資家A装置14aから逐次送信された複数のスチュワードシップ活動データの登録要求を受け付ける。スチュワードシップ活動支援装置18の活動データ記録部42は、複数のスチュワードシップ活動データを活動データ記憶部36(例えば活動データ記憶部36における投資家A専用の記憶領域)に格納する。ここでは、図3に示す複数のスチュワードシップ活動データが活動データ記憶部36に格納されることとする。
【0039】
スチュワードシップ活動支援装置18の活動データ記録部42は、ID「021」、ID「054」、ID「322」の3つのスチュワードシップ活動データを、投資先である企業X装置12aへ送信してもよい。企業Xの従業員は、スチュワードシップ活動支援装置18から送信された上記3つのスチュワードシップ活動データの内容を確認し、承認するか否かを決定してもよい。また、当該内容に対する、評価・フィードバックを記録してもよい。活動データ記録部42は、上記3つのスチュワードシップ活動データのうち、内容を承認する旨の情報が企業X装置12aから受信されたスチュワードシップ活動データを、企業Xが内容を承認したことを示す態様、または評価・フィードバックが付加された態様で活動データ記憶部36に格納してもよい。
【0040】
また、活動データ記録部42は、ID「027」のスチュワードシップ活動データを、投資先である企業Y装置12bへ送信してもよい。企業Yの従業員は、スチュワードシップ活動支援装置18から送信された上記スチュワードシップ活動データの内容を確認し、承認するか否かを決定してもよい。また、当該内容に対する、評価・フィードバックを記録してもよい。活動データ記録部42は、内容を承認する旨の情報が企業Y装置12bから受信された場合、上記スチュワードシップ活動データを、企業Yが内容を承認したことを示す態様、または評価・フィードバックが付加された態様で活動データ記憶部36に格納してもよい。
【0041】
また、図3に示した複数のスチュワードシップ活動データのそれぞれには、閲覧可能範囲が指定され得る。ここでは、図3のID「021」のスチュワードシップ活動データ(登録元は投資家A)に、閲覧可能範囲として、投資家A、企業X、アセットオーナαが指定されたこととする。この場合、スチュワードシップ活動支援装置18の活動データ提供部44は、企業X装置12a(またはアセットオーナα装置16a)からの閲覧要求に応じて、当該スチュワードシップ活動データの内容を企業X装置12a(またはアセットオーナα装置16a)へ送信する。
【0042】
スチュワードシップ活動支援装置18の指標値導出部46は、活動データ記憶部36に記憶された複数のスチュワードシップ活動データのうち、SDGsやGRI等で定められた非財務情報の複数の開示項目の中の或る開示項目(特定開示項目)に関連付けられた1以上のスチュワードシップ活動データと、複数の企業に対する投資家のポートフォリオ比率(PF比率)とに基づいて、複数の企業の中の或る企業の特定開示項目の内容に対する投資家の関与度合いを示す指標値(ここでは「スチュワードシップ活動比率」とも呼ぶ。)を導出する。なお、スチュワードシップ活動比率導出のパラメータとなる投資先企業および特定開示事項は、予め静的にスチュワードシップ活動支援装置18に設定されてもよく、スチュワードシップ活動比率の提供を要求する投資家装置14から動的に指定されてもよい。
【0043】
図5は、スチュワードシップ活動比率の導出例を示す。ここでの特定開示項目は、「GRI_302_エネルギー」である。指標値導出部46は、特定開示項目に関連付けられたID「021」、ID「027」、ID「054」の3つのスチュワードシップ活動データの(PF比率×イベントスコア)の合計値と、そのうち企業Xに関するID「021」、ID「054」の2つのスチュワードシップ活動データの(PF比率×イベントスコア)の合計値との比率をスチュワードシップ活動比率として導出する。このスチュワードシップ活動比率は、企業XのGRI_302_エネルギーに関する成果(例えばGHG排出量前年比10%減)に対する投資家Aの関与度合いを示す指標値である。図5の例では、投資家AのPF比率は、企業Xが5%、企業Yが3%、企業Zが1%であり、上記スチュワードシップ活動比率は83%となる。
【0044】
スチュワードシップ活動支援装置18の指標値提供部48は、指標値導出部46により導出された投資家Aに関するスチュワードシップ活動比率を投資家A装置14aへ送信する。また、指標値提供部48は、指標値導出部46により導出された投資家Bに関するスチュワードシップ活動比率を投資家B装置14bへ送信する。また、指標値提供部48は、指標値導出部46により導出された投資家Cに関するスチュワードシップ活動比率を投資家C装置14cへ送信する。
【0045】
図6は、スチュワードシップ活動比率の活用例を示す。同図は、投資家Aによる各企業へのスチュワードシップ活動比率を横軸、各企業の成果を縦軸として、各企業の位置をプロットした図である。各企業の成果は、例えば、SDGsやGRI等で定められた非財務情報の少なくとも1つの開示項目の内容(例えばGHG排出量の前年比)であってもよい。このように、スチュワードシップ活動支援装置18が投資家に対して各企業へのスチュワードシップ活動比率を提供することにより、投資家による投資の意思決定を支援することができる。例えば、図6の例は、今後、改善効率の悪い企業Yへのスチュワードシップ活動(対話等)を削減し、企業Yに対してはダイベストメントを検討することや、企業Zへのスチュワードシップ活動を増加させることを投資家Aが判断する材料となり得る。
【0046】
変形例として、指標値提供部48は、図6に示した、複数の企業に対するスチュワードシップ活動比率と、各企業の成果とを対応付けたデータを投資家装置14へ提供してもよい。具体的には、指標値導出部46は、企業X、企業Y、企業Zのそれぞれに対する或る投資家(ここでは投資家A)のスチュワードシップ活動比率を導出してもよい。指標値提供部48は、(1)企業Xの非財務情報の複数の開示項目のうちスチュワードシップ活動比率導出時に用いた特定開示項目の成果と、企業Xに対する投資家Aのスチュワードシップ活動比率とを対応付けたデータ、同様に、(2)企業Yの特定開示項目の成果と、企業Yに対する投資家Aのスチュワードシップ活動比率とを対応付けたデータ、(3)企業Zの特定開示項目の成果と、企業Zに対する投資家Aのスチュワードシップ活動比率とを対応付けたデータを生成し、(1)~(3)のデータを投資家A装置14aへ送信してもよい。これにより、投資家の業務を一層効果的に支援することができる。
【0047】
続いて、第2の動作として、スチュワードシップ活動支援装置18が、スチュワードシップ活動データの記憶領域として、投資家A~C、企業Xで共有される記憶領域を提供する場合の動作を説明する。
【0048】
投資家A装置14a、投資家B装置14b、投資家C装置14cのそれぞれは、企業Xに対して各投資家が行ったスチュワードシップ活動に関するスチュワードシップ活動データの登録要求をスチュワードシップ活動支援装置18へ逐次送信する。企業X装置12aは、企業Xの従業員の操作に応じて、企業Xの実績(例えば統合報告書)に関するスチュワードシップ活動データの登録要求をスチュワードシップ活動支援装置18へ送信する。スチュワードシップ活動支援装置18の活動データ取得部40は、投資家A装置14a、投資家B装置14b、投資家C装置14c、企業X装置12aのそれぞれから送信されたスチュワードシップ活動データの登録要求を受け付ける。
【0049】
スチュワードシップ活動支援装置18の活動データ記録部42は、企業Xに対して複数の投資家が行った複数のスチュワードシップ活動に関する複数のスチュワードシップ活動データを記録する。具体的には、活動データ記録部42は、投資家A装置14a、投資家B装置14b、投資家C装置14c、企業X装置12aのそれぞれから送信されたスチュワードシップ活動データを活動データ記憶部36(例えば活動データ記憶部36における投資家A~C、企業Xで共有される記憶領域)に格納する。ここでは、図4に示す複数のスチュワードシップ活動データが活動データ記憶部36に格納されることとする。
【0050】
スチュワードシップ活動支援装置18の活動データ記録部42は、ID「031」、ID「037」の2つのスチュワードシップ活動データを、投資先である企業X装置12aへ送信してもよい。企業Xの従業員は、スチュワードシップ活動支援装置18から送信された上記2つのスチュワードシップ活動データの内容を確認し、承認するか否かを決定してもよい。また、当該内容に対する、評価・フィードバックを記録してもよい。活動データ記録部42は、上記2つのスチュワードシップ活動データのうち、内容を承認する旨の情報が企業X装置12aから受信されたスチュワードシップ活動データを、企業Xが内容を承認したことを示す態様、または評価・フィードバックが付加された態様で活動データ記憶部36に格納してもよい。
【0051】
また、活動データ記録部42は、ID「064」のスチュワードシップ活動データを、企業X装置12a、投資家B装置14b、投資家C装置14cへ送信してもよい。企業X、投資家B、投資家Cのそれぞれは、スチュワードシップ活動支援装置18から送信された上記スチュワードシップ活動データの内容を確認し、承認するか否かを決定してもよい。活動データ記録部42は、企業X装置12a、投資家B装置14b、投資家C装置14cのいずれからも内容を承認する旨の情報が受信された場合に、上記スチュワードシップ活動データを、企業X、投資家B、投資家Cが内容を承認したことを示す態様で活動データ記憶部36に格納してもよい。ID「064」のスチュワードシップ活動データは、企業X、投資家B、投資家C(および登録者である投資家A)のいずれもが内容を承認したことを条件として、指標値導出部46により利用可能であってもよい。
【0052】
また、図4に示した複数のスチュワードシップ活動データのそれぞれには、閲覧可能範囲が指定され得る。ここでは、図4のID「037」のスチュワードシップ活動データ(登録元は投資家B)に、閲覧可能範囲として、投資家A、投資家B、企業Y、アセットオーナβが指定されたこととする。この場合、この場合、スチュワードシップ活動支援装置18の活動データ提供部44は、企業Y装置12b(または投資家A装置14a、アセットオーナβ装置16b)からの閲覧要求に応じて、当該スチュワードシップ活動データの内容を企業Y装置12b(または投資家A装置14a、アセットオーナβ装置16b)へ送信する。
【0053】
スチュワードシップ活動支援装置18の指標値導出部46は、活動データ記憶部36に記憶された複数のスチュワードシップ活動データのうち、SDGsやGRI等で定められた非財務情報の複数の開示項目の中の或る開示項目(特定開示項目)に関連付けられた1以上のスチュワードシップ活動データと、或る企業の株式に対する或る投資家の持分とに基づいて、上記或る企業の特定開示項目の内容に対する上記或る投資家の貢献度を示す指標値(以下「スチュワードシップ活動貢献度」とも呼ぶ。)を導出する。なお、スチュワードシップ活動貢献度導出のパラメータとなる投資先企業および特定開示事項は、予め静的にスチュワードシップ活動支援装置18に設定されてもよく、スチュワードシップ活動貢献度の提供を要求する投資家装置14から動的に指定されてもよい。
【0054】
図7は、スチュワードシップ活動貢献度の導出例を示す。ここでの特定開示項目は、「GRI_302_エネルギー」である。指標値導出部46は、特定開示項目に関連付けられたID「031」、ID「037」、ID「064」の3つのスチュワードシップ活動データの持分の合計値と、そのうち投資家Aに関するID「031」、ID「064」の2つのスチュワードシップ活動データの持分の合計値との比率をスチュワードシップ活動貢献度として導出する。このスチュワードシップ活動貢献度は、企業XのGRI_302_エネルギーに関する成果(例えばGHG排出量前年比10%減)に対する投資家Aの貢献度合いを示す指標値である。図7の例では、企業Xに対する投資家Aの持分は20%、投資家Bの持分は30%、投資家Cの持分は50%であり、上記スチュワードシップ活動貢献度は57%となる。
【0055】
スチュワードシップ活動支援装置18の指標値提供部48は、指標値導出部46により導出された各企業の成果に関する投資家Aのスチュワードシップ活動貢献度を投資家A装置14aへ送信する。また、指標値導出部46により導出された各企業の成果に関する投資家Bのスチュワードシップ活動貢献度を投資家B装置14bへ送信する。また、指標値導出部46により導出された各企業の成果に関する投資家Cのスチュワードシップ活動貢献度を投資家C装置14cへ送信する。これにより、投資先企業における特定テーマの改善効果(例えば「GRI_302_エネルギー」についてGHG排出量前年比10%減)に対するスチュワードシップ活動による貢献度を定量化した指標値を投資家に提供することができる。投資家は、スチュワードシップ活動貢献度をアセットオーナへのアピール等に活用することができる。また、投資先企業から高い評価を得られたスチュワードシップ活動データのみを用いて、より信頼度の高い貢献度を算出することもできる。
【0056】
実施例のスチュワードシップ活動支援装置18は、投資先企業に関する非財務情報の特定開示項目の内容に対する投資家の関与度合い(スチュワードシップ活動に基づく関与度合い)を導出して、投資家に提供する。これにより、投資家の業務(スチュワードシップ活動に関する意思決定やアセットオーナへのアピール等)を支援することができる。また、実施例のスチュワードシップ活動支援装置18は、投資先企業により内容が承認されたスチュワードシップ活動データや、投資先企業から高い評価を得られたスチュワードシップ活動データをもとに投資家の関与度合いを導出するため、妥当性が高い指標値を得ることができる。
【0057】
以上、本開示を実施例をもとに説明した。実施例に記載の内容は例示であり、実施例の構成要素や処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0058】
第1変形例を説明する。スチュワードシップ活動支援装置18の活動データ記憶部36は、公知のブロックチェーンにより実装されてもよい。例えば、或る投資家(ここでは投資家Aとする)専用のスチュワードシップ活動データの記憶領域は、投資家A装置14aとスチュワードシップ活動支援装置18に亘る分散型台帳としてのブロックチェーンにより実現されてもよい。また、複数の投資家(ここでは投資家A~Cとする)と特定の企業(ここでは企業Xとする)で共有されるスチュワードシップ活動データの記憶領域は、投資家A装置14a、投資家B装置14b、投資家C装置14c、企業X装置12a、スチュワードシップ活動支援装置18に亘る分散型台帳としてのブロックチェーンにより実現されてもよい。いずれのブロックチェーンにおいても、複数のスチュワードシップ活動データは、同一のブロックまたは異なるブロックに時系列に記録されてよい。本変形例によると、スチュワードシップ活動データの記憶領域としてブロックチェーンを使用することにより、改ざん防止(データ信頼性の担保)、参加者間の共有と承認、スチュワードシップ活動データの即時反映等のメリットを得ることができる。
【0059】
第2変形例を説明する。スチュワードシップ活動データには、項目「概要」に代えて、項目「文書情報」が含まれてもよい。項目「文書情報」には、スチュワードシップ活動の内容を示す文書データそのものが設定されてもよい。または、項目「文書情報」には、スチュワードシップ活動の内容を示す文書データの在りかを示すデータ(パス名等)と、文書データのハッシュ値とが設定されてもよい。後者の場合、スチュワードシップ活動データの記憶領域(例えばブロックチェーン)とは異なる記憶領域に、スチュワードシップ活動データに対応するスチュワードシップ活動の内容を示す文書データが格納されてもよい。スチュワードシップ活動データの閲覧者(閲覧者の装置)は、スチュワードシップ活動データの文書情報が示すパス名に基づいて文書データを取得してもよい。また、スチュワードシップ活動データの閲覧者(閲覧者の装置)は、スチュワードシップ活動データの文書情報が示すハッシュ値に基づいて、取得した文書データが改ざんされていないことを確認してもよい。
【0060】
第3変形例を説明する。ステークホルダー同士で建設的な対話や社会やビジネスのサステナビリティを意識した行動変容は、「投資家と企業」だけでなく、様々な関係性の間でも重視されつつある。例えば「企業とサプライヤー」も同様の関係と言える。企業は自社のビジネスに必要な商品・サービスを提供するサプライヤーに対して、上記のESGに係る対話・要求を行うケースが見られる。本発明を活用することで、このような企業行動についても、その関与度合い等を記録し可視化することができる。なお、上記のステークホルダーは、企業、投資家、サプライヤーに限らず、一般消費者(あるいは潜在的な投資家)、標準技術の策定を行う標準化団体、業界団体、地域社会を代表する団体、NPO、行政機関等、様々考えられる。
【0061】
上述した実施例および変形例の任意の組み合わせもまた本開示の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施例および変形例それぞれの効果をあわせもつ。また、請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施例および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連携によって実現されることも当業者には理解されるところである。
【符号の説明】
【0062】
10 情報処理システム、 12 投資先企業装置、 14 投資家装置、 16 アセットオーナ装置、 18 スチュワードシップ活動支援装置、 42 活動データ記録部、 46 指標値導出部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7